JP6312417B2 - 光情報再生方法、光情報再生装置、及び光情報記録媒体 - Google Patents

光情報再生方法、光情報再生装置、及び光情報記録媒体 Download PDF

Info

Publication number
JP6312417B2
JP6312417B2 JP2013259044A JP2013259044A JP6312417B2 JP 6312417 B2 JP6312417 B2 JP 6312417B2 JP 2013259044 A JP2013259044 A JP 2013259044A JP 2013259044 A JP2013259044 A JP 2013259044A JP 6312417 B2 JP6312417 B2 JP 6312417B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
optical information
dimensional
recording medium
spatial light
light
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013259044A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015115085A (ja
Inventor
井上 光輝
光輝 井上
宏幸 高木
宏幸 高木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyohashi University of Technology NUC
Original Assignee
Toyohashi University of Technology NUC
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyohashi University of Technology NUC filed Critical Toyohashi University of Technology NUC
Priority to JP2013259044A priority Critical patent/JP6312417B2/ja
Publication of JP2015115085A publication Critical patent/JP2015115085A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6312417B2 publication Critical patent/JP6312417B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Holo Graphy (AREA)
  • Signal Processing For Digital Recording And Reproducing (AREA)
  • Optical Recording Or Reproduction (AREA)
  • Optical Head (AREA)

Description

本発明は、光情報再生方法、光情報再生装置、及び光情報記録媒体に関する。
近年、高度情報化社会の進展によって、多種多様なデータがやり取りされるようになり、例えば、2010年の世界のデータ量は、約1ZB〔ゼタバイト〕(=1000EB〔エクサバイト〕=1021B)と言われている。これに伴い、数十EBという多量のデータがデータセンタに保存されている。このデータ量は、今後急速に増え続け、10年後には数百EB以上に達するとの予測もある。そのため、超大容量、超高速のデータストレージシステムが求められている。
このような超大容量、超高速のデータストレージシステムに対応すべく、これまで、種々の記録媒体が開発されてきたが、従来の半導体メモリや光ディスクの延長線上では限界がある。
まず、長期間の保存に適した記録媒体としては、保存に電力を必要とせず、かつ長寿命であることが求められる。この点において、光ディスクを超大容量化、超高速化したものを開発することが望ましいと言える。しかし、例えば、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)等、既存の光ディスクは、多数のビットデータが、ピットとして2次元的に配置されており、これらのビットデータを時系列的に一つ一つ読み取ることにより、記録情報を再生することとなる。つまり、1パルスの光照射ごとに1ビットのデータを再生することとなる。それゆえ、記録できるデータ量が限られてしまい、また再生速度も限界がある。
そこで、光ディスクへの記録データの向上を図るために、2次元ページデータをホログラム記録することにより、大量のデータの保存を可能とする技術が開発されてきた(例えば特許文献1)。これにより、1パルスの参照光の照射により、2次元的に配列された多数のビットデータを再生することができる。それゆえ、データ記録量及びデータ再生速度を向上させることができる。
また、2次元ページデータを光ディスク上に多重記録することで、さらにデータ記録量を向上させる技術も開発されている(例えば特許文献2)。
さらに、2次元に配列した各データ点に複数の光の位相情報を乗せてホログラム記録した位相多値記録方法が提案されている(特許文献3)。この記録方法により記録されたホログラムを、多ビットの情報を持った点が2次元配列された2次元空間光として再生することができるようにすることにより、さらに記録データ量を向上させることができる。
特開平6−333233号公報 特開2000−268380号公報 特開2003−178460号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の光情報記録再生技術は、ビットデータを2次元的に配列したページデータを記録しているにすぎないため、記録できるデータ量を飛躍的に向上させることは困難である。また、特許文献2の技術のように、光ディスクの記録層に複数の2次元ページデータが多重に記録されていても、データを読み出すにあたっては、2次元ページデータを1ページごとに空間光として再生して、1ページごとに読み取る必要がある。それゆえ、大量のデータを高速で再生することには限界がある。
また、上記特許文献3に記載の光情報記録再生技術についても、位相で変調して多値記録できるビット数は限られ、記録容量及び再生速度には限界がある。
したがって、これまでの技術では、超大容量、超高速のデータストレージシステムに対応することが困難である。
本発明は、かかる背景に鑑みてなされたものであり、超大容量、超高速のデータストレージシステムに対応することができる光情報再生方法、光情報再生装置、光情報記録媒体を提供しようとするものである。
本発明の一態様は、干渉パターンが記録された光情報記録媒体から記録情報を再生する光情報再生方法であって、
上記光情報記録媒体には、多数のビットデータを3次元的に配列してなる3次元データモデルが、上記干渉パターンとしてホログラム記録されており、
上記光情報記録媒体に再生用参照光を照射することにより、再生用空間に、上記3次元データモデルを再現した3次元空間光を再生し、
該3次元空間光を、異なる複数の方向から撮影し、その撮影画像から上記3次元データモデルの各ビットデータを算出し、該ビットデータからなる上記記録情報を再生することを特徴とする光情報再生方法にある。
本発明の他の態様は、干渉パターンが記録された光情報記録媒体から記録情報を再生する光情報再生装置であって、
上記光情報記録媒体には、多数のビットデータを3次元的に配列してなる3次元データモデルが、上記干渉パターンとしてホログラム記録されており、
上記光情報記録媒体に再生用参照光を照射することにより、再生用空間に、上記3次元データモデルを再現した3次元空間光を再生する再生光学系と、
該3次元空間光を、異なる複数の方向から撮影する撮影手段と、
該撮影手段によって撮影された撮影画像から上記3次元データモデルの各ビットデータを算出するデータ算出手段と、
該データ算出手段によって得られた上記ビットデータからなる上記記録情報を出力するデータ出力手段と、を有することを特徴とする光情報再生装置にある。
本発明のさらに他の態様は、多数のビットデータを3次元的に配列してなる3次元データモデルが、干渉パターンとしてホログラム記録された光情報記録媒体であって、
再生用参照光が照射されることにより、上記3次元データモデルを再現した3次元空間光が、上記光情報記録媒体から離れた空間に再生されるよう構成されていることを特徴とする光情報記録媒体にある。
上記光情報再生方法においては、光情報記録媒体に再生用参照光を照射することにより、再生用空間に、3次元データモデルを再現した3次元空間光を再生する。そして、この3次元空間光を、異なる複数の方向から撮影し、その撮影画像から上記3次元データモデルの各ビットデータを算出し、該ビットデータからなる記録情報を再生する。それゆえ、3次元に配列した多数のビットデータを、一度に再生することができる。つまり、1パルスの再生用参照光の照射によって、3次元データモデルに含まれる多数のビットデータを一度に読み取り再生することができる。3次元データモデルは、ビットデータを3次元的に配列したものであるため、1次元あるいは2次元に配列されたビットデータのデータモデルとは異なり、大量のデータを含ませることができる。それゆえ、上記光情報再生方法によれば、大量のデータを高速で読み取ることができる。その結果、上記光情報再生方法を利用することにより、超大容量、超高速のデータストレージシステムを構築することができる。
また、上記光情報再生装置は、上記の再生光学系と撮影手段とデータ算出手段とデータ出力手段とを有する。これにより、上述の光情報再生方法を実現することができる。
また、上記光情報記録媒体は、上記光情報再生方法によって、そこに記録された記録情報を大量に高速にて読み出すことができる。換言すれば、上記光情報記録媒体によれば、高速で読み出すことができる状態で、大量の情報を保存しておくことができる。
以上のごとく、本発明によれば、超大容量、超高速のデータストレージシステムに対応することができる光情報再生方法、光情報再生装置、及び光情報記録媒体を提供することができる。
実施例1における、光情報再生方法の概要を示す説明図。 実施例1における、光情報再生装置のデータ算出手段による処理の概要を示す説明図。 実施例1における、光情報記録媒体への情報の記録手順の概要を示す説明図。 実施例1における、光情報記録媒体へ干渉パターンを記録する記録光学系の概要を示す説明図。 実験例における、単純立方格子状の3次元データモデルの斜視図。 実験例における、体心立方格子状の3次元データモデルの斜視図。 実験例における、面心立方格子状の3次元データモデルの斜視図。 実験例における、光情報再生方法の概要を示す説明図。 実験例における、単純立方格子状の3次元空間光の(a)正面画像、(b)斜視画像。 実験例における、体心立方格子状の3次元空間光の(a)正面画像、(b)斜視画像。 実験例における、面心立方格子状の3次元空間光の(a)正面画像、(b)斜視画像。 実施例2における、光情報再生方法の概要を示す説明図。 実施例3における、光情報再生方法の概要を示す説明図。 実施例3における、一つの撮影手段によって得られる撮影画像の説明図。 実施例4における、光情報再生方法の概要を示す説明図。
上記光情報記録媒体に記録された干渉パターンは、3次元データモデルの情報光と記録用参照光とを実際に記録媒体上で干渉させることによって記録することもできるし、計算機ホログラム(CGH:Computer Generated Hologram)のように計算によって得た干渉パターンを記録媒体上に記録することによって形成することもできる。
上記光情報再生方法において、上記再生用空間には、光散乱体を配置し、該光散乱体に上記3次元空間光を再生することが好ましい。この場合には、再生された3次元空間光を、あらゆる方向から撮影することが可能となる。つまり、上記光散乱体を用いずに、通常の空気中に3次元空間光を再生することもできるが、この3次元空間光を観察できる視野角は限られてしまう。したがって、この視野角の範囲で、異なる複数の方向から3次元空間光を撮影せざるを得ず、3次元空間光によって再現された3次元データモデルの各ビットデータを正確に読み取り難い場合も考えられる。これに対し、上記光散乱体において3次元空間光を再生することで、効果的に複数の方向(複数の光軸)から撮影することができ、3次元データモデルに含まれる多数のビットデータを正確に読み取り、膨大な記録情報を正確に再生することが可能となる。
また、上記光情報再生装置において、上記再生用空間には、光散乱体が配置され、該光散乱体に上記3次元空間光を再生することができるよう構成されていることが好ましい。これにより、上述のように、所望の複数の方向から3次元空間光を撮影することが可能となり、多数のビットデータからなる記録情報を正確に再生することができる。
上記光散乱体としては、例えば、透明ガラス中に多数の細かいパーティクルが不純物として散在した散乱体を用いることができる。この場合、パーティクルの大きさや分散間隔は、3次元空間光における一つのビットデータに対応する点よりも充分に小さいものとする。その他、光散乱体としては、例えば、蛍光ガラス等を用いることができる。
また、上記光情報記録媒体は、磁気光学効果を利用して情報を記録可能な磁気光学体からなることが好ましい。この場合には、長期にわたって安定してデータを保存することが可能となる。上記磁気光学体としては、例えば、多結晶磁性ガーネット膜を用いることができる。ただし、光情報記録媒体は、これに限られるものではなく、例えば、フォトポリマーを用いることもできるし、或いは、フォトニック結晶を用いることもできる。
(実施例1)
上記光情報再生方法、光情報再生装置、及び光情報記録媒体の実施例につき、図1〜図4を用いて説明する。
本例の光情報再生方法は、図1に示すごとく、干渉パターンMが記録された光情報記録媒体2から記録情報を再生する方法である。
光情報記録媒体2には、多数のビットデータを3次元的に配列してなる3次元データモデル11(図3参照)が、干渉パターンMとしてホログラム記録されている。
図1に示すごとく、光情報記録媒体2に再生用参照光Rを照射することにより、再生用空間に、3次元データモデル11を再現した3次元空間光110を再生する。
3次元空間光110を、異なる複数の方向から撮影し、その撮影画像から3次元データモデル11の各ビットデータを算出し、該ビットデータからなる記録情報を再生する。
上記の光情報再生方法を実現する装置として、本例の光情報再生装置1は、図1に示すごとく、再生光学系30と撮影手段41とデータ算出手段42とデータ出力手段43とを有する。
再生光学系30は、光情報記録媒体2に再生用参照光Rを照射することにより、再生用空間に、3次元データモデル11を再現した3次元空間光110を再生する。
撮影手段41は、3次元空間光110を、異なる複数の方向から撮影する。
データ算出手段42は、撮影手段41によって撮影された撮影画像から3次元データモデル11の各ビットデータを算出する。
データ出力手段43は、データ算出手段42によって得られたビットデータからなる記録情報を出力する。
再生光学系30は、再生用参照光Rを生成するための参照光生成手段3を有する。
本例において、撮影手段41は、複数配置されており、互いの光軸が非平行となるように配置されている。つまり、3次元空間光110を異なる複数の角度方向から撮影することができるように配置されている。撮影手段41は、例えばCMOSセンサ、CCDセンサ等によって構成することができる。
図3に示すごとく、3次元データモデル11は、ビットデータを3次元的に配列したモデルであり、ビットデータの「1」、「0」の情報を、例えば、点11pの有無によって表現したモデルである。つまり、3次元空間中において、3次元的に区分された各領域に、点11pが存在するか否かによって、多数のビットデータを表している。そして、これを3次元空間光110として再現したとき、ビットデータの「1」が存在する区域が輝点11Pとなる。このように、3次元データモデル11は、多数のビットデータ(例えば「00100010・・・・」)を、3次元的に表現しており、3次元空間光110はこれを3次元立体像として再現することができる。
本例において、光情報記録媒体2には、多結晶磁性ガーネット膜を用いることができる。すなわち、光情報記録媒体2としての光ディスクの記録層は、多結晶磁性ガーネット膜により構成されており、この記録層に、干渉パターンMが形成されている。光情報記録媒体2の記録層には、干渉パターンMが2次元的に多数形成されている。なお、図1においては、1つの干渉パターンMのみを表現して描いてある。各干渉パターンMに再生用参照光Rが照射されることにより、それぞれの干渉パターンMに応じた3次元空間光110が再生用空間に再生される。そして、光情報記録媒体2にホログラム記録された多数の干渉パターンMを、順次3次元空間光110として再生し、再生された3次元空間光110を、撮影手段41によって順次撮影すると共に、データ算出手段42及びデータ出力手段43によって多数のビットデータを読み取って、記録情報を再生する。
ここで、一つの干渉パターンMに対して、再生用参照光Rを1パルス照射することにより、一つの3次元空間光110が再生される。そして、この3次元再生光110には多数のビットデータ「1」に対応する多数の輝点が存在する。各輝点を、光軸が異なる複数の撮影手段41によって撮影することにより、異なる撮影画像が得られる。この異なる2つの撮影画像から、データ算出手段42が各輝点に対応する各ビットデータを算出する。データ出力手段43がこれらのビットデータからなる記録情報を再生出力する。
一つの干渉パターンMに対して行われる、この一連の工程は、光情報記録媒体2にホログラム記録された多数の干渉パターンMに対して、順次高速で連続的に行われる。これによって、膨大なビットデータからなる大量の記録情報が、超高速にて再生される。
なお、複数の干渉パターンMに対して再生用参照光Rを一度に照射して、複数の3次元空間光110を一度に再生し、これらを一度に撮影し、データ出力することも可能である。
また、本例においては、再生用空間には、特に光散乱体等を配置することもなく、空気中に3次元空間光110を結像させる。そして、撮影手段41は、3次元空間光110が結像される空間(再生用空間)に向かって光軸を合わせて配置してある。なお、この場合、3次元空間光110は、全方位から観察できるわけではなく、観察できる角度はある程度制限される。その観察できる視野角は、30度程度とすることができる。この約30度の視野角内に、複数の撮影手段41の光軸を配置している。
光情報記録媒体2への情報の記録は、例えば、次のようにして行うことができる。
まず、図3に示すごとく、記録したい情報を構成する多数のビットデータを、3次元データモデル11に変換する。そして、この3次元データモデル11を、干渉パターンMに変換する。この干渉パターンMを、光情報記録媒体2にホログラム記録する。
記録すべき干渉パターンMは、計算によって作成することができる。つまり、記録すべき一群のビットデータを3次元的に配列した3次元データモデル11が、3次元空間光110として再生されるような干渉パターンMを、計算によって作成する。
そして、光情報記録媒体2への干渉パターンMのホログラム記録には、図4に示すごとく、光情報記録媒体2と、空間光変調器(SLM)51と、両者の間に配置した一対の倍率調整レンズ52、53とを有する記録光学系を用いる。空間光変調器51には、記録すべき干渉パターンMと相似形に拡大した状態のパターン(拡大干渉パターンM0)を表示させる。そして、この空間光変調器51に光を入射させて変調させる。変調された記録光は、一対の倍率調整レンズ52、53を通り、光情報記録媒体2に照射される。これにより、光情報記録媒体2における記録層に、干渉パターンMが記録される。
このような記録方法によって干渉パターンMをホログラム記録された光情報記録媒体2から、3次元空間光110を再生するにあたっては、再生光学系30において対物レンズを必要としない。すなわち、図1に示すごとく、再生用参照光Rを干渉パターンMに照射して得られる回折光は、対物レンズ等を通すことなく、再生用空間に3次元空間光110を結像する。それゆえ、再生光学系30を簡素化することができるという利点もある。
また、光情報記録媒体2への干渉パターンMの記録は、上記の記録光学系(図4)を用いずに、以下のような方法によって行うこともできる。つまり、計算機ホログラムの手法により、3次元データモデル11を再現する3次元空間光110を再生できる干渉パターンMを計算によって得る。そして、この干渉パターンMを、レーザ光によって、そのまま、光情報記録媒体2の記録層に記録する。
その他、干渉パターンMが適切に記録できれば、光情報記録媒体2への記録方法は、特に限定されるものではない。
また、上述の空間光変調器51は、強度変調式であっても、位相変調式であってもよい。また、空間光変調器51における光変調素子として、フォトニック結晶を用いることもできる。
次に、本例の作用効果につき説明する。
上記光情報再生方法においては、光情報記録媒体2に再生用参照光Rを照射することにより、再生用空間に、3次元データモデル11を再現した3次元空間光110を再生する。そして、この3次元空間光110を、異なる複数の方向から撮影し、その撮影画像から3次元データモデル11の各ビットデータを算出し、該ビットデータからなる記録情報を再生する。それゆえ、3次元に配列した多数のビットデータを、一度に再生することができる。つまり、1パルスの再生用参照光Rの照射によって、3次元データモデル11に含まれる多数のビットデータを一度に読み取り再生することができる。3次元データモデル11は、ビットデータを3次元的に配列したものであるため、1次元あるいは2次元に配列されたビットデータのデータモデルとは異なり、大量のデータを含ませることができる。それゆえ、上記光情報再生方法によれば、大量のデータを高速で読み取ることができる。その結果、上記光情報再生方法を利用することにより、超大容量、超高速のデータストレージシステムを構築することができる。
また、上記光情報再生装置1は、再生光学系30と撮影手段41とデータ算出手段42とデータ出力手段43とを有する。これにより、上述の光情報再生方法を実現することができる。
また、上記光情報記録媒体2は、光情報再生方法によって、そこに記録された記録情報を大量に高速にて読み出すことができる。換言すれば、上記光情報記録媒体2によれば、高速で読み出すことができる状態で、大量の情報を保存しておくことができる。
以上のごとく、本例によれば、超大容量、超高速のデータストレージシステムに対応することができる光情報再生方法、光情報再生装置、及び光情報記録媒体を提供することができる。
(実験例)
本例は、図5〜図11に示すごとく、光情報再生方法の原理実証を行った実験例である。
すなわち、まず、3次元データモデルとして、図5に示す単純立方格子状の3次元データモデル11aと、図6に示す体心立方格子状の3次元データモデル11dと、図7に示す面心立方格子状の3次元データモデル11cとを作成する。これらの3次元データモデル11は、複数の球状のデータ点と、これらを繋ぐ複数の補助線とからなる。データ点の半径は5ピクセルである。格子の各辺を構成する補助線の長さは200ピクセルであり、太さは1ピクセルである。ここで、1ピクセルは、撮影手段41の1画素に相当し、13.6μmとしている。なお、本例において、撮影手段41にはCMOSを用いた。
これらの3次元データモデル11を、干渉パターンMとして光情報記録媒体2に記録した。記録方法としては、本例においては、コリニア式ホログラフィを用いた。なお、3次元データモデル11及び干渉パターンMは、コンピュータ上で得たものである。
そして、図8に示すごとく、光情報記録媒体2に記録された干渉パターンMに再生用参照光Rを照射して、3次元データモデル11を再現した3次元空間光110を、再生用空間に再生した。このとき用いる光情報再生装置101は、実施例1とほぼ同様の構成を有するが、再生用参照光Rを、記録面に対して垂直に照射する点が異なる。そのために、再生用空間と光情報記録媒体2との間に、ハーフミラー31を配置している。
これにより、再生用空間に結像した3次元空間光110を、光軸の異なる2つの撮影手段41によって撮影した。その撮影画像を、図9〜図11に示す。図9(a)、(b)の撮影画像が、単純立方格子状の3次元データモデル11a(図5)を再現した3次元空間光110の撮影画像である。図10(a)、(b)の撮影画像が、体心立方格子状の3次元データモデル11b(図6)を再現した3次元空間光110の撮影画像である。図11(a)、(b)の撮影画像が、面心立方格子状の3次元データモデル11c(図7)を再現した3次元空間光110の撮影画像である。また、図9(a)、図10(a)、図11(a)が、立方格子の一面の法線方向に略一致する方向から撮影した撮影画像(以下、適宜「正面画像」という。)である。図9(b)、図10(b)、図11(b)が、立方格子の一面の法線方向に対して斜め(上方及び右方に約10°傾斜)の方向から撮影した撮影画像(以下、適宜「斜方画像」という。)である。
図9〜図11から分かるように、3次元データモデル11(図5、図6、図7)を再現した3次元空間光110が、すべてのデータ点及び補助線に対応して、立体的に再現されていることが分かる。そして、3次元空間光110の正面画像(図9(a)、図10(a)、図11(a))と斜方画像(図9(b)、図10(b)、図11(b))とを得ることができた。したがって、これらの撮影画像41から、データ算出手段42及びデータ出力手段43を用いれば、3次元データモデル11の有する大量の記録情報を一度に読み取り、再生することができる。
(実施例2)
本例は、図12に示すごとく、再生用空間に光散乱体32を配置した光情報再生装置102の例である。
そして、光散乱体32に3次元空間光110を再生する。
光散乱体32としては、例えば、透明ガラス中に多数の細かいパーティクルが不純物として散在した散乱体を用いることができる。この場合、パーティクルの大きさや分散間隔は、3次元空間光110における一つのビットデータに対応する点よりも充分に小さいものとする。
本例において、光散乱体32は、円柱形状を有し、その軸方向が光情報記録媒体2の法線方向となるように配置されている。そして、撮影手段41は、光散乱体32に対して、互いに直交する3つの光軸から、3次元空間光110を撮影することができるように、3台配置されている。
なお、光散乱体32としては、例えば、蛍光ガラス等を用いることもできる。
その他は、実施例1と同様である。なお、本例又は本例に関する図面において用いた符号のうち、実施例1において用いた符号と同一のものは、特に示さない限り、実施例1と同様の構成要素等を表す。
本例の場合には、光散乱体32において3次元空間光110を再生するため、再生された3次元空間光110を、あらゆる方向から撮影することが可能となる。つまり、上記光散乱体32を用いずに、通常の空気中に3次元空間光110を再生することもできるが、この3次元空間光110を観察できる視野角は限られてしまう。したがって、この視野角の範囲で、異なる複数の方向から3次元空間光110を撮影せざるを得ず、3次元空間光110によって再現された3次元データモデル11の各ビットデータを正確に読み取り難い場合も考えられる。これに対し、光散乱体32において3次元空間光110を再生することで、効果的に複数の方向(複数の光軸)から撮影することができる。つまり、上記のように、互いに直交する3方向から、3次元空間光110を撮影することも可能となる。これにより、3次元データモデル11に含まれる多数のビットデータ110を正確に読み取り、膨大な記録情報を正確に再生することが可能となる。
その他、実施例1と同様の作用効果を有する。
(実施例3)
本例は、図13、図14に示すごとく、一つの撮影手段41によって、3次元空間光110を複数の方向から撮影することができるよう構成した光情報再生装置103の例である。
図13に示すごとく、光情報記録媒体2に対向配置された光散乱体32(再生用空間)に対して、光情報記録媒体2と光散乱体32との対向方向に直交する方向に、反射ミラー33が隣接配置されている。なお、以下において、光情報記録媒体2と光散乱体32との対向方向を、適宜Z方向といい、光情報記録媒体2に対して光散乱体32の位置する側を上方、その反対を下方として、適宜説明する。ただし、これは便宜的なものであり、特に上下関係を限定するものではない。
反射ミラー33は、三角柱形状を有する透明ガラスの斜面にアルミニウムを蒸着して反射面331を形成してなる。図14に示すごとく、本例において、反射ミラー33は、光散乱体32の周囲に4個配置されている。ただし、この個数は、特に限定されるものではない。
また、光散乱体32及び反射ミラー33の上方に、撮影手段41を配置している。撮影手段41の光軸はZ方向の下方を向いている。また、撮影手段41と光散乱体32との間に、透明ガラス等からなる光学距離調整手段34が配置されている。そして、本例においては、光情報記録媒体2の下方から、再生用参照光Rを照射して、干渉パターンMを透過させた透過回折光によって、光散乱体32(再生用空間)に3次元空間光110を結像させる。
上述の再生光学系30により、光散乱体32中に結像した3次元空間光110が散乱して進む光のうち、光散乱体32における側面から出射した光L1が、反射ミラー33によって上方へ進む。また、光散乱体32の上面から出射した光L2も上方へ進む。ここで、光散乱体32の上面から上方へ出射した光L2は光学距離調整手段34を透過することにより、反射ミラー33にて進路を変えられた光L1との間の光学距離が合うように、調整される。
これにより、撮影手段41によって撮影される撮影画像は、図14に示すごとく、3次元空間光110を、異なる5方向からそれぞれ観察される5つの画像121、122、123、124、125の集合体となる。つまり、一つの撮影手段41によって、3次元空間光110を異なる複数の方向から撮影した撮影画像を得ることができる。
その他は、実施例2と同様である。なお、本例又は本例に関する図面において用いた符号のうち、実施例1又は2において用いた符号と同一のものは、特に示さない限り、実施例1又は2と同様の構成要素等を表す。
本例の場合には、撮影手段41を一つとすることが可能となるため、装置の小型化、低コスト化を図ることができる。その他、実施例2と同様の作用効果を有する。
(実施例4)
本例は、図15に示すごとく、反射型のホログラム再生により3次元空間光110を光散乱体32中に再生する光情報再生装置104の例である。
本例の光情報再生装置104の基本構成は、実施例3に示した光情報再生装置103と同様であるが、光学距離調整手段34がハーフミラー340を兼ねた構成となっている。そして、このハーフミラー340に対して側方から再生用参照光Rを入射して、該再生用参照光Rの向きを下方へ向けることにより、光情報記録媒体2の干渉パターンMに対して上方から再生用参照光Rを照射する。これにより、光散乱体32内に、3次元空間光110を結像させる。
なお、本例の場合、光情報記録媒体2への干渉パターンMの記録は、コリニア式ホログラフィを用いて行うことができる。
その他は、実施例3と同様である。なお、本例又は本例に関する図面において用いた符号のうち、実施例3において用いた符号と同一のものは、特に示さない限り、実施例3と同様の構成要素等を表す。
本例の場合にも、撮影手段41を一つとすることが可能となるため、比較的低コストにて光情報再生装置104を提供することができる。その他、実施例3と同様の作用効果を有する。
1、101、102、103、104 光情報再生装置
11 3次元データモデル
110 3次元空間光
2 光情報記録媒体
3 参照光生成手段
30 再生光学系
41 撮像手段
42 データ算出手段
43 データ出力手段
M 干渉パターン
R 再生用参照光

Claims (5)

  1. 干渉パターンが記録された光情報記録媒体から記録情報を再生する光情報再生方法であって、
    上記光情報記録媒体には、多数のビットデータを3次元的に配列してなり、立方格子状に形成される3次元データモデルが、上記干渉パターンとしてホログラム記録されており、
    上記光情報記録媒体に再生用参照光を照射することにより、再生用空間に、上記3次元データモデルを再現した立方格子状の3次元空間光を再生し、
    該3次元空間光を、前記立方格子の一面の法線方向に略一致する方向、および該法線方向に対して斜め方向から撮影し、その撮影画像から上記3次元データモデルの各ビットデータを算出し、該ビットデータからなる上記記録情報を再生することを特徴とする光情報再生方法。
  2. 上記再生用空間には、円柱状の光散乱体を配置し、該光散乱体に上記3次元空間光を再生し、該光散乱体に対して直交する3つの光軸から上記3次元空間光を撮影することを特徴とする請求項1に記載の光情報再生方法。
  3. 干渉パターンが記録された光情報記録媒体から記録情報を再生する光情報再生装置であって、
    上記光情報記録媒体には、多数のビットデータを3次元的に配列してなり、立方格子状に形成される3次元データモデルが、上記干渉パターンとしてホログラム記録されており、
    上記光情報記録媒体に再生用参照光を照射することにより、再生用空間に、上記3次元データモデルを再現した立方格子状の3次元空間光を再生する再生光学系と、
    該3次元空間光を、前記立方格子の一面の法線方向に略一致する方向、および該法線方向に対して斜め方向から撮影する撮影手段と、
    該撮影手段によって撮影された撮影画像から上記3次元データモデルの各ビットデータを算出するデータ算出手段と、
    該データ算出手段によって得られた上記ビットデータからなる上記記録情報を出力するデータ出力手段と、を有することを特徴とする光情報再生装置。
  4. 上記再生用空間には、円柱状の光散乱体が配置され、該光散乱体に上記3次元空間光を再生し、上記撮影手段は、上記光散乱体に対して直交する3つの光軸から上記3次元空間光を撮影することができるよう構成されていることを特徴とする請求項3に記載の光情報再生装置。
  5. 多数のビットデータを3次元的に配列してなり、複数の球状のデータ点とこれらを繋ぐ複数の補助線とで形成される立方格子状の3次元データモデルが、干渉パターンとしてホログラム記録された光情報記録媒体であって、
    再生用参照光が照射されることにより、上記立方格子状を構成するデータ点および補助線からなる3次元データモデルを再現した3次元空間光が、上記光情報記録媒体から離れた空間に再生されるよう構成されていることを特徴とする光情報記録媒体。
JP2013259044A 2013-12-16 2013-12-16 光情報再生方法、光情報再生装置、及び光情報記録媒体 Active JP6312417B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013259044A JP6312417B2 (ja) 2013-12-16 2013-12-16 光情報再生方法、光情報再生装置、及び光情報記録媒体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013259044A JP6312417B2 (ja) 2013-12-16 2013-12-16 光情報再生方法、光情報再生装置、及び光情報記録媒体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015115085A JP2015115085A (ja) 2015-06-22
JP6312417B2 true JP6312417B2 (ja) 2018-04-18

Family

ID=53528741

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013259044A Active JP6312417B2 (ja) 2013-12-16 2013-12-16 光情報再生方法、光情報再生装置、及び光情報記録媒体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6312417B2 (ja)

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5694378A (en) * 1979-12-27 1981-07-30 Sony Corp Three-dimensional image generating apparatus
JPH081538B2 (ja) * 1986-05-31 1996-01-10 大日本印刷株式会社 カード及びその情報読み取り方法
JP2004259004A (ja) * 2003-02-26 2004-09-16 Seiko Epson Corp 三次元コードを用いたデータ処理装置、三次元コードを用いたデータ処理方法、三次元コードを用いたデータ処理プログラム、三次元コードを有する物品、タグ及び包装物
JP4984938B2 (ja) * 2007-02-07 2012-07-25 大日本印刷株式会社 光学素子およびその製造方法
JP2013092582A (ja) * 2011-10-24 2013-05-16 National Institute Of Information & Communication Technology 立体映像拡大投影装置
JP5450857B2 (ja) * 2013-03-07 2014-03-26 株式会社日立製作所 情報処理装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015115085A (ja) 2015-06-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR20150033501A (ko) 광시야각 홀로그래픽 디스플레이 장치
JP2005032309A (ja) 光情報記憶装置および光情報再生装置
JP5274959B2 (ja) 光情報記録装置および方法
US7952975B2 (en) Optical reproduction device, optical recording/reproduction device, and optical reproduction method
CN104798134B (zh) 光信息记录装置、光信息记录再现装置、光信息记录方法、光信息记录再现方法、和光学元件
JP2007149253A (ja) ホログラフィ用光ピックアップ装置
US7345799B2 (en) Optical recording medium and its use
JP2014098797A (ja) ホログラム記録再生装置及び方法
JP2005234579A (ja) ホログラフィックwormメモリに対するデータ記録/再生装置およびその方法
JP6312417B2 (ja) 光情報再生方法、光情報再生装置、及び光情報記録媒体
CN103578500A (zh) 光信息记录再现装置
US7428206B2 (en) Holographic information recording apparatus
JP2006260752A5 (ja)
JP2006260752A (ja) ホログラフィック記録用データページ画素整形
JP4669927B2 (ja) 光情報記録方法および光情報再生方法
JP2007305218A (ja) 角度多重ホログラム記録再生装置および角度多重ホログラム記録再生方法
KR100682257B1 (ko) 홀로그래픽 디지털 데이터 저장시스템의 기록 및 재생 장치
JP2004354713A (ja) 光情報記録再生装置
JP2006154603A (ja) ホログラム記録装置
JP6214415B2 (ja) ホログラムメモリ多重記録/再生方法およびホログラムメモリ多重記録/再生装置
JP2005043687A (ja) 画素マッチング方法および装置
KR20070016478A (ko) 홀로그래픽 디지털 데이터 기록 재생 장치의 공간 광변조기
JP4590635B2 (ja) 光情報再生方法、光情報再生装置、光情報記録再生方法及び光情報記録再生装置
KR101084091B1 (ko) 홀로그래픽 디지털 데이터 스토리지 시스템
JP2006201323A (ja) ホログラフィック情報記録方法、ホログラフィック情報記録装置、ホログラフィック情報再生方法、ホログラフィック情報再生装置及びホログラム記録媒体

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20161206

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170518

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170606

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170807

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20171205

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180202

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180220

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180320

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6312417

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150