JP2008305675A - 燃料電池 - Google Patents

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恒政 西田
Manabu Takahashi
学 高橋
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健一 徳田
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勉 越智
Takahiro Nitta
高弘 新田
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Abstract

【課題】ガス漏れ抑制部材から溶出される溶出物により電解質膜が劣化することを抑制する燃料電池を提供する。
【解決手段】電解質膜を挟持する一対の触媒層と前記触媒層の両外側を挟持する一対の拡散層とを有する膜−電極アッセンブリと、前記膜−電極アッセンブリを介して配置される一対のフレームと、前記フレームの両外側に配置される一対の燃料電池用セパレータと、隣接する部材間のガス漏れを抑制するガス漏れ抑制部材とを有する燃料電池であって、前記ガス漏れ抑制部材と前記電解質膜との間に、前記燃料電池の発電時に生成する水によって、前記ガス漏れ抑制部材から溶出される物質が前記電解質膜に付着することを抑制する溶出物付着抑制部材を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、燃料電池の技術に関する。
一般的に燃料電池は、電解質膜を介して配置される一対の電極(アノード極及びカソード極)を含む膜−電極アッセンブリと、膜−電極アッセンブリを介して配置される一対のフレームと、フレームの両外側を挟持する一対の燃料電池用セパレータとを有する。燃料電池の発電時には、アノード極に供給するアノードガスを水素ガス、カソード極に供給するカソードガスを酸素ガスとした場合、アノード極側では、水素イオンと電子とにする反応が行われ、水素イオンは電解質膜中を通りカソード極側に、電子は外部回路を通じてカソード極に到達する。一方、カソード極側では、水素イオン、電子及び酸素ガスが反応して水分を生成する反応が行われ、エネルギを放出する。
上記燃料電池には、隣接する燃料電池部材間の反応ガス(アノードガス、カソードガス)のガス漏れを抑制するガス漏れ抑制部材が設けられる。
例えば、特許文献1には、燃料電池用セパレータの反応ガス流路を形成するリブが配置されるフレームの開口部とリブとの間にガス漏れ抑制部材を設けた燃料電池が提案されている。
燃料電池の発電時では、上記反応に加え副反応が起こり、過酸化水素、OHラジカル等の酸化力の強い物質が生成する場合がある。
そして、ガス漏れ抑制部材と燃料電池の発電時に生成する水(過酸化水素、OHラジカル等も含む)とが接触すると、ガス漏れ抑制部材と上記水とが反応し、膜−電極アッセンブリに悪影響を及ぼす物質が、ガス漏れ抑制部材から溶出される場合がある。その一例として、例えば、ガス漏れ抑制部材にシリコン系樹脂が用いられている場合、シリコン系樹脂と水とが反応すると、シリコン系樹脂からシリコン系物質が主に溶出される。溶出されたシリコン系物質が、膜−電極アッセンブリを構成する電解質膜に付着すると、電解質膜の膨張、固化等の劣化が引き起こされる。その結果、燃料電池の発電性能が低下する場合がある。
国際公開第2006/075786号パンフレット
本発明は、ガス漏れ抑制部材から溶出される物質により電解質膜が劣化することを抑制する燃料電池である。
本発明は、電解質膜を挟持する一対の触媒層と前記触媒層の両外側を挟持する一対の拡散層とを有する膜−電極アッセンブリと、前記膜−電極アッセンブリを介して配置される一対のフレームと、前記フレームの両外側に配置される一対の燃料電池用セパレータと、隣接する部材間のガス漏れを抑制するガス漏れ抑制部材とを有する燃料電池であって、前記ガス漏れ抑制部材と前記電解質膜との間に、前記燃料電池の発電時に生成する水によって、前記ガス漏れ抑制部材から溶出される物質が前記電解質膜に付着することを抑制する溶出物付着抑制部材を備える。
また、前記燃料電池において、前記燃料電池用セパレータは、反応ガス流路を形成するリブを有し、前記ガス漏れ抑制部材は、前記リブと隣接する部材との間に配置されることが好ましい。
また、前記燃料電池において、前記フレームは、前記燃料電池用セパレータの反応ガス流路が形成されるリブが配置される開口部を有し、前記ガス漏れ抑制部材は、前記リブと前記開口部の内周との間に配置されることが好ましい。
また、前記燃料電池において、前記ガス漏れ抑制部材と前記電解質膜との間とは、前記電解質膜と前記触媒層との間、前記触媒層と前記拡散層との間、前記拡散層と前記燃料電池用セパレータとの間、前記触媒層内、前記拡散層内のうち少なくともいずれか1つであることが好ましい。
本発明によれば、膜−電極アッセンブリと、膜電極アッセンブリを介して配置される一対のフレームと、フレームの両外側に配置される一対の燃料電池用セパレータと、隣接する部材間のガス漏れを抑制するガス漏れ抑制部材を有する燃料電池であって、ガス漏れ抑制部材と膜−電極アッセンブリを構成する電解質膜との間に、ガス漏れ抑制部材から溶出される物質が電解質膜に付着することを抑制する溶出物付着抑制部材を備えることによって、ガス漏れ抑制部材から溶出される物質により電解質膜が劣化することを抑制する燃料電池を提供することができる。
本発明の実施の形態について以下説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る燃料電池の構成の一例を示す一部拡大模式断面図である。図1に示すように燃料電池1は、膜−電極アッセンブリ10と、フレーム12と、燃料電池用セパレータとしてのアノード極セパレータ14及びカソード極セパレータ16と、接合部18a,18bと、溶出物付着抑制部材19と、ガス漏れ抑制部材44とを備えるものである。
膜−電極アッセンブリ10は、電解質膜20を挟持するアノード極触媒層22、カソード極触媒層24と、アノード極触媒層22、カソード極触媒層24の両外側を挟持するアノード極拡散層26、カソード極拡散層28とにより構成されている。
アノード極セパレータ14及びカソード極セパレータ16は、膜−電極アッセンブリ10を介して配置される。
図2(イ)は、本実施形態に用いられるアノード極セパレータの模式平面図であり、図2(ロ)は、本実施形態に用いられるカソード極セパレータの模式平面図である。図2(イ),(ロ)に示すように、アノード極セパレータ14及びカソード極セパレータ16は、アノードガスが流れるアノードガス流路30又はカソードガスが流れるカソードガス流路32と、アノードガス流路30又はカソードガス流路32を形成するリブ34と、アノードガス流路30にアノードガスを供給するアノードガス供給マニホールド36aと、アノードガス流路30からアノードガスを外部へ排出するアノードガス排出マニホールド36bと、カソードガス流路32にカソードガスを供給するカソードガス供給マニホールド38aと、カソードガス流路32からカソードガスを外部へ排出するカソードガス排出マニホールド38bと、冷媒が流れる冷媒供給排出マニホールド40とを備える。
図3は、本実施形態に用いられるフレームの模式平面図である。図3に示すように、フレーム12は、開口部42と、上記燃料電池用セパレータ(アノード極セパレータ14及びカソード極セパレータ16)と同様にアノードガス供給マニホールド36aと、アノードガス排出マニホールド36bと、カソードガス供給マニホールド38aと、カソードガス排出マニホールド38bと、冷媒供給排出マニホールド40とを備える。
図4は、燃料電池用セパレータ上にフレームを配置した状態を示す模式平面図である。図4では、アノード極セパレータ14上にフレーム12を配置したものを例として説明する。図4に示すように、アノード極セパレータ14及びフレーム12の各マニホールド同士が重なり合うようにアノード極セパレータ14上にフレーム12が配置される。また、フレーム12の開口部42には、アノード極セパレータ14のアノードガス流路30、リブ34が配置される。
図4を用いて、燃料電池1内の反応ガスの流れを説明する。図4に示すように、アノード極セパレータ14では、アノードガス供給マニホールド36aからアノードガス流路30内へアノードガスが供給される。供給されたアノードガスは、リブ34に沿ってアノードガス流路30内を流れ、アノードガス排出マニホールド36bから外部に排出される。
しかし、アノードガス流路30へ供給されたアノードガスの一部は、リブ34に沿ってアノードガス流路30内を流れず、リブ34を横切るようなガス漏れが生じる場合がある。
図5は、図4に示す点線枠Xにおいて本実施形態に係るガス漏れ抑制部材を配置した状態の一例を示す燃料電池用セパレータの一部拡大模式図である。例えば、燃料電池1を組み立てる際に、フレーム12がアノード極セパレータ14のリブ34に乗り上げることがないように、開口部42の大きさ、リブ34の長さが規定されるため、開口部42の内周42aとリブ34(具体的には、リブ34の端部34a)との間に隙間が生じる場合がある。このような場合、アノードガス流路30へ供給されたアノードガスの一部が、開口部42の内周42aとリブ34の端部34aとの間から漏れ易い(図5に示す矢印B)。カソード極側も同様である。
本実施形態では、例えば、図5に示すように、フレーム12の開口部42の内周42aとリブ34の端部34aとの間にガス漏れ抑制部材44を設けることによって、フレーム12の開口部42の内周42aとリブ34の端部34aとの間から反応ガスが漏れることを抑制することができる。カソード極側も同様である。
図6は、図4に示す点線枠Xにおいて本実施形態に係るガス漏れ抑制部材を配置した状態の他の一例を示す燃料電池用セパレータの一部拡大模式図である。図6に示すように、フレーム12の開口部42の内周42aの一部を切り欠き、切り欠いた部分の内周42aとリブ34の端部34aとの間にガス漏れ抑制部材44を設けることによって、切り欠いた部分の内周42aとリブ34の端部34aとの間から反応ガスが漏れることを抑制することができる。カソード極側も同様である。
図7は、図4に示す点線枠Xにおいて本実施形態に係るガス漏れ抑制部材を配置した状態の他の一例を示す燃料電池用セパレータの一部拡大模式図である。図7に示すように、反応ガスは、アノード極セパレータ14のリブ34を乗り越えるように反応ガスが漏れる(図7に示す矢印C)場合がある。これは、図7に示すリブ34の頂面34tと頂面34tに接する拡散層(図1に示すアノード極拡散層26)との間に隙間が生じる場合があるからである。図7に示すように、リブ34の頂面34t上(すなわち、リブの頂面34tと拡散層との間)にガス漏れ抑制部材44を設けることによって、リブ34を越える反応ガスのガス漏れ(すなわち、リブ34の頂面34tと拡散層との間からの反応ガスのガス漏れ)を抑制することができる。カソード極側も同様である。
ガス漏れ抑制部材44は、隣接する燃料電池部材間のガス漏れを抑制するためのものである。そのため、ガス漏れを生じる燃料電池部材間に配置されるものであれば、上記これらに限定されるものではない。例えば、図1に示すフレーム12間に設けられる接合部18a、燃料電池用セパレータ(アノード極セパレータ14、カソード極セパレータ16)とフレーム12との間に設けられる接合部18bが、ガス漏れ抑制部材44であってもよい。または、接合部18aとフレーム12、膜−電極アッセンブリ10との間、接合部18bと燃料電池用セパレータ、フレーム12との間であってもよい。
しかし、発電時に生成する水(過酸化水素、OHラジカル等も含む)と接触する機会が多い点で、図5,6に示すフレーム12の開口部42の内周42a(図6では、切り欠いた部分の内周42a)とリブ34の端部34aとの間、図7に示すリブ34の頂面34t上(すなわち、リブ34の頂面34tと拡散層との間)等のリブ34と隣接する燃料電池部材との間に、ガス漏れ抑制部材44が配置されることが好ましい。さらに、リブ34と隣接する燃料電池部材との間でのガス漏れは、主に図5に示すフレーム12の開口部42の内周42aとリブ34の端部34aとの間で起こり易い。そのため、ガス漏れ抑制部材44は、上記説明したフレーム12の開口部42の内周42aとリブ34の端部34aとの間に設けられることが好ましい。
次に、図1,2,5を用いて、燃料電池1の発電によって生じる水(過酸化水素、OHラジカル等の酸化剤も含む)の流れについて説明する。燃料電池1の発電によって、図1に示すカソード極触媒層24上で生じた水は、カソード極拡散層28を介して、カソード極セパレータ16のカソードガス流路32を流れ、燃料電池1外へ排水される。または、カソード極触媒層24上で生成した水は、電解質膜20を通過し、アノード極触媒層22、アノード極拡散層26を介して、アノード極セパレータ14のアノードガス流路30を流れ、燃料電池1外へ排水される。
例えば、図5,6に示すリブ34とフレーム12の開口部42の内周42aとの間、図7に示すリブ34の頂面34t(頂面34tと拡散層との間)に設けられているガス漏れ抑制部材44は、反応ガス流路(アノードガス流路30、カソードガス流路32)を通る水(過酸化水素、OHラジカル等も含む)と接触する機会が多い。また、その他上記説明した隣接する燃料電池部材間、例えば、フレーム12間、フレーム12と燃料電池用セパレータ間等も、燃料電池1の発電時に生成した水と接触する場合がある。
また、ガス漏れ抑制部材44を構成する材料としては、一般的に使用される熱硬化性樹脂、例えば、シリコン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂等が用いられる。
例えば、シリコン樹脂から構成されるガス漏れ抑制部材44と上記水(過酸化水素、OHラジカル等も含む)とが接触し反応すると、ガス漏れ抑制部材44からシリコン系物質が溶出される。溶出したシリコン系物質が、膜−電極アッセンブリ10を構成する電解質膜20に付着すると、電解質膜20の膨張、固化等の劣化を引き起こし、燃料電池1の発電性能を低下させる場合がある。
本実施形態では、溶出物付着抑制部材19をガス漏れ抑制部材44と電解質膜20との間に設けることにより、燃料電池1の発電時に生成する水(過酸化水素、OHラジカル等も含む)によってガス漏れ抑制部材44から溶出される物質が、電解質膜20に付着することを抑制することができる。
図1に示すように、溶出物付着抑制部材19は、ガス漏れ抑制部材44と電解質膜20との間であって、触媒層(アノード極触媒層22、カソード極触媒層24)と拡散層(アノード極拡散層26、カソード極拡散層28)との間に設けられる。しかし、溶出物付着抑制部材19は、ガス漏れ抑制部材44と電解質膜20との間に設けられていれば、必ずしも上記に限定されるものではなく、電解質膜20と触媒層との間、触媒層と拡散層との間、拡散層と燃料電池用セパレータ(アノード極セパレータ14、カソード極セパレータ16)との間、触媒層内、拡散層内のうち、少なくともいずれか1つに配置されていればよい。
本実施形態に用いられる溶出物付着抑制部材19は、ガス漏れ抑制部材44から溶出される物質が電解質膜20に付着することを抑制するものである。具体的には、ガス漏れ抑制部材44から溶出される物質を吸着、分解、又はガス漏れ抑制部材44から溶出される物質を透過させないものである。
ガス漏れ抑制部材44から溶出される物質を吸着することができる溶出物付着抑制部材19は、例えば、活性炭フィルタ、イオン交換樹脂等が挙げられる。さらに、ガス漏れ抑制部材44から溶出される物質を透過させない溶出物付着抑制部材19は、例えば、テフロン(登録商標)等の樹脂シート等が挙げられる。上記これらの溶出物付着抑制部材19の例は、電解質膜20と触媒層との間、触媒層と拡散層との間、拡散層と燃料電池用セパレータとの間に配置されるものであるが、例えば、上記活性炭シートを構成する活性炭、上記テフロン(登録商標)等の樹脂シートを構成するPTFE樹脂等を触媒層内、拡散層内に含浸することによって、触媒層内、拡散層内に溶出物付着抑制部材19を配置することもできる。
以下に、燃料電池1を構成する他の部材について説明する。
アノード極触媒層22、カソード極触媒層24は、例えば、白金、ルテニウム等の金属触媒を担持したカーボンと電解質等とを混合してアノード極拡散層26、又はカソード極拡散層28上に成膜することにより形成される。本実施形態で使用される電解質としては、プロトン電導性を有するものであり、例えば、ナフィオン(登録商標、デュポン社製)、アシプレックス(登録商標、旭化成株式会社製)、フレミオン(登録商標、旭硝子株式会社製)等のパーフルオロカーボンスルホン酸系ポリマー、ポリトリフルオロスチレンスルフォン酸系ポリマー、パーフルオロスルホン酸系の電解質、パーフルオロカーボンホスホン酸系ポリマー、トリフルオロスチレンスルホン酸系ポリマー、エチレンテトラフルオロエチレン−g−スチレンスルホン酸系ポリマー、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体、ポリビニリデンフルオリド−パーフルオロカーボンスルホン酸系ポリマー等のフッ素系電解質、ポリスルホンスルホン酸、ポリアリールエーテルケトンスルホン酸、ポリベンズイミダゾールアルキルスルホン酸、ポリベンズイミダゾールアルキルホスホン酸、ポリスチレンスルホン酸、ポリエーテルエーテルケトンスルホン酸、ポリフェニルスルホン酸等の炭化水素系電解質等が挙げられる。本実施形態に用いられる電解質は、耐熱性、化学的安定性等に優れることから、フッ素原子を含むものが好ましく、なかでも、ナフィオン(登録商標、デュポン社製)、アシプレックス(登録商標、旭化成株式会社製)、フレミオン(登録商標、旭硝子株式会社製)等のパーフルオロカーボンスルホン酸系ポリマーが好ましい。
本実施形態では、白金、ルテニウム等の金属触媒を担持したカーボンと電解質等とを混合して成膜した触媒層(アノード極触媒層22、カソード極触媒層24)の目付けを上げることによって、触媒層の膜厚を厚くすることができる。そして、触媒層の膜厚を厚くすることによって、ガス漏れ抑制部材44から溶出される物質が触媒層を透過することが困難となり、電解質膜20の劣化を抑制することができる。本実施形態では、触媒層全体又はガス漏れ抑制部材44に対向する部分の目付けを上げ、目付けを上げた部分は、溶出物付着抑制部材19としての機能も有する。上記目付けは、ガス漏れ抑制部材44から溶出される物質が触媒層を透過することが困難となる範囲であれば、特に制限されるものではないが、十数μm〜数十μmの範囲であることが好ましい。
膜−電極アッセンブリ10の構成部材としての電解質膜20は、プロトン伝導性を有する電解質から構成される膜が挙げられる。電解質膜20としては、例えば、デュポン社製の各種のナフィオン(デュポン社登録商標)やフレミオンに代表されるパーフルオロスルホン酸膜、ダウケミカル社製のイオン交換樹脂、エチレン−四フッ化エチレン共重合体樹脂膜、トリフルオロスチレンをベースポリマーとする樹脂膜などのフッ素系高分子電解質膜や、スルホン酸基を有する炭化水素系樹脂系膜等、一般的に市販されている高分子電解質膜、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)などから形成された高分子微多孔膜にリン酸やイオン性液体等の液体電解質を含浸させた膜、多孔質体にプロトン伝導性電解質を充填させた膜等が挙げられる。電解質膜20に用いられる電解質と、上記アノード極触媒層22及びカソード極触媒層24に用いられる電解質とは、同じものであっても異なるものであってもよい。
アノード極拡散層26、カソード極拡散層28は、例えば、カーボンクロス等の多孔質導電性材料等が用いられる。また、アノード極拡散層26、カソード極拡散層28内の水分の排水性を高めるために、多孔質導電性材料に撥水剤を含むことが好ましい。撥水剤は、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリヘキサフルオロプロピレン、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)等のフッ素系樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン系樹脂等、又は上記これらの樹脂にカーボン粒子、カーボン繊維等を含有させたペースト等が挙げられる。
本実施形態では、拡散層(アノード極拡散層26、カソード極拡散層28)を構成する多孔質導電性材料、又は撥水剤の目付けを上げることによって、拡散層の膜厚を厚く、また密度を高くすることができる。そして、拡散層の膜厚、密度を上げることによって、ガス漏れ抑制部材44から溶出される物質が拡散層を透過することが困難となり、電解質膜20の劣化を抑制することができる。本実施形態では、拡散層全体又はガス漏れ抑制部材44に対向する部分の目付けを上げ、目付けを上げた部分は、溶出物付着抑制部材19としての機能も有する。上記目付けは、ガス漏れ抑制部材44から溶出される物質が拡散層を透過することが困難となる範囲であれば、特に制限されるものではないが、百数十μm〜数百μmの範囲であることが好ましい。
本実施形態に用いられるアノード極セパレータ14、カソード極セパレータ16は、金属板、カーボン板等の導電性材料により構成されている。
本実施形態に用いられるフレーム12は、膜−電極アッセンブリ10を固定するものであり、ポリエチレン、ポリプロピレン等の樹脂板等が使用される。
本実施形態に用いられる接合部18aは、フレーム12同士をシールするものであり、18bは、燃料電池用セパレータ(アノード極セパレータ14、カソード極セパレータ16)とフレーム12とをシールするものである。接合部18a,18bを構成する材料は、エポキシ樹脂、フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂等が挙げられる。また、熱硬化性樹脂等に下記のような可塑剤等を添加してもよい。可塑剤としては、例えば、アジピン酸エステル等の脂肪族ジカルボン酸エステル系化合物、リン酸エステル系化合物等を使用することができる。アジピン酸エステルは、特に限定されるものではなく、例えば、アジピン酸ジメチル、アジピン酸ジエチル、アジピン酸ジブチル、アジピン酸ジイソブチル、アジピン酸ジイソプロピル、アジピン酸ジオクチル、アジピン酸ジイソノニル、アジピン酸ジデシル等を使用することができる。リン酸エステルも、特に限定されるものではなく、例えば、トリフェニルフォスフェート、トリクレジルフォスフェート、クレジルジフェニルフォスフェート、トリオクチルフォスフェート、トリブチルフォスフェート等を使用することができる。
以上のように、本実施形態の燃料電池では、ガス漏れ抑制部材と電解質膜との間に、燃料電池の発電時に生成する水によって、ガス漏れ抑制部材から溶出される物質が電解質膜に付着することを抑制する溶出物付着抑制部材を備えることにより、ガス漏れ抑制部材から溶出する物質が電解質膜に付着することを抑制することができる。そのため、電解質膜の劣化を抑制し、燃料電池の発電性能の低下を抑制することができる。
次に、本発明の他の実施形態に係る燃料電池の構成の一例について説明する。
図8は、本発明の他の実施形態に係る燃料電池の構成の一例を示す一部拡大模式断面図である。図8に示すように燃料電池2は、膜−電極アッセンブリ10と、フレーム12と、燃料電池用セパレータとしてのアノード極セパレータ14及びカソード極セパレータ16と、接合部18a,18bと、溶出物付着抑制部材19と、ガス漏れ抑制部材44とを備えるものである。図8に示す燃料電池2において、図1に示す燃料電池1と同様の構成については同一の符号を付してある。
本実施形態では、図8に示すように、アノード極セパレータ14に設けられるガス漏れ抑制部材44に対向するカソード極セパレータ16の箇所には、カソード極セパレータ16に設けられるガス漏れ抑制部材44又はカソードガス流路32が配置されておらず、また、カソード極セパレータ16に設けられるガス漏れ抑制部材44に対向するアノード極セパレータ14の箇所には、アノード極セパレータ14に設けられるガス漏れ抑制部材44又はアノードガス流路30が配置されていない。以下、ガス漏れ抑制部材44の配置について具体的に説明する。
図9は、本発明の他の実施形態に係る燃料電池の一部透過模式平面図である。図9は、アノード極セパレータ14上から見た一部模式平面図であり、点線は、アノード極セパレータ14に対向するカソード極セパレータ16を表している。本実施形態では、アノード極セパレータ14に設けられるガス漏れ抑制部材44(アノードガス流路30を形成するリブ34とフレーム12の開口部42の内周42aとの間)に対向するカソード極セパレータ16の箇所には、例えば、カソードガス流路32を形成するリブ34が配置されるか(図9(イ)に示す)、カソード極セパレータ16の外周部が配置される(図9(ロ)に示す)。上記構成にすることによって、アノード極セパレータ14に設けられるガス漏れ抑制部材44付近に応力が加わった場合、カソード極セパレータ16のリブ34又は外周部が支えとなるため、アノード極セパレータ14の変形を抑えることができ、電解質膜20の劣化を抑制することができる。
不図示であるがカソード極側も同様である。例えば、カソード極セパレータ16に設けられるガス漏れ抑制部材44(カソードガス流路32を形成するリブ34とフレーム12の開口部42の内周42aとの間)に対向するアノード極セパレータ14の箇所には、例えば、アノードガス流路30を形成するリブ34が配置されるか、アノード極セパレータ14の外周部が配置される。上記構成にすることによって、カソード極セパレータ16の変形を抑えることができ、電解質膜20の劣化を抑えることができる。
さらに、本実施形態の燃料電池用セパレータのリブ34の形状は、ガス漏れ抑制部材44付近に加わる応力を緩和することができる点で、リブ34の端部形状が、例えばU字状のようにガス漏れ抑制部材44を覆う形状であることが好ましい。図10は、アノード極セパレータ上にフレームを配置した状態を示す一部模式拡大図である。図10に示すように、アノード極セパレータ14のリブ34の端部34bは、フレーム12の開口部42の内周42aとリブ34との間に設けられるガス漏れ抑制部材44を覆うような形状である。上記形状にすることによって、ガス漏れ抑制部材44付近に加わる応力を緩和することができる。なお、カソード極側も同様である。
このように、本実施形態では、一方の燃料電池用セパレータの反応ガス流路を形成するリブとフレームの開口部の内周との間に設けられるガス漏れ抑制部材に対向する他方の燃料電池用セパレータの箇所には、ガス漏れ抑制部材又はアノードガス流路のような空間を設けず、反応ガス流路を形成するリブ、燃料電池用セパレータの外周部等が配置される。上記構成にすることによって、一方の燃料電池用セパレータに設けられるガス漏れ抑制部材付近に応力が加わった場合、他方の燃料電池用セパレータのリブ、外周部が支えとなるため、燃料電池用セパレータの変形を抑えることができ、電解質膜の劣化を抑制することができる。
上記本実施形態に係る燃料電池は、例えば、携帯電話、携帯用パソコン等のモバイル機器用小型電源、自動車用電源、家庭用電源等として使用することができる。
本発明の実施形態に係る燃料電池の構成の一例を示す一部拡大模式断面図である。 本実施形態に用いられる燃料電池用セパレータの模式平面図である。 本実施形態に用いられるフレームの模式平面図である。 燃料電池用セパレータ上にフレームを配置した状態を示す模式平面図である。 図4に示す点線枠Xにおいて本実施形態に係るガス漏れ抑制部材を配置した状態の一例を示す燃料電池用セパレータの一部拡大模式図である。 図4に示す点線枠Xにおいて本実施形態に係るガス漏れ抑制部材を配置した状態の他の一例を示す燃料電池用セパレータの一部拡大模式図である。 図7は、図4に示す点線枠Xにおいて本実施形態に係るガス漏れ抑制部材を配置した状態の他の一例を示す燃料電池用セパレータの一部拡大模式図である。 本発明の他の実施形態に係る燃料電池の構成の一例を示す一部拡大模式断面図である。 本発明の他の実施形態に係る燃料電池の一部透過模式平面図である。 アノード極セパレータ上にフレームを配置した状態を示す一部模式拡大図である。
符号の説明
1,2 燃料電池、10 膜−電極アッセンブリ、12 フレーム、14 アノード極セパレータ、16 カソード極セパレータ、18a,18b 接合部、19 溶出物付着抑制部材、20 電解質膜、22 アノード極触媒層、24 カソード極触媒層、26 アノード極拡散層、28 カソード極拡散層、30 アノードガス流路、32 カソードガス流路、34 リブ、34a,34b 端部、36a アノードガス供給マニホールド、36b アノードガス排出マニホールド、38a カソードガス供給マニホールド、38b カソードガス排出マニホールド、40 冷媒供給排出マニホールド、42 開口部、42a 内周、44 ガス漏れ抑制部材。

Claims (4)

  1. 電解質膜を挟持する一対の触媒層と前記触媒層の両外側を挟持する一対の拡散層とを有する膜−電極アッセンブリと、前記膜−電極アッセンブリを介して配置される一対のフレームと、前記フレームの両外側に配置される一対の燃料電池用セパレータと、隣接する部材間のガス漏れを抑制するガス漏れ抑制部材とを有する燃料電池であって、
    前記ガス漏れ抑制部材と前記電解質膜との間に、前記燃料電池の発電時に生成する水によって、前記ガス漏れ抑制部材から溶出される物質が前記電解質膜に付着することを抑制する溶出物付着抑制部材を備えることを特徴とする燃料電池。
  2. 請求項1記載の燃料電池であって、前記燃料電池用セパレータは、反応ガス流路を形成するリブを有し、
    前記ガス漏れ抑制部材は、前記リブと隣接する部材との間に配置されることを特徴とする燃料電池。
  3. 請求項1又は2記載の燃料電池であって、前記フレームは、前記燃料電池用セパレータの反応ガス流路が形成されるリブが配置される開口部を有し、
    前記ガス漏れ抑制部材は、前記リブと前記開口部の内周との間に配置されることを特徴とする燃料電池。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の燃料電池であって、前記ガス漏れ抑制部材と前記電解質膜との間とは、前記電解質膜と前記触媒層との間、前記触媒層と前記拡散層との間、前記拡散層と前記燃料電池用セパレータとの間、前記触媒層内、前記拡散層内のうち少なくともいずれか1つであることを特徴とする燃料電池。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2013114801A1 (ja) * 2012-01-31 2013-08-08 三洋電機株式会社 燃料電池

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