JP2008511663A - 経皮制吐送達系、そのための方法および組成物 - Google Patents

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Abstract

好ましくは薬物含有接着剤マトリックスパッチの形態にある経皮制吐系が開示され、この系は有効制吐量の選択的セロトニン(5−HT)受容体アンタゴニストを皮膚接着剤組成物に組み込まれる制吐薬として含み、皮膚接着剤組成物は、この組成物からの薬物の実質的に均一な放出をもたらすのに有効な量の少なくとも1種類の浸透増強剤および水不溶性感圧性接着剤を含む。好ましい制吐薬はグラニセトロン塩基である。本発明の経皮制吐系は経皮パッチの皮膚接触接着剤配合物からの活性制吐性成分の制御された放出をもたらし、および制吐薬の実質的に均一な持続経皮送達を維持する。

Description

本発明は、一般には、薬物送達系に関し、特には、制吐剤の経皮送達、経皮制吐組成物およびこれらの方法に関する。
癌化学療法および放射線療法に伴う悪心および嘔吐は制御が困難である。これらの治療はドーパミンアンタゴニスト、例えば、高用量メトクロプラミドおよび、現在、選択的5−ヒドロキシトリプタミン(5−HT)受容体アンタゴニストの使用を含む。従来の制吐性医薬、例えば、ビタミンBもしくはデキサメタゾンと比較して、5−HT受容体アンタゴニストはより強力である。
5−HT型のセロトニン受容体は、末梢的には迷走神経末端に、および中枢的には最後野の化学受容器トリガー帯に位置する。化学療法誘導嘔吐の間、粘膜膜クロム親和性細胞がセロトニンを放出し、これが5−HT受容体を刺激する。これは迷走神経求心性放電を誘起し、これが嘔吐を誘導する。5−HTアンタゴニストはセロトニン刺激嘔吐反射を末梢および中枢機構の両者によってブロックするものと信じられる。制吐薬として適切な5−HT受容体アンタゴニストにはグラニセトロン、オンダンセトロン、トロピセトロン、ドラセトロン等が含まれ、一般には静脈内もしくは経口投与される。
塩酸オンダンセトロン(ZOFRAN(登録商標)、GlaxoSmithKline)溶液は静脈内もしくは緩徐静脈内注射(i.v.)により、または溶液もしくは錠剤投薬形態で経口投与される。オンダンセトロン塩基(ZOFRAN(登録商標)ODT)は舌の上で迅速に崩壊する錠剤処方で経口投与される。約3から約5時間の塩酸オンダンセトロンの限られた半減期のため、56%の絶対バイオアベイラビリティでi.v.注射によって連続的に、もしくは毎日数回経口的に投与しなければならない。
塩酸グラニセトロン(KYTRIL(登録商標)、Roche Laboratories,Inc.が販売)は静脈内輸液によって投与することができ、または錠剤もしくは経口溶液投薬形態で口から投与することができる。塩酸グラニセトロン注射は、高用量シスプラチンを含めて、初回もしくは反復化学療法に伴う悪心および嘔吐を防止しようと望む数百万の人々に重大な利益をもたらす。塩酸グラニセトロンの経口投薬形態としての薬物動態プロフィールは広範に研究されている。塩酸グラニセトロンの半減期は健常成人において約3から約4時間、肝障害を伴う癌患者においては約9から約12時間である。比較の上では、塩酸グラニセトロンは塩酸オンダンセトロンよりも約5から約11倍強力である。
静脈内投与は医学的監視の下で行わなければならないが、患者にとって非常に不快である。経口投与はこの日のうちに頻繁に投与する必要に関連する不都合があり、および既に重篤の悪心および嘔吐を患う者への薬物送達の手段として用いるのは困難である。同様に、経口投与は嚥下が困難な患者、例えば、非常に若年および老齢の患者に加えて、首、口もしくは頭部の癌の患者には望ましくない。座剤形態での直腸投与は、ある程度は、経口投与の不都合を回避するが、薬物送達に対する好都合の、もしくは広範に受け入れられるアプローチではない。
したがって、現行の治療の不都合および低バイオアベイラビリティのため、選択的5−HT受容体アンタゴニスト性薬物の有効な経皮制吐送達系は、特には化学療法、放射線療法もしくは術後悪心および嘔吐の患者にとって、用いるのに非常に好都合である。
医薬を含有するパッチもしくはテープの形態の経皮薬物送達系が開発されており、急速に大衆性を獲得し、および使用が増加している。経皮薬物送達パッチ系、皮膚浸透の測定、および従来の経皮パッチ装置の製造方法の一般的な考察は、Cleary、Chapter 11、entitled「Transdermal Drug Delivery、」in Zatz Ph.D.(ed.)、Skin Permeation Fundamentals and Application、pp 207−237、published by Allured Publishing Corporation、Carol Stream、IL(1993)に見出すことができ、この関連開示は参照により本明細書に組み込まれる。
経皮組成物、例えば、薬物を含有する感圧性接着剤の、皮膚を通しての薬物送達を本質的に一定の速度に制御する手段としての使用は周知である。マトリックスパッチ技術を用いるこのような公知の送達系は、一般には、医薬を坦体、例えば、ポリマーマトリックスおよび/または感圧性接着剤配合物中に組み込む。感圧性接着剤は皮膚に有効に接着し、および治療期間を通して、医薬を坦体から皮膚を通して患者の血流中に移動させることを許容しなければならない。
治療上有効な量のオンダンセトロンを経皮送達する従来の試みは皮膚を通る比較的多い薬物の流れを必要とした。多流量を維持するため、多量の薬物積載が必要とされ、これは、一般には、いわゆる「リザーバーパッチ」の使用によってのみ達成することができた。リザーバーパッチは、マトリックスパッチ技術で通常達成されるものよりも多量の薬物積載を可能にする薬物の溶液を有利に含むことができるが、多くの不都合を有し得る。
リザーバーパッチは、リザーバー内容物の体積および構造のため、通常、物理的および視覚的にかさ高く、貼付時にパッチが皮膚表面と同一面をなさないため、多くの患者にとって美容上受け入れられるものではない。他の不都合は、接着領域がパッチの有効薬物領域の周辺に限定され、一般には、皮膚に十分に接着しないことである。
対照的に、マトリックスパッチは皮膚に十分に接着し、皮膚の外観に馴染むことができる。その上、パッチの有効領域は接着剤と完全に一致する。したがって、マトリックスパッチはリザーバーパッチよりも望ましいが、比較的多量の薬物積載が必要とされる場合、現在までは、マトリックスパッチは望ましくないほど大きく、および扱いにくい。
WO03/013482 A1は塩酸オンダンセトロンもしくは塩酸グラニセトロンを送達するための接着性包帯を開示し、これは、報告によると、架橋ブロック共重合体接着剤マトリックス中に含まれる薬物の量が増量されているが、この接着剤は、高分子量の油性エステル可塑剤がこの架橋ブロック共重合体の少なくとも10重量%の量で存在することを必要とする。加えて、薬物、特にはオンダンセトロンの塩が、報告によると、これらの化合物の遊離塩基よりも有意に良好に送達された。
WO98/53815はトロピセトロンもしくはグラニセトロン用の経皮薬物送達装置を開示し、これは、接着剤層が薬物の可溶化に必要な求核性基のない親水性コモノマーを含むアクリレートもしくはメタクリレート共重合体を有することを必要とする。
WO2004/069141 A2は、接着剤が非酸性ヒドロキシル基を有することを必要とする、4%を上回るレベルのグラニセトロンもしくはラモセトロンの経皮投与のための接着性パッチを開示し、および増加する経皮流量を回避するため浸透増強剤の使用から離れることを教示する。これらのパッチは、報告によると、約2時間の遅延時間を有し、グラニセトロンを実質的に不均一な形態で分配し、および流量は、報告によると、僅か24時間後にグラニセトロンの装置を枯渇させるのに十分な多さであり、したがって、連続する高レベルの薬物を提供するのに1日に1枚より多いのパッチを必要とする。
したがって、制吐性5−HT受容体アンタゴニスト性薬物および、特には、グラニセトロンの、従来技術の装置によって提供されるものよりも比較的低い薬物濃度および高い浸透速度での制御および持続経皮放出をもたらすことができる都合のよい制吐薬物送達装置に対する必要性および要求が継続中である。本発明はこのような経皮薬物系を提供する。
本発明は経皮制吐系、経皮皮膚接着性制吐組成物、および有効制吐量の選択的セロトニン(5−HT)受容体アンタゴニストを経皮送達するための方法を提供する。好ましい経皮制吐系は、有効量の制吐性5−HT受容体アンタゴニスト薬をパッチの皮膚接触接着剤配合物から制御放出し、およびこの治療計画の間、制吐薬の持続経皮送達を維持する、単層薬物含有接着剤マトリックスパッチ系(single−layer,drug−in−adhesive matrix patch system)である。好ましい制吐性5−HT受容体アンタゴニストはグラニセトロンである。
薬物含有接着剤マトリックスとして用いるのに好ましい経皮皮膚接着性制吐組成物は、総組成物重量基準で、治療上有効な制吐量のグラニセトロン塩基;生理学的に皮膚寛容性で、実質的に水不溶性の感圧性接着剤;および、組成物からの薬物の実質的に均一な持続放出をもたらすのに有効な、所定量の少なくとも1種類の浸透増強剤を含む。好ましくは、グラニセトロン塩基は、浸透増強剤中、約20から約25℃の範囲の周囲室温で、ミリリットルあたり少なくとも約10から少なくとも200マイクログラム(μg/ml)の範囲の溶解度を有する。
好ましい経皮制吐パッチは、実質的に不活性の薬物不浸透性バッキングフィルムおよび、この上にコートされて単層薬物含有接着剤皮膚接触接着性表面をもたらす、治療上有効な制吐量の本発明の皮膚接着性制吐組成物を含む。好ましくは、この経皮パッチは、皮膚接触接着性表面に積層され、これにも関わらず制吐薬が浸透性ではない、保護剥離ライナーを含む。使用するには、剥離ライナーを除去し、経皮パッチの皮膚接触接着性表面を皮膚、好ましくは、実質的に無毛の領域、例えば、胸、背中、胴回り、もしくは上腕の皮膚に貼付する。
現在好ましい密封バッキングは、好ましくは、約200g/m/24時間以下、より好ましくは、約75g/m/24時間以下、最も好ましくは、約20g/m/24時間以下の水蒸気透過率(MVTR)を有する。好ましい経皮パッチは約10から約20cmの範囲のサイズの実用活性表面積を有し、および治療の時間あたり少なくとも約4から約15マイクログラム/平方センチメートルの範囲の速度で制吐薬を送達する。
本発明のマトリックス経皮送達パッチにおける使用に好ましい経皮皮膚接着性制吐組成物は、薬物含有接着剤マトリックス組成物の総重量基準で;
約1から約10重量パーセントの範囲、より好ましくは、約2から約6重量パーセントの範囲、最も好ましくは、約3から約5重量パーセントの範囲のグラニセトロン塩基;
総量で約0.1から約95重量パーセントの範囲、より好ましくは、約1から約50重量パーセントの範囲、最も好ましくは、約2から約20重量パーセントの範囲の、少なくとも1種類の皮膚浸透増強剤;
有効皮膚接着量の、実質的に水不溶性のポリマー感圧性接着剤を含む残部、
を含む。
好ましい接着剤は、アクリル酸系、ゴム系、もしくはシリコーン系であり得る。最も好ましいものは、水不溶性のアクリル酸系接着剤である。
経皮制吐組成物および送達系は活性制吐性成分の制御放出をもたらし、および薬物含有接着剤マトリックスの調製において公知の様々な方法によって製造することができ、これには、薬物、少なくとも1種類の浸透増強剤、接着剤、溶媒処理助剤、およびさらなる任意の賦形剤成分の溶液中での混合とこれに続く処理溶媒の除去が含まれる。
有利なことには、本発明の経皮制吐パッチは制吐薬を毎日約1から約2ミリグラムの範囲の有効制吐量で送達するように調整して1日1回もしくは週2回もしくは週間治療処置計画を好ましく提供することができる。この経皮制吐系は、好ましくは、全身照射および分割腹部照射を含む放射線並びに化学療法誘導嘔吐に伴う悪心および嘔吐を緩和する。
当分野において制吐薬として有用であることが公知である選択的セロトニン(5−HT)受容体アンタゴニストには以下が含まれる:グラニセトロン、トロピセトロン、オンダンセトロン、ドラセトロン、アザセトロン、ポロノセトロン、ラモセトロン等。ここではグラニセトロンを好ましい制吐薬として用いて経皮制吐送達系を説明するが、これらに限定しようとするものではない。
グラニセトロンは、悪心および嘔吐の治療並びに化学療法誘導嘔吐の予防に用いられる特に好ましい選択的セロトニン(5−HT)受容体アンタゴニストである。グラニセトロンは化学的に1−メチル−N−[(3−エンド)−9−メチル−9−アザビシクロ[3.3.1]ノナ−3−イル]−1H−イミダゾール−3−カルボキサミドと命名され、312.4の分子量および分子式:C1824Oを有する。グラニセトロンの調製は米国特許第4,886,808号に記載され、これは参照により本明細書に組み込まれる。グラニセトロンは、遊離塩形態に加えてこれらの医薬的に許容し得る酸付加塩で治療上活性である。一般にはグラニセトロンの遊離塩形態が塩形態よりも活性であるが、通常の治療用ビヒクルにおける可溶性は劣る。例えば、塩酸グラニセトロンは、348.9の分子量、約290から約292℃の報告融点を有する白色からオフホワイトの固体であり、水および標準生理食塩水に20℃で可溶である。
「グラニセトロン」という用語は、ここで用いられる場合、この化合物の遊離塩基形態に加えてこれらの医薬的に許容し得る酸付加塩を含む。本発明の制吐実施形態にはグラニセトロン塩基が特に好ましい。
慣習的に、グラニセトロンは1日2回、約1から約2mgの典型的な経口用量で投与されて、約50から約60%の範囲のグラニセトロンの経口バイオアベイラビリティおよび約7時間の排泄半減期をもたらす。
本発明の経皮制吐パッチが、約3重量%から約5重量%の典型的な薬物積載に基づいて、約8mgのグラニセトロンの均一な持続総量送達を約4日の期間にわたって約80%の効率でもたらし得ることが見出された。
「経皮パッチ」という用語は、ここで用いられる場合、哺乳動物の皮膚に貼付することができる、テープ、細片、シート、包帯もしくは当業者に公知の他の類似の形態にある構造を、具体的に指示される場合を除いて寸法サイズもしくは構成に関する制限なしに含む。好ましい経皮制吐系の実施形態は、これらに限定されることなしに、単層薬物含有接着剤(drug−in−adhesive:DIA)パッチ構造を有し、これは別の層としてではなく皮膚接触性接着剤内への薬物の直接の包含を特徴とする。このタイプの経皮パッチの実施形態においては、接着性媒体は制吐系を皮膚に固定し、および薬物およびすべての賦形剤を含有する配合物基剤としての両者の役割を果たし、バッキング支持フィルムもしくは層上で実質的に重なり合うコーティングとして塗布される。「皮膚接着剤組成物」、「薬物含有接着剤マトリックス」、もしくは「DIAマトリックス」という用語は、ここでは、経皮パッチの薬物含有接着性媒体を指すものとして交換可能に用いられる。ポリマー感圧性皮膚接着性媒体が好ましい。
本発明の経皮グラニセトロン送達系の実施形態は、生理学的に寛容で水不溶性の感圧性接着剤配合物中に組み込まれ、およびこの中に実質的に溶解した(すなわち、非結晶)形態で維持された、有効制吐量のグラニセトロンを提供する。「有効制吐量」という用語は、皮膚接着剤中の薬物の濃度が、この投薬形態を用いようとする期間にわたって送達される薬物の治療制吐レベルを生じるようなものであること;例えば、薬物の治療上有効な血液レベルが達成されるか、もしくは維持されることを意味する。皮膚接着剤組成物の接着性媒体に組み込まれるグラニセトロンの量は、望ましい治療上の投薬効果および経皮薬物送達系がこの系からの薬物の流動速度で治療をもたらす期間に従って変化し得る。
本発明の経皮グラニセトロン皮膚接着剤組成物で調製される経皮パッチはいかなる望ましい活性寸法表面積をも提供するように調製することができる。有用な面積は、約1から約30平方センチメートル(cm)の範囲、好ましくは、約2から約25cmの範囲、最も好ましくは、約10から約20cmの範囲であり得る。好ましくは、これらの経皮パッチは約0.01から約10mg/cmの範囲、より好ましくは、約0.1から約5mg/cmの範囲、最も好ましくは、約0.2から約2mg/cmの範囲の薬物積載量を有する。
好ましい経皮薬物送達パッチは、好ましくは、約10から約20平方センチメートル(cm)の範囲の活性皮膚接触面積、約5から約25mg/パッチの範囲、好ましくは、約10から約20mg/パッチの範囲の薬物積載量を有し、および少なくとも約4から少なくとも約15マイクログラム/cm/時間(μg/cm/hr)の範囲、より好ましくは、少なくとも約6から少なくとも約12μg/cm/hrの範囲の薬物流量を少なくとも1日間、好ましくは、少なくとも3日から約1週間送達する。必要とされる薬物の実際の量は実験的に決定することができ、活性皮膚接触面積のサイズおよび経皮パッチの構造は薬物浸透増強剤およびバッキング材料の適切な選択に従って調整することができる。
皮膚を通しての薬物の送達を促進する薬剤は、当分野において、皮膚浸透増強剤、浸透増強剤、促進剤、補助剤、および吸着促進剤と様々に呼ばれ、ここでは集合的に「浸透増強剤」と呼ぶ。薬物送達系の好ましい皮膚接着剤組成物は少なくとも1種類の浸透増強剤、より好ましくは、少なくとも2種類の浸透増強剤を含み、少なくとも1種類の浸透増強剤はグラニセトロン塩基を少なくとも約10μg/ml、より好ましくは、少なくとも約20μg/mlの量で溶解することができる。
経皮パッチ薬物送達系、皮膚浸透の測定、および通常の経皮パッチ装置の製造方法の一般的な考察は「Transdermal Drug Delivery」と題するClearyのChapter 11に、様々な皮膚浸透増強剤の一般的な考察は「Factors Affecting Sorption of Topically Applied Substances」と題するRiegerのChapter 2(これらは共にZatz Ph.D.(ed.)、Skin Permeation Fundamentals and Application、pp. 33−72、published by Allured Publishing Corporation、Carol Stream、IL(1993)に見出される)に見出され、これらの関連開示は参照により本明細書に組み込まれる。経皮薬物送達系、皮膚浸透増強剤および接着剤の詳細な記述も米国特許第6,235,306 B1に示され、この開示は参照により本明細書に組み込まれる。
ここで考察される組成物において用いられる非薬物成分はこれらの通常用いられる化学もしくは商品名によって、または、International Cosmetic Ingredient Dictionaiy and Handbook(INCI辞典)のいずれかの版に示される、例えば、第7版(1977)もしくは英語版(2000)もしくは第8版(2002)の第1−3巻(すべてCosmetic,Toiletry,and Fragrance Association、Washington、DC.による出版)に見出される、通常INCI名と呼ばれる国際的学名によって参照される。
浸透増強剤はグラニセトロンの皮膚浸透を増強するのに十分な量で存在する。浸透増強剤の具体的な量は望ましい放出速度に従って必然的に変化する。皮膚接着剤組成物中の全浸透増強剤の量は、皮膚接着剤組成物の総量基準で、約0.1から約95重量%の範囲、より好ましくは、約1から約50重量%の範囲、最も好ましくは、約2から約20重量%の範囲であり得る。少なくとも2種類の浸透増強剤の組み合わせが特に好ましい。組み合わせが用いられるとき、各々の浸透増強剤は、皮膚接着剤組成物の総量を基準にして、約1から約20重量%の範囲、より好ましくは、約2から約10重量%の範囲であり得る。浸透増強剤の実際の量およびタイプは、この浸透増強剤がDIAマトリックスと適合し、および経皮パッチの物理的一体性に否定的な影響を及ぼさない限り、制限されない。
一般には、適切な浸透増強剤はアルコール、カルボン酸、カルボン酸エステル、グリコール、ポリオール、アミド、表面活性剤、テルペン、アルカノン、溶媒、およびこれらの混合物から選択することができる。一般には、Chattarajら、「Penetration Enhancer Classification」、pp. 5−20 in Maibachら(eds.)、Percutaneous Penetration Enhancers、CRC Press,Inc.、Boca Raton、FL(1995)、Bueyuektimkin,N.ら、「Chemical Means of Transdermal Drug Permeation Enhancement、」in Ghosh、T.K.ら、(eds.) Transdermal and Topical Drug Delivery Systems、Interpharm Press,Inc.、Buffalo Grove、IL(1997)(これらの関連開示は参照により本明細書に組み込まれる)を参照のこと。
適切なアルコールの非限定的な例には、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、オクタノール、ノナノール、デカノール、2−ブタノール、2−ペンタノール、ベンジル アルコール、カプリルアルコール、デシルアルコール、ラウリルアルコール、2−ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール、リノリルアルコール、リノレニルアルコールおよびこれらの混合液が含まれる。
適切なカルボン酸の非限定的な例には、脂肪酸、例えば、カプロン酸、カプリン酸、カプリル酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、オレイン酸、リノレイン酸、リノレン酸等;および他の直鎖もしくは分岐有機酸、例えば、吉草酸、ヘプタノン酸、ペラルゴン酸、イソ吉草酸、ネオペンタン酸、ネオヘプタン酸、ネオノナン酸、トリメチルヘキサン酸、ネオデカン酸およびこれらの混合物が含まれる。
適切なカルボン酸エステルの非限定的な例には、ソルビタン誘導体、例えば、モノラウリン酸ソルビタン(SPAN(登録商標)20、CRILL(商標)1 NF)、モノオレイン酸ソルビタン(SPAN(登録商標)80、CRILL(商標)4NF)等;C−C22カルボン酸のエステル、例えば、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、オレイン酸エチル、ラウリン酸エチル、n−ヘキサン酸イソプロピル、n−デカン酸イソプロピル、n−酪酸イソプロピル、吉草酸メチル、プロピオン酸メチル、セバシン酸ジエチル等;および酢酸エステル、例えば、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸メチル等、およびこれらの混合物が含まれる。モノラウリン酸ソルビタンおよびモノオレイン酸ソルビタンが好ましい。
適切なグリコールおよびポリオールの非限定的な例には、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール(PEG)、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール(TEG)、ジプロピレングリコール、グリセロール、プロパンジオール、ソルビトール、イソソルビトール、デキストラン、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサントリオールおよびこれらの混合物が含まれる。プロピレングリコール、およびPEG、特には、平均で約8エチレンオキシド単位を有するPEG(PEG−400)が好ましい。
適切な表面活性剤の非限定的な例には、アニオン性表面活性剤、カチオン性表面活性剤、非イオン性表面活性剤、両性表面活性剤、胆汁塩およびレシチンが含まれる。適切なアニオン性表面活性剤には、ラウリン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、およびこれらの混合物が含まれる。適切なカチオン性表面活性剤には、臭化セチルトリメチルアンモニウム、臭化テトラデシルトリメチルアンモニウム、塩化ベンザルコニウム、塩化オクタデシルトリメチルアンモニウム、塩化セチルピリジニウム、塩化ドデシルトリメチルアンモニウム、塩化ヘキサデシルトリメチルアンモニウム、およびこれらの混合物が含まれる。適切な非イオン性界面活性剤には、α−ヒドロ−ω−ヒドロキシポリ(オキシエチレン)ポリ(オキシプロピル)ポリ(オキシエチレン)ブロック共重合体、ポリオキシエチレン脂肪エーテル、ポリオキシエチレンソルビタンエステル、脂肪アルコールのポリエチレングリコールエステル、およびこれらの混合物が含まれる。適切なα−ヒドロ−ω−ヒドロキシ−ポリ(オキシエチレン)ポリ(オキシプロピル)ポリ(オキシエチレン)ブロック共重合体には、Poloxamers 182、184、231、およびこれらの混合物が含まれる。適切なポリオキシエチレン脂肪エーテルには、ポリオキシエチレン(4)ラウリルエーテル(BRIJ(登録商標)30)、ポリオキシエチレン(2)オレイルエーテル(BRIJ(登録商標)93)、ポリオキシエチレン(10)オレイルエーテル(BRIJ(登録商標)96)、ポリオキシエチレン(20)オレイルエーテル(BRIJ(登録商標)99)、およびこれらの混合物が含まれる。適切なポリオキシエチレンソルビタンエステルには、モノラウレート(TWEEN(登録商標)20)、モノパルミテート(TWEEN(登録商標)40)、モノステアレート(TWEEN(登録商標)60)、モノオレエート(TWEEN(登録商標)80)、およびこれらの混合物が含まれる。適切な脂肪酸のポリエチレングリコールエステルには、モノステアリン酸ポリオキシエチレン(8)(MYRJ(登録商標)45)、モノステアリン酸ポリオキシエチレン(30)(MYRJ(登録商標)51)、モノステアリン酸ポリオキシエチレン(40)(MYRJ(登録商標)52)、およびこれらの混合物が含まれる。非イオン性表面活性剤、特には、ポリオキシエチレン脂肪族エーテルが好ましい。
適切な両性表面活性剤には、これらに限定されることなしに、ラウラミドプロピルベタイン、コカミドプロピルベタイン、ラウリルベタイン、ココベタイン、コカミドプロピルヒドロキシスルタイン、アミノプロピルラウリルグルタミド、ココアンホ酢酸ナトリウム、ラウロアンホ酢酸ナトリウム、ラウロアンホ二酢酸二ナトリウム、ココアンホ二酢酸二ナトリウム、ココアンホプロピオン酸ナトリウム、ラウロアンホジプロピオン酸二ナトリウム、ココアンホジプロピオン酸二ナトリウム、ラウリミノジプロピオン酸ナトリウム、ココアンホカルボキシメチルヒドロキシプロピル硫酸二ナトリウム等が含まれる。
好ましい浸透増強剤にはN,N−ジ(C−C)アルキルアミノ置換(C−C18)アルキル(C−C18)カルボン酸エステルもしくはこれらの医薬的に許容し得る酸付加塩が含まれる。ここで用いられる場合、「(C−C18)アルキル(C−C18)カルボン酸エステル」という用語は(C−C18)アルコールおよび(C−C18)カルボン酸のエステルを意味する。(C−C18)アルキル(C−C18)カルボン酸エステルへの参照における「N,N−ジ(C−C)アルキルアミノ置換」という用語は、このエステルが形成されるアルコール部分もしくはカルボン酸部分のいずれかがアミノ置換基NRを坦持することを意味し、式中、RおよびRは各々独立して(C−C)アルキル基である。好ましくは、RおよびRは両者ともメチル基である。
ドデシル−2−(N,N−ジメチルアミノ)−プロピオネート(DDAIP);ドデシル−2−(N,N−ジメチルアミノ)−アセテート(DDAA);1−(N,N−ジメチルアミノ)−2−プロピルドデカノエート(DAIPD);1−(N,N−ジメチルアミノ)−2−プロピルミリステート(DAIPM);1−(N,N−ジメチルアミノ)−2−プロピルオレエート(DAIPO);およびこれらの医薬的に許容し得る酸付加塩が好ましい。単独の、もしくは補助浸透増強剤との組み合わせにあるDDAIPが特に好ましい。DDAIPはSteroids,Ltd.(Chicago、IL)から入手可能である。DDAIPおよびこれらの結晶性酸付加塩の調製はBueyuektimkinらの米国特許第6,118,020号に記載されており、これは参照により本明細書に組み込まれる。長鎖類似アミノ置換アルキルカルボン酸エステルは容易に入手可能な化合物からWongらの米国特許第4,980,378号(これは参照によりにここで矛盾しない程度まで本明細書に組み込まれる)記載されるように合成することができる。
溶媒の非限定的な例には、脂肪族エステル、例えば、クエン酸トリエチル(TEC)、およびトリアセチン;芳香族エステル、例えば、フタル酸ジエチル(DEP);両性非プロトン性溶媒、例えば、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、ジエチレングリコールモノエチルエーテル(DGME、トランスクトール)、イソソルバイドジメチルエーテル(DMI)、ジメチルデシルホスホキシド、メチルオクチルスルホキシド、ジメチルラウリルアミド、ドデシルピロリドン、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、デシルメチルスルホキシド、およびジメチルホルムアミド;油、例えば、鉱油、シリコーン油、スクアラン、およびオクタノール等が含まれ、これらはケラチン浸透性に影響を及ぼす。
驚くべきことに、1−ビニル−2−ピロリジオンのポリマー、例えば、ホモポリマー(ポビドン、ポリビニルピロリドン(PVP))、およびこれらの酢酸ビニル共重合体が皮膚浸透増強剤として有用であることが見出された。PVPが好ましい。PVPは様々な溶解度等級でISP Technologyにより商品名PLASDONE(商標)で販売されている。
特に好ましい皮膚浸透増強剤は両性非プロトン性溶媒、特には、NMP、DGME、およびDMI;脂肪族エステル、特には、TEC、およびトリアセチン;ソルビタン誘導体であるカルボン酸エステル、特には、モノラウリン酸ソルビタン(SPAN(登録商標)20、CRILL(商標)1 NF)、およびモノオレイン酸ソルビタン、N,N−ジ(C−C)アルキルアミノ置換(C−C18)アルキル(C−C18)カルボン酸エステル、特には、DDAIP、非イオン性表面活性剤、特にはPEG−4ラウリルエーテル(laureth−4、BRIJ(登録商標)30)、油、特には、鉱油、PVP、特には、約25から約35の範囲のK値を有するPVP、並びにこれらの組み合わせである。
感圧性接着剤(PSA)は周知の材料であり、好ましくは、比較的弱い力の適用によって基体に接着させることができ、および、除去するときには、実質的に残滓を残さない。PSAの主要なクラスはポリマー、例えば、アクリル、シリコーン、およびイソブチレンで構成される。本発明の経皮送達系において、PSA成分は、薬物の制御および持続経皮放出を維持するための薬物含有皮膚接着剤と皮膚表面との緊密な接触をまかなう。
感圧性接着剤成分は、これがヒトの皮膚に対して生理学的に寛容であり、およびそこに組み込まれるグラニセトロン塩基を実質的に無結晶形態に維持することができ、すなわち、接着剤配合物中に視覚的もしくは顕微鏡的に観察できる結晶がない限り、限定されることはない。経皮パッチの実施形態において、感圧性接着剤は皮膚接着剤組成物の総重量の約30%から約99%、好ましくは、約40%から約97%、より好ましくは、約50%から約95%の範囲の量を構成することができる;接着剤の量は薬物および他の配合物成分の量に依存する。
好ましい感圧性接着剤は、アクリル系ポリマー、例えば、感圧性接着剤の技術分野において公知の様々なアクリレートポリマーのホモポリマー、共重合体、ターポリマー等のいずれかである。例示的なアクリレートポリマーには、これらに限定されるものではないが、アクリル酸の1種類以上のモノマーと他の共重合性モノマーとのポリマーが含まれる。アクリレートポリマーには、アルキルアクリレートおよび/またはメタクリレートおよび/または共重合性第2モノマーもしくは官能基を有するモノマーの共重合体も含まれる。当分野において公知のように、添加される各々のタイプのモノマーの量を変化させることにより、生じるアクリレートポリマーの粘着特性を変化させることができる。
一般に用いられるアクリレートモノマーには、アクリル酸、メタクリル酸、ブチルアクリレート、ブチルメタクリレート、ヘキシルアクリレート、ヘキシルメタクリレート、2−エチルブチルアクリレート、2−エチルブチルメタクリレート、イソオクチルアクリレート、イソオクチルメタクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、デシルアクリレート、デシルメタクリレート、ドデシルアクリレート、ドデシルメタクリレート、トリデシルアクリレート、およびトリデシルメタクリレートが含まれる。一般に用いられる、上記アルキルアクリレートもしくはメタクリレートと重合可能な官能性モノマーには、酢酸ビニル、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、アクリルアミド、ジメチルアクリルアミド、アクリロニトリル、ジアセトンアクリルアミド、ジメチルアミノエチルアクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、tert−ブチルアミノエチルアクリレート、tert−ブチルアミノエチルメタクリレート、メトキシエチルアクリレート、メトキシエチルメタクリレート等、およびこれらの混合物が含まれる。本発明の実施において適切なアクリル接着剤の詳細な例は、Satas(ed.)、「Acrylic Adhesives、」Handbook of Pressure−Sensitive Adhesive Technology、2nd ed.、pp. 396−456、Van Nostrand Reinhold、New York(1989)に記載されている。
皮膚接着剤層に適する他の接着性物質には、ポリシロキサン、ポリイソブチレン、ポリウレタン、可塑化エチレン酢酸ビニル共重合体、低分子量ポリエーテルアミドブロックポリマー(例えば、PEBAX)、粘性ゴム、例えば、ポリイソブテン、ポリスチレン−イソプレン共重合体、ポリスチレン−ブタジエン共重合体、およびこれらの混合物が含まれる。
薬物含有接着剤マトリックスにおける使用に好ましい感圧性接着性物質は、ポリアクリレート、ポリスチレン−イソプレンブロック共重合体、ポリイソブチレン、シリコーン、およびポリウレタンであり、アクリル−酢酸ビニル、ポリアクリレートおよび粘性ゴムが特に好ましい。例示的なアクリル接着剤は商業的に入手可能であり、これらに限定されることなしに、UCB GroupによってGMS等級737、788、2873、3067、3071、3083、3235、9073、および9083として商品名GELVA(登録商標) Multipolymer Solutionで販売される一連のポリアクリレート接着剤、並びにNational Starch and Chemical Corporationによって誘起溶液シリーズ87−2100、87−2194、87−2196、87−2353、87−2516、87−2979、87−9301等として商品名DURO−TAK(登録商標)で販売される感圧性接着剤が含まれる。例示的なゴム接着剤はスチレン−イソプレン−スチレン(SIS)ブロック共重合体であり、これはNippon Zeon(日本)からQUINTAC(登録商標)3433の商品名で、およびShell Kogaku K. K.からCARIFLEX(商標)TR−1107の商品名で入手可能である。
場合により、皮膚接着剤組成物は配合物中に可塑剤もしくは粘着剤を含んでこの組成物の接着特性を改善もしくは改変することができる。適切な粘着剤は当分野において公知であり、一般には、脂肪族炭化水素;混合脂肪族および芳香族炭化水素;芳香族炭化水素;置換芳香族炭化水素;水素化エステル;ポリテルペン;ロジンエステル、水素化ウッドロジン等が含まれる。用いられる粘着剤は、好ましくは、接着剤と適合性である。例示的な粘着剤は、シリコーン液(例えば、360 Medical Fluid、Dow Corning Corporation、Midland、Mich.から入手可能)、鉱油、もしくはロジンエステル(例えば、Arakawa Chemical Co.、大阪、日本から入手可能なKE−311)である。
本発明の経皮制吐皮膚接着剤組成物は薬物含有接着剤マトリックスの調製において公知の様々な方法によって製造することができ、これは、ポリマー接着剤、薬物、揮発性処理溶媒、追加の共溶媒、存在するのであれば、浸透増強剤、および賦形剤成分を「湿潤基材(wet−base)」溶液中で混合した後、揮発性処理溶媒を除去することを含む。本発明の薬物含有接着剤経皮送達系は治療上有効な量の制吐薬を、この制吐薬の許容可能な経皮送達並びに送達装置の許容可能な粘性および接着剤剥離特性を維持しながら、経皮パッチの皮膚接触接着剤配合物内に直接組み込むことを可能にする。
本発明の経皮パッチ装置の態様において、皮膚接着剤組成物は図1に示されるような単層薬物含有接着剤モノリス装置含むことができる。図1は本発明の単層薬物含有接着剤パッチの実施形態の模式図である。この送達系は定義された幾何形状のモノリス体10を含み、これは保護剥離ライナー14をモノリス体10の一方の側に、およびバッキング層16を他方の側に備える。剥離ライナー14の除去で感圧性薬物含有接着剤マトリックス12が露出し、これが薬物坦体マトリックスおよびこの薬物送達系を患者の皮膚に貼付する手段の両者として機能する。バッキング16は薬物含有接着剤マトリックス12と実質的に重なり合う。ライナー14は薬物含有接着剤マトリックス12と実質的に重なり合い、およびこれらからのライナーの除去において掴んで補助するためのフィンガーホールドを含むように構成もしくは適応させることができる。
バッキングは装置の基礎的な構造要素として機能し、好ましくは、柔軟性、ドレープおよび制御された閉鎖性を備えるパッチを提供する。バッキング層に用いられる物質は薬物、浸透性増強剤もしくは皮膚接着剤マトリックスの他の望ましい成分に対して不活性、および不透性でなければならない。バッキングは、装置の上面を通した透過による薬物もしくはビヒクルもしくはこの両者の損失を防止する保護被覆としての役割を果たす、柔軟性物質の1つ以上の積層シートもしくはフィルムで製造することができる。好ましくは、バッキングはパッチが貼付される皮膚領域と一致するのに十分な柔軟性であり、皮膚および装置の柔軟性もしくは弾性の相異のためにパッチが皮膚からはずれる可能性はほとんど、もしくはまったくなしに快適に装着できる。
バッキング材料は実質的に不活性、すなわち、配合物の成分と非反応性でなければならない。バッキングは、望ましい水蒸気透過率(MVTR)に依存して、閉鎖性であっても、半閉鎖性であっても、非閉鎖性(通気性)であってもよい。MVTRの測定方法は当分野において周知であり、例えば、Effingらの米国特許第5,702,720号(この関連開示は参照により本明細書に組み込まれる)に説明が見出される。生きている皮膚からの水の損失を表す皮膚無感覚発汗の標準値は、Kuno,Yas,Human Perspiration、Ch. 1、pp. 26−27、Charles C. Thomas Publisher、(Springfield、IL、1956)に報告されるように、約16g/m/hrとみなされている。この水分損失値に基づいて、Effingらは、米国特許第5,702,720号において、生きている皮膚の1日のMVTRを約400g/m/24時間(時間)と見積もった。したがって、この値を実質的に下回るMVTRを有する装置は一般に閉鎖性と記述され、400g/m/24時間を実質的に上回るMVTR値を有するものは非閉鎖性と記述される。好ましい閉鎖異性バッキングは約200g/m/24時間以下;より好ましくは、約75g/m/24時間以下、最も好ましくは、約20g/m/24時間以下のMVTR値を有する。好ましい実質的に半閉鎖性のバッキングは約400g/m/24時間から約1,000g/m/24時間以下の範囲のMVTR値を有する。好ましい実質的に非閉鎖性のバッキングは約1,000g/m/24時間から約1,500g/m/24時間以下の範囲のMVTR値を有する。
バッキング材料は当分野において周知であり、ポリエステル;例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET);ポリオレフィン、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、およびこれらの共重合体;酢酸ビニル樹脂、例えば、エチレン/酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−エチルアクリレート共重合体(EEA)、酢酸ビニル−塩化ビニル共重合体;ポリアミド、塩化ポリビニル、塩化ポリビニリデン、ポリウレタン、例えば、スパンデクス(SPDX);セルロース、例えば、酢酸セルロース、エチルセルロース、木綿等;金属ホイル、例えば、アルミニウム;並びにこれらの積層体組み合わせのフィルムもしくはシートが含まれ得る。バッキング材料は織布、不織布、弾性布、ニット織物、スパンボンド布、およびこれらの組み合わせであり得る。
有用なバッキング材料は、一般には、約2マイクロメートルから約100マイクロメートルの範囲、好ましくは、約15マイクロメートルから約70マイクロメートルの範囲、より好ましくは、約30マイクロメートルから約60マイクロメートルの範囲のキャリパ厚を有し得る。
好ましい閉鎖性バッキング材料はポリエステル/EVA積層体(3M(商標)SCOTCHPAK(商標)9732)である。好ましい実質的に半閉鎖性の通気性バッキングはPET裏打ち不織布であり、好ましい実質的に非閉鎖性のバッキング材料にはポリウレタンおよび不織布が含まれる。
剥離ライナーは貼付の前に装置を保護する使い捨て要素である。典型的には、剥離ライナーは薬物、ビヒクルおよび接着剤に対して不透性の物質から形成され、皮膚接触接着剤マトリックスから容易にはがされる。剥離ライナーは閉鎖性であり、製造、保管、および輸送の間、薬物含有接着剤層の表面を保護するように機能する。
適切な剥離ライナーは当分野において周知であり、商業的に入手可能である。剥離ライナー材料は、一般には、閉鎖性シート材料、例えば、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、エチレン/酢酸ビニル共重合体(EVA)、ポリスチレン等の織物もしくはフィルム、紙(例えば、上質紙およびグラシン紙)、紙およびポリオレフィンの積層フィルム、金属ホイル等である。剥離ライナーは、好ましくは、経皮パッチの皮膚接着剤DIAマトリックスと直接接触するライナーの表面上に剥離処理、例えば、シリコーンもしくはフルオロポリマー処理が施される。シリコーンコートポリエステル、フルオロポリマーコートポリエステル、およびシリコーンコートアルミニウムが典型的に好ましい。ポリシロキサンが接着剤系の一部である場合、剥離ライナーはこのシリコーン接着剤に適合しなければならない。
例示的な剥離ライナーには、Mylan Technologies,Incによって商品名MEDIRELEASE(登録商標)で販売されるシリコーンコートポリエステル(PET)フィルム、様々な等級でLoparex Inc、によって販売されるライナーフィルムおよび商品名BIO−RELEASE(登録商標)およびSYL−OFF(登録商標)7610でDow Corning Corporationによって販売されるライナーフィルムが含まれる。好ましい剥離ライナーは、シリコーンコートPET、例えば、様々な厚みでMylan Technologies,Inc.から入手可能なMEDIRELEASE(登録商標)2200シリーズ、特には、MEDIRELEASE(登録商標)2249であり、これは、報告によると、3ミル(76.2μm)の公称キャリパ厚および14g/in.(5.6g/cm)のライナー剥離力値を有する。他の好ましい剥離ライナーはLoparex Inc.から入手可能なLiner Grade 24950であり、これは2ミル(50.8μm)の公称キャリパ厚および25g/in(10g/cm)の公称ライナー剥離力値を有する。
他の例示的な剥離ライナーには、限定されることなしに、3Mによって商品名SCOTCHPAK(商標)1022 Release Liner(報告によると、3ミル(76.2μm)の公称キャリパ厚および<100g/in(<1.0ニュートン/25.4ミリメートル(mm))のライナー剥離力を有する)およびSCOTCHPAK(商標)9742(報告によると、4.6ミル(117μm)の公称キャリパ厚および<100g/in(<1.0ニュートン/25.4ミリメートル(mm))のライナー剥離力を有する);およびSCOTCHPAK(商標)9744(報告によると、3ミル(76.2μm)の公称キャリパ厚および<100g/in(<1.0ニュートン/25.4ミリメートル(mm))のライナー剥離力を有する)で販売されるフルオロポリマーコートポリエステルフィルムが含まれる。
有用な剥離ライナーは、一般には、約12から約500マイクロメートルの範囲、好ましくは、約25から約400マイクロメートルの範囲、より好ましくは、約50から約150マイクロメートルの範囲の厚みを有する。
本発明の経皮送達系の形態は、必要性、望ましさ、もしくは実用性に応じて、いかなる形状もしくはサイズであってもよい。例示的に、単一の投薬単位は約1から約30cmの範囲の活性投薬表面積を有することができる。好ましい活性投薬表面積は約2から約25cmの範囲であり、より好ましくは、約10から約20cmの範囲である。
本発明の経皮パッチもしくは個々の投薬単位は当業者に公知のいかなる方法であっても製造することができる。まず、皮膚接着剤組成物を、ここで「湿潤基材」溶液と呼ばれる、水不溶性溶液として配合する。この湿潤基材溶液を配合した後、当業者に公知のいずれの方法であっても、これを支持体、例えば、剥離ライナー上に流延し、実質的に乾燥させて望ましくない揮発性処理溶媒を除去して薬物含有接着剤(DIA)マトリックスを得、次にこれを第2支持体、例えば、バッキング層と接触させる。このような技術にはカレンダーコーティング、ホットメルトコーティング、溶液コーティング等が含まれる。
単層薬物含有接着剤経皮パッチを調製する例示的な一般法は以下の通りである:
1.適切な溶媒に溶解されている、適切な量の水不溶性感圧性接着剤を混合容器に入れる;
2.次に、生の、もしくは揮発性処理溶媒中に予備可溶化されている薬物を接着剤−溶媒混合物に添加し、薬物がそこに均一に組み込まれるまで混合攪拌を行って薬物含有接着剤(DIA)混合物を得る。
3.次に、存在するのであれば、浸透増強剤(1種類以上)、あらゆる任意の共溶媒、および賦形剤をDIA混合物に添加し、完全に混合して実質的に水不溶性の湿潤基材配合物を得る。
4.必要に応じて湿潤基材配合物を脱気した後、コーティング操作に移し、そこで剥離ライナー上に制御された指定厚で均一に流延もしくはコートしてDIAコーティングを得る。湿潤基材配合物は、湿潤基材配合物を剥離ライナー(もしくは他の支持体)上に、好ましくは、約400から約1000μmの範囲、より好ましくは、約500から約900μmの範囲、最も好ましくは、約600から約800μmの範囲の湿式コーティング厚まで注ぐことによって流延することができる。
5.次に、DIAコーティングを、例えばコートされた製品をオーブンに通すことにより、乾燥させてすべての望ましくない揮発性処理溶媒を追い出し、実質的に乾燥したDIAマトリックスを得る。
6.次に、剥離ライナー上の実質的に乾燥したDIAマトリックスを通常の積層技術、例えば、均一圧力下でのロール処理によってバッキング材料に積層し、保管もしくはパッチのさらなる製造のため、ロールに巻き取るか、もしくはシートに折り畳む。
7.適切な大きさおよび形状の個々の投薬形態をロールもしくはシート材からダイ切断した後、例えば加熱密封ポーチもしくはパケット内に、包装することができる。
このライナーを経皮制吐送達系の投薬単位から除去し、皮膚表面を皮膚接着剤DIAマトリックスと接触させ、およびこの接触を有効な制吐治療を維持すのに十分な期間維持することにより、制吐薬の治療用量を哺乳動物、好ましくは、ヒトに送達することができる。前述の治療方法は、好ましくは、皮膚接触を少なくとも1日1回行うことによって実施する。4日もしくは週2回の投薬計画が好ましい。
4日もしくは週2回の投薬間隔に現時点で好ましい経皮パッチの実施形態は、約10から約20cmの範囲の活性投薬面積サイズを有し、約10から約15mg/パッチの範囲の薬物積載量を有し;約600から約800μmの範囲の湿潤基材皮膚接着剤組成物湿式コーティング厚で調製され;約100から約400mg/パッチの範囲、好ましくは、約150から約300mg/パッチの範囲の乾燥コーティング重量を有し;少なくとも約6から約12μg/cm/時間の範囲の薬物流動を維持し;約25℃の周囲温度および約20%から約60%以下の範囲の相対湿度での少なくとも4日の保管もしくは約40℃の周囲温度および約75%の相対湿度での少なくとも14日の保管の期間にわたって皮膚接着剤コーティングに視覚的に観察可能な薬物結晶がなく;約200g/m/24時間以下、好ましくは、約20g/m/24時間以下のMVTR値を有するバッキングフィルム材料を有し;および剥離ライナーを有する。特に好ましい剥離ライナーはシリコーンコートPETもしくはフルオロポリマーコートポリエステルである。特に好ましいバッキングフィルム材料はポリエステル/EVA積層体(例えば、SCOTCHPAK(商標)9732)である。好ましくは、経皮パッチは少なくとも平方センチメートル(cm)あたり約3ニュートン(N)の粘着ピーク力を有する。
経皮制吐送達系は使用説明指示が含まれるキット形態で制吐治療に提供することができる。
説明指示には、限定されることなしに、使用者に情報を与えて指導する印刷媒体、聴覚媒体、視覚的補助物、電子媒体もしくはこれらの組み合わせが含まれる。印刷媒体には、これらに限定されるものではないが、ラベル、パンフレット、本、小冊子等が含まれる。聴覚媒体には、これらに限定されるものではないが、テープ記録、オーディオコンパクトディスク、レコード等が含まれる。視覚的補助物には、これらに限定されるものではないが、写真、スライド、動画、ビデオ、DVD等が含まれる。電子媒体にはすべての形態の電子データ保存媒体、例えば、これらに限定されるものではないが、ディスケット、対話型CD−ROM、対話型DVD等が含まれる。
以下の例は好ましい実施形態の調製および使用をさらに説明するが、限定しようとするものではない。
方法:
実施例において他に指示されない限り、以下の方法を用いた。
I.皮膚浸透
皮膚浸透は、イン・ビトロにおいて、浸透セルが横に並ぶ静止拡散セル(Franzセル型)(PermeGear Horizontal diffusion cell、PermeGear,Inc.)上に搭載されたヒト死体皮膚を用いて行った。供与体セルおよび受容体セルの各々の最大収容体積は約5.2mlであり、浸透面積は約0.64cmであった。
ヒト死体皮膚はディープフリーザー内に約−70℃の温度で保存した後、使用のために解凍し、0.9%塩化ナトリウム水溶液に浸漬した。試験のため、解凍した皮膚を約2cm×2cmの寸法の方形に切断し、試験パッチも約2cm×2cmの寸法の方形に切断した。剥離ライナーを試験パッチから除去し、パッチの皮膚接着剤側の表面を皮膚の方形の表皮側に貼付してパッチ/皮膚複合体を得た。このパッチ/皮膚複合体を拡散セルの各々のハーフセル上に浸透性膜として搭載した。PET/EVA積層体のフィルムを各々のパッチ/皮膚複合体の間に配置した後、ハーフセルを共に配置した。
供与体セルおよび受容体セル内で用いられる媒体は70mMのpH7.4リン酸緩衝生理食塩水(0.85%塩酸ナトリウム)であった。約3から約5ミリリットル(ml)の媒体を各々のセルに加えた。磁気式攪拌ロッドを各々のセルに配置して媒体を毎分約600回転で攪拌し、媒体の温度を試験期間を通して約32℃の温度に維持した。約0.15から約0.2ml浸透の試料を約24から約96時間にわたって各々のサンプリング時に手で収集し、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)技術を用いてグラニセトロンについて分析した。もちろん、自動サンプリングシステムを備えるFranzセルを用いることもできる。
HPLCアッセイは、4.6mm×150mmの寸法を有し、およびフェニル5ミクロン充填を有するHPLCカラム(XTerra RP18、Waters)で行った。フォトダイオードアレー検出器を用いて薬物ピークを検出し、これは約5から約6分で溶出された。流速(ml/分)、バッファpH、移動相の組成、およびアッセイ解析用のデータを検出した波長(nm)を、下記実施例において参照されるHPLC法A−Eについて表Aに示す。
Figure 2008511663
II.薬物放出
毎時平方センチメートルあたりのマイクログラム(μg/cm/hr.もしくはμg/cm/hr.1/2として報告される)もしくは約24時間にわたる%でのパッチからの薬物放出を、United States Pharmacopeia XXIII、(USP),Drug Release Physical Tests、Chapter 724、Apparatus IV、p. 2018に一般的に記載されるUSP回転パドル装置−IV(もしくは、指示される場合には、V)を用いる溶解技術によって決定した。薬物放出試験において用いるため、パッチを約9から約10cmのサイズとし、剥離ライナーを除去してパッチを装置に搭載した。試験媒体は約500ミリリットルの70mMリン酸緩衝生理食塩溶液であった。パドル速度を毎分約50回転(RPM)に設定し、操作温度は約32度に設定した。各々の試料時間で、約1ミリリットル(ml)の試料を抜き、グラニセトロン含量を前で説明されたHPLC技術によってアッセイした。パッチあたり3回の実施の平均値を決定した。
III.粘着試験
粘着は標準接着ASTM Probe Tack Tester技術を用いて決定した。剥離ライナーをパッチから除去してパッチをテスター上に乗せ、0.5mmプローブを用いてピーク除去力をニュートン(N)で測定した。パッチの寸法は2cm×2cm平方であった。少なくとも約0.5N/cm、より好ましくは、約3N/cmを上回るものから約15N/cmを上回るものまでの粘着ピーク力値を許容可能と判定する。
IV.組成物およびパッチの調製
他に指示されない限り、組成物は、グラニセトロン塩基を浸透増強剤、共溶媒および接着剤中に可溶化し、すべての成分が溶解するまで数時間、もしくは均一になるまで、ゆっくりと攪拌することによって混合して薬物含有接着剤湿潤基材溶液を得ることにより調製した。湿潤基材溶液は静置することで脱気した。
パッチは、湿潤基材溶液を、実施例において示されるように、シリコーンコートポリエステル剥離ライナー(MEDIRELEASE(登録商標)2249、Mylan Technologies,Inc.、もしくはシリコーンコートPET Liner Grade 24950、Loparex,Inc.)、もしくはフルオロポリマーコート剥離ライナー(SCOTCHPAK(商標)1022、3M)上に注いで、約400から約1,000マイクロメートル(μm)の範囲もしくは下記実施例において具体的に指示されるような厚みを有する流延(湿潤基材)フィルムを得ることによって調製した。「湿潤基材」もしくは「注ぎ厚」という用語は便宜上用いられる。次に、流延フィルムを実験用乾燥機ユニット内で実質的に乾燥させて実質的にすべての望ましくない溶媒を除去した。
この後、バッキング材料を実質的に乾燥したDIAマトリックスに、実質的に均一な圧力を用いてバッキング材料をDIAマトリックス上に広げることにより積層した。使用するため、パッチを所望の寸法にダイ切断した。「閉鎖」型経皮系については、次に、SCOTCHPAK(商標)9732、3M、ポリエステル/EVA積層体のバッキングフィルムを実質的に乾燥した薬物含有接着剤(DIA)コート表面に積層した。
他に指示されない限り、経皮制吐パッチは、下記実施例において示される試験において用いるため、約10から約20cmの寸法とした。
この例は、様々な量のグラニセトロン、様々な量の浸透増強剤および水不溶性感圧性接着剤を薬物含有接着剤(DIA)マトリックス中に、表1に示される量で、含む経皮皮膚接着剤組成物およびパッチを示す。
これらの組成物およびパッチは、表1に示されるように皮膚接着剤組成物中の薬物積載量および浸透増強剤含量の両者を変化させたことを除いて、一般には方法IVの手順によって調製した。経皮パッチの乾燥DIAマトリックスの重量を基準にした総グラニセトロン塩基含有率は約4.5から約9重量%の範囲で変化させた。皮膚接着剤組成物中の浸透増強剤の総量は、経皮パッチの乾燥DIAマトリックスの重量を基準にして、ゼロから約40重量%で変化させ、DIAマトリックス組成物の残部は市販のポリアクリレート接着剤(GELVA(登録商標)3083)で構成した。
Figure 2008511663
表1における組成物の各々(A−L)で、フルオロポリマーコートポリエステル剥離ライナー(SCOTCHPAK(商標)1022)および約100から約400マイクロメートル(μm)の範囲の湿潤基材コート膜厚を用いて経皮パッチを調製した。実質乾燥DIAマトリックスの薬物積載含有率%を全浸透増強剤の見積もり%量と共に表1に示す。閉鎖性バッキングフィルム(SCOTCHPAK(商標)9732、3M、ポリエステル/EVA積層体)を実質的に乾燥した薬物含有皮膚接着剤マトリックス上に積層した。
当初は、いずれの経皮パッチのDIAマトリックス中にも、顕微鏡検査に基づいて、結晶は観察されなかったが、約12時間の保存期間の後、実施例1−Aの経皮パッチにおいて幾らかのグラニセトロン結晶が観察された。
この例は、実施例1の各々のパッチ(A−L)からの、イン・ビトロでの、ヒト死体皮膚を通してのグラニセトロンの皮膚浸透を示す。
皮膚浸透は、イン・ビトロで、横並びの皮膚浸透セルを有するFranzセルに搭載されたヒト死体皮膚を用い、受容体セルにおいて用いられる媒体が50mM pH7.4リン酸緩衝生理食塩水(0.85%塩化ナトリウム)であったことを除いて皮膚浸透法Iにおいて説明される通りに行った。試験のため、皮膚を約2cm×2cmの寸法サイズの方形に切断し、実施例1の各々の経皮パッチ(A−L)を約2cm×2cm角の寸法サイズに切断した。マイクログラム/平方センチメートル/時間(μg/cm/hr.)での皮膚浸透速度を、方法Iにより、HPLC法E(表A)を用いて決定した。皮膚浸透速度、時間表示の遅延時間および実施例1−Aの経皮パッチの皮膚浸透に対する皮膚浸透%を3つの研究(研究1、研究2および研究3)について表2に示す。
Figure 2008511663
これらのデータは、ヒト死体皮膚を通しての経皮パッチからのグラニセトロン塩基の皮膚浸透速度が約3から約20μg/cm/hrであり、遅延時間が約2から約6.5時間の範囲であったことを示した。
様々な浸透増強剤および溶媒におけるグラニセトロン塩基の組み込みを、少量の薬物を約100mlの液体浸透増強剤に漸増添加し、薬物がもはや組み込まれずに(すなわち、飽和)明らかに飽和した液体混合物が得られるまで、約20から約25℃の範囲の周囲室温でこの液体混合物を攪拌することによって決定した。飽和液体混合物の各々を反転することにより周囲室温で約24時間攪拌し、この溶液を遠心分離し、この上清をHPLC移動相で希釈して実施例2において説明されるようにHPLC法によってアッセイした。
マイクログラム/浸透増強剤のmlで決定されたグラニセトロン塩基の溶解度を表3に示す。
Figure 2008511663
この例は、グラニセトロン塩基を単独の皮膚浸透増強剤として用いられるN−メチル−2−ピロリドン(NMP)(実施例4−A)との組み合わせで、または以下の皮膚浸透増強剤、すなわち、ジエチレングリコールモノエチルエーテル(DDAIP)(実施例4−B)、トリアセチン(実施例4−C)、イソソルバイドジメチルエーテル(DMI)(実施例4−D)、モノラウリン酸ソルビタン(SPAN(登録商標)20)(実施例4−E)、もしくはクエン酸トリエチル(TEC)(実施例4−F)のうちの1つとのさらなる組み合わせで含有する液体媒体からのグラニセトロン塩基の皮膚浸透を示す。これらの組み合わせは、一般には、方法IVの手順により、表4に示される算出%量で調製した。
Figure 2008511663
皮膚浸透は、イン・ビトロで、膜としてのヒト死体皮膚およびフロー・スルーFranzセルを用いて評価した。約500μlの量の試験溶液を浸透セルに搭載されたヒト死体皮膚の表皮側に直接乗せ、および浸透試料を4時間毎に約24時間にわたって採取したことを除いて、皮膚浸透法Iの手順を用いた。実施例4の試験溶液の各々(A−F)からの、方法I、HPLC法E(表A)において説明される通りに決定された皮膚浸透速度および遅延時間のデータを表4Aに示す。
Figure 2008511663
これらのデータは、最高皮膚浸透速度がNMPおよびDDAIPの組み合わせ(実施例4−B)並びにNMPおよびSPAN(登録商標)20の組み合わせ(実施例4−E)から達成されたことを示す。
この例は、グラニセトロン塩基、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)を単独の浸透増強剤として(実施例5−(A−F)、および5−N)含み、もしくは以下の浸透増強剤:モノラウリン酸ソルビタン(SPAN(登録商標)20)(実施例5−G、5−I、5−K、5−M、5−Oおよび5−Q)、モノオレイン酸ソルビタン(CRILL(商標)4NF)(実施例5−H、および5−J)およびジエチレングリコールモノエチルエーテル(DGME)(実施例5−L、5−M、5−Pおよび5−Q)の1種類以上とのさらなる組み合わせで含み、同定される様々なアクリル系接着剤および、経皮パッチの実質乾燥薬物含有接着剤(DIA)マトリックスの重量を基準にして、指示される量で調製された、表5に示される経皮薬物含有接着剤マトリックスパッチの実施形態を示す。
Figure 2008511663
薬物含有接着剤組成物は一般法IVによって調製した。経皮パッチ実施例5−(A−E)は表5における組成物の各々で約400マイクロメートル(μm)の膜厚を有する湿潤基材コートを用いて調製し、パッチ実施例5−(F−Q)は約600μmの湿潤基材流延物から調製した。接着剤E(DURO−TAK(登録商標)87−2516)で調製されたパッチ組成物に用いるのに好ましい剥離ライナーはシリコーンコートポリエステル(Loparex PET Liner Grade 24950)であり、接着剤A、B、CおよびDで調製されたパッチ組成物に用いるのに好ましい剥離ライナーはフルオロポリマーコートポリエステル(SCOTCHPAK(商標)1022)であった。
実質的に乾燥したDIAマトリックスの薬物積載含有%を全浸透増強剤の見積もり%量と共に表5に示す。次に、閉鎖性バッキングフィルム(SCOTCHPAK(商標)9732、3M、ポリエステル/EVA積層体)を実質乾燥DIAマトリックス上に積層した。次に、この積層体を保存した後、約10から約20cmの寸法サイズを有するパッチにダイ切断した。
20℃から約25℃の範囲の周囲室温および約40%から約60%の周囲相対湿度で約12時間にわたって保存された経皮パッチのDIAマトリックス中において、結晶を視覚的に観察することはできなかった。
前述の周囲雰囲気条件で約3日間の保存の後、幾らかの比較的小さな散在する結晶針がパッチ例5−B、5−F、5−Gおよび5−Hの表面上に認められ、広範な結晶化がパッチ例5−Oにおいて認められたが、これらすべて接着剤B(GELVA(登録商標)3083)で調製されたものであった。前述の周囲雰囲気条件の下で約3日間の保存の後、幾らかの比較的小さな散在する結晶針が接着剤E(DURO−TAK(登録商標)87−2516)で調製されたパッチ例5−E、5−I、5−Kおよび5−Nの表面上に認められた。同じ前述の保存条件下で、接着剤A(実施例5−A)、接着剤C(実施例5−C)、接着剤D(実施例5−D)で調製されたパッチ例、もしくは接着剤Eで調製されたパッチ例5−Jにおいては結晶は認められなかった。接着剤Bを用いるかEを用いるかに関わりなく、DGME浸透増強剤を含むパッチ、すなわち、パッチ例5−L、5−M、5−Pおよび5−Qにおいて広範な結晶化が認められた。
この例は、イン・ビトロでヒト死体皮膚を通しての、実施例5において説明される通りに調製された実施例5(A−E、およびK−M)の経皮パッチからグラニセトロンの皮膚浸透およびイン・ビトロでの実施例5−B、5−C、5−Dおよび5−Eの経皮パッチからの薬物放出%を示す。経皮パッチ例5(A−E)は約400μmの湿潤基材コーティング厚から流延し、経皮パッチ例5(K−M)は約600μmの湿潤基材コーティング厚から流延した。
皮膚浸透は、皮膚浸透法Iにおいて説明されるように、イン・ビトロで、横並びの浸透セルを有するFranzセル上に搭載されたヒト死体皮膚を用いて行った。試験のため、皮膚は約2cm×2cmの寸法サイズの方形に切断し、実施例5−(A−E、およびK−M)の各経皮パッチは約2cm×2cm角の寸法サイズに切断した。μg/cm/時間での皮膚浸透速度を、時間での遅延時間およびmg/10cmパッチでのグラニセトロンアッセイと共に表6に示す。
Figure 2008511663
薬物放出%は、薬物放出法IIにおいて説明されるように、約24時間にわたり、実施例5−B、5−C、5−D、および5−Eの経皮パッチの各々から決定した。パッチ例5−B、5−C、5−D、および5−Eの薬物放出%の結果は、24時間にわたって放出されたグラニセトロンのマイクログラムとして図2にもグラフ表示される。
これらのデータは、接着剤D(GELVA(登録商標)2873)で調製された実施例5−Dの経皮パッチと比較して、接着剤E(DURO−TAK(登録商標)87−2516)で調製された実施例5−Eの経皮パッチ、次いで接着剤B(GELVA(登録商標)3083)で調製された実施例5−Bからの経皮パッチからの薬物放出が最適であってことを示す。接着剤C(DURO−TAK(登録商標)87−2194)で調製された実施例5−Cの経皮パッチからの薬物放出%は、一般には、経皮パッチ例5−Dのものに匹敵した。
製造者によって、報告によるとヒドロキシ官能基を有する、高剪断低粘着性ポリアクリレート接着剤として特徴付けられるDURO−TAK(登録商標)87−2516接着剤が好ましく、複数日用量経皮パッチにおける使用に適すると判定された。GELVA(登録商標)3083接着剤も適すると判定され、これは、製造者により、報告によると官能性モノマー基を有していない、低剪断高粘着性ポリアクリレート接着剤として特徴付けられる。GELVA(登録商標)3083は単独で、もしくは高剪断ポリアクリレート接着剤等級、例えば、GELVA(登録商標)3235と組み合わせて用いることができる。
この例は、イン・ビトロでヒト死体皮膚を通しての、皮膚浸透法Iにおいて説明される通りに決定される、実施例5において説明される通りに調製され、および約600μmの湿潤基材厚から流延される経皮パッチ例5−F、5−G、5−H、5−I、5−J、および5−Nからのグラニセトロンの皮膚浸透%を示す。薬物アッセイは方法I、HPLC法A(実施例5−(F−J)、および5−N);HPLC法B(実施例5−G);およびHPLC法D(254nm)(実施例5−(F−J)および5−N)において説明される通りに行った。
これらのデータは、浸透増強剤がモノラウリン酸ソルビタン(SPAN(登録商標)20)を含む場合(実施例5−Gおよび5−I)に約10時間後に達成される皮膚浸透%が、浸透増強剤がモノオレイン酸ソルビタン(CRILL(商標)4)を含む場合(実施例5−Hおよび5−J)に、もしくはNMP単独(実施例5−N)で達成されるものと比較して、少なくとも2倍高かったことを示す。例えば、実施例5−Gおよび5−Iの経皮パッチからの皮膚浸透速度%は、約15時間で約20μg/cm、約24時間で40μg/cm超であり、これに対して、実施例5−H、5−J、および5−Nの経皮パッチからのものは、約15時間で約10μg/cm、約24時間で約20μg/cm以下であった。実施例5−Lおよび5−Mの経皮パッチで行った類似の試験において達成される皮膚浸透速度%は互いに実質的に匹敵するものと判定された。接着剤「B」(GELVA(登録商標)3083)中にNMPを含有する経皮パッチ例5−Fからの皮膚浸透速度%は24時間にわたって5μg/cm未満であり、したがって、許容できないほど遅いと判定された。経皮パッチ例5−Fを除いて、試験したパッチのすべてが許容し得る皮膚浸透速度を有するものと判定された。
好ましい経皮パッチの実施形態は約10から約20cmの範囲の活性投薬面積、約10から約15mg/パッチの範囲の薬物積載を有し、約600から約800μmの範囲の湿潤基材厚コーティングで調製される。
この例は、様々な量のグラニセトロン塩基および、浸透増強剤として、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)およびモノラウリン酸ソルビタンの組み合わせを含み(パッチ例8−(A−N)、表7において同定される様々なアクリル系接着剤およびこれらの配合物、並びに、経皮パッチの実質乾燥薬物含有接着剤(DIA)マトリックスの重量を基準にして、指示される量で調製される、経皮薬物含有接着剤マトリックスの実施形態を示す。接着剤BはGELVA(登録商標)3083であり;接着剤EはDURO−TAK(登録商標)87−2516であり;接着剤FはGELVA(登録商標)3067であり、および接着剤GはGELVA(登録商標)3235である。
Figure 2008511663
薬物含有接着剤組成物は、一般には、方法IVによって調製した。経皮パッチは、表7における組成物の各々で、約600μmの湿潤基材流延フィルム厚を用いて調製した。接着剤B、FおよびGで調製されるパッチに用いた剥離ライナーはシリコーンコートポリエステル(Loparex PET Liner Grade 24950)であり、接着剤Eで調製されるパッチにはフルオロポリマーコートポリエステル(SCOTCHPAK(商標)1022、3M)であった。
次に、この流延フィルムを、方法IVにおいて説明されるように、実験用乾燥機を用いて実質的に乾燥させて実質乾燥DIAマトリックスを得る。この実質的に乾燥したDIAマトリックスの薬物積載含有%も全浸透増強剤の見積もり%量と共に表7に示す。閉鎖性バッキングフィルム(SCOTCHPAK(商標)9732、3M、ポリエステル/EVA積層体)を実質乾燥DIAマトリックス上に積層した。
約600μmの湿潤基材コーティングは、約10から約20cmのパッチサイズで、実質乾燥DIAマトリックスの重量を基準にして、約8から約15mg/20cmの有効薬物積載をもたらした。経皮パッチのDIAマトリックス中に、約20℃から約25℃の範囲の周囲室温および約40%から約60%の範囲の周囲室内湿度での約12時間の保存期間にわたって、結晶を視覚的に観察することはできなかった。
前述の雰囲気条件の下での約3日間の保存の後、パッチ例8−Jおよび8−Kには結晶は観察されず;パッチ例8−A、8−B(端部のみ)、8−(C−F)、および8−(H−IおよびL−N)の表面には幾らかの比較的小さい散在性の結晶針が認められ;パッチ例8−Dには広範な結晶化が認められた。
これらの結果は、薬物含有量、浸透増強剤および接着剤を適切に調整することにより、パッチの安定性(すなわち、結晶化の欠如)を制御もしくは最小化できることを示した。
加えて、実施例8−Nのパッチを制御湿度チャンバー内でゼロ、約20%、約40%、約60%、および約100%からの範囲の周囲相対湿度に約25℃の周囲温度で約8日間処することによって示されるように、周囲相対湿度を完璧に制御することによって結晶化が最小化された。これらの結果を第1−4、7および8日について表7Aに示す。
Figure 2008511663
これらの結果は、比較的低い湿度を維持することによってDIAにおける結晶形成が有益に排除もしくは最小化されたことを示す。
この例は、実施例8−(A−F)の経皮パッチからのグラニセトロンの皮膚浸透速度および相対薬物放出速度を、(実施例5において説明される通りに調製され、および約600μmの湿潤基材コーティング厚から流延された)実施例5−Gおよび5−Kの経皮パッチと比較して示す。
皮膚浸透は、イン・ビトロで、皮膚浸透法Iにおいて説明される浸透セルと横並びのFranzセルに搭載されたヒト死体皮膚を用い、HPLC法Dを用いて行った。μg/cm/時間での皮膚浸透速度を相対皮膚浸透速度(これらは2つの別の研究に基づく)と共に各々表8に示す。
約24時間にわたる実施例5−Gおよび8−(A−F)の経皮パッチからの薬物放出を、パッチ例5−Kのものに対して、薬物放出法IIにおいて説明される標準溶解技術によって決定した。薬物放出はμg/cm時間の二乗根(時間1/2)で表し、パッチ例5−Kに対する薬物放出%を各々表8に示す。
Figure 2008511663
薬物放出速度および皮膚浸透速度のプロットされたデータの傾きに基づいて、皮膚浸透速度は薬物放出の速度によって制御され、遅延時間の相異は皮膚浸透中に皮膚を飽和するのに要する時間に帰するものと判定された。経皮パッチ8−Jと比較した皮膚パッチ例5−Kの皮膚浸透速度を、マイクログラム/cmで、約24時間にわたって図3にグラフ表示する。
この例は、実施例8、パッチ例8−(A−F)、並びに実施例5、パッチ例5−Gおよび5−Kの経皮パッチの粘着特性を示す。粘着試験は粘着試験法IIIにおいて説明される通りに行った。5つの試料/パッチ実施形態の結果を表9に示す。
Figure 2008511663
全体的に、パッチ例5−Kの粘着は好ましいものであった。
この例は、浸透増強剤として、モノラウリン酸ソルビタンもしくは鉱油もしくはこれらの組み合わせを含み、一般法IVによって調製された薬物含有接着剤(DIA)組成物およびこれらから調製された経皮パッチの実施形態を示す。経皮パッチはシリコーンコート(PET)剥離ライナー(MEDIRELEASE(登録商標)2249)および閉鎖性バッキングフィルム(SCOTCHPAK(商標)9732)を用いて調製した。
DIA組成物を、実質的に乾燥したDIAマトリックスの薬物積載重量%および浸透増強剤含有重量%と共に表10に示す。
Figure 2008511663
調製されたパッチの各々からの、方法II(USP回転パドル、装置Vを用いる)およびHPLC法C(表A)において説明される通りに決定された、μg/cm/時間での薬物放出速度、および遅延時間を表10Aに示す。
Figure 2008511663
パッチ例11−Aからの薬物放出速度およびこの物理的安定性はパッチ例11−(B−C)よりも高いと判定された。
この例は、様々な量の薬物、およびモノラウリン酸ソルビタンを単独で、またはN−メチル−2−ピロリドン(NMP)もしくは鉱油との組み合わせで、表11に示される量で含む薬物含有接着剤(DIA)組成物の実施形態並びにこれらから調製される経皮マトリックスパッチを示す。実質的に乾燥したDIAマトリックスの薬物積載重量%および浸透増強剤重量%を表11に示す。
Figure 2008511663
薬物含有接着剤組成物は一般には方法IVによって調製し、経皮パッチは表11の組成物の各々でシリコーンコートPET剥離ライナー(MEDIRELEASE(登録商標)2249)および閉鎖性バッキング・ポリエステル/EVA積層フィルム(SCOTCHPAK(商標)9732)を用いて調製した。
マイクログラム/cm/時間1/2での薬物放出データを、方法II、HPLC法C(表A)により、実施例12−B、12−C、12−D、および12−Eで調製したパッチについて決定した。これらのデータは、パッチ例12−Dおよび12−Eからの薬物放出速度がパッチ例12−Bおよび12−Cからのものよりも速く、マトリックス中の薬物結晶の形成もより早く観察されたことを示した。これらのパッチは、約25℃の周囲温度および60%相対湿度で約7日の保存について物理的に安定であると判定された。驚くべきことに、同じ組成物を調製し、異なる供給者(Loparex)からのシリコーンコートPET剥離ライナーを用いてパッチを製造したとき、前記保存条件下で約3日以内にマトリックス中に薬物結晶が観察された。
イン・ビトロでヒト死体皮膚を通しての皮膚浸透速度を、方法Iにより、バッチ例12−C、12−Gおよび12−Hについて96時間にわたって決定したところ、表11Aに示されるように、各々8マイクログラム/cm/時間1/2を上回るグラニセトロン皮膚浸透速度を持続した。
Figure 2008511663
パッチ例12−C、12−Gおよび12−Hを、未包装のまま、約40℃の周囲温度および約75%の相対湿度を有する安定性試験チャンバー内で別々に保存したところ、これらの実施形態のうちの各々1つで約24時間の保存期間内にDIAマトリックス中に結晶形成があった。これらの組成物の安定性は、保存で観察されるDIAマトリックス中の薬物結晶形成の程度もしくは開始時間に基づいて、モノラウリン酸ソルビタンの源による影響を受けないものと判定された。例えば、実施例12−Fの組成物およびパッチも商業的供給者(Aldrich)から得たモノラウリン酸ソルビタンで上手く調製された。
この例は、様々な浸透増強剤および量を含む薬物含有接着剤(DIA)組成物の実施形態およびこれらから調製された経皮パッチを示す。経皮パッチは、シリコーンコート(PET)剥離ライナー(MEDIRELEASE(登録商標)2249)および閉鎖性バッキングフィルム(SCOTCHPAK(商標)9732)を用いて調製した。浸透増強剤は、実質的に乾燥したDIAマトリックス中の薬物積載重量%とともに表12に示される量の、モノラウリン酸ソルビタン、ポリビニルピロリドン(PVP)、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール400(PEG−400)、およびジメチコンであった。
Figure 2008511663
実施例12−I、13−E、13−Fおよび13−Gについて説明されたDIA組成物で調製されたパッチからの薬物放出速度を、方法II、HPLC法C(表A)によって決定した。このデータを表13に示す。
Figure 2008511663
経皮パッチ例12−Iおよび13−Fが好ましい。経皮パッチ例13−Eおよび13−Gは最も早い薬物放出速度を有していたが、経皮パッチ例13−EはDIAマトリックスからのジメチコン浸出の証拠を示し、経皮パッチ例13−Gは、ヒト被験者の上腕に貼付されたプラセボパッチを用いるイン・ビボ装着試験に基づいて、比較的低い皮膚への接着性を有していた。プラセボパッチの類似の試験において、鉱油を含むパッチ例12−Iの接着性はパッチ例13−Fを上回って好ましいものであった。
研究の1つ(研究I)においては、皮膚浸透速度を方法I、HPLC法C(表A)によりパッチ例12−1について決定し、実施例11−Aにおいて説明される通りに調製されたパッチと比較した。第2の研究(研究II)においては、パッチ例13−E、13−Fおよび13−Gの皮膚浸透速度を決定し、これもパッチ例11−Aの皮膚浸透速度と比較した。両者の研究からの結果を、パッチ例11−Aに対する算出皮膚浸透%と共に表13Aに示す。
Figure 2008511663
研究1において、経皮パッチ例11−Aよりも少ない量のグラニセトロン塩基および浸透増強剤の組み合わせを有する経皮パッチ例12−1はより長い遅延時間およびより低い皮膚浸透速度を有していた。研究IIにおいて、パッチ例11−Aと同じ量のグラニセトロン塩基を有する経皮パッチ例13−E、13−Fおよび13−Gは、各々、経皮パッチ例11−Aより高い皮膚浸透速度を有していた。経皮パッチ例13−Fが好ましいものであった。
PVPおよびモノラウリン酸ソルビタン浸透増強剤の組み合わせを含むDIA組成物で調製された経皮パッチ例13−(A−D)については薬物放出速度も決定した。これらのデータは、驚くべきことに、薬物放出速度が1から10重量%に増加するDIAマトリックス中に存在するPVPの量に従って増加することを示した。
イン・ビトロ皮膚浸透速度を方法I、HPLC法C(表A)により経皮パッチ例13−Cおよび13−Dについて決定し、経皮パッチ例11−Aの皮膚浸透速度と比較した。これらの結果を、経皮パッチ例11−Aに対する算出皮膚浸透速度と共に表13Bに示す。
Figure 2008511663
約5重量%のPVPを含む経皮パッチ例13−Cが薬物放出および皮膚浸透の増加のため最適と判定された。
この例は、様々な量の薬物および様々な量の浸透増強剤の組み合わせを含む薬物含有接着剤(DIA)組成物の実施形態並びにこれらから調製された経皮パッチを示す。経皮パッチはシリコーンコート(PET)剥離ライナー(MEDIRELEASE(登録商標)2249)および閉鎖性バッキングフィルム(SCOTCHPAX(商標)9732)を用いて調製した。浸透増強剤は、実質的に乾燥したDIAマトリックス中の薬物積載重量%と共に表14に示される量の、PVP、ポリオキシエチレン(4)ラウリルエーテル(Laureth−4)、プロピレングリコール、および鉱油であった。
Figure 2008511663
実施例15(A−J)のDIA組成物で調製されたパッチからの薬物放出速度を方法II、HPLC法C(表A)によって決定した。これらのデータを表14Aに示す。
Figure 2008511663
皮膚浸透速度を選択されたパッチについて方法I、HPLC法C(表A)により5つの別々の試験(研究I−V)において決定し、実施例11−Aのパッチと比較した。研究Iにおいては、実施例13−Hのパッチも比較のために含めた。各研究からの結果を表14Bに示す。
Figure 2008511663
これらのデータは、薬物の皮膚浸透速度が約6から13.5μg/cm/hr.の範囲で維持されたことを示す。約6から約12μg/cm/hr.の範囲で維持された皮膚浸透速度は4日パッチ方式に有用であると判定され、これらのパッチ処方のすべてによってもたらされた。
パッチ例15−Jが一般に好ましいものであった。安定性試験において、未包装形態でチャンバー内に約40℃の周囲温度および約75%の相対湿度(40/75保存条件と呼ぶ)で保存されたパッチ例15−Jは、21日を上回って薬物種結晶を含まないままであった。同じ40/75保存条件の下で、パッチ例11−Aは24時間以内に薬物種結晶の証拠を示し、パッチ例15(A−E)は14日の保存まで結晶非含有のままであった。
この例は、グラニセトロン塩基、浸透増強剤の組み合わせ、laureth−4、鉱油、PVP、様々な接着剤を含む薬物含有接着剤の実施形態、およびこれらから調製される経皮パッチを示す。経皮パッチは一般法IVによりシリコーンコートPET剥離ライナー(MEDIRELEASE(登録商標)2249)および閉鎖性バッキングフィルム(SCOTCHPAK(商標)9732)を用いて調製した。実質的に乾燥したDIAマトリックス中の薬物および浸透増強剤の重量%を表15に示す。
Figure 2008511663
この例は、様々な量および組み合わせの浸透増強剤、laureth−4、鉱油、PVPを含む薬物含有接着剤組成物、およびこれらから調製される経皮パッチを示す。経皮パッチは一般法IVによりシリコーンコートPET剥離ライナー(MEDIRELEASE(登録商標)2249)および閉鎖性バッキングフィルム(SCOTCHPAK(商標)9732)を用いて調製した。実質的に乾燥したDIAマトリックス中の薬物および浸透増強剤の重量%をパッチ例15−Jと比較して表16に示す。
Figure 2008511663
イン・ビトロ皮膚浸透速度を方法II、HPLC法C(表A)により実施例17−(B−E)の組成物で調製された経皮パッチについて得、実施例15−Jの経皮パッチの皮膚浸透速度と比較した。図4は約96時間にわたる平均μg/cm/hr.イン・ビトロ皮膚浸透のグラフ表示である。マイクログラム/cm/時間での皮膚浸透速度を遅延時間(時間)と共に表16Aに示す。
Figure 2008511663
これらのイン・ビトロ皮膚浸透速度データは、浸透増強剤を含む経皮パッチ例17−C、17−Dおよび15−Jが浸透増強剤を含まない経皮パッチ例17−Bを上回って実質的に増加した薬物放出を均一に制御することを示す。時間に伴う経皮パッチ例15−Jからのグラニセトロンのイン・ビトロ皮膚浸透速度は、約72時間まで8マイクログラム/cm/時間を上回る速度を維持した後、約96時間で約4マイクログラム/cmの速度まで徐々に低下した。
組成物例17(A−D)で調製された経皮パッチについて方法I、HPLC法C(表A)によって得られた薬物放出速度を、実施例15−Jの経皮パッチ(2重量%のlaureth−4を含み、他の点では経皮パッチ例17−Aに組成的に類似する)からの薬物放出速度と比較した。2通りの試料からの24時間にわたる結果を表16Bに示し、平均薬物放出を図5においてマイクログラム毎平方センチメートル対時間(時間の平方根(時間1/2))のプロットとしてグラフ表示する。
Figure 2008511663
これらの結果は浸透増強剤が薬物放出を促進することを示した。最高薬物放出速度は経皮パッチ例15−Jで達成され、最低放出速度は経皮パッチ例17−B(浸透増強剤を含まない)で達成された。
経皮パッチ例15−Jの6つの試料および経皮パッチ例17(A−D)の各々の4つの試料の粘着を方法IIIによって決定し、これらの結果を表16Cに示す。
Figure 2008511663
これらの平均粘着値は、経皮パッチ例17−Bが最高粘着を有し、浸透増強剤を含むパッチが3N/0.2cmを上回るピーク粘着値を有して許容可能と判定されたことを示す。
各々の実施例から2枚の経皮パッチを、未包装で、約25℃の周囲室温および約60%の相対湿度で、並びに、これとは別に、約45℃室内保存の高温および75%相対湿度(加速エイジング)で、10日間保存した。次に、これらのパッチのDIAマトリックスを顕微鏡の下で薬物結晶について観察した。室内保存条件下では、薬物結晶を有するパッチはなかった。しかしながら、加速エイジング条件下では、経皮パッチ例17−A、17−Bおよび17−Dにおいて薬物結晶が観察され、浸透増強剤を含まない経皮パッチ例17−Bにおけるものは経皮パッチ例17−Aおよび17−Dにおいて観察されるものよりもサイズが大きかった。全体として、3種類の浸透増強剤の組み合わせを用いる経皮パッチ例15−Jの処方が好ましいものであった。
この例は、本発明の経皮パッチの実施形態の長期周囲室内保存条件(約25℃および約60%相対湿度(RH))および加速エイジング保存条件(約45℃および約75%RH)の下での約3ヶ月の保存期間にわたる安定性を示す。これらの保存条件は、一般には、International Conference on Harmonisationが容認し得るものに合致する。
実施例15−Jの組成物の400gバッチを調製し、約12.5cmの活性領域を有する経皮パッチの実施形態を、シリコーンコートPET剥離ライナー(MEDIRELEASE(登録商標)2249)および閉鎖性バッキングフィルム(SCOTCHPAK(商標)9732)を用いて調製した。これらのパッチをアルミホイルパウチ内に個別に包装した。
これらの経皮パッチの安定性を、視覚的外見、方法IIIによる粘着、並びに2週間、1ヶ月および3ヶ月の保存期間の後にアッセイしたラベル表示薬物含量の重量%に基づいて評価した。これらの結果を表17にまとめる。
Figure 2008511663
これらのデータは、すべての保存したパッチの粘着および薬物含有%が指定された限度内に留まっていたことを示す。保存したパッチのすべてがこれらの方形形状および寸法を保持していた。接着剤マトリックス中に薬物結晶は観察されず、パッチの表面上に常温流れの徴候もしくは残滓はなかった。包装からの漏出は認められなかった。
本発明を一般的に、および好ましい実施形態に関して説明した。開示された組成物および方法の変更および変形を本発明の新規概念の精神および範囲から逸脱することなしになし得ることは理解されるであろう。
単層薬物含有接着剤送達系として表される、本発明の経皮制吐パッチの模式図。 約24時間にわたる、実施例5−B、5−C、5−Dおよび5−Eの経皮皮膚接着性制吐系からのグラニセトロンの放出のグラフ。 約24時間にわたる、実施例5−Kおよび8−Jの経皮皮膚接着性制吐系からのグラニセトロンの平方センチメートルあたりのマイクログラムでのイン・ビトロ皮膚浸透(ヒト死体)のグラフ。 実施例15−J、17−B、17−C、17−D、および17−Eの経皮皮膚接着性制吐系からの平方センチメートルあたりの平均マイクログラムでのグラニセトロンのイン・ビトロ皮膚浸透(ヒト死体)のグラフ。 時間の平方根(時間)としてプロットされた、平方センチメートルあたりの平均マイクログラムでの、実施例15−J、17−A、17−B、17−C、および17−Dの経皮制吐系からの約24時間にわたる薬物放出プロフィールのグラフ。

Claims (39)

  1. 薬物含有接着剤マトリックスを有し、および、全組成物重量基準で、
    有効制吐量の、選択的5−HT受容体アンタゴニストである制吐薬;
    組成物からの薬物の実質的に均一な徐放をもたらすのに有効な量の皮膚浸透増強剤;および
    有効皮膚接着量の、生理学的に寛容性の水不溶性感圧性接着剤;
    を含み、
    前記制吐薬および浸透増強剤は前記接着剤に組み込まれて薬物含有接着剤マトリックスをもたらす、
    経皮皮膚接着剤制吐組成物。
  2. 制吐薬がグラニセトロン塩基もしくはこれらの医薬的に許容し得る塩である、請求項1の組成物。
  3. 制吐薬がグラニセトロン塩基であり、前記浸透増強剤がグラニセトロン塩基を約20から約25℃の範囲の周囲室温でミリリットルあたり少なくとも10から少なくとも約200ミリグラムの範囲の量で組み込むことが可能である、請求項1の組成物。
  4. 少なくとも1種類の浸透増強剤が両性非プロトン性溶媒、脂肪族エステル、ソルビタン誘導体であるカルボン酸エステル、グリコール、ポリオール、N,N−ジ(C−C)アルキルアミノ置換(C−C18)アルキル(C−C18)カルボン酸エステル、油、表面活性剤、および1−ビニル−2−ピロリドンのポリマーからなる群より選択される、請求項1から3のいずれか一項に記載の組成物。
  5. 浸透増強剤が1−ビニル−2−ピロリドンのホモポリマーもしくは酢酸ビニル共重合体を含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の組成物。
  6. ホモポリマーがポリビニルピロリドンである、請求項5の組成物。
  7. 浸透増強剤が表面活性剤を含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の組成物。
  8. 表面活性剤がlaureth−4である、請求項7の組成物。
  9. 浸透増強剤が両性非プロトン性溶媒を含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の組成物。
  10. 両性非プロトン性溶媒がN−メチル−2−ピロリドンである、請求項9の組成物。
  11. 少なくとも2種類の浸透増強剤を含み、少なくとも一方の浸透増強剤が両性非プロトン性溶媒であり、および他方がソルビタン誘導体であるカルボン酸エステルである、請求項1から3のいずれか一項に記載の組成物。
  12. 両性非プロトン性溶媒がN−メチル−2−ピロリドンであり、カルボン酸エステルがモノラウリン酸ソルビタンである、請求項11の組成物。
  13. 少なくとも2種類の浸透増強剤を含み、少なくとも一方の浸透増強剤がポリビニルピロリドンであり、および他方がポリエチレングリコールであるポリオールである、請求項1から3のいずれか一項に記載の組成物。
  14. ポリオールがポリエチレングリコール400である、請求項13の組成物。
  15. 少なくとも2種類の浸透増強剤を含み、少なくとも一方の浸透増強剤がポリビニルピロリドンであり、および他方がグリコールである、請求項1から3のいずれか一項に記載の組成物。
  16. 少なくとも2種類の浸透増強剤を含み、少なくとも一方の浸透増強剤がポリビニルピロリドンであり、および他方が非イオン性表面活性剤である、請求項1から3のいずれか一項に記載の組成物。
  17. 表面活性剤がポリオキシエチレン脂肪族エーテルである、請求項16の組成物。
  18. 表面活性剤がlaureth−4である、請求項17の組成物。
  19. ポリビニルピロリドンが約29から約32の範囲のK値を有する請求項18の組成物。
  20. 少なくとも2種類の浸透増強剤を含み、少なくとも一方の浸透増強剤が鉱油であり、および他方が非イオン性表面活性剤である、請求項1から3のいずれか一項に記載の組成物。
  21. 少なくとも2種類の浸透増強剤を含み、少なくとも一方の浸透増強剤がグリコールであり、および他方が非イオン性表面活性剤である、請求項1から3のいずれか一項に記載の組成物。
  22. グラニセトロン塩基、ポリビニルピロリドン、非イオン性表面活性剤および鉱油を含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の組成物。
  23. 非イオン性表面活性剤がlaureth−4である、請求項22の組成物。
  24. 接着剤がアクリル接着剤、ゴム接着剤、シリコーン接着剤、もしくはこれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項1から23のいずれか一項に記載の組成物。
  25. 接着剤が結晶性制吐薬を実質的に含まない、請求項1から24のいずれか一項に記載の組成物。
  26. 不活性バッキングを含み、および有効制吐量の、請求項1から25のいずれか一項に記載の皮膚接着剤組成物をこの表面上に含み、前記皮膚接着剤組成物が皮膚接触表面を提供する経皮制吐系。
  27. バッキングが閉鎖性であり、および約200g/m/24時間以下の水蒸気透過率を有する、請求項26の経皮制吐系。
  28. バッキングがポリエステルおよびエチレン酢酸ビニル積層体を含む、請求項26の経皮制吐系。
  29. 制吐薬がグラニセトロン塩基であり、浸透増強剤がN−メチル−2−ピロリドンおよびモノラウリン酸ソルビタンを含み、および接着剤がアクリル接着剤である、請求項26の経皮制吐系。
  30. 制吐薬がグラニセトロン塩基であり、浸透増強剤がポリビニルピロリドンおよびlaureth−4を含み、および接着剤がアクリル接着剤である、請求項26の経皮制吐系。
  31. 制吐薬がグラニセトロン塩基であり、浸透増強剤がポリビニルピロリドン、laureth−4、および鉱油を含み、および接着剤がアクリル接着剤である、請求項26の経皮制吐系。
  32. 皮膚接触表面上に剥離ライナーを含む、請求項26から31のいずれか一項に記載の経皮制吐系。
  33. 剥離ライナーがシリコーンコートポリエステルである、請求項32の経皮制吐系。
  34. 治療用量の制吐薬を哺乳動物に送達する方法であって、皮膚表面を請求項26から31のいずれか一項に記載の経皮制吐系の皮膚接着剤組成物と接触させ、および前記接触を有効治療の維持に十分な期間維持することを含む方法。
  35. 接触を少なくとも1日1回達成する、請求項33の方法。
  36. 制吐薬がグラニセトロン塩基であり、および治療用量が、約1週間の皮膚接触期間にわたって毎日放出される、約1から約2mgグラニセトロンの範囲である、請求項34および35のいずれか一項に記載の方法。
  37. 包装形態にある、請求項26から33のいずれか一項に記載の経皮制吐系。
  38. 制吐組成物として請求項37の包装された組成物を収容する、制吐治療用キットを含む製造物品。
  39. 使用説明指示をさらに含む、請求項38の製造物品。
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