JP2008309129A - 船外機 - Google Patents

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Abstract

【課題】排気通路内の負圧を解消して当該排気通路への水の浸入を防止できると共に、安全性及びエンジン性能を好適に確保できること。
【解決手段】エンジン11が縦置きに搭載され、このエンジンの周囲がエンジンカバー17にて覆われた船外機10において、エンジンのシリンダヘッド26の排気ポート36A〜36Dに連通する排気通路42を備えた排気マニホールド41が当該エンジンの側部に設けられ、エンジンカバー内で暖められた空気を排出するための排風孔58が当該エンジンカバーの上部のチルトアップハンドル57に形成されると共に、排気マニホールド41に一端67が、排風孔58へ至る排風路54の途中に他端68がそれぞれ接続されて、排気通路42内の負圧時に当該排気通路に空気を導入する空気導入路63が設けられたものである。
【選択図】 図4

Description

本発明は船外機に係り、特にエンジンの排気ポートに連通する排気通路へ空気を導入して、当該排気通路内の負圧を解消する構造を備えた船外機に関する。
船外機では、エンジンの排気が水中に排出されるため、排気通路内が負圧になったときに、この排気通路内に水が浸入してしまうことがある。
この水の浸入を防止するために、特許文献1に記載の船外機では、排気通路に連通して空気補給通路及びチェックバルブを備え、排気通路内の負圧時にエンジンカバー内の空気を排気通路内へ導き、この排気通路の負圧を解消して、当該排気通路内への水の浸入を防止している。
また、特許文献2及び3に記載の船外機では、空気導入路の一端がエンジンの排気通路に接続され、他端が吸気通路の上流側に接続されて、排気通路内の負圧時に吸気通路を流れる空気を排気通路へ導いて、この排気通路内の負圧を解消している。この空気導入路の一端は、多気筒エンジンにおいて最下部のシリンダの中心軸よりも低い位置で排気通路に接続されている。
実公昭56−44638号公報 特開平7−215294号公報 特開2002−349257号公報
特許文献1に記載の発明では、チェックバルブが万一故障した場合に、排気通路内の高温の排気がエンジンカバー内へ直接排出されてしまい、安全上支障がある。
また、特許文献2及び3に記載の船外機では、空気導入路の一端が最下部のシリンダの中心軸よりも低い位置で排気通路に接続されていることから、排気通路内への急激な水の浸入によって、空気導入路の一端よりも上の位置まで水が浸入してしまう可能性がある。この場合には、空気導入路による空気の導入が不充分となり、排気通路内の負圧の解消が十分期待できない恐れがある。
また、空気導入路の一端が上述のように低い位置で排気通路に接続されたことで、チェックバルブ等の排気導入バルブの故障時に排気通路内に浸入した水が当該空気導入バルブに到達して、このバルブの耐久性が低下してしまう恐れがある。
更に、空気導入路の他端が吸気通路の上流側に接続されたので、空気導入バルブの閉弁時であっても、排気の熱が吸気通路へ伝熱されて吸気が温められ、エンジン性能上好ましくない。
本発明の目的は、上述の事情を考慮してなされたものであり、排気通路内の負圧を解消して当該排気通路への水の浸入を防止できると共に、安全性及びエンジン性能を好適に確保できる船外機を提供することにある。
本発明は、エンジンが縦置きに搭載され、このエンジンの周囲がエンジンカバーにて覆われた船外機において、上記エンジンのシリンダヘッドの排気ポートに連通する排気通路を備えた排気部が当該エンジンの側部に設けられ、上記エンジンカバー内で暖められた空気を排出するための排風孔が当該エンジンカバーの上部に形成されると共に、上記排気部に一端が、上記排風孔の近傍に他端がそれぞれ接続されて、上記排気部における上記排気通路内の負圧時に当該排気通路に空気を導入する空気導入路が設けられたことを特徴とするものである。
本発明によれば、排気通路内の負圧が解消されて、この排気通路への水の浸入を防止できる。また、排気通路内の排気が万一空気導入路へ逆流したときにも、この排気が排風孔を経てエンジンカバー外へ排出されるので、安全性を好適に確保できる。更に、排気の熱が空気導入路及び排風孔を経てエンジンカバー外へ排熱されるので、排気の熱により吸気が温められず、エンジン性能を好適に確保できる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を、図面に基づき説明する。
[A]第1の実施の形態(図1〜図5)
図1は、本発明に係る船外機の第1の実施の形態について、一部を破断して示す左側断面図である。図3は、図1のエンジン及びエンジンホルダを示す斜視図である。
図1に示す船外機10はエンジンホルダ12を備え、このエンジンホルダ12にエンジン11が搭載される。エンジンホルダ12の下部にオイルパンブロック13、ドライブシフトハウジング14及びギアケース15が順次組み付けられている。エンジン11からドライブシフトハウジング14の途中までが合成樹脂製のカバー16により覆われ、このうちエンジン11を覆うものがエンジンカバー17である。
エンジンホルダ12とドライブシャフトハウジング14にはパイロットシャフト18の上下両端部が固定され、このパイロットシャフト18がスイベルブラケット19に左右(水平)方向に回転自在に支持される。このスイベルブラケット19は、スイベルシャフト20を介してクランプブラケット21に上下(鉛直)方向に回転自在に支持され、このクランプブラケット21が船体の船尾部22に固定される。これにより、船外機10は、水平方向及び鉛直方向に旋回可能に船尾部22に取り付けられる。
エンジン11は4サイクル多気筒エンジン、例えば4サイクル直列4気筒エンジンであり、そのクランクシャフト(不図示)を鉛直方向に向け、気筒としてのシリンダ23A、23B、23C、23D(図4)を水平方向に向けて縦置きに配置される。更にエンジン11は、船外機10の前側から後側へ向かってクランクケース24、シリンダブロック25、シリンダヘッド26及びヘッドカバー27が順次組み付けられて構成される。
エンジン11におけるクランクシャフトの回転は、図示しないにドライブギア及びドリブンギアを経てドライブシャフト28に伝達される。このドライブシャフト28は、エンジンホルダ12、オイルパンブロック13、ドライブシャフトハウジング14及びギアケース15内を鉛直方向に延在して設けられ、ギアケース15内のベベルギア機構29に噛み合う。従って、クランクシャフトの回転力は、ドライブシャフト28及びベベルギア機構29を経て、このベベルギア機構29に回転一体に結合されたプロペラシャフト30へ伝達され、プロペラ31を回転させる。このプロペラ31の回転は、常に一方向に回転するドライブシャフト28の回転が前後進切換機構32により正逆に切り換えられることによって正転または逆転し、船体を前進または後進させる。
図4に示すように、エンジン11のシリンダブロック25内にシリンダ23A、23B、23C、23Dが設けられる。これらのシリンダ23A〜23Dは、それぞれの中心軸Oa、Ob、Oc、Odを船外機10の前後(水平)方向として船外機10の鉛直方向に配列され、それぞれに図示しないピストンを収容する。また、エンジン11のシリンダヘッド26には、各シリンダ23A、23B、23C、23Dに整合して燃焼室(不図示)が形成されると共に、各燃焼室に連通して吸気ポート(不図示)及び排気ポート36A、36B、36C、36Dが形成される。
シリンダヘッド26には、各吸気ポートへ燃料を噴射する図示しないフューエルインジェクタが取り付けられると共に、各吸気ポート、各排気ポート36A、36B、36C、36Dをそれぞれ開閉する吸気バブル、排気バルブ(共に図示せず)が設けられる。更に、シリンダヘッド26には、これらの吸気バルブ及び排気ブルブを操作する動弁機構(不図示)が設置される。この動弁機構等がヘッドカバー27にて覆われる。
尚、前記クランクシャフトは、クランクケース24とシリンダブロック25にて形成されるクランク室内に配設され、コンロッド(不図示)を介してシリンダ23A、23B、23C、23D内の各ピストンに連結される。各燃焼室内での燃料の燃焼によりピストンが往復運動し、この運動がクランクシャフトにより回転運動に変換されてドライブシャフト28(図1)へ伝達される。
図3に示すように、エンジン11の周囲には、右側に吸気装置33等が、左側に排気装置34及びスタータ装置35等がそれぞれ配置される。
吸気装置33は、吸気導入路37、サージタンク及び吸気マニホールド(共に図示せず)などから構成される。吸気導入路37は後に詳説するが、エンジンカバー17の吸気導入口38(図1)から取り込まれた外気を、導入口39を経て導入し、吸気孔40の下流側に接続されるスロットルボディ(不図示)を介してサージタンクへ導く。また、吸気マニホールドは、サージタンクとシリンダヘッド26の各吸気ポートとを連通し、吸気を各吸気ポートへ導く。
また、排気装置34は、図4に示すように、排気集合部としての排気マニホールド41が、エンジン11におけるシリンダブロック25の側部に鉛直方向に延在して設けられたものであり、排気ポート36A、36B.36C及び36Dに連通する排気通路42を備える。この排気マニホールド41の排気通路42は、エンジンホルダ12に形成された排気排出口43にも連通して、エンジン11の排気ポート36A、36B、36C及び36Dからの排気を集合させて排気排出口43へ導く。
排気は、排気マニホールド41の排気排出口43から、図1に示すオイルパンブロック13の図示しない排気通路を経て、ドライブシャフトハウジング14の図示しない排気膨張室に導かれて膨張して消音される。その後、排気は主に、ギアケース15においてプロペラシャフト30の周囲に形成された排気通路44を通って水中へ排出される。
前記エンジン11は水冷式であり、例えば海水を冷却水として利用する。つまり、図1に示すように、ドライブシャフト28により駆動されるウォーターポンプ45により、ギアケース15に設けられた取水口46から冷却水が取り込まれる。この冷却水は、ウォータチューブ47を経て、エンジンホルダ12に形成された図示しない冷却水通路に導かれ、シリンダブロック25における各シリンダ23A、23B、23C、23D周りのウォータジャケット(不図示)、及びシリンダヘッド26における各燃焼室周りのウォータジャケット(不図示)へ導かれて、これらのシリンダ23A〜23D及び燃焼室を冷却する。
また、エンジンホルダ12の冷却水通路に導かれた冷却水は、図4に示すように、シリンダブロック25において排気マニホールド41の排気通路42周囲に形成されたウォータジャケット48、及びシリンダヘッド26において各排気ポート36A、36B、36C、36Dの周囲に形成されたウォータジャケット49へ導かれ、これらの排気通路42及び排気ポート36A〜36Dを冷却する。尚、図3中の符号50は、ウォータジャケット48及び49を形成するためのウォータジャケット用リッドである。
シリンダ23A〜23D、燃焼室、排気マニホールド41の排気通路42及び排気ポート36A〜36Dを冷却した冷却水は、エンジンホルダ12の他の冷却水通路を経て、図1に示すドライブシャフトハウジング14の排気膨張室へ流下し、ギアケース15のプロペラシャフト30周囲の排気通路44から水中へ排水される。ここで、上述の冷却水通路には、図示しないサーモスタット等が介在されて、水温により冷却水の流れが制御される。
図4に示すように、前記エンジン11では、図示しないクランクシャフトの上端部にフライホイールマグネット51が取り付けられて発電がなされ、このフライホイールマグネット51がマグネットカバー52により覆われている。エンジンカバー17内、特にマグネットカバー52内で暖められた空気の熱を排熱するために、フライホイールマグネット51にベンチレーションファン53が一体に形成されると共に、マグネットカバー52に排風路54が連設される。ベンチレーションファン53の回転によりエンジンカバー17内、特にマグネットカバー52内で暖められた空気が、矢印Aの如く排風路54内を流れ、この排風路54の第1排出口55とエンジンカバー17の第2排出口56とを経て、図1に示すチルトアップハンドル57の排風孔58から大気中へ排出される。
ここで、排風路54は、図3に示すように、前記吸気導入路37と一体に設けられる。つまり、上方開口が蓋60により閉塞される流路ケース59の右側に吸気導入路37が形成され、左側に排風路54が形成される。吸気導入路37の導入口39、吸気孔40は、それぞれ流路ケース59の後方側、前方側に設けられる。また、排風路54の第1排出口55は、流路ケース59の蓋60における後方側に開口される。
また、エンジンカバー17には、図1及び図2に示すように、上部後方側に、チルトアップハンドル57装着用の凹部61が形成され、この凹部61の底面62に第2排出口56が開口される。この第2排出口56は、排風路54の第1排出口55に対応して形成されると共に、凹部61に装着されるチルトアップハンドル57の排風孔58近傍に位置付けられる。従って、排風路54は、ベンチレーションファン53から排風孔58へ至る流路となっている。
ところで、上述のような船外機10にあっては、図4に示すエンジン11の回転数が急激に低下したときなどに排気マニホールド41の排気通路42内が負圧になり、これにより海水等が、ギアケース15の排気通路44(図1)及びドライブシャフトハウジング14の排気膨張室などを経て排気通路42内へ浸入する恐れがある。これを阻止するために、当該エンジン11には、排気通路42の負圧時に当該排気通路42内へ空気を導入して負圧を解消する空気導入路63が設置されている。
この空気導入路63の一端67は、排気マニホールド41の排気通路42において、側面視で最上部のシリンダ23Aの中心軸Oaよりも高い位置に接続される。また、空気導入路63の他端68は、排風路54を形成する流路ケース59において、排風路54の途中に接続される。この空気導入路63の他端68は、チルトアップハンドル57の排風孔58に近い位置で排風路54に接続されることが好ましい。
空気導入路63内には、排気通路42内の正圧時に閉弁状態を保ち、図5に示す排気通路42内の負圧時に開弁状態となる空気導入バルブとしてのチェックバルブ64が配置されている。このチェックバルブ64の開弁操作により、排風路54を流れる空気が、図5の矢印Bに示すように排気通路42内へ導入されて、この排気通路42内の負圧が解消される。また、空気導入路63の周囲にはウォータジャケット65が形成される。このウォータジャケット65内を冷却水が流れることで、空気導入路63の内部、特にチェックバルブ64が冷却される。ここで、空気導入路63のうち、チェックバルブ64を収容する部分はバルブアッセンブリ69とされ、このバルブアッセンブリ69内にウォータジャケット65が設けられてもよい。
尚、排気マニホールド41の排気通路42には、エンジンホルダ12の排気排出口43近傍に触媒66が配置される。この触媒66は、例えば白金、ロジウムまたはパラジウムなどからなり、排気通路42内を流れる排気中の有害物質、例えば一酸化炭素(CO)や炭化水素(CH)、窒素酸化物(NOx)などの酸化還元を促進し、これらを二酸化炭素(CO)や水(HO)、窒素(N)などに変化させて無害化する。
以上のように構成されたことから、本実施の形態によれば、次の効果(1)〜(9)を奏する。
(1)シリンダヘッド26の排気ポート36A〜36Dに連通する排気マニホールド41の排気通路42内の負圧時に、空気導入路63のチェックバルブ64が開弁されて、排気通路42内に空気導入路63から排風路54内の空気が導入されることから、排気通路42内の負圧が解消されて、この排気通路42内への水の浸入を防止できる。
(2)空気導入路63の他端68が、ベンチレーションファン53から、エンジンカバー17に装着されるチルトアップハンドル57の排風孔58へ至る排風路54の途中に接続されたことから、空気導入路63内に配置されたチェックバルブ64の万一の故障時に、空気導入路63内に排気通路42からの排気が逆流しても、この排気は排風路54を経てチルトアップハンドル57の排風路58からエンジンカバー17外の大気中へ強制的に排出されるので、安全性を確保できる。
(3)空気導入路63の他端68が排風孔58に至る排風路54に接続されたことから、排気の熱が排風路54を経て排風孔58からエンジンカバー17外へ排熱される。このため、排気の熱により吸気装置33の吸気が温められず、エンジン11の性能を好適に確保できる。
(4)空気導入路63の他端68が、ベンチレーションファン53から排風路58へ至る排風路54の途中に接続されたことから、エンジン11の回転数が低下してベンチレーションファン53によるベンチレーション機能が低下する場合でも、このときには排気通路42内に負圧が発生して、排風路54から空気導入路63を経て排気通路42内へ空気が導入されることで、ベンチレーションファン53によるベンチレーション機能の低下を補うことができる。
(5)空気導入路63の一端67が最上部のシリンダ23Aの中心軸Oaよりも高い位置で排気マニホールド41の排気通路42に接続されたことから、排気通路42の負圧時に、この排気通路42内へ万一水が浸入しても、この水が空気導入路63の一端67に確実に至らず、従って、空気導入路63による空気導入機能を良好に維持できる。
(6)空気導入路63の一端67が最上部のシリンダ23Aの中心軸Oaよりも高い位置で排気マニホールド41の排気通路42に接続されたことから、チェックバルブ64の万一の故障時に排気通路42内に水が浸入したときにも、この水が空気導入路63内のチェックバルブ64に確実に到達せず、このチェックバルブ64の耐久性を向上させることができる。
(7)空気導入路63の一端67は、最上部のシリンダ23Aの中心軸Oaよりも高い位置で排気マニホールド41の排気通路42に接続されたことで、排風路54に接続された空気導入路63の他端68に近づく。このため、この空気導入路63は全長が短くなり、コンパクト化を実現できる。
(8)空気導入路を63の一端67が最上部のシリンダ23Aの中心軸Oaよりも高い位置で排気マニホールド41の排気通路42に接続されたことから、空気導入路63の一端67が、排気通路42内を排気排出口43へ向かって下方へ流れる排気の抵抗にならず、従ってエンジン11の性能を良好に確保できる。
(9)排気マニホールド41の排気通路42の負圧時に、空気導入路63から排風路54内の空気が排気通路42内へ導入されて、この排気通路42の負圧が解消され、この排気通路42内への水の浸入が防止されるので、この排気通路42内に配置された高温状態の触媒66への水の付着を回避できる。この結果、触媒66の損傷を防止できる。
尚、本実施の形態の変形形態として、空気導入路63の一端67は、排気マニホールド41の排気通路42において、側面視で最下部のシリンダ23Dの中心軸Odによりも高い位置で接続されてもよい。この場合空気導入路63は、一端67が触媒66に近い位置で接続されることになり、排風路54を流れる空気を触媒66の近傍において排気通路42内へ導入することになる。従って、この変形形態においては、次の効果(10)〜(12)を奏する。
(10)空気導入路63の一端67が最下部のシリンダ23Dの中心軸Odよりも高い位置で排気マニホールド41の排気通路42に接続されたことから、この排気通路42内を下方から万一水が浸入しても、この場合においても、上記水が空気導入路63の一端67に至らず、空気導入路63による空気導入機能を良好に確保できる。
(11)空気導入路63に設けられたチェックバルブ64の万一の故障時に排気マニホールド41の排気通路42内に水が浸入したときにも、空気導入路63の一端67が最下部のシリンダ23Dの中心軸Odよりも高い位置で排気通路42に接続されたことで、この場合においても、上記水がチェックバルブ64に到達することがなく、このためチェックバルブ64の耐久性を向上させることができる。
(12)空気導入路63の一端67が触媒66に近い位置において排気マニホールド61の排気通路42に接続されることになるので、この触媒66へ空気導入路63から空気が導入されることで触媒66の機能が高まり、排気浄化性能を向上させることができる。
[B]第2の実施の形態(図6)
図6は、本発明に係る船外機の第2の実施の形態におけるエンジン及びエンジンホルダであって一部を破断して示し、チェックバルブの開弁状態を示す側面図である。この第2の実施の形態において、前記第1の実施の形態と同様な部分は、同一の符号を付して説明を簡略化し、または省略する。
本実施の形態の船外機70が前記実施の形態の船外機10と異なる点は、空気導入路71の一端72の接続位置と、排気集合部としての排気マニホールド73の排気通路の構造と、触媒66の配置位置などである。
つまり、排気マニホールド73は、排気ポート36A、36B、36C、36Dに接続される第1排気通路74と、エンジンホルダ12の排気排出口43に接続される第2排気通路75と、これらの第1排気通路74及び第2排気通路75を連結する連結路76とを有してなり、この連結路76内に触媒66が配置される。これらの第1排気通路74、第2排気通路75及び連結路76はシリンダブロック25に形成され、このシリンダブロック25には、第1排気通路74及び第2排気通路75の周囲にウォータジャケット77が形成される。このウォータジャケット77内を流れる冷却水により、第1排気通路74及び第2排気通路75の内部が冷却される。
連結路76は、触媒66を収容配置することで、触媒保持部としても機能する。この連結路76は更に、触媒66をシリンダブロック25において、最上部のシリンダ23Aの中心軸Oaと最下部のシリンダ23Dの中心軸Odとの間に配置する。そして、空気導入路71の一端72は連結路76に接続されて、触媒66の近傍に位置付けられる。これにより、空気導入路71のチェックバルブ64の開弁時に空気導入路71の他端68を経て導入される排風路54内の空気は、矢印Cの如く、連結路76内の触媒66へ導かれた後、第1排気通路74及び第2排気通路75へ導入されて、これらの第1排気通路74、第2排気通路75及び連結路の76内の負圧が解消される。
また、本実施の形態では、空気導入路71においてチェックバルブ64を収容するバルブアッセンブリ78が、空気マニホールド73の連結路76に一体に構成されてもよい。このバルブアッセンブリ78はウォータジャケット79を備え、このウォータジャケット79内を流れる冷却水によって特にチェックバルブ64が冷却される。
従って、本実施の形態によれば、前記第1の実施の形態の効果(1)〜(4)、(10)及び(11)を奏するほか、次の効果(13)及び(14)を奏する。
(13)触媒66を収容する排気マニホールド73の連結路76に空気導入路71の一端72が接続されて、この触媒76近傍に空気が導入されることで、触媒66の機能が高まり排気浄化性能を向上させることができる。
(14)空気導入路71からの空気の導入により排気マニホールド73の第1排気通路74、第2排気通路75及び連結路76内の負圧が解消されて、これらの排気通路74、75及び連結路76内への水の浸入が防止され、更に、触媒66が最上部のシリンダ23Aの中心軸Oaと最下部のシリンダ23Dの中心軸Odとの間の高い位置に配置される。これらのことから、触媒66への水の付着が確実に防止されて、触媒66の信頼性を好適に確保することができる。
以上、本発明を上記実施の形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、上記両実施の形態では、空気導入路63及び71の他端68は、ベンチレーションファン53からチルトアップハンドル57の排風孔58へ至る排風路54の途中に接続されるものを述べたが、排風路54を介することなく直接排風孔58の近傍位置に配置されてもよい。このように、空気導入路63及び71の他端68が排風孔58の近傍に直接配置されることで、特に、空気導入路63及び71のチェックバルブ64が万一故障して排気通路42、連結路76内の排気が空気導入路63、71内へ逆流したときにも、この排気を排風孔58から大気中へ排出することができるので、安全性を高めることができる。
また、前記第1の実施の形態において、空気導入路63のうちチェックバルブ64を収容するバルブアッセンブリは、シリンダブロック25またはシリンダヘッド26に一体構造に構成されてもよい。この場合には、第2の実施の形態のバルブアッセンブリ78の場合と同様に、空気導入路63の構造を簡略化できると共に、チェックバルブ64の組み付けが容易となるので、このチェックバルブ64の信頼性を向上させることができる。
本発明に係る船外機の第1の実施の形態について、一部を破断して示す左側断面図。 図1のエンジンカバーを、チルトアップハンドルを除いて示す平面図。 図1のエンジン及びエンジンホルダを示す斜視図。 図3のエンジン等であって一部を破断して示し、チェックバルブの閉弁状態を示す側面図。 図3のエンジン等であって一部を破断して示し、チェックバルブの開弁状態を示す側面図。 本発明に係る船外機の第2の実施の形態におけるエンジン及びエンジンホルダであって一部を破断して示し、チェックバルブの開弁状態を示す側面図。
符号の説明
10 船外機
11 エンジン
17 エンジンカバー
34 排気装置
41 排気マニホールド(排気集合部)
42 排気通路
51 フライホイールマグネット
53 ベンチレーションファン
54 排風路
57 チルトアップハンドル
58 排風孔
63 空気導入路
64 チェックバルブ
66 触媒
67 一端
68 他端
70 船外機
71 空気導入路
72 一端
73 排気マニホールド(排気集合部)
74 第1排気通路
75 第2排気通路
76 連結路

Claims (6)

  1. エンジンが縦置きに搭載され、このエンジンの周囲がエンジンカバーにて覆われた船外機において、
    上記エンジンのシリンダヘッドの排気ポートに連通する排気通路を備えた排気部が当該エンジンの側部に設けられ、上記エンジンカバー内で暖められた空気を排出するための排風孔が当該エンジンカバーの上部に形成されると共に、
    上記排気部に一端が、上記排風孔の近傍に他端がそれぞれ接続されて、上記排気部における上記排気通路内の負圧時に当該排気通路に空気を導入する空気導入路が設けられたことを特徴とする船外機。
  2. 上記エンジンが多気筒エンジンであり、排気部は、上記多気筒エンジンのシリンダヘッドにおける各排気ポートからの排気を集合させる排気通路を備えた排気集合部であり、上記空気導入路の一端が、側面視において最下部の気筒よりも高い位置で排気集合部に接続されたことを特徴とする請求項1に記載の船外機。
  3. 上記空気導入路の一端が、側面視において最上部の気筒よりも高い位置で排気集合部に接続されたことを特徴とする請求項2に記載の船外機。
  4. 上記エンジンの上部にベンチレーションファンが設けられ、このベンチレーションファンからエンジンカバーの排風孔へ至る排風路の途中に、空気導入路の他端が接続されたことを特徴とする請求項1に記載の船外機。
  5. 上記排気通路内に触媒が配設され、この触媒の近傍に空気導入路の一端が接続されたことを特徴とする請求項1に記載の船外機。
  6. 上記排気集合部の排気通路内で、側面視において最上部の気筒と最下部の気筒との間に触媒が配設され、この触媒の近傍に空気導入路の一端が接続されたことを特徴とする請求項2に記載の船外機。
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