JP2008308638A - サイド補強ゴム層用ゴム組成物およびそれを用いたサイド補強ゴム層を有するタイヤ - Google Patents
サイド補強ゴム層用ゴム組成物およびそれを用いたサイド補強ゴム層を有するタイヤ Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】蛋白質の指標としての総チッ素含有率が0.3重量%以下である脱蛋白天然ゴムを含むゴム成分を含有するサイド補強ゴム層用ゴム組成物、およびそれを用いたサイド補強ゴム層を有するランフラットタイヤ。
【選択図】図1
Description
(1)サイド補強ゴム層の厚さを大きくして変形を抑え、変形による破壊を防ぐ手法
(2)カーボンブラックなどの補強用充填剤を増量し、サイド補強ゴム層の硬度を上げ、変形を抑える手法
(3)カーボンブラックなどを増量することなく、加硫剤や加硫促進剤を多量に用いることで加硫密度を上げ、変形・発熱を抑える手法
などがあげられる。
E”/(E*)2≦7.0×10-9Pa-1
(式中、E”は周波数10Hz、初期歪10%、動歪1%の条件下で測定した70℃における加硫後の損失弾性率、E*は周波数10Hz、初期歪10%、動歪1%の条件下で測定した70℃における加硫後の複素弾性率である)
を満たすことが好ましい。
E”/(E*)2≦7.0×10-9Pa-1
を満たすことが好ましい。
天然ゴム(NR):RSS#3
ブタジエンゴム(BR):宇部興産(株)製のVCR412
カーボンブラック:三菱化学(株)製のダイヤブラックE(N2SA:41m2/g、DBP:115ml/100g)
シリカ:デグッサ社製のウルトラジル(Ultrasil)VN3(BET:210m2/g)
セリサイト:日本フォラム(株)製のKM−8(アスペクト比:15、平均粒子径:17μm)
グラファイト:(株)中越黒鉛工業所製のBF−18A(アスペクト比:40、平均粒子径:18μm)
シランカップリング剤:デグッサ社製のSi75(ビス(トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド)
ステアリン酸:日本油脂(株)製のステアリン酸「椿」
酸化亜鉛:三井金属鉱業(株)製の酸化亜鉛2種
老化防止剤:住友化学(株)製のアンチゲン6C(N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン)
不溶性硫黄:四国化成工業(株)製のミュークロンOT
加硫促進剤:大内新興化学工業(株)製のノクセラーNS(N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド)
マレーシアのソフテック社製の高アンモニアタイプの天然ゴムラテックス(固形分60.2%)150mlをゴム固形分が10%になるように2Lの蒸留水で希釈し、0.12%のナフテン酸ソーダで安定化させ、リン酸二水素ナトリウムを添加してpHを9.2に調整した。ついで、脱蛋白酵素アルカラーゼ(ノボノディスクバイオインダストリー(株)製)2gを100mlの蒸留水に分散させて、前記希釈した天然ゴムラテックスに加えた。ラテックスのpHを再度9.2に調整した後、37℃で24時間維持して脱蛋白処理を行なった。脱蛋白処理を完了したラテックスに対して、陰イオン性界面活性剤ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム(花王(株)製のKP4401)を1重量%の割合で添加し、10000rpmで30分間遠心分離を行なった。遠心分離後、上層に分離したクリーム状のゴム分を取り出し、さらに水で希釈することにより、ゴム固形分60%の脱蛋白処理された天然ゴムラテックスを得た。
ケルダール試験法によりチッ素含有率を測定した。
本発明において、生ゴム中のゲル含有率は、トルエン不溶分として測定した値を意味する。生ゴムを1mm×1mmに切断したサンプル70mgを計り取り、これに35mlのトルエンを加え1週間冷暗所に静置した。ついで、遠心分離してトルエンに不溶のゲル分を沈殿させ上澄みの可溶分を除去し、ゲル分のみをメタノールで洗浄した後、乾燥し重量(mg)を測定した。つぎの式によりゲル含有率(%)を求めた。
(ゲル含有率)=(乾燥後の重量)/(最初のサンプル重量)×100
ゲルパーミエイションクロマトグラフィー法により測定(溶媒;テトラヒドロフラン)し、重量平均分子量を求めた。
(株)神戸製鋼所製の1.7Lバンバリーミキサーを用いて、硫黄および加硫促進剤を除く各種材料を150℃排出で4分間混練りして混練り物を得た。その後、オープンロール上で、得られた混練り物に硫黄および加硫促進剤を加えて80℃の条件下で3分間練り込み、未加硫ゴム組成物を得た。さらに、得られた未加硫ゴム組成物をタイヤのサイド補強ゴム層の形状に成形し、他のタイヤ部材と貼り合わせて未加硫ランフラットタイヤを形成し、150℃の条件下で25分間プレス加硫することで、実施例1〜6および比較例1〜2のランフラットタイヤ(サイズ:215/45ZR17)を得た。
JIS K 6251「加硫ゴム及び熱可塑性ゴム―引張特性の求め方」に準じて、製造したランフラットタイヤのサイド補強ゴム層(ライニングストリップ層)から切り出した3号ダンベル型試験片を用いて引張試験を実施し、各配合の破断強度(TB)をそれぞれ測定した。なお、TBが大きい破壊強度に優れることを示す。
製造したランフラットタイヤのサイド補強ゴム層(ライニングストリップ層)から切り出した厚さ2mmの試験片を用いて、(株)岩本製作所製の粘弾性スペクトロメーターにより、周波数10Hz、初期歪10%、動歪1%の条件下で、70℃における粘弾性(複素弾性率E*および損失弾性率E”)を測定し、E”/(E*)2を算出した。なお、E”/(E*)2の値が小さいほど低発熱性に優れることを示す。
前記ランフラットタイヤを気内圧0kPaにてドラム上を80km/時の速度で走行させ、タイヤが破壊されるまでの走行距離を測定し、比較例1のランフラット性能指数を100とし、以下の計算式により、各配合の走行距離を指数表示した。なお、ランフラット性能指数が大きいほどランフラット性能に優れることを示す。
(ランフラット性能指数)=(各配合の走行距離)
÷(比較例1の走行距離)×100
各配合のランフラットタイヤの重量を測定し、比較例1のタイヤの重量(13.5kg)を基準として、以下の計算式により、各配合のタイヤとの重量差(g)を算出した。なお、タイヤ重量差が小さい(絶対値が大きい)ほど低燃費性に優れることを示す。
(タイヤ重量差)=(各配合のタイヤの重量)−(比較例1のタイヤの重量)
2 サイドウォール
3 カーカス
4 ブレーカー
5 トレッド
6 ビードワイヤー
7 ビード
8 サイド補強ゴム層
9 ビードエイペックス
Claims (9)
- 蛋白質の指標としての総チッ素含有率が0.3重量%以下である脱蛋白天然ゴムを含むゴム成分を含有するサイド補強ゴム層用ゴム組成物。
- ゴム成分中の脱蛋白天然ゴムの含有率が10〜100重量%である請求項1記載のサイド補強ゴム層用ゴム組成物。
- トルエン不溶分として測定される脱蛋白天然ゴムのゲル含有率が0.5〜10重量%である請求項1または2記載のサイド補強ゴム層用ゴム組成物。
- さらに、ゴム成分100重量部に対して、カーボンブラックを10〜70重量部含有する請求項1〜3のいずれかに記載のサイド補強ゴム層用ゴム組成物。
- さらに、ゴム成分100重量部に対して、シリカを10〜150重量部含有する請求項1〜4のいずれかに記載のサイド補強ゴム層用ゴム組成物。
- さらに、ゴム成分100重量部に対して、薄板状天然鉱石を2〜120重量部含有する請求項1〜5のいずれかに記載のサイド補強ゴム層用ゴム組成物。
- 薄板状天然鉱石がセリサイトまたはグラファイトである請求項6記載のサイド補強ゴム層用ゴム組成物。
- JIS K 6251に準じて測定した加硫後の破断強度TBが10〜50MPaであり、かつ、
式(1):
E”/(E*)2≦7.0×10-9Pa-1
(式中、E”は周波数10Hz、初期歪10%、動歪1%の条件下で測定した70℃における加硫後の損失弾性率、E*は周波数10Hz、初期歪10%、動歪1%の条件下で測定した70℃における加硫後の複素弾性率である)
を満たす請求項1〜7のいずれかに記載のサイド補強ゴム層用ゴム組成物。 - 請求項1〜8のいずれかに記載のサイド補強ゴム層用ゴム組成物を用いたサイド補強ゴム層を有するランフラットタイヤ。
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