JP2008514408A - 明るい金属色調の多層コーティングの製造方法 - Google Patents

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Abstract

(1)5〜20μm厚のベースコート層を、プレコーティングされた基材に適用する工程と、
(2)クリアコート層を前記ベースコート層上に適用する工程と、
(3)前記ベースコート層およびクリアコート層を一緒に硬化させる工程と、
の連続工程を含み、
前記ベースコート層は、0.3:1〜0.45:1の、顔料の樹脂固形分に対する重量比を有する未改質水系金属ベースコートから適用され;顔料含有物は、100nm超〜500nmのプレートリット厚を有する少なくとも1つのノンリーフィングアルミニウム顔料60〜100重量%と、アルミニウム顔料とは異なる少なくとも1つの顔料0〜40重量%とからなり;アルミニウム顔料とは異なる前記顔料は、得られる多層コーティングが、少なくとも80単位の輝度L(CIEL、DIN6174による)を示すように、選択される、明るい金属色調の多層コーティングの製造方法。

Description

本発明は、自動車のコーティングにおいて公知である明るい金属色調(強い金属色調)の多層コーティングの製造方法に関する。明るい金属色調は、いわゆる「輝度フロップ」を示し、顔料含有物の組成に応じて、それらは、カラーフロップも示すことがある。「フロップ」は、観測角に応じて輝度または色彩を変化させる挙動を意味する。
自動車のコーティングは通例、別に焼成された電着コーティング(EDC)プライマーと、それに適用された別に焼成されたプライマーサーフェーサー層(充填剤層)と、ウエット−オン−ウエットで適用された色彩および/または特殊効果付与ベースコート層および保護光沢付与クリアコート層を含む、それに適用されたトップコートとからなる。プライマーサーフェーサーとベースコート層との全厚は概して30〜60μmであり、より詳しくは、金属色調のためには30〜45μmの低い方の範囲である。
装飾用多層コーティングの製造については(特許文献1)、米国特許公報(特許文献2)、米国特許公報(特許文献3)および米国特許公報(特許文献4)の方法が公知であり、これらの方法は、プライマーサーフェーサー層の適用および別の焼成を除くことができ、もちろん、コーティング材料の消費および全層厚を低減する。これらの方法では概して、第1の改質水系ベースコートと、第2の未改質水系ベースコートとクリアコートとを含む多層コーティング構造物が、焼成EDCプライマーに適用されるこれらの3つのコーティング層を一緒に硬化させることを含むウエット−オン−ウエット−オン−ウエット方法によって適用される。実施において、これらの方法は、通常のプライマーサーフェーサーとベースコートとの厚さよりも約15〜25μm明らかに小さい全層厚を可能にする2つのベースコート層を使用する。改質水系ベースコートは、混合剤成分と混合することによって未改質水系ベースコートからこれらの方法で製造され、通常のプライマーサーフェーサーの機能に取って代わることを意図するものではない。(特許文献5)は、混合剤成分として、ポリイソシアネート架橋剤の添加を推奨するが、米国特許公報(特許文献6)はポリウレタン樹脂の添加について記載し、米国特許公報(特許文献3)および米国特許公報(特許文献4)は、充填剤(エキステンダー)ペーストの添加について記載する。
前述の特許において開示された方法の弱点は、明るい金属色調、特に銀色の色調の多層コーティングの製造は容易に可能ではないということである。理由は、自然な日光の成分としての紫外線(UV light)(紫外線(UV radiation))が、プライマーサーフェーサー層のない場合には顕著な程度まで、EDCプライマーに適用されたコーティング層を通過してEDCプライマーの表面へと達し、EDCプライマーの劣化を起こすということである。
観察者の観点から、多層コーティング構造物は、不透明なコーティングであるように見える。しかしながら、許容できない多量の紫外線が、クリアコート、未改質水系ベースコートおよび改質水系ベースコートの多層構造物を透過してEDCプライマーの表面へと達し、EDC層に長期間にわたって損傷を起こす場合がある。例えば、紫外線は、特定の紫外線透過率レベルを超える程度まで多層コーティング構造物を透過する場合があり、EDC層に達する。自動車メーカーの規格によれば、例えば、車の車体の完全外層の領域のベースコート層を通過する紫外線透過率は290〜380nmの範囲の波長において0.1%未満および380〜400nmの範囲の波長において0.5%未満になるのがよい。EDC層への許容できないレベルの紫外線の透過の、起こり得る長期間にわたっての望ましくない結果は、コーティングされた基材の耐用期間についてのEDC層のチョーキングおよび多層コーティングの離層である。
クリアコートまたはベースコートにおいての紫外線吸収剤の使用は、例えば、米国特許公報(特許文献7)および(特許文献8)から公知であり、離層の問題に対する解決である。しかしながら、紫外線吸収剤の移動しやすさおよび紫外線吸収剤の段階的な劣化、ならびにコスト面の理由のために、紫外線吸収剤をベースコート層および/またはクリアコート層中であまり多く使用することができない。
EDC面からの離層問題に取り組む他の解決は、(特許文献9)、米国特許公報(特許文献10)、米国特許公報(特許文献11)および米国特許公報(特許文献12)から公知である。これらには、特別に選択されたバインダーのためにまたは適した添加剤の添加のために紫外線の作用に耐性であるEDCコーティング組成物の使用が開示されている。これは不可避的にEDC組成物を限定し、例えば、防蝕などの他の技術的性質に関連して妥協がなされる必要がある場合がある。
あるいは、EDCプライマーに対する紫外線の接触をかなりの程度まで防ぐために十分なより大きな全層厚において改質および/または未改質水系ベースコートを適用することができる。しかしながら、これは、大きな全膜厚への技術的な後退である。
ベースコートの層厚を増すことなく隠ぺい力を増加させ、および/または紫外線透過率を低減することが望ましい場合、水系金属ベースコート中の樹脂固形分に対して顔料含有物を増加させてもよい。明るい金属色調を有する水系ベースコートの顔料含有物は、高比率までの、例えば、60〜100重量%、しばしば90〜100重量%の範囲のノンリーフィングアルミニウム顔料からなる。顔料含有物を増加させる場合、樹脂固形分に対してノンリーフィングアルミニウム顔料のこれらの高含有量が達せられる。
国際公開第97/47401号パンフレット 米国特許第5,976,343号明細書 米国特許第5,709,909号明細書 米国特許第5,968,655号明細書 国際公開第97/47401号明細書 米国特許第5,976,343号明細書 米国特許第5,574,166号明細書 国際公開第94/18278号パンフレット 欧州特許第0576943号明細書 米国特許第6,368,719号明細書 米国特許出願第2003/0054193A1号明細書 米国特許出願第2003/0098238A1号明細書 国際公開第99/57204号パンフレット 米国特許第5,332,767号明細書 米国特許第5,968,655号明細書 米国特許第4,558,090号明細書 米国特許第4,851,460号明細書 米国特許第4,914,148号明細書 米国特許第4,948,829号明細書 米国特許第5,342,882号明細書 米国特許第5,760,123号明細書 A.キール(A.Kiehl)およびK.グライベ(K.Greiwe)著、「封入アルミニウム顔料("Encapsulated aluminum pigments")」、有機コーティングの進歩37(Progress in organic coatings 37)(1999年)、179〜183ページ
このような水系ベースコートを使用して製造された多層コーティングの技術的性質(例えばストーンチップ耐性、耐湿性)の弱化を避けられることがここで見出された。特定のノンリーフィングアルミニウム顔料が水系ベースコート中で適した量的比率で使用される場合、この弱化は、ノンリーフィングアルミニウム顔料の高含有量と関連している。換言すれば、特定のノンリーフィングアルミニウム顔料の十分な量的比率が水系ベースコート中で用いられる場合、顔料の高含有量を有する水系ベースコートを用いて明るい金属色調の技術的に許容範囲の多層コーティングを製造することができる。
本発明は、明るい金属色調の多層コーティングの製造方法を目的とし、
(1)5〜20μm厚のベースコート層を、プレコーティングされた基材に適用する工程と、
(2)クリアコート層を前記ベースコート層上に適用する工程と、
(3)前記ベースコート層およびクリアコート層を一緒に硬化させる工程と、
の連続工程を含み、
前記ベースコート層は、0.3:1〜0.45:1の、好ましくは0.3:1〜0.4:1の顔料含有物の樹脂固形分に対する重量比を有する未改質水系金属ベースコートから適用され;前記顔料含有物は、100nm超〜500nmのプレートリット厚を有する少なくとも1つのノンリーフィングアルミニウム顔料60〜100重量%、特に90〜100重量%と、アルミニウム顔料とは異なる少なくとも1つの顔料0〜40重量%、特に0〜10重量%とからなり;アルミニウム顔料とは異なる前記顔料は、工程段階(3)の結果として得られる多層コーティングが、少なくとも80単位の、45度〜垂直(表面に垂直)の照明角および15度〜正反射(正反射(specular reflection))の観測角において測定される輝度L(CIEL、DIN6174による)を示すように、性質および量によって選択され;前記ノンリーフィングアルミニウム顔料の少なくとも50重量%、好ましくは少なくとも70重量%は、クロメート処理によって不動態化されたノンリーフィングアルミニウム顔料、ケイ素−酸素ネットワークでコーティングされたノンリーフィングアルミニウム顔料(ケイ素−酸素母材)およびそれらの組合せからなる群から選択される。
本発明の特徴および利点は、以下の詳細な説明を読めば当業者によってより容易に理解されるであろう。明快にするために、別々の実施形態の場合において上におよび以下に記載される本発明のそれらの特定の特徴はまた、1つの実施形態において組合わせて提供されてもよいことは理解されるはずである。逆に、簡単にするために、1つの実施形態の場合において記載される本発明の様々な特徴は別々にまたはいずれかのより小さい組合せで提供されてもよい。さらに、特に記載しない限り、単数形での言及はまた、複数形を包含することができる(例えば、「a」および「an」は、1つもしくは1つまたは複数を指すことができる)。
本発明による方法の特定の実施形態において、(特許文献1)、米国特許公報(特許文献2)、米国特許公報(特許文献3)および米国特許公報(特許文献4)(プライマーサーフェーサーの適用の省略、および小さい全膜厚)による方法の利点を維持することができ、それにもかかわらず、紫外線の、EDCプライマーへの長期間の破壊的な接触を十分に防ぐことができる。次いで、改質水系金属ベースコートおよび未改質水系金属ベースコートから形成されたベースコート層を通過する紫外線透過率は、290〜380nmの範囲の波長において0.1%未満に、および380〜400nmの範囲の波長において0.5%未満に調節されてもよく、それによって、例えば、相応する自動車メーカーの規格を達成することができる。
本発明の特定の実施形態は、明るい金属色調の多層コーティングの製造方法であり、
(1)10〜30μm厚のベースコート層を、EDCプライマーを備えた基材に適用する工程と、
(2)クリアコート層を前記ベースコート層上に適用する工程と、
(3)前記ベースコート層およびクリアコート層を一緒に硬化させる工程と、
の連続工程を含み、
前記ベースコート層は、第1の層および第2の層に適用され;前記第1の層は、未改質水系金属ベースコートを混合剤成分と混合することによって製造される改質水系金属ベースコートを含み、前記第2の層は、前記未改質水系金属ベースコートを含み;前記未改質水系金属ベースコートは、0.3:1〜0.45:1の、好ましくは0.3:1〜0.4:1の顔料含有物の樹脂固形分に対する重量比を有し;前記顔料含有物は、100nm超〜500nmのプレートリット厚を有する少なくとも1つのノンリーフィングアルミニウム顔料60〜100重量%、特に90〜100重量%と、アルミニウム顔料とは異なる少なくとも1つの顔料0〜40重量%、特に0〜10重量%とからなり;アルミニウム顔料とは異なる前記顔料は、工程段階(3)の結果として得られる多層コーティングが、少なくとも80単位の、45度〜垂直の照明角および15度〜正反射の観測角において測定される輝度L(CIEL、DIN6174による)を示すように、性質および量によって選択され;前記ノンリーフィングアルミニウム顔料の少なくとも50重量%、好ましくは少なくとも70重量%は、クロメート処理によって不動態化されたノンリーフィングアルミニウム顔料、ケイ素−酸素ネットワークをコーティングされたノンリーフィングアルミニウム顔料およびそれらの組合せからなる群から選択される。
用語「顔料含有物」は、充填剤(エキステンダー)を用いないコーティング組成物中に含有された全ての顔料の合計を意味する。用語「顔料」は、本明細書中でDIN55944の場合と同様に用いられ、特殊効果顔料の他に、無機白色、着色および黒色顔料および有機着色および黒色顔料におよぶ。従って、同時に、DIN55944は顔料と充填剤とを区別する。
本発明による方法でコーティングされる基材は、プレコーティングされた基材、特に、通常のEDCプライマーおよび通常のプライマーサーフェーサー層をプレコーティングされた基材、特に、相応してプレコーティングされた自動車の車体または車体部品である。
以下において説明は、特に、本発明の方法の特定の実施形態に関する。しかしながら、明らかに特定の実施形態に限定されない限り、それはまた、当然、その一般的な形においての本発明の方法に関する。
本発明の方法の特定の実施形態において、EDCプライマーを備えた通常の基材は、コーティングされる。特に、基材は、EDCプライマー、特に、カソード電着(CED)コーティングを備えた自動車の車体または車体部品である。EDCプライマーを備えた基材の製造は、当業者に公知である。EDCプライマーの選択に関して制限はなく、特に、EDCプライマーもまた適しているが、紫外線に長期間暴露することによって損傷される。
本発明の方法の特定の実施形態において、まず第一に、10〜30μm厚のベースコート層を有する、EDCプライマーを有する基材が提供される。ベースコート層は2層で適用され、すなわち、第1の層、例えば、未改質水系金属ベースコートを混合剤成分と混合することによって製造された5〜20μm厚の改質水系金属ベースコートが適用され、次いで、後続の第2の層、例えば、2〜10μm厚の未改質水系金属ベースコートが適用される。ベースコート層の全膜厚は、とりわけ色調に依存し、ベースコート膜厚のための自動車メーカーの要求条件は、いわゆるプロセス膜厚(自動車の最初のコーティングプロセスにおいて全車体にわたり望ましい平均膜厚)で表され、それは、基材上の所望の色調を達成すると共に技術的性質(例えば、ストーンチップ耐性)を達成するために必要とされる各ベースコート色調の膜厚、および適切な水系ベースコートの経済的な適用、すなわち、できる限り薄い膜としての適用を目的としている。全ベースコート膜厚は10〜30μmの範囲であり、例えば、改質水系金属ベースコート5〜20μmと、例えば、未改質水系金属ベースコート2〜10μmとの合計である。ベースコートのこのような膜厚は、適切な基材、例えば、自動車の車体をコーティングするための要求条件を満たす。特に、これは、10〜30μmのこの範囲内の特定の値が特定の単一の水系金属ベースコートのプロセス膜厚を表すことを意味する。
コーティング層について本明細書および特許請求の範囲において示された膜厚は、各場合において、乾燥膜厚を指す。
本明細書および特許請求の範囲において、未改質水系金属ベースコートと改質水系金属ベースコートとの間の区別がなされる。
より詳細に以下に説明されるように、混合剤成分と混合することによって改質水系金属ベースコートを製造することができる未改質水系金属ベースコートは、0.3:1〜0.45:1、好ましくは0.3:1〜0.4:1の、顔料含有物の樹脂固形分に対する重量比を有する水性コーティング組成物である。水と、バインダー、任意選択的に、ペースト樹脂、任意選択的に、反応性シンナーおよび任意選択的に、架橋剤を含む樹脂固形分と、顔料含有物を構成する顔料、任意選択的に、充填剤および任意選択的に、有機溶剤の他に、未改質水系金属ベースコートは、一般に通常のコーティング添加剤も含有する。
未改質水系金属ベースコートは、イオン性および/または非イオン性安定化されたバインダー系を含有する。これらは好ましくはアニオン性および/または非イオン性安定化される。アニオン安定化は好ましくは、バインダー中の少なくとも部分中和されたカルボキシル基によって達成され、非イオン性安定化は好ましくは、バインダー中の側基のまたは末端のポリエチレンオキシド単位によって達成される。未改質水系金属ベースコートは、物理的に乾燥するかまたは共有結合の形成によって架橋可能であってもよい。共有結合を形成する架橋可能な未改質水系金属ベースコートは、自己架橋可能なまたは外的架橋可能な系であってもよい。
未改質水系金属ベースコートは、1つまたは複数の通常の膜形成バインダーを含有する。それらはまた、任意選択的に、バインダーが自己架橋可能でない場合に架橋剤を含有するかまたは物理的に乾燥してもよい。使用してもよい膜形成バインダーの例は、通常のポリエステル、ポリウレタン、(メタ)アクリル酸コポリマー樹脂および/またはバインダーのこれらのクラスから誘導されたハイブリッドバインダーである。任意選択的に含有された架橋剤の選択は、当業者に公知のように、バインダーの官能価に依存し、すなわち、架橋剤は、バインダーの官能価に相補的な反応性官能価を示すように選択される。バインダーと架橋剤との間のこのような相補的な官能価の例は、カルボキシル/エポキシ、ヒドロキシル/メチロールエーテルおよび/またはメチロール(好ましくは、アミノ樹脂、特に、メラミン樹脂の架橋可能な基として、メチロールエーテルおよび/またはメチロール)である。
未改質水系金属ベースコートの顔料含有物は、100nm超〜500nmのプレートリット厚を有する1つまたは複数のノンリーフィングアルミニウム顔料60〜100重量%、特に、90〜100重量%とアルミニウム顔料とは異なる1つまたは複数の顔料0〜40重量%、特に、0〜10重量%とからなる。
ノンリーフィングアルミニウム顔料は、ベースコート/クリアコートタイプの多層コーティングを製造するために水系金属ベースコートにおいて用いられるような、輝度フロップを生じるそれ自体通常のアルミニウム顔料である。それらのプレートリット厚は100nm超〜500nmであり、およびそれらの平均粒度は、例えば、5〜33μmである。
多層コーティングの良好な技術的性質の達成に関して、ノンリーフィングアルミニウム顔料の少なくとも50重量%、好ましくは少なくとも70重量%、特に100重量%が、クロメート処理によって不動態化されたノンリーフィングアルミニウム顔料、ケイ素−酸素ネットワークでコーティングされたノンリーフィングアルミニウム顔料およびそれらの組合せからなる群から選択されるノンリーフィングアルミニウム顔料であることが、本発明のために不可欠である。ケイ素−酸素ネットワークでコーティングされたノンリーフィングアルミニウム顔料が特に好ましい。未改質水系金属ベースコート中のノンリーフィングアルミニウム顔料の多くても50重量%、好ましくは30重量%以下、特に、0重量%が未処理またはコーティングされないか、もしくは異なった方法で、例えば、リン酸処理によって処理またはコーティングされる。
クロメート処理によって不動態化されたノンリーフィングアルミニウム顔料が公知である。市販されているクロメート処理によって不動態化されたノンリーフィングアルミニウム顔料の例は、エッカート−ヴェルケ(firm Eckart−Werke)社によって名称「スタパ・ハイドロラックス(登録商標)」として販売されているノンリーフィングアルミニウム顔料である。
ケイ素−酸素ネットワークでコーティングされたノンリーフィングアルミニウム顔料およびそれらの製造もまた、例えば、(特許文献13)、米国特許公報(特許文献14)および(非特許文献1)から公知である。ノンリーフィングアルミニウム顔料の表面は、ケイ素−酸素ネットワークのコーティングを提供される。ケイ素−酸素ネットワークを共有結合によってノンリーフィングアルミニウム顔料の表面に結合することができる。
ケイ素−酸素ネットワークでコーティングされたノンリーフィングアルミニウム顔料は、ノンリーフィングアルミニウム顔料の存在下で少なくとも2つの加水分解基を有するモノシランに加水分解および縮合を行なうことによって調製されてもよい。少なくとも2つの加水分解基を有するモノシランは特に、ビスアルコキシ、トリスアルコキシおよびテトラアルコキシモノシランである。好ましいアルコキシ置換基は、C1−C4アルコキシ基、特にメトキシおよびエトキシ基である。少なくとも2つの加水分解基を有するモノシランは、加水分解基とは別に、ケイ素原子にさらに非加水分解性有機基を有することができる。例えば、例えばビニル、アミノ、イソシアネート、エポキシまたは特に(メタ)アクリロイル基などの反応性官能基を有するアルキル基または好ましくはラジカルもしくは反応性官能基が存在してもよい。
ノンリーフィングアルミニウム顔料の存在下で加水分解されるモノシランの例は、ビニルトリメトキシシラン、アミノプロピルトリエトキシシラン、イソシアナトプロピルトリエトキシシラン、3−グリシジルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−(メタ)アクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−(メタ)アクリルオキシプロピルトリエトキシシランである。
前記モノシランは、ノンリーフィングアルミニウム顔料の存在下で加水分解される。これは、米国特許公報(特許文献14)から公知であるように、加水分解のために必要とされる少量の水を添加しながら、水と混和性でない有機溶剤の存在下で実施することができる。しかしながら、好ましいケイ素−酸素ネットワークでコーティングされたノンリーフィングアルミニウム顔料は、水およびアルカリ性触媒、例えば、アミンを添加しながら水溶性溶剤の存在下で加水分解が行なわれる時に得られ、これは(特許文献13)および(非特許文献1)から公知である。加水分解した後、ケイ素−酸素ネットワークでコーティングされたノンリーフィングアルミニウム顔料は、濾過および乾燥によって単離されてもよい。モノシランの加水分解基を加水分解する間、シラノール基が形成され、ケイ素−酸素ネットワークを形成する間に縮合してシロキサン架橋を形成する。例えば、4つの加水分解基を有するシランだけ、特にテトラアルコキシシランが用いられる場合、可能な限り最も密度の高いケイ素−酸素ネットワーク(SiO)が形成される。ケイ素−酸素ネットワークの密度は、加水分解される個々のモノシラン、例えば、モノシラン混合物の種類および量の選択に依存している。モノシランの加水分解基の平均数が少なくなると、得られるケイ素−酸素ネットワークはより密度が低くなる。好ましくはビスアルコキシおよび/またはトリスアルコキシモノシランが、任意選択的に、テトラアルコキシシランとの組合わせにおいて、ノンリーフィングアルミニウム顔料の存在下で加水分解される。それによって、反応性官能基を有するビスアルコキシおよび/またはトリスアルコキシモノシランの使用が特に好ましい。
1つまたは複数の工程においてモノシランを添加および加水分解することができる。加水分解および縮合した後の工程において、ケイ素−酸素ネットワークに導入された反応性官能価が好ましくはポリマー、例えば、三次元架橋ポリマーの形成のために用いられてもよい。樹脂コーティングの方法でノンリーフィングアルミニウム顔料の表面に置かれたケイ素−酸素ネットワークに前記ポリマーを結合することができる。低分子量の、適した官能化有機化合物を例えば、重縮合、重付加またはラジカル重合によってケイ素−酸素ネットワーク上の反応性基を有するポリマーに変換することができる。ケイ素−酸素ネットワーク上のエポキシ基を例えば、エチレンジアミンおよびトリエチレンテトラアミンなどのポリアミンによって三次元ポリマーに変換することができる。ケイ素−酸素ネットワーク上の反応性官能基として(メタ)アクリロイル基を有し、これらを例えば、ヘキサンジオールジアクリレートおよびトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートなどのラジカル重合性、特に、複合オレフィン性不飽和化合物とラジカル共重合することが好ましい。
用語「ケイ素−酸素ネットワークでコーティングされたノンリーフィングアルミニウム顔料」は、上記の説明に従って、高純度無機ケイ素−酸素ネットワークのコーティングを有するノンリーフィングアルミニウム顔料および相応する有機基で改質されるかまたはポリマー改質されたケイ素−酸素ネットワークのコーティングを有するノンリーフィングアルミニウム顔料の両方を含める。
市販されているケイ素−酸素ネットワークでコーティングされたノンリーフィングアルミニウム顔料の例は、エッカート−ヴェルケ(firm Eckart−Werke)社によって名称「スタパILハイドロラン(STAPA IL Hydrolan)(登録商標)」として販売されているノンリーフィングアルミニウム顔料およびシュレンク社(firm Schlenk)によって名称「アクアメット(Aquamet)(登録商標)CP」として販売されているノンリーフィングアルミニウム顔料である。
すでに記載したように、水系金属ベースコートの顔料含有物は、アルミニウム顔料とは異なる1つまたは複数の顔料0〜40重量%、特に0〜10重量%からなってもよく;アルミニウム顔料とは異なる前記顔料は、工程段階(3)の結果として得られる多層コーティングが、少なくとも80単位の、45度〜垂直の照明角および15度〜正反射の観測角において測定される輝度L(CIEL、DIN6174による)を示すように性質および量によって選択される。
45度〜垂直の照明角および15度〜正反射の観測角においての輝度Lの測定は、当業者に公知であり、商用専門計測器、例えば、米国、ミシガン州、グランドヴィルのX−ライト社(firm X−Rite Incorporated)によって販売されている計測器X−ライトMA68(X−Rite MA68)を用いて行なわれてもよい。
アルミニウム顔料とは異なる顔料の例は、コーティングに視角依存色および/または輝度フロップを与える通常の特殊効果顔料であり、例えば、アルミニウムと異なった金属、例えば、銅のノンリーフィング金属顔料、干渉顔料、例えば、金属酸化物でコーティングされた金属顔料、例えば、酸化鉄でコーティングされたアルミニウム、コーティングされたマイカ、例えば、二酸化チタンでコーティングされたマイカ、黒鉛効果を生じる顔料、プレートリット造形酸化鉄、液晶顔料、コーティングされた酸化アルミニウム顔料、コーティングされた二酸化ケイ素顔料の他、同様に白色、着色および黒色顔料から選択された通常の顔料、例えば、当業者に公知の通常の無機または有機顔料、例えば、二酸化チタン、酸化鉄顔料、カーボンブラック、アゾ顔料、フタロシアニン顔料、キナクリドン顔料、ピロロピロール顔料、ペリレン顔料である。
銀色の色調を有する未改質水系金属ベースコートの顔料含有物の1つの例は、ケイ素−酸素ネットワークでコーティングされた3つのノンリーフィングアルミニウム顔料の組合せである。
300〜500nmのプレートリット厚および19μmの平均粒度を有する、ケイ素−酸素ネットワークでコーティングされたノンリーフィングアルミニウム顔料37.6重量%、
300〜500nmのプレートリット厚および16μmの平均粒度を有する、ケイ素−酸素ネットワークでコーティングされたノンリーフィングアルミニウム顔料37.6重量%、
200〜300nmのプレートリット厚および18μmの平均粒度を有する、ケイ素−酸素ネットワークでコーティングされたノンリーフィングアルミニウム顔料24.8重量%
ライトミントの金属色調を有する未改質水系金属ベースコートの顔料含有物の1つの例は、以下の顔料の組合せである。
300〜500nmのプレートリット厚および17μmの平均粒度を有する、ケイ素−酸素ネットワークでコーティングされたノンリーフィングアルミニウム顔料36.2重量%、
200〜300nmのプレートリット厚および20μmの平均粒度を有する、ケイ素−酸素ネットワークでコーティングされたノンリーフィングアルミニウム顔料24.3重量%、
フタロシアニン緑色顔料0.8重量%、
マイカ顔料35.9重量%、
二酸化チタン2.6重量%、
カーボンブラック0.2重量%。
ベージュ色の金属色調を有する未改質水系金属ベースコートの顔料含有物の1つの例は、以下の顔料の組合せである。
300〜500nmのプレートリット厚および17μmの平均粒度を有する、ケイ素−酸素ネットワークでコーティングされたノンリーフィングアルミニウム顔料38.8重量%、
200〜300nmのプレートリット厚および20μmの平均粒度を有する、ケイ素−酸素ネットワークでコーティングされたノンリーフィングアルミニウム顔料38.3重量%、
酸化鉄赤色顔料4.9重量%、
酸化鉄黄色顔料15.1重量%、
二酸化チタン2.8重量%、
カーボンブラック0.1重量%。
水系金属ベースコート中に存在する顔料含有物の、樹脂固形分に対する比が0.3:1〜0.45:1でありかつ上に説明されたような顔料含有物の組成物によって、本発明の方法の特定の実施形態により、290〜380nmの波長範囲において0.1%未満および380〜400nmの波長範囲において0.5%未満の紫外線透過率によってのみ、透明ラッカー、未改質および改質水系金属ベースコートの多層コーティング構造物の下層として形成されるような改質水系金属ベースコートおよび未改質水系金属ベースコートから形成されたベースコート層を紫外線が透過することができることが確実にされる。
改質水系金属ベースコートおよび未改質水系金属ベースコートの相応する構造物を紫外線透過支持体に、例えば、シリカガラスプレートに適用し、相応するコーティングされない紫外線透過支持体を標準として用いて相応する波長範囲の紫外線透過率を測定することによって、紫外線透過率を測定してもよい。
未改質水系金属ベースコートはまた、例えば、樹脂固形分に対して0〜30重量%の比率において充填剤を含有してもよい。充填剤は、未改質水系金属ベースコートの顔料含有物の一部を占めない。例は、硫酸バリウム、カオリン、タルカム、二酸化ケイ素、層状シリケートおよびいずれかのそれらの混合物である。
ノンリーフィングアルミニウム顔料ならびに未改質水系金属ベースコート中に任意選択的に存在する付加的な特殊効果顔料は概して、通常の商用水性または非水性ペーストの形で最初に導入され、任意選択的に、好ましくは水希釈可能な有機溶剤および添加剤を配合され、次いで水性バインダーと混合される。粉末状特殊効果顔料を最初に好ましくは水希釈可能な有機溶剤および添加剤で処理してペーストを形成してもよい。
白色、着色および黒色顔料および/または充填剤は、例えば、水性バインダーの一部の中で粉砕されてもよい。また、粉砕は好ましくは、特殊水希釈可能なペースト樹脂中で行なわれてもよい。粉砕は、当業者に公知の通常の集成装置内で行なわれてもよい。次いで水性バインダーまたは水性ペースト樹脂の残り部分と共に調合物を調製する。
未改質水系金属ベースコートは、通常のコーティング添加剤を通常の量において、例えば、その固形分に対して0.1〜5重量%含有してもよい。例は、消泡剤、湿潤剤、定着剤、触媒、レベリング剤、クレーター防止剤および増粘剤である。
未改質水系金属ベースコートは、例えば、好ましくは20重量%未満、特に好ましくは15重量%未満の比率において、通常の溶剤を含有してもよい。これらは、通常のコーティング溶剤であり、例えば、バインダーの製造において最初に用いられてもよく、または別々に添加される。このような溶剤の例は、アルコール、例えば、プロパノール、ブタノール、ヘキサノール、グリコールエーテルまたはエステル、例えば、ジエチレングリコールジ−C1−C6−アルキルエーテル、ジプロピレングリコールジ−C1−C6−アルキルエーテル、エトキシプロパノール、エチレングリコールモノブチルエーテル、グリコール、例えば、エチレングリコールおよび/またはプロピレングリコール、およびそれらの二量体または三量体、N−アルキルピロリドン、例えば、N−メチルピロリドン、ケトン、例えばメチルエチルケトン、アセトン、シクロヘキサノン、芳香族または脂肪族炭化水素、例えば、トルエン、キシレンまたは直鎖または分枝脂肪族C6−C12炭化水素である。
未改質水系金属ベースコートは、例えば、10〜30重量%、好ましくは15〜25重量%の固形分を有する。
改質水系金属ベースコートは、混合剤成分と混合することによって未改質水系金属ベースコートから製造されてもよい。実施において、この混合は、改質水系金属ベースコートを適用する少し前または直前に使用者によって行なわれる。これは、混合剤成分が未改質水系金属ベースコートの成分と化学反応性である場合、特に当てはまる。工業コーティング設備の場合、異なった色調の各場合においての未改質水系金属ベースコートは、各々、それら自体の循環ラインで誘導される。添加される混合剤成分は好ましくは、単一の汎用混合剤成分の形で用いられ、1つの混合剤成分が同様にそれ自体の循環ラインで誘導され、工業コーティング設備、例えば、ケニックス(Kenics)ミキサにおいて通常の混合技術を用いて各未改質水系金属ベースコートと機械的に混合される。n色調の色調プログラムで水系金属ベースコートを適用するとき、従って、2n循環ライン(各場合において未改質水系金属ベースコートの異なった色彩についておよび改質水系金属ベースコートの異なった色彩についてn循環ライン)を提供することは必要ではなく、未改質水系金属ベースコートの異なった色彩についてn循環ラインと混合剤成分について1つの循環ラインを提供する。
混合剤成分は好ましくは、コーティング組成物と混合されてプライマーサーフェーサー特性を与える混合剤成分であり、すなわち、水系金属ベースコートは混合剤成分で改質され、次いで代表的なプライマーサーフェーサー特性(ストーンチップ耐性、基材のレベリング)を得る。水系ベースコートのこのような改質に適した混合剤成分は、(特許文献1)、米国特許公報(特許文献2)、米国特許公報(特許文献3)および米国特許公報(特許文献15)から公知である。これらの特許文献には、ウエット−オン−ウエット−オン−ウエット方法によって製造され、改質水系ベースコート、次いで適用される未改質水系ベースコートおよび最後に適用されるクリアコートからなるコーティング構造物が焼成EDCプライマーに適用される装飾用多層コーティングの製造方法が記載されている。これらの方法において、最初に適用される改質水系ベースコートは、混合剤成分と混合することによって次いで適用される未改質水系ベースコートから製造され、通常のプライマーサーフェーサーの機能に取って代わる。(特許文献1)はポリイソシアネート架橋剤の添加を推奨するが、米国特許公報(特許文献2)はポリウレタン樹脂の添加について記載し、米国特許公報(特許文献3)および米国特許公報(特許文献4)は充填剤ペーストの添加について記載する。
本発明の特定の実施形態による方法は好ましくは、(特許文献1)、米国特許公報(特許文献2)、米国特許公報(特許文献3)または米国特許公報(特許文献4)から公知の混合剤成分の1つを使用し、すなわち、未改質水系金属ベースコートから改質水系金属ベースコートを製造するための3つの好ましい変型がある。すなわち、ポリイソシアネートを未改質水系金属ベースコートに添加、ポリウレタン樹脂を未改質水系金属ベースコートに添加および充填剤ペーストを未改質水系金属ベースコートに添加する。
第1の好ましい変型、すなわち、ポリイソシアネートを未改質水系金属ベースコートに添加する場合、手順については、未改質水系金属ベースコートが樹脂固形分に対して各場合において例えば、1:1〜5:1の重量比においてポリイソシアネート混合剤成分と混合される。ポリイソシアネート混合剤成分の樹脂固形分は、ポリイソシアネート自体によって形成される。
1つまたは複数のヒドロキシ官能性バインダーを含む樹脂固形分を示す、未改質水系金属ベースコートが出発原料として用いられる場合、改質水系金属ベースコートの製造のための第1の好ましい変型が好ましくは用いられる。未改質水系金属ベースコートの樹脂固形分のヒドロキシル値が、例えば、10〜180mgKOH/gの範囲である場合、改質水系金属ベースコート中のNCO/OHモル比は、例えば、1:1〜25:1である。しかしながら、低ヒドロキシルまたはヒドロキシルを含有しない樹脂固形分を有する未改質水系金属ベースコートの場合、より高いNCO/OHモル比もまた、相応する改質水系金属ベースコートに生じることがある。例えば、NCO/OHモル比は、無限に大きくなることもある。このような場合において、改質水系金属ベースコート中のポリイソシアネートは、イソシアネート基に対して反応性である他の成分、例えば、水、ヒドロキシ官能性溶剤、および/またはイソシアネートに対して反応性でありヒドロキシル基と異なっているバインダーの官能基との反応によって消費される。
個々にまたは未改質水系金属ベースコートと組合わせて添加されてもよいポリイソシアネートは、脂肪族、脂環式、芳香族脂肪族またはそれほど好ましくないが、芳香族に結合したイソシアネート基を有するジ−および/またはポリイソシアネートであり、室温において液体であるかまたは有機溶液として存在し、23℃において概して、0.5〜2000mPa・s、好ましくは、1より大きく1000mPa・s未満、特に好ましくは200mPa・s未満の粘度を示す。適したジイソシアネートの例は、ヘキサメチレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、およびシクロヘキサンジイソシアネートである。
ポリイソシアネートの例は、イソシアネート基を結合する残基にヘテロ原子を含有するポリイソシアネートである。これらの例は、カルボジイミド基、アロファネート基、イソシアヌレート基、ウレチジオン基、ウレタン基、アシル化ウレア基またはビウレット基を含有するポリイソシアネートである。例えば、上述のジイソシアネートの二量体化または三量体化によって製造されたウレチジオンまたはイソシアヌレートタイプのポリイソシアネートなど、ポリイソシアネートは好ましくは、2より大きいイソシアネート官能価を有する。さらに別の例は、上述のジイソシアネートと水との反応によって製造された、ビウレット基を含有するポリイソシアネートであるか、またはポリオールとの反応によって製造された、ウレタン基を含有するポリイソシアネートである。
特に適しているのは、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネートまたはジシクロヘキシルメタンジイソシアネートをベースとした「コーティングポリイソシアネート」である。これらのジイソシアネートをベースとした「コーティングポリイソシアネート」は、これらのジイソシアネートの、本質的に公知のビウレット、ウレタン、ウレチジオンおよび/またはイソシアヌレート基含有誘導体を意味するものとする。
ポリイソシアネートはブロック化された形で用いられてもよいが、これは好ましくない。それらは通常のブロッキング剤、例えば、アルコール、オキシム、アミンおよび/またはCH−酸性化合物でブロック化されてもよい。
ブロック化または好ましくは遊離ポリイソシアネートが、そのままでまたは水および/または有機溶剤を含有する調製試料として用いられてもよい。例えば、ポリイソシアネートが水溶性有機溶剤または溶剤混合物で前もって希釈されることが望ましいことがある。この場合、特に、好ましい遊離ポリイソシアネートが用いられる場合、イソシアネート基に対して不活性である溶剤を使用することが好ましい。例は、一切の活性水素を含有しない溶剤であり、例えば、エーテル、例えば、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、グリコールエーテルエステル、例えば、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、メトキシプロピルアセテートまたはN−メチルピロリドンである。
親水性ポリイソシアネートもまた適しており、それらは十分な数のイオン性基によっておよび/または末端ポリエーテル鎖またはポリエーテル側鎖によって水性相中で安定化されている。水分散性ポリイソシアネートは、例えば、名称ベイハイドゥア(Bayhydur)(登録商標)としてベイヤー(Bayer)によって市販製品として販売されている。
第2の好ましい変型の場合、すなわち、ポリウレタン樹脂を未改質水系金属ベースコートに添加する場合、未改質水系金属ベースコートは、樹脂固形分に対して、各場合において、例えば、2:1〜10:1の重量比においてポリウレタン樹脂と混合される。
特に適したポリウレタン樹脂は、水性ポリウレタン樹脂分散体の形の、水系ベースコートバインダーとして当業者に公知のポリウレタン樹脂である。
例は、ポリアミンおよび/またはポリオールおよびそれらを含有する水性分散体によるイソシアネート官能性プレポリマーの鎖延長によって製造されたポリウレタン樹脂である。それらは、例えば、米国特許公報(特許文献16)、米国特許公報(特許文献17)および米国特許公報(特許文献18)に記載されている。
さらに別の例はポリウレタン分散体であり、例えば、米国特許公報(特許文献19)および米国特許公報(特許文献20)に記載されているように、水でイソシアネート官能性プレポリマーを鎖延長することによって製造されてもよい。
シロキサン架橋によって鎖延長されたポリウレタン樹脂をベースとしたポリウレタン分散体もまた、用いられてもよい。これらは、例えば、米国特許公報(特許文献21)から公知である。
第3の好ましい変型の場合、すなわち、充填剤ペーストを未改質水系金属ベースコートに添加する場合、未改質水系金属ベースコートが、各場合において、固形分に対して、例えば、2:1〜5:1の重量比において充填剤ペーストと混合される。充填剤ペーストは、充填剤とバインダーまたはペースト樹脂を含む樹脂固形分との他に、水および/または有機溶剤および任意選択的に、通常の添加剤を含有する調製試料である。充填剤ペーストは、例えば、30〜60重量%の固形分を有し、充填剤/樹脂固形分重量比は例えば、0.5:1〜1.5:1である。
充填剤ペーストに有用な充填剤の例は、硫酸バリウム、カオリン、二酸化ケイ素、特にタルカムおよびいずれかのそれらの混合物である。
未改質水系金属ベースコートの場合と同じ樹脂自体が、特に、充填剤ペースト中でバインダーまたはペースト樹脂として用いられてもよい。適した樹脂の例は、未改質水系金属ベースコートの成分の説明において既に上に記載されている。
本発明の方法の特定の実施形態において、EDCプライマー処理基材は初期に例えば、5〜20μmの乾燥膜厚において改質水系金属ベースコートを吹付コーティングされる。これは好ましくは、静電アシスト高速回転噴霧を用いて行なわれる。
次いで、好ましくは、20〜25℃の空気温度において例えば30秒〜5分の短い蒸発分離段階の後、相応する未改質水系金属ベースコートは、例えば、2〜10μmの乾燥膜厚において吹付により適用される。この吹付による適用は好ましくは空気吹付による適用である。
また、この後に好ましくは、20〜100℃の空気温度において例えば30秒〜10分の短い蒸発分離段階を行い、その後、クリアコートを例えば、20〜60μmの乾燥膜厚において適用する。
全ての公知のクリアコートは大体において、クリアコートとして適している。有用なクリアコートはここにおいて溶剤含有一成分(1パック)または二成分(2パック)クリアコート、水希釈可能な1パックまたは2パッククリアコート、粉末クリアコートまたは水性粉末クリアコートスラリーである。
任意選択の蒸発分離段階の後、改質および未改質水系金属ベースコートからなる適用された水系金属ベースコート層とクリアコート層とは、例えば、80〜160℃の目標温度(object temperature)において例えば、焼成することによって一緒に硬化される。
本発明の方法の特定の実施形態を用いて、EDC−プライマー処理基材は明るい金属色調、具体的に銀色の色調のコーティングを備えてもよく、同時に、クリアコートおよびベースコート層を通過する紫外線のEDCプライマーへの破壊的な接触を防ぐことができるが改質および未改質水系金属ベースコートのベースコート層は厚さがたった10〜30μmである。プライマーサーフェーサー層の適用および焼成は必要でなく、多層コーティングの技術的性質は自動車メーカーの要求条件を満たす。
以下の実施例は本発明を説明する。全ての部およびパーセンテージは、特に記載しない限り、重量に基づいている。
(実施例1(比較用))
a)以下の組成物を有する銀色の未改質水系ベースコートを作製した。
12.1pbw(重量部)の樹脂固形分(5.8pbwのポリエステルポリウレタン樹脂と6.3pbwのポリエステルアクリレート樹脂、樹脂固形分のヒドロキシル値39.5mg KOH/g)、
3.0pbwのノンリーフィングアルミニウム顔料(1.13pbwの(1)、1.13pbwの(2)、0.74pbwの(3)、表1を参照)、
1.5pbwのタルカム、
1.0pbwのHALS(ヒンダードアミン光安定剤)ベースのフリーラジカル捕獲剤、
0.5pbwの紫外線吸収剤、
0.2pbwのジメチルエタノールアミン、
0.5pbwの脱泡剤、
0.6pbwのポリアクリル酸増粘剤、
1.2pbwのポリプロピレングリコール400、
15pbwの有機溶剤(8pbwのブチルグリコール、1pbwのN−メチルピロリドン、3.3pbwのn−ブタノール、2.7pbwのn−プロパノール)、
62.9pbwの水。
b)改質水系ベースコートは、工程a)からの未改質水系ベースコート100pbwを、N−メチルピロリドンに溶かされたポリイソシアネート架橋剤(ヘキサメチレンジイソシアネートに基づいて、NCO値22)の70重量%溶液10pbwと混合することによって製造された。
(実施例2〜4)
未改質水系ベースコート2a〜4aおよび改質水系ベースコート2b〜4bを実施例1の手順と同様にして製造した。
未改質水系ベースコート1a〜4aは、ノンリーフィングアルミニウム顔料の性質および量的比率においてだけ互いに異なる(表1)。
Figure 2008514408
エッカート(firm Eckart)社の以下の製品を、ノンリーフィングアルミニウム顔料(1)〜(9)として使用した。
(1)スタパ・ハイドロラック(Stapa Hydrolac)(登録商標)WHH2154、300〜500nmのプレートリット厚および19μmの平均粒度を有する、リン酸塩処理によって不動態化されたノンリーフィングアルミニウム顔料。
(2)スタパ・ハイドロラック(登録商標)WHH2156、300〜500nmのプレートリット厚および16μmの平均粒度を有する、リン酸塩処理によって不動態化されたノンリーフィングアルミニウム顔料
(3)スタパ・ハイドロラック(登録商標)WHH44668、200〜300nmのプレートリット厚および18μmの平均粒度を有する、リン酸塩処理によって不動態化されたノンリーフィングアルミニウム顔料
(4)スタパ・ハイドロラックス(Stapa Hydrolux)(登録商標)2154、300〜500nmのプレートリット厚および19μmの平均粒度を有する、クロメート処理によって不動態化されたノンリーフィングアルミニウム顔料。
(5)スタパ・ハイドロラックス(登録商標)2156、300〜500nmのプレートリット厚および16μmの平均粒度を有する、クロメート処理によって不動態化されたノンリーフィングアルミニウム顔料。
(6)スタパ・ハイドロラックス(登録商標)8154、200〜300nmのプレートリット厚および18μmの平均粒度を有する、クロメート処理によって不動態化されたノンリーフィングアルミニウム顔料。
(7)スタパ・IL・ハイドロラン(Stapa IL Hydrolan)(登録商標)2154、300〜500nmのプレートリット厚および19μmの平均粒度を有する、ケイ素−酸素ネットワークでコーティングされたノンリーフィングアルミニウム顔料。
(8)スタパ・IL・ハイドロラン(登録商標)2156、300〜500nmのプレートリット厚および16μmの平均粒度を有する、ケイ素−酸素ネットワークでコーティングされたノンリーフィングアルミニウム顔料。
(9)スタパ・IL・ハイドロラン(登録商標)8154、200〜300nmのプレートリット厚および18μmの平均粒度を有する、ケイ素−酸素ネットワークでコーティングされたノンリーフィングアルミニウム顔料。
(実施例5(ベースコート層の紫外線透過率の測定))
改質水系ベースコート1b〜4bは各々、石英ガラスプレートに静電アシスト高速回転噴霧によって15μmの乾燥膜厚において適用された。
室温において2分間、蒸発分離した後、相応する未改質(ポリイソシアネートを含有しない)水系ベースコート1a〜4aを各々、5μmの乾燥膜厚において空気吹付により適用し、5分間70℃において蒸発分離し、15分間140℃において焼成した。
次いで、銀色のベースコート層1b/1a〜4b/4aでこのようにしてコーティングされたシリカガラスプレートの紫外線透過率をそれぞれ、測光した(基準ビーム路のコーティングされないシリカガラスプレート、コーティングされた面から紫外線照射)。
結果を表2に示す。
Figure 2008514408
(実施例6(多層コーティングの製造および技術試験))
改質水系ベースコート2b〜4bを各々、EDCプライマーを備えた鋼試験パネルに静電アシスト高速回転噴霧によって15μmの乾燥膜厚において適用した。
2分間、室温において蒸発分離した後、相応する未改質(ポリイソシアネートを含有しない)水系ベースコート2a〜4aを各々、5μmの乾燥膜厚において空気吹付により適用し、5分間70℃において蒸発分離させた。
次いで、蒸発分離された銀色のベースコート層をこのようにして提供された試験パネルを、様々な方法でさらにコーティングした。
a)ベースコート構造物2b+2a〜4b+4aを有する試験パネルを各々、20分間、125℃の目標温度において焼成した(例えば、エンジン室または自動車の車体のトランクにおけるような、最終クリアコート層のない多層コーティングのシミュレーション)。
b)ベースコート構造物2b+2a〜4b+4aを有する試験パネルに各々、40μmの層厚において商用二成分ポリウレタンクリアコートを吹付けコーティングし、5分間、20℃において蒸発分離した後、20分間、125℃の目標温度において焼成した。
c)実施例6b)の場合と同じ手順を実施した。その後に改質および未改質水系ベースコートと二成分ポリウレタンクリアコートとの同じコーティング構造物を前と同じ条件下で再び適用した(修復コーティングのシミュレーション)。
d)ベースコート構造物2b+2a〜4b+4aを有する試験パネルに各々、40μmの層厚において二成分ポリウレタンクリアコートを吹付けコーティングし、5分間、20℃において蒸発分離した後、30分間、160℃の目標温度において焼成した。(過焼成条件のシミュレーション)。
e)実施例6d)の場合と同じ手順を実施した。その後に改質および未改質水系ベースコートと二成分ポリウレタンクリアコートとの同じコーティング構造物を前と同じ条件下で再び適用した(過焼成条件下での修復コーティングのシミュレーション)。
このように製造された試験パネルに技術的試験を実施し、その結果を表3に示す。要約すると、(リン酸処理によって不動態化されたノンリーフィングアルミニウム顔料を含有するベースコートを用いて作製された)コーティング2b+2aに比べて、最良の結果が(ケイ素−酸素ネットワークでコーティングされたノンリーフィングアルミニウム顔料を含有するベースコートを用いて作製された)コーティング4b+4aおよび(クロメート処理によって不動態化されたノンリーフィングアルミニウム顔料を含有するベースコートを用いて作製された)3b+3aによって得られた。
Figure 2008514408
(1)蒸気噴射試験)
蒸気噴射装置によるクリーニングの効果を、Xカット(対角線の十字)を前もって備えられた試験パネルによってシミュレートしたが、DIN EN ISO7253によって、20秒間、2cmまたは15cmのノズル距離で対角線の十字の交差点において90バールの蒸気噴射(作業圧力)および65℃(ノズルの10cm前で測定された)に90度の噴霧角で暴露する。
コーティング離層をmm単位で対角線の十字の面から評価した。
(2)ストーンチップ耐性)
試験をVDAによるストーンチップ試験装置(エリクセン社(firm Erichsen)、モデル508、試験条件:2×500g スチールグリット 4〜5mm鋭い縁どり、2バール)によって+20℃および−20℃において実施した。
損傷の評価(指標0=剥落なし、指標5=完全な分離)
(3)交互の温度に暴露した後のストーンチップ耐性)
ストーンチップ耐性を2)の場合と同様に+20℃において試験したが、変化する気候条件に暴露した後に実施する。すなわち、12時間のサイクルを10回、各々、80℃および−40℃の温度限界においての4時間の一定時間があり、30%と80%との間の相対湿度の循環がある(80℃温度限界においての80%相対湿度)。
(4)湿潤ケース内の条件(condensation)に暴露する前/後の接着力試験)
条件(condensation)への暴露は、第一に、DIN50017−KKによって行なわれ、室温において240時間、24時間、状態調節する。
DIN EN ISO2409によるクロスカット試験によって条件(condensation)へのこの暴露前および後に接着力を試験した(2mmの多刃用具を用いる)。
評価は、損傷パターンとの比較によって行なわれ、低い等級付けはここではより良い結果に相当する。

Claims (12)

  1. (1)5〜20μm厚のベースコート層を、プレコーティングされた基材に適用する工程と、
    (2)クリアコート層を前記ベースコート層上に適用する工程と、
    (3)前記ベースコート層およびクリアコート層を一緒に硬化させる工程と、
    の連続工程を含み、
    前記ベースコート層は、0.3:1〜0.45:1の、顔料含有物の樹脂固形分に対する重量比を有する未改質水系金属ベースコートから適用され;前記顔料含有物は、100nm超〜500nmのプレートリット厚を有する少なくとも1つのノンリーフィングアルミニウム顔料60〜100重量%と、アルミニウム顔料とは異なる少なくとも1つの顔料0〜40重量%とからなり;アルミニウム顔料とは異なる前記顔料は、工程段階(3)の結果として得られる多層コーティングが、少なくとも80単位の、45度〜垂直の照明角および15度〜正反射の観測角において測定される輝度L(CIE L、DIN6174による)を示すように、性質および量によって選択され;前記ノンリーフィングアルミニウム顔料の少なくとも50重量%は、クロメート処理によって不動態化されたノンリーフィングアルミニウム顔料、ケイ素−酸素ネットワークでコーティングされたノンリーフィングアルミニウム顔料およびそれらの組合せからなる群から選択されることを特徴とする、明るい金属色調の多層コーティングの製造方法。
  2. (1)10〜30μm厚のベースコート層を、EDCプライマーを備えた基材に適用する工程と、
    (2)クリアコート層を前記ベースコート層上に適用する工程と、
    (3)前記ベースコート層およびクリアコート層を一緒に硬化させる工程と、
    の連続工程を含み、
    前記ベースコート層は、第1の層および第2の層に適用され;前記第1の層は、未改質水系金属ベースコートを混合剤成分と混合することによって製造される改質水系金属ベースコートを含み、前記第2の層は、前記未改質水系金属ベースコートを含み;前記未改質水系金属ベースコートは、0.3:1〜0.45:1の、顔料含有物の樹脂固形分に対する重量比を有し;前記顔料含有物は、100nm超〜500nmのプレートリット厚を有する少なくとも1つのノンリーフィングアルミニウム顔料60〜100重量%と、アルミニウム顔料とは異なる少なくとも1つの顔料0〜40重量%とからなり;アルミニウム顔料とは異なる前記顔料は、工程段階(3)の結果として得られる多層コーティングが、少なくとも80単位の、45度〜垂直の照明角および15度〜正反射の観測角において測定される輝度L(CIE L、DIN6174による)を示すように、性質および量によって選択され;前記ノンリーフィングアルミニウム顔料の少なくとも50重量%は、クロメート処理によって不動態化されたノンリーフィングアルミニウム顔料、ケイ素−酸素ネットワークでコーティングされたノンリーフィングアルミニウム顔料およびそれらの組合せからなる群から選択されることを特徴とする、明るい金属色調の多層コーティングの製造方法。
  3. 前記改質水系金属ベースコートから適用された前記ベースコート層の層厚が5〜20μmであり、前記未改質水系金属ベースコートから適用された前記ベースコート層の層厚が2〜10μmであることを特徴とする、請求項2に記載の方法。
  4. 前記改質水系金属ベースコートが静電アシスト高速回転噴霧によって適用され、前記未改質水系金属ベースコートが空気吹付により適用されることを特徴とする、請求項2または3に記載の方法。
  5. 前記混合剤成分がプライマーサーフェーサー特性を与えることを特徴とする、請求項2〜4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 前記混合剤成分がポリイソシアネート架橋剤、ポリウレタン樹脂および充填剤ペーストからなる群から選択されることを特徴とする、請求項2〜5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 前記未改質水系金属ベースコートの前記顔料含有物が、100nm超〜500nmのプレートリット厚を有する少なくとも1つのノンリーフィングアルミニウム顔料90〜100重量%と、アルミニウム顔料とは異なる少なくとも1つの顔料0〜10重量%とからなることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 前記ノンリーフィングアルミニウム顔料の少なくとも70重量%が、クロメート処理によって不動態化されたノンリーフィングアルミニウム顔料、ケイ素−酸素ネットワークでコーティングされたノンリーフィングアルミニウム顔料およびそれらの組合せからなる群から選択されることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
  9. 前記ノンリーフィングアルミニウム顔料の全てが、クロメート処理によって不動態化されたノンリーフィングアルミニウム顔料、ケイ素−酸素ネットワークでコーティングされたノンリーフィングアルミニウム顔料およびそれらの組合せからなる群から選択されることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
  10. 前記ノンリーフィングアルミニウム顔料の全てが、ケイ素−酸素ネットワークでコーティングされたノンリーフィングアルミニウム顔料であることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
  11. 前記基材が自動車の車体および車体部品からなる群から選択されることを特徴とする、請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法。
  12. 請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法によってコーティングされることを特徴とする基材。
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