JP2008502334A - 全菌体触媒を用いる光学活性アルコールの製法 - Google Patents

全菌体触媒を用いる光学活性アルコールの製法 Download PDF

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Abstract

本発明は、アルコールデヒドロゲナーゼ及び補因子再生可能な酵素をも有する全菌体触媒の存在下でケトンを還元することにより光学活性アルコールを製造し、その際、500mMの基質濃度のケトンをこの変換に供給し、そしてこの変換を「外的な」補因子を添加せずに実施する方法に関する。

Description

本発明は、ケトンから出発して、アルコールデヒドロゲナーゼ及び補因子再生可能な酵素をも有する全菌体触媒(whole−cell catalyst)の存在下で光学活性アルコールを製造する方法において、>500mMの大きい基質濃度で(補因子を付加せず)実施することを特徴とする方法に関する。
光学活性アルコールの製法は、例えば、医薬産業及び食料産業にとって重要である。製造の好ましい形態は、光学活性アルコールを、アルコールデヒドロゲナーゼの存在下でのケトンの還元により得ることである。この酵素によるケトンの還元は、既に文献に詳細に記載されている。例えば、M.−R.クーラ、U.クラグル著、立体選択的生物触媒のキラル化合物合成におけるデヒドロゲナーゼ(編:R.N.ペタール)デッカー、2000年、第28章、839〜866頁(M.-R. Kula, U. Kragl, Dehydrogenases in the Synthesis of Chiral Compounds in Stereoselective Biocatalysis (ed.: R. N. Patel), Dekker, 2000, Chapter 28, p. 839-866)及びJ.D.ステワルト著、生物科学の現代の見解における不斉合成におけるデヒドロゲナーゼ及びトランスアミナーゼ、2001年、5号、120〜129頁(J. D. Stewart, Dehydrogenases and Transaminases in Asymmetric Synthesis in Current Opinion in Chemical Biology 2001, 5, 120-129)による概要を参照することができる。また、これとの関連で、反応の間に消費された補因子を「再生」する方法が公知である。補因子NAD+又はNADP+を再生する特に重要な方法は、第二のデヒドロゲナーゼ酵素、特にギ酸デヒドロゲナーゼ又はグルコースデヒドロゲナーゼを使用することである。還元のために全菌体触媒を使用することは、好ましい実施形態であることが判明している。それというのも、その純粋な形でか又は粗製抽出物の形で単離された酵素と比較すると、細胞開放及び酵素精製のための付加的な費用がかさむことがないからである。同様に、好ましくは、組換え発現系を使用する。それというのも、これにより発現速度を高めることができるからである。非組換え細胞、例えばパン酵母と比較すると、かかる組換え全菌体触媒はこれに対応して少量で使用することができる。反応速度が大きいことに加え、更に野生型細胞中に含まれる更なるデヒドロゲナーゼ酵素による不所望な二次反応が回避されることが有利である。組換えDNA技術により遺伝子改変された微生物を使用する全菌体法の利点は、とりわけ、M.カタオカ、K.キタ、M.ワダ、Y.ヤソハラ、J.ハセガワ、S.シミズ著、応用微生物バイオテクノロジー、2003年、62号、437〜445頁(M.Kataoka, K. Kita, M. Wada, Y. Yasohara, J. Hasegawa, S. Shimizu, Appl. Microbiol. Biotechnol. 2003, 62, 437-445)に詳細に記載されている。特に、アルコールデヒドロゲナーゼ及び補因子再生のためのグルコースデヒドロゲナーゼを発現させるE.コリ細胞が特に好適であることが判明している。
商業的に有益な大きい基質濃度での還元が、特に課題であることが判明している。ADH及びグルコースデヒドロゲナーゼが存在する全菌体触媒を使用すると、2相反応系において光学活性アルコールを>500mMの大きい基質濃度でも製造することが可能になった。このことは、特に(S)−4−クロロ−3−ヒドロキシ酪酸エチルエステルの製法について示されている。しかしながら、これらのアルコールを製造するためには、補因子、この場合はNADP+を添加することが必要であった。例えば、N.キザキ、Y.ヤソハラ、J.ハセガワ、M.ワダ、M.キタオカ、S.シミズ著の応用微生物バイオテクノロジー、2001年、55号、590〜595頁(N. Kizaki, Y. Yasohara, J. Hasegawa, M. Wada, M. Kataoka, S. Shimizu, Appl. Microbiol. Biotechnol. 2001, 55, 590-595)に記載されているように、添加されるNADP+の量は、使用される基質に対して約0.001モル当量の範囲であった。NADP+は高価であるために、添加される補因子は、比較的少量の補因子であってもプロセス全体の費用に顕著な影響をもたらす。これに対応して、補因子の「外的付加」を省略する方法が有利である。
アルコールデヒドロゲナーゼ及び補因子再生酵素としてのギ酸デヒドロゲナーゼの活性に基づき、補因子の添加を行わない全菌体の形質転換(全菌体による基質の変換)は、A.マツヤマ、H.ヤマモト、Y.コバヤシ著、有機プロセス研究開発、2002年、6号、558〜561頁(A. Matsuyama, H. Yamamoto, Y. Kobayashi, Organic Process Research & Development 2002, 6, 558-561)に近年記載された。しかしながら、この使用される基質濃度は、250mM未満(例えば、196mM及び217mM)であり、かつ17〜48時間という長い反応時間が必要とされるものであった。実質的に大きい基質濃度での相応の生物形質転換及び短い反応時間(10時間未満)は、知られていない。
全菌体法のために補因子を添加する意義は、N.イトウ、M.マツダ、M.マツブチ、T.ダイリ、J.ワン、ヨーロピアンジャーナル・オブ・バイオケミストリー、2002年、269号、2394〜2402頁(N. Itoh, M. Matsuda, M. Mabuchi, T. Dairi, J. Wang, Eur. J. Biochem. 2002, 269, 2394-2402)にも記載されている。わずか0.5mMの付加で十分な変換が達せられた一方で、NAD+を添加しなければ何らの生成物も形成されないことが見い出された。これに関連して、イトウらは、「E・コリ細胞内の内因性NAD+/NADHは、円滑な反応に十分ではない」ことを見出し、これには補因子の「外的な」添加が必要であることが伴う。
従って、本発明の課題は、迅速で簡単な安価かつ効果的な、ケトンからの光学活性アルコールの製造方法を開発することである。
前記課題は、アルコールデヒドロゲナーゼ及び補因子再生可能な酵素をも有する全菌体触媒の存在下でケトンを還元することにより光学活性アルコールを製造する方法において、この変換を、使用される水性溶剤の出発容量に対して少なくとも500mMの基質濃度で、「外的な」補因子を添加せずに実施することを特徴とする方法による本発明により達せられた。本発明によれば、このことは、水性溶剤(緩衝液系を含める)の出発容量に対して少なくとも500mMの基質が上述の方法により変換されることを意味すると解されるべきである。少なくとも500mMの基質が反応混合物の濃度として実際的に達せられるか、又は水性溶剤の出発容量に対して少なくとも500mM濃度の基質が全部変換されるかどうかは保留されてよい。本方法は更に、>500mM、好ましくは>1000mM、特に好ましくは>1500mMのケトンの基質濃度を使用するケトンの還元に特に好適である。
しかしながら、特に殊に好ましくは、少なくとも500mMの基質濃度のケトンを変換に実際に供給する変法である。ここで引き合いに出される濃度は、実際にバッチ中で達せられる水性溶剤の出発容量に対する基質(ケトン)の濃度に関し、その際、この出発濃度が使用される全菌体触媒のインキュベーションの時間の過程において、いつ達せられるのかは重要ではない。このケトンは、全菌体バッチの開始時に直接バッチの形の濃度で使用するか又は全菌体触媒を最初に利用して所定の光学濃度にして、そしてケトンを添加してよい。同様に、ケトンは最初は低濃度で使用し、そして細胞バッチのインキュベーション時間の過程において添加して、示された濃度を得てよい。しかしながら、本発明によれば、少なくとも500mMの基質(ケトン)の濃度がこの細胞バッチ中で、基質が所望のアルコールに変換する間に少なくとも1回達せられる。
驚くべきことに、本方法を使用すれば、少なくとも80%、特に>90%、特に好ましくは>95%の相応の光学活性アルコールへの高い変換率ないし極めて高い変換率が、少なくとも500mM、特に>750mM、特に好ましくは>1000mMの高いケトンの基質濃度で、「外的な」補因子を添加せずとも達せられる。このことは、これまで公知の変換及び反応条件下での細胞膜の透過の結果としての補因子の拡散という公知の問題により見込まれるものではなかった。このことは、更に驚くべきことである。それというのも、少なくとも500mMの疎水性ケトン成分の高い基質濃度で、かつ<75g/l、好ましくは<50g/lの生物触媒の低い細胞濃度の見地から、細胞膜の透過は極めて顕著な程度で生じ、これには、補因子を反応媒質中に「洗い出す」ことによる細胞内補因子の損失が伴うはずであるからである。
このケトンの添加は、任意の所望の様式で実施してよい。好ましくは、ケトンの全量を開始時に添加する(「バッチ」法)か、又は代替的に量を計量して添加する。連続的添加を利用することも可能である(「連続供給法」)。
本発明によれば、本明細書中に記載された光学活性アルコールを製造する方法を使用する。アルコールデヒドロゲナーゼを用いてケトンを光学活性アルコールに変換することは、原則的に当業者には知られている(上述の文献を参照のこと)。光学活性アルコールを得るために、置換基が互いに異なるケトンを使用することが特に好ましい。相応のケトンから製造することができる光学活性アルコールの例は、同様に、当業者には知られている。これらの光学活性アルコールは、以下の一般式
Figure 2008502334
[式中、R及びR’は、互いに異なっており、かつ(C1−C8)−アルキル、(C1−C8)−アルコキシ、HO−(C1−C8)−アルキル、(C2−C8)−アルコキシアルキル、(C6−C18)−アリール、(C7−C19)−アラルキル、(C3−C18)−ヘテロアリール、(C4−C19)−ヘテロアラルキル、(C1−C8)−アルキル−(C6−C18)−アリール、(C1−C8)−アルキル−(C3−C18)−ヘテロアリール、(C3−C8)−シクロアルキル、(C1−C8)−アルキル−(C3−C8)−シクロアルキル、(C3−C8)−シクロアルキル−(C1−C8)−アルキルである]で包括することができる。
生物触媒の濃度は、75g/l以下であり、好ましい実施態様においては50g/l以下、好ましくは25g/l以下、特に好ましくは15g/lであり、その際、gは、生物乾燥質量(BWM)のgに対するものである。この生物触媒は、特に全菌体触媒と解するべきである。
好ましい実施態様においては、このケトンの所望の光学活性アルコールへの変換を、有機溶剤を添加せずに実施する。このことは、生物触媒を含有するバッチに有機溶剤を添加しないことを意味する。
この変換は、好適な全菌体触媒の細胞懸濁液中で実施することが更に好ましく、その際、使用されるケトンはこの細胞懸濁液中で同様に懸濁液の形でか若しくはこの細胞懸濁液中でエマルション又は溶液の形で存在することが可能である。
本発明のために、好ましく選択されるべき遺伝子の一つは、アルコールデヒドロゲナーゼ遺伝子である。当業者は、同様に、かかるアルコールデヒドロゲナーゼをコードする遺伝子を自由に選択する。好ましいことは判明しているアルコールデヒドロゲナーゼの例は、ラクトバチルス株、特にラクトバチルス・ケフィア(Lactobacillus kefir)及びラクトバチルス・ブレビス(Lactobacillus brevis)由来のアルコールデヒドロゲナーゼ、又はロドコッカス株、特にロドコッカス・エリスポリス及びロドコッカス・ルバー(Rhodococcus ruber)由来のアルコールデヒドロゲナーゼ、又はアルトロバクター株、特にアルトロバクター・パラフィネウス(Arthrobacter paraffineus)由来のアルコールデヒドロゲナーゼである。
本発明に特に好ましい更なる遺伝子は、デヒドロゲナーゼをコードする遺伝子である。これに関しても、当業者は、補因子再生可能なデヒドロゲナーゼをコードする遺伝子を自由に選択する。補因子の再生に好ましいデヒドロゲナーゼは、グルコースデヒドロゲナーゼ、好ましくはバチルス株、サーモプラズマ株又はシュードモナス株由来のグルコースデヒドロゲナーゼであるか、又はギ酸デヒドロゲナーゼ、好ましくは又はカンジダ株又はシュードモナス株由来のギ酸デヒドロゲナーゼであるか、又はリンゴ酸デヒドロゲナーゼ(「リンゴ酸酵素」)、好ましくはスルフォロバス株、クロストリジウム株、バチルス株及びシュードモナス株並びに、E・コリ、特にE・コリK12由来のリンゴ酸酵素であることが判明している。
本発明によれば、「全菌体触媒」とは、本発明による基質から生成物への変換を触媒することができる少なくとも1種の遺伝子が発現されるインタクトな細胞であると解されるべきである。本発明によれば、このインタクトな細胞はアルコールデヒドロゲナーゼ及び補因子再生可能なデヒドロゲナーゼを発現させることができる。この全菌体触媒は、好ましくは遺伝子改変され、所望の変換の要求に適合させた微生物である。好ましくは、特に好適な全菌体触媒としては、実験部において記載された2種の全菌体触媒である。
アルコールデヒドロゲナーゼ及び補因子再生可能な酵素を含有する全菌体触媒のためには、全種の細胞が好適である。これに関連して、微生物としては、例えば酵母、例えばハンゼヌラ・ポリモルファ(Hansenula polymorpha)、ピチア種、サッカロミセス・セレビシェ(Saccharomyces cerevisiae)、原核生物、例えばE・コリ及びバチルス・サチリス、又は真核生物、例えば哺乳動物細胞、昆虫細胞又は植物細胞のような生物が挙げられる。クローニングの方法は当業者には知られている(サムブルーク、J.フリッチュ、E.F.及びマニアティス・T、(1989年)、分子クローニング、ラボラトリーマニュアル第2版、コールドスプリングハーバーラボラトリー出版、ニューヨーク(Sambrook, J.; Fritsch, E. F. and Maniatis, T. (1989), Molecular cloning: a laboratory manual, 2nd ed., Cold Spring Harbor Laboratory Press, New York)。この目的のためには、好ましくはE・コリ株を使用することができる。特に好ましくは:E.コリXL1 Blue、NM 522、JM101、JM109、JM105、RR1、DH5α、TOP 10−、HB101、BL21 codon plus、BL21(DE3) codon plus、BL21、BL21(DE3)、MM294が挙げられる。本発明による核酸を含有する遺伝子構築物を宿主生物中に有利にクローニングすることができるプラスミドは、同様に当業者に公知である(PCT/EP03/07148号も参照;以下参照)。
好適なプラスミド又はベクターは、原則的に、この目的のために当業者に利用され得る任意の形である。かかるプラスミド及びベクターは、例えばスタディエら(Studier et al.)(スタディエ,W.F.;ローゼンベルク・A.H.ダン J.J.;デューベンドロフ J.W.;(1990年)、T7RNAポリメラーゼをクローン化された遺伝子の直接発現に用いる使用、酵素学研究、185号、61〜89頁(Studier, W. F.; Rosenberg A. H.; Dunn J. J.; Dubendroff J. W.; (1990), Use of the T7 RNA polymerase to direct expression of cloned genes, Methods Enzymol. 185, 61-89)又はNovagen社、Promega社、New England Biolabs社、Clontech社又はGibco BRL社の冊子に見出すことができる。更に有利なプラスミド及びベクターは:グローバ、D.M.(1985年)DNAクローニング:プラクティカルアプローチ、I〜III巻、IRL出版社、オックスフォード(Glover, D. M. (1985), DNA cloning: a practical approach, Vol.I-III, IRL Press Ltd., Oxford);ロドリゲス,R.L.及びデンハルト,D.T(編)(1988年)、ベクター:分子クローニングベクター及びその使用の研究、179〜204頁、バターワース、ストーンハム(Rodriguez, R. L. and Denhardt, D. T. (eds) (1988), Vectors: a survey of molecular cloning vectors and their uses, 179-204, Butterworth, Stoneham); ゲデル,D.V.(1990年)、非相同遺伝子発現系、酵素学研究、185号、3〜7頁(Goeddel, D. V. (1990), Systems for heterologous gene expression, Methods Enzymol. 185, 3-7);サムブルーク,J.フリッチュ,E.F.及びマニアティス,T.(1989年)、分子クローニング:ラボラトリーマニュアル第2版、コールドスプリングハーバー社、ニューヨーク(Sambrook, J.; Fritsch, E. F. and Maniatis, T. (1989), Molecular cloning: a laboratory manual, 2nd ed., Cold Spring Harbor Laboratory Press, New York)に見出される。
挙げられた核酸配列を含有する遺伝子構築物を宿主生物中に特に有利にクローニングすることができるプラスミドは、以下のものであるか、又は以下のものを基礎とする:pUC18/19(Roche Biochemicals社)、pKK−177−3H(Roche Biochemicals社)、pBTac2(Roche Biochemicals社)、pKK223−3(Amersham Pharmacia Biotech社)、pKK−233−3、(Stratagene又はpET(Novagen社)。
本発明にかかる方法の更なる実施態様においては、好ましくは、全菌体触媒を基質及び生成物に対する細胞膜の透過性が、このインタクトな系と比較して増大するように使用前に前処理する。特に好ましくは、全菌体触媒を例えば凍結及び/又はトルエン処理により前処理する方法が挙げられる。
本発明によれば、本方法を「外的な」補因子を添加せず実施することができる。このことは、付加的な補因子を全菌体バッチに添加することが必要でないことを意味する。それというのも、これらの細胞はそれ自体で既に、変換反応に好適な補因子を含有し、かつそれを使用することができるからである。変換に好適な補因子は、電子を転移させることができる補因子、例えばNAD(P)+H+及びFADH2系であると解されるべきである。
本発明にかかる方法は、使用される宿主生物に好適な任意の反応温度で実施することができる。特に好適な反応温度は、10〜90℃、好ましくは15〜50℃、特に好ましくは20〜35℃の反応温度であると考えられる。
当業者は、この反応のpH値を自由に選択し、その際、反応をpH値を固定する場合及びpH範囲でpH値を変動させる場合の両方で実施することもできる。このpH値は特に、使用される宿主生物にとっての必要性を考慮して選択される。好ましくは、この反応は、pH5〜9、好ましくはpH6〜8、特に好ましくはpH6.5〜7.5のpH値で実施する。
使用される基質の所望の生成物への変換は、細胞培養物中で、好適な全菌体触媒を使用して実施する。好適な栄養培地は、使用される宿主生物に応じて利用する。宿主細胞に好適な培地は、一般的には公知であり、かつ市販されている。更に、細胞培養物に慣用の添加剤、例えば抗生物質、成長促進剤、例えば血清(ウシ胎仔血清等)及び同様の公知の添加剤を添加することが可能である。
(C1−C8)−アルキル基は、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、s−ブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル又はオクチル、これらの全種の結合異性体と解されるべきである。
基(C1−C8)−アルコキシは基(C1−C8)−アルキルに相応するが、但し分子に酸素原子を介して結合している。
(C2−C8)−アルコキシアルキルは、アルキル鎖が、2個の酸素原子が互いに結合していなくてよい少なくとも1個の酸素官能基で中断された基を意味する。炭素原子数は、その基に含まれる炭素原子の全数である。
(C3−C5)−アルキレン橋は、3〜5個の炭素原子を有する炭素鎖であり、その鎖は挙げられた分子に2個の異なる炭素原子を介して結合している。
これらの基は、正確に記載すると、ハロゲン及び/又はN、O、P、S、Si原子を含有する基で一置換又は多置換されていてよい。特にこれらの基は、1個以上のこれらのヘテロ原子をその鎖中に含有するか又は分子にこれらのヘテロ原子の1個を介して結合する上述の型のアルキル基である。
(C3−C8)−シクロアルキルは、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル又はシクロヘプチル基等であると解される。これらの基は、1個以上のハロゲン及び/又はN、O、P、S、Si原子を含有する基で置換されていてよいか、又はN、O、P、S原子を環中に含有してよく、これらは例えば1−、2−、3−、4−ピペリジル、1−、2−、3−ピロリジニル、2−、3−テトラヒドロフリル、2−、3−、4−モルホリニルである。
(C3−C8)−シクロアルキル−(C1−C8)−アルキル基は、分子に上述のアルキル基を介して結合する上述のシクロアルキル基を示す。
本発明の範囲内においては、(C1−C8)−アシルオキシは、8個以下の炭素原子を有し、かつ分子にCOO官能基を介して結合する上述のアルキル基を意味する。
本発明の範囲内においては、(C1−C8)−アシルは、8個以下の炭素原子を有し、かつ分子にCO官能基を介して結合する上述のアルキル基を意味する。
(C6−C18)−アリール基は、6〜18個の炭素原子を有する芳香族基であると解される。かかる基は、特に例えばフェニル、ナフチル、アントリル、フェナントリル、ビフェニル基のような化合物、又は挙げられた分子に結合した上述の型の系、例えばインデニル系であり、これらは場合により(C1−C8)−アルキル、(C1−C8)−アルコキシ、NR12、(C1−C8)−アシル、(C1−C8)−アシルオキシで置換されていてよい。
(C7−C19)−アラルキル基は、分子に(C1−C8)−アルキル基を介して結合する(C6−C18)−アリール基である。
本発明の範囲内においては、(C3−C18)−ヘテロアリール基は、ヘテロ原子、例えば窒素、酸素又は硫黄を環中に有する、3〜18個の炭素原子を有する5ー、6−又は7員の芳香族環系を示す。かかる複素環式芳香族化合物は、特に、1−、2−、3−フリル、1−、2−、3−ピロリル、1−、2−、3−チエニル、2−、3−、4−ピリジル、2−、3−、4−、5−、6−、7−インドリル、3−、4−、5−ピラゾリル、2−、4−、5−イミダゾリル、アクリジニル、キノリニル、フェナントリジニル、2−、4−、5−、6−ピリミジニルのような基であると解される。
(C4−C19)−ヘテロアラルキルは、(C7−C19)−アラルキル基に相応の複素環式芳香族系であると解される。
好適なハロゲン(Hal)は、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素である。
水性溶剤という語は、水、又は水溶性有機溶剤、例えばアルコール、特にメタノール又はエタノール若しくは他の溶剤、例えばTHF又はジオキサンと一緒に主として水を含有する溶剤混合物を意味すると解される。
図:
図1は、プラスミドpNO5cのプラスミド地図を示す。
図2は、プラスミドpNO8cのプラスミド地図を示す。
図3は、プラスミドpNO14cのプラスミド地図を示す。
実施例:
ラクトバチルス・ケフィア由来の(R)−アルコールデヒドロゲナーゼ及びサーモプラズマ・アシドフィラム(Thermoplasma acidophilum)由来のグルコースデヒドロゲナーゼを有する全菌体触媒の調製
菌株の調製
化学的にコンピテントにしたE・コリDSM14459(WO03/042412号に説明)細胞を、プラスミドpNO5c(サムブルークら、1989年、分子クローニング:ラボラトリーマニュアル第2版、コールドスプリングハーバー出版社(Sambrook et al. 1989, Molecular cloning: A Laboratory Manual, 2nd Edition, Cold Spring Harbor Laboratory Press))を用いて形質転換した。このプラスミドは、ラクトバチルス・ケフィア由来のアルコールデヒドロゲナーゼをコードする(ラクトバチルス・ケフィアのアルコールデヒドロゲナーゼ:有用な合成用触媒、ブラッドショウら、JOC、1992年、57号、1532〜1536頁(a useful catalyst for synthesis. Bradshaw et al. JOC 1992, 57 1532-6,)、ラクトバチルス・ケフィア由来の新規アルコールデヒドロゲナーゼによるアセトフェノンからR(+)−フェニルエタノールへの還元、ヒュンメル W.応用微生物バイオテクノロジー、1990年、34号、15〜19頁(Reduction of acetophenone to R(+)-phenylethanol by a new alcohol dehydrogenase from Lactobacillus kefir. Hummel W. Ap Microbiol Biotech 1990, 34, 15-19))。このように調製された組換え株E・コリDSM14459(pNO5c)を、化学的にコンピテントにして、そして、サーモプラズマ・アシドフィラム由来のコドン最適化されたグルコースデヒドロゲナーゼ(ブライト,J.R.ら、1993年、ヨーロピアンジャーナル・オブ・バイオケミストリー、211号:549〜554頁(Bright, J.R. et al., 1993 Eur. J. Biochem. 211:549-554).))の遺伝子をコードするプラスミドpNO8cを用いて形質転換した。これらの遺伝子は両方とも、ラムノースプロモーターに制御されている(スタンプ、ティナ:ウィルムス、バークハード;アトレンブヒャー、ヨーゼフ著、エッセリシヤ・コリの新規L−ラムノース誘導性発現系、BIOスペクトル(2000年)、6(1)、33〜36頁(Stumpp, Tina; Wilms, Burkhard; Altenbuchner, Josef., A new L-rhamnose-inducible expression system for Escherichia coli. BIOspektrum (2000), 6(1), 33-36))。pNO5c及びpNO8cの配列及びプラスミド地図については、以下に示す。
活性細胞の調製
E・コリDSM14459(pNO5c、pNO8c)の個々のコロニーを、抗生物質(アンピシリン50μg/l及びクロラムフェニコール20μg/ml)を添加したLB培地2ml中で、18時間にわたって37℃で、振盪させつつ(250rpm)インキュベートした。この培養物を、誘導物質としてのラムノース(2g/l)、添加した抗生物質(アンピシリン50μg/l及びクロラムフェニコール20μg/ml)、及び1mMのZnCl2を含有する新たなLB培地中で1:100に希釈し、18時間にわたって30℃で、振盪させつつ(250rpm)でインキュベートした。次いで、この細胞を、遠心分離(10000g、10分、4℃)により集菌し、この上清を捨て、そしてこの細胞ペレットを生物形質転換試験に直接か又は−20℃で貯蔵した後の何れかで使用した。
ロドコッカス・エリスポリス由来の(S)−アルコールデヒドロゲナーゼ及びバチルス・サチリス由来のグルコースデヒドロゲナーゼを有する全菌体触媒の調製
菌株の調製
化学的にコンピテントにしたE・コリDSM14459(WO03/042412号に説明)細胞を、プラスミドpNO14c(サムブルークら、1989年、分子クローニング:ラボラトリーマニュアル第2版、コールドスプリングハーバー出版社(Sambrook et al. 1989, Molecular cloning: A Laboratory Manual, 2nd edition, Cold Spring Harbor Laboratory Press))を用いて形質転換した。このプラスミドは、ロドコッカス・エリスポリス由来のアルコールデヒドロゲナーゼ(クローニング、配列分析及びロドコッカス・エリスポリスDSM43297由来の(S)−特異的アルコールデヒドロゲナーゼをコードする遺伝子の非相同発現、アボキトス,K.;ヒュンメル,W.応用微生物学及びバイオテクノロジー、2003年、62号、380〜386頁(Cloning, sequence analysis and heterologous expression of the gene encoding a (S)-specific alcohol dehydrogenase from Rhodococcus erythropolis DSM 43297. Abokitse, K.; Hummel, W. Applied Microbiology and Biotechnology 2003, 62 380-386))及び、バチルス・サチリス由来のグルコースデヒドロゲナーゼ(エッセリシヤ・コリ内で発現させたバチルス・サチリス由来のグルコースデヒドロゲナーゼI:精製、特性決定及びバチルス・メガテリウム由来のグルコースデヒドロゲナーゼとの比較、ヒルト,W:フェイデラー G;フォルトナゲル P著、生物化学及び生物物理学会報(1991年、1月29日)、1076(2)、298〜304頁(Glucose dehydrogenase from Bacillus subtilis expressed in Escherichia coli. I: Purification, characterization and comparison with glucose dehydrogenase from Bacillus megaterium. Hilt W; Pfleiderer G; Fortnagel P Biochimica et biophysica acta (1991 Jan 29), 1076(2), 298-304))をコードする。このアルコールデヒドロゲナーゼは、ラムノースプロモーターに制御されている(スタンプ、ティナ:ウィルムス、バークハード;アトレンブヒャー、ヨーゼフ著、エッセリシヤ・コリの新規L−ラムノース誘導性発現系、BIOスペクトル(2000年)、6(1)、33〜36頁(Stumpp, Tina; Wilms, Burkhard; Altenbuchner, Josef., A new L-rhamnose-inducible expression system for Escherichia coli. BIOspektrum (2000), 6(1), 33-36))。pNO14cの配列及びプラスミド地図については、以下に示す。
活性細胞の調製
E・コリDSM14459(pNO14c)の個々のコロニーを、抗生物質(アンピシリン50μg/l及びクロラムフェニコール20μg/ml)を添加したLB培地2ml中で、18時間にわたって37℃で振盪(250rpm)させつつインキュベートした。この培養物を、誘導物質としてのラムノース(2g/l)、添加した抗生物質(アンピシリン50μg/l及びクロラムフェニコール20μg/ml)、及び1mMのZnCl2を含有する新たなLB培地中で1:100に希釈し、そして18時間にわたって30℃で、振盪(250rpm)させつつでインキュベートした。次いで、この細胞を、遠心分離(10000g、10分、4℃)により集菌し、この上清を捨て、そしてこの細胞ペレットを生物形質転換試験に直接か又は−20℃で貯蔵した後の何れかで使用した。
合成実施例1:(R)−選択性アルコールデヒドロゲナーゼを有する全菌体触媒を使用するp−クロロアセトフェノン0.5M溶液の還元
ティトリーノ(Titrino)型反応容器内において、50mlのリン酸塩緩衝液(pH7.0に調節)に、室温で、(R)−選択性アルコールデヒドロゲナーゼ(E・コリ、L・ケフィア由来の(R)−アルコールデヒドロゲナーゼ、T・アシドフィラム由来のグルコースデヒドロゲナーゼ)を有する上述の全菌体触媒のE・コリDSM14459(pNO5c、pNO8c)を細胞濃度25gBWM/lで、グルコースを1.5当量(当量は使用されたp−クロロアセトフェノンの量に対する)で、かつp−クロロアセトフェノンを25ミリモル(使用されるリン酸塩緩衝液に対して0.5Mの基質濃度に相当)で添加する。反応混合物を、7時間にわたって室温で撹拌し、その際pHを水酸化ナトリウム溶液(1MのNaOH)の添加により維持させる。試料を規則的な間隔で取り出し、かつp−クロロアセトフェノンの変換率をHPLCにより決定する。7時間の反応時間の後では、変換率は>99%である。
合成実施例2:(S)−選択性アルコールデヒドロゲナーゼを有する全菌体触媒を使用するp−クロロアセトフェノン0.5M溶液の還元
ティトリーノ型反応容器内において、50mlのリン酸塩緩衝液(pH7.0に調節)に、室温で、(S)−選択性アルコールデヒドロゲナーゼ(E・コリ、R・エリスポリス由来の(S)−アルコールデヒドロゲナーゼ、B・サチリス由来のグルコースデヒドロゲナーゼ)を有する上述の全菌体触媒のE・コリDSM14459(pNO14c)を細胞濃度50gBWM/lで、グルコースを6当量(当量は使用されたp−クロロアセトフェノンの量に対する)で、かつp−クロロアセトフェノンを25ミリモル(使用されるリン酸塩緩衝液に対して0.5Mの基質濃度に相当)で添加する。この反応混合物を、7.5時間にわたって室温で撹拌し、その際pHを水酸化ナトリウム溶液(1MのNaOH)の添加により維持させる。試料を、規則的な間隔で取り出し、そしてp−クロロアセトフェノンの変換率をHPLCにより決定する。7.5時間の反応時間の後では、変換率は92%である。
合成実施例3:(R)−選択性アルコールデヒドロゲナーゼを有する全菌体触媒を使用するアセトフェノン1.5M溶液の還元
ティトリーノ型反応容器内において、40mlのリン酸塩緩衝液(pH7.0に調節)に、室温で、(R)−選択性アルコールデヒドロゲナーゼ(E・コリ、L・ケフィア由来の(R)−アルコールデヒドロゲナーゼ、T・アシドフィラム由来のグルコースデヒドロゲナーゼ)を有する上述の全菌体触媒のE・コリDSM14459(pNO5c、pNO8c)を光学濃度OD=21.15の細胞濃度で、グルコースを1.05当量(当量は使用されたアセトフェノンの量に対する)で、かつアセトフェノンを60ミリモル(使用されるリン酸塩緩衝液に対して1.5Mの基質濃度に相当)で添加する。この反応混合物を、23時間にわたって室温で撹拌し、その際pHを水酸化ナトリウム溶液(2MのNaOH)の添加により維持させる。試料を規則的な間隔で取り出し、かつアセトフェノンの変換率をHPLCにより決定する。16.5時間及び23時間の反応時間の後では、変換率はそれぞれ93%及び97%である。
プラスミドpNO5cのプラスミド地図を示す プラスミドpNO8cのプラスミド地図を示す プラスミドpNO14cのプラスミド地図を示す

Claims (12)

  1. アルコールデヒドロゲナーゼ及び補因子再生可能な酵素をも有する全菌体触媒の存在下でケトンを還元することにより光学活性アルコールを製造する方法において、この変換を、使用される水性溶剤の出発容量に対して少なくとも500mMの基質濃度で、「外的な」補因子を添加せずに実施することを特徴とする方法。
  2. 少なくとも500mMの基質濃度のケトンを変換に供給することを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 使用される生物触媒の濃度が、75g/l以下であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 有機溶剤の不存在下で実施することを特徴とする、請求項1から3までの何れか1項に記載の方法。
  5. ラクトバチルス株、特にラクトバチルス・ケフィア及びラクトバチルス・ブレビス由来のアルコールデヒドロゲナーゼ、及び/又はロドコッカス株、特にロドコッカス・エリスポリス及びロドコッカス・ルバー由来のアルコールデヒドロゲナーゼ、及び/又はアルトロバクター株、特にアルトロバクター・パラフィネウス由来のアルコールデヒドロゲナーゼからなる群から選択された少なくとも1種のアルコールデヒドロゲナーゼを有する全菌体触媒を使用することを特徴とする、請求項1から4までの何れか1項に記載の方法。
  6. 全菌体触媒が、補因子再生可能な酵素として、グルコースデヒドロゲナーゼ、好ましくはバチルス株、サーモプラズマ株及びシュードモナス株由来のグルコースデヒドロゲナーゼを有することを特徴とする、請求項1から5までの何れか1項に記載の方法。
  7. 全菌体触媒が、補因子再生可能な酵素として、ギ酸デヒドロゲナーゼ、好ましくはカンジダ株及びシュードモナス株由来のギ酸デヒドロゲナーゼを有することを特徴とする、請求項1から6までの何れか1項に記載の方法。
  8. 全菌体触媒が、補因子再生可能な酵素として、リンゴ酸デヒドロゲナーゼを有することを特徴とする、請求項1から7までの何れか1項に記載の方法。
  9. 反応温度が、10〜90℃、好ましくは15〜50℃、特に好ましくは20〜35℃であることを特徴とする、請求項1から8までの何れか1項に記載の方法。
  10. pH値が、pH5〜9、好ましくはpH6〜8、特に好ましくはpH6.5〜7.5であることを特徴とする、請求項1から9までの何れか1項に記載の方法。
  11. 基質の全量を開始時に添加することを特徴とする、請求項1から10までの何れか1項に記載の方法。
  12. 基質を反応の間に計量供給することを特徴とする、請求項1から11までの何れか1項に記載の方法。
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