JP2008503662A - メタ−およびパラ−アラミドパルプならびにその製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
(a)(1)原料中の全固形分の10〜90重量%であり、そして50mm以下の平均最大寸法を有する繊維状メタ−アラミド材料の断片、
(2)原料中の全固形分の10〜90重量%であり、そして10cm以下の平均長さを有するパラ−アラミド繊維、および
(3)全原料の95〜99重量%である水
を含むパルプ原料を組み合わせる工程と、
(b)原料を実質的に均一なスラリーに混合する工程と、
(c)同時に
(1)繊維状メタ−アラミド材料の断片をバラバラにし(breaking apart)、そしてメタ−アラミド材料をカットしおよび/または素練りし(masticating)てフィブリルのない繊維状および非繊維状メタ−アラミド粒子とし、
(2)パラ−アラミド繊維をフィブリル化し、カットしそして素練りして不規則形状のフィブリル化繊維状構造体とし、そして
(3)精製スラリーが実質的に均一であるように全固形分を分散させる
ことによってスラリーを共精製する(co−refining)工程と、
(d)精製スラリーから水を除去して水60全重量%(60 total wt%)以下とする工程と
を含んでなり、
それによって、パラ−アラミド繊維状構造体がメタ−アラミド粒子の少なくとも幾つか(some)に接触し、そしてその周りに部分的にラップされた(wrapped)メタ−およびパラ−アラミドパルプを製造する、補強材としての使用のためのメタ−およびパラ−アラミドパルプの製造方法の第1実施形態に関する。
(a)水と以下の群:
(1)原料中の全固形分の10〜90重量%であり、そして50mm以下の平均最大寸法を有する繊維状メタ−アラミド材料の断片、および
(2)原料中の全固形分の10〜90重量%であり、そして10cm以下の平均長さを有するパラ−アラミド繊維
の第1材料とを含む原料を組み合わせる工程と、
(b)原料を実質的に均一な懸濁液に混合する工程と、
(c)混合懸濁液を
(1)繊維状メタ−アラミド材料の断片の少なくとも幾らかをバラバラにし、そしてメタ−アラミド材料の少なくとも幾らかをカットしおよび/または素練りしてフィブリルのない繊維状および非繊維状メタ−アラミド粒子とし、または
(2)パラ−アラミド繊維の少なくとも幾らかをフィブリル化し、カットしそして素練りして不規則形状のフィブリル化繊維状構造体とする
ことによって精製する工程と、
(d)精製懸濁液、(a)の群(1および2)の第2材料、ならびに、必要ならば、全原料の95〜99重量%に水濃度を上げるための水を含む原料を組み合わせる工程と、
(e)必要ならば、実質的に均一なスラリーを形成するために原料を混合する工程と、
(f)同時に
(1)繊維状メタ−アラミド材料の断片のすべてまたは実質的にすべてがフィブリルのない繊維状および非繊維状メタ−アラミド粒子へ変換されるように、繊維状メタ−アラミド材料の断片の少なくとも幾らかをバラバラにしおよび/またはメタ−アラミド材料の少なくとも幾らかをカットしおよび/または素練りし、そして
(2)パラ−アラミド繊維のすべてまたは実質的にすべてが不規則形状のフィブリル化繊維状構造体へ変換されるようにパラ−アラミド繊維の少なくとも幾らかをフィブリル化し、カットしおよび素練りし、そして
(3)精製スラリーが実質的に均一であるように全固形分を分散させる
ことによってスラリーを共精製する工程と、
(g)精製スラリーから水を除去して水60全重量%以下とする工程と
を含んでなり、
それによって、パラ−アラミド繊維状構造体がメタ−アラミド粒子の少なくとも幾つかに接触し、そしてその周りに部分的にラップされたメタ−およびパラ−アラミドパルプを製造する、補強材としての使用のためのメタ−およびパラ−アラミドパルプの製造方法の第2実施形態に関する。
(a)全固形分の10〜90重量%であるフィブリルのないメタ−アラミド粒子、
(b)全固形分の10〜90重量%であり、そしてスターク(stalks)およびフィブリルを有する不規則形状のパラ−アラミド繊維状構造体、および
(c)全体パルプの4〜60重量%である水
を含んでなり、
それによってパラ−アラミド繊維状構造体がメタ−アラミド粒子の少なくとも幾つかに接触し、そしてその周りに部分的にラップされる
補強材としての使用のためのメタ−およびパラ−アラミドパルプに関する。
本発明が説明される前に、特に明記しない限り本開示の全体にわたって同じ意味を有する幾つかの用語を次の用語解説で定義することは有用である。
第1実施形態では、メタ−およびパラ−アラミドパルプの製造方法は次の工程を含んでなる。第1に、パルプ原料が容器中で一緒に組み合わせられるまたは加えられる。第2に、組み合わせられたパルプ原料は実質的に均一なスラリーへ混合される。第3に、スラリーは同時に精製されるまたは共精製される。第4に、水が精製スラリーから除去される。
組み合わせ工程では、パルプ原料は好ましくは容器またはコンテナー中に一緒に加えられる。パルプ原料には、(1)繊維状メタ−アラミド材料の断片、(2)パラ−アラミド繊維、(3)場合により実質的にまたは完全にフィブリルのない粒状パラ−アラミド粒子、(4)場合により他の少ない添加剤、および(5)水が含まれる。
繊維状メタ−アラミド材料の断片は、原料中の全固形分の10〜90重量%、好ましくは原料中の全固形分の25〜60重量%、最も好ましくは原料中の全固形分の25〜55重量%の濃度に加えられる。
パラ−アラミド繊維は、原料中の全固形分の10〜90重量%、好ましくは原料中の全固形分の40〜75重量%、最も好ましくは原料中の全固形分の40〜55重量%の濃度に加えられる。パラ−アラミド繊維は好ましくは10デシテックス以下、より好ましくは0.5〜10デシテックス、最も好ましくは0.8〜2.5デシテックスの線密度を有する。パラ−アラミド繊維はまた好ましくは、その縦軸に沿って10cm以下の平均長さ、より好ましくは0.65〜2.5cmの平均長さ、最も好ましくは0.65〜1.25cmの平均長さを有する。図4は、本発明の方法への原料として使用することができるパラ−アラミドフロックの顕微鏡写真の画像である。
場合により、一実施形態では、パルプ原料には、実質的にまたは完全にフィブリルのない粒状のパラ−アラミド粒子がさらに含まれる。かかる粒子が加えられる場合、それらは、原料中の全固形分の50重量%以下、好ましくは原料中の全固形分の20〜50重量%、最も好ましくは原料中の全固形分の25〜35重量%の濃度に加えられる。これらの粒子は、等しい重量の繊維またはフィブリドと比較して比較的低い表面積を有する。パラ−アラミドでできているので、それらは、優れた耐摩耗性および製造中のパルプへの分散性に寄与する。粒子は実質的にフィブリルを含まないので、それらはまた、混合物およびスラリー中の他の原料の分散を支援するための配合剤としての機能を果たす。この機能を果たす粒子はしばしば加工剤または加工助剤として知られる。実質的にまたは完全にフィブリルのない粒状パラ−アラミド粒子は、50〜2000ミクロン、好ましくは50〜1500ミクロン、最も好ましくは75〜1000ミクロンの平均最大寸法を有する。しかしながら、約50ミクロンより下の粒子は摩擦およびシーリング用途で効力を失う。約2000ミクロンより上の粒子は、混合された時に他の原料と共に水中に十分に分散されたままではない。図5は、本発明の方法への原料として使用することができるパラ−アラミド粒子の顕微鏡写真の画像である。
本発明のアラミド材料、アラミド繊維およびアラミド粒子の製造での使用に好適なポリマーは合成芳香族ポリアミドである。ポリマーは、繊維に造形されるために繊維形成分子量のものでなければならない。ポリマーには、アミド(−CONH−)結合の少なくとも85%が2つの芳香環に直接結合している、主に芳香族であるポリアミドホモポリマー、コポリマー、およびそれらの混合物が含まれ得る。環は非置換であるまたは置換されていることができる。ポリマーは、2つの環または基が分子鎖に沿って互いにメタ位にある時にメタ−アラミドである。ポリマーは、2つの環が分子鎖に沿って互いにパラ位にある時にパラ−アラミドである。好ましくは、コポリマーは、10パーセント以下の他のジアミンがポリマーの形成に使用される主要なジアミンの代わりに置き換えられる、または10パーセント以下の他の二酸塩化物がポリマーの形成に使用される主要な二酸塩化物に置き換えられる。添加物をアラミドと共に使用することができ、13重量パーセント以下ほどに多くの他のポリマー材料をアラミドとブレンドできるまたは結合できることが分かった。好ましいパラ−アラミドはポリ(パラ−フェニレンテレフタルアミド)(PPD−T)およびそのコポリマーである。好ましいメタ−アラミドはポリ(メタ−フェニレンイソフタルアミド)(MPD−I)およびそのコポリマーである。
他の添加剤は、それらが混合工程で溶液中に懸濁したままであり、そして上にリストされた必須の固体原料への精製工程の影響を有意に変えない限り、場合により添加することができる。好適な添加剤には、顔料、染料、酸化防止剤、難燃性化合物、および他の加工および分散助剤が含まれる。好ましくは、パルプ原料にはアスベストは含まれない。言い換えれば、生じたパルプはアスベストフリーすなわちアスベストを含まない。
水は、全原料の95〜99重量%、好ましくは全原料の97〜99重量%の濃度に加えられる。さらに、水は最初に加えることができる。次に他の原料を、組み合わせられた原料を同時に混合しながら、水中分散系を最適化するための速度で加えることができる。
混合工程で、原料は実質的に均一なスラリーへ混合される。「実質的に均一な」とは、スラリーのランダムサンプルが、組み合わせ工程において全原料における場合と同じ重量%濃度±10重量%、好ましくは±5重量%、最も好ましくは±2重量%の出発原料のそれぞれを含有することを意味する。例えば、全混合物中の固形分の濃度が50重量%繊維状メタ−アラミド材料の断片プラス50重量%パラ−アラミド繊維である場合には、混合工程における実質的に均一な混合物は、スラリーの各ランダムサンプルが(1)50重量%±10重量%、好ましくは±5重量%、最も好ましくは±2重量%のメタ−アラミド材料の濃度および(2)50重量%±10重量%、好ましくは±5重量%、最も好ましくは±2重量%のパラ−アラミド繊維の濃度を有することを意味する。混合は、回転羽根を含有する任意の容器で成し遂げることができる。混合は、原料が加えられた後で、または原料が加えられているもしくは組み合わされている間に起こり得る。
精製工程で、パルプ原料は次の通り同時に共精製される、変換されるまたは改質される。繊維状メタ−アラミド材料の断片は、バラバラにされ、カットされるおよび/または素練りされてフィブリルのない繊維状および非繊維状メタ−アラミド粒子とされる。パラ−アラミドフロックは、フィブリル化され、カットされ、素練りされてスタークおよびフィブリルを有する不規則形状の繊維状構造体とされる。パラ−アラミド粒子が他の原料と共に加えられる場合、パラ−アラミド粒子の少なくとも幾つかは素練りされてより小さい、より丸い、実質的にフィブリルのない粒子とされる。全固形分は、精製スラリーが実質的に均一であるように分散される。「実質的に均一な」は上に定義された通りである。精製工程は好ましくは、混合スラリーを1つもしくはそれ以上のディスクリファイナーに通すこと、またはスラリーを単一リファイナーにバックリサイクルすることを含んでなる。用語「ディスクリファイナー」とは、互いに回転し、それによってディスク間の剪断作用により原料を精製する1つもしくはそれ以上の対のディスクを含有するリファイナーを意味する。好適な一タイプのディスクリファイナーでは、精製されるスラリーは、互いに回転できる狭い間隔で並んだ円形ローター・ディスクとステーター・ディスクとの間にポンプ送液される。各ディスクは、少なくとも部分的に放射状に伸びる表面溝付きの、他のディスクに対面する表面を有する。用いることができる好ましいディスクリファイナーは米国特許第4,472,241号明細書に開示されている。均一な分散系および十分な精製にとって必要ならば、混合スラリーを2回以上ディスクリファイナーに通すかまたは一連の少なくとも2つのディスクリファイナーに通すことができる。混合スラリーがたった1つのリファイナーで精製される時、生じるスラリーは不十分に精製され、不均一に分散される傾向がある。一固体原料、もしくは他のもの、または両方、または3つが存在する場合には3つすべてのみからなるまたは実質的になる集合体または凝集体は、分散されたものよりもむしろ実質的に均一な分散系の形成を成すことができる。かかる集合体または凝集体は、混合スラリーが2回以上リファイナーに通されるまたは2つ以上のリファイナーに通される時にバラバラにされ、スラリー中に分散されるより大きい傾向を有する。
次に水が水60全重量%以下、好ましくは水4〜60全重量%、最も好ましくは、水5〜58全重量%まで精製スラリーから除去される。水は、水平フィルターなどの脱水装置にパルプを集めることによって除去することができ、必要に応じて、追加の水を、圧力をかけるまたはパルプ・フィルターケーキを圧搾することによって除去することができる。脱水されたパルプは場合により次に所望の含水率まで乾燥することができる、および/または包装するもしくはロールに巻き取ることができる。
本方法はここで図1および2を参照して説明される。この詳細な説明の全体にわたって、類似の参照記号は図面のすべての図で類似の要素を意味する。
第2実施形態では、メタ−およびパラ−アラミドパルプの製造方法は、次の相違点ありで上記の本方法の第1実施形態と同じものである。パルプ原料すべてを一度に一緒に組み合わせる代わりに、原料を段階的に加えることができる。例えば、全原料のために必要とされる水の幾らかまたはすべてを(i)繊維状メタ−アラミド材料の断片か(ii)パラ−アラミドフロックかのどちらかと組み合わせることができる。これらの原料は第1の実質的に均一な懸濁液へ混合される。次に懸濁液は精製される。懸濁液が繊維状メタ−アラミド材料の断片を含む場合、精製は、繊維状メタ−アラミド材料の断片の少なくとも幾らかをバラバラにし、メタ−アラミド材料の少なくとも幾らかをカットするおよび/または素練りしてフィブリルのない繊維状および非繊維状メタ−アラミド粒子とすることを含む。懸濁液がパラ−アラミド繊維を含む場合、精製は、パラ−アラミド繊維の少なくとも幾らかをフィブリル化し、カットしおよび素練りして不規則形状のフィブリル化繊維状構造体とすることを含む。次に、含水率を全原料の95〜99重量%に上げるために、必要ならば、もっと水が追加される。(i)繊維状メタ−アラミド材料の断片または(ii)パラ−アラミド繊維の、前に加えられていなかった、他の原料が今加えられる。水が追加される場合、この他の原料は、追加の水の前に、後にまたはそれと一緒に加えることができる。次に、全原料が、必要ならば、実質的に均一なスラリーを形成するために混合される。スラリーは次に一緒に、すなわち、同時に共精製される。幾つかのメタ−アラミド材料が第1精製工程で精製された場合、この共精製工程は、繊維状メタ−アラミド材料の断片のすべてまたは実質的にすべてがフィブリルのない繊維状および非繊維状メタ−アラミド粒子へ変換されるように、繊維状メタ−アラミド材料の断片の少なくとも幾らかをバラバラにすることおよび/またはメタ−アラミド材料の少なくとも幾らかをカットするおよび/または素練りすることを含む。幾らかのパラ−アラミド繊維が第1精製工程で精製された場合、この第2精製工程は、パラ−アラミド繊維のすべてまたは実質的にすべてが不規則形状のフィブリル化繊維状構造体へ変換されるように、パラ−アラミド繊維の少なくとも幾らかをフィブリル化し、カットしおよび素練りすることを含む。この共精製工程はまた、精製スラリーが実質的に均一であるように全固形分を分散させることを含む。次に水が本方法の第1実施形態におけるように除去される。両方法とも同じまたは実質的に同じメタ−およびパラ−アラミドパルプを製造する。
本発明の方法によって製造された生成製品は、製品での補強材としての使用のためのメタ−およびパラ−アラミドパルプである。該パルプは(a)フィブリルのない繊維状および非繊維状メタ−アラミド粒子、(b)不規則形状のパラ−アラミド繊維状構造体、(c)場合により実質的にフィブリルのない粒状パラ−アラミド粒子、(d)場合により他の少ない添加剤、ならびに(e)水を含んでなる。
本発明はさらに、シーリング材およびシーリング材の製造方法に関する。シーリング材は、流体および/またはガスの排出を防ぐためのバリア中にまたはバリアとして使用され、2つの品目が合流する汚染物質の侵入を防ぐために使用される。シーリング材用の例示的な用途はガスケットにある。シーリング材は、バインダー、場合により少なくとも1つの充填材、および本発明のメタ−およびパラ−パルプを含んでなる繊維状補強材を含んでなる。好適なバインダーには、ニトリルゴム、ブタジエンゴム、ネオプレン、スチレン−ブタジエンゴム、ニトリル−ブタジエンゴム、およびそれらの混合物が含まれる。バインダーは、すべての他の出発原料と共に加えることができる。バインダーは典型的には、乾燥原料が一緒に混合されるガスケット製造方法の第1工程で加えられる。他の原料には場合により、バインダーに充填材およびパルプの表面をコートさせるための、未硬化ゴム粒子およびゴム溶剤、または溶剤中のゴムの溶液が含まれる。好適な充填材には、硫酸バリウム、粘土、タルク、およびそれらの混合物が含まれる。
本発明のパルプは摩擦材料で補強材として使用することができる。「摩擦材料」とは、運動のエネルギーを止めるまたは移動させるための摩擦係数などのそれらの摩擦特性、高温での安定性、耐摩耗性、騒音および振動減衰特性などのために使用される材料を意味する。摩擦材料のための例示的な用途には、ブレーキパッド、ブレーキブロック、乾式クラッチ上張り、クラッチ面セグメント、ブレーキパッド裏張り/絶縁層、自動車変速機紙、および摩擦紙が含まれる。
次の試験方法を次の実施例で用いた。
すべての温度は度摂氏(℃)単位で測定する。
本発明の本実施例では、本発明のパルプを、メタ−アラミド紙、パラ−アラミド繊維、およびパラ−アラミド樹脂粒子の供給原料から製造した。メタ−アラミド紙をリテック(Retech)RG52/100回転式グラインダー(ノースカロライナ州アークデール(Archdale,North Carolina)にオフィスのあるベコプラン社(Vecoplan,LLC)から入手可能な)に供給し、それは紙を郵便切手サイズ片へカットし、それは3/4インチ(19mm)スクリーンサイズを通過した。
(1)繊維状メタ−アラミド紙片をバラバラにし、メタ−アラミド紙片をカットしたおよび/または素練りしてメタ−アラミド粒子とし、
(2)パラ−アラミド繊維をフィブリル化し、カットしおよび素練りしてスタークおよびフィブリルを有する不規則形状の繊維状構造体とし、
(3)パラ−アラミド粒子を素練りしてより小さい、より丸い、実質的にフィブリルのない粒子とし、そして
(4)精製スラリーが実質的に均一であるように全固形分を分散させた。「実質的に均一な」は上に定義されている通りである。
実施例1の手順に従ったが、パルプを水平フィルターで脱水した後、水をさらに除去するためにパルプを機械プレスでプレスし、次にプレスした湿潤パルプをより良好に分離するためにカリフォルニア州サンタローザ(Santa Rosa,California)にオフィスのあるベペックス・コーポレーション(Bepex Corporation)から入手可能な毛羽立て機(Fluffer)を用いて毛羽立てた。毛羽立てた湿潤パルプを次に、水分およそ8全重量%までオーブン中で乾燥させ、次に、乾燥パルプをさらに毛羽立て、そして分散させるために米国特許第5,084,136号明細書に開示されているようなウルトラローターでさらに処理した。用いたウルトラローターは、独国ヴォイステルハウゼル(Voisterhauser,Germany)にオフィスのあるアルテンブルゲル・マシーネン・ジャッカリングGmbH(Altenburger Machinen Jackering GmbH)から入手可能なウルトラローター・モデルIIIAであった。乾燥パルプを次にベールへ包装した。
本発明のパルプを組み込んだディスク・ブレーキパッドを以下の方法で製造した。7重量%カシューナッツ殻樹脂、17重量%無機充填材、21重量%グラファイト、コークおよび滑剤、18重量%無機研磨材、ならびに16重量%軟質金属の混合物を含んでなる、およそ20キログラムの非アスベスト含有ベース・コンパウンド粉体を50リットルのリトルフォード(Littleford)ミキサーで10〜20分間一緒に混合した。該ミキサーは、「南部連合旗」形状の翼付きの2つの高速細断機とより遅い回転プラウとを有した。
本実施例は、どのようにして本発明のパルプをシーリング用途向けビーター添加ガスケット中へ組み込むことができるかを例示する。スラリーを形成するために水、ゴム、ラテックス、充填材、化学薬品、および本発明のパルプを所望量で組み合わせる。本実施例で、パルプは、50重量%のメタ−アラミド非カレンダー掛け紙の断片プラス50重量%パラ−アラミド繊維でできている。循環網篩(抄紙機スクリーンまたはワイヤなど)で、スラリーからその水分を大部分流出させ、スラリーを加熱トンネル中で乾燥させ、約2.0mmの最大厚さを有する材料を形成するために加熱カレンダーロールで加硫する。
本実施例は、どのようにして本発明のパルプをカレンダー掛け法により製造されるガスケット中へ組み込むことができるかを例示する。実施例4と同じ原料、マイナス水を十分に一緒に混合し、次に適切な溶剤を用いて調製したゴム溶液とブレンドする。
Claims (29)
- (a)(1)原料中の全固形分の10〜90重量%であり、そして50mm以下の平均最大寸法を有する繊維状メタ−アラミド材料の断片、
(2)原料中の全固形分の10〜90重量%であり、そして10cm以下の平均長さを有するパラ−アラミド繊維、および
(3)全原料の95〜99重量%である水
を含むパルプ原料を組み合わせる工程と、
(b)原料を実質的に均一なスラリーに混合する工程と、
(c)同時に
(1)繊維状メタ−アラミド材料の断片をバラバラにし、そしてメタ−アラミド材料をカットしおよび/または素練りしてフィブリルのない繊維状および非繊維状メタ−アラミド粒子とし、
(2)パラ−アラミド繊維をフィブリル化し、カットしそして素練りして不規則形状のフィブリル化繊維状構造体とし、そして
(3)精製スラリーが実質的に均一であるように全固形分を分散させる
ことによってスラリーを共精製する工程と、
(d)精製スラリーから水を除去して水60全重量%以下とする工程と
を含んでなり、
それによって、パラ−アラミド繊維状構造体がメタ−アラミド粒子の少なくとも幾つかに接触し、そしてその周りに部分的にラップされたメタ−およびパラ−アラミドパルプを製造する、補強材としての使用のためのメタ−およびパラ−アラミドパルプの製造方法。 - 繊維状メタ−アラミド材料の断片が繊維、フィブリド、布片、繊維状シート片、パルプ、およびそれらの混合物よりなる群から選択される請求項1に記載の方法。
- 繊維状メタ−アラミド材料が2〜40ミルの厚さおよび0.1〜0.4g/cm3の密度を有する非カレンダー掛け紙である請求項1に記載の方法。
- 繊維状メタ−アラミド材料が、
(i)紙の10〜90重量%であり、そして2〜25mmの長さを有するメタ−アラミド繊維、ならびに
(ii)紙の90〜10重量%であり、そして0.2〜1mmの平均最大寸法、5:1〜10:1のアスペクト比、および2ミクロン以下の厚さを有する非粒状の繊維状またはフィルム様メタ−アラミドフィブリド
を含む紙成分を含んでなる繊維状メタ−アラミド紙の断片を含んでなる請求項1に記載の方法。 - 原料が、
原料中の全固形分の50重量%以下であり、そして50〜2000ミクロンの平均最大寸法を有する実質的にまたは完全にフィブリルのない粒状パラ−アラミド粒子をさらに含んでなり、そして
精製工程で、パラ−アラミド粒子の少なくとも幾つかを素練りしてより小さい、より丸い、実質的にフィブリルのない粒子とし、
それによって、製造されたメタ−およびパラ−アラミドパルプ中で、パラ−アラミド繊維状構造体が、より丸い、実質的にフィブリルのないパラ−アラミド粒子の少なくとも幾つかに接触し、そしてその周りに部分的にラップされる、
請求項1に記載の方法。 - 組み合わせ工程で、メタ−アラミド材料が全固形分の25〜60重量%である請求項1に記載の方法。
- 組み合わせ工程で、不規則形状のパラ−アラミド繊維状構造体が全固形分の40〜75重量%である請求項1に記載の方法。
- 除去工程後に、水が全体パルプの4〜60重量%であり、そしてパルプが100〜700mlのカナダ標準ろ水度(CSF)を有する請求項1に記載の方法。
- 精製工程が混合スラリーを一連のディスクリファイナーに通すことを含んでなる請求項1に記載の方法。
- パルプにおいて、繊維状および非繊維状メタ−アラミド粒子ならびに素練りされた不規則形状のパラ−アラミド繊維状構造体が1.3mm以下の長さ加重平均を有する請求項1に記載の方法。
- (a)水と以下の群:
(1)パルプ中の全固形分の10〜90重量%であり、そして50mm以下の平均最大寸法を有する繊維状メタ−アラミド材料の断片、および
(2)パルプ中の全固形分の10〜90重量%であり、そして10cm以下の平均長さを有するパラ−アラミド繊維
の第1材料とを含む原料を組み合わせる工程と、
(b)原料を実質的に均一な懸濁液に混合する工程と、
(c)混合懸濁液を
(1)繊維状メタ−アラミド材料の断片の少なくとも幾らかをバラバラにし、そしてメタ−アラミド材料の少なくとも幾らかをカットしおよび/または素練りしてフィブリルのないメタ−アラミド粒子とし、または
(2)パラ−アラミド繊維の少なくとも幾らかをフィブリル化し、カットしそして素練りして不規則形状のフィブリル化繊維状構造体とする
ことによって精製する工程と、
(d)精製懸濁液、(a)の群(1および2)の第2材料、ならびに、必要ならば、水濃度を全原料の95〜99重量%に上げるための水を含む原料を組み合わせる工程と、
(e)必要ならば、実質的に均一なスラリーを形成するために原料を混合する工程と、
(f)同時に
(1)繊維状メタ−アラミド材料の断片のすべてまたは実質的にすべてがフィブリルのないメタ−アラミド粒子へ変換されるように、繊維状メタ−アラミド材料の断片の少なくとも幾らかをバラバラにしおよび/またはメタ−アラミド材料の少なくとも幾らかをカットしおよび/または素練りし、そして
(2)パラ−アラミド繊維のすべてまたは実質的にすべてが不規則形状のフィブリル化繊維状構造体へ変換されるようにパラ−アラミド繊維の少なくとも幾らかをフィブリル化し、カットしおよび素練りし、そして
(3)精製スラリーが実質的に均一であるように全固形分を分散させる
ことによってスラリーを共精製する工程と、
(g)精製スラリーから水を除去して水60全重量%以下とする工程と
を含んでなり、
それによって、パラ−アラミド繊維状構造体がメタ−アラミド粒子の少なくとも幾つかに接触し、そしてその周りに部分的にラップされたメタ−およびパラ−アラミドパルプを製造する、補強材としての使用のためのメタ−およびパラ−アラミドパルプの製造方法。 - 繊維状メタ−アラミド材料の断片が繊維、フィブリド、布片、繊維状シート片、パルプ、およびそれらの混合物よりなる群から選択される請求項11に記載の方法。
- 繊維状メタ−アラミド材料が2〜40ミルの厚さおよび0.1〜0.4g/cm3の密度を有する非カレンダー掛け紙である請求項11に記載の方法。
- 繊維状メタ−アラミド材料が、
(i)紙の5〜97重量%であり、そして1〜10デシテックスの線密度および2〜25mmの長さを有するメタ−アラミド繊維、ならびに
(ii)紙の95〜3重量%であり、そして0.2〜1mmの平均最大寸法、5:1〜10:1のアスペクト比、および1ミクロン以下の厚さを有する非粒状の繊維状またはフィルム様メタ−アラミドフィブリド
を含む紙成分を含んでなる繊維状メタ−アラミド紙の断片を含んでなる請求項11に記載の方法。 - 原料が、
原料中の全固形分の50重量%以下であり、そして50〜2000ミクロンの平均最大寸法を有する実質的にまたは完全にフィブリルのない粒状パラ−アラミド粒子をさらに含んでなり、そして
第1か第2精製工程かのどちらかで、パラ−アラミド粒子の少なくとも幾つかを素練りしてより小さい、より丸い、実質的にフィブリルのない粒子とし、
それによって、製造されたメタ−およびパラ−アラミドパルプ中で、パラ−アラミド繊維状構造体が、より丸い、実質的にフィブリルのないパラ−アラミド粒子の少なくとも幾つかに接触し、そしてその周りに部分的にラップされる
請求項11に記載の方法。 - 除去工程後に、メタ−アラミド粒子が全固形分の25〜60重量%である請求項11に記載の方法。
- 除去工程後に、不規則形状のパラ−アラミド繊維状構造体が全固形分の40〜75重量%である請求項11に記載の方法。
- 除去工程後に、水が全体パルプの4〜60重量%であり、そしてパルプが100〜700mlのカナダ標準ろ水度(CSF)を有する請求項11に記載の方法。
- 第1精製工程が混合懸濁液を第1ディスクリファイナーに通すことを含んでなり、そして第2精製工程が混合スラリーを第2ディスクリファイナーに通すことを含んでなる請求項11に記載の方法。
- パルプ中で、メタ−アラミド粒子および不規則形状のパラ−アラミド繊維状構造体が1.3mm以下の長さ加重平均を有する請求項11に記載の方法。
- (a)全固形分の10〜90重量%であるフィブリルのないメタ−アラミド粒子、
(b)全固形分の10〜90重量%であり、そしてスタークおよびフィブリルを有する不規則形状のパラ−アラミド繊維状構造体、および
(c)全体パルプの4〜60重量%である水
を含んでなり、
それによってパラ−アラミド繊維状構造体がメタ−アラミド粒子の少なくとも幾つかに接触し、そしてその周りに部分的にラップされる
補強材としての使用のためのメタ−およびパラ−アラミドパルプ。 - 全固形分の50重量%以下である実質的にまたは完全にフィブリルのない粒状パラ−アラミド粒子
をさらに含んでなる請求項21に記載のアラミドパルプ。 - メタ−アラミド粒子が全固形分の25〜60重量%である請求項21に記載のアラミドパルプ。
- 不規則形状のパラ−アラミド繊維状構造体が全固形分の40〜75重量%である請求項21に記載のアラミドパルプ。
- 水が全体パルプの4〜60重量%であり、そしてパルプが100〜700mlのカナダ標準ろ水度(CSF)を有する請求項21に記載のアラミドパルプ。
- 摩擦調整剤、
バインダー、および
請求項21に記載のパルプを含んでなる繊維状補強材
を含んでなる摩擦材料。 - 摩擦調整剤が金属粉末、研磨材、滑剤、有機摩擦調整剤、およびそれらの混合物よりなる群から選択され、そして
バインダーが熱硬化性樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、およびそれらの混合物よりなる群から選択される
請求項26に記載の摩擦材料。 - バインダー、および
請求項21に記載のパルプを含んでなる繊維状補強材
を含んでなるシーリング材。 - バインダーがニトリルゴム、ブタジエンゴム、ネオプレン、スチレン−ブタジエンゴム、ニトリル−ブタジエンゴム、およびそれらの混合物よりなる群から選択される
請求項28に記載のシーリング材。
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