JP2008310924A - 記録再生装置、記録再生方法、再生装置、再生方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ホログラム記録再生方式として、1画素につき表現可能な値が従来の2値から3値以上となるようにすることでデータ記録容量の拡大化を図り、またそのように記録されたデータの再生を可能とする。
【解決手段】従来、振幅の値「0」「1」の2種で2値を表現していたものを、例えばこれら振幅「0」「1」に対し、さらに位相「0」「π」を組み合わせることで「0」「1」「−1」(振幅「1」×位相「π」)の3値が表現可能となるようにする。そして、これら記録された「0」「1」「−1」を再生する際には、参照光の照射に応じてホログラム記録媒体から得られる再生像に対し、当該再生像との位相差が0とπとなる(すなわち同相/逆相となる)DC光を加算した読み出しを行い、それらの読み出し信号の差分をとる。これにより、記録された「0」「1」「−1」の値を正しく再生することができる。
【選択図】図13

Description

本発明は、参照光と信号光との干渉縞によってデータが記録されるホログラム記録媒体について記録及び再生を行う記録再生装置、及びその方法に関する。また、上記ホログラム記録媒体について再生を行う再生装置、及びその方法に関する。
ホログラム記録再生方式において、特に光ストレージ系の分野におけるホログラム記録再生方式では、光強度変調として例えば透過型液晶パネルやDMD(Digital Micromirror Device:登録商標)などのSLM(空間光変調器)が使用され、信号光にbit1(例えば光強度=強)、bit0(例えば光強度=弱)のパターン配列が得られるような強度変調をかけるようにされる。
このとき、SLMにおいては、例えば図2に示されるようにしてその中心部において記録データに応じて光強度変調を与えて信号光を生成すると共に、その周りに輪状に光を透過させることで参照光を生成するようにされている。そして、記録データに応じて変調された信号光は、上記参照光と共にホログラム記録媒体に対して照射され、これにより、これら信号光と参照光との干渉縞がデータとしてホログラム記録媒体に記録される。
また、データの再生時においては、SLMにおいて上記参照光のみを生成してこれをホログラム記録媒体に対して照射することで、上記干渉縞に応じた回折光を得るようにされる。この回折光に応じた像を例えばCCD(Charge Coupled Device)センサやCMOS(Complementary Oxide Semiconductor)センサなどのイメージセンサ上に結像させ、記録ビットの各値を得てデータ再生を行う。
このようにして信号光と参照光とを同一光軸上で照射するホログラム記録再生方式は、コアキシャル方式として知られている。
なお、関連する従来技術については、下記の文献を挙げることができる。
日経エレクトロニクス2005年1月17日号P106〜114
ここで、上記のようなホログラム記録再生の技術としては、現状において実用化されている各種の光ディスクメディアやHDD(Hard Disc Drive)などに代わる、次世代の大容量データストレージ技術として期待されている。この点から、ホログラム記録再生の技術としては、データ記録容量のさらなる拡大化が望まれている。
本発明では以上のような課題に鑑み、記録再生装置として以下のように構成することとした。
つまり、本発明の記録再生装置は、参照光と信号光との干渉縞によってデータが記録されるホログラム記録媒体について記録及び再生を行う記録再生装置であって、画素単位で空間光強度変調を行う空間光強度変調手段と、画素単位で空間光位相変調を行う空間光位相変調手段と、光源から発せられた光を、上記空間光強度変調手段及び上記空間光位相変調手段を透過させて上記ホログラム記録媒体に対して導く光学系とを備える。
また、2種の値の組み合わせで成る入力データ列を、少なくとも3種以上の値の組み合わせで成るデータ列に変換する変換手段を備える。
また、上記空間光強度変調手段及び上記空間光位相変調手段において予め定められている上記参照光を生成するための参照光エリア、上記信号光を生成するための信号光エリアについて、記録時には、上記信号光エリア内の各画素の光強度、位相が上記変換手段により得られたデータ列の各値に応じて割り当てた所要の光強度と位相0またはπとの組み合わせとなるように上記空間光強度変調手段及び上記空間光位相変調手段を制御し、且つ上記参照光エリア内の光強度と位相が所定パターンとなるようにして上記空間光強度変調手段及び上記空間光位相変調手段を制御して、上記信号光と上記参照光とを生成させると共に、
再生時には、上記空間光強度変調手段に対し、上記参照光エリア内の光強度が記録時と同じパターンとなり且つ上記信号光エリア内の全体的な光強度が所定値となるようにその各画素の光強度を制御し、さらに上記空間光位相変調手段に対しては、上記ホログラム記録媒体に記録された1ホログラムページ分のデータの読み出しごとに、上記信号光エリアの光強度の制御に基づき得られるDC光と上記参照光エリアの光強度の制御に基づいて生成される上記参照光の照射によって得られる上記ホログラム記録媒体に記録されたデータに応じた再生像との位相差がそれぞれ0となる状態とπとなる状態との2つの状態が得られるようにその各画素の位相を制御する振幅・位相制御手段を備える。
また、上記振幅・位相制御手段による再生時の1ホログラムページごとの制御に伴い生成される2種の上記DC光と上記参照光とが上記光学系によって上記ホログラム記録媒体に対して導かれることに応じて得られる、上記再生像と上記DC光とを受光して、その受光結果に基づく2種の画像信号を得る画像信号取得手段を備える。
さらに、上記画像信号取得手段により得られた上記2種の画像信号の差分を計算する差分計算手段と、上記差分計算手段による差分計算結果に基づき、上記2種の値の組み合わせで成るデータを復号化する復号化手段とを備えるものである。
また、本発明では記録再生装置として以下のようにも構成することとした。
すなわち、本発明の記録再生装置は、 参照光と信号光との干渉縞によってデータが記録されるホログラム記録媒体について記録及び再生を行う記録再生装置であって、画素単位で空間光強度変調を行う空間光強度変調手段と、画素単位で空間光位相変調を行う空間光位相変調手段と、光源から発せられた光を、上記空間光強度変調手段及び上記空間光位相変調手段を透過させて上記ホログラム記録媒体に対して導く光学系とを備える。
また、2種の値の組み合わせで成る入力データ列を、少なくとも3種以上の値の組み合わせで成るデータ列に変換する変換手段を備える。
また、上記空間光強度変調手段及び上記空間光位相変調手段において予め定められている上記参照光を生成するための参照光エリア、上記信号光を生成するための信号光エリアについて、記録時には、上記信号光エリア内の各画素の光強度、位相が上記変換手段により得られたデータ列の各値に応じて変調されるように上記空間光強度変調手段及び上記空間光位相変調手段を制御し、且つ上記参照光エリア内の光強度と位相が所定パターンとなるようにして上記空間光強度変調手段及び上記空間光位相変調手段を制御して、上記信号光と上記参照光とを生成させると共に、
再生時には、上記空間光強度変調手段に対し、上記参照光エリア内の光強度が記録時と同じパターンとなり且つ上記信号光エリア内の全体的な光強度が所定値となるようにその各画素の光強度を制御し、さらに上記空間光位相変調手段に対しては、上記ホログラム記録媒体に記録された1ホログラムページ分のデータの読み出しごとに、上記信号光エリアの光強度の制御に基づき得られるDC光と上記参照光エリアの光強度の制御に基づいて生成される上記参照光の照射によって得られる上記ホログラム記録媒体に記録されたデータに応じた再生像との位相差がそれぞれ0となる状態、πとなる状態、π/2となる状態、3π/2となる状態の計4つの状態が得られるようにその各画素の位相を制御する振幅・位相制御手段を備える。
また、上記振幅・位相制御手段による再生時の1ホログラムページごとの制御に伴い生成される4種の上記DC光と上記参照光とが上記光学系によって上記ホログラム記録媒体に対して導かれることに応じて得られる、上記再生像と上記DC光とを受光して、その受光結果に基づく4種の画像信号を得る画像信号取得手段を備える。
また、上記画像信号取得手段により得られた上記4種の画像信号のうち、上記位相差が0、πとなるそれぞれのDC光と上記再生像とが受光された結果得られる2種の画像信号の差分と、上記位相差がπ/2、3π/2となるそれぞれのDC光と上記再生像とが受光された結果得られる2種の画像信号の差分とをそれぞれ計算する差分計算手段を備える。
さらに、上記差分計算手段により得られる、上記位相差が0、πとなるDC光と上記再生像とが受光された結果得られた上記2種の画像信号についての差分計算結果と、さらに上記位相差がπ/2、3π/2となるDC光と上記再生像とが受光された結果得られた上記2種の画像信号についての差分計算結果とに基づき、上記2種の値の組み合わせで成るデータを復号化する復号化手段を備えるものである。
ここで、ホログラム記録媒体に対しては、光強度の情報(振幅の情報)と共に、位相の情報も記録することができる。
上記本発明のように、2種の値の組み合わせで成るデータ列を3種以上の値の組み合わせで成るデータ列に変換し、これら3種以上の値によるデータ列の各値に応じて各画素の振幅と位相とを制御するものとすれば、従来のように2種の値の組み合わせで成るデータ列に応じて振幅のON/OFFのみを制御して記録を行う場合よりも、より少ないビット数で情報を記録することができる。すなわち、限られた画素数の条件の下でより多くの情報を記録することができる。
その上で本発明では、再生時は、参照光の照射に応じて得られる再生像に対する位相差が0とπとなる2種の所定の光強度によるDC光を、上記再生像に加算させるようにして読み出しを行い、その結果得られる2種の画像信号の差分を計算し、その計算結果から上記2種の値の組み合わせで成るデータ列を復号化するものとしている。
或いは、再生像に対する位相差が上記0とπと共に、さらにπ/2と3π/2となる計4種の所定の光強度によるDC光を上記再生像に加算させるようにして読み出しを行い、上記位相差が0とπのDC光が加算されて得られた2種の画像信号の差分と、さらに上記位相差がπ/2と3π/2のDC光が加算されて得られた2種の画像信号の差分とを計算し、これら2つの差分計算結果から上記2種の値の組み合わせで成るデータ列を復号化するものとしている。
ここで、上記のように再生像に対する位相差が0とπとなる2種の所定の光強度によるDC光を、上記再生像に加算して読み出し、その結果として得られる2種の画像信号の差分をとるものとすれば、後述するようにして、或る振幅と位相「0」または「π」との組み合わせで記録された信号が正しく表現された画像信号が得られる。すなわち、これによって上記3種以上の値の組み合わせで成るデータ列が正しく読み出されたことになる。このように3種以上の値の組み合わせで記録されたデータ列を正しく得ることができれば、上記のようにして差分計算結果としての、このように正しく読み出されたデータ列に基づいた復号化を行うことで、元の2値の組み合わせで成るデータ列を正しく再生することができる。
また、上記のようにして再生像に対する位相差が0とπとなる2種のDC光が加算されたときの各画像信号の差分を計算する共に、さらに再生像に対する位相差がπ/2と3π/2となる2種のDC光が加算されたときの画像信号の差分を計算するものとすれば、後述するようにしてこれらの差分計算結果としての画像信号によって、任意振幅と任意位相の組み合わせで記録された信号が正しく表現されるようになる。つまり、これらの差分計算結果としての画像信号が得られることにより、任意振幅と任意位相との組み合わせで記録された、上記3種以上の値の組み合わせで成るデータ列が正しく読み出されたことになる。上記本発明によれば、これら2つの差分計算結果に基づいて復号化が行われる。つまり、このことによって上記3種以上の値の組み合わせで成るデータ列から元の2値の組み合わせで成るデータ列を正しく再生することができる。
このようにして本発明によれば、振幅と共に位相も組み合わせた記録変調符号化とすることで、従来より少ないビット数で同じ情報を表現することができ、この結果、データ記録容量の拡大を図ることができる。さらに、記録された振幅と位相の組み合わせの情報を適正に再生することができ、記録データを正しく再生することができる。
以下、発明を実施するための最良の形態(以下実施の形態とする)について説明していく。
なお、説明は以下の順序で行う。

1.ホログラム記録再生の基本動作説明
1−1.基本的な装置構成・動作例
1−2.位相マスクを用いた記録方式
2.実施の形態としての記録/再生
2−1.第1の実施の形態
2−2.第2の実施の形態
3.変形例
1.ホログラム記録再生の基本動作説明
1−1.基本的な装置構成・動作例

図1は、例えばコアキシャル方式が採用されたホログラム記録再生装置の内部構成について示した図である。なお、図1では主に記録再生装置の光学系の構成のみを抽出して示し、他の部分については省略する。
なお、コアキシャル方式は、先にも述べたように信号光と参照光とを同一軸上に配置し、それらを共に所定位置にセットされたホログラム記録媒体に照射して干渉縞によるデータ記録を行い、また再生時には参照光をホログラム記録媒体に対して照射することで干渉縞により記録されたデータの再生を行うものである。
この図1では、ホログラム記録媒体として、反射膜を備えた反射型のホログラム記録媒体に対応する記録再生装置の構成を例示している。
先ず、レーザダイオード(LD)1は、記録再生のためのレーザ光を得るための光源として設けられる。このレーザダイオード1としては、例えば外部共振器付きレーザダイオードが採用され、レーザ光の波長は例えば410nmとされる。
レーザダイオード1からの出射光はコリメータレンズ2を介した後、SLM(空間光変調部)3に対して入射する。
SLM3は、例えば透過型液晶パネルなどにより構成され、図示されない駆動回路からの駆動信号に応じて各画素が駆動制御されることで、入射光に対して記録データに応じた光強度変調を施すようにされる。具体的には、例えば駆動信号によってONとされた画素は入射光を透過し、OFFとされた画素は入射光を透過しないといったように、画素単位(ピクセル単位)で光のON/OFF制御を行うことが可能とされる。このようなSLM3のON/OFF制御により、「0」「1」のデータをピクセル単位で記録することが可能とされている。
上記SLM3にて空間光変調が施された光は、偏光ビームスプリッタ4を透過した後、リレーレンズ5→遮光マスク6→リレーレンズ7によるリレーレンズ光学系を介し、さらに1/4波長8を介した後に対物レンズ9で集光されてホログラム記録媒体10上に照射される。
ここで、記録時においては、後述するようにしてSLM3において記録データに応じた空間光強度変調を受けた信号光と、この信号光と同心円となる輪状の参照光とが生成されることになる。すなわち、このようにして生成された信号光と参照光とが、上記により説明した経路を経て上記ホログラム記録媒体10上に集光するようにされるものとなる。
一方、再生時においては、レーザダイオード1からの光が、記録時と同様にコリメータレンズ2を介してSLM3に入射される。再生時においてSLM3は、入射光に対し再生用の空間光強度変調を施して参照光のみを生成するようにされる。すなわち再生時においては信号光は照射せず、参照光のみをホログラム記録媒体10に対し照射するようにされている。
この参照光の照射に応じては、後述するようにしてホログラム記録媒体10上の記録データに応じた回折光が得られ、この回折光は、ホログラム記録媒体10からの反射光として、対物レンズ9を介した後、1/4波長板8→リレーレンズ7→遮光マスク6→リレーレンズ5を介して偏光ビームスプリッタ4に導かれる。偏光ビームスプリッタ4では、上記経路により導かれたホログラム記録媒体10からの反射光が反射され、その反射光は図示するようにしてイメージセンサ11に導かれる。
イメージセンサ11は、例えばCCD(Charge Coupled Device)センサやCMOS(Complementary Oxide Semiconductor)センサなどの撮像素子を備え、上記のようにして導かれたホログラム記録媒体10からの反射光(回折光)を受光し、これを電気信号に変換する。
次の図2、図3は、上記により説明した光学系の構成によって実現されるホログラム記録再生の基本動作について説明するための図である。図2は記録時、図3は再生時の動作についてそれぞれ示している。
なお、図2では、図1に示す光学系のうちSLM3、対物レンズ9のみを抽出して示している。また図3において、図3(a)は同様にSLM3、対物レンズ9のみを示し、図3(b)では対物レンズ9とイメージセンサ11のみを抽出して示している。
先ず、図2に示される記録時においては、SLM3が、入射光に対し、上述した参照光と、記録データに基づき「0」「1」のデータパターンに基づく光強度パターンが与えられた光(信号光と呼ばれる)とが同心円上に配置されるようにするための強度変調を行う。
この強度変調された光(つまり参照光と信号光)を、対物レンズ9によりホログラム記録媒体10上に集光し、これにより形成される参照光と信号光の干渉縞をデータとしてホログラム記録媒体10上に記録する。
また、再生時においては、先ず図3(a)に示すようにして、SLM3が入射光について空間光強度変調を施すことで参照光のみを生成し、これをホログラム記録媒体10上に集光するようにされる。その際、集光した光は、ホログラム記録媒体10に記録されたデータパターンに応じた干渉縞により回折を受け、ホログラム記録媒体10からの反射光として出力される。すなわち、この回折光は、図示するようにして記録データを反映した光強度パターンを有しており、この回折光の有する強度パターンをイメージセンサ11で検出した結果に基づき、データ再生を行うようにされる。
ここで、上記のようにSLM3においては、記録/再生時に対応して参照光、信号光を生成するようにされる。このため、SLM3においては、次の図4に示すような参照光エリアA1、信号光エリアA2、及びギャップエリアA3とが規定されている。すなわち、この図4に示されるように、SLM3の中心部分を含む所定の円形のエリアが、信号光エリアA2として定められている。そして、その外周部分に対しては、ギャップエリアA3を隔てて、信号光エリアA2と同心円となる輪状の参照光エリアA1が定められている。
なお、上記ギャップエリアA3は、参照光が信号光エリアA2に漏れ込んでノイズになることを避けるための領域として定められている。
記録時においては、参照光エリアA1内の予め定められた画素を「1」(光強度=強)、それ以外の画素を「0」(光強度=弱)とし、且つギャップエリアA3と上記参照光エリアA1より外周部分とを全て「0」とした上で、信号光エリアA2内の各画素を記録データに応じた「0」「1」のパターンとすることで、先の図2に示したような参照光と信号光とを生成・出力することができる。
また、再生時には、参照光エリアA1を記録時と同じ「0」「1」のパターンとし、他の領域はすべてビット「0」とすることで、図3(a)に示したようにして参照光のみを生成・出力することができる。
1−2.位相マスクを用いた記録方式

ここで、上記により説明したホログラム記録再生の基本動作そのものを行った場合、信号光エリアA2内の「1」の数に比例した、信号強度の非常に強いDC成分が記録されてしまう虞がある。
一般的にホログラム記録再生では、ホログラム記録媒体10に対してホログラムページを多重化して記録することが想定されている。このことを考慮すると、上記のようなDC成分が記録された部分は他のホログラムページを重複して記録できない部分となり、その結果、各ホログラムページの間隔を空けて記録を行わなければならなくなり、記録容量の拡大が図られなくなってしまう。
そこで、従来では、このようなDC成分を抑圧して記録容量の拡大を図るための手法として、例えば下記参考文献1に記載されているような位相マスクを用いる手法が提案されている。

参考文献1.特開2006−107663号公報
図5は、位相マスクを用いる場合の記録再生装置の構成例を示している。なおこの図5において、既に先の図1にて説明した部分については同一符号を付して説明を省略する。
ここで、位相マスクとしては、光路中の実像面において位相変調を与えるようにして設けられるべきものとなる。図5の例では、先の図1の構成におけるSLM3と偏光ビームスプリッタ4との間に、リレーレンズ5→遮光マスク6→リレーレンズ7の組をさらにもう1組追加した上で、この追加したリレーレンズ7と偏光ビームスプリッタ4との間の実像面に対し位相マスク13を挿入している。
或いは、次の図6に示されるように、位相マスク13としてはSLM3と一体型に形成するようにして設けることもできる。すなわち、SLM3からの出射光が得られる部分は実像面にあたるので、SLM3における光の出射面側に対し、位相マスク13を一体的に形成するものである。
ここで、このような位相マスク13による位相変調は、入射光に対してピクセル単位で行うようにされる。具体的には、例えば位相をπだけ変調するピクセルと、位相変調を行わないピクセル(つまり位相=0)とが半々となるようにして設定したランダムな位相変調パターンが設定されるものである。
このようなピクセル単位でのランダムな位相変調を可能とする位相マスク13の具体的な構成例としては、ピクセル単位でその厚みを異ならせるようにしたものが一般的に知られている。例えば、ガラス等の光学材料を用い、その厚さの違いによる光路長差によって位相「0」によるピクセルと位相「π」による変調を行うピクセルとを設定するものが知られている。
具体的に、「π」による位相変調を与える場合には、入射光の波長をλ、用いる部材の屈折率をnとしたとき、その厚さの違いtをt=λ/{2(n−1)}に設定すればよい。
上記位相マスク13の挿入によって、記録時においては、信号光に対しピクセル単位でランダムな「0」「π」の位相変調を与えることができる。
ここで、位相「0」は振幅「1」に対応し、位相「π」は振幅「−1」に対応する。この場合、位相「0」の振幅「1」を基準位相と定義する。以下において、位相「0」や位相「π」などと言ったときは、この基準位相との位相差を示すものであるとする。また、「再生像との位相差」と言った場合も、基準位相である位相「0」の振幅「1」の再生像との位相差を指すものとする。
上記のようにして2値のランダムパターンによる位相変調が信号光に対して与えられることにより、参照光と信号光との干渉効率の向上を図ることができる。また、同時にフーリエ面(メディア上での像)において均質にスペクトルをばらまくことができ、「1」と「−1」の数をほぼ同じとすることによって、信号光内のDC成分の抑圧を図ることができる。
図7は、位相マスク13による位相変調によってDC成分の抑圧が図られることについて説明するための図である。
先ず、比較として図7(a)には、位相マスク無しの場合に記録時において得られる信号光及び参照光を模式的に示している。なおこの図では光強度を色の濃淡で示しており、濃色から白色にかけて光強度が強いことを表している。具体的に言うと、この場合は黒色が光強度=弱(データ「0」)、白色が光強度=強(データ「1」)を表すものとなる。
この図7(a)より、位相マスク13を設けない場合には、信号光に対しては、単に記録データに応じた「0」と「1」のパターンのみが与えられていることがわかる。先にも述べたように、ここで「1」の数に比例してDC成分が発生する。
なおこの図によると、参照光に対しても所要の「0」「1」のデータパターンが与えられていることがわかる。
図7(b)は、位相マスク有りの場合に記録時において得られる信号光及び参照光を模式的に示している。この図においても濃色から白色にかけて光強度が強いことを表しているが、この場合は黒色が「−1」、灰色が「0」、白色が「+1」を示すものとなっている。
このことを踏まえて図7(b)を参照すると、位相マスク13を設ける場合には、信号光は「0」と「+1」と共に、「−1」にも変調されていることがわかる。このような「−1」という結果が得られるのは、上述したような位相マスク13の「0」「π」によるランダムな位相変調により、データ「1」(つまり光強度=強)のピクセルが位相「0」のものと位相「π」のものとに分けられることによる。すなわち、データ「1」に対し、位相変調無し(位相「0」)の場合は「+1」という結果が得られ、位相「π」による変調が行われた場合は「−1」という結果が得られるものである。確認のために述べておくと、データ「0」についてはSLM3からの透過光は得られないので、位相マスク13による「0」「π」の位相変調に対してもその結果は「0」のままで変わりはない。
なおこの図7(b)によると、この場合は参照光に対しても位相「0」「π」による位相変調が施されて、「0」「+1」「−1」の3値が得られていることが示されている。
このように信号光内においてランダムな「0」と「π」の位相変調によってデータ「1」が「+1」と「−1」とに分けられることで、メディア上でスペクトルを均質にばらまくことができる。さらに、「+1」と「−1」の数をほぼ一致させることで信号光内のDC成分の抑圧を図ることができ、ホログラムページの多重記録が可能となって記録容量の拡大を図ることが可能となる。
ちなみに、次の図8では、位相マスク13が設けられた場合の、再生時の参照光について模式的に示している。図8(a)では、比較として位相マスク無しの場合の参照光を示しているが、このような位相マスク無しの再生時の参照光としては、先の図7(a)の位相マスク無しの記録時と同様となる。すなわち、この場合も参照光にはSLM3によって所定の「0」「1」によるデータパターンが与えられることになる。
また、図8(b)の位相マスク有りの場合の参照光は、先の図7(b)の位相マスク有りの記録時の場合と同様となる。つまり、この場合も参照光にはSLM3によって所定の「0」「1」のデータパターンが与えられると共に、同じ位相マスク13による位相変調が行われるので、図7(b)の場合と同様の結果が得られる。
なお、ここで重要なのは、位相マスク13のようにピクセル単位での位相変調を行う場合は、上述のようにして記録時と再生時とで参照光の位相変調パターンが一致してなくてはならいということである。すなわち、記録時において或る位相変調パターンを有する参照光を用いて記録を行ったデータは、再生時において、その位相変調パターンと同パターン(光強度ONの画素の位相「0」と「π」が入れ替えられたパターンも含む)を有する参照光を用いてしか再生できないものであり、この点から、DC成分抑圧のためにピクセル単位での位相変調を行う場合は、記録時と再生時とで参照光の位相変調パターンを同パターンに設定しなければならないことになる。
先の図5において説明した構成では、記録/再生時で共通の位相マスク13を介してホログラム記録媒体10に対する光照射が行われるので、記録時と再生時とで参照光に同パターンによる位相変調を施すことが可能となっている。
2.実施の形態としての記録再生
2−1.第1の実施の形態

ところで、上述のようにして位相マスク13によるスペクトル拡散効果が得られることからも理解されるように、ホログラム記録媒体に対しては、光強度(振幅とも呼ぶ)の情報と共に、位相の情報も記録することが可能となっている。つまり、例えば上述した「−1」「0」「1」のように、「0」「1」の振幅の情報と共に、「0」「π」による位相の情報も記録できる。
このように振幅の情報以外にも、例えば「0」や「π」などの任意の位相の情報も記録することができれば、これら振幅と位相とを組み合わせて記録変調符号化を行うことによって、記録可能なデータ容量を拡大させるといったことが考えられる。
しかしながら、このように振幅と位相を組み合わせた記録変調符号化を行ってより多くのデータが記録可能とされても、ホログラム記録再生方式では、イメージセンサ11によって再生像の強度の情報しか検出できないため、結果として、記録された位相の情報を再生することができず、適正にデータ再生を行うことができなくなってしまう。
ここで、先の図1に示した記録再生装置の光学系も含め、一般的にホログラム記録再生方式による光学系は、SLM、対物レンズ、メディア、接眼レンズ、イメージセンサのそれぞれがレンズの焦点距離だけ離間して配置されている、4f光学系に基づく構成となっている。いわゆるフーリエ変換ホログラムと呼ばれる構成である。
このようなフーリエ変換ホログラムの構成では、先に説明した記録再生の一連の動作を、以下のようにしてみなすことができる。
すなわち、SLMの記録データパターンはフーリエ変換されてホログラム記録媒体(メディア)に投影され、メディアの読み出し信号(再生像)は逆フーリエ変換されてイメージセンサに投影される。そして、イメージセンサでは、そこに入力される光の波面の振幅の絶対値が2乗された、光の強度を検出しているというものである。
このようにしてホログラム記録再生方式では、メディアに記録された信号の振幅の2乗値として表すことのできる光の強度の情報のみが再生可能とされる。つまり、振幅・位相の双方を記録可能とされるのに対し、再生側ではそのうちの振幅の情報しか再生できないという非線形性を有しているものである。
このようなホログラム記録再生系の有する非線形性の問題から、振幅と位相とを組み合わせて一度に3値以上を記録するといったことは行われてこなかった。
そこで、本実施の形態では、ホログラム記録媒体に記録された振幅の情報と共に位相の情報の読み出しが可能な線形読み出しを実現し、これによって従来の振幅「0」「1」の2値による記録/再生から、振幅と位相との組み合わせによる3値以上の符号についての記録/再生を可能として、従来よりもデータ記録容量の拡大を図ることを目的とする。
先ず、図9は、第1の実施の形態としての記録/再生動作を実現するための構成について説明するための図として、本実施の形態で用いるSLM3の構成と、当該SLM3を駆動制御するためのデータ変調・振幅位相制御部20の内部構成とを示している。
なお、この図では先の図1に示した記録再生装置の構成のうち、レーザダイオード1とSLM3のみを示し、他の構成については省略している。また、この図では、記録再生装置内部にセットされたホログラム記録媒体10と、さらにレーザダイオード1から出射されSLM3に導かれる光と、SLM3を透過してホログラム記録媒体10に対して導かれる光についても併せて示している。
先ずは、この図9に示されるSLM3の構成について説明する。
図示するようにして、この場合のSLM3としては、信号光・参照光の生成のための光強度変調を行う部分として強度変調器3aを有すると共に、この強度変調器3aにより生成された信号光・参照光に対し光位相変調を行う位相変調器3bを有する。
上記強度変調器3aは、先の図1において説明したSLM3の有する光強度変調機能を実現する部位となる。すなわち、この強度変調器3aとしては、例えば透過型液晶パネルで構成され、後述する駆動回路(強度変調ドライバ23)からの駆動信号に応じて各画素の透過率を変化させる。すなわち、これにより入射光に対して上記駆動信号のレベルに応じた光強度変調を施すようにされる。
また、上記位相変調器3bとしては、画素単位で可変的な位相変調が可能な透過型の液晶パネルを用いるものとしている。
ここで、このように画素単位で位相変調が可能な液晶パネルとしては、内部の液晶素子を、以下の図10に示す考えに基づき構成することで実現することができる。
図10(a)では、液晶パネル内の液晶素子に駆動電圧を印加していない状態(つまり駆動電圧OFFの状態)での液晶分子の様子を示し、図10(b)では液晶素子に所定レベルでの駆動電圧を印加した状態(駆動電圧ONの状態)での液晶分子の様子を示している。
図示するようにして図10(a)の駆動電圧OFFの状態では、液晶分子は水平配向となり、また図10(b)に示す駆動電圧ONの状態では液晶分子は垂直配向に変化することになる。
このとき、液晶素子の屈折率nについて、駆動電圧OFFによる上記水平配向時の屈折率をnh、所定レベルでの駆動電圧ONによる上記垂直配向時の屈折率をnvとすると、液晶素子の厚さをdとした場合、駆動電圧OFF時に与えられる位相変化量は「d×nh」となり、駆動電圧ON時に与えられる位相変化量は「d×nv」となる。従ってこのことから、駆動電圧のON/OFFによって与えることのできる位相差Δndとしては、
Δnd=d×nh−d×nv
により表されるものとなる。
この関係式より、画素単位で所要の位相差を与えるにあたっては、液晶素子の厚さdを調整すればよいことがわかる。
本手法で用いる位相変調器3bとしては、液晶素子の厚さdを調整することで、例えば位相差Δnd=2πとなるように設定している。さらに、駆動電圧レベルを上記所定レベルまで段階的に制御することで、位相は「0」〜「2π」まで段階的に変化させることができるものとする。すなわち、これによって各画素ごとに、上記OFFの駆動電圧を与えることで「0」、ONの所定レベルの3/4の駆動電圧を与えることで「3π/2」の2値による光位相変調を施すことが可能とされているものである。
同様に、例えば、駆動電圧レベルを上記所定レベルの2/4とすれば位相「π」、1/4とすれば位相「π/2」による変調も可能となる。
説明を図9に戻す。
SLM3は、このように画素ごとに可変的な位相変調を行うことが可能な位相変調器3bが、強度変調器3aに対して一体的に形成されて成る。すなわち、強度変調器3aの各画素と位相変調器3bの各画素とが1対1の位置関係で対応するように位置決めされてこれら強度変調器3aと位相変調器3bとが一体的に形成されているものである。
このような構造とされることで、強度変調器3aを透過して得られる信号光、参照光となるべき光のそれぞれに対し、画素単位で厳密に一致させた位相変調パターンにより光位相変調を行うことが可能となっている。
そして、図9に示されるデータ変調・振幅位相制御部20は、このようなSLM3における上記強度変調器3a、位相変調器3bのそれぞれの変調動作を制御するように構成される。
図示するようにしてデータ変調・振幅位相制御部20内には、記録変調符号化部21、マッピング部22、強度変調ドライバ23、位相変調ドライバ24が備えられる。
[記録時の動作]
先ず、記録時の動作から説明する。
記録時において、記録変調符号化部21に対しては、図示するようにして記録データが入力される。記録変調符号化部21は、当該記録データについて、予め定められた記録フォーマットに従った所定の記録変調符号化処理を施す。本実施の形態においては、入力される「0」「1」の2種の値の組み合わせによる記録データ列を、3種の値の組み合わせによるデータ列に変換する。
ここで、次の図11は、第1の実施の形態としての記録/再生手法について説明するための図として、その記録変調符号化の例を示している。
先ず、図11(a)では、「0」「1」による2値データ(符号化部21に入力される記録データ)について、4ビットを1シンボルとしたときの記録データの組み合わせを示している。図示するようにして2値データを4ビット1シンボルとした場合、その組み合わせは16通りとなる。すなわち、16通りのデータパターンが生じうる。
一方、図11(b)では、振幅「0」「1」、位相「0」「π」の組み合わせにより実現される「−1」「0」「1」の3値を用いる場合において、4ビット1シンボルとしたときのDCフリーとなる組み合わせを示している。なお確認のために述べておくと、この場合の「DCフリー」とは、「1」と「−1」の数が等しくなることを意味するものである。
このようにして、3値4ビットの組み合わせのうちDCフリーとなる組み合わせは、「0,0,0,0」も含めると、19通りとなる。このような3値4ビットの組み合わせ19通りのうち16通りのデータパターンを用いれば、これを図11(a)に示した2値4ビットの全組み合わせに割り当てることができる。具体的に、この場合の記録変調符号化/復号化としては、例えば図11(a)に示す2値4ビットの16通りのデータパターンの個々に対し、図11(b)に示される3値4ビットDCフリーの組み合わせ19通りのうちの16通りのデータパターンの個々をそれぞれ割り当てた(対応づけた)変換テーブルを用いて行うものとすればよい。
例えば、このような変換テーブルを用いて記録変調符号化を行ってホログラム記録媒体10に対する「−1」「0」「1」による3値記録を行うものとすれば、位相マスク13を用いる場合と同様に、DC成分の抑圧が図られるようにしてデータ記録を行うことができる。
なお、ここでは説明の簡単のため、DC成分の抑圧を考慮した場合の例として、2値側の1シンボルと3値側の1シンボルとがそれぞれ4ビットで一致し、符号化率を100%とする場合を例示したが、例えばDC成分の抑圧を図りつつ記録容量の拡大を図るとした場合には、3値側のシンボル数をさらに増やすようにすればよい。
ここで、図11(b)に示されるようにして1シンボル4ビットとした場合、DCフリーを考慮して「1」と「−1」の数が等しくなるようにするにあたっては、「1」と「−1」の数を2個とする、或いは「1」と「−1」の数を1個と「0」を2個とするという2通りの組み合わせしかできない(All「0」は除く)。これに対し、さらにビット数を増やせば、このような「1」「−1」の数を等しくするための「1」「−1」「0」の組み合わせを増やすことが可能となり、DCフリーとするための組み合わせの増加率をより高める傾向とできる。
具体的にこの場合は、3値側の1シンボルを7ビット以上とすることで、符号化率を100%超とすることができる。
1シンボルを7ビットとした場合、「1」「−1」の数を等しくすることのできる組み合わせは、「1」「−1」=1個と「0」=5個、或いは「1」「−1」=2個と「0」=3個、「1」「−1」=3個と「0」=1個の計3通りとなる(All「0」は除く)。ここで、7ビットのうち「1」「−1」=1個となる組み合わせは、7C2=7*6/2/1=21通りとなる。そして、これら「1」「−1」自体の組み合わせは2C1=2通りとなる。従って、「1」「−1」=1個と「0」=5個の場合でのDCフリーとなる組み合わせは、7C2*2C1=42通りである。
同様にして、「1」「−1」=2個と「0」=3個の場合でDCフリーとなるのは、7C4*4C2=(7*6*5*4/4/3/2/1)*(4*3/2/1)=210通り、さらに、「1」「−1」=3個と「0」=1個の場合でDCフリーとなるのは、7C6*6C3=7C1*6C3=7*(6*5*4/3/2/1)=140通りとなる。
このことから1シンボルを7ビットとした場合のDCフリーの組み合わせは、42+210+140=392通りとなる。ここで、2値の場合、1シンボル8ビットとしたときのデータパターンの組み合わせは28=256通りであるから、392>256より、3値側の1シンボルを7ビットとすれば、DCフリーで且つ符号化率を100%超とすることができる。具体的には、このような3値7ビットの392通りのデータパターンのうち256のデータパターンにより、2値8ビットのデータパターンの個々をそれぞれ割り当てるものとすれば、DC成分の抑圧を図りつつ、データ記録容量は8/7倍に拡大することができる。
なお、当然のことながら、DCフリーとしない場合、3値4ビットの組み合わせの数の方が圧倒的に多くなることは明らかであり、その場合はさらなる記録容量の拡大を図ることができる。
説明を図9に戻す。
先に述べた記録変調符号化部21では、入力された記録データ(「0」「1」の2値)の1シンボルを、予め定められた記録変調符号化のルールに従って「−1」「0」「1」の3値による符号に変換する。図示は省略したが、この記録変調符号化部21には、図11(a)に示したような2値データの所定ビット数を1シンボルとしたときに生じうるデータパターンの個々と、図11(b)に示されるような3値データの所定ビット数を1シンボルとしたときのDCフリーとなるデータパターンの個々とをそれぞれ対応づけた変換テーブルが格納されており、この変換テーブルに従って入力される記録データの1シンボル分のデータパターンを3値所定ビット数によるデータパターンに変換する。これによって2値→3値による記録変調符号化が行われる。
簡単のために説明は4ビット1シンボルで行うが、実際にはDCフリーと共に記録容量の拡大が図られるように、例えば2値側は8ビット以上で1シンボルとし、3値側は7ビット以上で1シンボルに設定しているものとする。
このような記録変調符号化部21によって行われる記録変調符号化の結果得られる3値符号は、マッピング部22に対して順次供給される。
マッピング部22は、記録変調符号化部21から供給される3値符号(「−1」「0」「1」)を1枚のホログラムページにマッピングする。具体的には、上記記録変調符号化部21から供給される3値符号の個々を、信号光エリアA2内の画素ごとに割り当てるようにして配列する。
なお、ホログラムページとは、信号光エリアA2内に敷き詰められるデータ配列全体を指す。すなわち、信号光と参照光との干渉で一度に記録することのできるデータ単位をホログラムページと呼ぶものである。
その上で、記録変調符号化部21は、このようなマッピングによって得られた信号光エリアA2内のデータパターンと共に、参照光エリアA1を所定の「0」「1」のパターンとし、且つそれ以外の領域を全て「0」としたデータパターンを生成し、それらを合わせてSLM3の全有効画素分のデータパターンを生成する。
そして、マッピング部22は、このようにして得られたSLM3の全有効画素分のデータパターンに基づき、強度変調ドライバ23、位相変調ドライバ24による出力電圧を制御する。具体的に、「0」がマッピングされた画素については、振幅・位相とも「0」とするため、強度変調ドライバ23、位相変調ドライバ24に対して共に出力電圧を「0」とするための値を指示する。また、「1」がマッピングされた画素については、振幅は「1」、位相は「0」とするために、強度変調ドライバ23に対しては出力電圧を「1」に対応した値とするための値を指示し、位相変調ドライバ24に対しては出力電圧を「0」とするための値を指示する。さらに、「−1」がマッピングされた画素については、振幅は「1」、位相は「π」とするために、強度変調ドライバ23に対しては出力電圧を「1」に対応する値とするための値を指示し、また位相変調ドライバ24に対しては出力電圧を「1/2」に対応する値とするための値を指示する。
この場合、強度変調ドライバ23、位相変調ドライバ24に対しては、「0」〜「1」の値として、例えば256階調であれば0〜255の値を指示するようにされている。そして、これら強度変調ドライバ23、位相変調ドライバ24としては、このようにマッピング部22から指示された値に応じた駆動電圧レベルによりそれぞれ強度変調器3a、位相変調器3bの各画素を駆動するように構成されている。
従って、上記のようなマッピング部22による制御が行われることで、記録時においてSLM3からは、参照光と共に「−1」「0」「1」が配列された信号光が出力されることになる。すなわち、これによってホログラム記録媒体10に対して「−1」「0」「1」の3値を記録することができる。
なお、ここでは参照光エリアA1の位相変調については特に説明しなかったが、参照光エリアA1については、予め定められた所定パターンによる位相変調が施されるようにしておけばよい。
ここで確認のために述べておくと、記録時においては、上記マッピング部22は記録変調符号化部21にて符号化されたデータについてのホログラムページごとのマッピングを順次行うものとされ、これによって強度変調ドライバ23に対しては、信号光エリアA2内のデータパターンのみが記録データ内容に応じて順次変化するようにされたデータパターンが供給される。すなわち、強度変調ドライバ23は、このようなホログラムページ単位ごとのデータパターンに基づき強度変調器3aの各画素を順次駆動制御するようにされる。
これによってホログラム記録媒体10に対しホログラムページ単位ごとにデータを記録することができる。
上記のようにして本実施の形態では、「0」「1」の2値による記録データを「0」「1」「−1」による3種の値を組み合わた3値符号に変換する記録変調符号化を行った上で、この3値符号の個々の値を振幅と位相の組み合わせにより記録するものとしている。このようにすることで、従来のように2種の値の組み合わせで成るデータ列に応じて振幅のON/OFFのみを制御して記録を行う場合よりも、より少ないビット数で情報を記録することができる。すなわち、これによりデータ記録容量の拡大を図ることができる。
また、上述のようにして、3値のデータパターンとして「−1」「1」の数が等しくなる組み合わせのみを割り当てるものとすることで、DC成分の抑圧も図ることができる。さらには、このとき2値側の1シンボルを8ビット以上とする場合に対応して3値側の1シンボルを7ビット以上とした記録変調符号化を行うことで、DC成分の抑圧を図りつつ記録容量の拡大化を図ることができる。
[差動検出による読み出し]
記録時には、上記のような記録変調符号化、及び振幅・位相制御を行うことで、ホログラム記録媒体10に対して振幅と位相の組み合わせで3値符号を記録してデータ記録容量の拡大化を図ることができるが、このようにして記録された信号を適正に再生することができなければ、記録再生システムが成り立たないものとなる。すなわち、記録された振幅の情報と共に、位相の情報も読み出すという、線形読み出しが実現されなければ3値記録/再生は成り立たないものとなってしまう。
本実施の形態では、このような線形読み出しを可能とするための手法として、差動検出による手法を提案する。具体的に、この差動検出とは、再生時において参照光を照射して得られることになるホログラム記録媒体10に記録されたデータに応じた再生像に対し、それぞれ位相が反転する関係にある2つのDC光(振幅・位相が均一となるようにされた光)を加算して読み出しを行うと共に、それらの読み出し結果の差分をとるというものである。
次の図12は、このような差動検出を行うにあたって照射されるべき、上記DC光の生成について説明するための図として、SLM3(強度変調器3a)における強度変調パターンを模式的に示している。なお、この図においても光強度は黒色が「0」、白色が「1」を表す。
この図12に示されるようにして、上記DC光としては、信号光エリアA2についても光を透過させて生成することになる。
そして、このような信号光エリアA2を透過した光に対して、さらに位相変調を施すことで、上記のような位相の反転する関係にある2つのDC光が生成されるようにする。上記差動検出としては、1ホログラムページの読み出しにつき、参照光と共に、このように生成される2つのDC光を順次ホログラム記録媒体10に対して照射し、これら2つのDC光がそれぞれ加算された再生像を順次読み出し、それら2つの読み出し信号の差分をとることでデータ再生を行うものである。
第1の実施の形態の場合、上記のような位相の反転する関係にある2つのDC光としては、参照光の照射に応じて得られる再生像に対し、この再生像との位相差がそれぞれ「0」(0度)と「π」(180度)となるDC光を照射するものとされる。以下、このようにして再生像に対する位相差がそれぞれ「0」と「π」となる2つのDC光を用いる差動検出によって、線形読み出しが実現されることについて説明する。
図13は、差動検出の原理について説明するための図として、ホログラム記録媒体10に対し或る振幅と任意位相の組み合わせで記録された信号を、I(In-phase)軸とQ(Quadrature)軸とを基準とした信号点により表している。図13(a)は記録信号に位相「0」による振幅aを加算した場合を、また図13(b)は記録信号に位相「π」による振幅aを加算した場合を示している。
先ず、図13の各図において、I軸、Q軸については、例えば通信の分野におけるPSK(Phase Shift Keying)やQAM(Quadrature Amplitude Modulation)などの多値変復調の原理説明で用いられるものと同様のものであると考えればよい。すなわち、I軸は位相「0」と位相「π」(つまり位相0度と位相180度)を表し、Q軸は位相「π/2」と位相「3π/2」(つまり位相90度と270度)を表すものである。
このようなI軸とQ軸とを基準とした場合、ホログラム記録媒体10に対して振幅と位相の組み合わせとして記録された信号は、I軸方向の振幅をx、Q軸方向の振幅をyとしたとき、図のような座標(x、y)により表すことができる。
ここで、当然のことながら、参照光を照射して得られる再生像は、ホログラム記録媒体10に対して記録された信号の値を反映したものとなる。このことを踏まえると、再生像に対し、上述したような位相差0、位相差πとなるDC光(例えば光強度をaとする)が加算されるということは、図13(a)(b)のそれぞれに示すようにして、I軸とQ軸とを基準として示した記録信号(x、y)に対し、それぞれ位相「0」による振幅a、位相「π」による振幅aが加算されることに相当する。
また、このとき、振幅「0」と位相「0」との組み合わせとされた信号についての、イメージセンサ11による検出出力値(センサ出力の値とする)を表す座標が原点(0,0)であるとすると、或る振幅と任意位相との組み合わせで記録された信号についてのセンサ出力の値は、その記録信号の位置から原点までの距離として表されることになる。
このことより、図13(a)における位相「0」による振幅aが加算されたときのセンサ出力の値は、図中のcで表され、また図13(b)における位相「π」の振幅aが加算されたときのセンサ出力の値は、図中のdで表される。
ここで、以上のような前提を踏まえ、
(x,y) : 記録された信号のI軸、Q軸の振幅
a : 加算された位相「0」、位相「π」の振幅
c : 位相「0」の振幅加算後のセンサ出力の値
d : 位相「π」の振幅加算後のセンサ出力の値
とすると、図13(a)に示す位相「0」による振幅aを加算した場合には、

2=(x+a)2+y2

という関係が成り立つ。
同様に、図13(b)に示す位相「π」による振幅aを加算した場合には、

2=(x−a)2+y2

という関係が成り立つことになる。
なお確認のために述べておくと、上式において各項を2乗しているのは、先に述べたフーリエ変換ホログラムの前提、つまりホログラム記録再生方式では記録された信号の2乗値としての光強度の情報しか再生できない、ということに対応させるためである。
先に述べたようにして、本実施の形態の差動検出としては、再生像に対し、それぞれ位相差が「0」となるDC光と、位相差が「π」となるDC光を加算して読み出しを行い、その結果得られる2種の読み出し信号の差分をとるものである。
つまりこのことによると、当該差動検出によっては、上記c2と上記d2との差分、ひいては「c2−d2」を計算していることに相当する。そしてその計算結果は、

2−d2={(x+a)2+y2}−{(x−a)2+y2}=4ax

となる。
このようにして本実施の形態としての差動検出によれば、xに比例した値のみが得られることになる。すなわち、ホログラム記録媒体10に対して記録された振幅の情報のみを表す値が得られるものである。
なお、このような差動検出において、振幅aの大きさについては特に範囲の制約は無いが、a=0ではc2−d2=0となることから明らかなように、振幅aの値については許される範囲で大きい方が望ましい。
ここで、このようにxに比例した値が得られるということは、この場合の差動検出によれば、I軸上の信号点となるようにして記録された信号であれば、これを正しく読み出すことができるということになる。
先の記録時の説明によれば、第1の実施の形態の場合は、振幅「1」に対し、位相「0」と「π」を組み合わせて「−1」「0」「1」の3値記録を行うものとしている。確認のために、これら「−1」「0」「1」の3値の信号点を先の図13と同様にI軸とQ軸を基準として表した図を次の図14に示す。
この図14を参照してわかるように、「−1」「0」「1」の各値をI軸とQ軸を基準とした信号点(x、y)により示すと、これらは(−1,0)、(0,0)、(1,0)となる。つまり、全てy=0となる。このことから、上記のようにして差動検出によりxに比例した成分のみが正しく得られるようになれば、位相「π」の組み合わせで記録された信号(−1,0)も正しく読み出すことができ、この結果、上記(−1,0)、(0,0)、(1,0)としての、ホログラム記録媒体10に記録された上「−1」「0」「1」の各値を正しく再生することができるようになる。
[再生時の動作]
以上により、第1の実施の形態としての差動検出の動作原理について説明したが、このような原理に基づき実際に行われることになる再生時の動作は、以下のようになる。
図15は、第1の実施の形態としての記録再生装置にて行われる再生時の動作の概要を模式的に示している。
先ず、ここでは一例として、
1回目・・・再生像+再生像との位相差が「0」によるDC光
2回目・・・再生像+再生像との位相差が「π」によるDC光
をホログラム記録媒体10に対し照射する場合を例示する。
また、この場合、参照光については、図示するようにして1回目の照射時も2回目の照射時も共に位相は「0」とする場合を例示する。
このような前提とした場合、1回目の照射時、DC光に対しては図示するように「π/2」による位相変調を与える。また、2回目の照射時におけるDC光に対しては「3π/2」による位相変調を与える。
ここで、上述のようにしてこの場合の参照光の位相は「0」であるので、その照射によって得られる再生像の位相としても「0」となると考えられなくもない。つまり、このことからすると、上記のようなDC光の位相の設定では上記1回目、2回目の再生像とDC光との位相の関係が得られなくなってしまうことが懸念される。
しかしながら、ホログラム記録再生方式では、下記の参考文献2にも記載されるように、再生像の位相は、これを得るために照射した参照光の位相との間に所定の位相差が生じるものとなる。具体的に、再生像の位相は、参照光の位相に対して「π/2」だけずれたものとなることが知られている。
このような「π/2」の位相差を考慮して、上記のような1回目、2回目のDC光の位相を設定しているものである。

参考文献2: Kogelnik,H "Coupled wave theory for thick hologramgrating". Bell System Technical Journal,48,2909-47
上記のような1回目、2回目の設定によってホログラム記録媒体10に対して順次参照光とDC光とが照射されることで、イメージセンサ11からは、「再生像+再生像との位相差が「0」によるDC光」に基づく第1の画像信号と、「再生像+再生像との位相差が「π」によるDC光」に基づく第2の画像信号とが順次出力される。
そして、図示するようにこれら第1の画像信号と第2の画像信号との差分を計算することで、先に説明した4axとしての値を得る。すなわち、これによって差動検出が実現される。
[第1の実施の形態としての再生動作を実現するための装置構成]
続いては、このような差動検出による再生動作を実現するための第1の実施の形態としての記録再生装置の構成について説明する。
先ず、上述のような再生時における参照光及びDC光の生成動作は、先の図9に示したデータ変調・振幅位相制御部20による制御に基づき行われる。
図9において、マッピング部22は、再生時において以下のような制御を行う。
先ず、マッピング部22は、参照光とDC光の生成のためのデータパターンを生成する。具体的には、参照光エリアA1を記録時と同様の「0」「1」のパターンとし、且つギャップエリアA3及び参照光エリアA1より外周側の領域をすべて「0」とした上で、さらに信号光エリアA2内を「0」以外の所定の値としたデータパターンを生成する。そして、このデータパターンを強度変調ドライバ23に供給する。
ここで、先にも述べたように強度変調器3aでは、各画素の駆動電圧レベルに応じて透過率を変化させる。すなわち、「0」「1」の2値ではなく、例えば「0」〜「1」まで可変的に透過率を変化させることができる。
これに対応して強度変調ドライバ23は、マッピング部22から供給される「1」(例えば256階調であれば「255」に対応する値)に応じては光強度=最強とする駆動電圧レベルで該当する画素を駆動し、「0」に応じては光強度=最弱となる駆動電圧レベルにより該当する画素を駆動するようにされる。強度変調ドライバ23は、上記のようにしてマッピング部22から信号光エリアA2内のデータパターンとして「0」以外の所定の値が割り当てられると、その値に応じた駆動電圧レベルにより強度変調器3aの信号光エリアA2内の各画素を駆動する。すなわち、このようにしてマッピング部22で信号光エリアA2内に割り当てた値に応じた強度によるDC光が得られるようになっている。
また、マッピング部22は、先の図15において説明したような1回目と2回目の参照光・DC光の位相が設定されるように、1ホログラムページの読み出しごとに、以下のような位相変調器3bに対する制御を行う。
先ずこの場合、参照光エリアA1については1回目、2回目の双方とも記録時と同じ位相変調パターンとする。
その上で、1回目の制御として、信号光エリアA2について、その全域を「1/4」で埋めたデータパターンを生成し、当該データパターンと上記参照光エリアA1の位相変調パターン(データパターン)とを合わせて位相変調器3b全有効画素分のデータパターンを生成し、これを位相変調ドライバ24に対して供給する。
そして、これに続く2回目の制御として、参照光エリアA1については1回目と同パターンとしたままで、信号光エリアA2の全域を「3/4」に変更した位相変調器3bの全有効画素分のデータパターンを生成し、これを位相変調ドライバ24に対して供給する。
先にも述べたように、位相変調ドライバ24は、マッピング部22から指示される「0」〜「1」(例えば256階調であれば0〜255)の値に応じたレベルの駆動電圧により位相変調器3bの該当画素を駆動する。そしてこの場合、位相変調器3bとしては「0」〜「1」までの値に応じた駆動電圧に応じ「0」〜「2π」までの位相変調が可能とされている。このことから、上記のように信号光エリアA2が「1/4」で埋められた1回目には、DC光の位相は「π/2」に変調され、「3/4」で埋められる2回目はDC光の位相は「3π/2」に変調されるようになる。
このようなデータ変調・振幅位相制御部20による1ホログラムページの読み出しごとの振幅・位相制御が行われることで、先の図15に示したような1回目と2回目の参照光・DC光の位相及び振幅制御が実現される。すなわち、これによって再生時には、1ホログラムページの読み出しごとに、記録時と同じ強度・位相パターンによる参照光と、当該参照光の照射に応じてホログラム記録媒体10から得られる再生像との位相差がそれぞれ「0」と「π」となるようにされたDC光の照射が行われる。
次に、このような参照光と2種のDC光との照射に応じて得られる2種の画像信号の差分を計算し、その結果から最終的な再生データを得るための再生信号処理を行うデータ再生部30について説明する。
図16は、第1の実施の形態としての記録再生装置に備えられるデータ再生部30の内部構成を示している。なお、この図においては記録再生装置が備える光学系の構成についてイメージセンサ11のみを抽出して示しており、他の部分については図1の場合と同様となることから図示は省略している。
図16において、上述したデータ変調・振幅位相制御部20の再生時の動作により参照光と2種のDC光とが照射されることに応じては、イメージセンサ11上において、1ホログラムページごとに、再生像と当該再生像との位相差が「0」となるDC光の組と、再生像と当該再生像との位相差が「π」となるDC光の組とが受光される。このとき、DC光は、振幅・位相が均一となるようにされたコヒーレントな光であるため、ホログラム記録媒体10に記録されたデータとは干渉しない。ホログラム記録媒体10を照射した後のDC光は、参照光の照射に応じて得られる再生像がイメージセンサ11上で結像する際に、この再生像に対してそれぞれ所定の位相差(この場合は「0」「π」)を与えられたコヒーレントな光として加算されることになる。すなわち、これによって再生像に対し均一に所要の振幅値(この場合はaと−a)を加算することができる。
このことからイメージセンサ11においては、1ホログラムページの読み出しごとに、再生像に対し当該再生像との位相差が「0」となるDC光が加算された光についての受光結果(第1の画像信号とする)と、再生像に対し当該再生像との位相差が「π」となるDC光が加算された光についての受光結果(第2の画像信号とする)が得られる。
図16に示すデータ再生部30では、このようにしてイメージセンサ11にて1ホログラムページごとに得られる第1の画像信号と第2の画像信号とを順次入力して、データ再生のための信号処理を行う。図示するようにしてデータ再生部30には、差動検出部31、アップコンバート部32、フィルファクタ補正処理部33、等化フィルタ34、リサンプリング部35、データ識別部36、変調符号復号化部37が設けられる。
先ず、イメージセンサ11からの出力(センサ出力)は、差動検出部31に対して入力される。この差動検出部31内には差分計算部31a、除算部31bが設けられている。
差分計算部31aは、上記のようにして1ホログラムページの読み出しごとに得られる第1の画像信号と第2の画像信号とを入力し、それらの差分としての画像信号を得る。具体的には、第1の画像信号の値をc2、第2の画像信号の値をd2としたとき、c2−d2で表される差分計算を行うことで、先に説明した4axの値で表わされるところの画像信号を得る。
除算部31bは、このようにして差分計算部31aにて得られた画像信号(4ax)について、その全体を4aの値により除算し、これによってxの値で表されるところの画像信号を得る。
ここで、図示は省略したが、除算部31bには、先のデータ変調・振幅位相制御部20にてDC光の強度として設定した振幅aとしての値が格納されており、この「a」の値を用いて上記の除算を行う。
このような差動検出部31の動作により、記録された「−1」「0」「1」の3種に適正に対応している画像信号を得ることができる。すなわち、振幅「0」「1」と共に位相「π」の情報も読み出された、線形読み出し信号が得られたことになる。
但し、ここで注意すべきは、このような線形読み出し信号が得られたとしても、記録されたデータそのものが再生されたことにならないという点である。つまり、イメージセンサ11では、検出された光の強度を例えば256階調などの所定階調による振幅値で表すものとなっており、従って差動検出部31で得られる線形読み出し信号としても、このような所定階調の振幅値を表現したものとなっているからである。このような所定階調で表現される振幅値に基づくビット「−1」「0」「1」のデータ識別、及び識別されたビット値から最終的に記録データ(元の2値データ)を再生するまでの処理は、図16に示されるアップコンバート部32〜変調符号復号化部37によって行われることになる。
以下、このような差動検出部31の後段に備えられる再生信号処理系について具体的にみていく。
先ず、これらの再生信号処理系の動作について理解する上では、以下の点が把握されている必要がある。すなわち、ホログラム記録再生方式においては、イメージセンサ11上の各ピクセルがSLM3におけるどのピクセルと対応しているかを特定するための位置合わせを行うことが重要であるという点である。
ここで、ホログラム記録再生方式では、光学的な歪みや倍率などの問題から、空間光変調部(SLM)3側の各画素(以下データピクセルとも呼ぶ)とイメージセンサ11側の各画素(ディテクタピクセルとも呼ぶ)とを厳密に1対1に合わせることが非常に困難とされている。そのため、このようなずれに対応して、イメージセンサ11で得られる画像信号中のどの位置にSLM3のデータピクセルが位置しているかを特定(探索)するようにされる。そして、この探索の結果特定されたデータピクセルの位置の振幅値を得て、その振幅値からデータピクセルごとのビット値の識別を行う、という手順を踏むことになる。
ここで図示による説明は省略したが、上記のような光学的な歪みや倍率などに起因する再生像のずれに対応可能とするため、イメージセンサ11としては、予めSLM3側の1画素分の像をイメージセンサ11側のn画素(n>1)分で受光するように調整されている(いわゆるオーバーサンプリング)。例えば、SLM3の1画素分の再生像をイメージセンサ11上の2×2=4画素分で受光するなどといったものである。このようなオーバーサンプリングを行うのは、上記のような再生像のずれが画素未満単位で生じた場合にも対応可能となるように、検出画像側の解像度を上げるためである。
例えば、上記例のようにオーバーサンプリングレートが2×2=4倍に設定される場合、イメージセンサ11からは、SLM3側の4倍の解像度を有する画像信号が出力される。そして、これに応じ差動検出部31からの読み出し信号(画像信号)としてもこの4倍の解像度を有するものとして得られることになる。
図16において、このようにして線形化処理部31により得られる読み出し信号は、図示するようにしてアップコンバート部32に供給される。
アップコンバート部32では、上記読み出し信号に対して例えば補間処理などを行うことによって、上記読み出し信号を所定倍率にアップコンバートする。
このようにオーバーサンプリング後の画像に対してさらにアップコンバート処理を行うことで、解像度をさらに上げることができ、再生像の照射位置ずれに応じた位置合わせをより高精度に行うことができる。
アップコンバート部32によるアップコンバート後の画像信号は、フィルファクタ補正処理部33に供給され、ここでSLM3のフィルファクタとイメージセンサ11のフィルファクタに応じた補正処理が行われる。すなわち、イメージセンサ11による読み出し後の信号では、SLM3のフィルファクタとイメージセンサ11のフィルファクタの影響で高域部分が劣化していることになるので、具体的な処理としては、その劣化した高域部分を強調するような補正処理を実行することになる。
等化フィルタ34は、上記フィルファクタ補正処理部33による補正処理後の画像信号を入力し、符号間干渉防止のための波形等化処理を行う。この等化フィルタ34により行う符号間干渉防止のための等化処理としては、例えば光ディスクや通信などの分野でも多用されている1次元信号についての波形等化処理を、2次元に拡張したものとすればよい。
リサンプリング部35では、上記等化フィルタ34による等化処理後の画像信号中における、SLM3の各データピクセルの位置を特定し、特定した各データピクセルの振幅値を取得する(これをリサンプリングと呼ぶ)。
ここで、画像信号中における各データピクセルの位置特定にあたっては、従来より行われている一般的な手法として、記録データ内にシンクと呼ばれる所定パターンデータを挿入しておくということが行われる。その場合、リサンプリング部35としては、画像信号中から上記所定パターンとしてのシンク部分を探索し、その結果検出されたシンクの位置から各データピクセルの位置を特定する。
なお、このような各データピクセルの位置特定手法としては、本手法による読み出し動作と直接的に関係するものではないことから詳細な説明は省略する。従来より提案されている手法、或いは今後提案される手法など適宜最適とされる手法が採用されればよく、ここで特に限定されるべきものではない。
また、このように各データピクセルの位置が特定された後には、それらの振幅値を取得する処理を行うことになるが、例えば従来では、特定された各データピクセルの位置の周囲の値から補間処理を行ってそのデータピクセルの振幅値を計算により取得するようにされている。これは、画像処理の分野で一般的な手法であり、双線形補間法(Bi-linear interpolation method)、3次補間法(Cubic convolution method)、双3次スプライン法 (Bicubic spline method)などが知られている。
また、計算によらず、特定された位置から最もタイミングの近い信号値をそのデータピクセルの振幅値として選択する最近傍法(Nearest neighbor method)もある。
なお、このような振幅値の取得処理についても多様な手法を採ることができ、ここでその手法について特に限定はしない。
データ識別部36は、上記のようにしてリサンプリング部35によって得られた各データピクセルの振幅値に基づくデータ識別(ビット判定)を行う。つまりこの場合は、各データピクセルの振幅値が「−1」「0」「1」の3値の何れであるかを識別する。データ識別部36によるデータ識別結果は、変調符号復号化部37に対して供給される。
変調符号復号化部37は、先の図9に示した記録変調符号化部21に格納されるものと同様の変換テーブルを用いて、データ識別部37から供給されるデータ識別結果(「−1」「0」「1」による3値データパターン:場合によってはAll「0」パターンも含まれる)から、「0」「1」の2値のデータパターンを復号化する。
これにより、元の「0」「1」の2値による記録データが再生されたことになる。
以上のようにして第1の実施の形態としての3値記録/再生によれば、記録変調符号化として、元の「0」「1」による2値データのデータパターンを、さらに「−1」も含めた3値によるデータパターンで割り当てるようにしたことで、符号化率を100%超として記録容量の拡大を図ることができる。
また、3値のデータパターンとして「−1」「1」の数が等しくなる組み合わせのみを割り当てるものとすることで、DC成分の抑圧も図ることができる。さらには、このとき2値側の1シンボルを8ビット以上とする場合に対応して3値側の1シンボルを7ビット以上とすることで、DC成分の抑圧を図りつつ記録容量の拡大化を図ることができる。
そして、再生側では、差動検出を行うことで位相「π」が組み合わされて記録された「−1」の値も正しく読み出すことができ、記録された3値を正しく読み出すことができる。このようにして「π」という位相の情報も読み出すことができることから、振幅と位相の双方を読み出すという線形読み出しが実現される。
なお、これまでの説明では、第1の実施の形態の記録/再生として、組み合わせる振幅と位相を振幅=「0」「1」、位相「0」「π」として「−1」「0」「1」の計3値を記録する場合を例示したが、位相は「0」と「π」とした上で、これに組み合わせる振幅を3種以上とすれば、3値以上の記録を行うこともできる。つまり、例えば振幅「0」「1」に加えて「0.5」という振幅も用いるものとすれば、例えば「−0.5」「+0.5」といった符号についての記録も可能とすることができ、これによって3値以上の記録を可能としてさらなるデータ記録容量の拡大を図ることができる。
なお、このように振幅をさらに増やした場合は、データ識別部36にて識別する値の数をこれに応じて増やすようにすればよい。例えば上述のように「−0.5」「+0.5」も記録する場合には、「0」「1」「−1」の値と共に、これら「−0.5」「+0.5」の値も識別すればよいものである。
2−2.第2の実施の形態(多値記録/再生)

これまでで説明してきたように、再生像に対し位相差「0」と位相差「π」によるDC光を加算してそれらの結果の差分を求めるという差動検出を行うことで、記録された信号(x、y)について、xの成分、すなわちI軸の振幅成分のみを正しく読み出すことができる。第1の実施の形態ではこれに対応させて、記録される信号の位相を「0」と「π」に限定し、このことでyの値は必ず「0」となるようにしたことにより、上記のようにI軸の振幅の値のみが適正に得られるようにすることを以て、記録された信号の値を正しく読み出すことができるようにしている。
ここで、上記のように位相「0」と「π」というI軸方向に平行する方向の振幅を加算する差動検出(I軸方向についての差動検出とも言う)によりxの成分のみを正しく読み出すことができるという点を考慮すると、Q軸方向について同様の考えに基づく差動検出を行えば、xの成分が相殺されてyの成分のみを正しく得ることができる、という推測が成り立つ。つまり、位相「π/2」と「3π/2」というQ軸方向に平行する方向の振幅を加算する差動検出を行えば、その結果としてyの成分を正しく読み出すことができるとの予測が立つ。
第2の実施の形態は、このようなQ軸方向についての差動検出も併せて行うことで、記録された信号のxの成分と共に、yの成分も正しく読み出されるようにし、この結果、任意振幅と任意位相との組み合わせで記録された信号についても線形に読み出すことが可能となるようにするものである。つまり、このことで、組み合わせ可能な位相が第1の実施の形態の場合のように「0」「π」のみに限定されないようにし、より多値の記録が可能となるようにしてさらなるデータ記録容量の拡大を図る。
先ずは、次の図17を参照して、上述のようなQ軸方向についての差動検出が成り立つか否かについて検証してみる。
なお、この図17においても先の図13と同様に、ホログラム記録媒体10に対し或る振幅と任意位相の組み合わせで記録された信号を、I軸とQ軸とを基準とした信号点により表している。
図17(a)は記録信号に位相「π/2」(90度)による振幅aを加算した場合(つまり再生像に対し位相差「π/2」となるDC光を加算した場合)を示す。
また図17(b)は記録信号に位相「3π/2」(270度)による振幅aを加算した場合(再生像に対し位相差「3π/2」となるDC光を加算した場合)を示している。
先ず、この場合も或る振幅と任意位相の組み合わせにより記録された信号のI軸の振幅をx、Q軸の振幅をyとしてその信号点を(x、y)とおくと、位相π/2による振幅aが加算された場合、位相3π/2による振幅aが加算された場合の信号点は、それぞれ図17(a)、図17(b)の黒四角により示す位置となる。この場合、図17(a)における位相π/2の振幅aが加算されたときに得られるセンサ出力はeとし、図17(b)における位相3π/2の振幅aが加算されたときに得られるセンサ出力はfとおく。
このようにして
(x,y) : 記録された信号のI軸、Q軸の振幅
a : 加算された位相「π/2」、位相「3π/2」の振幅
e : 位相「π/2」の振幅加算後のセンサ出力の値
f : 位相「3π/2」の振幅加算後のセンサ出力の値
とすると、図17(a)に示す位相「π/2」による振幅aを加算した場合には、

2=x2+(y+a)2

という関係が成り立つ。
同様に、図17(b)に示す位相「3π/2」による振幅aを加算した場合には、

2=x2+(y−a)2

という関係が成り立つことになる。
ここで、Q軸方向についての差動検出としては、位相「π/2」によるDC光を加算した結果と位相「3π/2」による振幅を加算した結果との差分を求めることに相当する。従ってこのQ軸方向の差動検出を行えば、

2−f2={x2+(y+a)2}−{x2+(y−a)2}=4ay

より、yの値に比例した値のみを得ることができる。なお、この場合も振幅aの大きさについては特に範囲の制約は無いが、a=0ではe2−f2=0となることから明らかなように、許される範囲でaの値は大きい方が望ましい。
このようにしてQ軸方向についての差動検出を行うものとすれば、yの値も正しく読み出すことができることが実証された。従って、第1の実施の形態の場合のI軸方向の差動検出と併せて、このようなQ軸方向の差動検出も行うことで、記録された信号のxの値のみでなくyの値も正しく読み出すことができる。
[記録/再生の動作概要]
上記による前提を踏まえ、以下、第2の実施の形態の多値記録/再生について説明していく。
先ずは、図18、図19により、記録時の動作について説明する。
図18は、記録時の動作概要について模式的に示している。
図18において、記録時には、先ず多値変調処理工程S1で、記録データに対し多値変調を行うことでIデータとQデータとを得る。
ここで、図19は、この場合の多値変調について説明するための図として、IデータとQデータの組み合わせの例を示している。図示するようにしてこの場合の多値変調では、I軸方向の振幅をx、Q軸方向の振幅をyとしたときに、(x、y)=(1,1)(−1,1)(−1,−1)(1,−1)の計4つの組み合わせによる符号を用いるものとしている。すなわち、これら4つの符号を用いた4値記録を行うものである。
これら4つの信号点(1,1)(−1,1)(−1,−1)(1,−1)は、図示するようにしてI軸(位相0度)とのなす角度がそれぞれ45度(π/4)、135度(3π/4),225度(5π/4),315度(7π/4)となっている。すなわち、上記(1,1)は、所定振幅と位相π/4との組み合わせによる信号に相当し、上記(−1,1)は所定振幅と位相3π/4との組み合わせによる信号に相当する。同様に上記(−1,−1)は所定振幅と位相5π/4、上記(1,−1)は所定振幅と位相7π/4との組み合わせによる信号に相当する。
図18に戻り、多値変調処理工程S1では、入力される「0」「1」2種の値の組み合わせで成る記録データ列を、図19に示す(1,1)(−1,1)(−1,−1)(1,−1)で表される4種の値の組み合わせで成るデータ列に変換するようにして変調符号化を行う。
例えば、「0」「1」の2値による記録データの2ビットを1シンボルとした場合を考えると、その組み合わせは「11」「10」「01」「00」の4つとなる。例えばこのような4組の記録データパターンに対し上記4種の符号の個々を割り当てることで、記録データ2ビットを1ビットで表現することができる。すなわち、符号化率は200%である。
ここでは一例として、記録データの「11」のデータパターンに対しては(1,1)を割り当て、「10」に対しては(−1,1)を割り当てるとする。また、「01」に対しては(−1,−1)、「00」に対しては(1,−1)を割り当てるとする。
先の図19の説明から理解されるように、これら座標の値は、それぞれI軸の値、Q軸の値を示すものである。よって、多値変調処理工程S1では、2値データ列に割り当てたこれらの座標の値について、xの値をIデータ、yの値をQデータとして出力する。
続く振幅・位相の割り当て工程S2では、上記多値変調処理工程S1で得られたIデータ、Qデータの値から、ホログラム記録媒体10に対して記録されるべき振幅と位相の割り当てを行う。先の図19によると、座標(1,1)、つまりIデータ=「1」、Qデータ=「1」の組み合わせは、所定振幅(√2)と位相π/4との組み合わせとなるので、このような座標(1,1)による符号に対しては、所定振幅と位相π/4とを割り当てる。同様に、Iデータ=「−1」、Qデータ=「1」の組(座標(−1,1))に対しては所定振幅と位相3π/4とを割り当て、Iデータ=「−1」、Qデータ=「−1」の組(座標(−1,−1))に対しては所定振幅と位相5π/4とを割り当てる。さらに、Iデータ=「1」、Qデータ=「−1」の組(座標(1,−1))に対しては所定振幅と位相7π/4とを割り当てる。
そして、強度・位相変調工程S3では、このようにして振幅・位相割り当て工程S2により割り当てられた振幅と位相の情報が記録されるように、入射光に対し振幅・位相変調を行い、その結果をホログラム記録媒体10に対して照射する。このような強度・位相変調工程S3により、ホログラム記録媒体10に対しては、図19に示した4つの座標で表される4値を、それぞれに対応する振幅と位相との組み合わせによって記録することができる。すなわち、これによって4値記録が実現される。
続いて、次の図20を参照して、第2の実施の形態の場合の再生時の動作概要について説明する。
図20において、先ず、この場合としても再生時においては、記録された信号のxの成分のみを読み出すにあたって、図中の工程S4〜S6により、第1の実施の形態の場合と同様のI軸方向についての差動検出を行う。すなわち、工程S4においては、参照光(位相0π)と位相π/2によるDC光とを照射することで、再生像と当該再生像との位相差が「0」となるDC光とが加算されるようにする。また工程S5では参照光(位相0π)と位相3π/2によるDC光とを照射することで、再生像と当該再生像との位相差が「π」となるDC光とが加算されるようにする。さらに、工程S6においてこれらの差分を計算することで、4axとしての画像信号を得る。
そしてこの場合、1ホログラムページ分の読み出しにあたっては、上記工程S4〜S6による差動検出と共に、さらに工程S7〜S9によるQ軸方向についての差動検出も行うようにされる。すなわち、工程S7では、参照光(位相0π)と位相0によるDC光とを照射することで、再生像と当該再生像との位相差が「π/2」となるDC光とが加算されるようにする。また工程S8では参照光(位相0π)と位相πによるDC光とを照射することで、再生像と当該再生像との位相差が「3π/2」となるDC光とが加算されるようにする。その上で、工程S9においてこれらの差分を計算することで、4ayとしての画像信号を得る。
なお、図示による説明は省略したが、このようにして4ax、4ayとしての画像信号が得られた以降は、これら画像信号の全体をそれぞれ4aの値で除算することで、Iデータが正しく表された画像信号、及びQデータが正しく表された画像信号を得ることができる。これらの画像信号が得られれば、あとはそれらの画像信号における同じデータピクセルごとのIデータ、Qデータの組み合わせに基づき、記録時の変調符号化のルールに従って2値データ列を復号化することで、元の「0」「1」の記録データを再生することができる。
[第2の実施の形態の記録/再生動作を実現するための装置構成]
続いては、上記により説明した第2の実施の形態としての多値記録/再生の手法を実現するための装置構成について説明する。
先ず、図21は、第2の実施の形態としてのホログラム多値記録/再生を実現するための記録再生装置の構成のうち、SLM3と、データ変調・振幅位相制御部40の構成のみを抽出して示している。なお、この場合も記録再生装置の光学系の構成としては、先の図1に示したものと同様とされる。この場合も既にこれまでにおいて説明した部分については同一符号を付して説明を省略する。
先ず、この場合のSLM3としても、先の図9に示したものと同様に、強度変調器3aと位相変調器3bとが一体的に形成されて成る。
なお、先の図19の説明によると、この場合の変調符号化で振幅と組み合わせる位相は、π/4,3π/4,5π/4,7π/4となっている。この場合も位相変調器3bとしては第1の実施の形態で用いたものと同様のものを用いるが、当該位相変調器3bは位相を最大で「2π」まで変調できるように構成されているので、上記「7π/4」までの位相変調を行うことが可能である。
この図21に示すデータ変調・振幅位相制御部40としては、上記SLM3における強度変調器3aと位相変調器3bを駆動制御する部位として記録再生装置に備えられる。
図示するようにしてデータ変調・振幅位相制御部40内には、記録変調符号化部41、マッピング部42と共に、先の図9にも示した強度変調ドライバ23、位相変調ドライバ24が備えられている。
先ず、記録時においては、データ変調・振幅位相制御部40に対して記録データが入力される。記録変調符号化部41は、このように入力される記録データについて、多値変調符号化を行うことで、「0」「1」の2値による記録データを多値による記録符号に変調する。具体的にこの場合は、先の図18にて説明した4値符号化を行ってIデータとQデータとの組み合わせによる符号(4値符号)に変調する。なお、2値データをIデータ・Qデータの組み合わせによる符号に変調する一例については既に説明した通りであるので、ここでの改めての説明は省略する。
マッピング部42は、記録変調符号化部41の変調符号化によって得られた4値符号を入力し、記録時の信号光と参照光とが得られるようにマッピングを行う。
つまり、信号光エリアA2については、入力された4値符号をマッピングし、各符号が配置されるべきデータピクセルの位置を確定する。その上で、これら配置位置の確定された各符号について、その値に応じた振幅と位相の割り当てを行う。つまり、先の説明によれば、Iデータ、Qデータの組み合わせが(1,1)のときは、所定振幅(例えばこの場合は√2)と位相π/4とを割り当てる。また(−1,1)に対しては所定振幅と位相3π/4とを割り当て、(−1,−1)については所定振幅と位相5π/4を、また(1,−1)については所定振幅と位相7π/4とを割り当てる。このような割り当てにより、信号光エリアA2内の各ピクセルごとに、記録されるべき振幅と位相の値とが決定される。
また、これと共にマッピング部42は、信号光エリアA2外の領域について、参照光エリアA1内のみを所定のデータパターンとし、それ以外は全て「0」としたデータパターンを生成する。その上で、このような信号光エリアA2外のデータパターンと、上記の振幅の割り当てによって得られた信号光エリアA2内のデータパターンとを合わせてSLM3(強度変調器3a)の全有効画素分のデータパターンを生成する。
また、位相についても同様に、信号光エリアA2外について、参照光エリアA1のみを所定のデータパターンとし、それ以外を全て位相「0」としたデータパターンを生成し、このデータパターンと、上記の位相の割り当てによって得られた信号光エリアA2内のデータパターンとを合わせてSLM3(位相変調器3b)の全有効画素分のデータパターンを生成する。
その上でマッピング部42は、このようにして生成した振幅側、位相側の各データパターンに基づき、強度変調ドライバ23、位相変調ドライバ24による各画素の出力電圧を制御する。この場合も、上記強度変調ドライバ23はマッピング部42の制御(指示値)に基づく駆動電圧値により強度変調器3aの該当する画素を駆動し、また位相変調ドライバ24としてもマッピング部42の制御(指示値)に基づく駆動電圧値により位相変調器3bの該当画素を駆動する。
なお、確認のために述べておくと、この場合において位相「π/4」とするための位相変調ドライバ24への指示値は「1/8」である。同様に、位相「3π/4」とするための指示値は「3/8」、位相「5π/4」とするための指示値は「5/8」、位相「7π/4」とするための指示値は「7/8」となる。
上記のようなデータ変調・振幅位相制御部40による記録時の動作が行われることで、SLM3からは、各画素ごとに4値符号としての振幅・位相の組み合わせが与えられた信号光と、さらに参照光とが出力されることになる。すなわち、これによってホログラム記録媒体10に対して振幅・位相の組み合わせによる多値符号を記録することができる。
そしてこの場合、上述した記録変調符号化部41の変調符号化が行われることで、各画素ごとに記録される振幅と位相の組み合わせによって、元の2値記録データの複数ビット分を記録することができる。つまり、これにより記録容量の拡大が図られる。
続いて、再生時の動作について説明する。
図21において、再生時のデータ変調・振幅位相制御部40では、マッピング部42により、先に説明したI軸、Q軸の双方についての差動検出のための4度の光照射を行うための振幅・位相制御が行われる。
具体的に、この場合のマッピング部42では、先ず振幅制御について、参照光エリアA1を記録時と同様の「0」「1」パターンとし、且つギャップエリアA3及び参照光エリアA1より外周側の領域をすべて「0」とした上で、さらに信号光エリアA2内を予め設定された所定の値としたデータパターンを生成する。そして、このデータパターンに基づき強度変調ドライバ23による出力電圧を制御する。
また、この場合、DC光としては、4度の読み出し時において同じ強度を出力するものとする。従ってマッピング部42による再生時の振幅制御としては、上記により説明した制御のみを行うものとすればよい。
そしてマッピング部42は、上記のような振幅制御と共に、参照光エリアA1と信号光エリアA2とに先の図20において説明したような位相差を与えるための処理を行う。
具体的に、マッピング部42は、参照光の位相パターンは記録時と同じとした上で、1ホログラムページの読み出しごとに、信号光エリアA2内の全体位相を「π/2」(1回目)、「3π/2」(2回目)、「0」(3回目)、「π」(4回目)とするための制御を行う。
このためにマッピング部42は、先ず参照光エリアA1については、その位相パターンを記録時と同じにするための所定のデータパターンを生成しておく。
その上で、1回目の制御として、信号光エリアA2についてその全域を位相「π/2」に対応する値(この場合は「1/4」)で埋めたデータパターンを生成し、このデータパターンと上記参照光エリアA1のデータパターンとを合わせて位相変調器3b全有効画素分のデータパターンを生成し、このデータパターンに基づき位相変調ドライバ24の出力電圧を制御する。
また、2回目の制御としては、信号光エリアA2についてその全域を位相「3π/2」に対応する値(「3/4」)で埋めたデータパターンを生成し、当該データパターンと上記参照光エリアA1のデータパターンとを合わせて位相変調器3b全有効画素分のデータパターンを生成し、このデータパターンに基づき位相変調ドライバ24の出力電圧を制御する。
また、3回目の制御として、信号光エリアA2についてその全域を「0」で埋めたデータパターンを生成し、当該データパターンと上記参照光エリアA1のデータパターンとを合わせて位相変調器3b全有効画素分のデータパターンを生成し、このデータパターンに基づき位相変調ドライバ24の出力電圧を制御する。
さらに、4回目の制御として、信号光エリアA2についてその全域を位相「π」に対応する値(「1/2」)で埋めたデータパターンを生成し、当該データパターンと上記参照光エリアA1のデータパターンとを合わせて位相変調器3b全有効画素分のデータパターンを生成し、このデータパターンに基づき位相変調ドライバ24の出力電圧を制御する。
以上のようなマッピング部42の再生時の制御により、ホログラム記録媒体10に記録される1ホログラムページにつき、再生像と、当該再生像との位相差がそれぞれ「0」、「π」、「π/2」、「3π/2」となる4種のDC光を照射することができる。すなわち、これによってI軸方向の差動検出のための2種の画像信号と、Q軸方向の差動検出のための2種の画像信号がイメージセンサ11にて得られるようにすることができる。
[データ再生部]
図22は、上記のようにしてイメージセンサ11にて得られる計4種の画像信号に基づきデータ再生を行うための、データ再生部50の構成を示している。なお、この図22においても、記録再生装置の光学系の構成については図1で説明したものと同様となることから図示は省略している(イメージセンサ11は除く)。
また、ここでは説明の簡単のために、イメージセンサ11においては、その1画素でSLM3の1データピクセル分の値を検出するようにされているとし、先の図16において説明したようなオーバーサンプリングやアップコンバート処理は行われないものとする。さらには、この場合はSLM3側とイメージセンサ11側とで各画素が厳密に1対1で一致していることを前提とし、先に説明した位置合わせのための処理(リサンプリング処理)についても省略される場合を例示する。
図示するようにしてデータ再生部50には、差動検出部51、及び変調符号復号化部52が備えられる。
図22において、差動検出部51内には、差分計算部51a、及び除算部51bが設けられる。差分計算部51aに対しては、上述したようなデータ変調・振幅位相制御部40による再生時の制御が行われることに伴って1ホログラムページにつき4種得られる、イメージセンサ11からの画像信号が入力される。
ここで、再生像との位相差が「0」によるDC光が加算されて得られた画像信号については第1の画像信号とし、再生像との位相差が「π」によるDC光が加算されて得られた画像信号については第2の画像信号とする。同様に位相差が「π/2」のDC光加算により得られた画像信号は第3の画像信号、位相差「3π/2」のDC光加算により得られた画像信号は第4の画像信号とする。
上記差分計算部51aは、イメージセンサ11から入力された第1の画像信号(c2)と第2の画像信号(d2)との差分(c2−d2)を計算し、4axとしての画像信号を得る。また、これと共に、イメージセンサ11から入力された第3の画像信号(e2)と第2の画像信号(f2)との差分(e2−f2)を計算し、4ayとしての画像信号を得る。
そして、除算部51bは、このようにして差分計算部51aにより得られた2種の画像信号を4aとしての成分で除算する。これは、各データピクセルの値を4aの値で除算することに相当する。この場合も除算部51bには、予め振幅aとしての値が格納されており、このaの値を用いて上記の除算を行う。
ここで、この場合はSLM3側の各画素とイメージセンサ11側の各画素とが厳密に1対1に一致していることを前提としているので、このような差分の計算、及び除算が行われることを以て、各データピクセルごとにx、yの値、つまりIデータ、Qデータが復調されることになる。
変調符号復号化部52は、上記除算部51bにより得られた2つの画像信号(「(c2−d2)/4a」「(e2−f2)/4a」)に基づき、2値符号を復号化する。具体的には、「(c2−d2)/4a」による画像信号、「(e2−f2)/4a」による画像信号の各データピクセルごとにIデータ、Qデータの値(つまり多値符号)を取得し、予め定められた変調符号化のルールに従って、それらIデータとQデータとの組み合わせに応じた2値データの組み合わせを選択し、これを出力する。例えば先の例に従った場合、IデータとQデータの組み合わせが(1,1)の画素については「11」を、(−1,1)の画素については「10」を、(−1,−1)の画素については「01」を、(1,−1)の画素については「00」を選択し、出力する。
このようにして多値符号→2値符号への変換が行われることで、記録データが再生される。
なお、この場合も復号化処理としては、予め多値符号と2値符号との対応関係を示した変換テーブルを格納しておき、このテーブルに基づいて対応する2値符号を選択するものとすればよい。
以上のような記録再生装置の構成により、任意振幅と任意位相とを組み合わせた多値符号の記録を可能とすると共に、このような任意振幅と任意位相との組み合わせにより記録された多値符号の再生を可能とすることができる。
第2の実施の形態の場合、記録可能な位相は任意とすることができるので、この点で組み合わせる位相を第1の実施の形態の場合よりも多くすることができ、さらなるデータ記録容量の拡大化を図ることができる。
なお、第2の実施の形態では、説明の便宜上、オーバーサンプリング、アップコンバート処理、リサンプリング処理などの位置合わせのための構成については省略したが、第2の実施の形態の多値記録/再生手法が採られる場合にも、先の第1の実施の形態の場合と同様に位置合わせのための構成を組み合わせることができる。例えば、従来より知られているような、記録データ中にシンクパターンを挿入し、再生側でそのシンクパターンの位置を検出した結果に基づき位置合わせを行う手法を組み合わせることができる。なお、第2の実施の形態の記録/再生手法に組み合わせる位置合わせの手法としても、このようなシンクパターンを挿入する手法には限らず、他の手法を組み合わせることもできる。
3.変形例

以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明としてはこれまでに説明した例に限定されるべきものではない。
例えば、これまでの説明では、本発明が記録・再生の双方が可能な記録再生装置に適用される場合を例示したが、本発明としては再生のみが可能な再生専用装置(再生装置)に対しても好適に適用することができる。
確認のために述べておくと、第1の実施の形態としての記録再生装置に基づく再生装置とした場合は、所要の振幅と位相「0」「π」の組み合わせで3種以上の値の組み合わせによるデータ列が記録されたホログラム記録媒体について、記録されたそれらのデータを適正に再生することのできる再生装置を提供することができる。
また、第2の実施の形態の記録再生装置に基づく再生装置とした場合は、任意振幅と任意位相との組み合わせで3種以上の値の組み合わせによるデータ列が記録されたホログラム記録媒体について、記録されたそれらのデータを適正に再生することのできる再生装置を提供することができる。
また、第1の実施の形態では、I軸方向についての差動検出の原理を、振幅と位相「0」「π」の組み合わせで記録された多値符号を適正に読み出すための用途に用いるものとしたが、例えば記録側で多値符号化は行わず、従来のように2値の組み合わせのみを記録するものとした場合においてI軸方向の差動検出を行うものとして、差動検出をSNR(S/N比)の向上のためだけに用いるといったこともできる。
具体的に言うと、符号としては振幅「0」「1」の2値のみを扱うが、位相マスク13のようなDC成分抑圧のための位相変調を行うことに伴う結果として「−1」「0」「1」が記録される場合に、I軸方向の差動検出を行うというものである。
ここで、先の図13の説明によれば、I軸方向についての差動検出を行うことによっては、位相0、π以外のyの成分が相殺されて、xの成分、すなわち位相0、πの振幅の成分のみを正しく得ることができる。
このとき、記録側では、上記のようにしてDC成分の抑圧のために「−1」「0」「1」のxの成分のみを記録している。しかしながら、実際において、DC成分の抑圧のために「0」「π」の位相変調が行われる場合には、これら位相「0」と「π」の間の中間的な位相が生じ、xの成分のみでなくyの成分も与えられてしまうことがある。
この際、yの成分が与えられてしまうということは、原点からの距離として表されるところのセンサ出力値が、本来は(x,0)までの距離となるところが、(x、y)という異なる点までの距離とされてしまうことを意味する。このことによると、yの成分は、記録された振幅の情報に対するノイズ成分であることが理解できる。
上記I軸方向についての差動検出によれば、このようなノイズ成分とみることのできるyの成分が除去されるものとなるので、この結果、読み出し信号に生じるノイズ成分の抑圧が図られ、SNRの改善が図られることになる。
なお、確認のために述べておくと、このような差動検出によるSNRの改善効果は、当然のことながら各実施の形態で例示したような多値変調/復調を行う場合にも同様に得られるものである。
また、これまでの説明では、差分計算部(31a、51a)による差分計算結果を4aの成分で除算する除算部(31b、51b)を設けて、x、yの値を求めるものとしたが、このような4aの成分による除算は必須ではなく、例えば変調符号復号化部(37、52)において、x、yの値を4a倍とした変換テーブルに基づき符号化を行うなどしておくことで、4aの成分の除算は省略することができる。
また、これまでの説明では、再生時における参照光の位相パターンは記録時と同じとする場合を前提としたので、I軸方向の差動検出を行うにあたってのDC光の位相は「π/2」「3π/2」、Q軸方向の差動検出を行うにあたってのDC光の位相は「0」「π」に設定する場合を例示したが、これらの位相の設定値はあくまで一例であり、結果的に再生像とDC光との位相差として、I軸方向の差動検出については「0」と「π」となるように、またQ軸方向の差動検出については「π/2」と「3π/2」となるようにされていれば、参照光、DC光に設定する位相の組み合わせは実施の形態で例示したものに限定はされない。
例えば、再生時の参照光の位相パターン(ピクセル単位の「0」と「π」のパターン)を、記録時にオンピクセル(強度変調として「1」を与えた画素)に対して与えた位相パターンの「0」と「π」を入れ替えた(つまり−1,1のパターンが入れ替えられるようにした)パターンとすることで、参照光の位相を記録時の位相から「π」だけ異ならせることができる。
ここで、このようにして参照光の位相を記録時と「π」だけ異なるものに変調可能とされることで、例えば以下のような位相の組み合わせが可能となる。
I軸方向の差動検出の場合、
(参照光位相,DC光位相)=(0,π/2),(π,π/2)
つまり再生像とDC光の位相差を「0」とする場合の組み合わせは先に例示したものと同様となるが、再生像とDC光の位相差を「π」とするとき、参照光側を「π」、DC光側を「π/2」とすることが可能である。
また、Q軸方向の差動検出の場合、
(参照光位相,DC光位相)=(π,0),(π,π/2)
すなわち、再生像とDC光の位相差を「π/2」とする場合の組み合わせは実施の形態で例示した(0,π)とは逆パターンとし、再生像とDC光の位相差を「3π/2」とする場合の組み合わせを、実施の形態の場合の(0,3π/2)から(π,π/2)に変更したものである。
また、これまでの説明で例示した参照光・DC光の1回目〜4回目の照射の順番も、これに限定されるものではない。
つまり、I軸方向、Q軸方向の差動検出を実現するにあたっては、少なくとも再生像と当該再生像との位相差がそれぞれ0,π,π/2,3π/2となるDC光とを照射し、その結果得られる位相差0のDC光が加算された第1の画像信号と 位相差πのDC光が加算された第2の画像信号との差分が計算され、また、位相差π/2のDC光が加算された第3の画像信号と、位相差3π/2のDC光が加算された第4の画像信号との差分が計算されるのであれば、参照光・DC光の照射の順番は任意でよい。
また、これまでの説明では、記録再生装置が反射膜を備える反射型のホログラム記録媒体10に対応する場合を例示したが、反射膜を備えない透過型のホログラム記録媒体に対応する場合にも好適に適用できる。
その場合、再生系においては、照射した参照光に応じて反射光として得られる回折光をイメージセンサ側に導くためのビームスプリッタ(4)は省略することができる。代わりにこの場合は、参照光の照射に応じて得られる回折光がホログラム記録媒体自体を透過することになるので、レーザ光の出射点側から見てホログラム記録媒体の反対側にさらに対物レンズ(集光レンズ)を設けておき、透過光としての回折光を当該集光レンズを介してイメージセンサ側に導くように構成すればよい。
確認のために述べておくと、このような透過型の場合としてもホログラム記録再生の基本動作自体は反射型の場合と同様であり、記録時は信号光と共に参照光を照射してホログラム記録媒体上にそれらの干渉縞によってデータを記録し、再生時はホログラム記録媒体に対し参照光及びDC光を照射してそれにより得られる回折光(再生像)及びDC光をイメージセンサで検出してデータ再生することに変わりはない。
また、これまでの説明では、円形とされる信号光エリアの外側に輪状の参照光エリアが設けられる場合を例示したが、信号光エリア、参照光エリアの形状は、これら円形や輪状に限定されるものではない。また、参照光エリアを内側、信号光エリアを外側に配置することもできる。
また、これまでの説明では、参照光と信号光とを同一軸上に配置してホログラム記録媒体に照射するコアキシャル方式が採用される場合に本発明が適用される場合を例示したが、本発明としては、信号光と参照光とを別々の角度で照射するいわゆる2光束方式が採用される場合にも好適に適用できる。
また、これまでの説明では、信号光・参照光の生成のための空間光強度変調を行う強度変調器と、信号光・参照光に対する空間光位相変調を行う位相変調器とを一体的に形成する場合を例示したが、これらを別体として光学系における別々の位置に配置する構成とすることもできる。
但し、このようにして強度変調器と位相変調器とを別体で構成した場合としても、それらの各画素が1対1に厳密に対応するようにされている必要がある。つまり、このようにして別体で構成される場合には、強度変調器と位相変調器との各画素が1対1に厳密に対応するように、それらの位置決めと光学的な倍率との調整が行われる必要がある。
また、これまでの説明では、強度変調器として、駆動電圧レベルに応じて可変的に強度変調が可能となる液晶パネルを用いるものとしたが、このような強度変調器としては、実施の形態で例示した透過型の液晶パネルとする以外にも、反射型の液晶パネルとすることもできる。
また、これまでの説明では、位相変調器として透過型の液晶パネルを用いる場合を例示したが、各画素の駆動電圧レベルに応じて画素単位で位相を可変的に変調できる素子であれば、他の素子を用いることもできる。
ホログラム記録再生の基本動作説明のための図として、コアキシャル方式が採用されたホログラム記録再生装置の内部構成例を示した図である。 ホログラム記録媒体への記録手法ついて説明するための図である。 ホログラム記録媒体の再生手法について説明するための図である。 空間光変調部において規定される参照光エリア、信号光エリア、ギャップエリアの各エリアについて説明するための図である。 位相マスクを設けた場合の記録再生装置の内部構成例を示した図である。 位相マスクと空間光変調器とが一体的に形成される場合の構成を示した図である。 位相マスクによる位相変調によってDC成分の抑圧が図られることについて説明するための図である。 位相マスクが設けられた場合の再生時の参照光を模式的に示した図である。 第1の実施の形態としての記録/再生動作を実現するための構成について説明するための図として、本実施の形態で用いる空間光変調部の構成と、これを駆動制御するためのデータ変調・振幅位相制御部の内部構成とを示した図である。 画素単位で位相変調が可能な液晶素子の構造について説明するための図である。 第1の実施の形態としての記録/再生手法について説明するための図として、その記録変調符号化の例を示した図である。 DC光の生成について説明するための図として、強度変調器における強度変調パターンを模式的に示した図である。 差動検出の原理について説明するための図として、ホログラム記録媒体に対し或る振幅と任意位相の組み合わせで記録された信号をI軸とQ軸とを基準とした信号点により表した図である。 「−1」「0」「1」の3値の信号点をI軸とQ軸を基準として表した図である。 第1の実施の形態としての記録再生装置にて行われる再生時の動作の概要を模式的に示した図である。 第1の実施の形態としての記録再生装置の構成のうち、イメージセンサとデータ再生部の構成のみを抽出して示した図である。 Q軸方向についての差動検出が成り立つか否かについて検証するための図である。 第2の実施の形態の記録時の動作概要について模式的に示した図である。 第2の実施の形態の場合の多値変調について説明するための図として、IデータとQデータの組み合わせの例を示した図である。 第2の実施の形態の再生時の動作概要について説明するための図である。 第2の実施の形態としてのホログラム多値記録/再生を実現するための記録再生装置の構成のうち、空間光変調部と、これを駆動するデータ変調・振幅位相制御部の構成のみを抽出して示した図である。 第2の実施の形態としてのホログラム多値記録/再生を実現するための記録再生装置の構成のうち、イメージセンサとデータ再生部の構成のみを抽出して示した図である。
符号の説明
1 レーザダイオード(LD)、2 コリメータレンズ、3 SLM(空間光変調部)、3a 強度変調器、3b 位相変調器、4 偏光ビームスプリッタ、5,7 リレーレンズ、6 遮光マスク、8 1/4波長板、9 対物レンズ、10 ホログラム記録媒体、11 イメージセンサ、20 データ変調・振幅位相制御部、21,41 記録変調符号化部、22,42 マッピング部、23 強度変調ドライバ、24 位相変調ドライバ、30,50 データ再生部、31,51 差動検出部、31a,51a 差分計算部、31b,51b 除算部、32 アップコンバート部、33 フィルファクタ補正処理部、34 等化フィルタ、35 リサンプリング部、36 データ識別部、37,52 変調符号復号化部

Claims (13)

  1. 参照光と信号光との干渉縞によってデータが記録されるホログラム記録媒体について記録及び再生を行う記録再生装置であって、
    画素単位で空間光強度変調を行う空間光強度変調手段と、
    画素単位で空間光位相変調を行う空間光位相変調手段と、
    光源から発せられた光を、上記空間光強度変調手段及び上記空間光位相変調手段を透過させて上記ホログラム記録媒体に対して導く光学系と、
    2種の値の組み合わせで成る入力データ列を、少なくとも3種以上の値の組み合わせで成るデータ列に変換する変換手段と、
    上記空間光強度変調手段及び上記空間光位相変調手段において予め定められている上記参照光を生成するための参照光エリア、上記信号光を生成するための信号光エリアについて、記録時には、上記信号光エリア内の各画素の光強度、位相が上記変換手段により得られたデータ列の各値に応じて割り当てた所要の光強度と位相0またはπとの組み合わせとなるように上記空間光強度変調手段及び上記空間光位相変調手段を制御し、且つ上記参照光エリア内の光強度と位相が所定パターンとなるようにして上記空間光強度変調手段及び上記空間光位相変調手段を制御して、上記信号光と上記参照光とを生成させると共に、
    再生時には、上記空間光強度変調手段に対し、上記参照光エリア内の光強度が記録時と同じパターンとなり且つ上記信号光エリア内の全体的な光強度が所定値となるようにその各画素の光強度を制御し、さらに上記空間光位相変調手段に対しては、上記ホログラム記録媒体に記録された1ホログラムページ分のデータの読み出しごとに、上記信号光エリアの光強度の制御に基づき得られるDC光と上記参照光エリアの光強度の制御に基づいて生成される上記参照光の照射によって得られる上記ホログラム記録媒体に記録されたデータに応じた再生像との位相差がそれぞれ0となる状態とπとなる状態との2つの状態が得られるようにその各画素の位相を制御する振幅・位相制御手段と、
    上記振幅・位相制御手段による再生時の1ホログラムページごとの制御に伴い生成される2種の上記DC光と上記参照光とが上記光学系によって上記ホログラム記録媒体に対して導かれることに応じて得られる、上記再生像と上記DC光とを受光して、その受光結果に基づく2種の画像信号を得る画像信号取得手段と、
    上記画像信号取得手段により得られた上記2種の画像信号の差分を計算する差分計算手段と、
    上記差分計算手段による差分計算結果に基づき、上記2種の値の組み合わせで成るデータを復号化する復号化手段と、
    を備えることを特徴とする記録再生装置。
  2. 上記変換手段は、
    上記入力データ列を3種の値の組み合わせで成るデータ列に変換し、
    上記振幅・位相制御手段は、
    上記変換手段により得られたデータ列の各値に応じ、上記空間光強度変調手段における上記信号光エリア内の各画素の光強度を「0」または「0」以外の所定強度に制御する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の記録再生装置。
  3. 上記変換手段は、
    上記入力データ列を3種の値の組み合わせで成るデータ列に変換するにあたり、「0」以外の2種の値の個数がそれぞれ等しくなるようにして変換を行う、
    ことを特徴とする請求項2に記載の記録再生装置。
  4. 上記変換手段は、
    上記入力データ列の1シンボルを少なくとも8ビット以上、上記3種の値の組み合わせで成るデータ列の1シンボルを7ビット以上として、上記入力データ列を上記3種の値の組み合わせで成るデータ列に変換する、
    ことを特徴とする請求項3に記載の記録再生装置。
  5. 参照光と信号光との干渉縞によってデータが記録されるホログラム記録媒体について記録及び再生を行う記録再生装置として、画素単位で空間光強度変調を行う空間光強度変調手段と、画素単位で空間光位相変調を行う空間光位相変調手段と、光源から発せられた光を、上記空間光強度変調手段及び上記空間光位相変調手段を透過させて上記ホログラム記録媒体に対して導く光学系とを備えた記録再生装置における記録再生方法であって、
    2種の値の組み合わせで成る入力データ列を、少なくとも3種以上の値の組み合わせで成るデータ列に変換する変換手順と、
    上記空間光強度変調手段及び上記空間光位相変調手段において予め定められている上記参照光を生成するための参照光エリア、上記信号光を生成するための信号光エリアについて、記録時には、上記信号光エリア内の各画素の光強度、位相が上記変換手段により得られたデータ列の各値に応じて割り当てた所要の光強度と位相0またはπとの組み合わせとなるように上記空間光強度変調手段及び上記空間光位相変調手段を制御し、且つ上記参照光エリア内の光強度と位相が所定パターンとなるようにして上記空間光強度変調手段及び上記空間光位相変調手段を制御して、上記信号光と上記参照光とを生成させると共に、
    再生時には、上記空間光強度変調手段に対し、上記参照光エリア内の光強度が記録時と同じパターンとなり且つ上記信号光エリア内の全体的な光強度が所定値となるようにその各画素の光強度を制御し、さらに上記空間光位相変調手段に対しては、上記ホログラム記録媒体に記録された1ホログラムページ分のデータの読み出しごとに、上記信号光エリアの光強度の制御に基づき得られるDC光と上記参照光エリアの光強度の制御に基づいて生成される上記参照光の照射によって得られる上記ホログラム記録媒体に記録されたデータに応じた再生像との位相差がそれぞれ0となる状態とπとなる状態との2つの状態が得られるようにその各画素の位相を制御する振幅・位相制御手順と、
    上記振幅・位相制御手順による再生時の1ホログラムページごとの制御に伴い生成される2種の上記DC光と上記参照光とが上記光学系によって上記ホログラム記録媒体に対して導かれることに応じて得られる、上記再生像と上記DC光とを受光して、その受光結果に基づく2種の画像信号を得る画像信号取得手順と、
    上記画像信号取得手順により得た上記2種の画像信号の差分を計算する差分計算手順と、
    上記差分計算手順による差分計算結果に基づき、上記2種の値の組み合わせで成るデータを復号化する復号化手順と、
    を備えることを特徴とする記録再生方法。
  6. 参照光と信号光との干渉縞によってデータが記録されるホログラム記録媒体について記録及び再生を行う記録再生装置であって、
    画素単位で空間光強度変調を行う空間光強度変調手段と、
    画素単位で空間光位相変調を行う空間光位相変調手段と、
    光源から発せられた光を、上記空間光強度変調手段及び上記空間光位相変調手段を透過させて上記ホログラム記録媒体に対して導く光学系と、
    2種の値の組み合わせで成る入力データ列を、少なくとも3種以上の値の組み合わせで成るデータ列に変換する変換手段と、
    上記空間光強度変調手段及び上記空間光位相変調手段において予め定められている上記参照光を生成するための参照光エリア、上記信号光を生成するための信号光エリアについて、記録時には、上記信号光エリア内の各画素の光強度、位相が上記変換手段により得られたデータ列の各値に応じて変調されるように上記空間光強度変調手段及び上記空間光位相変調手段を制御し、且つ上記参照光エリア内の光強度と位相が所定パターンとなるようにして上記空間光強度変調手段及び上記空間光位相変調手段を制御して、上記信号光と上記参照光とを生成させると共に、
    再生時には、上記空間光強度変調手段に対し、上記参照光エリア内の光強度が記録時と同じパターンとなり且つ上記信号光エリア内の全体的な光強度が所定値となるようにその各画素の光強度を制御し、さらに上記空間光位相変調手段に対しては、上記ホログラム記録媒体に記録された1ホログラムページ分のデータの読み出しごとに、上記信号光エリアの光強度の制御に基づき得られるDC光と上記参照光エリアの光強度の制御に基づいて生成される上記参照光の照射によって得られる上記ホログラム記録媒体に記録されたデータに応じた再生像との位相差がそれぞれ0となる状態、πとなる状態、π/2となる状態、3π/2となる状態の計4つの状態が得られるようにその各画素の位相を制御する振幅・位相制御手段と、
    上記振幅・位相制御手段による再生時の1ホログラムページごとの制御に伴い生成される4種の上記DC光と上記参照光とが上記光学系によって上記ホログラム記録媒体に対して導かれることに応じて得られる、上記再生像と上記DC光とを受光して、その受光結果に基づく4種の画像信号を得る画像信号取得手段と、
    上記画像信号取得手段により得られた上記4種の画像信号のうち、上記位相差が0、πとなるそれぞれのDC光と上記再生像とが受光された結果得られる2種の画像信号の差分と、上記位相差がπ/2、3π/2となるそれぞれのDC光と上記再生像とが受光された結果得られる2種の画像信号の差分とをそれぞれ計算する差分計算手段と、
    上記差分計算手段により得られる、上記位相差が0、πとなるDC光と上記再生像とが受光された結果得られた上記2種の画像信号についての差分計算結果と、さらに上記位相差がπ/2、3π/2となるDC光と上記再生像とが受光された結果得られた上記2種の画像信号についての差分計算結果とに基づき、上記2種の値の組み合わせで成るデータを復号化する復号化手段と、
    を備えることを特徴とする記録再生装置。
  7. 参照光と信号光との干渉縞によってデータが記録されるホログラム記録媒体について記録及び再生を行う記録再生装置として、画素単位で空間光強度変調を行う空間光強度変調手段と、画素単位で空間光位相変調を行う空間光位相変調手段と、光源から発せられた光を、上記空間光強度変調手段及び上記空間光位相変調手段を透過させて上記ホログラム記録媒体に対して導く光学系とを備えた記録再生装置における記録再生方法であって、
    2種の値の組み合わせで成る入力データ列を、少なくとも3種以上の値の組み合わせで成るデータ列に変換する変換手順と、
    上記空間光強度変調手段及び上記空間光位相変調手段において予め定められている上記参照光を生成するための参照光エリア、上記信号光を生成するための信号光エリアについて、記録時には、上記信号光エリア内の各画素の光強度、位相が上記変換手段により得られたデータ列の各値に応じて変調されるように上記空間光強度変調手段及び上記空間光位相変調手段を制御し、且つ上記参照光エリア内の光強度と位相が所定パターンとなるようにして上記空間光強度変調手段及び上記空間光位相変調手段を制御して、上記信号光と上記参照光とを生成させると共に、
    再生時には、上記空間光強度変調手段に対し、上記参照光エリア内の光強度が記録時と同じパターンとなり且つ上記信号光エリア内の全体的な光強度が所定値となるようにその各画素の光強度を制御し、さらに上記空間光位相変調手段に対しては、上記ホログラム記録媒体に記録された1ホログラムページ分のデータの読み出しごとに、上記信号光エリアの光強度の制御に基づき得られるDC光と上記参照光エリアの光強度の制御に基づいて生成される上記参照光の照射によって得られる上記ホログラム記録媒体に記録されたデータに応じた再生像との位相差がそれぞれ0となる状態、πとなる状態、π/2となる状態、3π/2となる状態の計4つの状態が得られるようにその各画素の位相を制御する振幅・位相制御手順と、
    上記振幅・位相制御手順による再生時の1ホログラムページごとの制御に伴い生成される4種の上記DC光と上記参照光とが上記光学系によって上記ホログラム記録媒体に対して導かれることに応じて得られる、上記再生像と上記DC光とを受光して、その受光結果に基づく4種の画像信号を得る画像信号取得手順と、
    上記画像信号取得手順により得た上記4種の画像信号のうち、上記位相差が0、πとなるそれぞれのDC光と上記再生像とが受光された結果得られる2種の画像信号の差分と、上記位相差がπ/2、3π/2となるそれぞれのDC光と上記再生像とが受光された結果得られる2種の画像信号の差分とをそれぞれ計算する差分計算手順と、
    上記差分計算手順により得た、上記位相差が0、πとなるDC光と上記再生像とが受光された結果得られた上記2種の画像信号についての差分計算結果と、さらに上記位相差がπ/2、3π/2となるDC光と上記再生像とが受光された結果得られた上記2種の画像信号についての差分計算結果とに基づき、上記2種の値の組み合わせで成るデータを復号化する復号化手順と、
    を備えることを特徴とする記録再生方法。
  8. 2種の値の組み合わせで成るデータ列に対して割り当てられた3種以上の値の組み合わせで成るデータ列が、参照光と信号光との干渉縞によって光強度と位相の組み合わせで記録されたホログラム記録媒体について再生を行う再生装置であって、
    画素単位で空間光強度変調を行う空間光強度変調手段と、
    画素単位で空間光位相変調を行う空間光位相変調手段と、
    光源から発せられた光を、上記空間光強度変調手段及び上記空間光位相変調手段を透過させて上記ホログラム記録媒体に対して導く光学系と、
    上記空間光強度変調手段に対し、上記参照光エリア内の光強度が記録時と同じパターンとなり且つ上記信号光エリア内の全体的な光強度が所定値となるようにその各画素の光強度を制御し、さらに上記空間光位相変調手段に対しては、上記ホログラム記録媒体に記録された1ホログラムページ分のデータの読み出しごとに、上記信号光エリアの光強度の制御に基づき得られるDC光と上記参照光エリアの光強度の制御に基づいて生成される上記参照光の照射によって得られる上記ホログラム記録媒体に記録されたデータに応じた再生像との位相差がそれぞれ0となる状態とπとなる状態との2つの状態が得られるようにその各画素の位相を制御する振幅・位相制御手段と、
    上記振幅・位相制御手段による1ホログラムページごとの制御に伴い生成される2種の上記DC光と上記参照光とが上記光学系によって上記ホログラム記録媒体に対して導かれることに応じて得られる、上記再生像と上記DC光とを受光して、その受光結果に基づく2種の画像信号を得る画像信号取得手段と、
    上記画像信号取得手段により得られた上記2種の画像信号の差分を計算する差分計算手段と、
    上記差分計算手段による差分計算結果に基づき、上記2種の値の組み合わせで成るデータを復号化する復号化手段と、
    を備えることを特徴とする再生装置。
  9. 2種の値の組み合わせで成るデータ列に対して割り当てられた3種以上の値の組み合わせで成るデータ列が、参照光と信号光との干渉縞によって光強度と位相の組み合わせで記録されたホログラム記録媒体について再生を行う再生装置として、画素単位で空間光強度変調を行う空間光強度変調手段と、画素単位で空間光位相変調を行う空間光位相変調手段と、光源から発せられた光を、上記空間光強度変調手段及び上記空間光位相変調手段を透過させて上記ホログラム記録媒体に対して導く光学系とを備えた再生装置における再生方法であって、
    上記空間光強度変調手段に対し、上記参照光エリア内の光強度が記録時と同じパターンとなり且つ上記信号光エリア内の全体的な光強度が所定値となるようにその各画素の光強度を制御し、さらに上記空間光位相変調手段に対しては、上記ホログラム記録媒体に記録された1ホログラムページ分のデータの読み出しごとに、上記信号光エリアの光強度の制御に基づき得られるDC光と上記参照光エリアの光強度の制御に基づいて生成される上記参照光の照射によって得られる上記ホログラム記録媒体に記録されたデータに応じた再生像との位相差がそれぞれ0となる状態とπとなる状態との2つの状態が得られるようにその各画素の位相を制御する振幅・位相制御手順と、
    上記振幅・位相制御手順による1ホログラムページごとの制御に伴い生成される2種の上記DC光と上記参照光とが上記光学系によって上記ホログラム記録媒体に対して導かれることに応じて得られる、上記再生像と上記DC光とを受光して、その受光結果に基づく2種の画像信号を得る画像信号取得手順と、
    上記画像信号取得手順により得た上記2種の画像信号の差分を計算する差分計算手順と、
    上記差分計算手順による差分計算結果に基づき、上記2種の値の組み合わせで成るデータを復号化する復号化手順と、
    を備えることを特徴とする再生方法。
  10. 2種の値の組み合わせで成るデータ列に対して割り当てられた3種以上の値の組み合わせで成るデータ列が、参照光と信号光との干渉縞によって光強度と位相の組み合わせで記録されたホログラム記録媒体について再生を行う再生装置であって、
    画素単位で空間光強度変調を行う空間光強度変調手段と、
    画素単位で空間光位相変調を行う空間光位相変調手段と、
    光源から発せられた光を、上記空間光強度変調手段及び上記空間光位相変調手段を透過させて上記ホログラム記録媒体に対して導く光学系と、
    上記空間光強度変調手段に対し、上記参照光エリア内の光強度が記録時と同じパターンとなり且つ上記信号光エリア内の全体的な光強度が所定値となるようにその各画素の光強度を制御し、さらに上記空間光位相変調手段に対しては、上記ホログラム記録媒体に記録された1ホログラムページ分のデータの読み出しごとに、上記信号光エリアの光強度の制御に基づき得られるDC光と上記参照光エリアの光強度の制御に基づいて生成される上記参照光の照射によって得られる上記ホログラム記録媒体に記録されたデータに応じた再生像との位相差がそれぞれ0となる状態、πとなる状態、π/2となる状態、3π/2となる状態の計4つの状態が得られるようにその各画素の位相を制御する振幅・位相制御手段と、
    上記振幅・位相制御手段による1ホログラムページごとの制御に伴い生成される4種の上記DC光と上記参照光とが上記光学系によって上記ホログラム記録媒体に対して導かれることに応じて得られる、上記再生像と上記DC光とを受光して、その受光結果に基づく4種の画像信号を得る画像信号取得手段と、
    上記画像信号取得手段により得られた上記4種の画像信号のうち、上記位相差が0、πとなるそれぞれのDC光と上記再生像とが受光された結果得られる2種の画像信号の差分と、上記位相差がπ/2、3π/2となるそれぞれのDC光と上記再生像とが受光された結果得られる2種の画像信号の差分とをそれぞれ計算する差分計算手段と、
    上記差分計算手段により得られる、上記位相差が0、πとなるDC光と上記再生像とが受光された結果得られた上記2種の画像信号についての差分計算結果と、さらに上記位相差がπ/2、3π/2となるDC光と上記再生像とが受光された結果得られた上記2種の画像信号についての差分計算結果とに基づき、上記2種の値の組み合わせで成るデータを復号化する復号化手段と、
    を備えることを特徴とする再生装置。
  11. 2種の値の組み合わせで成るデータ列に対して割り当てられた3種以上の値の組み合わせで成るデータ列が、参照光と信号光との干渉縞によって光強度と位相の組み合わせで記録されたホログラム記録媒体について再生を行う再生装置として、画素単位で空間光強度変調を行う空間光強度変調手段と、画素単位で空間光位相変調を行う空間光位相変調手段と、光源から発せられた光を、上記空間光強度変調手段及び上記空間光位相変調手段を透過させて上記ホログラム記録媒体に対して導く光学系とを備える再生装置における再生方法であって、
    上記空間光強度変調手段に対し、上記参照光エリア内の光強度が記録時と同じパターンとなり且つ上記信号光エリア内の全体的な光強度が所定値となるようにその各画素の光強度を制御し、さらに上記空間光位相変調手段に対しては、上記ホログラム記録媒体に記録された1ホログラムページ分のデータの読み出しごとに、上記信号光エリアの光強度の制御に基づき得られるDC光と上記参照光エリアの光強度の制御に基づいて生成される上記参照光の照射によって得られる上記ホログラム記録媒体に記録されたデータに応じた再生像との位相差がそれぞれ0となる状態、πとなる状態、π/2となる状態、3π/2となる状態の計4つの状態が得られるようにその各画素の位相を制御する振幅・位相制御手順と、
    上記振幅・位相制御手順による1ホログラムページごとの制御に伴い生成される4種の上記DC光と上記参照光とが上記光学系によって上記ホログラム記録媒体に対して導かれることに応じて得られる、上記再生像と上記DC光とを受光して、その受光結果に基づく4種の画像信号を得る画像信号取得手順と、
    上記画像信号取得手順により得た上記4種の画像信号のうち、上記位相差が0、πとなるそれぞれのDC光と上記再生像とが受光された結果得られる2種の画像信号の差分と、上記位相差がπ/2、3π/2となるそれぞれのDC光と上記再生像とが受光された結果得られる2種の画像信号の差分とをそれぞれ計算する差分計算手順と、
    上記差分計算手順により得た、上記位相差が0、πとなるDC光と上記再生像とが受光された結果得られた上記2種の画像信号についての差分計算結果と、さらに上記位相差がπ/2、3π/2となるDC光と上記再生像とが受光された結果得られた上記2種の画像信号についての差分計算結果とに基づき、上記2種の値の組み合わせで成るデータを復号化する復号化手順と、
    を備えることを特徴とする再生方法。
  12. 参照光と信号光との干渉縞によってデータが記録されたホログラム記録媒体について再生を行う再生装置であって、
    画素単位で空間光強度変調を行う空間光強度変調手段と、
    画素単位で空間光位相変調を行う空間光位相変調手段と、
    光源から発せられた光を、上記空間光強度変調手段及び上記空間光位相変調手段を透過させて上記ホログラム記録媒体に対して導く光学系と、
    上記空間光強度変調手段に対し、上記参照光エリア内の光強度が記録時と同じパターンとなり且つ上記信号光エリア内の全体的な光強度が所定値となるようにその各画素の光強度を制御し、さらに上記空間光位相変調手段に対しては、上記ホログラム記録媒体に記録された1ホログラムページ分のデータの読み出しごとに、上記信号光エリアの光強度の制御に基づき得られるDC光と上記参照光エリアの光強度の制御に基づいて生成される上記参照光の照射によって得られる上記ホログラム記録媒体に記録されたデータに応じた再生像との位相差がそれぞれ0となる状態とπとなる状態との2つの状態が得られるようにその各画素の位相を制御する振幅・位相制御手段と、
    上記振幅・位相制御手段による1ホログラムページごとの制御に伴い生成される2種の上記DC光と上記参照光とが上記光学系によって上記ホログラム記録媒体に対して導かれることに応じて得られる、上記再生像と上記DC光とを受光して、その受光結果に基づく2種の画像信号を得る画像信号取得手段と、
    上記画像信号取得手段により得られた上記2種の画像信号を構成する各値の差分値を計算する差分計算手段と、
    を備えることを特徴とする再生装置。
  13. 参照光と信号光との干渉縞によってデータが記録されたホログラム記録媒体について再生を行う再生装置として、画素単位で空間光強度変調を行う空間光強度変調手段と、画素単位で空間光位相変調を行う空間光位相変調手段と、光源から発せられた光を、上記空間光強度変調手段及び上記空間光位相変調手段を透過させて上記ホログラム記録媒体に対して導く光学系とを備える再生装置における再生方法であって、
    上記空間光強度変調手段に対し、上記参照光エリア内の光強度が記録時と同じパターンとなり且つ上記信号光エリア内の全体的な光強度が所定値となるようにその各画素の光強度を制御し、さらに上記空間光位相変調手段に対しては、上記ホログラム記録媒体に記録された1ホログラムページ分のデータの読み出しごとに、上記信号光エリアの光強度の制御に基づき得られるDC光と上記参照光エリアの光強度の制御に基づいて生成される上記参照光の照射によって得られる上記ホログラム記録媒体に記録されたデータに応じた再生像との位相差がそれぞれ0となる状態とπとなる状態との2つの状態が得られるようにその各画素の位相を制御する振幅・位相制御手順と、
    上記振幅・位相制御手順による1ホログラムページごとの制御に伴い生成される上記2種の上記DC光と上記参照光が上記光学系によって上記ホログラム記録媒体に対して導かれることに応じて得られる、上記再生像と上記DC光とを受光して、その受光結果に基づく2種の画像信号を得る画像信号取得手順と、
    上記画像信号取得手順により得た上記2種の画像信号を構成する各値の差分値を計算する差分計算手順と、
    を備えることを特徴とする再生方法。
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