JP2008505762A - 多層コーティングの製造方法 - Google Patents

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Abstract

(1)10〜30μm厚のベースコート層を、EDCプライマーを備えた基材上に適用する工程と、(2)クリアコート層を前記ベースコート層上に適用する工程と、(3)前記ベースコート層およびクリアコート層を一緒に硬化させる工程と、の連続工程を含み、前記ベースコート層は、第1の層および第2の層に適用され;前記第1の層は、未改質水系ベースコートを混合剤成分と混合することによって製造された改質水系ベースコートを含み、前記第2の層は、前記未改質水系ベースコートを含み;前記未改質水系ベースコートは、0.05:1〜0.6:1の、顔料含有物の樹脂固形分に対する重量比を有し;前記未改質水系ベースコートの前記顔料含有物は、前記未改質水系ベースコートの前記樹脂固形分に対して0.1〜5重量%の比率に相当する10〜100nmの厚さを有する少なくとも1つの金属フレーク顔料と、少なくとも1つの付加的な特殊効果顔料とを含み;前記顔料含有物の組成は、前記第1および第2の層から形成された前記ベースコート層を通過する紫外線透過率が290〜380nmの波長範囲において0.1%未満であり380〜400nmの波長範囲において0.5%未満であるような組成である、特殊効果多層コーティングの製造方法。

Description

本発明は、特に特殊効果色調の多層コーティングの製造方法に関する。
自動車のコーティングは通例、別に焼成された電着コーティング(EDC)プライマーと、それに適用された別に焼成されたプライマーサーフェーサー層(充填剤層)と、ウエット−オン−ウエットで適用された色彩および/または特殊効果付与ベースコート層と保護光沢付与クリアコート層とからなるそれに適用されたトップコートと、からなる。プライマーサーフェーサーとベースコート層との全厚は概して30〜60μmであり、より詳しくは、明るい特殊効果色調のために30〜45μmの低い方の範囲である。
気相からの蒸着によって製造された金属フレーク顔料を含有し、金属コーティングされた表面として見えるコーティングを製造するために適しているコーティング組成物は、米国特許公報(特許文献1)から公知である。
金属コーティングされた表面として見えるコーティングを製造することができるコーティング方法は、米国特許公報(特許文献2)から公知である。前記コーティング方法は、プライマーおよび/または、0.1〜1μmのフレーク厚および1〜60μmの平均粒度を有する通常の非リーフィングアルミニウム顔料を含有する第1の金属コートの適用を含む。次いで、0.08μm以下のフレーク厚および5〜40μmの平均粒度を有する小さな、薄い金属フレーク顔料を含有する第2の金属コートが適用される。
装飾用多層コーティングの製造については(特許文献3)、米国特許公報(特許文献4)、米国特許公報(特許文献5)および米国特許公報(特許文献6)の方法が公知であり、これらの方法は、プライマーサーフェーサー層の適用および別の焼成をやめて、コーティング材料の消費、従って全層厚を低減する工程段階を可能にする。前記方法では一般に、第1の改質水系ベースコートと、第2の未改質水系ベースコートとクリアコートとを含む多層コーティング構造物が、焼成EDCプライマーに(3つのコーティング層を一緒に硬化させる)ウエット−オン−ウエット−オン−ウエット方法によって適用される。実施において、2つのベースコート層を用いる前記方法は、通常のプライマーサーフェーサーとベースコートとの厚さよりも約15〜25μm明らかに小さい全層厚の達成を可能にする。改質水系ベースコートは、混合剤成分を混合することによって未改質水系ベースコートからこれらの方法で製造され、通常のプライマーサーフェーサーの機能に取って代わることを意図するものではない。(特許文献3)は、混合剤成分として、ポリイソシアネート架橋剤の添加を推奨するが、米国特許公報(特許文献4)はポリウレタン樹脂の添加について記載し、米国特許公報(特許文献5)および米国特許公報(特許文献6)は、充填剤(エキステンダー)ペーストの添加について記載する。
(特許文献3)、米国特許公報(特許文献4)、米国特許公報(特許文献5)および米国特許公報(特許文献6)に開示された方法の弱点は、特に特殊効果色調、例えば、明るい特殊効果色調、特に明るい金属色調、とりわけ銀色の色調の多層コーティングの製造は容易に可能ではないということである。理由は、自然な日光の成分としての紫外線(UV light)(紫外線(UV radiation))が、プライマーサーフェーサー層のない場合には顕著な程度まで、EDCプライマーに適用されたコーティング層を通過してEDCプライマーの表面へと達するということである。問題の色調は、特に、少なくとも少量の金属顔料を含有するが全くまたは少量しか白色、着色および/または黒色顔料を含有しない多量の特殊効果顔料からなる顔料含有物を有する水系ベースコートである。
観察者の観点から、多コーティング構造物は、不透明なコーティングであるように見える。しかしながら、許容できない多量の紫外線が、クリアコート、未改質水系ベースコートおよび改質水系ベースコートの多層構造物を透過してEDCプライマーの表面へと達し、EDC層に長期間にわたって損傷を起こす場合がある。例えば、紫外線は、特定の紫外線透過率レベルを超える程度まで多層構造物を透過し、EDC層に達する。自動車メーカーの規格によれば、例えば、車の車体の完全外層の領域のベースコート層を通過する紫外線透過率は290〜380nmの波長範囲において0.1%未満および380〜400nmの波長範囲において0.5%未満になるのがよい。EDC層への許容できないレベルの紫外線の透過の、起こり得る長期間にわたっての望ましくない結果は、コーティングされた基材の耐用期間についてのEDC層のチョーキングおよび多層コーティングの離層である。
EDCプライマーに対する紫外線の接触をかなりの程度まで防ぐために十分な全膜厚において改質および/または未改質水系ベースコートが適用される場合、これは、大きな全膜厚への許容できない技術的な後退である。
クリアコートまたはベースコートにおいての紫外線吸収剤の使用は、例えば、米国特許公報(特許文献7)および(特許文献8)から公知であり、離層の問題に対する解決である。しかしながら、紫外線吸収剤の移動しやすさおよび紫外線吸収剤の段階的な劣化、ならびにコスト面の理由のために、紫外線吸収剤をベースコート層および/またはクリアコート層中であまり多く使用することができない。
EDC面からの離層問題に取り組む他の解決は、(特許文献9)、米国特許公報(特許文献10)、米国特許公報(特許文献11)および米国特許公報(特許文献12)から公知である。これらには、特別に選択されたバインダーのためにまたは適した添加剤の添加のために紫外線の作用に耐性であるEDCコーティング組成物の使用が開示されている。これは不可避的にEDC組成物を限定し、例えば、防蝕などの他の技術的性質に関連して妥協がなされる必要がある場合がある。
米国特許第6,156,379号明細書 米国特許第6,331,326号明細書 国際公開第97/47401号パンフレット 米国特許第5,976,343号明細書 米国特許第5,709,909号明細書 米国特許第5,968,655号明細書 米国特許第5,574,166号明細書 国際公開第94/18278号パンフレット 欧州特許第0576943A号明細書 米国特許第6,368,719号明細書 米国特許出願第2003/0054193A1号明細書 米国特許出願第2003/0098238A1号明細書 米国特許第4,558,090号明細書 米国特許第4,851,460号明細書 米国特許第4,914,148号明細書 米国特許第4,948,829号明細書 米国特許第5,342,882号明細書 米国特許第5,760,123号明細書
驚くべきことに、(特許文献3)、米国特許公報(特許文献4)、米国特許公報(特許文献5)および米国特許公報(特許文献6)(プライマーサーフェーサーの適用の省略、小さい全膜厚)による方法の利点を維持することができ、それにもかかわらず、長期間において破壊的である、紫外線のEDCプライマーへの接触は、特定の金属顔料を含有する未改質水系ベースコートが上述の問題のある色調において多層コーティングの製造に使用される場合、十分に防ぐことができる。次いで、改質水系ベースコートと未改質水系ベースコートとから形成された前記ベースコート層を通過する紫外線透過率を、290〜380nmの波長範囲において0.1%未満および380〜400nmの波長範囲において0.5%未満に調節することができ、それによって、例えば、相応する自動車メーカーの規格を達成することができる。特に、適切な金属顔料のごくわずかの比率しか必要とされないこともまた、驚くべきことである。
本発明は、
(1)10〜30μm厚のベースコート層を、EDCプライマーを備えた基材上に適用する工程と、
(2)クリアコート層を前記ベースコート層上に適用する工程と、
(3)前記ベースコート層およびクリアコート層を一緒に硬化させる工程と、
の連続工程を含み、
前記ベースコート層は、第1の層および第2の層に適用され;前記第1の層は、未改質水系ベースコートを混合剤成分と混合することによって製造された改質水系ベースコートを含み、前記第2の層は、前記未改質水系ベースコートを含み;前記未改質水系ベースコートは、0.05:1〜0.6:1の、顔料含有物の樹脂固形分に対する重量比を有し;前記未改質水系ベースコートの前記顔料含有物は、前記未改質水系ベースコートの前記樹脂固形分に対して0.1〜5重量%の比率に相当する10〜100nmの厚さを有する少なくとも1つの金属フレーク顔料と、少なくとも1つの付加的な特殊効果顔料とを含み;前記顔料含有物の組成は、前記第1および第2の層から形成された前記ベースコート層を通過する紫外線透過率が290〜380nmの波長範囲において0.1%未満であり380〜400nmの波長範囲において0.5%未満であるような組成である、特殊効果多層コーティングの製造方法に関する。
本発明の特徴および利点は、以下の詳細な説明を読めば当業者によってより容易に理解されるであろう。明快にするために、別々の実施形態の場合において上におよび以下に記載される本発明のそれらの特定の特徴はまた、1つの実施形態において組合わせて提供されてもよいことは理解されるはずである。逆に、簡単にするために、1つの実施形態の場合において記載される本発明の様々な特徴は別々にまたはいずれかのより小さい組合せで提供されてもよい。さらに、特に記載しない限り、単数形での言及はまた、複数形を包含することができる(例えば、「a」および「an」は、1つもしくは1つまたは複数を指すことができる)。
用語「顔料含有物」は、充填剤(エキステンダー)を用いないコーティング組成物中に含有された全ての顔料の合計を意味する。用語「顔料」は、本明細書中でDIN55944の場合と同様に用いられ、特殊効果顔料の他に、無機白色、着色および黒色顔料および有機着色および黒色顔料におよぶ。従って、同時に、DIN55944は顔料と充填剤とを区別する。
本発明の方法において、EDCプライマーを備えた通常の基材は、コーティングされる。特に、基材は、EDCプライマー、特に、カソード電着(CED)コーティングを備えた自動車の車体または車体部品である。EDCプライマーを備えた基材の製造は、当業者に公知である。EDCプライマーの選択に関して制限はなく、特に、EDCプライマーもまた適しているが、紫外線に長期間暴露することによって損傷される。
まず第一に10〜30μm厚のベースコート層を有する、EDCプライマーを有する基材が提供される。ベースコート層は2層で適用され、すなわち、第1の層、例えば、未改質水系ベースコートを混合剤成分と混合することによって製造された5〜20μm厚の改質水系ベースコートが適用され、次いで、後続の第2の層、例えば、2〜10μm厚の未改質水系ベースコートが適用される。ベースコート層の全膜厚は、とりわけ色調に依存し、ベースコート膜厚のための自動車メーカーの要求条件は、いわゆるプロセス膜厚(自動車の最初のコーティングプロセスにおいて全車体にわたり望ましい平均膜厚)で表され、それは、基材上の所望の色調を達成すると共に技術的性質(例えば、ストーン衝撃耐性)を達成するために必要とされる各々のベースコートの色調のための膜厚、および適切な水系ベースコートの経済的な適用、すなわち、できる限り薄い膜としての適用を目的としている。全ベースコート膜厚は10〜30μmの範囲であり、例えば、改質水系ベースコート5〜20μmと、例えば、未改質水系ベースコート2〜10μmとの合計である。ベースコートのこのような膜厚は、適切な基材、例えば、自動車の車体をコーティングするための要求条件を満たす。特に、これは、10〜30μmのこの範囲内の特定の値が特定の単一の水系ベースコートのプロセス膜厚を表すことを意味する。
コーティング層について本明細書および特許請求の範囲において示された膜厚は、各場合において、乾燥膜厚を指す。
本明細書および特許請求の範囲において、未改質水系ベースコートと改質水系金属ベースコートとの間の区別がなされる。
より詳細に以下に説明されるように、混合剤成分と混合することによって改質水系ベースコートを製造することができる未改質水系ベースコートは、0.05:1〜0.6:1の、顔料含有物の樹脂固形分に対する重量比を有するコーティング組成物である。水と、バインダー、任意選択的に、ペースト樹脂および任意選択的に、架橋剤を含む樹脂固形分と、特殊効果顔料を任意選択的にさらに別の顔料と共に含む顔料含有物と、任意選択的に、充填剤と任意選択的に、有機溶剤との他に、一般に通常のコーティング添加剤も含有する。未改質水系ベースコートの顔料含有物は、前記未改質水系ベースコートの前記樹脂固形分に対して0.1〜5重量%、好ましくは0.3〜2重量%の量の10〜100nmの厚さを有する少なくとも1つの金属フレーク顔料と、少なくとも1つのさらに別の特殊効果顔料とを含む。紫外線が、改質水系ベースコートと未改質水系ベースコートとから形成されたベースコート層を290〜380nmの波長範囲において0.1%未満および380〜400nmの波長範囲において0.5%未満の紫外線透過率レベルにおいてだけ透過することができるように未改質水系ベースコートの顔料含有物の組成が達成される。換言すれば、顔料含有物の、樹脂固形分に対する重量比が0.05:1〜0.6:1であり、10〜100nmの厚さを有する少なくとも1つの金属フレーク顔料と少なくとも1つのさらに別の特殊効果顔料とを含む顔料含有物の定性的なおよび定量的組成は、紫外線が改質および未改質水系ベースコートから形成されたベースコート層(本発明の方法によって製造された、多層コーティング構造物の下層として形成される)を290〜380nmの波長範囲において0.1%未満および380〜400nmの波長範囲において0.5%未満の紫外線透過率レベルにおいてだけ透過することができるように達成される。本質的に同等である顔料含有物であるが10〜100nmの厚さを有する少なくとも1つの金属フレーク顔料を含有しない場合、紫外線透過率は著しく高く、すなわち許容できない範囲であり、規格に従っておらず、それは290〜380nmの波長範囲において0.1%以上であり、および/または380〜400nmの波長範囲において0.5%以上であることが予想される。
改質水系ベースコートおよび未改質水系ベースコートの相応する構造物を紫外線透過支持体に、例えば、シリカガラスプレートに適用し、相応するコーティングされない紫外線透過支持体を標準として用いて相応する波長範囲の紫外線透過率を測定することによって、紫外線透過率を測定してもよい。
例えば、適した顔料含有物は、特殊効果顔料50〜100重量%と、白色、着色および黒色顔料から選択された1つまたは複数の顔料0〜50重量%と、からなり、特に、特殊効果顔料98〜100重量%と、白色、着色および黒色顔料から選択された1つまたは複数の顔料0〜2重量%と、からなる。いずれの場合でも、顔料含有物は、未改質水系ベースコートの樹脂固形分に対して、特殊効果顔料の群の成分として10〜100nmの厚さを有する少なくとも1つの金属フレーク顔料を0.1〜5重量%、好ましくは0.3〜2重量%の比率において、少なくとも1つのさらに別の特殊効果顔料と一緒に含む。
未改質水系ベースコートは、イオン性および/または非イオン性安定化されたバインダー系を含有する。これらは好ましくはアニオン性および/または非イオン性安定化される。アニオン安定化は好ましくは、バインダー中の少なくとも部分中和されたカルボキシル基によって達成され、非イオン性安定化は好ましくは、バインダー中の側基のまたは末端のポリエチレンオキシド単位によって達成される。未改質水系ベースコートは、物理的に乾燥するかまたは共有結合の形成によって架橋可能であってもよい。共有結合を形成する架橋可能な未改質水系ベースコートは、自己架橋可能なまたは外的架橋可能な系であってもよい。
未改質水系ベースコートは、1つまたは複数の通常の膜形成バインダーを含有する。それらはまた、任意選択的に、バインダーが自己架橋可能でない場合に架橋剤を含有するかまたは物理的に乾燥してもよい。使用してもよい膜形成バインダーの例は、通常のポリエステル、ポリウレタン、(メタ)アクリル酸コポリマー樹脂および/またはバインダーのこれらのクラスから誘導されたハイブリッドバインダーである。任意選択的に含有された架橋剤の選択は、当業者に公知のように、バインダーの官能価に依存し、すなわち、架橋剤は、バインダーの官能価に相補的な反応性官能価を示すように選択される。バインダーと架橋剤との間のこのような相補的な官能価の例は、カルボキシル/エポキシ、ヒドロキシル/メチロールエーテルおよび/またはメチロール(好ましくは、アミノ樹脂、特に、メラミン樹脂の架橋可能な基として、メチロールエーテルおよび/またはメチロール)である。
未改質水系ベースコートは、10〜100nmの厚さを有する少なくとも1つの金属フレーク顔料を非常に少量、すなわち、樹脂固形分に対して0.1〜5重量%、好ましくは0.3〜2重量%で含有する。10〜100nm、好ましくは20〜80nm厚の金属フレーク顔料は特殊効果顔料であり、例えば、5〜30μm、好ましくは10〜20μmの平均粒度を有し、特に、アルミニウムからなる。それらは、例えば、特殊アルミニウムグリットの真空蒸着または極薄粉砕によって製造される。金属フレーク顔料は非不動態化または不動態化されてもよい。不動態化されたタイプは、例えば、リン酸処理、クロメート処理されるかまたはケイ素−酸素網目でコーティングされる。不動態化されたタイプが使用されるのが好ましい。
このような金属フレーク顔料は、不動態化および非不動態化された形の両方において市販されている。このような金属フレーク顔料の例は、それぞれエカート(Eckart)社の名称メタルア(Metalure)(登録商標)、プラティンダラ(Platindollar)(登録商標)およびハイドロシャイン(Hydroshine)(登録商標)、ウルステンホーム(Wolstenholme)社のメタシーン(Metasheen)(登録商標)、シルバーリン(Silberline)社のスターブライト(Starbrite)(登録商標)およびシュレンク(Schlenk)社のデコメット(Decomet)(登録商標)として販売されている金属顔料である。
未改質水系ベースコートに含有された、少なくとも1つの10〜100nm厚の金属フレーク顔料は、特殊効果顔料の群に属する。未改質水系ベースコートは、1つまたは複数の付加的な特殊効果顔料と組合わせて少なくとも1つの10〜100nm厚の金属フレーク顔料を含有する。
少なくとも1つの10〜100nm厚の金属フレーク顔料と組合わせて用いられてもよい付加的な特殊効果顔料は、10〜100nm厚の金属フレーク顔料と異なる特殊効果顔料である。例は、観測角に依存して色彩および/または明度フロップをコーティングに与える通常の顔料、例えば、上述の金属フレーク顔料よりも大きなフレーク厚を有する、例えば100超〜1000nmの範囲の、例えば、アルミニウム、銅または他の金属の非リーフィング金属顔料、干渉顔料、例えば、金属酸化物でコーティングされた金属顔料、例えば、酸化鉄でコーティングされたアルミニウム、コーティングされたマイカ、例えば、二酸化チタンでコーティングされたマイカ、黒鉛効果付与顔料、フレークの形の酸化鉄、液晶顔料、コーティングされた酸化アルミニウム顔料、およびコーティングされた二酸化ケイ素顔料である。
すでに記載したように、未改質水系ベースコートは、特殊効果顔料の他に、白色、着色および黒色顔料から選択された1つまたは複数の顔料も含有してもよい。
白色、着色および黒色顔料は、当業者に公知の通常の無機または有機顔料、例えば、二酸化チタン、酸化鉄顔料、カーボンブラック、アゾ顔料、フタロシアニン顔料、キナクリドン顔料、ピロロピロール顔料、およびペリレン顔料である。
未改質水系ベースコートはまた、例えば、樹脂固形分に対して0〜30重量%の比率において充填剤を含有してもよい。充填剤は、未改質水系ベースコートの顔料含有物の一部を占めない。例は、硫酸バリウム、カオリン、タルカム、二酸化ケイ素、および層状シリケートである。
特殊効果顔料は概して、通常の商用水性または非水性ペーストの形で最初に導入され、任意選択的に、好ましくは水希釈可能な有機溶剤および添加剤を配合され、次いで水性バインダーと混合される。粉末状特殊効果顔料を最初に好ましくは水希釈可能な有機溶剤および添加剤で処理してペーストを形成してもよい。
白色、着色および黒色顔料および/または充填剤は、例えば、水性バインダーの一部の中で粉砕されてもよい。また、粉砕は好ましくは、特殊水希釈可能なペースト樹脂中で行なわれてもよい。粉砕は、当業者に公知の通常の集成装置内で行なわれてもよい。次いで水性バインダーまたは水性ペースト樹脂の残り部分と共に調合物を調製する。
未改質水系ベースコートは、通常のコーティング添加剤を通常の量において、例えば、その固形分に対して0.1〜5重量%含有してもよい。例は、消泡剤、湿潤剤、定着剤、触媒、レベリング剤、クレーター防止剤および増粘剤である。
未改質水系ベースコートは、例えば、好ましくは20重量%未満、特に好ましくは15重量%未満の比率において、通常の溶剤を含有してもよい。これらは、通常のコーティング溶剤であり、例えば、バインダーの製造において最初に用いられてもよく、または別々に添加される。このような溶剤の例は、アルコール、例えば、プロパノール、ブタノール、ヘキサノール、グリコールエーテルまたはエステル、例えば、ジエチレングリコールジ−C1−C6−アルキルエーテル、ジプロピレングリコールジ−C1−C6−アルキルエーテル、エトキシプロパノール、エチレングリコールモノブチルエーテル、グリコール、例えば、エチレングリコールおよび/またはプロピレングリコール、およびそれらの二量体または三量体、N−アルキルピロリドン、例えば、N−メチルピロリドン、ケトン、例えばメチルエチルケトン、アセトン、シクロヘキサノン、芳香族または脂肪族炭化水素、例えば、トルエン、キシレンまたは直鎖または分枝脂肪族C6−C12炭化水素である。
未改質水系ベースコートは、例えば、10〜40重量%、好ましくは15〜25重量%の固形分を有する。
改質水系ベースコートは、混合剤成分と混合することによって未改質水系ベースコートから製造されてもよい。実施において、この混合は、改質水系ベースコートを適用する少し前または直前に使用者によって行なわれる。これは、混合剤成分が未改質水系ベースコートの成分と化学反応性である場合、特に当てはまる。工業コーティング設備の場合、異なった色調の各場合においての未改質水系ベースコートは、各々、それら自体の循環ラインで誘導される。添加される混合剤成分は好ましくは、単一の汎用混合剤成分の形で用いられ、1つの混合剤成分が同様にそれ自体の循環ラインで誘導され、工業コーティング設備、例えば、ケニックス(Kenics)ミキサにおいて通常の混合技術を用いて各未改質水系ベースコートと機械的に混合される。n色調の色調プログラムで水系ベースコートを適用するとき、従って、2n循環ライン(各場合において未改質水系ベースコートの異なった色彩についておよび改質水系ベースコートの異なった色彩についてn循環ライン)を提供することは必要ではなく、未改質水系ベースコートの異なった色彩についてn循環ラインと混合剤成分について1つの循環ラインを提供する。
混合剤成分は好ましくは、コーティング組成物と混合されてプライマーサーフェーサー特性を与える混合剤成分であり、すなわち、水系ベースコートは混合剤成分で改質され、次いで代表的なプライマーサーフェーサー特性(ストーン衝撃耐性、基材のレベリング)を得る。水系ベースコートのこのような改質に適した混合剤成分は、(特許文献3)、米国特許公報(特許文献4)、米国特許公報(特許文献5)および米国特許公報(特許文献6)から公知である。これらの特許文献には、ウエット−オン−ウエット−オン−ウエット方法によって製造され、改質水系ベースコート、次いで適用される未改質水系ベースコートおよび最後に適用されるクリアコートからなるコーティング構造物が焼成EDCプライマーに適用される装飾用多層コーティングの製造方法が記載されている。これらの方法において、最初に適用される改質水系ベースコートは、混合剤成分を混合することによって次いで適用される未改質水系ベースコートから製造され、通常のプライマーサーフェーサーの機能に取って代わる。(特許文献3)はポリイソシアネート架橋剤の添加を推奨するが、米国特許公報(特許文献4)はポリウレタン樹脂の添加について記載し、米国特許公報(特許文献5)および米国特許公報(特許文献6)は充填剤ペーストの添加について記載する。
本発明の方法は好ましくは、(特許文献3)、米国特許公報(特許文献4)、米国特許公報(特許文献5)または米国特許公報(特許文献6)から公知の混合剤成分の1つを使用し、すなわち、未改質水系ベースコートから改質水系ベースコートを製造するための3つの好ましい変型がある。すなわち、ポリイソシアネートを未改質水系ベースコートに添加、ポリウレタン樹脂を未改質水系ベースコートに添加および充填剤ペーストを未改質水系ベースコートに添加する。
第1の好ましい変型、すなわち、ポリイソシアネートを未改質水系ベースコートに添加する場合、手順については、未改質水系ベースコートが樹脂固形分に対して各場合において例えば、1:1〜5:1の重量比においてポリイソシアネート混合剤成分と混合される。ポリイソシアネート混合剤成分の樹脂固形分は、ポリイソシアネート自体によって形成される。
1つまたは複数のヒドロキシ官能性バインダーを含む樹脂固形分を示す、未改質水系ベースコートが出発原料として用いられる場合、改質水系ベースコートの製造のための第1の好ましい変型が好ましくは用いられる。未改質水系ベースコートの樹脂固形分のヒドロキシル値が、例えば、10〜180mgKOH/gの範囲である場合、改質水系ベースコート中のNCO/OHモル比は、例えば、1:1〜25:1である。しかしながら、低ヒドロキシルまたはヒドロキシルを含有しない樹脂固形分を有する未改質水系ベースコートの場合、より高いNCO/OHモル比もまた、相応する改質水系ベースコートに生じることがある。例えば、NCO/OHモル比は、無限に大きくなることもある。このような場合において、改質水系ベースコート中のポリイソシアネートは、イソシアネート基に対して反応性である他の成分、例えば、水、ヒドロキシ官能性溶剤、および/またはイソシアネートに対して反応性でありヒドロキシル基と異なっているバインダーの官能基との反応によって消費される。
個々にまたは未改質水系ベースコートと組合わせて添加されてもよいポリイソシアネートは、脂肪族、脂環式、芳香族脂肪族またはそれほど好ましくないが、芳香族に結合したイソシアネート基を有するジ−および/またはポリイソシアネートであり、室温において液体であるかまたは有機溶液として存在し、23℃において概して、0.5〜2000mPa・s、好ましくは、1より大きく1000mPa・s未満、特に好ましくは200mPa・s未満の粘度を示す。適したジイソシアネートの例は、ヘキサメチレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、およびシクロヘキサンジイソシアネートである。
ポリイソシアネートの例は、イソシアネート基を結合する残基にヘテロ原子を含有するポリイソシアネートである。これらの例は、カルボジイミド基、アロファネート基、イソシアヌレート基、ウレチジオン基、ウレタン基、アシル化ウレア基またはビウレット基を含有するポリイソシアネートである。例えば、上述のジイソシアネートの二量体化または三量体化によって製造されたウレチジオンまたはイソシアヌレートタイプのポリイソシアネートなど、ポリイソシアネートは好ましくは、2より大きいイソシアネート官能価を有する。さらに別の例は、上述のジイソシアネートと水との反応によって製造された、ビウレット基を含有するポリイソシアネートであるか、またはポリオールとの反応によって製造された、ウレタン基を含有するポリイソシアネートである。
特に適しているのは、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネートまたはジシクロヘキシルメタンジイソシアネートをベースとした「コーティングポリイソシアネート」である。これらのジイソシアネートをベースとした「コーティングポリイソシアネート」は、これらのジイソシアネートの、本質的に公知のビウレット、ウレタン、ウレチジオンおよび/またはイソシアヌレート基含有誘導体を意味するものとする。
ポリイソシアネートはブロック化された形で用いられてもよいが、これは好ましくない。それらは通常のブロッキング剤、例えば、アルコール、オキシム、アミンおよび/またはCH−酸性化合物でブロック化されてもよい。
ブロック化または好ましくは遊離ポリイソシアネートが、そのままでまたは水および/または有機溶剤を含有する調製試料として用いられてもよい。例えば、ポリイソシアネートが水溶性有機溶剤または溶剤混合物で前もって希釈されることが望ましいことがある。この場合、特に、好ましい遊離ポリイソシアネートが用いられる場合、イソシアネート基に対して不活性である溶剤を使用することが好ましい。例は、一切の活性水素を含有しない溶剤であり、例えば、エーテル、例えば、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、グリコールエーテルエステル、例えば、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、メトキシプロピルアセテートまたはN−メチルピロリドンである。
親水性ポリイソシアネートもまた適しており、それらは十分な数のイオン性基によっておよび/または末端ポリエーテル鎖またはポリエーテル側鎖によって水性相中で安定化されている。水分散性ポリイソシアネートは、例えば、名称ベイハイドゥア(Bayhydur)(登録商標)としてベイヤー(Bayer)によって市販製品として販売されている。
第2の好ましい変型の場合、すなわち、ポリウレタン樹脂を未改質水系ベースコートに添加する場合、未改質水系ベースコートは、樹脂固形分に対して、各場合において、例えば、2:1〜10:1の重量比においてポリウレタン樹脂と混合される。
特に適したポリウレタン樹脂は、水性ポリウレタン樹脂分散体の形の、水系ベースコートバインダーとして当業者に公知のポリウレタン樹脂である。
例は、ポリアミンおよび/またはポリオールおよびそれらを含有する水性分散体によるイソシアネート官能性プレポリマーの鎖延長によって製造されたポリウレタン樹脂である。それらは、例えば、米国特許公報(特許文献13)、米国特許公報(特許文献14)および米国特許公報(特許文献15)に記載されている。
さらに別の例はポリウレタン分散体であり、例えば、米国特許公報(特許文献16)および米国特許公報(特許文献17)に記載されているように、水でイソシアネート官能性プレポリマーを鎖延長することによって製造されてもよい。
シロキサン架橋によって鎖延長されたポリウレタン樹脂をベースとしたポリウレタン分散体もまた、用いられてもよい。これらは、例えば、米国特許公報(特許文献18)から公知である。
第3の好ましい変型の場合、すなわち、充填剤ペーストを未改質水系ベースコートに添加する場合、未改質水系ベースコートが、各場合において、固形分に対して、例えば、2:1〜5:1の重量比において充填剤ペーストと混合される。充填剤ペーストは、充填剤とバインダーまたはペースト樹脂を含む樹脂固形分との他に、水および/または有機溶剤および任意選択的に、通常の添加剤を含有する調製試料である。充填剤ペーストは、例えば、30〜60重量%の固形分を有し、充填剤/樹脂固形分重量比は例えば、0.5:1〜1.5:1である。
充填剤ペーストに有用な充填剤の例は、硫酸バリウム、カオリン、二酸化ケイ素、および特にタルカムである。
未改質水系ベースコートの場合と同じ樹脂自体が、特に、充填剤ペースト中でバインダーまたはペースト樹脂として用いられてもよい。適した樹脂の例は、未改質水系ベースコートの成分の説明において既に上に記載されている。
本発明の方法において、EDCプライマー処理基材は初期に例えば、5〜20μmの乾燥膜厚において改質水系ベースコートを吹付コーティングされる。これは好ましくは、静電アシスト高速回転噴霧を用いて行なわれる。
次いで、好ましくは、20〜25℃の空気温度において例えば30秒〜5分の短い蒸発分離段階の後、相応する未改質水系ベースコートは、例えば、2〜10μmの乾燥膜厚において吹付により適用される。この吹付による適用は好ましくは空気吹付による適用である。
また、この後に好ましくは、20〜100℃の空気温度において例えば30秒〜10分の短い蒸発分離段階を行い、その後、クリアコートを例えば、20〜60μmの乾燥膜厚において適用する。
全ての公知のクリアコートは大体において、クリアコートとして適している。有用なクリアコートはここにおいて溶剤含有一成分(1パック)または二成分(2パック)クリアコート、水希釈可能な1パックまたは2パッククリアコート、粉末クリアコートまたは水性粉末クリアコートスラリーである。
任意選択の蒸発分離段階の後、改質および未改質水系ベースコートからなる適用された水系ベースコート層とクリアコート層とは、例えば、80〜160℃の目標温度(object temperature)において例えば、焼成することによって一緒に硬化される。
本発明の方法を用いて、EDC−プライマー処理基材は明るい色調、例えば銀色の色調の特殊効果コーティングを備えてもよい。クリアコートおよびベースコート層を通過する紫外線のEDCプライマーへの破壊的な接触を防ぐことができるが、ベースコート層は厚さがたった10〜30μmである。プライマーサーフェーサー層の適用および焼成は必要でない。
以下の実施例は本発明を説明する。全ての部およびパーセンテージは、特に記載しない限り、重量に基づいている。
(実施例1(比較用))
以下の組成の銀色の(未改質)水系ベースコート100重量部:
12.1部の樹脂固形分(5.8部のポリエステルポリウレタン樹脂+6.3部のポリエステルアクリレート樹脂、樹脂固形分のヒドロキシル値39.5mg KOH/g)、
3.0部の、275nmのフレーク厚および20μmの平均粒度を有する非リーフィングアルミニウム顔料、
1.5部のタルカム、
1.0部の、HALS(ヒンダードアミン光安定剤)ベースのフリーラジカル捕獲剤、
0.5部の紫外線吸収剤、
0.2部のジメチルエタノールアミン、
0.5部の脱泡剤、
0.6部のポリアクリル酸増粘剤、
1.2部のポリプロピレングリコール400、
15部の有機溶剤(8部のブチルグリコール、1部のN−メチルピロリドン、3.3部のn−ブタノール、2.7部のn−プロパノール)、
62.9部の水
を、N−メチルピロリドンに溶かしたポリイソシアネート架橋剤(ヘキサメチレンジイソシアネートをベースとし、NCO値22)の70重量%溶液10重量部と混合することによって改質し、静電高速回転噴霧によってシリカガラスプレートに15μmの乾燥膜厚で適用した。
室温において2分間、蒸発分離した後、未改質(ポリイソシアネートを含有しない)銀色の水系ベースコートを5μmの乾燥膜厚で空気吹付により適用し、5分間70℃において蒸発分離し、15分間140℃において焼成した。
次に、改質および未改質水系ベースコートの銀色の水系ベースコート層をこのようにしてコーティングされたシリカガラスプレートの紫外線透過率を測光した(基準ビーム路のコーティングされないシリカガラスプレート、コーティングされた面から紫外線照射)。
290〜380nmの範囲において紫外線透過率は0〜0.6%であるが、380〜400nmの範囲において0.6〜0.7%であった。
(実施例2(本発明による))
実施例1を繰り返したが、唯一異なる点は、未改質銀色の水系ベースコートが、非リーフィングアルミニウム顔料を3.0部ではなく2.9部だけと薄いアルミニウムフレーク顔料0.1部(エカート(Eckart)によって製造されたハイドロシャイン(登録商標)WS1001、この0.1部は、製品ハイドロシャイン(登録商標)WS1001に含有されたアルミニウムフレーク顔料を指す)を含有したことである。
紫外線透過率は、290〜380nmの範囲において0〜0.09%であり、380〜400nmの範囲において0.09〜0.15%である。
本発明による比較例1および実施例2の測定結果の比較は明らかに、0.1部の非リーフィングアルミニウム顔料ではなく0.1部だけのハイドロシャイン(登録商標)WS1001の少量の添加は紫外線透過率の著しい低減をもたらすことを示す。

Claims (9)

  1. (1)10〜30μm厚のベースコート層を、EDCプライマーを備えた基材上に適用する工程と、
    (2)クリアコート層を前記ベースコート層上に適用する工程と、
    (3)前記ベースコート層およびクリアコート層を一緒に硬化させる工程と、
    の連続工程を含み、
    前記ベースコート層は、第1および第2の層に適用され;前記第1の層は、未改質水系ベースコートを混合剤成分と混合することによって製造された改質水系ベースコートを含み、前記第2の層は、前記未改質水系ベースコートを含み;前記未改質水系ベースコートは、0.05:1〜0.6:1の、顔料含有物の樹脂固形分に対する重量比を有し;前記未改質水系ベースコートの前記顔料含有物は、10〜100nmの厚さを有する少なくとも1つの金属フレーク顔料を前記未改質水系ベースコートの前記樹脂固形分に対して0.1〜5重量%、および少なくとも1つの付加的な特殊効果顔料を含み;前記顔料含有物の組成は、改質水系ベースコートと未改質水系ベースコートとから形成された前記ベースコート層を通過する紫外線透過率が290〜380nmの波長範囲において0.1%未満であり380〜400nmの波長範囲において0.5%未満であるような組成であることを特徴とする、特殊効果多層コーティングの製造方法。
  2. 前記未改質水系ベースコートが、10〜100nmの厚さを有する金属フレーク顔料を前記未改質水系ベースコートの前記樹脂固形分に対して0.3〜2重量%で含有することを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 前記改質水系ベースコートの前記第1のベースコート層の膜厚が5〜20μmであり、前記未改質水系ベースコートの前記第2のベースコート層の膜厚が2〜10μmであることを特徴とする、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記顔料含有物が、特殊効果顔料50〜100重量%と、白色、着色および黒色顔料からなる群から選択される少なくとも1つの顔料0〜50重量%とからなることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 前記顔料含有物が、特殊効果顔料98〜100重量%と、白色、着色および黒色顔料からなる群から選択される少なくとも1つの顔料0〜2重量%とからなることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  6. 前記改質水系ベースコートが静電アシスト高速回転噴霧によって適用され、前記未改質水系ベースコートが空気吹付により適用されることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 前記混合剤成分がプライマーサーフェーサー特性を与えることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 前記混合剤成分が、ポリイソシアネート架橋剤、ポリウレタン樹脂および充填剤ペーストからなる群から選択されることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
  9. 前記基材が自動車の車体および車体部品からなる群から選択されることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
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