JP2008311595A - ステージ装置、露光装置およびデバイス製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】構成を複雑化することなく、高速応答性および精度を劣化させることなく、駆動熱および露光熱による熱変形を低減するステージ装置を提供する。
【解決手段】基板を保持して移動可能に設けられる移動体と、前記移動体を駆動する駆動手段と、前記移動体の移動量を計測する計測手段と、を有し、前記計測手段の出力に基づき前記駆動手段により前記移動体を移動させるステージ装置であって、前記移動体は潜熱蓄熱材又は2.0[J/g℃]以上の比熱を有する顕熱蓄熱材からなる蓄熱材を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体リソグラフィ工程等の高精度の加工に用いられるステージ装置、及びこのステージ装置を備える露光装置に関する。
一般に、半導体デバイス等の製造に用いられる露光装置としては、ウェハ、ガラス基板等の基板をステップ移動させながら基板上の複数の露光領域にレチクル、マスク等の原版のパターンを投影光学系を介して順次露光する露光装置がある。
この露光装置は、ステップ・アンド・リピート型の露光装置でステッパと称される。
さらに、ステップ移動と走査露光とを繰り返すことにより、基板上の複数の領域に露光転写を繰り返す露光装置がある。
この露光装置は、ステップ・アンド・スキャン型の露光装置でスキャナと称される。
特に、ステップ・アンド・スキャン型の露光装置は、スリットにより制限して投影光学系の比較的光軸に近い部分のみを使用しているため、より高精度で且つ広画角な微細パターンの露光が可能となっている。
これらの露光装置はウェハやレチクルを高速で移動させて位置決めするステージ装置(ウェハーステージ、レチクルステージ)を有している。
しかし、このステージ装置の駆動熱、露光熱の影響で寸法が熱膨張により単純に増大し、不均一な熱歪みが生じて形状が熱変形により変化し、ステージ装置の位置決め精度が低下していた。
従来の技術では、この熱膨張や熱変形を極小化するために低熱膨張材料を採用したり、冷却手段を設けたりしていた。
また、特開2001−319865号公報(特許文献1)では、チャック(ウエハ支持部)とチャック支持台との間に熱伝導性の良い液体を伸縮性の収納体に充填し、基板の受け渡しの時に冷却対象に接触させて熱を吸収し冷却する技術が開示されている。
特開2001−319865号公報
しかしながら、低熱膨張材料を採用した場合、一般にヤング率が小さいために比較的低周波が振動を生じるため、高速高精度に応答する制御システムが構成できなかった。
また、冷却手段を設けた場合は構造が複雑になってステージ重量が増大して高速応答性が損なわれ、冷却手段を介して機械振動がステージに伝達して精度が低下してしまう。
また、特許文献1の構成では基板の受け渡しのたびに接触を繰り返すため、収納体が破損する可能性がある。さらに、耐久性を重視した材質及び厚さとした場合、熱伝導性の低下は避けられず、熱の伝達および冷却の性能が著しく制限されてしまう。
本発明は、例えば上述の点を改善しつつ駆動熱および露光熱による熱変形を低減するステージ装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための本発明のステージ装置は、基板を保持して移動可能に設けられる移動体と、前記移動体を駆動する駆動手段と、前記移動体の移動量を計測する計測手段と、を有し、前記計測手段の出力に基づき前記駆動手段により前記移動体を移動させるステージ装置であって、前記移動体は潜熱蓄熱材又は2.0[J/g℃]以上の比熱を有する顕熱蓄熱材からなる蓄熱材を有することを特徴とする。
本発明のステージ装置によれば、移動体は、内部に潜熱蓄熱材又は2.0[J/g℃]以上の比熱を有する顕熱蓄熱材からなる蓄熱材を有し、駆動熱や露光熱による温度上昇の上昇速度を低減させ、熱変形の変化速度を遅らせる。
熱変形の変化速度を遅らせることで、定期的に行われるステージ精度の補正動作による補正残差を低減し、精度劣化を低減する。
このため、例えば、構成を複雑化することなく、また、高速応答性および精度を劣化させることなく、駆動熱および露光熱による熱変形を低減する。
以下、図面を参照して、本発明の実施例を説明する。
図1(a)は、本発明の実施例1の平面図、図1(b)は、正面図である。
図2は、本実施例1の動作説明図である。図3は、本実施例1の拡大構成図である。
露光装置は、レチクル等の原版のパターンを投影光学系を介してウェハ等の基板上に投影し、パターンの所定の露光領域を基板上に露光する露光手段を有する。
さらに、露光装置は、原版及び基板の少なくとも1つを移動させる本実施例のステージ装置を有する。
本実施例1のステージ装置は、基板を保持して移動可能に設けられる移動体である微動テーブル9を有する。
さらに、移動体である微動テーブル9を複数の方向に移動する複数の駆動手段であるYリニアモーター可動子2,2’、Yリニアモーター固定子3,3’、Xリニアモーター可動子17,17’、Xリニアモーター固定子18,18’を有する。
さらに、本実施例1のステージ装置は、移動体である微動テーブル9の移動量を計測する計測手段であるレーザー干渉計23を有し、計測手段の出力である計測信号に基づき駆動手段により移動体である微動テーブル9を移動させる。
さらに、移動体である微動テーブル9は、所定の比熱を有する蓄熱材27を有する。
さらに、移動された移動体である微動テーブル9の位置を、計測手段であるレーザー干渉計23の計測誤差を補正することにより補正する。
Yリニアモーター可動子2,2’は、移動テーブル1をY軸方向に駆動する手段である。
Yリニアモーター固定子3,3’は、可動側のYリニアモーター可動子2,2’に対する固定側である。ステージ定盤4は、その上面が移動テーブル1のガイド面となる。
Yヨーイングガイド5,5’は、Yリニアモーター固定子3,3’のヨーイングを規制する手段である。
静圧軸受6,6’、7,7’及び8は、それぞれYリニアモーター固定子3,3’の側面及び底面及び移動テーブル1の底面を、それぞれ静圧空気で浮上させる手段である。
移動体である微動テーブル9は、移動テーブル1上に配置され、上下動およびチルト動作をする。
反射ミラー10は、微動テーブル9上に配置されたミラーである。
複数の微動アクチュエータ11は、移動テーブル1上に構成され、微動テーブル9の上下動およびチルト動作を行う駆動手段である。
Xビーム12は、移動テーブル1をX軸方向に移動させるビームである。
Yビーム13は、同じく移動テーブル1をY方向に移動させるビームである。
Xビーム12の両側面には、移動テーブル1のY方向の移動をガイドするYガイド面が構成され、Yビーム13の両側面には移動テーブルのX方向の移動をガイドするXガイド面が構成される。
Xビーム12のYガイド面及びYビーム13のXガイド面と移動テーブル1の間には、図示しない静圧軸受が配置され、非接触で力の伝達と直動ガイド動作を行う。
Yスライダー14,14’は、Yビーム13の両端に配置されたスライダーである。 静圧軸受15,15’は、Yスライダー14,14’の下面に配置される軸受である。
Xスライダー16,16’は、Xビーム12の両端に配置されたスライダーで、その下面には図示しない静圧パッドが配置される。
Xリニアモーター可動子17,17’は、Xビーム12をX方向に駆動するための可動子で、Xリニアモーター固定子18,18’は、同じく固定子である。
Xヨーガイド20,20’は、Xリニアモーター固定子18,18’のヨーイングを規制する手段である。
静圧軸受19,19’は、Xリニアモーター固定子18,18’の側面を静圧空気で浮上させる手段であり、同様の静圧軸受が図示しない底面にも配置されている。
チャック21は、微動テーブル9上に配置された吸着手段であり、搬送物であるウェハ等の基板を真空吸着する。
基準マーク22は、微動テーブル上に配置されたマークであり、位置決め動作の精度構成に用いられる。
レーザー干渉計23は、反射ミラー10の移動量を計測する手段である。
図示はされない複数のレーザー干渉計が、X,Y軸とX,Y,Z軸回りの回転角度の各軸を測定できるように配置されている。
測定光24は、レーザー干渉計23から照射される測定用光である。
投影レンズ25は、投影露光するためのレンズで、アライメント光26は、投影レンズ25を透過して、ステージの位置を計測して、その変化量を測定するための光である。
蓄熱材27は、微動テーブル9内に充填された蓄熱材であり、微動テーブル9に与えられた熱を一時的に蓄える。
移動テーブル1は、ステージ定盤4に対して静圧軸受8により非接触に支持され、XY方向に移動可能である。
移動テーブル1には、Xビーム12及びYビーム13が略直交して貫かれ、移動テーブル1のXビーム12のYガイド面及びYビーム13のXガイド面との対向面には力の伝達と緒駆動ガイドを行う図示しない静圧軸受が配置されている。
このため、常にXビーム12及びYビーム13の交点の位置に移動テーブル1が位置する。
Xビーム12及びYビーム13の両端にはそれぞれXスライダー16,16’とYスライダー14,14’が締結され、各スライダー下面にはそれぞれ静圧軸受が配置される。
このため、Xビーム12とXスライダー16,16’の結合体はX方向に移動可能であり、Yビーム13とYスライダー14,14’の結合体はY方向に移動可能である。
Xスライダー16,16’及びYスライダー14,14’の外側には、それぞれXリニアモーター可動子17,17’及びYリニアモーター可動子2,2’が締結され、各リニアモーターで発生した推力によって各スライダーが駆動される。
Xリニアモーター可動子17,17’とYリニアモーター可動子には対向してXリニアモーター固定子18,18’及びYリニアモーター固定子3,3’が配置され、これらで各リニアモーターが構成される。
Xリニアモーター固定子18,18’とYリニアモーター固定子3,3’は、ステージ定盤4に対して静圧軸受7,7’(Xリニアモーター側は図示せず)によって非接触に支持される。
Xリニアモーター固定子18,18’とYリニアモーター固定子3,3’は、同時にXヨーイングガイド20,20’とYヨーイングガイド5,5’に対しても静圧軸受19,19’、6,6’によって非接触に支持される。
このため、Xリニアモーター固定子18,18’とYリニアモーター固定子3,3’は、それぞれX方向及びY方向に沿って移動可能である。
また、このXリニアモーター固定子18,18’とYリニアモーター固定子3,3’は、それぞれ所定の質量を持ち、実施例1と同一の反力カウンタ−の機能を備えている。
すなわち、Xリニアモーター可動子17,17’及びYリニアモーター可動子2,2’はそれぞれXスライダー16,16’及びYスライダー14,14’に締結されており、それぞれX方向及びY方向に移動させる。
そしてXスライダー16,16’及びYスライダー14,14’はそれぞれXビーム12及びYビーム13に締結され、それぞれのビームがそれぞれX及びY方向に移動することで、その交点に位置する移動テーブル1がX方向及びY方向に駆動させる。
つまり、各リニアモーターの推力は移動テーブル1をX方向及びY方向に駆動させる。
よってXリニアモーター固定子18,18’とYリニアモーター固定子3、3’は、それぞれ移動テーブル1のX方向及びY方向の移動に作用する力の駆動反力を受ける。
この駆動反力によりXリニアモーター固定子18,18’とYリニアモーター固定子3、3’がステージ定盤4の上をX方向及びY方向に移動する。
Xリニアモーター固定子18,18’とYリニアモーター固定子3、3’がステージ定盤4の上をX方向及びY方向に移動することにより、その駆動反力が移動ステージ1の駆動反力を打ち消すので、反力カウンタの役割を果たす。
本実施例1では、例えば移動テーブル1を+X方向に駆動すると、Xリニアモーター固定子18,18’は−X方向に駆動反力を受けて−X方向に移動する。
また、移動テーブル1を+Y方向に駆動すると、Yリニアモーター固定子3,3’は−Y方向に駆動反力を受けて−Y方向に移動する。
また、基板上の複数の露光領域に原版のパターンを露光する際の露光熱により、基板とチャック21は温度上昇する。
もし微動テーブル9に熱膨張や熱変形が生じた場合、反射ミラー10と基板との距離が変動する。
ここで、本実施例1のステージ装置は、レーザー干渉計23によって測定する反射ミラー10の位置を所定の座標に位置するように制御される。
このため、反射ミラー10の位置が正確であっても基板の位置が変動することになり、露光した像のアライメントがずれ、結果的にステージ精度が低下する。
すなわち、本実施例1のステージ装置においては、その精度を維持するために、微動テーブル9の熱膨張と熱変形は極力避けなければならない。
本実施例1は、移動体である微動テーブル9を図3に示されるように中空状に形成され、内部に熱容量の大きな潜熱蓄熱材又は略2.0[J/g℃]以上の比熱を有する顕熱蓄熱材からなる蓄熱材27を有する。
この構成により微動テーブル9に与えられる熱量が一定であれば、温度上昇が抑制され、熱変形量が低減される。
一般に、ステージ装置は生産性を上げるために24時間連続運転が求められる。
その運用条件では、ステージ装置自身が発生する駆動熱も、露光時に受ける露光熱も際限なく蓄積されていく。
この熱による天板温度は、ステージ空間を空調する空気の流速と、微動テーブルから外部空間への熱伝達特性から求められる熱平衡状態まで上昇する。
この熱平衡状態は空調温度と空気の流速と微動テーブル9の温度分布のみに依存し、微動テーブル9としての熱容量には依存しない。
このようなステージ装置においては、設置の際に精度校正を行ない、その後の装置運用の中でも定期的に精度校正を行う。
定期的な間隔とは、例えばウェハ一枚毎、あるいはロット毎、あるいは1日に一度や数日に一度等の定期的な間隔であり、その予め定められた間隔で定期的に精度校正を行う。
この予め定められた期間毎に精度を計測し、もし変化していればそれを補正しながら、装置の運用を行う。
具体的には図2に示すように、レーザー干渉計23の計測値に基づいて微動テーブル9が所定の位置及び姿勢になるようにXリニアモーター17,17‘,18,18’とYリニアモーター2,2‘,3,3’及び微動アクチュエータ11を駆動する。
その際、アライメント光26の直下に基準マーク22が位置するよう駆動する。
アライメント光による基準マーク22の位置の計測値と、レーザー干渉計による反射ミラー10の位置の計測値を比較することによって、反射ミラー10と基準マーク22との相対位置変化が計測できる。
この動作を定期的に行って、熱変形などの微動テーブル9の変形を計測し、その結果をレーザー干渉計23の計測値に反映させることで補正動作を行う。
この様にして、仮にステージに熱要因で変形が生じたとしても、定期的な校正動作を行うことにより精度悪化を避けることができる。
ところが、あくまで補正動作はある定期的な間隔で行うだけなので、その間の変化は精度劣化要因となる。
その精度劣化を小さくする為には、補正動作の間隔を短くするか、補正間隔内の変形を小さくするか、どちらかが必要となる。
言い換えると、あらかじめ定められた一定期間の校正の間の変化量が、許容される精度に比べて大きいか否かによる。
すなわち、露光熱又は駆動熱による熱膨張や熱変形の変化の速度が、所定の校正間隔に於いて許容値よりも大きいか否かによる。
本実施例1は、熱による膨張や変形は許容しつつも、その変化速度を著しく小さくする。
すなわち上述のように微動テーブル9が中空状に形成され、その内部に蓄熱材27を有することで、温度変化の時定数を大きくし、ゆるやかな熱変形とする。
このため、同じ校正間隔であれば、その間の最大変形量を小さくすることができ、精度向上が図れる。
同じ変形許容値での運用であれば、同一の精度を維持したまま校正間隔を長くすることができ、露光装置の停止による生産性低下を避け生産性を向上させる。
本実施例1で用いられる蓄熱材27は、熱容量が大きな物質であれば特に制約がなく、例えば比熱2[J/g℃]程度の顕熱蓄熱材を用いることでその目的は十分に達成できる。
しかし、より望ましくは蓄熱材27として塩化カルシウム水和物等の無機水和塩系の潜熱蓄熱材、n-パラフィン等の有機物化合物系の潜熱蓄熱材を用いることもできる。
この場合、潜熱蓄熱材の乳化液を樹脂の容器に封入し、多孔質素材に含浸させて樹脂等で被覆した材料として用いることができる。
例えば、潜熱蓄熱材としてn-パラフィンを用いれば、炭素数によって相変化温度が異なるので、25℃近辺を相変化温度とし、その温度に本実施例1のステージ装置の空冷温度を設定し、微動テーブル9の物体温度がその近辺に一定となるようにできる。
この構成で微動テーブル9に露光熱や駆動熱が加わった場合、微動テーブル9の構造材料の温度が上昇する前に潜熱蓄熱材の相変化が進むことで微動テーブル9の温度が、ほぼ一定に保たれ、温度上昇速度を遅くすることができる。
図4は、本発明の実施例2の拡大構成図である。本実施例2では、移動体である微動テーブル9は、片面から彫り込んで開口状の凹部に形成され、凹部に蓄熱材27を有する。
移動体である微動テーブル9を中実の部品から製造しないで、部品の剛性に影響しない駄肉の部分に片面から彫り込んで開口状の凹部に形成され、軽量化を図ったものである。
この肉抜き部に、実施例1と同様に熱容量の大きな比熱を有する蓄熱材27を有する。
この構造にすることで、微動テーブル9を中空状に形成する必要がなくなり、コストを低減させることができる。
さらに実施例1のような形態であれば、温度膨張時に蓄熱材27の熱膨張の影響で微動テーブル9が変形する可能性があるが、実施例2では一方に開口状に形成することでこの変形を防止する。
図5は、本発明の実施例3の拡大構成図である。
本実施例3の移動体である微動テーブル9は、中空状に形成され、内部に液状の蓄熱材28を有し、対流によって温度の均一性が保たれる。
一般に熱容量の大きな材質は同時に熱伝導性も低い。
そのため単に熱容量の大きな材料を蓄熱材として封入するだけでは、熱の伝導が不十分で温度が均一化せず、微動テーブル9に局所的な温度変化が生じてその部位にのみ大きな熱変形が生じる可能性が有る。
すなわち露光熱を受けるチャック21に面した部位や、駆動熱を発する微動アクチュエータ11の近辺のみ温度が高くなり、それ以外の部位では温度があまり上がらないという状態になる。
このため、熱容量の大きな蓄熱材を封入しているにも関わらずそこまで熱が到達せずに、蓄熱材の大部分は温度上昇が無くて熱の効果的な取り込みが行われず、微動テーブル9の一部の温度が高い状態となって熱変形を生じてしまう可能性が有る。
すなわち、低熱伝導性の為にせっかくの蓄熱材もその効果を十分に発揮できない可能性が有る。
そこで実施例3では蓄熱材として常温で液体の材質を用い、移動体である微動テーブル9を気密性の高い中空状に形成され、液体である蓄熱材28が、微動テーブル9の内部で対流し温度の均一化がなされる。
このため、微動テーブル9の一部に熱が加わったとしてもその熱がすばやく蓄熱材28全体に伝達するので、局所的で急激な熱変形が生じることなく、微動テーブル9の温度上昇も抑制される。
このため微動テーブル9の熱膨張又は熱変形は全体的なものとなり、かつ、緩やかな変化率とすることができる。
図6は、本発明の実施例4の拡大構成図である。
本実施例4の移動体である微動テーブル9は、中空状に形成され、内部に蓄熱材27を有する。
さらに、微動テーブル9は、中空状に形成され、内部に基板を保持する保持部からの熱または駆動手段からの熱を蓄熱材27に伝える熱伝導部材29を有する。
微動テーブル9の内部に充填された蓄熱材27を貫通するように、例えば、ヒートパイプ等の熱伝導性の高い熱伝達部材29を埋設する。
この熱伝達部材29により、微動テーブル9の一部に熱が加わったとしても、その熱がすばやく蓄熱材27全体に伝達するので、局所的で急激な熱変形が生じることなく、微動テーブル9の温度上昇も抑制される。
このため微動テーブル9の熱膨張又は熱変形は全体的なものとなり、かつ緩やかな変化となる。
次に、図7及び図8を参照して、上述の露光装置を利用したデバイス製造方法の実施例を説明する。
図7は、デバイス(ICやLSIなどの半導体チップ、LCD、CCD等)の製造を説明するためのフローチャートである。ここでは、半導体チップの製造方法を例に説明する。
露光装置を用いてウェハを露光する工程と、前記ウェハを現像する工程とを備え、具体的には、以下の工程から成る。
ステップ1(回路設計)では半導体デバイスの回路設計を行う。
ステップ2(マスク製作)では設計した回路パターンに基づいてマスクを製作する。
ステップ3(ウェハ製造)ではシリコン等の材料を用いてウェハを製造する。
ステップ4(ウェハプロセス)は前工程と呼ばれ、マスクとウェハを用いて、上記の露光装置によりリソグラフィ技術を利用してウェハ上に実際の回路を形成する。
ステップ5(組立)は、後工程と呼ばれ、ステップ4によって作製されたウェハを用いて半導体チップ化する工程であり、アッセンブリ工程(ダイシング、ボンディング)、パッケージング工程(チップ封入)等の組み立て工程を含む。
ステップ6(検査)では、ステップ5で作製された半導体デバイスの動作確認テスト、耐久性テスト等の検査を行う。
こうした工程を経て半導体デバイスが完成し、それが出荷(ステップ7)される。
図8は、ステップ4のウェハプロセスの詳細なフローチャートである。
ステップ11(酸化)では、ウェハの表面を酸化させる。
ステップ12(CVD)では、ウェハの表面に絶縁膜を形成する。
ステップ13(電極形成)では、ウェハに電極を形成する。
ステップ14(イオン打込み)では、ウェハにイオンを打ち込む。
ステップ15(レジスト処理)では、ウェハに感光剤を塗布する。
ステップ16(露光)では、露光装置によってマスクの回路パターンをウェハに露光する。
ステップ17(現像)では、露光したウェハを現像する。
ステップ18(エッチング)では、現像したレジスト像以外の部分を削り取る。
ステップ19(レジスト剥離)では、エッチングが済んで不要となったレジストを取り除く。
これらのステップを繰り返し行うことによってウェハ上に多重に回路パターンが形成される。
図1(a)は、本発明の実施例1の平面図、図1(b)は、正面図である。 本発明の実施例1の動作説明図である。 本発明の実施例1の拡大構成図である。 本発明の実施例2の拡大構成図である。 本発明の実施例3の拡大構成図である。 本発明の実施例4の拡大構成図である。 露光装置を使用したデバイスの製造を説明するためのフローチャートである。 図7に示すフローチャートのステップ4のウェハプロセスの詳細なフローチャートである。
符号の説明
1 移動テーブル
2,2’ Yリニアモーター可動子
3,3’ Yリニアモーター固定子
4 ステージ定盤
5,5’ Yガイド
6,6’,7,7’,8,15,15’,19,19’ 静圧軸受
9 微動テーブル 10 反射ミラー
11 微動アクチュエータ 12 Xビーム
13 Yビーム
14,14’ Yスライダー
16,16 Xスライダー
17,17’ Xリニアモーター可動子
18,18’ Xリニアモーター固定子
20,20’ Xヨーガイド 21 チャック
22 基準マーク 23 レーザー干渉計
26 アライメント計測光
27、28 蓄熱材 29 熱伝達部材

Claims (8)

  1. 基板を保持して移動可能に設けられる移動体と、
    前記移動体を駆動する駆動手段と、
    前記移動体の移動量を計測する計測手段と、を有し、
    前記計測手段の出力に基づき前記駆動手段により前記移動体を移動させるステージ装置であって、
    前記移動体は潜熱蓄熱材又は2.0[J/g℃]以上の比熱を有する顕熱蓄熱材からなる蓄熱材を有することを特徴とするステージ装置。
  2. 移動された前記移動体の位置を、前記計測手段の計測誤差を補正することにより補正することを特徴とする請求項1に記載のステージ装置。
  3. 前記移動体は、中空状に形成され、内部に前記蓄熱材を有することを特徴とする請求項1又は2に記載のステージ装置。
  4. 前記移動体は、開口状の凹部に形成され、前記凹部に前記蓄熱材を有することを特徴とする請求項1又は2に記載のステージ装置。
  5. 前記移動体は、中空状に形成され、内部に液状の前記蓄熱材を有することを特徴とする請求項1又は2に記載のステージ装置。
  6. 前記移動体は、中空状に形成され、内部に前記蓄熱材および前記基板を保持する保持部からの熱または前記駆動手段からの熱を前記蓄熱材に伝える熱伝導部材を有することを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のステージ装置。
  7. 原版のパターンを投影光学系を介して前記基板上に投影し、前記パターンの所定の露光領域を前記基板上に露光する露光手段と、
    前記原版及び前記基板の少なくとも1つを移動させる請求項1から請求項6のいずれかに記載のステージ装置と、を有することを特徴とする露光装置。
  8. 請求項7記載の露光装置を用いて基板を露光する工程と、
    前記基板を現像する工程と、を備えることを特徴とするデバイス製造方法。
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