JP2008508269A - ポリイソシアネートの製造法 - Google Patents

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Abstract

ポリイソシアネートの製造法であって、(a)(1)ポリイソシアネートの基礎となるポリアミンの不活性溶媒中溶液と、(2)所望により不活性溶媒中の溶液であってもよいホスゲンとの反応によってポリアミンをホスゲン化してポリイソシアネートを形成し、(b)ポリイソシアネートから溶媒を分離し、(c)分離された溶媒をポリアミン溶液(1)で再使用するためにイソシアネート三量体化触媒で処理することを含む方法。
【選択図】図1

Description

発明の詳細な説明
本発明は、溶媒の存在下における有機ポリイソシアネートの製造法に関する。当該方法では溶媒が再使用される。
有機ポリイソシアネートは、クロロベンゼン又はオルトジクロロベンゼンのような不活性有機溶媒の存在下で、対応する第一級ポリアミンのホスゲン化によって工業的に大規模に製造されている。
工業的に重要なポリイソシアネートの製造、特にヘキサメチレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート又はジフェニルメタン系ポリイソシアネートの、対応するジ−及びポリアミンのホスゲン化による製造においては、イソシアネート基を含有する微量の副産物が常に形成される(例えば、ヘキサメチレンジイソシアネートの製造における6−クロロ−ヘキシルイソシアネート、トリレンジイソシアネートの製造におけるトリルイソシアネート及びアニリン/ホルムアルデヒド縮合物のホスゲン化によるジフェニルメタン系ポリイソシアネートの製造におけるフェニルイソシアネート)。そのような不要のイソシアネート化合物は所望の最終製品(ポリイソシアネート)の品質を著しく損ねる。そこで、これらの不純物をポリイソシアネートから、ホスゲン化反応後溶媒と共に蒸留によって除去し、その後該溶媒からこれらの不純物を手の込んだカラム蒸留によって除去しようとする試みがなされてきた。溶媒はその後再使用できる。この蒸留による溶媒の精製は、かなりのエネルギー消費と装置に対する出費を必要とする。また、化合物の沸点が使用される溶媒の沸点に近い場合、特に困難を伴う。
米国特許第4405527号に、溶媒の存在下におけるポリイソシアネートの製造法が記載されている。該方法では、溶媒を再使用する前に、溶媒からイソシアネート基を含有する微量の化合物が除去される。溶媒を、イソシアネート反応性水素原子を含有する化合物、例えばアルコール又はアミンで処理すると、易揮発性のイソシアネートがウレタン又は尿素基を含有する反応生成物に変換される。次に処理された溶媒をこれらの反応生成物から蒸留によって分離する。これらの反応生成物(微量のイソシアネートよりずっと高い沸点を有する)は蒸留によってかなり容易に分離されるが、これらの副産物の除去は、ポリアミン溶液の製造に必要な溶媒全量の蒸留を必要とする。これは、必要な溶媒が大量のため、高いエネルギー経費を伴う。
米国特許第4405527号に記載の方法で形成された尿素又はウレタンが蒸留によって除去されなければ、それらは溶媒がその後再使用された場合にホスゲン化工程に入り、ホスゲン及び新たに形成されたイソシアネートと容易に多数の更なる反応をすることになる。すると、ポリイソシアネートの総収量、分離されたジイソシアネート生成物(製造される場合)の収量、及びポリイソシアネートの品質が低下する。また、形成されたウレタン又は尿素は、最終生成物のポリイソシアネートを用いるその後のポリウレタン製造中に熱分解によってフェニルイソシアネートを再生しかねない。
米国特許第4745216号では、微量のイソシアネートを除去され再使用されることになる溶媒をある種のポリマーで処理し、次いで機械的に(例えばデカント又はろ過により)これらのポリマーから分離している。使用されるポリマーは溶媒に不溶性の架橋ポリマーで、第一級アルコール性ヒドロキシル基、第二級アルコール性ヒドロキシル基、第一級アミノ基及び第二級アミノ基から選ばれる少なくとも一つの官能基を含有する。この場合も廃流が発生する。
そこで本発明の目的は、ポリイソシアネートの製造工程を経た溶媒から微量のイソシアネートを除去するための新規方法を提供することである。該方法では、微量のイソシアネートが除去された、及び/又は不純物濃度の低減した溶媒が、手の込んだ溶媒蒸留をせずに得られ、回収され、そしてポリイソシアネート製造用の従来式工業プロセスで再使されうる。
再使用される溶媒中のこのイソシアネート問題が、微量のイソシアネートを除去すべき溶媒をイソシアネート三量体化触媒で処理することによって解決されうることは驚くべき発見であった。
それによって低分子量のモノイソシアネートは熱的に安定な高分子量の三量体に変換される。異なるイソシアネート基含有副生成物の反応に由来する混合三量体も形成することができる。ジフェニルメタン系ポリイソシアネートの製造において、三量体の存在は、工程で製造されるポリイソシアネートの品質に何ら有害な影響を与えないので、それらは溶媒からその再使用の前に除去する必要がない。他の態様(例えばトリレンジイソシアネートの製造)においては溶媒から三量体流(trimer stream)を再使用の前に除去するのが好適である。しかしながら、そのような三量体廃流は、三量体よりずっと揮発性のモノイソシアネートの廃流より取扱いが安全である。
本発明の方法は、ホスゲン化反応の出発物質として使用されるポリアミンが、公知の方法で許容(耐容)されうる以上の高割合の副生成物(除去されるべきイソシアネート基含有化合物がそれに応じて高い割合で形成されることになる)を含有していてもよいという更なる利点も有する。その結果、出発物質のポリアミンを準備製造するために必要なエネルギー費及び装置の経費が本発明の方法ではかなり削減される。
本発明の方法は、あらゆるタイプの有機ポリイソシアネートの製造に適用できる。特に好適なのは芳香族ポリイソシアネートである。例えば、2,4’−、2,2’−及び4,4’−異性体形のジフェニルメタンジイソシアネート及びそれらの混合物、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)とそのオリゴマー(当該技術分野で“粗”又はポリマー性MDI(ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネート)として知られ、イソシアネート官能基が3個以上)との混合物、2,4−及び2,6−異性体形のトルエンジイソシアネート及びそれらの混合物、1,5−ナフタレンジイソシアネート並びに1,4−ジイソシアナトベンゼンなどである。言及されうるその他の適切な有機ポリイソシアネートは、脂肪族ジイソシアネート、例えばイソホロンジイソシアネート、1,6−ジイソシアナトヘキサン及び4,4’−ジイソシアナトジシクロヘキシルメタンなどである。
最も好ましくは、本方法はジフェニルメタン系ポリイソシアネートの製造に適用される。その場合、イソシアネート基を含有する低分子量の不純物は、主にフェニルイソシアネート、シクロヘキシルイソシアネート、並びにo−及びp−クロロメチルフェニルイソシアネートであるが、それだけに限らない。
本発明は、ポリイソシアネートが誘導されるポリアミン(好ましくは不活性溶媒中の溶液として)とホスゲン(所望により不活性溶媒中の溶液として)との反応によるポリイソシアネートの製造法に関する。該反応は、一段階もしくは多段階ホスゲン化反応又は当該技術分野で公知の何らかの変形によって、バッチ式、連続式又は半連続式に大気圧以上で実施される。ホスゲン化反応の完了後、反応混合物は蒸留される。次に溶媒は微量のイソシアネートを除去するために処理され、アミン溶液及び/又はホスゲン溶液の製造に再使用される。本方法では回収される溶媒の全量が処理されうるが、この方法によってアミン溶液の製造に使用される一部の溶媒だけを処理することも可能である。
本発明の特別の態様は、
(i)ホスゲン化反応混合物の段階的蒸留によって、特にイソシアネート不純物に富む溶媒流を準備する。次にその溶媒流は微量のイソシアネートを除去するために処理される;
(ii)蒸留または任意のその他の公知方法によって、ホスゲン化反応混合物から取り出された溶媒を更に段階的処理して、特にイソシアネート不純物に富む溶媒流を準備する。次にその溶媒流は微量のイソシアネートを除去するために処理される;
(iii)イソシアネート不純物を除去するために処理された溶媒を、イソシアネート製造プラントの別の適切な部分、例えばホスゲン化反応器又は溶媒蒸留器に戻す;
(iv)リサイクル溶媒で許容されうる不純物の超低濃度程度の、溶媒流中のイソシアネート不純物の不完全三量体化;
(v)混合物中(例えば4,4’−、2,4’−及び2,2’−MDI異性体の混合物であるが、これだけに限定されない)の所定濃度までのジイソシアネートの包含。そのジイソシアネートは三量体化されて、イソシアネート不純物とジイソシアネート部分の混合物で構成される三量体構造を有する化合物を生成する。そして、三量体化されなかったイソシアネート基は、更に反応すること、例えば三量体化物質を含むポリイソシアネート生成物からポリウレタン材料を形成する場合に反応すること、ができる;
(vi)上記プロセス又は操作のサブユニットのいずれか又は全ての運転を大気圧以上でバッチ式、連続式又は半連続式のいずれかで行う;
ことを含む。
上で述べた態様は単に説明の目的のためだけに記載したものであって、具体的に記載されていないこれら又は類似変形の組合せも本発明の範囲に含まれることは理解されるはずである。
溶媒処理のために本発明の方法に使用される原理は、下記の各段階で構成されるポリイソシアネートの多段階製造法に特に適している。すなわち、
(a)(i)ポリイソシアネート(類)の基礎となるポリアミン(類)の不活性溶媒中溶液と、(ii)所望により不活性溶媒中の溶液としてのホスゲンとの、一段階又は多段階ホスゲン化反応における反応;
(b)(a)によって得られた液体反応混合物から過剰ホスゲン及び形成された塩化水素の分離;
(c)(b)で得られた溶液から、溶媒及びイソシアネート基を含有する易揮発性化合物を一緒に蒸発によって分離、そしてプロセス生成物を蒸発残渣として回収(これは所望により更なる蒸留工程にかけてもよい);
(d)揮発性イソシアネート化合物を含有する溶媒を(c)で得られた蒸気の凝縮によって回収、そして凝縮物の一部をアミン溶液(i)の製造及び所望により凝縮物の別の一部をホスゲン溶液(ii)の製造に再使用
の各段階である。
ホスゲン化反応は、不活性溶媒中のポリアミン溶液及び所望により不活性溶媒中の溶液としてのホスゲンを用い、任意の公知の方法で実施される。本発明の方法においては、このホスゲン化反応は一段階又は数段階のいずれかで実施することができる。例えば、ホスゲン化は、低温でカルバミン酸塩化物の懸濁液を形成し、次いでこれらの懸濁液を高めた温度でポリイソシアネート溶液に変換することによって実施できる(“コールド/ホットホスゲン化”)。特に適切なポリアミン出発物質は、技術的に重要なポリアミン、例えばヘキサメチレンジアミン;2,4−及び/又は2,6−ジアミノトルエン;2,4’−、2,2’−及び4,4’−ジアミノジフェニルメタン及びそれらとアニリン/ホルムアルデヒド縮合によって公知様式で得られる高級同族体(“ジフェニルメタン系のポリアミン混合物”として知られる)との混合物;1,5−ジアミノナフタレン;1−アミノ−3,3,5−トリメチル−5−アミノメチル−シクロヘキサン(イソホロンジアミン);トリス(イソシアナトフェニル)−メタン並びにペルヒドロ化ジアミノジフェニルメタン及びそれらと高級同族体との混合物である。
本発明の方法では、上で例として述べたようなアミン出発物質を不活性溶媒中の3〜50wt%、好ましくは5〜40wt%溶液の形態で使用できる。ホスゲン化反応に必要なホスゲンは一般的に不活性溶媒中の10〜60wt%、好ましくは25〜50wt%溶液の形態又は所望により溶媒なしで使用できる。
ポリアミン用及びホスゲン用の両方に適切な不活性溶媒は当業者に公知である。例示的溶媒は、塩素化アリール及びアルキルアリール炭化水素、例えばモノクロロベンゼン(MCB)、o−ジクロロベンゼン、トリクロロベンゼン及び対応するトルエン、キシレン、メチルベンゼン及びナフタレン化合物、並びに当該技術分野で公知のその他多数、例えばトルエン、キシレン、ニトロベンゼン、ケトン及びエステルである。適当な溶媒の具体例はモノ−及びジクロロベンゼンである。
当該技術分野で公知の方法によってホスゲン化が実施された後、過剰のホスゲン及び形成された塩化水素は、当該技術分野で公知の方法、例えば不活性ガスによるそれらの吹き出し又は部分蒸留によって除去される。次に溶液の形態で存在するホスゲン化生成物を単に蒸発によって又は分別蒸留によって、溶媒とイソシアネート基を有する揮発性化合物とを一緒に含有するガス相と、実質的に粗ポリイソシアネートからなる液相とに分離する。得られた液相は、純ポリイソシアネートを製造する場合、所望であれば公知様式で蒸留によって後処理してもよい。この粗ポリイソシアネートと揮発性化合物の分離は、一般的に80〜220℃(好ましくは120〜190℃)の温度及び10〜4000mbar(好ましくは100〜3000mbar)の圧力で実施される。
溶媒とイソシアネート基を有する揮発性化合物とを一緒に含有する蒸気は、凝縮されて揮発性イソシアネート、特にモノイソシアネートを含有する溶媒凝縮物となる。凝縮物中に存在するイソシアネート化合物の量は(分子量42のNCOとして計算)、50〜5000ppm、特に100〜1500ppm(重量)になりうる。
次に、得られた溶媒凝縮物は、あらゆる微量のイソシアネート副生成物を変換するためにイソシアネート三量体化触媒で処理される。
イソシアネート三量体化反応を触媒する任意の化合物、例えば第三級アミン、トリアジン及び金属塩三量体化触媒が三量体化触媒として使用できる。適切な金属塩三量体化触媒の例は、有機カルボン酸のアルカリ金属塩である。好適なアルカリ金属はカリウム及びナトリウムである。そして好適なカルボン酸は酢酸及び2−エチルヘキサン酸である。特に好適な三量体化触媒は、1,3,5−トリス(3−(ジメチルアミノ)プロピル)ヘキサヒドロ−s−トリアジン(Air Products社からPolycat41として市販されている)又はトリス(ジメチルアミノメチル)フェノール(Air Products社からDABCO TMR−30として市販されている)である。
別の好適な触媒群は、イソシアネートとの反応のために追加のイソシアネート反応性基(OH、NH又はNH)を含有するいわゆる“反応性アミン”である。適切な例は、N,N−ジメチルアミノエチル−N’−メチルエタノールアミン(Air Products社からDABCO Tとして市販されている)などである。そのような触媒はそのまま三量体化用に使用しても、又は所望により何らかのイソシアネート含有化合物と予備反応させてもよい。触媒用に1種類以上の溶媒を使用することもできる。
上記三量体化触媒による凝縮物の処理は一般的に、10℃〜150℃、好ましくは25℃〜150℃、さらに好ましくは30℃〜60℃の温度範囲内で実施される。
好適な第三級アミン触媒は、例えば残存塩化水素又は反応活性塩素原子を有するその他の微量不純物由来の塩化物との塩形成によって不活化されうる。従って、イソシアネート基含有化合物のほぼ定量的除去を達成するために、三量体化触媒は全不活化種の少なくともモル過剰の量で使用すべきである。不活化種の全量は当業者であれば実験的に容易に決定できる。三量体化の進行は発熱をモニタすることによって追跡できる。過剰の三量体化触媒は追加の塩化水素の添加によって又はホスゲン化反応混合物中に存在する塩化水素との反応によって不活化できる。
一態様において、溶媒はその後新鮮なアミン及び/又はホスゲン溶液のバッチの製造に再使用される。しかしながら、当該技術分野で使用されている公知法とは対照的に、イソシアネート基含有化合物を除去するための蒸留及び/又はこれら副生成物の得られた反応生成物の分離による精製は本発明の方法では必要ない。しかしながら、再使用の前に、得られた三量体から溶媒を分離することも当然可能である。これは分別蒸留によって行うのが好ましい。
溶媒が処理されたら、それはアミン溶液(i)及び/又はホスゲン溶液(ii)の製造のために再使用できる。結果として、揮発性イソシアネート化合物を含有する溶媒を本発明の方法に従って処理すると、易揮発性イソシアネート成分の含有量が大幅に削減されたポリイソシアネートが得られる。
ここで、MDIの製造に関する本発明の特に好適な態様を、図1に提供されたブロック図と関連させながら説明する。ホスゲン化系列の最後に得られた反応混合物をまず3段階で精製する。第一に過剰のホスゲンと塩化水素を除去する。次に微量のフェニルイソシアネート(PI)(100〜200ppm)を含有するMCB溶媒を除去する;このステップで回収された溶媒は未処理の反応系列に戻される。最後の精製で、PI及びその他の微量イソシアネート不純物に富むMCB溶媒を粗MDIから分離する;粗MDIはその後蒸留されてポリマー性画分及び二官能性画分に分けられる。豊富化MCB画分は連続的にPI濃縮カラムに供給される。このカラム底部のPI濃度が、混合物の大気沸点(典型的には140〜160℃、好ましくは140〜155℃)による測定でMCB中約10〜30%PI(好ましくは15〜25%)に達したら、液体を三量体化容器に連続的に、又は好ましくはバッチ式で移す。濃縮液体の一つ以上のバッチを必要に応じて移すことができる。液体の冷却後、Polycat41を不活化種よりわずかにモル過剰添加する(典型的には800リットルの液体あたり4リットルのPolycat41)。触媒添加前の温度は典型的には10〜100℃(好ましくは20〜40℃)である。触媒添加後の三量体化のプロセスは温度を35〜70℃、典型的には50℃に上げる発熱をモニタすることによって追跡できる。2〜12時間後、MCB、様々な三量体及びいくらかの残留未反応イソシアネートからなる液体は、所望により短時間で(例えば1時間未満)、好ましくは何時間もかけて(典型的には6〜12時間)、反応系に戻される。
本方法によって、イソシアネート含有不純物が極めて低濃度のポリイソシアネートが得られる。例えば、ジフェニルメタン系ポリイソシアネートの製造において、極めて低濃度、一般的には50ppm未満、さらには10ppm未満のフェニルイソシアネートしか含有しないMDI異性体及びポリマー性MDIが得られる。
本発明の態様を示すブロック図である。

Claims (12)

  1. ポリイソシアネートの製造法であって、(a)(1)ポリイソシアネートの基礎となるポリアミンの不活性溶媒中溶液と、(2)所望により不活性溶媒中の溶液であってもよいホスゲンとの反応によってポリアミンをホスゲン化してポリイソシアネートを形成し、(b)ポリイソシアネートから溶媒を分離し、(c)分離された溶媒をイソシアネート三量体化触媒で処理することを含む方法。
  2. ポリイソシアネートが芳香族ポリイソシアネートである、請求項1に記載の方法。
  3. ポリイソシアネートがジフェニルメタン系のものである、請求項2に記載の方法。
  4. モノクロロベンゼン又はo−ジクロロベンゼンが(c)で処理される溶媒である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  5. イソシアネート三量体化触媒が、1,3,5−トリス(3−(ジメチルアミノ)プロピル)ヘキサヒドロ−s−トリアジン又はトリス(ジメチルアミノメチル)フェノールである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
  6. ステップ(c)が10℃〜150℃の温度で実施される、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
  7. ポリイソシアネートの製造法であって、(a)(1)ポリイソシアネートの基礎となるポリアミンの不活性溶媒中溶液と、(2)所望により不活性溶媒中の溶液であってもよいホスゲンとの反応によってポリアミンをホスゲン化してポリイソシアネートを形成し、(b)あらゆる過剰ホスゲン及び(a)の反応中に形成されたあらゆる塩化水素を反応混合物から分離し、(c)溶媒及びイソシアネート基を含有するあらゆる高揮発性化合物を、ステップ(b)後に残った反応混合物から蒸発によって分離し、(d)ステップ(c)の蒸発後に残った残渣である生成物のポリイソシアネートを回収し、(e)ステップ(c)で分離された溶媒を、ステップ(c)で生成した蒸気の凝縮によって回収し、(f)ステップ(e)で回収された溶媒の少なくとも一部を、イソシアネート不純物を変換するためにイソシアネート三量体化触媒で処理することを含む方法。
  8. ステップ(e)で回収された溶媒の少なくとも一部を最初に短時間蒸留し、特にイソシアネート不純物に富む溶媒を準備した後、ステップ(f)でイソシアネート三量体化触媒で処理する、請求項7に記載の方法。
  9. ステップ(d)で回収された生成物のポリイソシアネートが蒸留によってさらに精製される、請求項7又は8に記載の方法。
  10. ステップ(f)で得られた溶媒が、ホスゲン化されるアミン溶液を製造するために再使用される、又はイソシアネート製造ラインの別の適切な部分に戻される、請求項7〜9のいずれか1項に記載の方法。
  11. 請求項1〜10のいずれか1項に定義の方法によって得られるポリイソシアネート。
  12. 50ppm未満のフェニルイソシアネートしか含有しないジフェニルメタン系の請求項11に記載のポリイソシアネート。
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