JP2008510023A - 分包化洗剤または洗浄剤の製造方法 - Google Patents

分包化洗剤または洗浄剤の製造方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、a)水溶性材料を変形して、少なくとも1つのオリフィスと、このオリフィスを取り囲むエッジと、少なくとも1つのさらなるコーナー及び/又はエッジとを備えた容器を形成する工程;b)洗濯活性溶融物または洗浄活性溶融物を導入し、その溶融物を固化させる工程;c)この容器に少なくとも1種類のさらなる洗濯組成物又は洗浄組成物を充填する工程;及びd)この充填済み容器に仕上げ処理を施す工程を含んで成る、分包化洗濯組成物又は洗浄組成物の製造方法であって、工程a)で形成された容器が、工程b)において、その容器の少なくともさらなるコーナー及び/又はエッジが、溶融物の固化物で少なくとも部分的に充填されるように、溶融物で充填される製造方法に関する。このことが、安定で変形に抗する、分包化洗濯組成物又は洗浄組成物を得ることを可能とする。

Description

本発明は、安定な分包化(分けて包装した又は小分けした)水溶性洗濯組成物または洗浄(又は清浄)組成物、およびそれらの製造方法に関する。
今日では、洗濯組成物または洗浄組成物は、種々の供与形態で消費者に利用されている。洗浄粉末および顆粒に加えて、この範囲には、例えば、押出成形組成物またはタブレット組成物の形態の洗剤濃縮物も含まれる。これらの固体、濃縮された供与形態および圧縮された供与形態は、用量単位当たりの体積が低減されるという特徴があり、従って、包装および輸送の費用が削減される。特に、洗濯組成物または洗浄組成物タブレットは、計量が簡単という消費者の望みをさらに満たすものである。
上記粒状または圧縮洗濯組成物または洗浄組成物の代替として、フィルム(又は膜)などの水溶性または水分散性被膜(又は外皮)を有する固体または液体洗濯組成物または洗浄組成物の記載が、ここ数年、ますます増えている。タブレット同様、これらの組成物は、洗濯機または食器洗浄機中に、水溶性の外装と一緒に投入することができるので、計量が簡単であることを特徴とするとともに、また一方で、それらは、圧縮材料に比べて、より良好な溶解およびより迅速な活性を特徴とする、液体または粉体洗濯組成物または洗浄組成物として配合することもできる。このようにして個々の用量単位となるように包装された洗剤は、1以上の小袋を洗濯機もしくは食器洗浄機に、またはその洗剤コンパートメントに直接投入することにより、あるいは1以上の小袋を、例えばバケツ、手洗い槽またはシンク内の所定量の水に投入することにより、簡単に投入することができる。
これらの水溶性包装の製造および立体構成のため、当業者ならば一連の異なる(又は種々の)方法が利用できる。これらの方法には、ボトル吹込成形、射出成形、注入成形および異なる熱成形法が含まれる。これらの方法によって製造した組成物は、タブレットに比べて、一般に向上した溶解特性を特徴とするが、圧密不足のために、これらの組成物の用量単位当たりの体積は同程度の性能のタブレットの体積よりも大きい。しかしながら、このような体積の増加により、これらの組成物の投入、特に洗濯機または食器洗浄機の投入容器を通じての洗濯組成物または洗浄組成物の投入(投入容器が十分に大きな容積のものでない場合)において問題が生じる。特に食器洗浄機用洗剤の場合であるが、繊維製品用洗濯組成物の場合においても、特定の電気器具に備え付けられている洗剤コンパートメントを、その容積に関して最大限に利用する必要がある。そのためには、洗剤コンパートメントの形状に最適に調整された安定な分包化洗濯組成物または洗浄組成物が必要である。洗剤コンパートメントは特に直方体形デザインのものが多いため、それに応じて、コンパートメントの容積が利用できるように、利用可能な実質的に直方体の洗濯組成物および/または洗浄組成物を得ることが望ましい。
このような体積の増加に付随して、熱成形法によって製造した包装済み組成物は、特に魅力のない外観および触質性(又は触知性)を特徴とする。小袋は柔弱で寸法が安定せず;包装材料には肉眼で確認できる折り目およびゆがみが見える。そのような包装済み組成物、特に外装を熱成形によって製造したもののこうした不安定性から、さらなる問題が起こる。この不安定性が、容器をより損傷させやすくする可能性がある。特に粉末を充填した容器の場合では、容器が摩擦によって変形したときに粉末によって外装が損傷する可能性がある。さらに、そのような柔弱な小袋の取扱いは、本質的に安定な本体と比べて難しい。
よって、本願の1つの目的は、寸法安定性分包化(分けて包装した又は小分けした)洗濯組成物または洗浄組成物(portioned washing and cleaning composition)を製造する方法を提供することである。
さらなる目的は、洗濯機または食器洗浄機の通常の洗剤コンパートメントの容積を最大限に占める寸法安定性の分包化洗濯組成物または洗浄組成物を提供することである。
さらなる目的は、特に、洗濯組成物または洗浄組成物が粉体洗濯活性物質または洗浄活性物質を含んでなる場合、上述した、水溶性または水分散性外装に対する機械的損傷の問題を避けることである。
今般、これらの目的の少なくとも1つが、
a)水溶性材料を変形して、少なくとも1つのオリフィスと、このオリフィスを取り囲むエッジ(縁又はへり)と、少なくとも1つのさらなるコーナー(隅又はかど)および/またはエッジとを備えた容器を形成する工程;
b)洗濯活性溶融物(又は融解物)または洗浄活性溶融物を導入し、その溶融物を固化させる工程;
c)この容器に少なくとも1種類のさらなる洗濯組成物または洗浄(又は清浄)組成物を充填する工程;および
d)この充填済み容器に仕上げ処理を施す工程
を含んで成る、分包化洗濯組成物または洗浄組成物の製造方法であって、
工程a)で形成された容器が、工程b)において、その容器の少なくともさらなるコーナーおよび/またはエッジが、溶融物の固化物で少なくとも部分的に充填されるように、溶融物で充填されることを特徴とする製造方法により達成されることが見出された。
本発明はさらに、本発明の製造方法により得られる分包化洗濯組成物または洗浄組成物に関する。本発明は、次の特徴:
a)容器が水溶性材料を含んで成り、エッジに囲まれた少なくとも1つのオリフィスと少なくとも1つのさらなるコーナーおよび/またはエッジを備えていること;
b)その容器内に洗濯活性溶融物の固化物または洗浄活性溶融物の固化物が存在し、その溶融物の固化物で、少なくとも容器のさらなるコーナーおよび/またはエッジが少なくとも部分的に充填されていること;
c)溶融物の固化物を含む容器の残りの部分に少なくとも1種類のさらなる洗濯組成物または洗浄組成物が存在すること;および
d)少なくとも1種類の封止材が、容器のエッジに囲まれたオリフィスを封止していること
を備えた分包化洗濯組成物または洗浄組成物に関する。
発明を実施するための形態
以下、本発明の方法の工程をさらに詳しく記載する。
工程a)
本発明の方法の工程a)では、水溶性または水分散性材料は、少なくとも1つのオリフィスを備えた容器へと成形される。このオリフィスにおいて、この容器はオリフィスを取り囲むエッジまたは縁取りを備えることは不可避である。工程a)で容器に用いる製造方法にもよるが、例えば熱成形により、被覆材の周縁面(へり)がオリフィスを取り囲むエッジに隣接して存在してもよい。この容器の形成に好適な変形方法を以下に詳細に記載する。
本発明によれば、成形方法(又はプロセス)により、オリフィスを取り囲むエッジの他、少なくとも1つのさらなるコーナーおよび/またはエッジを備える容器が製造される。この種の容器の厳密な設計(又はデザイン)は、少なくとも1つのさらなるコーナーおよび/またはエッジが存在する限り、本明細書に関する制限は特にない。
正確に1つのさらなるコーナーを備え、さらなるエッジは含まない本体の一例としては、円錐がある。
1つのさらなるエッジを備え、さらなるコーナーは含まない本体の一例としては、円柱、またはフラストコーン(frustocone)、又は2つの球体または卵形セグメントから形成され、1つのオリフィスを備える本体であって、その球形または卵形セグメントがオリフィスの形成を伴いエッジを介して接続されている本体がある。これらのセグメントは本体とほぼ同じ大きさである。このような本体はまた、コーナーを有さないバッグとして説明することもできる。
さらなる例としては、多角形フットプリント(又は底部形状)を有する三次元体があり、この本体は多角形フットプリントの三次元連続を構成する。多角形フットプリントを有する本体の好ましい例としては、角柱形(又はプリズム型)本体がある。角柱形本体の例としては、三角柱、斜方角柱、正斜方角柱(orthorhombic)、四角柱、五角柱、六角柱または八角柱がある。直方体形状が特に好ましい。さらなる好適な多角形本体の例としては、三角錐、四角錐、斜方角錐、正斜方角錐(orthorhombic)、六角錐または八角錐およびそれらの両錐体がある。本発明によれば、この本体はまた、種々の幾何体の混合形態であってもよい。
また、この容器の形状は、種々の洗濯機および食器洗浄機の投入容器/洗剤コンパートメントの不規則ないずれの形状にも合うようにすることができる。
本発明によれば、分包化洗濯組成物または洗浄組成物完成品において、特定の理想的な三次元形状または変形方法によって規定される三次元形状にはひずみがあってもよく、例えば、本体のエッジは外側に曲がっていてもよい。これはとりわけ、外装材料が変形操作後に元の形状にもどろうとすることによるものである。既知の方法に比べ、理想形状または所定形状からのこのようなずれは、本明細書では少なくなる。本発明によれば、本体、特に、直方体などの多角形本体はまた、例えば約±5°まで、好ましくは約±3°まで、より好ましくは約±1°までの、理想的な角度からの小さなずれが存在する本体を含むものと理解すべきである。
上述のように、工程a)において製造された容器は好ましくは角柱の形状であり、特に直方体形容器である。この場合、この本体の全表面がオリフィスとして用いられるのが好ましい。しかしながら、本発明によれば、表面の一部だけをオリフィスとして用いることもできる。
直方体形状は、典型的な直方体形洗剤コンパートメントまたは食器洗浄機を容量という点で最大限満たし得ることが好ましい。さらに、直方体形分包化洗濯組成物または洗浄組成物は、極めて効率的に空間を節約する様式で保存することができる。
水溶性または水分散性物質の外装材料はできる限り薄いことが好ましい。外装材料の設計が厚すぎると、容器中に存在する洗濯組成物の放出が遅くなるという不都合が起こり得る。熱成形ならば、特に、十分に薄い外装とすることができる。従って、工程a)における変形は、熱成形によって行うのが好ましい。少なくとも1つの容器壁または容器の閉鎖部分の厚さは、好ましくは200μm未満、好ましくは120μm未満、より好ましくは90μm未満、特に好ましくは70μm未満の壁厚を有する。特に好ましい実施形態では、水溶性または水分散性容器およびその各閉鎖部分は、200μm未満、好ましくは100μm未満、より好ましくは70μm未満の壁面の厚さを有する。
工程a)において容器を形成するために用いる材料および変形方法を以下により詳細に説明する。
工程b)
洗濯または洗浄活性溶融物を導入すること、およびその容器のさらなるコーナーおよび/またはエッジがその溶融物の固化物により少なくとも部分的に充填されるように溶融物を固化することで、工程a)で形成された容器が、成形方法により規定される本体の形状がさらなる洗濯組成物および/または洗浄組成物の導入後も、また、その後の仕上げ処理の際もほぼ保持されるように安定化される。
本発明の一態様では、この溶融物は、固化の後、さらなるコーナーおよび/またはエッジの領域に実質的に排他的に存在することが好ましい。この実施形態では、容器の安定化は、さらなる洗濯活性物質または洗浄活性物質のための十分なキャビティー(又は空洞)がなくならないように達成することができる。
本発明のもう1つの態様では、さらなるコーナーおよび/またはエッジが少なくとも部分的に充填されるとともに、溶融物の固化物がその容器の他の領域にも存在することもまた好ましいと考えられる。この実施形態では、形成された容器のさらなる安定化が達成でき、その上、この外装は、外装を損傷するおそれのある、または外装と適合しないさらなる洗濯活性物質または洗浄活性物質から、より良好に保護され得る。特に、好ましい実施形態では、溶融物の固化物は、その溶融物の固化物により凹型キャビティーが形成されるように形成することができ、その容器のオリフィスに向かった凹部の最下点は容器の中央領域にあることが好ましい。
本発明によれば、オリフィスを取り囲むエッジの領域は、分包化洗濯組成物または洗浄組成物完成品に封止材が存在する場合、少なくとも部分的に、溶融物の固化物で提供される。
本発明によれば、さらなるコーナーおよび/またはエッジの部分的充填とは、少なくとも、分包化洗濯組成物または洗浄組成物が、溶融物の固化物で安定化されるような割合を意味するものと理解すべきである。溶融物の固化物で充填されるさらなるコーナーおよび/またはエッジの割合は、好ましくはさらなるコーナーおよび/またはエッジの少なくとも50%、より好ましくは少なくとも60%、より好ましくは少なくとも70%、いっそうより好ましくは少なくとも80%、いっそうより好ましくは90%、最も好ましくは100%である。これらのパーセンテージはその容器に存在するエッジおよびコーナーの全長を基準にしたものである。もちろん、溶融物の固化物はこれらのエッジ/コーナー内のみに延在するものではなく、これらのコーナーまたはエッジに直接隣接する領域もカバーする。このさらなる領域の範囲は、本発明に基づいて、容器の所望の安定性によって異なる。マルチチャンバー洗濯組成物または洗浄組成物の場合、溶融物の固化物は1つのチャンバーのコーナーおよび/またはエッジに少なくとも部分的に充填すればよいが、完全に充填することが好ましく、あるいは、これをいくつかのチャンバーまたは全てのチャンバーで行ってもよい。
溶融物の厚さは、当業者ならば広範囲に変更することができる。この分包化洗濯組成物または洗浄組成物は多相組成物である、すなわち、容器内に固体コンシステンシー(堅さ、稠度又は濃度:consistency)または液体コンシステンシーを有し得る少なくとも1つのさらなる洗濯組成物または洗浄組成物が存在する、と考えられるので、溶融物の固化物の層の厚さは、1又はそれ以上の洗濯活性組成物または洗浄活性組成物のための十分大きなキャビティーが残っているが、その容器の安定性には問題がないような厚さであることが好ましい。
マルチコーナーおよびマルチエッジ、特に、角柱形状分包化洗濯組成物または洗浄組成物の安定性を高めるためには、容器において、その容器の少なくとも1つの側面(又は壁面)、好ましくは2又はそれ以上の側面、より好ましくは全側面のさらなるコーナーおよび/またはエッジも同様に、溶融物の固化物で少なくとも部分的に、好ましくは完全に充填されることが好ましい。
直方体形包装済み洗濯組成物または洗浄組成物(または一般に多角形フットプリントを有する本体または角柱形本体形態での洗濯組成物または洗浄組成物)は、例えば、水溶性材料から容器を成形し、成形後、その容器の底部、すなわち容器の下面(下部コーナーおよびサイドエッジのいくつかを含む)に洗濯組成物または洗浄組成物の溶融物を充填する(充填後にこの洗濯組成物または洗浄組成物の溶融物は固化する)ことにより製造することができる。続いて、残りのキャビティーの一部をさらなる粉体洗濯組成物または洗浄組成物および液状またはゲル状洗濯組成物または洗浄組成物で充填した後、その容器を封止する。このようにして製造した組成物の場合、安定化の問題は一部の例では十分に解決されるが、外装の不安定性が残るために、外装に変形が生じた場合に溶融物で覆われていない部分で粉末がフィルムと溶融物との間を通過し得るという問題がなお残る場合もある。外装で粉末摩擦が起こるとともにさらなる機械的ストレスが生じた場合、このことにより水溶性外装に孔が形成し得る。さらに、フィルムは、一部の例ではコーナーの粉末領域において溶融物の上方で収縮することが多く、その結果、小袋の直方体の外観が失われる。これらの問題は、上述した、溶融物の固化物を用いる側壁の安定化により解決される。ゆえに、これが本発明の好ましい実施形態である。
直方体形の場合では、直方体形容器の1つの側面、好ましくは、2つの側面、さらなる好ましくは、2つの対向する側面、いっそうより好ましくは、4つ全ての側面が溶融物の固化物で充填されることが好ましい。さらなる実施形態も同様に可能であり、例えば、溶融物を直方体形容器の2つの隣接する側面上にまたは3つの側面上に充填する。容器、好ましくは、直方体形容器の底部が溶融物の固化物で覆われていることもまた好ましい。直方体の全てのコーナーおよびエッジが溶融物の固化物で完全に充填され、その直方体形容器の底部もまた溶融物の固化物で充填されている直方体形分包化洗濯組成物または洗浄組成物が特に好ましい。
上述したような設計の直方体では、特に粉体洗濯組成物または洗浄組成物が溶融物とフィルムとの間を通過し得るまたはそのフィルムに達し得るという問題は、粉末がフィルムと溶融物との間に侵入した結果としてのフィルムに対する損傷の問題が解決され、それと同時に安定な本体が形成されるように解決される。当然のことながら、この原則は多角形フットプリントを有する他の非直方体本体、例えば、角柱にも適用できる。
工程b)における溶融物の固化は、放置することにより受動的にまたは冷却することにより能動的に行うことができる。
本発明の方法の工程b)において記載した洗濯活性溶融物または洗浄活性溶融物を以下に詳細に説明する。本発明によれば、この洗濯活性溶融物または洗浄活性溶融物とは、洗濯活性物質または洗浄活性物質を少なくとも部分的に含む溶融物を意味する。
工程c)
工程b)が終了した後、少なくとも1つのさらなる洗濯組成物または洗浄組成物の充填を行う。
この目的に好適な配合物は、原則として当業者に公知である洗濯組成物または洗浄組成物およびそれらの組合せの全ての配合物、例えば、液体および固体(粉末、顆粒、押出物、圧縮材料、注入成形または寸法安定性ゲルなど)である。使用できる液体、ならびに低粘稠性の易流動性(又は自由流動性)液体または易流動性ゲルは、易流動性分散液、例えば、エマルジョンまたは懸濁液である。活性物質または活性物質組合せは、それらに固有の寸法安定性がなく、そのため、それらに、製造、貯蔵、輸送および消費者による取扱いについての通常の条件下で崩壊しない三次元形状が採用可能である場合には易流動性であると考えられる。この三次元形状は、記載した条件下で長期間、好ましくは4週間、より好ましくは8週間、特に32週間にわたってさえも変化しない、すなわち、製造によってもたらされる三次元幾何形状で存続する、すなわち、製造、貯蔵、輸送および消費者による取扱いについての通常の条件下ではひずみは生じない。易流動性の判定は、特に貯蔵および輸送においては通常の条件、すなわち、特に50℃より低い温度、好ましくは40℃より低い温度に基づく。従って、液体は特に融点が25℃より低い、好ましくは20℃より低い、より好ましくは15℃より低い活性物質または活性物質組合せであると考えられる。
工程c)における容器の少なくとも1つのさらなる洗濯組成物および/または洗浄組成物での充填には、少なくとも1つのさらなる粉体洗濯組成物または洗浄組成物での充填が含まれることが好ましい。所望により、さらなる洗濯組成物または洗浄組成物成分を加えて、三相またはより多相の分包化洗濯組成物または洗浄組成物を製造してもよい。例えば、溶融物の固化後、まず、粉体洗濯組成物または洗浄組成物を加え、その後、ゲル状組成物を加えることが好ましい。
使用できる洗濯組成物および洗浄組成物の組成を、後ほど詳細に説明する。
工程d)
本発明において、「仕上げ処理(又はフィニッシング)」とは、この充填済み容器の閉鎖および/または封止と洗濯組成物または洗浄組成物の各分包(又は包装)の形成を包含する。閉鎖および/または封止は、既知方法により、またはフィルムのヒートシールによって行われる。閉鎖材料/封止材料は、容器と同じ材料からなるものが好ましい。分包化は、各分包を得るための切り分けまたは型抜きなどの通常の方法によって行うことができる。
水溶性または水分散性包装中の本発明の組成物を、例えば、1つ、2つ、3つ、4つ以上の受容チャンバーを備えた容器として仕上げてもよい。
2つ以上のチャンバーでの仕上げ処理は、一般に、まず、第一の充填領域を得るために、工程a)で形成された容器に特定の高さまでのみ充填することにより行う。この場合、充填後の容器の充填レベルは10容量%〜95容量%の間、好ましくは20容量%〜90容量%の間、特に40容量%〜80容量%の間である方法が好ましい。第一の受容チャンバーでは、本発明の分包化組成物の最終用途に応じて、高充填レベルを選択することが好ましい。この高充填レベルとは、好ましくは10容量%〜99容量%の間、好ましくは30容量%〜96容量%の間、特に60容量%〜94容量%の間である。本体のこの第一の領域を、次に、分離層、好ましくは、水溶性または水分散性フィルムにより分離し(又は独立させ)(すなわち、閉鎖または封止し)、その後容器の残りのキャビティーの充填を行うことができる。続いて、閉鎖および/または封止が行われる。当然のことながら、最後に容器を閉鎖および封止する前に、このような方法で複数のチャンバーを形成することも可能である。
マルチチャンバー容器としての仕上げ処理を施すための種々の方法を以下に詳細に説明する。
本発明の方法は、特に洗濯組成物または洗浄組成物を最小容量で得たい場合には、好ましくは、その製造方法の過程で充填される容器内を減圧にすることにより行うことができる。よって、好ましい実施形態では、本発明は、
a)水溶性材料を変形して、少なくとも1つのオリフィスと、このオリフィスを取り囲むエッジと、少なくとも1つのさらなるコーナーおよび/またはエッジとを備えた容器を形成する工程;
b)洗濯活性溶融物または洗浄活性溶融物を導入し、その容器の少なくともさらなるコーナーおよび/またはエッジがその溶融物の固化物で少なくとも部分的に充填されるように、その溶融物を固化する工程;
c)この容器に少なくとも1種のさらなる洗濯組成物または洗浄組成物を充填する工程;
c1)この充填済み容器に水溶性フィルム網(film web)を適用する(当てる又は貼る)工程;
c2)この充填済み容器を封止する工程;
c3)この封止および充填済み容器に仕上げ処理を施す工程
を含む分包化洗濯組成物または洗浄組成物の製造方法であって、
この方法の過程で充填済み容器内が減圧にされ、
この減圧は、工程c1)で適用された水溶性フィルム網と充填材料との間に存在する空気が少なくとも部分的に工程c1)で適用された水溶性フィルム網のオリフィスを通って抜けることにより行われることを特徴とする製造方法に関する。
本発明の方法において必要な減圧を生じさせるため、これらの目的で当業者に公知の全てのものが好適なポンプであり、低真空に有用なウォータージェットポンプ、液体蒸気ジェットポンプ、ウォーターリングポンプおよびピストンポンプが特に好ましい。しかし、例えば、回転翼ポンプ、回転ピストンポンプ、車軸ポンプ、および吸着ポンプ、また、いわゆるルーツポンプおよびクライオポンプも好ましく使用することができる。高真空を確立するためには、回転翼ポンプ、拡散ポンプ、ルーツポンプ、ディスプレーサーポンプ、ターボ分子ポンプ、吸着ポンプ、イオンゲッターポンプ(ゲッター)が好ましい。
本発明の方法の好ましい実施形態では、この好ましい方法の変形で生じる減圧は、−100〜−1013ミリバールの間、好ましくは−200〜−1013ミリバールの間、より好ましくは−400〜−1013ミリバールの間、特に−800〜−1013ミリバールの間である。同様に、生じる減圧は−50〜−1013ミリバールの間、好ましくは−100〜−800ミリバールの間、特に−200〜−500ミリバールの間である方法が好ましい。
好ましい方法の変形では、この充填済み容器内の減圧は、工程c1)でのこの充填済み容器への水溶性フィルム網の適用後、工程c2)での封止前に行われる。
さらなる好ましい方法の変形では、充填済み容器内の減圧は、工程c2)での封止後、工程d)での仕上げ処理の前に行われる。
充填済み容器の両側、すなわち、工程c1)で適用されたフィルム網の下側と、充填済み容器の外部の、工程c1)で適用されたフィルム網の上側において減圧を生じさせる本発明の方法が特に好ましい。そのような特に有利な方法は、例えば、容器を形成するように成形した水溶性材料を組成物で充填した後、水溶性フィルム網を適用することによりこの充填材を被覆することによって実現する。充填および被覆済み容器は、この後、減圧チャンバーに移される。適用された水溶性フィルム網にはオリフィスが存在するため、減圧チャンバーに真空を適用することにより、充填済み容器の両側、すなわち、工程c1)で適用されたフィルム網の下側と、充填済み容器の外側の、工程c1)で適用されたフィルム網の上側に(しかし、減圧チャンバー内である)減圧が生じる。このように減圧が生じるのは、工程c1)で適用されたフィルム網の下側に存在する空気がこれらのオリフィスから工程c1)で適用されたフィルム網の上側の空間に抜け、そこで、真空が適用された結果として減圧チャンバーから除去されるためである。その後の工程段階で、この容器が全ての側面で閉鎖され、特に、空気がこれ以上工程c1)で適用されたフィルム網のオリフィスから容器へと抜けないように、工程c1)で充填済み容器に適用されたフィルム網を封止する。この後、減圧チャンバーから封止済み容器を取り出す際に容器の外側から作用する大気圧には容器の外壁、特に工程c1)で適用されたフィルム網を充填材料とをしっかり密接させる効果がある。
よって、本願は好ましくは、
a)水溶性材料を変形させ、少なくとも1つのオリフィスと、このオリフィスを取り囲むエッジと、少なくとも1つのさらなるコーナーおよび/またはエッジとを備えた容器を形成する工程;
b)洗濯活性溶融物または洗浄活性溶融物を導入し、その容器の少なくともさらなるコーナーおよび/またはエッジがその溶融物の固化物で少なくとも部分的に充填されるように、その溶融物を固化する工程;
c)この容器に少なくとも1種のさらなる洗濯組成物または洗浄組成物を充填する工程;
c1)この充填済み容器に水溶性フィルム網を適用する工程;
c2)このフィルム網で覆った容器を減圧チャンバーに移し、このチャンバー内を減圧する工程;
c3)この充填済み容器を封止する工程;
c4)減圧チャンバー内の減圧を解除する工程;
d)この封止および充填済み容器に仕上げ処理を施す工程
を含む方法であって、
工程c2)における減圧化は、充填済み容器の両側、すなわち、工程c1)で適用されたフィルム網の下側と、充填済み容器の外側、工程c1)で適用されたフィルム網の上側に減圧を生じさせ、工程c1)で適用された水溶性フィルム網と充填材料との間に存在する空気は工程c1)で適用された水溶性フィルム網のオリフィスを通り少なくとも部分的に抜けることを特徴とする方法をさらに提供する。
この特に好ましい方法の変形は、コンパクトで寸法安定性のある低容量包装分包の製造を可能にする。工程c3)における容器の封止では、好ましくは、容器を全ての側面で完全に封止する。この封止は様々な方法で行うことができる。ヒートシール法が特に好ましい。封止では、工程c1)で適用された水溶性フィルム網のオリフィスが閉鎖される、すなわち、封止法により溶接される、または封止シームで容器内部と分離されることが特に好ましい。後者の場合、封止した後、オリフィスは封止シーム外側に存在し、取り囲んでいるフィルム材料とともに分離される過程で、例えば、仕上げ処理の過程で分離することができる。
マルチチャンバー配合物を製造するために、上述の方法の変形の好ましい実施形態では、工程a)で形成され、工程b)で溶融物が供給された容器は部分的にしか充填されない。この場合、充填後の容器の充填レベルは10容量%〜95容量%の間、好ましくは20容量%〜90容量%の間、特に40容量%〜80容量%の間である方法が好ましい。第一の受容チャンバーでは、本発明の分包化組成物の最終用途に応じて、高充填レベルを選択することが好ましい。この高充填レベルとは、好ましくは10容量%〜99容量%の間、好ましくは30容量%〜96容量%の間、特に60容量%〜94容量%の間である。
工程c4)において減圧を解除した後、水溶性フィルム網は大気圧作用のために容器にプレスされ、その部分の充填材料と密着する。このようにして、この容器において、容器の底部に第一の独立した受容チャンバーを形成し、その上に工程a)で形成された未充填残部容量の水溶性容器が配置され、その中へさらなる充填操作で第二の充填材料を導入することができる。次に、この第二の充填材料を再度封止フィルムで覆い、封止することができる。得られた製品は二相の外観を特徴とし、生じたこの2つのチャンバーは、工程c1)で適用された水溶性フィルム網により互いに分離されている。工程a)で形成された水溶性容器に再度第二の充填材を部分的にのみ充填し、上記の方法により減圧チャンバー内で再度第二の封止を行えば、本発明の方法により、3相の外観と3つの独立した受容チャンバーを備えたコンパクトな洗濯組成物または洗浄組成物を製造することができる。よって、本願は、
a)水溶性材料を変形させ、少なくとも1つのオリフィスと、このオリフィスを取り囲むエッジと、少なくとも1つのさらなるコーナーおよび/またはエッジとを備えた容器を形成する工程;
b)洗濯活性溶融物または洗浄活性溶融物を導入し、その容器の少なくともさらなるコーナーおよび/またはエッジが溶融物の固化物で少なくとも部分的に充填されるように、その溶融物を固化させる工程;
c)この容器に少なくとも1種のさらなる洗濯組成物または洗浄組成物を部分的に充填する工程;
c1)この部分的充填済み容器に水溶性フィルム網を適用する工程;
c2)このフィルム網で覆われた容器を減圧チャンバーに移し、このチャンバー内を減圧にする工程;
c3)この部分的充填済み容器を封止する工程;
c4)第一の充填済み独立受容チャンバーと、この受容チャンバーの上に配置され、工程a)で形成された容器の未充填残部容量に実質的に相当する第二の未充填受容チャンバーとを形成するために、減圧チャンバー内の減圧を解除する工程;
c5)この残部容量に洗濯組成物または洗浄組成物の群から選択される充填材料を少なくとも部分的に充填する工程;
c6)場合により、この少なくとも部分的に充填された容器に水溶性フィルム網を適用する工程;
d)この封止および充填済み容器に仕上げ処理を施す工程
を含んで成る製造方法であって、
工程c2)における減圧化により充填済み容器の両側、すなわち、工程c1)で適用されたフィルム網の下側と、充填済み容器の外側の、工程c1)で適用されたフィルム網の上側に減圧を生じさせ、工程c1)で適用された水溶性フィルム網と充填材料との間に存在する空気は工程c1)で適用された水溶性フィルム網のオリフィスから少なくとも部分的に抜けることを特徴とする製造方法をさらに提供する。この方法の製品は、独立した受容チャンバーと、全ての側面が水溶性フィルム網で取り囲まれているわけではない充填済みの凹部を備えたコンパクトな分包化洗濯組成物または洗浄組成物となる。工程c6)において水溶性フィルム網が適用される場合、この方法の製品は、2つの独立した受容チャンバーを備えたコンパクトな分包化洗濯組成物または洗浄組成物となる。
この方法の好ましい実施形態では、工程c6)の後、配合の前に、工程c2)〜c4)、好ましくは、工程c2)〜c5)、特に工程c2)〜c6)を繰り返す。言い換えれば、本願では、
a)水溶性材料を、少なくとも1つのオリフィスと、このオリフィスを取り囲むエッジと、少なくとも1つのさらなるコーナーおよび/またはエッジとを備えた容器を形成するように変形させる工程;
b)洗濯活性溶融物または洗浄活性溶融物を導入し、その溶融物を、その容器の少なくともさらなるコーナーおよび/またはエッジが溶融物の固化物で少なくとも部分的に充填されるように、固化させる工程;
c)この容器に少なくとも1種類のさらなる洗濯組成物または洗浄組成物を部分的に充填する工程;
c1)この部分的充填済み容器に水溶性フィルム網を適用する工程;
c2)このフィルム網で覆われた容器を減圧チャンバーに移し、このチャンバー内を減圧にする工程;
c3)この部分的充填済み容器を封止する工程;
c4)第一の充填済み独立受容チャンバーと、この受容チャンバーの上に配置され、工程a)で形成された容器の未充填残部容量に実質的に相当する第二の未充填受容チャンバーとを形成するために、減圧チャンバー内の減圧を解除する工程;
c5)この残部容量に洗濯組成物または洗浄組成物の群から選択される充填材料を充填する工程;
c6)この少なくとも部分的に充填された容器に水溶性フィルム網を適用する工程;
c7)このフィルム網で覆われた容器を減圧チャンバーに移し、このチャンバー内を減圧にする工程;
c8)この部分的充填済み容器を封止する工程;
c9)第一の充填済み独立受容チャンバーと、この受容チャンバーの上に配置された第二の充填済み独立受容チャンバーとを形成するために、減圧チャンバー内の減圧を解除する工程;
d)この封止および充填済み容器に仕上げ処理を施す工程
を含んで成る製造方法であって、
工程c2)およびc7)における減圧化により充填済み容器の両側、すなわち、工程c1)または工程c6)で適用されたフィルム網の下側と、充填済み容器の外部の、工程c1)または工程c6)で適用されたフィルム網の上側に減圧を生じさせ、充填材料と工程c)で適用された水溶性フィルム網との間に存在する空気の少なくとも一部が工程c1)または工程c6)で適用された水溶性フィルム網のオリフィスから抜けることを特徴とする方法が特に好ましい。この方法の製品(又は生成物)は、2つの独立した受容チャンバーを備えたコンパクトな分包化洗濯組成物または洗浄組成物となる。
本願は好ましくは、
a)水溶性材料を、少なくとも1つのオリフィスと、このオリフィスを取り囲むエッジと、少なくとも1つのさらなるコーナーおよび/またはエッジとを備えた容器を形成するように変形させる工程;
b)洗濯活性溶融物または洗浄活性溶融物を導入し、その溶融物を、その容器の少なくともさらなるコーナーおよび/またはエッジが溶融物の固化物で少なくとも部分的に充填されるように、固化させる工程;
c)この容器に少なくとも1種類のさらなる洗濯組成物または洗浄組成物を部分的に充填する工程;
c1)この部分的充填済み容器に水溶性フィルム網を適用する工程;
c2)このフィルム網で覆われた容器を減圧チャンバーに移し、このチャンバー内を減圧にする工程;
c3)この部分的充填済み容器を封止する工程;
c4)第一の充填済み独立受容チャンバーと、この受容チャンバーの上に配置され、工程a)で形成された容器の未充填残部容量に実質的に相当する第二の充填済み受容チャンバーとを形成するために、減圧チャンバー内の減圧を解除する工程;
c5)この残部容量に洗濯組成物または洗浄組成物の群から選択される充填材料を少なくとも部分的に充填する工程;
c6)この少なくとも部分的に充填された容器に水溶性フィルム網を適用する工程;
c7)このフィルム網で覆われた容器を減圧チャンバーに移し、このチャンバー内を減圧にする工程;
c8)この部分的充填済み容器を封止する工程;
c9)第一の充填済み独立受容チャンバーと、この受容チャンバーの上に配置された第二の充填済み独立受容チャンバーと、この第二の充填済み受容チャンバーの上に存在し、かつ、工程a)で形成された容器の未充填残部容量に実質的に相当する第三の未充填受容チャンバーとを形成するために、減圧チャンバー内の減圧を解除する工程;
c10)この残部容量に洗濯組成物または洗浄組成物の群から選択される充填材料を少なくとも部分的に充填する工程;
d)この封止および充填済み容器に仕上げ処理を施す工程
を含んで成る製造方法であって、
工程c2)およびc7)における減圧化により充填済み容器の両側、すなわち、工程c1)または工程c6)で適用されたフィルム網の下側と、充填済み容器の外側の、工程c1)または工程c6)で適用されたフィルム網の上側に減圧を生じさせ、充填材料と工程c)1で適用された水溶性フィルム網との間に存在する空気の少なくとも一部が工程c1)または工程c6)で適用された水溶性フィルム網のオリフィスから抜けることを特徴とする方法をさらに提供する。この方法の製品は、2つの独立した受容チャンバーと充填済みの凹部(なお、この凹部の充填は、全ての側面が水溶性材料で取り囲まれているわけではない)を備えたコンパクトな分包化洗濯組成物または洗浄組成物となる。
最後に、本願は好ましくは、
a)水溶性材料を、少なくとも1つのオリフィスと、このオリフィスを取り囲むエッジと、少なくとも1つのさらなるコーナーおよび/またはエッジとを備えた容器を形成するように変形させる工程;
b)洗濯活性溶融物または洗浄活性溶融物を導入し、その溶融物を、その容器の少なくともさらなるコーナーおよび/またはエッジが溶融物の固化物で少なくとも部分的に充填されるように、固化させる工程;
c)この容器に少なくとも1種類のさらなる洗濯組成物または洗浄組成物を部分的に充填する工程;
c1)このフィルム網で覆われた容器を減圧チャンバーに移し、このチャンバー内を減圧にする工程;
c2)この部分的充填済み容器を封止する工程;
c3)第一の充填済み独立受容チャンバーと、この受容チャンバーの上に配置され、工程a)で形成された容器の未充填残部容量に実質的に相当する第二の充填済み受容チャンバーとを形成するために、減圧チャンバー内の減圧を解除する工程;
c4)この残部容量に洗濯組成物または洗浄組成物の群から選択される充填材料を少なくとも部分的に充填する工程;
c5)この少なくとも部分的に充填された容器に水溶性フィルム網を適用する工程;
c6)このフィルム網で覆われた容器を減圧チャンバーに移し、このチャンバー内を減圧にする工程;
c7)この部分的充填済み容器を封止する工程;
c8)第一の充填済み独立受容チャンバーと、この受容チャンバーの上に配置された第二の充填済み独立受容チャンバーと、この第二の充填済み受容チャンバーの上に存在し、かつ、工程a)で形成された容器の未充填残部容量に実質的に相当する第三の未充填受容チャンバーとを形成するために、減圧チャンバー内の減圧を解除する工程;
c9)この残部容量に洗濯組成物または洗浄組成物の群から選択される充填材料を少なくとも部分的に充填する工程;
c10)この少なくとも部分的に充填された容器に水溶性フィルムを適用する工程;
d)この封止および充填済み容器に仕上げ処理を施す工程
を含んで成る製造方法であって、
工程c2)およびc7)における減圧化により充填済み容器の両側、すなわち、工程c1)または工程c6)で適用されたフィルム網の下側と、充填済み容器の外側の、工程c1)または工程c6)で適用されたフィルム網の上側に減圧を生じさせ、充填材料と工程c)1で適用された水溶性フィルム網との間に存在する空気の少なくとも一部が工程c1)または工程c6)で適用された水溶性フィルム網のオリフィスから抜けることを特徴とする方法をさらに提供する。この方法の製品は、3つの独立した受容チャンバーを備えたコンパクトな分包化洗濯組成物または洗浄組成物となる。
本発明の上述の方法およびその有利な変形において、充填材料と工程c1)で適用された水溶性フィルム網との間に存在する空気の全てが工程c1)で適用された水溶性フィルム網のオリフィスから抜ける場合が特に好ましい。
上述の方法において、充填材料と水溶性フィルム網との間で生じた減圧の結果としての容器の崩壊を防止するために、減圧チャンバーへの導入後に工程a)で形成された容器を三次元形状で安定化させることも特に好ましい。これは、工程a)で形成される容器の壁面の厚さは800μm未満、好ましくは600μm未満、より好ましくは400μm未満、特に200μm未満である方法に特に当てはまる。これらの必要条件は、例えば、工程a)における水溶性材料の変形を水溶性フィルム網の熱成形によって行う本発明の方法に適用する。これらの方法において、減圧チャンバー内で生じた減圧の作用中に支持モールド(又は支持型)を用いて底部から容器を保持することが特に好ましい。支持モールドとして、容器の熱成形に用いられる熱成形ダイまたはこれらのダイに匹敵するかまたはこれらのダイと同質のダイを用いることが特に好ましい。特に、減圧チャンバーの容器を安定化させるためには、支持モールドと容器との間に第二の減圧を生じさせることが好ましい。この第二の減圧は、好ましくは−100〜−1013ミリバールの間、好ましくは−200〜−1013ミリバールの間、より好ましくは−400〜−1013ミリバールの間、特に−800〜−1013ミリバールの間である。同様に、生じる減圧は−50〜−1013ミリバールの間、好ましくは−100〜−800ミリバールの間、特に−200〜−500ミリバールの間である方法も好ましい。支持モールドと容器との間に生じるこの第二の減圧は減圧チャンバー内で生じる減圧の規模よりも大きいことが特に好ましい。
マルチチャンバー容器の製造過程中に減圧を生じさせるこれらの方法は、溶融物の固化物が1つのチャンバー、複数のチャンバーまたは全てのチャンバーに存在するように行うことができる。
あるいは、工程a)で形成された容器全体をさらなるコーナーおよび/またはエッジに溶融物で少なくとも部分的に、好ましくは、完全に充填することもできる。この場合、最初に特定の高さまでさらなる洗濯組成物または洗浄組成物の充填を行い、その後、チャンバーを形成するために分離フィルムを導入する。この変形では、この溶融物の固化物は容器の一部と考えられ、この後、この容器は異なるチャンバーに存在する異なる洗濯組成物または洗浄組成物で充填される。
本発明によれば、マルチチャンバー容器は次のとおりに製造することもできる。まず、第一のチャンバーを形成するために、第一のフィルムをモールド(又は型)に導入する。このチャンバーに本発明の方法により充填する。次いで、第二のチャンバーを形成するために、第二のフィルムをモールドに導入し、この第二のチャンバーに、続いて洗濯組成物を充填する。最後に封止を行う。この方法では、記載した第一のフィルムには孔があり、第二のフィルムはこの第一のフィルムを通じた吸引を利用してモールドに導入される。従って、液体組成物またはゲルは減圧の結果、孔を通じて出入りすると思われるため、さらなる受容チャンバーを形成するために第二のフィルムが導入される第一の受容チャンバーは、固体組成物を充填することのみ可能である。そのような方法については、例えば、WO03/031266(Procter & Gamble)に記載されており、方法の性能についてのさらなる詳細に関しては本明細書においてはそれを参照する。この方法は3つ以上のチャンバーを備えた容器の製造にも好適である。しかしながら、上記の理由のため、いずれの場合にも適用されるフィルムをモールドに導入する際に通す受容チャンバーでは固体組成物を使用することに限定されている。
本発明によれば、この方法では、容器全体の1以上のチャンバーを本発明の方法により充填することができる。優れた安定性を確保するためには、マルチチャンバー容器の全てのチャンバーを本発明の方法により充填することが好ましい。容器全体を減圧チャンバーに移すため、用いる充填材は液体およびゲルであってもよい。
この場合でもまた、工程a)で形成された容器全体をさらなるコーナーおよび/またはエッジに溶融物で少なくとも部分的に、好ましくは、完全に充填することができる。そこで、最初に特定の高さまでさらなる洗濯組成物または洗浄組成物の充填を行い、その後、チャンバーを形成するために分離フィルムを導入する。この変形では、この溶融物の固化物は容器の一部と考えられ、この後、この容器は異なるチャンバーに存在する異なる洗濯組成物または洗浄組成物で充填される。
成形法
外装材料を加工する、すなわち、工程a)において水溶性または水分散性容器を製造するのに好適な成形法には、例えば、熱成形法、射出成形法または注入成形法がある。本発明において好ましい方法は熱成形である。
本願において「熱成形法」とは、第一のフィルムタイプの外装材料を、熱成形面を形成するダイに存在する受容凹上に置き、この外装材料をこの受容凹部の形に成形した後、圧力および/または真空作用により変形させる方法を指す。この外装材料は、周囲条件と比べての空気湿度および/または温度の相対的変更によるコンディショニングによる及び/又は熱および/または溶媒作用による成形前またはその間に前処理することができる。圧力作用はモールドの2部品によって達成される。このモールドの2部品は互いに雄型と雌型として働き、これらの部品が一緒にプレスされるとこれらのツールの間に置かれたフィルムが変形する。しかしながら、好適な、圧力による力は、圧縮空気の作用および/またはフィルムの固有重量および/またはフィルムの上側に置かれた活性物質の固有重量でもある。
熱成形後、熱成形された外装材料は、好ましくは、受容凹部内に、真空を用いた熱成形操作により得られた三次元形状で固定される。真空は、好ましくは、熱成形から充填まで、好ましくは、封止まで、特に受容チャンバーの分離まで連続適用する。しかしながら、例えば、受容チャンバーの熱成形および(中断後)受容チャンバーの充填前およびその間では、真空を不連続に用いても同程度に成功し得る。また、連続または不連続真空は強度を変えることもでき、例えば、この方法の開始時点での(フィルムの熱成形の過程での)値をこの方法の終了時点での(充填または封止または分離の過程での)値よりも高いものとすることができる。
既述のように、外装材料は熱作用によりダイの受容凹部の形に成形する前またはその間に前処理してもよい。外装材料、好ましくは、水溶性または水分散性ポリマーフィルムを60℃より高い温度、好ましくは80℃より高い、より好ましくは100〜120℃の間、特に105〜115℃の間の温度に最大5秒間、好ましくは0.1〜4秒間、より好ましくは0.2〜3秒間、特に0.4〜2秒間加熱する。この熱を取り去るためだけでなく、特には熱成形受容チャンバー(特に溶融物)に導入される組成物により加えられる熱を取り去るためにも、用いるダイおよびこれらのダイに存在する受容凹部を冷却することが好ましい。冷却は、好ましくは20℃より低い温度、好ましくは15℃より低い、より好ましくは2〜14℃の間の温度、特に4〜12℃の間の温度に行われる。冷却は熱成形操作開始から封止および受容チャンバーの分離まで連続して行うことが好ましい。冷却に特に好適なものはダイ内で専用の冷却管を循環する冷却液、好ましくは水である。
この冷却には、上記の真空の連続または不連続適用と同様に、熱成形された容器が熱成形後に収縮するのを防ぐという利点がある。この収縮を防止することにより、この方法の製品の外観が良くなるだけでなく、同時に受容チャンバーに導入される組成物が受容チャンバーのエッジを通じて、例えば、チャンバーの封止領域に出ることも防がれる。よって、充填済みチャンバーの封止の問題は回避される。
熱成形法の場合では、外装材料を成形ステーションに水平に処理し、そこから導入および/または封止および/または単離まで水平に処理する方法と、外装材料を連続雌型ダイ成形ロール上で処理する方法(適切な場合には、所望により、離型上部パンチが雌型ダイ成形ロールのキャビティーに通ずるカウンターランニング雄型ダイ成形ロールを用いる)とを区別することができる。フラッドベッド(flat bed)法の最初に記載した方法の変形は、連続的または回分式に操作することができ;成形ロールを用いる方法の変形は一般に連続的に行われる。記載した全ての熱成形法は本発明において好ましい組成物の製造に適している。ダイに配置される受容凹部は「連続して」またはオフセットに配列してよい。
本発明の水溶性または水分散性容器の製造に用いるさらなる方法は射出成形である。射出成形とは、2回以上の射出成形操作のための材料シリンダーに存在する材料を熱作用下で可塑的に軟化させ、圧力下でノズルから予め閉鎖したツールの空洞に流し込むように成形材料を再成形することを指す。この方法は主としてモールドで冷却により固化する非硬化性成形材料の場合に用いられる。射出成形は、切断することなく成形される物品を製造するための非常に採算の合う、最新の方法であり、自動化量産に特に好適である。生産工程では、熱可塑性成形材料(とりわけ、粉末、粒子、キューブ、ペースト、)を液化するまで加熱した(最大180℃)後、高圧力(最大140MPa)下で閉鎖された2部分(すなわち、ダイ(以前は雌部分と呼ばれていた)とコア(以前は雄部分と呼ばれていた)、好ましくは、水冷式中空モールドで構成される)に吹付成形し、そこで冷却し、固化させる。ピストンおよびスクリュー式射出成形機を使用することができる。好適な成形材料(射出成形材料)は水溶性ポリマー、例えば、上記セルロースエーテル、ペクチン、ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、アルギナート、ゼラチンまたはデンプンである。
外装材料は中空モールド(又は中空型)を得るための注入型(又は成形物:cast)であってもよい。
容器材料
本発明の洗濯組成物または洗浄組成物は水溶性または水分散性の包装を特徴とする。いくつかの好ましい水溶性または水分散性包装材料を以下に挙げる。
a)次の群から選択される水溶性非イオン性ポリマー
a1)ポリビニルピロリドン
a2)ビニルピロリドン−ビニルエステルコポリマー
a3)セルロースエーテル
b)次の群から選択される水溶性両性ポリマー
b1)アルキルアクリルアミド−アクリル酸コポリマー
b2)アルキルアクリルアミド−メタクリル酸コポリマー
b3)アルキルアクリルアミド−メチルメタクリル酸コポリマー
b4)アルキルアクリルアミド−アクリル酸−アルキルアミノアルキル(メタ)アクリル酸コポリマー
b5)アルキルアクリルアミド−メタクリル酸−アルキルアミノアルキル(メタ)アクリル酸コポリマー
b6)アルキルアクリルアミド−メチルメタクリル酸−アルキルアミノアルキル(メタ)アクリル酸コポリマー
b7)アルキルアクリルアミド−アルキルメタクリレート−アルキルアミノエチルメタクリレート−アルキルメタクリレートコポリマー
b8)次のものからなるコポリマー
b8i)不飽和カルボン酸
b8ii)カチオン性誘導体化不飽和カルボン酸
b8iii)所望による、さらなるイオン性または非イオノゲンモノマー
c)次の群から選択される水溶性両性イオン性ポリマー
c1)塩化アクリルアミドアルキルトリアルキルアンモニウム−アクリル酸コポリマーならびにそれらのアルカリ金属およびアンモニウム塩
c2)塩化アクリルアミドアルキルトリアルキルアンモニウム−メタクリル酸コポリマーならびにそれらのアルカリ金属およびアンモニウム塩
c3)メタクロイルエチルベタイン−メタクリレートコポリマー
d)次の群からなる水溶性陰イオン性ポリマー
d1)酢酸ビニル−クロトン酸コポリマー
d2)ビニルピロリドン−アクリル酸ビニルコポリマー
d3)アクリル酸−アクリル酸エチル−N−tert−ブチルアクリルアミドターポリマー
d4)ポリアルキレンオキサイドおよび/またはポリアルキレングリコールとともにクロトン酸、アクリル酸またはメタクリル酸と共重合した、ビニルエステル、アクリル酸エステルもしくはメタクリル酸エステルの単独、または混合物のグラフトポリマー
d5)次のものの共重合から得られるグラフト架橋コポリマー
d5i)少なくとも1つの非イオン性モノマー
d5ii)少なくとも1つのイオン性モノマー
d5iii)ポリエチレングリコール、および
d5iv)架橋剤
d6)次の3群の各々から選択される少なくとも1つのモノマーを共重合することにより得られるコポリマー
d6i)不飽和アルコールと短鎖飽和カルボン酸のエステルおよび/または短鎖飽和アルコールと不飽和カルボン酸のエステル
d6ii)不飽和カルボン酸
d6iii)長鎖カルボン酸と不飽和アルコールのエステルおよび/またはd6ii)群のカルボン酸と飽和または不飽和の直鎖または分枝C8−18−アルコールのエステル
d7)クロトン酸と酢酸ビニルとアリルまたはメタリルエステルとのターポリマー
d8)次のもののテトラポリマーおよびペンタポリマー
d8i)クロトン酸またはアリルオキシ酢酸
d8ii)酢酸ビニルまたはプロピオン酸ビニル
d8iii)分枝アリルまたはメタリルエステル
d8iv)ビニルエーテル、ビニルエステルまたは直鎖アリルもしくはメタリルエステル
d9)エチレン、ビニルベンゼン、ビニルメチルエーテル、アクリルアミドおよびその水溶性塩からなる群から選択される1以上のモノマーとのクロトン酸コポリマー
d10)酢酸ビニルとクロトン酸と飽和脂肪族α−分枝モノカルボン酸のビニルエステルとのターポリマー
e)次の群から選択される水溶性陽イオン性ポリマー
e1)第四級化セルロース誘導体
e2)第四級群を含むポリシロキサン
e3)陽イオン性グアー誘導体
e4)重合ジメチルジアリルアンモニウム塩ならびにそれらの、アクリル酸およびメタクリル酸のエステルおよびアミドとのコポリマー
e5)ビニルピロリドンと、ジアルキルアミノアクリレートおよびメタクリレートの第四級化誘導体とのコポリマー
e6)ビニルピロリドン−塩化メトイミダゾリニウムコポリマー
e7)第四級化ポリビニルアルコール
e8)INCI名称でポリクォータニウム2、ポリクォータニウム17、ポリクォータニウム18、およびポリクォータニウム27と称されるポリマー
本発明において水溶性ポリマーとは、室温で2.5重量%を超えて水に可溶なポリマーである。
好ましい外装材料としては、好ましくは、少なくとも一部として、(アセタール化)ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキシド、ゼラチンの群から選択される物質が挙げられる。
「ポリビニルアルコール」(PVALと略記、PVOHと略す場合もある)は一般構造
Figure 2008510023

のポリマーの名称であり、この構造は
Figure 2008510023

型の構造単位も少量(約290)含む。
重合度が約100〜2500(モル質量約4000〜100000g/mol)の範囲である黄白色の粉末または顆粒として供給されている市販のポリビニルアルコールの加水分解度は、98〜99または87〜89mol%であるため、残部アセチル基も含む。ポリビニルアルコールは、製造業者側で出発ポリマーの重合度、加水分解度、加水分解数または溶液粘度が明記され、それにより特徴が確認される。
ポリビニルアルコールは、加水分解度に応じて、水およびいくつかの強極性有機溶媒(ホルムアミド、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド)に溶ける;それらは(塩素化)炭化水素、エステル、油脂及び油の作用を受けない。ポリビニルアルコールは毒物学的に安全なものとして分類されており、少なくとも部分的に生物分解性である。この水溶性はアルデヒドでの後処理(アセタール化)により、ニッケルまたは銅塩との錯化によるか、または重クロム酸塩、ホウ酸もしくはホウ砂での処理により低下させることができる。ポリビニルアルコール製コーティングは概して酸素、窒素、ヘリウム、水素、二酸化炭素などの気体に対する不透性が大きいが、蒸気は通す。
本発明において、本発明の組成物は、加水分解度が70〜100mol%、好ましくは80〜90mol%、より好ましくは81〜89mol%、特に82〜88mol%であるポリビニルアルコールを少なくとも部分的に含む少なくとも1つの包装または外装材料を含んで成ることが好ましい。好ましい実施形態では、用いる少なくとも1つの外装材料は少なくとも20重量%程度に、より好ましくは少なくとも40重量%程度に、いっそうより好ましくは少なくとも60重量%程度に、特に少なくとも80重量%程度に、加水分解度が70〜100mol%、好ましくは80〜90mol%、より好ましくは81〜89mol%、特に82〜88mol%であるポリビニルアルコールからなる。好ましくは、用いる全外装材料が少なくとも20重量%程度に、より好ましくは少なくとも40重量%程度に、いっそうより好ましくは少なくとも60重量%程度に、特に少なくとも80重量%程度に、加水分解度が70〜100mol%、好ましくは80〜90mol%、より好ましくは81〜89mol%、特に82〜88mol%であるポリビニルアルコールからなる。
用いる外装材料は、好ましくは、特定の分子量範囲のポリビニルアルコールであり、本発明においては、分子量が10000〜100000gmol−1、好ましくは11000〜90000gmol−1、より好ましくは12000〜80000gmol−1、特に13000〜70000gmol−1の範囲であるポリビニルアルコールを含む外装材料が好ましい。
そのような好ましいポリビニルアルコールの重合度は約200〜約2100の間、好ましくは約220〜約1890の間、より好ましくは約240〜約1680の間、特に約260〜約1500の間である。本発明において好ましい水溶性または水分散性の包装をした洗濯組成物または洗浄組成物は、その水溶性または水分散性包装材料はその平均重合度が80〜700の間、好ましくは、150〜400の間、より好ましくは180〜300の間であり、かつ/またはその分子量比MW(90%)に対するMW(50%)(又は分子量のMW(50%)とMW(90%)との比)が0.3〜1の間、好ましくは0.4〜0.8の間、特に0.45〜0.6の間であるポリビニルアルコールおよび/またはPVALコポリマーを含むことを特徴とする。
上記のポリビニルアルコールは広く市販されており、例えば、商品名Mowiol(登録商標)(Clariant)で販売されている。本発明において特に好適なポリビニルアルコールは、例えば、Mowiol(登録商標)3−83、Mowiol(登録商標)4−88、Mowiol(登録商標)5−88およびMowiol(登録商標)8−88であり、L648、L734、Mowiflex LPTC 221 ex KSEおよびTexas Polymers社の化合物、例えば、Vinex 2034もそうである。
包装材料として特に好適なさらなるポリビニルアルコールを下表に示す。
Figure 2008510023
水溶性または水分散性フィルムおよび/または容器の材料として好適なさらなるポリビニルアルコールとしては、ELVANOL(登録商標)51−05、52−22、50−42、85−82、75−15、T−25、T−66、90−50(Du Pontの商標)、ALCOTEX(登録商標)72.5、78、B72、F80/40、F88/4、F88/26、F88/40、F88/47(Harlow Chemical Co.の商標)、Gohsenol(登録商標)NK−05、A−300、AH−22、C−500、GH−20、GL−03、GM14L、KA−20、KA−500、KH−20、KP−06、N−300、NH−26、NM11Q、KZ−06(Nippon Gohsei K.K.の商標)がある。また、Wacker社のERKOL型も好適である。
好ましいPVAL包装材料の水分含量は好ましくは10重量%未満、優先的には8重量%未満、より好ましくは6重量%未満、特に4重量%未満である。
PVALの水溶性はアルデヒド(アセタール化)またはケトン(ケタール化)での後処理により変化させることができる。これに関しては、冷水中での極めて優れた溶解度のために特に有利であるポリビニルアルコールは、糖類または多糖類またはその混合物の、それぞれアルデヒド基およびケト基でアセタール化またはケタール化されるものであることが見出された。PVALとデンプンの反応生成物は極めて有利に使用することができる。
さらに、この水溶性は、ニッケルもしくは銅塩との錯化によるか、または重クロム酸塩、ホウ酸、ホウ砂での処理により変化させることができ、従って、制御された様式で所望の値に調節することができる。PVALフィルムは酸素、窒素、ヘリウム、水素、二酸化炭素などの気体に対する不透性が大きいが、蒸気は通す。
好適な水溶性PVALフィルムの例としては、Syntana Handelsgesellschaft E. Harke GmbH & Co.から「SOLUBLON(登録商標)」の名称で入手可能なPVALフィルムがある。それらの水溶性は厳密な値に調節することができ、この製品系のフィルムは、その用途に適切なあらゆる温度範囲で水相に可溶なものが入手可能である。
水溶性包装または水分散性包装を備えた本発明の好ましい洗濯組成物または洗浄組成物は、その水溶性包装または水分散性包装が、置換度(セルロースのアンヒドログルコース単位当たりのメトキシ基の平均数)1.0〜2.0、好ましくは1.4〜1.9と、モル置換度(セルロースのアンヒドログルコース単位当たりのヒドロキシプロポキシ基の平均数)0.1〜0.3、好ましくは0.15〜0.25を有するヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)を含んでなることを特徴とする。
ポリビニルピロリドンはPVPと略称され、下記の一般式:
Figure 2008510023

で表すことができる。
PVPは1−ビニルピロリドンのフリーラジカル重合により製造される。市販のPVPは約2500〜750000g/molの範囲のモル質量を有し、白色吸湿性粉末または水溶液として供給される。
ポリエチレンオキシド(略称PEOX)は一般式:
H−[O−CH−CH−OH
のポリアルキレングリコールであり、スターター(又は開始剤)分子としてエチレングリコールを用い、通常少量の水を含む系で塩基により触媒されるエチレンオキシド(オキシラン)の重付加を行うことによって工業的に製造される。それらのモル質量は約200〜5000000g/molの範囲であり、これは重合度nが約5〜>100000に相当する。ポリエチレンオキシドは反応性ヒドロキシル末端基の濃度が極めて低く、弱いグリコール特性しか示さない。
ゼラチンは、動物の皮膚および骨に存在するコラーゲンを酸性又はアルカリ性条件下で加水分解することにより得られるポリペプチド(モル質量:約15000〜>250000g/mol)である。ゼラチンのアミノ酸組成は、それが得られたコラーゲンのアミノ酸組成に実質的に相当し、その起源によって異なる。水溶性外装材料としてのゼラチンの使用は極めて幅広く、特に製薬分野ではゼラチン硬カプセルまたは軟カプセルの形態で用いられる。上述のポリマーに比べてコストが高いため、ゼラチンはフィルムの形成に用いられることは少ない。
本発明においては、デンプンおよびデンプン誘導体、セルロースおよびセルロース誘導体、特にメチルセルロースおよびその混合物の群から選択されるポリマーを含んでなる外装材料も好ましい。
デンプンは、グルコース単位がα−グリコシド結合したホモグリカンである。デンプンは種々の分子量の2成分、すなわち、約20〜30%の直鎖アミロース(MW約50000〜150000)と70〜80%の分枝鎖アミロペクチン(MW約300000〜2000000)からなる。さらに、少量の脂質、リン酸および陽イオンも存在する。アミロースが、1,4−配置での結合により約300〜1200グルコース分子を有する長いらせん状の撚り合わせ鎖を形成しているが、アミロペクチンの場合は、1,6−結合による平均25のグルコース単位の後で鎖が分枝して約1500〜12000分子のグルコースを有する分枝様構造となる。純粋なデンプンの他、本発明の洗濯組成物および洗浄組成物の水溶性外装の製造に好適な物質としては、ポリマー様反応によりデンプンから得られるデンプン誘導体がある。このような化学変性デンプンとしては、例えば、ヒドロキシル水素原子が置換されているエステル化またはエーテル化の生成物がある。しかしながら、ヒドロキシル基が、酸素原子を介して結合していない官能基により置換されているデンプンもデンプン誘導体として使用可能である。このデンプン誘導体群としては、例えば、アルカリ金属デンプン、カルボキシメチルデンプン(CMS)、デンプンエステルおよびデンプンエーテル、また、アミノデンプンが挙げられる。
純粋なセルロースは形式的な粗組成(C10を有し、式上そのように見なされるものであり、セロビオースのβ−1,4−ポリアセタールから構成され、このセロビオースはそれ自体、2分子のグルコースからなっている。好適なセルロースは約500〜5000グルコース単位からなり、よって、その平均モル質量は50000〜500000である。本発明において、使用するセルロースに基づく崩壊剤はまた、セルロースからポリマー類似反応により得られるセルロース誘導体であってもよい。このような化学変性セルロースは例えば、ヒドロキシル水素原子が置換されているエステル化またはエーテル化の生成物を含んでなる。しかしながら、ヒドロキシル基が、酸素原子を介して結合していない官能基により置換されているセルロースもセルロース誘導体として使用可能である。このセルロース誘導体群としては、例えば、アルカリ金属セルロース、カルボキシメチルセルロース(CMC)、セルロースエステルおよびセルロースエーテル、また、アミノセルロースが挙げられる。
溶融物
洗剤活性溶融物または洗浄活性溶融物は、純粋な物質または数種の物質の混合物を融解したものであり得る。もちろん、融解の前に複数物質溶融物の個々の物質を混合することもできるし、あるいは溶融物を個々に調製し、その後これらを合わせることもできる。物質混合物の溶融物は、例えば、極めて融点の低い、従って、加工コストが低減される共融混合物が形成される場合に有利である。
本発明によれば、この溶融物材料は少なくとも部分的に洗濯組成物または洗浄組成物を含んでなる。溶融物が完全に1以上の洗濯活性物質または洗浄活性物質からなる場合が好ましい。
この溶融物は、その融点が40〜1000℃、好ましくは42.5〜500℃、より好ましくは45〜200℃、特に50〜160℃の範囲である少なくとも1つの材料または材料混合物からなる場合が好ましい。
この溶融物の材料は好ましくは、例えば、100g/lを超える高い水溶性を有し、20℃の蒸留水中、200g/lを超える溶解度であるのが特に好ましい。
このような物質は多様な種々の物質群に由来する。本発明において、好適な溶融物は、特に、カルボン酸、無水カルボン酸、ジカルボン酸、無水ジカルボン酸、炭酸水素塩、硫酸水素塩、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、酢酸ナトリウム三水和物および/または尿素の群に由来するものであることが見出された。本明細書では、中空モールドの材料がカルボン酸、無水カルボン酸、ジカルボン酸、無水ジカルボン酸、炭酸水素塩、硫酸水素塩、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、酢酸ナトリウム三水和物および/または尿素の群から選択される1種類以上の物質を、各場合の中空モールドの重量を基準として少なくとも40重量%、好ましくは少なくとも60重量%、特に少なくとも80重量%の量で含んでなる分包化組成物が特に好ましい。
ジカルボン酸の他、カルボン酸およびそれらの塩も、溶融物の固化物の製造のための材料として好適である。この物質種の中でも、特にクエン酸およびクエン酸三ナトリウム、また、サリチル酸およびグリコール酸が好適であることが見出された。特に有利には、脂肪酸、好ましくは炭素原子が10個を超えるもの、およびそれらの塩も、開放式中空モールドの材料として使用可能である。本発明において有用なカルボン酸としては、例えば、ヘキサン酸(カプロン酸)、ヘプタン酸(エナント酸)、オクタン酸(カプリル酸)、ノナン酸(ペラルゴン酸)、デカン酸(カプリン酸)、ウンデカン酸などがある。本発明において/本発明の、ドデカン酸(ラウリン酸)、テトラデカン酸(ミリスチン酸)、ヘキサデカン酸(パルミチン酸)、オクタデカン酸(ステアリン酸)、エイコサン酸(アラキン酸)、ドコサン酸(ベヘン酸)、テトラコサン酸(リグノセリン酸)、ヘキサコサン酸(セロチン酸)、トリアコタン酸(メリッシン酸)、また、不飽和種9c−ヘキサデセン酸(パルミトレイン酸)、6c−オクタデセン酸(ペトロセリン酸)、6t−オクタデセン酸(ペトロセライジン酸)、9c−オクタデセン酸(オレイン酸)、9t−オクタデセン酸(エライジン酸)、9c,12c−オクタデカジエン酸(リノール酸)、9t,12t−オクタデカジエン酸(リノライジン酸)および9c,12c,15c−オクタデカトリエン酸(リノレン酸)などの脂肪酸の使用が好ましい。コスト的な理由で純粋種を用いるのは好ましいとは言えず、むしろ脂肪加水分解から得られるような個々の酸の工業混合物が好ましい。このような混合物としては、例えば、ココヤシ油脂肪酸(C約6重量%、C10約6重量%、C12約48重量%、C14約18重量%、C16約10重量%、C18約2重量%、C18’約8重量%、C18”約1重量%)、パーム核油脂肪酸(C約4重量%、C10約5重量%、C12約50重量%、C14約15重量%、C16約7重量%、C18約2重量%、C18’約15重量%、C18”約1重量%)獣脂脂肪酸(C14約3重量%、C16約26重量%、C16’約2重量%、C17約2重量%、C18約17重量%、C18’約44重量%、C18”約3量%、C18”’約1重量%)、硬化(又は水素化)獣脂脂肪酸(C14約2重量%、C16約28重量%、C17約2重量%、C18約63重量%、C18’約1重量%)、工業オレイン酸(C12約1重量%、C14約3重量%、C16約5重量%、C16’約6重量%、C17約1重量%、C18約2重量%、C18’約70重量%、C18”約10重量%、C18”’約0.5重量%)、工業パルミチン酸/ステアリン酸(C12約1重量%、C14約2重量%、C16約45重量%、C17約2重量%、C18約47重量%、C18’約1重量%)および大豆油脂肪酸(C14約2重量%、C16約15重量%、C18約5重量%、C18’約25重量%、C18”約45重量%、C18”’約7重量%)がある。
上述のカルボン酸はほとんどの場合、天然油脂から加水分解により工業的に得られる。前世紀に行われていたアルカリ加水分解ではアルカリ金属塩(石鹸)が直接得られるが、現在、工業分野では開裂に水だけが用いられており、水だけで脂肪をグリセロールと遊離脂肪酸に開裂する。工業分野で用いられている方法は、例えば、オートクレーブ内での開裂、または連続高圧開裂である。また、開放式中空モールドの作製のために上述のカルボン酸またはカルボン酸混合物(必要に応じ、他の材料との混合物として)のアルカリ金属塩を用いることもできる。同様に、例えば、サリチル酸および/またはアセチルサリチル酸またはその塩、好ましくはそれらのアルカリ金属塩を用いることもできる。
融解状態を経て開放式中空モールドへ加工することができるさらに好適な材料としては、炭酸水素塩、特に、アルカリ金属炭酸水素塩、特に炭酸水素ナトリウムおよびカリウム、炭酸水素塩、また、硫酸水素塩、特に、アルカリ金属硫酸水素塩、特に硫酸水素カリウムおよび/または硫酸水素ナトリウムがある。また、硫酸水素カリウムおよび硫酸水素ナトリウムからできている共融混合物で、60重量%までのNaHSOと40重量%までのKHSOからできているものが特に好適である。
特に好適なさらなる溶融物材料を下表に示す。
Figure 2008510023
この表から分かるように、糖類も溶融物として好適な材料である。よって、さらに、その中空モールドの材料が糖類および/または糖酸および/または糖アルコール、好ましくは糖類の群から選択されるもの、より好ましくは、オリゴ糖、オリゴ糖誘導体、単糖類、二糖類、単糖類誘導体および二糖類誘導体およびその混合物の群から選択されるもの、特には、グルコースおよび/またはフルクトースおよび/またはリボースおよび/またはマルトースおよび/またはラクトースおよび/またはスクロースおよび/またはマルトデキストリンおよび/またはイソマルト(Isomalt)(登録商標)の群から選択される1以上の物質を含んでなることを特徴とする組成物も好ましい。
本発明において、特に溶融物として好適な材料は糖類、糖酸および糖アルコールであることが見出された。これらの物質は一般に十分可溶性であるだけでなく、さらに低コストと優れた加工性を特徴とする。例えば、糖類および糖誘導体、特に単糖類および二糖類およびその誘導体は例えばそれらの溶融物の形で加工することができ、これらの溶融物は色素と洗濯活性物質および洗浄活性物質双方に対して優れた溶解力を有する。これら糖溶融物の固化によって生じる固形体はさらに平滑な表面、そして表面の光沢または透明な外観などの有利な外観を特徴とする。
本願において、溶融物の材料として好ましい糖類の群としては、単糖類および二糖類ならびに単糖類および二糖類の誘導体、特に、グルコース、フルクトース、リボース、マルトース、ラクトース、スクロース、マルトデキストリンおよびイソマルト(登録商標)、また、2種類、3種類、4種類またはそれより多い種類の単糖類および/もしくは二糖類ならびに/または単糖類および/または二糖類誘導体の混合物の群がある。例えば、溶融物の特に好ましい材料としては、イソマルト(登録商標)とグルコース、イソマルト(登録商標)とラクトース、イソマルト(登録商標)とフルクトース、イソマルト(登録商標)とリボース、イソマルト(登録商標)とマルトース、グルコースとスクロース、イソマルト(登録商標)とマルトデキストリン、またはイソマルト(登録商標)とスクロースの混合物がある。上述の混合物の総重量中のイソマルト(登録商標)重量比は、好ましくは少なくとも20重量%、より好ましくは少なくとも40重量%、特に少なくとも80重量%である。
また、溶融物の特に好ましい材料としては、マルトデキストリンとグルコース、マルトデキストリンとラクトース、マルトデキストリンとフルクトース、マルトデキストリンとリボース、マルトデキストリンとマルトース、またはマルトデキストリンとスクロースの混合物がある。上述の混合物の総重量中のマルトデキストリン重量比は、好ましくは少なくとも20重量%、より好ましくは少なくとも40重量%、特に少なくとも80重量%である。
本願において、マルトデキストリンとは、デンプン(デキストロース等価物、DE3−20)の酵素分解により得られる、鎖長が5〜10無水グルコース単位であり、かつ、マルトース比が高い、水溶性炭水化物を指す。マルトデキストリンは、レオロジー特性およびカロリー特性を改良するために食品に添加され、若干の甘みを持つだけで、逆行変性傾向はない。例えば、Cerestarからの市販品は、一般に、噴霧乾燥された流動状粉末として入手可能であり、水分含量は3〜5重量%である。
本願において、イソマルト(登録商標)とは、6−O−α−D−グルコピラノシル−D−ソルビトール(1,6−GPS)と1−O−α−D−グルコピラノシル−D−マンニトール(1,1−GPM)の混合物を指す。好ましい実施形態では、その混合物の総重量中の1,6−GPSの重量比は57重量%未満である。このような混合物は、例えば、スクロースからイソマルトースへ酵素的に再配列し、その後、得られたイソマルトースを酵素的に水素化して無臭、無色の結晶性固体を形成させることにより工業生産が可能である。
この溶融物の固化物は中空モールドを形成し得る。少なくとも1つのさらなる固体を含んでなる中空モールドが好ましく、この少なくとも1つのさらなる固体はその中空モールドの壁面への少なくとも部分的な注型として存在する。
本発明において、「中空モールド」とは、少なくとも1つの空間を取り囲むモールドを表し、この囲まれた空間は充填に適する、または充填が可能である。この少なくとも1つの囲まれた空間の他、この中空モールドは、さらに閉じられた空間または不完全に閉じられた空間を備えていてもよい。本発明において、この中空モールドは均一な壁材からなる必要はなく、複数の異なる材料からなってもよい。
この中空モールドの壁内に少なくとも1つの固体を封じ込めることができ、例えば、溶融物の固化物が少なくとも1つの固体を少なくとも部分的に封じ込める場合がある。次に、この中空モールドを、例えば、別の組成物の溶融物により充填および封止することができる。
洗濯組成物または洗浄組成物の成分
上記の発明組成物および上記の発明に従った方法により製造された組成物は、洗濯活性物質または洗浄活性物質、好ましくは、ビルダー、界面活性剤、ポリマー、漂白剤、漂白活性化剤、酵素、ガラス腐食防止剤、腐食防止剤、崩壊補助剤、芳香剤および香料担体の群から選択される好ましい洗濯活性物質および洗浄活性物質を含んでなる。これらの好ましい成分を下記に詳述する。
ビルダー
ビルダーとしては、特に、ゼオライト、ケイ酸塩、炭酸塩、有機補助ビルダー、また、それらの使用に生態学的支障がない場合にはリン酸塩が挙げられる。
用いられる微結晶性、合成、結合水含有ゼオライトとしては、好ましくは、ゼオライトAおよび/またはPがある。ゼオライトPとしては、より好ましくは、ゼオライトMAP(登録商標)(Crosfieldからの市販品)がある。しかしながら、ゼオライトX、ならびにA、Xおよび/またはPの混合物も好適である。また、市販されており、本発明に従って好ましく使用可能なものとしては、例えば、ゼオライトXおよびゼオライトAの共結晶(ゼオライトXが約80重量%)があり、CONDEA Augusta S.p.A.により商標VEGOBOND AX(登録商標)として販売されており、式:

nNaO・(1−n)KO/Al・(2−2.5)SiO・(3.5−5.5)H

で表すことができる。
このゼオライトは粒状化合物において、または粒状混合物、好ましくは、圧縮される混合物の一種の「粉体化」においてビルダーとして使用することができ、両場合とも一般に、予備混合物へゼオライトを配合する方法が用いられる。好適なゼオライトの平均粒径は10μm未満であり(体積分布;測定法:Coulter Counter)、好ましくは18〜22重量%、特に20〜22重量%の結合水を含む。
好適な結晶性のシート型ケイ酸ナトリウムは、一般式NaMSi2x+1・HO(式中、Mはナトリウムまたは水素であり、xは1.9〜4の数であり、yは0〜20の数であり、xの好ましい値は2、3または4である)を有する。示された式の好ましい結晶性シート型ケイ酸塩としては、Mはナトリウムであり、xは2または3の値であると仮定されるものである。特に、β−およびδ−ナトリウム二ケイ酸塩NaSi・yHOの双方が好ましい。
特に食器洗浄機洗剤の成分として特に好ましくは、一般式NaMSi2x+1・yHO(式中、Mはナトリウムまたは水素であり、xは1.9〜22、好ましくは、1.9〜4の数であり、yは0〜33の数である)の結晶性シート型ケイ酸塩が用いられる。式NaMSi2x+1・yHOの結晶性シート型ケイ酸塩が、例えば、Clariant GmbH (Germany)により、商標Na−SKSとして販売されている。これらのケイ酸塩の例としては、Na−SKS−1(NaSi2245・xHO、ケニヤアイト(kenyaite))、Na−SKS−2(NaSi1429・xHO、マガディアイト(magadiite))、Na−SKS−3(NaSi17・xHO)またはNa−SKS−4(NaSi・xHO、マカタイト(makatite))が挙げられる。
本発明において特に好適なものとして、式NaMSi2x+1・yHO(式中、xは2である)の結晶性シートケイ酸塩がある。中でも、Na−SKS−5(α−NaSi)、Na−SKS−7(β−NaSi、ナトロシライト)、Na−SKS−9(NaHSi・HO)、Na−SKS−10(NaHSi・3HO、カネマイト(kanemite))、Na−SKS−11(t−NaSi)およびNa−SKS−13(NaHSi)、特にNa−SKS−6(δ−NaSi)が特に好適である。
これらのケイ酸塩を食器洗浄機洗剤の構成要素として用いる場合、これらの組成物は好ましくは、各場合においてこれらの組成物の総重量を基準として0.1〜20重量%、0.2〜15重量%、特に、0.4〜10重量%の重量比の式NaMSi2x+1・yHOの結晶性シート型ケイ酸塩を含んでなる。特にこのような食器洗浄機洗剤の総ケイ酸塩含量が7重量%以下、好ましくは6重量%以下、優先的には5重量%以下、より好ましくは4重量%以下、いっそうより好ましくは3重量%以下、特に2.5重量%以下である場合には、このケイ酸塩は、存在する総ケイ酸塩を基準として、好ましくは少なくとも70重量%まで、優先的には少なくとも80重量%まで、特に少なくとも90重量%までが一般式NaMSi2x+1・yHOのケイ酸塩であることが特に好ましい。
また、NaO:SiO率が1:2〜1:3.3、好ましくは1:2〜1:2.8、特に1:2〜1:2.6である、溶解遅延特性と二次的洗浄特性を備えた非晶質ケイ酸ナトリウムを使用することもできる。通常の非晶質ケイ酸ナトリウムよりも溶解を遅延させることは、例えば、表面処理、複合化、圧縮、または過乾燥によるなど、様々な方法で行われてきたようである。本発明において、「非晶質」には「X線−非晶質」も含む。これは、X線回折試験で、これらのケイ酸塩が結晶性物質に典型的ないずれの形状のX線反射も示さず、せいぜい、数度単位の回折角の幅を有する、散乱X線の一又はそれ以上の極大を生じるくらいであることを意味する。しかしながら、それらのケイ酸塩粒子が電子回折試験で不明瞭な回折極大を生じる場合、または鋭い回折極大を生じる場合であっても、同等に良好なビルダー特性をもたらし得る可能性がある。このことは、生成物が10〜数百nmの大きさの微晶質領域を有するためであると説明され、最大50nmまで、特に最大20nmまでの値であることが好ましい。このようなX線−非晶質ケイ酸塩も同様に、通常の水ガラスに比べて溶解が遅い。圧縮非晶質ケイ酸塩、化合非晶質ケイ酸塩および過乾燥X線−非晶質ケイ酸塩が特に好ましい。
本発明において、この/これらのケイ酸塩、好ましくはアルカリ金属ケイ酸塩、より好ましくは結晶性または非晶質アルカリ金属二ケイ酸塩は、洗濯組成物または洗浄組成物中、各場合において洗濯組成物または洗浄組成物の重量を基準として10〜60重量%、好ましくは15〜50重量%、特に20〜40重量%の量で存在することが好ましい。
もちろん、生態学的な理由からその使用が忌避されない限り、ビルダー物質として一般に知られているリン酸塩を使用することもできる。特に、本発明の組成物または本発明の方法ににより製造される組成物を、本願において特に好ましい食器洗浄機洗剤として使用する場合にはまさしくそれである。市販の数多くのリン酸塩の中でも、アルカリ金属リン酸塩、特に好ましくは三リン酸五ナトリウムまたは三リン酸五カリウム(トリポリリン酸ナトリウムまたはトリポリリン酸カリウム)は洗濯・洗浄製品工業で最も重要なものである。
アルカリ金属リン酸塩は種々のリン酸のアルカリ金属(特に、ナトリウムおよびカリウム)塩の総称であり、より高分子量の例の他、メタリン酸(HPOとオルトリン酸HPOの間で区別される。これらのリン酸塩は、アルカリ担体として働くこと、機械の部品への石灰の付着や繊維における石灰の付着を防ぐこと、また、洗浄性能にも付加的に寄与することなどのいくつかの利点を兼ね備えている。
好適なリン酸塩としては、例えば、二水和物型(密度1.91gcm−3、融点60°)、または一水和物型(密度2.04gcm−3)のリン酸二水素ナトリウムNaHPO、リン酸水素二ナトリウム(リン酸第二ナトリウム)、無水型または水2モル(密度2.066gcm−3、95°で水が解離)、水7モル(密度1.68gcm−3、融点48°、5HOが解離)および水12モル(密度1.52gcm−3、融点35°、5HOが解離)とともに使用することができるNaHPO、特に、12水和物、十水和物(19〜20%Pに相当)としての、また、無水型(39〜40%Pに相当)で使用することができるリン酸三ナトリウム(リン酸第三ナトリウム)NaPOが挙げられる。
さらに好ましいリン酸塩としては、リン酸三カリウム(第三級または三塩基性リン酸カリウム)KPOがある。さらに、無水型(密度2.534gcm−3、融点988°、また880°との報告もある)および十水和物(密度1.8151.836gcm、融点94°、水の脱離)として存在する二リン酸塩四ナトリウム(ピロリン酸ナトリウム)Na、また、それに対応するカリウム塩、二リン酸カリウム(ピロリン酸カリウム)Kも好ましい。
工業上重要な三リン酸五ナトリウムNa10(トリポリリン酸ナトリウム)は非吸湿性で無色の水溶性塩であり、無水型であるか、または6HOとともに結晶化し、一般式NaO−[P(O)(ONa)−O]−Na(式中、n=3)を有する。これに対応するカリウム塩、三リン酸五カリウムK10(トリポリリン酸カリウム)は、例えば、50重量%溶液(>23%P、25%KO)の形態で市販されている。ポリリン酸カリウムは洗濯・洗浄製品工業で広く使用されている。また、同様に本発明において使用可能なトリポリリン酸ナトリウムカリウムも存在する。これらはトリメタリン酸ナトリウムをKOHで加水分解した際に形成される。

(NaPO+2KOH→Na10+H
これらのトリポリリン酸ナトリウムカリウムは本発明に従って、厳密には、トリポリリン酸ナトリウム、トリポリリン酸カリウム、または両者の混合物と同様に使用することができ、トリポリリン酸ナトリウムとトリポリリン酸ナトリウムカリウムの混合物、またはトリポリリン酸カリウムとトリポリリン酸ナトリウムカリウムの混合物、またはトリポリリン酸ナトリウムとトリポリリン酸カリウムとトリポリリン酸ナトリウムカリウムの混合物も本発明に従って使用することができる。
本願の洗濯組成物または洗浄組成物において洗濯活性物質または洗浄活性物質としてリン酸塩を用いる場合、好ましい組成物はこれらのリン酸塩、好ましくは、アルカリ金属リン酸塩、より好ましくは、三リン酸塩五ナトリウムまたは三リン酸五カリウム(トリポリリン酸ナトリウムまたはトリポリリン酸カリウム)を、各場合において洗濯組成物または洗浄組成物の重量を基準として5〜80重量%、好ましくは15〜75重量%、特に20〜70重量%の量で含んでなる。
トリポリリン酸カリウムとトリポリリン酸ナトリウムは1:1を超える、好ましくは2:1を超える、優先的には5:1を超える、より好ましくは10:1を超える、特に20:1を超える重量比で使用することが特に好ましい。他のリン酸塩を用いずに、もっぱらトリポリリン酸カリウムだけを使用することが特に好ましい。
さらなるビルダーとしてはアルカリ担体がある。アルカリ担体としては、例えば、アルカリ金属水酸化物、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属炭酸水素塩、アルカリ金属セスキ炭酸塩、上述のアルカリ金属ケイ酸塩、アルカリ金属メタケイ酸塩および上述の物質の混合物があり、本発明においてはアルカリ金属炭酸塩、特に炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウムまたはセスキ炭酸ナトリウムを用いることが好ましい。トリポリリン酸と炭酸ナトリウムの混合物を含んでなるビルダー系が特に好ましい。同様に、トリポリリン酸塩と炭酸ナトリウムと二ケイ酸ナトリウムの混合物を含んでなるビルダー系も特に好ましい。アルカリ金属水酸化物は、他のビルダー物質に比べ、洗濯組成物または洗浄組成物の残りの成分と化学適合性が低いために、少量、好ましくは、各場合において洗濯組成物または洗浄組成物の総重量を基準として10重量%以下、優先的には6重量%以下、より好ましくは4重量%以下、特に2重量%以下でのみ用いる。それらの総重量を基準として0.5重量%未満のアルカリ金属水酸化物しか含まない組成物、特に、アルカリ金属水酸化物を全く含まない組成物が特に好ましい。
炭酸塩および/または炭酸水素塩、好ましくは、アルカリ金属炭酸塩、より好ましくは、炭酸ナトリウムを、各場合において洗濯組成物または洗浄組成物の重量を基準として2〜50重量%、好ましくは5〜40重量%、特に7.5〜30重量%の量で用いることが特に好ましい。洗濯組成物または洗浄組成物の重量を基準として20重量%未満、好ましくは17重量%未満、優先的には13重量%未満、特に9重量%未満の炭酸塩および/または炭酸水素塩、好ましくは、アルカリ金属炭酸塩、より好ましくは、炭酸ナトリウムを含む組成物が特に好ましい。
有機補助ビルダーとしては特に、ポリカルボン酸塩/ポリカルボン酸、重合ポリカルボン酸塩、アスパラギン酸、ポリアセタール、デキストリン、さらなる有機補助ビルダー(下記参照)およびホスホン酸塩が挙げられる。これらの物質種を以下に記載する。
使用可能な有機ビルダー物質としては、例えば、それらのナトリウム塩の形で使用可能なポリカルボン酸が挙げられ、ポリカルボン酸とは、2個以上の酸官能基を有するカルボン酸を指す。これらの例はクエン酸、アジピン酸、コハク酸、グルタル酸、リンゴ酸、酒石酸、マレイン酸、フマル酸、糖酸、アミノカルボン酸、その使用に生態学分野の反論がない限り、ニトリロ三酢酸(NTA)、およびそれらの混合物が挙げられる。好ましい塩としては、クエン酸、アジピン酸、コハク酸、グルタル酸、酒石酸、糖酸およびそれらの混合物などのポリカルボン酸の塩がある。
ポリカルボン酸の酸も使用可能である。それらのビルダー作用に加え、これらの酸は一般に、酸性化成分の特性も有し、従って、洗濯組成物または洗浄組成物のpHをより低く、より穏和なものに設定する助けとなる。これに関しては、クエン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、グルコン酸およびその混合物を特に挙げるべきであろう。
また、重合ポリカルボン酸塩もビルダーとして好適であり、これらには例えば、ポリアクリル酸またはポリメタクリル酸のアルカリ金属塩、例えば、相対分子量500〜70000g/molを有するものがある。
本明細書において、重合ポリカルボン酸塩に関して明示されるモル質量は、特定の酸形態の重量平均モル質量Mであり、通常、UV検出器を用い、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)によって測定することができる。測定は、被験下のポリマーとの構造的類似性によって実際の分子量の値を示す、ポリアクリル酸外部標準に対して行う。これらの数値は、ポリスチレンスルホン酸を標準として用いた場合は分子量データからかなり外れる。ポリスチレンスルホン酸に対して測定されたモル質量は一般に、本明細書で明示するモル質量よりも一般的に明らかに高い。
好適なポリマーは、特に、好ましくは分子量2000〜20000g/molのポリアクリレートである。この群の中でも、それらの優れた溶解度のため、モル質量2000〜10000g/mol、より好ましくは3000〜5000g/molの短鎖ポリアクリレート短鎖が好ましい。
また、共重合ポリカルボン酸塩、特に、アクリル酸とメタクリル酸のコポリマー、およびアクリル酸またはメタクリル酸とマレイン酸のコポリマーも好適である。特に好適であることが見出されたコポリマーとしては、50〜90重量%のアクリル酸と50〜10重量%のマレイン酸を含有するアクリル酸とマレイン酸のコポリマーがある。遊離酸に基づくそれらの相対分子量は一般に2000〜70000g/mol、好ましくは20000〜50000g/mol、特に30000〜40000g/molである。
これらの共重合ポリカルボン酸塩は、粉末状か水溶液の形態かのいずれかで使用することができる。洗濯組成物または洗浄組成物中の共重合ポリカルボン酸塩含量は好ましくは0.5〜20重量%、特に3〜10重量%である。
水溶性を高めるため、これらのポリマーはまた、アリルスルホン酸、例えば、アリルオキシベンゼンスルホン酸およびメタアリルスルホン酸をモノマーとして含んでもよい。
また、3種類以上の異なるモノマー単位からなる生分解性ポリマー、例えば、モノマーとしてアクリル酸の塩およびマレイン酸の塩とビニルアルコールまたはビニルアルコール誘導体を含有するもの、またはモノマーとしてアクリル酸の塩および2−アルキルアリルスルホン酸の塩と糖誘導体を含有するものも特に好ましい。
さらなる好ましいコポリマーとしては、好ましくは、モノマーとしてアクロレインとアクリル酸/アクリル酸塩またはアクロレインと酢酸ビニルを含むものがある。
同様に述べておくべきさらなる好ましいビルダー物質として、重合アミノジカルボン酸、その塩またはその前駆物質がある。ポリアスパラギン酸またはその塩が特に好ましい。
さらなる好適なビルダー物質としてポリアセタールがあり、このポリアセタールはジアルデヒドを、5〜7個の炭素原子と少なくとも3個のヒドロキシル基を有するポリオールカルボン酸と反応させることにより得ることができる。好ましいポリアセタールは、グリオキサール、グルタルアルデヒド、テレフタルアルデヒドなどのジアルデヒド、およびその混合物から、また、グルコン酸および/またはグルコヘプタン酸などのポリオールカルボン酸から得ることができる。
さらなる好適な有機ビルダー物質としては、デキストリン、例えば、炭水化物のオリゴマーまたはポリマーがあり、これらはデンプンの部分加水分解により得ることができる。加水分解は例えば酸触媒法または酵素触媒法などの常法により行うことができる。これらの加水分解生成物の平均モル質量は好ましくは400〜500000g/molの範囲である。デキストロース当量(DE)が0.5〜40、特に2〜30である多糖類が好ましい。なお、DEは、DEが100であるデキストロースと比較した多糖類の還元作用の一般尺度である。また、DEが3〜20の間であるマルトデキストリンおよびDEが20〜37の範囲である乾燥グルコースシロップ、また、2000〜30000g/molの範囲の比較的高いモル質量を有する黄色デキストリンおよび白色デキストリンも使用可能である。
このようなデキストリンの酸化誘導体は、その糖環の少なくとも1つのアルコール官能基をカルボン酸官能基へと酸化することができる酸化剤を有するそれらの反応生成物である。
オキシ二コハク酸塩および二コハク酸塩のその他の誘導体、好ましくは、二コハク酸エチレンジアミンもさらなる好適な補助ビルダーである。この場合、エチレンジアミン−N,N’−二コハク酸塩(EDDS)は好ましくは、そのナトリウム塩またはマグネシウム塩の形態で用いられる。さらに、これに関しては、また、二コハク酸グリセリルおよび三コハク酸グリセリルも好ましい。ゼオライト含有配合物および/またはケイ酸塩含有配合物中の好適な使用量は3〜15重量%である。
使用可能なさらなる有機補助ビルダーとしては、例えば、アセチル化ヒドロキシカルボン酸またはその塩があり、これらはラクトン型で存在してもよく、少なくとも4個の炭素原子と少なくとも1つのヒドロキシル基と最大2個の酸基を含む。
さらに、アルカリ土類金属イオンと複合体を形成し得るあらゆる化合物がビルダーとして使用可能である。
界面活性剤
界面活性剤の群としては、非イオン性界面活性剤だけでなく、陰イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤、両性界面活性剤が含まれる。
使用する非イオン性界面活性剤としては、当業者に公知のあらゆる非イオン性界面活性剤であり得る。使用する好ましい界面活性剤は、低発泡性非イオン性界面活性剤である。洗濯組成物または洗浄組成物、特に、食器洗浄機用洗浄組成物は非イオン性界面活性剤、特に、アルコキシル化アルコールの群から選択される非イオン性界面活性剤が特に好ましい。使用する非イオン性界面活性剤は好ましくは、好ましくは、8〜18個の炭素原子と、アルコール1mol当たり平均1〜12molのエチレンオキシド(EO)を有するアルコキシル化、有利にはエトキシル化、特に第一級アルコールであり、このアルコール基は直鎖または好ましくは2−メチル−分枝型であるか、またはオキソアルコール基に一般に存在するように、直鎖とメチル分枝基の混合物を含んでもよい。しかしながら、特に好ましいアルコールエトキシレートは、12〜18個の炭素原子を有する天然源の(例えば、ココヤシ、パーム、獣脂またはオレイルアルコール)、かつ、アルコール1mol当たり平均2〜8EOのアルコールの直鎖基を有する。好ましいエトキシル化アルコールとしては、例えば、3EOまたは4EOを有するC1214−アルコール、7EOを有するC911−アルコール、3EO、5EO、7EOまたは8EOを有するC1315−アルコール、3EO、5EOまたは7EOを有するC1218−アルコールおよびその混合物(3EOを有するC1214−アルコールと5EOを有するC1218−アルコールの混合物など)が挙げられる。特定のエトキシル化度は統計学的平均値であり、特定の製品に対する整数または分数であり得る。好ましいアルコールエトキシレートは狭い範囲の同族体分布(narrow range ethoxylates, NRE)を有する。これらの非イオン性界面活性剤の他、12EOを超える脂肪アルコールも使用可能である。その例としては、14EO、25EO、30EOまたは40EOを有する獣脂脂肪アルコールがある。
さらに、使用可能なさらなる非イオン性界面活性剤としてはまた、一般式RO(G)(式中、Rは、8〜22個、好ましくは12〜18個の炭素原子を有する主に直鎖またはメチル分枝、特に2−メチル分枝、脂肪族基であり、Gは、5または6個の炭素原子を有するグリコース単位である記号を示し、好ましくはグルコースである]のアルキルグリコシドがある。モノグルコシドとオリゴグルコシドの分布を示すオリゴマー形成度xは1〜10のいずれかの数であり、xは好ましくは、1.2〜1.4である。
単独の非イオン性界面活性剤として、または他の非イオン性界面活性剤と組合せて使用される、使用が好ましいさらなる非イオン性界面活性剤種としては、アルコキシル化、好ましくは、エトキシル化、またはエトキシル化かつプロポキシル化された脂肪酸アルキルエステル、好ましくは、そのアルキル鎖に1〜4個の炭素原子を有するものがある。
また、アミンオキシド型の非イオン性界面活性剤、例えば、N−ココアルキル−N,N−ジメチルアミンオキシドおよびN−タローアルキル−N,N−ジヒドロキシエチルアミンオキシド、ならびに脂肪酸アルカノールアミド型の非イオン性界面活性剤も好適であり得る。これらの非イオン性界面活性剤の量はエトキシル化脂肪アルコールの量を超えないことが好ましく、特には、その半量を超えない。
さらなる好適な界面活性剤は、式:
Figure 2008510023

[式中、Rは、6〜22個の炭素原子を有する脂肪族アシル基であり、Rは水素、1〜4個の炭素原子を有するアルキル基またはヒドロキシアルキル基であり、[Z]は、3〜10個の炭素原子と3〜10個のヒドロキシル基を有する直鎖または分枝ポリヒドロキシアルキル基である]のポリヒドロキシ脂肪酸アミドである。これらのポリヒドロキシ脂肪酸アミドは、一般に還元糖をアンモニア、アルキルアミンまたはアルカノールアミンで還元的にアミノ化した後、脂肪酸、脂肪酸アルキルエステルまたは脂肪酸塩化物でアシル化することにより得られる公知の物質である。
また、ポリヒドロキシ脂肪酸アミド群としては、式:
Figure 2008510023

[式中、Rは、7〜12個の炭素原子を有する直鎖または分枝アルキルまたはアルケニル基であり、Rは、2〜8個の炭素原子を有する直鎖、分枝または環状アルキル基またはアリール基であり、Rは、1〜8個の炭素原子を有する直鎖、分枝または環状アルキル基またはアリール基またはオキシアルキル基であり、好ましくは、C14−アルキルまたはフェニル基であり、[Z]は、そのアルキル鎖が少なくとも2個のヒドロキシル基により置換されている直鎖ポリヒドロキシアルキル基、またはこの基のアルコキシル化、好ましくは、エトキシル化またはプロポキシル化誘導体である]の化合物も含む。
[Z]は好ましくは、還元糖、例えば、グルコース、フルクトース、マルトース、ラクトース、ガラクトース、マンノースまたはキシロースの還元的アミノ化により得られる。これらのN−アルコキシ置換化合物またはN−アリールオキシ置換化合物は、触媒としてのアルコキシドの存在下で脂肪酸メチルエステルと反応させることにより所望のポリヒドロキシ脂肪酸アミドへと転化させることができる。
さらに、20〜30EOを有する1種類以上の獣脂脂肪アルコールを含有する界面活性剤をシリコーン脱泡剤と併用することが特に好ましい。
同様に、アルコキシル化アルコールの群から選択される、より好ましくは、混合アルコキシル化アルコールの群から選択される、特には、EO−AO−EO型非イオン性界面活性剤の群から選択される非イオン性界面活性剤が特に好ましく使用される。
室温より高い融点を有する非イオン性界面活性剤が特に好ましく、20℃より高い、好ましくは25℃より高い、より好ましくは25〜60℃の間、特に26.6〜43.3℃の間の融点を有する非イオン性界面活性剤が特に好ましい。
特定の温度範囲の融点または軟化点を有する好適な非イオン性界面活性剤としては、例えば、室温で固体または高粘度であり得る低発泡性非イオン性界面活性剤がある。室温で高粘度を有する非イオン性界面活性剤を用いる場合、それらは好ましくは20Pasを超える、好ましくは35Pasを超える、特に40Pasを超える粘度を有する。また、室温で蝋様の堅さを有する非イオン性界面活性剤も好ましい。
室温で固体であり、使用が好ましい界面活性剤は、アルコキシル化非イオン性界面活性剤、特に、エトキシル化第一級アルコールおよびこれらの界面活性剤と、ポリオキシプロピレン/ポリオキシエチレン/ポリオキシプロピレン(PO/EO/PO)界面活性剤などの構造が複雑な界面活性剤との混合物の群に由来する。このような(PO/EO/PO)非イオン性界面活性剤は、加えて、優れた発泡制御としても注目に値するものである。
本発明の好ましい実施形態では、室温より高い融点を有する非イオン性界面活性剤は、6〜20個の炭素原子を有するモノヒドロキシアルカノールまたはアルキルフェノールと、アルコールまたはアルキルフェノール1mol当たり好ましくは、少なくとも12mol、より好ましくは少なくとも15mol、特に少なくとも20molのエチレンオキシドとの反応により生じたエトキシル化非イオン性界面活性剤である。
室温で固体である特に好ましい非イオン性界面活性剤は、16〜20個の炭素原子を有する直鎖脂肪アルコール(C1620−アルコール)、好ましくはC18−アルコールと、少なくとも12mol、好ましくは少なくとも15mol、特に少なくとも20molのエチレンオキシドから得られる。もちろん、「narrow range ethoxylates」(上記参照)が特に好ましい。
従って、C620−モノヒドロキシアルカノールまたはC620−アルキルフェノールまたはC1620脂肪アルコールと、アルコール1mol当たり12molを超える、好ましくは15molを超える、特に20molを超えるエチレンオキシドから得られたエトキシル化非イオン性界面活性剤を用いるのが特に好ましい。
室温固体非イオン性界面活性剤は好ましくは、分子内にさらにプロピレンオキシド単位を有する。好ましくは、このようなPO単位は非イオン性界面活性剤の総モル質量の25重量%まで、より好ましくは20重量%まで、特に15重量%までを占める。特に好ましい非イオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロックコポリマー単位をさらに有するエトキシル化モノヒドロキシアルカノールまたはアルキルフェノールである。このような非イオン性界面活性剤分子のアルコールまたはアルキルフェノール部分は好ましくは、このような非イオン性界面活性剤の総モル質量の30重量を超えて、より好ましくは50重量%を超えて、特に70重量%を超えて占める。好ましい組成物は、分子内のプロピレンオキシド単位が非イオン性界面活性剤の総モル質量の25重量%まで、好ましくは20重量%まで、特に15重量%までを占めるエトキシル化およびプロポキシル化非イオン性界面活性剤を含んでなることを特徴とする。
室温より高い融点を有し、使用が好ましいさらなる非イオン性界面活性剤は、40〜70%のポリオキシプロピレン/ポリオキシエチレン/ポリオキシプロピレンブロックポリマーブレンドを含み、このブロックポリマーは、17molのエチレンオキシドと44molのプロピレンオキシドを有するポリオキシエチレンとポリオキシプロピレンの逆ブロックコポリマー75重量%と、トリメチロールプロパンで開始し、トリメチロールプロパン1mol当たり24molのエチレンオキシドと99molのプロピレンオキシドを含有するポリオキシエチレンとポリオキシプロピレンのブロックコポリマー25重量%とを含む。
特に好ましく使用可能な非イオン性界面活性剤は、例えば、Olin Chemicalsから商品名Poly Tergent(登録商標)SLF−18として入手可能である
式:

O[CHCH(CH)O][CHCHO][CHCH(OH)R

[式中、Rは、4〜18個の炭素原子を有する直鎖または分枝脂肪族炭化水素基またはその混合物であり、Rは、2〜26個の炭素原子を有する直鎖または分枝炭化水素基またはその混合物であり、xは0.5〜1.5であり、yは少なくとも15の値である]の界面活性剤がさらなる特に好ましい非イオン性界面活性剤である。
好ましく使用可能なさらなる非イオン性界面活性剤は、式:

O[CHCH(R)O][CHCH(OH)[CHOR

の末端キャップ型ポリ(オキシアルキル化)非イオン性界面活性剤であり、式中、RおよびRは、1〜30個の炭素原子を有する直鎖または分枝、飽和または不飽和、脂肪族または芳香族炭化水素基であり、Rは、Hまたはメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、2−ブチルまたは2−メチル−2−ブチル基であり、xは1〜30であり、kおよびjは1〜12であり、好ましくは1〜5である。xの値が2であるとき、上式:

O[CHCH(R)O][CHCH(OH)[CHOR

の各Rは異なっていてもよい。RおよびRは好ましくは、6〜22個の炭素原子を有する直鎖または分枝、飽和または不飽和、脂肪族または芳香族炭化水素基であり、8〜18個の炭素原子を有する基であるのが特に好ましい。R基に関しては、H、−CHまたは−CHCHが特に好ましい。xの特に好ましい値は1〜20、特に6〜15の範囲である。
上記のように、上式のRは、x=2であれば異なっていてもよい。これにより、角括弧内のアルキレンオキソ単位は可変となる。xが例えば3であるとき、R基は、任意の配列、例えば、(EO)(PO)(EO)、(EO)(EO)(PO)、(EO)(EO)(EO)、(PO)(EO)(PO)、(PO)(PO)(EO)および(PO)(PO)(PO)で連結可能なエチレンオキシド(R=H)またはプロピレンオキシド(R=CH)単位を形成するように選択することができる。ここでは、例としてxに対して3の値を選択したが、これは大きくすることが可能であり、x値が増加するとともに変数の範囲が広がり、例えば、多数の(EO)基と少数の(PO)基の組合せ、またはその逆を包含する。
上式の特に好ましい末端キャップ型ポリ(オキシアルキル化)アルコールは、k=1およびj=1の値を有し、従って、上式は簡略化されて

O[CHCH(R)O]CHCH(OH)CHOR

となる。この式において、R、RおよびRは各々上記定義の通りであり、xは1〜30、好ましくは1〜20、特に6〜18の数である。RおよびR基が9〜14個の炭素原子を有し、RがHであり、xが6〜15と仮定される界面活性剤が特に好ましい。
上記を要約すれば、式:

O[CHCH(R)O][CHCH(OH)[CHOR

[式中、RおよびRは、1〜30個の炭素原子を有する、直鎖または分枝、飽和または不飽和、脂肪族または芳香族炭化水素基であり、RはHまたはメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、2−ブチルまたは2−メチル−2−ブチル基であり、xは1〜30であり、kおよびjは1〜12、好ましくは1〜5である]の末端キャップ型ポリ(オキシアルキル化)非イオン性界面活性剤が好ましく、

O[CHCH(R)O]CHCH(OH)CHOR

[式中、xは1〜30、好ましくは1〜20、特に6〜18の数である]
型の界面活性剤が特に好ましい。
本発明において特に好ましい非イオン性界面活性剤は、エチレンオキシド単位とアルキレンオキシド単位を交互に有する低発泡性非イオン性界面活性剤であることが見出された。これらの中でも、EO−AO−EO−AOブロックを有する界面活性剤が好ましく、各場合において、1〜10個のEO基および/またはAO基が、以下の各場合において他の基のブロックの前で、互いに結合されている。本明細書では、一般式:
Figure 2008510023

[式中、Rは直鎖または分枝、飽和またはモノまたはポリ不飽和C6−24−アルキルまたは−アルケニル基であり、R基またはR基は各々独立して−CH、−CHCH、−CHCH−CH、CH(CHから選択され、指数w、x、y、zは各々独立して1〜6の整数である]の非イオン性界面活性剤が好ましい。
上式の好ましい非イオン性界面活性剤は、対応するアルコールR−OHおよびエチレンオキシドまたはアルキレンオキシドから公知の方法により製造することができる。上式のR基はアルコールの起源により異なる。天然源を用いる場合、R基は偶数の炭素原子を有し、一般に非分枝型であり、例えば、ココヤシ、パーム、獣脂またはオレイルアルコールからの、12〜18個の炭素原子を有する天然源のアルコールの直鎖基が好ましい。合成源から得られるアルコールとしては、一般にオキソアルコール基に存在するような、例えば、ゲルベアルコールまたは2−メチル分枝または直鎖およびメチル分枝基の混合物がある。組成物中に存在する非イオン性界面活性剤を製造するために用いるアルコール種に関わらず、上式Rが、6〜24個、好ましくは8〜20個、より好ましくは9〜15個、特に9〜11個の炭素原子を有するアルキル基である非イオン性界面活性剤が好ましい。
エチレンオキシド単位と交互に、好ましい非イオン性界面活性剤に存在するアルキレンオキシド単位は、プロピレンオキシドと、特にブチレンオキシドである。しかしながら、RおよびRが、各々独立して−CHCH−CHおよびCH(CHから選択されるさらなるアルキレンオキシドもまた好適である。好ましくは、RおよびRが、各々−CH基であり、wおよびxが、各々独立して3または4であり、yおよびzが、各々独立して1または2である上式の非イオン性界面活性剤を使用する。
要するに、特に、1〜4個のエチレンオキシド単位、その後に1〜4個のプロピレンオキシド単位、その後に1〜4個のエチレンオキシド単位、その後に1〜4個のプロピレンオキシド単位と続くC9−15−アルキル基を有する非イオン性界面活性剤が好ましい。これらの界面活性剤は、水溶液では、必要な低粘度を有し、本発明において特に好ましく使用することができる。
好ましく使用可能なさらなる非イオン性界面活性剤は式:

O[CHCH(R)O]

[式中、Rは、1〜30個の炭素原子を有する直鎖または分枝、飽和または不飽和、脂肪族または芳香族炭化水素基であり、Rは、1〜30個の炭素原子を有し、かつ、好ましくは1〜5個の間のヒドロキシル基を有し、かつ、好ましくはエーテル基でさらに官能基化されている直鎖または分枝、飽和または不飽和、脂肪族または芳香族炭化水素基であり、Rは、Hまたはメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、2−ブチルまたは2−メチル−2−ブチル基であり、xは、1〜40である]の末端キャップ型ポリ(オキシアルキル化)非イオン性界面活性剤である。
本願の特に好ましい実施形態において、上述の一般式におけるRは、Hである。式:

O[CHCHO]xR

の得られる末端キャップ型ポリ(オキシアルキル化)非イオン性界面活性剤群からは、特にRが、1〜30個の炭素原子を有する、好ましくは、4〜20個の炭素原子を有する直鎖または分枝、飽和または不飽和、脂肪族または芳香族炭化水素基であり、Rが、1〜30個の炭素原子を有し、かつ、好ましくは1〜5個の間のヒドロキシル基を有する直鎖または分枝、飽和または不飽和、脂肪族または芳香族炭化水素基であり、xが、1〜40である非イオン性界面活性剤が好ましい。
特に式:

O[CHCHO]CHCH(OH)R

の、1〜30個の炭素原子を有する、好ましくは、4〜20個の炭素原子を有する直鎖または分枝、飽和または不飽和、脂肪族または芳香族炭化水素基であるR基だけでなく、モノ水酸化中間基−CHCH(OH)−に隣接する、1〜30個の炭素原子を有する直鎖または分枝、飽和または不飽和、脂肪族または芳香族炭化水素基Rも有する末端キャップ型ポリ(オキシアルキル化)非イオン性界面活性剤が好ましい。この式において、xは、1〜90である。
一般式:

O[CHCHO]CHCH(OH)R

の、1〜30個の炭素原子を有する、好ましくは、4〜22個の炭素原子を有する直鎖または分枝、飽和または不飽和、脂肪族または芳香族炭化水素基であるR基だけでなく、モノ水酸化中間基−CHCH(OH)−に隣接する、1〜30個の炭素原子、好ましくは、2〜22個の炭素原子を有する直鎖または分枝、飽和または不飽和、脂肪族または芳香族炭化水素基Rも有する、この式においてxは、40〜80、好ましくは、40〜60である非イオン性界面活性剤が特に好ましい。
上式の対応する末端キャップ型ポリ(オキシアルキル化)非イオン性界面活性剤は、例えば、式RCH(O)CHの末端エポキシドを

式RO[CHCHO]x−1CHCHOH

のエトキシル化アルコールと反応させることにより得ることができる。
さらに式:

O[CHCHO][CHCH(CH)O]CHCH(OH)R

[式中、RおよびRは、各々独立して2〜26個の炭素原子を有する直鎖または分枝、飽和またはモノもしくはポリ不飽和炭化水素基であり、Rは、独立して−CH、−CHCH、−CHCH−CH、CH(CHから選択されるが、好ましくは−CHであり、xおよびyは、各々独立して1〜32である]の末端キャップ型ポリ(オキシアルキル化)非イオン性界面活性剤が特に好ましく、xの値が15〜32、yの値が0.5および1.5である非イオン性界面活性剤が特に好ましい。
一般式:
Figure 2008510023

[式中、RおよびRは、各々独立して2〜26個の炭素原子を有する直鎖または分枝、飽和またはモノもしくはポリ不飽和炭化水素基であり、Rは、独立して−CH、−CHCH、−CHCH−CH、CH(CHから選択されるが、好ましくは−CHであり、xおよびyは、各々独立して1〜32である]の界面活性剤は本発明において好ましく、xの値が15〜32、yの値が0.5および1.5である非イオン性界面活性剤が極めて特に好ましい。
上述の非イオン性界面活性剤の特定炭素鎖長およびエトキシル化度またはアルコキシル化度は統計学的平均値であり、この統計学的平均値は特定の生成物に対する整数または分数であり得る。製造法の結果として、明示されている式の市販製品は通常一種類の代表物からなるのではなく、むしろ混合物からなり、その結果、炭素鎖長についてもエトキシル化度またはアルコキシル化度についても平均値が生じ、従って分数が生じ得る。
当然のことながら、上述の非イオン性界面活性剤は個々の物質としてだけでなく2種類、3種類、4種類以上の界面活性剤の界面活性剤混合物としても用いてよい。界面活性剤混合物とは、上述の一般式のうちの1つにそのまま該当する非イオン性界面活性剤の混合物を指すだけでなく、上式のうちの異なる一般式で表すことができる2種類、3種類、4種類以上の非イオン性界面活性剤を含んでなる混合物もまた指す。
使用する陰イオン性界面活性剤は、例えば、スルホン酸塩系および硫酸塩系のものである。有用なスルホン酸塩系界面活性剤は、好ましくは、例えば末端または内部二重結合を有するC12−18−モノオレフィンから、三酸化硫黄ガスでスルホン化し、その後、そのスルホン化生成物をアルカリ性または酸性加水分解することにより得られる、C9−13−アルキルベンゼンスルホン酸塩、オレフィンスルホン酸塩、すなわち、アルケン−およびヒドロキシアルカンスルホン酸塩の混合物、ならびにジスルホン酸塩である。C12−18−アルカンから、例えば、スルホ塩素化またはスルホキシド化し、その後、加水分解または中和することにより得られるアルカンスルホン酸塩も好適である。α−スルホ脂肪酸の(エステルスルホン酸エステル)、例えば、硬化(又は水素化)ヤシ脂肪酸、パーム核脂肪酸または獣脂脂肪酸のα−スルホン酸化メチルエステルも同様に好適である。
さらなる好適な陰イオン性界面活性剤は硫酸化脂肪酸グリセロールエステルである。脂肪酸グリセロールエステルとは、モノグリセロールの脂肪酸1〜3molとのエステル化による製造により、またはトリグリセリドのグリセロール0.3〜2molとのエステル交換により得られるモノ−、ジ−およびトリエステル、ならびにそれらの混合物を指す。好ましい硫酸化脂肪酸グリセロールエステルは、6〜22個の炭素原子を有する飽和脂肪酸、例えば、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ミリスチン酸、ラウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸またはベヘン酸の硫酸化生成物である。
好ましいアルキル(又はアルケニル)硫酸塩は、アルカリ金属、特にC12−C18脂肪アルコール(例えば、ココヤシ脂肪アルコール、獣脂脂肪アルコール、ラウリル、ミリスチル、セチルまたはステアリルアルコール)またはC10−C20オキソアルコールの硫酸モノエステルおよびこれらの鎖長の第二級アルコールのそれらのモノエステルのナトリウム塩である。石油化学製品ベースで製造された合成直鎖アルキル基を含み、かつ脂肪性化学原材料を基にした等価化合物と類似した分解挙動を示す上記の鎖長のアルキル(又はアルケニル)硫酸塩もまた好ましい。洗濯という観点から、C12−C16−アルキル硫酸塩およびC12−C15−アルキル硫酸塩、ならびにC14−C15−アルキル硫酸塩が好ましい。Shell Oil CompanyからDAN(登録商標)という名前の市販製品として入手可能な2,3−アルキル硫酸塩もまた好適な陰イオン性界面活性剤である。
エチレンオキシド1〜6molでエトキシル化した直鎖または分枝C7−21−アルコール(エチレンオキシド(EO)平均3.5molを含む2−メチル−分枝C9−11−アルコールまたは1〜4個のEOを含むC12−18脂肪アルコールなど)の硫酸モノエステルもまた好適である。それらは泡立つ傾向が高いため、洗浄組成物においては比較的少量(例えば、1〜5重量%の量)でしか用いられない。
アルキルスルホコハク酸の塩もまたさらなる好適な陰イオン性界面活性剤である。このアルキルスルホコハク酸の塩はスルホコハク酸塩またはスルホコハク酸エステルとも呼ばれ、スルホコハク酸の、アルコール、好ましくは、脂肪アルコール、特にエトキシル化脂肪アルコールとのモノエステルおよび/またはジエステルである。好ましいスルホコハク酸塩はC8−18脂肪アルコール基またはそれらの混合物を含む。特に好ましいスルホコハク酸塩は、単独で非イオン性界面活性剤となるエトキシル化脂肪アルコールから得られる脂肪アルコール基を含む。これに関しては、脂肪アルコール基を同族体分布が狭いエトキシル化脂肪アルコールから得たスルホコハク酸塩もまた特に好ましい。好ましくは、アルキル(又はアルケニル)鎖に8〜18個の炭素原子を有するアルキル(又はアルケニル)コハク酸またはそれらの塩を使用することも同様に可能である。
有用なさらなる陰イオン性界面活性剤は特に石鹸である。好適な石鹸は飽和脂肪酸石鹸(ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、水素化エルカ酸およびベヘン酸の塩など)、ならびに特に天然脂肪酸(例えば、ヤシ脂肪酸、パーム核脂肪酸または獣脂脂肪酸)から得られる石鹸混合物である。
石鹸をはじめとする陰イオン性界面活性剤は、それらのナトリウム、カリウムまたはアンモニウム塩形態、またモノ−、ジ−またはトリエタノールアミンのような有機塩基の可溶性塩形態でも存在し得る。陰イオン性界面活性剤は、それらのナトリウムまたはカリウム塩形態、特にナトリウム塩形態で存在することが好ましい。
これらの陰イオン性界面活性剤が食器洗浄機用洗剤の構成要素である場合、組成物の総重量を基準とするそれらの含量は、好ましくは4重量%未満、優先的には2重量%未満、最も好ましくは1重量%未満である。陰イオン性界面活性剤を全く含まない食器洗浄機用洗剤が特に好ましい。
記載した界面活性剤の代わりにまたはそれらと併用して、陽イオン性界面活性剤および/または両性界面活性剤を使用することもできる。
使用する陽イオン性活性物質は、例えば、下式:
Figure 2008510023

[式中、各R基は、独立してC1−6−アルキル、−アルケニルまたは−ヒドロキシアルキル基から選択され;各R基は、独立してC8−28−アルキルまたは−アルケニル基から選択され;R=Rまたは(CH−T−R;R=RまたはRまたは(CH−T−R;T=−CH−、−O−CO−または−CO−O−、nは、整数0〜5である]の陽イオン性化合物であってよい。
食器洗浄機用洗剤において、陽イオン性界面活性剤および/または両性界面活性剤の含量は好ましくは6重量%未満、優先的には4重量%未満、いっそうより好ましくは、2重量%未満、特に1重量%未満である。陽イオン性界面活性剤または両性界面活性剤を全く含まない食器洗浄機用洗剤が特に好ましい。
ポリマー
ポリマー群としては、特に洗濯活性ポリマーまたは洗浄活性ポリマー、例えば、すすぎ補助ポリマーおよび/または軟化剤としての活性のあるポリマーが挙げられる。一般に、非イオン性ポリマーだけでなく、陽イオン性ポリマー、陰イオン性ポリマーおよび両性ポリマーも洗濯組成物または洗浄組成物に使用することができる。
本発明において「陽イオン性ポリマー」とは、ポリマー分子が正電荷をもったポリマーである。これは、例えば、ポリマー鎖に存在する(アルキル)アンモニウム部分または他の正電荷を帯びた基によって実現され得る。特に好ましい陽イオン性ポリマーは、第四級化セルロース誘導体、第四級群を含むポリシロキサン、陽イオン性グアー誘導体、重合ジメチルジアリルアンモニウム塩ならびにそれらの、アクリル酸およびメタクリル酸のエステルおよびアミドとのコポリマー、ビニルピロリドンと、ジアルキルアミノアクリレートおよびメタクリレートの第四級化誘導体とのコポリマー、ビニルピロリドン−塩化メトイミダゾリニウムコポリマー、第四級化ポリビニルアルコールまたはINCI名称でポリクォータニウム2、ポリクォータニウム17、ポリクォータニウム18およびポリクォータニウム27と明示されるポリマーの群に由来する。
本発明において「両性ポリマー」は、ポリマー鎖に正電荷を帯びた基とともに、負電荷を帯びた基またはモノマー単位も有するポリマーである。これらの基は、例えば、カルボン酸、スルホン酸またはホスホン酸であってよい。
好ましい洗濯組成物または洗浄組成物、特に好ましい食器洗浄機用洗剤は、それらがa)式RC=CR[式中、R、R、R、R基は、各々独立して水素、誘導体化ヒドロキシル基、C1−30直鎖または分枝アルキル基、アリール、アリール置換C1−30直鎖または分枝アルキル基、ポリアルコキシル化アルキル基、少なくとも1個の正電荷を有する、窒素が帯電していない複素芳香族有機基、少なくとも1個の第四級化窒素原子を有する複素芳香族有機基もしくはpH範囲2〜11の部分領域に正電荷を有する少なくとも1個のアミノ基を有する複素芳香族有機基、またはそれらの塩から選択される(ただし、少なくとも1つのR、R、R、R基は、少なくとも1個の正電荷をもった、窒素が帯電していないヘテロ原子有機基、少なくとも1個の第四級化窒素原子を有するヘテロ原子有機基または正電荷をもった少なくとも1個のアミノ基を有するヘテロ原子有機基である)]のモノマー単位を含むポリマーを含んでなることを特徴とする。
本願において特に好ましい陽イオン性ポリマーまたは両性ポリマーは、モノマー単位として、一般式
Figure 2008510023

[式中、RおよびRは、各々独立してHまたは1〜6個の炭素原子を有する直鎖または分枝炭化水素基であり;RおよびRは、各々独立してアルキル基、ヒドロキシアルキル基またはアミノアルキル基(この際、このアルキル基は、直鎖または分枝であり、かつ1〜6個の間の炭素原子を有し、好ましくは、メチル基である)であり;xおよびyは、各々独立して整数1〜3の間である]の化合物を含む。Xは対イオン、好ましくは、塩化物、臭化物、ヨウ化物、硫酸塩、硫酸水素塩、メト硫酸塩、ラウリル硫酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩(トシル酸塩)、クメンスルホン酸塩、キシレンスルホン酸塩、リン酸塩、クエン酸塩、ギ酸塩、酢酸塩またはそれらの混合物の群の対イオンを表す。
上式における好ましいRおよびR基は

−CH、−CH−CH、−CH−CH−CH、−CH(CH)−CH、−CH−OH、−CH−CH−OH、−CH(OH)−CH、−CH−CH−CH−OH、−CHCH(OH)−CH、−CH(OH)−CH−CH、及び−(CHCH−O)

から選択される。
上記一般式[式中、RおよびRは、各々Hであり、RおよびRは、各々メチルであり、xおよびyは、各々1である]の陽イオン性モノマー単位を有するポリマーが極めて特に好ましい。式:
Figure 2008510023

の対応するモノマー単位は、X=塩化物の場合、DADMAC(塩化ジアリルジメチルアンモニウム)とも呼ばれる。
さらなる特に好ましい陽イオン性ポリマーまたは両性ポリマーは、一般式:
Figure 2008510023

[式中、R、R、R、RおよびRは、各々独立して1〜6個の炭素原子を有する直鎖または分枝、飽和または不飽和アルキルまたはヒドロキシアルキル基、好ましくは、

−CH、−CH−CH、−CH−CH−CH、−CH(CH)−CH、−CH−OH、−CH−CH−OH、−CH(OH)−CH、−CH−CH−CH−OH、−CHCH(OH)−CH、−CH(OH)−CH−CH及び−(CHCH−O)

から選択される直鎖または分枝アルキル基であり、xは、整数1〜6の間である]のモノマー単位を含む。
本願においては上記一般式[式中、Rは、Hであり、R、R、RおよびRは、各々メチルであり、xは、3である]の陽イオン性モノマー単位を有するポリマーが極めて特に好ましい。式:
Figure 2008510023

の対応するモノマー単位は、X=塩化物の場合、MAPTAC(塩化メタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウム)とも呼ばれる。
本発明においては、モノマー単位として、ジアリルジメチルアンモニウム塩および/またはアクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩を含むポリマーを使用することが好ましい。
上述の両性ポリマーは陽イオン性基だけでなく陰イオン性基またはモノマー単位も有する。そのような陰イオン性モノマー単位は、例えば、直鎖または分枝、飽和または不飽和カルボン酸塩、直鎖または分枝、飽和または不飽和ホスホン酸塩、直鎖または分枝、飽和または不飽和硫酸塩または直鎖または分枝、飽和または不飽和スルホン酸塩の群に由来する。好ましいモノマー単位は、アクリル酸、(メタ)アクリル酸、(ジメチル)アクリル酸、(エチル)アクリル酸、シアノアクリル酸、ビニル酢酸、アリル酢酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、桂皮酸およびそれらの誘導体(アリルスルホン酸、例えば、アリルオキシベンゼンスルホン酸およびメタリルスルホン酸、またはアリルホスホン酸)である。
好ましく使用可能な両性ポリマーは、アルキルアクリルアミド/アクリル酸コポリマー、アルキルアクリルアミド/メタクリル酸コポリマー、アルキルアクリルアミド/メチルメタクリル酸コポリマー、アルキルアクリルアミド/アクリル酸/アルキルアミノアルキル(メタ)アクリル酸コポリマー、アルキルアクリルアミド/メタクリル酸/アルキルアミノアルキル(メタ)アクリル酸コポリマー、アルキルアクリルアミド/メチルメタクリル酸/アルキルアミノアルキル(メタ)アクリル酸コポリマー、アルキルアクリルアミド/アルキルメタクリレート/アルキルアミノエチルメタクリレート/アルキルメタクリレートコポリマー、ならびに不飽和カルボン酸、カチオン誘導体化不飽和カルボン酸、所望により、さらなるイオン性または非イオン性モノマーからなるコポリマーの群に由来する。
好ましく使用可能な両性イオン性ポリマーは、アクリルアミドアルキルトリアルキル塩化アンモニウム/アクリル酸コポリマーならびにそれらのアルカリ金属およびアンモニウム塩、塩化アクリルアミドアルキルトリアルキルアンモニウム/メタクリル酸コポリマーならびにそれらのアルカリ金属およびアンモニウム塩、メタクロイルエチルベタイン/メタクリレートコポリマーの群に由来する。
さらには、1種類以上の陰イオン性モノマーの他、陽イオン性モノマーとして、塩化メタクリルアミドアルキルトリアルキルアンモニウムおよび塩化ジメチル(ジアリル)アンモニウムを含んでなる両性ポリマーが好ましい。
特に好ましい両性ポリマーは、塩化メタクリルアミドアルキルトリアルキルアンモニウム/塩化ジメチル(ジアリル)アンモニウム/アクリル酸コポリマー、塩化メタクリルアミドアルキルトリアルキルアンモニウム/塩化ジメチル(ジアリル)アンモニウム/メタクリル酸コポリマーおよび塩化メタクリルアミドアルキルトリアルキルアンモニウム/塩化ジメチル(ジアリル)アンモニウム/アルキル(メタ)アクリル酸コポリマーならびにそれらのアルカリ金属およびアンモニウム塩の群に由来する。
塩化メタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウム/塩化ジメチル(ジアリル)アンモニウム/アクリル酸コポリマー、塩化メタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウム/塩化ジメチル(ジアリル)アンモニウム/アクリル酸コポリマーおよび塩化メタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウム/塩化ジメチル(ジアリル)アンモニウム/アルキル(メタ)アクリル酸コポリマーならびにそれらのアルカリ金属およびアンモニウム塩の群の両性ポリマーが特に好ましい。
本発明の特に好ましい実施形態では、ポリマーは事前仕上げ処理済み形態で存在する。ポリマーに仕上げ処理を施す好適な手段としては、
水溶性または水分散性コーティング組成物を用いた、好ましくは、水溶性または水分散性天然または合成ポリマーを用いたポリマーのカプセル封入;
不水溶性溶融性コーティング組成物を用いた、好ましくは、融点が30℃より高いワックスまたはパラフィンの群の不水溶性コーティング組成物を用いたポリマーのカプセル封入;
不活性支持材料と、好ましくは、洗濯活性物質または洗浄活性物質の群の支持材料、より好ましくは、ビルダーまたは補助ビルダーの群の支持材料とのポリマーの同時造粒が挙げられる。
洗濯組成物または洗浄組成物は、上述の陽イオン性ポリマーおよび/または両性ポリマーを、好ましくは、各場合においてこの洗濯組成物または洗浄組成物の総重量を基準として0.01〜10重量%の間の量で含んでなる。しかしながら、本願においては、陽イオン性ポリマーおよび/または両性ポリマーの重量割合が各場合において食器洗浄機用洗剤の総重量を基準として0.01〜8重量%の間、好ましくは0.01〜6重量%の間、優先的には0.01〜4重量%の間、より好ましくは0.01〜2重量%の間、特に0.01〜1重量%の間である洗濯組成物または洗浄組成物が好ましい。
軟化剤として効果的なポリマーは、例えば、スルホン酸基を含有するポリマーであり、これは特に好ましく使用される。
特に好ましく使用可能な、スルホン酸基を含有するポリマーは、不飽和カルボン酸、スルホン酸基を含有するモノマー、所望により、さらなるイオン性または非イオン性モノマーのコポリマーである。
本発明においては、モノマーとして、式:

(R)C=C(R)COOH

[式中、R〜Rは、各々独立して−H、−CH、2〜12個の炭素原子を有する直鎖または分枝飽和アルキル基、2〜12個の炭素原子を有する直鎖または分枝、モノもしくはポリ不飽和アルケニル基、−NH、−OHまたは−COOHで置換されているアルキルまたはアルケニル基であるか、あるいは−COOHまたは−COOR(ここで、Rは、1〜12個の炭素原子を有する飽和または不飽和、直鎖または分枝炭化水素基である)である]の不飽和カルボン酸が好ましい。
上式で表すことができる不飽和カルボン酸のうち、特にはアクリル酸(R=R=R=H)、メタクリル酸(R=R=H;R=CH)および/またはマレイン酸(R=COOH;R=R=H)が好ましい。
スルホン酸基を含有するモノマーは、好ましくは、式:

(R)C=C(R)−X−SO

[式中、R〜Rは、各々独立して−H、−CH、2〜12個の炭素原子を有する直鎖または分枝飽和アルキル基、2〜12個の炭素原子を有する直鎖または分枝、モノもしくはポリ不飽和アルケニル基、−NH、−OHまたは−COOHで置換されているアルキルまたはアルケニル基であるか、あるいは−COOHまたは−COOR(ここで、Rは、1〜12個の炭素原子を有する飽和または不飽和、直鎖または分枝炭化水素基である)であり、Xは、所望により存在する、−(CH−(ここで、n=0〜4)、−COO−(CH−(ここで、k=1〜6)、−C(O)−NH−C(CH−および−C(O)−NH−CH(CHCH)−から選択されるスペーサー基である]のものである。
これらのモノマーのうち、式:

C=CH−X−SO
C=C(CH)−X−SO
HOS−X−(R)C=C(R)−X−SO

[式中、RおよびRは、各々独立して−H、−CH、−CHCH、−CHCHCH、−CH(CHから選択され、Xは、所望により存在する、−(CH−(ここで、n=0〜4)、−COO−(CH−(ここで、k=1〜6)、−C(O)−NH−C(CH−および−C(O)−NH−CH(CHCH)−から選択されるスペーサー基である]のものが好ましい。
スルホン酸基を含有する特に好ましいモノマーは、1−アクリルアミド−1−プロパンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−プロパンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチル−1−プロパンスルホン酸、2−メタクリルアミド−2−メチル−1−プロパンスルホン酸、3−メタクリルアミド−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸、アリルスルホン酸、メタリルスルホン酸、アリルオキシベンゼンスルホン酸、メタリルオキシベンゼンスルホン酸、2−ヒドロキシ−3−(2−プロペニルオキシ)プロパンスルホン酸、2−メチル−2−プロペン−1−スルホン酸、スチレンスルホン酸、ビニルスルホン酸、3−スルホプロピルアクリレート、3−スルホプロピルメタクリレート、スルホメタクリルアミド、スルホメチルメタクリルアミドおよび記載した酸の水溶性塩である。
有用なさらなるイオン性または非イオン性モノマーは、特にエチレン性不飽和化合物である。使用するポリマー中のこれらのさらなるイオン性または非イオン性モノマーの含量は、好ましくは、ポリマーを基準として20重量%未満である。特に好ましく使用すべきポリマーは、式

(R)C=C(R)COOH

のモノマーおよび式

(R)C=C(R)−X−SO

のモノマーだけからなる。
要するに、
i)式

(R)C=C(R)COOH

[式中、R〜Rは、各々独立して−H、−CH、2〜12個の炭素原子を有する直鎖または分枝飽和アルキル基、2〜12個の炭素原子を有する直鎖または分枝、モノもしくはポリ不飽和アルケニル基、上記に定義されたとおりの、−NH、−OHまたは−COOHで置換されているアルキルまたはアルケニル基であるか、あるいは−COOHまたは−COOR(ここで、Rは、1〜12個の炭素原子を有する飽和または不飽和、直鎖または分枝炭化水素基である)である]の不飽和カルボン酸、
ii)式

(R)C=C(R)−X−SO

[式中、R〜Rは、各々独立して−H、−CH、2〜12個の炭素原子を有する直鎖または分枝飽和アルキル基、2〜12個の炭素原子を有する直鎖または分枝、モノもしくはポリ不飽和アルケニル基、上記に定義されたとおりの、−NH、−OHまたは−COOHで置換されているアルキルまたはアルケニル基であるか、あるいは−COOHまたは−COOR(ここで、Rは、1〜12個の炭素原子を有する飽和または不飽和、直鎖または分枝炭化水素基である)であり、Xは、所望により存在する、−(CH−(ここで、n=0〜4)、−COO−(CH−(ここで、k=1〜6)、−C(O)−NH−C(CH−および−C(O)−NH−CH(CHCH)−から選択されるスペーサー基である]のスルホン酸含有モノマー、
iii)所望により、さらなるイオン性または非イオン性モノマー
のコポリマーが特に好ましい。
さらなる特に好ましいコポリマーは、
i)アクリル酸、メタクリル酸および/またはマレイン酸の群の1種類以上の不飽和カルボン酸、
ii)式:

C=CH−X−SO
C=C(CH)−X−SO
HOS−X−(R)C=C(R)−X−SO

[式中、RおよびRは、各々独立して−H、−CH、−CHCH、−CHCHCH、−CH(CHから選択され、Xは、所望により存在する、−(CH−(ここで、n=0〜4)、−COO−(CH−(ここで、k=1〜6)、−C(O)−NH−C(CH−および−C(O)−NH−CH(CHCH)−から選択されるスペーサー基である]の1種類以上のスルホン酸基含有モノマー、
iii)所望により、さらなるイオン性または非イオン性モノマー
からなる。
コポリマーは、群i)のモノマーおよび群ii)のモノマーと、所望により、群iii)のモノマーを様々な量で含んでよく、群i)のいずれの代表物も、群ii)の代表物のいずれもと、群iii)の代表物のいずれもと組み合わせることができる。特に好ましいポリマーは、以下に示す特定の構造単位を有する。
よって、例えば、式

−[CH−CHCOOH]−[CH−CHC(O)−Y−SOH]

[式中、mおよびpは、各々自然数1〜2000の間であり、Yは、1〜24個の炭素原子を有する置換または非置換、脂肪族、芳香族炭化水素基または置換芳香族炭化水素基から選択されるスペーサー基であり、Yが−O−(CH−(ここで、n=0〜4)であり、−O−(C)−であり、−NH−C(CH−または−NH−CH(CHCH)−であるスペーサー基が好ましい]の構造単位を含むコポリマーが好ましい。
これらのポリマーは、アクリル酸をスルホン酸基含有アクリル酸誘導体と共重合することにより製造される。スルホン酸基含有アクリル酸誘導体をメタクリル酸と共重合することにより別のポリマーが生じるが、この別のポリマーの使用も同様に好ましい。この対応するコポリマーは、式

−[CH−C(CH)COOH]−[CH−CHC(O)−Y−SOH]

[式中、mおよびpは、各々自然数1〜2000の間であり、Yは、1〜24個の炭素原子を有する置換または非置換、脂肪族、芳香族炭化水素基または置換芳香族炭化水素基から選択されるスペーサー基であり、Yが、−O−(CH−(ここで、n=0〜4)であり、−O−(C)−であり、−NH−C(CH−または−NH−CH(CHCH)−であるスペーサー基が好ましい]の構造単位を含む。
アクリル酸および/またはメタクリル酸は、全く同じようにスルホン酸基含有メタクリル酸誘導体とも共重合し得るが、分子内の構造単位が変わる。よって、式

−[CH−CHCOOH]−[CH−C(CH)C(O)−Y−SOH]

[式中、mおよびpは、各々自然数1〜2000の間であり、Yは、1〜24個の炭素原子を有する置換または非置換、脂肪族、芳香族炭化水素基または置換芳香族炭化水素基から選択されるスペーサー基であり、Yが、−O−(CH−(ここで、n=0〜4)であり、−O−(C)−であり、−NH−C(CH−または−NH−CH(CHCH)−であるスペーサー基が好ましい]の構造単位を含むコポリマーは、式

−[CH−C(CH)COOH]−[CH−C(CH)C(O)−Y−SOH]

[式中、mおよびpは、各々自然数1〜2000の間であり、Yは、1〜24個の炭素原子を有する置換または非置換、脂肪族、芳香族炭化水素基または置換芳香族炭化水素基から選択されるスペーサー基であり、Yが、−O−(CH−(ここで、n=0〜4)であり、−O−(C)−であり、−NH−C(CH−または−NH−CH(CHCH)−であるスペーサー基が好ましい]の構造単位を含むコポリマー
と同様に好ましい。
アクリル酸および/またはメタクリル酸の代わりに、またはそれらに加えて、群i)の特に好ましいモノマーとしてマレイン酸を使用することもできる。これによりコポリマーが生じるが、このコポリマーは本発明において好ましく、式

−[HOOCCH−CHCOOH]−[CH−CHC(O)−Y−SOH]

[式中、mおよびpは、各々自然数1〜2000の間であり、Yは、1〜24個の炭素原子を有する置換または非置換、脂肪族、芳香族または芳香脂肪族炭化水素基から選択されるスペーサー基であり、Yが、−O−(CH−(ここで、n=0〜4)であり、−O−(C)−であり、−NH−C(CH−または−NH−CH(CHCH)−であるスペーサー基が好ましい]の構造単位を含む。さらに、本発明においては、式

−[HOOCCH−CHCOOH]−[CH−C(CH)C(O)O−Y−SOH]

[式中、mおよびpは、各々自然数1〜2000の間であり、Yは、1〜24個の炭素原子を有する置換または非置換、脂肪族、芳香族炭化水素基または置換芳香族炭化水素基から選択されるスペーサー基であり、Yが、−O−(CH−(ここで、n=0〜4)であり、−O−(C)−であり、−NH−C(CH−または−NH−CH(CHCH)−であるスペーサー基が好ましい]の構造単位を含むコポリマーが好ましい。
要するに、本発明においては、式

−[CH−CHCOOH]−[CH−CHC(O)−Y−SOH]
−[CH−C(CH)COOH]−[CH−CHC(O)−Y−SOH]
−[CH−CHCOOH]−[CH−C(CH)C(O)−Y−SOH]
−[CH−C(CH)COOH]−[CH−C(CH)C(O)−Y−SOH]
−[HOOCCH−CHCOOH]−[CH−CHC(O)−Y−SOH]
−[HOOCCH−CHCOOH]−[CH−C(CH)C(O)O−Y−SOH]

[式中、mおよびpは、各々自然数1〜2000の間であり、Yは、1〜24個の炭素原子を有する置換または非置換、脂肪族、芳香族炭化水素基または置換芳香族炭化水素基から選択されるスペーサー基であり、Yが、−O−(CH−(ここで、n=0〜4)であり、−O−(C)−であり、−NH−C(CH−または−NH−CH(CHCH)−であるスペーサー基が好ましい]の構造単位を含むコポリマーが好ましい。
これらのポリマーにおいて、スルホン酸基の全てまたはいくつかは中和形態であり得る、すなわち、スルホン酸基のいくつかまたは全てにおいてスルホン酸基の酸性水素原子を金属イオン、好ましくは、アルカリ金属イオンで、特にナトリウムイオンで置き換えてよい。本発明においては、部分的にまたは完全に中和されたスルホン酸基を含有するコポリマーを使用することが好ましい。
本発明において好ましく使用されるコポリマーのモノマー分布は、群i)および群ii)のモノマーだけを含有するコポリマー場合には、好ましくは、各場合においてポリマーを基準として各場合において5〜95重量%のi)またはii)、より好ましくは、50〜90重量%の群i)のモノマーおよび10〜50重量%の群ii)のモノマーである。
ターポリマーの場合、20〜85重量%の群i)のモノマー、10〜60重量%の群ii)のモノマー、および5〜30重量%の群iii)のモノマーを含有するものが特に好ましい。
本発明において好ましく使用されるスルホコポリマーのモル質量は、ポリマーの特性を所望の最終用途に合わせるために変更することができる。好ましい洗濯組成物または洗浄組成物は、これらのコポリマーのモル質量が2000〜200000gmol−1、好ましくは、4000〜25000gmol−1、特に5000〜15000gmol−1であることを特徴とする。
漂白剤
特に好ましく使用される洗濯活性物質または洗浄活性物質は漂白剤である。漂白剤として働き、水中にHを供給する化合物のうち、特に重要なものは過炭酸ナトリウム、過ホウ酸ナトリウム四水和物および過ホウ酸ナトリウム一水和物である。使用可能なさらなる漂白剤は、例えば、ペルオキシピロリン酸塩、クエン酸過水和物、およびHを供給する過酸塩または過酸(過安息香酸塩、ペルオキソフタル酸塩、ジペルアゼライン酸、フタロイミノ過酸またはジペルドデカン二酸など)である。
有機漂白剤群の漂白剤も使用することができる。典型的な有機漂白剤は過酸化ジアシル、例えば、過酸化ジベンゾイルである。さらなる典型有機漂白剤はペルオキシ酸であり、この具体的な例としてはアルキルペルオキシ酸およびアリールペルオキシ酸がある。好ましい代表例が(a)ペルオキシ安息香酸およびその環置換誘導体(アルキルペルオキシ安息香酸など)であるが、ペルオキシ−α−ナフトエ酸およびモノペルフタル酸マグネシウム、(b)脂肪族または置換脂肪族ペルオキシ酸(ペルオキシラウリン酸、ペルオキシステアリン酸、ε−フタルイミドペルオキシカプロン酸[フタロイミノペルオキシヘキサン酸(PAP)]、o−カルボキシベンズアミドペルオキシカプロン酸、N−ノネニルアミドペルアジピン酸およびN−ノネニルアミドペルコハク酸塩など)、ならびに(c)脂肪族および芳香脂肪族ペルオキシジカルボン酸(1,12−ジペルオキシカルボン酸、1,9−ジペルオキシアゼライン酸、ジペルオキシセバシン酸、ジペルオキシブラシル酸、ジペルオキシフタル酸、2−デシルジペルオキシブタン−1,4−二酸およびN,N−テレフタロイルジ(6−アミノペルカプロン酸)など)も使用することができる。
使用する漂白剤は塩素または臭素を放出する物質であってもよい。好適な塩素放出材料または臭素放出材料のうち、有用な例としては、複素環式N−ブロモアミドおよびN−クロロアミド、例えば、トリクロロイソシアヌル酸、トリブロモイソシアヌル酸、ジブロモイソシアヌル酸および/またはジクロロイソシアヌル酸(DICA)および/またはカリウムおよびナトリウムなどの陽イオンとのそれらの塩が挙げられる。ヒダントイン化合物(1,3−ジクロロ5,5−ジメチルヒダントインなど)も同様に好適である。
本発明によれば、1〜35重量%、好ましくは2.5〜30重量%、より好ましくは3.5〜20重量%、特に5〜15重量%の漂白剤、好ましくは、過炭酸ナトリウムを含む洗濯組成物または洗浄組成物、特に食器洗浄機用洗剤が好ましい。
洗濯組成物または洗浄組成物、特に食器洗浄機用洗剤の活性酸素含量(context)は、各場合において組成物の総重量を基準として、好ましくは0.4〜10重量%の間、より好ましくは0.5〜8重量%の間、特に0.6〜5重量%の間である。特に好ましい組成物は、活性酸素含量が0.3重量%より多い、好ましくは0.7重量%より多い、より好ましくは0.8重量%より多い、特に1.0重量%より多いものである。
漂白活性化剤
60℃以下の温度で洗浄する際に改良された漂白作用を得るために、例えば、洗濯組成物または洗浄組成物に漂白活性化剤を使用する。使用可能な漂白活性化剤は、過加水分解条件下で、好ましくは1〜10個の炭素原子、特に2〜4個の炭素原子を有する脂肪族ペルオキソカルボン酸および/または所望により置換過安息香酸を生じさせる化合物である。好適な物質は特定の炭素原子数のO−アシルおよび/またはN−アシル基および/または所望により置換ベンゾイル基を有する。ポリアシル化アルキレンジアミン、特にテトラアセチルエチレンジアミン(TAED)、アシル化トリアジン誘導体、特に1,5−ジアセチル−2,4−ジオキソヘキサヒドロ−1,3,5−トリアジン(DADHT)、アシル化グリコールウリル、特にテトラアセチルグリコールウリル(TAGU)、N−アシルイミド、特にN−ノナノイルスクシンイミド(NOSI)、アシル化フェノールスルホン酸塩、特にn−ノナノイル−またはイソノナノイルオキシベンゼンスルホン酸塩(n−またはイソ−NOBS)、無水カルボン酸、特に無水フタル酸、アシル化多価アルコール、特にトリアセチン、二酢酸エチレングリコールおよび2,5−ジアセトキシ−2,5−ジヒドロフランが好ましい。
本願において好ましく使用されるさらなる漂白活性化剤は、陽イオン性ニトリル群、特に式:
Figure 2008510023

[式中、Rは、−H、−CH、C2−24−アルキルまたは−アルケニル基、−Cl、−Br、−OH、−NH、−CNの群の少なくとも1種の置換基を有する置換C2−24−アルキルまたは−アルケニル基、C1−24−アルキル基を有するアルキルアリールまたはアルケニルアリール基であるか、あるいはC1−24−アルキル基と芳香環に少なくとも1種のさらなる置換基を有する置換アルキルアリールまたはアルケニルアリール基であり、RおよびRは、各々独立して

−CH−CN、−CH、−CH−CH、−CH−CH−CH、−CH(CH)−CH、−CH−OH、−CH−CH−OH、−CH(OH)−CH、−CH−CH−CH−OH、−CH−CH(OH)−CH、−CH(OH)−CH−CH、−(CH−CH−O)

(ここで、n=1、2、3、4、5または6、Xは、陰イオンである)から選択される]の陽イオン性ニトリルの化合物である。
式:
Figure 2008510023

[式中、R、RおよびRは、各々独立して−CH、−CH−CH、−CH−CH−CH、−CH(CH)−CHから選択され(ここで、Rは、さらにHであってもよい)、Xは、陰イオンであり、R=R=−CH、特にR=R=R=−CHであることが好ましい]の陽イオン性ニトリルが特に好ましく、式

(CH(+)CH−CN X、(CHCH(+)CH−CN X、(CHCHCH(+)CH−CN X、(CHCH(CH))(+)CH−CN Xまたは(HO−CH−CH(+)CH−CN X

の化合物が特に好ましく、さらにこの物質群の式(CH(+)CH−CN X(式中、Xは、塩化物、臭化物、ヨウ化物、硫酸水素塩、メト硫酸塩、p−トルエンスルホン酸塩(トシル酸塩)またはキシレンスルホン酸塩の群から選択される陰イオンである)の陽イオン性ニトリルが特に好ましい。
使用する漂白活性化剤は、過加水分解条件下で、好ましくは1〜10個の炭素原子、特に2〜4個の炭素原子を有する脂肪族ペルオキソカルボン酸および/または所望により置換過安息香酸を生じさせる化合物でもあってもよい。好適な物質は特定の炭素原子数のO−アシルおよび/またはN−アシル基および/または所望により置換ベンゾイル基を有する。ポリアシル化アルキレンジアミン、特にテトラアセチルエチレンジアミン(TAED)、アシル化トリアジン誘導体、特に1,5−ジアセチル−2,4−ジオキソヘキサヒドロ−1,3,5−トリアジン(DADHT)、アシル化グリコールウリル、特にテトラアセチルグリコールウリル(TAGU)、N−アシルイミド、特にN−ノナノイルスクシンイミド(NOSI)、アシル化フェノールスルホン酸塩、特にn−ノナノイル−またはイソノナノイルオキシベンゼンスルホン酸塩(n−またはイソ−NOBS)、無水カルボン酸、特に無水フタル酸、アシル化多価アルコール、特にトリアセチン、二酢酸エチレングリコール、2,5−ジアセトキシ−2,5−ジヒドロフラン、メチル硫酸n−メチルモルホリニウムアセトニトリル(MMA)、さらにアセチル化ソルビトールおよびマンニトールまたはそれらの混合物(SORMAN)、アシル化糖誘導体、特にペンタアセチルグルコース(PAG)、ペンタアセチルフルクトース、テトラアセチルキシロースおよびオクタアセチルラクトース、ならびにアセチル化、所望により、N−アルキル化、グルカミンおよびグルコノラクトン、および/またはN−アシル化ラクタム(例えば、N−ベンゾイルカプロラクタム)が好ましい。親水性置換アシルアセタールおよびアシルラクタムも同様に好ましく使用される。従来の漂白活性化剤の組合せも使用することができる。
ニトリル四級物に加えてさらなる漂白活性化剤を使用する場合には、ポリアシル化アルキレンジアミン、特にテトラアセチルエチレンジアミン(TAED)、N−アシルイミド、特にN−ノナノイルスクシンイミド(NOSI)、アシル化フェノールスルホン酸塩、特にn−ノナノイル−またはイソノナノイルオキシベンゼンスルホン酸塩(n−またはイソ−NOBS)、メチル硫酸n−メチルモルホリニウムアセトニトリル(MMA)の群の漂白活性化剤を、各場合において漂白活性化剤を含有する組成物の総重量を基準として好ましくは最大10重量%、特に0.1重量%〜8重量%、特に2〜8重量%、より好ましくは2〜6重量%の量で使用することが好ましい。
従来の漂白活性化剤に加えて、またはその代わりに、いわゆる漂白触媒を使用することもできる。これらの物質は、漂白促進遷移金属塩または遷移金属錯体、例えばMn、Fe、Co、RuまたはMoのサレンまたはカルボニル錯体である。漂白触媒としてN含有三脚配位子とのMn、Fe、Co、Ru、Mo、Ti、VおよびCu錯体、さらにCo−、Fe−、Cu−およびRu−アンミン錯体も使用することができる。
好ましくは、マンガンおよび/またはコバルト塩ならびに/または錯体、より好ましくは、コバルト(アンミン)錯体、コバルト(酢酸塩)錯体、コバルト(カルボニル)錯体、コバルトまたはマンガンの塩化物、および硫酸マンガンの群から選択される、特に中心原子Mn、Fe、Co、Cu、Mo、V、Tiおよび/またはRuを有する漂白促進遷移金属錯体は、通常の量で、好ましくは、各場合において漂白活性化剤を含有する組成物の総重量を基準として最大5重量%、特に0.0025重量%〜1重量%、より好ましくは0.01重量%〜0.25重量%の量で使用される。特定の場合には、漂白活性化剤よりも多い量で使用することもできる。
酵素
洗濯組成物または洗浄組成物の洗濯または洗浄性能を高めるために、酵素を使用することができる。これらには、特にプロテアーゼ、アミラーゼ、リパーゼ、ヘミセルラーゼ、セルラーゼまたはオキシドレダクターゼ、好ましくは、それらの混合物が含まれる。これらの酵素は原則として天然起源のものであるが;天然分子からの改良変異体は洗濯組成物および洗浄組成物に使用可能であり、適宜に使用されることが好ましい。洗濯組成物または洗浄組成物は、好ましくは、酵素を総量、活性タンパク質を基準として1×10−6〜5重量%で含有する。タンパク質濃度は既知の方法、例えば、BCA法またはビウレット法を用いて決定することができる。
プロテアーゼではサブチリシンタイプのものが好ましい。その例としては、サブチリシンBPN’およびCarlsberg、プロテアーゼPB92、サブチリシン147および309、Bacillus lentus アルカリ性プロテアーゼ、サブチリシンDYおよび酵素サーミターゼおよびプロテイナーゼK(サブチラーゼに分類されるが、狭義ではサブチリシンには分類されない)、ならびにプロテアーゼTW3およびTW7が挙げられる。サブチリシンCarlsbergは、Novozymes A/S, Bagsvaerd, Denmarkから開発品として商品名Alcalase(登録商標)で入手可能である。サブチリシン147および309は、Novozymesより、それぞれ、商品名Esperase(登録商標)およびSavinase(登録商標)で販売されている。BLAP(登録商標)の名前で記載した変異体は、Bacillus lentus DSM 5483のプロテアーゼから誘導されるものである。
有用なプロテアーゼのさらなる例としては、Novozymesから商品名Durazym(登録商標)、Relase(登録商標)、Everlase(登録商標)、Nafizym、Natalase(登録商標)、Kannase(登録商標)およびOvozymes(登録商標)で入手可能な酵素、Genencorから商品名Purafect(登録商標)、Purafect(登録商標)OxPおよびProperase(登録商標)で入手可能な酵素、Advanced Biochemical Ltd., Thane, Indiaから商品名Protosol(登録商標)で入手可能な酵素、Wuxi Snyder Bioproducts Ltd., Chinaから商品名Wuxi(登録商標)で入手可能な酵素、Amano Pharmaceuticals Ltd., Nagoya, Japanから商品名Proleather(登録商標)およびプロテアーゼP(登録商標)で入手可能な酵素、ならびにKao Corp., Tokyo, Japanから名前プロテイナーゼK−16で入手可能な酵素がある。
本発明において使用することができるアミラーゼの例は、Bacillus licheniformis由来、B. amyloliquefaciens由来またはB. stearothermophilus由来のα−アミラーゼおよび洗濯組成物および洗浄組成物に使用するために改良されたそれらの開発物である。B. licheniformis酵素は、Novozymesから名前Termamyl(登録商標)で入手可能であり、Genencorからは名前Purastar(登録商標)STで入手可能である。このα−アミラーゼの開発製品は、Novozymesから商品名Duramyl(登録商標)およびTermamyl(登録商標)ultraで入手可能であり、Genencorからは名前Purastar(登録商標)OxAmで入手可能であり、Daiwa Seiko Inc., Tokyo, JapanからはKeistase(登録商標)として入手可能である。B. amyloliquefaciens α−アミラーゼは、Novozymesより名前BAN(登録商標)で販売されており、B. stearothermophilus α−アミラーゼから誘導されたそれらの変異体もNovozymesから名前BSG(登録商標)およびNovamyl(登録商標)で販売されている。
この目的でさらに重視すべき酵素は、バチルス属(Bacillus)種A 7−7(DSM 12368)由来のα−アミラーゼおよびB. agaradherens(DSM 9948)由来のシクロデキストリングルカノトランスフェラーゼ(CGTアーゼ)である。
Novozymesから商品名Fungamyl(登録商標)で入手可能な、Aspergillus nigerおよびA. oryzae由来α−アミラーゼの開発品もまた好適である。他の市販製品では、例えばアミラーゼ−LT(登録商標)がある。
さらに、リパーゼまたはクチナーゼは、特にそれらのトリグリセリド切断活性のためであるが、in situで好適な前駆体から過酸を生成させるためにも、本発明において使用し得る。これらの例としては、最初にHumicola lanuginosa (Thermomyces lanuginosus)から得られたリパーゼまたは開発された、特にD96Lアミノ酸置換を有するリパーゼが挙げられる。これらは、例えば、Novozymesより商品名Lipolase(登録商標)、Lipolase(登録商標)Ultra、LipoPrime(登録商標)、Lipozyme(登録商標)およびLipex(登録商標)で販売されている。例えば、Fusarium solani pisiおよびHumicola insolensから単離されたクチナーゼを使用することもさらに可能である。同様に有用であるリパーゼは、Amanoから名称リパーゼCE(登録商標)、リパーゼP(登録商標)、リパーゼB(登録商標)、リパーゼCES(登録商標)、リパーゼAKG(登録商標)、バチルス属種リパーゼ(登録商標)、リパーゼAP(登録商標)、リパーゼM−AP(登録商標)およびリパーゼAML(登録商標)で入手可能である。使用することができる、Genencorのリパーゼおよびクチナーゼの例としては、出発酵素が最初にPseudomonas mendocinaおよびFusarium solaniiから単離されたものがある。他の重要な市販製品としては、Gist-Brocadesより最初に販売されたM1リパーゼ(登録商標)およびLipomax(登録商標)調製品およびMeito Sangyo KK、Japanより名前リパーゼMY−30(登録商標)、リパーゼOF(登録商標)およびリパーゼPL(登録商標)で販売された酵素、さらにGenencorの製品Lumafast(登録商標)が挙げられる。
ヘミセルラーゼ条件と併用される酵素も使用することができる。これらのものとしては、例えば、マンナナーゼ、キサンタンリアーゼ、ペクチンリアーゼ(=ペクチナーゼ)、ペクチンエステラーゼ、ペクチン酸リアーゼ、キシログルカナーゼ(=キシラナーゼ)、プルラナーゼおよびβ−グルカナーゼが挙げられる。好適なマンナナーゼは、例えば、Novozymesから名前Gamanase(登録商標)およびPektinex AR(登録商標)で、AB Enzymesからは名前Rohapec(登録商標)B1Lで、ならびにDiversa Corp., San Diego, CA, USAからは名前Pyrolase(登録商標)で入手可能である。枯草菌(B. subtilis)から得られるβ−グルカナーゼは、Novozymesから名前Cereflo(登録商標)で入手可能である。
本発明によれば、漂白作用を高めるために、オキシドレダクターゼ、例えば、オキシダーゼ、オキシゲナーゼ、カタラーゼ、ペルオキシダーゼ(ハロペルオキシダーゼ、クロロペルオキシダーゼ、ブロモペルオキシダーゼ、リグニンペルオキシダーゼ、グルコースペルオキシダーゼまたはマンガンペルオキシダーゼなど)、ジオキシゲナーゼまたはラッカーゼ(フェノールオキシダーゼ、ポリフェノールオキシダーゼ)を使用することができる。好適な市販製品としては、NovozymesのDenilite(登録商標)1および2が挙げられる。有利には、関連するオキシドレダクターゼの活性を増強するために(増強剤)、または酸化酵素と生草(soilings)(媒介物)の酸化還元電位の差が大きい場合において電子束を確保するために、酵素と相互作用する、好ましくは、有機化合物、より好ましくは、芳香族化合物をさらに加える。
酵素は、例えば、微生物(例えば、バチルス属、ストレプトミセス属(Streptomyces)、フミコーラ属(Humicola)またはシュードモナス属(Pseudomonas))の由来のものであるか、および/または適当な微生物による(例えば、バチルス属または糸状菌のトランスジェニック発現宿主による)それ自体既知の生物工学的方法により生産される。
着目するこれらの酵素は、好ましくは、それ自体確立された方法を介して、例えば、沈殿、沈降、濃縮、液相の濾過、精密濾過、限外濾過、化学薬品の作用、脱臭またはこれらの方法の適切な組合せを介して精製される。
酵素は、先行技術において確立されたいずれの形態でも使用し得る。これらとしては、例えば、造粒、押出成形または凍結乾燥によって得られる固体調製物、または、特に液体またはゲル状組成物の場合では、有利には高度に濃縮された、水分が少ないおよび/または安定剤と混合された酵素溶液が挙げられる。
あるいは、酵素は、例えば、酵素溶液を、好ましくは、天然ポリマーとともに噴霧乾燥または押出成形することによって固体または液体投与形態のいずれかに、またはカプセル剤形態(例えば、酵素が固化したゲルまたはコアシェルタイプのもの(酵素を含有するコアが水−、空気−および/または化学薬品−不透性保護層でコーティングされる)などで封入されたもの)でカプセル封入し得る。それに対して適用された層に、さらなる有効成分、例えば、安定剤、乳化剤、顔料、漂白剤または色素をさらに付与することができる。そのようなカプセル剤には、それ自体既知の方法によって、例えば、攪拌もしくは回転造粒によってまたは流動床法において付与される。有利には、そのような顆粒は、例えば、ポリマー塗膜形成剤を適用した結果として、コーティングのために粉立ちが少なく、貯蔵に安定である。
単一顆粒が複数の酵素活性を有するように、2種類以上の酵素を一緒に配合することもできる。
タンパク質および/または酵素は、特に貯蔵中、例えば、物理的影響、酸化またはタンパク質分解による切断による損傷(例えば、不活性化、変性または腐敗)から保護され得る。タンパク質および/または酵素が微生物により得られる場合、特に組成物がプロテアーゼも含むときにはタンパク質分解を阻害することが特に好ましい。このために、洗濯組成物または洗浄組成物には安定剤を含め得;そのような組成物を提供することは本発明の好ましい実施形態となる。
安定剤の1つの群は可逆的プロテアーゼ阻害剤の群である。塩酸ベンズアミジン、ホウ砂、ホウ酸、ボロン酸またはそれらの塩またはエステルが使用されることが多いが、これらの中で、特に、芳香族基を有する誘導体、例えば、オルト置換、メタ置換およびパラ置換フェニルボロン酸、またはそれらの塩またはエステルが挙げられる。言及すべきペプチド性プロテアーゼ阻害剤としては、オボムコイドおよびロイペプチンが挙げられる;さらなる選択肢はプロテアーゼとペプチド阻害剤の融合タンパク質の形成である。
さらなる酵素安定剤は、アミノアルコール(モノ−、ジ−、トリエタノール−および−プロパノールアミンおよびそれらの混合物など)、C12までの脂肪族カルボン酸(コハク酸など)、他のジカルボン酸または記載した酸の塩である。末端キャップ型脂肪酸アミドアルコキシレートも好適である。ビルダーとして使用される特定の有機酸は、存在する酵素も安定させることができる。
しかし、しばしば使用される他の酵素安定剤は、低級脂肪アルコール、特に、ポリオール、例えば、グリセロール、エチレングリコール、プロピレングリコールまたはソルビトールである。マグネシウム塩がそうであるように、カルシウム塩、例えば、酢酸カルシウムまたはギ酸カルシウムも同様に使用される。
ポリアミドオリゴマーまたは高分子化合物(リグニン、水溶性ビニルコポリマーまたはセルロースエーテル、アクリルポリマーおよび/またはポリアミドなど)は、物理的影響またはpH変動を含む影響力に対して酵素調製物を安定させる。ポリアミンN−オキシド含有ポリマーは酵素安定剤として作用する。他のポリマー安定剤には直鎖C〜C18ポリオキシアルキレンがある。アルキルポリグリコシドは、酵素成分を安定させることができ、それらの性能を増強さえすることができる。架橋N含有化合物も同様に酵素安定剤として作用する。
還元剤および酸化防止剤は酸化腐敗に対する酵素の安定性を高める。硫黄含有還元剤の例は亜硫酸ナトリウムである。
安定剤の組合せ、例えば、ポリオール、ホウ酸および/またはホウ砂の組合せ、ホウ酸またはホウ酸塩、還元塩およびコハク酸または他のジカルボン酸の組合せ、またはホウ酸またはホウ酸塩とポリオールまたはポリアミノ化合物と還元塩の組合せを使用することが好ましい。ペプチドアルデヒド安定剤の作用は、ホウ酸および/またはホウ酸誘導体およびポリオールの組合せにより高められ、二価陽イオン(例えば、カルシウムイオン)をさらに使用することによりさらに増強される。
1種類以上の酵素および/または酵素調製物、好ましくは、固体プロテアーゼ調製物および/またはアミラーゼ調製物を、各場合において酵素を含有する組成物全体を基準として0.1〜5重量%、好ましくは0.2〜4.5重量%、特に0.4〜4重量%の量で使用することが好ましい。
ガラス腐食防止剤
ガラス腐食防止剤は、曇り、汚れおよび傷の発生を防止するだけでなく、機械で洗浄したガラスのガラス表面の虹色の光沢も防止する。好ましいガラス腐食防止剤は、マグネシウムおよび/または亜鉛塩および/またはマグネシウムおよび/または亜鉛錯体の群に由来する。
ガラス腐食を防止するために使用することができる好ましい化合物クラスは不溶性亜鉛塩のクラスである。
この好ましい実施形態において、不溶性亜鉛塩は最大溶解度が20℃の水1リットル当たり亜鉛塩10グラムの亜鉛塩である。本発明において特に好ましい不溶性亜鉛塩の例は、ケイ酸亜鉛、炭酸亜鉛、酸化亜鉛、塩基性炭酸亜鉛(Zn(OH)CO)、水酸化亜鉛、シュウ酸亜鉛、モノリン酸亜鉛(Zn(PO)およびピロリン酸亜鉛(Zn(P))である。
記載した亜鉛化合物は、好ましくは、組成物中の亜鉛イオン含量を、各場合においてガラス腐食防止剤を含有する組成物全体を基準として0.02〜10重量%の間、好ましくは0.1〜5.0重量%の間、特に0.2〜1.0重量%の間とする量で使用される。組成物中の亜鉛塩または複数の亜鉛塩の正確な含量は、その性質から亜鉛塩のタイプに依存する、すなわち、使用する亜鉛塩の溶解度が低いほど、組成物中のその濃度は高くなる。
不溶性亜鉛塩は、食器洗浄操作中、大部分が変化せずに残るため、不溶性亜鉛塩の粒径は、不溶性亜鉛塩がガラス製品または機械の部分に付着しないように、配慮すべき特徴である。この場合には、不溶性亜鉛塩の粒径が1.7ミリメートル未満である組成物が好ましい。
不溶性亜鉛塩の最大粒径が1.7mm未満である場合には、食器洗浄機中に不溶性残留物の危険性はない。不溶性亜鉛塩は、不溶性残留物の危険性をさらに最小限に抑えるために、この値よりも明らかに小さい平均粒径、例えば、平均粒径250μm未満を有することが好ましい。亜鉛塩の溶解度が低くなるほど、このことがより重要になる。さらに、ガラス腐食阻害効果は、粒径が小さくなるにつれて高まる。極めて難溶な亜鉛塩の場合、平均粒径は100μm未満であることが好ましい。いっそうより難溶な塩では、平均粒径はいっそう小さくなり得る;例えば、極めて難溶な酸化亜鉛では平均粒径60μm未満が好ましい。
さらなる好ましい化合物クラスは、少なくとも1つの有機酸モノマーおよび/または有機酸ポリマーのマグネシウムおよび/または亜鉛塩のクラスである。これらは、繰り返し使用しても、ガラス製品の表面には腐食の結果としての変化はなく、特に、曇り、汚れまたは傷が全く生じず、さらにガラス表面の虹色の光沢もいっさい生じないという効果を有している。
全ての、有機酸モノマーおよび/または有機酸ポリマーのマグネシウムおよび/または亜鉛塩を使用し得るが、非分枝、飽和または不飽和モノカルボン酸、分枝、飽和または不飽和モノカルボン酸、飽和および不飽和ジカルボン酸、芳香族モノ−、ジ−およびトリカルボン酸、糖酸、ヒドロキシ酸、オキソ酸、アミノ酸および/またはカルボン酸ポリマーの群の有機酸モノマーおよび/または有機酸ポリマーのマグネシウムおよび/または亜鉛塩が好ましい。
本発明において好ましい、有機酸、好ましくは、有機カルボン酸の、亜鉛塩のスペクトル(範囲又は領域)は、水難溶性または不溶性である、すなわち、溶解度が100mg/lより低い、好ましくは10mg/lより低い、特に0.01mg/lより低い塩から水溶解度が100mg/lより高い、好ましくは500mg/lより高い、より好ましくは1g/lより高い、特に5g/lより高い塩まで様々である(全て水温20℃での溶解度)。亜鉛塩の最初の群としては、例えば、クエン酸亜鉛、オレイン酸亜鉛およびステアリン酸亜鉛が挙げられ、可溶性亜鉛塩の群としては、例えば、ギ酸亜鉛、酢酸亜鉛、乳酸亜鉛およびグルコン酸亜鉛が挙げられる。
特に好ましくは、使用されるガラス腐食防止剤は、少なくとも1つの、有機カルボン酸の亜鉛塩、より好ましくは、ステアリン酸亜鉛、オレイン酸亜鉛、グルコン酸亜鉛、酢酸亜鉛、乳酸亜鉛および/またはクエン酸亜鉛の群の亜鉛塩である。リシノール酸亜鉛、アビエチン酸亜鉛およびシュウ酸亜鉛もまた好ましい。
本発明において、洗浄組成物中の亜鉛塩含量は、各場合においてガラス腐食防止剤を含有する組成物の総重量を基準として、好ましくは0.1〜5重量%の間、好ましくは0.2〜4重量%の間、特に0.4〜3重量%の間であり、または酸化形態の亜鉛の含量(Zn2+として算出)は、0.01〜1重量%の間、好ましくは0.02〜0.5重量%の間、特に0.04〜0.2重量%の間である。
腐食防止剤
腐食防止剤は、製品または機械を保護する役割を果たす、特に銀保護剤は機械による食器洗浄の分野において特に重要である。先行技術から既知の物質を使用することができる。一般に、特にトリアゾール、ベンゾトリアゾール、ビスベンゾトリアゾール、アミノトリアゾール、アルキルアミノトリアゾールおよび遷移金属塩または錯体の群から選択される銀保護剤を使用することができる。ベンゾトリアゾールおよび/またはアルキルアミノトリアゾールを使用することが特に好ましい。本発明において好ましく使用すべき3−アミノ−5−アルキル−1,2,4−トリアゾールの例としては、プロピル−、−ブチル−、−ペンチル−、−ヘプチル−、−オクチル−、−ノニル−、−デシル−、−ウンデシル−、−ドデシル−、−イソノニル−、−バーサチック−10酸アルキル−、−フェニル−、−p−トリル−、−(4−tert−ブチルフェニル)−、−(4−メトキシフェニル)−、−(2−、−3−、−4−ピリジル)−、−(2−チエニル)−、−(5−メチル−2−フリル)−、−(5−オキソ−2−ピロリジニル)−3−アミノ−1,2,4−トリアゾールが挙げられる。食器洗浄機用洗剤において、アルキルアミノ−1,2,4−トリアゾールまたはそれらの生理学的適合性塩は、濃度0.001〜10重量%、好ましくは0.0025〜2重量%、より好ましくは0.01〜0.04重量%で使用される。塩形成に好ましい酸は、塩酸、硫酸、リン酸、炭酸、亜硫酸、有機カルボン酸(酢酸、グリコール酸、クエン酸、コハク酸など)である。非常に特に効果的なものは、5−ペンチル−、5−ヘプチル−、5−ノニル−、5−ウンデシル−、5−イソノニル−、5−バーサチック−10酸アルキル−3−アミノ−1,2,4−トリアゾール、ならびにこれらの物質の混合物である。
洗浄配合物において多く見られるものが活性塩素含有薬剤であり、この活性塩素含有薬剤は銀表面の腐食を大幅に低減し得る。塩素非含有洗剤においては、特に、二価および三価フェノールのような酸素および窒素含有有機酸化還元活性化合物、例えば、ヒドロキノン、ピロカテコール、ヒドロキシヒドロキノン、没食子酸、フロログルシノール、ピロガロール、およびこれらの化合物クラスの誘導体である。塩および錯体タイプの無機化合物(金属Mn、Ti、Zr、Hf、V、CoおよびCeの塩など)もしばしば使用される。これに関しては、好ましくは、マンガンおよび/またはコバルト塩および/または錯体の群から選択される遷移金属塩、より好ましくは、コバルト(アンミン)錯体、コバルト(酢酸塩)錯体、コバルト(カルボニル)錯体、コバルトまたはマンガンの塩化物、および硫酸マンガンである。亜鉛化合物も同様に、製品の腐食を防止するために使用され得る。
上記の銀保護剤(例えば、ベンゾトリアゾール)の代わりにまたはそれに加えて、酸化還元活性物質を使用することができる。これらの物質は、好ましくは、マンガン、チタン、ジルコニウム、ハフニウム、バナジウム、コバルトおよびセリウムの塩および/または錯体の群の無機酸化還元活性物質であり、金属は、好ましくは、酸化状態II、III、IV、VまたはVIのうちの一状態である。
使用される金属塩または金属錯体は少なくとも部分的に水溶性であるべきである。塩形成に好適な対イオンとしては、全ての通常の一価、二価または三価の負電荷を帯びた無機陰イオン(例えば、酸化物陰イオン、硫酸陰イオン、硝酸陰イオン、フッ化物陰イオン)が挙げられるが、有機陰イオン(例えば、ステアリン酸陰イオン)も含まれる。
本発明における金属錯体は、中心原子と1以上の配位子と、所望により、さらなる1以上の上述の陰イオンからなる化合物である。中心原子は、上述の酸化状態のうちの一状態の上述の金属のうちの1つである。配位子は単座または多座の中性分子または陰イオンであり、本発明における用語「配位子」は、例えば、「Roempp Chemie Lexikon, Georg Thieme Verlag, Stuttgart/New York, 9th edition, 1990, page 2507」中でより詳細に説明される。金属錯体内の中心原子の電荷と配位子の電荷の合計が0にならない場合には、陽イオン電荷が過剰なのかまたは陰イオン電荷が過剰なのかによって、1以上の上述の陰イオンか、または1以上の陽イオン(例えば、ナトリウムイオン、カリウムイオン、アンモニウムイオン)のいずれかにより荷電平衡を実現する。好適な錯化剤は、例えば、クエン酸塩、アセチルアセトネートまたは1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸塩である。
化学における通例の「酸化状態」の定義は、例えば、「Roempp Chemie Lexikon, Georg Thieme Verlag, Stuttgart/New York, 9th edition, 1991, page 3168」中に再現される。
特に好ましい金属塩および/または金属錯体は、MnSO、クエン酸Mn(II)、ステアリン酸Mn(II)、Mn(II)アセチルアセトネート、Mn(II)[1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸塩]、V、V、VO、TiOSO、KTiF、KZrF、CoSO、Co(NO、Ce(NO、およびそれらの混合物の群から選択される、その結果として、MnSO、クエン酸Mn(II)、ステアリン酸Mn(II)、Mn(II)アセチルアセトネート、Mn(II)[1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸塩]、V、V、VO、TiOSO、KTiF、KZrF、CoSO、Co(NO、Ce(NOの群から選択される金属塩および/または金属錯体が特に好ましく使用される。
これらの金属塩または金属錯体は、一般に市販の物質であり、これらの市販の物質は予め洗浄することなく銀腐食保護の目的で洗濯組成物または洗浄組成物に使用することができる。従って、例えば、SOの調製(接触法)から既知の五価および四価のバナジウム(V、VO、V)の混合物は、Ti(SO溶液を希釈することにより得られる硫酸チタニルTiOSOのように、好適である。
無機酸化還元活性物質(特に金属塩または金属錯体)は、貯蔵過程での早期分解または酸化を防止するために、水密性であり、洗浄温度では溶けにくい材料でコーティングされている、すなわち、完全に覆われていることが好ましい。既知の方法(例えば、食品産業のSandwikによる溶融塗布法)により適用(塗布又は塗工)される好ましいコーティング材料は、パラフィン、マイクロワックス、天然起源のワックス(カルナバワックス、カンデリラワックス、蜜蝋など)、比較的高融点のアルコール(例えば、ヘキサデカノール)、石鹸または脂肪酸である。室温で固体のコーティング材料は、例えば、同様に連続的に行われる溶融コーティング材料のスプレーミストゾーンを通る一連の流れで、コーティングされる微粉化材料を遠心分離することによって、コーティングされる材料に溶融状態で塗布される。融点は、銀処理の間にコーティング材料が容易に溶解または迅速に溶融するように選択する必要がある。融点は、理想的には45℃〜65℃の間の範囲、好ましくは50℃〜60℃の範囲にあるべきである。
記載した金属塩および/または金属錯体は、好ましくは、各場合において腐食防止剤を含有する組成物全体を基準として0.05〜6重量%、好ましくは0.2〜2.5重量%の量で洗浄組成物中に存在する。
崩壊補助剤
プレファブリケートタブレットの分解を容易にするため、崩壊時間を短くするために、これらの組成物中にタブレット崩壊剤として知られる崩壊補助剤を配合することができる。Roempp (9th edition, vol. 6, p. 4440) および Voigt 「Lehrbuch der pharmazeutischen Technologie」 [Textbook of pharmaceutical technology] (6th edition, 1987, p. 182-184)によれば、タブレット崩壊剤または崩壊促進剤とは、水または胃液中におけるタブレットの迅速な分解と吸収可能な形態での薬剤の放出を確保する補助剤を指す。
これらの物質は、それらの作用のために「崩壊(breakup)」剤とも呼ばれ、水が流入した際に体積を増すが、それは固有体積の増加(膨潤)か、またはタブレットをより小さな粒子へと崩壊させる圧力を生じさせることができるガスの放出かのいずれかである。従来知られている崩壊補助剤としては例えば炭酸塩/クエン酸系があるが、他の有機酸も使用可能である。膨潤性崩壊補助剤としては、例えば、ポリビニルピロリドン(PVP)などの合成ポリマー、またはセルロースおよびデンプンおよびその誘導体、アルギン酸塩またはカゼイン誘導体などの天然ポリマーまたは変性(又は修飾)天然物質がある。
崩壊補助剤は、各場合において、崩壊補助剤を含んでなる組成物の総重量を基準として0.5〜10重量%、好ましくは3〜7重量%、特に4〜6重量%の量で用いるのが好ましい。
使用する好ましい崩壊補助剤はセルロースに基づく崩壊補助剤であり、従って、好ましい洗濯組成物および洗浄組成物は、このようなセルロースに基づく崩壊補助剤を0.5〜10重量%、好ましくは3〜7重量%、特に4〜6重量%の量で含む。純粋なセルロースは形式的な経験的組成(C10を有し、形式的観点から、セロビオースのβ−1,4−ポリアセタールから構成され、そして、このセロビオースは2分子のグルコースからなっている。好適なセルロースは約500〜5000グルコース単位からなり、よって、その平均モル質量は50000〜500000である。本発明において、有用なセルロースに基づく崩壊補助剤はまた、セルロースからポリマー様反応により得られるセルロース誘導体である。このような化学変性セルロースは例えば、ヒドロキシル水素原子が置換されているエステル化またはエーテル化の生成物を含んでなる。しかしながら、ヒドロキシル基が、酸素原子を介して結合していない官能基により置換されているセルロースも、セルロース誘導体として使用可能である。このセルロース誘導体群としては、例えば、アルカリ金属セルロース、カルボキシメチルセルロース(CMC)、セルロースエステルおよびセルロースエーテル、また、アミノセルロースが挙げられる。上述のセルロース誘導体は、セルロースに基づく崩壊補助剤として単独で用いないのが好ましく、セルロースとの混合物として用いる。これらの混合物中のセルロース誘導体含量は、セルロースに基づく崩壊補助剤を基準として、好ましくは50重量%以下、より好ましくは20重量%以下である。使用するセルロースに基づく崩壊補助剤は、セルロース誘導体を含まない純粋なセルロースであることがより好ましい。
崩壊補助剤として使用されるセルロースは、微粉形態で用いないのが好ましく、圧縮される、例えば、造粒される、または圧密される予備混合物と混合する前に粗粒形態とする。このような崩壊補助剤の粒径は、通常、約200μm、好ましくは、少なくとも90重量%までで300〜1600μmの間、特に少なくとも90重量%までで400〜1200μmの間である。引用されている文書に詳細に記載されている上述の粗粒セルロースに基づく崩壊補助剤は、本発明においては崩壊補助剤として用いるのが好ましく、例えば、RettenmaierからArbocel(登録商標)TF−30−HGとして市販されている。
さらなるセルロースに基づく崩壊補助剤として、またはこの成分の構成要素として、微晶質セルロースを使用することができる。この微晶質セルロースは、セルロースの非晶質領域(総セルロース質量の約30%)のみに作用して、それを完全に溶解させるが、晶質領域(約70%)は損傷を受けずに残る条件下でのセルロースの部分加水分解により得られる。その後の、加水分解により形成された微晶質セルロースの解凝集により、一次粒子径が約5μmの微細セルロースが得られ、例えば平均粒径200μmを有する粒子となるように圧密することができる。
好ましい崩壊補助剤、好ましくは、セルロースに基づく崩壊補助剤、好ましくは、造粒形態、同時造粒形態、または圧密(又はコンパクトな)形態で、その崩壊補助剤含有組成物中に、各場合において、崩壊補助剤を含有する組成物の総重量を基準として0.5〜10重量%、好ましくは3〜7重量%、特に4〜6重量%の量で存在する。
本発明によれば、それに加えて、タブレット崩壊補助剤としてガス発生発泡系を好ましく使用することができる。ガス発生発泡系は、水と接触した際にガスを放出する単一の物質からなり得る。これらの化合物としては、特に水と接触した際に酸素を放出する過酸化マグネシウムが挙げておくべきであろう。しかしながら一般に、ガス放出発泡系はそれ自体、互いに反応してガスを生じる少なくとも2種類の構成要素からなる。ここでは、例えば窒素、酸素または水素を放出する多数の系が考えられ、実施可能であるが、洗濯組成物および洗浄組成物で使用される発泡系は経済性と環境の双方を勘案して選択される。好ましい発泡系は、アルカリ金属炭酸塩および/またはアルカリ金属炭酸水素塩からなり、また、水溶液中のアルカリ金属塩から二酸化炭素を放出させるのに好適な酸性化剤からなる。
アルカリ金属炭酸塩および/またはアルカリ金属炭酸水素塩の場合、ナトリウム塩およびカリウム塩はコスト的な理由から他の塩よりも明らかに好ましい。もちろん、着目するこれらのアルカリ金属炭酸塩またはアルカリ金属炭酸水素塩は純粋なものを使用する必要はなく、むしろ種々の炭酸塩および炭酸水素塩の混合物のほうが好ましい場合がある。
使用する発泡系は、各場合において組成物の総重量を基準として、好ましくは2〜20重量%、好ましくは3〜15重量%、特に5〜10重量%のアルカリ金属炭酸塩またはアルカリ金属炭酸水素塩と、1〜15重量%、好ましくは2〜12重量%、特に3〜10重量%の酸性化剤である。
水溶液中のアルカリ金属塩から二酸化炭素を放出する、使用可能な酸性化剤としては、例えば、ホウ酸、また、アルカリ金属硫酸水素塩、アルカリ金属リン酸二水素塩およびその他の無機塩が挙げられる。しかしながら、有機酸性化剤の使用が好ましく、クエン酸が特に好ましい酸性化剤である。しかしながら、特に、他の固体モノ−、オリゴ−およびポリカルボン酸も使用可能である。この群では、次いで、酒石酸、コハク酸、マロン酸、アジピン酸、マレイン酸、フマル酸、シュウ酸、およびポリアクリル酸が好ましい。同様に、アミドスルホン酸などの有機スルホン酸を使用することもできる。本発明において同様に好ましく使用可能な市販の酸性化剤としては、Sokalan(登録商標)DCS(商標BASF)、コハク酸(最大31重量%)、グルタル酸(最大50重量%)およびアジピン酸(最大33重量%)の混合物がある。
有機ジ−、トリ−およびオリゴカルボン酸、またはその混合物の群から選択される酸性化剤が好ましい。
芳香剤
本発明において、使用する香油および/または芳香剤としては、例えば、エステル、エーテル、アルデヒド、ケトン、アルコールおよび炭化水素系の合成品などの個々の臭気化合物であってよい。エステル系臭気化合物としては、例えば、酢酸ベンジル、イソ酪酸フェノキシエチル、酢酸p−tert−ブチルシクロヘキシル、酢酸リナリル、酢酸ジメチルベンジルカルビニル、酢酸フェニルエチル、安息香酸リナリル、ギ酸ベンジル、フェニルグリシン酸エチルメチル、シクロヘキシルプロピオン酸アリル、プロピオン酸スチルアリルおよびサリチル酸ベンジルが挙げられる。エーテル類としては、例えば、ベンジルエチルエーテルがあり;アルデヒド類としては、例えば、8〜18個の炭素原子を有する直鎖アルカナール、シトラール、シトロネラール、シトロネリルオキシアセトアルデヒド、シクラメンアルデヒド、ヒドロキシシトロネラール、リリアールおよびボージュナールがあり;ケトン類としては、例えば、イオノン、α−イソメチルイオノンおよびメチルセドリルケトンがあり;アルコール類としては、アネトール、シトロネロール、オイゲノール、ゲラニオール、リナロール、フェニルエチルアルコールおよびテルピネオールがあり;炭化水素類としては、主として、リモネンおよびピネンなどのテルペン類がある。しかしながら、快適なフレグランスノートが得られる種々の臭気の混合物を使用することが好ましい。このような香油はまた、植物源から得られる、例えば、パイン油、シトラス油、ジャスミン油、パチョリ油、ローズ油、またはイランイラン油のような天然の臭気混合物を含んでもよい。同様に、ムスカテル、セージ油、カモミール油、クローブ油、バルム油、ミント油、桂葉油、ライム花油、杜松子葉油、ベチベル油、オリバナム油、カルバナム油、乳香油およびラブダナム油、また、オレンジ花油、ネロリ油、オレンジピール油およびビャクダン油も好適である。
使用可能な香料についての一般的な記載(上記参照)は、異なる種の臭気物質について全般的に示すことである。知覚できるように、臭気は揮発性でなければならず、その重要な役割は、官能基の性質および化学化合物の構造によって果たされるだけでなく、モル質量によっても果たされる。このように、大部分の臭気剤は約200ダルトンまでのモル質量を有し、モル質量300ダルトン以上は例外的である。臭気剤の揮発性の違いに基づき、2種類以上の臭気剤からなる香料または芳香剤の、蒸発中の臭気には違いがあり、知覚される臭気はトップノート、ミドルノート、またはボディ、およびエンドノートまたはドライアウトに分類される。臭気の知覚はまた臭気強度にも基づくところが大きいので、香料または芳香剤混合物のトップノートは揮発性化合物のみからなるものではなく、エンドノートは、大部分、揮発性の低い臭気剤、すなわち強固に定着(又は付着)している臭気剤からなる。香料の組成物では、例えば、揮発性の高い臭気剤はある種の定着剤に結合させ、あまり早く蒸発しないようにすることができる。従って、続いての、これら臭気剤の「揮発性が高い」と「強固に定着している」への分類は、知覚される臭気について何ものべるものではなく、および着目する臭気剤がトップノートとして知覚されるか、ミドルノートとして知覚されるかを示すものでもない。
本発明において使用可能な強固に定着している臭気剤としては、アンジェリカルート油、アニス油、アルニカ花油、バジル油、ゲッケイジュ油、ベルガモット油、チャンパカ花油、ノーブルファー油、ノーブルファー核油、エレミ油、ユーカリ油、フェンネル油、トウヒ油、ガルバヌム油、ゼラニウム油、ジンジャーグラス油、グアヤックウッド油、グルジュンバルサム油、ヘリクリサム油、ホウ油、ジンジャー油、アイリス油、カヤプト油、ショウブ油、カモミール油、ショウノウ油、カナガ油、ショウズク油、カシア油、松葉油、コピババルサム油、コリアンダー油、スペアミント油、カラウェー油、クミン油、ラベンダー油、レモングラス油、ライム油、マンダリン油、ミカン油、ジャコウ種子油、ミルラ油、丁子油、ネロリ油、ニアウリ油、乳香油、オレンジ油、マヨナラ油、パルマローザ油、パチョリ油、ペルーバルサム油、プチグレン油、ペッパー油、ペパーミント油、ピメント油、マツ油、ローズ油、ローズマリー油、ビャクダン油、セロリ油、スパイク油、ハッカク油、テレペンチン油、ニオイヒバ油、タイム油、バーベナ油、ベチベル油、杜松子油、ヨモギ油、冬緑油、イランイラン油、ヒソップ油、桂皮油、桂皮葉油、シトロネラ油、レモン油およびイトスギ油などのエッセンシャルオイルが挙げられる。しかしながら、天然源または合成源の高沸点または固形臭気剤も、本発明において高定着性臭気剤または臭気剤混合物、すなわち芳香剤として使用可能である。これらの化合物としては、次の化合物およびその混合物が含まれる:アンブレットリド、α−アミルシンナムアルデヒド、アネトール、アニスアルデヒド、アニシルアルコール、アニソール、アントラニル酸メチル、アセトフェノン、ベンジルアセトン、ベンズアルデヒド、安息香酸エチル、ベンゾフェノン、ベンジルアルコール、酢酸ベンジル、安息香酸ベンジル、ギ酸ベンジル、吉草酸ベンジル、竜脳、酢酸ボルニル、α−ブロモスチレン、n−デシル−アルデヒド、n−ドデシルアルデヒド、オイゲノール、オイゲノールメチルエーテル、オイカリプトール、ファルネソール、フェンチョン、酢酸フェンチル、酢酸ゲラニル、ギ酸ゲラニル、へリオトロピン、ヘプチンカルボン酸メチル、ヘプトアルデヒド、ヒドロキノンジメチルエーテル、ヒドロキシシンナムアルデヒド、ヒドロキシシンナミルアルコール、インドール、鉄、イソオイゲノール、イソオイゲノールメチルエーテル、イソサフロール、ジャスモン、樟脳、カルバクロール、カルボン、p−クレゾールメチルエーテル、クマリン、p−メトキシアセトフェノン、メチルn−アミルケトン、メチルアントラニル酸メチル、p−メチルアセトフェノン、メチルチャビコール(chavicol)、p−メチルキノリン、メチルβ−ナフチルケトン、メチル−n−ノニルアセトアルデヒド、メチルn−ノニルケトン、ムスコン、β−ナフトールエチルエーテル、β−ナフトールメチルエーテル、ネロール、ニトロベンゼン、n−ノニルアルデヒド、ノニルアルコール、n−オクチルアルデヒド、p−オキシアセトフェノン、ペンタデカノリド、β−フェニルエチルアルコール、フェニルアセトアルデヒドジメチルアセタール、フェニル酢酸、プレゴン、サフロール、サリチル酸イソアミル、サリチル酸メチル、サリチル酸ヘキシル、サリチル酸シクロヘキシル、サンタロール、スカトール、テルピネオール、チメン、チモール、γ−ウンデカラクトン、バニリン、ベラトラムアルデヒド、シンナムアルデヒド、シンナミルアルコール、桂皮酸、シンナム酸エチル、シンナム酸ベンジル。より揮発性の高い臭気剤としては、特に、天然源または合成源の低沸点臭気剤が挙げられ、これらは単独でも混合物としても使用可能である。より揮発性の高い臭気剤の例としては、イソチオシアン酸アルキル(アルキルマスタード油)、ブタンジオン、リモネン、リナロール、酢酸リナリルおよびプロピオン酸リナリル、メントール、メントン、メチル−n−ヘプテノン、フェランドレン、フェニルアセトアルデヒド、酢酸テルピニル、シトラル、シトロネラールが挙げられる。
これらの芳香剤はそのまま加工することもできるが、芳香剤の放出を緩慢にすることにより長時間持続性芳香剤を確保する担体に芳香剤を適用することも有利であり得る。このような有用な担体材料は、例えば、シクロデキストリンであることが分かっており、シクロデキストリン−香料複合体はさらに、さらなる補助剤でコーティングすることもできる。
色素
好ましい色素(その選択は当業者であれば、決して難しいものではない)は、高い保存安定性を有し、その組成物の他の成分に対して、また、光に対して非感受性であり、また、繊維、ガラス、セラミックス、またはプラスチック食器など、色素を含有する組成物でコーティングされる基板に対して、それらが染まらないように、明白な実質性を持たない。
着色剤の選択においては、繊維用洗濯組成物の場合には、それらの着色剤が繊維表面に、特にここでは、合成繊維に対して強い親和性を持たず、一方、洗浄組成物の場合には、ガラス、セラミックまたはプラスチック食器に対して強い親和性は避けるようにしなければならない。同時に、好適な着色剤を選択する際には、着色剤によって酸化剤に対する安定性が異なることを考慮に入れなければならない。水不溶性着色剤は水溶性着色剤よりも酸化に対して安定性が高いという場合が一般的である。洗濯組成物または洗浄組成物中の着色剤の濃度は溶解度に応じて、従ってまた酸化感受性にも応じて様々である。水溶性の高い着色剤、例えば、上述のBasacid(登録商標)Greenまたは同様の上述のSandolan(登録商標)Blueの場合、典型的な着色剤濃度として、数10−2〜10−3重量%の範囲が選択される。これに対し、それらの光沢のために特に好ましいが、容易に水に溶けない顔料色素、例えば、上述のPigmosol(登録商標)色素の場合、洗濯組成物または洗浄組成物中のこの着色剤の好適な濃度は、一般に、数10−3〜10−4重量%である。
洗濯過程中に酸化的に分解可能な着色剤、および青みづけ剤として知られている好適な青色色素とのその混合物が好ましい。水に可溶な、または室温で液体有機物質に可溶な着色剤を用いるのが有利であることが見出された。好適な着色剤の例としては、陰イオン性着色剤、例えば、陰イオン性ニトロソ色素がある。可能性のある着色剤の一例として、ナフトールグリーン(Color Index (CI) Part 1: Acid Green 1; Part 2: 10020)があり、これは、例えば、BASF, Ludwigshafen, GermanyからのBasacid(登録商標)Green 970、および好適な青色色素とのその混合物など、市販品として入手可能である。さらなる好適な着色剤としては、Pigmosol(登録商標)Blue 6900(CI 74160)、Pigmosol(登録商標)Green 8730(CI 74260)、Basonyl(登録商標)Red 545 FL(CI 45170)、Sandolan(登録商標)Rhodamin EB400(CI 45100)、Basacid(登録商標)Yellow094(CI 47005)、Sicovit(登録商標)Patent Blue 85 E 131(CI 42051)、Acid Blue 183(CAS 12217−22−0、CI Acid Blue 183)、Pigment Blue 15(CI74160)、Supranol(登録商標)Blue GLW (CAS 12219−32−8、CI Acid Blue 221))、Nylosan(登録商標)Yellow N−7GL SGR(CAS 61814−57−1、CI Acid Yellow 218)および/またはSandolan(登録商標)Blue(CI Acid Blue 182、CAS 12219−26−0)が挙げられる。
これまでに詳細に記載された成分の他、これらの洗濯組成物および洗浄組成物は、これらの組成物の性能および/または美観をさらに向上させるさらなる成分を含んでもよい。好ましい組成物は、電解質、pH調整剤、蛍光剤、屈水性誘発剤、発泡防止剤、シリコーン油、再汚染防止剤、蛍光増白剤、黒ずみ防止剤、縮み防止剤、しわ防止剤、色移り防止剤、活性抗微生物成分、殺菌剤、殺真菌薬、酸化防止剤、静電気防止剤、アイロン補助剤、撥水・含浸剤、膨潤防止・滑り止め剤、およびUV吸収剤の群から選択される1以上の物質を含んでなる。
無機塩の群から使用される電解質は、広範囲の極めて多様な塩であり得る。好ましい陽イオンはアルカリ金属およびアルカリ土類金属であり、好ましい陰イオンはハロゲン化物イオンおよび硫酸イオンである。製造の点からは、これらの洗濯組成物または洗浄組成物にはNaClまたはMgClを使用することが好ましい。
これらの洗濯組成物または洗浄組成物のpHを所望の範囲とするには、pH調整剤を使用するのが適当である。ここでは、それらの使用が性能もしくは生態学的な立場から、または消費者保護の立場から禁止されない限り、既知のあらゆる酸またはアルカリを使用することができる。一般に、これらの調整剤の量は全配合物の1重量%を超えない。
有用な発泡防止剤としては、支持材料に任意に適用可能な石鹸、油、脂肪、パラフィンまたはシリコーン油が挙げられる。好適な支持材料としては、例えば、炭酸塩または硫酸塩などの無機塩、セルロース誘導体またはケイ酸塩、および上記材料の混合物が挙げられる。本願において好ましい組成物は、パラフィン、好ましくは、非分枝パラフィン(n−パラフィン)および/またはシリコーン、好ましくは、スキーム(RSiO)xの組成を有し、シリコーン油とも呼ばれている直鎖重合シリコーンを含んでなる。これらのシリコーン油は一般に、1000〜150000の間の分子量と10〜1000000mPa・sの間の粘度を有する、透明、無色、中性、無臭、疎水性の液体である。
好適な再汚染防止剤は撥汚剤とも呼ばれ、非イオン性セルロース、例えば、メチルセルロース、および各場合において非イオン性セルロースエーテルを基準として15〜30重量%のメトキシ基と1〜15重量%のヒドロキシプロピル基の割合を有するメチルヒドロキシプロピルセルロース、ならびにフタル酸および/またはテレフタル酸またはその誘導体の先行技術のポリマー、特に、テレフタル酸エチレンおよび/またはテレフタル酸ポリエチレングリコールまたはその陰イオン的および/または非イオン的に変性された誘導体のポリマーなどがある。これらの中でも、フタル酸ポリマーおよびテレフタル酸ポリマーのスルホン化誘導体が特に好ましい。
蛍光増白剤(「漂白剤」としても知られる)は、処理する繊維の黒ずみおよび黄ばみをなくすために洗濯組成物または洗浄組成物に加えることができる。これらの物質は繊維に付着し、不可視の紫外線を長波長の可視光に変換することにより蛍光増白作用と増進された漂白作用をもたらし、この過程で日光から吸収された紫外線は、淡い青みをおびた蛍光として照射され、その結果、黒ずみや黄ばみのある洗濯物の黄色みの影と相まって、純白となる。好適な化合物としては、例えば、4,4’−ジアミノ−2,2’−スチルベンジスルホン酸(フラボン酸)、4,4’−ジスチリルビフェニル、メチルウンベリフェロン、クマリン、ジヒドロキノリノン、1,3−ジアリールピラゾリン、ナフタルイミド、ベンズオキサゾール、ベンズイソキサゾールおよびベンズイミダゾール系、ならびに複素環により置換されたピレン誘導体の物質種に由来する。
黒ずみ防止剤は、繊維から解離した汚れを液体に懸濁したまま保持する、従って、汚れが再付着しないようにする働きをする。この目的に好適なのは、通常有機特性を有する水溶性コロイド、例えば、重合カルボン酸の水溶性塩;陶砂;ゼラチン;デンプンもしくはセルロースのエーテルスルホン酸の塩;またはセルロースもしくはデンプンの酸性硫酸エステルの塩である。酸性基を含有する水溶性ポリアミドもまたこの目的に好適である。さらに、可溶性デンプン調製物、および上述以外のデンプン生成物、例えば、デンプン分解物、アルデヒドデンプンなどを使用することもできる。また、ポリビニルピロリドンを使用することもできる。また、黒ずみ防止剤として使用可能なものとしては、カルボキシメチルセルロース(ナトリウム塩)、メチルセルロース、ヒドロキシアルキルセルロースなどのセルロースエーテル、ならびにメチルヒドロキシエチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、メチルカルボキシメチルセルロースおよびその混合物などの混合エーテルがある。
繊維、特に、レーヨン、ビスコース、綿、およびその混紡から製造されるものは、その個々の繊維がその繊維方向に対して横向きの曲げ、折りたたみ、圧縮、および絞りに影響を受けやすいのでしわになりやすいことから、合成しわ防止剤が使用されることがある。これらには、例えば、脂肪酸、脂肪酸エステル、脂肪酸アミド、脂肪酸アルキロールエステル、脂肪酸アルキロールアミドまたは脂肪アルコールに基づく合成生成物(通常、エチレンオキシドと反応させたもの)、またはレシチンもしくは変性リン酸エステルに基づく生成物が含まれる。
撥水・含浸工程は、汚れの付着を防ぐ、または汚れの洗い流しを容易にする物質で繊維に仕上げ処理を施す働きをする。好ましい撥水・含浸剤としては、ペルフルオロ化脂肪酸、また、それらのアルミニウム塩およびジルコニウム塩の形態、有機ケイ酸塩、シリコーン、ペルフルオロ化アルコール成分を有するポリアクリル酸エステルまたは結合したペルフルオロ化アシル基もしくはスルホニル基を有する重合可能な化合物がある。また、静電気防止剤が存在してもよい。多くの場合、撥水・含浸剤による撥汚仕上げは手入れの簡単な仕上げとして分類される。着目する有効成分の溶液またはエマルションの形態の含浸剤の浸透は、表面張力を小さくする湿潤剤を添加することにより容易にすることができる。撥水・含浸剤の使用のさらなる分野としては、繊維、テント、防水シート、革などの撥水仕上げがあり、この場合、防水加工とは対照的に繊維の孔はふさがれず、従って、その物質は通気性がある(疎水化)。疎水化に用いる疎水化剤は、繊維、革、紙、木材などを、比較的長いアルキル鎖またはシロキサン基などの疎水基の極めて薄い層で被覆する。好適な疎水化剤としては、例えば、パラフィン、ワックス、金属石鹸などがあり、添加剤としてアルミニウム塩またはジルコニウム塩、長鎖アルキル基を有する第四級アンモニウム化合物、尿素誘導体、脂肪酸変性メラミン樹脂、クロム錯体塩、シリコーン、有機スズ化合物およびグルタルアルデヒド、また、ペルフルオロ化化合物を伴う。これらの疎水化材料はべとつきがないが、油を塗った物質上でそうなるように、水滴はそれを湿らせずに流れ落ちる。例えば、シリコーン含浸繊維は手触りが軟らかく、撥水・撥汚性であり、インク、ワイン、果汁などの染みがより容易に取れる。
抗菌活性成分は微生物を抑えるために使用することができる。ここでは、抗菌範囲(又は領域)と作用機序によって、静菌剤と殺菌剤、および静真菌剤と殺真菌剤などの間に線引きをする。これらの群から選択される重要な物質としては、例えば、塩化ベンザルコニウム、スルホン酸アルキルアリール、ハロフェノールおよび酢酸フェニル水銀があるが、これらの化合物を全く不要にすることもできる。
洗濯組成物および洗浄組成物および/または処理される繊維に対して、酸素の作用およびその他の酸化処理により引き起こされる望ましくない変化を防ぐため、これらの組成物は抗酸化剤を含んでもよい。この化合物種は、例えば、置換フェノール、ヒドロキノン、ピロカテコールおよび芳香族アミン、また、有機硫化物、ポリ硫化物、ジチオカルバミン酸塩、亜リン酸塩およびホスホン酸塩が挙げられる。
さらに静電気防止剤を用いれば、着心地の良さを高めることができる。静電気防止剤は表面の伝導度を高め、従って、生じた電荷の放電を向上させることができる。外部静電気防止剤は一般に、少なくとも1つの親水性分子配位子を有し、その表面に多少とも吸湿性のフィルムを付与する物質である。これらの通常、界面活性静電気防止剤は、窒素静電気防止剤(アミン、アミド、第四級アンモニウム化合物)、リン静電気防止剤(リン酸エステル)および硫黄静電気防止剤(アルキルスルホネート、硫酸アルキル)に細分することができる。塩化ラウリル−(またはステアリル)ジメチルベンジルアンモニウムも同様に、繊維用静電気防止剤として、または洗濯組成物用添加物として好適であり、この場合、さらに柔軟作用も達成される。
繊維の手入れのため、また、より柔らかな手触り(柔軟化)、および静電気の軽減(着心地を良くする)などの繊維特性を向上させるために、繊維柔軟剤を使用することができる。繊維柔軟剤配合物中の有効成分としては、エステル四級物、2つの疎水基を有する第四級アンモニウム化合物、例えば、塩化ジステアリルジメチルアンモニウムがあるが、これは生分解性が不十分なために、生分解のために意図される切断部位としてそれらの疎水基中にエステル基を含む第四級アンモニウム化合物により置き換えられることが増えている。
生分解性が向上したこのようなエステル四級物は、例えば、メチルジエタノールアミンおよび/またはトリエタノールアミンの混合物を脂肪酸でエステル化した後、その反応生成物をそれ自体公知の方法にてアルキル化剤で第四級化することにより得ることができる。もう1つの好適な仕上げ剤としては、ジメチロールエチレン尿素がある。
処理した繊維の吸水力およびリウェッタビリティー(又は再湿潤性)を高めるため、また、これらの繊維のアイロンがけを容易にするために、シリコーン誘導体を使用することができる。それらにより、発泡防止特性のために洗濯組成物または洗浄組成物のすすぎ特性がさらに高まる。好ましいシリコーン誘導体は例えば、アルキル基が1〜5個の炭素原子を有し、完全または部分的にフッ素化されているポリジアルキル−またはアルキルアリールシロキサンである。好ましいシリコーンは、場合により誘導体化されていてもよいポリジメチルシロキサンであり、この場合、アミノ官能性であるか、または第四級化されているか、またはSi−OH、Si−Hおよび/またはSi−Cl結合を有する。さらなる好ましいシリコーンとしては、ポリアルキレンオキシド変性ポリシロキサン、すなわち、ポリエチレングリコールを有するポリシロキサン、例えば、ポリアルキレンオキシド変性ジメチルポリシロキサンである。
最後に、本発明においてはまた、処理される繊維に付着し、繊維の耐光性を高めるUV吸収剤を使用することもできる。これらの所望の特性を有する化合物としては、例えば、非放射性不活性化のために、活性な2位および/または4位に置換基を有するベンゾフェノンの化合物および誘導体がある。また、置換ベンゾトリアゾール、場合により2位にシアノ基を有する3−フェニル置換アクリレート(桂皮酸誘導体)、サリチル酸塩、有機ニッケルコンプレックス(又は複合体)、ならびにウンベリフェロンおよび内因性ウロカニン酸などの天然物質がある。
それらの繊維保護作用のために、タンパク質加水分解物は、本発明における洗濯組成物および洗浄組成物の分野からさらに好ましい有効物質である。タンパク質加水分解物は、酸、塩基または酵素を触媒とするタンパク質分解により得られる生成物の混合物である。本発明によれば、植物起源または動物起源のいずれかのタンパク質加水分解物が使用可能である。動物性タンパク質加水分解物は、例えば、エラスチン、コラーゲン、ケラチン、シルクおよび乳汁タンパク質加水分解物があり、これらはまた塩の形態で存在してもよい。本発明では、植物起源のタンパク質加水分解物、例えば、ダイズ、アーモンド、イネ、エンドウ、ジャガイモ、およびコムギのタンパク質加水分解物を使用することが好ましい。タンパク質加水分解物それ自体の使用が好ましいが、場合によっては、それらの代わりに、他の方法で得られたアミノ酸混合物または個々のアミノ酸、例えば、アルギニン、リシン、ヒスチジンまたはピログルタミン酸を使用することもできる。同様に、タンパク質加水分解物の誘導体を、例えば、それらの脂肪酸縮合物の形態で使用することができる。
本発明に従って使用可能な非水性溶媒としては特に有機溶媒があり、そのうち最も重要なものだけをここに挙げる:アルコール(メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、オクタノール、シクロヘキサノール)、グリコール(エチレングリコール、ジエチレングリコール)、エーテルおよびグリコールエーテル(ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、アニソール、ジオキサン、テトラヒドロフラン、モノ−、ジ−、トリ−、ポリエチレングリコールエーテル)、ケトン(アセトン、ブタノン、シクロヘキサノン)、エステル(酢酸エチル、グリコールエステル)、アミドおよび他の窒素化合物(ジメチルホルムアミド、ピリジン、N−メチルピロリドン、アセトニトリル)、硫黄化合物(二硫化炭素、ジメチルスルホキシド、スルホラン)、ニトロ化合物(ニトロベンゼン)、ハロ炭化水素(ジクロロメタン、クロロホルム、テトラクロロメタン、トリ−、テトラクロロエテン、1,2−ジクロロエタン、クロロフルオロ炭素)、炭化水素(ベンジン、石油エーテル、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、デカリン、テルペン溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレン)。あるいは、純粋な溶媒の代わりに、例えば、有利には種々の溶媒の溶解特性を組み合わせたその混合物を使用することもできる。本発明において特に好ましいこのような溶媒混合物としては、例えば、石油ベンジン、好ましくは、各場合において混合物の総重量を基準として60重量%を超える、より好ましくは80重量%を超える、特に90重量%を超えるC12〜C14炭化水素含量を有し、好ましくは81〜110℃の沸点範囲を有する、化学的精製に好適な種々の炭化水素の混合物がある。
図1は、本発明の一の態様を示す。熱成形によって180μmの壁厚を有する直方体形状の容器が形成されており、容器、容器の下部領域のエッジと容器の下部領域のコーナー及び直方体形容器の側方領域の一部のエッジが洗浄活性溶融物で充填されている。容器を溶融物で充填し、溶融物が固化した後、粉末洗浄組成物を入れ、ゲル形成要素を入れた。その後、フィルム形態の容器と同じ材料で、同じ壁厚で、ヒートシールを用いて閉鎖箇所で、充填容器をシールした。写真(又はフォト)1の上部領域には、気泡も見られる。この態様は、安定化され、基本的に直方体形容器を得ることを可能とし、それは、おおよそ直方体形状を保持し、特に下部領域で溶融物の固化によって安定化される。
写真2は、写真1と同じ充填材料と外装材料を用いるが、写真1と比較して、溶融物は、オリフィスを囲むエッジを除いて直方体形状容器の全てのコーナー及びエッジ領域に存在する、本発明の改良された態様を示す。更に、写真の直方体形容器の左側の側壁は溶融物で完全に充填されており、その反対側も同様である。この態様は、さらなる安定化が達成され、態様1より有利である。写真1より、直方体形状が更により保たれている。包装された洗濯組成物又は洗浄組成物の粉末要素は、写真2に関しては正面の側壁を通して未だ観察可能である。
直方体形容器の安定性、形状及び三次元的安定性に関して更に改良された態様を写真3に示す。再び、写真1と同じ充填材料と外装材料を使用した。ここでは、直方体形状容器のエッジ及びコーナーと同様に、直方体形容器の全ての側壁に溶融物の固化物が与えられた。その結果と、オリフィスの周囲を囲むエッジ領域にも溶融物の固化物が与えられた。直方体形容器の内部に、溶融物の固化物の凹部モールドが形成され、その後その中に粉末やゲルが配置される。ここで配置された粉末洗浄組成物は、上部の気泡を通してのみ観察することができる。粉末要素と外装フィルムとの本質的な接触は全くない。このことにより、粉末洗濯組成物の摩擦の結果としての外装への損傷を防ぐことができる。フィルムと溶融物との間の粉末の浸透(又は侵入)も、写真1及び2と比較して、完全に排除される。

Claims (18)

  1. a)水溶性材料を変形して、少なくとも1つのオリフィスと、このオリフィスを取り囲むエッジと、少なくとも1つのさらなるコーナー及び/又はエッジとを備えた容器を形成する工程;
    b)洗濯活性溶融物又は洗浄活性溶融物を導入し、その溶融物を固化させる工程;
    c)この容器に少なくとも1種類のさらなる洗濯組成物又は洗浄組成物を充填する工程;及び
    d)この充填済み容器に仕上げ処理を施す工程
    を含んで成る、分包化洗濯組成物又は洗浄組成物の製造方法であって、
    工程a)で形成された容器が、工程b)において、その容器の少なくともさらなるコーナー及び/又はエッジが、溶融物の固化物で少なくとも部分的に充填されるように、溶融物で充填されることを特徴とする製造方法。
  2. 工程c)で、粉末のさらなる洗濯組成物及び/又は洗浄組成物を導入する請求項1に記載の製造方法。
  3. 工程a)の変形が、熱成形で行われる請求項1又は2に記載の製造方法。
  4. 工程b)は、溶融物が、固化後、さらなるコーナー及び/又はエッジの領域に実質的に排他的に存在するように行われる請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法。
  5. 工程(b)は、溶融物は、固化後、さらなるコーナー及び/又はエッジ以外の工程a)で形成された容器の領域にも存在するように行われる請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法。
  6. 多角形底部形状を有する容器、好ましくは角柱形容器、より好ましくは直方体形容器が工程a)で形成される請求項1〜5のいずれかに記載の製造方法。
  7. 工程a)は、直方体形容器を形成するように行われ、かつ、工程b)では、さらなるコーナー及び/又はエッジと同様に、直方体形容器の少なくとも一つの側壁、好ましくは二つの側壁、より好ましくは二つの対向する側壁、更により好ましくは全ての四つの側壁も、少なくとも部分的に、好ましくは完全に溶融物の固化物で充填される請求項6に記載の製造方法。
  8. 工程b)は、容器の底部が溶融物の固化物で覆われるように行われる請求項6又は7に記載の製造方法。
  9. 工程b)は、更なるコーナー及び/又はエッジの少なくとも70%、好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも90%、より好ましくは100%が、溶融物の固化物で充填されるように行われる請求項1〜8のいずれかに記載の製造方法。
  10. a)容器が水溶性材料を含んで成り、エッジに囲まれた少なくとも1つのオリフィスと少なくとも1つのさらなるコーナー及び/又はエッジを備えていること;
    b)その容器内に洗濯活性溶融物の固化物または洗浄活性溶融物の固化物が存在し、その溶融物の固化物で、少なくとも容器のさらなるコーナー及び/又はエッジが少なくとも部分的に充填されていること;
    c)溶融物の固化物を含む容器の残りのキャビティーに少なくとも1種類のさらなる洗濯組成物又は洗浄組成物が存在すること;及び
    d)少なくとも1種類の封止材が、エッジを取り囲むオリフィスで容器を封止していること
    を特徴として有する、分包化洗濯組成物または洗浄組成物。
  11. 存在するさらなる洗濯組成物又は洗浄組成物は、少なくとも一種の粉体の洗濯組成物又は洗浄組成物であり、場合により一種又はそれ以上のさらなる洗濯組成物又は洗浄組成物であることを特徴とする、分包化洗濯組成物または洗浄組成物。
  12. 溶融物の固化物が、さらなるコーナー及び/又はエッジの領域に実質的に排他的に存在することを特徴とする請求項10又は11に記載の、分包化洗濯組成物または洗浄組成物。
  13. 溶融物の固化物が、さらなるコーナー及び/又はエッジ以外の工程a)で形成された容器の領域にも存在することを特徴とする請求項10又は11に記載の、分包化洗濯組成物または洗浄組成物。
  14. 容器は、多角形底面を有する容器、好ましくは角柱形容器、より好ましくは直方体形容器であることを特徴とする請求項10〜13のいずれかに記載の、分包化洗濯組成物または洗浄組成物。
  15. 容器は、直方体であり、かつ、さらなるコーナー及び/又はエッジと同様に、直方体形容器の少なくとも一つの側壁、好ましくは二つの側壁、より好ましくは二つの対向する側壁、更により好ましくは全ての四つの側壁も、少なくとも部分的に、好ましくは完全に溶融物の固化物で覆われることを特徴とする請求項14に記載の、分包化洗濯組成物または洗浄組成物。
  16. 容器の底部が溶融物の固化物で覆われることを特徴とする請求項15に記載の、分包化洗濯組成物または洗浄組成物。
  17. さらなるコーナー及び/又はエッジの少なくとも70%、好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも90%、より好ましくは100%が、溶融物の固化物で充填されていることを特徴とする請求項10〜16のいずれかに記載の、分包化洗濯組成物または洗浄組成物。
  18. マルチチャンバー体として存する請求項10〜17のいずれかに記載の、分包化洗濯組成物または洗浄組成物。
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