JP2008310970A - 固体高分子電解質型燃料電池スタックの洗浄方法および洗浄装置 - Google Patents

固体高分子電解質型燃料電池スタックの洗浄方法および洗浄装置 Download PDF

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Abstract

【課題】固体高分子電解質型燃料電池スタックを洗浄した際に、内部に残留する不純物を低減する。
【解決手段】燃料極904、酸化剤極905、およびこれらで挟持された高分子電解質膜903を備えた膜電極接合体と、燃料極904に水素を含有する燃料ガスを供給する燃料ガス供給溝914および酸化剤極905に酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス供給溝915が形成されたセパレータとを積層し、冷却材を通過させる冷却材流路が形成された固体高分子電解質型燃料電池スタックの洗浄において、燃料ガス供給溝914、酸化剤ガス供給溝915および冷却材流路に発泡成分を含有する洗浄液を供給する。発泡成分が不純物503の付着部位境界や周辺部で気化して気泡505を生成することにより、洗浄液に振動を加え攪拌し、燃料極904などの内部に浸透させるとともに、内部から表面に不純物503を押し出す作用が得られる。
【選択図】図1

Description

本発明は、固体高分子電解質型燃料電池スタックの洗浄方法および洗浄装置に関する。
高効率のエネルギー変換装置として、燃料電池が注目を集めている。燃料電池は、電解質の相違により幾つかの種類に分類される。水素イオン伝導性を有する固体高分子を電解質とする固体高分子電解質型燃料電池は、コンパクトな構造で高出力密度を得ることができ、また、簡素なシステムによる運転が可能である。このため、固体高分子電解質型燃料電池は、宇宙用や車両用あるいは家庭用電源として大きく注目されている。高分子電解質としては、パーフルオロカーボンスルホン酸膜などが用いられる。
このような高分子電解質を電解質膜として用いる固体高分子電解質型燃料電池は、一般的に、単位セルを複数積層した積層体による電池スタック構造を有している。単位セルは、高分子電解質膜と、この高分子電解質膜を挟持するように配置された燃料極および酸化剤極で構成される膜電極接合体を有している。燃料極および酸化剤極の基板は、それぞれ導電性多孔質材料からなる。また、燃料極および酸化剤極の基板上には、ガス拡散層がそれぞれ形成されている。燃料極および酸化剤極は、触媒と電解質を備えた触媒層をそれぞれガス拡散層上に担持している。
単位セルは、膜電極接合体とセパレータとを備えている。セパレータの一方の面には、燃料ガスを分配供給する複数のガス流路として燃料ガス供給溝が形成されている。また、セパレータの他方の面には、酸化剤ガスを分配供給する複数のガス流路として酸化剤ガス供給溝が形成されている。膜電極接合体とセパレータとを交互に積層しながら単位セルを複数積層した積層体とし、燃料電池スタックが形成されている。
反応ガス、特に燃料ガスである水素は、燃料極においてガス拡散層を経由して触媒層中を拡散し、カーボン担持体上の白金などの触媒に到達すると反応して水素イオンと電子に分離される。電子は、燃料極側から外部回路を通り酸化剤極側へ移動する。また、水素イオンは、燃料極触媒層中の触媒に近接する電解質を伝達経路として電解質膜中へ移動し、酸化剤極に到達して酸化剤極触媒層中の電解質を伝達経路として拡散して触媒上で酸素と反応して生成水となる。生成水は触媒層およびガス拡散層中を移動し、あるいは蒸発して、ガス拡散層を通り基板の外部へ除去される。
燃料電池発電システムは、燃料電池スタック、反応ガス供給部、冷却材系などからなる。反応ガス供給部には、燃料電池スタックに対して水素を含む燃料ガスの供給および排出を行う燃料ガス系、ならびに、酸化剤ガスの供給および排出を行う酸化剤ガス系が含まれる。冷却材系は、水などの冷却材の供給および排出を行う。
燃料電池スタックには、単位セルの燃料ガス供給および排出流路、酸化剤ガス供給および排出流路、ならびに、冷却材の供給および排出流路に対して、それぞれ燃料ガス、酸化剤ガス及び冷却材を分配または合流するマニホールドが、燃料ガス系、酸化剤ガス系および冷却材系の系統毎に連通して設置されている。このマニホールドには、燃料電池スタック外部に対して接続する供給口および排出口がそれぞれ系統毎に設置されている。
燃料ガス系では、たとえば天然ガスなどの原料ガスを燃料生成器に導入し、燃料生成器中の触媒作用などを利用した改質反応により水素を含む燃料ガスとして改質する。この際、改質する前後において改質反応や燃料電池スタックの電池反応が阻害されないように、原料ガスや燃料ガス中の不純物を除去するためのフィルターや変成器を設ける場合がある。また、燃料電池スタックに水分を供給する加湿器を燃料生成器に隣接して備えている場合もある。燃料ガスは燃料電池スタック内に導入された後、各単位セル面内の電池反応に使用されるとともに、余剰分は燃料排出ガスとして当該燃料電池スタックから排出される。
酸化剤ガス系では、酸化剤ガスとして大気中の空気が燃料電池スタックに供給される。この際、酸化剤ガス空気を燃料電池スタック導入前に加湿するための加湿器を設置する場合もある。酸化剤ガス空気は、燃料電池スタックに供給された後、各単位セル面内の電池反応に使用されるとともに、余剰分は酸化剤排出ガスとして燃料電池スタックから排出される。
冷却材系では、冷却材を燃料電池スタックに供給する。供給された冷却材は、加熱ヒーターにより昇温され燃料電池スタックを設定温度に保温するとともに、燃料電池スタック内で発生する熱を回収し、スタック温度を調節する。さらに、燃料電池スタック内で各単位セルを加湿するため、冷却材系から各単位セルに対する加湿水の供給経路が設置される場合がある。たとえば、セパレータ内に冷却材流路が併設されている場合には、冷却材の一部がセパレータの冷却材流路から燃料ガス流路あるいは酸化剤ガス流路に連通するようになっていて、単位セル面内の透過口を通過することにより加湿水として使用される。冷却材が燃料電池スタックに供給された後は、熱交換器やイオン交換器などを介して冷却材タンクに回収されて冷却材として再利用される。
このような、固体高分子電解質型燃料電池スタックでは、燃料電池発電システムを起動し連続的に発電する過程で、燃料ガスについては原料ガスから改質器を経由して供給される途中で金属酸化物が痕跡量混入する場合がある。また、酸化剤ガスとして大気中から空気を供給する場合には、窒素や硫黄の酸化物を含む微量大気汚染物質が空気中に含まれる場合がある。
これら反応ガス中の不純物は、供給配管を経由して燃料電池スタック内に飛来し、膜電極接合体を構成する燃料極や酸化剤極の電極基材の表面あるいは内部に付着し、燃料電池スタック内に蓄積される。また、単位セルおよび燃料電池発電システム内の配管を含む構成部材から溶出物が発生し、加湿水や凝縮水あるいは生成水と共に移動して、電極やセパレータを含む電池スタック内に滞留する場合がある。
不純物や溶出物の一部は、金属イオンなどのイオン性不純物として電解質膜のプロトン伝導を担う官能基に置換して吸着しイオン伝導性を低下させたり、電解質膜内の水分の移動を阻害し含水率を低下させることにより電池抵抗を増大させる。また、これら不純物中の無機物あるいは有機物は、電極内の触媒層中に侵入すると電解質成分の影響で酸化物を形成し触媒表面に付着して被覆する。あるいは硫黄酸化物のような触媒被毒物質を形成する。この結果、触媒反応表面積を減少させて反応活性を低下させ、電池反応を阻害する懸念がある。
そこで、固体高分子電解質型燃料電池スタックを洗浄する方法、すなわち、電池スタックの発電運転により電極内部の触媒層や電解質膜に付着した金属イオンや酸化物等の不純物を除去する方法が開示されている。特許文献1には、燃料電池スタック内を循環する冷却材回路の冷却材を、ガス流路に流入可能とすることにより、電解質膜を湿潤状態に維持しながらガス流路や電極触媒に吸着したカチオンなどの不純物を除去する方法が開示されている。
特許文献2ないし特許文献5には、電池スタック内のセパレータ板のガス流路を経て空気極および燃料極に水蒸気や脱イオン水、あるいは希硫酸や過酸化水素水などの酸性水溶液を洗浄液として導入する方法が開示されている。この方法により、電極に付着した酸化物等の不純物を溶出すると共に電解質膜や触媒層中に含まれる電解質内の不純物イオンを水素イオンに置換して外部に排出して除去しセル特性を回復する。また、特許文献6および特許文献7には、ガス供給路にアルコールを導入して電極の拡散層となじませた後、洗浄水を注入して洗浄する方法が開示されている。
特許文献8には、水に溶け易く酸化されて分解し易いキレート剤、たとえばシュウ酸をセルに供給することにより、高分子電解質膜中に存在する金属イオンを抽出してキレート錯体を形成し、洗浄水でキレート錯体およびキレート剤をセル外に洗い流す方法が開示されている。特許文献9には、セルに悪影響を与えることなく水素ガスよりも還元力の強い劣化回復用還元剤としてヒドラジンなどをセルに供給することにより、高分子電解質膜にトラップされている金属イオンを還元し金属として析出させて高分子電解質膜から取り除く方法が開示されている。
特開2003−142132号公報 特開2001−332282号公報 特開2001−85037号公報 特開2003−123812号公報 特開2005−216510号公報 特開2000−3718号公報 特開2004−6416号公報 特開2000−260455号公報 特開2000−260453号公報
固体高分子電解質型燃料電池スタックで長期に亘り発電を継続すると、燃料ガスや酸化剤ガスの供給配管を通じて飛来する微細粒子状の無機物あるいは有機物の不純物の一部が、固形分として電極内のガス拡散層や触媒層中に付着して蓄積する場合がある。また、セルや燃料電池システム内の配管を含む構成部材から溶出物として発生した金属イオンの一部から形成されたイオン性不純物あるいは酸化物が、同様に蓄積する場合がある。
特許文献1ないし特許文献9に開示された洗浄方法では、洗浄水で金属イオンなどとして溶出できない固形不純物成分が、燃料電池スタック内に残留する場合がある。この場合、電極内部に付着残留した微細な固形不純物の一部は親水性物質として電極内で水和し、ガス拡散層や触媒層のガス拡散性を阻害する結果、フラッディング現象によるセル特性の低下を引き起こす懸念がある。
また燃料電池スタック内部で燃料ガスあるいは酸化剤ガスの反応ガス供給流路に冷却材を透過させて加湿を行う冷却材流路を併設したセパレータを用いる場合には、冷却材中に微量の固形不純物が混入した状態が長期に亘り継続すると、セパレータ面内で加湿水供給口となる細孔部位が閉塞し水の透過性が低下して加湿不足が発生するおそれがある。このため、電解質のイオン伝導度が低下して電池抵抗が増大することによりセル性能の低下が懸念される。
そこで、本発明は、固体高分子電解質型燃料電池スタックを洗浄した際に、内部に残留する不純物を低減することを目的とする。
上述の目的を達成するため、本発明は、燃料極、酸化剤極、前記燃料極および前記酸化剤極で挟持された高分子電解質膜を備えた膜電極接合体と、前記燃料極に水素を含有する燃料ガスを供給する燃料ガス流路および前記酸化剤極に酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス流路が形成されたセパレータと、を積層し、冷却材を通過させる冷却材流路が形成された固体高分子電解質型燃料電池スタックの洗浄方法において、前記固体高分子電解質型燃料電池スタックの前記燃料ガス流路、前記酸化剤ガス流路および前記冷却材流路の少なくとも一つに発泡成分を含有する洗浄液を供給する洗浄工程を有することを特徴とする。
また、本発明は、燃料極、酸化剤極、前記燃料極および前記酸化剤極で挟持された高分子電解質膜を備えた膜電極接合体と、前記燃料極に水素を含有する燃料ガスを供給する燃料ガス流路および前記酸化剤極に酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス流路が形成されたセパレータと、を積層し、冷却材を通過させる冷却材流路が形成された固体高分子電解質型燃料電池スタックの洗浄装置において、前記固体高分子電解質型燃料電池スタックの前記燃料ガス流路、前記酸化剤ガス流路および前記冷却材流路の少なくとも一つに発泡成分を含有する洗浄液を供給する洗浄系を有することを特徴とする。
本発明によれば、固体高分子電解質型燃料電池スタックを洗浄した際に、内部に残留する不純物を低減できる。
本発明に係る固体高分子電解質型燃料電池スタックの洗浄方法の実施の形態を、図面を参照して説明する。なお、同一または類似の構成には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
[第1の実施の形態]
図2は、本発明に係る固体高分子電解質型燃料電池スタックの洗浄方法の第1の実施の形態における洗浄対象の燃料電池スタックを含む燃料電池発電システムの運転中のブロック系統図である。図3は、本実施の形態における洗浄対象の燃料電池スタックに用いられる単位セルの断面図である。
本実施の形態の燃料電池発電システムは、固体高分子電解質型の燃料電池スタック13を有している。燃料電池スタック13には、単位セル901が複数積層されている。単位セル901は、膜電極接合体902、絶縁体920、セパレータ燃料極面912およびセパレータ酸化剤極面913を有している。
膜電極接合体902は、高分子電解質膜903と、その高分子電解質膜903の中央部を挟持する様に配置された一対の燃料極904および酸化剤極905を有している。
燃料極904は、燃料極基板906および燃料極触媒層910を有している。燃料極基板906と燃料極触媒層910との間には、燃料極ガス拡散層908が形成されている。また、酸化剤極905は、酸化剤極基板907および酸化剤極触媒層911を有している。酸化剤極基板907と酸化剤極触媒層911との間には、酸化剤極ガス拡散層909が形成されている。
高分子電解質膜903は、燃料極触媒層910と酸化剤極触媒層911との間に配置されている。また、高分子電解質膜903は、燃料極904および酸化剤極905と接触する部分の周囲にも広がっており、その周囲の部分には絶縁体920が高分子電解質膜903を挟むように配置されている。セパレータ燃料極面912は、高分子電解質膜903に対して燃料極904と同じ側に位置する絶縁体920と燃料極基板906に接触するように配置されている。また、セパレータ酸化剤極面913は、高分子電解質膜903に対して酸化剤極905と同じ側に位置する絶縁体920と酸化剤極基板907に接触するように配置されている。
セパレータ燃料極面912には、燃料ガスを分配供給する複数のガス流路として燃料ガス供給溝914が形成されている。セパレータ酸化剤極面913には、酸化剤ガスを分配供給する複数のガス流路として酸化剤ガス供給溝915が形成されている。
高分子電解質膜903は、たとえばパーフルオロカーボンスルホン酸膜である。燃料極基板906および酸化剤極基板907は、導電性多孔質材料で形成されている。燃料極ガス拡散層908および酸化剤極ガス拡散層909は、カーボン粉と撥水材を含む材料で形成されている。燃料極触媒層910および酸化剤極触媒層911は、触媒と電解質あるいはさらに撥水材も加えた材料で形成されている。
膜電極接合体902は、燃料極904および酸化剤極905を高分子電解質膜903に加熱圧着して接合し一体化する方法により形成されている。セパレータ燃料極面912およびセパレータ酸化剤極面913は、たとえば表裏一体となって一つのセパレータを形成している。膜電極接合体902とセパレータとは交互に積層され、単位セル901を複数積層した積層体、すなわち燃料電池スタック13が形成されている。また、燃料電池スタック13には、その内部で発生した熱を外部に排出するための水などの冷却材を流す冷却材流路が形成されている。
燃料電池発電システムは、反応ガス供給部、冷却材系を有している。反応ガス供給系には、燃料ガス系および酸化剤ガス系がある。燃料ガス系、酸化剤ガス系および冷却材系の系統にそれぞれ対応して、燃料電池スタック13には、マニホールドがそれぞれ独立して設けられている。これらのマニホールドは、燃料ガス供給溝914、酸化剤ガス供給溝915および冷却材流路のそれぞれに対して、燃料ガス、酸化剤ガスおよび冷却材を分配し、または、合流させるものである。
さらに、燃料電池スタック13には、燃料ガス供給口81、燃料ガス排出口82、酸化剤ガス供給口83、酸化剤ガス排出口84、冷却材供給口85および冷却材排出口86が設けられている。燃料ガス供給口81および燃料ガス排出口82は、それぞれマニホールドを介して燃料ガス供給溝914に接続されている。酸化剤ガス供給口83および酸化剤ガス排出口84は、それぞれマニホールドを介して酸化剤ガス供給溝915に接続されている。冷却材供給口85および冷却材排出口86は、それぞれマニホールドを介して冷却材流路に接続されている。
また、燃料ガス供給口81および燃料ガス排出口82には、燃料ガス供給弁2および燃料ガス排出弁5がそれぞれ接続されている。酸化剤ガス供給口83および酸化剤ガス排出口84には、酸化剤ガス供給弁3および酸化剤ガス排出弁6がそれぞれ接続されている。冷却材供給口85および冷却材排出口86には、冷却材供給弁4および冷却材排出弁7がそれぞれ接続されている。これらの弁は、流量の制御および遮断を行う。
燃料ガス供給弁2には燃料生成器922が接続されていて、燃料生成器922には原料ガス供給弁926を介して原料ガスが供給される。燃料ガス排出弁5には、燃料生成器中の燃焼部923が接続されている。酸化剤ガス供給弁3には、酸化剤ガス系ブロア924が接続されている。冷却材供給弁4には、冷却材ポンプ925が接続されている。
さらに、燃料電池システムは、燃料電池スタック13と外部負荷を通電可能となる様に接続し電力を得る電力回路部、および、反応ガス供給部や電力回路部を含む付属機器の運転条件の設定や監視による運転状態の維持修正を行なう制御部などを備えている。
次に、この燃料電池システムによる発電方法について説明する。
燃料ガス系では、天然ガスなどの原料ガスを燃料生成器922に導入し、燃料生成器922中の触媒作用などを利用した改質反応により、水素を含む燃料ガスに改質して使用する。
なお、改質反応の前後において、改質反応や燃料電池スタック13の電池反応が阻害されないように、原料ガスや燃料ガス中の不純物を除去するためのフィルターや変成器、あるいは燃料電池スタック13に水分を供給する加湿器を燃料生成器922に隣接して設けてもよい。また、燃料電池システムに燃料生成器922を設けずに、外部で精製された水素を使用してもよい。
燃料ガスは燃料電池スタック13内に導入された後、各単位セル901における電池反応に使用され、余剰分は燃料排出ガスとして当該燃料電池スタック13から排出される。
酸化剤ガス系では、酸化剤ガスとして大気中の空気が酸化剤ガス系ブロア924によって燃料電池スタック13に供給される。なお、燃料電池スタック13への空気の導入前に、酸化剤ガスを加湿するために加湿器を設置してもよい。酸化剤ガスは、燃料電池スタック13に供給された後、各単位セル901における電池反応に使用され、余剰分は酸化剤排出ガスとして燃料電池スタック13から排出される。
燃料電池スタック13に導入された燃料ガスである水素は、燃料極904において燃料極ガス拡散層908を経由して燃料極触媒層910中を拡散し、カーボン担持体上の白金などの触媒に到達すると反応して水素イオンと電子に分離される。この電子は、燃料極904から外部回路を通り酸化剤極905へ移動する。一方、水素イオンは、燃料極触媒層910の触媒に近接する電解質を伝達経路として高分子電解質膜903へ移動する。さらに移動して酸化剤極905に到達した水素イオンは、酸化剤極触媒層911の電解質を伝達経路として拡散し、触媒上で酸素と反応して生成水となる。生成水は、酸化剤極触媒層911および酸化剤極ガス拡散層909を移動し、あるいは蒸発して酸化剤極基板907の外部へ除去される。
冷却材系では、燃料電池発電システムの外部から導入し、あるいは、燃料電池発電システム内に設置された冷却材タンクを介して還流させた冷却材を、冷却材ポンプ925により燃料電池スタック13に供給する。供給された冷却材は、加熱ヒーターにより昇温され燃料電池スタック13を設定温度に保温するとともに、燃料電池スタック13で発生する熱を回収し、スタック温度を調節する。
さらに、燃料電池スタック13で各単位セル901に加湿を行うために、冷却材系から各単位セル901に対する加湿水の供給経路を設置してもよい。たとえば、セパレータ燃料極面912およびセパレータ酸化剤極面913に冷却材流路を併設する。この場合には、セパレータ燃料極面912およびセパレータ酸化剤極面913の冷却材流路から、冷却材の一部が燃料ガス流路あるいは酸化剤ガス流路に連通する単位セル901の内部の透過口を通過して、加湿水として使用される。冷却材が燃料電池スタック13に供給された後は、熱交換器やイオン交換器などを介して冷却材タンクに回収され、冷却材として再利用してもよい。あるいは、回収した冷却材を、燃料電池発電システムの外部に排出してもよい。
次に、本実施の形態における燃料電池スタック13の洗浄方法について説明する。
まず、発電を停止し、温度が室温まで低下した燃料電池スタック13を、燃料ガス系、酸化剤ガス系および冷却材系のそれぞれの配管から切り離す。具体的には、図2の符号100で囲まれた部分を、その外側の配管から切り離す。その後、洗浄系の機器配管を燃料電池スタック13に接続する。
図4は、本実施の形態における燃料電池スタックを洗浄系に接続した状態のブロック系統図である。
洗浄系は、燃料ガス系水処理ライン131を有している。燃料ガス系水処理ライン131は、燃料ガス系循環用ポンプ201を介して燃料ガス供給弁2に接続される。また、燃料ガス系水処理ライン131は、燃料ガス排出弁5に接続される。これにより、燃料ガス系水処理ライン131と燃料電池スタック13の燃料ガス流路とをつなぐ循環経路が形成される。
燃料ガス排出弁5から燃料ガス系水処理ライン131に延びる配管の途中には、燃料ガス系循環用ポンプ201が設けられている。燃料ガス系水処理ライン131と燃料ガス系循環用ポンプ201をつなぐ配管、および、燃料ガス系水処理ライン131と燃料ガス排出弁5をつなぐ配管の間には、燃料ガス系バイパスライン91が延びている。燃料ガス系バイパスライン91の途中には、燃料ガス系バイパスライン流量調節弁161が配設されている。
燃料ガス系水処理ライン131には、燃料ガス系洗浄液を貯える燃料ガス系洗浄液タンク121が設けられている。燃料ガス系洗浄液タンク121には、燃料ガス系洗浄液タンク気抜き口191が設けられている。さらに、燃料ガス系洗浄液タンク121には、燃料ガス系洗浄液タンク排出弁181が取り付けられている。
燃料ガス系洗浄液タンク121から燃料ガス系循環用ポンプ201に延びる配管の途中には、燃料ガス系フィルター101および燃料ガス系イオン交換樹脂111が挿入されている。また、燃料ガス系洗浄液タンク121には、燃料ガス排出弁5から延びる配管が接続されていて、その配管の途中には燃料ガス系水処理ライン流量調節弁171が挿入されている。
また、この洗浄系には、たとえばカーボネーター装置を併設した燃料ガス系洗浄液供給器151が設けられていて、燃料ガス系洗浄液供給弁141を介して、燃料ガス系循環用ポンプ201と燃料ガス供給弁2との間に接続されている。燃料ガス排出弁5と燃料ガス系水処理ライン流量調節弁171との間には、燃料ガス系電導度センサー211が取り付けられている。
洗浄に用いる洗浄液は、たとえば、85wt%を占める主成分がイオン交換水で、残りの15wt%をアルコール分が占める混合液である。アルコール分としてはメタノールを用いることができる。この混合液には、さらに発泡成分として二酸化炭素ガスが、たとえば約10℃に保冷された状態で所定の加圧条件における溶解度まで溶解されている。なお、この混合液を酸性溶液として用いる場合には、希硫酸、硝酸、塩酸、あるいはシュウ酸を、混合液中の濃度が3wt%程度となるように少量添加してもよい。
このように調製された洗浄液は、燃料ガス系洗浄液供給弁141を開いて、電池スタック13に供給される。この際、洗浄液の温度は、凍結しない温度の範囲内で燃料電池スタック13の内部の温度よりも低くしておく。たとえば洗浄液の供給開始前の燃料電池スタック13の内部の温度が、約25℃程度の室温である場合には、燃料ガス系洗浄液供給器151に貯えられた洗浄液の温度を約10℃としておく。
このような洗浄系を用いて、燃料ガス系水処理ライン131と燃料電池スタック13とをつなぐ循環経路に、図4の一点鎖線の矢印21で模式的に示すように洗浄液を還流させて燃料電池スタック13を洗浄する。洗浄液を循環させる駆動力は、たとえば燃料ガス系洗浄液供給器151から順次洗浄液を送り出すことによって得ることができる。また、循環経路中に設けた燃料ガス系循環用ポンプ201によって駆動力を得てもよい。
燃料電池スタック13を通過した後の洗浄液は、燃料ガス系バイパスライン流量調節弁161および燃料ガス系水処理ライン流量調節弁171によって流量を調節して、燃料ガス系水処理ライン131および燃料ガス系バイパスライン91に分岐して流される。燃料ガス系バイパスライン91を通過した洗浄液は、燃料ガス系水処理ライン131を通過した洗浄液と再び合流して燃料ガス系循環用ポンプ201に送られる。
燃料ガス系水処理ライン131に流れた洗浄液は、燃料ガス系フィルター101および燃料ガス系イオン交換樹脂111によって不純物が除去されて還流する。洗浄液は、燃料ガス系洗浄液タンク121に一旦回収して、しばらく保持した後に再利用してもよい。
燃料電池スタック13を通過した洗浄液は、燃料ガス系電導度センサー211によって電導度を測定される。電導度が所定値となるまで、洗浄液の供給は継続される。さらに、洗浄が進行して洗浄液の電導度が所定値よりも低下した場合には、洗浄操作を終了する。あるいは、洗浄液の電導度が所定値よりも大きな値のまま所定の時間が経過した場合には、洗浄液、燃料ガス系フィルター101あるいは燃料ガス系イオン交換樹脂111のいずれかを交換し洗浄を再開する。
このように燃料電池スタック13を洗浄液によって洗浄した後、さらに燃料電池スタック13の燃料ガス流路に連通する系統に、イオン交換水のみを供給するために設置された純水供給ラインを接続してイオン交換水を所定の時間流す。これにより洗浄液の残留を抑制する。その後、窒素ガスなどの不活性ガスを、燃料ガス流路に供給して水抜きし、所定の温度によって乾燥させる。このような手順により、燃料電池スタック13を発電可能な状態に復帰させて、一連の洗浄作業を終了する。
図1は、本実施の形態における燃料電池スタックの内部での洗浄液の流れを模式的に示す燃料電池スタックの一部拡大断面図である。
燃料電池スタック13により発電を行った後には、微細粒子状の不純物固形分が燃料極904の燃料極ガス拡散層908や燃料極触媒層910を含む電極基材やセパレータ燃料極面912の表面あるいは内部に付着したり、金属イオンを含むイオン性不純物の溶出物質が残留する場合がある。図1における黒三角はこのような不純物503を示す。また、図1において矢印501は洗浄液の流れの方向を模式的に示すものである。
本実施の形態の洗浄方法により燃料電池スタック13を洗浄すると、洗浄液に発泡成分が含まれているため、洗浄液中の発泡成分が不純物の付着部位境界や周辺部で気化して気泡505を生成する(発泡する)ことにより、洗浄液に振動を加え攪拌することになる。また、この発泡によって洗浄液を燃料極904の内部に浸透させるとともに、内部から表面に不純物503を押し出す作用が得られる。このため、洗浄液が電極基材やセパレータ燃料極面912の表面あるいは内部に付着し滞留した不純物503を剥離あるいは抽出して除去する効果を相乗的に促進することができる。
また、洗浄液は、イオン交換水またはアルコール、あるいはその双方を含んでいるため、イオン交換水成分は洗浄中の拡散作用によって燃料電池スタック13の内部の不純物503を除去し、残留成分を低濃度まで抑制することができる。また、アルコール成分により洗浄液が燃料極904の内部に浸透した後に、洗浄液中の発泡成分が不純物503の付着部位境界や周辺部で気化し発泡する。このため、発泡成分が含まれない場合に比べて、燃料極904の内部から燃料ガス供給溝914に面する表面に不純物503を押し出すことが可能となり、効果的に洗浄を行うことができる。
本実施の形態では、洗浄液の発泡成分として、二酸化炭素を用いている。二酸化炭素は、たとえ燃料電池スタック13の内部に残留したとしても、電池反応を阻害しない不活性ガスである。また、二酸化炭素は、たとえば窒素などに比べて水に対する溶解度が大きいため、洗浄液中に容易に溶解させることができ、発泡成分として多量のガスを発生させることができる。また、二酸化炭素は大気中に含まれる成分であり、多少漏出しても安全であり、また安価に入手可能である。
また、洗浄液を供給する前の燃料電池スタック13の内部の温度を、洗浄液の温度よりも高くしている。このため、洗浄液が燃料電池スタック13に接触する際に、洗浄液の温度が上昇する。洗浄液の温度が上昇すると、発泡成分の溶解度が変化し、温度差に相当する溶解度を超えたガス組成分が気化する。したがって、燃料電池スタック13の内部の温度、および、洗浄液の温度の少なくとも一方の温度を調節することにより、洗浄液の発泡を調整することができる。
洗浄液のアルコール分として、メタノール以外のアルコール種、たとえばエタノールを用いた場合には、アセトアルデヒドや酢酸を含む中間生成物が電極内部に残留し、発電中の電池反応を阻害するおそれがある。一方、本実施の形態では、洗浄液のアルコール分として、メタノールを用いている。洗浄後に洗浄液を電池スタック内から除去する際には、イオン交換水の通水により洗浄液の除去を進めるとともに、場合により反応ガスなどの乾燥ガスのパージを行って洗浄液の溶媒成分の蒸発を進める。この過程においてアルコール成分の一部は、電極触媒層内の触媒作用により分解されて除去される。メタノールは、最終的に二酸化炭素まで分解されて気化して除去される。このため、中間生成物が電極内部に残留して、電池反応を阻害することを抑制することができる。
また、洗浄液として、たとえば希硫酸を含有する酸性溶液を用いる場合には、燃料極904の燃料極ガス拡散層908や燃料極触媒層910を含む電極基材や、セパレータ燃料極面912の表面あるいは内部に付着した金属イオンを含むイオン性不純物の溶出が促進される。
洗浄液の循環経路には、微細固形分粒子を除去する燃料ガス系フィルター101および燃料ガス系イオン交換樹脂111を備えた燃料ガス系水処理ライン131を設けている。これにより、洗浄により遊離した洗浄液中の微細不純物固形分粒子を燃料ガス系フィルター101でろ過することができる。また、金属イオンなどのイオン性不純物を燃料ガス系イオン交換樹脂111で吸着して除去することができる。よって、洗浄液中の不純物濃度の増加を抑制し、洗浄液を継続的に洗浄作用を発揮できる状態に保つことができ、洗浄液を還流して再使用することができる。これにより、洗浄液の廃液の量を削減することもできる。
また、洗浄液の循環経路には、燃料ガス系水処理ライン131と並行して、燃料ガス流路の供給配管と排出配管を接続して洗浄液を還流させる燃料ガス系バイパスライン91が設けられている。これにより、洗浄中の不純物濃度の増加量に併せて、還流する洗浄液の流量と水処理量と電池スタックへの供給量との調整が可能となる。このため、燃料ガス系フィルター101および燃料ガス系イオン交換樹脂111の処理容量の制約を受けることなく、水処理と並行した洗浄操作が可能となる。
燃料ガス流路の循環経路から燃料電池スタック13の外部に排出される洗浄液の電導度は、循環経路の燃料電池スタック13の排出側となる部分に設けた燃料ガス系電導度センサー211により測定される。燃料電池スタック13から排出される洗浄液中の不純物濃度が高いほど洗浄液の電導度は大きくなる。したがって、洗浄液が循環経路の容積に対して十分量用意されている場合には、洗浄が進むほど不純物濃度が低下して電導度の値は小さくなる。このため、洗浄が進行して電導度が低く安定した所定値に到達した状態を燃料ガス系電導度センサー211で検知することにより、不純物濃度の低下を把握することができ、燃料電池スタック13の洗浄状態を把握することができる。さらに、この電導度に基づいて、洗浄終了を判定することができる。
洗浄液の循環経路にフィルターやイオン交換樹脂を併設しない場合には、燃料電池スタック13から排出される洗浄液は、繰返し還流して使用されることにより徐々に不純物濃度が増加し、洗浄液の電導度は上昇する。洗浄液量が循環経路の容積に対して同程度に制限されている場合には、洗浄が進むほど不純物濃度が増加した結果として飽和状態に達し、洗浄効果が得られなくなる。不純物濃度の飽和状態を洗浄液の電導度の値が高く安定した所定値に到達した状態として燃料ガス系電導度センサー211で検知することで、洗浄液の交換時期を判定することができる。あるいは、フィルターやイオン交換樹脂を併設する場合には、洗浄液の電導度が、所定値よりも大きな値のまま所定の時間が経過した場合には洗浄液、燃料ガス系フィルター101および燃料ガス系イオン交換樹脂111のいずれか、あるいは両方を交換することにより、洗浄効果の高い洗浄液を絶えず使用することができる。これにより、燃料電池スタック13を能率的に洗浄することができる。
また、洗浄液の流れの方向、すなわち供給方向と排出方向を、所定時間毎に交互に交替してもよい。微細な多孔質構造の電極基材内部や、局部的に凸凹形状をしたセパレータのガス流路には、洗浄液の流れ方向によっては不純物が付着して洗浄液が滞留するおそれがある。しかし、洗浄液の流れ方向を変更することにより、付着した不純物の剥離を促し、洗浄液の滞留を抑制することができる。
このように、本実施の形態によれば、所定の洗浄液を用いて燃料電池スタック13を洗浄することにより、固形不純物成分を除去し、燃料電池スタック13、あるいは、燃料電池スタック13を構成する部材の内部での残留を抑制することができる。この結果、微細な固形不純物が親水性物質として電極内部に付着して水和することを抑制することができる。このため、ガス拡散層や触媒層のガス拡散性を確保してフラッディング現象に伴うセル特性の低下を抑制することができる。
[第2の実施の形態]
図5は、本発明に係る固体高分子電解質型燃料電池スタックの洗浄方法の第2の実施の形態における洗浄対象の燃料電池スタックを洗浄系に接続した状態のブロック系統図である。
本実施の形態でも、第1の実施の形態と同様に、燃料電池スタック13を用いた発電を停止した後、温度が室温まで低下した燃料電池スタック13を、燃料ガス系、酸化剤ガス系および冷却材系のそれぞれの配管から切り離す。その後、本実施の形態では、燃料ガス系だけではなく、酸化剤ガス系および冷却材系にも、同時に洗浄系を取り付けて、燃料電池スタック13を洗浄する。酸化剤ガス系および冷却材系に取り付けられる洗浄系は、燃料ガス系に取り付けられる洗浄系と同様のものである。
酸化剤ガス系に取り付けられる洗浄系は、酸化剤ガス系水処理ライン132を有している。酸化剤ガス系水処理ライン132は、酸化剤ガス系循環用ポンプ202を介して酸化剤ガス供給弁3に接続される。また、酸化剤ガス系水処理ライン132は、酸化剤ガス排出弁6に接続される。これにより、酸化剤ガス系水処理ライン132と燃料電池スタック13の酸化剤ガス流路とをつなぐ循環経路が形成される。
冷却材系に取り付けられる洗浄系は、冷却材系水処理ライン133を有している。冷却材系水処理ライン133は、冷却材系循環用ポンプ203を介して冷却材供給弁4に接続される。また、冷却材系水処理ライン133は、冷却材排出弁7に接続される。これにより、冷却材系水処理ライン133と燃料電池スタック13の冷却材流路とをつなぐ循環経路が形成される。
また、燃料ガス系バイパスライン91に対応して、酸化剤ガス系バイパスライン92および冷却材系バイパスライン93が設けられている。燃料ガス系バイパスライン流量調節弁161に対応して、酸化剤ガス系バイパスライン流量調節弁162および冷却材系バイパスライン流量調節弁163が設けられている。
燃料ガス系洗浄液タンク121に対応して、酸化剤ガス系洗浄液タンク122および冷却材系洗浄液タンク123が設けられている。燃料ガス系洗浄液タンク気抜き口191に対応して、酸化剤ガス系洗浄液タンク気抜き口192および冷却材系洗浄液タンク気抜き口193が設けられている。燃料ガス系洗浄液タンク排出弁181に対応して、酸化剤ガス系洗浄液タンク排出弁182および冷却材系洗浄液タンク排出弁183が設けられている。燃料ガス系フィルター101に対応して、酸化剤ガス系フィルター102および冷却材系フィルター103が設けられている。燃料ガス系イオン交換樹脂111に対応して、酸化剤ガス系イオン交換樹脂112および冷却材系イオン交換樹脂113が設けられている。燃料ガス系水処理ライン流量調節弁171に対応して、酸化剤ガス系水処理ライン流量調節弁172および冷却材系水処理ライン流量調節弁173が設けられている。
燃料ガス系洗浄液供給器151に対応して、酸化剤ガス系洗浄液供給器152および冷却材系洗浄液供給器153が設けられている。燃料ガス系洗浄液供給弁141に対応して、酸化剤ガス系洗浄液供給弁142および冷却材系洗浄液供給弁143が設けられている。また、燃料ガス系電導度センサー211に対応して、酸化剤ガス系電導度センサー212および冷却材系電導度センサー213が設けられている。
このような洗浄系を用いて、燃料ガス系水処理ライン131と燃料電池スタック13とをつなぐ循環経路に、図5の一点鎖線の矢印21で模式的に示すように洗浄液を還流させて燃料電池スタック13の燃料ガス系を洗浄する。また、酸化剤ガス系水処理ライン132と燃料電池スタック13とをつなぐ循環経路に、図5の二点鎖線の矢印22で模式的に示すように洗浄液を還流させて燃料電池スタック13の酸化剤ガス系を洗浄する。冷却材系水処理ライン133と燃料電池スタック13とをつなぐ循環経路に、図5の点線の矢印23で模式的に示すように洗浄液を還流させて燃料電池スタック13の冷却材系を洗浄する。
このようにして、燃料電池スタック13の燃料ガス系、酸化剤ガス系および冷却材系のそれぞれの流路に洗浄液を流し、燃料電池スタック13を洗浄することができ、固体高分子電解質型燃料電池スタックを洗浄した際に、内部に残留する不純物を低減できる。また、燃料ガス系、酸化剤ガス系および冷却材系のすべてを同時に洗浄することができる。なお、第1の実施の形態の洗浄系を用いて、燃料ガス系、酸化剤ガス系および冷却材系を順次洗浄してもよい。
[第3の実施の形態]
図6は、本発明に係る固体高分子電解質型燃料電池スタックの洗浄方法の第3の実施の形態における洗浄対象の燃料電池スタックの一部拡大断面図である。図7は、本実施の形態における洗浄剤の流れを模式的に示すブロック図である。
本実施の形態では、セパレータ31に冷却材流路34から燃料ガス流路32に連通する細孔状の加湿水透過部36が形成された燃料電池スタック13を洗浄対象とする。このような燃料電池スタック13では、発電の際に、冷却材流路34を流れる冷却材の一部は、加湿水透過部36を通過して燃料ガス流路32に至り、加湿水として用いられる。
このような燃料電池スタック13を洗浄する場合には、第1の実施の形態のような洗浄系を用いて燃料ガス系に洗浄液を供給すると、図6に矢印501で示す洗浄液の流れの方向に、加湿水透過部36を介して冷却材流路34にも洗浄液が供給される。つまり、燃料ガス供給口81から供給された洗浄液は、燃料ガス流路32を通過して燃料ガス排出口82から排出されるとともに、図7の一点鎖線の矢印24で模式的に示すように加湿水透過部36および冷却材流路34を通過して冷却材排出口86からも排出される。冷却材流路34に供給された洗浄液は、冷却材排出口86から排出されて、たとえば燃料ガス系水処理ライン131に還流される。加湿水透過部36を流れる洗浄液の量は、それぞれの流路に供給する洗浄液の供給圧や流量を調整することにより変化させることができる。
このようにして、燃料電池スタック13の燃料ガス系の流路に洗浄液を流し、燃料電池スタック13を洗浄することができ、固体高分子電解質型燃料電池スタックを洗浄した際に、内部に残留する不純物を低減できる。また、燃料ガス系の流路とともに、冷却材系にも洗浄液を流すことができるため、燃料ガス系と冷却材系とを、一つの洗浄系によって同時に洗浄することができる。また、加湿水には、金属イオンなどの不純物が微量に含まれる場合があり、加湿水透過部36にはこれらの不純物が付着し易い。しかし、本実施の形態では、細孔状の加湿水透過部36も洗浄されるため、加湿水透過部36の閉塞を抑制することができる。これにより、水の透過性を確保して加湿不足の発生を抑制できるため、電解質のイオン伝導度を維持してセル性能を回復し安定に保持することが可能となる。
なお、ここでは、加湿水透過部36は、冷却材流路34から燃料ガス流路32に連通する場合について説明しているが、冷却材流路34から酸化剤ガス流路に連通する加湿水透過部36が設けられていてもよい。この場合には、酸化剤ガス系と冷却材系を同時に洗浄することができる。
[第4の実施の形態]
図8は、本発明に係る固体高分子電解質型燃料電池スタックの洗浄方法の第4の実施の形態における洗浄対象の燃料電池スタックの一部拡大断面図である。
本実施の形態における洗浄対象の燃料電池スタック13は、第3の実施の形態の洗浄対象と同様に、セパレータに31に冷却材流路34から燃料ガス流路32に連通する細孔状の加湿水透過部36が形成されている。また、セパレータに31には、冷却材流路34から酸化剤ガス流路(図示せず)に連通する細孔状の加湿水透過部36もあわせて形成されている。
このような燃料電池スタック13を洗浄する場合には、第2の実施の形態のような冷却材系に取り付けられる洗浄系を用いて冷却材系に洗浄液を供給すると、図8に矢印501で示す洗浄液の流れの方向に、加湿水透過部36を介して燃料ガス流路32および酸化剤ガス流路にも洗浄液が供給される。燃料ガス流路32に供給された洗浄液は、燃料ガス排出口82から排出されて、たとえば冷却材系水処理ライン133に還流される。酸化剤ガス流路に供給された洗浄液は、酸化剤ガス排出口84から排出されて、たとえば冷却材系水処理ライン133に還流される。
図9は、本実施の形態における洗浄液の流れを模式的に示すブロック図である。
本実施の形態では、たとえば、図9の一点鎖線の矢印25で模式的に示すように、燃料ガス系、酸化剤ガス系および冷却材系に順次冷却材を流すことができる。酸化剤ガス供給口83から供給された洗浄液は、酸化剤ガス排出口84に排出されるとともに、加湿水透過部36を通過して冷却材排出口86から排出される。冷却材排出口86から排出された洗浄液は、冷却材供給口85から再び燃料電池スタック13に供給されて、その一部は燃料ガス排出口82から排出される。燃料ガス排出口82から排出された洗浄液は、燃料ガス供給口81から供給される。
このようにして、燃料電池スタック13の燃料ガス系、酸化剤ガス系および冷却材系の流路に洗浄液を流し、燃料電池スタック13を洗浄することができ、固体高分子電解質型燃料電池スタックを洗浄した際に、内部に残留する不純物を低減できる。また、冷却材系の流路とともに、燃料ガス系および酸化剤ガス系の流路にも洗浄液を流すことができるため、燃料ガス系、酸化剤ガス系および冷却材系を、一つの洗浄系によって同時に洗浄することもできる。また、細孔状の加湿水透過部36も洗浄されるため、加湿水透過部36の閉塞を抑制することができる。これにより、水の透過性を確保して加湿不足の発生を抑制できるため、電解質のイオン伝導度を維持してセル性能を回復し安定に保持することが可能となる。
[第5の実施の形態]
図10は、本発明に係る固体高分子電解質型燃料電池スタックの洗浄方法の第5の実施の形態における洗浄時の状態を示す燃料電池スタックの斜視図である。
本実施の形態では、燃料電池スタック側面41を開放し、その側面に超音波振動子を内蔵した振動板42を接触させて、振動板42を振動させながら燃料ガス、酸化剤ガスまたは冷却材のマニホールド43を介して洗浄液を供給する。
このようにして、燃料電池スタック13を洗浄することができ、固体高分子電解質型燃料電池スタックを洗浄した際に、内部に残留する不純物を低減できる。また、燃料電池スタック13に振動を加えながら洗浄液を供給するため、燃料電池スタック13の内部の電極基材やセパレータの表面あるいは内部に対する洗浄液の接触や浸透が促進される。これにより、発泡による洗浄液の攪拌作用とあわせて不純物の剥離や溶出が効果的に行われる。
[第6の実施の形態]
図11は、本発明に係る固体高分子電解質型燃料電池スタックの洗浄方法の第6の実施の形態における洗浄装置の斜視図である。
本実施の形態における洗浄装置は、浴槽74を備えている。浴槽74には弁などを介して洗浄液供給器75が接続されている。洗浄液供給器75から洗浄液供給口802を介して供給される洗浄液79は、浴槽74に貯えられる。洗浄液79は、洗浄液排出口803から排出される。浴槽74には攪拌機761,762,763,764が取り付けられている。また、洗浄液排出口803と洗浄液供給口802との間の配管には、循環用ポンプ77が接続されている。攪拌機761,762,763,764は、たとえばプロペラ回転式攪拌機などの市販されているものでよい。また、洗浄液の攪拌をさらに促進する目的で、空気供給ポンプあるいは窒素ボンベなどを用いたガス供給器765を接続して緻密な気泡を発生させるバブラー766を浴槽74の内部に併設してもよい。
洗浄液79は、攪拌機761,762,763,764および循環用ポンプ77で攪拌されながら循環する。この洗浄液79は、第1ないし第5の実施の形態と同様の洗浄液である。
また、この洗浄装置は、浸漬用治具72を備えている。浸漬用治具72は、直方体の枠にメッシュ状の底面を持つ。また、浸漬用治具72は、固定部品73を備えている。浸漬用治具72は、耐溶剤性および耐酸性を備えたたとえば樹脂で形成されている。
本実施の形態では、燃料電池スタック13の洗浄に際して、まず、燃料電池スタック13を、単位セル901やセパレータなどの電池スタック構成部材単体71に分解する。次に、この組み合わされていない状態の電池スタック構成部材単体71を浸漬用治具72に収めて、固定部品73で固定する。その後、電池スタック構成部材単体71を浸漬用治具72とともに、浴槽74に貯えられた洗浄液79の中に所定の時間浸漬する。電池スタック構成部材単体71は、固定部品73で固定されているため、洗浄液79から浮き上がり移動することがない。洗浄液79に浸漬された電池スタック構成部材単体71は、洗浄液79の作用により洗浄される。
このようにして、燃料電池スタック13を洗浄することができ、固体高分子電解質型燃料電池スタックを洗浄した際に、内部に残留する不純物を低減できる。また、洗浄液79は、攪拌機761,762,763,764および循環用ポンプ77で攪拌されているため、電池スタック構成部材単体71の全体から効率よく不純物を除去することができる。燃料電池スタック13は、分解されているため、分解しない状態では洗浄液79と直接接触しない部分にも洗浄液79を接触させることができるため、このような部分からも不純物を効果的に除去することができる。また、燃料電池スタック13の製造過程における組み立て積層前の電池スタック構成部材単体71を、同様に洗浄することも可能である。
[第7の実施の形態]
図12は、本発明に係る固体高分子電解質型燃料電池スタックの洗浄方法の第7の実施の形態における洗浄装置の横断面図である。
本実施の形態の洗浄装置は、浴槽74の内面に超音波振動子を含む振動板78が設けられている。また、隣り合う電池スタック構成部材単体71の間にも、振動板78が配置される。このような洗浄装置を用いて、電池スタック構成部材単体71は、振動板78によって振動が加えられた状態で、洗浄液に浸漬されて洗浄される。
このようにして、燃料電池スタック13を洗浄することができ、固体高分子電解質型燃料電池スタックを洗浄した際に、内部に残留する不純物を低減できる。また、電池スタック構成部材単体71は、振動を加えられた状態で洗浄されるため、電池スタック構成部材単体71の表面あるいは内部に対する洗浄液の接触や浸透が促進される。このため、洗浄液の発泡による攪拌作用と併せて不純物の剥離や溶出を効果的に行うことができる。
[第8の実施の形態]
図13は、本発明に係る固体高分子電解質型燃料電池スタックの洗浄方法の第8の実施の形態における洗浄装置のブロック系統図である。
本実施の形態の洗浄装置は、第6の実施の形態の洗浄装置の浴槽74を、第1の実施の形態の洗浄系に接続したものである。この洗浄装置を用いて、燃料電池スタック13を洗浄する際には、第6の実施の形態と同様に、まず、燃料電池スタック13を電池スタック構成部材単体71に分解する。この電池スタック構成部材単体71を浴槽74に浸漬し、洗浄液79を洗浄液供給口802から供給し、洗浄液排出口803から排出して、洗浄系を介して還流させて、洗浄する。
このようにして、燃料電池スタック13を洗浄することができ、固体高分子電解質型燃料電池スタックを洗浄した際に、内部に残留する不純物を低減できる。また、洗浄液の循環経路に配置されたフィルターやイオン交換樹脂により、洗浄液79中の不純物濃度の増加を抑制し、洗浄液79を継続的に洗浄作用を発揮できる状態に保つことができる。浴槽74から排出された洗浄液79の電導度は電導度センサーで測定され、電導度が所定の値に達した場合に洗浄を終了する。
[他の実施の形態]
なお、以上の説明は単なる例示であり、本発明は上述の各実施の形態に限定されず、様々な形態で実施することができる。また、各実施の形態の特徴を組み合わせて実施することもできる。
本発明に係る固体高分子電解質型燃料電池スタックの洗浄方法の第1の実施の形態における燃料電池スタックの内部での洗浄液の流れを模式的に示す燃料電池スタックの一部拡大断面図である。 本発明に係る固体高分子電解質型燃料電池スタックの洗浄方法の第1の実施の形態における洗浄対象の燃料電池スタックを含む燃料電池発電システムの運転中のブロック系統図である。 本発明に係る固体高分子電解質型燃料電池スタックの洗浄方法の第1の実施の形態における洗浄対象の燃料電池スタックに用いられる単位セルの断面図である。 本発明に係る固体高分子電解質型燃料電池スタックの洗浄方法の第1の実施の形態における燃料電池スタックを洗浄系に接続した状態のブロック系統図である。 本発明に係る固体高分子電解質型燃料電池スタックの洗浄方法の第2の実施の形態における洗浄対象の燃料電池スタックを洗浄系に接続した状態のブロック系統図である。 本発明に係る固体高分子電解質型燃料電池スタックの洗浄方法の第3の実施の形態における洗浄対象の燃料電池スタックの一部拡大断面図である。 本発明に係る固体高分子電解質型燃料電池スタックの洗浄方法の第3の実施の形態における洗浄剤の流れを模式的に示すブロック図である。 本発明に係る固体高分子電解質型燃料電池スタックの洗浄方法の第4の実施の形態における洗浄対象の燃料電池スタックの一部拡大断面図である。 本発明に係る固体高分子電解質型燃料電池スタックの洗浄方法の第4の実施の形態における洗浄液の流れを模式的に示すブロック図である。 本発明に係る固体高分子電解質型燃料電池スタックの洗浄方法の第5の実施の形態における洗浄時の状態を示す燃料電池スタックの斜視図である。 本発明に係る固体高分子電解質型燃料電池スタックの洗浄方法の第6の実施の形態における洗浄装置の斜視図である。 本発明に係る固体高分子電解質型燃料電池スタックの洗浄方法の第7の実施の形態における洗浄装置の横断面図である。 本発明に係る固体高分子電解質型燃料電池スタックの洗浄方法の第8の実施の形態における洗浄装置のブロック系統図である。
符号の説明
2…燃料ガス供給弁、3…酸化剤ガス供給弁、4…冷却材供給弁、5…燃料ガス排出弁、6…酸化剤ガス排出弁、7…冷却材排出弁、13…燃料電池スタック、31…セパレータ、32…燃料ガス流路、34…冷却材流路、36…加湿水透過部、41…燃料電池スタック側面、42…振動板、43…マニホールド、71…電池スタック構成部材単体、72…浸漬用治具、73…固定部品、74…浴槽、75…洗浄液供給器、77…循環用ポンプ、78…振動板、79…洗浄液、81…燃料ガス供給口、82…燃料ガス排出口、83…酸化剤ガス供給口、84…酸化剤ガス排出口、85…冷却材供給口、86…冷却材排出口、91…燃料ガス系バイパスライン、92…酸化剤ガス系バイパスライン、93…冷却材系バイパスライン、101…燃料ガス系フィルター、102…酸化剤ガス系フィルター、103…冷却材系フィルター、111…燃料ガス系イオン交換樹脂、112…酸化剤ガス系イオン交換樹脂、113…冷却材系イオン交換樹脂、121…燃料ガス系洗浄液タンク、122…酸化剤ガス系洗浄液タンク、123…冷却材系洗浄液タンク、131…燃料ガス系水処理ライン、132…酸化剤ガス系水処理ライン、133…冷却材系水処理ライン、141…燃料ガス系洗浄液供給弁、142…酸化剤ガス系洗浄液供給弁、143…冷却材系洗浄液供給弁、151…燃料ガス系洗浄液供給器、152…酸化剤ガス系洗浄液供給器、153…冷却材系洗浄液供給器、161…燃料ガス系バイパスライン流量調節弁、162…酸化剤ガス系バイパスライン流量調節弁、163…冷却材系バイパスライン流量調節弁、171…燃料ガス系水処理ライン流量調節弁、172…酸化剤ガス系水処理ライン流量調節弁、173…冷却材系水処理ライン流量調節弁、181…燃料ガス系洗浄液タンク排出弁、182…酸化剤ガス系洗浄液タンク排出弁、183…冷却材系洗浄液タンク排出弁、191…燃料ガス系洗浄液タンク気抜き口、192…酸化剤ガス系洗浄液タンク気抜き口、193…冷却材系洗浄液タンク気抜き口、201…燃料ガス系循環用ポンプ、202…酸化剤ガス系循環用ポンプ、203…冷却材系循環用ポンプ、211…燃料ガス系電導度センサー、212…酸化剤ガス系電導度センサー、213…冷却材系電導度センサー、503…不純物、505…気泡、761,762,763,764…攪拌機、765…ガス供給器、766…バブラー、802…洗浄液供給口、803…洗浄液排出口、901…単位セル、902…膜電極接合体、903…高分子電解質膜、904…燃料極、905…酸化剤極、906…燃料極基板、907…酸化剤極基板、908…燃料極ガス拡散層、909…酸化剤極ガス拡散層、910…燃料極触媒層、911…酸化剤極触媒層、912…セパレータ燃料極面、913…セパレータ酸化剤極面、914…燃料ガス供給溝、915…酸化剤ガス供給溝、920…絶縁体、922…燃料生成器、923…燃料生成器中の燃焼部、924…酸化剤ガス系ブロア、925…冷却材ポンプ、926…原料ガス供給弁

Claims (19)

  1. 燃料極、酸化剤極、前記燃料極および前記酸化剤極で挟持された高分子電解質膜を備えた膜電極接合体と、前記燃料極に水素を含有する燃料ガスを供給する燃料ガス流路および前記酸化剤極に酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス流路が形成されたセパレータと、を積層し、冷却材を通過させる冷却材流路が形成された固体高分子電解質型燃料電池スタックの洗浄方法において、
    前記固体高分子電解質型燃料電池スタックの前記燃料ガス流路、前記酸化剤ガス流路および前記冷却材流路の少なくとも一つに発泡成分を含有する洗浄液を供給する洗浄工程を有することを特徴とする固体高分子電解質型燃料電池スタックの洗浄方法。
  2. 前記洗浄液は、イオン交換水および酸性溶液の少なくともひとつを含むことを特徴とする請求項1に記載の固体高分子電解質型燃料電池スタックの洗浄方法。
  3. 前記洗浄液は、アルコールを含むことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の固体高分子電解質型燃料電池スタックの洗浄方法。
  4. 前記アルコールは、メタノールであることを特徴とする請求項3に記載の固体高分子電解質型燃料電池スタックの洗浄方法。
  5. 前記発泡成分は、二酸化炭素であることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の固体高分子電解質型燃料電池スタックの洗浄方法。
  6. 前記洗浄液は、前記燃料電池スタックの温度よりも低いことを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の固体高分子電解質型燃料電池スタックの洗浄方法。
  7. 前記固体高分子電解質型燃料電池スタックは、前記冷却材流路から前記燃料ガス流路および前記酸化剤ガス流路の少なくとも一方に連通して前記冷却材の一部を前記燃料ガスおよび前記酸化剤ガスの少なくとも一方を加湿するために供給する加湿水透過部を備えるものであり、前記洗浄工程は前記加湿水透過部にも前記洗浄液を供給することを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の固体高分子電解質型燃料電池スタックの洗浄方法。
  8. 前記洗浄工程は、前記固体高分子電解質型燃料電池スタックを超音波振動子によって振動させる工程を含むことを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の固体高分子電解質型燃料電池スタックの洗浄方法。
  9. 前記洗浄工程で前記固体高分子電解質型燃料電池スタックの洗浄に用いられた前記洗浄液の電導度を測定する工程を有し、前記洗浄工程はこの電導度が所定の値よりも小さくなるまで継続されることを特徴とする請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載の固体高分子電解質型燃料電池スタックの洗浄方法。
  10. 前記洗浄工程で前記固体高分子電解質型燃料電池スタックの洗浄に用いられた前記洗浄液を、微細固形分粒子を除去するフィルターおよびイオン交換樹脂の少なくとも一方を備えた洗浄液浄化器に通過させる工程を有することを特徴とする請求項1ないし請求項9のいずれか1項に記載の固体高分子電解質型燃料電池スタックの洗浄方法。
  11. 前記洗浄工程で前記固体高分子電解質型燃料電池スタックの洗浄に用いられた前記洗浄液の電導度を測定する工程と、前記電導度が所定値よりも大きな値のまま所定の時間が経過した場合には前記洗浄液浄化器を交換する工程と、を有することを特徴とする請求項1ないし請求項10のいずれか1項に記載の固体高分子電解質型燃料電池スタックの洗浄方法。
  12. 前記固体高分子電解質型燃料電池スタックは、複数の電池スタック構成部材単体を組み合わせて形成されるものであり、前記洗浄工程は、組み合わされていない状態の前記電池スタック構成部材単体を前記洗浄液の中に浸漬させるものであることを特徴とする請求項1ないし請求項11のいずれか1項に記載の固体高分子電解質型燃料電池スタックの洗浄方法。
  13. 前記洗浄液を固体高分子電解質型燃料電池スタックから排出させる工程と、前記固体高分子電解質型燃料電池スタックから排出された前記洗浄液を、前記燃料ガス流路、前記酸化剤ガス流路および前記冷却材流路の少なくとも一つに再び供給する再供給工程と、を有することを特徴とする請求項1ないし請求項12のいずれか1項に記載の固体高分子電解質型燃料電池スタックの洗浄方法。
  14. 前記再供給工程は、前記固体高分子電解質型燃料電池スタックから排出された前記洗浄液の流れの方向と逆方向に流れるように前記洗浄液を供給することを特徴とする請求項13に記載の固体高分子電解質型燃料電池スタックの洗浄方法。
  15. 前記再供給工程は、前記固体高分子電解質型燃料電池スタックから排出された前記洗浄液が通過した流路とは異なる流路に供給されることを特徴とする請求項13または請求項14に記載の固体高分子電解質型燃料電池スタックの洗浄方法。
  16. 燃料極、酸化剤極、前記燃料極および前記酸化剤極で挟持された高分子電解質膜を備えた膜電極接合体と、前記燃料極に水素を含有する燃料ガスを供給する燃料ガス流路および前記酸化剤極に酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス流路が形成されたセパレータと、を積層し、冷却材を通過させる冷却材流路が形成された固体高分子電解質型燃料電池スタックの洗浄装置において、
    前記固体高分子電解質型燃料電池スタックの前記燃料ガス流路、前記酸化剤ガス流路および前記冷却材流路の少なくとも一つに発泡成分を含有する洗浄液を供給する洗浄系を有することを特徴とする固体高分子電解質型燃料電池スタックの洗浄装置。
  17. 前記洗浄液を貯えて、この洗浄液中に分解された前記固体高分子電解質型燃料電池スタックを浸漬可能な浴槽、を有することを特徴とする請求項16に記載の固体高分子電解質型燃料電池スタックの洗浄装置。
  18. 前記浴槽の内部に設けられたバブラー、を有することを特徴とする請求項17に記載の固体高分子型燃料電池スタックの洗浄装置。
  19. 前記固体高分子電解質型燃料電池スタックを振動させる超音波振動子、を有することを特徴とする請求項16ないし請求項18のいずれか1項に記載の固体高分子電解質型燃料電池スタックの洗浄装置。
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JP2013229204A (ja) * 2012-04-26 2013-11-07 Honda Motor Co Ltd 燃料電池システム及びその洗浄方法

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