JP2008505960A - 多剤癌治療 - Google Patents

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Abstract

この発明はPP2Aメチル化剤と、ならびにPP1ホスファターゼ阻害剤、ヒストン脱アセチル酵素阻害剤、直接的または間接的なピルビン酸キナーゼ活性化剤、PTENアゴニスト、チロシンキナーゼ阻害剤、PI3キナーゼ阻害剤、グルコース競合体、ホスホエノールピルビン酸カルボキシキナーゼ阻害剤、クエン酸合成酵素阻害剤および乳酸デヒドロゲナーゼ阻害剤から選択される有効成分との組み合わせを含むことを特徴とする、癌を治療するための医薬組成物に関する。

Description

本発明の主題は、PP2Aメチル化剤、PP1ホスファターゼ阻害剤、ヒストン脱アセチル酵素阻害剤、直接または間接のピルビン酸キナーゼ活性化剤、PTENアゴニスト、チロシンキナーゼ阻害剤、PI3キナーゼ阻害剤、グルコース競合体、ホスホエノールピルビン酸カルボキシキナーゼ阻害剤、クエン酸合成酵素阻害剤および乳酸デヒドロゲナーゼ阻害剤から選択される、少なくとも数種類の有効成分の組み合わせを含むことを特徴とする、癌治療を意図した医薬組成物である。
「癌」は通常、症状として腫瘍の発現を有する疾患群を意味する。これらの腫瘍は、自律的増殖能、曖昧な境界、隣接組織および血管への浸潤能および転移が生じることによる播種傾向を有する異型細胞から構成される。
腫瘍発現を促進する因子の大部分(遺伝的素因、放射線曝露、物質、感染、患者の年齢など)が分かっており、現在、癌の発生に関与する多くの遺伝子が同定されているが、目下のところ腫瘍細胞の形質転換を抑制し、正常性を回復することを可能にする薬剤は実際にはない。
化学療法で使用される組成物は、本質的に生体から腫瘍細胞を除去すること、特に腫瘍細胞が転移の形態で播種される場合に除去することを意図している。これらの組成物は、治療する癌の種類によって多かれ少なかれ選択的であり、しばしば生体の忍容性が不良である。そのために、これらの組成物は、患者の健康状態を悪化させる結果をもたらすことなく、長期間処方することはできない。さらに、これらの組成物は、細胞レベルでの癌の出所を処置しないため、癌の再発を完全には予防しないという欠点もある。
事実、癌の治療的処置は、明確な、よく性質が調べられた、癌の異なる種類にも共通の、治療上の対象がないことに直面している。こうした対象が疑いなく特定されていたならば、患者を本当に緩解させる能力を有する有効な化合物がすでに特定されていたであろう。
数多くの化合物が、細胞活動抑制効果を有するものとして文献に記載されている。しかし、これらの化合物は、それぞれ単独の場合、癌患者に確実な治療を提供することを可能にするにはほど遠い。
こうした状況の結果として、手術が時に化学療法により補完されて、依然癌治療のもっとも有効な方法である。
この事実に直面して、本発明者らは癌への現象論的方法に基づき、現存の癌治療(手術、放射線療法、化学療法など)を補充し得るまたはそれに置き換わりうる多剤療法を設計しようと考えた。
本発明者らは、自身の研究を、腫瘍細胞は正常細胞より多くの乳酸を産生し、グルコース消費量が増加するという、第二次世界大戦前のOtto Warburg(1883〜1970)の観察所見[Watson J. D., Molecular biology of the gene, 3d Ed., W. A. Benjamin Inc Menolo Park California, 1976]に基づいた。
本発明者らは、乳酸の過剰産生およびグルコース消費量増加は解糖(エムデン−マイヤーホッフ経路)の調節の解除の結果であると解釈した。
解糖は、ピルビン酸を形成するためのグルコース6−リン酸の分解を伴い、細胞へのエネルギー(2つのATP分子)の提供および一定の還元電位(NAD還元)の提供を可能にする一連の反応と定義される。この一連の反応は、さまざまな酵素の作用[LEHNINGER A. et al. Principes de biochimie, FLAMMARION, 1994]を、特にホスホエノールピルビン酸(PEP)をピルビン酸に変換する唯一の酵素(図1)であるピルビン酸キナーゼの作用を使用している。
ある種の癌の場合、ピルビン酸キナーゼはリン酸化二量体(M2)の形態においては不活性のままであり得、一方この酵素の活性型は脱リン酸化された四量体(M4)であることが示されている(図2)。
ピルビン酸キナーゼが不活性な形態M2で存在する場合、エムデン−マイヤーホッフ経路によるピルビン酸の生成は中断される。こうした状況にある細胞は、フルクトース1−6P、フルクトース6P、ホスホエノールピルビン酸、Gly−2,3二リン酸(2−3DPG)および他のグルコース代謝産物などのグルコース‐6‐P分解産物の細胞質への蓄積ならびにピルビン酸不足に直面しなければならない。
2−3DPGの細胞質への蓄積は、2−3DPGが組織中のスーパーオキシドを生成するヘモグロビンによる酸素放出を増加させるため、細胞にとって有害である。こうしたフリーラジカルの生成は多くの細胞構成成分に破壊的影響をおよぼし、特にDNAに破壊的影響を及ぼし、遺伝子に突然変異を引き起こす。
ピルビン酸不足は、そのふるまいとして、エムデン−マイヤーホッフ以外の代謝経路によりピルビン酸を生成するために、細胞がリンゴ酸およびアラニンを動員させ、その結果乳酸になる乳酸塩の大幅な産生をもたらす。
乳酸の蓄積は、細胞質を酸性化し、特定の組織の破壊により癌の拡散を促進する傾向があるため、細胞に悪影響をおよぼす[Stern R, et al., Lactate stimulates fibroblast expression of hyaluronan and CD44:the Warburg effect revisited]。
脂肪酸のβ−酸化は、併行して、アセチルcoAの産生をもたらす。しかし、この産生はエネルギーを消費し、細胞の要求を満たすには不十分である。
細胞において利用可能なピルビン酸の量の減少は、クレブス回路の重要な基質であるアセチル−CoAの不足をもたらす。細胞におけるこのアセチル−CoAの不足を埋め合わせる主な手段は、細胞質へのグルコースの流入を促進することである。癌細胞にみられるグルコース濃度上昇は、この逆説的な埋め合わせ現象によって説明がつく。
さらに、細胞へのグルコース流入は、ある種のエフェクター、特にPTENホスファターゼ(下記参照)およびMAPキナーゼに対して阻害能を有するPI3キナーゼの活性化とあいまって、インスリン受容体により正に調節されることが公知である。
MAP−キナーゼは、MPF(卵成熟促進因子)の主要な活性化因子の一つであるホスファターゼPP1を活性化することができる特性がある。
MPFは、細胞を細胞周期のある段階から別の段階へ移行させ、有糸分裂を引き起こす、キナーゼとサイクリンが組み合わさった複合体である。
有糸分裂は、母細胞から2つの娘細胞への分裂と定義される。
細胞が有糸分裂中のとき、細胞は糖質代謝の増強を強いられる大量のエネルギーの必要に直面する。上述のような解糖の機能障害の場合、乳酸およびフリーラジカルの産生が組織的に増加する一方、細胞はクレブス回路に必要な量のアセチル−CoAを供給しない。そのために、細胞はさらに多くのグルコースの流入を余儀なくされ、細胞分裂を刺激し、細胞内の代謝障害を増加することによる二重の影響が生じる。
このような状況下において、数回の細胞周期の後、細胞分裂はますます無秩序になる。細胞は、分化細胞の特徴を喪失し、身体の他の部分への遊走能および新たな腫瘍病巣となる能力を有する低分化腫瘍細胞に形質転換される。
このように、癌化過程は、解糖障害によって、特に酵素ピルビン酸キナーゼの不足によって説明でき得ることが認められ、本発明者らは、異なる方法によって、癌細胞におけるエムデン−マイヤーホッフ経路の正常機能を回復する手段を探した。
本発明者らは、細胞における解糖産物の蓄積を減少することを意図した、特にピルビン酸キナーゼの酵素活性を回復する目的のための有効成分を含む医薬組成物を開発した。
これらの有効成分のいくつかの組み合わせは、解糖を調節すると同時に、細胞へのグルコース流入を制限するという二重機能を有する医薬組成物を得ることを可能にする。
本発明のより特定の主題は、ホスファターゼPP2Aメチル化剤と、およびPTENアゴニスト、乳酸デヒドロゲナーゼ阻害剤またはホスホエノールピルビン酸カルボキシキナーゼ阻害剤などの上記有効成分の1つ以上との組み合わせを含む組成物である。
先行技術の治療法とは異なり、本組成物は、とりわけ腫瘍細胞の転換過程を阻害することを意図している。
全般に本発明は、解糖の調節前または細胞へのグルコース流入減少の、直接的または間接的に効果を有する、1つまたはそれ以上の有効成分を含むことを特徴とする、癌治療を意図した医薬組成物に関する。
本発明に含まれる有効成分は、PP2Aメチル化剤、PP1ホスファターゼ阻害剤、ヒストン脱アセチル酵素阻害剤、直接または間接のピルビン酸キナーゼ活性化剤、PTENアゴニスト、チロシンキナーゼ阻害剤、PI3キナーゼ阻害剤、グルコース競合体、ホスホエノールピルビン酸カルボキシキナーゼ阻害剤、クエン酸合成酵素阻害剤および乳酸デヒドロゲナーゼ阻害剤である。
前記の有効成分は、同時に投与または順次に投与できる。
本発明による医薬組成物は、より詳細にはこれら有効成分の少なくとも2つの組み合わせを提供する。
本発明の好ましい態様によると、これらの有効成分の組み合わせは、一方で少なくとも1つのPP2Aメチル化剤と、ならびに他方ではPP1ホスファターゼ阻害剤、ヒストン脱アセチル酵素阻害剤、直接または間接のピルビン酸キナーゼ活性化剤、PTENアゴニスト、チロシンキナーゼ阻害剤、PI3キナーゼ阻害剤、グルコース競合体、ホスホエノールピルビン酸カルボキシキナーゼ阻害剤、クエン酸合成酵素阻害剤および乳酸デヒドロゲナーゼ阻害剤を含む群から選択される少なくとも1つの有効成分を含む。
こうした組成物は、ATP生成を伴うPEP(ホスホエノールピルビン酸)からピルビン酸への変換を含む解糖(エムデン−マイヤーホッフ経路)の必須段階に作用することを意図している。生化学的代替経路がないこの段階は、酵素ピルビン酸キナーゼにより触媒される。この酵素は、活性型に相当する四量体(M4)と不活性型に相当する二量体(M2)の2つの形態で自然に存在している(図2)。研究により、活性型(M4)はこの酵素の脱リン酸化型に相当することが明らかにされている。
ある種の癌症例において、ピルビン酸キナーゼによるPEP(ホスホエノールピルビン酸)からピルビン酸への変換が適切に行われない。この不備な変換はその細胞の細胞質に解糖産物の蓄積をもたらし、結果としてWarburgが報告した代謝への影響をおよぼす。研究[Mazurek S. et al., 2002, pyruvate linase type M2:a crossroad in the tumor metabolome, Br. J. Nutr., 87 suppl1:S23−9]により、これらの癌の場合、PEPからピルビン酸への低い変換収率は、リン酸化型M2の量と比較して脱リン酸化活性型M4の量の不足と関連していることが明らかにされた。
したがって、PEPからピルビン酸への変換を含む解糖のこの必須の段階には、ピルビン酸キナーゼをM2型からM4型へ変換能力を有するホスファターゼが必要であったことが明らかである。ホスファターゼとは、ピルビン酸キナーゼを活性化するためにリン酸を放出する能力を有する酵素を意味する。
本発明者らは、問題のホスファターゼはホスファターゼPP2Aでありまたは同等の機能を有するタンパク質であるとした。
ホスファターゼPP2Aは、VafaiとStock[2002, Protein phosphatase 2A methylation:a link between elevated plasma homocysteine and Alzheimer’s disease, FEBS Lett, 8:518:1−4]により、紡錘体の形成に関与するタンパク質であるτタンパク質の脱リン酸に関与していると記述されている。τタンパク質は、紡錘体を構成する微小管のチューブリンを沈殿させる能力を有する。VafaiとStockの研究により、PP2Aの活性化はPP2Aメチル化作用を有するカルボキシ−メチラーゼの介入を必要とすることが明らかにされた。
従って、アルツハイマー病では、メチル基欠乏によりPP2Aはτタンパク質を抑制できなくなる。メチル化PP2Aの非存在下では、τタンパク質が高リン酸化され、ニューロンの内部に異常なチューブリン重合の結果をもたらす。次いで、重合チューブリンはニューロンの内部にプラークを形成し、ニューロン機能障害を引き起こす。
ホスファターゼPP2Aは異なる作用を有すると述べられており、こうした作用の一つはMPF(卵成熟促進因子)を不活性型で維持することを含む。MPFは、キナーゼとサイクリンを複合体の形態で組み合わせる細胞周期制御因子である。PP2Aが活性型すなわちメチル化型で認められる場合、CDC25と呼ばれる複合体のタンパク質の一つの脱リン酸によりMPFの活性化を抑制する。τタンパク質の場合と同様、PP2AはCDC25を効果的に抑制できるように適切にメチル化されなければならない[Karaiskou A. et al, 1999, Phosphatase 2A and polo kinase, two antagonist regulators of cdc25 activation and MPF auto amplification, J. cell, ScL, 112:3747−56]。従って、PP2Aが適切に活性化されないか、または不完全であると、CDC25は別の酵素CDC25ホスホリラーゼの作用によりリン酸化される。似たケースにおいて、CDC25のリン酸化は、MPFの活性化をもたらし、および有糸分裂に至る細胞周期の新たな段階の誘発をもたらす。
したがって、ホスファターゼPP2Aは解糖の調節、紡錘体の形成(τタンパク質を介する)および細胞周期(CDC25を介する)に対して調節能を発揮する。
また、ホスファターゼPP2Aはrbまたはp53などの腫瘍抑制遺伝子のリン酸化に活性を示すことも知られている[Li X. et al., 2001, Protein Phosphatase 2A and its B56 regulatory subunit inhibit Wnt signaling in Xenopus, EMBO J. 20:4122−31]。この活性は、癌患者においてPP2Aを高い発現(または酵素活性)レベルに維持する追加の理由となる。
したがって、本発明の好ましい特徴は、PP2Aの活性を維持または回復する作用を有する少なくとも1つの有効成分を含む、癌治療のための医薬組成物の提案を含む。
ホスファターゼPP2Aは、天然状態において数多くの同形体を有し[Lechward K. et al., 2001, Protein phosphatase 2A:variety of forms and diversity of functions, Acta. Biochim. Pol., 48:921−33]、癌の発生に認められるある種の変化を説明できる遺伝的多型を有する。こうした多型は癌の診断、新規の治療標的の同定および酵素PP2Aの活性部位の決定にきわめて有用である。
このために、本発明の特定の特徴は、癌の遺伝子型の同定または診断のためにPP2Aまたはそのアイソフォームの1つをコードしている遺伝子のヌクレオチド配列の使用である。
組み換え経路で入手したまたは患者から採取したサンプルから抽出した上述のヌクレオチド配列に相応するペプチド配列は、診断目的で、特に免疫学的検査をもたらす目的で使用できる。
さらに、PP2Aのペプチド配列を特異的に認識する抗体は、これら免疫学的検査をもたらすためだけでなく、治療目的のためにも入手できる。
本発明のもう一つの特別な特徴は、実在のまたは潜在する毒性物質の発癌活性を決定するために、PP2Aが異なる物質と接触してメチル化されまたは脱メチル化される方法を解析することを含む。
本発明のより好ましい特徴は、少なくとも1つのPP2Aメチル化剤を含む癌治療のための医薬組成物である。
メチル化剤とは、メチル基をPP2Aへ移すことを可能にする化合物を意味する。
本発明の好ましいメチル化剤は、セリン、ホレート(folate)、メチオニン、S−アデノシルメチオニン、ビタミンB12、テトラヒドロ葉酸、コリン、アセチルコリンマンガンクロリドおよびベタインである。
本発明の特に好ましいPP2Aメチル化剤は、ベタイン(ベタイン一水和物またはトリメチルアンモニオ−2アセタート)またはその薬学的に許容できる塩(特にクエン酸ベタイン)の一つである。
さらに一般に、メチル化剤は、癌の予防に関して良好な影響をおよぼす化合物として文献に記載されている。このように、疫学研究は、メチル基を多く含む製品の摂取が癌のリスクを軽減する傾向があることを示している[Pascale R. M. et al., 2002, Chemoprevention of hepatocarcinogenesis:S−adenosyl−L−methionine, Alcohol 27:193−8]。
しかし、一部の研究者は、過剰なメチル基供与体は肺癌、リンパ腫および白血病のリスクを高める可能性があると考えており、実際に、核レベルでのメチル基過剰は必須タンパク質、特に抗腫瘍効果のあるタンパク質と考えられているPTENホスファターゼ(下記参照)をコードしている遺伝子のプロモータ配列の高メチル化をもたらす可能性があることを明らかにしている[Soria J. C. et al., 2002, Lack of PTEN expression in non small cell lung cancer could be related to promoter methylation, Clin. Cancer. Res., 8:1178−84]。さらに、ある種の癌治療では、ともにメチル化反応を阻害する効果があるメトトレキサートおよびアミノプテリンを有効成分として使用している。
さらに、本発明はメチル化剤と、特にヒストン脱アセチル酵素阻害剤など細胞内のメチル基過剰による副作用の制限を可能にする、前に述べたうちの少なくとも1つの有効成分を組み合わせた医薬組成物も提案する。
ヒストン−デアセチラーゼは、転写を妨ぐために遺伝子のプロモータ配列にメチル化された基を固定する酵素である。これら酵素の阻害剤の使用は、核レベルでのメチル化された基の寄与が高すぎるためにもたらされる、遺伝子の過剰な「休止」を制限することを目的としている。
「阻害剤」は、本文書では、所定の酵素の活性を低下する能力がある分子エフェクターを意味する。
本発明の好ましいヒストン脱アセチル酵素阻害剤は、ブチレート、フェニルブチレート、トリコスタチン、バルプロエートまたはこれらの組み合わせである。
さらに、本発明による医薬組成物にPTENタンパク質のアゴニストを追加することも想定されている。
PTENタンパク質のアゴニストとは、少なくとも部分的にPTENタンパク質と同じ作用を有する天然物質または薬剤物質を意味する。
研究により、PTENタンパク質はある種の癌細胞株において抑制されていることが明らかにされている。
これらのタンパク質は、グルコース輸送に関与するPI3キナーゼを負に調節するとして記載されている。したがって、細胞へのグルコース流入を制限するためにPTENタンパク質の活性を高いレベルに維持すること、または同じ効果が得られるアゴニストを使用することは有用である。
本発明の好ましいPTENタンパク質のアゴニストは、ロシグリタゾンである[Patel L. et al., 2001, tumor suppressor and anti−inflammatory actions of PPARgamma agonists are mediated via upregulation of PTEN, Current. Biol. 11:764−8]。
本発明の好ましい特徴は、ロシグリタゾンなどのPTENタンパク質のアゴニストとクエン酸ベタインなどのPP2Aメチル化剤との組み合わせを含む組成物である。
細胞へのグルコースの流入を減少させる効果は、上述以外の製品によって得ることができる。特に、糖尿病の治療に有効であることが知られている製品が使用できる。これらの製品は、本発明の他の有効成分との組み合わせが患者に毒性を示さない程度にまで、本発明による医薬組成物に含ませることができると考えられる。
したがって、本発明の好ましい特徴は、癌治療の目的で少なくとも1つのメチル化剤と糖尿病治療に有用な少なくとも1つの製品との組み合わせを含む。
例えば、一つの可能性は、本発明による医薬組成物に5−マンノヘプツロースまたは2−デオキシ−グルコースなどのグルコースの類似体または競合体を1つ以上追加することである。
類似体とは、別の分子によって置換されている類似の構造を有する分子を意味する。
競合体とは、前記分子とその作用部位で競合する能力を有する類似体を意味する。
さらに、前述の有効成分とチロシンキナーゼ阻害剤を組み合わせることも可能である。
キナーゼは、アデノシン三リン酸(ATP)に由来するリン酸の、リン酸転位により活性化される受容体への転移を請け負う酵素である。
チロシンキナーゼ阻害剤は、チロシンキナーゼへのインスリン受容体の作用を阻害することを可能にする。チロシンキナーゼ阻害剤は、特にチロシンキナーゼ活性を抑制することを可能にし、PP1ホスファターゼの活性が依存しているMAPキナーゼシグナル伝達経路を阻害する。
本発明の好ましいチロシンキナーゼ阻害剤は、PD9805G、アデノシンまたは実際の抗癌薬剤(GLIVECもしくはIRESSAなど)である。
P13‐キナーゼ(ホスファチジル‐イノシトール3−キナーゼ)は、インスリン受容体が細胞へのグルコース流入を調節する上で用いる酵素である。本発明による組成物におけるP13−キナーゼ阻害剤の使用は、細胞質への糖(特にグルコース)の流入を制限することを意図している。
本発明の枠内で好ましいPI3キナーゼ阻害剤は、ワートマニン、LY294002、ケルセチン、ミリセチンおよびスタウロスポリンである。
PP1ホスファターゼは、PP2Aと異なり、CDC25を活性化する能力を有する酵素である。CDC25の活性化は、結果として前述のように有糸分裂を誘発する上で主要な因子の一つである、MPFの活性化をもたらす。したがって、PP1は、PP2Aと逆方向に作用する。PP2Aが不足すると、細胞周期が活性化し、細胞はもはや細胞周期が制御されない状態にあることが認められる。
本発明の好ましい態様によると、本発明の医薬組成物は、前述の有効成分の少なくとも1つと、細胞周期に対するPP1の影響を軽減するためのPP1阻害剤の組み合わせを含む。これらの阻害剤は、特異的阻害剤でも非特異的阻害剤でもよい[Yan Y et al., 1999, distinct roles for PP1 and PP2A in phosphrylation of the retinoblastoma protein. PP2A regulates the activity of G(1) cyclin dependant kinases. J. Biol. Chem., 274(3):191−24]。
本発明による好ましいPP1阻害剤は、かなり広域なスペクトルのホスファターゼ阻害剤であるカンタリジン、タウトマイシンおよびラパマイシン[Mc Clusey A. et al., 2001, The inhibition of protein phosphatases 1 and 2A:a new target for rational anticancer drug design?, Anticancer Drug. Des., 16:291−303]、またはこれら阻害剤の1つの組み合わせから選択される。PP1は、ドーパミンなどのD1アゴニストにより活性化される天然のアンタゴニストDARP32によっても阻害される。もちろん、PP2Aの機能性を保持しながらPP1を阻害するためには、本阻害剤を投与することが適している。
本発明の特定の特徴によると、PP1阻害剤は細胞周期の進行を制限する医薬の製造のためにのみ使用される。
本発明のもう一つの特徴によると、フルクトース1‐6ニリン酸またはキシルロース‐5P[Nishimura M. et al., 1995, Purification and Characterization of a novel xylulose 5−phosphate activated protein phosphatase catalyzing dephosphorylation of fructose−6−phosphate, 2−kinase:fructose−2,6−biphosphatase, J. Biol. Chem., 270:26341−6]などの、直接的または間接的なピルビン酸キナーゼ活性化剤が、解糖中のPEPからピルビン酸への転換反応を活性化するために使用される。
本発明によるピルビン酸キナーゼ活性化剤は、特にPP2Aがそのピルビン酸キナーゼ活性化の役割において不足している場合、ピルビン酸キナーゼが触媒する反応の収率増加を可能にする。活性化剤は、ピルビン酸キナーゼに活性化剤として直接作用する場合は直接的であり、中間の活性化物質(例えば、PP2A)を介してピルビン酸キナーゼに作用する場合は間接的である。
好ましくは、癌治療を意図した医薬の製造のために使用するピルビン酸キナーゼ活性化剤は、選択に応じて、キシルロース5−P、セラミド、A1アデノシン受容体アゴニスト(N−6−シクロペンチルアデノシンなど)、マンガン塩(アセチルコリンマンガンクロリドなど)またはこれら製品の組み合わせである。これら活性化剤の目的は、Warburg効果に認められる解糖の飽和現象を回避することである。
さらに本発明による組成物は、1つまたはそれ以上のホスホエノールピルビン酸カルボキシキナーゼ阻害剤と1つまたはそれ以上のクエン酸合成酵素阻害剤を含むことができる。
癌の場合、これら2つの酵素、クエン酸合成酵素およびホスホエノールピルビン酸カルボキシキナーゼは活性を維持していると考えられる。
ホスホエノールピルビン酸カルボキシキナーゼは、ホスホエノールからオキサロ酢酸への変換において癌に関与している酵素である。クエン酸合成酵素の作用により、このオキサロ酢酸は、クレブス回路の第1段階でアセチル−coAによってクエン酸に変換される。従って、ホスホエノールピルビン酸カルボキシキナーゼおよびクエン酸合成酵素の阻害は、特に脂肪酸およびアミノ酸の分解代謝を減少させる。
好ましいホスホエノールピルビン酸カルボキシキナーゼ阻害剤は、アスパルタート、メトホルミン、ピルビン酸クロロホスホエノールおよびトリプトファン誘導体である。クエン酸合成酵素阻害剤はフルオロアセチルco−Aであることができる。
本発明の好ましい特徴は、メトホルミンまたはピルビン酸クロロホスホエノールなどのホスホエノールピルビン酸カルボキシキナーゼ阻害剤とクエン酸ベタインなどのPP2Aメチル化剤の組み合わせを含む組成物である。
本発明のもう一つの特徴は、癌治療のための治療薬としてのピルビン酸クロロホスホエノールの使用である。この使用により、特にホスホエノールピルビン酸カルボキシキナーゼの活性を阻害することができる。
ピルビン酸クロロホスホエノールおよびミトコンドリアを標的にできる物質カルニチンの組み合わせは、癌治療に有利である。
カルニチンとピルビン酸クロロホスホエノールが共有結合している、ピルビン酸クロロホスホエノールおよびカルニチンエステルである分子は、癌細胞株の増殖を抑制する上で特に有効であることが証明されている。
したがって、本発明は癌治療を可能にする、ピルビン酸クロロホスホエノールおよび場合によってカルニチン、同様にこうした組成物に含まれることができるピルビン酸クロロホスホエノールおよびカルニチンエステルであるいずれかの分子を含む医薬組成物を対象とする。
さらに、本発明による組成物は乳酸デヒドロゲナーゼ阻害剤を活性成分として含むことができる。
乳酸デヒドロゲナーゼは、ピルビン酸の乳酸への分解において細胞代謝に関与している酵素である。したがって、この酵素は細胞におけるピルビン酸の蓄積減少および乳酸の増加に関与している。筋肉レベルで存在するアミノ酸の20〜30%を占めるアラニンは、ピルビン酸、したがって適切な場合は乳酸を生成するために動員され得る。
好ましい乳酸デヒドロゲナーゼ阻害剤は、アラニンの誘導体、より詳細にはブロモ−アラニンまたはその誘導体もしくは類似体の一つである。この阻害は、例えばアラニンからピルビン酸への変換を可能にする酵素、アラニンデヒドロゲナーゼの触媒部位のレベルにおいて、これらの化合物の1つをアラニンとの競合状態にすることにより行うことができる。次いで、アラニンのピルビン酸への変換が減少し、したがって乳酸デヒドロゲナーゼのために利用できる基質の量が減少する。
ブロモ−アラニン類似体は、ブロモ−アラニンと同じようにアラニンデヒドロゲナーゼ阻害を可能にするまで構造がブロモ−アラニンと類似している化合物と定義される。
本発明による医薬組成物は、癌治療を意図した医薬の製造に役立つ。この医薬組成物は、哺乳類における細胞増殖異常の、特に異常な細胞増殖が癌である場合、さらに詳しくいうと肺癌、骨肉腫、膵癌、皮膚癌、頭頚部癌、皮膚または眼内黒色腫、子宮癌、卵巣癌、直腸癌、肛門部癌、胃癌、結腸癌、乳癌、卵管癌、子宮内膜癌、子宮頚癌、膣癌、外陰癌、ホジキン病、食道癌、小腸癌、内分泌系癌、甲状腺癌、副甲状腺癌、副腎癌、軟部組織肉腫、尿道癌、陰茎癌、前立腺癌、慢性または急性白血病、リンパ球性リンパ腫、膀胱癌、腎または尿管癌、腎細胞癌、腎盂癌、中枢神経系(CNS)腫瘍、CNSの原発性リンパ腫、脊髄腫瘍、脳幹神経膠腫、下垂体腺腫または上記癌のいくつかの合併を含む群の一部を形成する癌の、治療法に利用できる。
本発明による医薬組成物は、異なる形態(例えば、固体または液体)をとることができ、ヒト医薬品に慣用される剤形(例えば、素錠または糖衣錠、ゼラチンカプセル、顆粒剤、カラメル剤、坐剤、注射剤など)で提示することができ、本医薬組成物は通常の方法により調製される。有効成分または成分は、タルク、アラビアゴム、ラクトース、デンプン、ステアリン酸マグネシウム、カカオ脂、水性または非水性賦形剤、動物または植物由来の脂肪、パラフィン誘導体、グリコール、種々の湿潤剤、分散剤または乳化剤、保存剤など、これらの医薬組成物に通常用いられる添加剤に組み込まれる。
さらに、本発明の主題は、それ自体公知の方法により、有効成分または成分を受容可能な、特に薬学的に受容可能な添加剤と混合することを特徴とする、上述の組成物の製造方法である。
本発明は、さらに少なくとも1つのPP2Aメチル化剤と、ならびに他方でPP1ホスファターゼ阻害剤、ヒストン脱アセチル酵素阻害剤、直接的または間接的なピルビン酸キナーゼ活性化剤、PTENアゴニスト、チロシンキナーゼ阻害剤、PTENアゴニスト、チロシンキナーゼ阻害剤、PI3−キナーゼ阻害剤、グルコース競合体、ホスホエノールピルビン酸カルボキシキナーゼ阻害剤およびクエン酸合成酵素阻害剤を含む群から選択される少なくとも1つの有効成分とを、細胞増殖抑制療法または抗癌療法における同時使用または個別使用または長期使用のための配合製品として含む製品からなる。
本発明の特に好ましい特徴は、癌治療を意図した医薬の製造のためのキシルロース5−Pの使用である。
図1は、解糖の主要な段階を示す、細胞内のグルコース代謝の簡略化した図である。クレブス回路に不可欠であるピルビン酸およびアセチルCoAの産生をもたらす過程においてピルビン酸キナーゼが占める優位な位置を示す。
図2は、PP2Aによるピルビン酸キナーゼの活性化を示す図である。この図は、三量体の形のホスファターゼPP2Aが、ビタミンB12、ホレートおよびセリンなどの化合物ならびに第二の活性化剤としてキシルロース5−Pおよびセラミドなどの他の化合物をメチル基供与体として用いるメチラーゼの作用によって、どのように活性化されるかを示す。このメチル化は、PP2Aをピルビン酸キナーゼに対して活性とする。PP2Aは、一旦活性化されると、ピルビン酸キナーゼの不活性リン酸化型M2から活性脱リン酸化型M4に移行させることにより、ピルビン酸キナーゼを活性化する。この反応は、フルクトース1−6ビスPを消費する。
図3は、PP2Aの完全性に対する異なる因子(ウイルス、物理的または化学的作用、栄養作用)の影響およびPP2A不足の癌化過程への関与を示す図である。この図は、PP2A不足が「悪循環」の形態をとって癌化過程の原因となる過程を再構成する。本発明者らは、散見される書誌データから、この過程の一連の異なる段階も再構成した。本発明による医薬組成物が規定されたのはこの全体図からである。この図の出発点は、ホスファターゼPP2Aの酵素活性の外因性因子による変質である。この変質は、ピルビン酸キナーゼの不活性化を、したがって解糖の収率減少の結果をもたらす。細胞は、このグルコース分解の収率減少をグルコースの追加供給により補償する。このグルコース流入は、一方でインスリン受容体チロシンキナーゼに関連しているMAP−キナーゼおよびP13−キナーゼの活性化をもたらし、他法で解糖の飽和をもたらす。MAP‐キナーゼは、ある種の細胞周期制御因子に正に作用するPP1ホスファターゼを活性化して、有糸分裂を促進する。並行して、MAP−キナーゼは核膜の透過性を高め、メチルを核に流入させ、遺伝子(特にPTENホスファターゼをコードする遺伝子)の高メチル化をもたらす。PTENホスファターゼの活性が低下すると、P13−キナーゼシグナル伝達経路が増大し、細胞へのグルコース流入はますます増加するようになる。最後に、細胞は代謝障害を経験し、細胞の発育は完全に無秩序になる。
図4は、PP2AおよびPP1の介入の異なる分野およびそれぞれの調節様式を示す図である。本発明者らが作成したこの図は、PP2AホスファターゼとPP1ホスファターゼとの間に存在する関係の強度を視覚化できるようにしたものである。これら酵素の作用は全体的に正反対であり、このことは、PP2Aの活性を支持し、一方でPP1の活性を抑制する必要があることを明らかにしている。PP2Aは、ピルビン酸キナーゼの活性化を介して解糖に作用すると共にCDC25の抑制により細胞周期を阻害する。したがって、PP2Aは細胞を分化段階に維持する傾向のある因子である。逆に、PP1はCDC25に正に作用し、分裂促進剤として作用する。PP1はMAP−キナーゼにより活性化され、したがって細胞へのグルコース流入に正に反応する。
以下の実施形態の実施例は、本発明の例示による説明を意図している。これら実施例は限定する性格を有していない。
クエン酸ベタイン/ロシグリタゾンの組み合わせ。
異なる濃度のPP2Aメチル化剤(クエン酸ベタイン)および周知のPTENアゴニスト(ロシグリタゾン)を含む組成物を、Calu−6およびNCl−H460の3つの肺癌細胞株においてインビトロで併行して試験した。
使用したロシグリタゾンは、Avandia(登録商標)の名称で市販されている製剤中でGlaxoSmithKlineによって市販されているものである。
1)細胞株に対するそれぞれ独立の製品のIC50の事前の測定
異なる細胞株に対するクエン酸ベタインとロシグリタゾンの効果を個別に測定することを目的とした予備試験の結果を、下記の表1に示す。
Figure 2008505960
Figure 2008505960
検討した細胞株のクエン酸ベタインに対する感受性は低いが(およそ1mmolのIC50)、ロシグリタゾンに対する感受性は低くない(およそ10μmolのIC50)ことは注目すべきである。
2)クエン酸ベタイン(NaBt)とロシグリタゾンの組み合わせ
異なる濃度比を設定し、異なる細胞株において試験した。
これらの実験結果を、下記の表II、IIIおよびIVに示す。それぞれの表の右側欄に文字CI(combination index)で示す相乗作用指数(CI)は、ChouおよびTalalay[Chou,T.C.et al. Encyclopaedia of Human Biology中,Academy Press(1991)2:371−379]の方法により算出した。
CI>1の場合、組み合わせた製品は拮抗作用を示すと考えなければならない;
CI=1の場合、組み合わせた製品は単純な相加作用を示すと考えなければならない;
CI<1の場合、組み合わせた製品は相乗作用を示すと考えなければならない;
各細胞株において、3回ずつ試験を実施した。
Figure 2008505960
Figure 2008505960
これらの結果は、2つの製品を組み合わせる場合のほうが個別に使用する場合より、癌細胞株Calu−6およびNCl−H460の増殖がより強力に阻害されることを示している。
併行して、マウスにおける製品の毒性試験も実施された。クエン酸ベタインとAvandia(登録商標)を組み合わせた投与では、死亡および体重減少は認められなかった。
クエン酸ベタイン/メトホルミンの組み合わせ。
実施例1と同じプロトコルを用いて、PP2Aメチル化剤(クエン酸ベタイン)と周知のホスホエノールピルビン酸カルボキシキナーゼ阻害剤(メトホルミン)との相乗作用を試験した。
実験を実施するために採用した細胞株は、Calu−6である。
使用したプロトコルは、上述のChouおよびTalalayの方法であり、この場合はそれぞれ独立の場合、次いで組み合わせた場合の製品クエン酸ベタインとメトホルミンそれぞれについて、Fa(Fraction affected)の測定を必要とする。これらのFa値は、両製品間の相乗作用の有無について報告を可能にする相乗作用指数(CI)の算出に用いられる。
Figure 2008505960
Figure 2008505960
Figure 2008505960
Figure 2008505960
上記の結果は、製品クエン酸ベタインとメトホルミンを各々0.5から1.5mMの間の濃度で組み合わせたとき、細胞株Calu−6について相乗作用が得られることを示している。
MTT試験においてタキソールに抵抗性を示す癌細胞株(U87−MG)に対するブロモ−アラニンの効果。
数多くの薬剤に、特にタキソールに元より抵抗性を示す株(U87−MG)の細胞を、濃度約1mMのオーダーの純粋なブロモ−アラニンの存在下、72時間インキュベートした。
これらの培養の結果、標準培地を含む対照に対して、これらの細胞の増殖は40%阻害された。
マウスにおける癌による死亡に対するピルビン酸クロロホスホエノール(ホスホエノールピルビン酸カルボキシキナーゼ阻害剤)に基づく治療の効果。
L1210腹腔内リンパ腫を有するマウスに、併行して以下の調製剤にて7日間投与した:
− SYN857(A):ピルビン酸クロロホスホエノール
− SYN856(B):ピルビン酸クロロホスホエノールとカルニチンエステル
− BCNU:カルムスチン
− 賦形剤:対照
ピルビン酸クロロホスホエノールおよびピルビン酸クロロホスホエノールとカルニチンエステルは、Syntheval(Caen−フランス)で合成されたものである。
カルムスチンは化学療法に通常使用される薬剤である。ここでは、陽性対照として使用する。
各群についての動物の体重および各個体の体重の経時曲線を描き、およびこれら動物の死亡率を記録した。
以下において表9から認められるように、
対照群(賦形剤)のマウスはすべて死亡し、その平均生存期間は7.50±0.67日間(中央値7日間)であった。
ピルビン酸クロロホスホエノール(SYN857)136mg/kg投与群のマウス10匹中4匹が9日後に死亡した(T/C%>128%)。
ピルビン酸クロロホスホエノール(SYN857)70mg/kg投与群のマウス10匹中9匹が9日後に死亡した(T/C%>128%)。
ピルビン酸クロロホスホエノールとカルニチンエステル(SYN856)60mg/kg投与群のマウス10匹中6匹が9日後に死亡した(T/C%>128%)。
SYN856 30mg/kg投与群のマウス10匹中7匹が9日後に死亡した(T/C%>128%)。
カルムスチン(BCNU)15mg/kg投与対照群のマウスはすべてまだ生存しており、正常であった。
これらマウスは、血性腹水の進展の結果として死亡した。
Figure 2008505960
パラメータT/C%は、対象投与群の動物と対照群の動物との生存期間の中央値比×100として算出する。この場合、125%を上回るため(>128% まだすべてのマウスが死亡していないので)、有意である。
これは、2製剤SYN857(A)およびSYN856(B)の抗腫瘍効果を証明する。
単一分子の形でピルビン酸クロロホスホエノールとカルニチンエステルとを含む調製剤SYN856(B)が、ピルビン酸クロロホスホエノール単独より低い濃度で有効となることは注目すべきである。
解糖の主要な段階を示す、細胞内のグルコース代謝の簡略化した図である。 PP2Aによるピルビン酸キナーゼの活性化を示す図である。 PP2Aの完全性に対する異なる因子(ウイルス、物理的または化学的作用、栄養作用)の影響およびPP2A不足の癌化過程への関与を示す図である。 、PP2AおよびPP1の介入の異なる分野およびそれぞれの調節様式を示す図である。

Claims (18)

  1. 一方で少なくとも1つのPP2Aメチル化剤と、並びに
    他方でPP1ホスファターゼ阻害剤、ヒストン脱アセチル酵素阻害剤、直接的または間接的なピルビン酸キナーゼ活性化剤、PTENアゴニスト、チロシンキナーゼ阻害剤、PI3キナーゼ阻害剤、グルコース競合体、ホスホエノールピルビン酸カルボキシキナーゼ阻害剤、クエン酸合成酵素阻害剤および乳酸デヒドロゲナーゼ阻害剤を含む群から選択される少なくとも1つの有効成分と
    の組み合わせを含むことを特徴とする、癌の治療を意図した医薬組成物。
  2. 前記PP2Aメチル化剤がセリン、ホレート(folate)、メチオニン、S−アデノシルメチオニン、ビタミンB12、コリン、アセチルコリンマンガンクロリドおよびベタインならびにこれらの薬学的に許容できる塩を含む群から、特にクエン酸ベタインから選択されることを特徴とする、請求項1に記載の医薬組成物。
  3. 前記PP1ホスファターゼ阻害剤がカンタリジン、タウトマイシン、ラパマイシンおよびDARP32を含む群から選択されることを特徴とする、請求項1および請求項2のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  4. 前記ヒストン脱アセチル酵素阻害剤がブチレート、フェニルブチレート、トリコスタチンおよびバルプロエートを含む群から選択されることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  5. 前記直接または間接のピルビン酸キナーゼ活性化剤がキシルロース5−P、セラミド、N−6−シクロペンチルアデノシンおよびアセチルコリンマンガンクロリドを含む群から選択されることを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  6. 前記PTENアゴニストがロシグリタゾンであることを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  7. 前記チロシンキナーゼ阻害剤がPD9805Gまたはアデノシンであることを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  8. 前記グルコース競合体が5−マンノースヘプツロースまたは2‐デオキシグルコースであることを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  9. 前記PI3キナーゼ阻害剤がワートマニン、LY294002、ケルセチン、ミリセチンおよびスタウロスポリンを含む群から選択されることを特徴とする、請求項1から8のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  10. 前記ホスホエノールピルビン酸カルボキシキナーゼ阻害剤がピルビン酸クロロホスホエノール、アスパルタート、メトホルミンまたはトリプトファン誘導体から選択されることを特徴とする、請求項1から9のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  11. 前記クエン酸合成酵素阻害剤がフルオロアセチルco−Aであることを特徴とする、請求項から10のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  12. 前記乳酸デヒドロゲナーゼ阻害剤がブロモ−アラニンなどのアラニン誘導体であることを特徴とする、請求項1から11のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  13. PP2Aメチル化剤とPTENアゴニストとの組み合わせを含むことを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  14. クエン酸ベタインとロシグリタゾンとの組み合わせを含むことを特徴とする、請求項13に記載の医薬組成物。
  15. メチル化剤とホスホエノールピルビン酸カルボキシキナーゼ阻害剤との組み合わせを含むことを特徴とする、請求項1または請求項9に記載の医薬組成物。
  16. クエン酸ベタインとメトホルミンとの組み合わせを含むことを特徴とする、請求項15に記載の医薬組成物。
  17. 癌治療を意図した医薬の調製のための請求項1から16のいずれか一項に記載の医薬組成物の使用。
  18. 少なくとも1つのPP2Aメチル化剤と、ならびに他方でホスファターゼ阻害剤、ヒストン脱アセチル酵素阻害剤、直接または間接のピルビン酸キナーゼ活性化剤、PTENアゴニスト、チロシンキナーゼ阻害剤、PI3キナーゼ阻害剤、グルコース競合体、ホスホエノールピルビン酸カルボキシキナーゼ阻害剤、クエン酸合成酵素阻害剤および乳酸デヒドロゲナーゼ阻害剤を含む群から選択される少なくとも1つの有効成分を、細胞増殖抑制療法または抗癌療法における同時使用のためのまたは個別使用のためのまたは長期使用のための配合製品として含む製品。
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