JP2008307807A - 射出成形金型および射出成形方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】確実にランナーを保持できるとともに射出される樹脂の流れに悪影響を与えることがないランナーロックピンを有し、生産性を向上させることが可能な射出成形金型および射出成形方法を提供する。
【解決手段】金型1内に樹脂を射出した後、金型1を開く際に、ランナーロックピン7を温度制御手段8によって金型1の温度以下に冷却した状態にして、ランナー14をランナーロックピン7によりランナーストッパプレート6に保持し、このランナー14と分離させた成形品13を金型1から取出した後に、ランナーロックピン7を温度制御手段8によって加熱する。
【選択図】 図2
【解決手段】金型1内に樹脂を射出した後、金型1を開く際に、ランナーロックピン7を温度制御手段8によって金型1の温度以下に冷却した状態にして、ランナー14をランナーロックピン7によりランナーストッパプレート6に保持し、このランナー14と分離させた成形品13を金型1から取出した後に、ランナーロックピン7を温度制御手段8によって加熱する。
【選択図】 図2
Description
本発明は射出成形金型および射出成形方法に関し、さらに詳しくは、確実にランナーを保持できるとともに射出される樹脂の流れに悪影響を与えることがないランナーロックピンを有し、生産性を向上させることが可能な射出成形金型および射出成形方法に関するものである。
一般に、射出成形金型には、射出された樹脂により形成されたランナーをランナーストッパプレートに保持するランナーロックピンが備わっている。金型を開く際に、ランナーロックピンが確実にランナーを保持しなければ、ランナーが金型に残されることになり一連の工程が中断するなどの不具合が生じることになる。そこで、このような不具合を解消するために、ランナーロックピンの内部に冷却回路を設け、この冷却回路に冷却流体を流してランナーロックピン先端を冷却して軟化することを抑制し、また、ランナー自体を冷却することにより、ランナーロックピンのランナーに対する保持力を向上させる提案がなされている(特許文献1参照)。
しかしながら、この提案では、連続的に射出成形を行なう場合に、前回の射出工程で冷却されたランナーロックピンが、次回の射出工程において射出される樹脂の流路に突出することになる。ここで、射出工程のサイクルタイムが長ければ一度冷却されたランナーロックピンは、周囲の熱によってある程度の温度まで上昇するが、通常、サイクルタイムは数秒程度であるので、冷却されたランナーロックピンはサイクルタイム内では十分に加熱されない。そのため、このような状態で次回の射出工程を行なうと、射出される樹脂の流れに影響が生じ、成形品の品質を低下させる要因になるという問題があった。一方で、樹脂の流れに悪影響を及ぼさないようにランナーロックピンが十分に加熱されるまで次回の射出工程を行なわないようにすれば、サイクルタイムが長くなり生産性が低下するという問題があった。
実開平6−9922号公報
本発明の目的は、確実にランナーを保持できるとともに射出される樹脂の流れに悪影響を与えることがないランナーロックピンを有し、生産性を向上させることが可能な射出成形金型および射出成形方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の射出成形金型は、金型内に射出された樹脂により形成されたランナーを、金型を開いた際にランナーストッパプレートに保持するランナーロックピンを備えた射出成形金型において、前記ランナーロックピンを冷却および加熱する温度制御手段を設けたことを特徴とするものである。
ここで、前記ランナーロックピンを中実状に形成することもできる。また、前記温度制御手段を例えば、前記ランナーロックピンに接続する冷却流体用配管および加熱流体用配管と、温度制御装置とで構成する。
また、本発明の射出成形方法は、金型内に樹脂を射出した後、該金型を開く際に射出した樹脂により形成されたランナーをランナーロックピンによりランナーストッパプレートに保持して、前記樹脂で成形された成形品とランナーとを分離させる射出成形方法において、前記樹脂を射出した後に金型を開く際に、ランナーロックピンを温度制御手段によって金型の温度以下に冷却し、前記射出した樹脂により成形された成形品を金型から取出した後に、ランナーロックピンを温度制御手段によって加熱するようにしたことを特徴とするものである。
ここで、前記温度制御手段によるランナーロックピンの冷却温度を、例えば金型の温度より5℃〜10℃低い範囲に設定する。また、前記温度制御手段によるランナーロックピンの加熱温度を、例えば、金型の温度の±2℃の範囲に設定する。
本発明によれば、金型を開いてランナーを保持する際には、ランナーロックピンを温度制御装置によって少なくとも金型温度以下に冷却するので、確実にランナーロックピンによりランナーをランナーストッパプレートに保持することができる。そのため、ランナーが金型に残されるという不具合を防止することができる。また、金型を閉じて新たに樹脂を射出する際には、ランナーロックピンを温度制御装置によって加熱するので、冷却されたままのランナーロックピンの先端部が樹脂の流路に突出することがなく、射出される樹脂の流れに悪影響を与えることがないので、成形品の品質を良好に保つことができる。このように、金型の開閉に合わせるようにランナーロックピンを温度制御して冷却および加熱をするので、射出工程のサイクルタイムを短縮することが可能になり生産性を向上させることもできる。
以下、本発明の射出成形金型および射出成形方法を、図に示した実施形態に基づいて説明する。
図1に例示するように本発明の射出成形金型1(以下、金型1という)は、一対の上型1aと下型1bとで構成されている。上型1a、下型1bはそれぞれ、ベースプレート5、5に取り付けられ、上型1aとベースプレート5との間にはランナーストッパプレート6が設けられている。この金型1では、上型1aが移動して上型1a、下型1bが近接離反するようになっている。この一対の上型1a、下型1bが図1のように閉じて組み付けられると、それぞれの上型1a、下型1bの対向面によりキャビティ2が形成される。
キャビティ2に通じるように上型1aに形成された樹脂流路3には、ベースプレート5およびランナーストッパプレート6を貫通する射出口4が接続されている。この樹脂流路3の中途には、ベースプレート5およびランナーストッパプレート6を貫通したランナーロックピン7の先端部が突出している。
さらに、本発明の金型1は、ランナーロックピン7を冷却および加熱する温度制御手段8を有している。この温度制御手段8は、冷却器9aを備えた冷却流体用配管9と、加熱器10aを備えた加熱流体用配管10と、冷却器9aおよび加熱器10aの温度を制御する温度制御装置11とにより構成されている。また、この温度制御装置11には上型1aの温度を検知する温度センサ12が接続されている。
冷却流体用配管9および加熱流体用配管10は、ランナーロックピン7のヘッド部7aに接続されている。ランナーロックピン7の本体は熱伝導性の良い材質により中実状に形成され、その材質は、例えば銅合金、アルミニウムなどである。
この金型1を用いて射出成形する手順を以下に説明する。
まず、図1に例示するように上型1aと下型1bを閉じた状態にして組み付ける。この際に、加熱器10aにより所定の温度に加熱された加熱用流体Hを加熱流体用配管10に流通させて、ランナーロックピン7をヘッド部7aを介して加熱する。尚、この時、冷却流体用配管9には冷却用流体Cを流通させない。
加熱用流体Hは、温度センサ12の検知温度に基づいて温度制御装置11により温度制御される。例えば、上型1aの温度と同じ温度、或いは上型1aの温度の±2℃の範囲になるように制御される。ランナーロックピン7の加熱温度を、上型1aに近い温度にする程、射出された樹脂Rが樹脂流路3を流れる際に悪影響を受けることがなくなる。
温度センサ12を下型1bに接続し、加熱用流体Hを下型1bの温度と同じ温度、或いは下型1bの温度の±2℃の範囲になるように制御してもよい。ランナーロックピン7の温度を検知する温度センサを追加して設けることもできる。
また、予め温度制御装置11に加熱温度を入力、設定しておき、この設定した加熱温度に基づいて加熱用流体Hを温度制御することもできる。この場合には、温度センサ12を省略することができる。
このようにランナーロックピン7を所定の温度に加熱した状態で、射出口4から樹脂Rを射出する。射出する樹脂Rは、ポリエチレン、ポリプロピレン等の一般的な熱可塑性樹脂である。射出された樹脂Rは、樹脂流路3を通じて上型1aおよび下型1bの対向面に形成されたキャビティ2に流入して成形品13が成形されることになる。また、樹脂流路3には射出された樹脂Rによりランナー14が形成されることになる。
本発明では、ランナーロックピン7が加熱されているので、自然放置された場合に比べて、その温度が高くなる。そのため、射出された樹脂Rがランナーロックピン7の先端部に接触しても急激に冷却されることはなく、樹脂Rの流れに及ぼす悪影響を抑えることができる。これにより、成形品13の品質を低下させることがなく、高品質の成形品13を成形することができる。
キャビティ2に樹脂Rを射出した後は、図2に例示するように、閉じている上型1aと下型1bを開いて、成形品13をランナー14と分離させて取出す。本発明では、上型1aと下型1bを開く際に、冷却器9aにより所定の温度に冷却された冷却用流体Cを冷却流体用配管9に流通させて、ランナーロックピン7をヘッド部7aを介して金型1の温度以下に冷却する。尚、この時、加熱流体用配管10には加熱用流体Hを流通させない。
冷却用流体Cは、温度センサ12の検知温度に基づいて温度制御することもできる。例えば、上型1aの温度を基準にして、この基準温度より所定の温度だけ低温にするように制御される。例えば、上型1aの温度より5℃〜10℃低い範囲になるように制御される。この温度範囲にランナーロックピン7を冷却することにより、ランナー14を早期に収縮、固化させて一段と強くランナーロックピン7の先端部に食い付くようにすることができる。冷却用流体Cは、予め温度制御装置11に入力、設定した冷却温度に基づいて温度制御することもできる。
このようにランナーロックピン7を所定の温度に冷却した状態で、上型1aと下型1bを開くと、ランナー14は確実にランナーロックピン7によりランナーストッパプレート6に保持されるので、ランナー14が上型1aに残る不具合を回避することができる。これにより、安定して連続的に射出工程を行なうことができ、生産性を向上させることが可能になる。
連続して射出工程を行なう際には、図1、図2で説明した手順を繰り返し行なうことになる。ここで、金型1を開く際に冷却したランナーロックピン7は、次回の射出工程で新たに樹脂Rを射出する際には、加熱用流体Hによって短時間で所定の温度に加熱される。このように、金型1の開閉に合わせるようにランナーロックピン7を温度制御して冷却および加熱するので、射出工程のサイクルタイムが短縮され、これに伴い生産性を向上させることができる。高温で成形が行なわれるナイロン11やナイロン12等のポリアミド、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリフェニレンサルファイド等の特殊なエンジニアリングプラスチック等であっても、冷却短時間で固化させて、ランナーロックピン7に食い付かせることができるので、このような高温で射出成形する場合には、射出工程のサイクルタイムの短縮に特に大きく寄与することになる。
また、本発明では、ランナーロックピン7の内部に冷却流体用配管9や加熱流体用配管10を形成した構成にすることもできるが、上記の実施形態のようにランナーロックピン7を中実状に形成し、ランナーロックピン7の外部にこれら配管9、10を設けることにより、構造が簡素になりメンテナンスも容易に行なうことができる。
1 金型
1a 上型
1b 下型
2 キャビティ
3 樹脂流路
4 射出口
5 ベースプレート
6 ランナーストッパプレート
7 ランナーロックピン
7a ヘッド部
8 温度制御手段
9 冷却流体用配管
10 加熱流体用配管
11 温度制御装置
12 温度センサ
13 成形品
14 ランナー
C 冷却用流体
H 加熱用流体
R 樹脂
1a 上型
1b 下型
2 キャビティ
3 樹脂流路
4 射出口
5 ベースプレート
6 ランナーストッパプレート
7 ランナーロックピン
7a ヘッド部
8 温度制御手段
9 冷却流体用配管
10 加熱流体用配管
11 温度制御装置
12 温度センサ
13 成形品
14 ランナー
C 冷却用流体
H 加熱用流体
R 樹脂
Claims (6)
- 金型内に射出された樹脂により形成されたランナーを、金型を開いた際にランナーストッパプレートに保持するランナーロックピンを備えた射出成形金型において、前記ランナーロックピンを冷却および加熱する温度制御手段を設けた射出成形金型。
- 前記ランナーロックピンを中実状に形成した請求項1に記載の射出成形金型。
- 前記温度制御手段が、前記ランナーロックピンに接続する冷却流体用配管および加熱流体用配管と、温度制御装置とからなる請求項1または2に記載の射出成形金型。
- 金型内に樹脂を射出した後、該金型を開く際に射出した樹脂により形成されたランナーをランナーロックピンによりランナーストッパプレートに保持して、前記樹脂で成形された成形品とランナーとを分離させる射出成形方法において、前記樹脂を射出した後に金型を開く際に、ランナーロックピンを温度制御手段によって金型の温度以下に冷却し、前記射出した樹脂により成形された成形品を金型から取出した後に、ランナーロックピンを温度制御手段によって加熱するようにした射出成形方法。
- 前記温度制御手段によるランナーロックピンの冷却温度を、金型の温度より5℃〜10℃低い範囲にした請求項4に記載の射出成形方法。
- 前記温度制御手段によるランナーロックピンの加熱温度を金型の温度の±2℃の範囲にした請求項4または5に記載の射出成形方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007158373A JP2008307807A (ja) | 2007-06-15 | 2007-06-15 | 射出成形金型および射出成形方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2007158373A JP2008307807A (ja) | 2007-06-15 | 2007-06-15 | 射出成形金型および射出成形方法 |
Publications (1)
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---|---|
JP2008307807A true JP2008307807A (ja) | 2008-12-25 |
Family
ID=40235844
Family Applications (1)
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JP2007158373A Pending JP2008307807A (ja) | 2007-06-15 | 2007-06-15 | 射出成形金型および射出成形方法 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2008307807A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014065202A (ja) * | 2012-09-26 | 2014-04-17 | Hitachi Industrial Equipment Systems Co Ltd | モールド樹脂射出成形金型、及びそれに用いられるランナーロックピン |
US20220064405A1 (en) * | 2020-08-31 | 2022-03-03 | Ford Global Technologies, Llc | Method of injection molding recycled polyamide powder and parts formed by the method |
-
2007
- 2007-06-15 JP JP2007158373A patent/JP2008307807A/ja active Pending
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US20220064405A1 (en) * | 2020-08-31 | 2022-03-03 | Ford Global Technologies, Llc | Method of injection molding recycled polyamide powder and parts formed by the method |
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