JP2008512730A - 薄膜干渉フィルタ及び干渉フィルタの堆積工程制御のためのブートストラップ法 - Google Patents

薄膜干渉フィルタ及び干渉フィルタの堆積工程制御のためのブートストラップ法 Download PDF

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Abstract

薄膜干渉フィルタシステムは、所定の反射率を有する複数のスタックされた膜と、モデル化された監視曲線と、所定の反射率及びモデル化された監視曲線の一方に対応する波長を示すように構成された最上部層とを含む。最上部層は、複数のスタックされた膜の上に配置され、これはシリカのような低指数膜であってもよいし、又は、ニオビアのような高指数膜であってもよい。

Description

本発明は、薄膜光学デバイスに関する。より具体的には、本発明は、複素干渉フィルタに関する。
(関連出願に対する相互参照)
本明細書は、2004年9月13日に出願された「Bootstrap Method for Interference Filter Thin Film Deposition Process Control」という名称の米国仮特許出願連続番号第60/609,406号に基づく利益を主張するものである。
(連邦政府後援による研究又は開発に関する陳述)
本明細書に説明される研究は、米国空軍研究実験室認可番号F22615−00−2−6059により後援されたものである。
高度に正確な光学干渉フィルタは、薄膜堆積工程を用いて製造することができる。これらの光学干渉フィルタは、多変量光学コンピューティング、多帯域通過などに用いられ、波長範囲にわたり定められた複素光学スペクトルを示すことができる。これらのフィルタは、典型的には、一方の層が他方の層に対してはるかに大きい屈折率を有する透明材料の層を交互に堆積にすることにより構築される。理論的には、層の組成物、厚さ、及び量の適切な選択は、いずれかの望ましい透過スペクトルをもつデバイスをもたらすことができる。
最も単純なデバイスは、単一キャビティ帯域通過フィルタ、すなわちエタロンの薄膜形態である。このデバイスは、三組の層で構成される。第1のスタックは誘電体ミラーであり、次の厚い層はスペーサを形成し、第2のスタックは別の誘電体ミラーを形成する。ミラースタックは、典型的には、光の光学的波長の四分の一の光学的厚さを有する透明材料を交互に堆積することにより製造される。
理論的な光学的性能を実現するためには、各々の層は、精密な特定の物理厚さ及び屈折率をもたなければならない。層の堆積におけるどのような非一様性もデバイスのスペクトル配置及び透過又は反射特性に影響を与えることがある。大きい基板領域にわたり非常に厳しい製造許容差を必要とする設計は、多数のデバイスの費用のかかる拒絶をもたらすことになる。こうした製造限度が与えられている場合には、デバイスを構築後に分析し、所定の光学的透過又は反射仕様を満たさないデバイスを、何らかの電気的又は機械的手段により変更することが望ましい。例えば、製造された光学的帯域通過キャビティフィルタのピーク透過波長がわずかに許容差外である場合には、ピークを望ましいスペクトル位置に移動させる機構又は工程を有することが望ましい。さらに、光学フィルタは、電気的又は機械的に選択可能な、精密な拒絶帯域及び通過帯域を有することが望ましい。
可変透過スペクトルデバイスを実現する機械的方法が周知である。これは、プリズム又は格子角度を変更すること、又は、エタロンのミラー間の光学的間隔を変えることを含む。機械的方策を用いる際の性能、サイズ、及び費用の欠点を克服するために、多くの人々が透過スペクトルを変化させるための電気的方法を考えた。例えば、1992年9月22日にPatelに付与された米国特許番号第5,150,236号は、調整可能液晶エタロンフィルタを開示する。液晶が誘電体ミラー間の空間を埋める。ミラー上の電極を用いて電界を印加し、これが調整のために光路長を変更する液晶の向きを変更する。光路長の変化は、通過帯域の位置の変化に対応する。1992年4月7日にDonoに付与された米国特許番号第5,103,340号は、カスケード式キャビティフィルタ間の間隔を変更するのに用いられる光路の外に配置される圧電素子を開示する。さらに、1998年8月25日にGates他に付与された米国特許番号第5,799,231号は、可変指数分布ミラーを開示する。これは、層の半分が他の層に適合された可変屈折率を有する誘電体ミラーである。印加電界を変化させることにより、反射率を増加させる屈折率の差異が増加する。電気光学材料及び誘電体材料で構成された多層フィルムの透過特性を記述する数値演算は周知である。
別の電気作動薄膜光学フィルタは、幾らかの波長が選択的に透過されるように電界を印加することにより電気制御が液体における偏光回転量を変更することを可能にする一連の交差偏光子及び液晶層を用いる。しかし、これらの電気作動薄膜光学フィルタは、光が偏光されなければならない特性を有し、しかも、通過しなかった光の周波数は反射されるのではなく吸収される。別の電気作動薄膜光学デバイスは、調整可能液晶エタロン光学フィルタである。調整可能液晶エタロン光学フィルタは、2つの誘電体ミラー間で液晶を用いる。
エタロン光学フィルタといった一般的なキャビティフィルタは、スタックで堆積された1つ又はそれ以上のスペーサ層をもつ光学フィルタであり、拒絶帯域及び通過帯域の波長を定める。膜の光学的厚さは通過帯域の配置を定める。1998年1月20日にRumbaugh他に付与された米国特許番号第5,710,655号は、キャビティ厚さ補正エタロンフィルタを開示する。
調整可能液晶エタロン光学フィルタにおいては、2つのミラー間の光路長を変化させる電界が液晶に印加されて、エタロンの通過帯域を変化させる。さらに別の調整可能光学フィルタデバイスは、圧電素子を用いて、エタロンフィルタのミラー間の物理的な間隔を機械的に変更することにより、通過帯域を調整する。
バルク誘電体は大きい片から研磨するというような減法方法により作られ、薄膜は気相又は液相堆積のような相加法により作られる。金属又は誘電体ミラー間に配置された、例えば10ミクロンより大きいバルク光学誘電体は過度の製造許容差及び費用に悩まされる。さらに、バルク材料は、予測不能で不正確で不規則な、或いは、望ましくない通過帯域を与える。これらの電気的及び機械的光学フィルタは、繰り返し製造される精密な拒絶帯域及び通過帯域を与えないという不利点がある。
上記の問題の幾つかを避ける試みにおいて、堆積中、フィルタのその場の光学的分光学をもって、オンライン製造中に干渉フィルタのモデリングを行うことができる。堆積のオンライン修正に対する現行の最先端技術は、観測されたスペクトルを、各々の膜のモデルに基づく「理想的な」膜で構成された多層モデルに適合させることを含む。結果として得られるモデルスペクトルは、実際のスペクトルの近似である。反射率を一例として用いるために、膜スタックの測定された反射率は、モデリングにより、理論上の反射スペクトルと適合させることができる。次いで、堆積されるべき残りの層は、膜スタックが正確にモデル化されているのであれば、既に堆積された膜スタックにおける誤差を補償するように調整されることができる。しかし膜は、いずれの固定の又は単純な物理的モデルを用いても容易にモデル化できないように様々に異なっている。この方法により予測又は補償できない膜の不均一性は、観測されたスペクトルをますますモデルから逸脱させる。このことは、継続する自動堆積を非常に困難にし、複合膜スタックは、したがって、オペレータに頼るものとなり、高い故障率を有することになる。製造効率を改善するためには、これらのスタックを製造する実験室は、できるだけ完璧にこうした膜を作って、モデルができるだけ精密であるように努力する。
上で概説されたように、多数の薄膜は、通常、スタックで設計されて複素スペクトルを生成し、反射率、透過率、偏光解析法、物質収支、又は他の方法によりスタックの詳細な構造の十分な知識を得ることは実質的に不可能であるため、堆積条件における小さな変動は、継続する堆積工程のフィードバック制御のために、その場の膜スペクトルを正確にモデル化することを困難にする。したがって、製造する困難さが少なく、堆積パラメータにより、薄膜の変化する屈折率及び変化する吸収に対処する薄膜干渉フィルタが必要である。
一般に、本発明は、層状の薄膜干渉フィルタ及び関連するブートストラップ法に関する。本発明の一態様によるブートストラップ法は、層が堆積されるときに、ユーザは、膜スタックの特性の推定値を取得をするために膜スタックの単層に集中することを可能にする。単層モデルは指針であり、誤差を補償するための基礎ではないが、既に堆積された膜スタックではなく、最新の堆積層だけが本発明の態様によりモデル化される必要がある。したがって、ユーザは、すべての他の層に対しては、スタックの偏りを理想的なものから無視してよい。単層モデルは、次いで、堆積の各々の段階において観測された膜スタックのスペクトルに正確に適合させて、継続する堆積のために残りの膜スタックの正確な更新を可能にすることができる。
本発明は、吸収性であってもなくても、及び、堆積条件が最新のものであるかどうかにかかわらず、いずれの種類の膜も扱う。本発明の方法は、比較的簡単であり、結果として得られる薄膜干渉フィルタは生成及び使用するのに経済的である。
本発明の特定の態様によれば、任意の薄膜スタックの反射率位相及び複素反射率を求めるために実験的測定値を用いる方法は、最上部層を堆積する前に、複数の膜スタックの反射率を求め、高指数層の波長に対するモデル化された監視曲線を考慮し、最上部層の堆積中に、その反射率に最大値をもたない複数の監視曲線を廃棄する、ステップを含む。本発明のこの態様においては、最上部層はニオビア層とすることができる。
例示的な方法は、さらに、ニオビア層における複数の監視波長に対するφkの予期される標準偏差を求め、0.9度より大きいσをもついずれをも廃棄する、ステップをさらに含む。この態様の別のステップは、ニオビア層の目標厚さにおいて0.9より小さいσをもつ波長に対するδの予想される誤差を算定することである。0.9度より小さい誤差を有する波長がないときには、この方法によるさらに別のステップは、ニオビア層の完全モデル堆積で進行することである。複数の監視曲線の各々の反射率に最大値がないときには、例示的な方法による別のステップは、最上部層の堆積中に、モデル化された監視曲線のみを用いることである。
本発明のこの態様による方法は、さらに、監視波長に対して計算された値に基づいて、すべての波長に対するδの値を算定するステップをさらに含むことができる。
本発明のこの態様による方法は、さらに、監視波長以外の各々の波長に対する位相角の2つの可能性のある値を算定するステップをさらに含むことができる。
例示的な方法による付加的なステップは、各々の波長におけるrkの前記モデルから抽出された情報及び算定されたδの最良の値を用い、モニタ以外のすべての波長における位相の推定標準偏差を算定する、ことを含む。
方法は、さらに、各々の波長におけるrkの前記モデル位相に最も近い算定された位相、測定されたRf及びRkの値及び算定されたδの最良の値を用い、rkのマグニチュードが推定されたモニタ以外のすべての波長における位相の推定標準偏差を算定する、ステップをさらに含むことができる。
例示的な方法によるさらに別のステップは、位相誤差推定値が約1.3度より小さいかどうかを判断し、計算されモデル化された反射率値及び位相値を平均化して、その波長における後に続くモデリングに用いられる新しい値を取得する、ステップを含む。
例示的な方法によるさらに別の態様においては最上部層はシリカ膜とすることができる。したがって、この方法は、9%より大きい強度反射率を有する最新堆積シリカ膜を測定するときはいつでも、各々の波長における振幅反射率のマグニチュードを
Figure 2008512730
と置き換えるステップをさらに含むことができる。各々の波長における振幅反射率のマグニチュードを
Figure 2008512730
と置き換えたときに、位相誤差推定値が約1.3度より小さいかどうかを判断し、計算されモデル化された反射率値及び位相値を平均化して、その波長における後に続くモデリングに用いられる新しい値を取得する、ステップを含むことができる。
本発明のさらに別の態様においては、薄膜スタック計算を複素光学フィルタの正確な堆積のために修正する方法は、
Figure 2008512730
として示される第1の方程式を用いて、
Figure 2008512730
及びRkから監視曲線における位相角を求め、第2の方程式
Figure 2008512730
を用いて
Figure 2008512730
を推定し、監視波長における位相の値を取得する、
ステップを含むことができる。
本発明のさらに別の態様は、複素光学干渉フィルタの自動堆積方法を含み、
Figure 2008512730
と示される方程式により、最上部インターフェースにおける強度反射率の測定値から、インターフェースkにおける位相角φを求める、ステップを含むことができる。
この例示的な方法によれば、堆積システムの工程制御は、堆積システムを最上部インターフェース以外のすべてものから切り離すことによりブートストラップされる。
方法は、さらに、

Figure 2008512730
により、結果としてもたらされる2つの解を確認するステップをさらに含むことができる。
方法は、さらに、計算されモデル化された反射率値と位相値とを平均化して、与えられた波長におけるすべての将来のモデリングに用いられる新しい値を取得するステップを含むことができる。
本発明の別の態様は、薄膜干渉フィルタシステムは、所定の反射率を有する複数のスタックされた膜と、モデル化された監視曲線と、所定の反射率及びモデル化された監視曲線の一方に対応する波長を示すように構成され、複数のスタックされた膜の上に配置された最上部層と、を含む。この態様による最上部層は、シリカのような低指数膜であってもよいし、又は、ニオビアのような高指数膜であってもよい。
本発明の他の態様及び利点は、以下の説明及び添付の図面から明らかであり、又は、本発明の実施により学習することができる。
当業者にとって最良の形態を含む、本発明の完全かつ可能な開示は、添付図に対する説明を含む明細書の残りの部分においてより具体的に説明される。
ここで、本発明を具現する例を示す図面を参照して詳細に説明する。図面及び詳細な説明において繰り返して用いられる参照文字は、本発明の同様な又は類似の要素を表わすことを意図する。
図面及び詳細な説明は、本発明の完全で詳細に書かれた説明並びにこれを作成し使用する方法及び工程を提供し、関連技術の当業者がこれを作成し使用することを可能にする。図面及び詳細な説明は、さらに、本発明を実行する最良の形態を提供する。しかし、ここに述べられる例は、本発明を制限することを意味するものではなく、本発明を説明するために提供されるものである。したがって、本発明は、添付の特許請求の範囲及びその等価物に入る以下の例の修正及び変形を含む。
ここで図を参照すると、図1は、薄膜干渉フィルタ10を示し、これは大まかには、基板12を含み、この上にフィルムのスタック14A−Xが堆積されている(ここでXは、膜層の理論上無限の数を表わす)。図示のように、最後に(或いは、最終的に、上部に、又は最上部に)堆積された膜は英数字14Aにより示され、以前に堆積された、すなわち下方のレベルの膜は14B−Xと示される。入射光線18が図1に示され、インターフェース16(ここでは上部又は上面とも言われ、数値的にはkとされる)において反射される。反射された光線は番号20で示される。単純にするために、基板12における多数のインコヒーレントな反射によるどのような寄与も以下の説明においては無視され、膜スタック14−Xに対する反射だけが説明される。
典型的には、上面16の反射率は、マトリックス計算を用いて取得され、これは逆に、先行する膜14−Aの各々の特徴的なマトリックスにより作られたものである。図1に示すように、算定された電界振幅反射率の値rkは、既存の膜スタック14B−Xの理解と一致する全スペクトルにわたり最良の適合を提供するように最上部膜14Aの厚さを最適化することにより取得される。計算されたrkの値は、膜スタック14A−Xにより示される実際のrkの値の推定値と考えることができる。rkは複合値であるため、直接測定することはできない。
通常のマトリックス形式計算
標準的な計算においては、膜スタックの複素反射率は、入射媒体(多くの場合、空気)のアドミタンス及びスタックの第1のインターフェースを用いて算定される。s及びpの極性化においては、この反射率は、
6.
Figure 2008512730
であり、ここで下付き文字s又はpはs偏光又はp偏光であり、ηは複素アドミタンスであり、上付き文字「inc」は入射媒体を示し、(f1)は光が入射媒体から入ってくるときに当たる第1のインターフェースである。
s偏光及びp偏光においては、入射媒体のアドミタンスは、
7.
Figure 2008512730
と書かれ、ここでεは複素誘電率であり、θincは入射媒体の入射角度である。
この計算の問題になる部分は、初期インターフェースのアドミタンスをどのように表現するかである。マトリックス計算は、計算が最終インターフェースに関連されるまで、一連の2×2マトリックスを通して、初期インターフェースのアドミタンスを第2のインターフェースのアドミタンスと関連させ、第2のアドミタンスを第3のアドミタンスと関連させ、以下同様に行うことにより進む。最終インターフェースにおいては、アドミタンス(磁界と電界の比率)が出ていく媒体のアドミタンスと等しくなり、単一の光線(透過光線)しかないため、2つの異なる方向に伝播する光線より、算定が単純になる。
単層スタックにおいては、初期インターフェースのアドミタンスが、以下の方程式により、出ていく媒体のアドミタンスと関連される。
8.
Figure 2008512730
これらの方程式においては、上付き文字(3)は出ていく媒体を示す。s偏光の出ていく媒体のアドミタンスは、
Figure 2008512730

により与えられる。二行目の
Figure 2008512730
の前にある負の記号は、負のz方向において伝播する光を定義することによりもたらされたものである。s偏光においては、磁界及び電界は、この場合の異符号になる。p偏光においては、同じ符号になる。単一の膜の2×2マトリックスが以下に説明される。
p偏光においては、初期インターフェースのアドミタンスは同じ方法で到達する。
9.
Figure 2008512730
p偏光においては、出ていく媒体のアドミタンスは、
Figure 2008512730
と書かれる。s偏光及びp偏光の2×2マトリックスは、以下のように定義される。
10.
Figure 2008512730
これらの方程式においては、膜のアドミタンスは、上で与えられた出ていく媒体のアドミタンスと同じ形態で書かれているが、ε3がεfilmに置き換えられている。値εfilmは膜の位相厚さであり、
11.
Figure 2008512730

により与えられ、ここでdfilmは物理厚さであり、λ0は入射光の自由空間波長である。
多数の膜がある場合には、膜スタックのマトリックスは、
12.
Figure 2008512730
により取得され、ここで積は、入口から出口までの各々の個々の膜の2×2マトリックスにわたる。最終積マトリックスは、単一の等価層を記述するかのように用いられる。
が用いられる
とりわけ、先行の計算においては、膜を記述するマトリックスは「伝達」マトリックスとして用いられる。このことは、初期インターフェースのアドミタンスの計算が膜スタックを通して下方に伝播することを可能にする。下方の伝播は、両方向に伝播する光線がなくなると、単純な形態(出ていく媒体のアドミタンス)を書くことができるため、基板において停止する。したがって、マトリックスは、2×2マトリックスにより、不可能な計算を単純化された計算に関連させることを可能にする。
理解のための重要な断片が以下の説明によりもたらされる。s偏光についての上述の方程式8を参照すると、
Figure 2008512730
は最終インターフェースのアドミタンス(したがって、負の符号を保存するための基礎)である。これと比較して、方程式6におけるp偏光
Figure 2008512730
は最終インターフェースのアドミタンスである。したがって、初期インターフェースのアドミタンスのs及びp計算の両方は、一般的な形態により書くことができ、
13.
Figure 2008512730
ここでマトリックス要素はsマトリックス又はpマトリックスのいずれかのものであり、
Figure 2008512730
は最終インターフェースのアドミタンスである。最終インターフェースは、そのアドミタンスの単純な表現を出ていく媒体のアドミタンスにより書くことができるため、常に選択される。
本発明の態様によるブートストラップ法は、膜スタックの所定のインターフェースにおける複素反射率の実験値を見出すことに依存する。したがって、膜表面の振幅反射率だけを用いて、当該膜表面上の膜のマトリックス計算を完成させることに対する最初の問題が説明される。
スタックの上部を解く
ここで、図2に示される問題を参照すると、膜スタック115A−Xの下にあるインターフェース160(数値的にはk’)における反射率が仮定される。先の層114A−Xは、その層114A−Xが何であるかの漠然とした理念を示すように、「グレイアウト」されて、対角線により示されている。「既知の」層114A−Xの反射率は、上述の反射率からの値と異なっている(すなわち、インターフェース116におけるkの「主要な」記号が異なる値を示している)。しかし、依然として、「既知の」層114Aの上部に重ねられた膜スタック115A−Xの反射スペクトルを算定することが望ましい。
底部における1つのインターフェースの振幅反射率が知られているときには、膜スタックのスペクトルを算定することが可能である。この計算がどのように行われるかを認識するためには、反射率を計算するための既知の方法を見直し、仮定が何であるかを理解することが有益である。
インターフェースk(最終インターフェースを含むいずれのインターフェースであってもよい)の振幅反射率が知られている場合には、方程式13と等価な式は、計算を基板まで下方にずっと運ぶ代わりに、そのインターフェースのアドミタンスにより取得することができる。k番目のインターフェースのアドミタンスは、以下のように書くことができる。
14.
Figure 2008512730
この既知のインターフェースのアドミタンスについての式においては、「2」は、既知のインターフェース上に直接堆積された膜のアドミタンスを示す。これは次いで、既知のインターフェースの上にある膜スタックの反射率を算定するための開始点として用いることができる。上部インターフェースのアドミタンスは、以下のように書くことができる。
15.
Figure 2008512730
計算の端末インターフェースの定義の変更に加えて、別の差異は、マトリックス要素が、膜スタックに対して修正された2×2マトリックスからくることである。修正されたマトリックスは、以下のように算定され、
16.
Figure 2008512730
ここで積は、前と同じようにスタックを透通する入射光の順番で取られるが、計算は、既知のインターフェース上に直接堆積された膜で終了する。方程式16における記号k+は、積が既知のインターフェース114Aのすぐ上の層115Aで終わることを示すのに用いられる。既知のインターフェース114Aの下にある膜のいずれの2×2マトリックスも算定されなくてよくなるという点で、変更は重要なものである。
方程式6に戻ると、以下のように示すことができる。
17.
Figure 2008512730
これらの式は、
rk'
と呼ばれる複合的な量を特徴とし、これは上述のように、rkとは別のものであり、最上部層が加えられる前の膜スタックの上部の振幅反射率である。以下の説明により明らかであるように、この2つは互いに関連されている。
埋め込みインターフェースの振幅反射率
上述のように、空気中のインターフェース116(数値的にはk)の反射率のマグニチュードは、複素平面における反射率の位相ではなく、強度反射率を測定することにより学習することができる。図3を参照すると、インターフェース116(k)が別の材料5により覆われたときには、既知の反射率が変化する。単純な方法で反射率の変化を算定できない場合には、その反射率について学習したことはすべて無駄になる。幸運にも、これを空気中のインターフェースの振幅反射率に関連させる簡単な方法がある。
団体薄膜の光学的特性(1991年、米国ミネオラ所在のDover Publications,Inc.,)において、O.S.Heavensは、膜の2つのインターフェースの反射率により、膜の振幅反射率の式を与え、
18.
Figure 2008512730

ここで、δは膜の物理厚さに正比例する光位相変化
Figure 2008512730
である。rtopがr2(ε2をもつ膜材料の無限スラブからの反射率のフレネル係数)と置き換えられ、rbotがrk'、すなわち、入ってくる媒体が膜材料の無限スラブであるときの多層スタックの反射率になることが可能である場合には、膜の上部インターフェースの反射率は以下のように書くことができる。
19.
Figure 2008512730
膜の厚さがゼロになると、指数関数は1と等しくなり、膜の反射率はrkと同一にならなければいけない。このことは、rk'を以下のようにrkにより解くことを可能にする。
20.
Figure 2008512730
これにより、先行する膜スタックと部分的に独立したrk'の推定値が与えられるが、これはr2がまったくこれに依存せず、rkは修正されており、膜スタックの計算により求められた位相のみを保持するためである。
ブートストラップ法
上記の導入を考慮して、膜の堆積及び改良のためのブートストラップ法が以下のセクションで説明され、より具体的には、薄膜スタックの光学的モデルのブートストラップ改良を実行するステップが以下のように与えられる。
ステップ1.
新らしい層の堆積前に、既存の膜スタックの反射率を求める。
膜スタックの反射率は、反射率のモデルを改良するのに用いることができ、どのようなモデリングとも完全に独立した複素振幅反射率に関する幾つかの情報を提供する。反射率を直接測定しない場合には、吸収のない薄膜スタックの透過及び反射率が1であることに注意することにより取得することができる。
振幅反射率と強度反射率との間の関係は、強度反射率は振幅反射率の絶対二乗であるということである。少しの間振幅反射率について考慮すると、これは、複素平面上の標準的なデカルト座標において、又は、複素極性座標において以下のように示すことができることが明らかである。
1.
Figure 2008512730
振幅反射率が極性座標において示される場合には、これは、強度反射率
Figure 2008512730
の測定値により与えられる振幅反射率のマグニチュードである。
この時点で、方程式1における振幅反射率のマグニチュード
Figure 2008512730
を強度反射率の平方根と置き換えることが可能になる。このことは、このRkの初期測定値の誤差による将来の反射値の予期される誤差が小さいと予想されるときにはいつでも行うことができる。この関係をどのように取得するかについては以下に示される。
最悪の場合の将来の反射率の計算
振幅反射率のマグニチュードの標準偏差は、方程式3により与えられる。
3.
Figure 2008512730

最悪の場合のシナリオにおいては、Rkは最小値である(振幅反射は起点に最も近い実軸上にある)。このことは、マグニチュードの誤差を相対的に大きくする。さらに、次の層は、πにより進められたこのベクトルにおいてもたらされて、起点から最も遠い点の実軸を交差して、反射率の最大値を生成することができる。ここでも、最悪の場合のシナリオにおいては、観測されたRkの結果として生成されることができる最大反射率は、以下のようになる。
4.
Figure 2008512730
反射振幅を測定された値と置き換えることが、将来の反射測定値に、反射測定値の標準偏差より多い影響を与えないことを保証するためには、最悪の場合のシナリオが知られていなければならない。これは以下の通りである。
5.
Figure 2008512730

1σという因数に対して方程式5を解くことは容易なことではなく、その結果は非常に複雑である。しかし、数値解は簡単なものである、シリカ(r2=−0.2)に対しては、この値は約Rk=0.19すなわち19%の反射率である。ニオビアに対しては、値は9%の反射率である。換言すると、シリカ層を堆積しようとするとき、
Figure 2008512730
の値は、測定された反射率が19%より小さいときには調整されるべきではない。ニオビア層を堆積しようとするときには、測定された反射率が9%より小さいときには、値は置き換えられるべきではない。その代わりに、モデル化された反射率が、これらの場合において、より正確であると仮定するが、これを頻繁に行う必要はない。以下のセクションにおいては、高指数の層に対してのみブートストラップ法を実行する理由が説明され、さらには、このステップは、低指数の層が完成したときにのみ推奨される。
ステップ2.
9%より大きい強度反射率をもつ完成したばかりのシリカ膜又は高指数材料の制限値より大きい強度反射率をもつ低指数膜を測定するときにはいつでも各々の波長における振幅反射率のマグニチュードを
Figure 2008512730
と置き換える。
強度測定は(ほとんどの場合において)反射率のマグニチュードについて有益な情報を提供するが、残念ながら、複素平面φにおける位相角についての情報は提供しない。本説明の残りの部分のほとんどは、少なくとも幾つかの状況において、これらの位相角をどのように取得するかに関する。
監視曲線は位相の非冗長計算を与えることができる
ほとんどの場合において、ニオビア層の基部におけるrkのマグニチュードは、新規のシリカ層において終端する測定された膜スタックの反射率から取得することができる。振幅反射率の位相は確認するのがより困難であるが、2つの一般的な手法がある。第1の手法は、どの位相値が、次の層が加えられた後の最終反射値と一致しているかを考えることである。この情報を用いるためには、次の層の光学的厚さを知らなければならない。光学的厚さの推定値は、通常、初期反射率の理解に基づくものであるため、このことは、時には、冗長な計算になる。これは実際、計算が幾分冗長であるという、通常のマトリックスモデリング手法の弱さである。
付加的な情報なしでは、冗長な計算は、通常、唯一の選択肢になる。しかし、監視曲線は、通常、堆積中に記録され、これらの曲線は、冗長な計算の必要なしで、位相φkを算定するのに必要なすべての情報を含んでいる。このことは、監視曲線における反射率の最大値を用いることを含む。
ステップ3.
ニオビア(高指数)層の各々の波長に対するモデル化された監視曲線を考慮する。ニオビア層の堆積中にその反射率に最大値をもたないあらゆる監視曲線を廃棄する。どれもこの基準も満たさない場合には、純粋なモデル手法を用いて層を堆積する。
上の方程式14に基づいて、監視曲線の最大値及び最小値は、埋め込みインターフェースの反射率のマグニチュード
Figure 2008512730
だけに依存し、その位相にはまったく依存しないと示すことができる。監視曲線における最大反射率及び最小反射率は方程式21により与えられる。
21.
Figure 2008512730
したがって、Rmax又はRminを監視曲線に用いて、埋め込み反射率のマグニチュードを運ぶことができる。このマグニチュードは、以下のように反射率と関連させることができる。
22.
Figure 2008512730
したがって、監視曲線波長における四分の一波長を少なくとも覆う監視曲線から
Figure 2008512730
を求めることができる。
これらの方程式を用いる際の注意は、以下の通りである。Rminの式には2つの欠点がある。第一に、
Figure 2008512730

Figure 2008512730
より小さいか又は大きいかによって、Rminに基づく
Figure 2008512730
に対する2つの可能性のある解がある。これが
Figure 2008512730
より小さい場合には、右側の解が適切である。これが
Figure 2008512730
より大きい場合には、左側の解が適切である。Rmaxの式もまた、原則的には2つの解を有するが、非物的結果を与えるため、廃棄することができる。Rminからの方程式による第二の問題は、実験誤差のことである。
Figure 2008512730
の推定において予想される誤差は、方程式23によるRmin及びRmaxの測定値の誤差に関連される。
23.
Figure 2008512730

換言すると、誤差は、主要反射率が少なくなると上昇する。最小値は、定義によって、最大値より小さいため、
Figure 2008512730
を推定する際に予想される誤差はこれにしたがって上昇する。したがって、両方の理由のために、最大反射率(すなわち、透過監視曲線における最小値)からのマグニチュードの計算が好ましい。
最良監視波長の選択
監視波長における位相角φk
Figure 2008512730
及びRkから求めることができる。
25.
Figure 2008512730

これはもちろん、2つの解を与える。位相角φkが方程式25から求められると、
Figure 2008512730
は方程式20を用いて算定することができ、監視曲線は、どちらの解がより良いかを判断するのを助けるために、実際のものとの比較に望まれる場合に生成することができる。その後、監視波長におけるできるだけ正しい位相の値が取得されるべきである。もちろんこれは、最大反射率値及びRkを正確に測定することに依存する。したがって、すべての波長が潜在的な監視波長と等しく生成されるわけではない。全スペクトルモニタ(多数の監視波長を獲得する)が最小の解決法であるが、単一の波長だけが利用可能である場合には、最良のものを選択するための系統的な手法がある。
方程式25は、根本的には、初期反射率の測定値及び最大反射率の測定値という2つの測定値だけに依存する。堆積中に最大反射率を示す波長においては、可能性のある監視波長としてこれらを量的に評価することができる。
位相計算の予期される標準偏差は以下のように書くことができることを示すことができる。
27.
Figure 2008512730
この方程式は、監視波長における振幅反射率の位相を判断する目的のために最良の監視波長を選択するのに役立つ。
図4は、Rk及びRmaxの許容値領域を、シリカに対するσφkの最低値のカラーコード(r2=−0.2、及び、反射率測定値の標準反射は0.003であると仮定する)と共に示す。これらの条件の下で可能な最低値は、0.0262ラジアン(1.5度)である。下方の軸RmaxはRmaxの可能な値を表わし、左の軸RkはRkの可能な値を与える。反射率の大きい領域は可能ではなく、同時に存在することができないRk及びRmaxの多数の組み合わせがある。これらの許可されていない領域の境界においては、位相角φkを推定する際の誤差は無限になる。
2=−0.4を仮定するニオビアに対する同じプロットが図5に与えられる。同じ条件の下でのここでの誤差の最小値は0.00875ラジアン(0.5度)であり、はるかに良い位相計算である。
φkにおける誤差の特定のレベルを与える許可されたRmax及びRkの組み合わせの数のヒストグラムを生成することが可能である。このことは、最初に、層を堆積するときに、可能性のあるRmax値の範囲を考慮することにより達成することができ、図4及び図5に示すように、それ自体で堆積された薄膜材料の反射率より小さいことはできない(例えば、図5におけるニオビアに対するRmaxは、−0.42=0.2より小さいことはできず、図5の最も左側の部分は暗いイエローで示されている)。可能性のあるRkの値はRmaxの各々の値に対して評価することができ、それらの値が与える位相精度値は、方程式27を用いて求めることができる。このことは、上部層の位相厚さを増分に分割し、各々の増分において反射率を算定することにより達成することができる(これは、折り返し点における反射率はどちらかといえば折り返し点値間におけるものであるために行われる)。最後に、結果としてもたらされる精度値のヒストグラムを形成することができ、各々のが所定の膜材料に対してどのように現れるかについて判断がなされる。このことはシリカ(r2=−0.2、及び、0.003の反射率標準偏差を仮定する)及びニオビア(r2=−0.4を仮定する)に対して行われ、それぞれ図6及び図7に示される。
シリカに対しては、すべての観測された組み合わせの30%は、方程式24により与えられた、2.4度より小さい位相誤差を有する。これらの条件の下では、φkにおける約1.5度より小さい値は可能ではない。ニオビアに対しては、図7に示され、さらに完全な数値的なシミュレーションにより導出されるように、同じ部分は、0.9度より小さいφk誤差を有する。
したがって、可能性のある監視波長の計算された位相誤差は、シリカに対してよりニオビアに対して大幅に良好である傾向がある。この計算が実行される前に、0.9度の位相誤差の限度がモニタ上に置かれた場合には、ニオビアだけが可能性のある監視波長を与え、すべての波長(全体)の30%がこの基準を満たす。幾つかの層においてはどの波長もこの基準を満たさず、他のものにおいては基準を満たすことがある。
ステップ4.
ニオビア層堆積における残りの可能性のある監視波長において、φkの予期される標準偏差を求める。0.9度より大きいσ(0.016ラジアン)をもついずれをも廃棄する。残っているものがない場合には、純粋なモデル堆積で進行する。
低指数層においては、ブートストラップ法は推奨されない。(ニオビアのような)r2の大きいマグニチュードをもつ層においては、ブートストラップの精度はほとんど常に良好であるが、特定の層が、位相φkを計算する際に優秀な精度を与えると予期される一組のRk及びRmax値を含むという保証はない。予期される反射率の最大値をもつどの波長もこの基準を満たさない場合には、好適なブートストラップ層に到達するまで、層を堆積するために、モデル化だけに依存するべきである。
この計算についての独創的な特性は、φk−と、さらに、監視曲線と一致し、δすなわち膜の位相厚さとは独立した
Figure 2008512730
を与えることである。rkに対する有効な解が求められると、rk'に対する有効な解を取得することができる。したがって、監視曲線波長における最終透過値を用いて、どのδの値が監視波長にとって最も正確であるかを判断することができる。
波長が上に示された基準を満たす場合には、幾らかの精度をもって、層の予期される端部が、δすなわち層の位相厚さを推定するのに適した反射率Rfを有するかどうかについて考慮されるべきである。この計算は、δがRf及びrk'に依存する方程式26により実行される。
26.
Figure 2008512730
この方程式は、すべての波長において反射率を修正するのに用いることができるδに対してかなり独特な解を与える。取得されるδに対する可能性のある解は、観測された監視曲線に対して試験して、どちらか正しいかを判断することができる。
所定のRmaxの予想、及び既知のr2の値をもつ所定の監視曲線においては、Rfにおける誤差に対するδの感度は、方程式28により求めることができる。
28.
Figure 2008512730
方程式28を用いる上述の数値分析の形式が繰り返される場合には、図8に示すプロットが取得される(Rmax及びδに対する誤差の対数として示されるが、これは或いは別の場合には縮尺が見づらくなるためである)。このプロットは、
Figure 2008512730
と1との間(後退軸上)のRmax及び0と2πとの間(前軸)のδ角度の可能性のある値の全範囲にわたり行われる。
図8におけるデータは、さらに、図9に示すヒストグラムとして表現することができる。図9におけるヒストグラムは、位相厚さにおける誤差は、φkにおける誤差と比較すると、通常、満足がいくものであることを含意する。δにおける0.9度の誤差のカットオフにおいては、例えば、ニオビアに対する残りの監視波長の約51%が使用可能であるべきである。したがって、位相角φkを求めるための良好な監視波長が与えられると、δにおいても良好な精度を与えるものを有する機会が得られる。
時間を節約するため、及び、モデリングがかなり良好に稼動しており、これらが、これら2つの基準(φk<0.9度の標準偏差、及び層の端部においてδ<0.9度の標準偏差)を満たす場合においてのみ、(シリカ/ニオビアのスタックにおいて)ニオビアに対するモニタ波長だけを選択することが合理的である。これらの基準を満たす監視波長がない場合には、次の層を堆積するために純粋なモデルマトリックス手法で進行するのが合理的である。
ステップ5.
ニオビア層の目標厚さにおける残りの波長に対するδの予想される誤差を算定する。0.9度より小さい誤差を有する波長がない場合には、層の完全モデル堆積で進行する。幾つかがこの基準を満たす場合には、このカテゴリ内で最低の誤差を選択する。
新しい膜の反射率及び監視波長以外の波長における古い位相の判断
わざわざ、できるだけ精密にφk及びδを監視曲線から求めるのはなぜであろうか。第一に、ブートストラップ法に対する監視波長が首尾よく選択された場合には、監視波長のマトリックス計算に対する以前の依存への関係を無効にすることができる。すべての他の波長においては、少なくともrkのマグニチュードを求める機会はあるが、元のモデル化された位相の推定のみである。すべての他の波長の位相を「修理」するにはどうすればよいかという疑問が生じる。単チャネルモニタにおいては、それらの波長に監視曲線がないため、各々の波長における位相を直接取得することはできない。(FTIRシステムによるように、常にすべての波長を記録する分光器がある場合には、以下に与えられるステップは不要である)。しかし、ブートストラップ法においてこの点に到達するためには、監視波長に対するδの良好な値と、Rmax及びRkの良好な値がなければならない。これにより、他の測定値の少なくとも幾つかを既に取られた測定値と一致するように「固定する」ことができる。このことは、最悪の場合でも、以下の計算が可能である波長に対する単層の誤差を制限する。
監視波長に対するδから、膜材料のモデル化された屈折率と一致する層の物理厚さを推定することができる。この物理厚さ及び膜のモデル化された屈折率を用いて、すべての他の波長に対するδを推定することができる。
ステップ6.
監視波長に対して計算された値に基づいて、すべての波長に対するδの値を算定する。
方程式16に戻り、rk'を方程式20における定義と置き換えると、
29.
Figure 2008512730
が取得される。
方程式29においては、指数関数は、オイラーの関係式を用いて三角式と置き換えられた。rkがa+ibと置き換えられた場合には、rfの通常の式を取得することができる。rfの複素共役を形成することができ、2つの積が取られる。このことは、新しい膜とa及びbからの値により上部インターフェースの強度反射率を与える。次いで、以下は、a及びbを置き換えることができ、
30.
Figure 2008512730

ここで、使用はインターフェースkに対する真空において測定された強度反射率で作られて、真空におけるインターフェースkの振幅反射率ベクトルのマグニチュードを表わす。結果としてもたらされる式は方程式31のように単純化することができる。
31.
Figure 2008512730
この式においては、インターフェースkにおける位相角φ以外のすべてが知られており、これは、後に続くインターフェースにおいて強度反射率の測定から求められることを可能にしている。
数値解法を省いて、この式は角度のコサインに対して解くことができる。
32.
Figure 2008512730
原則的に、方程式32を用いて位相角について解くことができる。このようにすることにより、堆積システム工程制御は、最後の層の前に来たすべてのものからシステムを完全に切り離すことにより、効率的に「ブートストラップ」される。方程式32は、位相角について4つの解を与え、そのうちの2つは計算の+/−部分からのものであり、もう2つはコサインが偶関数であるという事実であるため、正の角及び負の角の両方が等しく良好に作用する。しかし、これらの解のうちの2つだけがRfの測定された値と一致する。したがって、解は、確認のために、方程式31によりチェックすべきである。この工程の完了後は、2つの解だけが残されるべきである。
ステップ7.
監視波長以外の各々の波長に対する位相角の2つの可能性のある値を算定する。
非監視波長についての誤差を推定する
位相角は、3つの反射率測定値(Rmax、Rf、及びRk)に依存し、これらは方程式32において互いに混ぜられる。これはノイズのない仮定的なシステムにおいては良好に作用するが、現実の分光計は強度透過率の測定値において誤差を示す。
既に行った作業に基づいて、方程式32の分析は、位相情報を他の波長に適用するのにかなり簡単なものである。以下の式は、それから構築することができる。
33.
Figure 2008512730
方程式33においては、位相厚さにおける誤差は、この段階では小さい問題であるため、計算から省かれる。位相厚さは、議論するために以前に決められ、したがって、その近似を作成すること、角度のサイン及びRk及びRfにおける誤差に対するコサイン関数の感度を算定することが残る。この時点で考慮されるべき複雑な問題がある。モデル化された角度、又は、方程式31/32を用いて算定された角度のどの角度に注目するべきであるか。原則的には、両方の値が使用可能である。
したがって、上記の疑問に対する控えめな答えは「両方」である。例えば、モデルは所定の波長において複素反射率rkを有し、ここから位相角φk及びRkの予測される値を取得できると仮定する。波長における位相厚さの最良の推定値を用いることにより、方程式31を用いて、Rfを算定することができる。次いで、例えば10-5、透過パーセントの1/100といった少量だけRk及びRfの各々を変化させた後で、方程式32を用いて位相角を算定する。モデル化された位相が正確に知られているため、どの結果がモデル化された位相に最も近いものかを識別することは取るに足らないことであり、したがって、感度は、以下のように算定される。
34.
Figure 2008512730
モデルにより、方程式33に現れる位相角のサインを取得するのは取るに足らないことである。
したがって、位相計算の標準偏差は、モデルから推定することができる。モデルが完全に信頼できるものである場合にはこれで十分であるが、これには当て嵌まらない。
ステップ8.
各々の波長におけるrkのモデルから抽出された情報、及び、算定されたδの最良の値を用いて、モニタ以外のすべての波長における位相の推定標準偏差を算定する。
モデルは完全に信頼できるものではないため、位相のモデル値に最も近い計算された位相の値から取られた値を用いて、工程が繰り返される。換言すると、φkの2つの可能性のある値においては、モデル位相に数値的に最も近いものが選択される。ここで、その値に注目して、Rk、Rfの測定された値及び試験される波長のδの推定値を用いて、方程式34により感度を算定する。
ステップ9.
各々の波長におけるrkのモデル位相に最も近い算定された位相、測定されたRf及びRkの値及び算定されたδの最良の値を用いて、rkのマグニチュードが推定された(ステップ2)モニタ以外のすべての波長における位相の推定標準偏差を算定する。
ここで、位相における推定誤差を算定する。
35.
Figure 2008512730
この計算に対する可能性のある制限は何であろうか。少しの実験は、位相角における標準偏差値は、モニタ測定値(ローエンド)の値とほぼ無限との間とすることができることを示唆する。十分な手法は、むしろ控えめなカットオフが取得された場合においてのみモデル化された値を計算された値と置き換えることである。方程式35による誤差の推定値が約1.3度より小さい場合(2×0.9の平方根)、及び反射率が層の開始において9パーセントより大きい場合には(ステップ2)、モデル化された値及び計算された値は互いに平均化されて新しい推定値が取得される。位相誤差又は反射率基準が満たされない場合には、推定値は単独でモデルに戻される。
ステップ10.
位相誤差推定値が1.3度より小さく、ステップ2の基準が満たされている場合には、計算されモデル化された反射率値及び位相値を平均化して、その波長におけるすべての将来のモデリングに用いられる新しい値を取得する。
この手法のさらに別の改良は、上で取得された位相の値を位相のクラマース・クローニヒのモデルに当てはめて、以前に求められていない位相の値を満たすことである。
本発明の好ましい実施形態が示され説明されたが、当業者は、本発明の範囲及び精神から離れることなく、変更及び修正を上記の例に行うことができることを認識するであろう。さらに、当業者は、上記の説明は例示的なものに過ぎず、添付の特許請求の範囲にさらに説明されるように本発明を制限することを意図するものではないことを理解するであろう。すべてのそうした変更及び修正は添付の特許請求の範囲及びその等価物に入ることを主張することが意図される。
本発明の態様による膜スタックの概略断面図である。 本発明の別の態様による膜スタックの内部インターフェースを示す、図1と同様な膜スタックの概略断面図である。 埋め込みインターフェースの振幅反射率を示す、図1と同様な本発明の別の態様による膜スタックの概略断面図である。 本発明の態様による、Rk及びRmaxの許容値の領域、具体的には、シリカに対するσφkの最低値を示す図である。 本発明の別の態様による、ニオビアに対する図4と同様なものである。 図4におけるシリカのヒストグラムである。 図5におけるニオビアのヒストグラムである。 本発明の態様によるRmax及びδに対する誤差対数を示す斜視的なプロットである。 図8のデータのヒストグラムである。

Claims (22)

  1. 任意の薄膜スタックの反射率位相及び複素反射率を求めるために実験的測定値を用いる方法であって、
    最上部層を堆積する前に、複数の膜スタックの反射率を求め、
    高指数層の波長に対するモデル化された監視曲線を考慮し、
    前記最上部層の堆積中に、その反射率に最大値をもたない複数の監視曲線を廃棄する、
    ステップを含むことを特徴とする方法。
  2. 前記最上部層がニオビア層であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記ニオビア層における複数の監視波長に対するφkの予期される標準偏差を求め、0.9度より大きいσをもついずれをも廃棄する、ステップをさらに含むことを特徴とする請求項2に記載の方法。
  4. 前記ニオビア層の目標厚さにおいて0.9より小さいσをもつ波長に対するδの予想される誤差を算定するステップをさらに含むことを特徴とする請求項3に記載の方法。
  5. 0.9度より小さい誤差を有する波長がないときには、前記ニオビア層の完全モデル堆積で進行するステップをさらに含むことを特徴とする請求項4に記載の方法。
  6. 前記複数の監視曲線の各々の反射率に最大値がないときには、前記最上部層の堆積中に、前記モデル化された監視曲線のみを用いるステップをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  7. 前記監視波長に対して計算された値に基づいて、すべての波長に対するδの値を算定するステップをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  8. 前記監視波長以外の各々の波長に対する位相角の2つの可能性のある値を算定するステップをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  9. 各々の波長におけるrkの前記モデルから抽出された情報及び前記算定されたδの最良の値を用い、前記モニタ以外のすべての波長における位相の推定標準偏差を算定する、ステップをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  10. 各々の波長におけるrkの前記モデル位相に最も近い算定された位相、測定されたRf及びRkの値及び前記算定されたδの最良の値を用い、rkのマグニチュードが推定された前記モニタ以外のすべての波長における位相の前記推定標準偏差を算定する、ステップをさらに含むことを特徴とする請求項9に記載の方法。
  11. 位相誤差推定値が約1.3度より小さいかどうかを判断し、計算されモデル化された反射率値及び位相値を平均化して、その波長における後に続くモデリングに用いられる新しい値を取得する、ステップをさらに含むことを特徴とする請求項9に記載の方法。
  12. 前記最上部層がシリカ膜であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  13. 9%より大きい強度反射率を有する最新堆積シリカ膜を測定するときはいつでも、各々の波長における振幅反射率のマグニチュードを
    Figure 2008512730
    と置き換えるステップをさらに含むことを特徴とする請求項12に記載の方法。
  14. 前記各々の波長における振幅反射率のマグニチュードを
    Figure 2008512730
    と置き換えたときに、位相誤差推定値が約1.3度より小さいかどうかを判断し、計算されモデル化された反射率値及び位相値を平均化して、その波長における後に続くモデリングに用いられる新しい値を取得する、ステップをさらに含むことを特徴とする請求項13に記載の方法。
  15. 薄膜スタック計算を複素光学フィルタの正確な堆積のために修正する方法であって、
    Figure 2008512730
    として示される第1の方程式を用いて、
    Figure 2008512730
    及びRkから監視曲線における位相角を求め、
    第2の方程式
    Figure 2008512730
    を用いて
    Figure 2008512730
    を推定し、
    監視波長における位相の値を取得する、
    ステップを含むことを特徴とする方法。
  16. 複素光学干渉フィルタの自動堆積方法であって、
    Figure 2008512730
    と示される方程式により、最上部インターフェースにおける強度反射率の測定値から、インターフェースkにおける位相角φを求める、
    ステップを含むことを特徴とする方法。
  17. 堆積システムの工程制御が、前記堆積システムを前記最上部インターフェース以外のすべてものから切り離すことによりブートストラップされることを特徴とする請求項16に記載の方法。

  18. Figure 2008512730
    により、結果としてもたらされる2つの解を確認するステップをさらに含むことを特徴とする請求項16に記載の方法。
  19. 計算されモデル化された反射率値と位相値とを平均化して、与えられた波長におけるすべての将来のモデリングに用いられる新しい値を取得するステップをさらに含むことを特徴とする請求項16に記載の方法。
  20. 所定の反射率を有する複数のスタックされた膜と、
    モデル化された監視曲線と、
    前記所定の反射率及び前記モデル化された監視曲線の一方に対応する波長を示すように構成された最上部層と、
    を含み、前記最上部層が、前記複数のスタックされた膜の上に配置されることを特徴とする薄膜干渉フィルタシステム。
  21. 前記最上部層がシリカ膜であることを特徴とする請求項20に記載の薄膜干渉フィルタシステム。
  22. 前記最上部層がニオビア膜であることを特徴とする請求項20に記載の薄膜干渉フィルタシステム。
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