JP2008506360A - テイコプラニンの高純度生産方法 - Google Patents

テイコプラニンの高純度生産方法 Download PDF

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Abstract

本発明によるテイコプラニンの高純度生産工程は、テイコプラニンの生産能を有する放線菌など微生物を培養して得られた培養液を多孔性吸着樹脂に吸着させた後(又はテイコプラニンの純度をさらに高めるための前処理工程として、限外ろ過工程を前記多孔性吸着樹脂に吸着させる工程以前に追加することができる)選択的な溶出条件としてテイコプラニンを分離する粗精製工程と、活性炭又は/及び限外ろ過を利用して高純度のテイコプラニンを回収する後処理工程を包含する。
【選択図】図1

Description

本発明は、テイコプラニン(teicoplanin)を生産する微生物を培養し、前記微生物の培養液からテイコプラニンを高純度に生産する方法に関する。より詳細には、全生産工程が安定的な中性pH領域で進行させることができ、高純度かつ経済的にテイコプラニンを生産する方法に関する。
近来、抗生剤の誤用及び濫用による抗生物質の耐性微生物の拡散が非常に深刻な問題となっている。テイコプラニンは、グリコペプチド系抗生物質として主にグラム陽性細菌に作用する。特に、テイコプラニンは、MRSA(methicillin-resistant Staphylococcus aureus)、コアグラーゼ陰性ブドウ球菌(coagulase-negative Staphylococcus;CNS)、クロストリディウム(Clostridium)、エンテロコッカス(Enterococcus)のような抗生物質の耐性微生物に対する抗菌力を有しているため、感染症治療の最後の防禦線と呼ばれている。テイコプラニンは、互いに異なる脂肪酸側鎖を有している5種類のA2構成成分と、A2の基本構造から、脂肪酸側鎖を包含するN-アシル-β-D-グルコサミンの糖鎖が欠損したアグリコン構造を有するA3との複合体である。以下、本発明において、テイコプラニンは、有効成分として活性のあるテイコプラニンA2複合体を指す。
一般に、商業的な規模で抗生物質を大量生産する時には、化学合成法か微生物培養による生合成法が通常利用される。グリコペプチド系抗生物質は、ペプチドの基本骨格に糖が結合した複雑な化学構造を有しているため、医薬品として商用化されたテイコプラニンを始めグリコペプチド抗生物質は、微生物培養による生合成により生産される。一般に発酵と称する微生物培養を利用した抗生物質の生合成工程においては、培養培地成分、代謝産物など多様な不純物が抗生物質とともに生成される。従って、これら不純物を除去するためのいろいろな工程の分離、精製工程が必要であり、これは低コストで高純度の製品を確保するために重要な因子となる。
テイコプラニンは、Actinoplanes teichomyceticusから生産するグリコペプチド抗生物質として、1978年、The Journal of Antibiotics(Vol. 31;170-177)に初めて報告されている。以後、テイコプラニンを製薬産業的に大量生産するために微生物培養液からこれを分離、精製する多様な方法が開示された。前記文献と米国特許4,239,751号によると、培養液を菌糸体ケーキ(mycelial cake)とろ過液とに分離した後、ケーキをアセトンで抽出し、この抽出液とろ過液とをそれぞれ酸性pHで再度ブタノールで抽出した。そして、ブタノール層を減圧濃縮してそれぞれの沈殿物を収得した後、その混合物をセファデックス(Sephadex)LH20カラムで分離した。この粗精製物をさらにIR-120又はDowex50のような酸性イオン交換樹脂を通過させた後、4℃で静置、沈殿させることによりテイコプラニンを回収した。しかし、前記US4,239,751に開示された精製方法は工程が非常に複雑で、高価のセファデックスLH20を使用するため、大量生産への適用が容易でない。また、テイコプラニンの回収率と純度も低い。
韓国特許第36780号においては、水混和性有機溶媒であるアセトン、n−プロパノール又はアセトニトリルなどを添加して菌糸体と分離させず、培養液から直接テイコプラニンを抽出した。また、韓国特許第118034号においては、微細気孔性の強酸カチオン交換樹脂Dow XFS-43278.00及びDiaion SK-102を直接培養液に添加してテイコプラニンを回収する生産工程を開示している。しかし、韓国特許第367890号と韓国特許第118034号の方法によると、培養液からテイコプラニンを直接的に抽出する工程を米国特許4,239,751号に開示された方法より短縮することはできるが、不可避的に過量の有機溶媒が使用されるため、生産工程の運用と環境汚染の負担が大きい。また、抽出工程の変更だけによって高純度のテイコプラニンを生産することができない。
合成樹脂を利用したカラムクロマトグラフィーによってテイコプラニンを精製した多くの研究があり、Heydornなど(J.of Biochem. Vol. 275;6201−6206, 2000)をはじめヨーロッパ特許241,758号、韓国特許第321304号、韓国特許公開特2003-0017067号及び韓国特許公開特2003-0034949号などがある。なお、ヨーロッパ特許241,758号にはポリアミド樹脂を使用してテイコプラニンを精製する方法が開示されている。韓国特許第184644号は、培養液のpHを塩基性に調整して菌糸体のテイコプラニンを抽出することによって米国特許4,239,751号の複雑な全処理工程を効果的に単純化させた。そして、テイコプラニンの抽出後塩基性の培養液はpHを中性化した後、ヨーロッパ特許241,758号の方法によりポリアミド樹脂を使用して精製した。しかし、この方法により精製したテイコプラニンは、HPLCによって測定した純度が85%に過ぎないことが記載されているとともに、脱色も十分ではなかった。従って、高純度のテイコプラニンを得るためには、追加の精製工程が必要である。Heydornなどはテイコプラニン生合成経路を研究するためにイオン交換樹脂(Amberlite IRA958)と疎水性吸着樹脂(Diaion HP2MGL)を充填物質として使用したクロマトグラフィー方法によってテイコプラニンを分離、精製した。しかし、この方法は、樹脂を通過した塩基性の工程液に酢酸を継続添加してエピマー化(epimerization)を防止する不便があり、さらに、粗精液を脱塩、濃縮した後、凍結乾燥して収得したテイコプラニン粉末の純度をHPLCによって測定したとき、その純度は50から60%(w/w)に過ぎない。従って、このテイコプラニン粉末を医薬品として使用するには不適当である。
一方、テイコプラニンをはじめグリコペプチド抗生物質の分離、精製に多孔性吸着樹脂が使用された例は非常に多い。テイコプラニンの分離、精製に多孔性吸着樹脂を使用する工程を包含する先行技術事例をより具体的に調べると次のようである。韓国特許第321304号では、XAD 16、HP 20、シリカゲル又は活性炭の中から選択された中性樹脂を使用した疎水性吸着のクロマトグラフィー工程とレクチンが固定化された糖−親和性クロマトグラフィー工程を通じてテイコプラニンを分離、精製したことが開示されている。また、HP-20などを使用した疎水性吸着クロマトグラフィーに培養ろ過液によって直接精製する方法は、工程運用に便利性を提供することはできるが、韓国特許第321304号に開示された方法により塩基性pHから抽出した培養ろ過液を直接HP20と同じ樹脂に流す場合、吸着工程においてテイコプラニンの消失が大量に発生し、メタノール濃度勾配によって回収したテイコプラニンの純度も非常に低い。そして、この工程液を糖−親和性クロマトグラフィー樹脂に適用するためには減圧蒸留による濃縮工程を行わなければならない。レクチンをリガンドとして使用する糖−親和性クロマトグラフィー工程の樹脂は非常に高価であるため、コストアップの負担で大量生産に適用することが不可能である。
韓国特許公開特2003-0017067号には、培養液のテイコプラニンを多孔性吸着樹脂に吸着させた後、薄い塩酸で洗浄、水とアセトン混合液を使用した脱着、減圧濃縮、活性炭処理と結晶化工程によって精製する方法が開示されている。
しかし、この方法は、各精製工程における工程液のpHが酸性と塩基性に継続的に転換されるため、テイコプラニンの安定性と活性の維持に好ましくない。また、非可逆的に樹脂に吸着する成分のために樹脂の寿命と交換周期が短くなる問題と、回収率と純度が低いという問題がある。一方、韓国特許公開特2003-0034949号には多孔性吸着樹脂を使用する2工程の工程を通じて培養液からテイコプラニンを粗精製し、弱酸性のpHにおいてテイコプラニンを低温沈殿させて回収する方法を開示している。しかし、この方法は、n-プロパノール、イソプロパノール、メタノールのような有機溶媒が大量に使用されるので環境汚染の惧れがあり、弱酸性と低温条件下でテイコプラニンを静置することによって沈殿させることは沈殿物(テイコプラニン)の溶解度と活性の減少を招く。
さらに、多孔性吸着樹脂を使用した精製工程だけでは、培養液からテイコプラニンを95%以上の高純度に精製することが難しいため、逆相樹脂を使用した分離、精製工程などの研究事例が提示されている。例えば、Rivaら(Chromatographia Vol. 24;295-301, 1987)の方法をはじめ韓国特許第40453号、韓国特許公開特2003-0092504号及び韓国特許公開10-2004-0008745号による方法がある。RivaらはLichrosorb RP-18カラムを使用してテイコプラニンを精製する工程を提案している。韓国特許第40453号には、テイコプラニンA2複合体の各単一因子をシラン化シリカゲルカラムを使用して分離する方法を開示している。ここで、逆相樹脂を使用する場合、即ち、抽出、イオン交換樹脂又は多孔性吸着樹脂の使用を組合せた分離工程によって得られる場合より高い純度のテイコプラニンを得ることができる。しかし、この方法は、逆相樹脂と高圧クロマトグラフィー運用システムが高価であるため、工程の経済性が問題になる。特に、逆相樹脂からのテイコプラニンの精製において、溶出条件として人間の神経系に毒性を示すと知られているアセトニトリルを使用するため、人体の安定性に致命的な影響を及ぼすことがある。また、韓国特許公開特2003-0092504号には、菌糸体を除去した培養液を逆相樹脂、YMC-gel ODS-Aに直接通過させるか、カチオン交換樹脂、アニオン交換樹脂あるいは中性吸着樹脂に前処理した粗精製液をYMC-gel ODS-Aに通過させて精製する方法を提案している。しかし、この方法は溶出条件としてアセトニトリルが使用されるので最終製品のアセトニトリル残留量を制御しなければならない。また、逆相樹脂の交替頻度と使用寿命のためにコストアップを避けられない。韓国特許公開10-2004-0008745号のテイコプラニンの分離、精製工程は、ろ過された培養液を合成吸着剤によって精製する1次予備精製工程、カチオン交換樹脂、触媒樹脂又はキレート樹脂によって精製する2次予備精製工程、逆相樹脂を利用する3次精製工程及び凍結乾燥による最終粉末化工程によって構成されている。しかし、前記特許公開10-2004-0008745号の方法は、高純度のテイコプラニンを得られるが、工程が多工程で構成されているので非常に複雑であり、回収率も低い。また、逆相樹脂を使用することによる問題は韓国特許公開特2003-0092504号の例で指摘した通りである。
従って、従来のグリコペプチド抗生物質であるテイコプラニンを培養液から分離、精製する方法は、不純物と有色成分を除去した高純度のテイコプラニンの精製方法における問題点、工程の中テイコプラニンの安定性に影響を及ぼす条件を使用するという問題点、及び比較的低い回収率と高いコストの問題点を依然として有している。従って、これらを改善することのできるテイコプラニン精製方法の開発が必要となった。
本発明は、前記従来のテイコプラニン生産方法が有している問題点を解決するべく案出された。本発明の目的は、全体生産工程が安定的な中性pH領域で進行させることができ、経済的かつ高純度のテイコプラニンを生産する方法を提供することにある。
前記の目的を達成するために、本発明の第1側面によるテイコプラニンの生産方法を提供する。ここで用いられる用語「培養液」は、菌糸が除去されたろ過培養液を意味する。その方法は、(a)テイコプラニンを生産することができるActinoplanes teichomyceticus菌株の培養液を溶出し、多孔性吸着樹脂に吸着させ、該多孔性吸着樹脂から、テイコプラニンを含有する粗精製液を得、(b)該粗精製液を、活性炭で処理して高純度のテイコプラニンを回収することを含むテイコプラニンの生産方法を提供する。
また、前記第1側面の本発明は、好ましくは、前記工程bの活性炭処理を経た後、得られた処理液を限外ろ過することをさらに包含するテイコプラニンの生産方法を提供する。
第2側面の本発明は、(a)テイコプラニンを生産することができるActinoplanes teichomyceticus菌株の培養液を溶出し、多孔性吸着樹脂に吸着させ、該多孔性吸着樹脂から、テイコプラニンを含有する粗精製液を得、(b)該粗精製液を限外ろ過して高純度のテイコプラニンを回収することを包含するテイコプラニンの生産方法を提供する。
前記第2側面の本発明は、好ましくは、前記工程bを経た後に得られた限外ろ過液に活性炭を処理することをさらに包含するテイコプラニンの生産方法を提供する。
また、第3側面の本発明は、(a)テイコプラニンを生産することのできるActinoplanes teichomyceticus菌株の培養液を限外ろ過し、(b)前記工程aのろ過液を溶出し、多孔性吸着樹脂に吸着させ、該多孔性吸着樹脂からテイコプラニンを含有する粗精製液を得、(c)前記工程bの粗精製液を活性炭を処理して高純度のテイコプラニンを回収することを包含するテイコプラニンの生産方法を提供する。
前記第3側面の本発明は、好ましくは、前記工程cの活性炭処理を経た後に得られた処理液を限外ろ過することをさらに包含するテイコプラニンの生産方法を提供する。
第4側面の本発明は、(a)テイコプラニンを生産することのできるActinoplanes teichomyceticus菌株の培養液を限外ろ過し、(b)前記工程aのろ過液を溶出し、多孔性吸着樹脂に吸着させ、該多孔性吸着樹脂からテイコプラニンを含有する粗精製液を得、(c)前記工程bの粗精製液を限外ろ過して高純度のテイコプラニンを回収することを包含するテイコプラニンの生産方法を提供する。
前記第4側面の本発明は、好ましくは、前記工程cを経た後に得られたろ過液を活性炭処理することをさらに包含するテイコプラニンの生産方法を提供する。
前記第1から第4側面の本発明において、テイコプラニン生産菌株として好ましくは、Actinoplanes teichomyceticus DKB 53が使用されるテイコプラニンの生産方法を提供する。
前記第1から第4側面の本発明において、好ましくは、前記多孔性吸着樹脂を使用する工程で使用される溶出剤がpH6.0〜8.0の40〜90%(v/v)のC1〜C4の水混和性アルコール又はC3〜C6の水混和性ケトンを包含するテイコプラニンの生産方法を提供する。
前記第1から第4側面の本発明において、好ましくは、前記多孔性吸着樹脂を使用する工程で使用される溶出剤は中性塩を包含するテイコプラニンの生産方法を提供する。
前記第1から第4側面の本発明において、好ましくは、前記中性塩は、0.05〜0.5Mのナトリウム塩又はカリウム塩であるテイコプラニンの生産方法を提供する。
前記第1から第4側面の本発明において、好ましくは、多孔性吸着樹脂は細孔半径が20から300A範囲のDOWEX OPTIPORE L493、DOWEX OPTIPORE L323、DOWEX OPTIPORE SD-2、DIAION HP20、DIAION HP2MG、DIAION HP20SS、SEPABEADS SP825、SEPABEADS SP850、SEPABEADS SP700、SEPABEADS SP207、SEPABEADS SP20SS、AMBERLITE XAD4、AMBERLITE XAD7、AMBERLITE XAD16、AMBERLITE XAD1600Tの群から選択された1種以上であるテイコプラニンの生産方法を提供する。
前記第1から第4側面の本発明において、好ましくは、前記活性炭がテイコプラニン粗精製液重量の0.2〜5倍に添加されて10〜40℃の温度で12時間以内に吸着させる工程を包含するテイコプラニンの生産方法を提供する。
前記第1から第4側面の本発明において、好ましくは、前記活性炭はテイコプラニン粗精製液重量の0.5〜3倍に添加されて18〜36℃の温度で0.5〜3時間以内に、吸着させる工程を包含するテイコプラニンの生産方法を提供する。
前記第1から第4側面の本発明において、好ましくは、前記活性炭による粗精製液の処理工程は、多孔性樹脂を通過したpH6〜8範囲の工程液に直接活性炭を添加させるか、水を添加して希釈した工程液に活性炭を添加する工程を包含するテイコプラニンの生産方法を提供する。
さらに、前記第1から第4側面の本発明において、好ましくは、前記活性炭は、AQUA NUCHAR、NUCHAR SA、NUCHAR SA-20、NUCHAR SA-30、NUCHAR SN、NUCHAR SN-20、NORIT A SUPRA EUR、NORIT B SUPRA EUR、NORIT C EXTRA USP、NORIT CN 1、NORIT CN 3、DARCO G 60、DARCO KB、DARCO KB-B、NORIT E SUPRA USA、NORIT GBG、NORIT PN 2、NORIT ROX 0.8、NORIT SX 1、NORIT SX 1G、NORIT SX 2、NORIT SX PLUS、NORIT SX SUPRA E 153、NORIT SX ULTRA、CAL 12X40、GW 12X40の群から選択された1種以上であるテイコプラニンの生産方法を提供する。
前記第1から第4側面の本発明において、好ましくは、前記活性炭による粗精製液の処理工程は、粗精製液をろ過して活性炭を除去し、多孔性の吸着樹脂に吸着させた後、水で洗滌し40〜90%(v/v)C1〜C4の水混和性有機溶媒によって溶出させる工程を包含するテイコプラニンの生産方法を提供する。
さらに、本発明は、前記活性炭の除去後に使用される多孔性吸着樹脂は、細孔半径が20から300A範囲のDOWEX OPTIPORE L493、DOWEX OPTIPORE L323、DOWEX OPTIPORE SD-2、DIAION HP20、DIAION HP2MG、DIAION HP20SS、SEPABEADS SP825、SEPABEADS SP850、SEPABEADS SP700、SEPABEADS SP207、SEPABEADS SP20SS、AMBERLITE XAD4、AMBERLITE XAD7、AMBERLITE XAD16、AMBERLITE XAD1600Tの群から選択される1種以上であるテイコプラニンの生産方法を提供する。
前記第1から第4側面の本発明において、好ましくは、前記限外ろ過工程で使用される限外ろ過膜は、分子量カットオフ(cut-off)のサイズが3,000〜100,000Daであるテイコプラニンの生産方法を提供する。
また、前記第1から第4側面の本発明において、好ましくは、前記限外ろ過は、8〜30℃で、0〜4barの流入圧と、0〜3.5barの保持圧を維持しながら行われるテイコプラニンの生産方法を提供する。
前記第1から第4側面の本発明において、好ましくは、前記限外ろ過は、12〜18℃で、0〜4barの流入圧と0〜3.5barの保持圧を維持しながら行われるテイコプラニンの生産方法を提供する。
前記第1から第4側面の本発明において、好ましくは、前記限外ろ過膜は、ポリエーテルスルホン又は再生セルロース材質で構成されたBiomax、Ultracel、Prostak moduleのPT及びPL、Helicon、Sartocon、Ultrasart、OMEGA、ALPHA、REGEN、SUPOR、Filmtec、Kvickの群から選択される1種以上であるテイコプラニンの生産方法を提供する。
以下、本発明の内容をより詳細に説明する。
本発明において、テイコプラニンを高純度に生産するために使用することができる微生物としては、現在まで知られているいずれのテイコプラニン生産菌株でも構わない。現在まで知られているこのような微生物は、Actinoplanes teichomyceticusとして、Actinoplanes teichomyceticus DKB 53(A. teichomyceticus DKB53、 KCTC 10587BP)、米国特許4,239,751号のActinoplanes teichomyceticus ATCC31121(A. teichomyceticus ATCC31121)などがある。好ましくは、Actinoplanes teichomyceticus DKB 53(KCTC 10587BP)が好適である。前記微生物の培養は次の条件で最適化が可能である。
発酵用培地において使用される炭素原は、ブドウ糖、マルトース、スクロース、ガラクトースなどであり、より好ましくは、原料のコストを考慮するとき、種培養においては、澱粉、生産用培地においては、マルトースを使用するのがより好適である。
マルトースを炭素源とする発酵培地の好ましい組成例は、マルトース40〜100g/L、酵母エキス3〜5g/L、きな粉(soybean)5〜10g/L、綿実粕(cottonseed meal)5〜10g/L、とうもろこし浸漬液(corn steep liquor(CSL))3〜5ml/L、塩化ナトリウム0.1〜5g/L、微量元素0.1〜10mg/Lを含む培地である。
Actinoplanes teichomyceticus DKB 53菌株の発酵するときの最適のpHは特別な限定を要しないが、好ましくは、6.8±0.2であり、温度は28〜34℃が好ましい。
前記Actinoplanes teichomyceticus DKB 53を培養してテイコプラニンを高い収率で生産する最適の発酵培養条件を具体的に例示すると次のようである。
発酵の初期:通気量は1.0〜1.5vvmに維持しながら発酵器の内圧を0.3〜0.2barに保持するとともに、温度は28〜34℃として140〜200rpm下において発酵することが良い。
発酵の進行中:発酵培養過程において、発酵開始の後、48〜90時間内に発酵攪拌力を200〜400rpmとして工程的、漸進的に増加させることが良い。これは酸素利用率(OUR)の側面で好ましい。より好ましくは、前記のように発酵攪拌力を漸進的に増加させた後に、発酵器の内圧を0.1〜0.2barに保持しながら通気量を0.4〜0.8vvmに維持させることが良い。このような過程により過剰の酸素分圧を制御することができるようにする。
本発明によるテイコプラニンの生産工程は、テイコプラニンの生産能を有する放線菌をはじめとする微生物を培養して得られた培養液を多孔性吸着樹脂に吸着させた後(又はテイコプラニンの純度をさらに高めるための前処理工程として、限外ろ過工程を前記多孔性吸着樹脂に吸着させる工程以前に追加することができる)選択的な溶出条件としてテイコプラニンを分離する粗精製工程と、活性炭又は/及び限外ろ過を利用して高純度のテイコプラニンを回収する後処理工程に区分することができる。
発酵工程の後、菌糸体を除去したテイコプラニン生産微生物の培養ろ過液は、pH6〜8の中性領域で調整する。この時、中性領域としての調整のために水酸化ナトリウム又は塩酸が使用されることができる。この工程において、前記pHの範囲を維持するため別途のpH調整の必要はない。多孔性吸着樹脂を使用した粗精製工程の出発物質である、この培養ろ過液のより好ましいpHの範囲はpH6.5から7.5間である。本発明において、「多孔性吸着樹脂」とは、イオン交換基のない高分子重合体からなる合成吸着剤として細孔半径が20〜300A範囲であるスチレンとジビニルベンゼンの重合体、巨大網状構造の架橋化された芳香族又は脂肪族重合体及びメタクリル系吸着剤を含むことを意図する。具体的な多孔性樹脂の市販される商品名としては、ダウケミカル株式会社(Dow Chemical Co.)のDOWEX OPTIPORE L493、 DOWEX OPTIPORE L323、 DOWEX OPTIPORE SD-2、 三菱ケミカル株式会社(Mitsubishi Chemical Co.)のDIAION HP20、 DIAION HP2MG、 DIAION HP20SS、 SEPABEADS SP825、 SEPABEADS SP850、 SEPABEADS SP700、SEPABEADS SP207、 SEPABEADS SP20SS、 Rohm & Haas Co.のAMBERLITE XAD4、 AMBERLITE XAD7、 AMBERLITE XAD16、 AMBERLITE XAD1600Tなどがある。
前記多孔性吸着樹脂の中から選択された1種の樹脂をカラムに充填して培養ろ過液を通過させるか、適当な容器に培養ろ過液と攪拌させてテイコプラニンを吸着させる。この時、好ましくは、中性pHに調整された培養ろ過液に40%(v/v)未満のC1〜C4の水混和性アルコールを、より好ましくは、5から20%(v/v)のアルコールを添加することにより多孔性吸着樹脂に不純物の同調吸着と、培養ろ過液に包含された酵素などによるテイコプラニンの変性を防止することができるので好適である。テイコプラニンが吸着された多孔性吸着樹脂は、好ましくは10〜40%(v/v)のC1〜C4のアルコール又はC3〜C6のケトン類水混和性有機溶媒と水の混合液によって洗浄して異物又は有色成分を充分に除去する。
テイコプラニンは多孔性吸着樹脂から溶出液の塩濃度を調整することにより選択的に溶出させることができる。多孔性吸着樹脂に吸着されたテイコプラニンの溶出剤は、好ましくは、C1〜C4のアルコール又はC3〜C6のケトン類と、水の混合液に0.05Mから0.5Mの中性塩を包含する。このような中性塩は、ナトリウム塩又はカリウム塩があり、例えば、塩化ナトリウム、りん酸ナトリウム、塩化カリウムが添加されることもある。溶出剤に添加される塩のより好ましい濃度は0.1から0.3Mの範囲である。塩を包含した前記組成の溶出剤を使用する場合が、塩を包含しない水混和性有機溶媒と水との混和液を溶出剤に使用する場合より、高い純度のテイコプラニン粗精製物が得られる。また、多孔性吸着樹脂に吸着される工程液のpHを中性に維持することにより、塩基性である場合に発生するテイコプラニンのエピマー化と、酸性である場合に発生する活性の損失を防止することができる。
多孔性吸着樹脂を通過したテイコプラニン粗精製物は、活性炭処理と限外ろ過の工程を全部利用するかそれぞれの1工程工程のみを利用する処理工程によって高純度に精製されることができる。
活性炭は、長い間、化学、食品、医薬品などの製造工程において、着色成分、臭気誘発物質などをはじめ多様な不純物の除去に多く利用されてきた。本発明においては、商用化されて市販している活性炭の中、ミードウエストバコ社(MeadWestvaco Co.)のAQUA NUCHAR、NUCHAR SA、NUCHAR SA-20、NUCHAR SA-30、NUCHAR SN、NUCHAR SN-20、ノリト社(NORIT Nederland B. V.)のNORIT A SUPRA EUR、NORIT B SUPRA EUR、NORIT C EXTRA USP、NORIT CN 1、NORIT CN 3、DARCO G 60、DARCO KB、DARCO KB-B、NORIT E SUPRA USA、NORIT GBG、NORIT PN 2、NORIT ROX 0.8、NORIT SX 1、NORIT SX 1G、NORIT SX 2、NORIT SX PLUS、NORIT SX SUPRA E 153、NORIT SX ULTRA、カルゴン社(Calgon Carbon CO.)のCAL 12X40、GW 12X40から選択された1種以上である活性炭を使用することができる。活性炭は、多孔性吸着樹脂を通過したテイコプラニン粗精製物に直接又は水を添加して希釈させた後、添加されることもできる。この方法は、多孔性吸着樹脂を通過したテイコプラニン粗精製液を直接使用することもでき、水混和性有機溶媒又は塩の濃度を水の添加によって簡単に希釈させた後に行うこともできるので、有機溶媒の除去、脱塩、濃縮などに必要とする工程が伴わない便利性を提供する。
多孔性吸着樹脂を通過した工程液のテイコプラニンの含量を、日本薬局方に記載された方法により、HPLCによって定量して決定されたテイコプラニン重量の0.2から5倍重量の活性炭を添加することが好ましい。この時、より好ましい活性炭の使用量はテイコプラニン重量に対して0.5から3倍である。活性炭を添加し工程液のpHが6から8の範囲にあるかを確認した後、好ましくは10から40℃の温度で12時間以内に攪拌する。活性炭に対するテイコプラニンの非可逆的な吸着を防止し、着色成分などの不純物の吸着を最大化することができる、より好ましい活性炭の処理条件は、18から36℃において0.5〜3時間の間反応させる処理条件である。
反応終了後、好ましくは、KS 80フィルター(Pall Co.製)又はWhatman filter paper 4(Whatman Int'l Ltd.製)でろ過して活性炭を除去した工程液は、DOWEX OPTIPORE L493、DOWEX OPTIPORE L323、DOWEX OPTIPORE SD-2、DIAION HP20、DIAION HP2MG、DIAION HP20SS、SEPABEADS SP825、SEPABEADS SP850、SEPABEADS SP700、SEPABEADS SP207、SEPABEADS SP20SS、AMBERLITE XAD4、AMBERLITE XAD7、AMBERLITE XAD16、又はAMBERLITE XAD1600Tの中から選択された1種の樹脂が充填されたカラムに流すか、適当な容器で樹脂と攪拌して吸着させ、水で洗浄した後、C1〜C4の水混和性アルコールの中から選択された1種のアルコールを40から90%(v/v)の比率で水と混合した溶出剤によって溶出する。
限外ろ過は、ろ過膜のカットオフのサイズにより分子量が互いに異なる物質を分画する方法である。ろ過膜とろ過装置の構造により、回分式又は連続式限外ろ過が可能であり、本発明において限外ろ過とは、好ましくは、クロスフロー(cross-flow)方式の連続式限外ろ過を指す。本発明者らは、多孔性吸着樹脂と活性炭を使用して精製したテイコプラニンを包含する工程液に残留する大部分の不純物は、脂質、蛋白質、又は多糖類のような巨大分子又はこれらに結合した着色成分として、テイコプラニンより大きい分子量を有しているのが確認された。これは、多孔性吸着樹脂と、活性炭処理工程において低分子量の代謝産物と培地由来の成分が大部分除去されたためである。限外ろ過は、多孔性吸着樹脂と活性炭処理工程を経た工程液を処理する方法のみに限定されない。つまり、多孔性吸着樹脂による精製工程の前処理工程として限外ろ過を先ず実施した後、限外ろ過液を多孔性吸着樹脂に通過させ、活性炭で処理する工程にしても高純度テイコプラニンを回収することができる。なお、多孔性吸着樹脂を通過した粗精製物を活性炭の処理を行わず、直接的に限外ろ過した場合でも90%(w/v)又はそれ以上の純度を有するテイコプラニンを収得することができる。
本発明において、限外ろ過を実施するときのろ過膜は、ポリエーテルスルホン又は再生セルロース材質の分子量カットオフのサイズが3,000Da〜100,000Daの中から選択された1種の限外ろ過膜を使用することができる。より、具体的には、好ましい限外ろ過膜の分子量カットオフのサイズは、5,000Da〜50,000Daである。限外ろ過の工程は、商用化され市販されている限外ろ過膜の中、分子量カットオフのサイズが3,000Da〜100,000Daに該当するミリポア社製(Millipore Co.)のPillicon moduleのBiomax、Ultracel限外ろ過膜、Prostak moduleのPT、PL限外ろ過膜、Helicon限外ろ過膜など、Sartorius AGのSartocon(登録商標)、Ultrasart(登録商標)限外ろ過膜、Pall Co.製のOMEGA(商標)、ALPHA(商標)、REGEN(商標)、SUPOR(登録商標)限外ろ過膜、ダウケミカル(Dow Chemical Co.)のFilmtec(商標)限外ろ過膜、Amersham PharmaciaのKvick(商標)限外ろ過膜などの中から選択された1種の限外ろ過膜を使用して実施することができる。
限外ろ過膜は、多孔性吸着樹脂を通過した工程液、又は、この工程液を活性炭で処理した後、再度多孔性吸着樹脂を通過させた工程液に、水を添加してアルコール濃度を20%(v/v)以下に調整した後、8から30℃の温度で、より好ましくは、12から18℃の温度で0から4barの流入圧(input pressure;Pin)と0から3.5barの保持圧(retentate pressure:Pret)で実施する。より好ましい前記流入圧(Pin)は0から2.5bar、保持圧(Pret)は0から2barである。工程液が最初に限外ろ過を始めて工程液体積の1/10以下に濃縮されると、ろ過速度に合わせて精製水を継続供給するダイアフィルタレーション(diafiltration)方法を適用することができる。精製水の添加量は、最初に限外ろ過を始めた工程液体積の0.5から5倍であり、より具体的には、望ましい精製水の添加体積は1から2倍である。
限外ろ過膜を通過して、高分子不純物と着色成分が除去された高純度テイコプラニンを含有する工程液は、薄膜蒸留装置、逆浸透装置、又は減圧濃縮装置によって濃縮する。この濃縮液に3から10倍体積のアセトンを添加して1時間以上テイコプラニンを沈殿させた後、ろ過、乾燥して白色のテイコプラニン粉末を回収する。
以下、本発明の内容を実施例によってより詳細に説明する。ただし、これらの実施例は、本発明の内容を理解するために提示されるのみで、本発明の権利範囲がこれらの実施例に限定されない。
<実施例1>
Actinoplanes teichomyceticus DKB 53の培養液160リットルをドラム式ろ過器によってろ過して菌糸体を除去したろ過液120リットルを回収した。このろ過液をテイコプラニン1st International Standard(National Institute for Biological Standards and Control, Hertfordshire UK)を標準フォームとして使用し、OPTIMAPAK(登録商標)C18(4.6×250mm, RStech Co.)カラムによりHPLC分析した結果、テイコプラニン含量は4.2g/リットルで、総テイコプラニンの量は504gであった。このろ過液のpHは6.8であった。ろ過液20リットル(テイコプラニン84g)に4リットルのメタノールを添加し、別途のpH調整なしにDOWEX OPTIPORE SD-2が4リットル充填されたカラム(15×50cm)に2BV(Bed Volume)/hrの流速で供給した。4BV(16リットル)の30%(v/v)メタノールを4BV/hrの流速で流してカラムに充填された樹脂を洗浄し、0.15Mの塩化ナトリウムを包含する60%(v/v)メタノール8BV(32リットル)を4BV/hrの流速で流してテイコプラニンを溶出させた。溶出液をHPLCによって分析した結果、テイコプラニンA2のピーク面積は、全体ピーク面積の84.8%であって高い純度の粗精製物が収得され、85.9%の回収率で72.2gのテイコプラニンが回収された(表1参照)。
<実施例2>
前記実施例1における培養ろ過液20リットル(テイコプラニン84g)に2リットルのイソプロパノールを添加し、DOWES OPTIPORE SD-2が4リットル充填されたカラム(15×50cm)に2BV/hrの流速で供給した。4BV(16リットル)の15%(v/v)イソプロパノールを4BV/hrの流速で流してカラムに充填された樹脂を洗浄し、0.15Mの塩化ナトリウムを包含する40%(v/v)イソプロパノール8BV(32リットル)を4BV/hrの流速で流してテイコプラニンを溶出させた。溶出液をHPLCによって分析した結果、テイコプラニンA2のピーク面積は、全体ピーク面積の81.7%で、87.6%の回収率で73.6gのテイコプラニンが回収された(表1参照)。
<実施例3>
前記実施例1における培養ろ過液20リットルにメタノール4リットルを添加し、Diaion HP 20が4リットル充填されたカラム(15×50cm)に2BV/hrの流速で供給した。4BV(16リットル)の30%(v/v)メタノール溶液を4BV/hrの流速で流してカラムに充填された樹脂を洗浄し、0.15Mの塩化ナトリウムを包含する60%(v/v)メタノール8BV(32リットル)を4BV/hrの流速で流してテイコプラニンを溶出させた。溶出液をHPLCによって分析した結果、テイコプラニンA2のピーク面積は、全体ピーク面積の83.4%で、84.2%の回収率で70.7gのテイコプラニンが回収された(表1参照)。
<比較例1>
韓国特許第321304号の方法に従って、前記実施例1の培養ろ過液20リットルを1N NaOHを使用してpH11に調整した後、Diaion HP 20が4リットル充填されたカラム(15×50cm)に2BV/hrの流速で供給した。30%、50%、80%(v/v)メタノールの各4B(16リットル)をカラムに2BV/hrの流速で流してそれぞれ分取した後、テイコプラニンを包含する50%と80%(v/v)メタノールの分画を合わせた。50%及び80%(v/v)メタノール溶出液に包含されたテイコプラニンの含量と純度をHPLCによって分析した結果、テイコプラニンA2のピーク面積は、全体ピーク面積の67.4%で、63.9%の比較的低い回収率で53.74gのテイコプラニンが回収された(表1参照)。pH11に調整された培養ろ過液をカラムに供給した時、Diaion HP 20に吸着されずに通過した通過液と、30%メタノール分画に包含されたテイコプラニンは、カラムに注入した培養ろ過液に包含されたテイコプラニンの11.8%と21.7%であった。つまり、多孔性吸着樹脂の吸着及び洗浄工程で試料の塩基性pHによって収率の低下を確認することができた。
<比較例2>
前記実施例1における培養ろ過液20リットルをメタノール4リットルと混合し、Diaion HP 20が4リットル充填されたカラム(15×50cm)に1.2BV/hrの流速で供給した。韓国特許公開特2003-0034949の方法に従って、4BV(16リットル)の蒸留水を2BV/hrの流速で供給し、次いで20%(v/v)イソプロパノール5BVを流してカラムに充填された樹脂を洗浄した。洗浄した後、4.5BVの40%(v/v)イソプロパノールを流してカラムからテイコプラニンを溶出させた。溶出液に包含されているテイコプラニンの含量と純度をHPLCによって分析した結果、テイコプラニンA2のピーク面積は、全体ピーク面積の63.3%であった。また、84.8%の回収率に71.2gのテイコプラニンの回収を確認することができた(表1参照)。従って、実施例1、2、3と比較例2を比較した結果から、塩を包含する溶出液を使用することにより多孔性吸着樹脂から比較的に純度の高いテイコプラニンの粗精製物が得られることが確認された。
Figure 2008506360
<実施例4>
実施例1におけるテイコプラニン粗精製液32リットルの中、8リットル(テイコプラニン18g)と蒸留水8リットルを20リットルの容器の中で混合した。この混合液のpHを、0.1 N NaOHを添加して7.0に調整し、Darco KB-B 18gを添加した後、機械式攪拌機により攪拌した。この時、添加された活性炭の量は、粗精製液に包含されたテイコプラニンと同量である。28℃に温度を維持しながら2時間の間攪拌した後、KS 80フィルターを通過させて、活性炭を除去したろ過液をDOWEX OPTIPORE SD-2の4リットルが充填されたカラム(15×50cm)に2BV/hrの流速で供給した。4BV/hrの流速で4BV(16リットル)の蒸留水を流してカラムに充填されている樹脂を洗浄した後、70%(v/v)のメタノール2BV(8リットル)をカラムに流してカラムからテイコプラニンを溶出させた。これをHPLCによって確認した溶出液のテイコプラニン純度は94.7%で、13.1gのテイコプラニンが回収された。
前記溶出液に20リットルの蒸留水を添加してメタノールの濃度を20%(v/v)以下希釈した。そして、この希釈溶出液を連動ポンプで分子量カットオフ 50,000 Da、ろ過面積0.1m2のBiomax 2限外ろ過膜をPin1bar、Pret0.5barに維持しながら通過させた。この濃縮液の体積が2リットル以下になる時、濃縮液槽を密閉し蒸留水槽と連結して、ろ過速度と同じ体積の蒸留水が濃縮液槽に供給されるようにすることによって、濃縮液の体積を1.8から2リットルに維持した。前記のように添加された蒸留水を含めて42リットルの限外ろ過液を最終的に回収した。回収された前記の限外ろ過液は、Pin1.5bar、Pret0barの逆浸透ろ過膜(Nanomax-50, Millipore Co.)を通過させて500mlまで濃縮し、限外ろ過工程のように蒸留水2リットルをろ過速度に合わせて供給した後、420mlの逆浸透ろ過濃縮液を回収した。これをHPLCによって定量した結果、前記濃縮液に包含されているテイコプラニンは11.8gであった。さらに濃縮液を攪拌しながら3.36リットルのアセトンを徐々に加えてテイコプラニンを12時間の間、沈殿させた後、ろ過紙(Whatman Filter Paper 4)によってろ過して沈殿物を回収した。回収された沈殿物を40℃の真空乾燥機で6時間乾燥させた後、テイコプラニン粉末10.2gを回収した。
前記回収されたテイコプラニン粉末を蒸留水に50mg/mlの濃度になるように溶解した後、同一濃度に懸濁した商用品Targocid(登録商標)(Aventis)と着色成分の除去程度を比較確認した。より詳細には、前記各試料の懸濁液を96well plateのウェルに分注し、THERMOmaxマイクロプレートリーダー(Molecular Devices Corp.製)を使用して波長405nmにおける吸光度を測定した。その結果、本発明のテイコプラニン粉末は前記Targocid(登録商標)より低い吸光度を示した。これにより本発明から脱色度の優れたテイコプラニンが得られたことを確認した(表2参照)。図1は、実施例4を通じて得られたテイコプラニンをOPTIMAPAK(登録商標)C18カラムを使用して分析した結果であり、テイコプラニンの純度は97.8%(w/w)であった。
<実施例5>
実施例2におけるテイコプラニン粗精製液32リットルの中、8リットル(テイコプラニン18.4g)と蒸留水8リットルを20リットルの容器の中で混合した。この混合液のpHを、0.1 N NaOHを添加して7.0に調整し、粗精製液に包含されたテイコプラニンと同量の活性炭NUCHAR SN-20 18.4gを添加した。機械式攪拌機により28℃を維持しながら2時間の間攪拌した後、KS 80フィルターを通過させて、活性炭を除去したろ過液をDOWEX OPTIPORE SD-2の樹脂4lが充填されたカラム(15×50cmに2BV/hrの流速に供給した。4BV/hrの流速で4BV(16リットル)の蒸留水を流してカラムに充填されている樹脂を洗滌した後、40%(v/v)のイソプロパノール2BV(8リットル)をカラムに流してカラムからテイコプラニンを溶出させた。これをHPLCによって確認した溶出液のテイコプラニン純度は93.6%で、13.4gのテイコプラニンが回収された。
前記溶出液に24リットルの蒸留水を添加してイソプロパノールの濃度を10%(v/v)以下に希釈した。そして、この希釈溶出液を連動ポンプでPin1bar、Pret0.5barに維持しながら分子量カットオフ 30,000 Da、ろ過面積0.1m2のSartocon限外ろ過膜を通過させた。この濃縮液の体積が2リットル以下になる時、濃縮液槽を密閉し蒸留水槽と連結して、ろ過速度と同じ体積の蒸留水が濃縮液槽に供給されるようにすることによって、濃縮液の体積を1.8から2リットルに維持した。前記のように添加された蒸留水を含めて48リットルの限外ろ過液を回収した。回収された前記の限外ろ過液は、Pin1.5bar、Pret0barの逆浸透ろ過膜(Nanomax-50, Millipore Co.)を通過させて480mlまで濃縮し、蒸留水2リットルをろ過速度に合わせて供給しながら逆浸透ろ過を継続した後、最終的に460mlの逆浸透ろ過濃縮液を回収した。これをHPLCによって定量した結果、前記濃縮液に包含されているテイコプラニンは11.9gであった。さらに、逆浸透ろ過濃縮液を攪拌しながら3.68リットルのアセトンを徐々に加えてテイコプラニンを12時間の間沈殿させた後、ろ過紙(Whatman Filter Paper 4)によってろ過して沈殿物を回収した。回収された沈殿物を40℃の真空乾燥機で6時間乾燥させた後、HPLCによる純度97.1%(v/v)のテイコプラニン粉末10.7gを回収した。前記実施例4のようにテイコプラニン粉末は、50mg/mlの濃度になるように蒸留水で懸濁し波長405nmにおける吸光度を測定した(表2参照)。
Figure 2008506360
<実施例6>
前記実施例1における培養ろ過液20リットルを多孔性吸着樹脂に吸着させる前に、限外ろ過によって前処理した。前記20リットルの培養ろ過液を別途のpH調整なしに、分子量カットオフ 50,000Da、ろ過面積0.5 m2のBiopmax 2限外ろ過膜を装着したETU-IIMF/UF system(Millipore Co.)を使用してPin2.0bar、Pret1.0barを維持しながら限外ろ過した。この濃縮液の体積が2リットル以下になるとき、蒸留水槽と連結して、ろ過速度と同じ体積の蒸留水が濃縮液槽に供給されるようにする希釈式限外ろ過を継続して50リットルの限外ろ過液を回収した。前記限外ろ過液50リットルに包含されているテイコプラニンを、OPTIMAPAK(登録商標)C18(4.6×250mm, RStech Co.)カラムを使用しHPLCによって分析し
た結果、1.58g/リットルと79gのテイコプラニンが限外ろ過を通じて回収された。回収率は94%であった。この限外ろ過液をDOWEX OPTIPORE SD-2が4リットル充填されたカラム(15×50cm)に2BV(Bed Volume)/hrの流速で供給し、4BV(16リットル)の30%(v/v)メタノールを4BV/hrの流速で流してカラムに充填された樹脂を洗浄した。そして、0.15Mの塩化ナトリウムを包含する60%(v/v)メタノールの8BV(32リットル)を4BV/hrの流速で供給してテイコプラニンを溶出させた。溶出液をHPLCにて分析した結果、テイコプラニンA2のピーク面積は、全体ピーク面積の87.4%で、88.6%の回収率で70gのテイコプラニンが回収された。
多孔性吸着樹脂を通過した工程液32リットルの中、8リットル(テイコプラニン17.5g包含)にDarco KB-B 17.5gを添加した後、28℃の温度を維持し、2時間の間機械式攪拌機で攪拌した。次いで、活性炭処理工程液をKS 80フィルターによって活性炭を除去し、ろ過液を400mlのDOWEX OPTIPORE SD-2が充填されたカラム(5×30cm)に4BV/hrの流速で供給した。同じ流速で4BV(1.6リットル)の蒸留水を流してカラムに充填された樹脂を洗浄した後、70%(v/v)メタノール2 BV(800ml)をカラムに流してテイコプラニンを溶出させた。前記樹脂から溶出されたテイコプラニンを包含する70%(v/v)メタノールを200mlになるまで減圧濃縮した。この濃縮液を攪拌しながら1.6リットルのアセトンを徐々に加えてテイコプラニンを8時間の間沈殿させた後、ろ過紙(Whatman Filter Paper 4)によりろ過して沈殿物を回収した。回収された沈殿物を40℃の真空乾燥機で6時間乾燥させた後、テイコプラニン粉末10.9gを回収した。回収されたテイコプラニン粉末を蒸留水に1mg/mlの濃度に懸濁した後HPLCで分析した結果、純度は95.8%(w/w)であった。
<実施例7>
実施例1の多孔性吸着樹脂を通過したテイコプラニン含有粗精製液32リットルの中、8リットル(テイコプラニン18g)と蒸留水16リットルを混合し、ETU-II MF/UF system(Millipore Co.)に分子量カットオフ 50,000 Da、ろ過面積0.5m2のBiomax 2限外ろ過膜を装着してPin2.0bar、Pret1.0barの条件で限外ろ過した。濃縮液の体積が2リットル以下になるとき、蒸留水槽と連結して、ろ過速度と同じ体積の蒸留水が濃縮液槽に供給されるようにする希釈式限外ろ過を継続して36リットルの限外ろ過液を回収した。回収されたこの限外ろ過液をPin1.5bar、Pret0barの逆浸透ろ過膜(Nanomax-50, Millipore Co.)を通過させて500mlまで濃縮し、ろ過速度に合わせて蒸留水4リットルを継続供給した後、380mlの逆浸透ろ過濃縮液を回収した。この濃縮液を攪拌しながら3リットルのアセトンを徐々に加えてテイコプラニンを12時間の間沈殿させた後、ろ過紙(Whatman Filter Paper 4)によってろ過して沈殿物を回収した。回収された沈殿物は40℃の真空乾燥機で6時間乾燥させた。回収された12.9gのテイコプラニン粉末を1mg/ml濃度の蒸留水で懸濁した後、HPLCによって分析した結果、純度は90.2%(w/w)であった。
本発明によるテイコプラニン生産方法は、全体生産工程が中性pH領域で進行させることができるので安定性が高く、高純度のテイコプラニンを生産することが可能になる。また、本発明は、テイコプラニンの生産において、着色成分をはじめ不純物の除去能力が非常に優れて、大量生産の応用に便利な生産方法を提供する。
テイコプラニンの高純度精製物のHPLCによる分析結果を示したグラフである。

Claims (23)

  1. (a)テイコプラニンを生産することができるActinoplanes teichomyceticus菌株の培養液を溶出して、多孔性吸着樹脂に吸着させ、該多孔性吸着樹脂からテイコプラニンを含有する粗精製液を得、
    (b)該粗精製液を、活性炭を用いて処理して高純度のテイコプラニンを回収することを含むテイコプラニンの生産方法。
  2. 前記工程bの後、活性炭の処理液を限外ろ過することをさらに含む請求項1に記載のテイコプラニンの生産方法。
  3. (a)テイコプラニンを生産することができるActinoplanes teichomyceticus菌株の培養液を溶出して、多孔性吸着樹脂に吸着させ、該多孔性吸着樹脂からテイコプラニンを含有する粗精製液を得、
    (b)該粗精製液を限外ろ過して高純度のテイコプラニンを回収することを含むテイコプラニンの生産方法。
  4. 前記工程bの後、活性炭用いて限外ろ過液を処理することをさらに含む請求項3に記載のテイコプラニンの生産方法。
  5. (a)テイコプラニンを生産することができるActinoplanes teich omyceticus菌株の培養液を限外ろ過し、
    (b)限外ろ過液を溶出して多孔性吸着樹脂に吸着させ、該多孔性吸着樹脂からテイコプラニンを含有する粗精製液を得、
    (c)該粗精製液を、活性炭を用いて処理して高純度のテイコプラニンを回収することを含むテイコプラニンの生産方法。
  6. 前記工程cの後、活性炭処理液を限外ろ過することをさらに含む請求項5に記載のテイコプラニンの生産方法。
  7. (a)テイコプラニンを生産することができるActinoplanes teichomyceticus菌株の培養液を限外ろ過し、
    (b)限外ろ過液を溶出して多孔性吸着樹脂に吸着させ、該多孔性吸着樹脂からテイコプラニンを含有する粗精製液を得、
    (c)該粗精製液を限外ろ過して高純度のテイコプラニンを回収することを含むテイコプラニンの生産方法。
  8. 前記工程cの後、限外ろ過液を、活性炭を用いて処理することをさらに含む請求項7に記載のテイコプラニンの生産方法。
  9. 前記テイコプラニン生産菌株は、Actinoplanes teichomyceticus DKB 53である請求項1から8のいずれかに記載のテイコプラニンの生産方法。
  10. 前記多孔性吸着樹脂を使用する工程で使用される溶出剤は、pH6.0〜8.0の40〜90%(v/v)のC1〜C4の水混和性アルコール又はC3〜C6の水混和性ケトンを含む請求項1から8のいずれかに記載のテイコプラニンの生産方法。
  11. 前記多孔性吸着樹脂からテイコプラニンを溶出するために使用される溶出剤は、中性塩を包含する請求項1から8のいずれかに記載のテイコプラニンの生産方法。
  12. 前記中性塩は0.05〜0.5Mのナトリウム塩又はカリウム塩である請求項10に記載のテイコプラニンの生産方法。
  13. 前記多孔性吸着樹脂は、細孔半径が20から300A範囲のDOWEX OPTIPORE L493、DOWEX OPTIPORE L323、DOWEX OPTIPORE SD-2、DIAION HP20、DIAION HP2MG、DIAION HP20SS、SEPABEADS SP825、SEPABEADS SP850、SEPABEADS SP700、SEPABEADS SP207、SEPABEADS SP20SS、AMBERLITE XAD4、AMBERLITE XAD7、AMBERLITE XAD16、AMBERLITE XAD1600Tの群から選択された1種以上である請求項1から8のいずれかに記載のテイコプラニンの生産方法。
  14. 前記活性炭は、テイコプラニン粗精製液重量の0.2〜5倍に添加して10〜40℃の温度で12時間以内に吸着させる請求項1、2、4から6及び8のいずれかに記載のテイコプラニンの生産方法。
  15. 前記活性炭は、テイコプラニン粗精製液重量の0.5〜3倍に添加して18〜36℃の温度で0.5〜3時間以内に吸着させる請求項1、2、4から6及び8のいずれかに記載のテイコプラニンの生産方法。
  16. 前記活性炭による粗精製液の処理は、多孔性樹脂を通過したpH6〜8範囲の工程液に直接活性炭を添加するか、水を添加して希釈した工程液に活性炭を添加することを含む請求項1、2、4から6、及び8のいずれかに記載のテイコプラニンの生産方法。
  17. 前記活性炭は、AQUA NUCHAR、NUCHAR SA、NUCHAR SA-20、NUCHAR SA-30、NUCHAR SN、NUCHAR SN-20、NORIT A SUPRA EUR、NORIT B SUPRA EUR、NORIT C EXTRA USP、NORIT CN 1、NORIT CN 3、DARCO G 60、DARCO KB、DARCO KB-B、NORIT E SUPRA USA、NORIT GBG、NORIT PN 2、NORIT ROX 0.8、NORIT SX 1、NORIT SX 1G、NORIT SX 2、NORIT SX PLUS、NORIT SX SUPRA E 153、NORIT SX ULTRA、CAL 12X40、GW 12X40の群から選択された1種以上である請求項1、2、4から6及び8のいずれかに記載のテイコプラニンの生産方法。
  18. 前記活性炭による粗精製液の処理は、粗精製液をろ過して粗精製液から活性炭を除去し、多孔性吸着樹脂にろ過液を吸着させ、水で多孔性吸着樹脂洗浄し、40〜90%(v/v)C1〜C4の水混和性有機溶媒によってテイコプラニンを溶出することを含む請求項1、2、4から6及び8のいずれかに記載のテイコプラニンの生産方法。
  19. 前記多孔性吸着樹脂は、細孔半径が20から300A範囲であるDOWEX OPTIPORE L493、DOWEX OPTIPORE L323、DOWEX OPTIPORE SD-2、DIAION HP20、DIAION HP2MG、DIAION HP20SS、SEPABEADS SP825、SEPABEADS SP850、SEPABEADS SP700、SEPABEADS SP207、SEPABEADS SP20SS、AMBERLITE XAD4、AMBERLITE XAD7、AMBERLITE XAD16、AMBERLITE XAD1600Tの群から選択される1種以上である請求項18に記載のテイコプラニンの生産方法。
  20. 前記粗精製液又は培養液を限外ろ過する工程で使用される限外ろ過膜は、分子量カットオフのサイズが3,000〜100,000Daである請求項2から8のいずれかに記載のテイコプラニンの生産方法。
  21. 前記限外ろ過は、8〜30℃で、0〜4barの流入圧と、0〜3.5barの保持圧を維持しながら行う請求項2から8のいずれかに記載のテイコプラニンの生産方法。
  22. 前記限外ろ過は、12〜18℃で、0〜4barの流入圧と0〜3.5barの保持圧を維持しながら行う請求項2から8のいずれかに記載のテイコプラニンの生産方法。
  23. 前記限外ろ過膜は、ポリエーテルスルホン又は再生セルロース材質で構成されたBiomax、Ultracel、Prostak moduleのPT及びPL、Helicon、Sartocon、Ultrasart、OMEGA、ALPHA、REGEN、SUPOR、Filmtec、Kvickの群から選択される1種以上である請求項2から8のいずれかに記載のテイコプラニンの生産方法。
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