JP2008307482A - 液滴吐出装置の制御方法及び液滴吐出装置 - Google Patents

液滴吐出装置の制御方法及び液滴吐出装置 Download PDF

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Abstract

【課題】複数のヘッド間での液滴量のバラツキを軽減する。
【解決手段】液状体を液滴として吐出する複数のヘッドに前記液状体を1つの供給源から分配する分配路のなかの複数の経路のうちで、前記液状体が前記液滴として吐出される吐出頻度が最多である前記経路と、他の各前記経路との間の前記吐出頻度の差の大きさに応じて多くなる量の前記液状体を、各前記他の経路につながる各前記ヘッドから、各前記他の経路につながる各前記ヘッドを駆動して、前記液滴として排出させる。
【選択図】図11

Description

本発明は、液状体を液滴として吐出するヘッドを備えた液滴吐出装置の制御方法、及び液滴吐出装置に関する。
従来、液状体を液滴として吐出するヘッドと基板などのワークとの相対位置を変化させつつ、ヘッドから液滴を吐出して、ワークに液状体で所望のパターンを描画することができる液滴吐出装置が知られている。液滴吐出装置では、1つのタンクに収容された液状体を複数のヘッドに分配する構成が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−169235号公報(第12頁、図7)
上記特許文献1に記載された液滴吐出装置は、ヘッドを保持するキャリジと、液状体の供給源であるタンクとが互いに独立した所謂オフキャリジタイプの液滴吐出装置である。特許文献1に記載された液滴吐出装置では、液状体を収容する1つのタンクと、この1つのタンクから液状体が分配される複数のヘッドのそれぞれとが、液状体の供給路となるチューブによって連通されている。この液滴吐出装置では、1つのタンクと複数のヘッドとの間で各ヘッドに対応して設けられる複数の供給路(チューブ)が分配路を構成している。
複数のヘッドを有する液滴吐出装置においては、ワークに描画すべきパターンによって、複数のヘッド間で吐出頻度に差が発生することがある。複数のヘッド間で吐出頻度に差が発生すると、特許文献1に記載された液滴吐出装置では、各供給路内を流れる液状体の速さに、各ヘッドにつながる経路間で差が発生する。これは、液状体が消費されてタンク内の液状体が尽きたときに、各経路に残存する液状体の量に差が発生することを意味する。
各経路に残存する液状体の量に差が発生した状態で各経路に新たな液状体を供給すると、新たな液状体がヘッドに到達するタイミングが経路間で異なる。これは、各経路で新たな液状体よりも下流側に残存する従前の液状体の量が、経路間で異なるためである。なお、従前の液状体に継続して新たな液状体をヘッドに供給することを液状体の切り替えと呼ぶ。
ところで、液滴吐出装置での液滴の吐出においては、ヘッドに供給される液状体の特性を管理することが重要である。これは、液状体の粘性などの特性が異なると、同一の駆動条件でヘッドを駆動しても、吐出される液滴の大きさ(以下、液滴量と呼ぶ)などが異なってしまうことがあるからである。このため、液状体の特性は、製造ロット(以下、ロットと呼ぶ)単位で厳密に管理されている。しかしながら、液状体の特性の違いを皆無にすることは極めて困難なことである。このことは、描画すべきパターンが細かくなるほど看過できなくなる。描画すべきパターンが細かくなるほど、描画品質に対する液適量の差の影響度合いが高まるからである。
ここで、上記特許文献1に記載された液滴吐出装置では、複数のヘッド間で吐出頻度に差が発生していた場合、これらの複数のヘッドのうちで吐出頻度が高いヘッドと吐出頻度が低いヘッドとでは、ヘッド内の液状体が新たなロットに切り替わるタイミングが異なる。吐出頻度が高いヘッドの方が、吐出頻度が低いヘッドよりも先に液状体が新たなロットに切り替わる。
吐出頻度が高いヘッドでは、液状体が新たなロットに切り替わるタイミング(タイミングaとする)の前後で液滴量に差が発生することがある。タイミングaにおいては、吐出頻度が低いヘッド内の液状体は、新たなロットに切り替わっておらず、従前のロットのままである。吐出頻度が低いヘッドでは、液状体が新たなロットに切り替わるタイミング(タイミングbとする)が、タイミングaの後に訪れる。
つまり、タイミングaからタイミングbまでの間では、複数のヘッドの中に、液適量が変化しているヘッドと液適量が変化していないヘッドとが混在することがある。このことは、複数のヘッド間での液適量のバラツキが大きくなることを意味する。
つまり、特許文献1に記載された液滴吐出装置では、複数のヘッド間での液滴量のバラツキを軽減することが困難であるという未解決の課題がある。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現され得る。
[適用例1]液状体を液滴として吐出する複数のヘッドに前記液状体を1つの供給源から分配する分配路のなかの複数の経路のうちで、前記液状体が前記液滴として吐出される吐出頻度が最多である前記経路と、他の各前記経路との間の前記吐出頻度の差の大きさに応じて多くなる量の前記液状体を、各前記他の経路につながる各前記ヘッドから、各前記他の経路につながる各前記ヘッドを駆動して、前記液滴として排出させる排出ステップを有することを特徴とする液滴吐出装置の制御方法。
適用例1では、液状体を1つの供給源から複数のヘッドに分配する分配路のなかの複数の経路のうちで、液状体が液滴として吐出される吐出頻度が最多である経路と他の各経路との吐出頻度の差の大きさに応じて多くなる量の液状体を、他の各経路につながる各ヘッドから排出させることができる。このため、分配路内での経路間において、液滴として消費される液状体の消費量の差を軽減することができる。これにより、1つの供給源における液状体が新たな液状体に切り替わったときに、分配路を介して液状体の分配を受ける複数のヘッドのそれぞれにおける液状体が新たな液状体に切り替わるタイミングを分配路内の経路間で合わせやすくすることができる。従って、複数のヘッド間での液滴量のバラツキを軽減することができる。
[適用例2]上記の液滴吐出装置の制御方法であって、前記複数のヘッドを用いてワークに前記液状体でパターンを描画するときに各前記ヘッドに割り当てられて各前記ヘッドでの前記液滴の吐出を規定する描画データに基づいて、各前記経路の前記吐出頻度を算出することを特徴とする液滴吐出装置の制御方法。
適用例2では、ワークにパターンを描画するときに各ヘッドに割り当てられて各ヘッドでの液滴の吐出を規定する描画データに基づいて、各経路の吐出頻度を算出するので、例えば各経路における液状体の消費量を計量する場合よりも容易に消費量を把握することができる。
[適用例3]上記の液滴吐出装置の制御方法であって、前記描画データが各前記ヘッドに割り当てられるたびに前記排出ステップを実施することを特徴とする液滴吐出装置の制御方法。
適用例3では、描画データが各ヘッドに割り当てられるたびに排出ステップを実施するので、描画データが各ヘッドに割り当てられるたびに分配路内での経路間での液状体の消費量の差を軽減することができる。
[適用例4]上記の液滴吐出装置の制御方法であって、前記1つの供給源における前記液状体のロットが変わったときに、前記排出ステップを実施することを特徴とする液滴吐出装置の制御方法。
適用例4では、1つの供給源における液状体のロットが変わったときに、複数のヘッドのそれぞれにおける液状体が新たなロットに切り替わるタイミングを分配路内の経路間で合わせやすくすることができる。
[適用例5]上記の液滴吐出装置の制御方法であって、前記ワークに描画すべき前記パターンが変わったときに、前記排出ステップを実施することを特徴とする液滴吐出装置の制御方法。
適用例5では、ワークに描画すべきパターンが変わったときに、分配路内の経路間での液状体の消費量の差を軽減することができる。
[適用例6]上記の液滴吐出装置の制御方法であって、所定間隔ごとに、前記排出ステップを実施することを特徴とする液滴吐出装置の制御方法。
適用例6では、所定間隔ごとに吸引ステップを実施するので、分配路内の経路間での液状体の消費量の差を、その差が累積的に大きくなる過程で軽減することができる。
[適用例7]上記の液滴吐出装置の制御方法であって、前記排出ステップの後に、前記複数のヘッドのそれぞれについて、前記ヘッドから吐出される前記液滴の量が許容範囲内におさまるように、前記液滴の量を調整する調整ステップを有することを特徴とする液滴吐出装置の制御方法。
適用例7では、吸引ステップの後に、各ヘッドの液滴の量を調整する調整ステップを有しているので、複数のヘッドに対して、分配路内の経路間での液状体の消費量の差が軽減された状態で、液滴の量を調整することができる。
[適用例8]液状体を液滴として吐出する複数のヘッドと、前記液状体を1つの供給源から前記複数のヘッドに分配する複数の経路を有する分配路と、前記複数のヘッドのそれぞれに対面した状態で各前記ヘッドから吐出される前記液滴を受ける排出部と、前記複数のヘッドを用いてワークに前記液状体でパターンを描画するときに各前記ヘッドに割り当てられて各前記ヘッドでの前記液滴の吐出を規定する描画データに基づいて、前記液状体が前記液滴として吐出される吐出頻度を、前記分配路のなかのそれぞれの前記経路について算出する算出部と、算出された前記吐出頻度が最多となる前記経路と他の各前記経路との間の前記吐出頻度の差の大きさに応じて多くなる量の前記液状体を、各前記他の経路につながる各前記ヘッドから、各前記他の経路につながる各前記ヘッドを駆動して、前記液滴として前記排出部に排出させる排出制御部と、を有することを特徴とする液滴吐出装置。
適用例8の液滴吐出装置では、液状体が1つの供給源から複数の経路を有する分配路を介して複数のヘッドに分配され得る。また、この液滴吐出装置では、分配路のなかのそれぞれの経路について、液状体が液滴として吐出される吐出頻度が算出部によって算出される。そして、この液滴吐出装置では、算出された吐出頻度が最多となる経路と他の各経路との間の吐出頻度の差の大きさに応じて多くなる量の液状体を、各他の経路につながる各ヘッドから液滴として排出部に排出させることができる。
このため、分配路内の経路間での吐出頻度の差を軽減することができ、これら経路間での液状体の消費量の差を軽減することができる。これにより、1つの供給源における液状体が新たな液状体に切り替わったときに、複数のヘッドのそれぞれにおける液状体が新たな液状体に切り替わるタイミングを、分配路内の経路間で合わせやすくすることができる。従って、複数のヘッド間での液滴量のバラツキを軽減することができる。
また、各経路の吐出頻度が描画データに基づいて算出部によって算出されるので、例えば各経路における液状体の消費量を計量する場合よりも容易に消費量を把握することができる。
本発明の実施形態を、図面に基づいて説明する。
本実施形態における液滴吐出装置1は、平面図である図1(a)及び正面図である図1(b)に示すように、基板などのワークWを搬送するワーク搬送装置3と、ヘッドユニット5と、キャリジ7と、キャリジ搬送装置9と、メンテナンス部11と、制御回路13とを備えている。
この液滴吐出装置1は、ヘッドユニット5とワークWとの平面視での相対位置を変化させつつ、ヘッドユニット5から液状体を液滴として吐出して、ワークWに液状体で所望のパターンを形成するものである。なお、図中のY方向はワークWの移動方向を示し、X方向は平面視でY方向とは直交する方向を示し、Z方向は正面視でX方向とは直交する方向を示している。
このような液滴吐出装置1は、例えば、液晶表示パネル等に用いられるカラーフィルタの製造に適用され得る。赤、緑及び青の3色のフィルタエレメントを有するカラーフィルタの場合、液滴吐出装置1は、例えば、基板に赤、緑及び青の各着色層を形成する工程で好適に使用され得る。この場合、液滴吐出装置1にヘッドユニット5から各着色層に対応する各液状体を、ワークWに液滴として吐出させることによって、ワークWに赤、緑及び青のそれぞれのフィルタエレメントのパターンが描画される。
ここで、液滴吐出装置1の各構成について、詳細を説明する。
ワーク搬送装置3は、図1(a)及び図1(b)に示すように、定盤21と、ガイドレール23a及び23bと、ワークテーブル25と、ワーク搬送モータ27と、フラッシング部28a及び28bとを有している。
定盤21は、例えば石などの熱膨張係数が小さい材料から形成されており、Y方向に沿って延びるように据えられている。ガイドレール23a及び23bは、互いにX方向に間隔をあけて、Y方向に沿って延びるように定盤21上に配設されている。
ワークテーブル25は、ワークWが載置される載置面26を有している。ワークテーブル25は、載置面26が、図1(b)で見てZ方向の上方に向けられて、ガイドレール23a及び23b上に、定盤21から浮いた状態で載置されている。このワークテーブル25は、ガイドレール23a及び23bによって、定盤21上をY方向に沿って往復移動可能に構成されている。
ワーク搬送モータ27は、リニアモータが採用されており、直動方向がY方向に沿うように定盤21上に配設されているとともに、リニアモータの移動子がワークテーブル25に固定されている。このワーク搬送モータ27は、ワークテーブル25をY方向に沿って往復移動させるための動力を発生する。
フラッシング部28a及び28bは、それぞれ、ワークWをY方向に挟んで対峙する位置に設けられている。フラッシング部28a及び28bは、ワークテーブル25に設けられており、ワークテーブル25の移動にともなってY方向に往復移動可能に構成されている。
これらのフラッシング部28a及び28bは、それぞれ、吐出受容器29と、吸収体30とを有している。吸収体30は、例えば、ポリエチレン系などの親水性が高い多孔質体で構成され、Z方向の上方の上面が露呈した状態で、吐出受容器29に収容されている。フラッシング部28a及び28bは、吸収体30がヘッドユニット5に対向した状態で、ヘッドユニット5から吐出される液滴を受ける。
上記の構成を有するワーク搬送装置3は、ワーク搬送モータ27からの動力がワークテーブル25に伝達され、ワークテーブル25並びにフラッシング部28a及び28bをガイドレール23a及び23bに沿って、すなわちY方向に沿って往復移動させることができる。つまり、ワーク搬送装置3は、ワークテーブル25の載置面26に載置されたワークWを、Y方向に沿って往復移動させることができる。
ヘッドユニット5は、底面図である図2(a)に示すように、ヘッドプレート31と、12個のヘッド33とを備えている。12個のヘッド33は、6個ずつに区分けされ、2本のヘッド列35a及び35bを構成している。
各ヘッド33は、各ヘッド33の底面を拡大した図である図2(b)に示すように、ノズル面37に複数のノズル39が形成されている。なお、この図2(b)では、ノズル39をわかりやすく示すため、ノズル39を誇張して且つ個数を減じて図示した。
複数のノズル39は、X方向に沿って所定のピッチPで配列形成されており、Y方向に間隔をあけて並ぶ2本のノズル列41を構成している。これら2本のノズル列41は、各ノズル列41のノズル39同士がP/2の距離だけX方向にずれた位置に形成されている。2本のノズル列41のそれぞれの両端部の数個分(本実施形態では3個)のノズル39は、液滴の吐出特性に特異性が見られるため、使用されないダミーノズル39dとされている。なお、図2(b)において、ダミーノズル39dは、塗りつぶされて図示されている。
上記の構成を有する各ヘッド33は、ノズル列41がX方向に沿って延びるように、且つノズル面37がヘッドプレート31から突出するように、ヘッドプレート31に配設されている。ヘッド列35a及び35bは、図2(a)に示すように、それぞれ6個のヘッド33が、Y方向に所定間隔で且つX方向に所定量ずつずれて、ヘッドプレート31に並設された構成を有している。
ここで、液滴吐出装置1は、図3に示すように、各ヘッド33に供給される液状体Lを収容した3個のタンクT1、T2及びT3と、タンクT1、T2及びT3ごとに設けられる分配路D1、D2及びD3と、を有している。また、ヘッドユニット5における12個のヘッド33は、4個のヘッド33を1組とする3つのグループG1、G2及びG3に分けられている。
なお、以下においては、12個のヘッド33のそれぞれを識別した表現が用いられる場合がある。12個のヘッド33のそれぞれが識別される場合、各ヘッド33の符号に、グループG1、G2及びG3を識別する番号1〜3と、各グループG1、G2及びG3内での4個のヘッド33を識別する通し番号1〜4とが、この順序で付される。
つまり、グループG1に属する4個のヘッド33を識別する場合、図3に示すように、ヘッド3311、3312、3313及び3314と表現される。同様に、グループG2に属する4個のヘッド33は、ヘッド332n(nは1〜4の整数)と表現され、グループG3に属する4個のヘッド33は、ヘッド333nと表現される。
分配路D1は、4本の供給路K11、K12、K13及びK14を有している。供給路K11はヘッド3311に接続され、供給路K12はヘッド3312に接続され、供給路K13はヘッド3313に接続され、供給路K14はヘッド3314に接続されている。
同様に、分配路D2及びD3のそれぞれは、分配路D2が4本の供給路K2nを有し、分配路D3が4本の供給路K3nを有している。分配路D2における供給路K2nのそれぞれは、各ヘッド332nに接続されている。また、分配路D3における供給路K3nのそれぞれは、各ヘッド333nに接続されている。
従って、タンクT1に収容されている液状体Lは、分配路D1を介してグループG1の各ヘッド331nに分配される。同様に、タンクT2に収容されている液状体Lは分配路D2を介してグループG2の各ヘッド332nに分配され、タンクT3に収容されている液状体Lは分配路D3を介してグループG3の各ヘッド333nに分配される。
なお、タンクT1、T2及びT3には、タンクT1、T2及びT3ごとに異なる種類の液状体Lが収容されても、タンクT1、T2及びT3間で同じ種類の液状体Lが収容されてもよい。前述したカラーフィルタを製造する場合、例えば、赤の着色層に対応する液状体LをタンクT1に収容し、緑の着色層に対応する液状体LをタンクT2に収容し、青の着色層に対応する液状体LをタンクT3に収容することができる。
また、本実施形態では、グループG1に属するヘッド331nのうち、ヘッド3311及び3312が、図4に示すように、ヘッド列35bに含まれ、ヘッド3313及び3314がヘッド列35aに含まれる。同様に、グループG2及びG3のそれぞれでは、ヘッド3321及び3322並びにヘッド3331及び3332がヘッド列35bに含まれ、ヘッド3323及び3324並びにヘッド3333及び3334がヘッド列35aに含まれる。そして、ヘッドユニット5の全体としては、図4で見てY方向の上方より、グループG1、G2及びG3が、この順序で且つ反復して並んでいる。
ヘッド列35bにおいて、グループG1に属するヘッド3311及び3312は、図5に示すように、互いにダミーノズル39dを補完する関係にある。ヘッド3311のダミーノズル39dがヘッド3312のノズル39で補完され、ヘッド3312のダミーノズル39dがヘッド3311のノズル39で補完される。ヘッド列35bにおけるグループG2及びG3のそれぞれにおいても、同様である。ヘッド3321及び3322は、互いにダミーノズル39dを補完する関係にあり、ヘッド3331及び3332は、互いにダミーノズル39dを補完する関係にある。
また、ヘッド列35aにおいても、グループG1のヘッド3313及び3314間、グループG2のヘッド3323及び3324間、並びに、グループG3のヘッド3333及び3334間のそれぞれの間に、同様の関係がある。
キャリジ7は、図1(a)及び図1(b)に示すように、上述したヘッドユニット5を支持している。ここで、ヘッドユニット5は、図1(b)に示すように、ノズル面37をZ方向の下方に向けてキャリジ7に支持されている。また、キャリジ7には、ヘッド昇降モータ45が備えられている。
ヘッド昇降モータ45は、図示しない昇降機構を介してヘッドユニット5を、Z方向に沿って昇降させるための動力を発生する。
キャリジ搬送装置9は、図1(a)に示すように、ガイドレール51a及び51bと、キャリジ搬送モータ53とを備えている。ガイドレール51a及び51bは、互いにY方向に間隔をあけて、X方向に沿って延びるように配設されている。前述したキャリジ7は、ガイドレール51a及び51b間に架け渡されている。
ガイドレール51a及び51bは、図1(b)に示すように、ワーク搬送装置3及びメンテナンス部11をX方向にまたいで配設されている。これらのガイドレール51a及び51bは、キャリジ7をX方向に沿って、ワークテーブル25及び後述するテーブル73をまたぐ距離にわたって往復移動可能に案内する。
キャリジ搬送モータ53は、リニアモータが採用されており、図1(a)に示すように、直動方向がX方向に沿うようにガイドレール51bに配設されているとともに、リニアモータの移動子がキャリジ7に固定されている。このキャリジ搬送モータ53は、キャリジ7をX方向に沿って往復移動させるための動力を発生する。
上記の構成を有するキャリジ搬送装置9は、キャリジ搬送モータ53からの動力がキャリジ7に伝達され、キャリジ7をガイドレール51a及び51bに沿って、すなわちX方向に沿って往復移動させることができる。
なお、ワーク搬送装置3のガイドレール23a及び23bは、図1(a)に示すように、ガイドレール51a及び51bをY方向にまたぐ長さを有している。そして、ワーク搬送装置3は、ワークテーブル25に載置されたワークWと、ワークテーブル25に設けられたフラッシング部28a及び28bとを、キャリジ7のY方向に沿った寸法よりも長い距離にわたって往復移動させることができる。
メンテナンス部11は、図1(a)及び図1(b)に示すように、定盤61と、搬送装置63と、キャップユニット64と、液適量測定装置65とを備えている。
定盤61は、例えば石などの熱膨張係数が小さい材料から形成されており、図1(b)で見て、ワーク搬送装置3の右側に据えられている。
搬送装置63は、ガイドレール71a及び71bと、テーブル73と、テーブル移動モータ75とを備えている。
ガイドレール71a及び71bは、互いにX方向に間隔をあけて、Y方向に沿って延びるように定盤61上に配設されている。
テーブル73は、キャップユニット64及び液適量測定装置65が載置される載置面77を有している。
テーブル73は、載置面77が、図1(b)で見てZ方向の上方に向けられた状態で、ガイドレール71a及び71b上に、定盤61から浮いた状態で載置されている。このテーブル73は、ガイドレール71a及び71bによって、定盤61上をY方向に沿って往復移動可能に構成されている。
なお、ガイドレール71a及び71bは、図1(a)に示すように、ガイドレール51a及び51bをY方向にまたぐ長さを有している。そして、テーブル73は、キャリジ7をY方向にまたぐ距離にわたって往復移動可能であり、且つキャップユニット64及び液適量測定装置65のそれぞれが、ヘッドユニット5に対面可能に構成されている。
テーブル移動モータ75は、リニアモータが採用されており、直動方向がY方向に沿うように定盤61上に配設されているとともに、リニアモータの移動子がテーブル73に固定されている。このテーブル移動モータ75は、テーブル73をY方向に沿って往復移動させるための動力を発生する。
キャップユニット64は、平面図である図6(a)、及び図6(a)中のA−A線における断面図である図6(b)に示すように、載置台78と、12個のキャップ部79とを有している。各キャップ部79は、図6(b)に示すように、パッキン81と、吸収体82と、枠83と、ばね85と、筐体87と、ストッパ89と、チューブ91とを有している。
パッキン81は、ゴムやエラストマなどの弾性体で構成され、図6(b)で見て断面が下方に凹となる形状を有している。パッキン81がヘッド33の周縁部に当接されると、パッキン81の凹形状とヘッド33とに囲まれた領域に空間93が形成される。パッキン81は、空間93の機密性を高める機能を有している。これにより、各ヘッド33の複数のノズル39から液状体Lが蒸発してしまうことを軽減することができる。
吸収体82は、例えば、ポリエチレン系などの親水性が高い多孔質体で構成され、パッキン81の凹形状内に載置されている。吸収体82は、パッキン81がヘッド33に当接した状態で、このヘッド33から吐出される液滴を受ける。
枠83は、パッキン81が収容され、パッキン81を下側から支えている。ばね85は、枠83の底面83aを上方に向けて付勢している。筐体87は、ばね85、枠83、パッキン81及び吸収体82を収容した状態で、載置台78に載置されている。なお、ばね85は、筐体87の底部87aと枠83の底面83aとの間に設けられている。ストッパ89は、筐体87の上面に設けられ、ばね85に付勢されている枠83が筐体87外に突出してしまうことを規制している。
チューブ91は、一端がパッキン81に接続され、他端が図示しない回収部に接続されている。空間93は、チューブ91によって、パッキン81、枠83、筐体87及び載置台78内を経て回収部に連通している。各チューブ91は、各吸収体82が各ヘッド33から液滴として受けた液状体Lを回収部に導く。
ここで、12個のキャップ部79のそれぞれは、ヘッドユニット5とキャップユニット64とが相対したときに、12個のヘッド33のそれぞれに相対する位置に設けられている。従って、以下においては、各ヘッド33の識別に応じて、各キャップ部79を識別した表現が用いられる場合がある。
各キャップ部79が識別される場合、ヘッド331nに対応するキャップ部79がキャップ部791nと表現され、ヘッド332nに対応するキャップ部79がキャップ部792nと表現され、ヘッド333nに対応するキャップ部79がキャップ部793nと表現される。
上記の構成を有するキャップユニット64は、各キャップ部79のパッキン81が各ヘッド33に当接することにより、各ヘッド33の各ノズル面37を保護するとともに、複数のノズル39からの液状体Lの蒸発を低く抑える。
液適量測定装置65は、平面図である図7(a)、及び図7(a)中のB−B線における断面図である図7(b)に示すように、対面プレート103と、4本の支柱105と、電子天秤107と、測定容器109とを備えている。
対面プレート103には、略中央に貫通孔111が形成されている。
貫通孔111は、開口面積が、平面視で1個のヘッド33を覆うことができる大きさに設定されている。この対面プレート103は、底面の4隅が、各支柱105を介してテーブル73の載置面77に支持されている。
電子天秤107は、4本の支柱105で囲まれる領域内で、対面プレート103との間に隙間をあけてテーブル73の載置面77に載置されている。
測定容器109は、底113を有するとともに、Z方向の上端が開口されている。測定容器109の開口は、平面視で各ヘッド33の2本のノズル列41を覆うことができる大きさに設定されている。測定容器109は、Z方向の上端側が貫通孔111に挿入された状態で、電子天秤107の測定皿115に配設されている。なお、測定容器109と貫通孔111の内壁との間には、隙間が保たれている。なお、図7(b)では、電子天秤107及び測定皿115の断面の図示が省略されている。
上記の構成を有する液適量測定装置65は、対面プレート103の貫通孔111に対向する1個のヘッド33から測定容器109内へ液滴の吐出を受けて、このヘッド33から液滴として吐出された液状体Lの重量を電子天秤107で測定する。
制御回路13は、図8に示すように、制御部131と、ヘッドドライバ133と、モータドライバ135と、インタフェース部139とを備えている。
制御部131は、例えば、マイクロコンピュータで構成され、CPU(Central Processing Unit)141と、メモリ部143とを備えている。CPU141は、描画処理等の各種処理を実行する。
メモリ部143は、RAM(Random Access Memory)や、ROM(Read-Only Memory)などを含んだ構成を有している。RAMは、ホストコンピュータ145からインタフェース部139を介して入力される描画データを格納したり、CPU141によって実行される描画処理等のプログラムを一時的に展開したり、各種データを一時的に格納したりする。
ROMは、例えば不揮発性半導体メモリで構成され、CPU141が実行するプログラムなどが格納されている。
ヘッドドライバ133は、CPU141からの指令に基づいて、ヘッドユニット5の各ヘッド33の駆動を個別に制御する。
モータドライバ135は、CPU141からの指令に基づいて、ワーク搬送モータ27、ヘッド昇降モータ45、キャリジ搬送モータ53、及びテーブル移動モータ75のそれぞれの駆動を個別に制御する。
インタフェース部139は、ホストコンピュータ145から受け取った描画データを制御部131に出力したり、制御部131から受け取った各種情報をホストコンピュータ145に出力したりする。
なお、電子天秤107は、CPU141からの指令に基づいて、測定容器109の重量変化を検出するとともに、検出した結果を制御部131に出力する。ここで、測定容器109の重量変化とは、対面プレート103の貫通孔111に対向するヘッド33が液状体Lを液滴として測定容器109内に吐出する前の重量と吐出した後の重量との変化をいう。
ここで、液滴吐出装置1における描画処理、フラッシング処理及び液適量測定処理について説明する。
まず、描画処理について説明する。
液滴吐出装置1では、制御部131がホストコンピュータ145からインタフェース部139を介して描画データを受け取ると、CPU141によって描画処理が開始される。
描画データは、液状体LでワークWに描画すべきパターンを指示するものであり、描画すべきパターンがビットマップ状に表現されている。ワークWへのパターンの描画は、ヘッドユニット5をワークWに対向させた状態で、ワークWをワーク搬送装置3でY方向に往復移動させながら、各ヘッド33から液滴を所定周期で吐出させることによって行われる。往復移動するワークWに対する描画では、ワークWの往路及び復路のうちのいずれか一方だけに液滴を吐出させたり、往路及び復路の双方に液滴を吐出させたりすることができる。
いずれの場合においても、ワークWの往路又は復路において描画すべきパターンが、描画データの1単位で指示される。そして、描画データの1単位は、12個のヘッド33のそれぞれに割り当てられ、各ヘッド33に対してワークWの往路又は復路における液滴の吐出を規定する。つまり、1単位の描画データは、ワークWの往路ごとに、又は復路ごとに、若しくは往路及び復路のそれぞれごとに、各ヘッド33に対して割り当てられる。
ここで、描画すべきパターンと描画データとの関係について、一例を挙げて概念的に説明する。ここでは、理解を容易にするために、12個のヘッド33のうちヘッド3311及び3312で図9(a)に示すパターン150を描画する場合を例に説明する。
図9(a)に示すように、各パターン150に対してY方向に交差する各ノズル39から液滴を、各液滴がパターン150内に到達するタイミングで吐出させることによって、各パターン150内にドット151が形成される。ドット151の大きさや、複数のドットの重なり状態などを適宜に設定することによって描画パターン153が形成される。
つまり、パターン150は、図9(b)に示すように、ドット151の配置によって規定され得る。そして、ヘッド33ごとに、描画すべきパターンに応じてドット151の配置を論理値でマトリクス状に展開したデータが、図9(c)に示す描画データRである。
描画データRは、ヘッド33ごとに展開されて各ヘッド33に対して割り当てられる。従って、以下においては、ヘッド33の識別に応じた識別表現が用いられることがある。図9(c)に示す例では、ヘッド3311に対する描画データRが描画データR11と表現され、ヘッド3312に対する描画データRが描画データR12と表現される。つまり、ヘッド331nに対する描画データRが描画データR1nと表現される。同様に、ヘッド332nに対する描画データRが描画データR2nと表現され、ヘッド333nに対する描画データRが描画データR3nと表現される。
本実施形態では、描画データR11及びR12内の論理値“1”が、ドット151の配置、すなわち液滴の吐出を指示している。なお、図9(c)では、ドット151を配置しないこと、すなわち液滴を吐出させないことを指示する論理値“0”が省略されている。
描画データR11と描画データR12とは、Y方向にずれている。これは、ヘッド3311の位置と、ヘッド3312の位置とがY方向にずれていることが考慮されているためである。また、描画データR11及びR12のそれぞれにおいて、1つのパターン150に対応する論理値がY方向にずれている。これは、各ヘッド3311及び3312において、2本のノズル列41間にY方向のずれを有していることが考慮されているためである。
ヘッド33ごとの描画データR1n、R2n及びR3nは、図8に示すホストコンピュータ145によって生成され、ホストコンピュータ145からインタフェース部139を介して制御部131に入力される。制御部131に描画データR1n、R2n及びR3nが入力されると、CPU141は、図10に示す描画処理を開始する。
まず、ステップS1において、メモリ部143に格納されている変数C1n、C2n及びC3nの値を読み込む。これらの変数C1n、C2n及びC3nは、各ヘッド33に対応して、12個分の変数が用意されている。これらの変数C1n、C2n及びC3nには、描画処理が開始される前において、各ヘッド33が液滴を吐出した頻度(吐出頻度)が記録されている。各ヘッド33の吐出頻度は、各ヘッド33が複数のノズル39を有する本実施形態の場合、各ノズル39が液滴を吐出した回数を、1つのヘッド33単位で合計した値である。別の観点では、吐出頻度は、各ヘッド33から吐出された液滴の個数であるとも表現され得る。
次いで、ステップS2において、キャリジ搬送指令をモータドライバ135に出力する。このとき、モータドライバ135は、キャリジ搬送モータ53の駆動を制御して、ヘッドユニット5を描画エリアに移動させる。ここで、描画エリアは、図1に示すワークWのY方向に沿った軌跡と、ヘッドユニット5のX方向に沿った軌跡とが交差する領域である。
次いで、ステップS3において、ワーク搬送指令をモータドライバ135に出力する。このとき、モータドライバ135は、ワーク搬送モータ27の駆動を制御して、ワークWの搬送を開始させる。
次いで、ステップS4において、予備吐出指令をヘッドドライバ133に出力する。このとき、ヘッドドライバ133は、各ヘッド33がフラッシング部28a及び28bのいずれかに対向するタイミングで各ヘッド33の駆動を制御して、各ヘッド33の複数のノズル39から一様に液滴を吐出させる。各ヘッド33の複数のノズル39から一様に液滴を吐出させることを予備吐出と呼ぶ。この予備吐出は、描画前に、各ヘッド33の各ノズルにおける液滴の吐出状態を、適正な状態に整えるために実施される。
次いで、ステップS5において、各描画データR1n、R2n及びR3nにおける論理値“1”の個数をカウントし、描画データR1n、R2n及びR3nごとのカウント値を、各変数C1n、C2n及びC3nに加算して新たな変数C1n、C2n及びC3nとする。
次いで、ステップS6において、ヘッド駆動指令をヘッドドライバ133に出力する。このとき、ヘッドドライバ133は、各描画データR1n、R2n及びR3nに基づいて、各ヘッド331n、332n及び333nの駆動を制御して、ワークWにパターンを描画させる。
次いで、ステップS7において、新たな描画データR1n、R2n及びR3nが入力されているか否かを判定する。このとき、新たな描画データR1n、R2n及びR3nが入力されている(YES)と判定されると、処理がステップS4に移行され、入力されていない(NO)と判定されると、処理がステップS8に移行される。
このステップS8において、搬送停止指令をモータドライバ135に出力する。このとき、モータドライバ135は、ワーク搬送モータ27の駆動を制御して、ワークWの搬送を停止させる。
次いで、ステップS9において、変数C1n、C2n及びC3nの値をメモリ部143に格納してから処理を終了する。
次に、フラッシング処理について説明する。なお、フラッシング処理とは、描画に関係なくヘッド33を駆動して、液状体Lをヘッド33のノズル39から液滴として排出させる処理である。
液滴吐出装置1では、制御部131がホストコンピュータ145からインタフェース部139を介してフラッシング処理の実施指示を受けると、CPU141によって、図11に示すフラッシング処理が開始される。
まず、ステップS21において、メモリ部143に格納されている変数C1n、C2n及びC3nの値を読み込む。
次いで、ステップS22において、変数C1n、C2n及びC3nごとの最大値を判別する。このとき、変数C1nのうちで最大値となるものが最多頻度C1maxとして判別され、変数C2nのうちで最大値となるものが最多頻度C2maxとして判別され、変数C3nのうちで最大値となるものが最多頻度C3maxとして判別される。
次いで、ステップS23において、各分配路D1、D2及びD3内の吐出頻度の差FSを算出する。このとき、分配路D1における吐出頻度の差FSは、最多頻度C1maxと他の変数C1nとの差として算出される。同様に、分配路D2における吐出頻度の差FSが最多頻度C2maxと他の各変数C2nとの差として算出され、分配路D3における吐出頻度の差FSが最多頻度C3maxと他の各変数C3nとの差として算出される。従って、分配路D1、D2及びD3ごとに、すなわちグループG1、G2及びG3ごとに、3つの吐出頻度の差FSが算出される。
ここで、理解を容易にするために、各最多頻度C1max、C2max及びC3maxの一例を挙げて説明する。ここでは、変数C11が最多頻度C1maxとして判別され、変数C21が最多頻度C2maxとして判別され、変数C31が最多頻度C3maxとして判別されたと仮定される。
この場合、グループG1における3つの吐出頻度の差FSは、下記(1)〜(3)式によって算出される。
1max−C12=FS11…(1)
1max−C13=FS12…(2)
1max−C14=FS13…(3)
ここで、FS11は分配路D1における1つ目の差を表し、FS12は分配路D1における2つ目の差を表し、FS13は分配路D3における3つ目の差を表している。同様にして、分配路D2における吐出頻度の差FS21、FS22及びFS23、並びに、分配路D3における吐出頻度の差FS31、FS32及びFS33が算出される。
次いで、ステップS24において、キャリジ搬送指令をモータドライバ135に出力する。このとき、モータドライバ135は、キャリジ搬送モータ53の駆動を制御して、ヘッドユニット5をキャッピング位置に移動させる。ここで、キャッピング位置は、図6に示す各キャップ部791n、792n及び793nがY方向に沿って描く軌跡と、各ヘッド331n、332n及び333nがX方向に沿って描く軌跡とが交差する位置である。
次いで、ステップS25において、テーブル移動指令をモータドライバ135に出力する。このとき、モータドライバ135は、テーブル移動モータ75の駆動を制御して、各キャップ部791n、792n及び793nがキャッピング位置に位置するように、テーブル73を移動させる。
次いで、ステップS26において、ヘッド降下指令をモータドライバ135に出力する。このとき、モータドライバ135は、ヘッド昇降モータ45の駆動を制御して、各ヘッド331n、332n及び333nが各キャップ部791n、792n及び793nに当接するまで、ヘッドユニット5を降下させる。
次いで、ステップS27において、フラッシング指令をヘッドドライバ133に出力する。このとき、ヘッドドライバ133は、各変数C1n、C2n及びC3nに基づいて、各ヘッド331n、332n及び333nの駆動を個別に制御する。本実施形態では、各ヘッド331n、332n及び333nは、吐出頻度の差FSの大きさに応じて多くなる量の液状体Lを排出するように駆動が制御される。
例えば、変数C11が最多頻度C1maxとして判別された上述の例では、ヘッド3312からの排出量が、ヘッド3311からの排出量よりも、吐出頻度の差FS11の大きさに応じて多くなるように、ヘッド3312の駆動が制御される。同様に、ヘッド3313及び3314のそれぞれは、吐出頻度の差FS12及びFS13のそれぞれの大きさに応じて、ヘッド3311よりも多くなる排出量に駆動が制御される。他のグループG2及びG3に対応するヘッド332n及び333nに対しても、同様に駆動が制御される。
なお、ヘッド3312からの排出量をヘッド3311からの排出量よりも多くすることは、ヘッド3312の駆動回数や1回の駆動における液滴量をヘッド3311よりも多くすることによって実現され得る。また、フラッシングでは、各ヘッド33の複数のノズル39のすべてから一様に液滴を吐出させても、各ヘッド33の複数のノズル39の一部から液滴を吐出させてもよい。
次いで、ステップS28において、各ヘッド331n、332n及び333nでのフラッシングが終了したか否かを判定する。そして、フラッシングが終了した(YES)と判定されると、処理がステップS29に移行され、フラッシングが終了していない(NO)と判定されると、フラッシングが終了するまで処理が待機される。
ステップS29において、ヘッド上昇指令をモータドライバ135に出力する。このとき、モータドライバ135は、ヘッド昇降モータ45の駆動を制御して、ヘッドユニット5を上昇させる。これにより、各ヘッド331n、332n及び333nは、各キャップ部791n、792n及び793nから離隔する。
次いで、ステップS30において、変数C1n、C2n及びC3nの値をクリアする。
次いで、ステップS31において、変数C1n、C2n及びC3nの値をメモリ部143に格納してから処理を終了する。
フラッシング処理が実施されるタイミングとしては、描画すべきパターンが変わったとき、液状体Lのロットが変わったとき、所定間隔ごとなどが挙げられる。所定間隔ごととしては、例えば、所定時間ごと、ワークWの所定枚数ごとなどが挙げられる。
描画すべきパターンが変わると、パターンの変更前後で各ヘッド33の吐出頻度が変化する場合がある。例えば、パターンの変更前に吐出頻度が低かったヘッド33が、パターンの変更後に吐出頻度が高くなることが発生する場合がある。従って、描画すべきパターンがかわったときにフラッシング処理を実施すれば、吐出頻度の差FSが軽減された状態で新たなパターンに対する描画を開始することができる。
また、液状体Lのロットや描画すべきパターンが変化する間隔よりも短い間隔で定期的にフラッシング処理を実施すれば、フラッシング処理が実施される間隔を短くすることができるため、所定間隔ごとにフラッシング処理を実施することは好ましい。また、所定間隔ごとにフラッシング処理を実施すれば、累積的に大きくなる吐出頻度の差FSを、累積的に大きくなる過程で軽減することができる。従って、吐出頻度の差FSが大きく開いてしまう前に、各分配路D1、D2及びD3における供給路K1n、K2n及びK3n内の液状体Lの消費量の差を縮めることができ、消費量の差を縮めるのに要するフラッシング時間や、1回のヘッド駆動における排出量を低減することができる。
次に、液適量測定処理について説明する。
液滴吐出装置1では、制御部131がホストコンピュータ145からインタフェース部139を介して液適量測定処理の実施指示を受けると、CPU141によって、図12に示す液適量測定処理が開始される。
まず、ステップS51において、前述したフラッシング処理を実施する。そして、図11に示すフラッシング処理が終了すると、処理がステップS52に移行される。
ステップS52において、ヘッド33の個数をカウントするための変数Hの値と、電子天秤107での計量値が代入される変数M(H)とをクリアする。なお、変数M(H)は、ヘッド33の個数(H個)分だけ用意される。ヘッド33の個数が12個である本実施形態の場合、変数M(H)は、変数M(1)〜変数M(12)までの12個である。
次いで、ステップS53において、測定準備指令をモータドライバ135に出力する。このとき、モータドライバ135は、キャリジ搬送モータ53及びテーブル移動モータ75のそれぞれの駆動を制御して、キャリジ7及びテーブル73のそれぞれを初期位置につかせる。
ここで、キャリジ7及びテーブル73のそれぞれの初期位置について説明する。
ヘッドユニット5は、キャリジ7によってX方向に沿って搬送されると、図13に示すように、ヘッド3311が軌跡161を描く。また、対面プレート103は、テーブル73によってY方向に沿って搬送されると、貫通孔111が軌跡163を描く。
テーブル73の初期位置は、図14に示すように、平面視で、対面プレート103の貫通孔111が軌跡161に重なる位置である。また、キャリジ7の初期位置は、図15に示すように、平面視で、ヘッド3311が軌跡163に重なる位置である。なお、図13、図14及び図15では、それぞれ構成をわかりやすく示すため、軌跡161及び軌跡163にハッチングが施されている。
キャリジ7及びテーブル73のそれぞれが初期位置につくと、図16に示すように、ヘッド3311が貫通孔111に対向した状態となる。このとき、ヘッド3311が測定対象ヘッドとなる。
次いで、図12に示すステップS54において、ヘッド降下指令をモータドライバ135に出力する。このとき、モータドライバ135は、ヘッド昇降モータ45の駆動を制御して、各ヘッド33と対面プレート103との間が所定の隙間となるようにヘッドユニット5を降下させる。
次いで、ステップS55において、変数Hの値が0であるか否かを判定する。そして、0である(YES)と判定されると、処理がステップS56に移行され、0でない(NO)と判定されると、処理がステップS66に移行される。
ステップS56において、変数Hに1を加算して新たな変数Hとする。
次いで、ステップS57において、電子天秤の指示値を読み込む。
次いで、ステップS58において、電子天秤の指示値を変数M(H)に代入する。
次いで、ステップS59において、測定対象ヘッドに対する吐出指令をヘッドドライバ133に出力する。このとき、ヘッドドライバ133は、測定対象ヘッドのみを駆動させて、この測定対象ヘッドから測定容器109内に向けて所定回数だけ液滴を吐出させる。なお、図16に示す状態では、ヘッド3311が測定対象ヘッドであるため、ヘッド3311のみを駆動させる。
次いで、ステップS60において、測定対象ヘッドでの吐出が終了したか否かを判定する。そして、終了した(YES)と判定されると、処理がステップS61に移行され、終了していない(NO)と判定されると、吐出が終了するまで処理が待機される。
次いで、ステップS61において、電子天秤の指示値を読み込む。
次いで、ステップS62において、電子天秤の指示値から変数M(H)の値を減じて新たな変数M(H)とする。新たな変数M(H)に代入されている値は、測定対象ヘッドが測定容器109に液滴を吐出する前後での測定容器109の重量変化を示す。
次いで、ステップS63において、変数M(H)の値が適正範囲内であるか否かを判定する。そして、適正範囲内である(YES)と判定されると、処理がステップS65に移行され、適正範囲外である(NO)と判定されると、処理がステップS64に移行される。
ステップS64において、測定対象ヘッドに対して新たな駆動電圧を設定する。このとき、新たな駆動電圧は、測定対象ヘッドでの液適量が適正範囲内におさまる電圧に設定される。
次いで、ステップS65において、変数Hの値が12であるか否か、すなわちすべてのヘッド33に対する測定が終了したか否かを判定する。そして、変数Hの値が12である(YES)と判定されると、液適量測定処理が終了され、変数Hの値が12未満である(NO)と判定されると、処理がステップS66に移行される。
ステップS66において、相対移動指令をモータドライバ135に出力する。このとき、モータドライバ135は、キャリジ搬送モータ53及びテーブル移動モータ75のそれぞれの駆動を制御して、新たな測定対象ヘッドと貫通孔111とが対向するように、キャリジ7及びテーブル73のそれぞれを移動させる。
なお、本実施形態において、各タンクT1、T2及びT3が供給源に対応し、各供給路K1n、K2n及びK3nが経路に対応し、フラッシング処理におけるステップS27の処理が排出ステップに対応し、液適量測定処理におけるステップS64の処理が調整ステップに対応し、フラッシング部28a及び28b並びに各キャップ部79のそれぞれが排出部に対応し、描画処理におけるステップS5の処理が算出部に対応し、フラッシング処理におけるステップS22、S23及びS27の処理が排出制御部に対応している。
本実施形態では、フラッシング処理によって、液状体Lが各タンクT1、T2及びT3から分配される各グループG1、G2及びG3内の4つのヘッド331n、332n及び333nにおいて、各最多頻度C1max、C2max及びC3maxに対応するヘッド33と、他の3つのヘッド33のそれぞれとが区別される。そして、他の3つのヘッド33のそれぞれに対するフラッシングでの排出量は、各最多頻度C1max、C2max及びC3maxのヘッド33に対する排出量よりも、吐出頻度の差FS11〜13、FS21〜23及びFS31〜33のそれぞれの大きさに応じて多くなるように制御される。つまり、他の3つのヘッド33のそれぞれからフラッシングで排出される液状体Lの量は、吐出頻度の差FSが大きいほど多くなる。
ところで、液滴吐出装置1では、描画すべきパターンの違いによって、各グループG1、G2及びG3内の4つのヘッド33間で、各ヘッド33の吐出頻度に差が発生することがある。図9(a)に示すパターン150の例では、ヘッド3311の吐出頻度の方が、ヘッド3312の吐出頻度よりも高い。この状態で、図3に示すタンクT1内の液状体Lが新たな液状体Lに切り替わった場合、各ヘッド3311及び3312内の液状体Lが新たな液状体Lに切り替わるタイミング(以下、切替タイミングと呼ぶ)に差異が発生する。
液滴吐出装置1では、上述したフラッシング処理が実施されるので、各グループG1、G2及びG3において、4つのヘッド33間の吐出頻度の差FSを軽減することができる。これにより、各グループG1、G2及びG3内の4つのヘッド33間で、切替タイミングの差異を軽減することができる。つまり、各タンクT1、T2及びT3から分配を受ける4つのヘッド33のそれぞれにおける切替タイミングを、これらの4つのヘッド33間で合わせやすくすることができる。
また、本実施形態では、液適量測定処理によって、各ヘッド33からの液適量が適正範囲内であるか否かを把握することができる。そして、液適量が適正範囲から外れているヘッド33に対して、液適量が適正範囲内におさまるように新たな駆動電圧が設定される。液滴量測定処理では、液適量の測定を実施する前に、フラッシング処理が実施される。液適量の測定を実施するタイミングと、フラッシング処理を実施するタイミングとの間には、着目すべき重要な関係がある。
この関係について、タンクT1から液状体Lが分配される4つのヘッド331nのうちの2つのヘッド3311及び3312を例に説明する。ここでは、ヘッド3311の方がヘッド3312よりも吐出頻度が高いと仮定される。
タンクT1内の液状体Lのロットが変わった場合、ヘッド3311内の液状体Lが新たなロットに変わるタイミング(ロット変化タイミングと呼ぶ)の方が、ヘッド3312におけるロット変化タイミングよりも先に訪れる。
ヘッド3311におけるロット変化タイミングで液適量測定処理を実施すると、ヘッド3311では新たなロットで液適量測定が実施され、ヘッド3312では従前のロットで液適量測定が実施される。そして、ヘッド3312では、液適量測定が実施された後にロット変化タイミングが訪れる。つまり、ヘッド3312では、新たなロットの液状体Lに対する液滴量の把握がされないまま、ロット変化タイミングが過ぎてしまう。
逆に、ヘッド3312におけるロット変化タイミングで液適量測定処理を実施すると、ヘッド3311及び3312の双方において新たなロットでの液適量測定が実施される。しかし、ヘッド3311では、液適量測定が実施される前にロット変化タイミングが訪れる。つまり、ヘッド3311では、ロット変化タイミングが過ぎてしまってから新たなロットの液状体Lに対する液滴量の把握がされる。ヘッド3311では、ロット変化タイミングから液適量測定が実施されるまで、新たなロットに対する液滴量の把握がされない状態が続くことになる。そこで、フラッシング処理を実施してから液適量の測定を実施することが好ましい。
また、本実施形態では、フラッシング処理において、各ヘッド33における変数C1n、C2n及びC3nのそれぞれが、各描画データRに基づいて算出される。従って、本実施形態では、例えば実際の液状体の消費量を供給路K1n、K2n及びK3nごとに計量する場合よりも容易に且つ簡易な構成で消費量を把握することができる。なお、消費量の把握は、変数C1n、C2n及びC3nの値に、1つの液滴に費やされる液状体Lの量を乗じることによって実現され得る。
また、本実施形態では、メモリ部143に格納されている各変数C1n、C2n及びC3nの値は、描画データが制御部131に入力されるたびに更新される。このとき、各変数C1n、C2n及びC3nの値は、描画データが制御部131に入力されるたびに、描画データごとの吐出頻度が加算される。つまり、各ヘッド33における吐出頻度は、描画データごとの吐出頻度が累積されたデータとしてメモリ部143に格納されている。そして、各変数C1n、C2n及びC3nの値は、各ヘッド33に対するフラッシング動作が終了したときにクリアされる。従って、フラッシング処理ごとの吐出頻度を適切に把握することができる。
なお、本実施形態では、描画処理とフラッシング処理とが互いに別々の処理として適用される場合を例に説明したが、処理の適用はこれに限定されない。描画処理のなかにフラッシング処理を導入することができる。
ここで、フラッシング処理が導入された描画処理の流れについて、図17を参照しながら説明する。
図17に示す描画処理は、制御部131に描画データR1n、R2n及びR3nが入力されると、CPU141によって処理が開始される。
まず、ステップS81において、キャリジ搬送指令をモータドライバ135に出力する。このとき、モータドライバ135は、キャリジ搬送モータ53の駆動を制御して、ヘッドユニット5を描画エリアに移動させる。
次いで、ステップS82において、変数C1n、C2n及びC3nの値をクリアする。
次いで、ステップS83において、各描画データR1n、R2n及びR3nにおける論理値“1”の個数をカウントし、描画データR1n、R2n及びR3nごとのカウント値を、各変数C1n、C2n及びC3nに加算して新たな変数C1n、C2n及びC3nとする。
次いで、ステップS84において、変数C1n、C2n及びC3nごとの最多頻度C1max、C2max及びC3maxを判別する。
次いで、ステップS85において、分配路D1、D2及びD3内の吐出頻度の差FSを算出する。
次いで、ステップS86において、搬送開始指令をモータドライバ135に出力する。このとき、モータドライバ135は、ワーク搬送モータ27の駆動を制御して、ワークWの搬送を開始させる。
次いで、ステップS87において、フラッシング指令をヘッドドライバ133に出力する。このとき、ヘッドドライバ133は、各ヘッド33がフラッシング部28a及び28bのいずれかに対向するタイミングで、各変数C1n、C2n及びC3nに基づいて、各ヘッド331n、332n及び333nの駆動を個別に制御する。各ヘッド331n、332n及び333nは、吐出頻度の差FSの大きさに応じて多くなる量の液状体Lを排出するように駆動が制御される。
次いで、ステップS88において、予備吐出指令をヘッドドライバ133に出力する。このとき、ヘッドドライバ133は、各ヘッド33がフラッシング部28a及び28bのいずれかに対向している状態で各ヘッド33の駆動を制御して、各ヘッド33の複数のノズル39から一様に液滴を吐出させる。
次いで、ステップS89において、ヘッド駆動指令をヘッドドライバ133に出力する。このとき、ヘッドドライバ133は、各描画データR1n、R2n及びR3nに基づいて、各ヘッド331n、332n及び333nの駆動を制御して、ワークWにパターンを描画させる。
次いで、ステップS90において、各描画データR1n、R2n及びR3nに基づく描画が終了したか否かを判定する。そして、描画が終了した(YES)と判定されると、処理がステップS91に移行され、描画が終了していない(NO)と判定されると、描画が終了するまで処理が待機される。
次いで、ステップS91において、搬送停止指令をモータドライバ135に出力する。このとき、モータドライバ135は、ワーク搬送モータ27の駆動を制御して、ワークWの搬送を停止させる。
次いで、ステップS92において、新たな描画データR1n、R2n及びR3nが入力されているか否かを判定する。このとき、新たな描画データR1n、R2n及びR3nが入力されている(YES)と判定されると、処理がステップS82に移行され、入力されていない(NO)と判定されると、描画処理が終了される。
図17に示す描画処理では、描画データR1n、R2n及びR3nが各ヘッド33に割り当てられるたびに、すなわち描画を実施するたびにフラッシングが実施される。従って、各グループG1、G2及びG3において、4つのヘッド33間の吐出頻度の差FSを、描画データR1n、R2n及びR3nが各ヘッド33に割り当てられるたびに軽減することができる。これにより、各グループG1、G2及びG3内の4つのヘッド33間で、切替タイミングの差異を軽減することができる。つまり、各タンクT1、T2及びT3から分配を受ける4つのヘッド33のそれぞれにおける切替タイミングを、これらの4つのヘッド33間で合わせやすくすることができる。
また、図17に示す描画処理では、フラッシングを実施した後に予備吐出を実施するようになっているので、フラッシングでメニスカスが乱れても予備吐出で整えることが可能となる。従って、安定した吐出で描画を行うことが可能となる。
なお、図17に示す描画処理では、描画を実施する前にフラッシングを実施するようにしたが、これに限定されず、描画を実施した後にフラッシングを実施するようにしてもよい。また、描画の前後においてフラッシングを実施するようにしてもよい。
ここで、液滴吐出装置1では、フラッシング部28a及び28bが、図1(a)に示すように、ワークWをY方向に挟んで対峙している。ワークWの往路に対する描画が終了したときに、ワークWを往路のまま移動させれば、各ヘッド33をフラッシング部28a及び28bのいずれか一方に対面させることができる。つまり、ワークWの往路に対する描画が終了したときにフラッシングを実施させる場合、ワークWの往復移動を復路に切り替える必要がない。従って、描画を実施した後にフラッシングを実施させたり、描画の前後においてフラッシングを実施させたりしても、フラッシングにかかる時間が長期化してしまうことを避けやすくすることができる。
また、本実施形態では、各ヘッド33を、各ノズル列41がX方向に沿って延びるように配設する構成としたが、これに限定されず、各ノズル列41の方向がX方向及びY方向の両方向に交差するように、各ヘッド33を配設する構成としてもよい。この場合、Y方向から見たノズル39同士間の距離を短くすることができ、X方向における描画解像度を高めることが可能となる。
また、本実施形態では、各グループG1、G2及びG3に属するヘッド33の個数を4つとしたが、各グループG1、G2及びG3のヘッド33の個数は、これに限定されず、2個以上の任意の個数が採用され得る。また、グループG1、G2及びG3の数も3つに限定されず、1以上の任意の数が採用され得る。
また、本実施形態では、液滴吐出装置1が1つのヘッドユニット5を備えた場合を例に説明したが、ヘッドユニット5の個数は1つに限定されず、1つ以上の任意の個数とすることができる。
本発明の実施形態における液滴吐出装置の主要構成を示す外観図。 本発明の実施形態におけるヘッドユニットの構成を説明する図。 本発明の実施形態における液滴吐出装置の液状体の供給系統を説明する図。 本発明の実施形態におけるヘッドユニットのグループを説明する図。 本発明の実施形態におけるヘッド間のノズルの位置関係を説明する図。 本発明の実施形態におけるキャップユニットの構成を説明する図。 本発明の実施形態における液適量測定装置の構成を説明する図。 本発明の実施形態における液滴吐出装置の主要構成を示すブロック図。 本発明の実施形態における液滴吐出装置でのパターンと描画データとの関係を説明する図。 本発明の実施形態における液滴吐出装置での描画処理の流れを示す図。 本発明の実施形態における液滴吐出装置でのフラッシング処理の流れを示す図。 本発明の実施形態における液滴吐出装置での液適量測定処理の流れを示す図。 本発明の実施形態における液滴吐出装置のヘッドユニットと対面プレートとの相対位置を説明する平面図。 本発明の実施形態における液滴吐出装置のテーブルの初期位置を説明する平面図。 本発明の実施形態における液滴吐出装置のキャリジの初期位置を説明する平面図。 本発明の実施形態における液滴吐出装置のキャリジ及びテーブルが初期位置についた状態での各ヘッドと対面プレートとの相対位置を説明する平面図。 本発明の実施形態における液滴吐出装置での描画処理の他の例の流れを示す図。
符号の説明
1…液滴吐出装置、5…ヘッドユニット、28a,28b…フラッシング部、30…吸収体、33…ヘッド、64…キャップユニット、65…液適量測定装置、79…キャップ部、W…ワーク、L…液状体、T1,T2,T3…タンク、D1,D2,D3…分配路、K1n,K2n,K3n…供給路、R…描画データ。

Claims (8)

  1. 液状体を液滴として吐出する複数のヘッドに前記液状体を1つの供給源から分配する分配路のなかの複数の経路のうちで、前記液状体が前記液滴として吐出される吐出頻度が最多である前記経路と、他の各前記経路との間の前記吐出頻度の差の大きさに応じて多くなる量の前記液状体を、各前記他の経路につながる各前記ヘッドから、各前記他の経路につながる各前記ヘッドを駆動して、前記液滴として排出させる排出ステップを有することを特徴とする液滴吐出装置の制御方法。
  2. 前記複数のヘッドを用いてワークに前記液状体でパターンを描画するときに各前記ヘッドに割り当てられて各前記ヘッドでの前記液滴の吐出を規定する描画データに基づいて、各前記経路の前記吐出頻度を算出することを特徴とする請求項1に記載の液滴吐出装置の制御方法。
  3. 前記描画データが各前記ヘッドに割り当てられるたびに前記排出ステップを実施することを特徴とする請求項2に記載の液滴吐出装置の制御方法。
  4. 前記1つの供給源における前記液状体のロットが変わったときに、前記排出ステップを実施することを特徴とする請求項2に記載の液滴吐出装置の制御方法。
  5. 前記ワークに描画すべき前記パターンが変わったときに、前記排出ステップを実施することを特徴とする請求項2に記載の液滴吐出装置の制御方法。
  6. 所定間隔ごとに、前記排出ステップを実施することを特徴とする請求項4又は5に記載の液滴吐出装置の制御方法。
  7. 前記排出ステップの後に、前記複数のヘッドのそれぞれについて、前記ヘッドから吐出される前記液滴の量が許容範囲内におさまるように、前記液滴の量を調整する調整ステップを有することを特徴とする請求項4乃至6のいずれか一項に記載の液滴吐出装置の制御方法。
  8. 液状体を液滴として吐出する複数のヘッドと、
    前記液状体を1つの供給源から前記複数のヘッドに分配する複数の経路を有する分配路と、
    前記複数のヘッドのそれぞれに対面した状態で各前記ヘッドから吐出される前記液滴を受ける排出部と、
    前記複数のヘッドを用いてワークに前記液状体でパターンを描画するときに各前記ヘッドに割り当てられて各前記ヘッドでの前記液滴の吐出を規定する描画データに基づいて、前記液状体が前記液滴として吐出される吐出頻度を、前記分配路のなかのそれぞれの前記経路について算出する算出部と、
    算出された前記吐出頻度が最多となる前記経路と他の各前記経路との間の前記吐出頻度の差の大きさに応じて多くなる量の前記液状体を、各前記他の経路につながる各前記ヘッドから、各前記他の経路につながる各前記ヘッドを駆動して、前記液滴として前記排出部に排出させる排出制御部と、を有することを特徴とする液滴吐出装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN108940759A (zh) * 2018-09-06 2018-12-07 深圳市雷赛控制技术有限公司 连续加工路径的恒定胶量的控制方法及系统

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