JP2008514784A - 耐熱性の向上した耐候性樹脂状組成物 - Google Patents

耐熱性の向上した耐候性樹脂状組成物 Download PDF

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Abstract

(i)硬質熱可塑性相中に分散した不連続エラストマー相を含んでおり、硬質熱可塑性相の少なくとも一部分がエラストマー相にグラフト化しており、エラストマー相が1種以上の(C〜C12)アルキル(メタ)アクリレートモノマーから誘導された構造単位を有するポリマーを含んでなる、ゴム変性熱可塑性樹脂、(ii)1種以上の(C〜C12)アルキル(メタ)アクリレートモノマーから誘導された構造単位から本質的になる第2のポリマー、及び場合により(iii)1種以上のアルケニル芳香族モノマーと1種以上のモノエチレン性不飽和ニトリルモノマーから誘導された構造単位を含んでなり、別個の重合工程で製造され組成物に添加される第3のポリマーを含んでなる組成物が開示されている。その他の実施形態では、本発明は前記組成物から製造された物品を含む。
【選択図】 図1

Description

本発明は、改良された耐熱性を示す耐候性樹脂状組成物に関する。特定の実施形態では、本発明は、硬質熱可塑性相中に分散した不連続エラストマー相を含むゴム変性熱可塑性樹脂を含んでなる組成物に関し、ここで硬質熱可塑性相の少なくとも一部分はエラストマー相にグラフト化しており、また本樹脂は耐候性と改良された耐熱性を示す。
アクリロニトリル−スチレン−アクリレート(ASA)グラフトコポリマーのような樹脂状組成物は、紫外線と湿気に曝される屋外条件で長期の使用を要する用途に使用されることが多い。かかる条件に対する抵抗性は一般に「耐候性」といわれる。しかし、耐候性を要求する多くのでは、例えば加熱撓み温度(HDT)又はVicat温度で測定される高い耐熱性も必要とされる。連続硬質相としてのポリ(メタクリル酸メチル)(PMMA)と、ポリ(アクリル酸ブチル)(PBA)ゴムに基づく衝撃改良剤とに基づくブレンドは耐候性樹脂として広く認められている。しかし、これらのブレンドはまた、他の欠陥の中でも比較的低い衝撃強さ及び堅い流れ(stiff flow)を特徴とすることが多い。かかるブレンドに伴う問題の多くは、例えば2003年5月9日に出願され本出願人に譲渡された同時係属中の米国特許出願第10/434914号に開示されているようなメタクリル酸メチル−変性ASAを含む改良された耐候性を有する組成物を使用することによって対処されている。しかし、これらの組成物は、多くの用途に対して不適切な耐熱性を示すことが多い。解決されるべき問題は、適切なバランスのとれた他の性質を保持しながら耐熱性の向上した耐候性樹脂状組成物を提供することである。
米国特許第3711575号明細書 米国特許第3944631号明細書 米国特許第4731414号明細書 米国特許第4831079号明細書 米国特許第6270615号明細書
本発明者は、耐候性を始めとする他の望ましい物理的性質を維持しつつ改良された耐熱性を示す新規な組成物を発見した。一実施形態では、本発明は、(i)硬質熱可塑性相に分散した不連続エラストマー相を含み、硬質熱可塑性相の少なくとも一部分がエラストマー相にグラフト化しており、エラストマー相が1種以上の(C〜C12)アルキル(メタ)アクリレートモノマーから誘導された構造単位を有するポリマーからなる、ゴム変性熱可塑性樹脂、(ii)1種以上の(C〜C12)アルキル(メタ)アクリレートモノマーから誘導された構造単位から本質的になる第2のポリマー、及び場合により(iii)1種以上のアルケニル芳香族モノマーと1種以上のモノエチレン性不飽和ニトリルモノマーから誘導された構造単位を含み、別個の重合工程で製造されて組成物に添加された第3のポリマーを含んでなる組成物からなる。他の実施形態では、本発明は、前記組成物から製造された物品からなる。本発明のその他の様々な特徴、局面、及び利点は以下の説明及び特許請求の範囲から明らかとなるであろう。
以下の明細書及び特許請求の範囲では、以下の意味をもつものと定義される沢山の用語を使用する。単数形態は、前後関係から明らかに他の意味を示さない限り複数形態も包含する。「任意」又は「場合により」とは、続いて記載されている事象又は状況が起こってもよいし起こらなくてもよく、またその記載はその事象が起こる場合と起こらない場合とを包含することを意味している。用語「モノエチレン性不飽和」は、1分子当たり単一のエチレン性不飽和部位を有することを意味する。用語「ポリエチレン性不飽和」は、1分子当たり2以上のエチレン性不飽和部位を有することを意味する。用語「(メタ)アクリレート」は、アクリレート及びメタクリレートを総称していう。例えば、用語「(メタ)アクリレートモノマー」は、アクリレートモノマーとメタクリレートモノマーの総称である。用語「(メタ)アクリルアミド」はアクリルアミドとメタクリルアミドの総称である。
本発明の様々な実施形態で使用する場合、用語「アルキル」は、炭素原子と水素原子を含有し、場合により炭素原子と水素原子に加えて、例えば周期表の第15、16及び17族から選択される原子を含有する線状アルキル、枝分かれアルキル、アラルキル、シクロアルキル、ビシクロアルキル、トリシクロアルキル及びポリシクロアルキル基を示すものである。アルキル基は飽和でも不飽和でもよく、例えばビニル又はアリルからなり得る。用語「アルキル」はまた、アルコキシド基のアルキル部分も包含する。様々な実施形態では、直鎖及び枝分かれアルキル基は、1〜約32個の炭素原子を含有するものであり、具体的な非限定例として、C〜C32アルキル(場合によりC〜C32アルキル、C〜C15シクロアルキル又はアリールから選択される1以上の基で置換されていてもよい)、並びに、場合によりC〜C32アルキルから選択される1以上の基で置換されていてもよいC〜C15シクロアルキルがある。幾つかの特定の具体例は、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、第三−ブチル、ペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル及びドデシルからなる。シクロアルキル及びビシクロアルキル基の幾つかの具体的な非限定例としては、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、メチルシクロヘキシル、シクロヘプチル、ビシクロヘプチル及びアダマンチルがある。様々な実施形態では、アラルキル基は7〜約14個の炭素原子を含有するものであり、これらには、特に限定されないが、ベンジル、フェニルブチル、フェニルプロピル、及びフェニルエチルが包含される。本発明の様々な実施形態で使用する場合、用語「アリール」は6〜20個の環炭素原子を含有する置換又は非置換アリール基を示すものである。これらのアリール基の幾つかの具体的な非限定例としてはC〜C20アリールがあり、場合によりC〜C32アルキル、C〜C15シクロアルキル、アリール、並びに周期表の第15、16及び17族から選択される原子を含む官能基から選択される1以上の基で置換されていてもよい。アリール基の幾つかの特定の具体例は、置換又は非置換フェニル、ビフェニル、トリル、ナフチル及びビナフチルからなる。
本発明の組成物は、硬質熱可塑性相中に分散した不連続エラストマー相からなるゴム変性熱可塑性樹脂を含んでおり、この硬質熱可塑性相の少なくとも一部分はエラストマー相にグラフト化している。このゴム変性熱可塑性樹脂はグラフト化用の1種以上のゴム基材(基幹)を使用する。このゴム基幹は組成物の不連続エラストマー相からなる。このゴム基幹に関して、グラフト化可能なモノマーの少なくとも一部分によるグラフト化が可能である限りにおいて特別な制限はない。幾つかの実施形態では、適切なゴム基幹は、ジメチルシロキサン/アクリル酸ブチルゴム、若しくはシリコーン/アクリル酸ブチル複合ゴム、エチレン−プロピレンゴム若しくはエチレン−プロピレン−ジエン(EPDM)ゴムのようなポリオレフィンゴム、又はポリメチルシロキサンゴムのようなシリコーンゴムポリマーからなる。このゴム基幹は通例、ガラス転移温度Tgが、一実施形態では25℃以下、別の実施形態では約0℃より低く、もう1つ別の実施形態では約−20℃より低く、さらに別の実施形態では約−30℃より低い。本明細書で言及する場合、ポリマーのTgとは、示差走査熱量分析(DSC、加熱速度20℃/分、Tg値は変曲点で決定される)で測定したときのポリマーのT値である。
一実施形態では、ゴム基幹は、(C〜C12)アルキル(メタ)アクリレートモノマー及び前記モノマーを1種以上含む混合物から選択される1種以上のモノエチレン性不飽和アルキル(メタ)アクリレートモノマーの公知の方法による重合で誘導される。本明細書で使用する場合、用語「(C〜C)」は、例えば化合物又は置換基のような特定の単位についていうとき、炭素原子含有量がかかる単位当たり「x」個の炭素原子〜「y」個の炭素原子であることを意味する。例えば、「(C〜C12)アルキル」とは、1つの基当たり1〜12個の炭素原子を有する直鎖、枝分かれ又は環式アルキル置換基を意味する。適切な(C〜C12)アルキル(メタ)アクリレートモノマーとしては、特に限定されないが、(C〜C12)アルキルアクリレートモノマーがあり、その具体例はアクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸イソ−ペンチル、アクリル酸n−ヘキシル、及びアクリル酸2−エチルヘキシルであり、またこれらの(C〜C12)アルキルメタクリレート類似体があり、その具体例はメタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸イソ−プロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ヘキシル、及びメタクリル酸デシルからなる。本発明の特定の実施形態では、ゴム基幹はアクリル酸n−ブチルから誘導された構造単位を含む。
様々な実施形態では、ゴム基幹はまた、場合により、少量、例えば約5wt%以下の、1種以上のポリエチレン性不飽和モノマー、例えばゴム基幹を製造するのに使用するモノマーと共重合可能なものから誘導された構造単位を含んでいてもよい。ポリエチレン性不飽和モノマーは、ゴム粒子の架橋を提供するため、及び/又は後のグラフト化モノマーとの反応用の「グラフト結合」部位をゴム基幹中に提供するために、使用されることが多い。適切なポリエチレン性不飽和モノマーとしては、特に限定されないが、ブチレンジアクリレート、ジビニルベンゼン、ブテンジオールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、メタクリル酸アリル、メタクリル酸ジアリル、マレイン酸ジアリル、フマル酸ジアリル、フタル酸ジアリル、メタクリル酸トリアリル、シアヌル酸トリアリル、イソシアヌル酸トリアリル、トリシクロデセニルアルコールのアクリル酸エステル及びかかるモノマーを1種以上含む混合物がある。特定の実施形態では、ゴム基幹は、シアヌル酸トリアリルから誘導された構造単位を含む。
幾つかの実施形態では、ゴム基幹は場合により、少量の他の不飽和モノマー、例えばゴム基幹を製造するのに使用するモノマーと共重合可能なものから誘導された構造単位を含んでいてもよい。特定の実施形態では、ゴム基幹は場合により、(メタ)アクリレートモノマー、アルケニル芳香族モノマー及びモノエチレン性不飽和ニトリルモノマーから選択される1種以上のモノマーから誘導された構造単位を約25wt%以下含んでいてもよい。適切な共重合可能な(メタ)アクリレートモノマーとしては、特に限定されないが、C〜C12アリール若しくはハロアリール置換アクリレート、C〜C12アリール若しくはハロアリール置換メタクリレート、又はこれらの混合物、例えばアクリル酸、メタクリル酸及びイタコン酸のようなモノエチレン性不飽和カルボン酸、(メタ)アクリル酸グリシジル、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、例えばメタクリル酸ヒドロキシエチルのような(メタ)アクリル酸ヒドロキシ(C〜C12)アルキル、例えばメタクリル酸シクロヘキシルのような(C〜C12)シクロアルキル(メタ)アクリレートモノマー、例えばアクリルアミド、メタクリルアミド及びN−置換−アクリルアミド又はN−置換−メタクリルアミドのような(メタ)アクリルアミドモノマー、例えばマレイミド、N−アルキルマレイミド、N−アリールマレイミド、N−フェニルマレイミド、及びハロアリール置換マレイミドのようなマレイミドモノマー、無水マレイン酸、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、並びに例えば酢酸ビニル及びプロピオン酸ビニルのようなビニルエステルがある。適切なアルケニル芳香族モノマーとしては、特に限定されないが、ビニル芳香族モノマー、例えば、スチレン、及び芳香環に結合した1以上のアルキル、アルコキシ、ヒドロキシ又はハロ置換基を有する置換スチレン、例えば、特に限定されないが、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、3,5−ジエチルスチレン、4−n−プロピルスチレン、4−イソプロピルスチレン、ビニルトルエン、α−メチルビニルトルエン、ビニルキシレン、トリメチルスチレン、ブチルスチレン、t−ブチルスチレン、クロロスチレン、α−クロロスチレン、ジクロロスチレン、テトラクロロスチレン、ブロモスチレン、α−ブロモスチレン、ジブロモスチレン、p−ヒドロキシスチレン、p−アセトキシスチレン、メトキシスチレン、及びビニル−置換縮合芳香環構造、例えば、ビニルナフタレン、ビニルアントラセン、並びにビニル芳香族モノマーと、例えばアクリロニトリル、エタクリロニトリル、メタクリロニトリル、α−ブロモアクリロニトリル及びα−クロロアクリロニトリルのようなモノエチレン性不飽和ニトリルモノマーとの混合物がある。芳香環上に置換基の混合物を有する置換スチレンも適切である。本明細書で使用する場合、用語「モノエチレン性不飽和ニトリルモノマー」とは、1分子当たり単一のニトリル基と単一のエチレン性不飽和部位を含む非環式化合物を意味しており、特に限定されないが、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、α−クロロアクリロニトリル、などを包含する。
特定の実施形態では、ゴム基幹は、1種以上の(C〜C12)アルキルアクリレートモノマーから誘導された繰返し単位を含む。さらに別の特定の実施形態では、ゴム基幹は、1種以上の(C〜C12)アルキルアクリレートモノマー、より好ましくはアクリル酸エチル、アクリル酸ブチル及びアクリル酸n−ヘキシルから選択される1種以上のモノマーから誘導された繰返し単位を40〜95wt%含む。
ゴム基幹は、ゴム変性熱可塑性樹脂の重量を基準にして、一実施形態では約4〜約94wt%のレベルで、別の実施形態では約10〜約80wt%のレベルで、別の実施形態では約15〜約80wt%のレベルで、別の実施形態では約35〜約80wt%のレベルで、別の実施形態では約40〜約80wt%のレベルで、別の実施形態では約25〜約60wt%のレベルで、さらに別の実施形態では約40〜約50wt%のレベルで、ゴム変性熱可塑性樹脂中に存在し得る。他の実施形態では、ゴム基幹は、当該特定のゴム変性熱可塑性樹脂の重量を基準にして、約5〜約50wt%のレベル、約8〜約40wt%のレベル、又は約10〜約30wt%のレベルでゴム変性熱可塑性樹脂中に存在し得る。
ゴム基幹(以後、グラフト化の後のゴム基幹と区別するために最初のゴム基幹ということがある)の粒径分布に特別な制限はない。幾つかの実施形態では、最初のゴム基幹は、大きさが約50〜約1000ナノメートル(nm)の範囲の粒子を有する広い本質的に単一モードの粒径分布を有し得る。他の実施形態では、最初のゴム基幹の平均粒径は約100nm未満であり得る。さらに他の実施形態では、最初のゴム基幹の平均粒径は約80〜約400nmの範囲であり得る。他の実施形態では、最初のゴム基幹の平均粒径は約400nmより大きくてよい。さらに他の実施形態では、最初のゴム基幹の平均粒径は約400〜約750nmの範囲であり得る。さらに他の実施形態では、最初のゴム基幹は、2以上の平均粒径分布を有する粒径の混合物である粒子を含む。特定の実施形態では、最初のゴム基幹は、各々の平均粒径分布が約80〜約750nmの範囲である粒径の混合物からなる。別の特定の実施形態では、最初のゴム基幹は、1つの平均粒径分布が約80〜約400nmの範囲であり、1つが広い本質的に単一モードの平均粒径分布を有する、粒径の混合物からなる。
ゴム基幹は、特に限定されないが、バルク、溶液、又は乳化プロセスのような公知の方法で製造することができる。1つの非限定的実施形態では、ゴム基幹を製造するには、フリーラジカル開始剤、例えばアゾニトリル開始剤、有機過酸化物開始剤、過硫酸塩開始剤又はレドックス開始剤系の存在下、そして、場合により連鎖移動剤、例えばアルキルメルカプタンの存在下、水性乳化重合によりゴム基幹の粒子を形成する。
ゴム変性熱可塑性樹脂の硬質熱可塑性樹脂相は1種以上の熱可塑性ポリマーからなる。本発明の一実施形態では、ゴム基幹の存在下でモノマーを重合させることにより、その少なくとも一部分がエラストマー相に化学的にグラフト化している硬質熱可塑性相を形成する。硬質熱可塑性相のゴム基幹に化学的にグラフト化している部分は、以後グラフト化コポリマーということがある。硬質熱可塑性相は、一実施形態では約25℃より高く、別の実施形態では90℃以上、さらに別の実施形態では100℃以上のガラス転移温度(Tg)を示す熱可塑性ポリマー又はコポリマーからなる。
特定の実施形態では、硬質熱可塑性相は、(C〜C12)アルキル−(メタ)アクリレートモノマー、アリール−(メタ)アクリレートモノマー、アルケニル芳香族モノマー及びモノエチレン性不飽和ニトリルモノマーからなる群から選択される1種以上のモノマーから誘導された構造単位を有するポリマーからなる。適切な(C〜C12)アルキル−(メタ)アクリレート及びアリール−(メタ)アクリレートモノマー、アルケニル芳香族モノマー並びにモノエチレン性不飽和ニトリルモノマーとしては、ゴム基幹の説明で既に述べたものがある。また、硬質熱可塑性樹脂相は、場合により、この相に対するTgの制限が満たされることを条件として、1種以上の他の共重合可能なモノマーから誘導された第3の繰返し単位を約10wt%以下含んでいてもよい。
硬質熱可塑性相は通例1種以上のアルケニル芳香族ポリマーからなる。適切なアルケニル芳香族ポリマーは1種以上のアルケニル芳香族モノマーから誘導された構造単位を約20wt%以上含んでいる。一実施形態では、硬質熱可塑性相は、1種以上のアルケニル芳香族モノマー及び1種以上のモノエチレン性不飽和ニトリルモノマーから誘導された構造単位を有するアルケニル芳香族ポリマーからなる。かかるアルケニル芳香族ポリマーの例としては、特に限定されないが、スチレン/アクリロニトリルコポリマー、α−メチルスチレン/アクリロニトリルコポリマー、又はα−メチルスチレン/スチレン/アクリロニトリルコポリマーがある。別の特定の実施形態では、硬質熱可塑性相は、1種以上のアルケニル芳香族モノマー、1種以上のモノエチレン性不飽和ニトリルモノマー、並びに(C〜C12)アルキル−及びアリール−(メタ)アクリレートモノマーからなる群から選択される1種以上のモノマーから誘導された構造単位を有するアルケニル芳香族ポリマーからなる。かかるアルケニル芳香族ポリマーの例としては、特に限定されないが、スチレン/アクリロニトリル/メタクリル酸メチルコポリマー、α−メチルスチレン/アクリロニトリル/メタクリル酸メチルコポリマー及びα−メチルスチレン/スチレン/アクリロニトリル/メタクリル酸メチルコポリマーがある。適切なアルケニル芳香族ポリマーの別の例は、スチレン/メタクリル酸メチルコポリマー、スチレン/無水マレイン酸コポリマー、スチレン/アクリロニトリル/無水マレイン酸コポリマー、及びスチレン/アクリロニトリル/アクリル酸コポリマーからなる。これらのコポリマーは個別に又は混合物として硬質熱可塑性相に使用することができる。
コポリマー中の構造単位が1種以上のモノエチレン性不飽和ニトリルモノマーから誘導される場合、グラフト化コポリマー及び硬質熱可塑性相からなるコポリマーを形成するのに添加されるニトリルモノマーの量は、グラフト化コポリマー及び硬質熱可塑性相からなるコポリマーを形成するのに添加されるモノマーの総重量を基準にして、一実施形態では約5〜約40wt%の範囲、別の実施形態では約5〜約30wt%の範囲、別の実施形態では約10〜約30wt%の範囲、さらに別の実施形態では約15〜約30wt%の範囲であり得る。
コポリマー中の構造単位が1種以上の(C〜C12)アルキル−及びアリール−(メタ)アクリレートモノマーから誘導される場合、グラフト化コポリマー及び硬質熱可塑性相からなるコポリマーを形成するのに添加される前記モノマーの量は、グラフト化コポリマー及び硬質熱可塑性相からなるコポリマーを形成するのに添加されるモノマーの総重量を基準にして、一実施形態では約5〜約50wt%の範囲、別の実施形態では約5〜約45wt%の範囲、別の実施形態では約10〜約35wt%の範囲、さらに別の実施形態では約15〜約35wt%の範囲であり得る。
ゴム基幹と硬質熱可塑性相を構成するモノマーとの間で起こるグラフト化の量は、ゴム相の相対的な量と組成に応じて変化する。一実施形態では、組成物中の硬質熱可塑性樹脂相の総量を基準にして約10wt%より多い硬質熱可塑性相がゴム基幹に化学的にグラフト化している。別の実施形態では、組成物中の硬質熱可塑性樹脂相の総量を基準にして約15wt%より多い硬質熱可塑性相がゴム基幹に化学的にグラフト化している。さらに別の実施形態では、組成物中の硬質熱可塑性樹脂相の総量を基準にして約20wt%より多い硬質熱可塑性相がゴム基幹に化学的にグラフト化している。特定の実施形態では、ゴム基幹に化学的にグラフト化している硬質熱可塑性相の量は、組成物中の硬質熱可塑性樹脂相の総量を基準にして約5〜約90wt%、約10〜約90wt%、約15〜約85wt%、約15〜約50wt%、又は約20〜約50wt%の範囲であり得る。さらに他の実施形態では、約40〜90wt%の硬質熱可塑性相が遊離である、すなわち、グラフト化していない。
硬質熱可塑性相は、ゴム変性熱可塑性樹脂の重量を基準にして、一実施形態では約85〜約6wt%のレベルで、別の実施形態では約65〜約6wt%のレベルで、別の実施形態では約60〜約20wt%のレベルで、別の実施形態では約75〜約40wt%のレベルで、さらに別の実施形態では約60〜約50wt%のレベルで、ゴム変性熱可塑性樹脂中に存在し得る。他の実施形態では、硬質熱可塑性相は、ゴム変性熱可塑性樹脂の重量を基準にして約90〜約30wt%の範囲で存在し得る。各々が異なる平均粒径を有する2種以上の異なるゴム基幹を重合反応で別々に使用して硬質熱可塑性相を製造し、その後それらの生成物を一緒にブレンドしてゴム変性熱可塑性樹脂を製造してもよい。各々が最初のゴム基幹の異なる平均粒径を有するかかる生成物を一緒にブレンドする具体的な実施形態では、前記基幹の割合は約90:10〜約10:90の範囲、又は約80:20〜約20:80の範囲、又は約70:30〜約30:70の範囲であり得る。幾つかの実施形態では、より小さい粒径を有する最初のゴム基幹が、1より多くの粒径の最初のゴム基幹を含有するようなブレンドにおける主要な成分である。別の実施形態では、硬質熱可塑性相は、単にゴム基幹の存在下で行う重合により、又は1以上の別々に合成した硬質熱可塑性ポリマーを、組成物を構成するゴム変性熱可塑性樹脂に添加することにより、又は両方のプロセスの組合せにより形成することができる。
硬質熱可塑性相は公知のプロセス、例えば塊状重合、乳化重合、懸濁重合又はこれらの組合せに従って製造することができ、ここで硬質熱可塑性相の少なくとも一部分が、ゴム相内に存在する不飽和部位との反応を介してゴム相に化学的に結合する、すなわち「グラフト化する」。このグラフト化反応は回分式、連続式又は半連続式プロセスで行うことができる。代表的な手順としては、特に限定されないが、米国特許第3944631号及び1997年10月31日に出願された米国特許出願第08/962458号により教示されているものがある。ゴム相内の不飽和部位は、例えば、グラフト結合モノマーから誘導されたゴムの構造単位内の残留不飽和部位によって提供される。本発明の幾つかの実施形態では、硬質熱可塑性相の同時形成を伴うゴム基幹へのモノマーグラフト化は、場合により、1種以上の第1のモノマーをゴム基幹にグラフト化した後前記第1のモノマーとは異なる1種以上の第2のモノマーをグラフト化することにより段階的に行うことができる。ゴム基幹への段階化モノマーグラフト化の代表的な手順としては、特に限定されないが、2003年12月30日に出願され本出願人に譲渡された米国特許出願第10/748394号に教示されているものがある。
好ましい実施形態では、ゴム変性熱可塑性樹脂は、General Electric Companyにより製造され商標GELOY(登録商標)で販売されているもののようなASAグラフトコポリマー、又はアクリレート−変性アクリロニトリル−スチレン−アクリレートグラフトコポリマーである。ASAポリマー材料としては、例えば米国特許第3711575号に開示されているものがある。アクリロニトリル−スチレン−アクリレートグラフトコポリマーは本出願人に譲渡された米国特許第4731414号及び同第4831079号に記載されているものからなる。アクリレート−変性ASAを使用する本発明の幾つかの実施形態では、ASA成分はさらに、硬質相、ゴム相、又は両者の一部としてC〜C12アルキル−及びアリール−(メタ)アクリレートからなる群から選択されるモノマーから形成された追加のアクリレート−グラフトを含む。かかるコポリマーは、アクリレート−変性アクリロニトリル−スチレン−アクリレートグラフトコポリマー、又はアクリレート−変性ASAといわれる。好ましいモノマーはメタクリル酸メチルであり、PMMA−変性ASA(以後「MMA−ASA」ということがある)が得られる。
本発明の組成物はまた、1種以上の(C〜C12)アルキル(メタ)アクリレートモノマーから誘導された構造単位を含む第2のポリマー(本明細書では「アクリルポリマー」ということがある)も含んでいる。特定の実施形態では、本発明の組成物は、1種以上の(C〜C12)アルキル(メタ)アクリレートモノマーから誘導された構造単位から本質的になる第2のポリマーを含んでいる。本明細書で、1種以上の(C〜C12)アルキル(メタ)アクリレートモノマーから誘導された構造単位から本質的になるとは、この第2のポリマーが、一実施形態では90%より多い前記構造単位を、別の実施形態では95%より多い前記構造単位を、さらに別の実施形態では98%より多い前記構造単位を、さらに別の実施形態では99%より多い前記構造単位を含んでいることを意味する。前記ポリマーに使用するのに適切な(C〜C12)アルキル(メタ)アクリレートモノマーは、上記した(C〜C12)アルキル(メタ)アクリレートモノマーからなる。特定の実施形態では、適切な(C〜C12)アルキル(メタ)アクリレートモノマーとしては、特に限定されないが、(C〜C12)アルキルアクリレートモノマー(その具体例は、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸イソ−ペンチル、アクリル酸n−ヘキシル、及びアクリル酸2−エチルヘキシルからなる)、並びにその(C〜C12)アルキルメタクリレート類似体(その具体例は、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸イソ−プロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ヘキシル、及びメタクリル酸デシルからなる)がある。特定の実施形態では、このポリマーは、メタクリル酸メチルから誘導された構造単位からなる(このポリマーはポリ(メタクリル酸メチル)又はPMMAといわれる)。本発明の組成物中の前記第2のポリマーの量は、組成物中の樹脂成分の重量を基準にして、一実施形態では約3〜約70wt%の範囲、別の実施形態では約3〜約67wt%の範囲、別の実施形態では約3〜約60wt%の範囲、別の実施形態では約3〜約55wt%の範囲、別の実施形態では約5〜約55wt%の範囲、別の実施形態では約8〜約52wt%の範囲、別の実施形態では約10〜約50wt%の範囲、別の実施形態では約10〜約45wt%の範囲、別の実施形態では約10〜約40wt%の範囲、さらに別の実施形態では約15〜約35wt%の範囲であり得る。別の特定の実施形態では、本発明の組成物中の前記第2のポリマーの量は、組成物中の樹脂成分の重量を基準にして約12〜約55wt%の範囲であり得る。
本発明の組成物は、場合により、1種以上のアルケニル芳香族モノマー及び1種以上のモノエチレン性不飽和ニトリルモノマーから誘導された構造単位を含み、別個の重合工程で製造され組成物に加えられる第3のポリマーを含んでいてもよい。特定の実施形態では、前記第3のポリマーは、1種以上のアルケニル芳香族モノマー及び1種以上のモノエチレン性不飽和ニトリルモノマーから誘導された構造単位から本質的になり、別個の重合工程で製造され組成物に加えられる。本明細書で、1種以上のアルケニル芳香族モノマー及び1種以上のモノエチレン性不飽和ニトリルモノマーから誘導された構造単位から本質的になるとは、この第3のポリマーが、一実施形態では90%より多い前記構造単位を、別の実施形態では95%より多い前記構造単位を、さらに別の実施形態では98%より多い前記構造単位を、さらに別の実施形態では99%より多い前記構造単位を含んでいることを意味する。別の特定の実施形態では、前記第3のポリマーは、1種以上の(C〜C12)アルキル(メタ)アクリレートモノマーから誘導された構造単位を含まない。前記第3のポリマーは公知の方法で製造することができる。幾つかの実施形態では、前記第3のポリマーは、ゴム変性熱可塑性樹脂を構成する硬質熱可塑性相のものと本質的に同じ構造単位を含む。幾つかの特定の実施形態では、前記第3のポリマーは、スチレン及びアクリロニトリル、α−メチルスチレン及びアクリロニトリル、又はα−メチルスチレン、スチレン、及びアクリロニトリルから誘導された構造単位を含む。存在する場合、前記第3のポリマーの量は、組成物中の樹脂成分の重量を基準にして、一実施形態では約3〜約55wt%の範囲、別の実施形態では約5〜約45wt%の範囲、さらに別の実施形態では約5〜約40wt%の範囲である。第2のポリマーと第3のポリマーが両方とも組成物中に存在する場合には、組成物中の樹脂成分の重量を基準にして約5〜約85%の範囲の合計レベルで存在し得る。
本発明の組成物は、場合により、特に限定されないが、色安定剤、熱安定剤、光安定剤、酸化防止剤、UV遮断剤、及びUV吸収剤のような安定剤、難燃剤、ドリップ抑制剤、潤滑剤、流動促進剤及びその他の加工助剤、可塑剤、帯電防止剤、離型剤、衝撃改良剤、充填材、並びに有機、無機又は有機金属であり得る染料及び顔料のような着色剤、並びに同様な添加剤を始めとして当技術分野で公知の添加剤を含み得る。具体的な添加剤としては、特に限定されないが、シリカ、ケイ酸塩、ゼオライト、二酸化チタン、石粉、ガラス繊維若しくは球、炭素繊維、カーボンブラック、グラファイト、炭酸カルシウム、タルク、リトポン、酸化亜鉛、ケイ酸ジルコニウム、酸化鉄、ケイ藻土、炭酸カルシウム、酸化マグネシウム、酸化クロム、酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム、粉砕石英、粘土、焼成粘土、タルク、カオリン、アスベスト、セルロース、木粉、コルク、木綿及び合成織物繊維、殊にガラス繊維、炭素繊維、金属繊維、及び特に限定されないがアルミニウムフレークを始めとする金属フレークのような強化用充填材がある。2種以上の添加剤を本発明の組成物に配合することが多く、幾つかの実施形態では、同じタイプの添加剤を2種以上配合する。特定の実施形態では、組成物はさらに、着色剤、染料、顔料、潤滑剤、安定剤、熱安定剤、光安定剤、酸化防止剤、UV遮断剤、UV吸収剤、充填材及びこれらの混合物からなる群から選択される添加剤を含む。
特定の実施形態では、本発明の組成物は、場合により、脂肪酸の1種以上の金属塩と1種以上のアミドの混合物を含んでいてもよい。この脂肪酸は一般に16〜18個の炭素原子を含む。代表的な例としては、ステアリン酸、オレイン酸、パルミチン酸及びこれらの混合物がある。好ましい実施形態では、脂肪酸はステアリン酸からなる。脂肪酸混合物はさらに、9,12−リノール酸、9,11−リノール酸(共役リノール酸)、ピノレン酸、パルミトレイン酸、マガリン酸、オクタデカジエン酸、オクタデカトリエン酸、などを含んでいてもよい。脂肪酸混合物は少量のロジン酸を含有していてもよい。具体的なロジン酸としては、特に限定されないが、一般にトール油脂肪酸混合物中に見られるものがあり、アビエチン酸、ジヒドロアビエチン酸、パルストリン/レボピマール酸、ピマル酸、テトラヒドロアビエチン酸、イソピマル酸、ネオアビエチン酸、などからなり得る。適切な金属塩としては、特に限定されないが、アルミニウム、マグネシウム、カルシウム、及び亜鉛、並びにこれらの混合物を含むものがある。幾つかの実施形態では、適切なアミドは、C〜C18カルボン酸とヒドロキシ置換アミンから誘導されたものからなる。混合物中の脂肪酸金属塩とアミド成分の比は、本発明の組成物のプレートアウトを低下させるのに有効なものである。脂肪酸の1種以上の金属塩と1種以上のアミドの混合物は、個々の成分を混合することによって製造することができる。本発明の組成物に使用するのに適切な商業的混合物は、特に限定されないが、STRUKTOL TR 251、STRUKTOL TR 255、STRUKTOL TR 071、及びSTRUKTOL TR 016を始めとしてStruktol Company of America(Stow、Ohio)から入手可能なものからなる。様々な実施形態では、本発明の組成物中の前記混合物の量は0〜約5phrの範囲、又は約0.2〜約4phrの範囲、又は約0.5〜約4phrの範囲、又は約1〜約3phrの範囲でよい。
本発明の組成物及びそれから製造される物品は、公知の熱可塑性加工技術によって製造することができる。使用できる公知の熱可塑性加工技術としては、特に限定されないが、押出、カレンダー加工、混練、異形押出、シート押出、共押出、成形、押出ブロー成形、熱成形、射出成形、共射出成形及び回転成形がある。本発明はさらに、特に限定されないが、絵付け成形、ペイントオーブン内でのベーキング、表面エッチング、積層、及び/又は熱成形のような前記物品に対する追加の製造工程を包含する。
本発明の組成物は有用な物品に形成することができる。幾つかの実施形態では、この物品は単一の物品からなる。具体的な単一の物品は本発明の組成物から本質的になるものからなる。さらに他の実施形態では、この物品は、本発明の組成物からなる1以上の層を含む多層物品からなってもよい。様々な実施形態では、多層物品は、本発明の組成物からなるキャップ層と、前記キャップ層とは異なる1種以上の熱可塑性樹脂からなる基材層とからなり得る。幾つかの特定の実施形態では、前記基材層は、アクリルポリマー、PMMA、ゴム−変性アクリルポリマー、ゴム−変性PMMA、ASA、ポリ(塩化ビニル)(PVC)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレンコポリマー(ABS)、ポリカーボネート(PC)、及び特に限定されないが、ASAとPCの混合物、ABSとPCの混合物、ABSとアクリルポリマーの混合物、及びABSとPMMAの混合物を始めとして前記材料を1種以上含む混合物の1種以上からなる。幾つかの特定の実施形態では、PCは本質的にビスフェノールAポリカーボネートからなる。また、幾つかの実施形態では、前記多層物品は、1以上の基材層、及び前記基材層と前記キャップ層との間に1以上の繋ぎ層を含んでいてもよい。基材層として適切な樹脂の追加の具体例は、ポリエステル、例えば、ポリ(アルキレンテレフタレート)、ポリ(アルキレンナフタレート)、ポリ(エチレンテレフタレート)、ポリ(ブチレンテレフタレート)、ポリ(トリメチレンテレフタレート)、ポリ(エチレンナフタレート)、ポリ(ブチレンナフタレート)、ポリ(シクロヘキサンジメタノールテレフタレート)、ポリ(シクロヘキサンジメタノール−コ−エチレンテレフタレート)、ポリ(1,4−シクロヘキサン−ジメチル−1,4−シクロヘキサンジカルボキシレート)、ポリアリーレート、レゾルシノール並びにイソ−及びテレフタル酸の混合物から誘導された構造単位を有するポリアリーレート、ポリエステルカーボネート、ビスフェノールA、炭酸並びにイソ−及びテレフタル酸の混合物から誘導された構造単位を有するポリエステルカーボネート、レゾルシノール、炭酸並びにイソ−及びテレフタル酸の混合物から誘導された構造単位を有するポリエステルカーボネート、並びに、ビスフェノールA、レゾルシノール、炭酸並びにイソ−及びテレフタル酸の混合物から誘導された構造単位を有するポリエステルカーボネートからなる。基材層として適切な樹脂の追加の具体例はさらに、芳香族ポリエーテル、例えば、ポリアリーレンエーテルホモポリマー及びコポリマー、例えば2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル単位を、場合により2,3,6−トリメチル−1,4−フェニレンエーテル単位と組み合わせて含むもの、ポリエーテルイミド、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルスルホン、ポリアリーレンスルフィド及びスルホン、例えばポリフェニレンスルフィド、ポリフェニレンスルホン、及びポリフェニレンスルフィドとポリフェニレンスルホンのコポリマー、ポリアミド、例えばポリ(ヘキサメチレンアジパミド)及びポリ(ε−アミノカプロアミド)、ポリオレフィンホモポリマー及びコポリマー、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、及びエチレン及びプロピレンの1種以上を含有するコポリマー、ポリアクリレート、ポリ(メタクリル酸メチル)、ポリ(エチレン−コ−アクリレート)、例えばSURLYN、ポリスチレン、シンジオタクチックポリスチレン、ポリ(スチレン−コ−アクリロニトリル)、ポリ(スチレン−コ−無水マレイン酸)、並びに前記樹脂のいずれか1種以上を含む相溶化ブレンド、例えば熱可塑性ポリオレフィン(TPO)、ポリ(フェニレンエーテル)−ポリスチレン、ポリ(フェニレンエーテル)−ポリアミド、ポリ(フェニレンエーテル)−ポリエステル、ポリ(ブチレンテレフタレート)−ポリカーボネート、ポリ(エチレンテレフタレート)−ポリカーボネート、ポリカーボネート−ポリエーテルイミド、及びポリエステル−ポリエーテルイミドからなる。適切な基材層は再利用又は粉砕再生熱可塑性樹脂からなっていてもよい。本発明の組成物からなるキャップ層を含む多層物品は、前記キャップ層を含まない類似の物品と比較して改良された耐候性を示し得る。
本発明の組成物を含んで製造することができる多層及び単一の物品としては、特に限定されないが、屋外車両及び装置(OVAD)用途向けの物品、航空機、自動車、トラック、軍用車両(例えば、自動車、航空機、及び水上輸送車両)、スクーター、及びオートバイの外装及び内装部品、例えばパネル、クォーターパネル、ロッカーパネル、垂直パネル、水平パネル、トリム、ピラー、センターポスト、フェンダー、ドアー、デッキリッド、トランクリッド、フード、ボンネット、ルーフ、バンパー、フェイシア、グリル、ミラーハウジング、ピラーアプリケ、クラッディング、ボディーサイドモールディング、ホイールカバー、ハブキャップ、ドアーハンドル、スポイラー、ウィンドウフレーム、ヘッドランプベゼル及びハウジング、テールランプハウジング、テールランプベゼル、ライセンスプレートエンクロージャー、ルーフラック、及びランニングボード、屋外車両及び装置のエンクロージャー、ハウジング、パネル、及び部品、電気及び通信装置のエンクロージャー、屋外用家具、航空機の部品、ボート及び海洋設備、例えばトリム、エンクロージャー、及びハウジング、船外機ハウジング、測深器ハウジング、水上バイク、ジェットスキー、プール、温泉、ホットタブ、階段、ステップカバー、建築−建設用途、例えば雨樋、手すり、プライシングチャンネル、コーナーガード、竪樋、グレイジング、フェンシング、フェンスポスト、デッキ板、ルーフ、羽目板、特にビニルサイジング用途、窓、ウィンドウフレーム、床、装飾用窓備品若しくは処置、ウォールパネル、ドアー及びドアーフレーム、屋外及び屋内標識、現金自動預入支払機(ATM)のエンクロージャー、ハウジング、パネル、及び部品、芝及び庭園トラクター、芝刈り機、及び工具のエンクロージャー、ハウジング、パネル、及び部品、例えば芝及び庭園工具、窓及びドアトリム、スポーツ施設及び玩具、スノーモービルのエンクロージャー、ハウジング、パネル、及び部品、RV車のパネル及び部品、運動場の設備、プラスチック−木材の組合せで製造される物品、ゴルフコースマーカー、ユーティリティーピットカバー、携帯電話ハウジング、送信機ハウジング、受信機ハウジング、照明設備、照明スイッチ、電気ソケット、照明器具、反射器、ネットワークインターフェース装置ハウジング、変圧器ハウジング、エアコンディッショナーハウジング、公共輸送用のクラッディング若しくはシート、列車、地下鉄、若しくはバスのクラッディング若しくはシート、計器ハウジング、アンテナハウジング、衛星放送受信アンテナのクラッディング、並びに同様の用途がある。前記物品は、特に限定されないが、異形押出、シート押出、共押出、カレンダー加工、押出ブロー成形、熱成形、射出成形、圧縮成形、絵付け成形、ペイントオーブン内でのベーキング、メッキ、及び積層を始めとする各種公知のプロセス及び製造工程で製造することができる。
さらに詳細に述べるまでもなく、当業者は、本明細書の記載に基づいて、本発明を最大限に利用することができると考えられる。以下の実施例は当業者に本発明を実施する際の
追加の指針を提供するために挙げるものである。これらの実施例は単に、本出願の教示に寄与する研究の代表例である。従って、これらの実施例は特許請求の範囲に記載の本発明をいかなる意味でも限定するものではない。
以下の実施例で、樹脂成分はwt%で表す。非樹脂成分はphrで表す。略号「C.Ex.」は比較例を意味する。Vicat B値はISO 306に従って決定した。℃で表すHDT値はISO 179に従って決定した。グラム/10分で表すメルトフローレートの値はISO 1133に従って10キログラムの重量を用いて220℃で決定した。パスカル・秒の単位で表す粘度値は、260℃の溶融温度の条件下でKayeness毛管レオメーターを用いて様々な剪断速度で決定した。成形試験片は、色測定のためのMacBeth 7000分光計を用いてCIE L*a*b*空間における色測定にかけた。
実施例1〜8及び比較例1〜7
以下の実施例及び比較例の組成物で、ASAは37.5wt%スチレン、18wt%アクリロニトリル、及び約44.5wt%アクリル酸ブチルから誘導された構造単位からなるコポリマーであった。MMA−ASAは約11wt%メタクリル酸メチル、約30wt%スチレン、約14wt%アクリロニトリル、及び約45wt%アクリル酸ブチルから誘導された構造単位からなるコポリマーであった。使用したSANの型は、バルク重合プロセスで製造された重量平均分子量(Mw)約100000の、75wt%スチレンと25wt%アクリロニトリルからなるコポリマーであるSAN−1と、72wt%スチレンと28wt%アクリロニトリルからなるコポリマーであるSAN−2であった。MMA−SANは、バルク重合プロセスで製造された、35wt%メタクリル酸メチル、40wt%スチレン、及び25wt%アクリロニトリルから誘導された構造単位からなるコポリマーであった。これらの組成物は全て、1phrのエチレンビス−ステアラミド(EBS)ワックス、1.4phrの、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、紫外光吸収剤、及びリンを含む安定剤の混合物、並びに5phrの二酸化チタンを含んでいた。成形試験部品の性質を表に示す。実施例6、7、及び8は同じ組成物の反復実験であり、全て比較例6と比較し得る。
ASA、SAN、及びPMMAからなる本発明の組成物は一貫して、ASAとMMA−SANからなる比較組成物より高いHDT値とVicat温度を示す。ASA、SAN、及びPMMAからなる組成物はまた一貫して、ASAとMMA−SANからなる類似の組成物より高いメルトフローレートと低い粘度を示し、流動性がより良好になり、加工が容易である。MMA−ASA、SAN、及びPMMAからなる本発明の組成物は一貫して、MMA−ASAとMMA−SANからなる比較組成物より高いHDTとVicat温度を示す。また、殆どの場合、MMA−ASA、SAN、及びPMMAからなる組成物も、MMA−ASAとMMA−SANからなる類似の組成物より高いメルトフローレートと低い粘度を示し、流動性がより良好になり加工が容易である。
実施例9〜18及び比較例8
以下の実施例及び比較例の組成物で、MMA−ASA−1は約9wt%メタクリル酸メチル、約32wt%スチレン、約15wt%アクリロニトリル、及び約45wt%アクリル酸ブチルから誘導された構造単位からなるコポリマーであり、最初のゴム粒径は約110nmであった。MMA−ASA−2は約9wt%メタクリル酸メチル、約32wt%スチレン、約15wt%アクリロニトリル、及び約45wt%アクリル酸ブチルから誘導された構造単位からなるコポリマーであり、最初のゴム粒径は約500nmであった。MMA−ASA−3は約11wt%メタクリル酸メチル、約30wt%スチレン、約14wt%アクリロニトリル、及び約45wt%アクリル酸ブチルから誘導された構造単位からなるコポリマーであり、最初のゴム粒径分布は広く、本質的に単一モードであった。使用したSANの型は、75wt%スチレンと25wt%アクリロニトリルからなるコポリマーであるSAN−1であった。MMA−SANは35wt%メタクリル酸メチル、40wt%スチレン、及び25wt%アクリロニトリルから誘導された構造単位からなるコポリマーであった。これらの組成物は全て、0.5phrのエチレンビス−ステアラミド(EBS)ワックス、1.5phrの、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、紫外光吸収剤、及びリンを含む安定剤の混合物、0.1phrのシリコーンオイル、及び1phrのカーボンブラックを含んでいた。成形試験部品の性質を表に示す。実施例9、10、及び11は同じ組成物の反復実験であり、全て比較例8と比較し得る。
実施例9〜11のMMA−ASA、SAN、及びPMMAからなる本発明の組成物は、MMA−ASAとMMA−SANからなる類似の組成の比較例8の組成物より高いHDT値を示す。実施例9〜11のMMA−ASA、SAN、及びPMMAからなる組成物はまた、MMA−ASAとMMA−SANからなる類似の組成の比較例8の組成物より高いメルトフローレートと低い粘度を示し、その結果流動性がより良好で加工が容易になる。実施例9〜11のMMA−ASA、SAN、及びPMMAからなる組成物の黒色の深さすなわち「漆黒さ(jetness)」もまた、MMA−ASAとMMA−SANからなる類似の組成物(比較例8)のL*排除値(excluded value)と比較してより低いL*排除値から分かるように、優れている。
実施例19〜31及び比較例9〜11
以下の実施例及び比較例の組成物で、ASAは37.5wt%スチレン、18wt%アクリロニトリル、及び約44.5wt%アクリル酸ブチルから誘導された構造単位からなるコポリマーであった。使用したSANの型は、75wt%スチレンと25wt%アクリロニトリルからなるコポリマーであるSAN−1であった。MMA−SANは35wt%メタクリル酸メチル、40wt%スチレン、及び25wt%アクリロニトリルから誘導された構造単位からなるコポリマーであった。これらの組成物は全て、0.5phrのエチレンビス−ステアラミド(EBS)ワックス、1.5phrの、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、紫外光吸収剤、及びリンを含む安定剤の混合物、0.1phrのシリコーンオイル、並びに1phrのカーボンブラックを含んでいた。成形試験部品の性質を表に示す。実施例23〜24は同じ組成物の反復実験である。
ASA及びいろいろな比のSANとPMMAを含む本発明の組成物は一般に、ASAとMMA−SANからなる類似の組成の対応する比較例より高いHDT値とVicat温度を示す。ASA、SAN、及びPMMAからなる組成物の黒色の深さすなわち「漆黒さ」は、より低いL*排除値に見られるように、PMMAのレベルが増大するにつれて改良される。
実施例32〜42及び比較例12
以下の実施例及び比較例の組成物で、MMA−ASA−1、MMA−ASA−2及びMMA−ASA−3、SAN−1、並びにMMA−SANは上記実施例で記載したとおりである。これらの組成物は全て、0.5phrのエチレンビス−ステアラミド(EBS)ワックス、1.5phrの、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、紫外光吸収剤、及びリンを含む安定剤の混合物、0.1phrのシリコーンオイル、並びに1phrのカーボンブラックを含んでいた。成形試験部品の性質を表に示す。
SAN、PMMA及び2つの異なる粒径分布を有するMMA−ASA型の混合物からなる本発明の組成物は優れたHDT値と良好な流動性を示す。本発明の組成物はまた、広い粒径分布を有するMMA−ASA単独(実施例10)の代わりに2つの異なる粒径分布を有するMMA−ASA型の混合物を使用したときに、本発明の組成物のより低いL*排除値に見られるように、黒色の深さすなわち「漆黒さ」の点で有益である。
実施例43〜56
以下の実施例及び比較例の組成物で、ASAは37.5wt%スチレン、18wt%アクリロニトリル、及び約44.5wt%アクリル酸ブチルから誘導された構造単位からなるコポリマーであった。使用したSANの型は、バルク重合プロセスで製造されたMw約100000の72wt%スチレンと28wt%アクリロニトリルからなるコポリマーであるSAN−2と、バルク重合プロセスで製造されたMw約160000〜180000の72wt%スチレンと28wt%アクリロニトリルからなるコポリマーであるSAN−3であった。これらの組成物は全て、0.5phrのEBSワックス、1.5phrの、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、紫外光吸収剤、及びリンを含む安定剤の混合物、0.1phrのシリコーンオイル、並びに1phrのカーボンブラックを含んでいた。成形試験部品の性質を表に示す。実施例44〜45は実施例51〜52と同様に同じ組成物の反復実験である。
ASA、PMMA、及びSAN−2又はSAN−3からなる本発明の組成物は、これらの型のSANがPMMAと混和性でないにも関わらず、表1の類似の実施例と同様なHDT値とVicat温度を示す。これに対して、表1の幾つかの実施例で用いたSAN−1はPMMAと混和性である。
実施例57〜62及び比較例13〜18
以下の実施例及び比較例の組成物で、ASA、MMA−ASA−3、SAN−1、及びMMA−SANは上記実施例で記載した通りであった。これらの組成物は全て、0.5phrのEBSワックス、1.5phrの、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、紫外光吸収剤、及びリンを含む安定剤の混合物、並びに5phrの二酸化チタンを含んでいた。これら実施例及び比較例の成分の割合を表に示す。
SAN、PMMA及びMMA−ASA又はASAからなる本発明の組成物は、MMA−SAN及びMMA−ASA又はASAからなる比較例と比較して、より高いHDTとVicat値、及び一般により高い流動性を示す。本発明の組成物と比較組成物を成形し、5000キロジュール/平方メートルの曝露(kJ/m)(340nmで測定)によりSAE J1960プロトコル下で促進耐候試験にかけた。図1、2、及び3は、曝露の関数として測定した色保持の結果を示す(CIELAB ΔE*対累積曝露kJ/m)。図 1、2、及び3は、それぞれ、ASA又はMMA−ASA−3を33%、50%及び67%含む本発明の組成物と比較組成物に対するものである。これらの図は、PMMAを含む本発明の組成物が殆どの実施形態でPMMAを含まない比較組成物と比較して促進耐候試験の間の色変化に対して高まった抵抗性を示すことを立証している。
典型的な実施形態に関して本発明を例示し説明して来たが、いかなる意味でも本発明の思想から逸脱することなく様々な修正と置換をなすことができるので、本発明はここに示した詳細に特に限定されない。また、本明細書に開示した本発明の別の修正及び等価物が日常程度以上の実験を要することなく当業者には明らかであり、かかる修正と等価物は特許請求の範囲記載の本発明の思想と範囲内に入るものと考えられる。本明細書で引用した特許及び刊行物は援用により本明細書の内容の一部をなす。
図1は、33%のASAを含む本発明の組成物及び比較組成物の曝露に対するΔEのグラフである。 図2は、50%のASAを含む本発明の組成物及び比較組成物の曝露に対するΔEののグラフである。 67%のASAを含む本発明の組成物及び比較組成物の曝露に対するΔEのグラフである。

Claims (23)

  1. (i)硬質熱可塑性相中に分散した不連続エラストマー相を含んでなり、硬質熱可塑性相の少なくとも一部分がエラストマー相にグラフト化しており、エラストマー相が1種以上の(C〜C12)アルキル(メタ)アクリレートモノマーから誘導された構造単位を有するポリマーを含む、ゴム変性熱可塑性樹脂、(ii)1種以上の(C〜C12)アルキル(メタ)アクリレートモノマーから誘導された構造単位から本質的になる第2のポリマー、及び場合により(iii)別個の重合工程で製造され当該組成物に添加される1種以上のアルケニル芳香族モノマー及び1種以上のモノエチレン性不飽和ニトリルモノマーから誘導された構造単位を含む第3のポリマーを含んでなる、組成物。
  2. エラストマー相がアクリル酸ブチルから誘導された構造単位を有するポリマーからなる、請求項1記載の組成物。
  3. エラストマー相のポリマーがさらに、1種以上のポリエチレン性不飽和モノマーから誘導された構造単位を含んでいる、請求項1記載の組成物。
  4. ポリエチレン性不飽和モノマーが、ブチレンジアクリレート、ジビニルベンゼン、ブテンジオールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、メタクリル酸アリル、メタクリル酸ジアリル、マレイン酸ジアリル、フマル酸ジアリル、フタル酸ジアリル、メタクリル酸トリアリル、イソシアヌル酸トリアリル、シアヌル酸トリアリル、トリシクロデセニルアルコールのアクリル酸エステル、及びこれらの混合物からなる群から選択される、請求項3記載の組成物。
  5. エラストマー相が、ゴム変性熱可塑性樹脂の約10〜約80wt%からなる、請求項1記載の組成物。
  6. エラストマー相が、ゴム変性熱可塑性樹脂の約35〜約80wt%からなる、請求項1記載の組成物。
  7. 組成物中の硬質熱可塑性樹脂相の総量を基準にして少なくとも約5〜約90wt%の硬質熱可塑性相がエラストマー相に化学的にグラフト化している、請求項1記載の組成物。
  8. 硬質熱可塑性相が、ビニル芳香族モノマー、モノエチレン性不飽和ニトリルモノマー、(C〜C12)アルキル−及びアリール−(メタ)アクリレートモノマー、並びにこれらの混合物からなる群から選択される1種以上のモノマーから誘導された構造単位を含んでいる、請求項1記載の組成物。
  9. 硬質熱可塑性相が、スチレン及びアクリロニトリル、又はスチレン、α−メチルスチレン、及びアクリロニトリル、又はスチレン、アクリロニトリル、及びメタクリル酸メチル、又はα−メチルスチレン、アクリロニトリル及びメタクリル酸メチル、又はスチレン、α−メチルスチレン、アクリロニトリル及びメタクリル酸メチルから誘導された構造単位を含んでいる、請求項1記載の組成物。
  10. 硬質熱可塑性相がスチレン、アクリロニトリル、及びメタクリル酸メチルから誘導された構造単位を含んでおり、最初のエラストマー相が、約80〜約400nmの範囲の粒径分布を有するエラストマー相、約400〜約750の範囲の粒径分布を有するエラストマー相、広い、本質的に単一モードの粒径分布を有するエラストマー相、及びこれらのエラストマー相の混合物からなる群から選択される、請求項9記載の組成物。
  11. 第2のポリマーがポリ(メタクリル酸メチル)からなる、請求項1記載の組成物。
  12. 第2のポリマーが組成物中の樹脂成分の重量を基準にして約3〜約70wt%の範囲で存在する、請求項1記載の組成物。
  13. 第3のポリマーが存在する、請求項1記載の組成物。
  14. 第3のポリマーが、スチレン及びアクリロニトリル、α−メチルスチレン及びアクリロニトリル、又はα−メチルスチレン、スチレン、及びアクリロニトリルから誘導された構造単位を含んでいる、請求項12記載の組成物。
  15. 第3のポリマーが組成物中の樹脂成分の重量を基準にして約5〜約90wt%の量で存在する、請求項12記載の組成物。
  16. さらに、安定剤、色安定剤、熱安定剤、光安定剤、酸化防止剤、UV遮断剤、UV吸収剤、難燃剤、ドリップ抑制剤、潤滑剤、流動促進剤、加工助剤、可塑剤、帯電防止剤、離型剤、衝撃改良剤、充填材、着色剤、染料、顔料、金属フレーク、脂肪酸の1種以上の金属塩の混合物、及び1種以上のアミド、並びにこれらの混合物からなる群から選択される1種以上の添加剤を含んでいる、請求項1記載の組成物。
  17. 請求項1記載の組成物から製造される物品。
  18. (i)硬質熱可塑性相に分散した不連続エラストマー相を含んでなり、硬質熱可塑性相の少なくとも一部分がエラストマー相にグラフト化しており、エラストマー相がアクリル酸ブチルから誘導された構造単位を有するポリマーを含む、ゴム変性熱可塑性樹脂、(ii)組成物中の樹脂成分の重量を基準にして約3〜約70wt%の範囲で存在しており、メタクリル酸メチルから誘導された構造単位から本質的になる第2のポリマー、及び場合により(iii)1種以上のアルケニル芳香族モノマー及び1種以上のモノエチレン性不飽和ニトリルモノマーから誘導された構造単位を含んでおり、別個の重合工程で製造され当該組成物に添加される第3のポリマーを含んでなる、組成物。
  19. 第3のポリマーが存在する、請求項1記載の組成物。
  20. 第3のポリマーがスチレン及びアクリロニトリル、α−メチルスチレン及びアクリロニトリル、又はα−メチルスチレン、スチレン、及びアクリロニトリルから誘導された構造単位を含んでいる、請求項19記載の組成物。
  21. 第3のポリマーが組成物中の樹脂成分の重量を基準にして約5〜約90wt%の量で存在する、請求項19記載の組成物。
  22. さらに、安定剤、色安定剤、熱安定剤、光安定剤、酸化防止剤、UV遮断剤、UV吸収剤、難燃剤、ドリップ抑制剤、潤滑剤、流動促進剤、加工助剤、可塑剤、帯電防止剤、離型剤、衝撃改良剤、充填材、着色剤、染料、顔料、金属フレーク、脂肪酸の1種以上の金属塩の混合物、及び1種以上のアミド、並びにこれらの混合物からなる群から選択される1種以上の添加剤を含んでいる、請求項18記載の組成物。
  23. 請求項18記載の組成物から製造される物品。
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