JP2008501659A - 遷移金属化合物、リガンド、触媒組成物及びポリオレフィンを製造する方法 - Google Patents

遷移金属化合物、リガンド、触媒組成物及びポリオレフィンを製造する方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、式(I)
1n2MXm (I)
(但し、
1が、Mに直接的に配位結合する6−π−電子中央基を含む配位結合基であり、及び該配位結合基は、少なくとも1個の縮合した飽和又は不飽和C2−C30環状基を有し、該縮合環状基は、原素B、Al、Ga、In、Si、Ge、Sn、O、S、Se、Te、N、P、As及びSbから成る群から選ばれる少なくとも1種のヘテロ原子を環内に含み、該ヘテロ原子は、6−π−電子を含む中央基の炭素原子に直接的に結合し、及び前記ヘテロ原子は、環の構成要素ではない基も帯びて良いものであり、
Aが、基Z1及びZ2の間の二価のブリッジであり、
2が、Z1と同じ意味を有する配位結合基であり、又はZ2は、オープンペンタジエニルを含有する基、シクロペンタジエニルを含有する基又は複素環の、5−又は6−員の、6−π−電子含有基であり、
n=0又は1、
Mが、元素周期表の3、4、5又は6族の元素又はランタニドの元素であり、
基Xが、同一又は異なるもので、及びそれぞれが、有機基又は無機基であり、2個の基Xが互いに結合することも可能であり、
mが、0、1又は2であり、
及び、3個の分子部分Z1、Z2及びAの内、少なくとも1個が、少なくとも1種のオレフィン性C=C二重結合を含んだ、2〜40個の原子を有する1価の有機基を有する、)
の有機金属遷移金属化合物に関する。
【選択図】なし

Description

本発明は、
式(I)
1n2MXm (I)
(但し、
1が、Mに直接的に配位結合する6−π−電子中央基を含む配位結合基であり、及び該配位結合基は、少なくとも1個の縮合した飽和又は不飽和C2−C30環状基を有し、該縮合環状基は、原素B、Al、Ga、In、Si、Ge、Sn、O、S、Se、Te、N、P、As及びSbから成る群から選ばれる少なくとも1種のヘテロ原子を環内に含み、該ヘテロ原子は、6−π−電子を含む中央基の炭素原子に直接的に結合し、及び前記ヘテロ原子は、環の構成要素ではない基も帯びて良いものであり、
Aが、基Z1及びZ2の間の二価のブリッジであり、
2が、Z1と同じ意味を有する配位結合基であり、又はZ2は、オープンペンタジエニルを含有する基、シクロペンタジエニルを含有する基又は複素環の、5−又は6−員の、6−π−電子含有基であり、
n=0又は1、
Mが、元素周期表の3、4、5又は6族の元素又はランタニドの元素であり、
基Xが、同一又は異なるもので、及びそれぞれが、有機基又は無機基であり、2個の基Xが互いに結合することも可能であり、
mが、0、1又は2であり、
及び、3個の分子部分Z1、Z2及びAの内、少なくとも1個が、少なくとも1種のオレフィン性C=C二重結合を含んだ、2〜40個の原子を有する1価の有機基を有する、)
の有機金属遷移金属化合物に関する。
更に本発明は、このような置換パターンを有するリガンド、本発明の遷移金属化合物を少なくとも1種含む触媒組成物(catalyst system)、本発明に従う触媒の存在下に、少なくとも1種のオレフィンを重合又は共重合させることによりポリオレフィンを製造する方法、及び本発明のリガンド(ligand system)を有機金属遷移金属化合物の製造に使用する方法に関する。
有機金属遷移金属化合物の使用の研究と開発、特に、調整された(tailored)ポリオレフィンを製造する目的で、オレフィンを重合又は共重合させるための触媒成分としてのメタロセンの使用の研究と開発が、過去15年間に及び、大学と企業で熱心に行われてきた。
現在、メタロセン触媒組成物を使用して製造されるエチレンベースのポリオレフィンの市場部分が活発に成長してきている。
メタロセンのリガンド上での置換パターンを変化させると、活性中核(active site)の三次元的な状態が変化し、そして、電子的な構造も変化する。このように、例えば、触媒成分の重合挙動(重合特性)に影響を与え、及び最終的には、ポリマーの特性、例えば、コモノマー含有量、分岐の程度、鎖長さ、又はモル量(molar mass)にも影響を与え、及び従って、これらポリマーの巨視的な材料特性に影響を与えることが可能である。
オレフィン、特にエチレンの重合において、通常、少なくとも、1種の有機金属遷移金属化合物を含み、及びアルミノキサン、強ルイス酸、又はイオン性化合物等の共触媒を含む触媒組成物を、反応物中に沈殿物が形成されることを避けるために、担体形式で使用することもできる。
非特許文献1(Journal of Organometallic Chemistry 580(1999)、1〜16ページ)には、エチレンブリッジのフルオレニル−インデニルメタロセン及びω−アルケニル基を有するビスフルオレニルメタロセンが記載されている。これらは、自己不動態化(self-immobilization)の現象により、異分子触媒組成物(heterogeneous catalyst system)として使用可能なものである。
特許文献1(WO01/47939)には、結晶性の程度が低いプロペンのホモポリマー(単独重合体)を製造するために使用することが有利な複素環式メタロセンが記載されている。
Journal of Organometallic Chemistry 580(1999)、1〜16ページ WO01/47939
本発明の目的は、エチレンの重合用の触媒組成物の触媒成分として使用することができる新しい有機金属遷移金属化合物を見出すことにある。これらを使用して製造されたポリエチレンは、高いモル量(molar mass)、狭い分子量分布、及び分子量に依存する微細な鎖構造(連鎖構造)を有しているべきである。更に、経済的理由から、見出されるべきメタロセンは、合成が容易であるべきであり、そして、触媒のコストを最小限にし、及び仕上げられたポリマー中の触媒残留物を最小限にするために、高い活性を有しているべきである。
従って、冒頭に述べた式(I)の有機金属遷移金属化合物が見出された。
1は、配位結合基であり、特に負に単価に荷電した基であり、該配位結合基は、Mに直接的に配位結合する6−π−電子中央基、特にシクロペンタジエニル基を含んでおり、及び少なくとも1個の縮合した(fused-on)飽和又は不飽和C2−C30環状基を有し、該縮合環状基は、原子B、Al、Ga、In、Si、Ge、Sn、O、S、Se、Te、N、P、As及びSb、特にO、S、Se、Te、N及びP、好ましくはS及びN、極めて好ましくはSから成る群から選ばれる少なくとも1種のヘテロ原子を環内に含み、該ヘテロ原子は、6−π−電子を含む中央基の炭素原子に直接的に結合し、及びヘテロ原子は、環の構成要素ではない基も帯びて良いものである。このような基の例は、1〜40個の炭素原子を有する有機基、例えば、環式、分岐、又は非分岐のC1−C20−、好ましくはC1−C10−アルキル基、C2−C20−、好ましくはC2−C8−アルケニル基、1〜10個、好ましくは1〜4個の炭素原子をアルキル部に有し、及び6〜22個、好ましくは6〜10個の炭素原子をアリール部に有するアリール又はアルキルアリール又はアリールアルキル基である。上述した基内の個々の炭素原子又は炭化水素単位、例えば、CH又はCH2基は、Si、N、O又はS等のヘテロ原子によって置き換え(置換:replace)られても良い。縮合した、ヘテロ原子を含有したC2−C30環状基中の炭素原子を測定するのに、6−π−電子中央基の環状炭素は、数えていない。
Aは、基Z1及びZ2の間の二価のブリッジ基(bridging group)であり、及び、2個の基Z1とZ2に直接結合した1個又は2個の原子に加え、置換基として別の基を含んで良いものである。
Aの例は、
Figure 2008501659
−B(Ra)−、−B(NRab)−、−Al(Ra)−、−O−、−S−、−S(O)−、−S(O2)−、−N(Ra)−、−C(O)−、−P(Ra)−又は−P(O)(Ra)−であり、
好ましくは、
Figure 2008501659
(但し、
1は、シリコン、ゲルマニウム、又はスズ、好ましくはシリコン又はゲルマニウム、特に好ましくはシリコンであり、及び、
a、Rb及びRcは、同一又は異なるもので、そして、それぞれが水素原子、ハロゲン原子、トリメチルシリル基、C1−C10−、好ましくはC1−C3−アルキル基、C1−C10−フルオロアルキル基、C6−C10−フルオロアリール基、C6−C10−アリール基、C1−C10−、好ましくはC1−C3−アルコキシ基、C7−C15−アルキルアリールオキシ基、C2−C10−、好ましくはC2−C4−アルケニル基、C7−C40−アリールアルキル基、C8−C40−アリールアルケニル基、又はC7−C40−アルキルアリール基であり、又は2個の隣接する基が、これらを結合している原子と共に、4〜15個の炭素原子を有する飽和又は不飽和の環を形成している)である。
Aは、好ましくは置換されたシリレン基又は置換されたエチレン基である。
2は、Z1と同じ意味を有する配位結合基であるが、しかし、Z2はZ1と同一であってはならず、又はZ2は、オープンペンタジエニルを含有する基、シクロペンタジエニルを含有する基、(例えば、単一置換又は複数置換又は無置換のシクロペンタジエニル−、インデニル−、又はフルオレニル基等のもの)、又は置換された又は無置換のピロロリル、ジボロレニル、又はボリネート(borinate)基等の、複素環の、5−又は6−員の6−π−電子を含む基である。
nは、0又は1である。nが0の場合、有機金属遷移金属化合物は、架橋結合をしていない(アンブリッジ)。nが1の場合、有機金属遷移金属化合物は、架橋結合をしている。nが1であることが好ましい。
Mは、元素周期表の3、4、5又は6族の元素又はランタニドの元素であり、例えば、チタニウム、ジルコニウム、ハフニウム、バナジウム、ニオビウム、タンタル、クロム、モリブデン、又はタングステンであり、好ましくはチタニウム、ジルコニウム、ハフニウム、特に好ましくはジルコニウム及びハフニウム、及び極めて好ましくはジルコニウムである。
基Xは、同一又は異なるもので、同一であることが好ましく、及びそれぞれが、有機基又は無機基であり、2個の基Xが互いに結合されることも可能である。特に、Xは、ハロゲン、例えば、フルオリン、塩素、臭素、ヨウ素であり、好ましくは、塩素、水素、C1−C20−、好ましくはC1−C4−アルキル、C2−C20−、好ましくはC2−C4−アルケニル、C6−C22−、好ましくはC6−C10−アリール、1〜10個、好ましくは1〜4個の炭素原子をアルキル部に有し、及び6〜22個、好ましくは6〜10個の炭素原子をアリール部に有するアルキルアリール又はアリールアルキル基、−ORd又は−NRde、好ましくは−ORdで、2個の基Xが互いに結合されることも可能であり、好ましくは、2個の基−ORdであり、2個の基−ORdは、特に、それぞれが置換された又は無置換の1,1‘−ビ−2−フェノキシド基である。2個の基Xは、置換された、又は無置換のジエンリガンド、特に1,3−ジエンリガンドを形成することも可能である。基Rd及びReは、それぞれが、C1−C10−、好ましくはC1−C4−アルキル、C6−C15−、好ましくはC6−C10−アリール、それぞれが、1〜10個、好ましくは1〜4個の炭素原子をアルキル部に有し、及び6〜22個、好ましくは6〜10個の炭素原子をアリール部に有するアルキルアリール、アリールアルキル、フルオロアルキル、又はフルオロアリールである。極めて好ましくは、Xは塩素又はメチルである。
インデックス(指標)mは、0、1又は2であり、m+2が、通常、Mの酸化数に相当し、及び元素周期表の第4族の場合には、mは、通常、2であることが好ましい。Mがクロムの場合には、mは、好ましくは、0又は1、特に0である。
3個の分子部分Z1、Z2及びAの内、少なくとも1個は、少なくとも1種のオレフィン性C=C二重結合を含んだ、2〜40個の原子を有する1価の有機基を有している。この基は、元素周期表の第14、15、16及び17族からのヘテロ原子も含むことができる。このような基の例は、直鎖状(linear)又は分岐C2−C20−、好ましくはC2−C10−アルケニル基、C5−C20−、好ましくはC5−C10−シクロアルケニル基、C8−C40−アルケニルアリール又はアリールアルケニル基で、基は、1個以上のヘテロ原子を含んでも良く、ヘテロ原子は、好ましくは、Si、Ge、N、P、O及びSから成る群、特にSi、N、及びOから成る群から選択されることが好ましく、例えば、C4−C20−アルケニルジアルキルシリル基、C2−C20−アルケンオキシ基、又はC2−C20−アルケニルアミド基である。
このような基の好ましい例は、アリル(allyl)、3−ブテン−1−イル、5−ヘキセン−1−イル、7−オクセン−1−イル、3−シクロヘキセン−1−イル、2−(アリルジメチルシリル)エチル、1−(アリルジメチルシルオキシ)メチル、4−(2−シクロペンテニル)ブト−1−イル、4−(3−ブテニルジメチルシルオキシ)フェニル、5−ヘキセニルオキシ、ジメチル−7−オクテニルシリル、6−(3−ブテニル)ピリド−2−イル、3,5−ヘキサジエニル、4−(5−ヘキセニル)フェニル及び4−(7−オクテニル)ベンジルである。
上述した有機金属遷移金属化合物は、好ましくは、式(II)、
Figure 2008501659
(但し、
Mは、元素周期表の3、4、5又は6族の元素又はランタニドの元素であり、
基Xが、同一又は異なるもので、及びそれぞれが、有機基又は無機基であり、2個の基Xが互いに結合して二価の基を形成することも可能であり、
mが、0、1又は2であり、
Figure 2008501659
が、二価の基、
Figure 2008501659
又は、
Figure 2008501659
であり、
1が、水素又は1〜40個の炭素原子を有する有機基であり、
2が、水素又は1〜40個の炭素原子を有する有機基であり、
又は、
1とR2が、共同で、
Figure 2008501659
又は
Figure 2008501659
を意味する二価の基
Figure 2008501659
を形成し、
3が、水素又は1〜40個の炭素原子を有する有機基であり、
4が、水素又は1〜40個の炭素原子を有する有機基であり、
又は、R3とR4が、共同で、
Figure 2008501659
又は
Figure 2008501659
を意味する二価の基
Figure 2008501659
を形成し、
5が、水素又は1〜40個の炭素原子を有する有機基であり、
6が、水素又は1〜40個の炭素原子を有する有機基であり、
又は、R5とR6が、共同で、
Figure 2008501659
又は
Figure 2008501659
を意味する二価の基、
Figure 2008501659
を形成し、
7、R8が、同一又は異なるもので、及びそれぞれが水素又は1〜40個の炭素原子を有する有機基であり、又はR7とR8とが、これらを結合させる原子と共に、単環式又は多環式の環状基(ring system)を形成し、該環状基は更に置換されても良く、
基R9、R10、R11及びR12が、同一又は異なるもので、及びそれぞれが水素又は1〜40個の炭素原子を有する有機基であり、又は2個の隣接する基R9、R10、R11又はR12が、これらを結合させる原子と共に、単環式又は多環式の環状基を形成し、該環状基は更に置換されても良く、
13、R14が、同一又は異なるもので、及びそれぞれが水素又は1〜40個の炭素原子を有する有機基であり、又はR13とR14とが、これらを結合させる原子と共に、単環式又は多環式の環状基を形成し、該環状基は更に置換されても良く、
15、R16、R17及びR18が、同一又は異なるもので、及びそれぞれが水素又は1〜40個の炭素原子を有する有機基であり、又は2個の隣接する基R15、R16、R17又はR18が、これらを結合させる原子と共に、単環式又は多環式の環状基を形成し、該環状基は更に置換されても良く、
19、R20が、同一又は異なるもので、及びそれぞれが水素又は1〜40個の炭素原子を有する有機基であり、又はR19とR20とが、これらを結合させる原子と共に、単環式又は多環式の環状基を形成し、該環状基は更に置換されても良く、
21、R22、R23及びR24が、同一又は異なるもので、及びそれぞれが水素又は1〜40個の炭素原子を有する有機基であり、又は2個の隣接する基R21、R22、R23又はR24が、これらを結合させる原子と共に、単環式又は多環式の環状基を形成し、該環状基は更に置換されても良く、
25、R26が、同一又は異なるもので、及びそれぞれが水素又は1〜40個の炭素原子を有する有機基であり、又はR25とR26とが、これらを結合させる原子と共に、単環式又は多環式の環状基を形成し、該環状基は更に置換されても良く、
A’が、2個の置換されたシクロペンタジエニルリガンドの間のブリッジ構造要素であり、及び2個の置換されたシクロペンタジエニルリガンドに直接的に結合している1個又は2個の原子に加え、更に置換基を含んでいても良く、
2価の基、
Eが、同一又は異なるもので、及びそれぞれが、BR27、AlR27、GaR27、InR27、Si(R272、Ge(R272、Sn(R272、O、S、Se、Te、NR27、PR27、AsR27、又はSbR27であり、但し、基R27が、同一又は異なるもので、及びそれぞれが水素又は1〜40個の炭素原子を有する有機基であり、
及び、
ブリッジ構造要素基A’の基を含む基R1〜R27の少なくとも1個が、2〜40個の炭素原子を含む1価のオレフィン不飽和の有機基である。)
を含むものである。
Mは、元素周期表の3、4、5又は6族の元素又はランタニドの元素であり、例えば、チタニウム、ジルコニウム、ハフニウム、バナジウム、ニオビウム、タンタル、クロム、モリブデン、又はタングステンであり、好ましくはチタニウム、ジルコニウム、ハフニウム、特に好ましくはジルコニウム及びハフニウム、及び極めて好ましくはジルコニウムである。
基Xは、同一又は異なるもので、同一であることが好ましく、及びそれぞれが、有機基又は無機基であり、2個の基Xが互いに結合されることも可能である。特に、Xは、ハロゲン、例えば、フルオリン、塩素、臭素、ヨウ素であり、好ましくは、塩素、水素、C1−C20−、好ましくはC1−C4−アルキル、C2−C20−、好ましくはC2−C4−アルケニル、C6−C22−、好ましくはC6−C10−アリール、1〜10個、好ましくは1〜4個の炭素原子をアルキル部に有し、及び6〜22個、好ましくは6〜10個の炭素原子をアリール部に有するアルキルアリール又はアリールアルキル基、−ORd又は−NRde、好ましくは−ORdで、2個の基Xが互いに結合されることも可能であり、好ましくは、2個の基−ORdであり、該2個の基−ORdは、特に、それぞれが置換された又は無置換の1,1‘−ビ−2−フェノキシド基である。2個の基Xは、置換された、又は無置換のジエンリガンド、特に1,3−ジエンリガンドを形成することも可能である。基Rd及びReは、それぞれが、C1−C10−、好ましくはC1−C4−アルキル、C6−C15−、好ましくはC6−C10−アリール、それぞれが、1〜10個、好ましくは1〜4個の炭素原子をアルキル部に有し、及び6〜22個、好ましくは6〜10個の炭素原子をアリール部に有するアルキルアリール、アリールアルキル、フルオロアルキル、又はフルオロアリールである。極めて好ましくは、Xは塩素又はメチルである。
インデックス(指標)mは、0、1又は2であり、m+2が、通常、Mの酸化数に相当し、及び元素周期表の第4族の場合には、mは、通常、2であることが好ましい。Mがクロムの場合には、mは、好ましくは、0又は1、特に0である。
1は、水素又は1〜40個の炭素原子を有する有機基である。R1は、好ましくは、環式、分岐、又は非分岐のC1−C20−、好ましくはC1−C8−アルキル基、C2−C20−、好ましくはC2−C8−アルケニル基、1〜10個、好ましくは1〜(4)個の炭素原子をアルキル部に有し、及び6〜22個、好ましくは6〜10個の炭素原子をアリール部に有するアリールアルキル基、又はC4−C8−ヘテロ芳香族基であり、好ましいヘテロ原子は、N、O、S及びP、特にO及びSである。特に好ましい基R1の例は、水素、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、シクロペンチル、n−ヘキシル、シクロヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、ベンジル、2−フェニルエチル、チエニル、フリル、メチルチエニル、及びメチルフリル、特にメチル、エチル及びイソプロピルである。
2は、水素又は1〜40個の炭素原子を有する有機基である。R2は、好ましくは、水素、環式、分岐、又は非分岐のC1−C20−、好ましくはC1−C8−アルキル基、C2−C20−、好ましくはC2−C8−アルケニル基、1〜10個、好ましくは1〜4個の炭素原子をアルキル部に有し、及び6〜22個、好ましくは6〜10個の炭素原子をアリール部に有するアリールアルキル基である。特に好ましい基R2の例は、水素、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、シクロペンチル、n−ヘキシル、シクロヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、ベンジル及び2−フェニルエチル、特に水素、メチル、エチル、及びイソプロピルである。R2は、特に好ましくは、水素である。
3は、水素又は1〜40個の炭素原子を有する有機基である。R3は、好ましくは、水素、環式、分岐、又は非分岐のC1−C20−、好ましくはC1−C8−アルキル基、C2−C20−、好ましくはC2−C8−アルケニル基、1〜10個、好ましくは1〜4個の炭素原子をアルキル部に有し、及び6〜22個、好ましくは6〜10個の炭素原子をアリール部に有するアリールアルキル基、又は、C4−C8−ヘテロ芳香族基(ここで、ヘテロ原子は、好ましくはN、O、S及びP、特にO及びSである)である。特に好ましい基R3の例は、水素、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、シクロペンチル、n−ヘキシル、シクロヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、ベンジル及び2−フェニルエチル、チエニル、フリル、メチルチエニル、及びメチルフリル、特にメチル、エチル及びイソプロピルである。
4は、水素又は1〜40個の炭素原子を有する有機基である。R4は、好ましくは、水素、環式、分岐、又は非分岐のC1−C20−、好ましくはC1−C8−アルキル基、C2−C20−、好ましくはC2−C8−アルケニル基、1〜10個、好ましくは1〜4個の炭素原子をアルキル部に有し、及び6〜22個、好ましくは6〜10個の炭素原子をアリール部に有するアリールアルキル基、又は、C4−C8−ヘテロ芳香族基(ここで、ヘテロ原子は、好ましくはN、O、S及びP、特にO及びSである)である。特に好ましい基R4の例は、水素、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、シクロペンチル、n−ヘキシル、シクロヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、ベンジル、2−フェニルエチル、チエニル、フリル、メチルチエニル、及びメチルフリル、特にメチル、エチル及びイソプロピルである。
基R3とR4は、共同して、
Figure 2008501659
又は、
Figure 2008501659
を意味する、二価の基、
Figure 2008501659
を形成することも可能である。
5は、水素又は1〜40個の炭素原子を有する有機基である。R5は、好ましくは、水素、環式、分岐、又は非分岐のC1−C20−、好ましくはC1−C8−アルキル基、C2−C20−、好ましくはC2−C8−アルケニル基、1〜10個、好ましくは1〜4個の炭素原子をアルキル部に有し、及び6〜22個、好ましくは6〜10個の炭素原子をアリール部に有するアリールアルキル基、又は、C4−C8−ヘテロ芳香族基(ここで、ヘテロ原子は、好ましくはN、O、S及びP、特にO及びSである)である。特に好ましい基R5の例は、水素、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、シクロペンチル、n−ヘキシル、シクロヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、ベンジル、2−フェニルエチル、チエニル、フリル、メチルチエニル、及びメチルフリル、特にメチル、エチル及びイソプロピルである。
6は、水素又は1〜40個の炭素原子を有する有機基である。R6は、好ましくは、水素、環式、分岐、又は非分岐のC1−C20−、好ましくはC1−C8−アルキル基、C2−C20−、好ましくはC2−C8−アルケニル基、1〜10個、好ましくは1〜4個の炭素原子をアルキル部に有し、及び6〜22個、好ましくは6〜10個の炭素原子をアリール部に有するアリールアルキル基、又は、C4−C8−ヘテロ芳香族基(ここで、ヘテロ原子は、好ましくはN、O、S及びP、特にO及びSである)である。特に好ましい基R6の例は、水素、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、シクロペンチル、n−ヘキシル、シクロヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、ベンジル、2−フェニルエチル、チエニル、フリル、メチルチエニル、及びメチルフリル、特にメチル、エチル及びイソプロピルである。
基R5とR6は、共同して、
Figure 2008501659
又は、
Figure 2008501659
を意味する、二価の基、
Figure 2008501659
を形成することも可能である。
7、R8は、同一又は異なるもので、及びそれぞれが水素又は1〜40個の炭素原子を有する有機基であり、又はR7とR8とが、これらを結合させる原子と共に、単環式又は多環式の環状基を形成し、該環状基は更に置換されて良いものである。
7は、好ましくは、水素、又は環式、分岐、又は非分岐のC1−C20−、好ましくはC1−C10−アルキル基、C2−C20−、好ましくはC2−C8−アルケニル基、1〜10個、好ましくは1〜4個の炭素原子をアルキル部に有し、及び6〜22個、好ましくは6〜10個の炭素原子をアリール部に有するアリールアルキル基である。特に好ましい基R7の例は、水素、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、シクロペンチル、n−ヘキシル、シクロヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、ベンジル、2−フェニルエチルであり、特に、水素、メチル、エチル及びイソプロピルであり、極めて好ましくは、メチルである。
8は、好ましくは、水素、又は1〜10個、好ましくは1〜4個の炭素原子をアルキル部に有し、及び6〜22個、好ましくは6〜10個の炭素原子をアリール部に有する、無置換の、又はアルキル置換されたC6−C40−アリール基であり、該基は、ハロゲン化することも可能である。基R8の好ましい例は、水素、フェニル、2−トリル、3−トリル、4−トリル、2,3−ジメチルフェニル、2,4−ジメチルフェニル、2,5−ジメチルフェニル、2,6−ジメチルフェニル、3,4−ジメチルフェニル、3,5−ジメチルフェニル、3,5−ジ(tert−ブチル)フェニル、2,4,6−トリメチルフェニル、2,3,4−トリメチルフェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、フェナンスリル(phenanthryl)、p−イソプロピルフェニル、p−tert−ブチルフェニル、p−s−ブチルフェニル、p−シクロヘキシルフェニル、及びp−トリメチルシリルフェニルである。
共同して環式環状基を形成することも可能な基R7とR8は、好ましくは、置換された、又は無置換の、特に無置換の1,3−ブタジエン−1,4−ジイル基を形成する。
基R9、R10、R11及びR12は、同一又は異なるもので、及びそれぞれが水素又は1〜40個の炭素原子を有する有機基であり、又は2個の隣接する基R9、R10、R11及びR12が、これらを結合させる原子と共に、単環式又は多環式の環状基を形成し、該環状基は更に置換されて良いものである。基R9、R10、R11及びR12は、好ましくは、それぞれが、互いに独立して、水素、又は環式、分岐、又は非分岐のC1−C20−、好ましくはC1−C10−アルキル基、C2−C20−、好ましくはC2−C8−アルケニル基、1〜10個、好ましくは1〜4個の炭素原子をアルキル部に有し、及び6〜22個、好ましくは6〜10個の炭素原子をアリール部に有するアリール又はアルキルアリール、又はアリールアルキル基である。特に好ましい基R9、R10、R11及びR12の例は、水素、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、n−ペンチル、シクロペンチル、n−ヘキシル、シクロヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、フェニル、2−トリル、3−トリル、4−トリル、2,3−ジメチルフェニル、2,4−ジメチルフェニル、2,5−ジメチルフェニル、2,6−ジメチルフェニル、3,4−ジメチルフェニル、3,5−ジメチルフェニル、3,5−ジ(tert−ブチル)フェニル、2,4,6−トリメチルフェニル、2,3,4−トリメチルフェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、フェナンスリル、p−イソプロピルフェニル、p−tert−ブチルフェニル、p−s−ブチルフェニル、p−シクロヘキシルフェニル、及びp−トリメチルシリルフェニル、ベンジル及び2−フェニルエチルであり、特に水素、メチル、エチル、イソプロピル及びt−ブチルであり、極めて好ましくは水素である。
基R13及びR14は、同一又は異なるもので、及びそれぞれが水素又は1〜40個の炭素原子を有する有機基であり、又はR13とR14とが、これらを結合させる原子と共に、単環式又は多環式の環状基を形成し、該環状基は更に置換されて良いものであり、この場合、これらは、好ましくは、置換された、又は無置換の、特に無置換の1,3−ブタジエン−1,4−ジイル基を形成する。R13とR14は、好ましくは、それぞれが、水素、又は環式、分岐、又は非分岐のC1−C20−、好ましくはC1−C10−アルキル基、C2−C20−、好ましくはC2−C8−アルケニル基、1〜10個、好ましくは1〜4個の炭素原子をアルキル部に有し、及び6〜22個、好ましくは6〜10個の炭素原子をアリール部に有するアリール又はアルキルアリール、又はアリールアルキル基である。基R13及びR14の特に好ましい例は、水素、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、n−ペンチル、シクロペンチル、n−ヘキシル、シクロヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、フェニル、2−トリル、3−トリル、4−トリル、2,3−ジメチルフェニル、2,4−ジメチルフェニル、2,5−ジメチルフェニル、2,6−ジメチルフェニル、3,4−ジメチルフェニル、3,5−ジメチルフェニル、3,5−ジ(tert−ブチル)フェニル、2,4,6−トリメチルフェニル、2,3,4−トリメチルフェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、フェナンスリル、p−イソプロピルフェニル、p−tert−ブチルフェニル、p−s−ブチルフェニル、p−シクロヘキシルフェニル、及びp−トリメチルシリル、ベンジル、及び2−フェニルエチル、特に水素、メチル、エチル、イソプロピル、及びt−ブチルであり、極めて好ましくは水素である。
基R15、R16、R17及びR18は、同一又は異なるもので、及びそれぞれが水素又は1〜40個の炭素原子を有する有機基であり、又は2個の隣接する基R15、R16、R17及びR18が、これらを結合させる原子と共に、単環式又は多環式の環状基を形成し、該環状基は更に置換されて良いものである。基R15、R16、R17及びR18は、好ましくは、それぞれが、互いに独立して、水素、又は環式、分岐、又は非分岐のC1−C20−、好ましくはC1−C10−アルキル基、C2−C20−、好ましくはC2−C8−アルケニル基、1〜10個、好ましくは1〜4個の炭素原子をアルキル部に有し、及び6〜22個、好ましくは6〜10個の炭素原子をアリール部に有するアリール又はアルキルアリーリ、又はアリールアルキル基である。特に好ましい基R15、R16、R17及びR18の例は、水素、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、n−ペンチル、シクロペンチル、n−ヘキシル、シクロヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、フェニル、2−トリル、3−トリル、4−トリル、2,3−ジメチルフェニル、2,4−ジメチルフェニル、2,5−ジメチルフェニル、2,6−ジメチルフェニル、3,4−ジメチルフェニル、3,5−ジメチルフェニル、3,5−ジ(tert−ブチル)フェニル、2,4,6−トリメチルフェニル、2,3,4−トリメチルフェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、フェナンスリル、p−イソプロピルフェニル、p−tert−ブチルフェニル、p−s−ブチルフェニル、p−シクロヘキシルフェニル、及びp−トリメチルシリルフェニル、ベンジル又は2−フェニルエチルであり、特に水素、メチル、エチル、イソプロピル及びt−ブチルであり、極めて好ましくは水素である。
基R19及びR20は、同一又は異なるもので、及びそれぞれが水素又は1〜40個の炭素原子を有する有機基であり、又はR19とR20とが、これらを結合させる原子と共に、単環式又は多環式の環状基を形成し、該環状基は更に置換されて良いものであり、この場合、これらは、好ましくは、置換された、又は無置換の、特に無置換の1,3−ブタジエン−1,4−ジイル基を形成する。R19とR20は、好ましくは、それぞれが、水素、又は環式、分岐、又は非分岐のC1−C20−、好ましくはC1−C10−アルキル基、C2−C20−、好ましくはC2−C8−アルケニル基、1〜10個、好ましくは1〜4個の炭素原子をアルキル部に有し、及び6〜22個、好ましくは6〜10個の炭素原子をアリール部に有するアリール又はアルキルアリール、又はアリールアルキル基である。基R19及びR20の特に好ましい例は、水素、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、n−ペンチル、シクロペンチル、n−ヘキシル、シクロヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、フェニル、2−トリル、3−トリル、4−トリル、2,3−ジメチルフェニル、2,4−ジメチルフェニル、2,5−ジメチルフェニル、2,6−ジメチルフェニル、3,4−ジメチルフェニル、3,5−ジメチルフェニル、3,5−ジ(tert−ブチル)フェニル、2,4,6−トリメチルフェニル、2,3,4−トリメチルフェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、フェナンスリル、p−イソプロピルフェニル、p−tert−ブチルフェニル、p−s−ブチルフェニル、p−シクロヘキシルフェニル、及びp−トリメチルシリルフェニル、ベンジル、又は2−フェニルエチルであり、特に水素、メチル、エチル、イソプロピル、及びt−ブチルであり、極めて好ましくは水素である。
基R21、R22、R23及びR24は、同一又は異なるもので、及びそれぞれが水素又は1〜40個の炭素原子を有する有機基であり、又は2個の隣接する基R21、R22、R23及びR24が、これらを結合させる原子と共に、単環式又は多環式の環状基を形成し、該環状基は更に置換されて良いものである。基R21、R22、R23及びR24は、好ましくは、それぞれが、互いに独立して、水素、又は環式、分岐、又は非分岐のC1−C20−、好ましくはC1−C10−アルキル基、C2−C20−、好ましくはC2−C8−アルケニル基、1〜10個、好ましくは1〜4個の炭素原子をアルキル部に有し、及び6〜22個、好ましくは6〜10個の炭素原子をアリール部に有するアリール又はアルキルアリール、又はアリールアルキル基である。特に好ましい基R21、R22、R23及びR24の例は、水素、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、n−ペンチル、シクロペンチル、n−ヘキシル、シクロヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、フェニル、2−トリル、3−トリル、4−トリル、2,3−ジメチルフェニル、2,4−ジメチルフェニル、2,5−ジメチルフェニル、2,6−ジメチルフェニル、3,4−ジメチルフェニル、3,5−ジメチルフェニル、3,5−ジ(tert−ブチル)フェニル、2,4,6−トリメチルフェニル、2,3,4−トリメチルフェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、フェナンスリル、p−イソプロピルフェニル、p−tert−ブチルフェニル、p−s−ブチルフェニル、p−シクロヘキシルフェニル、及びp−トリメチルシリルフェニル、ベンジル及び2−フェニルエチルであり、特に水素、メチル、エチル、イソプロピル及びt−ブチルであり、極めて好ましくは水素である。
基R25及びR26は、同一又は異なるもので、及びそれぞれが水素又は1〜40個の炭素原子を有する有機基であり、又はR25とR26とが、これらを結合させる原子と共に、単環式又は多環式の環状基を形成し、該環状基は更に置換されて良いものであり、この場合、これらは、好ましくは、置換された、又は無置換の、特に無置換の1,3−ブタジエン−1,4−ジイル基を形成する。R25とR26は、好ましくは、それぞれが、水素、又は環式、分岐、又は非分岐のC1−C20−、好ましくはC1−C10−アルキル基、C2−C20−、好ましくはC2−C8−アルケニル基、1〜10個、好ましくは1〜4個の炭素原子をアルキル部に有し、及び6〜22個、好ましくは6〜10個の炭素原子をアリール部に有するアリール又はアルキルアリール、又はアリールアルキル基である。基R25及びR26の特に好ましい例は、水素、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、n−ペンチル、シクロペンチル、n−ヘキシル、シクロヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、フェニル、2−トリル、3−トリル、4−トリル、2,3−ジメチルフェニル、2,4−ジメチルフェニル、2,5−ジメチルフェニル、2,6−ジメチルフェニル、3,4−ジメチルフェニル、3,5−ジメチルフェニル、3,5−ジ(tert−ブチル)フェニル、2,4,6−トリメチルフェニル、2,3,4−トリメチルフェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、フェナンスリル、p−イソプロピルフェニル、p−tert−ブチルフェニル、p−s−ブチルフェニル、p−シクロヘキシルフェニル、及びp−トリメチルシリルフェニル、ベンジル、又は2−フェニルエチルであり、特に水素、メチル、エチル、イソプロピル、及びt−ブチルであり、極めて好ましくは水素である。
A’は、2個の置換されたシクロペンタジエニルリガンドの間のブリッジ構造要素であり、及び2個の置換されたシクロペンタジエニルリガンドに直接的に結合している1個の原子又は2個(両方)の原子に加え、置換基として別の基を含んでいても良いものである。
A’の例は、
Figure 2008501659
−B(Ra)−、−B(NRab)−、−Al(Ra)−、−O−、−S−、−S(O)−、−S(O2)−、−N(Ra)−、−C(O)−、−P(Ra)−又は−P(O)(Ra)−、
好ましくは、
Figure 2008501659
(但し、
1は、シリコン、ゲルマニウム、又はスズ、好ましくはシリコン又はゲルマニウム、特に好ましくはシリコンであり、及び、
a、Rb及びRcは、同一又は異なるもので、そして、それぞれが水素原子、ハロゲン原子、トリメチルシリル基、C1−C10−、好ましくはC1−C3−アルキル基、C1−C10−フルオロアルキル基、C6−C10−フルオロアリール基、C6−C10−アリール基、C1−C10−、好ましくはC1−C3−アルコキシ基、C7−C15−アルキルアリールオキシ基、C2−C10−、好ましくはC2−C4−アルケニル基、C7−C40−アリールアルキル基、C8−C40−アリールアルケニル基、又はC7−C40−アルキルアリール基であり、又は2個の隣接する基が、これらを結合している原子と共に、4〜15個の炭素原子を有する飽和又は不飽和の環を形成している)
である。A’は、好ましくは置換されたシリレン基又は置換されたエチレン基であり、特に置換されたエチレン基である。
二価の基Eは、同一又は異なるもので、特に同一のものであり、及びそれぞれが、BR27、AlR27、GaR27、InR27、Si(R272、Ge(R272、Sn(R272、O、S、Se、Te、NR27、PR27、AsR27、又はSbR27であり、特に、O、S又はNR27であり、但し、基R27が、同一又は異なるもので、及びそれぞれが水素又は1〜40個の炭素原子を有する有機基、特にC1−C20−、好ましくはC1-4−アルキル、C2−C20−、好ましくはC2−C4−アルケニル、C6−C22−、好ましくはC6−C10−アリール、1〜10個、好ましくは1〜4個の炭素原子をアルキル部に有し、及び6〜22個、好ましくは6〜10個の炭素原子をアリール部に有するアルキルアリーリ又はアリールアルキル基である。Eは、好ましくはSである。
ブリッジ構造要素基A’の基を含めた基R1〜R27の少なくとも1個、特に1個が、2〜40個の炭素原子を含むオレフィン不飽和の有機基、特にω−アルケニル基であり、ここで、ω−アルケニル基は、末端ビニル基CH2=CH−を帯びた基である。
本発明に従えば、基R1〜R27は、炭素原子又は水素原子の位置に別のヘテロ原子、特にSi、N、P、O、S、F及びClからなる群から選択されるヘテロ原子、又は保護基(protective group)によって改質(変性:modify)されても良い官能基も、(式(I)又は(II)の新規な有機金属遷移金属化合物の重合特性を変えることなく、これらヘテロ原子又は官能基が、重合条件の下に、化学的に不活性である限りにおいて、)含んで良い。
更に、本発明に従う置換基を以下に詳細に説明するが、本発明に従う置換基はこれらに限られるものではない。
本願で使用されている「1〜40個の炭素原子を有する有機基」という用語は、例えば、C1−C40−アルキル基、C1−C10−フルオロアルキル基、C1−C12−アルコキシ基、飽和C3−C20−複素環式基、C6−C40−アリール基、C2−C40−ヘテロ芳香族基、C6−C10−フルオロアリール基、C6−C10−アリールオキシ基、C3−C18−トリアルキルシリル基、C2−C20−アルケニル基、C2−C20−アルキニル基、C7−C40−アリールアルキル基、又はC8−C40−アリールアルケニル基を意味する。各場合において、有機基は、有機化合物から誘導される。従って、1個の炭素原子を有する3種の異なる有機基が、原則として、有機化合物メタノールから誘導されるが、すなわち、メチル(H3C−)、メトキシ(H3C−O−)及びヒドロキシメチル(HOC(H2)−)である。
本願明細書に使用される「アルキル」という用語は、直鎖状(線状)、又は単一分岐又は複数分岐した飽和炭化水素を含み、炭化水素は環状であっても良い。好ましくは、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、n−ノニル、n−デシル、シクロペンチル、シクロヘキシル、イソプロピル、イソブチル、イソペンチル、イソヘキシル、sec−ブチル、又はtert−ブチル等のC1−C18−アルキルである。
本願明細書に使用される「アルケニル」という用語は、少なくとも1個のC−C二重結合を有し、所望により複数のC−C二重結合を有する直鎖状、又は単一分岐又は複数分岐した炭化水素を含み、複数C−C二重結合は、積層状又は交互状(conjugated)であって良い。
本願明細書に使用される「飽和複素環式基」という概念は、例えば、1個以上の炭素原子、CH基及び/又はCH2基がヘテロ原子、好ましくは、O、S、N及びPからなる群から選ばれるヘテロ原子に置き換えられる、単環式、又は多環式の、置換又は無置換の炭化水素基を意味する。置換又は無置換の、飽和複素環式基の好ましい例は、ピロロリジニル、イミダゾリジニル、ピラゾリジニル、ピペリジル、ピペラジニル、モルホリニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチオフェニル、及びこれらと同等の物、及び又、これらの、メチル−、エチル−、プロピル−、イソプロピル−、及びtert−ブチル−置換誘導体である。
本願明細書に使用される「アリール」という用語は、例えば、芳香族の、及び適切である場合には、縮合した(fused)ポリ芳香族炭化水素置換基を意味し、これらは適切である場合には、1種以上の直鎖状又は分岐したC1−C18−アルキル、C1−C18−アルコキシ、C2−C10−アルケニル、又はC3−C15−アルキルアルケニル基によって単一置換又は複数置換されて良いものである。置換及び無置換アリール基の好ましい例は、特に、フェニル、4−メチルフェニル、4−エチルフェニル、4−プロピルフェニル、4−イソプロピルフェニル、4−tert−ブチルフェニル、4−メトキシフェニル、1−ナフチル、9−アンスリル、9−フェナンスリル、3,5−ジメチルフェニル、3,5−ジ−tert−ブチルフェニル又は4−トリフルオロメチルフェニルである。
本願明細書に使用される「ヘテロ芳香族基」という用語は、1個以上の炭素原子が、窒素、燐、酸素、又は硫黄原子又はこれらの組み合わせによって置き換えられた芳香族性炭化水素置換基を意味する。これらは、アリール基のように、適切である場合には、1種以上の直鎖状の、又は分岐したC1−C18−アルキル、C2−C10−アルケニル、又はC3−C15−アルキルアルケニルによって置換されて良いものである。好ましい例は、フリル、チエニル、ピリジル、ピラゾリル、イミダゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、ピリミジニル、ピラジニル、及びこれらと同等のものであり、及び又、これらの、メチル−、エチル−、プロピル−、イソプロピル−、及びtert−ブチル−置換誘導体である。
本願明細書に使用される「アリールアルキル」という用語は、そのアリール基が、アルキル鎖を介して分子の残余に結合しているアリール含有置換基を意味する。好ましい例は、ベンジル、置換ベンジル、フェネチル、置換フェネチル、及びこれらと同等のものである。
フルオロアルキル及びフルオロアリールという記述は、それぞれの置換基の少なくとも1個の水素原子、好ましくは複数の水素原子(最大全水素原子)が、フッ素原子に置き換えられていることを意味する。本発明に従う好ましいフッ素含有置換基の例は、トリフルオロメチル、2,2,2−トリフルオロエチル、ペンタフルオロフェニル、4−トリフルオロメチルフェニル、4−ペルフルオロ−tert−ブチルフェニル、及びこれらと同等のものである。
特に好ましくは、式(II)、
(但し、
Figure 2008501659
が、二価の基、
Figure 2008501659
又は
Figure 2008501659
であり、
Figure 2008501659
が、分子部分、
Figure 2008501659
又は
Figure 2008501659
であり、
Mが、元素周期表の第4族の元素であり、
mが2であり、
1が、1〜40個の炭素原子を有する有機基であり、
2が、水素であり、
7が、1〜40個の炭素原始を有する有機基であり、
8が、水素又は1〜40個の炭素原子を有する有機基であり、又はR7とR8とが、これらを結合させる原子と共に、単環式又は多環式の環状基を形成し、該環状基は更に置換されても良く、
A’が、
Figure 2008501659
(但し、R28、R29、R30及びR31が、同一又は異なるもので、及びそれぞれが水素又は1〜40個の炭素原子を有する有機基であり、又は2個の基R28、R29、及びR30が、これらを結合させる原子と共に、単環式又は多環式の環状基を形成し、該環状基は更に置換されても良く、pは2〜8である)であり、及び、
他の変数記号が、式(II)のために定義されたものと同等である、)
の有機金属遷移金属化合物である。
Mは、元素周期表の第4族の元素であり、好ましくは、ジルコニウム、又はハフニウム特に好ましくはジルコニウムである。
基R1は、1〜40個の炭素原子を有する有機基である。R1は、好ましくは、環式、分岐、又は非分岐のC1−C20−、好ましくはC1−C8−アルキル基、C2−C20−、好ましくはC2−C8−アルケニル基、1〜10個、好ましくは1〜4個の炭素原子をアルキル部に有し、及び6〜22個、好ましくは6〜10個の炭素原子をアリール部に有するアリールアルキル基、又はC4−C8−ヘテロ芳香族基であり、好ましいヘテロ原子は、N、O、S及びP、特にO及びSである。特に好ましい基R1の例は、水素、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、シクロペンチル、n−ヘキシル、シクロヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、ベンジル、2−フェニルエチル、チエニル、フリル、メチルチエニル、及びメチルフリル、特に、メチル、エチル、及びイソプロピルである。
7は、1〜40個の炭素原子を有する有機基であり、特に、環式、分岐、又は非分岐のC1−C20−、好ましくはC1−C8−アルキル基、C2−C20−、好ましくはC2−C8−アルケニル基、1〜10個、好ましくは1〜4個の炭素原子をアルキル部に有し、及び6〜22個、好ましくは6〜10個の炭素原子をアリール部に有するアリールアルキル基である。特に好ましいR7の例は、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、シクロペンチル、n−ヘキシル、シクロヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、ベンジル、及び2−フェニルエチル、特にメチル、エチル、及びイソプロピルであり、極めて好ましくはメチルである。
基R8は、水素、又は1〜40個の炭素原子を有する有機基であり、特に、水素、又は1〜10個、好ましくは1〜4個の炭素原子をアルキル部に有し、及び6〜22個、好ましくは6〜10個の炭素原子をアリール部に有する、無置換の、又はアルキル置換されたC6−C40−アリール基であり、該基は、ハロゲン化することも可能である。基R8の好ましい例は、水素、フェニル、2−トリル、3−トリル、4−トリル、2,3−ジメチルフェニル、2,4−ジメチルフェニル、2,5−ジメチルフェニル、2,6−ジメチルフェニル、3,4−ジメチルフェニル、3,5−ジメチルフェニル、3,5−ジ(tert−ブチル)フェニル、2,4,6−トリメチルフェニル、2,3,4−トリメチルフェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、フェナンスリル(phenanthryl)、p−イソプロピルフェニル、p−tert−ブチルフェニル、p−s−ブチルフェニル、p−シクロヘキシルフェニル、及びp−トリメチルシリルフェニルである。
基R7とR8とは、これらを結合させる原子と共に、単環式又は多環式の環状基を形成するものであり、好ましくは置換された、又は無置換の、特に無置換の1,3−ブタジエン−1,4−ジイル基を形成するものである。
A’は、
Figure 2008501659
(但し、R28、R29、R30及びR31が、同一又は異なるもので、及びそれぞれが水素又は1〜40個の炭素原子を有する有機基であり、好ましくはC1−C4−アルキル又はC6−C10−アリール基であり、又は2個の基R28、R29、及びR30、特にR28及びR29、又はR28及びR30が、これらを結合させる原子と共に、単環式又は多環式の、置換された又は無置換の環状基、特にシクロヘキサン環状基を形成するものである。)である。
28、R29及びR30は、好ましくは、それぞれが、水素、C1−C4−アルキル又はC6−C10−アリール、特に水素である。
31は、好ましくは、C1−C4−アルキル又はC6−C10−アリール基、特にメチル又はフェニルである。
pは、2〜8、特に2〜6である。
式(I)又は式(II)の新規な有機金属遷移金属化合物の例を以下に示すが、しかしながらこれらの例は、権利範囲を制限するものではない。
8−η5−[2−(3−メチルシクロペンタ[b]ベンゾチエニリデン)]−7−η5−(9−フルオレニリデン)−1−オクテンジルコニウムジクロリド
7−η5−[2−(3−メチルシクロペンタ[b]ベンゾチエニリデン)]−8−η5−(9−フルオレニリデン)−1−オクテンジルコニウムジクロリド
8−η5−[6−(5−メチルシクロペンタ[b]チエニリデン)]−7−η5−(9−フルオレニリデン)−1−オクテンジルコニウムジクロリド
8−η5−[6−(2,5−ジメチルシクロペンタ[b]ベンゾチエニリデン)]−7−η5−(9−フルオレニリデン)−1−オクテンジルコニウムジクロリド
8−η5−[6−(2,4,5−トリメチルシクロペンタ[b]チエニリデン)]−7−η5−(9−フルオレニリデン)−1−オクテンジルコニウムジクロリド
8−η5−[6−(2,3,4,5−テトラメチルシクロペンタ[b]チエニリデン)]−7−η5−(9−フルオレニリデン)−1−オクテンジルコニウムジクロリド
8−η5−[6−(3−フェニル−2,5−ジメチルシクロペンタ[b]チエニリデン)]−7−η5−(9−フルオレニリデン)−1−オクテンジルコニウムジクロリド
8−η5−[6−(5−イソプロピルシクロペンタ[b]チエニリデン)]−7−η5−(9−フルオレニリデン)−1−オクテンジルコニウムジクロリド
6−η5−[6−(5−メチルシクロペンタ[b]チエニリデン)]−5−η5−(9−フルオレニリデン)−1−ヘキセンジルコニウムジクロリド
6−η5−[6−(3−フェニル−2,5−ジメチルシクロペンタ[b]チエニリデン)]−5−η5−(9−フルオレニリデン)−1−ヘキセンジルコニウムジクロリド
8−η5−[6−(5−メチルシクロペンタ[b]チエニリデン)]−7−η5−[4−(2−メチルインデノ[b]チエニリデン)]−1−オクテンジルコニウムジクロリド
8−η5−[6−(2,4,5−トリメチルシクロペンタ[b]チエニリデン)]−7−η5−[4−(2−メチリンデノ[b]チエニリデン)]−1−オクテンジルコニウムジクロリド
8−η5−[6−(2,5−ジメチルシクロペンタ[b]チエニリデン)]−7−η5−[4−シクロペンタ[def]フェナンスリリデン]−1−オクテンジルコニウムジクロリド
1−η5−[6−(4−(ヘプト−6−エニル)−2,5−ジメチルシクロペンタ[b]チエニリデン)]−2−η5−[1−(2−メチル−9−チアシクロペンタ[b]フルオレニリデン)エタンジルコニウムジクロリド
8−η5−[6−(2−(ヘプト−6−エニル)−5−メチルシクロペンタ[b]チエニリデン)]−7−η5−[9−フルオレニリデン]−1−オクテンジルコニウムジクロリド
7−η5−[11−ベンゾ[b]フルオレニリデン]−8−η5−[6−(2,5−ジメチルシクロペンタ[b]チエニリデン)]−1−オクテンジルコニウムジクロリド
7−η5−[6−(2,5−ジメチルシクロペンタ[b]チエニリデン)]−7−η5−[9−フルオレニリデン]−1−オクテンジルコニウムジクロリド
2−η5−(9−フルオレニリデン)−2−η5−[6−(2−(hex−6−エニル)−5−メチルシクロペンタ[b]チエニリデン)]−プロパンジルコニウムジクロリド
8−η5−[6−(2,5−ジメチルシクロペンタ[b]チエニリデン)]−7−η5−[9−(3,6−ジ−tert−ブチル)フルオレニリデン]−1−オクテンジルコニウムジクロリド
1−η5−[6−(5−メチルシクロペンタ[b]チエニリデン)]−2−η5−[9−(2,7−ジ(oct−7−エニル)フルオレニリデン)エタンジルコニウムジクロリド
上述した、本発明に従う化合物の名称付けは、化合物、
8−η5−[2−(3−メチルシクロペンタ[b]ベンゾチエニリデン)]−7−η5−(9−フルオレニリデン)−1−オクテンジルコニウムジクロリド
Figure 2008501659
及び、化合物、
8−η5−[6−(5−メチルシクロペンタ[b]チエニリデン)]−7−η5−[4−(2−メチルインデノ[b]チエニリデン)]−1−オクテンジルコニウムジクロリド
Figure 2008501659
に基づいて示されている。
式(I)又は(II)の新規な有機金属遷移金属化合物は、エチレンの単独重合に使用された場合には、分子量に依存した、高いモラーマス(モル量:molar mass)及び微細な鎖構造を有するポリエチレンを与える。このポリエチレンは、狭いモラーマス分布も有している。
式(I)又は(II)の新規な有機金属遷移金属化合物は、Journal of Organometallic Chemistry 580,(1999),1〜16、及びWO01/47939に記載された方法で製造することが可能である。
多くの場合では、式(I)又は(II)の有機金属遷移金属化合物は、異性体の混合物として得られ、すなわち、ジアステレオマー(偏左右異性体)及び/又は位置異性体(regioisomer)の混合物として得られ、該混合物は、個々の異性体に更に分離することなく、触媒の製造に直接的に使用することができるものである。当然、式(I)又は(II)の新規な有機金属遷移金属化合物の個々の異性体を、触媒の製造及び次の重合工程に使用することも可能である。式(I)又は(II)の新規な有機金属遷移金属化合物の合成で得られた異性体混合物を、触媒の製造に使用することが好ましい。
本発明は、更に、式(III)、
Figure 2008501659
(但し、n=1であり、及び変数記号A、Z1及びZ2が、式(I)のために定義されたものと同等である、)
の橋状結合(ブリッジ)したリガンドを提供する。
式(IV)、
Figure 2008501659
(但し、T1、R1、R2、R3、R4、R5、R6及びA’が、式(II)のために定義されたものと同等である、)
のリガンド又はその二重結合異性体が好ましい。
式(VI)の化合物の二重結合異性体は、2個の5−員の環中の二重結合の形式的な移動(シフト)から生じる。
特に好ましくは、式(IV)、
(但し、
Figure 2008501659
が、二価の基、
Figure 2008501659
又は
Figure 2008501659
であり、
Figure 2008501659
が、分子部分、
Figure 2008501659
又は
Figure 2008501659
であり、
1が、1〜40個の炭素原子を有する有機基であり、
2が、水素であり、
7が、1〜40個の炭素原子を有する有機基であり、
8が、水素又は1〜40個の炭素原子を有する有機基であり、又はR7とR8とが、これらを結合させる原子と共に、単環式又は多環式の環状基を形成し、該環状基は更に置換されても良く、
A’が、
Figure 2008501659
(但し、R28、R29、R30及びR31が、同一又は異なるもので、及びそれぞれが水素又は1〜40個の炭素原子を有する有機基であり、又は2個の基R28、R29、及びR30が、これらを結合させる原子と共に、単環式又は多環式の環状基を形成し、該環状基は更に置換されても良く、pが2〜8である)であり、及び、
他の変数記号が、式(II)のために定義されたものと同等である、)
のリガンド又はその二重結合異性体である。
式(III)及び(IV)のリガンドの置換パターンは、これらリガンドを含む有機金属遷移金属化合物の特定の重合特性にとって重要である。
式(III)又は(IV)の新規な橋状結合したリガンドは、文献から公知の方法で製造することが可能であり又は試験部分に記載されたように製造することが可能である。
これらの製造において、式(III)又は(IV)の橋状結合したリガンドは、使用する出発材料に依存して、異性体の混合物、すなわち、鏡像異性体の混合物、ジアステレオマーの混合物及び/又は位置異性体の混合物として得られ、これら混合物は、個々の異性体に更に分離することなく、本発明の有機金属遷移金増化合物の製造に直接的に使用することができるものである。
当然、式(I)又は(II)の新規な有機金属遷移金属化合物の個々の異性体を、触媒の製造及び次の重合工程に使用することも可能である。触媒の製造のために、合成において得られた異性体の混合物を使用することが好ましい。合成で生じた異性体混合物を、触媒の製造に使用することが好ましい。
本発明は、更に、式(III)又は(IV)のリガンドを、有機金属遷移金属化合物の製造、好ましくは元素周期表の第4族の元素、特にジルコニウムの有機金属遷移金属化合物の製造に使用する方法を提供する。
従って本発明は、式(III)又は(IV)のリガンド又はこれらから製造されるビスアニオンを、遷移金属化合物と反応させることを含む有機金属遷移金属化合物の製造方法も提供する。通常、式(III)又は(IV)のリガンドは、n−ブチルリチウム等の塩基を使用して最初に二重に脱プロトン(deprotonate)され、そして次に適切な遷移金属源、例えばジルコニウムテトラクロリドと反応される。しかしながら、この換わりのものとして、荷電されていない、式(III)又は(IV)のリガンドを、適切な遷移金属源、例えば、テトラキス(ジメチルアミノ)ジルコニウムと直接的に反応させることが可能である。
式(I)又は(II)の新規な有機金属遷移金属化合物は、特に、適切な共触媒の存在下における、重合用すなわち、オレフィン(特にエチレン、プロペン又はブテン等のα−オレフィン)の単独重合又は共重合用の高活性の触媒成分である。式(I)又は(II)の新規な有機金属遷移金属化合物は、エチレンの単独重合用又は共重合用の触媒組成物の成分として特に有用である。共重合の場合、プロペン、1−ブテン、1−ヘキセン及び/又は1−オクテンをコモノマーとして使用することが好ましい。
式(I)又は(II)の新規な有機金属遷移金属化合物と共に、重合活性な触媒組成物(触媒システム)を形成する共触媒は、有機金属遷移金属化合物を、少なくとも1種のオレフィンに対して重合活性を示す種に転換することができる。共触媒は、従って、しばしば活性化化合物とも称される。重合活性遷移金属種は、しばしばカチオン性種である。この場合、共触媒は、しばしばカチオン形成化合物とも称される。
本発明は、従って、式(I)又は(II)の少なくとも1種の有機金属遷移金属化合物、及び(有機金属遷移金属化合物を、少なくとも1種のオレフィンに対して重合活性を示す種に変換可能な)少なくとも1種の共触媒を含むオレフィン重合用の触媒組成物も提供する。
適切な共触媒又はカチオン形成化合物は、例えば、アルミノキサン、無荷電の強ルイス酸、ルイス酸カチオンを有するイオン性化合物、又はカチオンとしてブレンステッド酸を含むイオン性化合物等の化合物である。共触媒としてアルモノキサンを使用することが好ましい。
有機金属遷移金属化合物として、メタロセン錯体の場合には、共触媒は、しばしばメタロセニウムイオンを形成可能な化合物とも称させる。
アルミノキサンとして、例えば、WO00/31090に記載された化合物を使用することが可能である。特に有用な化合物は、一般式(V)又は(VI)、
Figure 2008501659
(但し、
32が、C1−C4−アルキル基、好ましくは、メチル又はエチル基であり、及びIが、5〜30、好ましくは10〜25の整数である)
のオープンチェーン又は環式アルミノキサン化合物である。
これらオリゴマー性アルミノキサン化合物は、通常、トリアルキルアルミニウムの溶液を水と反応させることによって製造される。通常、このようにして得られたアルミノキサン化合物は、直鎖状又は環式鎖状の種々の長さの両方の分子の混合物の状態で存在し、従って、mは平均値として考えられる。アルミノキサン化合物は、他の金属アルキル、好ましくはアルミニウムアルキルとの混合物中に存在することもできる。
更に、一般式(V)又は(VI)のアルミノキサン化合物の代わりに、いくつかの炭化水素基又は水素原子がアルコキシ、アリールオキシ、シロキシ又はアミド基に置き換えられている変性(改質)したアルミノキサンを使用することも可能である。
式(I)又は(II)の新規な有機金属遷移金属化合物とアルミノキサン化合物を、以下の量で、すなわち、アルミノキサン化合物からのアルミニウム(アルミナム:aluminum)の、有機金属遷移金属化合物からの遷移金属に対する割合が、10:1〜1000:1の範囲、好ましくは20:1〜500:1の範囲、及び特に30:1〜400:1の範囲で使用することが有利であることがわかった。
無荷電の強ルイス酸として、一般式(VII)、
2123 (VII)
(但し、
2が、元素周期表の第13族の元素、特にB、Al又はGa好ましくはBであり、
1、X2及びX3が、それぞれが、互いに独立して、水素、C1−C10−アルキル、C6−C15−アリール、1〜10個の炭素原子をアルキル部に有し、及び6〜20個の炭素原子をアリール部に有するアルキルアリール、アリールアルキル、ハロアルキル、又はハロアリール、又はフッ素、塩素、臭素、又はヨウ素、特にハロアリール、好ましくはペンタフルオロフェニルである、)
の化合物が好ましい。
無荷電の強ルイス酸の別の例は、WO00/31090に記載されている。
1、X2及びX3が、同一、好ましくはトリス(ペンタフルオロフェニル)ボランである、一般式(VII)の化合物が特に好ましい。
共触媒又はカチオン形成化合物として適切な無荷電の強ルイス酸は、ホウ酸と2等量のトリアルキルアルミニウムとの反応からの反応性生物、又はトリアルキルアルミニウムと2等量の酸性のフッ素化された、特に過フッ素化された炭化水素化合物との反応からの反応生成物も含み、ここで、該反応生成物は、ペンタフルオロフェニル又はビス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸等のものである。
ルイス酸カチオンを有する、適切なイオン性化合物は、一般式(VIII)、
[(Ya+)Q12…Qzd+ (VIII)
(但し、
Yが、元素周期表の第1〜16族の元素であり、
1〜Qzが、C1−C28−アルキル、C6−C15−アリール、それぞれが、6〜20個の炭素原子をアリール部に有し、及び1〜28個の炭素原子をアルキル部に有するアルキルアリール、アリールアルキル、ハロアルキル、又はハロアリール、置換基としてC1−C10−アルキル基を有して良いC3−C10−シクロアルキル、ハロゲン、C1−C28−アルコキシ、C6−C15−アリールオキシ、シリル又はメルカプチル基等の、単価に、負に荷電された基であり、
aが、1〜6の整数であり、及び
zが、0〜5の整数であり、及び
dが、差a−zに相当するが、dは1以上である)
のカチオンの塩状化合物を含む。
特に有用なルイス酸カチオンは、カルボニウムカチオン、オキソニウムカチオン、及びスルホニウムカチオン及びカチオン性遷移金属錯体である。特に、トリフェニルメチルカチオン、シルバーカチオン、及び1,1’−ジメチルフェロセニルカチオンが記載されて良い。これらは、好ましくは非配結合のカウンターイオン、特に、WO91/09882にも記載したようなホウ素化合物、好ましくはテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートを有している。
非配結合のアニオンを有する塩は、ホウ素又はアルミニウム化合物、例えば、アルミニウムアルキルを、第2の化合物及び第3の化合物を結合させることによっても製造することができ、第2の化合物は、2個以上のホウ素又はアルミニウム原子を結合するように反応可能なもので、例えば水であり、第3の化合物は、ホウ素又はアルミニウム化合物と反応しイオン化イオン性(ionizing ionic)化合物、例えば、トリフェニルクロロメタンを形成するものである。これに加えて、同様に、ホウ素又はアルミニウム化合物と反応する第4の化合物、例えば、ペンタフルオロフェノールも加えることができる。
カチオンとしてブレンステッド酸を含むイオン性化合物は、好ましくは、同様に、非配位結合カウンターイオンを含む。ブレンステッド酸として、プロトン化アミン又はアニリン誘導体が特に好ましい。好ましいカチオンは、N,N−ジメチルアニリニウム、N,N−ジメチルシクロヘキシルアンモニウム及びN,N−ジメチルベンジルアンモニウム及び後者2個のものの誘導体である。
共触媒又はカチオン形成化合物として好ましいイオン性化合物は、特に、N,N−ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、N,N−ジメチルシクロヘキシルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、又はN,N−ジメチルベンジルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートである。
ジアニオン[(C652B−C64−B(C6522-内として、2個以上のホウ酸アニオンを互いに結合させることも可能であり、又はホウ酸アニオンを適切な官能基を有するブリッジを介して担体粒子(support particle)の表面に結合させることが可能である。
更なる適切な共触媒又はカチオン形成化合物はWO00/31090に列挙されている。
無荷電の強ルイス酸、ルイス酸カチオンを有するイオン性化合物、又はカチオンとしてブレンステッド酸を含むイオン性化合物の量は、式(I)又は(II)の新規な有機金属遷移金属化合物に対して、通常、0.1〜20等量、好ましくは1〜10等量である。
更なる適切な共触媒、又はカチオン形成化合物は、ジ[ビス(ペンタフルオロフェニルボロキシ)]メチルアラン等のホウ素−アルミニウム化合物である。この種類のホウ素−アルミニウム化合物は、例えば、WO99/06414に開示されている。
上述した共触媒又はカチオン形成化合物の全てのものの混合物を使用することも可能である。好ましい混合物は、アルミノキサン、特にメチルアルミノキサン、及びイオン性化合物、特に、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートアニオン、及び/又は無荷電の強ルイス酸、特にトリス(ペンタフルオロフェニル)ボランを含む化合物を含む。
式(I)又は(II)の新規な有機金属遷移金属化合物の両方、及び共触媒又はカチオン形成化合物は、好ましくは溶媒中で使用され、特に6〜20個の炭素原子を有する芳香族性炭化水素、特にキシレン及びトルエン中で使用される。
これに加え、この触媒は、更に、一般式(IX)、
3(R33r(R34s(R35t (IX)
(但し、
3が、アルカリ金属、アルカリ土類金属、又は周期表の第13族の金属、すなわち、ホウ素、アルミニウム、ガリウム、インジウム又はタリウムであり、
33が、水素、C1−C10−アルキル、C6−C15−アリール、それぞれが、1〜10個の炭素原子をアルキル部に有し、及び6〜20個の炭素原子をアリール部に有するアルキルアリール又はアリールアルキル基であり、
34及びR35が、同一又は異なるもので、及びそれぞれが、水素、ハロゲン、C1−C10−アルキル、C6−C15−アリール、それぞれが、1〜10個の炭素原子をアルキル部に有し、及び6〜20個の炭素原子をアリール部に有するアルキルアリール又はアリールアルキル又はアルコキシであり、
rが、1〜3の整数であり、及び、
s及びtが、0〜2の整数であり、ここで、合計r+s+tがM3の原子価に相当する)
の金属化合物を含むことができ、ここで、一般式(IX)の金属化合物は、通常、共触媒又はカチオン形成化合物と同一のものではない。式(IX)の種々の金属化合物の混合物を使用することも可能である。
一般式(IX)の金属化合物の中で、
3が、リチウム、マグネシウム、又はアルミニウムであり、及び
34及びR35が、それぞれ、C1−C10−アルキル
であるものが好ましい。
式(IX)の特に好ましい金属化合物は、n−ブチルリチウム、n−ブチル−n−オクチルマグネシウム、n−ブチル−n−ヘプチルマグネシウム、イソプレニルアルミニウム、トリ−n−ヘキシルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、及びトリメチルアルミニウム及びこれらの混合物である。
式(IX)の金属化合物を使用する場合、該金属化合物は、その存在量が、式(IX)からのM3の、式(I)又は(II)の新規な有機金属遷移金属化合物からの遷移金属Mに対する割合が、800:1〜1:1、特に200:1〜2:1で、触媒中に存在することが好ましい。
触媒組成物が、担体(support)に加え、少なくとも1種の式(I)又は(II)の新規な有機金属遷移金属化合物、及び少なくとも1種の共触媒を含むことが特に好ましい。
このような担持された触媒組成物を得るために、担持されていない触媒組成物を担体と反応させることができる。原則として、担体、本発明の有機金属遷移金属化合物、及び共触媒が結合される順序は重要ではない。本発明の有機金属遷移金属化合物、及び共触媒は、互いに独立して、又は同時に固定することができる。個々の工程の後に、固体は脂肪族又は芳香族炭化水素等の適切な不活性溶媒で洗浄することができる。
担体として、有機又は無機の不活性固体の微細に分割された(砕かれた)担体を使用することが好ましい。特に、担体としては、タルク、シート珪酸塩、無機酸化物、又は微細に分割されたポリマー粉(例えば、ポリオレフィン)等の多孔性固体が可能である。
適切な無機酸化物を、元素周期表の第2、3、4、5、13、14、15及び16族に見出して良い。担体として好ましい酸化物の例は、二酸化珪素、酸化アルミニウムを含み、及びカルシウム、アルミニウム、シリコン、マグネシウム、又はチタニウム元素の混合酸化物、及び対応する酸化混合物を含む。単独で使用可能な、又は上述した好ましい酸化担体と組み合わせて使用可能な他の無機酸化物は、例えば、MgO、ZrO2、TiO2、又はB23である。好ましい混合酸化物は、例えば、か焼した(calcined)ヒドロタルサイトである。
使用する担体材料は、比表面積(specific area)を、10〜1000m2/gの範囲、孔体積を0.1〜5ml/gの範囲、及び平均粒子径を1〜500μmの範囲に有していることが好ましい。好ましくは、担体は、比表面積を、50〜500m2/gの範囲、孔体積を0.5〜3.5ml/gの範囲、及び平均粒子径を5〜350μmの範囲に有している。特に好ましくは、担体は、比表面積を、200〜400m2/gの範囲、孔体積を0.8〜3.0ml/gの範囲、及び平均粒子径を10〜100μmの範囲に有している。
例えば、吸収した水を除去するために、無機担体を熱処理に処することができる。このような乾燥処理は、通常、80℃〜300℃の範囲の温度で行われ、好ましくは100〜200℃の範囲の温度で行われ、好ましくは減圧下に、及び/又は不活性ガス(例えば、窒素)の被覆下に100〜200℃の範囲の温度で行われ、又は、無機担体を、200℃〜1000℃の温度でか焼して固体の所望の構造を製造し、及び/又は表面上に所望のOH濃縮物(OH concentration)を設けることができる。担体は、 金属アルキル、好ましくはアルミニウムアルキル、クロロシラン、又はSiCl4又は他にメチルアルミノキサン等の通常の乾燥剤を使用して化学的に処理することもできる。適切な処理方法は、例えば、WO00/31090に記載されている。
無機担体材料は、化学的に変性することもできる。例えば、シリカゲルを(NH42SiF6で処理すると、シリカゲル表面がフッ素化され、シリカゲルを、窒素−、フッ素−、又は硫黄−含有基を含むシランで処理すると、シリカゲル表面が対応して変性される。
微細に分割された(砕かれた)ポリオレフィン粉(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、又はポリスチレン)等の有機担体材料も使用可能であり、そして同様に付着している水分、溶媒残留物、又は他の不純物を、適切な精錬と乾燥操作で、使用の前に除去することが好ましい。官能化(functionalize)したポリマー担体、例えば、ポリスチレンに基づいたポリマー担体を使用し、その官能基、例えば、アンモニウム又は水酸基を介して、少なくとも1種の触媒成分を固定することができる。
担持された(supported)触媒組成物の製造の好ましい実施の形態において、通常、式(I)又は(II)の、少なくとも1種の新規な有機金属遷移金属化合物が、適切な溶媒中において、活性化化合物又はカチオン形成化合物としての、少なくとも1種の共触媒と接触され、溶解性又は非溶解性の、好ましくは溶解性の反応生成物、付加生成物(adduct)、又は混合物が得られる。
このようにして得られた製造物は、次に脱水された、又は不導体化された担体材料と混合され、溶媒が除去され、そして結果として得られた担持された有機金属遷移金属化合物触媒組成物が乾燥されて、溶媒の全て又は大半が、担体材料の孔から確実に除去される。担体された触媒は、流動自由(free-flowing)な粉末として得られる。上述した工程の工業上の実施例は、WO96/00243、WO98/40419又はWO00/05277に記載されている。
好ましい、別の実施の形態では、最初に共触媒又はカチオン形成化合物を担体成分に施し、そして次に、この担持された共触媒又はカチオン形成化合物を本発明の有機金属遷移金属化合物と接触させる。
従って、適切な共触媒は、同様に、以下の成分を結合(化合)させることにより得られる化合物(combination)を含む:
第1の成分:少なくとも1種の定義された(defined)ホウ素又はアルミニウム化合物、
第2の成分:少なくとも1種の酸性水素原子を有する、少なくとも1種の無荷電の化合物、
第3の成分:少なくとも1種の担体、好ましくは、無機酸化物担体、及び任意に、第4の成分として、塩基、好ましくは、有機窒素含有塩基、例えば、アミン、アニリン誘導体又は窒素ヘテロ環(複素環)。
担持された共触媒の製造に使用されるホウ素又はアルミニウム化合物は、好ましくは、式(X)、
Figure 2008501659
(但し、
基R36が、同一又は異なるもので、及びそれぞれが、水素、ハロゲン、C1−C20−アルキル、C1−C20−ハロアルキル、C1−C10−アルコキシ、C6−C20−アリール、C6−C20−ハロアリール、C6−C20−アリールオキシ、C7−C40−アリールアルキル、C7−C40−ハロアリールアルキル、C7−C40−アルキルアリール、C7−C40−ハロアルキルアリールであり、又はR36が、OSiR37 3であり、
基R37が、同一又は異なるもので、及びそれぞれが、水素、ハロゲン、C1−C20−アルキル、C1−C20−ハロアルキル、C1−C10−アルコキシ、C6−C20−アリール、C6−C20−ハロアリール、C6−C20−アリールオキシ、C7−C40−アリールアルキル、C7−C40−ハロアリールアルキル、C7−C40−アルキルアリール、C7−C40−ハロアルキルアリールであり、好ましくは、水素、C1−C8−アルキル、又はC7−C20−アリールアルキルであり、及び
4が、ホウ素又はアルミニウム、好ましくはアルミニウムである)
の化合物である。
式(X)の特に好ましい化合物は、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム及びトリイソブチルアルミニウムである。
少なくとも1種の酸性水素原子を有し、及び式(X)の化合物と反応可能な無荷電の化合物は、好ましくは、式(XI)、(XII)又は(XIII)、
Figure 2008501659
(但し、基、
38が、同一又は異なるもので、及びそれぞれが、水素、ハロゲン、1〜40個の炭素原子を有し、ホウ素を有しない有機基、例えば、C1−C20−アルキル、C1−C20−ハロアルキル、C1−C10−アルコキシ、C6−C20−アリール、C6−C20−ハロアリール、C6−C20−アリールオキシ、C7−C40−アリールアルキル、C7−C40−ハロアリールアルキル、C7−C40−アルキルアリール、C7−C40−ハロアルキルアリール、Si(R403基、又はCH(SiR40 32であり、但し、
40が、1〜40個の炭素原子を有し、ホウ素を有しない有機基、例えば、C1−C20−アルキル、C1−C20−ハロアルキル、C1−C10−アルコキシ、C6−C20−アリール、C6−C20−ハロアリール、C6−C20−アリールオキシ、C7−C40−アリールアルキル、C7−C40−ハロアリールアルキル、C7−C40−アルキルアリール、C7−C40−ハロアルキルアリールであり、及び、
39が、1〜40個の炭素原子を有する二価の有機基、例えば、C1−C20−アルキレン、C1−C20−ハロアルキレン、C6−C20−アリーレン、C6−C20−ハロアリーレン、C7−C40−アリールアルキレン、C7−C40−ハロアリールアルキレン、C7−C40−アルキルアリーレン、C7−C40−ハロアルキルアリーレンであり、
Dが、元素周期表の第16族の元素、又はNR41基(但し、R41が、水素、又はC1−C20−アルキル基又はC1−C20−アリール等のC1−C20−炭化水素である)であり、好ましくは、Dが酸素であり、及び、
hが、1又は2である)
の化合物である。
式(XI)の適切な化合物は、水、アルコール、フェノール誘導体、チオフェノール誘導体、又はアニリン誘導体であり、ここで、ハロゲン化した、及び特に過フッ素化したアルコール及びフェノールが特に重要である。特に有用な化合物の例は、ペンタフルオロフェノール、1,1−ビス(ペンタフルオロフェノール)メタノール、及び4−ヒドロキシ−2,2,3,3,4,5,5,6,6−ノナフルオロビフェニルである。式(XII)の適切な化合物は、特に、ボロン酸(boronic acid)、又は過フッ素化されたアリール基を有するボリン酸(bornic acid)、例えば、(C652BOHである。式(XIII)の適切な化合物は、内部で二価の炭化水素基が、好ましくはハロゲン化されている、特に好ましくは過フッ素化されているジヒドロキシ化合物である。このような化合物の例は、4,4'−ジヒドロキシ−2,2,3,3,5,5,6,6-オクタフルオロビフェニルハイドレートである。
式(X)の化合物と式(XI)又は式(XIII)の化合物の組み合わせの例は、トリメチルアルミニウム/ペンタフルオロフェノール、トリエチルアルミニウム/1−ビス(ペンタフルオロフェニル)メタノール、トリメチルアルミニウム/4−ヒドロオキシ−2,2,3,3,4,5,5,6,6-ノナフルオロビフェニル、トリエチルアルミニウム/ペンタフルオロフェノール、及びトリイソブチルアルミニウム/ペンタフルオロフェノール、及びトリエチルアルミニウム/4,4−ジヒドロキシ−2,2,3,3,5,5,6,6−オクタフルオロビフェニルハイドレートであり、例えば以下の形式の反応生成物が形成可能である。
Figure 2008501659
少なくとも1種の式(X)の化合物と、少なくとも1種の式(XII)の化合物との反応からの反応生成物の例は、
Figure 2008501659
である。
化合物は原則として、いずれの方法によっても結合可能である。
所望により、担体に担持された共触媒組成物を形成するために、少なくとも1種の式(X)の化合物と、少なくとも1種の式(XI)、(XII)又は(XIII)の化合物と、及び任意に有機窒素塩基との反応からの反応生成物を、式(V)、(VI)、(VII)、及び/又は(IX)の化合物と付加的に化合させる。
好ましい実施の形態(変形例)では、第1の成分、例えば、式(X)の化合物が、第2の成分、例えば、式(XI)、(XII)、又は(XIII)の化合物と混合され、及び第3の成分としての担体が、第4の成分としての塩基と、別に化合され、そしてその後、2個の混合物を、好ましくは、不活性の溶媒又は懸濁媒体において、互いに反応させる。形成された担持された共触媒を、新規な式(I)又は(II)の有機金属遷移金属化合物、及び任意に式(IX)の金属化合物と反応させて触媒組成物を形成する前に、担持された共触媒から不活性の溶媒又は懸濁媒体を除去することができる。
第1に、触媒固体をα−オレフィン、好ましくは直鎖状のC2−C10−1−アルケン、及び特にエチレン又はプロピレンと予備重合させ、そして次に、結果物である予備重合された触媒固体物を実際の重合に使用することも可能である。予備重合に使用された触媒固体の、触媒固体上に重合されたモノマー(単量体)に対する質量比は、1:0.1〜1:200の範囲である。
更に、少量のオレフィン、好ましくはα−オレフィン、例えばビニルシクロヘキサン、スチレン、又はフェニルジメチルビニルシランを改質成分(変性成分)として、静電防止(antistatic)剤、又は蝋又は油等の適当な不活性化合物を添加剤として、担持された触媒組成物の製造の間、又は後に加えることが可能である。添加剤の有機金属遷移金属化合物に対するモラー比(モル比)は、通常1:1000〜1000:1、好ましくは1:5〜20:1である。
式(I)又は(II)の新規な有機金属遷移金属化合物、適切な共触媒、及び可能であれば担体を含む本発明の触媒組成物は、単独で使用することができ、又、別の1種以上の触媒組成物と一緒に使用することができ、ここで、この別の触媒組成物は、同様に担持可能であり、そして、重合工程において、オレフィンの単独重合、共重合、又はオリゴマー化に適切なものである。この場合、この別の触媒組成物(複数種類の場合を含む)は、本発明の触媒組成物に対して独立して製造することができ、又、本発明の触媒組成物と一緒に製造することができる。異なる触媒組成物が、例えば、担体上に一緒に存在することができ、又、これらは、担持された又は担持されていない触媒組成物として独立して存在することができ、及びこれらは、所望の方法で予備混合され、及び一緒に又は別個に導入され、及び従って、重合反応器に独立して導入されるものである。ポリオレフィンの製造用の、本発明の触媒組成物と共に使用可能な、公知の触媒組成物の例は、特に、チタンに基づいた慣用(classical)のチーグラー−ナッタ触媒、酸化クロムに基づいたフィリップス触媒、又は遷移金属としてメタロセン、すなわち、制限幾何錯体(constrained geometry complex)(例えば、EPA0416815又はEPA0420436、参照)、例えば、US6437161に記載されたクロム一部位錯体、(WO9803559A1に記載されたように製造可能な)ニッケル及びパラジウムビスイミン組成物、又は(WO9827124A1に記載されたように製造可能な)鉄及びコバルトピリジンビスイミン化合物を含むことが好ましい、一部位(single-site)触媒である。本発明の触媒組成物が、重合用に、少なくとも1種の別の触媒と共に使用される場合、一部位触媒、特に鉄ピリジンビスイミン化合物に基づいた一部位触媒を使用することが好ましい。
本発明は、式(I)又は(II)の新規な有機金属遷移金属化合物を少なくとも1種含む触媒組成物の存在下に、少なくとも1種のオレフィンを重合、すなわち単独重合又は共重合することにより、ポリオレフィンを製造する方法をも提供する。
通常、触媒組成物は、一般式(IX)の更なる金属化合物と共にオレフィンの重合又は共重合に使用され、この式(IX)の金属化合物は、触媒組成物の製造に使用された式(IX)の金属化合物(複数種類の場合を含む)とは異なり得るものである。通常、更なる金属化合物がモノマー又は懸濁媒体に加えられ、そして触媒活性に悪影響を与え得る物質のモノマーを取り除くように作用する。重合工程の間に、1種以上の別の共触媒又はカチオン形成化合物を触媒組成物に加えることも可能である。
オレフィンは、アクリル酸又はメタクリル酸のエステル又はアミド誘導体等の、官能化したオレフィン性不飽和化合物、例えば、アクリレート、メタクリレート又はアクリロニトリルであるか、又はアリール置換のα−オレフィンを含む無極性のオレフィン化合物であって良い。
式Rm−CH=CH−Rnの重合オレフィン(但し、Rm及びRnは、同一又は異なるものであり、及びそれぞれが水素、又は1〜20個の炭素原子、特に1〜10個の炭素原子を有する有機基であり、又は、RmとRnがこれらを結合させる原子と共に1個以上の環を形成可能なものである。)が好ましい。
このようなオレフィンの例は、2〜40個、好ましくは2〜10個の炭素原子を有する1−オレフィン、例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−デセン、又は4−メチル−1−ペンテン、又はスチレン及びスチレン誘導体等の無置換又は置換ビニル芳香族化合物、又は1,3−ブタジエン、1,4−ヘキサジエン、1,7−オクタジエン、5−エチルジエン−2−ノルボルネン(norbornene)、ノルボルナジエン(norbornadiene)、エチルノルボルナジエン等のジエン、又はノルボルネン(norbornene)、テトラシクロドデセン又はメチルノルボルネン等の環式オレフィンである。
本発明の触媒組成物は、特に好ましくは、エチレンの単独重合に使用され、又はエチレンと、別のα−オレフィン、特にプロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、及び/又は1−オクテン等のC3−C8−α−オレフィン、及び/又はノルボルネン等の環式オレフィン、及び/又は4〜20個の炭素原子を有するジエン、例えば、1,4−ヘキサジエン、ノルボルナジエン、エチリデンノルボルネン、又はエチルノルボルナジエンとの共重合に使用され、特に好ましくは、エチレンと、プロピレン及び/又は1−ブテンとの共重合に使用される。このようなコポリマー(共重合体)の例は、エチレン/プロペン、エチレン/1−ブテン、エチレン/1−ヘキセン、エチレン/1−オクテン共重合体、エチレン/プロピレン/エチリデンノルボルネン及びエチレン/プロピレン/1,4−ヘキサジエンターポリマーである。
重合は、溶液中、懸濁中、気相中、又は超臨界的(supercritical)な媒体中で、オレフィンの重合のための通常の反応器において、公知の方法で行うことができる。この重合は、バッチ形式で、又は好ましくは連続的に、1以上の段階で行うことが可能である。溶解法、懸濁法、攪拌気体相法、又は気相流動床法の全てが可能である。溶媒又は懸濁媒体として、不活性炭化水素、例えば、イソブタン又は適切なモノマー又はコモノマー自身を使用することが可能である。
重合は、−60〜300℃の範囲の温度、及び0.5〜3000バールの範囲の圧力で行うことが可能である。温度範囲は、好ましくは、50〜200℃の範囲、特に60〜150℃の範囲、極めて好ましくは、70〜120℃の範囲であり、及び圧力範囲は、好ましくは5〜100バールの範囲、特に好ましくは15〜70バールの範囲である。平均滞留時間は、通常、0.5〜5時間、好ましくは0.5〜3時間である。モル質量(モラーマス)調整剤として、及び/又は、活性を増加させるために、例えば、水素、ジエチル亜鉛、一酸化炭素、二酸化炭素、又は酸素を重合に使用することが可能である。更に、静電気防止剤等の通常の添加剤も使用可能である。本発明の触媒組成物は、重合に直接的に使用可能であり、すなわち、本発明の触媒組成物は、純粋な状態(非希釈状態)で重合系(polymerization system)に導入され、又は本発明の触媒組成物は、計量性を改良するために、パラフィン、油、又は蝋等の不活性成分と混ぜられる。
新規な式(I)又は(II)の有機金属遷移金属化合物及び内部に式(I)又は(II)の有機金属遷移金属化合物が存在する触媒組成物は、それぞれ、高モラーマス及び微細な鎖構造を有するエチレンホモポリマー又はエチレンに基づいたコポリマーを製造するために特に有用である。
式(I)又は(II)の新規な有機金属遷移金属化合物、又はこれらが内部に存在する触媒組成物を使用して製造されたエチレンホモポリマー又はエチレンコポリマーは、ポリーマーブレンド(ポリマー混合物)の成分でもあり得る。ブレンド(混合物)中の更なるポリマー成分の種類は、後にポリマーブレンドが使用される方法に依存する。ブレンディング(混合)は、例えば、1種以上の追加的なLLDPES又はHDPES又はLDPESと混合させることによって達成される。この代わりに、ポリマーブレンドは、オレフィンの重合において同様に活性である1種以上の触媒組成物を使用した、同時重合によっても達成することができる。ブレンドポリマーの製造又は同時重合のための別の触媒として、特に、チタンに基づいた慣用のチーグラー−ナッタ触媒、酸化クロムに基づいた慣用のフィリップス触媒を使用することができ、又は遷移金属としてメタロセン、すなわち、制限幾何錯体(例えば、EPA0416815又はEPA0420436、参照)、例えば、US6437161に記載されたクロム一部位錯体、(WO9803559A1に記載されたように製造可能な)ニッケル及びパラジウムビスイミン組成物、又は(WO9827124A1に記載されたように製造可能な)鉄及びコバルトピリジンビスイミン化合物を含むことが好ましい、一部位(single-site)触媒を使用することができる。しかしながら、更なる触媒組成物は、式(I)又は(II)を有する、本発明に従う、他の有機金属遷移金属化合物に基づくことも可能である。この更なる触媒組成物も同様に担持することが可能である。
式(I)又は(II)の新規な有機金属遷移金属化合物又はこれらが存在する触媒組成物を使用して製造されるエチレンホモポリマー又はエチレンコポリマーは、他のオレフィンポリマー特に、エチレンホモポリマー及びエチレンコポリマーと二モード(bimodal)混合物を形成することもできる。これらは、上述した(オレフィンの重合に適切である)別の触媒の同時存在による手段、又は別に製造された重合体又は共重合体を後にブレンドすることによる手段の何れの手段でも得ることができる。
式(I)又は(II)の新規な有機金属遷移金属化合物、又はこれらが内部に存在する触媒組成物を使用して製造されるエチレンホモポリマー又はエチレンコポリマーを含むブレンドは、更に、2種類又は3種類のオレフィンポリマー又はコポリマーを含むこともできる。これらは、例えば、LDPES(これについてのブレンドは、例えば、DE−A1−19745047に記載されている)又はポリエチレンホモポリマー(これについてのブレンドは、例えば、EP−B−100843に記載されている)、LLDPES(例えば、EP−B−728160又はWO−A−90/03414に記載されているようなもの)、LLDPE/LDPES(WO95/27005又はEP−B1−662989)であることが可能である。
エチレンコポリマー、ポリマー混合物及びブレンドは、更に、加工安定化剤(processing stabilizer)、光と熱の影響に対する安定化剤等の公知の助剤及び/又は添加剤、潤滑剤、酸化防止剤、抗ブロック(antiblocking)剤、及び静電気防止剤等の通常の添加剤、及びまた適切であれば着色剤を含むことができる。
更に、フルオロゴム又は熱可塑性ポリエステルを少量加えることにより、式(I)又は(II)の新規な有機金属遷移金属化合物、又はこれらが内部に存在する触媒組成物を使用して製造されたエチレンホモポリマー又はエチレンコポリマーの加工特性の更なる改良が可能になることが見出された。このようなフルオロゴムは、加工助剤(processing aid)として公知であり、及び例えば、Viton及びDynamarの名称で市販されている(例えば、US−A−3125547、参照)。これらは、(式(I)又は(II)の新規な有機金属遷移金属化合物又はこれらが内部に存在する触媒組成物を使用して製造されたエチレンホモポリマー又はエチレンコポリマーの合計量に対して、)好ましくは10〜1000ppmの量で加えられ、特に好ましくは20〜200ppmの量で加えられる。
式(I)又は(II)の新規な有機金属遷移金属化合物又はこれらが内部に存在する触媒組成物を使用して製造されたエチレンホモポリマー又はエチレンコポリマーは、グラフト化、架橋、水素化、官能化、又はこの技術分野の当業者にとって公知の他の官能化反応によって後に変性(改質:modify)することも可能である。
ポリマーブレンドは、全ての公知の方法で製造することができる。これは、例えば、粉末状成分を、小球化(ペレット化)装置、例えば、ツインスクリューニーダー(TSK)又はFarrelニーダーに供給することによって達成することができる。これは、ペレット混合物をフィルム製造設備上で直接的に加工することによっても可能である。
ポリマーブレンドは、例えば、ブロウンフィルム設備又はキャストフィルム設備上で、フィルムを高い生産高(製造速度)で製造するのに非常に有用である。ポリマーブレンドを含むフィルムは、良好な視覚的特性と結びついた、非常に良好な機械的特性、高い耐衝撃性及び高い引裂き強度(tear strength)を示す。これらは、特に、苛酷な使用に耐え得る袋用、及び食品分野の両方の包装分野に適切である。更に、このフィルムは、僅かにしかブロック化の傾向を示さず、そして、従って、潤滑剤及び抗ブロック剤が必要な場合であっても、それらの僅かな添加量で、機械上での操作が可能になる。
これらの良好な機械的特性のため、本発明の触媒組成物を使用したオレフィンコポリマーは同様に、ファイバーの製造に適切であり及び射出成形又は吹込成形(blow molding)で製成された成形物に適切である。
以下に実施例を使用して本発明を説明するが、本発明はこれらに限られるものではない。
実施例
総括
有機金属遷移金属化合物の製造と取扱い、及び触媒としてのこれらの使用を、アルゴン下に、空気と湿分を除去した状態でおこなった(Schlenk technique又はglove−box)。使用の前に、必要な全ての溶媒をアルゴンでパージし、そして、分子篩上で乾燥させた。
実施例1
8−η5−[2−(3−メチルシクロペンタ[b]ベンゾチエニリデン]−7−η5−(9−フルオレニリデン)−1−オクテンジルコニウムジクロリド(1)の合成
a) 8−[2−(3−メチルシクロペンタ[b]ベンゾチエン−2−イル]−7−(9−フルオレニル)−1−オクテン(1a)の合成
16mlのn−ブチルリチウム溶液(40mmol、16ml、2.5Mヘキセン中)を、80mlジエチルエーテル中の6.64g(40mmol)の溶液に、室温で滴下させ、そして、反応混合物を更に1時間攪拌した。20mlのジエチルエーテル中の4.8g(38mmol)の1,2−エポキシ−7−オクテンを、これにゆっくりと加えた。反応混合物を更に1時間攪拌した後、7.6g(40mmol)のp−トルエンスルホニルクロリドを、固体として徐々に加えた。この第1の反応混合物とは別に、70mlのジエチルエーテル中の、7.4g(40mmol)の2−メチル−3H−シクロペンタ[b][1]ベンゾチオフェン/2−メチル−1H−シクロペンタ[b][1]ベンゾチオフェンの混合物の溶液を、16mlのn−ブチルリチウム溶液(40mmol、16ml、2.5Mヘキセン中)と混合し、そして、この混合物を更に1時間攪拌した。この第2の反応混合物を、2−(9H−フルオレン−9−イル)オクト−7−エニルp−トルエンスルホネートを含む第1の反応混合物に滴下して加え、結果として得られた混合物を18時間攪拌し、そして次に水処理(aqueous work-up)に処した。相分離した後、有機相を水で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、そして減圧下に溶媒を除去した。これにより、17.6gのディープオレンジ色のオイルを得、これをシリカゲル上でクロマトグラフィーにかけた(ジクロロメタン/ヘキサン1:9)。これにより、3.07gの(1a)(収率17.5%)を粘性イエローオイルとして得た。
MS:m/e460(M+)。
b) 8−η5−[2−(3−メチルシクロペンタ[b]ベンゾチエニリデン)]−7−η5−(9−フルオレニリデン)−1−オクテンジルコニウムジクロリド(1)の製造
5.2mlのn−ブチルリチウム溶液(2.5Mヘキサン中13mmol)を、70mlのジエチルエーテル中3.07g(6.6mmol)の8−[2−(3−メチルシクロペンタ[b][1]ベンゾチエン−2−イル)−7−(9−フルオレニル)−1−オクテンの溶液に室温で加え、そしてこの反応混合物を、更に4時間攪拌した。この反応混合物に、1.53g(6.6mmol)のジルコニウムテトラクロリドを徐々に加えた。更に18時間攪拌した後、反応混合物を濾過し、濾液を濃縮し、そして0.98gの沈殿固体を単離(分離)した。固体の第2の量を単離し、そしてペンタンで洗浄した。合計で2.08gの(1)(収率51%)が、明るいオレンジ色の流動性(free-flowing)粉末として得られた。
実施例2
8−η5−[6−(3−フェニル−2,5−ジメチルシクロペンタ[b]チエニリデン)]−7−η5−[4−インデノ[b]チエニリデン]]−1−オクテンジルコニウムジクロリド(2)の合成
a) 8−[6−(3−フェニル−2,5−ジメチルシクロペンタ[b]チエニル)]−7−[4−インデノ[b]チエニル]]−1−オクテン(2a)
実施例1における化合物(1a)の合成に類似する方法を使用して、50ml中のジエチルエーテル中の1.72g(10mmol)の4H−インデノ[b]チオフェンを、n−ブチルリチウム(10mmol、4ml、2.5Mヘキセン中)と反応させ、そして、2時間後、1.26g(10mmol)の1,2−エポキシ−7−オクテン(溶媒無し)を加えた。更に2時間後、1.9g(10mmol)のp−トルエンスルホニルクロリドを加えた。18時間後、2,5−ジメチル−3−フェニルチオペンタレンリチウム(2.26g、10mmol、80mlのジエチルエーテル中に溶解)を滴下して加えた。反応混合物を18時間混合し、そして水中に注いだ。
相分離の後、有機相を水で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、そして減圧下に溶媒を除去した。これにより、4.78gのディープオレンジ色のオイルを得、これをシリカゲル上でクロマトグラフィーにかけた(ジクロロメタン/ヘキサン1:9)。これにより、3.0gの(2a)(収率59%)を粘性イエローオイルとして得た。
MS:m/e506(M+)。
1H−NMR(CDCl3)δppm;6.9−8.2(m,12H),6.2−6.7(3s,1H),5.7−5.9(m,1H),5.0(m,2H),4.2−4.6(m,1H),4.0(m,1H),2.6(2s,3H),2.2(m,4H),1.2−1.7m,4H)。
b) 8−η5−[6−(3−フェニル−2,5−ジメチルシクロペンタ[b]チエニリデン)]−7−η5−[4−インデノ[b]チエニリデン]]−1−オクテンジルコニウムジクロリド(2)の製造
実施例1における化合物(1)の合成に類似する方法を使用して、70mlのジエチルエーテル中の3.0gの化合物(2a)を、n−ブチルリチウム(12mmol、4.8ml、2.5Mヘキセン中)と反応させ、そして、4時間後、1.37g(5.9mmol)のジルコニウムテトラクロリドと混合した。更に18時間攪拌した後、反応混合物を濾過し、濾液を濃縮し、そして0.5gの沈殿固体を単離した。固体の第2の量を単離した。合計で1.0gの(2)(収率25.4%)が、明るいオレンジ色の流動性(free-flowing)粉末として得られた。
1H−NMR(CDCl3)δppm;6.9−8.0(m,12H),6.0(2s,1H),5.8(m,1H),5.0(t,2H),4.3(m,1H),3.9(m,2H),2.5(2s,3H),2.1(2s,6H),1.2−1.6(m,4H)。
実施例3
8−η5−[6−(2,5−ジメチルシクロペンタ[b]チエニリデン)]−7−η5−(9−フルオレニリデン)−1−オクテンジルコニウムジクロリド(3)の合成
a) 8−[6−(2,5−ジメチルシクロペンタ[b]チエニル)]−7−η5−(9−フルオレニル)−1−オクテン(3a)の製造
実施例1における化合物(1a)の合成に類似する方法を使用して、80ml中のジエチルエーテル中の4.5g(30mmol)の2,5−ジメチル−4H−シクロペンタ[b]チオフェンを、n−ブチルリチウム(30mmol、12ml、2.5Mヘキセン中)と反応させた。3時間後、実施例(1a)における、対応するp−トルエンスルフォニックエステル用に使用した方法に類似する方法で製造した、(15mlのジエチルエーテル中の)11.1g(30mmol)の2−(9H−フルオレン−9−イル)オクト−7−エニルメタンスルホネートの溶液を加えた。反応混合物を48時間攪拌し、そして、2mlの飽和アンモニウムクロリド溶液と混合した。この反応混合物を水中に注いだ。相分離後、ジクロロメタン/ヘキサン(30:70)で水性相を抽出し、化合した有機相を水で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、そして、減圧下に溶媒を除去した。これにより、11.64gのダークオレンジ色のオイルを得、これをシリカゲル(330g)上でクロマトグラフィーにかけた(ジクロロメタン/ヘキサン15:85;30ml/min)。これにより、5.0gの(3a)を粘性イエローオイルとして得た。
b) 8−η5−[6−(2,5−ジメチルシクロペンタ[b]チエニリデン)]−7−η5−(9−フルオレニリデン)−1−オクテンジルコニウムジクロリド(3)の製造
実施例1における化合物(1)の合成に類似する方法を使用して、100ml中のジエチルエーテル中の4.24gの化合物(3a)を、n−ブチルリチウム(20mmol、8ml、2.5Mヘキセン中)と反応させ、そして、4時間後、2.33g(10mmol)のジルコニウムテトラクロリドと混合した。更に18時間攪拌した後、反応混合物を濾過し、フィルター上の残留物を新しいジエチルエーテルで洗浄し、そして減圧下に、化合した濾液(filtrate)から溶媒を完全に除去した。3.81gの赤色の粉末を単離した。フィルター上に残っていた残留物をジクロロメタンで抽出し、そして、次に濾液から溶媒を完全に除去した。赤色の粉末が同様に単離され、及び1H−NMRに従い、これは、得られた第1の粉末と異なるものではなかった。固体部分を集め、4.43gのダークRド色の流動自由な粉末を得た。
実施例4
8−η5−[6−(3−(o−トリル)−2,5−ジメチルシクロペンタ[b]チエニリデン)]−7−η5−(9−フルオレニリデン)−1−オクテンジルコニウムジクロリド(4)の合成
a) 8−[6−(3−(o−トリル)−2,5−ジメチルシクロペンタ[b]チエニル)]−7−η5−(9−フルオレニル)−1−オクテン(4a)の製造
実施例3における化合物(3a)の合成に類似する方法を使用して、J.Am.Chem.Soc.2001,123、4763−4773)に記載されたように製造され、及び80ml中のジエチルエーテル中に溶解した2.97g(12.4mmol)の2,5−ジメチル−3−o−トリル−4H−シクロペンタ[b]チオフェンを、n−ブチルリチウム(12.5mmol、5ml、2.5Mヘキセン中)と反応させた。4時間後、10mlのジエチルエーテル中の4.58g(12.4mmol)の2−(9H−フルオレン−9−イル)オクト−7−エニルメタンスルフォネートの溶液を加えた。この反応混合物を48時間攪拌し、そして2mlの飽和アンモニウムクロリド溶液と混合した。この反応混合物を水中に注いだ。相分離の後、水性相をジクロロメタン/ヘキサン(30:70)で抽出し、集めた有機相を水で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、そして減圧下に溶媒を除去した。これにより、6.31gのダークブラウン色のオイルを得、これをシリカゲル上でクロマトグラフィーにかけた(ジクロロメタン/ヘキサン20:80)。これにより、1.6gの(4a)を粘性イエローオイルとして得た。
b) 8−η5−[2−(5−(o−トリル)−3,6−ジメチルシクロペンタ[d]チエニリデン)]−7−η5−(9−フルオレニリデン)−1−オクテンジルコニウムジクロリド(4)の製造
実施例1における化合物(1)の合成に類似する方法を使用して、60ml中のジエチルエーテル中の1.6g(3.1mmol)の化合物(4a)を、n−ブチルリチウム(6.2mmol、2.5ml、2.5Mヘキセン中)と反応させ、そして、18時間後、0.72g(3.1mmol)のジルコニウムテトラクロリドと混合した。更に4時間攪拌した後、反応混合物を濾過し、フィルター上の残留物を新しいジエチルエーテルで洗浄し、そして減圧下に、化合した濾液から溶媒を完全に除去した。1.26gの赤色の粉末を単離した。フィルター上に残っていた残留物をジクロロメタンで抽出し、そして、次に濾液から溶媒を完全に除去した。赤色の粉末が同様に単離され、及び1H−NMRに従い、これは、得られた第1の粉末と異なるものではなかった。固体部分をまとめ、1.25gのダークレッド色の流動性粉末を得た。
実施例5
8−η5−[6−(3−フェニル−2,5−ジメチルシクロペンタ[b]チエニリデン)]−7−η5−(9−フルオレニリデン)−1−オクテンジルコニウムジクロリド(5)の合成
a) 8−[6−(3−フェニル−2,5−ジメチルシクロペンタ[b]チエニル)]−7−η5−(9−フルオレニル)−1−オクテン(5a)の製造
実施例3における化合物(3a)の合成に類似する方法を使用して、J.Am.Chem.Soc.2001,123、4763−4773)に記載されたように製造され、及び80mlのジエチルエーテル中に溶解した3.0g(13.3mmol)の2,5−ジメチル−3−フェニル−4H−シクロペンタ[b]チオフェンを、n−ブチルリチウム(13.3mmo、5.3ml、2.5Mヘキセン中)と反応させた。3時間後、15mlのジエチルエーテル中の4.58g(13.3mmol)の2−(9H−フルオレン−9−イル)オクト−7−エニルメタンスルフォネートの溶液を加えた。この反応混合物を48時間攪拌し、そして2mlの飽和アンモニウムクロリド溶液と混合した。この反応混合物を水中に注いだ。相分離の後、水性相をジクロロメタン/ヘキサン(30:70)で抽出し、集めた有機相を水で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、そして減圧下に溶媒を除去した。これにより、6.65gのダークブラウン色のオイルを得、これをシリカゲル上でクロマトグラフィーにかけた(ジクロロメタン/ヘキサン20:80)。これにより、1.57gの(5a)を粘性イエローオイルとして得た。
b) 8−η5−[6−(3−フェニル−2,5−ジメチルシクロペンタ[b]チエニリデン)]−7−η5−(9−フルオレニリデン)−1−オクテンジルコニウムジクロリド(5)の製造
実施例1における化合物(1)の合成に類似する方法を使用して、80ml中のジエチルエーテル中の1.57g(3.1mmol)の化合物(5a)を、n−ブチルリチウム(6.2mmol、2.5ml、2.5Mヘキセン中)と反応させ、そして、18時間後、0.72g(3.1mmol)のジルコニウムテトラクロリドと混合した。更に18時間攪拌した後、反応混合物を濾過し、フィルター上の残留物を新しいジエチルエーテルで洗浄し、そして減圧下に、化合した濾液から溶媒を完全に除去した。0.93gの赤色の粉末を単離した。フィルター上に残っていた残留物をジクロロメタンで抽出し、そして、次に濾液から溶媒を完全に除去した。赤色の粉末が同様に単離された。固体部分をまとめ、2.62gの(5)を、ダークレッド色の粉末の状態で得た。
重合例及び重合結果
総括:
3Åの分子篩上で、ヘプタンを乾燥させた。水分を含まないペンタン(Aldrich)を、更に精製することなく使用した。メチルアルミノキサンを、トルエン中30%濃度(strength)溶液として使用した(Albemarle Corporation)。
ポリマー分析
溶媒としてデカリン(decalin)(135℃で、ISO1628、0.001g/mlのデカリン)を使用し、自動Ubbelohde粘度計(Lauda PVS1)上において、135℃で固有粘度(η)[dl/g]を測定した。
ポリマー試料の密度[g/cm3]を、ISO1183に従って測定した。
高温ゲル浸透クロマトグラフィーを使用し、モラーマス分布及び平均Mn、Mw及びこれらから導かれるMn/Mwを測定した。該測定は、DIN556272に基づいた方法を使用し、以下のカラム:3xSHODEX AT 806MS、1xSHODEX UT 807及び1xSHODEX AT−Gがひと続に連結されたWATERS150C上で、以下の条件:溶媒:1,2,4−トリクロロベンゼン(0.025質量%の2,6−ジ−tert−ブチル−メチルフェノールで安定化)、流れ:1ml/min、インジェクション容積500μl、温度:135℃、目盛り定めにPE standardsを使用、で行ったものである。WIN−GPCを使用して評価を行った。
ポリマー試料上での流動学的な測定に基づいて、Van Gurp−Palmenプロットを作成した。該測定は、“Rheometric Scientific ”からのせん断応力制御回転レオメーター(名称:Dynamic Stress Rheometer SR2000;ジオメトリー:PP25h=1mm;せん断応力(shear stress):1000Pa)上で行ったものである。
流動学的な測定の評価を、以下の引用文献に記載されているように行った。
Stefan Trinkle,Christian Friedrich:Van Gurp−Palmen−plot:a way to characterize polydisoersity of linear polymers, Rheol.Acta(2001)40,322−328
Stefan Trinkle, Philipp Walter, Christian Friedrich:Van Gurp−Palmen−plot II:classification of long chain branched polymers by their topology,Rheol. Acta(2002)41,103−113
触媒溶液の全般的な製造
10mgのメタロセンを100mlのトルエン中に溶解した。1mlのこのトルエン中メタロセン溶液を、計算量のメチルアルミノキサン溶液に加えたが、色の変化が観察された。使用の前に触媒溶液を10分間攪拌した。
エチレンの均一な重合用の全般的な方法
機械的な攪拌器、及び温度制御のためにオイルを使用したジャケット型温度調節機構を有する1lスチール製オートクレーブ(圧力釜)内で、重合を行った。重合の前に、90℃で1時間、オートクレーブに窒素の吹き付けを行った。30℃まで冷却した後、500mlのヘプタンを溶媒として、及び不純物と反応する規定量のアルミニウムアルキルを反応器に導入した。上記方法によって製造された触媒溶液を、注射器(syringe)を使用して反応器内に導入した。攪拌は、1分間につき300回転に設定し、そして、反応器の内部温度を80℃に上昇させた。反応器の内部の合計圧力が10バールになるまでエチレンを反応器内に供給した。エチレンの導入により、反応器の内部圧力を30分間、10バールに維持した。次に、攪拌を停止(スイッチオフ)させ、エチレンの供給を停止させ、反応器を減圧し、そして室温にまで冷却した。反応器に窒素を吹き付け、そして反応器を開放する前に5mlのメタノールを反応器内に導入した。反応器の内容物を濾過し、そして計量の前に濾過したポリマーを、減圧下に4時間、50℃で乾燥した。
Figure 2008501659
重合条件:500mlのヘプタン、10バールのエチレン、30分の重合時間;単位及び略符:AlMAO/TMは、MAOからのアルミニウムの遷移金属錯体に対するモラー割合;kgpolymer/(gtransition metal compound *polymerization time)における活性;IVは、135℃でデカリンで測定した固有粘度[η];融点と融解の熱はDSCを使用して測定
担持された触媒組成物の製造
実施例A
実施例1からの2.18gの錯体を、92mlのトルエン中30%濃度MAO溶液に溶解し、そして、混合物を1時間攪拌した。上澄溶液を、別の容器に移し(デカントオフ)、そして、140.5gのシリカ(Grace Davison XPO2107、600℃で6時間、か焼)に、15分間にわたり、適度に攪拌させながら滴下して加えた。更に20分間攪拌した後、随時攪拌しながら質量が一定になるまで、揮発性成分を減圧下に室温で除去した。183gの触媒組成物が得られた。
実施例B
実施例3からの0.44gの錯体を、15.7mlのトルエン中30%濃度MAO溶液に溶解し、そして、混合物を1時間攪拌した。上澄溶液を、別の容器に移し、そして、12gのシリカ(Ineos silicas ES70X、600℃で6時間、か焼)に、15分間にわたり、適度に攪拌させながら滴下して加えた。更に60分間攪拌した後、随時攪拌しながら、質量が一定になるまで4時間にわたり、揮発性成分を減圧下に室温で除去した。17gの触媒組成物が得られた。
実施例C
実施例1からの4.9gの錯体を、206mlのトルエン中30%濃度MAO溶液に溶解し、そして、混合物を3.5時間攪拌した。上澄溶液を、別の容器に移し、そして、158gのシリカ(Ineos silicas ES70X、600℃で6時間、か焼)に、15分間にわたり、適度に攪拌させながら滴下して加えた。更に30分間攪拌した後、随時攪拌しながら、質量が一定になるまで、揮発性成分を減圧下に室温で除去した。288gの触媒組成物が得られた。残留湿分の含有量は、34.8%、Al含有量は、5.8g/100g及びZr含有量は、0.12g/100gであった。
懸濁液中エチレンの重合の全般的な方法
温度制御のためのジャケット型温度調節機構を有する10lスチール製オートクレーブ内で、攪拌させながら重合を行った。窒素の吹き付けを注意深く行い、及び70℃の重合温度にまで加熱した後、5lのイソブタン、及び100mgのイソプレニルアルミニウムをオートクレーブ内に配置した。次に、担持された触媒組成物を固体として加え、そして、オートクレーブを、エチレンで40バールの合計圧力にまで加圧した。更にエチレンを導入することにより、オートクレーブ内の圧力を一定に維持した。90分後、オートクレーブのベンティングを行なうことにより重合を停止させた。ポリマーが流動性の粗い粉末の状態で得られた。
Figure 2008501659
重合条件:5000mlのイソブタン、40バールのエチレン、90分の重合時間;単位及び略符:gpolymer/gcatalyst systemにおける生産性;IVは、135℃でデカリンで測定した固有粘度[η];Mwは、質量平均のモラーマス;Mw/Mn(質量平均/数平均モラーマス)は、モラーマス分布の幅を特徴づける;Mw及びMnは、GPCを使用して測定
懸濁液におけるエチレンと1−ヘキセンの共重合の全般的な方法
温度制御のためのジャケット型温度調節機構を有する攪拌された10lスチール製オートクレーブ内で重合を行った。窒素を注意深く吹き付け、そして70℃の重合温度にまで加熱した後、4.7lのイソブタン、300mlの1−ヘキセン及び100mgのイソプレニルアルミニウムをオートクレーブ内に配置した。次に、担持された触媒組成物を固体として加え、そして、オートクレーブを、エチレンで40バールの合計圧力にまで加圧した。更にエチレンを導入することにより、オートクレーブ内の圧力を一定に維持した。90分後、オートクレーブのベンティングを行なうことにより重合を停止させた。ポリマーが流動性の粗い粉末の状態で得られた。
Figure 2008501659
重合条件:4700mlのイソブタン、300mlの1−ヘキサン、40バールのエチレン、90分の重合時間;
単位及び略符:gpolymer/gcatalyst systemにおける生産性;IVは、135℃でデカリンで測定した固有粘度[η];Mwは、質量平均のモラーマス;Mw/Mn(質量平均/数平均モラーマス)は、モラーマス分布の幅を特徴づける;Mw及びMnは、GPCを使用して測定
オートクレーブ内の気相におけるエチレンと1−ヘキセンの共重合の全般的な方法
機械的な攪拌器及び温度制御のためのジャケット型温度調節機構を有する1lスチール製オートクレーブ内で重合を行った。窒素を使用して、オートクレーブを不活性にし、そして、オートクレーブに70℃で150gのポリエチレン粉末を装填し、及び次に14.5mlのヘプタン、ヘプタン中125mgのイソプレニルアルミニウム(125mg per ml)、及びヘプタン中10mgのCostelan AS100を装填し、そして、この混合物を5分間攪拌した。担持された触媒組成物を固体として加え、触媒容器を2mlのヘプタンですすぎ、反応器を閉め、そして10分間攪拌した。これを、最初に、10バールのアルゴンで加圧し、そして次にエチレンで、20バールの合計圧力まで加圧した。20体積%の気体状の1−ヘキセンをエチレンに導入した。エチレンと1−ヘキセンを更に導入することにより、反応器の内部圧力を1時間維持した。次に攪拌器を停止し、エチレンの導入を停止させ、反応器を減圧し、そして室温にまで冷却した。ポリマーを反応器から取り出し、そして減圧下に乾燥させた。
Figure 2008501659
重合条件:10バールのエチレン、20体積%の1−ヘキセン、60分の重合時間;
単位及び略符:gpolymer/gcatalyst systemにおける生産性;IVは、135℃でデカリンで測定した固有粘度[η];Mwは、質量平均のモラーマス;Mw/Mn(質量平均/数平均モラーマス)は、モラーマス分布の幅を特徴づける;Mw及びMnは、GPCを使用して測定
連続気相重合の全般的な方法
連続的に操作された気相流動床反応器(gas-phase fluidized-bed reactor)で内で、実施例Cからの担持された触媒組成物を使用し、反応器圧力20バール、及び反応温度85℃で、エチレン−ヘキセン共重合体を製造した。6kg/hのエチレン、及びまた、1−ヘキセン及び水素を反応のために反応器に供給した。更に、0.58kg/hの窒素、ヘキセン、ヘプタン中の溶液としての0.1g/hのトリイソブチルアルミニウム及び0.033g/hのCostelan AS100を供給した。担持した触媒組成物を、1.38g/hの量で、固体として反応器内に導入した。*
Figure 2008501659
単位及び略符:gpolymer/gcatalyst systemにおける生産性;IVは、135℃でデカリンで測定した固有粘度[η];Mwは、質量平均のモラーマス;Mw/Mn(質量平均/数平均モラーマス)は、モラーマス分布の幅を特徴づける;Mw及びMnは、SECを使用して測定
図1にポリマー703972のためのVan Gurp−Palmenプロットを示し、及び図2にポリマー703975のためのVan Gurp−Palmenプロットを示す。
ポリマー703972のためのVan Gurp−Palmenプロットを示した図である。 ポリマー703975のためのVan Gurp−Palmenプロットを示した図である。

Claims (13)

  1. 式(I)
    1n2MXm (I)
    (但し、
    1が、Mに直接的に配位結合する6−π−電子中央基を含む配位結合基であり、及び該配位結合基は、少なくとも1個の縮合した飽和又は不飽和C2−C30環状基を有し、該縮合環状基は、原素B、Al、Ga、In、Si、Ge、Sn、O、S、Se、Te、N、P、As及びSbから成る群から選ばれる少なくとも1種のヘテロ原子を環内に含み、該ヘテロ原子は、6−π−電子を含む中央基の炭素原子に直接的に結合し、及び前記ヘテロ原子は、環の構成要素ではない基も帯びて良いものであり、
    Aが、基Z1及びZ2の間の二価のブリッジであり、
    2が、Z1と同じ意味を有する配位結合基であり、又はZ2は、オープンペンタジエニルを含有する基、シクロペンタジエニルを含有する基又は複素環の、5−又は6−員の、6−π−電子含有基であり、
    n=0又は1、
    Mが、元素周期表の3、4、5又は6族の元素又はランタニドの元素であり、
    基Xが、同一又は異なるもので、及びそれぞれが、有機基又は無機基であり、2個の基Xが互いに結合することも可能であり、
    mが、0、1又は2であり、
    及び、3個の分子部分Z1、Z2及びAの内、少なくとも1個が、少なくとも1種のオレフィン性C=C二重結合を含んだ、2〜40個の原子を有する1価の有機基を有する、)
    の有機金属遷移金属化合物。
  2. 式II
    Figure 2008501659
    (但し、
    Mが、元素周期表の3、4、5又は6族の元素又はランタニドの元素であり、
    基Xが、同一又は異なるもので、及びそれぞれが有機基又は無機基であり、2個の基Xが互いに結合されることも可能であり、
    mが、0、1又は2であり、
    Figure 2008501659
    が、二価の基、
    Figure 2008501659
    又は、
    Figure 2008501659
    であり、
    1が、水素又は1〜40個の炭素原子を有する有機基であり、
    2が、水素又は1〜40個の炭素原子を有する有機基であり、
    又は、
    1とR2が、共同で、
    Figure 2008501659
    又は
    Figure 2008501659
    を意味する二価の基
    Figure 2008501659
    を形成し、
    3が、水素又は1〜40個の炭素原子を有する有機基であり、
    4が、水素又は1〜40個の炭素原子を有する有機基であり、
    又は、R3とR4が、共同で、
    Figure 2008501659
    又は
    Figure 2008501659
    を意味する二価の基
    Figure 2008501659
    を形成し、
    5が、水素又は1〜40個の炭素原子を有する有機基であり、
    6が、水素又は1〜40個の炭素原子を有する有機基であり、
    又は、R5とR6が、共同で、
    Figure 2008501659
    又は
    Figure 2008501659
    を意味する二価の基
    Figure 2008501659
    を形成し、
    7、R8が、同一又は異なるもので、及びそれぞれが水素又は1〜40個の炭素原子を有する有機基であり、又はR7とR8とが、これらを結合させる原子と共に、単環式又は多環式の環状基を形成し、該環状基は更に置換されても良く、
    基R9、R10、R11及びR12が、同一又は異なるもので、及びそれぞれが水素又は1〜40個の炭素原子を有する有機基であり、又は2個の隣接する基R9、R10、R11又はR12が、これらを結合させる原子と共に、単環式又は多環式の環状基を形成し、該環状基は更に置換されても良く、
    13、R14が、同一又は異なるもので、及びそれぞれが水素又は1〜40個の炭素原子を有する有機基であり、又はR13とR14とが、これらを結合させる原子と共に、単環式又は多環式の環状基を形成し、該環状基は更に置換されても良く、
    15、R16、R17及びR18が、同一又は異なるもので、及びそれぞれが水素又は1〜40個の炭素原子を有する有機基であり、又は2個の隣接する基R15、R16、R17又はR18が、これらを結合させる原子と共に、単環式又は多環式の環状基を形成し、該環状基は更に置換されても良く、
    19、R20が、同一又は異なるもので、及びそれぞれが水素又は1〜40個の炭素原子を有する有機基であり、又はR19とR20とが、これらを結合させる原子と共に、単環式又は多環式の環状基を形成し、該環状基は更に置換されても良く、
    21、R22、R23及びR24が、同一又は異なるもので、及びそれぞれが水素又は1〜40個の炭素原子を有する有機基であり、又は2個の隣接する基R21、R22、R23又はR24が、これらを結合させる原子と共に、単環式又は多環式の環状基を形成し、該環状基は更に置換されても良く、
    25、R26が、同一又は異なるもので、及びそれぞれが水素又は1〜40個の炭素原子を有する有機基であり、又はR25とR26とが、これらを結合させる原子と共に、単環式又は多環式の環状基を形成し、該環状基は更に置換されても良く、
    A’が、2個の置換されたシクロペンタジエニルリガンドの間のブリッジ構造要素であり、及び2個の置換されたシクロペンタジエニルリガンドに直接的に結合している1個又は2個の原子に加え、更に置換基を含んでいても良く、
    2価の基Eが、同一又は異なるもので、及びそれぞれが、BR27、AlR27、GaR27、InR27、Si(R272、Ge(R272、Sn(R272、O、S、Se、Te、NR27、PR27、AsR27、又はSbR27であり、但し、基R27が、同一又は異なるもので、及びそれぞれが水素又は1〜40個の炭素原子を有する有機基であり、
    及び
    ブリッジ構造要素A’の基を含めた基R1〜R27の少なくとも1個が、2〜40個の炭素原子を含む1価のオレフィン不飽和の有機基である。)
    で示されていることを特徴とする請求項1に記載の有機金属遷移金属化合物。
  3. 請求項2に記載の式(II)、
    (但し、
    Figure 2008501659
    が、二価の基、
    Figure 2008501659
    又は
    Figure 2008501659
    であり、
    Figure 2008501659
    が、分子部分、
    Figure 2008501659
    又は
    Figure 2008501659
    であり、
    Mが、元素周期表の第4族の元素であり、
    mが2であり、
    1が、1〜40個の炭素原子を有する有機基であり、
    2が、水素であり、
    7が、1〜40個の炭素原子を有する有機基であり、
    8が、水素又は1〜40個の炭素原子を有する有機基であり、又はR7とR8とが、これらを結合させる原子と共に、単環式又は多環式の環状基を形成し、該環状基は更に置換されても良く、
    A’が、
    Figure 2008501659
    (但し、R28、R29、R30及びR31が、同一又は異なるもので、及びそれぞれが水素又は1〜40個の炭素原子を有する有機基であり、又は2個の基R28、R29、及びR30が、これらを結合させる原子と共に、単環式又は多環式の環状基を形成し、該環状基は更に置換されても良く、pが2〜8であり、及び、
    他の変数記号が、式(II)のために定義されたものと同等である、)
    の有機金属遷移金属化合物。
  4. 式(III)、
    n(Z1−H)(Z2−H) (III)
    (但し、n=1であり、及び変数記号A、Z1及びZ2が、式(I)のために定義されたものと同等である、)
    のリガンド。
  5. 式(IV)、
    Figure 2008501659
    (但し、T1、R1、R2、R3、R4、R5、R6及びA’が、式(II)のために定義されたものと同等である、)
    のリガンド又はその二重結合異性体。
  6. 請求項5に記載の式(IV)、
    (但し、
    Figure 2008501659
    が、二価の基、
    Figure 2008501659
    又は
    Figure 2008501659
    であり、
    Figure 2008501659
    が、分子部分、
    Figure 2008501659
    又は
    Figure 2008501659
    であり、
    1が、1〜40個の炭素原子を有する有機基であり、
    2が、水素であり、
    7が、1〜40個の炭素原子を有する有機基であり、
    8が、水素又は1〜40個の炭素原子を有する有機基であり、又はR7とR8とが、これらを結合させる原子と共に、単環式又は多環式の環状基を形成し、該環状基は更に置換されても良く、
    A’が、
    Figure 2008501659
    (但し、R28、R29、R30及びR31が、同一又は異なるもので、及びそれぞれが水素又は1〜40個の炭素原子を有する有機基であり、又は2個の基R28、R29、及びR30が、これらを結合させる原子と共に、単環式又は多環式の環状基を形成し、該環状基は更に置換されても良く、pが2〜8であり、及び、
    他の変数記号が、式(II)について定義されたものと同様の意味を有する、)
    のリガンド。
  7. 請求項1〜3の何れか1項に記載の少なくとも1種の有機金属遷移金属化合物、及び有機金属遷移金属化合物を、少なくとも1種のオレフィンに対して重合活性を示す種に変換可能な、少なくとも1種の共触媒を含むオレフィン重合用の触媒組成物。
  8. 更に担体を含むことを特徴とする請求項7に記載の触媒組成物。
  9. 少なくとも1種のオレフィンを、請求項7又は8に記載の少なくとも1種の触媒組成物の存在下に重合又は共重合させることによりポリオレフィンを製造する方法。
  10. エチレンが、任意に別のα−オレフィンと共に、オレフィンとして使用されることを特徴とする請求項9に記載の方法。
  11. 有機金属遷移金属化合物を製造するために、請求項4〜6の何れか1項に記載のリガンドを使用する方法。
  12. 請求項4〜6の何れか1項に記載のリガンド又は該リガンドから製造されるビスアニオンと、遷移金属化合物とを反応させることを含む有機金属遷移金属化合物を製造する方法。
  13. 請求項9又は10の何れか1項に記載の方法により得られるポリオレフィン。
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