JP5211174B2 - 情報処理装置及び記憶媒体 - Google Patents

情報処理装置及び記憶媒体 Download PDF

Info

Publication number
JP5211174B2
JP5211174B2 JP2010535754A JP2010535754A JP5211174B2 JP 5211174 B2 JP5211174 B2 JP 5211174B2 JP 2010535754 A JP2010535754 A JP 2010535754A JP 2010535754 A JP2010535754 A JP 2010535754A JP 5211174 B2 JP5211174 B2 JP 5211174B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
data
storage medium
light
information
coordinate axis
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2010535754A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2010050370A1 (ja
Inventor
隆夫 渡部
康成 大淵
雅博 青木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP2010535754A priority Critical patent/JP5211174B2/ja
Publication of JPWO2010050370A1 publication Critical patent/JPWO2010050370A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5211174B2 publication Critical patent/JP5211174B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B20/00Signal processing not specific to the method of recording or reproducing; Circuits therefor
    • G11B20/10Digital recording or reproducing
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B7/00Recording or reproducing by optical means, e.g. recording using a thermal beam of optical radiation by modifying optical properties or the physical structure, reproducing using an optical beam at lower power by sensing optical properties; Record carriers therefor
    • G11B2007/0003Recording, reproducing or erasing systems characterised by the structure or type of the carrier
    • G11B2007/0009Recording, reproducing or erasing systems characterised by the structure or type of the carrier for carriers having data stored in three dimensions, e.g. volume storage
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B2220/00Record carriers by type
    • G11B2220/20Disc-shaped record carriers
    • G11B2220/23Disc-shaped record carriers characterised in that the disc has a specific layer structure
    • G11B2220/235Multilayer discs, i.e. multiple recording layers accessed from the same side

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Optical Recording Or Reproduction (AREA)
  • Signal Processing For Digital Recording And Reproducing (AREA)

Description

本発明は、情報処理装置及び記憶媒体に関するもので、特に、固体状の媒体に密閉された3次元記録データを非接触で読み出すことにより、高密度なデータ記憶とその長期間の保存を可能とする情報処理装置及び記憶媒体に関するものである。
画像や音声などデジタル情報を扱う装置の高性能化は急速に進んでおり、それに伴いデジタル情報を記憶する情報記憶装置の進歩も著しい。代表的な情報記憶装置としては、半導体メモリ、ハードディスク、光ディスクなどがある。これらは基本的には、情報を記憶する要素を2次元状に配置したものであり、これまで主として微細加工技術の進歩に頼って高集積化や低コスト化を進めて来た。しかし、加工技術の微細化も段々と困難になってきており、今後は以前のように高集積化や低コスト化を急速に進める事は容易ではないと言われている。
この問題を解決する1つの手段として、記憶要素を2次元ではなく、3次元に配置することが考えられる。そのような例が、以下の文献に記載されている。特許文献1には、平面型光導波路を多層に重ねた多層導波路形再生専用メモリカードが記載されている。特許文献2には、円柱状のガラスもしくはプラスチックを記憶媒体として用い、コンピュータトモグラフィ技術を用いて情報を読み取る記憶装置が記載されている。なお、非特許文献1の第8章には、コンピュータトモグラフィ技術の原理に関しての詳細が記載されている。また、特許文献3には、磁場中におかれた原子核スピンなどの共鳴現象を利用した3次元メモリの例が記載されている。更には、非特許文献2第1および2章、1〜59ページには、磁場中の共鳴現象について、解説されている。
特開平11−337756号公報 特開平06−076374号公報 特開平11−102584号公報 特許3011378号公報
デジタル ピクチャー プロセシング ローゼンベルト、カーク著、アカデミックプレス出版、第8章、353〜430ページ(Digital Picture Processing, Second Edition, Volume 1, Azriel Rosenfeld, and Avinash c. Kak, Academic Press Inc., section 8, p.353〜430) プリンシプルズ オブ マグネティック レゾナンス スリッチャー著、スプリンガー出版、第1および2章、1〜59ページ(C. P. Slichter, "Principles of Magnetic Resonance", 3rd edition, Springer-Verlag, 1990, Sections 1 and 2, P.1〜59)
特許文献1には、平面型光導波路を多層に重ねた多層導波路再生専用メモリカードの例が記載されており、各々の層の側面は、導波路平面の法線に対し45度の傾きでカットされている。また、上記の法線方向から見て各層毎の上記カット面が重ならないようにずらしている。従って、上記法線側(積層された導波路平面の上面)から、選択したい層のカット面に光を当てると、カット面において光が反射して選択した層の導波路平面に光が入射される。選択した導波路平面に入射した光は、導波路中に形成された凹凸で散乱される。その散乱光の発生位置をレンズと2次元受光素子を用いて2次元パターンとして読み取っている。この方式では、レンズの焦点を選択したカット面に合わせることによって選択した層からの散乱光のパターンを読み取ることができる。
しかしながら、受光素子から遠い層を選択すると、選択していない層を上記散乱光が通過するので、非選択層での光の吸収や凹凸での散乱も生じる。この散乱は、層数が少ないときにはこの影響は余り問題ないが、層の数が増加すると上記の光の吸収により選択された層からの散乱光の強度は減少し、一方で非選択層における光の散乱の影響は大きくなってくる。このため受光素子におけるSN比が低下して信号の読み出しができなくなってしまう可能性がある。
また、特許文献2には、円柱状のガラスもしくはプラスチックの媒体を用いた実施例が記載されている。この媒体の内部に3次元的に光の透過率の異なる小区画を設けて、これにより情報を記憶すると記載されている。上記の小区画における光の透過率をどのように変化させるか、すなわちどのように情報を書き込むか、ということについて具体的な記述は見当たらないが、読み出しについては次のような方法が記載されている。
円柱状媒体の直径方向にレーザビームを入射して、反対側においた受光部でその強度を測定する。そして、円柱状媒体を、その中心軸の周りに回転させて透過率を測定する。ここで中心軸とは、円柱状媒体の円の中心を通る軸を指す。上記の1回転の間に測定した透過光のデータをもとに、演算処理によって、断面円に分布する個々の小区域の透過率を求める。この作業を上記回転軸方向に円柱を移動させながら行うことで、円柱内部に記憶された情報を読み取ると説明されている。特許文献2の実施例では、円柱の直径方向にレーザビームを入射するので、円柱の回転軸方向の長さを大きくした場合に、信号のSN比が低下するという問題は生じない。
しかし、この文献に記載されている実施例の構成では、断面円内部に分布するすべての小区域の透過率を演算によって求めることができない。その原因は、レーザビームの発光部と、受光部を円柱の直径方向に配置したことにある。これでは、円柱を1回転させても、直径方向の透過率を測定しているだけである。よく知られているように、断面構造を演算によって求めるコンピュータトモグラフィでは、中心を通る直径方向の線の情報だけではなく、それに平行な多数の線の透過率も必要になる。
従って、特許文献2の構成では、円柱状媒体に3次元状に分布するデータを正確に読み取ることはできない。コンピュータトモグラフィの原理については、非特許文献1の第8章に記載されている。
なお、特許文献2には記載されていないが、上記コンピュータトモグラフィ技術により断面構造を求めるために、レーザビームを円柱状媒体の中心からずらして入射することも考えられる。しかしながら、特許文献2の構成では、コンピュータトモグラフィで必要な直径と平行な光線の透過率を測定しようとしても、媒体が円柱状であり、かつ、入射光がレーザビームのために、中心から離れた所にレーザビームを入射すると、円柱の表面で光の屈折により光路が大きく曲がってしまい、正確な情報を得られない可能性がある。
以上から、特許文献2に記載されている実施例、又は、容易に類推できる範囲ではコンピュータトモグラフィの原理を適用して、正確な断面情報を得ることができない可能性がある。さらに、特許文献2には、記憶媒体中にデータを書き込む方法が示されていない。
特許文献3には、液体の水や固体ポリメタクリル酸メチルを記憶媒体として利用するものが記載されている。この方式では、水などの一様な記憶媒体に対して、3次元の傾斜を持つ磁場を印加することにより、共鳴周波数を制御し、局所的に異なる周波数の電磁波を吸収させることで書き込みを行っている。読み出しは、共鳴現象の緩和時間内に、水素原子などから放出される電磁波を読み取ることで行う。この方式は、3次元空間を用いることにより、従来の2次元の情報記憶装置に比べて高集積化には有利であるように思える。しかしながら、この方式では、読み出す前に緩和時間が経過したり、外部磁場を切ってしまったり、磁場のない環境に媒体を持ち出すと、記憶した情報が消えてしまうという問題がある。
以上のように、従来の情報記憶装置では、3次元情報の読み取りや情報のリテンションに問題があるなど、情報の長期保存に対して配慮が十分でなかった。
上記に鑑み、発明者は、コンピュータトモグラフィやMRIなどを利用した3次元情報記憶装置について検討した。その結果、上記の特許文献における基本的な問題を解決することはもちろんであるが、それに加えて、さらに情報の読み取り再生の演算量を削減して、速度向上を図ることについても配慮が必要であると考えた。
本発明は、このような問題を鑑みてなされたものである。本発明の前記ならびにその他の目的や新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次のとおりである。
固体中に3次元的に情報を書き込むことで情報を密封する。情報記憶領域には、外部から照射される電磁波の透過率もしくは、照射後の発光あるいはエコー特性の違いによりデータを記憶する複数のメモリセルが配置される。メモリセルは記憶媒体中に複数の層からなる3次元状に配置され、各々の層のメモリセルには、記録したい情報の2次元逆フーリエ変換を施したデータに相当する内容が記録されており、記録した情報の読み出しにおいては、各層のメモリセルに記憶されたデータの回転射影像に対して1次元フーリエ変換を含む演算を用いて再生を行う。
その他の解決手段は、発明の実施をするための最良の形態を参照することで、明らかになるであろう。
本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、固体中に、3次元状に記録された情報の読み取り再生において、2次元断層面上の記録情報を並列性が高く演算量の少ない方法で再生できることにある。
本発明における情報の記録、再生の演算処理方法を示す実施例である。 従来の断層撮影における演算処理方法を示す実施例である。 本発明の記録時における演算中のデータ配置の第1の実施例である。 本発明の記録時における演算中のデータ配置の第2の実施例である。 本発明の記憶媒体の形状の実施例を示す図である。 本発明において、複数の2次元データを記録するのに適した方法を示す実施例である。 本発明の情報記憶装置の構成の第1の実施例を示すブロック図である。 図7の主な構成要素の斜視図を示した実施例である。 図8で示した実施例において照明光線の補正をレンズ系で行なった実施例である。 図8で示した実施例において照明光線の補正をレンズ系で行なった実施例である。 図9の実施例において多角柱の記憶媒体を用いるのに適した実施例である。 図9の実施例において多角柱の記憶媒体を用いるのに適した実施例である。 本発明の情報記憶装置の構成の第2の実施例を示すブロック図である。 図11の主な構成要素の斜視図を示した実施例である。 本発明の情報記憶装置の構成の第3の実施例を示すブロック図である。 図13の実施例に適した記憶媒体の材料を示す実施例である。 図13の実施例に適した読み出し方法を示す実施例である。 図13の実施例に適した読み出し方法の手順を示す実施例である。 図13の実施例に適した微小コイルを用いた共振回路を適用したメモリセルの実施例である。 図13の実施例に適した記憶媒体MMの製造方法の実施例である。 同一データで角度を変えて多重に記憶することによって、読み出しのための演算処理量を削減または死角になる射影像を得られるようにする実施例である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一の部材には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。また、本発明の図面及び説明は、本発明を明解に理解するために必要な要素を図示する目的で簡略化してあり、同時に簡明にするために、周知と思われる他の要素は除外してある。本発明を実施するために図示していないその他の要素が望ましいか、または必要であることは当業者には理解されよう。しかし、このような要素は当該技術において周知であって、本発明のより良い理解を助けるものではないため、このような要素の説明は本明細書では提供しない。
図1は、本発明における情報の記録および再生の演算原理を示す実施例である。比較のために、一般的な断層撮影に用いられるコンピュータトモグラフィ(CT)の演算の原理を図2に示した。コンピュータトモグラフィには、色々な変形があり、逆ラドン変換あるいはバックプロジェクションあるいは、フィルタードバックプロジェクションなどと呼ばれることもある。図2に示したのは、最も一般的な原理である。X線による人体の断層撮影なども図2の原理に基づいている。なお、X線を用いる場合は、線源からの光線が扇状(ファンビーム)に出力されるので、その補正などが必要であるが、図2では省略している。その詳細は、非特許文献1の第8章などを参照されたい。図2に示したように、一般的なコンピュータトモグラフィでは、次のような処理が行われる。
(STEP1)
観察したい断面の回転射影像を少しずつ人体あるいは撮像装置を回転させて1回転分について得る。
(STEP2)
次にそれぞれの角度における回転射影像に1次元フーリエ変換を行う。
(STEP3)
STEP2で得られた1次元フーリエ変換の結果を、回転角度に応じた角度で2次元平面上に配置する。
(STEP4)
STEP3の2次元平面上のデータに対して、2次元逆フーリエ変換を行う。
以上のような手順で得られた結果は、STEP1で回転射影像を得た平面の断面像になる。なお、実際には、フィルタ処理などを施して補間やノイズ低減も行なわれるが、上記では省略した。上記のように一般的なコンピュータトモグラフィでは、回転射影像を得た後にそれぞれの角度で得た射影像に対する1次元フーリエ変換の他に2次元逆フーリエ変換も施す必要がある。このため、その演算量はかなり大きなものになってしまう。人体の断層撮影では、断層撮影が容易になるように予め人体内部を加工することはできないが、本発明は、情報の記録を目的としているため、予めデータの記録方法に工夫をして、再生時点の演算量を削減する。
次に、図1を用いて、その原理の実施例を説明する。図1(a)には、データの記録時の処理方法を、図1(b)には、データの再生時の処理方法を示している。まず、データの記録時には、3次元データの各層毎に次の処理を行う。
(STEP1)
各層毎に記憶したいデータをAX−AY平面の第1象限に配置する。ここで、X−Y平面ではなくAX−AY平面とAを付けて区別したのは、ここでの座標は、記録時の演算処理の途中で使うもので、再生時の演算処理のための座標や、実際の媒体中の座標とは区別したいためである。以下、記録時の演算処理に使う座標にはAX、AYなどとAを付け、再生時の演算処理に使う座標にはMX、MYなどとMを付け、媒体の物理的な座標には特に何も付けずにX、Yなどと表現する。
(STEP2)
AX軸に対して反転したデータを第4象限に配置する。
(STEP3)
第1、第4象限のデータをAY軸に対象に反転させて第2、3象限に配置する。
(STEP4)
STEP1から3で配置した2次元平面のデータに2次元逆フーリエ変換を行い、X−Y軸上に展開して、それを1層分のデータとして記憶媒体に書き込む。
続いて、データの再生は図1(b)に示したように行う。
(STEP1)
再生したい各断面に電磁波を照射し、各断面の回転射影像を少しずつ記憶媒体あるいは撮像装置を回転させて1回転分について得る。
(STEP2)
次にそれぞれの角度における回転射影像に1次元フーリエ変換を行う。
(STEP3)
STEP2で得られた1次元フーリエ変換の結果を、回転角度に応じた角度で各層毎にMX−MY2次元平面上に配置する。このMX−MY2次元平面上に配置されたデータは、上記図1(a)のSTEP3にてAX−AY上に配置したデータの配置・濃淡に対応する。但し、MX−MY2次元平面上に配置されたデータは、AX−AY2次元平面上に配置されたデータと、その配置・濃淡が完全に同一である必要はなく、その各データの相対的な位置関係や相対的な濃淡の関係が保たれていれば、AX−AY上に配置したデータを読み出すことが可能である。
上記のように、図1の実施例によれば、記録データの再生時点に2次元逆フーリエ変換が不要となり、再生時の演算量が削減されて高速な再生が可能となる。本発明は、情報の長期保存などを目的としているので、記録を頻繁に行うことはしない。このために再生が高速になることは重要である。
以下に図1の実施例で、記憶したデータの再生が可能になる理屈を説明する。説明は、図2の通常のコンピュータトモグラフィの基本的な原理を前提に行うので、フーリエ変換についても詳細な数式は省略する。それらに関しては、非特許文献1の第8章あるいは、その他のコンピュータトモグラフィに関する文献を参照されたい。
本発明の図1(b)に示した再生の処理と、通常の断層撮影である図2を比較すると、図1(b)の再生処理では、図2において、最後の2次元逆フーリエ変換を省略したものになっている。従来の図2において最後のステップの2次元逆フーリエ変換を施す前のデータは、断層画像に対して2次元フーリエ変換を施したものになっていることは、容易にわかる。すなわち、図1のように記録したいデータに予め、2次元逆フーリエ変換を施して記憶媒体に記録しておいて、図2の最後のステップの手前までの処理を行った結果は、媒体に記録したデータにフーリエ変換を施したものになっていることになる。従って、図2の再生処理によって得られるデータは、元々記録したい情報になっている。以上から、図1の実施例により、再生時における2次元逆フーリエ変換が省略できることがわかる。
また、図1(a)に示した記録時の処理では、STEP1から3により、記録したいデータを上下左右に反転させている。これは、STEP4の2次元逆フーリエ変換を施す前のデータを偶関数とするための処理である。上記の処理の目的は、記憶媒体に書き込むデータに虚数部を持たせないためである。つまり、STEP4において、上記AX、AY平面上のデータを2次元逆フーリエ変換するが、そのときに、逆変換前のデータがAX、AY平面上で線対称であれば、逆変換後のデータは実数となる。もちろん、元々、AX、AY軸に対して上下左右に線対称なデータのみを記録する場合は、この処理を行う必要はないが、この処理を行うことにより、記録するデータに対する対称性の制限を無くすことが可能となる。
この処理により、データ量が4倍に増加するので記録密度は小さくなるが、データの信頼性に関して2つのメリットがある。1つは、逆フーリエ変換してから記憶媒体に記録するので、空間的にデータが分散して、局所的なデータの破損や再生ミスに強くなることである。もう1つは、再生したデータがAX、AY軸に対して線対称になるはずであるから、それを手がかりにデータの誤りを補正することが可能になることである。例えば、再生した層のデータのAX、AY軸に対して線対称位置にある4点のうち3点が同じで1点だけが異なる場合、同じである3点のデータを再生結果とするなどが考えられる。
図3の実施例を用いて、前述のAX、AY平面で線対称のデータを作成する工夫について判りやすく説明する。本図において白抜きの丸(A、D、E、H、I)と黒い丸(B、C、F、G)は、記録したい元データを示している。白抜きの丸は情報‘1’、黒色の丸が‘0’に対応する。なお、本発明は、このような離散的なデータでなく、連続的なデータに対しても有効であることはもちろん、離散的であっても2値ではなく、1つの丸で多値を示す場合でも適用できるが、本実施例では、説明を単純化するために上記の例を示した。
図3において、記憶したい元のデータは、第1象限にある9つの丸であり、残りの象限にあるデータは2次元逆フーリエ変換をかけた時に実数になるように追加した丸である。なお、これまでに図1(a)で説明したように、図3の線対称配置にしたデータを直接記憶媒体に記憶するのではなく、これに対して2次元逆フーリエ変換を施したデータを記憶媒体の所望の層に記録する。図3では、ドットの配置を格子状にした。これによってデータの位置を直交するAX、AY座標で簡便に表現することができる。記憶するデータのアドレスをドットの位置に対応させる際に、直交座標で表現できるために、この配置は便利である。
一方、図4のような配置も可能である。この配置では、AX、AYの原点から放射状に伸びる直線上に配置を行った。図4の実施例では、データの座標を示すためにAX軸からの角度と原点からの距離で示すことが可能になる。すなわち極座標でアドレスを管理することが可能である。図4のような配置においては、次のようなメリットがある。前記したように、図1(b)における、再生処理のSTEP3では、STEP2で得られた1次元フーリエ変換の結果を、回転射影像を得たときの回転角度に応じた角度で2次元平面上に配置する。従って、図4の配置を用いると、回転射影像を得るときに、その直線(図面上の点線)に対して直交するような角度で射影像を取得しておけば、再生時のSTEP3で配置した1次元フーリエ変換後のデータが、直線上に配置された元データに一致する。このため、特定の角度の射影像のみから記憶されたデータのうち、対応する部分を再生することが可能となる。また、記憶データ全体を再生する場合にも、記憶した角度の数だけ射影像を得ればよいので、撮像する回転射影像の数を少なくすることが可能である。さらに、再生時のSTEP3の後に2つの角度の間のデータを補間計算して補うなどの手間を減らすことが可能である。なお、上記では、簡単のために、特定の層について説明を行ったが、同時に複数の層あるいはすべての層の処理を並列に行うことにより、さらに高速化が可能であることはもちろんである。その場合、特定の角度の複数の層によって一枚ずつの書類や写真のデータを記録しておけば、一枚の射影像から、そのデータを復元できるので便利である。
これまでは、データの記録、再生の処理を中心に実施例を用いて説明を行ってきた。次に、実際の記憶媒体中に、どのような配置で3次元複数の層のデータを配置するのかについて実施例を用いて説明する。まず、図5に、記憶媒体の形状のバリエーションを示した。本図でMMは記憶媒体を示しており、MAはその中のデータを記録する領域である。MAには3次元データが記録される。MAiは、MA内部のi番目の層の2次元データを示す。なお、この実施例では、円柱と四角柱の例を示したが、この他にも、板状、多角形など様々なバリエーションが可能なことは、もちろんである。板状や多角柱の場合、円柱に比べて机上などに置いた場合に転がりにくい、という利点がある。
回転射影像を得るために照射する電磁波として、X線を用いる場合は、X線の直進性が強いので、記憶媒体MMの形状は、余り問題にならないが、X線より長い波長の光、特に可視光などを使う場合には、媒体の形状による屈折の影響を考慮に入れて回転射影像を求める必要がある。円柱の場合は後述するが、板状や多角柱の場合でも媒体の屈折率と形状がわかれば、屈折による光線経路の変化を回転角度毎に計算できるので媒体として色々な形状のものを使うことができる。
なお、板状や多角柱の場合、角の部分については射影像を撮影しにくく、円柱であっても媒体を支える支柱などが邪魔で射影像を撮影できない角度が存在する場合があり得る。その場合は、撮像できない方向と直交する方向の空間分解能を上げることは困難であるので、書き込み時に予めそのような方向に細かいデータが来ないような制限を設けておけばよい。
図6は、画像や写真など2次元のデータを複数記録するのに適した実施例である。本実施例によれば、特定の角度の射影像を複数の層に渡って同時に撮像するだけで一枚の2次元データを再生できるという特徴がある。2次元データのj番目の行を示している。図6(a)は、記録したい複数の2次元データI1、I2…Inを示している。ここでL1j、L2j、Lnjは、それぞれの2次元データのj番目の行である。これらの行のデータを集めて図6(b)に示したように配置する。これに2次元逆フーリエ変換を施して記録領域MAのj番目の層に記録する。このようにすれば、特定の角度において全層の射影像を取得して、層毎に1次元フーリエ変換を行って1層目の結果を1行目、2層目の結果を2行目…と並べると、それがその角度に対応した2次元データとなる。なお、ここで特定の角度と書いたが、例えば図6で2番目の2次元データを再生するには、(b)においてL2jがAX軸となす角度に直交する方向から射影像を得ればよい。
以上述べてきたように、図6の実施例によれば、情報の再生時に2次元逆フーリエ変換が不要となるだけではなく、特定の角度での複数の層の射影の1次元フーリエ変換を行うだけで、一枚の2次元画像を再生することができる。すなわち、記憶媒体を少しずつ回転させながら、次々に2次元データを再生できるので、例えば、動画などの再生に適している。なお、これまで述べてきた実施例では、2次元逆フーリエ変換した結果を記録するので、負の数を含む多ビット値を表現する必要がある。
以下では光の吸収、発光や電磁波の共鳴エコーを利用した記録の実施例を述べるが、このような実施例では、個々の記憶領域の吸収量や発行量あるいは共鳴周波数を連続的に制御し易いので、多ビット値の記録に適している。また、負の数については、表現できるダイナミックレンジの中間値をゼロと定義しておけば、射影像を得たときにその分の減算を行うことで実質的に負の値の表現が可能である。なお、ひとつの記憶領域で表現できる値のダイナミックレンジが不足したり、精度が不足したりする場合には、複数の記憶領域を用いてダイナミックレンジを上げることも、もちろん可能であるし、負の値の表現も多数知られているので、最も適当なものを選択すればよい。これらについては、光や電磁波の技術者であればいろいろな対処方法が一般に考えられるので以下では詳細に触れることはしない。
図7および図8は、本発明の情報記憶装置の構成を示す第1の実施例である。図7に本実施例における主要な部品(以下ユニットと呼ぶことにする)を示すブロック図を、図8に具体的な構成例の斜視図を示した。なお、図8におけるy軸は、照明ユニットLUから受信ユニットRUへ向かう軸であり、x軸は、紙面に対して垂直の軸である。以下、特別な断りが無い限り、同様である。
図7において、MUは、記憶ユニットであり、3次元のアドレスで区別された区域に光の透過率の違いとしてデータを記憶している。LUは照明ユニット、RUは受信ユニットである。照明ユニットLUによって上記記憶ユニットMUに光を照射して、コンピュータトモグラフィの演算に必要な射影像を受信ユニットRUで撮像する。CUは、制御ユニットであり、MUにおける記憶媒体の回転や上下移動などを制御する。PUは、演算ユニットであり、受信ユニットRUから与えられた射影像のデータからコンピュータトモグラフィの原理に基づいて信号処理を行い、記憶ユニットMU中に記録されたデータの配置とその値を計算する。本実施例では、演算ユニットPUに、外部から3次元のアドレス範囲ADD及びコマンドCMDを入力すると、制御ユニットCUが照明ユニットLU、記憶ユニットMU、受信ユニットRUを制御することにより、後述するように受信ユニットRUで複数の射影像を撮像し、コンピュータトモグラフィの原理に従って、入力されたアドレス範囲に相当する記憶ユニットMU内部のデータの値を演算によって求め、出力する。本ブロック図に示した矢印は上記の各ブロックの間のデータや制御信号等の流れを示している。
図8を用いて具体的な動作を説明する。本図は、上記複数のユニットのうち、CUとPU以外の部分の構成例を斜視図として示したものである。本実施例の特徴は、人体などのトモグラフィで用いられるX線ではなく、紫外線およびそれより長い波長をもった安全な光を利用できることである。まず、円柱状の透明な材料で構成された記憶媒体MMが、直方体状の透明な支持媒体SMに形成した貫通孔に差し込まれている。この部分が記憶ユニットMUに相当する。上記の支持媒体SMや記憶媒体MMの材料としては、例えば透明なプラスチック等の有機物質やガラスを用いることができる。これらは、広い波長の光に対して、高い透過率を持つので、光を用いる本実施例には好適である。プラスチックは、軽く、ガラスより耐衝撃性に優れるが、長期の保存性は、一般にガラスが優れるので、使用条件に合せて選べばよい。なお、ガラスの中でも、石英ガラスは、熱膨張係数が小さく、赤外線から紫外線まで広い波長域で透過率が高い。このため、温度変化に伴う膨張に起因する読み取りミスが起こりにくく、また、火災などの急激な温度変化にも耐えることが可能である。従って、本発明の支持媒体SMや記憶媒体MMの材料として好適である。
また、場合によっては石英ガラスより硬くさらに高温に強い材料が必要なことも考えられる。その場合には、例えばサファイアつまり、酸化アルミニウムの結晶を用いることもできる。酸化アルミニウムの透明な人工結晶は、ダイヤモンドの次に硬く、また、融点も2000℃を超える。このため、石英ガラスよりもさらに丈夫でかつ高温に強い支持媒体SMや記憶媒体MMを作ることが可能である。
ここで、記憶媒体MMの内部の円柱状の領域MAは、記憶領域であり、多数の微小な領域が3次元状に分布している。
先述の照明ユニットLUは図8に示したように読み出し用点光源RLSとコリメータレンズCLで構成される。読み出し用点光源RLSは、コリメータレンズCLの焦点の位置に置く。これによってコリメータレンズから平行光線が出力され、コンピュータトモグラフィに必要な像を撮像できる。なお、図から判るように上記の平行光線とは、コリメータレンズの大きさの直径を持つ円筒状の光線であり、コリメータレンズの焦点と中心を結ぶ光軸(y軸)に平行で図8おけるz−x平面に垂直なものである。この光線は、支持媒体SMの側面のうち、コリメータレンズに対向する面(z−x平面に平行な面)に垂直に入射する。
読み出し用の点光源RLSは、発光体を微小な孔(ピンホール)を開けた遮蔽物に収める。必要に応じて発光体からの光線を絞るためのレンズを内蔵してもよい。発光体としては、微小領域の光の透過率を識別するのに適した波長を含むものを用いる。なお、発光体として複数の波長の光を発するものを利用する場合には、必要のない波長によって射影像を撮像するときにレンズの色収差などが問題になることがあり得る。その場合には、必要に応じてコリメータレンズCLとして、色収差を補正したアクロマートレンズやアポクロマートレンズなどを利用するか、照明ユニットLUや、受信ユニットRUに必要のない波長の光をカットするフィルタを装着すればよい。なお、コリメータレンズとしては、必要に応じて色収差以外の収差を補正するために、非球面のレンズを利用するなど複数のレンズから構成されるレンズ系を用いてもよい。
上記光源の例としてはLED光源などが利用できる。LED光源は、発熱が少なく消費電力が少ないという利点がある。LEDの光から特定の波長の光を取り出したい場合には、上記のようにフィルタを用いればよいことはもちろんである。なお、LED光源で光量が不足する場合は、キセノンランプ、水銀ランプなどを適宜応用してもよい。また、本実施例や、以下で述べる実施例においては、装置に外部から入射する余分な光をカットする遮光用の覆いや布などは省略して図を描いているが、遮光用の手段を用いたり、実施例の装置を設置する部屋全体を暗室にするなど余分な光が入らないような対策をしたりすることは、もちろんである。
上記のようにして照明ユニットで生成された平行光線は、図8に示したように支持媒体SMの側面に入射され、その後記憶媒体MMを経てSMの反対側の側面から出力されて撮像チップCHに入力される。これにより、記憶媒体MM内部の記憶領域MAの射影像PJ1つを撮像することができる。
なお、このとき撮像チップに入力されるのは、記憶領域MAを通過してきた平行光線である。ここで、支持媒体SMは角柱(本実施例では直方体)で構成されており1つの側面がz−x平面に平行な面となっているため、上記コリメータレンズCLから出力された平行光線を屈折させずにそのまま記憶媒体MMに伝えることが可能となる。また、支持媒体SMと記憶媒体MMの隙間は、この部分の屈折の影響を少なくするために、回転に支障がない限り小さくするとよい。また、支持媒体SMと記憶媒体MMにおいて光が透過する曲面の曲率がなるべく小さくなるように設計すると光と界面のなす角度が直角に近くなり、屈折の影響を小さくするなど収差の影響を小さくすることに効果がある。さらに、この隙間に支持媒体SMおよび記憶媒体MMの素材の屈折率に近い油などの流体を充填することも界面のキズや面の精度不足あるいは、面の屈折の影響を少なくすることに効果がある。すなわち、支持媒体SMの屈折率と空気の屈折率の差の絶対値より支持部材SMの屈折率と流体の屈折率の差の絶対値が小さく、かつ、記憶媒体MMの屈折率と空気の屈折率の差の絶対値より記憶媒体MMの屈折率と流体の屈折率との差の絶対値が小さければ、屈折の影響が小さくすることが可能となる。
ここでは、記憶媒体MMに円柱を用いた例を示した。円柱を用いると支持媒体SMと記憶媒体MMの間の隙間をすべての場所において一定とすることができ、さらに、支持媒体SMと記憶媒体MMの間の隙間を小さくすることが可能となる。
続いて、記憶媒体MMを、回転軸RAを中心に少しずつ回転させながら、さらに射影像を撮像する。こうして記憶媒体MMを1回転することによって、コンピュータトモグラフィの演算に必要なデータを収集する。これらのデータを得ることができれば、コンピュータトモグラフィの原理によって、記憶媒体の断面形状、つまりメモリセルの分布を演算ユニットPUで計算することが可能である。
本実施例では、平行光線による射影像を撮像することができる。このためX線によるファンビームで射影像を得る場合に比較して演算量が少ないというメリットがある。平行光線によるコンピュータトモグラフィおよびX線ファンビームによるコンピュータトモグラフィの演算の詳細については、前記非特許文献1に記載されている。
上記のように本実施例においては通常のコンピュータトモグラフィの原理を適用してデータの再生をすることも可能であるが、図1(a)に示した処理を行ってからデータを記憶媒体MMに記録しておくことによって、再生時の2次元逆フーリエ変換が不要となる。この場合、再生時には、図1(b)に示したような演算を、演算ユニットPUで行えばよい。すなわち再生したい各断面の回転射影像を1回転分について得るSTEP1の後、演算ユニットPUによって、まず、それぞれの角度における回転射影像に1次元フーリエ変換を行う(STEP2)。さらに、演算ユニットPUによって、STEP2で得られた1次元フーリエ変換の結果を、回転角度に応じた角度で各層毎にMX−MY2次元平面上に配置する(STEP3)。このMX−MY2次元平面上に配置された各ドットの相対的な位置がアドレスとなり、その濃淡がデータの値となる。また、図1で述べたようにこのようにして得られるデータは、元々記録したかったデータをAX、AY軸に対して線対称に4つ配置したものになる。こうして、2次元の逆フーリエ変換をすることなくデータの再生が可能となる。従って、演算量の削減に伴う高速な再生が可能である。
本実施例では、記憶領域MAの射影像が、撮像チップに収まるようにしたので記憶媒体MMを上下に移動させることも不要である。この構成は小型の記憶媒体のときには制御ユニットの構成が単純化できてよい。MAとしてRA軸(z方向)に長いものを使用する場合には、記憶媒体のRA軸方向の移動も行えばよいことはもちろんである。ここでは、撮像チップとして2次元の画素が配列されたものを利用しているので、1回の移動量は、撮像チップのz方向の画素に収まる分だけ移動させればよい。
なお、図7と8ではRLSとして点光源を用いて、そこからの光を円形のコリメータレンズCLに入射して平行光線を得ていた。また、上記の光線によるMAの射影像を2次元の撮像チップCHで撮像していた。しかし、本発明は、これに限定されるものではない。例えば、読み出し時間よりもコストを優先にする場合には、z軸方向に薄いレンズと1次元のラインセンサ型の撮像チップを用いて、1回転する度にRA軸に沿って記憶媒体を移動しながら撮像してもよい。また、z方向に伸びたスリット状光源をRLSとして使い、z方向に伸びたシリンドリカルレンズをコリメータレンズCLに使って平行光線を作ることも可能である。z方向に長い平行光線が必要な場合には、円形の大型レンズを用いるよりも、この方が少ない費用で済む場合がある。
また、上記実施例では、記憶領域MA全体の射影像が撮像素子に収まるので、1回転分のデータを取得すれば、MAにおける任意のZの断面を計算できる。しかし、場合によっては、MAの中の一部のzにおけるメモリセルの分布情報のみが必要な場合があり得る。そのような場合には、全てのz値における回転射影像のデータのうち、データが欲しい領域を光が透過しているデータのみを保存しておけばよいことはもちろんである。
以上、図7と図8を用いて、記憶媒体中に3次元に配置されたデータを読み取ることのできる情報記憶装置の実施例を説明した。これによれば、記憶媒体MMを1回転させるだけで、3次元のデータを高速に再生することが可能である。データが3次元に記録されているので、2次元あるいは少数の層でデータを記録している記憶媒体と比較して、微細化技術を用いずに大容量の情報記憶装置を作成することが可能となる。また、半導体メモリで用いられている複雑な配線や製造工程を用いることなく固体中に3次元状にデータを書き込んだり読み出したりすることができる。また、媒体を高速回転させる必要がないため、ハードディスクや光ディスクと比較してドライブ装置を簡略化でき、その消費電力も削減できる。さらに、本発明では、データの書き込みや読み出しを記憶媒体の側面から行っているので特許文献1において層数を増加した場合に生じるSN比の低下を起こすことなく円柱の高さ、つまり層の数を増加することが可能である。
また、平行光線のX方向の広さが、記憶領域MAのX方向の大きさ以上となっているため円柱状媒体の内部にある記憶領域の直径方向と、それに平行な複数の場所における透過率を同時に得ることができる。このため、高速でZ方向に一度に回転射影像が取れるので、特許文献2のように回転射影像を得ることが困難であるという問題もない。なおかつ、図6の実施例と組み合わせることで、ある角度のワンショットで一枚の2次元データが再生できる。さらには、コリメータで形成した平行光線が支持媒体SMのZ−X平面に平行な側面に入射されるため、入射光の屈折の影響を小さくすることが可能となる。
前述したように、図8の構成では、支持媒体SMに空けた孔に記憶媒体を収納した。そして、支持媒体SMの外部から、平行光線を照射し、支持媒体SMと記憶媒体MMの両方を透過する光によって射影像を得た。このような実施例では支持媒体SMと記憶媒体MMの隙間を小さくしたり、その隙間に液体を重点したりすることによって、隙間における屈折の影響を回避することが可能である。しかし、支持媒体SMや記憶媒体MMの素材によっては、高精度の加工が困難であったり、屈折率の近い重点材がなかったりすることが考えられる。そのような場合には、円柱型の記憶媒体MMの前後に光路を補正するレンズを配置する実施例(図9A及び図9B)や、記憶媒体MMを四角柱などの多角柱として、直接、平行光線を照射する実施例(図10A及び図10B)が有効である。
まず、図9A及びBに示した実施例の構成を説明する。本実施例では、照明の光がピンホールから照射され、それをコリメータレンズCL1で平行光線に変換する。上記ピンホールとコリメータレンズCL1の間隔は、レンズCL1の焦点距離と等しくしておく。一方、記憶媒体MMは円柱状であり、内部の複数の微小領域にデータが書き込まれている。記憶媒体MMの前に配置した補正レンズCRL1は、片側が平面、もう片側が円筒の一部のような局面になっている。このようなレンズを円筒型のレンズと区別して、ここでは片側シリンドリカルレンズと呼ぶことにする。
上記補正レンズCRL1にコリメータレンズCL1から照射される平行光線は、片側シリンドリカルレンズの屈折作用によって、その焦点位置に線状に集光した後に再度拡がって記憶媒体MMに入射する。この補正レンズCRL1と記憶媒体MMの間隔を調整することによって記憶媒体MMの内部を透過する光線を平行光線に補正することができる。円筒型の記憶媒体MMの内部を平行光線として透過した光は、円筒レンズの表面で再度屈折して記憶媒体MMの右側で線状に集光し、再度拡がって補正レンズCRL2に入射する。この補正レンズCRL2と記憶媒体MMの間隔を調整することによって補正レンズCRL2から出てくる光を再度平行光線に変換することができる。
上記において、補正レンズCRL1と記憶媒体MMとの距離および補正レンズCRL2と記憶媒体MMとの距離を、どの程度にすればよいかは、レンズの局率あるいは焦点距離や屈折率などによって変わるが、簡易的には近軸光線の式により計算可能で、詳細には一般的な光学設計ソフトウエアで容易に計算できる。なお、補正レンズを複数枚のレンズで構成したり、非球面レンズを用いたりすることによって、円筒型のレンズである記憶媒体MMの内部を透過する光線を理想的な平行光線に近づけることができるが、特に表面に近いところの光線を完全に補正することは困難である場合がある。その場合には、データを記憶する領域を円筒の中心軸付近だけに限定すればよい。
このようにすると、より平行に近い透過光線を利用できるだけではなく、記憶媒体MMの表面が損傷したり、長期間の間に侵食されたりしても、その部分を研磨して、取り除いて少し直径の小さい円筒レンズとして使うことによりデータを読み出すことが可能になるというメリットもある。
補正レンズCRL2から出た平行光線は、再度第2コリメータレンズCL2、ピンホールPH、第3コリメータレンズCL3を通過してから撮像チップCHに入力される。このコリメータレンズCL1およびCL2とピンホールPHの役目は、記憶媒体MM内部を平行光線が透過する際に、内部に記憶された微小領域によって散乱を受けた光や、光学系を構成するレンズや部材の表面反射による迷光をカットして射影像のSN比を上げるためのものである。
コリメータレンズCL2とピンホールPHとの距離は、コリメータレンズCL2の焦点距離f2に等しくし、また、ピンホールPHとコリメータレンズCL3との距離はCL3の焦点距離f3に等しく設定するとよい。そのようにすると、コリメータレンズCL2に入射される光線のうち平行光線のみがピンホールPHを通過できるので平行光線による射影像のSN比を高く撮像できる。また、ピンホールPHを通過した光はコリメータレンズCL3によって平行光線に戻るので、撮像チップCHとコリメータレンズCL3の距離を変えても像の倍率が変化することがない。なお、補正レンズCRL2を透過した像は、f3/f2倍に拡大されて撮像チップに投影されるので、f2とf3の比を変化させることで所望の倍率を得ることができる。また、CL3を透過した光は平行光線なので、撮像チップCHの前に干渉フィルタを置くことができる。よく知られているように干渉フィルタに斜めから光線を与えると透過波長が設計値からシフトする。これにより、所望の波長の淡色光のみで撮像することができ、色収差の影響を除去することが容易にできる。
なお、上記で、光源側で利用する波長を制限できる場合はコリメータレンズCL3を省略して、撮像チップCHの前にカメラレンズなどを置いて射影像を撮像してもよいことはもちろんである。いずれの場合でも、コリメータレンズCL1とCL2の間は平行な光線となるので、補正レンズCRL1,2と記憶媒体MMをまとめたレンズ群の位置のずれ(光線と平行または直行する方向のずれ)に対して像の歪が起きにくいので装置の調整が楽であるというメリットがある。
また、用いる素材が研磨しにくいなど場合によっては、円筒型の記憶媒体を用いることが困難な事があり得る。そのような場合には、図10A及び図10Bに示したように四角柱など多角柱の記憶媒体を用いることができる。平面研磨は円筒の研磨よりも一般に容易であるので、用いる素材の自由度が拡がるというメリットがある。この実施例では補正レンズを用いないので、その分コストが安く、調整が楽になるというメリットもある。なお、傾いた板を平行光線が透過すると幾何光学から判るように、屈折の影響で記憶媒体の内部で光線の角度が変化する。つまり、内部でも平行光線であるが、媒体の回転角度よりも浅い角度で記憶領域を光線が通過する。また、光線に垂直な方向の寸法が変化する。この角度や寸法の変化は、媒体の屈折率と回転角度から容易に計算できるので、射影像の回転角度を物理的な回転角度から補正し、寸法も補正して断面画像の計算をすればよい。なお、媒体の外では、入射光と同じ方向の平行光線に戻る。ただし、内部で角度が変わる影響で、光線に直行する方向に像がわずかにずれる。この量も記憶媒体の屈折率と厚さおよび回転角度から計算できるので、射影像の位置ずれを計算で補正することもできるし、記憶データの中に目印となる合わせマークをいれておけば、撮像した射影像から、そのマークを元に位置会わせをすることも可能である。
上記の屈折の影響は、光の波長に依存するので、その影響が問題である場合には、光源の波長を制限したり、干渉フィルタで撮像する波長を制限あるいは短波長にしたりすることが効果的である。あるいは、記憶媒体と同じ素材と形状のダミー媒体を、記憶媒体とコリメータレンズCL2との間に置き、そのダミー媒体を記憶媒体の回転方向と逆方向に同じ角度だけ回転させることにより、屈折の影響をキャンセルすることもできる。この場合は、補正計算が不要になるというメリットがある。
図11および図12を用いて、本発明の構成を示す第2の実施例を説明する。本実施例の特徴は、図7、図8で説明した実施例が、読み出し専用であったのに対して、書き込み機能も備えていることである。デジタルビデオディスクを例にすると、実施例1は、再生専用の装置である。それに対し、実施例2では、データの書き込みができ、ユーザ個人が、映画などの記録を行うことができる再生、録画装置を構成することができる。
図11に本実施例における主要なユニットを示すブロック図を、図12に具体的な構成例の斜視図を示した。図11を図7と比較すると判るように、本実施例は、図7の実施例に対して書き込みユニットWUを加えたものである。書き込みユニットWUは、記憶ユニットMUにデータを書き込むためのものである。
図12を用いて具体的な動作を説明する。なお、読み出し動作については、図7および図8で説明した実施例と同様なので、省略し、書き込み動作のみについて言及する。図12において、WLSは書き込み用光源であり、OLは対物レンズである。これらが、ブロック図11における書き込みユニットWUを構成する。WLSより、放射された光線が、対物レンズOLによって集光され、記憶領域MA内部で焦点を結び、該当する小領域に熱変性を起こす。これによって、データの書き込みを行う。
3次元的に配置された小領域を選択するためには、まず、対物レンズOLを書き込み用光源WLSに対して前後させることで、光源WLSと対物レンズOLの中心を結ぶ方向に焦点を移動できる。これと、記憶媒体MMをRA(z軸)の周りに回転させる運動とを組み合わせることで、図のxy平面上で焦点を移動できる。さらに、回転軸RA方向に記憶媒体MMを移動させることで、z軸方向に焦点を移動させることが可能である。これらの組み合わせによって、記憶領域MA内部の所望の位置に光の焦点を作り、その近傍に熱変性を起こすことが可能である。なお、これらの制御は、外部から入力されたコマンドCMD、アドレスADD・データDATAに従って制御ユニットCUが行う。
書き込み用光源WLSとしては、レーザ、特にフェムト秒レーザなどの短パルスレーザが好適である。このようなレーザの光を集光することによって、短時間の露光で書き込みを行うと、熱変性を微小領域に局所的に起こすことが可能であり、より高密度なデータの記録が可能となる。熱変性を受けた微小領域は、歪や層の変化が残留し、局所的に屈折率の変化が起こり、透過光線に対する光の散乱あるいは吸収特性に周囲との違いを生じる。そのため、例えば、変性を起こしたところとそうでないところを情報の‘1’、‘0’として扱うことによりデジタル情報の記録が可能となる。なお、データの書き込みを行う場合に、書き込み用の光線の経路に既に熱変性を起こした領域があると、光の強度が弱まるなどの原因によって書き込みが十分にできない場合も考えられる。その場合は、焦点位置から対物レンズを見込む角度の大きい、すなわち、よりNAの大きなレンズを選ぶか、回転軸に近いところからデータの書き込みを行うことにより上記の問題を緩和あるいは解決することができる。
本実施例は、書き込み機能とともに読み取り機能も有している。これを利用すると書き込みのチェックが色々と可能である。例えば、データの書き込み後に、読み取り機能で書き込みデータをチェックして、書き込むための熱変性が十分でない場合は、再度書き込みを行うことが可能である。また、記憶領域MA以外の場所に位置決めのマーキングを行い、それを読み取ることで、あらかじめ書き込み時の座標と読み出し時の座標とのずれを検証することができる。この検証結果に基づいて演算ユニットPUが演算を行うことにより、読み出し用のコリメータレンズCLや、書き込み用の対物レンズOLの収差、例えば歪曲収差などの影響による誤作動を避けることが可能となる。
上記図12の実施例では、書き込み用光源WLS、対物レンズOLによって、回転軸RAに垂直な方向からの書き込みを行った。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば回転軸RAに平行な方向から書き込みを行うことも可能である。その場合、平面状である記憶媒体MMの上面もしくは下面から書き込みのための光線を入射する。この場合、対物レンズLSの移動により焦点をRA方向に移動させることと、RAに垂直な平面上でWLSとOLを2次元的に移動させることで記憶媒体MM内部に3次元パターンを書き込むことができる。このようにすると読み出しに必要な装置と書き込みに必要な装置を実装するときに互いに干渉せずに実装し易いというメリットがある。
以下、図12の実施例において、データの記録を図1の左側に示した方式に従って行う場合の演算ユニットPUの働きについて述べておく。まず、演算ユニットPUは、図1左のSTEP1のように記録したい3次元データの1層分のデータをAX−AY平面の第1象限に配置する。次に、STEP2の処理、すなわちAX軸に対して反転したデータを第4象限に配置する。さらにSTEP3として、第1、第4象限のデータをAY軸に対象に反転させて第2、3象限に配置する。続いてSTEP4として、STEP1から3で配置した2次元平面のデータに2次元逆フーリエ変換を行う。
上記の演算処理を、記憶したい3次元データの各層毎について行い、結果を演算ユニットPU内部のメモリに記憶しておく。最後に演算ユニットPUは、書き込みユニットWUを構成する書き込み用光源WLS、対物レンズOL、記憶媒体MMの移動や回転などを制御して、記憶媒体MMへの書き込みを行う。
上記では、データの読み出しに光を使った実施例について述べた。可視光領域の波長を用いると、素材の劣化の心配がほとんどなく、レンズを用いて様々な光路の補正が可能であるというメリットがある。もちろん、素材の劣化が問題にならなければ本発明の読み出し装置として、X線などを用いることもできる。その場合には透過性が高いので記憶媒体の選択肢が増えるというメリットがある。
以下では、ラジオ波と言われる周波数帯の電波を用いる磁気共鳴を応用した実施例について述べる。この実施例では、長い波長にもかかわらず、共鳴周波数を利用するので強い磁場を使うことで空間分解能を上げることができるというメリットがあり、また、記憶媒体としてガラスより衝撃に強い金属を用いることも可能である。核磁気共鳴の理論的詳細については、例えば、非特許文献2などに記載されている。
図13に、実施例を構成する主要な部品(以下ユニットと呼ぶことにする)のブロック図を示す。本ブロック図に示した矢印は各ブロックの間のデータや制御信号等の流れを示している。CMDはコマンド信号、ADDはアドレス、DATAはデータである。
図13において、MUは、記憶ユニットであり、3次元に配置された小区域にデータDATAを記憶している。MUを構成する記憶媒体MMの形状としては、図5に示したように円柱状や四角柱、あるいは板状など様々な形状が考えられる。SUは送信ユニットであり、電磁波をメモリユニットMUに向けて送信する。RUは受信ユニットであり、メモリユニットMUを透過あるいはMUから放出される電磁波を受信する。PUは、演算ユニットであり、受信ユニットRUから与えられた受信信号に対して信号処理を行い記憶ユニットMU中に記録されたデータの配置とその値を計算する。MFUは、磁場発生ユニットであり、必要な磁場をメモリユニットに与えるためのものである。CUは、制御ユニットであり、MUの回転や上下移動あるいは傾きなどを制御する。
本実施例では、演算ユニットPUに、外部から読み出しコマンドとアドレスが入力されると、入力されたアドレスに相当するデータの値が出力される。具体的な読み出し動作については、後述する。なお、以下では、電磁波や磁場、電場の発生方法、電磁波の受信方法あるいはスペクトル解析などの信号処理については説明を省略する。これらについては、電気工学の教科書に記載されており、一般的な知識を有するエンジニアであれば必要な装置の設計が可能である。
図14に図13の実施例におけるデータの記録に適した物質の例を示す。本実施例は、読み出しに核磁気共鳴による電磁波の吸収あるいは放出を利用する場合の物質の実施例である。記憶媒体MMのメモリセル以外の部分の材料としては、核磁気共鳴を起こさないシリコン(Si)、タングステン(W)等で構成することができる。シリコンは、安定な物質であり長期保存に適する、また、集積回路用として大量に出回っているので入手し易いという利点がある。
データを記録する小領域であるメモリセルとしては、中性子あるいは陽子のいずれか一方あるいは両方が奇数の元素、例えば、水素(H)、タンタル(Ta)、銀(Ag)、金(Au)などを含む物質を用いることが可能である。これらは純粋な元素として利用する必要はなく、化合物あるいは混合物として利用しても共鳴の周波数などの特性が異なるだけで共鳴現象を利用することができる。なお、メモリセルに水素を用いる場合には、気体ではメモリセルの位置に固定することが困難であるので、アモルファスシリコンに結合させて用いればよい。核磁気共鳴は元素そのものが持つ性質であり、性質そのものが劣化したりしないのでデータの長期保存に適している。また、メモリセルを構成する物質としては、核磁気共鳴に加えて、電子スピン共鳴、協磁性体共鳴、反協磁性体共鳴のうち少なくとも1つの共鳴現象を起こす物質であればよい。
このように、記憶媒体MMのメモリセル以外の部分の材料としては、電磁波の吸収、放出が無視できるか、少なくともメモリセルに対して電磁波の吸収/放出が小さい材料を用い、かつ、メモリセルに核磁気共鳴が起こる材料を用いることにより、メモリセルを構成する材料の元素そのものの性質を利用して情報を記憶することが可能となり、情報を不揮発に記憶することが可能となる。
しかし、メモリセルを構成する物質や記憶媒体を構成する物質の組み合わせによっては、固体であっても、記憶媒体中でメモリセルを構成する物質が拡散して、読み取りに支障がでる場合も考えられる。その場合には、拡散係数の小さい物質の組み合わせを選択するか、メモリセル部分に拡散を防止するバリア層を施すなどの対策が有効である。
また、記憶媒体MMを図14に記載されたメモリセル用の物質を混入した材料を用いて一様に作成し、メモリセルを構成する部分に局所的に熱変性を起こしてデータを書き込むことも可能である。この熱変性の結果、所謂ケミカルシフトと呼ばれる現象と同様に電磁波の応答特性を変化させることができる。核磁気共鳴を起こす元素そのものは、もちろん変性しないが、周囲の分子の構造が変化したり、核磁気共鳴を起こす元素の局所的な密度が変化したりして、吸収あるいは放出スペクトルにおける特定周波数の電磁波の緩和時間や強度を変調することが可能となる。従って、メモリセル以外の物質とメモリセルの物質と異ならせた場合と同じ効果を得ることが可能となる。なお、特許文献3と異なり熱変性により得られたメモリセルは、外部から磁場等を与えなくとも安定に存在するため不揮発に記憶することが可能となる。この場合、記憶媒体MMに使用する材料を1つにすることができるが、MM−BASEにおいても電磁波の吸収/放出が行われるが、熱変性により電磁波の吸収/放出の違いを得ることができるため、データを読み出すことができる。
なお、上記における局所的な熱変性を起こすには電磁波の共鳴吸収を利用する方法や、レーザなど強力な電磁波を局所的に集光する方法などが利用できる。これらの方法については、図18(b)の実施例について後述するので、ここでは省略する。
以下では、図15、16の実施例を用いて、図1の原理によって核磁気共鳴でデータを読み出す方法を述べる。図15は、そのために必要な記憶媒体の回転を示す実施例であり、図16は、読み出しの手順を示した実施例である。図15においては、Z方向とX方向にのみ依存性を持つ傾斜磁場を与える。例えば、X,Y,Z方向に等間隔dで1000個ずつのメモリセルを配置した場合、傾斜磁場Hの空間座標依存性は、
H(x,z) =1000(Z/d) + X/d (x,z=0〜999d) (1)
などとすればよい。そして電磁波をY方向から照射する。そのときの吸収もしくは放出される電磁波のスペクトルを求め、少しずつZ軸の周りに回転させながらデータを収集する。こうして得られたある回転角θにおいて観測された電磁波の特定の周波数成分は、対応するz−x座標におけるy軸、つまり電磁波の照射方向にメモリセルの吸収あるいは放射する電磁波の強度を積分したものとなる。つまり、コンピュータトモグラフィの射影像と数学的に等価なものが得られる。ここで、z軸の周りに記憶媒体MMを回転させることで、y軸方向の積分値をz軸に垂直な各断面において、それぞれ1回転分測定することができる。1回転分の積分値を測定できれば、図1の本発明の実施例によって、データの読み出しの際の2次元逆フーリエ変換を省略したコンピュータトモグラフィが可能となり、高速なデータ読み出しができる。なお、図1の実施例を適用するために、データを対象な配置にする実施例は、前述の、透過光を用いた場合と同様なので省略する。
なお、核磁気共鳴においてSN比の高いデータを得るには、よく知られているように強い磁場を記憶媒体MMに印加する必要がある。しかし、場合によっては強い磁場を発生することが、装置が大きくなる、あるいは大きな電力を消費する(電磁石の場合)などの理由で困難な場合がある。その場合には、図17に示すような実施例が有効である。
本実施例では、メモリセル部分に微小なコイルと容量からなる共振回路を封入している。微小な共振回路は、例えばカーボンによって形成することが可能である。その製造方法については、例えば、特許文献4に記載されている。このようなカーボンによる微小なコイルは、サイズによってカーボンマイクロコイルあるいはカーボンナノコイル等と呼ばれている。電磁波との共鳴周波数は、ナノメートルサイズのカーボンナノコイルでは光の領域、マイクロメートルサイズのカーボンマイクロコイルでは、高周波の電波領域とすることが可能であり、共鳴周波数に合せて本特許を適用することが可能である。前者は、負の屈折率を持つレンズなどへの応用が検討されており、後者は、例えば電磁波シールド材として用いられているものである。
図15の実施例などを適用するために、共振周波数の空間依存性を持たせる必要があるが、カーボンによる微小なコイルでは、コイルの周りの誘電体による規制容量が共振回路のキャパシタとして作用するので、磁場の代わりに傾斜電場を印加することによって共鳴周波数の空間座標依存性を持たせることができる。なお、傾斜電場を印加する代わりに、メモリセルの空間座標に応じてコイルの巻数の異なるもの、若しくは、コイルを固定する充填材を異なる透磁率を有するものを利用することも可能である。これにより、傾斜電場を生成する必要がなくなり、電場を生成するユニットの構成が簡単となる。
このようにメモリセルにコイルを含ませることにより、特殊な永久磁石や、大きな電流を消費する電磁石による外部磁場を必要としないことがメリットとなる。なお、メモリセルは、これまで述べてきたように、記憶媒体MM内部の記憶領域MAに3次元的に配置されている。
このような3次元的にメモリセルを配置した記憶媒体MMの製造方法において、様々な製造方法が考えられるが、その中でも製造が容易となる方法について図18を用いて説明する。図18(a)は、MM−BASEとメモリセルとを異なる物質で構成する場合の製造方法を示している。最初に、例えばシリコンなどのウエハで予め円盤状の記憶媒体のスライスを準備する(STEP1−1)。次に、スライスにおける所望の位置に貫通孔を開けて図14のメモリセル材料を埋め込む(STEP1−2)。その後、STEP2でメモリセル材料を埋め込んだスライスを複数枚積み重ね、接着することで、1つの記憶媒体MMとする(STEP1−3)。このように記憶媒体MMを製造することで、スライス毎にデータを書き込んでおけるので、大量に作成する場合には、価格を下げることが可能である。
図18(b)は、熱変性によりメモリセルを構成する場合の製造方法を示している。まず、図14に記載されたメモリセル用の物質を混入した材料を用いて記憶媒体MMを一様に作成する(STEP2−1)。次に、外部磁場により媒体内部の記憶領域MA内部の共鳴周波数が空間座標毎に異なる状態にしておく(STEP2−2)。その後、この状態でデータを変えたいメモリセルの共振周波数を持つ強力な電磁波を照射する(STEP2−3)。こうするとその共振周波数をもつメモリセルに選択的に熱変性を起こすことができる。
なお、外部磁場と電磁波を用いる代わりに、レーザによる照射でも熱変性を行わせることができる。外部磁場と電磁波を用いた場合は、物質の透過性がよいので記憶媒体MMに使用する物質の選択の幅を広げることができる。一方、レーザを用いた場合は、記憶媒体MMの物質としてレーザを透過する物質とする必要があり、材料の選択の幅は小さくなるが、レーザを収束させるレンズ位置を制御することで必要な場所に書き込むことが可能となり、書き込みが容易になるメリットがある。レーザの場合は、短パルスレーザ、特にフェムト秒レーザなどの光を集光すると、そのレーザの波長を透過する媒体でも、その内部に変性を起こすことが可能である。
以上、上記図13から述べてきた磁気共鳴を利用した実施例によれば、3次元状にデータを保存するので一般的な半導体記憶装置のような2次元記憶と比較して、微細加工に頼らずに高集積な記憶が可能である。また、特許文献3に記載された方法とは異なり、メモリセルが記憶媒体MMとは別の物質で保存されているので、外部磁場が無くてもデータが不揮発的に保存される。さらに固体状の媒体中に密閉してデータが保存され、それが非接触で読み出されるため、データを長期間保存することが可能である。すなわち、電磁波を遮断するケースに保存しておけば、通常の温度や湿度によってデータが失われることはない。万一表面にキズがついたり、カビ等による侵食があったりしても、その部分を研磨することで情報を読み出すことが可能である。このため本発明による情報記憶装置は、貴重な映像や文献あるいは文化財のデータをデジタルデータとして非常に長期間に渡って保管するのに適している。また、前半に説明した光を用いた実施例と同様にデータ再生時点の演算処理を少なくすることができるので高速なデータの再生が可能となる。
コンピュータトモグラフィの演算を簡略にするための一実施例として図1を示し、その実現方法を説明してきた。以下に、別の方法を示す。この方法は、図1の実施例と組み合わせることもできるし、単独で従来のコンピュータトモグラフィに適用しても効果がある。なお、図1の実施例では、2次元逆フーリエ変換を施したデータを記録する。従って、元々のデータが‘1’と‘0’の2値であっても、記録するデータは多値になる。記憶媒体の材料によっては、多値の記録が困難な場合もあり得る。そのような場合には、記録するデータを2値として、以下の実施例を通常のコンピュータトモグラフィに適用するとよい。具体的な実施例を図19に示す。
本実施例は、記憶したいデータを多重に記憶媒体の別の層に記録して、それぞれの回転角度をあらかじめ変化させておくというものである。図19では、(a)と(b)に同じデータをΔθだけ回転させたものを示した。これらを、それぞれ別の層に書き込んでおくと、特定の角度で1回射影像を撮像すると、その角度と、その角度からΔθだけ回転させた射影像を同時に得ることができる。従って、少ない角度で多くの角度の射影像を得ることができる。もちろん、体積あたりの記憶容量は、その分減少するが、読み出しが高速にできるだけではなく、以下のような場合に特に有効である。
例えば、記憶媒体の回転角度が、機械的に制限される場合であり、図9A,Bや図10A,Bに示した実施例において記憶媒体を支持する部品にステーなどがあり、その方向で撮像ができないことがあり得る。また、図10A,Bのように多角柱などを利用する場合、媒体を回転させると角の部分では、表面の角度が不連続に変化するので、射影像を撮ることができない。さらに、通常の固体では、屈折率が空気の屈折率より高いので、ある角度より回転角度が大きくなると、記憶媒体から空気中に光が出るときに全反射が起こる。そのため、その面については、それ以上の角度で射影像を撮ることができない。以上のような制限から、特に板状や多角柱状の記憶媒体を用いて回転射影像を撮る場合には、撮像できない角度が存在してしまう。
コンピュータトモグラフィの演算では、ある角度の射影像が得られないと、その方向の2次元フーリエ成分が欠落するので、断面画像を計算すると、特定の方向の分解能が落ちてしまう。それが問題となる場合には、回転角度の異なるデータを多重に書き込んでおけば、本来なら撮像できない角度のデータを取得できるので、コンピュータトモグラフィの断層演算の結果が向上する。なお、上記のように同じデータで角度を変えて多重に書き込むことが、書き込み時間が増加するなどのために望ましくない場合もあり得る。そのような場合には、分解能の落ちる方向は、書き込みデータを他の方向と比べて粗にしておくという工夫をしてもよい。例えば、板状の材料を記憶媒体として用いる場合に板の表面に対して平行な方向には記憶領域を密に並べて、それと直角の方向には粗く並べて書き込んでおくということもできる。
これまで述べて来た実施例では、記憶データを固体中に3次元的に配置して、その座標を光あるいはラジオ波などの応答と演算により求めているが、このとき、本来のデータの他に座標の基準となるデータを印として記録しておくと、便利である。例えば、回転角の始点や終点の基準となる印、回転軸の基準となる印、あるいはデータの記憶領域の範囲や、層の番号を示す印などをデータと同じ方法で、所望の位置に記憶することができる。これらがあると、読み取り装置に媒体を設置するための基準となるだけではなく、レンズの収差、印加する磁場の傾きの誤差などを読み取ったデータから演算によって補正する際の基準データとして利用することができる。
また、これまで述べてきた実施例では情報を記憶する微小領域同士を離して配置する例を示したが、連続する領域に並べて配置してもよいし、また、3次元配置のうち特定の次元の方向だけは、離して配置してもよい。例えば、よく知られている2次元バーコードを多層状に配置するなどが考えられる。連続して配置する場合は、より高密度にできるという利点がある。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更や工夫が可能であることはいうまでもない。
本発明による情報記憶装置は、メモリセルを3次元に配置することによる記憶密度の向上を可能とする。また、記憶領域MAを固体である記憶媒体MAの内部に封印しているので、情報の頑健かつ長期的な保存が可能となる。さらに、記録時点に層毎に2次元逆フーリエ変換を施すことにより、再生時点の演算量を削減、あるいは記録データの再生において1回転分すべての回転射影像ではなく、一部の角度の射影像のみから情報を正しく復元できるように情報を配置して記録する。このために記録情報の再生に関わる演算処理が削減でき、高速な再生が可能となる。以上から、本発明は、例えば長期的な保存が必要な公文書や文化財に関する画像、音声、テキストデータの保存、あるいは、絶滅が危惧される稀少生物の遺伝子情報などを保存し、後世に伝えるなどの利用が可能である。
なお、本発明における記憶媒体に、作成日時、記憶内容を示すタイトル、作成者や、読み出し方法などを含むメタデータを付加しておくと、作成されてから長期間が経過しても、記憶内容に関する情報が判って便利である。このメタデータは、上記実施例の方法で読み出すことのできる形式で記憶媒体に書き込んでおいてもよいし、容易に判別できるようにわかりやすい文字パターンや模様として記録してもよいことはもちろんである。なお、特に日時に関する情報は、現在の西暦では、遠い将来の新しい暦との対応が不明となる場合が、あり得る。そのような場合は、例えば、恒星や惑星の位置、あるいは日食などの天文現象を西暦と共に記憶しておくとよい。恒星の位置は、その固有運動や地球の歳差現象で数百年から数千年の間に相対位置や点の北極からの位置が変化する。また、惑星の位置は、約一年を周期とする地球の公転や数年から数十年を周期とする惑星自身の公転によって、恒星に対する位置を日々変える。これらの情報に加えて、さらに日食などの情報があると、日付の推定をかなり正確に行うことが可能となる。
また、図10A,Bの実施例などにおいて位置の目安とするための合わせマークを記憶媒体中に書き込んでおくと便利であると記した。この合わせマークは、記憶媒体の他の実施例に適用できることはもちろんであり、さらに、この合わせマークを座標の基準点だけではなく、回転の基準点やデータの濃度の基準として、記憶媒体の適切な位置に複数記録しておけば、例えば、光学系の収差や媒体の形状誤差の補正、媒体の位置によるドットの濃度の書き込みのばらつきや、読み出しのばらつきなどを補正することができるため、より信頼性の高い情報の記憶と読み出しが可能となる。
CMD:コマンド、ADD:アドレス、DATA:データ、RU:受信ユニット、WU:書き込みユニット、MU:記憶ユニット、LU:照明ユニット、CU:制御ユニット、PU:演算ユニット、MM:記憶媒体、MA:記憶領域、MAi:記憶領域の断面スライス、SM:支持媒体、RLS:読み出し用光源、WLS:書き込み用光源、CL,CL1,CL2,CL3:コリメータレンズ、OL:対物レンズ、CRL1,CRL2:補正レンズ、RA:回転軸、CH:撮像チップ、PKG:パッケージ、PJ:射影像、CELL,CELL‘1’,CELL‘0’:メモリセル、MFU:磁場発生ユニット、COIL:コイル、C:キャパシタ。

Claims (12)

  1. 第1の座標軸上に配置されたデータを2次元の逆フーリエ変換することにより第2の座標軸上に変換されたデータを3次元配置された複数の微小領域に格納する記憶媒体に電磁波を照射する照射ユニットと、
    前記記憶媒体を通った電磁波を受信する受信ユニットと、
    前記受信ユニットで得られた情報を演算し、外部からの要求に応じたデータを出力する演算ユニットとを具備し、
    前記演算ユニットは、前記受信ユニットにおいて得られた情報に基づいて演算を行い、前記第1の座標軸上に配置されたデータの位置情報を得ることを特徴とする情報処理装置。
  2. 請求項1において、
    前記演算ユニットは、前記受信ユニットにおいて得られた情報に1次元のフーリエ変換の演算を行うことで、前記第1の座標軸上に配置されたデータの位置情報を得ることを特徴とする情報処理装置。
  3. 請求項1において、
    前記受信ユニットは、前記記憶媒体を一定角度ずつ回転させることによって得られる複数の情報を受信し、
    前記受信ユニットは、前記複数の情報に基づいて前記第1の座標軸上のデータを得ることを特徴とする情報処理装置。
  4. 請求項1において、
    前記記憶媒体は、回転軸を有し、1つの組となるデータ群を前記回転軸方向に分割して記憶することを特徴とする情報処理装置。
  5. 請求項1において、
    前記電磁波の成分の少なくとも一部の波長は、紫外線から赤外線までの範囲に含まれることを特徴とする情報処理装置。
  6. 請求項1において、
    前記電磁波の成分の少なくとも一部の波長は、X線領域に含まれることを特徴とする情報処理装置。
  7. 請求項1において、
    前記電磁波の成分の少なくとも一部の波長は、ラジオ波の領域に含まれることを特徴とする情報処理装置。
  8. 請求項1において、
    前記記憶媒体は、石英ガラスまたは酸化アルミニウムからなることを特徴とする情報処理装置。
  9. 請求項1において、
    前記記憶媒体に情報を書き込むための書き込みユニットを更に具備し、
    前記演算ユニットは、外部から入力された前記第1の座標軸上のデータを2次元の逆フーリエ変換を行うことにより、前記第2の座標軸上のデータに変換することを特徴とする情報処理装置。
  10. 請求項1において、
    前記第1の座標軸上に配置されたデータは、前記第1の座標軸の第1の中心軸及び前記第1の中心軸と交差する第2の中心軸により分けられる4つ領域に、それぞれ線対称となるように配置されることを特徴とする情報処理装置。
  11. 第1の座標軸上に配置されたデータを2次元の逆フーリエ変換することにより第2の座標軸上に変換されたデータを3次元配置された複数の微小領域に格納することを特徴とする記憶媒体。
  12. 請求項11において、
    前記第1の座標軸上に配置されたデータは、前記第1の座標軸の第1の中心軸及び前記第1の中心軸と交差する第2の中心軸により分けられる4つ領域に、それぞれ線対称となるように配置されることを特徴とする記憶媒体。
JP2010535754A 2008-10-30 2009-10-16 情報処理装置及び記憶媒体 Expired - Fee Related JP5211174B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010535754A JP5211174B2 (ja) 2008-10-30 2009-10-16 情報処理装置及び記憶媒体

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008279069 2008-10-30
JP2008279069 2008-10-30
JP2010535754A JP5211174B2 (ja) 2008-10-30 2009-10-16 情報処理装置及び記憶媒体
PCT/JP2009/067912 WO2010050370A1 (ja) 2008-10-30 2009-10-16 情報処理装置及び記憶媒体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2010050370A1 JPWO2010050370A1 (ja) 2012-03-29
JP5211174B2 true JP5211174B2 (ja) 2013-06-12

Family

ID=42128736

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010535754A Expired - Fee Related JP5211174B2 (ja) 2008-10-30 2009-10-16 情報処理装置及び記憶媒体

Country Status (3)

Country Link
US (1) US8422350B2 (ja)
JP (1) JP5211174B2 (ja)
WO (1) WO2010050370A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE3131898A1 (de) 1980-08-13 1982-04-15 Himeji Tekko Refine Co., Ltd., Himeji, Hyogo Verfahren zur rueckgewinnung nuetzlicher metalle aus dem von einem metallreinigenden huettenofen ausgebrachten staub

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5705611B2 (ja) * 2011-03-25 2015-04-22 株式会社日立ハイテクノロジーズ 画像の正置からの回転角度検知装置および方法

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0676374A (ja) * 1992-08-28 1994-03-18 Takeshi Sugai 立体記憶装置
JP2007102878A (ja) * 2005-09-30 2007-04-19 Toshiba Corp 記録読み取り装置

Family Cites Families (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3011378B2 (ja) 1991-07-16 2000-02-21 北川工業株式会社 電磁波シールド複合材料
JP3540935B2 (ja) 1997-03-31 2004-07-07 カウンスィル オブ サイエンティフィック アンド インダストリアル リサーチ 向上した論理装置
US5847565A (en) * 1997-03-31 1998-12-08 Council Of Scientific And Industrial Research Logic device
JP3521113B2 (ja) * 1998-03-27 2004-04-19 パイオニア株式会社 体積ホログラフィックメモリ光情報記録再生装置
JPH11337756A (ja) 1998-05-29 1999-12-10 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 多層導波路形再生専用メモリーカード
US7072275B2 (en) * 2001-12-04 2006-07-04 Landauer, Incorporated Optical single-bit recording and fluorescent readout utilizing aluminum oxide single crystals
AU2003294010A1 (en) * 2002-08-01 2004-03-19 Pioneer Corporation Hologram recording/reproducing device and hologram recording medium
JP4189879B2 (ja) * 2003-08-08 2008-12-03 インターナショナル・ビジネス・マシーンズ・コーポレーション 生成装置、生成方法、プログラム、及び記録媒体
US7315636B2 (en) * 2003-09-18 2008-01-01 Accuray, Inc. Generation of reconstructed images
JP2006244638A (ja) * 2005-03-04 2006-09-14 Sanyo Electric Co Ltd ホログラム再生装置、ホログラム再生方法
US7626913B2 (en) * 2005-03-31 2009-12-01 Fuji Photo Film Co., Ltd. Optical information recording method, optical information recording apparatus and optical information recording medium
US7626914B2 (en) * 2005-06-17 2009-12-01 Victor Company Of Japan, Ltd. Method for reproducing holographic information from an optical information recording medium
JP4407724B2 (ja) * 2007-06-18 2010-02-03 ソニー株式会社 記録再生装置、記録再生方法、再生装置、再生方法

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0676374A (ja) * 1992-08-28 1994-03-18 Takeshi Sugai 立体記憶装置
JP2007102878A (ja) * 2005-09-30 2007-04-19 Toshiba Corp 記録読み取り装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE3131898A1 (de) 1980-08-13 1982-04-15 Himeji Tekko Refine Co., Ltd., Himeji, Hyogo Verfahren zur rueckgewinnung nuetzlicher metalle aus dem von einem metallreinigenden huettenofen ausgebrachten staub

Also Published As

Publication number Publication date
US20110211436A1 (en) 2011-09-01
US8422350B2 (en) 2013-04-16
JPWO2010050370A1 (ja) 2012-03-29
WO2010050370A1 (ja) 2010-05-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN100595512C (zh) 界面位置测定方法及测定装置
JP5286246B2 (ja) 情報処理装置
CN1681015A (zh) 用于全息记录和读出数据的方法和装置
US8134905B2 (en) Information storage device and storage media
JP5211174B2 (ja) 情報処理装置及び記憶媒体
CN1697038A (zh) 三维盘式全息存储方法及系统
CN1973324A (zh) 全息数据存储中的相位共轭读出
CN101419809A (zh) 噪声降低的共孔全息存储系统
JP5450649B2 (ja) 情報格納装置
JP6035612B2 (ja) 光記録媒体及び光情報再生方法
JP5450857B2 (ja) 情報処理装置
US20080267022A1 (en) Method and System With Focus Control for Scanning an Information Carrier
TW200419550A (en) Scanning device including an objective lens formed of two materials
JP5745043B2 (ja) 光学デバイスの読み取り方法及びデバイス
JP5070024B2 (ja) 情報記憶装置及び記憶媒体
JP2008518247A (ja) 情報担体を走査する光学装置
US8406098B2 (en) Device for recording, erasing and reading data on a multi-layer optical disc
US20210325577A1 (en) Tunable plasmonic color device and method of making the same
TW200822104A (en) Method and system for adjusting the pitch of light spots used to read an information carrier
JP4105005B2 (ja) 二次元光情報再生装置
KR20240058854A (ko) 다층 광학 데이터 저장 매체를 판독하기 위한 판독 헤드 및 방법
JP6312417B2 (ja) 光情報再生方法、光情報再生装置、及び光情報記録媒体
De Hoog et al. Optical read-only-memory card system based on the Talbot effect
Yamakage et al. A new optical system for holographic memory applying a finite objective lens

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130129

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130225

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160301

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5211174

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees