JP2008308745A - 熱間鍛造金型及びその製造方法 - Google Patents

熱間鍛造金型及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】靭性等の基本特性を確保しつつ、耐摩耗性に優れた熱間鍛造金型及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】熱間鍛造金型は、質量%で、C:0.32〜0.42%、Si:0.3%以下、Mn:0.3〜1.5%、Ni:0.5%以下、Cr:4.0〜6.0%、V:0.2〜1.0%、Mo+1/2W:0.8〜2.0%、及び、N:0.005〜0.04%を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる。この場合に、更に、質量%で、Co:0.1〜1.0%を含有し、更に、Cu:0.1〜1.0%を含有することができる。そして、熱間鍛造金型の表面には酸化膜が形成されているとよい。この酸化膜は熱処理により形成させればよい。
【選択図】図2

Description

本発明は、熱間鍛造金型及びその製造方法に関し、更に詳しくは、優れた耐摩耗性と耐割れ性を備えた熱間鍛造金型及びその製造方法に関する。
熱間鍛造金型の一般的な損傷形態は、割れと摩耗の複合である。従って、耐割れ性(破壊靭性値、疲労強度)と熱間での耐摩耗性(高温強度)の向上が、型の長寿命化に不可欠となる。従来、熱間鍛造金型、熱間プレス型、ダイカスト金型、アルミニウム押出し加工用ダイス等の各種工具鋼等の用途の材料としては、JIS SKD61に代表される5Cr系熱間ダイス鋼が安価であることから多く用いられてきた。
しかしながら、JIS SKD61は、V量が若干過剰であるため、これに起因して縞状偏析や靭性の異方性を大きくするという問題(特許文献1)や、製造工程で粗大なVC(一次炭化物)が晶出しやすく、疲労破壊が助長されるという問題(特許文献2)が指摘されていた。
そこで、特許文献1では、V量を低減させることにより、縞状偏析をなくし、靭性の異方性を小さくした熱間工具鋼が開示されている。また、特許文献2では、Si量を0.05%以下に低減することにより、巨大な一次炭化物が鋼中に残存せず、強度、靭性等において優れた特性を有する合金工具鋼が開示されている。また、非特許文献1では、型寿命の延長を目的として低Siかつ高Mo化した鋼が提案されている。
特開平5−148589 特公平7−017986 型技術、Vol.19,No.1(2004)、p.100
しかしながら、上記従来鋼による熱間鍛造金型の場合、高温の被鍛材との接触による鍛造面の軟化は、耐ヒートクラック性や耐摩耗性などを低下させる他、塑性流動の程度を大きくするという問題があった。そして、塑性流動による発熱は、さらなる軟化を引き起こし、摩耗を促進して型寿命を低下させるという問題があった。
また、非特許文献1の鋼は、耐摩耗性が改善される一方で、高Mo化の弊害として破壊靭性値が低下するという問題があった。
更に、MoやVは希少金属であり、代替材料により特性向上することが望まれる。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、靭性等の基本特性を確保しつつ、耐摩耗性に優れた熱間鍛造金型及びその製造方法を提供することである。
上記課題を解決するために、本発明に係る熱間鍛造金型は、質量%で、C:0.32〜0.42%、Si:0.3%以下、Mn:0.3〜1.5%、Ni:0.5%以下、Cr:4.0〜6.0%、V:0.2〜1.0%、Mo+1/2W:0.8〜2.0%、及び、N:0.005〜0.04%を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなることを要旨とする。この場合、更に、質量%で、Co:0.1〜1.0%を含有してもよく、更に、Cu:0.1〜1.0%を含有してもよい。これらの熱間鍛造金型の表面には、酸化膜が形成されていることが望ましい。
上記課題を解決するために、本発明に係る熱間鍛造金型の製造方法は、質量%で、C:0.32〜0.42%、Si:0.3%以下、Mn:0.3〜1.5%、Ni:0.5%以下、Cr:4.0〜6.0%、V:0.2〜1.0%、Mo+1/2W:0.8〜2.0%、及び、N:0.005〜0.04%を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる鋼を粗加工し、焼入れ焼戻しを行った後、仕上げ加工を施すことにより得られる熱間鍛造金型に、150℃〜700℃で追加の熱処理を施すことを要旨とする。この場合に用いる鋼は、更に、質量%で、Co:0.1〜1.0%を含有するものでもよく、更に、Cu:0.1〜1.0%を含有するものでもよい。
本発明に係る熱間鍛造金型は、上記成分組成を備えたものであるから、靭性等の基本特性をJIS SKD61と同等に確保しつつ、従来工具鋼より優れた耐摩耗性が得られるという効果がある。そして、熱処理により形成される酸化膜や、鍛造中の熱付加により形成される酸化膜は、密着性が良く、潤滑性が良いため、保護膜として機能し、鍛造における金型の塑性流動を緩和し、その加工発熱に伴う軟化を抑制するため、耐摩耗性を向上させるという効果がある。
本発明に係る熱間鍛造金型の製造方法は、上記成分組成を備えた鋼を粗加工し、必要な硬さに調質した後、仕上げ加工を施すことにより得られる熱間鍛造金型に、150℃〜700℃で追加の熱処理を施したものであるから、その表面にはFeO等の酸化膜が形成される。従って、本発明に係る熱間鍛造金型の製造方法によれば、上記成分組成を備えた金型が得られるから、靭性等の基本特性をJIS SKD61と同等に確保しつつ、従来法より優れた耐摩耗性が得られるという効果がある。そして、形成されたFeO等の酸化膜は、密着性が良く、潤滑性が良いため、保護膜として機能し、鍛造における金型の塑性流動を緩和し、その加工発熱に伴う軟化を抑制するため、耐摩耗性を向上させるという効果がある。
本発明に係る熱間鍛造金型及びその製造方法は、希少金属であるMoやVの使用量を増加させるものではないため、環境負荷を低減することができるという効果もある。
以下に、本発明の一実施の形態について詳細に説明する。尚、以下の説明において、「%」は、特に説明がない限り「質量%」を意味する。
(成分組成及びその限定理由)
本発明の一実施形態に係る熱間鍛造金型用鋼は、必須元素として、以下の(1)〜(8)の元素を含む。
(1)C:0.32〜0.42%。
Cは、焼入れ焼戻しによりマルテンサイトの硬さ、及び、合金炭化物の析出硬化による必要な強度、硬さを得るために含有させる。そこで、C量は下限を0.32%以上とした。一方、C量の増加に伴いマルテンサイトへの過飽和固溶量が過剰となり靭性が低下する。そこで、C量は上限を0.42%以下とした。
(2)Si:0.30%以下。
Siは、本発明の一実施形態に係る熱間鍛造金型用鋼に最も重要な役割を持つ元素であり、摩耗に対する保護膜としての効果が高いFeO等の酸化膜を熱処理により形成させるために含有させる。FeO等の酸化膜は、具体的には、仕上げ加工を行って得られる熱間鍛造金型に対して、従来では行われていない追加の熱処理、すなわち、大気炉を用いて150℃〜700℃で追加の熱処理を行うことにより形成することができる。FeO等の酸化膜は、金型母材との密着性が良好であり、摩耗に対する保護膜としての効果が従来工具鋼に比べて高い。そのため、FeO等の酸化膜が形成された熱間鍛造金型は、耐摩耗性に優れる。尚、Si量が過剰である場合には、金型母材とFeO酸化膜の間にSiを含む酸化層であるFeSiOが形成されると考えられる。FeSiOは、保護膜であるFeOの密着性を阻害するため、FeSiOでは、保護膜としての効果は得られない。
そのため、Si量はできるだけ低減させる必要がある。そこで、Si量は上限を0.30%以下とした。被削性と耐摩耗性とのバランスを考慮すると、Si量は0.05〜0.15%が更に好ましく、0.08〜0.12%がより更に好ましい。また、有害層であるFeSiOの形成を抑制するためには、Si量は上限を0.10%以下とするのが更に好ましい。
(3)Mn:0.3〜1.5%。
Mnは、焼入れ性を向上させるため含有させる元素である。この効果を得るために、Mn量はその下限を0.3%以上とした。ただし、過剰なMn添加は、軟化抵抗を劣化させ、加えて、球状化焼鈍し処理に長時間を要し、製造性を低下させる。そこで、Mn量は上限を1.5%以下とした。
(4)Ni:0.5%以下。
Niは、焼入れ性および耐衝撃性を向上させるが、多量に添加すると焼鈍しに長時間を要する。そこで、Ni量は上限を0.5%以下とすることとした。また、Niが0.5%より多く添加されると、Niの濃化現象によって酸化膜が形成されにくくなるからである。金型の表面により均一な酸化膜を形成させるためにはNi量は、0.2%以下とすることが好ましい。
(5)Cr:4.0〜6.0%。
Crは、焼入れ性、破壊靭性を向上させる。そこで、Cr量は下限を4.0%以上とした。一方で、Crを多量に含有させると、高温強度を極度に低下させるため、Cr量は上限を6.0%以下とした。
(6)V:0.2〜1.0%
Vは、靭性に大きく影響を及ぼす元素であり、焼入れ時の結晶粒粗大化を抑制して耐衝撃性の低下を防ぐ。そこで、V量は下限を0.2%以上とした。一方、Vを多量に含有させると、ソーキングにより溶解しきれない粗大な晶出VCが残留し、疲労強度、耐衝撃性を大幅に低下させる。そこで、V量は上限を1.0%以下とした。
(7)Mo+1/2W:0.8〜2.0%。
このうち、Moは必須元素であるが、Wは必要に応じて含有させればよい。Moは、高温強度を向上させるのに有効な元素であるので、(Mo+1/2W)量で下限を0.8%以上とした。しかし、多量に含有させると破壊靭性を低下させるため、(Mo+1/2W)量は上限を2.0%以下とした。
(8)N:0.005〜0.04%。
Nは、VCNを形成する構成元素となり、これにより、結晶粒粗大化を抑制するピン留め効果が得られる。そこで、N量は下限を0.005%以上とした。一方、Nを多量に含有させると、VCNが粗大な状態で晶出する。そこで、N量は上限を0.04%以下とした。
本発明の一実施形態に係る熱間鍛造金型用鋼は、更に、以下の(9)〜(10)の成分元素を任意選択元素として含むものでもよい。
(9)Co:0.1〜1.0%。
Coは、高温強度を向上させるのに有効な元素である。そのため、Co量は下限を0.1%以上とした。一方、多量に含有させると靭性を低下させる。そこで、Co量は上限を1.0%以下とした。
(10)Cu:0.1〜1.0%。
Cuは、靭性に寄与する。そのため、Cu量は下限を0.1%以上とした。一方、多量に含有させると熱間加工性を低下させる。そこで、Cu量は上限を1.0%以下とした。
本発明の一実施形態に係る熱間鍛造金型用鋼は、更に、以下の(11)〜(14)の成分元素を不可避的不純物として含む。
(11)P:0.01%以下。
Pは、介在物として粒界へ析出して耐衝撃性を低下させる他、偏析の濃度勾配を大きくし、異方性を悪化させる。そこで、P量は上限を0.01%以下とした。
(12)S:0.01%以下。
Sは、成型加工時の被削性を向上させるが、疲労破壊の起点となる介在物を多量に生成させる。そこで、S量は上限を0.01%以下とした。
(13)Al:0.025%以下。
Alは、脱酸元素として有効な元素である。この効果を得るには、Al量は0.05%以上であることが好ましい。一方、Alが多量になると、Al酸化物を鋼中に残存させ疲労強度を低下させる。そこで、Al量は上限を0.025%以下とした。
(14)O:0.005%以下。
Oは、Mn、Alと結合して多量の酸化物を鋼中に残存させ疲労強度を低下させる。そこで、O量は上限を0.005%以下とした。
(製造方法)
次に本発明の一実施形態に係る熱間鍛造金型の製造方法について説明する。
本発明の一実施形態に係る熱間鍛造金型は、上記成分組成を備えた鋼を溶製し、鋼塊とした(溶解→ソーキング)後、所定の形状に熱間加工(鍛造→焼ならし→焼戻し→球状化焼き鈍し→粗加工)し、必要な硬さに調質して(焼入れ・焼戻し)、仕上げ加工(鏡面加工、従来法での金型完成)をして得られる金型に、150℃〜700℃で追加の熱処理を施すことにより得られる(金型完成)。ここで、下限を150℃としたのは、150℃未満では有効な酸化膜が形成されないからであり、上限を700℃としたのは、700℃超では軟化により十分な硬さが得られないからである。この熱処理により、熱間鍛造金型の表面にFeO等の酸化膜が形成され、得られる熱間鍛造金型に高い耐摩耗性が備わる。また、この熱処理は、熱間鍛造金型の表面に酸化膜を均一に形成させるためには、500〜700℃で1〜2時間行われることが好ましい。なぜなら、この温度域で形成される酸化膜は潤滑性・耐摩耗性に優れるものとなるからである。500〜700℃の熱処理を行うためには、大気炉内で実施することが好ましい。
(作用)
本発明の一実施形態に係る熱間鍛造金型は、上記成分組成を備えているため、靭性等の基本特性がJIS SKD61と同等に確保されるとともに、150℃〜700℃の熱処理や実機での熱付加をした場合には、FeO等の酸化膜が形成され、優れた耐摩耗性が得られる。
本発明の一実施形態に係る熱間鍛造金型の製造方法は、上記成分組成を備えた鋼を溶製し、鋼塊とした後、所定の形状に熱間加工し、必要な硬さに調質して仕上げ加工をして得られる金型に、150℃〜700℃で追加の熱処理を施したものであるから、FeO等の酸化膜が形成される。このようにして得られる本発明の一実施形態に係る熱間鍛造金型は、上記成分組成を備えたものであるから、靭性等の基本特性をJIS SKD61と同等に確保しつつ、従来より優れた耐摩耗性を発揮する。
FeO等の酸化膜は、密着性が良く、潤滑性が良いため、保護膜として機能し、鍛造における金型の塑性流動を緩和し、その加工発熱に伴う軟化を抑制するため、熱間鍛造金型の耐摩耗性を向上させる。尚、Si量をできる限り低減させたため、保護膜であるFeOの密着性を阻害する酸化層FeSiOは形成されない。
以下に、本発明を実施例及び比較例により具体的に説明する。
(供試材の作製)
表1に示す各成分組成からなる鋼をアーク溶解炉にて溶製し、造塊後、鍛造により径260mmの円柱に加工し、焼ならし→焼戻し→球状化焼なましを施し、供試材とした。
Figure 2008308745
(摩擦摩耗試験)
ピンオンディスク法による摩擦摩耗試験により摩擦係数を測定したのでこれについて説明する。
ディスク試験片は、以下の手順で作製した。まず、各実施例及び各比較例について、上記の供試材から径25mm、厚さ6mmの円盤を切り出し、これを加工して硬さを53HRCに調質(焼入れ(1030℃)・焼戻し(550℃〜620℃))した後、試験面を仕上げ加工(鏡面研磨)した。そして、各実施例及び各比較例について、(a)これを600 ℃の大気中で1時間保持する追加の熱処理をしたものと、(b)これに再度鏡面研磨したものとを作製し、これらをディスク試験片とした(図1参照)。
ピンオンディスク法による摩擦摩耗試験は、その概要を図1に簡単に示すが、ピンとして調質したSUJ2(10R)を用い、荷重10gf、相対滑り速度100mm/sec、測定時間1500secの条件でディスク試験片を回転させることにより行った。
その結果を、表2、並びに、図2及び図3に示す。表2は、調質硬さ及び摩擦係数(平均値)をまとめて示し、図2は、実施例1及び比較例2(SKD61)についての全摩擦距離についての摩擦係数を示すグラフである。図3は、実施例1及び比較例2(SKD61)についての摩擦摩耗試験後のディスク試験片の外観写真を示す。
(パンチ摩耗試験)
亜熱間鍛造の条件下でパンチ摩耗試験を行ったのでこれについて説明する。
パンチ試験片は、次の手順で作製した。まず、各実施例及び各比較例について、上記の供試材から径22mm、長さ114mmの円柱を切り出し、これを加工して硬さを53HRCに調質(焼入れ(1030℃)・焼戻し(550℃〜620℃))した後、仕上げ加工(ラッピング)した。そして、各実施例及び各比較例について、(a)これを600 ℃の大気中で1時間保持する追加の熱処理をしたものと、(b)これに再度ラッピングしたものとを作製し、これらをパンチ試験片とした。その外観を図4(a)に示す。
パンチ摩耗試験は、大同機械製NS5−10PLパーツフォーマー(140t)を用いて、図4(b)に示す二工程鍛造により行った。
この試験では、ワーク材料をS53Cとし、鍛造温度800℃、鍛造速度85spmで、ショット数5000ショットの鍛造を行い、この鍛造後のパンチ摩耗量(図5参照)を測定した。その結果を、表2に示す。
更に、鍛造温度820℃にした以外は上記パンチ摩耗試験と同じ条件で鍛造を行い、この鍛造後のパンチ摩耗量を測定した。その結果を図6に示す。
(実型摩耗試験)
実施例1及び比較例2を実生産を行っている熱間鍛造に適用した(ただし、実施例1及び比較例2の調質硬さは、HRC45とした)。そして、図7(a)に示すハッチング部位の型の摩耗量を測定した。摩耗量の測定は、3次元形状測定機を使用して行った。鍛造前後の形状を測定し、その差を摩耗量とした。摩耗量としては、このハッチング部分で最も摩耗量の多い部位の測定値を用い、プロットした。同図(b)にその結果を示す。
Figure 2008308745
(基本特性)
実施例1及び比較例2(SKD61)を対象に軸力疲労特性、平面破壊靭性値、焼戻し軟化抵抗を調べたので、その結果を、それぞれ図8(a)、(b)、(c)に示す。
(評価)
(摩擦摩耗試験−評価)
表2によれば、追加の熱処理を行った実施例1〜14の摩擦係数は、再度鏡面研磨した実施例1〜14の摩擦係数よりも小さかった。このことから、実施例1〜14には、潤滑性の良い酸化膜が形成されていることがわかった。
また、実施例1〜14の摩擦係数は、比較例1、2の摩擦係数に比べて小さかった。実施例1〜14は、比較例1、2との関係では、特に、Si量を低減させている。このことから、摩擦係数は、Si量に依存し、Si量の低減に伴い減少することが確認できた。
図2でも同様のことがわかった。追加の熱処理により酸化膜を形成させた実施例1は、再度鏡面研磨し酸化膜を除去したものに比べて、顕著に摩擦係数が小さくなった。このことから、熱間鍛造金型に熱処理を施すと摩擦係数を小さくすることができ潤滑性が良くなることがわかった。また、追加の熱処理により酸化膜を形成させた実施例1及び比較例2は、再度鏡面研磨したものよりも摩擦係数が小さくなったが、特に、実施例1は比較例2に比べて顕著に摩擦係数が小さくなった。このことから、実施例1の成分組成からなる熱間鍛造金型に追加の熱処理を施すと特に潤滑性を高める効果が高いことが確認できた。
図3によれば、追加の熱処理により酸化膜を形成させた実施例1のディスク試験片の表面は剥離が生じなかったが、再度鏡面研磨し酸化膜を除去した実施例1のディスク試験片の表面はピン材によって著しく削られる。このことから、熱間鍛造金型に熱処理を施すと潤滑の効果が得られることがわかった。
また、追加の熱処理により酸化膜を形成させた比較例2は、再度鏡面研磨し酸化膜を除去した比較例2よりもディスク試験片の表面の削られる度合いが少ない。このことから、実施例1の成分組成からなる熱間鍛造金型に追加の熱処理を施すと密着性を高める効果が特に高いことがわかった。尚、再度鏡面研磨し酸化膜を除去した場合には、摩擦係数や磨耗の程度に実施例1と比較例2に殆ど差異が認められなかった。
(パンチ摩耗試験−評価)
表2によれば、実施例1〜14は、追加の熱処理により酸化膜を形成させたものが、再度鏡面研磨し酸化膜を除去したものに比べて5〜10%摩耗量が減少した。このことから、熱処理を施すことにより形成される酸化膜は耐摩耗性が高いことがわかった。また、比較例1、2は、追加の熱処理により酸化膜を形成させたものでも摩耗量の減少割合が2〜3%と効果が少なかった。このことから、実施例1〜14の成分組成からなる熱間鍛造金型に追加の熱処理を施すと耐摩耗性を高める効果が特に高いことがわかった。
また、実施例1〜14は、Si量を低減させたものであるから、Si量を減少させることによって摩耗量が少なくなることもわかった。その理由は、表1によれば、実施例1及び比較例1、2のSi量は、それぞれ0.1%及び1%であるのに対し、その他の成分は、ほぼ同量だからである。
また、表2の実施例1〜14によれば、摩耗量は、C、Mo添加量の増加及びSi、Mn、Cr添加量の減少に伴い減少する傾向があることがわかった。
更に、表2によれば、いずれの実施例も比較例も調質硬さに差異がないが、図6によれば、実鍛造条件では耐摩耗性に差異が生じた。このことからも、実施例1〜14では鍛造面に生成する酸化膜に耐摩耗性や潤滑作用を高める効果があることがわかった。
(実型摩耗試験−評価)
更に、図7によれば、実施例1の鍛造数は、比較例2の鍛造数に比べて1.3倍であったが、実施例1の摩耗量は35%減少した。このことから、実施例1が比較例2に比して耐摩耗性に優れることを実生産においても確認できた。
以上から、実施例1〜14は、追加の熱処理により密着性・潤滑性が良い酸化膜が形成され、この酸化膜は、鍛造における金型の塑性流動を緩和し、その加工発熱に伴う軟化を抑制することにより耐摩耗性を向上させることがわかった。従って、この酸化膜は保護膜として有効であることがわかった。
(基本特性−評価)
図8(a)に示す軸力疲労特性によれば、実施例1の破断繰返し数は、同一の負荷応力で比較例2の2〜3倍となった。比較例2の疲労破面には、粗大なVCが確認される一方で、実施例1の破面には起点となるVCが認められなかった。その理由は、実施例1では比較例2に比べるとSiとVを低減したため、凝固時の晶出VCが減少且つ小径化し、後続のソーキングで完全に固溶したためと考えられる。
金型の早期破断、いわゆる初期の大割れは、破壊靭性値の低い型材ほど起こりやすいため、高い破壊靭性値の確保は、型材の長寿命化においては必須課題である。図8(b)に示す破壊靭性値によれば、実施例1の破壊靭性値は、比較例2の破壊靭性値とほぼ同等だった。従って、実施例1のように、比較例2に比べてSiとVを低減しても大割れが増すことは無いことが確認できた。
図8(c)は、実施例1及び比較例2の調質材を500℃〜700℃の温度域に加熱した後の硬さを示す。これによれば、実施例1と比較例2とでは差異が認められなかった。実施例1ではVを低減させるとはいっても、焼入れ時の結晶粒粗大化を抑制するのに十分な量を含有させているため、焼入れ組織での結晶粒の粗大化は認められなかった。また、Si含有量は固溶硬化及び二次硬化に大きく寄与するが、実施例1ではSiを低減させていても軟化抵抗が劣化しないことが確認できた。
以上、本発明の実施の形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改変が可能である。
本発明に係る熱間鍛造金型及びその製造方法は、耐摩耗性及び耐割れ性に優れているため、特に、熱間鍛造金型の材料として有用であり、加えて熱間プレス型、ダイカスト金型あるいはアルミニウム押出し加工用ダイスなどの材料にも適する。従って、多くの鋼材メーカーや金型メーカーにとって産業上極めて有益である。
ピンオンディスク法の概要を示す図である。 実施例1及び比較例2の摩擦摩耗試験の結果を示すグラフである。 ピンオンディスク法による摩擦摩耗試験後の実施例1及び比較例2のディスク試験片の状態を示す外観写真である。 (a)パンチ試験片の外観の一部を示す図であり、(b)二工程鍛造の工程を示す図である。 パンチ摩耗量の測定方法を示す図である。 実施例1〜14及び比較例1、2のパンチ摩耗量を示すグラフである。 実施例1及び比較例2の実型の摩耗量を示すグラフである。 実施例1及び比較例2の各種基本特性を示すグラフであり、(a)S−N曲線、(b)硬さと破壊靭性値の関係、(c)焼戻し軟化抵抗を示すグラフである。

Claims (7)

  1. 質量%で、C:0.32〜0.42%、Si:0.3%以下、Mn:0.3〜1.5%、Ni:0.5%以下、Cr:4.0〜6.0%、V:0.2〜1.0%、Mo+1/2W:0.8〜2.0%、及び、N:0.005〜0.04%を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなることを特徴とする熱間鍛造金型。
  2. 更に、質量%で、Co:0.1〜1.0%を含有することを特徴とする請求項1に記載の熱間鍛造金型。
  3. 更に、質量%で、Cu:0.1〜1.0%を含有することを特徴とする請求項1又は2に記載の熱間鍛造金型。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載の熱間鍛造金型の表面に酸化膜が形成されていることを特徴とする熱間鍛造金型。
  5. 質量%で、C:0.32〜0.42%、Si:0.3%以下、Mn:0.3〜1.5%、Ni:0.5%以下、Cr:4.0〜6.0%、V:0.2〜1.0%、Mo+1/2W:0.8〜2.0%、及び、N:0.005〜0.04%を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる鋼を粗加工し、焼入れ焼戻しを行った後、仕上げ加工を施すことにより得られる熱間鍛造金型に、
    150℃〜700℃で追加の熱処理を施すことを特徴とする熱間鍛造金型の製造方法。
  6. 前記鋼は、更に、質量%で、Co:0.1〜1.0%を含有することを特徴とする請求項5に記載の熱間鍛造金型の製造方法。
  7. 前記鋼は、更に、質量%で、Cu:0.1〜1.0%を含有することを特徴とする請求項5又は6に記載の熱間鍛造金型の製造方法。
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