JP2008514195A - 固体発酵の反応装置および方法 - Google Patents

固体発酵の反応装置および方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、固体成長培地の運搬および均一な植菌のための外部振動を利用することにより、固体発酵反応装置中の固体成長培地で微生物を培養する方法を記載する。使用される該反応装置は、外部バイブレーターおよび少なくとも1つの植菌供給注入口を外壁に取り付けることによって実現する。
【選択図】なし

Description

本発明は固体発酵反応装置、および固体成長培地上の微生物を培養するための該反応装置の使用方法に関する。
固体発酵(SSF)は、水を固体担体に含浸させた培地上で微生物を培養する方法として、当業者に周知である。自由水の量は、液中発酵に対して非常に少ない。
厳密な無菌状態が必要とされていない用途では、伝統的にSSFを使用している。穀物、堆肥、粒状粘土またはバーミキュライトのような嵩のある培養基を一般的には使用する。しかしながら、新規な生物工学的産物の生産および微生物学的植菌は完全な無菌状態を必要とする。また、WO9218623に記載のように、より高機能かつ特徴付けられた成長培地も開発され、利用されている。
今までのところ、SSFの新規な応用でさえ伝統的な製造技術:閉じたチャンバー内の棚に置かれた成長トレイ上に拡げた培地で発酵を行うことにまだ頼っている。プラスチック製の袋またはポット中での培養も用いられている。このような決まりきった手順はたくさんの手作業を必要とし、時間がかかる。これらのタイプの反応装置の収容能力は、該装置内のデッドスペースのため小さい。
固体培地上で微生物を成長させる種々の型の反応装置は、Mitchell et al., Process Biochemistry 35 (2000) 1211-1225で示すように、固体発酵のために開発された。これらは充填床反応装置、回転ドラム反応装置、気体−固体流動床反応装置および異なる種類のミキサーを使用する反応装置を含む(米国特許出願公開2002031822参照)。
無菌的な固体状態の培養では、接種材料が培地全体に均一かつ無菌的に分布していることが必須である。トレイ反応装置は滅菌の後、接種材料の液体を各棚(shelve)の培地の表面に噴霧することによって、または反応装置の全ての内容物を所望の微生物を含有する懸濁液に浸し、過剰な水分を切ることによって、通常は植菌される。より複雑な混合充填床反応装置は、高価であり、しかも無菌的に操作することが難しい。
無菌状態ではない培養では、植菌はとても制御が簡単である。なぜなら、偶発的に混入した微生物が問題を起こさないからである。成長トレイ上の、またはコンベヤーベルト上の成長培地に連続的に、接種材料は固体または液体の形状で導入し得る(キノコ産生)。乾燥した胞子の粉末を培地上に空気で吹き付けることにより植菌を行う適用もある。
伝統的な固体発酵過程の技術は、厳密な無菌状態が必要な現代の生物工学的過程に適用するには難しく、根気が要る。トレイ反応装置では、デッドスペースは該生物反応装置の体積の約半分である。それゆえ、特定の産物の生産に必要な生物反応装置のサイズは、充填床生物反応装置ではトレイ生物反応装置よりも著しく小さい。このことが、トレイタイプの生物反応装置の効果をより少なくしている。各トレイを個別に充填し、空にし、掃除しなければならないため、トレイ生物反応装置の操作は多くの手作業も必要である。
対照的に、充填床生物反応装置は培地を内および外に流すことによって充填しやすく、空にしやすい。そして、掃除もまた簡単である。したがって、充填床生物反応装置はトレイ生物反応装置よりも費用、作業およびスペースがより効率的である。充填床生物反応装置の難点は植菌である。
ミキサーを備えた反応装置が現代的なSSF適用として開発されているが、モーターを備えた無菌的混合装置は非常に高価である。特定の繊細な担体を使用した時、混合における機械的摩耗は、成長培地の軽くて緩い構造(airy、loose structure)も損傷させ得る。回転ドラム反応装置は、ある種の自由に回転する構造を有しているため、固体成長培地に対してだけ十分な混合を行うことができる。
新規な固体発酵でさえ、例えば種々の小麦粉を添加した穀物などのような、複雑で嵩のある培養基を用いて依然行っている。成長状態および産物の生成を最適に制御することは、より特徴付けられた培養基上で達成され得る。該培養基は、混合または液体中に完全に浸漬させるには繊細である。
本発明の目的は、純粋培養物の無菌的培養を行う新しいタイプの充填床固体発酵装置を紹介することである。
本発明の別の目的は、高体積でいかなる種類の固体成長培地にも無菌的かつ均一に植菌することである。
本発明の更なる目的は、単純化され、使用しやすく、かつ費用対効果が高い反応装置、および無菌的培養方法を提供することである。
反応装置内の滅菌固体成長培地に外部振動を与えることにより、該培地は該反応装置内を植菌地点に向かって、およびその地点を越えて、無菌的かつ制御可能に運動または移動し、同時に均一に純粋培養物が植菌されることが分かった。
本発明の方法は、独立請求項に記載のように定義される。
本発明の方法によれば、微生物の培養に用いられる固体発酵(SSF)反応装置内の固体成長培地は、外部振動の手段により、静止の開始位置から、植菌地点に向かって、およびそこを通り越えて移動する。固体成長培地の制御された質量流が植菌地点を通過する時、均一かつ連続的に植菌される。
固体成長培地は、振動によって移動し得る種々の有機担体または無機担体を含有している。無機担体は好ましくは、例えばバーミキュライト、パーライト、非晶質シリカまたは粒状粘土などである。このタイプの物質は、緩く軽い粒状構造を形成するので、一般的に使用される。該粒状構造は、好ましくは、粒子サイズが0.5−50mmであり、表面積が大きい。有機担体は好ましくは、例えば穀物、ふすま、おがくず、ピートまたは木片などである。
更に、固体成長培地は微生物にとっての補助栄養素を含んでいても良い。典型的には、これらは、炭化水素(砂糖、デンプン)、タンパク質または脂肪などの炭素源、有機形態(タンパク質、アミノ酸)または無機窒素塩(アンモニウムおよび硝酸塩、尿素)の窒素源、微量元素または他の成長因子(ビタミン、pH調節因子)を含む。固体成長培地は、超吸収剤(例えばポリアクリルアミド)のような構造的組成物の補助を含み得る。
本発明の1つの好ましい実施態様によると、培地滅菌ユニット内の固体成長培地は、ex situで滅菌される。例えば、振動らせん状供給容器(図2に示す)は該反応装置本体から脱着され、固体成長培地で充填され、そして例えばオートクレーブで滅菌されることが可能である。その後、該振動らせん状供給容器は、作動(振動および植菌)開始前に、再び反応装置本体に無菌的に取り付けられることが可能である。
別の好ましい実施態様によると、培地滅菌ユニット内の固体成長培地は、例えば蒸気により、植菌開始前にin situで滅菌される。
固体成長培地で培養され植菌される微生物は、酵母を含む菌類を含有する。例えば、フレビオプシス ギガンテア(Phlebiopsis gigantea)、グリオクラジウム エスピー.(Gliocladium sp.)、ネクトリア ピティロデス(Nectria pityrodes)、コンドロステレウム プルプレウム(Chondrostereum purpureum)、シュードザイマ フロックロサ(Pseudozyma flocculosa)、コニオチリウム ミニタンス(Coniothyrium minitans)、トリコデルマ エスピー.(Trichoderma sp.)、メタルヒジウム エスピー.(Metarrhizium sp.)、ベルティシリウム エスピー.(Verticillium sp.)、またはベアウベリア バシアナ(Beauveria bassiana)である。好ましくは該菌類はフレビオプシス ギガンテア(Phlebiopsis gigantea)、グリオクラジウム カテヌラタム(Gliocladium catenulatum)、ネクトリア ピティロデス(Nectria pityrodes)またはコンドロステレウム プルプレウム(Chondrostereum purpureum)である。更に、菌類は、アガリクス ビスポルス(Agaricus bisporus)、レンチヌス エドデス(Lentinus edodes)またはプレウロタス オストレアタス(Pleurotus ostreatus)のような食用キノコを含む。本発明の微生物は、ストレプトマイセス エスピー.(Streptomyces sp.)、バシルス ツリンギエンシス(Bacillus thuringiensis)、他のバシルス エスピー.(Bacillus sp.)またはシュードモナス エスピー.(Pseudomonas sp.)、好ましくはストレプトマイセス エスピー.(Streptomyces sp.)のようなバクテリアであり得る。更に、本発明により培養される微生物として線虫も用いられ得る。
接種材料は、本発明の反応装置に液体または固体の形状で、好ましくは液体で、供給される。
液体培地が接種材料として用いられる場合、例えば噴霧手法に使用可能な小さなサイズの粒子の懸濁液の形状であり得る。好ましくは、液体培地は、植菌地点を通過する固体成長培地の連続流上に噴霧される。
接種材料が固体の形状である場合、該接種材料は、固体成長培地の輸送と同様に植菌地点へ振動により運ばれ得る。好ましくは、固体接種材料はスクリュー、バイブレーターまたはベルトコンベヤーを用いて運ばれる。このことは、微生物が培養のために均一に無菌的に運ばれることを確実にする。
外部振動は、該反応装置本体の外側にバイブレーターを取り付けることによる慣用の振動方法で行う。好ましくは、振動は外部の電気回転バイブレーター、磁気、液圧または空気圧式バイブレーターにより発生する。最も好ましくは、電気回転バイブレーターが使用される。
本発明の反応装置は、独立項に記載のように定義される。
本発明の機能、移動手段(単数もしくは複数)および反応装置の構成要素またはユニットを認識する複数の異なる解釈が存在し得る。
本発明の1つの好ましい実施態様では、図1に示すように、該反応装置本体は少なくとも4つの構成要素を含有する。2つの主要な区画、つまり上方区画4および下方区画3が存在し、これらは透過性のセパレーター5によって互いに隔てられている。そして、外部バイブレーター1は該反応装置本体の外壁に取り付けられている。少なくとも1つの注入口2は、植菌のために下方区画に取り付けられている。この反応装置本体は、任意に上下を反転することが可能であり、よって、反転手段も含む。
該反応装置の区画の形状と大きさは、培養の要求度と使用される材料によって変化し得る。形状ははっきりと定義された形状に制限される必要はないが、成形可能または可塑性であり得る。好ましくは、容器の形状は、円筒状、角状または円錐状である。
本発明によると、透過性のセパレーターは、該反応装置の区画が充填されて上下を反転した後に、バイブレーターを用いて、植菌地点に向かう固体成長培地の制御された均質な移動を容易にする。透過性のセパレーターの形状は、セパレーターを通過する固体成長培地が必要とする流速に依存して異なり得る。好ましくは、透過性セパレーターはふるいまたは穿孔プレートである。セパレーターの開口サイズは構造体および粒子のサイズならびに固体成長培地の形状によって決まるが、好ましくは5−50mmである。
透過性セパレーターは、事前に決められた位置に固定された固定的なものであっても良く、よって、該反応装置の区画を固定された体積を有する上方区画4および下方区画3に分割している。この好ましい実施態様における該反応装置の操作は、該装置を充填しその中の固体成長培地を滅菌した後で反応装置本体を上下反転させることを必要とする。反転は手動でも自動でも、吊り上げ装置を用いて行ってもよい。
他の選択肢は可動(moving)セパレーターである。この場合、区画4の区画3に対する体積比が調整され得る。例えば外側から回転可能な回転スクリューに取り付けることにより、該セパレーターは移動し得る。
本発明の別の好ましい実施態様では、該反応装置本体は外部バイブレーター1を含む。外部バイブレーター1は、脱着可能な固体成長培地滅菌ユニット6と接続し、当該ユニットは下方管(down comer tube)7に取り付けられている。少なくとも1つの植菌供給注入口2は、該固体成長培地に均一かつ連続的植菌を達成するために、この反応装置本体の適切な部分に接続されている。下方管7は、植菌の後に培養が行われる成長容器(growth vessel)8に接続されている。
好ましくは、下方管は、振動培地滅菌ユニットの動きを採用する可撓なものである。脱着可能な固体成長培地滅菌ユニット6は、滅菌中のデッドボリュームが最小であるので好都合である。滅菌のために取り外した場合、その後該ユニットは反応装置本体に無菌的に再び取り付けられる。好ましくは、培地滅菌ユニット6は振動らせん状供給容器である。
該反応装置本体ユニットの形状は変化し得るが、好ましくは円筒状、角状または円錐状である。
これまでのところ、工業規模の無菌状態の充填床生物反応装置は市販されていない。最大の課題は、特に、激しい混合に耐えられない培地へ均一に植菌することであった。本発明の反応装置およびその使用方法は、固体成長培地の侵襲的な移動に付随するこれらの問題を克服することができる。該反応装置内の混合装置は、ミキサー周辺領域で空気混入を導く危険を生じさせる。激しい混合により成長培地の機械的再成形(例えば、緩さの喪失)が生じ得る。
本発明において、固体成長培地は、ふるいを通過し、またはある容器から別の容器へ、外部バイブレーターで振動させることによって無菌的に運ばれる。同時に、接種材料が固体成長培地に供給される。この方法は簡単かつ無菌的であり、培地の混合を必要としない。
本発明は以下の実施例によって例示的に示されるが、特許請求の範囲に定義された範囲を限定するものではない。
(実施例1)
フレビオプシス ギガンテア(Rotstop、Verdera Oyの商標)を、シリカを基本とした固体成長培地で充填床固体反応装置を用いて培養した。用いた反応装置の見取り図は図1に示した。
P.ギガンテアに適した栄養素溶液は、濃縮蒸留かす(Altia Oyj)9kgを水道水33kgに溶かして調製した。粒状成長培地を形成するため、ドウミキサーで3分間混合することによって、非晶質シリカ粉末(Degussa)15kgに該溶液を含浸させた。混合の前に、pHを調節するために石灰700gを加えた。
開口サイズが1cmであり、該発酵反応装置の中央に固定された静止ふるいの上まで(uptil)、培地を該反応装置に搭載した。該反応装置を密閉し、滅菌したフィルターを注入口に取り付けた。該反応装置はオートクレーブ中で121℃で1時間滅菌した。オートクレーブの後、該反応装置を一晩冷却した。
P.ギガンテアの接種材料は、28℃で4日間麦抽出溶液中で振盪フラスコを用いて培養した。該接種材料は反応装置に移す前にホモジナイズした。該反応装置を手動で上下反転させ、外部空気圧式回転バイブレーター(Netter Vibrationstechnik Gmbh)で振動させることにより、該固体成長培地に植菌した。振動により、該固体培地はふるいを通過して均一に落下した。落下する培地に対して、ノズルを通して無菌的に接種材料溶液を噴霧した。接種材料100mLを、円環ノズルを用いて約5mL/秒の割合で固体培地4kgに噴霧した。
28℃の温度で10日間、成長培地の0.3L/分/kgの通気速度で、菌類を培養した。培養の後、菌類は全培地に渡って成長し、胞子を形成した。該培地を反応装置から取り出し、乾燥棚で室温で3日間乾燥させた。
乾燥した培地はP.ギガンテアを1×10cfu/g(cfu=コロニー形成単位)を含んでいた。乾燥産物の生存能力は伝統的なSSF方法で得られるものと同様に高かった。
(実施例2)
P.ギガンテアを図2に示した充填床固体発酵反応装置を用いて生育した。
P.ギガンテアに用いる固体成長培地は実施例1に記載のようにして調製した。
らせん状供給容器を含む振動培地滅菌ユニットを、培地40kgで充填した。該容器を密閉し、121℃で90分間オートクレーブ中で滅菌し、一晩冷却した。回転電気バイブレーターを備え、可撓性下方管(down comer)を用いて無菌的に滅菌円筒型成長容器に接続したバイブレーター基部(Tarylaite Oy)に該供給容器を取り付けた。該供給容器を振動させて、内部の固体成長培地を該らせん状供給容器に沿って上方へ間断なく流した。接種材料は実施例1に記載のように培養した。固体成長培地は、ホモジナイズした接種材料約2リットルを300mL/分の速度で、下方管を通過させて成長容器へ落下している培地に円環ノズルで噴霧して植菌した。接種材料は下方管の上端に噴霧した。このように、全培地は均一に植菌された。
培養、最終産物の回収および乾燥は実施例1に記載のようにして行った。乾燥培地は、P.ギガンテアを1×10cfu/g含んでいた。
(実施例3)
固体成長培地としてコーン スティープ ソリッド(CSS)0.62kg、ラクトース0.62kg、石灰0.62kg、非晶質シリカ12kgおよび水道水28.8kgを使用し、ストレプトマイセス エスピー.(Mycostop、Verdera Oyの商標)を実施例1および2に記載のように生育した。該バクテリアは28℃で7日間培養した。
該乾燥培地は、実施例1および2に従って製造されたストレプトマイセスをそれぞれ6×10cfu/gおよび1×10cfu/g含んでいた。
(実施例4)
グリオクラジウム カテヌラタム(GlioMix、Verdera Oyの商標)は、実施例1に記載のように、固体成長培地として濃縮蒸留かす0.53kg、石灰60g、非晶質シリカ1.5kg、水道水3.4kgを使用して生育した。菌類は22℃で18日間培養した。
該乾燥培地はG.カテヌラタムを3×10cfu/g含んでいた。
(実施例5)
P.ギガンテアは、2種の異なる成長容器および接種材料供給注入口を備える図2に示した充填床固体発酵反応装置を用いて生育した。
P.ギガンテア用の固体成長培地は、実施例1に記載のように調製した。
らせん状供給容器を含む振動培地滅菌ユニットに、培地70kgを充填した。該管を滅菌し、実施例2に記載のようにバイブレーター基部に取り付けた。可撓性下方管を使用して、2種の異なる成長容器を滅菌ユニットに無菌的に接続した:角柱型容器は、高さ:幅:奥行きの割合が1)1:1:1および2)10:6:3を有する。該成長容器は、1)実施例2に記載されたように、かつ2)成長容器内の下方管の下端に位置する広角度平面スプレーノズルを使用して植菌した。
固体成長培地の非常に均一な植菌が、全ての記載された構成を用いて得られた。培養、最終産物の回収および乾燥は実施例1に記載されているように行った。該乾燥培地は、全ての培養バッチにおいてP.ギガンテアを約1×10cfu/g含んでいた。
(比較例)
フレビオプシス ギガンテア(Rotstop、Verdera Oyの商標)は、底から該反応装置スペース内への注入口を有するらせん状のリボンミキサーを備えた円柱状(sylindrical)の充填床固体発酵装置で、実施例1に記載された方法で、シリカを基本とする固体成長培地上で生育した。該反応装置は圧力容器であり、in situで蒸気を用いて121℃で滅菌した。滅菌および冷却後、反応装置の頂上にある反応装置内への注入口を通して成長培地上へ接種材料を流し込むことによって、および同時にミキサーのスイッチを入れることによって該反応装置に植菌した。使用した該成長培地は、混合に対して非常に脆弱であることが観察された。5分後には、植菌の間、緩く軽い構造は失われ、得られた該産物はドウのようになった。
このようにして得られた該材料をさらに処理することは不可能であった。
図1は、バイブレーター1、接種材料供給注入口2、反応装置の下方区画3、反応装置の上方区画4およびふるい5を含む本発明の反応装置の見取り図を示す。 図2は、バイブレーター1、接種材料供給注入口2、培地滅菌ユニット6、下方管7および成長容器8を含む本発明の反応装置の見取り図を示す。

Claims (19)

  1. 固体発酵(SSF)反応装置内の固体成長培地上の微生物を培養する方法であって、
    a.外部振動によって固体成長培地を移動させる工程、および
    b.移動中に、純粋培養によって固体成長培地の植菌を均一に行う工程
    を含有する方法であることを特徴とする方法。
  2. 植菌が無菌的に行われることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 固体成長培地が有機担体および/または無機担体を含有することを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  4. 有機担体が穀物、ふすま、おがくず、ピートまたは木片からなる群から選択されることを特徴とする、請求項3に記載の方法。
  5. 無機担体がバーミキュライト、パーライト、非晶質シリカまたは粒状粘土からなる群から選択されることを特徴とする、請求項3に記載の方法。
  6. 培養される微生物が酵母を含む菌類、細菌または線虫であることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  7. 振動が外部の電気回転バイブレーター、磁気、液圧または空気圧式バイブレーターにより発生することを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  8. 植菌に使用される微生物が液体または固体の形状で固体成長培地上に供給されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  9. 微生物の液体接種材料がノズルを用いて懸濁液として噴霧されることを特徴とする、請求項8に記載の方法。
  10. 微生物の固体接種材料がスクリュー、振動またはベルトコンベヤーを用いて固体成長培地に供給されることを特徴とする、請求項8に記載の方法。
  11. 固体発酵(SSF)に適した反応装置であって、
    a.請求項1に記載のように内容物を移動させる間、該反応装置本体およびその内容物に効果的な振動を与えるように、該反応装置本体外側に取り付けられた外部バイブレーター1、および
    b.該反応装置本体に取り付けられた少なくとも1つの植菌供給注入口2
    を含むことを特徴とする前記反応装置。
  12. 発酵が無菌的に行われることを特徴とする、請求項11に記載の反応装置。
  13. 該反応装置本体が、
    a.上部区画4および下部区画3の2つの区画、
    b.該2区画を分離する透過性のセパレーター5、および
    c.該反応装置本体の外側に取り付けられた外部バイブレーター1、および
    d.下部区画に取り付けられた少なくとも1つの植菌供給注入口2、
    e.該反応装置本体を上下に反転させる、任意の反転手段
    を含むことを特徴とする、請求項11または12のいずれかに記載の反応装置。
  14. 透過性のセパレーターがふるいまたは穿孔プレートであることを特徴とする、請求項13に記載の反応装置。
  15. 該反応装置本体が、
    a.外部バイブレーター1、
    b.脱着可能な固体成長培地滅菌ユニット6、
    b.下方管7、
    c.成長容器8、および
    d.少なくとも1つの植菌供給注入口2
    を含むことを特徴とする、請求項11または12のいずれかに記載の反応装置。
  16. 固体成長培地の移動中に、接種材料を供給するための少なくとも1つの植菌供給注入口が、滅菌ユニット6と成長容器8との間にあることを特徴とする、請求項15に記載の反応装置。
  17. 脱着可能な固体成長培地滅菌ユニット6が振動らせん供給容器であることを特徴とする、請求項15に記載の反応装置。
  18. 下方管7が自由に振動できるようにするために可撓性であることを特徴とする、請求項15に記載の反応装置。
  19. 無菌的に移動させるための、および純粋培養物を成長させるためのSSF反応装置内の固体成長培地の均一な植菌のための外部振動の使用。
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