JP2008503481A - 悪性胸膜滲出液の処置のためのvegfインヒビターの投与および使用の方法 - Google Patents

悪性胸膜滲出液の処置のためのvegfインヒビターの投与および使用の方法 Download PDF

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Abstract

有効量の血管内皮細胞増殖因子(VEGF)インヒビターを悪性胸膜滲出液に罹患しているヒト患者に投与することによる、そのヒト患者を処置するための方法。このVEGFインヒビターは、配列番号2の配列を有する2つの融合ポリペプチドを有する二量体タンパク質を含む、VEGFトラップタンパク質である。具体的には、本発明は、治療上有効量の血管内皮細胞増殖因子(VEGF)アンタゴニストを悪性胸膜滲出液に罹患しているヒト患者に投与する工程を包含する方法によって、該患者を処置するための医薬品の調製における、2つの融合ポリペプチドの二量体を含む該VEGFアンタゴニストの使用であって、各ポリペプチドは、Flt−1の免疫グロブリン(Ig)様ドメイン2、およびFltk−1もしくはFlt−4のIg様ドメイン3、および多量体化成分を含む、使用に関する。

Description

(発明の分野)
本発明は、悪性胸膜滲出液(MPE)を有する患者を処置する方法に関する。より具体的には、本発明は、進行した非小細胞肺癌(NSCLC)、乳癌、リンパ腫、白血病または中皮腫に起因する、MPEを有する患者を処置する方法に関する。
(関連技術の説明)
血管内皮細胞増殖因子(VEGF)発現は、ヒト癌においてはほぼ遍在し、このことは、腫瘍の新脈管形成(neoangiogenesis)の重要なメディエーターとしてのその役割と一致する。VEGF機能の阻害は、この分子またはそのVEGFR−2レセプターに結合することによって、複数の異なる異種移植片モデルにおける移植腫瘍細胞の増殖を阻害する(例えば、非特許文献1を参照のこと)。可溶性VEGFアンタゴニスト(「VEGFトラップ」または「VEGFR1R2トラップ」ともいわれる)が、記載された(非特許文献2;非特許文献3)。
Gerberら(2000) Cancer Res.60:6253−6258 Kimら(2002) Proc.Natl.Acad.Sci.USA 99:11399−404 Holashら(2002) Proc.Natl.Acad.Sci.USA 99:11393−8
(発明の要旨)
第1の局面において、本発明は、悪性胸膜滲出液に罹患しているヒト患者を処置する方法を特徴とし、この方法は、治療上有効な量の血管内皮細胞増殖因子(VEGF)トラップアンタゴニストをそのヒト患者に投与する工程を包含する。VEGFトラップタンパク質アンタゴニストは、WO 00/75319に記載されている。
本発明によれば、上記VEGFトラップタンパク質アンタゴニストは、多量体化成分に融合された、2つの異なるVEGFレセプタータンパク質に由来する免疫グロブリン(Ig)様ドメイン成分を含む融合タンパク質である。より具体的には、本発明のVEGFトラップタンパク質アンタゴニストは、2つの融合ポリペプチドの二量体を含み、各ポリペプチドは、Flt−1の免疫グロブリン(Ig)様ドメイン2、およびFltk−1もしくはFlt−4のIg様ドメイン3、および多量体化成分を含む。他の成分が存在してもよいし、本発明のVEGFトラップタンパク質アンタゴニストが、これらの成分から本質的になってもよいし、これらの成分のみからなっていてもよい。本発明の方法において使用されるVEGFトラップアンタゴニストは、アセチル化Flt−1(1−3)−Fc、Flt−1(1−3R−>N)−Fc、Flt−1(1−3ΔB)−Fc、Flt−1(2−3ΔB)−Fc、Flt−1(2−3)−Fc、Flt−1D2−VEGFR3D3−FcΔC1(a)、Flt−1D2−Flk−1D3−FcΔC1(a)、およびVEGFR1R2−FcΔC1(a)からなる群より選択される好ましい可溶性融合ポリペプチドを包含する。特定のかつ好ましい実施形態において、上記VEGFトラップアンタゴニストは、配列番号1に示されるヌクレオチド配列および配列番号2に示されるアミノ酸配列を有するVEGFR1R2−FcΔC1(a)(VEGFトラップR1R2ともいわれる)である。本発明は、配列番号1に示されるヌクレオチド配列および/または配列番号2に示されるアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、98%、または少なくとも99%相同なVEGFトラップの使用を包含する。
上記VEGFトラップの投与は、当該分野で公知の任意の方法によるものであり得、皮下投与経路、筋肉内投与経路、皮内投与経路、腹腔内投与経路、静脈内投与経路、鼻内投与経路、または経口投与経路が挙げられる。好ましい実施形態において、上記VEGFトラップは、皮下注射または静脈内注射によって投与される。より特定の実施形態において、上記VEGFトラップは、皮下注射によって投与される。
下記のように、悪性胸膜滲出液に罹患しているヒト患者はまた、他の医療手技(例えば、治療的ドレナージのために胸膜カテーテルの挿入または標準的胸部管の胸部造瘻術)を受け得る。本発明の方法は、組み合わせられ得る。
一実施形態において、投与されるVEGFトラップタンパク質の量は、0.3mg/kg〜30mg/kgの間の投与量範囲である。より具体的な実施形態において、VEGFトラップは、0.5mg/kg〜10mg/kgの間の範囲で1日1回投与される。別の実施形態において、VEGFトラップは、0.3mg/kg〜30mg/kgの間の投与量範囲で、少なくとも1週間に1回投与される。なお別の実施形態において、VEGFトラップは、0.3mg/kg〜30mg/kgの間の投与量範囲で、少なくとも1ヶ月に1回投与される。
第2の局面において、本発明は、非小細胞肺癌に関連する悪性胸膜滲出液に罹患しているヒト患者を処置する方法を特徴とし、この方法は、治療上有効な量の血管内皮細胞増殖因子(VEGF)トラップを上記ヒト患者に投与する工程を包含する。好ましい実施形態において、上記投与されるVEGFトラップは、配列番号2の配列を有する2つの融合ポリペプチドから構成される二量体である。さらなる実施形態において、本発明の方法は、胸膜滲出液ドレナージを得るための標準的な治療的処置と組み合わされる。
第3の局面において、本発明は、治療上有効な量の血管内皮細胞増殖因子(VEGF)アンタゴニストを悪性胸膜滲出液に罹患しているヒト患者に投与する工程を包含する方法によって、その患者を処置するための医薬品の調製において、2つの融合ポリペプチド(各ポリペプチドは、Flt−1の免疫グロブリン(Ig)様ドメイン2、およびFltk−1もしくはFlt−4のIg様ドメイン3、および多量体化成分を含む)の二量体を含むVEGFアンタゴニストの使用を特徴とする。上記VEGFアンタゴニストは、好ましくは、アセチル化Flt−1(1−3)−Fc、Flt−1(1−3R−>N)−Fc、Flt−1(1−3ΔB)−Fc、Flt−1(2−3ΔB)−Fc、Flt−1(2−3)−Fc、Flt−1D2−VEGFR3D3−FcΔC1(a)、Flt−1D2−Flk−1D3−FcΔC1(a)、およびVEGFR1R2−FcΔC1(a)から選択される;より好ましくは、上記VEGFアンタゴニストは、配列番号2のアミノ酸配列を含むVEGFR1R2−FcΔC1(a)である。
他の目的および利点は、後に続く詳細な説明を検討することによって明らかになる。
(詳細な説明)
本発明の方法を記載する前に、本発明が、特定の方法、および記載される実験条件に限定されず、よってこのような方法および条件が変動し得ることは理解されるべきである。また、本明細書中において使用される用語が、特定の実施形態のみを記載する目的であり、限定することを意図しないことが理解されるべきである。なぜなら、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲のみによって制限されるからである。
本明細書および添付の特許請求の範囲において使用される場合、単数形「a」、「an」、および「the」は、文脈が明らかに別のことを指示しない限り、複数への言及を包含する。従って、例えば、「方法(a method)」への言及は、本明細書中に記載され、そして/または本開示を読めば当業者に明らかになる1つ以上の方法、および/または型の工程などを包含する。
別段規定されなければ、本明細書中で使用される全ての技術的用語および科学用語は、本発明が属する分野の当業者によって一般に理解される意味と同じ意味を有する。本明細書中に記載されるものと類似の任意の方法および材料または等価な任意の方法および材料が本発明の実施または試験の際に使用され得るが、好ましい方法および材料は、ここに記載される。
(一般的記載)
血管内皮細胞増殖因子/血管透過性因子(vascular permeability factor)(VEGF)は、血管透過性を増大させ得る腫瘍由来因子として最初に同定された。この因子は、内皮細胞のための増殖因子であることがその後分かった。胚において、VEGFは、血管系の発生に絶対的に必須である。成体において、VEGFは、増大した血管透過性および新脈管形成と関連した、種々の通常のかつ病的なプロセスにおいてアップレギュレートされる。
VEGF関連新脈管形成増殖因子(angiogenic growth factor)のファミリーは、VEGF自体(VEGF−A)および関連タンパク質VEGF−B、VEGF−C、VEGF−DおよびVEGF−E、ならびに胎盤成長因子(PLGF)から構成される。さらに、これらは、VEGF−Aの少なくとも4つの異なるアイソフォームである。しかし、このファミリーのいくつかのメンバーは、ごく最近同定されたので、それらの生物学的重要性は未だあまり理解されていない。VEGFおよびその関連因子の作用は、3つのレセプターチロシンキナーゼ(すなわち、VEGFR1、VEGFR2およびVEGFR3)の群によって媒介される。
動物研究からの予測と一致して、ヒト化モノクローナル抗体を使用するVEGFの阻害は、初期の臨床試験からの予備報告に基づいて、癌患者において評判の見込みのある結果が明らかになった(Bergslandら(2000) ASCO Abstract #939)。上記VEGFトラップタンパク質は、VEGFに対するそのより大きな親和性とその他のVEGFファミリーのメンバー(例えば、PIGF)に結合する能力が原因で、強力かつ有用な抗癌治療剤である。
毎年、160,000名より多い米国人が肺癌と診断され、約35,000名の米国人が、肺癌に起因する悪性胸膜滲出液と診断されている(Jemalら (2002) CA Cancer J.Clin.52:23−47)。これらの患者の大部分は、非小細胞肺癌(NSCLC)を有する。悪性滲出液は、小細胞肺癌を有する患者では比較的一般的ではなく、全てのSCLC患者の3%未満の割合で存在する。NSCLCを有する患者に関して、悪性胸膜滲出液は、転移性疾患であるとは考えられていないが、むしろ、TNM病期分類においてT4疾患であると考えられている。にもかかわらず、悪性滲出液を有する、病期IIIB疾患を有する患者は、悪性滲出液を有さない病期IIIBの患者より生存率が悪い(1つの後ろ向き研究(retrospective study)における5年生存率が16% 対 45%(Narukeら.(1997) Chest 112:1710−7))。悪性胸膜滲出液を有する肺癌の患者は、進行した疾患を有すると考えられ、外科手術または照射に反応しにくい。
全ての悪性胸膜滲出液が、悪性細胞を含むわけではない。種々の後ろ向き研究によって、疑わしい悪性滲出液のうちの10〜50%の間で悪性細胞の検出が報告される(Johnston (1985) Cancer 56:905−9);従って、胸膜滲出液は、悪性であると考えられるために、悪性細胞を含む必要はない。後ろ向き研究において、NSCLCおよび胸膜滲出液を有する患者の中で、胸膜滲出液を有する患者が、基本にある肺癌の結果であると臨床的に判断された血の混じった流体および/または滲出液のいずれかを有したのであれば、流体の細胞試験の結果がポジティブであろうとネガティブであろうと、生存時間に差異はなかった(Sugiuraら(1997) Clin.Cancer Res.3:47−50)。臨床的判断は、血の混じった滲出液が、外傷性の胸部造瘻術または肺梗塞によっても引き起こされ得るという点で、目に見える癌細胞がない場合に滲出液を「悪性」であると示すことが必要である。肺癌患者のうちの約5〜10%が、無気肺、閉塞性肺臓炎、リンパ管閉塞または静脈閉塞、または肺塞栓に起因する非悪性胸膜滲出液を有する。
(悪性胸膜滲出液の現在の処置)
転移性癌に由来する症候的悪性胸膜滲出液(すなわち、息切れ)は、ドレナージを必要とする。これは、大容積の胸部造瘻術によって達成され得る。しかし、悪性滲出液は、再蓄積するのが早く、従って、胸膜で瘢痕を形成し、壁側胸膜と肺胸膜との間の潜在的な空間を閉塞させるために、しばしば、胸部管の胸部造瘻術、その後、硬化剤(例えば、タルク、ブレオマイシン、またはテトラサイクリン)の滴下を含む、より完成した(definitive)ドレナージ手技で処置される。この手技を要する患者は、代表的には、病院に入れられ、胸部管が挿入される。一般に、胸部管の胸部造瘻術で処置したMPEの患者の大部分は、進行した非小細胞肺癌を有する。
MPEの完成した処置のための胸部管の胸部造瘻術および胸膜癒着術の代替は、外来による胸膜カテーテル(Pleur−XTM Catheter,Denver Biomedical,Golden,CO)の配置を伴う。この技術は、生理学的な胸膜瘢痕形成が起こるまで、または癌が化学療法により適切に処置されるまで、毎日の連続的なドレナージによるMPEの外来治療を可能にする。
再発した症候的なMPEを有する144名の患者における、標準的な胸部管の胸部造瘻術およびドキシサイクリン胸膜癒着術を伴うPleur−XTMの無作為化した比較が、報告された(Putnamら (1999) Cancer 86:1992−9)。滲出液の再発の割合を、両方の処置手段(arms)において比較したところ、ドキシサイクリン処置患者のうちの21%は、Pleur−XTMで処置した患者のうちの13%と比較して(n=99)、胸膜滲出液の再発を経験した(n=45)。症候的改善の程度は、両方の処置手段においてほぼ同一であった。Pleur−XTMの患者について、ドレナージを、1日おきに行い、胸膜結合が達成されるまで、カテーテルを適切な位置に残した。胸膜結合を、3回連続してドレナージを試みて、いかなる胸膜液も得られないとして規定した。胸膜結合の基準は、3回連続してドレナージを試みて、50ml以下の胸膜液を得ることである。発表された研究において、Pleur−XTMで処置した患者は、当時の46%が胸膜結合を達成し、胸膜結合までのメジアン時間は、26日であった(8〜223日の範囲)。Pleur−XTMカテーテルからの初期の合併症としては、熱(3%)、気胸(3%)、カテーテルの誤配置(2%)、肺水腫の再拡大(1%)、およびベッドサイド麻酔の間の過剰鎮静(1%)が挙げられた。後期の合併症としては、カテーテル経路周りの蜂巣炎(6%)が挙げられ、全て抗生物質で有効に処置され、カテーテルの除去を全く要しなかった。流体ドレナージの間の疼痛は、その当時、7%が報告された。メジアン生存率は、両方の処置手段において同一であり、約3ヶ月であった。
一施設においてPleur−XTMカテーテルで処置した100名の患者の後ろ向き研究は、カテーテル配置またはカテーテル使用に関する死亡率は記録されず、患者のうちの81%において病的状態は記録されなかった(Putnamら.(2000) Ann.Thorac.Surg.69:369−75)。合併症としては、小房形成に起因する流体の再発(8%)、カテーテル機能不全(8%)、および感染/蓄膿(5%)が挙げられた。胸膜結合は、患者のうちの21%において達成され、患者の大部分は、合併症に起因するカテーテルの除去を要するか、または適所にあってもなお胸膜カテーテルによって死亡した。Pleur−XTMで処置した患者の群は、標準的な胸部管の胸部造瘻術および胸膜癒着術で処置した、同様の個体群統計を有する68名の患者の群と、後ろ向きで比較した。このPleur−XTM群は、胸部管および胸膜癒着術で処置した患者よりも短い入院期間かつ低い介護費用を経験することを示した。2つの群間のメジアン生存時間の差異はなかった(3.4ヶ月)。28名の患者によるより小さな後ろ向き研究は、胸膜結合のうちの42%の割合を報告し、メジアン時間19日で生じた(7〜96日の範囲)(Pollakら.(2001) J.Vaso.Interv.Radiol.12:201−8)。「妨害肺症候群(Trapped Lung Syndrome)」を有する11名の患者の症例シリーズは、良好な症候的利益を示したが、胸膜結合を達成することはできなかった(Pienら.(2001) Chest 119:1641−6)。
(定義)
用語「治療上有効な量」とは、所望の効果を生じる用量(その所望の効果のためにこれが投与される)を意味する。正確な用量は、処置の目的に依存し、公知の技術を用いて当業者によって確かめることができる(例えば、Lloyd(1999) The Art,Science and Technology of Pharmaceutical Compoundingを参照のこと)。効力は、処置されるべき状態に依存して、従来の方法で測定され得る。癌治療に関して、効力は、例えば、疾患進行までの時間を評価するか、または応答率を決定することによって、測定され得る。治療上有効な量とはまた、ある期間にわたって維持される場合に疾患症状を抑制することにおいて有効であることが示された目標血清濃度(例えば、最低血清濃度(trough serum concentration))をいう。
用語「ブロッカー」、「インヒビター」または「アンタゴニスト」とは、化学的または生理学的な反応または応答を遅らせるかまたは妨げる物質を意味する。一般的なブロッカーまたはインヒビターとしては、アンチセンス分子、抗体、アンタゴニストおよびこれらの誘導体が挙げられるが、これらに限定されない。より具体的には、VEGFブロッカーまたはVEGFインヒビターの例は、VEGFレセプターベースのアンタゴニストであり、例えば、抗VEGF抗体、またはVEGFトラップ(例えば、VEGFR1R2−FcΔC1(a)(配列番号1〜2))が挙げられる。VEGFR1R2−FcΔC1(a)を含むVEGFレセプターベースのアンタゴニストの完全な説明については、PCT公開WO 00/75319を参照のこと。
用語「パッケージ挿入物」とは、治療用製品の市販のパッケージ中に習慣的に含まれる説明書(適応症、用法、用量、投与、禁忌および/またはこのような治療用製品の使用に関する警告についての情報を含む)を言うために使用される。
用語「静脈内注入」とは、約5分間、好ましくは、約30〜90分間より長い時間にわたって、動物またはヒト患者の静脈に薬物を導入することをいうが、本発明によれば、静脈内注入は、代わりに、10時間以内の間に投与される。
用語「皮下投与」とは、動物またはヒト患者の皮膚の下に、好ましくは、皮膚と下にある組織との間の空間(pocket)内に、比較的ゆっくりとした薬物容器からの持続性の送達によって、薬物を導入することをいう。その空間は、下にある組織から離れて上に皮膚をつまむかまたは引っ張ることによって作られ得る。
(VEGFと悪性胸膜滲出液(MPE)との関連)
癌細胞は、胸膜を侵襲し、胸膜腔のリンパ管ドレナージを遮断し、そして/または増殖因子および炎症性サイトカイン(これらは、毛細管漏出およびさらなる癌細胞侵襲を促進する血管の透過性を増大させる)を発現することによって、胸膜滲出液を引き起こす(Yanoら.(2000) Am J.Pathol.157:1893−903)。種々のシグナル伝達分子および酵素は、このプロセスに寄与し得る。これらの分子としては、VEGF、IL−6、IL−8、TGF、メタロプロテイナーゼおよびプラスミノゲンが挙げられる。このプロセスにおけるVEGFの重要性は、悪性滲出液および腹水中での高濃度のVEGFの発見により支持され、そのレベルは、しばしば、非悪性滲出液中のレベルより10倍高い(Kraftら (1999) Cancer 85:178−87)。VEGFは、種々の形態の癌(肺癌、中皮腫、乳癌およびリンパ腫が挙げられる)からのMPEの病因に関係していた(例えば、Thickettら.(1999) Thorax 54:707−10を参照のこと)。
種々の良性および悪性の滲出液を有する127名の患者の研究によって、胸膜液中のVEGFレベルが悪性度の信頼できるマーカーであることが分かった(100% 感受性、2000pg/mlのカットオフ値で悪性に対して84%特異的)(Momiら(2002) Respir.med.96:817−22)。別の研究において、出血性悪性胸膜滲出液は、非出血性MPEよりも、胸膜液中で有意により高いレベルのVEGFを有することが分かった。そして胸膜の生検標本上で悪性細胞は、抗VEGF抗体を使用するIHCによって、VEGFについて信頼性高く染色された(Ishimotoら(2002)Oncology 63:70−5)。別のシリーズの症例において、血液および胸膜液の両方のVEGFレベルが、良性肺疾患を有する患者と比較して、肺癌および胸膜滲出液を有する患者において、有意に高かった(Kishiroら(2002) Respirology 7:93−8)。
VEGFのインヒビターは、動物モデルにおいて胸膜滲出液を予防することを示した(Yanoら(2000) Clin.Cancer Res.6:957−65)。1つの研究は、癌を有する患者から取り出した胸膜液で培養内皮細胞を処理し、増大した内皮細胞増殖を実証した。この増殖は、VEGFのインヒビター(ポリクローナル抗VEGF抗体、およびSU5416)での処理によって、インビトロでブロックすることができた(Verheulら.(2000) Oncologist 5:Suppl.1:45−50)。別の研究は、悪性胸膜滲出液サンプルをマウスに注射すると、増大した血管透過性を示した。これは、VEGFのインヒビター(抗Flk−1抗体)での処置によってインビボでブロックできた(Zebrowskiら.(1999) Clin.Cancer Res.5:3364−8)。
(VEGFトラップアンタゴニスト)
好ましい実施形態において、上記VEGFトラップアンタゴニストは、ヒトIgG1のFc部分に融合された、ヒトVEGFR1およびVEGFR2レセプターの細胞外ドメインの原則的なリガンド結合部分からなる、レセプター−Fc融合タンパク質である。具体的には、このVEGFトラップは、VEGFR2に由来するIgドメイン3に融合され、次にIgG1のFcドメインに融合された、VEGFR1由来のIgドメイン2からなる(配列番号2)。
好ましい実施形態において、上記VEGFトラップをコードする発現プラスミドは、CHO細胞に移入され、このCHO細胞は、VEGFトラップを培養培地に分泌する。得られたVEGFトラップは、タンパク質分子量97kDaを有する二量体糖タンパク質であり、総分子量115kDaを与えるように、約15%のグリコシル化を含む。
このVEGFトラップは、高アフィニティーレセプターの結合ドメインを使用してそのリガンドを結合するので、モノクローナル抗体よりも高いVEGFに対する親和性を有する。上記VEGFトラップは、VEGF−A(K=0.5pM)、PLGF1(K=1.3nM)、およびPLGF2(K=50pM)を結合し;他のVEGFファミリーメンバーへの結合は、未だ十分に特徴づけられていない。
(併用療法)
多くの実施形態において、VEGFトラップは、1種以上のさらなる化合物または治療(第2のVEGFトラップ分子、化学療法剤、外科手術、胸膜滲出液排出を達成するためのカテーテルデバイス、および照射が挙げられる)と組み合わせて投与され得る。併用療法は、単一の薬学的投与処方物(これは、VEGFトラップおよび1種以上のさらなる薬剤を含む)の投与;ならびに別個の薬学的投与処方物におけるVEGFトラップおよび1種以上のさらなる薬剤の投与を含む。例えば、VEGFトラップおよび細胞傷害性薬剤、化学療法剤または増殖阻害剤は、単一の投与組成物(例えば、組み合わせ処方物)中で一緒に患者に投与されてもよいし、または各薬剤が、別個の投与処方物において投与されてもよい。別個の投与処方物が使用される場合、本発明のVEGF特異的融合タンパク質はおよび1種以上のさらなる薬剤は、同時に投与されてもよいし、別個に時間をずらして(すなわち、連続して)投与されてもよい。
用語「細胞傷害性薬剤」とは、本明細書で使用される場合、細胞の機能を阻害もしくは妨害し、かつ/または細胞の破壊を引き起こす物質をいう。この用語は、放射性同位体(例えば、I131、I125、Y90およびRe186)、化学療法剤、および毒素(例えば、細菌、真菌、植物または動物に由来する酵素的に活性な毒素、あるいはそれらのフラグメント)を含むことが意図される。
「化学療法剤」は、癌の処置において有用な化合物である。化学療法剤の例としては、アルキル化剤(例えば、チオテパおよびシクロホスファミド(Cytoxan(登録商標));アルキルスルホネート(例えば、ブスルファン、インプロスルファンおよびピポスルファン);アジリジン(例えば、ベンゾデパ(benzodopa)、カルボコン、メツレデパ(meturedopa)、およびウレデパ(uredopa);エチレンイミンおよびメチルメラミン(methylamelamine)(アルトレタミン、トリエチレンメラミン、トリエチレンホスホルアミド(trietylenephosphoramide)、トリエチレンチオホスホルアミド(triethylenethiophosphaoramide)およびトリメチロロメラミン(trimethylolomelamine)が挙げられる);ナイトロジェンマスタード(例えば、クロラムブシル、クロルナファジン、クロロホスファミド、エストラムスチン、イホスファミド、メクロレタミン、メクロレタミンオキシドヒドロクロリド、メルファラン、ノベンビチン(novembichin)、フェネステリン(phenesterine)、プレドニムスチン、トロホスファミド、ウラシルマスタード);ニトロソウレア(nitrosurea)(例えば、カルムスチン、クロロゾトシン、フォテムスチン、ロムスチン、ニムスチン、ラニムスチン);抗生物質(例えば、アクラシノマイシン、アクチノマイシン、アウスラマイシン(authramycin)、アザセリン、ブレオマイシン、カクチノマイシン、カリケアマイシン(calicheamicin)、カラビシン(carabicin)、カルミノマイシン(carminomycin)、カルチノフィリン(carzinophilin)、クロモマイシン、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、デトルビシン、6−ジアゾ−5−オキソ−L−ノルロイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、エソルビシン、イダルビシン、マルセロマイシン(marcellomycin)、マイトマイシン、ミコフェノール酸、ノガラマイシン、オリボマイシン、ペプロマイシン、ポトフィロマイシン(potfiromycin)、ピューロマイシン、クエラマイシン(quelamycin)、ロドルビシン、ストレプトニグリン、ストレプトゾトシン、ツベルシジン(tubercidin)、ウベニメクス、ジノスタチン、ゾルビシン;代謝拮抗物質(例えば、メトトレキサートおよび5−フルオロウラシル(5−FU);葉酸アナログ(例えば、デノプテリン(denopterin)、メトトレキサート、プテロプテリン、トリメトレキサート);プリンアナログ(例えば、フルダラビン、6−メルカプトプリン、チアミプリン、チオグアニン);ピリミジンアナログ(例えば、アンシタビン、アザシチジン、6−アザウリジン、カルモフール、シタラビン、ジデオキシウリジン、ドキシフルリジン、エノシタビン、フロクスウリジン;アンドロゲン(例えば、カルステロン、プロピオン酸ドロモスタノロン、エピチオスタノール、メピチオスタン、テストラクトン);抗副腎物質(anti−adrenal)(例えば、アミノグルテチミド、ミトーテン、トリロスタン);葉酸補充因子(folic acid replenisher)(例えば、フォリン酸);アセグラトン;アルドホスファミドグリコシド;アミノレブリン酸;アムサクリン;ベストラブシル(bestrabucil);ビサントレン;エダトラキサート;デフォファミン(defofamine);デメコルチン;ジアジコン(diaziquone);エルフォルニチン(elfornithine);酢酸エリプチニウム;エトグルシド;硝酸ガリウム;ヒドロキシウレア;レンチナン;ロニダミン;ミトグアゾン;ミトキサントロン;モピダモール;ニトラクリン;ペントスタチン;フェナメット(phenamet);ピラルビシン;ポドフィリニック酸(podophyllinic acid);2−エチルヒドラジド;プロカルバジン;PSK(登録商標);ラゾキサン;シゾフィラン;スピロゲルマニウム;テヌアゾン酸;トリアジコン;2,2’,2”−トリクロロトリエチルアミン;ウレタン;ビンデシン;デカルバジン;マンノムスチン;ミトブロニトール;ミトラクトール;ピポブロマン;ガシトシン(gacytosine);アラビノシド(「Ara−C」);シクロホスファミド;チオテパ;タキサン(例えば、パクリタキセル(タキソール(登録商標)、Bristol−Myers Squibb Oncology,Princeton,N.J.)およびドセタキセル(タキソテール(登録商標);Aventis Antony,France);クロラムブシル;ゲムシタビン;6−チオグアニン;メルカプトプリン;メトトレキサート;白金アナログ(例えば、シスプラチンおよびカルボプラチン);ビンブラスチン;白金;エトポシド(VP−16);イフォスファミド;マイトマイシンC;ミトキサントロン;ビンクリスチン;ビノレルビン;ナベルビン(navelbine);ノバントロン;テニポシド;ダウノマイシン;アミノプテリン;キセローダ(xeloda);イバンドロネート(ibandronate);CPT−11;トポイソメラーゼインヒビターRFS 2000;ジフルオロメチルオルニチン(DMFO);レチノイン酸;エスペラマイシン(esperamicin);カペシタビン(capecitabine);ならびに上記のうちのいずれかの薬学的に受容可能な塩、酸、または誘導体が挙げられる。この定義中に含まれるのはまた、腫瘍に関するホルモン作用を調節または阻害する様に作用する抗ホルモン剤(例えば、抗エストロゲン(例えば、タモキシフェン、ラロキシフェン、アロマターゼを阻害する4(5)−イミダゾール、4−ヒドロキシタモキシフェン、トリオキシフェン、ケオキシフェン(keoxifene)、LY 117018、オナプリストン、およびトレミフェン(Fareston)が挙げられる);ならびに抗アンドロゲン(例えば、フルタミド、ニルタミド、ビカルタミド、ロイプロリド、およびゴセレリン);ならびに上記の内のいずれかの薬学的に受容可能な塩、酸または誘導体が挙げられる)である。
「増殖阻害剤」とは、本明細書で使用される場合、細胞、特に癌細胞の増殖を、インビトロまたはインビボのいずれかで阻害する化合物または組成物をいう。増殖阻害剤の例としては、細胞周期進行を(S期以外のところで)遮断する薬剤(例えば、G1期停止およびM期停止を誘導する薬剤)が挙げられる。古典的なM期遮断剤としては、ビンカ(ビンクリスチンおよびビンブラスチン)、タキソール(登録商標)、およびトポIlインヒビター(例えば、ドキソルビシン、エピルビシン、ダウノルビシン、エトポシド、およびブレオマイシン)が挙げられる。G1を停止するこれらの薬剤はまた、S期停止に波及する(例えば、DNAアルキル化剤(例えば、タモキシフェン)、プレドニゾン、ダカルバジン、メクロレタミン、シスプラチン、メトトレキサート、5−フルオロウラシル、およびara−C)。
(薬学的組成物)
本発明の方法の実施において有用な薬学的組成物は、治療上有効な量の活性薬剤、および薬学的に受容可能なキャリアを含む。用語「薬学的に受容可能な」とは、動物、およびより具体的にはヒトにおいて使用するために、連邦政府または州政府の監督機関によって認可されているか、または米国局方もしくは他の一般に認識された局方中に列挙されていることを意味する。用語「キャリア」とは、希釈剤、アジュバント、賦形剤、またはビヒクルであって、治療剤とともに投与されるものをいう。このような薬学的キャリアは、滅菌液体(例えば、水および油(石油由来、動物由来、植物由来または合成由来のものが挙げられる)であり得、例えば、ラッカセイ油、大豆油、鉱油、ごま油などである。適切な薬学的賦形剤としては、澱粉、グルコース、ラクトース、スクロース、ゼラチン、麦芽、コメ、コムギ粉、白亜、シリカゲル、ステアリン酸ナトリウム、モノステアリン酸グリセロール、タルク、塩化ナトリウム、乾燥スキムミルク、グリセロール、プロピレングリコール、水、エタノールなどが挙げられる。上記組成物はまた、望ましい場合、少量の湿潤剤もしくは乳化剤、またはpH緩衝化剤を含み得る。これらの組成物は、溶液、懸濁液、エマルジョン、錠剤、丸剤、カプセル剤、散剤、徐放性処方物などの形態をとり得る。上記組成物は、伝統的な結合剤およびキャリア(例えば、トリグリセリド)と一緒に坐剤として処方され得る。経口処方物は、標準的なキャリア(例えば、製薬グレードのマンニトール、ラクトース、澱粉、ステアリン酸マグネシウム、サッカリンナトリウム、セルロース、炭酸マグネシウムなどを含み得る。適切な薬学的キャリアの例は、E.W.Martinによる「Remington’s Pharmaceutical Sciences」に記載される。
好ましい実施形態において、上記組成物は、ヒトへの静脈内投与、皮下投与、または筋肉内投与のために適合された薬学的組成物として、慣用的手順に従って処方される。必要な場合、上記組成物はまた、注射部位における疼痛を和らげるために、可溶化剤およびリドカインのような局所麻酔剤を含み得る。上記組成物が注入によって投与されるべき場合、上記組成物は、滅菌の製薬グレードの水または生理食塩水を含む注入ボトルにより分与され得る。上記組成物が注射により投与される場合、注射用滅菌水または生理食塩水のアンプルが、その成分を投与前に混合し得るように提供され得る。
本発明の活性薬剤は、中性形態または塩形態として処方され得る。薬学的に受容可能な塩としては、遊離アミノ基と、例えば、塩酸、リン酸、酢酸、シュウ酸、酒石酸などに由来するものとで形成されるもの、ならびに遊離カルボキシル基と、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アンモニウム、水酸化カルシウム、水酸化鉄、イソプロピルアミン、トリエチルアミン、2−エチルアミノエタノール、ヒスチジン、プロカインなどに由来するものとで形成されるものが挙げられる。
糖尿病の処置において有効な本発明の活性薬剤の量は、本明細書の記載に基づいて、標準的な臨床技術によって決定され得る。さらに、インビトロアッセイは、必要に応じて、最適な投与量範囲を同定する一助とするために使用され得る。処方物中で使用されるべき正確な用量はまた、投与経路、および状態の重篤度に依存し、開業医および各被験体の状況の判断に従って決定されるべきである。有効用量は、インビトロ試験系または動物モデル試験系から得られた用量応答曲線から外挿され得る。
全身投与に関しては、治療上有効な用量は、インビトロアッセイから最初に予測され得る。例えば、ある用量が、細胞培養において決定される場合のIC50を含む循環濃度範囲を達成するために、動物モデルにおいて処方され得る。このような情報は、ヒトにおける有用な用量をより正確に決定するために使用され得る。初期の投与量はまた、当該分野で周知の技術を用いて、インビボデータ(例えば、動物モデル)から予測され得る。当業者は、動物モデルに基づいて、ヒトへの投与を容易に最適化することができる。
投与量および投与間隔は、治療効果を維持するに十分な、化合物の血漿レベルを提供するために個々に調節され得る。当業者は、過度の実験なくして、治療上有効な局所投薬量を最適化することができる。
投与される化合物の量は、当然のことながら、処置される被験体、被験体の体重、疾患の重篤度、投与様式、および処方する医師の判断に依存する。この治療は、症状が検出可能である間にまたは症状が検出可能でなくなっても、断続的に反復され得る。この治療は、単独で、または他の薬物と組み合わせて提供され得る。
(投与方法)
本発明は、有効量の本発明の薬剤を被験体に投与する工程を包含する処置方法を提供する。好ましい局面において、この薬剤は、実質的に精製されている(例えば、その効果を制限するかまたは望ましくない副作用を引き起こす物質を実質的に含まない)。被験体は、好ましくは、動物(例えば、ウシ、ブタ、ウマ、ニワトリ、ネコ、イヌなど)であり、好ましくは、哺乳動物であり、最も好ましくは、ヒトである。
種々の送達系が公知であり、本発明の薬剤を投与するために使用され得る(例えば、リポソームの中への包み込み、微小粒子、マイクロカプセル、その化合物を発現し得る組換え細胞、レセプター媒介性エンドサイトーシス(例えば、WuおよびWu、1987,J.Biol.Chem.262:4429−4432を参照のこと)、レトロウイルスベクターもしくは他のベクターの一部としての核酸の構築など)。導入法は、経腸的であってもよいし、非経口的であってもよく、皮内経路、筋肉内経路、腹腔内経路、静脈内経路、皮下経路、鼻内経路、および経口経路が挙げられるが、これらに限定されない。上記化合物は、任意の従来の経路によって(例えば、注入またはボーラス注射によって、上皮もしくは粘膜内層を通る吸収によって(例えば、口腔粘膜、直腸粘膜および腸粘膜など))投与されてもよいし、他の生物学的に活性な薬剤と一緒に投与されてもよい。投与は、全身性であってもよいし、局所的であってもよい。投与は、短期間であってもよいし、長期間であってもよく(例えば、1日1回、1週間に1回、1ヶ月に1回など)、他の薬剤との組み合わせであってもよい。
別の実施形態において、上記活性薬剤は、小胞中、特にリポソーム中において送達され得る(Langer (1990) Science 249:1527−1533を参照のこと)。なお別の実施形態において、上記活性薬剤は、制御放出系において送達され得る。一実施形態において、ポンプが使用され得る(Langer (1990)上記を参照のこと)。別の実施形態において、ポリマー材料が使用され得る(Howardら.(1989) J.Neurosurg.71:105を参照のこと)。本発明の活性薬剤がタンパク質をコードする核酸である別の実施形態において、その核酸は、そのコードされたタンパク質の発現を促進するために、その核酸を、適切な核酸発現ベクターの一部として構築して、例えば、レトロウイルスベクターの使用によって細胞内に入れるようにこの核酸を投与することによって、インビボで(例えば、米国特許第4,980,286号を参照のこと)、または直接注射によって、または微粒子ボンバードメント(例えば、遺伝子銃;Biolistic,Dupont)の使用によって、または脂質もしくは細胞表面レセプターもしくはトランスフェクト剤をコーティングすることによって、またはこの核酸を核に入ることが公知のホメオボックス様ペプチドに連結すること(例えば、Joliotら,1991,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 88:1864−1868を参照のこと)などによって、投与され得る。あるいは、核酸は、細胞内に導入され得、そして相同組換えによって、発現のために宿主細胞DNA内に組み込まれ得る。
(具体的実施形態)
悪性胸膜滲出液(MPE)は、進行した非小細胞肺癌(NSCLC)の一般的な合併症である。症候的なMPEは、一般に、排出によって処置され、通院による胸膜カテーテル(Pleur−XTM)が、この目的で、標準的な胸部管の胸部造瘻術の代替として見込みがあることが示された。MPEのドレナージは、対症的な利益を提供し得る一方で、化学療法は、進行したNSCLCを有する患者において生存率全体を改善することが示される唯一の処置である。Pleur−XTMカテーテルが配置されている患者はまた、化学療法により処置されてもよいが、カテーテル関連感染の発生率が3〜5%であると報告されていることに起因して、非骨髄抑制性化学療法(non−myelosuppressive chemotherapy)が、この状況では好ましい。インビボデータによって、MPEの発生におけるVEGFの顕著な役割が示唆されていることを考慮すると、上記のVEGFトラップアンタゴニストは、MPEの処置において特定の効力を有し得る。
本発明の他の特徴は、以下の例示的実施形態の詳細な説明の過程で明らかになる。この詳細な説明は、本発明を例示するために示され、本発明を限定することを意図しない。
以下の実施例は、本発明の方法および組成物をどのように作るかまたはどのように使用するかの完全な開示および説明を当業者に提供するために示され、本発明者らが、発明と考えるものの範囲を限定するとは意図されない。使用回数に関する精度(例えば、量、温度など)を確実にするための努力がなされたものの、いくらかの実験誤差および偏差が明らかになるはずである。別段示されない限り、部は、重量部であり、分子量は、平均分子量であり、温度はセ氏であり、圧力は、大気圧または大気圧付近である。
(実施例1:患者の選択および処置)
包含基準:(1)全身的な化学療法が好ましい、病期IIIB〜IVのNSCLCと病理学的に診断された成人患者、また、治療的なドレナージを要するMPEを有する成人患者;(2)少なくとも70%のカルノフスキー能力の状態;(3)十分な血球数、腎機能および肝機能;(4)外来でPleur−XTMドレナージカテーテルを維持することができること。
除外基準:(1)別の薬剤で化学療法を継続中;(2)VEGFのインヒビターで以前に化学療法を受けたことがある;(3)活動性または未処置の脳転移がある。
主要なエンドポイント:(1)安全性および寛容性;(2)化学療法の前後での血清レベルおよび胸膜滲出液レベルにおけるVEGF−Aの変化;(3)化学療法の前後での、MPEから単離された剥離細胞の一連の遺伝子発現分析。
測定されるべき他の結果変数:(1)経時的に回収された胸膜液の容積および速度;(2)胸膜結合まで/Pleur−XTMカテーテルが除去されるまでの時間。胸膜結合は、少なくとも1週間にわたって1日おきに行われる3回連続のドレナージを行って、50ml以下の胸膜液が得られる(カテーテルの除去を思いつかせる)と規定される;(3)放射線医学的応答率;(4)疾患進行までの時間;(5)胸膜滲出液の再発率;(6)生存率。
プロトコルの概要:VEGFトラップの最適用量およびスケジュールは、未だ決定されるべきではない。現時点での第I相臨床試験の設計に基づいて、示唆される第II相のVEGFトラップ用量は、0.3〜5mg/kg IV q2wである。好適な患者は、登録前にインフォームド・コンセントを受けなければならない。患者は、外来によるPleur−XTMドレナージカテーテルの配置のために入院する(0日目)。肺水腫の再拡大を予防するために、初期のドレナージ容積は、胸膜液1500ccに限られる。さらなる液(最大1000cc)を、0日目〜1日目の間に、8時間間隔で排出され得る。3日目が始まると、胸膜液ドレナージを、1日おき(qod)に行う。分析のために十分な液を確保するために、強膜液を、全てのその後の予定された液収集の前日には排出しない。
胸膜液の最初のサンプルを、下記のように、細胞病理、腫瘍特異的RNAの抽出、およびVEGF−Aレベルのために処理する。胸部のCTスキャンを、0日目〜1日目に得、その後、化学療法を開始する。VEGFトラップを、1日目に初めて2週間毎に送達する。胸膜液を、1週間に1回(1日目、8日目など)収集する。8日目に、遺伝子のマイクロアレイ分析のために、剥離細胞をMPEから単離する。Pleur−XTMカテーテルが適切に機能していると決定し、かつ1日目の化学療法を施した後に、患者を退院させる。さらなる胸膜液標本およびVEGFレベルを、1日目およびその後1週間目の化学療法の24〜72時間後に得る。
患者を、以下の理由のうちのいずれかのために、その研究から除く:(1)化学療法の耐えられない副作用;(2)病歴、身体検査、および/またはCTスキャンによって決定される疾患の進行;(3)胸膜結合の達成およびPleur−XTMカテーテルの除去;(4)Pleur−XTMカテーテルに関連する全ての合併症、および機能しているPleur−XTMカテーテルを元に戻すことができないこと。研究から一旦外されたら、患者を、処置している医師の判断で処置するが、胸膜滲出液の再発、処置経過までの時間、および生存率に関して長期にわたって追跡する。
(実施例2.胸膜液の標準分析)
胸部造瘻術または大容積の胸部造瘻術において回収された胸膜滲出液標本を、悪性細胞の存在について分析する。標本を、分析の3日前まで氷上で保存する。約50mlの液を、コニカルチューブに入れ、10分間遠心分離する。ペレットになった細片を、2mlの緩衝化保存溶液中に再懸濁し、次いで、自動化Thin−prep Processor、または手動での二重漏斗サイトスピンデバイスのいずれかを用いて、ガラススライドに固定する。得られたスライドを、標準的なPAP染色、またはDiff−Quik染色のいずれかを用いて染色し、次いで、顕微鏡下で検査する。調製した固定スライドをまた、診断を補助するために、免疫組織化学染色に供し得る。従って、完全な病理分析のために、最大50mlの胸膜液を要する。その標本の残りを、冷蔵庫中で保存し、代表的には、数日間後に廃棄する。
胸膜滲出液中に見出される細胞型は、血球(白血球および赤血球)、反応性中皮細胞、および悪性細胞を含む。悪性細胞の濃度は、標本間で広く変動し、免疫組織化学が、悪性細胞から過形成中皮細胞を区別するために、そして悪性細胞が起こった部位の同定を補助するために、細胞学的分析において慣用的に使用される(Fetschら.(2001) Cancer 93:293−308)。肺癌における一般的な診断のジレンマは、腺癌(NCSLC)を中皮腫から区別することである。この区別を行うために、病理学者は、いくつかの重要な抗原(中皮腫で専ら発現されるカルレチニン、ならびに腺癌で専ら発現されるBerEP4、B72.3、およびCA19−9が挙げられる)を利用する。BerEP4は、MCF7乳癌細胞株由来の細胞でマウスを免疫することによって調製される抗体である。BerEP4は、上皮細胞の表面上と細胞質中に存在する2種類の糖タンパク質(ヒト上皮抗原HEAを含む)と反応する(パッケージ挿入物、Carrpenteria (1998) Dako Corp.)。この抗体は、中皮細胞とも、神経とも、グリアとも、筋肉とも、間葉組織(リンパ組織を含む)とも反応しない。種々のシリーズで、BerEP4は、試験した全ての腺癌のうち32〜96%の間で反応することが示され、肺癌においてはより高率であり(>80%)、中皮細胞では反応性が低かった(0〜8%)。
本発明は、趣旨からも、その本質的な特性からも逸脱することなく、他の具体的な形態で具現化され得る。

Claims (15)

  1. 治療上有効量の血管内皮細胞増殖因子(VEGF)アンタゴニストを悪性胸膜滲出液に罹患しているヒト患者に投与する工程を包含する方法によって、該患者を処置するための医薬品の調製における、2つの融合ポリペプチドの二量体を含む該VEGFアンタゴニストの使用であって、各ポリペプチドは、Flt−1の免疫グロブリン(Ig)様ドメイン2、およびFltk−1もしくはFlt−4のIg様ドメイン3、および多量体化成分を含む、使用。
  2. 前記VEGFアンタゴニストは、アセチル化Flt−1(1−3)−Fc、Flt−1(1−3R−>N)−Fc、Flt−1(1−3ΔB)−Fc、Flt−1(2−3ΔB)−Fc、Flt−1(2−3)−Fc、Flt−1D2−VEGFR3D3−FcΔC1(a)、Flt−1D2−Flk−1D3−FcΔC1(a)、およびVEGFR1R2−FcΔC1(a)から選択される、請求項1に記載の使用。
  3. 前記VEGFアンタゴニストは、配列番号2のアミノ酸配列を含むVEGFR1R2−FcΔC1(a)である、請求項2に記載の使用。
  4. 前記医薬品は、皮下投与、筋肉内投与、皮内投与、腹腔内投与、静脈内投与、鼻内投与、または経口投与のために処方されている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の使用。
  5. 前記悪性胸膜滲出液は、非小細胞肺癌に関連している、請求項1〜4のいずれか1項に記載の使用。
  6. 前記方法は、胸膜滲出液ドレナージのために前記患者を処置する工程をさらに包含する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の使用。
  7. 前記ドレナージは、胸膜カテーテルまたは胸部管の胸部造瘻術を介するものである、請求項6に記載の使用。
  8. 前記方法は、化学療法剤で前記患者を処理する工程をさらに包含する、請求項1〜7のいずれか1項に記載の使用。
  9. 前記方法は、約0.3mg/kg〜約30mg/kg;好ましくは、0.5〜10mg/kg;より好ましくは、1〜6mg/kgの用量の前記VEGFアンタゴニストを投与する工程を包含する、請求項1〜8のいずれか1項に記載の使用。
  10. 前記方法は、前記VEGFアンタゴニストを1〜3日毎に1回、1〜2週間毎に1回、または毎月1回投与する工程を包含する、請求項1〜9のいずれか1項に記載の使用。
  11. 前記方法は、前記VEGFアンタゴニストを1週間に1回以上の頻度で皮下注射により投与する工程を包含する、請求項1〜10のいずれか1項に記載の使用。
  12. 悪性胸膜滲出液に罹患しているヒト患者を処置する方法であって、該方法は、請求項1、請求項2または請求項3に規定される有効量のVEGFアンタゴニストを該ヒト患者に投与する工程を包含する、方法。
  13. 前記投与は、請求項4、請求項9、請求項10または請求項11のいずれか1項に規定されるとおりである、請求項12に記載の方法。
  14. 前記患者は、請求項6または請求項7に規定されるとおりの胸膜滲出液ドレナージについてさらに処置される、請求項12または13のいずれか1項に記載の方法。
  15. 前記患者を化学療法剤で処置する工程をさらに包含する、請求項12〜14のいずれか1項に記載の方法。
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