JP2008519131A - 多面体変性重合体 - Google Patents

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Abstract

重合体と、該重合体の末端に化学結合した多面体ラジカルとを含む高分子は、多くの加工及び性能の利点を提供する。また、この高分子の更なる官能化は、特定の環境において有利であると記載されている。更に、該高分子の製造、官能化及び利用の方法を提供する。

Description

本発明は、充填剤と相互作用することが可能な重合体の製造、変性及び使用に関するものである。
タイヤトレッド、パワーベルト及び同類のものは、しばしば一種以上のエラストマーと、例えば、粒状のカーボンブラック及びシリカ等の一種以上の補強充填剤とを含有する組成物から製造されている。この話題の一般的な考察については、例えば、「バンダービルトラバーハンドブック(The Vanderbilt Rubber Handbook)」第13版、1990年、pp.603-04を参照。
安全性及び耐久性の考察によって、タイヤトレッドは良好な牽引力及び耐摩耗性の両方を備えることが要求されるが、自動車の燃料効率の関係は、タイヤの転動時のヒステリシス及び発熱性の低減と相関する転がり抵抗の最小化について賛成の議論をする。先の考察は、非常に競合し、いくらか相反しており、通常、路面上でのトレッドの牽引力を改良するために設計されたタイヤトレッド組成物は、増大した転がり抵抗をもたらし、またその逆の場合も同様である。
一般に、それらの特性の許容されるバランスを提供するため、一つ又は複数の充填剤、一つ又は複数の重合体及び添加剤を選択する。かかる組成物中の一つ又は複数のエラストマー材料の至る所に、構成補強充填剤を十分に分散させることを確保することは、加工性を高め、そして、例えば、配合物のムーニー粘土、弾性率、tanδ及び同類のもの等の物理的特性を改良するために作用する。かかる組成物から製造される製品は、低減したヒステリシス、低減した転がり抵抗、湿潤路面、雪及び氷上での良好な牽引力等の望ましい特性を示すことができる。
充填剤の分散は、それらが分散されることになるエラストマーとの相互作用を増大させることにより、改善することができる。このタイプの試みの例としては、選択的反応促進剤の存在下での高温混合、配合材料の表面酸化、表面グラフト、並びに、例えば、アミン、スズ化合物及び同類のものを用いる重合体の末端への化学変性が挙げられる。
かかる組成物に用いるエラストマーは、しばしばアニオン重合技術によって製造されるため、特定の官能基、特にアミンの結合が困難である。リビング重合体は、例えば、ヒドロキシル基、チオール基、特に第一級及び第二級アミン基に存在するような活性水素原子により停止される。この望ましくない停止は、非アミンの窒素含有化合物の結合と、その後のアミンへの変換を可能とする反応スキーム、即ち、間接結合スキームの使用によって、避けることができる。
ゴム製品は、時々、しばしば疲労亀裂成長(以下、“FCG”とする)と称されるゴムの疲労により、亀裂の成長や構造上の欠陥を受ける場合がある。亀裂の形成及び成長は、かかるゴム製品の有用な耐用年数期間を決定するのに大きな役割を果たす。FCGを抑制又は低減する試みは、低架橋密度(引裂きエネルギーを低減する)のエラストマーの供給、及び/又は該エラストマー中に若しくは該エラストマーと共に硬い成分の含有(亀裂等の疲労で誘発した欠陥の伝播を遮断できる硬い領域を形成する)に焦点を合わせる傾向がある。
加えて、低分子量重合体を、加工助剤として使用することができ、具体的には、それらは、ゴム配合物の混合粘度を低減することを助けることができる。プロセスオイルとは異なり、低分子量重合体は、一般に、ゴムマトリクスから滲出することがなく、代わりに加硫ゴムに組み込まれる。しかしながら、低分子量重合体は、それらの不十分なコールドフロー特性のためにゴム配合物の加工を困難にする場合がある。カップリング剤の使用により、このコールドフロー欠陥を緩和することができるが、一のタイプ(例えば、SnCl4等)は加工時に完全に破壊される傾向がある一方で、他のタイプ(例えば、SiCl4等)は全然破壊されない。
継続したヒステリシスの低減、リビング重合体へのアミン官能基を結合する直接機構の提供、FCGの抑制、及びカップリングした低分子量重合体の制御された破壊の全てが、非常に望ましい状態のままである。
一の観点においては、重合体と、該重合体の末端に化学結合した多面体ラジカルとを含む高分子を提供するものである。
他の観点においては、高分子を提供するため、リビング重合体を多面体分子と化学結合させることを特徴とする高分子の製造方法を提供するものである。
更なる観点においては、少なくとも一つの補強充填剤と、上記した高分子とを含む組成物を提供するものである。
更に他の観点においては、ゴム商品の製造に有用である組成物の製造方法を提供するものである。該方法は、上記した高分子と共に、少なくとも一つの補強充填剤を混合する工程を含む。
更に追加の観点においては、上記組成物からゴム製品を成形する工程を含む、ゴム製品の疲労で誘発した亀裂の成長を抑制する方法を提供するものである。
更に他の観点においては、重合体にアミン官能基を直接与える方法を提供するものである。該方法は、官能化リビング重合体を提供するため、リビング重合体と多面体分子を反応させる反応媒質を提供する工程と;官能化重合体を提供するため、上記官能化リビング重合体を失活させる工程と;上記反応媒質中に、アミン官能基を含む分子を導入し、該分子は、官能基のアミノ窒素原子に結合した活性水素を含む工程と;該アミン基を官能化重合体の多面体ラジカルに化学結合させる工程とを含む。
更に追加の観点においては、重合体に官能基を与える方法を提供するものである。該方法は、官能化リビング重合体を提供するため、リビング重合体と多面体分子を反応させる反応媒質を提供する工程と;該反応媒質中に、少なくとも一つのヘテロ原子を含む分子であって、リビング重合体を停止させる能力がある分子を導入する工程と;官能化重合体を提供するため、導入された分子を多面体変性重合体の多面体ラジカルに化学結合させる工程とを含む。
更に他の観点においては、複数の多面体変性重合体を含む高分子を提供するものである。該重合体のそれぞれは、末端に化学結合した多面体ラジカルを含み、該重合体のそれぞれは、それら各自の多面体ラジカルによって、重合体の少なくとも一つの他のものと結合又は会合している。任意には、該重合体のそれぞれが、それら各自の多面体ラジカルによって重合体の少なくとも二つの他のものと結合又は会合することができる。
更なる観点においては、ゴム組成物の加工方法を提供するものである。該方法は、多面体ラジカルに化学結合(即ち、カップリング)した複数の重合体を含む高分子を含む組成物を用いる。該組成物は、加工(含有、例えば混合)を施され、その間にカップリングした重合体の少なくとも一部を前記多面体ラジカルから切り離す。多面体に対する開始剤の当量比を調整することにより、分離(即ち、デカップリング)の程度を合わせたり、制御することができる。
本発明の他の観点は、下記に示す詳細な説明から当業者に明らかになる。その説明の理解を助けるため、確かな定義を真下に提供する。これらの定義は、反対の意思が明確に示されない限り、明細書中にわたって適用され:“重合体”は、一つ以上の単量体の重合生成物を意味し、単独重合体、共重合体、三元共重合体、四元共重合体等を含めたものであり;“単量体単位”は、単一の反応分子から誘導される重合体の部分を意味しており(例えば、エチレンの単量体単位は、一般式-CH2CH2-を有する)、“単独重合体”は、単一の種類の繰り返し単量体単位から本質的になる重合体を意味しており;“共重合体”は、二つの反応体(通常は単量体)から誘導される単量体単位を含む重合体を意味し、ランダム、ブロック、セグメント化、グラフト等の共重合体を含めたものであり;“インターポリマー”は、少なくとも二つの反応体(通常は単量体)から誘導される単量体単位を含む重合体を意味し、共重合体、三元共重合体、四元共重合体及び同類のものを含めたものであり;“高分子”は、オリゴマー又は重合体を意味しており;“末端”は、高分子の構成鎖の末端を意味しており;“末端部分”は、末端に位置した分子の部分を意味しており;“多面体”は、多くの面が、例えば、フラーレン等の籠のような構造、並びにかかる籠のような構造の断片及び/又は残部を含んでいる化合物を意味しており;“ラジカル”は、他の分子と反応した後に残存する分子の部分を意味しており;“化学結合した”は、共有又はイオンの結合により結合したことを意味しており;“ヘテロ原子”は、炭素又は水素以外の原子を意味しており;“ヒステリシス”は、エラストマー配合物で作製した製品を変形させるのに当てたエネルギーと、その製品が最初の未変形の状態に戻るときに放出されるエネルギーとの差を意味している。
上記高分子は、重合体と、該重合体の末端に化学結合した多面体ラジカルとを含む。特定の観点は、更にこの高分子の官能化を含む。
上記重合体は、エラストマーであることが好ましい。従って、主鎖は、不飽和を含有する単量体単位を含むことができ、該単量体単位は、ジエン及びトリエン(例えば、ミルセン)、特にC4〜C12ジエン等のポリエンから誘導される単量体単位とすることができる。制限されないが、1,3-ブタジエン、イソプレン、1,3-ペンタジエン、2,3-ジメチル-1,3-ブタジエン及び1,3-ヘキサジエン等の共役ジエンが好ましい。単にポリエン由来の単量体単位を含む単独重合体及び共重合体は、一つの好適な種類のエラストマーを構成する。
また、上記主鎖は、芳香族側基、例えば、ビニル芳香族、特にスチレン、α-メチルスチレン、p-メチルスチレン、ビニルトルエン及びビニルナフタレン等のC8〜C20ビニル芳香族から誘導される単量体単位を含むことができる。一つ以上のポリエンと共に使用する場合、それらの単量体単位は、重合体の約1〜約50重量%、好ましくは約10〜約45重量%、より好ましくは約20〜約35重量%を構成することができる。一つ又は複数のポリエン及び一つ又は複数のビニル芳香族のインターポリマーは、もう一つの好適な種類のエラストマーを構成する。特に、かかるインターポリマーを、タイヤトレッドの製造を目的とする配合物中に使用する場合、得られるインターポリマーは、事実上ランダムであることが好ましく、即ち、単量体単位の各種類のそれぞれが、ブロックを形成しないことが好ましく、代わりに、繰り返しのない、実質的に連立の、一般には無作為の方法で組みこまれている。
他のエチレン不飽和の単量体から誘導される単量体単位の組み込みが意図される。例えば、チーグラー・ナッタ触媒又はメタロセン触媒を用いる場合には、α-オレフィン(例えば、エチレン、プロピレン、1-ブテン等)、及び末端不飽和を有しないもの(例えば、2-ブテン)を含めた、他のアルケン等のビニル単量体を、重合体鎖に組み込むことができる。例えば、カルベン、縮合及び遊離基方法等の他の重合技術は、組み込むことができる単量体の数や種類を広げることができる。
特に好適なエラストマーとしては、ポリ(ブタジエン)、(ポリ)イソプレン(天然又は合成)、並びに、例えばSBRとしても知られるコポリ(スチレン/ブタジエン)等の1,3-ブタジエンとスチレンのインターポリマーが挙げられる。
重合体の数平均又は重量平均のいずれかの分子量は、失活した試料が約2〜約150のゴムのムーニー粘度(ML4/100℃)を示すようなものであることが好ましい。
一部の最終的な用途については、溶液重合が、例えば乳化重合に比べて与えられる(ランダム性、ミクロ構造等のような特性に関する)優れた制御のために好ましい。溶液重合は、20世紀半ばから実施されており、その一般的側面が知られているが、その一部を参照の利便性のために本願に載せている。下記に示すものは、バッチ法に基づくものであるが、この記載を、例えば、半バッチや連続法にまで拡張することは、当業者の能力の範囲内である。
溶液重合は、一般に開始剤を必要としており、該開始剤の残基が、得られる重合体に組み込まれる。例示的な開始剤としては、有機リチウム化合物、特にアルキルリチウム化合物が挙げられる。有機リチウム開始剤の特定の例としては、N-リチオ-ヘキサメチレンイミン;n-ブチルリチウム;トリブチルスズリチウム;ジメチルアミノリチウム、ジエチルアミノリチウム、ジプロピルアミノリチウム、ジブチルアミノリチウム及び同類のもの等のジアルキルアミノリチウム化合物;ジエチルアミノプロピルリチウム等のジアルキルアミノアルキルリチウム化合物;並びにC1〜C12、好ましくはC1〜C4アルキル基を含むそれらのトリアルキルスタニルリチウムが挙げられる。
また、有機リチウム開始剤に加えて、有用なものには、重合体鎖に組み込まれることになり、そのようにして鎖の開始末端に官能基を付与する、いわゆる官能化開始剤がある。かかる物質の例としては、有機リチウム化合物の反応生成物、例えば、ジイソプロペニルベンゼン等の化合物と任意に予備反応した、N-含有有機化合物(例えば、置換アルジミン、ケチミン、第二級アミン等)が挙げられ;それらの物質のより詳細な記載を、例えば、米国特許第5,153,159号明細書及び第5,567,815号明細書に見ることができる。使用することができる追加の官能化開始剤としては、p-トリルリチウム、4-フェニルブチルリチウム、4-ブチルシクロヘキシルリチウム、4-シクロヘキシルブチルリチウム、リチウムジアルキルアミン、リチウムジアルキルホスフィン、リチウムアルキルアリールホスフィン、リチウムジアリールホスフィン、1,3,3-トリリチオ-1-オクチン、1,1,3-トリリチオ-1,2-ブタジエン、リチウムジアルキルアミノフェニルジチアン(DAPDT)、トリアルキルスズ化合物及び同類のものが挙げられる。
有用なアニオン重合溶媒としては、制限されるものではないが、C5〜C12環式及び非環式アルカン、並びにそれらのアルキル化誘導体、特定の芳香族化合物、及びそれらの混合物が挙げられる。
ポリエンは、多くの方法で重合体鎖に組み込むことができる。特に、重合体がタイヤトレッドを製造することを意図した配合物に使用される場合には、ポリエン単量体単位が重合体に組み込まれる様式(即ち、重合体の1,2-ミクロ構造)を制御することが望ましい場合がある。合計のポリエン含有量に基づき、重合体鎖の1,2-ミクロ構造の合計は、約10〜約80%が好ましく、約25〜65%が更に好ましい。溶液重合においては、重合成分中での調整剤、通常、極性化合物の使用により、ビニル含有量(即ち、1,2-ミクロ構造)のみならずランダム化も増大することができる。開始剤1当量当たり90当量以上までの調整剤を使用することができ、その量は、例えば、所望のビニル含有量、使用される非ポリエン単量体のレベル、反応温度、及び使用される特定の調整剤の性質によって決まる。有用な調整剤は、O又はNヘテロ原子及び非結合電子対を有する有機化合物を含む。例としては、モノ及びオリゴアルキレングリコールのジアルキルエーテル;クラウンエーテル;テトラメチルエチレンジアミン等の第3級アミン;THF;THFオリゴマー;2,2-ジ(テトラヒドロフリル)プロパン等の直鎖及び環式のオリゴメリックオキソラニルアルカン、ジピペリジルエタン、ヘキサメチルホスホラミド、N,N-ジメチルピペラジン、ジアザビシクロオクタン、ジエチルエーテル、トリブチルアミン及び同類のものが挙げられる。直鎖及び環式のオリゴメリックオキソラニル調整剤の詳細を米国特許第4,429,091号明細書で見ることができ、かかる物質の製造及び使用に関する教示が、参照することにより本願に組み込まれる。
当業者であれば、一般に溶液重合に使用される条件のタイプを理解するが、読者の利便性のために代表的な説明を提供する。重合は、一般に、適した反応容器に一つ又は複数の単量体と溶媒のブレンドを装填した後に、溶液又はブレンドの一環として、しばしば添加することができる調整剤(使用する場合)や開始剤の添加により開始し;また、一つ又は複数の単量体と調整剤を開始剤に添加する場合がある。手順は、一般に、無水で嫌気の条件下で行われる。反応体を約150℃までの温度に加熱して、攪拌する場合がある。望ましい程度の転化が達成された後、熱源(使用する場合)を取り除き、重合体の官能化を望まない場合には、得られる重合体を反応容器から除去し、及び/又は失活する。失活は、一般に、約30℃〜150℃の温度で約120分までの間、重合体と活性水素含有化合物(例えば、アルコール)を攪拌することにより行われる。その後、溶媒をドラム乾燥、押出機乾燥、真空乾燥又は同類のもの等の通常の技術により除去するが、水、アルコール又は水蒸気、熱脱溶媒和等での凝固と組み合わせてもよい。(凝固を行う場合、オーブン乾燥が望ましい場合がある。)
官能化重合体が望ましい場合、一つ以上のヘテロ原子を含有する分子を高分子と反応させることができ、本発明においては、このことを重合体鎖への多面体ラジカルの結合より先に行う。所望の結合機構によって、官能化をリビング重合体の失活に先立って、又はその後に、行うことができる。
有用な多面体は、制限されるものではないが、少なくとも約30個、好ましくは約60個以上の原子を含有する多面的な環状分子を含む。好適な多面体は、少なくとも約60個の炭素原子を含む。具体例としては、フラーレン(C60)及びフレライト(C70)、並びにそれらのC76、C78及びC84同族体、及びそれらの混合物が挙げられる。
籠のような構造を有する環式化合物の商業的有用性が、広範囲になるにつれて、籠のような構造の断片又は残部として特徴付けることができる化合物が、利用できるようになり始めた。例としては、制限されるものではないが、“フラーレンの化学合成法(Methods for the Chemical Synthesis of Fullerenes),”L. T. スコット,Angew. Chem. Int. Ed.,43巻,38号,4994-5007(2004)に記載された実施例が挙げられる。籠のような構造は、しばしばボールに似た形をしているものとして記述されているのに対し、それらの新しい物質の形は、ボウル又はその断片と類似している場合がある。炭素で作製した場合、それらの物質は、籠のような構造を有するそれらの対照化合物のように、規則的間隔で格子組みされた5員環及び6員環を含む。
リビング重合体と多面体との間の反応は、特定の反応条件を必要とすることが見つけられておらず、一般に、リビング重合体を含有する容器への所望の一つ又は複数の多面体の簡単な添加で十分である。重合体鎖への多面体の結合は、共有結合、任意には重合体と多面体ラジカル上のC原子間での共有結合によって存在することができる。多面体ラジカルは、重合体の末端、任意には重合体の最も長い鎖の末端に位置している場合がある。一部の最終的な用途(例えば、タイヤトレッド組成物に使用される重合体)については、多面体ラジカルが実質的に線状の重合体鎖の末端にあることが好ましい。
一つ又は複数の多面体に対する重合体鎖のモル比を操作することによって、単一の多面体ラジカルに結合する重合体の数を制御することができる。例えば、リビング重合体鎖の数を停止するために計算された、一つ又は複数の多面体分子を、〜50%、〜33%、〜25%、〜20%等使用することにより、各多面体上にそれぞれ2、3、4、5等の重合体を含む高分子を達成することができる。
更に、多面体に対する開始剤の当量比を操作することによって、(加工時に)重合体を結合している一つ又は複数の多面体から重合体をデカップリングするための能力又は傾向の制御を達成することができる。このことは、例えば、SiCl4及びSnCl4等の通常のカップリング剤で観察された、全か無かの破壊特性と対照的であり、ゴム配合物中に分離した重合体を選択的に制御できるように導入する手段を提供する。配合前に結合した状態で重合体鎖を保持しているが、配合時にそれらを選択的に“遊離させる”この能力は、非常に望ましい場合があり、結合した重合体は、望ましいコールドフロー特性を示す一方で、分離した重合体は、硬化時に滲出する傾向がない加工助剤として作用する。デカップリングの制御は、例えば、ムーニー粘度等の作業変数が、硬化したときに優れた物理的性能特性(例えば、tanδ)を示す充填剤入り配合物を供給するまでの間、望ましい範囲で維持されることを可能にする。この種の制御されたデカップリングが望ましい場合には、一般に、多面体の当量に対して過剰の開始剤の当量を用いており、通常の比(多面体に対する開始剤)は、全ての中間比を検討し、開示すると、例えば約2:1〜約6:1、好ましくは約3:1〜約5:1に及ぶ場合がある。過剰の開始剤は、星型高分子、即ち、重合体鎖“腕”を有する多面体“ハブ”をもたらすことができる。籠のような構造(例えば、フラーレン及びフレライト)は、この特定の加工処理の利点について、先に記載の断片化した構造より好ましい可能性がある。
一般に考えられている見識は、tanδ(ヒステリシス)の低減が、通常、構成重合体の有効分子量の増大と関連があることである。例えば、シラン等のカップリング剤が、しばしばリビング重合体の分子量を効果的に増加させるのに使用されており、即ち、二つ以上の重合体をカップリング部分によって結合している。しかしながら、リビング重合体を多面体化合物と反応させる場合には、驚いたことに、多面体に対する重合体の約1:1の割合が、非常に望ましい特性を与えることが分かった。このことは、多面体変性重合体間の相互作用によるものである可能性があり、特に、かかる多面体変性重合体は、それら各自の多面体ラジカルによって(化学結合又は、もしかすると会合によって)互いにつなぐことができ、及び/又は結合もしくは会合した多面体変性重合体のクラスターを形成することができる。少なくとも三つの多面体変性重合体間での相互作用を含む高分子は、特に有利である場合があり、クラスター化された又はつながれた高分子のタイプにおいては、多面体変性重合体を、実質的に直線に(“つないで”)、又は各多面体変性重合体が少なくとも二つの他の同様の重合体に結合又は会合している形式で(“クラスター化して”)、配列することができる。
前述の二つ段落から、当業者は現在、充填剤入り配合物についての広範囲の加工及び物理的性能特性を、使用した開始剤、単量体及び多面体化合物の当量の賢明な選択によって達成することができると理解することができる。ゴム配合物が優れた物理的性能特性を示すと同時に、加工することが容易である能力は、非常に望ましい。
特に普通でない反応条件又は順序が、リビング重合体を一つ又は複数の多面体と反応させるのに必要であることは信じられていないが、例示的な反応条件を下記に示す例において見つけることができる。
多面体変性高分子を、必要に応じて更に官能化することができる。上記のように、このことは、用いる特定の機構により、失活の前後に行うことができる。(官能化をリビング高分子の失活に先立って行う場合、多面体ラジカルは、リビング高分子の陰イオン電荷を散逸又は非局在化すると信じられている。)更に、官能化は、例えば、粒状充填剤との増大した相互作用力が要求される場合に行うことができる。特に、多面体変性重合体が、カーボンブラックとの驚くべき相互作用(及び、それによって有意なヒステリシスの低減)を示すが、その同一の高分子に関してもう一つの官能基の含有は、カーボンブラックとの追加の相互作用を与えることができ、及び/又は存在し得る他の粒状充填剤(例えば、シリカ)との重合体の相互作用を増大することができる。この官能化は、一般に、少なくとも一つのヘテロ原子を含む化合物、特にN含有(例えば、アミン)化合物、並びにメチルトリメトキシシラン、テトラエチルオルトシリケート、3-アミノプロピルトリエトキシシラン、N-(3-トリエトキシ-シリルプロピル)-4,5-ジヒドロイミダゾール(TEOSI)、3-イソシアナトプロピルトリエトキシシラン、n-メチルアミノプロピルメチルジメトキシシラン、n-メチルアミノプロピルトリメトキシシラン、3-アミノプロピルトリメトキシシラン及びC1533NSiO3(シグマアルドリッチ社;セントルイス,ミズーリ州からS340として入手可能)等のアルコキシシランとの反応を含む。
先に記載した上記多面体化合物により本質的に与えられるカップリングに加えて、他の化合物をカップリング又は官能化に使用することができる。例としては、制限されるものではないが、金属又は半金属ハロゲン化物、アルコキシシラン、イミン、アミド、エステル、アルデヒド又はケトン、(アルキル)エステル-カルボキシレート金属錯体、イソ(チオ)シアネート、エポキシド、及び式RnMX4-nにより定義される物質の一つ以上が挙げられ、ここで、Rは、有機基、好ましくはC1〜C10アルキル基であり;Mは、Si又はSnであり;Xはハロゲン原子であり;nは0〜3の整数である。こられの後の化合物の例としては、米国特許第5,332,810号明細書に記載された、SnCl4、R2SnCl2及びRSnCl3が挙げられ、その教示が、参照することにより本願に組み込まれる。
失活した重合体を、例えば、第一級及び第二級アミンを含み、任意には同一の分子内にアルキル又はアルコキシシラン基を含めた、ヘテロ原子含有化合物を用いて直接官能化することができる。第一級及び第二級アミンは、一般にリビング重合体を(水素供与によって)失活させるが、該アミンは、官能化された多面体変性高分子を形成するため、多面体ラジカルと、おそらくは至る所に存在するその多くの二重結合の一つと直接反応することができる。
官能化重合体を、単独で充填剤入りゴム配合物(例えば、トレッド原料)に利用することができ、或いは、天然ゴム及び/又は、例えばポリ(イソプレン)、SBR、ポリ(ブタジエン)、ブチルゴム、ネオプレン、EPR、EPDM、NBR、シリコーンゴム、フルオロエラストマー、エチレン/アクリルゴム、EVA、エピクロロヒドリンゴム、塩素化ポリエチレンゴム、クロロスルホン化ポリエチレンゴム、水素化ニトリルゴム、テトラフルオロエチレン/プロピレンゴム及び同類のもの内の一つ以上の非官能化合成ゴム等、任意の通常使用されるトレッド原料ゴムとブレンドすることができる。官能化重合体を通常のゴムとブレンドする場合、その量は、ゴム全体の約5〜約99重量%の範囲で変えることができ、通常のゴムは、ゴム全体のバランスを補っている。最小限の量は、所望の低減されたヒステリシスの程度に大きく依存する。
非晶質シリカ(SiO2)を充填剤として利用することができる。シリカは、水中での化学反応により製造し、超微細球状粒子として沈殿させることから、一般に湿式法ケイ酸として分類する。これらの一次粒子は、順に塊の中でそれほどの強さでなく結合している凝集体の中で強く会合する。表面積は、BET法により測定して、異なるシリカの補強特性の信頼できる測度を与えており、シリカの表面積は、約32〜約400m2/gが好ましく、約100〜約250m2/gがより好ましく、約150〜約220m2/gが最も好ましい。シリカ充填剤のpHは、一般に約5〜約7であるか、又はわずかに超えており、好ましくは約5.5〜約6.8である。
シリカを、重合体100部当たり(phr)約1〜約100重量部(pbw)の量で用いることができ、約5〜約80phrの量であることが好ましい。有用な上限の範囲は、一般にこの種の充填剤により付与される高い粘度により限定される。用いることができる市販のシリカの中には、Hi−Sil(登録商標)215、Hi−Sil(登録商標)233、及びHi−Sil(登録商標)190(PPGインダストリーズ社;ピッツバーグ,ペンシルバニア州)が含まれる。市販のシリカの他の供給者としては、デグサ社(パーシッパニー,ニュージャージー州)、ロディアシリカシステム(クランバリー,ニュージャージー州)、J.M.フーバー社(エジソン,ニュージャージー州)が挙げられる。
他の有用な充填剤としては、制限されないが、ファーネスブラック、チャンネルブラック及びランプブラックを含めて、全ての形のカーボンブラックが含まれる。更に具体的には、カーボンブラックの例として、超耐摩性ファーネスブラック、高耐摩性ファーネスブラック、高速押出性ファーネスブラック、微粒子ファーネスブラック、準超耐摩性ファーネスブラック、半補強性ファーネスブラック、中級作業性チャンネルブラック、難作業性チャンネルブラック、導電性チャンネルブラック、及びアセチレンブラックが挙げられ;それらの二つ以上の混合物を用いる場合もある。少なくとも20m2/g、好ましくは少なくとも約35〜約200m2/gか、又はより高い表面積(EMSA)を有するカーボンブラックが好適であり、表面積の値は、セチルトリメチルアンモニウムブロマイド(CTAB)技術を用いてASTM D-1765により決定することができる。カーボンブラックは、ペレット化した形態でもよいし、ペレット化されていない線状の塊でもよいが、ペレット化されていないカーボンブラックが、特定のミキサーでの使用に好まれる場合がある。
カーボンブラックの量は、約50phrまでとすることができ、一般には〜5乃至〜40phrである。カーボンブラックをシリカと使用する場合、シリカの量を約1phrぐらいまで低く低減することができ、シリカの量が減少するにつれて、少量の加工助剤や、場合によってはさらにシランを使用することができる。更に詳細には、以下で検討する。
エラストマー配合物は、一般に約25%の体積分率まで充填されており、該体積分率は、エラストマー原料の全体積で除した一つ又は複数の充填剤の全体積であり、従って、補強充填剤、即ち、シリカ及びカーボンブラックの一般的な(混合)量は、約30〜100phrである。
シリカを補強充填剤として用いる場合、シラン、例えば、ビス[3-(トリエトキシシリル)プロピル]テトラスルフィドの添加が通例である。通常、添加したシリカの量は、エラストマー配合物中に存在するシリカ充填剤の重量に基づき、約4〜20重量%の範囲に及ぶ。加工助剤を添加することで、使用するシランの量を低減することができる。加工助剤として使用した、糖の脂肪酸エステルの記載については、米国特許第6,525,118号明細書を参照。加工助剤として有用な追加の充填剤としては、制限されるものでないが、クレー(含水ケイ酸アルミニウム)、タルク(含水ケイ酸マグネシウム)及びマイカ等の無機充填剤、並びに尿素及び硫酸ナトリウム等の非無機充填剤が挙げられる。追加の充填剤を、約40phrまで、好ましくは約20phrまでの量で利用することができる。
また、他の通常のゴム添加剤を添加することもできる。例えば、可塑剤、酸化防止剤、硬化剤及び同類のものが挙げられる。
全ての構成成分を、例えばバンバリーミキサー又はブラベンダーミキサー等の標準的な装置を用いて混合することができる。こうしたタイプの積極的な混合技術(任意には高温の使用と組み合わせる)は、クラスター化した又はつながれた高分子間の結合又は会合の一部を破壊し、及び/又は使用した一つ又は複数の多面体の籠のような構造を破壊すると仮定される。こうしたタイプの解離は、(上記した)デカップリングした重合体と、粒状充填剤、特にカーボンブラックと反応又は相互作用することが可能であるいわゆる活性部位とを発生させることができる。特に、理論により拘束したいとは思っていないが、充填剤としてカーボンブラックを含有する組成物についてのヒステリシスの有意な低減は、多面体の二重結合、特に6員環部分の接触点にあるものの開き、そして、後に続くそれらの部位とカーボンブラック粒子との結合又は会合によるものであると思われる。
補強されたゴム配合物は、通常、例えば、硫黄又は過酸化物系硬化システム等の一つ以上の既知の加硫剤を約0.2〜5phr用いて硬化される。適した加硫剤の一般的な開示について、関心がある読者は、カーク・オスマー,Encyclopedia of Chem. Tech.,第3版,(ワイリーインターサイエンス,ニューヨーク州,1982年),20巻,pp.365-468において提供されたもの等の概説を参照されたい。
本高分子を含有する組成物から製造されるゴム製品にもたらす、上記したヒステリシスの低減に加えて、それらの使用がさらに利点を提供することが分かった。具体的には、それら高分子を含有する充填剤入り組成物から作製されたゴム製品が、有意に低減されたFCG値を有することが分かった。このことは、カーボンブラックを充填剤として、単独で又は他の微粒子と組み合わせて用いる場合に特に当てはまる。この特徴は、組成物を変性する必要がなく、例えば、臭素化p-メチルスチレン及びイソブチレンのインターポリマー等の分離添加剤を含有し、望ましいFCGの低減が達成されるので、特に有利である。
FCGを、硬化ゴム製品の簡単な目視観察により測定することができる。例えば、既知の長さの硬化ゴム製品を提供することができる。その一つの末端から内側に間隔をあけて、所定の長さの(近接した縁を避ける)長さ方向スリットを、上記製品に作製することができる。この種の製品に、繰り返し応力(例えば、FCG試験装置)を受けさせて、視覚的又は光学的に事前に切ったスリットの伝播を測定することにより、FCGを測定することができる。また、硬化した製品の幅及び厚さが知られている場合、該製品の平均引裂きエネルギーを算出することもできる。D.G.ヤング,“Application of Fatigue Methods Based on Fracture Mechanics for Tire Compound Development,”Rubber Chem. and Tech.,63巻,4,567号(1990年)を参照。
上記高分子を含有する組成物で作製されたゴム製品は、(上記高分子を含まない組成物で作製されたゴム商品と比較して)約100%、125%、150%、175%、更には200%のサイクル寿命の改善を示すことが分かった。
今しがた記載された種々の観点は、下記に示す実施例において更に詳細に例証される。
実施例においては、抽出したセプタムライナーで前もって密封した乾燥ガラス容器、及び有孔クラウンキャップを、陽性窒素のパージを受けて、全ての調製に使用した。ブタジエン(他に指摘がない限り、ヘキサン中21重量%)、スチレン(ヘキサン中33重量%)、ヘキサン、n-ブチルリチウム(ヘキサン中、種々の濃度)、オリゴメリックオキソラニルプロパン(ヘキサン中1.6M、CaH2で貯蔵)、及びブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)へキサン溶液を使用した。THFをカリウムベンゾフェノンケチルから蒸留した。(標準的な技術を用いて乾燥した)トルエン及びキシレンをCaH2で貯蔵した。
市販の試薬及び出発物質としては、下記に示すものが挙げられ、それらの全てを、特に指摘がない限り、更に精製することなく使用した。
・ACROSオーガニクス社製(ヘール,ベルギー):C60フラーレン(純度99.9%);
・シグマアルドリッチ社製:1-(3-ブロモプロピル)-2,2,5,5-テトラメチル-1-アザ-2,5-ジシラシクロペンタン、ヘキサメチルシクロトリシロキサン(D3)、1,2-ブチレンオキシド、3-アミノプロピルトリメトキシシラン、CH3SiCl3、(CH3)2SiCl2、SiCl4(純度99%)、SnCl4(純度99%)、フレライト混合物(HPLCにより特徴づけた、9:1のC60:C70比)及びフッ素化グラファイト([F]>61重量%).
実施例の試験データは、表1a及び1bに示す配合処方に従い作製された充填剤入り組成物について実施された。これらにおいて、N-フェニル-N-(1,3-ジメチルブチル)-p-フェニルジアミンは、酸化防止剤として作用しており、一方、ベンゾチアジル-2-シクロヘキシルスルフェンアミド、N,N-ジフェニルグアニジン及びジ(フェニルチオ)アセトアミドは、促進剤として作用している。
Figure 2008519131
Figure 2008519131
“50℃ダイナスタット(Dynastat)tanδ”に相当するデータを、1Hz、静的質量2kg及び動荷重1.25kg、円筒型(直径9.5mm×高さ16mm)加硫ゴムサンプル、50℃の条件を用いて、ダイナスタット(登録商標)質量分析計(ダイナスタティクス インスツルメンツ社;アルバニー,ニューヨーク州)で行った試験から得た。
“バウンドラバー”に相当するデータを、J.J.ブレナンら,Rubber Chem. and Tech.,40,817(1967)により記載された手順を用いて決定した。
例1〜6
攪拌機を備え、N2でパージした反応装置に、ヘキサン1.47kg、スチレン0.41kg及びブタジエン2.60kgを加えた。該反応装置をn-ブチルリチウム4.3mL(ヘキサン中1.54M)で装填した後、(ヘキサンに溶解した)OOPS1.19mLで装填した。反応装置のジャケットを50℃まで加熱し、〜22分後、バッチ温度は〜64℃でピークに達した。更に10分後、ポリマーセメントを反応装置から乾燥ガラス容器に移した。
BHTを含有するイソプロパノール中で凝固させる前に、そのサンプルを、それぞれ(1)イソプロパノール(過剰);(2)フレライト混合物(1:1);(3)(CH3)2SiCl2(1:2);(4)CH3SiCl3(1:3);及び(5)SiCl4(1:4)で停止した。(丸括弧の比は、開始剤のモルに対する停止剤のモルである。)
更にサンプル(例6)は、1つ、2つ、3つ及び4つの腕を備えた重合体のブレンドを与えることを目的に、およそ等しい量のサンプル1及び3〜6を組み合わせることにより、作製された。各サンプルをドラム乾燥した。
表1aに示す配合処方を用いて、補強充填剤を含有する加硫可能なエラストマー配合物をサンプル1〜6から調製した。それら配合物の物理試験の結果を、下記の表2に示す。
Figure 2008519131
表2のデータから多くの結論を出すことができるが、特定の注目すべき点は、明らかである。例えば、多面体ラジカル末端SBR(例2)を含有する組成物のバウンドラバーの量は、あらゆる他のSBR組成物よりもずっと高い。
また、多面体ラジカル末端SBRは、他の重合体サンプルと比べて非常に高い分子量分布を有しており、おそらく多面体ラジカルが、ケイ素タイプのカップリング剤(例3〜5)と比較して、種々の数の重合体鎖に結合することができることを示している。
しかしながら、50℃でのtanδのデータは、多面体ラジカル末端重合体(例2)を含有する組成物が、重合体の構造の検討に基づき、複数の腕を備えた重合体(例5)を含有する組成物に期待されていたものに比べて、有意に大きいヒステリシスの低減を提供することができる。
例7〜11
攪拌機を備え、N2でパージした反応装置に、ヘキサン1.46kg、スチレン0.41kg及びブタジエン2.62kgを加えた。該反応装置をn-BuLi4.6mL(ヘキサン中1.54M)で装填した後、(ヘキサンに溶解した)OOPS1.50mLで装填した。反応装置のジャケットを50℃まで加熱し、〜21分後、バッチ温度は〜64℃でピークに達した。更に〜15分後、ポリマーセメントを反応装置から乾燥ガラス容器に移した。
そのサンプルを、それぞれ(7)イソプロパノール(過剰);(8)フレライト混合物(1:1);(9)CH3SiCl3(1:3);及び(10)フッ素化グラファイト(1:1)で停止した。(比は、同様に開始剤のモルに対する停止剤のモルである。)それらを、BHTを含有するイソプロパノール中で凝固し、ドラム乾燥した。
表1aに示す配合処方を用いて、補強充填剤を含有する加硫可能なエラストマー配合物をサンプル7〜10から調製した。更に、サンプル9の重合体の中に実施例8で用いた同じ量のフレライト混合物を組み合わせることにより、配合物(例11)を調製した。
それら配合物の物理試験の結果を、下記の表3に示す。
Figure 2008519131
表3のデータから多くのことを導き出し、又は結論づけることができるが、50℃でのtanδは、特に、多面体ラジカル末端重合体(例8)を含有する組成物が、比較できる星型重合体(例9)、グラファイトでつながれた重合体(例10)及び三つのフレライトと共に用いた星型重合体(例11)と比べて、有意に大きいヒステリシスの低減を提供したことを示す。
加えて、同じデータは、ヒステリシスの低減は、多面体ラジカルが組成物(例11)中にちょうど存在しているものよりもむしろ重合体鎖(例8)に実際に結合している場合に、非常に増強されることが明らかである徴候を与える。
例12〜16b
例1〜6及び7〜11に関し、上記した重合手順を実質的な部分において繰り返した。得られた重合体サンプルを、過剰のイソプロパノール(サンプル12)で停止し、又はフラーレン(サンプル13〜16、開始剤に対して1:1のモル比でそれぞれ用いる)と反応させた。フラーレンと反応した重合体の中には、イソプロパノールで停止したのもあったが(サンプル13)、残りのものの一部は、更に種々のヘテロ原子含有化合物(開始剤に対して1:1のモル比でそれぞれ用いる)と反応させて、追加の官能化:(14)1-(3-ブロモプロピル)-2,2,5,5-テトラメチル-1-アザ-2,5-ジシラシクロペンタン、(15)ヘキサメチルシクロトリシロキサン及び(16)1,2-ブチレンオキシドを提供した。サンプル16の分離した部分は、更に、それぞれ3-アミノプロピルトリメトキシシラン(サンプル16a)及び1-(3-ブロモプロピル)-2,2,5,5-テトラメチル-1-アザ-2,5-ジシラシクロペンタン(サンプル16b)と反応し、全ての試薬をシグマアルドリッチ社から得た。
上記サンプルを、先の例において記載されたように凝固し、ドラム乾燥した。
表1a及び1bに示す配合処方を用いて、補強充填剤を含有する加硫可能なエラストマー配合物を上記サンプルから調製した。それら配合物の物理試験の結果を、下記の表4に示す。二つのデータ点を含むそれらの列については、上側が表1aタイプの配合処方についてのものであり、下側が表1bタイプの配合処方についてのものである。
Figure 2008519131
表4のデータは、興味深い多くのものを示す。例えば、50℃でのtanδのデータは、多面体ラジカル末端重合体(例13〜16b)を含有する組成物が、有意なヒステリシスの低減を提供することができ、少なくとも一部の環境において(例えば、充填剤入りブレンドにおいてシリカを有する例14及び16)、重合体鎖、おそらく多面体ラジカルでの更なる官能化によって、更に低減を達成することができることを示す。
例17〜19
攪拌機を備え、N2でパージした反応装置に、ヘキサン2.31kg及びブタジエン2.18kgを加えた。該反応装置をn-ブチルリチウム9.82mL(ヘキサン中1.54M)で装填した後、(ヘキサンに溶解した)OOPS2.91mLで装填した。反応装置のジャケットを50℃まで加熱し、〜18分後、バッチ温度は〜55℃でピークに達した。更に15分後、ポリマーセメントを反応装置から乾燥ガラス容器に移した。
そのポリブタジエンサンプルを、それぞれ(17)イソプロパノール(過剰);(18)フラーレン(1:1);及び(19)フレライト混合物(1:1)で停止した(50℃の浴で〜30分間)。(比は、同様に開始剤のモルに対する停止剤のモルである。)それらを、BHTを含有するイソプロパノール中で凝固し、次に40℃で〜12時間真空乾燥した。得られる重合体は、下記の表5に示す特性を有していた。
Figure 2008519131
上記サンプルは、デュアル検出器、屈折率及び330nmでの紫外・可視装置を用いてGPCにより分析された;ポリブタジエンは、330nmで吸収しないが、フラーレン及びフレライト型の物質は、吸収する。時間(分)が各検出器の出力のx軸を構成しているので、検出器の応答(y軸)を調整することができた。二つのトレースにおけるピーク領域の積分は、その画分について相乗作用の情報を提供した:それぞれに含有した重合体の相対量を屈折率のトレースから決定することができ、それぞれに含有したフラーレン/フレライト物質の相対量を紫外・可視のトレースから決定することができた。次いで、所定の画分については、重合体及びフラーレン/フレライトの量を比較して、一つの多面体と会合した重合体の数の近似値を提供することができ、またその逆の場合も同様である。
例18及び19のクロマトグラフは、異なる時間でカラムから出る少なくとも三つの画分を示し、該画分のそれぞれが330nmで吸収する物質の有意な量を含有しており、多面体ラジカルであると推定された。この観察は、単一の多面体ラジカルに結合した複数の鎖(例えば、星型重合体)と一致しているのではなく、詳細な説明において記載した、つないだ又はクラスター化した形態で、互いに会合した多面体ラジカル末端重合体と一致している。
例20〜25
二つの別個の重合を行った。二つの試験をデザインして、数平均分子量がそれぞれ〜130,000及び〜90,000であるSBRを与えた。
先の例と同様に、ヘキサン、スチレン及びブタジエンを、攪拌機を備え、N2でパージした反応装置に加えた。該反応装置をn-ブチルリチウム(ヘキサン中1.54M)で装填した後、(ヘキサンに溶解した)OOPSで装填した。反応装置のジャケットを50℃まで加熱し、〜24分後、バッチ温度はピークに達した。更に15分後、ポリマーセメントを反応装置から乾燥ガラス容器に移した。前述の数値を下記の表6に与え、例20〜22(〜130Kの重合体)と例23〜25(〜90Kの重合体)で分ける。
Figure 2008519131
上記重合体サンプルを、それぞれ(20&23)イソプロパノール(過剰);(21&24)CH3SiCl3(1:3);及び(22&25)フレライト混合物(1:1)で停止した(50℃の浴で〜30分間)。(比は、同様に開始剤のモルに対する停止剤のモルである。)それらを、BHTを含有するイソプロパノール中で凝固し、ドラム乾燥した。得られる重合体は、下記の表7に示す特性を有していた。
Figure 2008519131
表1aに示す配合処方を用いて、充填剤入りの加硫可能なエラストマー配合物を上記サンプルから調製した。該配合物は、標準的なローターを備える300gミキサー(C.W.ブラベンダーインスツルメンツ社;サウスハッケンサック,ニュージャージー州)で、下記の表8に記載の二段階法を用いて調製された。
Figure 2008519131
上記配合物をシートとして、モールド中171℃で〜15分間硬化した。
硬化した配合物からFCG試験用サンプルを打ち抜き、各サンプルは長さ〜20.3cm(8インチ)であった。かみそりの刃を用い、各サンプルにおいて長さ方向に〜40mmの切れ目を作った。
各サンプルを、周囲温度にて歪10%でのCRT#3 MTSテストスター(登録商標)計測器(MTSシステム社;エデンプレイリー,ミネソタ州)で試験した。試験は、全体のサイクル(伸張/開放/静止時間を含む)については5Hzで、該サイクルの伸張/開放部分については40Hzで行われた。CCDカメラを用いて、亀裂の成長を監視し、記録した。
結果を下記の表9に与える。空欄の区分は、所定のキロサイクル点でデータを収集しなかったことを表す。
Figure 2008519131
引裂きエネルギーは、(各サンプルの5点での測定の平均に基づき)亀裂成長の長さ、サンプルの厚さ及びサンプルの幅から算出された。引裂きエネルギーの結果は、下記の表10に要約され、平均Dc/Dnは、各サンプルについて表9のデータ点の平均から算出される。
Figure 2008519131
表9及び10のデータは、多面体末端重合体が、未官能化及び星型重合体に比べて、有意に低減したFCGを示すことを表す。
例26〜29
攪拌機を備え、N2でパージした反応装置に、ヘキサン1.79kg、スチレン0.38kg及びブタジエン2.31kg(ヘキサン中22.0重量%)を加えた。該反応装置をn-BuLi5.27mL(ヘキサン中1.54M)で装填した後、OOPS1.36mL(ヘキサン中1.6M)で装填した。反応装置のジャケットを50℃まで加熱し、〜25分後、バッチ温度は〜57℃でピークに達した。更に15分後、ポリマーセメントを反応装置から乾燥ガラス容器に移した。
30分間50℃の浴において、上記サンプルを、それぞれ(26)フレライト混合物(1:3);(27)フレライト混合物(1:5)、(28)SiCl4(ヘキサン中0.25M);及び(29)SnCl4(ヘキサン中0.25M)で反応させておいた。(サンプル27及び28についての比は、BuLi開始剤のモルに対するフレライトのモルである。)
それらを、先の例において記載したものと同様に、BHTを含有するイソプロパノール中で凝固し、次に真空乾燥した。
表1aの配合処方を用いて、補強充填剤を含有する加硫可能なエラストマー配合物を上記サンプルから調製した。表11は、それら配合物について加工及び物理試験を含む。
Figure 2008519131
表11のデータの比較は、例26及び27(フレライト官能化を含む)が、例28及び29(標準的なカップリング剤を利用)と比べて、低いムーニー粘度及びtanδ(即ち、大きなヒステリシス低減)を有することを示す。加工性及び性能の組み合わせは、普通ではなく非常に望ましい。

Claims (20)

  1. 重合体と、該重合体の末端に化学結合した多面体ラジカルとを含む官能化重合体であって、前記多面体ラジカルが、少なくとも一つのヘテロ原子を含む末端基に化学結合しており、前記基が、カーボンブラック及びシリカから選択される補強充填剤と相互作用力を示すことが可能であることを特徴とする官能化重合体。
  2. 前記末端基が、アミン官能基を含むことを特徴とする請求項1に記載の官能化重合体。
  3. 前記末端基が、第一級アミン官能基を含むことを特徴とする請求項2に記載の官能化重合体。
  4. リビング重合体を多面体の分子と化学結合させる工程と、前記多面体のラジカルに少なくとも一つのヘテロ原子を含む末端基を化学結合させる工程とを含み、前記基が、カーボンブラック及びシリカから選択される補強充填剤と相互作用力を示すことが可能であることを特徴とする官能化重合体の製造方法。
  5. 前記少なくとも一つのヘテロ原子を含む末端基が、第一級又は第二級アミン官能基を含むため、更に化学反応させることが可能であることを特徴とする請求項4に記載の方法。
  6. 更に、第一級又は第二級アミン官能基を与えるため、前記末端基を反応させる工程を含む請求項4に記載の方法。
  7. 前記官能化重合体が、前記末端基の結合に先立って、活性水素を含む分子との反応により、中和されることを特徴とする請求項4に記載の方法。
  8. 前記少なくとも一つのヘテロ原子を含む末端基が、アミン官能基を含む分子から誘導されることを特徴とする請求項7に記載の方法。
  9. 前記分子が、更にアルコキシシラン基を含むことを特徴とする請求項8に記載の方法。
  10. 更に、粒状充填剤を含む組成物中に前記官能化重合体を組み込む工程を含むことを特徴とする請求項4〜9のいずれかに記載の方法。
  11. 複数の多面体変性重合体を含み、前記重合体のそれぞれが、末端でそれに化学結合した多面体ラジカルを含み、前記複数の重合体のそれぞれが、それら各自の多面体ラジカルによって、該複数の重合体の内の少なくとも一つの他のものと結合又は会合していることを特徴とする高分子。
  12. 前記高分子が、前記多面体変性重合体の少なくとも三つを含むことを特徴とする請求項11に記載の高分子。
  13. 少なくとも一つの第一多面体変性重合体が、該第一多面体変性重合体の多面体ラジカルによって、少なくとも二つの第二多面体変性重合体と結合又は会合していることを特徴とする請求項12に記載の高分子。
  14. 前記多面体変性重合体のそれぞれが、それら各自の多面体ラジカルによって、前記多面体変性重合体の内の少なくとも二つの他のものと結合又は会合していることを特徴とする請求項12に記載の高分子。
  15. 少なくとも一種の補強充填剤と、請求項1〜3のいずれかに記載の官能化重合体又は請求項11〜14のいずれかに記載の高分子とを含む組成物。
  16. 請求項15に記載の組成物からゴム製品を成形する工程を含み、ゴム製品の疲労で誘発した亀裂の成長を抑制する方法。
  17. 更に、前記ゴム製品を加硫する工程を含むことを特徴とする請求項16に記載の方法。
  18. a)多面体ラジカルに化学結合した、少なくとも二つの重合体を含む高分子を備えるゴム組成物を提供する工程と、
    b)少なくとも一つの結合した重合体を前記多面体ラジカルから引き離すため、前記ゴム組成物を加工し、それによって、遊離の重合体を提供する工程とを含む加硫ゴムの加工方法。
  19. 前記多面体ラジカルが、少なくとも一つのヘテロ原子を含む末端基に化学結合しており、前記基が、カーボンブラック及びシリカから選択される補強充填剤と相互作用力を示すことが可能であることを特徴とする請求項18に記載の方法。
  20. 前記高分子が、陰イオンで開始した重合により提供され、多面体化合物に対する開始剤の当量比が、約3:1と約5:1の間であることを特徴とする請求項18又は19に記載の方法。
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