JP2008304068A - 防振継手 - Google Patents

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Abstract

【課題】大きなトルクを伝達できるとともに広範囲な回転数領域にわたって捩じり振動の発生を抑制できることを容易に両立させる。
【解決手段】第1継手要素59と、第1継手要素59に対して軸方向変位は拘束されるとともに回転自在に支持される第2継手要素60と、両継手要素(59、60)の間に介装される複数の接触圧子63と、接触圧子63と少なくとも一方の継手要素(59、60)との間に介装される複数の弾性部材65と、接触圧子63に作用する摺動摩擦によりトルク変動成分を減衰させる減衰手段と、両継手要素(59、60)の間に介装される中間リング要素(61)とを備えている。弾性部材65は、接触圧子63の軸方向変位を許容し、接触圧子63が軸方向に変位することで伝達されるトルクの軸方向力と釣り合うことによって両継手要素(59、60)間でほぼ所定の大きさのトルクを伝達する。
【選択図】図6

Description

本発明は、入力軸と出力軸とを連結してトルクを伝達するとともに、捩じり振動の発生を抑制する防振継手に関する。
入力軸と出力軸とを連結する継手に関し、例えば自動車の動力伝達装置などに用いられるような継手においては、大きなトルクを伝達できるとともに広範囲な回転数領域にわたって捩じり振動の発生を抑制できることが求められる。
このような入出力軸間で連結されてトルクを伝達するとともに捩じり振動の発生を抑制することを目的とした軸継手(防振継手)としては、例えば、特開2000−311433号公報や特許第3106310号公報に開示されたものが知られている。
特開2000―311433号公報に記載された継手は、2つの接続子の間にゴムを介在させ、このゴムに第1山部と第2山部とを形成し、第1山部が接触変形することで防振効果を奏し、第2山部が接触変形することで所要の動力伝達力を確保することを目的としているものである。しかしながら、この防振継手によると、ゴムを介して動力を伝達するものであるため、高速回転と大トルクの伝達との両立が要求される場合は、適用は困難である。すなわち、ゴムカップリングに十分なトルク伝達性能を持たせると、寸法があまりに大きくなりすぎてしまいアンバランスを生じ、高速回転が困難になってしまう。一方、高速回転が可能なように小型化すると、ゴムの強度が不足してしまい破損を招くことになる。
また、特許第3106310号公報に記載された継手は、2つの取着要素間に、2つの回転円板、板バネ、粘性カップリング等を備えたものである。この継手は、回転変位を軸方向変位に変換し、高速回転で大トルクの伝達が可能である。しかし、この継手は機構が複雑であり、軸方向の寸法が大きくなりすぎてしまうという問題がある。さらに、傾斜円板やスプライン等の精密な加工が必要となり、部品点数も増加し、製作工数、コスト等の点でも好ましくない。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、大きなトルクを伝達できるとともに広範囲な回転数領域にわたって捩じり振動の発生を抑制できることを容易に両立し得る防振継手を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の防振継手は、入力軸又は出力軸と連結される第1継手要素と、前記第1継手要素と連結される軸とは異なる入力軸又は出力軸と連結される第2継手要素であって、前記第1継手要素に対して軸方向変位は拘束されるとともに回転自在に支持される第2継手要素と、前記第1継手要素と前記第2継手要素との間に介装される複数の接触圧子と、前記接触圧子と少なくとも一方の前記継手要素との間に介装され、前記接触圧子の軸方向変位を許容する弾性部材であって、前記継手要素の回転により前記接触圧子が軸方向に変位することで伝達されるトルクの軸方向力と釣り合うことによって前記両継手要素間でほぼ所定の大きさのトルクを伝達する複数の弾性部材と、前記接触圧子に形成された接触圧子側滑り面と前記接触圧子側滑り面に対向する面との間に作用する摺動摩擦によりトルク変動成分を減衰させる減衰手段と、を備える防振継手であって、前記第1継手要素と前記第2継手要素との間には、中間リング要素が介装され、前記接触圧子側滑り面に対向する面は前記中間リング要素に形成されたリング要素側滑り面であり、前記第1継手要素と前記中間リング要素との間には、前記接触圧子側滑り面が前記中間リング要素の前記リング要素側滑り面と摺動可能に接するように設けられた前記接触圧子と、この接触圧子と前記第1継手要素との間に介装される前記弾性部材とが配設され、前記中間リング要素と前記第2継手要素との間には、前記接触圧子側滑り面が前記中間リング要素の前記リング要素側滑り面と摺動可能に接するように設けられた前記接触圧子と、この接触圧子と前記第2継手要素との間に介装される前記弾性部材とが配設されることを特徴とする。
この構成によると、入力軸と出力軸との間で伝達されるトルクの定常成分と変動成分とを分離して受けることができる。すなわち、トルクの定常成分は、第1及び第2継手要素間にて、接触圧子の変位とともに弾性部材が変形してトルクの軸方向力と釣り合うことで伝達される。これにより、大きなトルクであっても接触圧子の数や弾性部材の弾性定数を調整することで容易に伝達することができ、また、接触圧子は軸方向に変位するので、伝達トルクは遠心力の影響をほとんど受けず、全ての回転数領域で略一定となる。そして、捩じり振動を発生させるトルク変動成分についても、運転回転数によらず、接触圧子に作用する摺動摩擦により減衰され、容易に吸収することができる。したがって、大きなトルクを伝達できるとともに広範囲な回転数領域にわたって捩じり振動の発生を抑制できることを容易に両立し得る防振継手を提供することができる。
また、第1継手要素と第2継手要素との間に中間リング要素を配設し、これに接触圧子を接触させ、第1及び第2継手要素側には弾性部材をそれぞれ設けることで、第1及び第2継手要素側の弾性部材の弾性定数を並列結合状態にすることができる。これにより、各弾性部材の弾性定数を低く設定することができる。
請求項2に記載の防振継手は、請求項1において、前記接触圧子側滑り面が、前記接触圧子の変位方向に対して傾斜する面であり、前記リング側滑り面が、前記接触圧子側滑り面と摺接可能であることを特徴とする。
この構成によると、継手要素の回転によって接触圧子を軸方向に変位させることを容易に実現でき、これにより、接触圧子の変位とともに弾性部材を変形させてトルクの軸方向力と釣り合わせ、トルクを伝達することができる。
また、入出力軸間のトルクを測定するため継手にトルク計を取り付ける場合、トルク計の校正の際には、継手の端部にアームを取り付けて重りを吊るす必要があるが、このとき、第1継手要素と第2継手要素との相対的な回転角度が大きいと、継手そのものを取り外すか、回転を防止するためのロック機構を新設しなくてはその校正作業を行うことができない。しかし、請求項2に記載の構成によると、接触圧子の変位方向に対して傾斜する滑り面の接触を介してトルクを伝達するため、トルクが作用するときの滑り距離を短くすることができ、第1継手要素と第2継手要素との相対的な回転角度を小さくすることができる。したがって、トルク計の校正に際して支障を生じなくすることができる。
請求項3に記載の防振継手は、請求項1または2において、前記減衰手段は、前記接触圧子側滑り面と前記リング要素側滑り面との摩擦に加え、前記接触圧子の側面と前記第1継手要素または第2継手要素との摩擦によりトルク変動成分を減衰させることを特徴とする。
この構成によると、第1継手要素と摺動可能に接して設けられる接触圧子と、第2継手要素と摺動可能に接して設けられる接触圧子とを備える防振継手において、効率よく減衰機能を発揮することができる減衰手段を容易に実現できる。
請求項4に記載の防振継手は、請求項1〜3のいずれかにおいて、前記減衰手段以外にトルク変動成分を減衰させる他の減衰手段として、前記中間リング要素が第1継手要素または第2継手要素に対して回転方向に相対変位することで摺接可能な摺接部を、前記中間リング要素と、前記第1継手要素または前記第2継手要素とに形成したことを特徴とする。
この構成によると、トルク変動成分によって相対摩擦が発生する個所が増加するため、さらに高い減衰効果を発揮することができる。
請求項5に記載の防振継手は、請求項1〜4のいずれかにおいて、前記第1継手要素には、軸中心部分に突出軸部が突設されるとともに、この突出軸部の周囲を囲む円筒状弾性円筒部材が配設され、前記中間リング要素には、中心に円筒状のボス部が形成され、前記突出軸部が前記他の円筒状弾性部材とともに前記ボス部を貫通していることを特徴とする。
この構成によると、第1継手要素の突出軸部と中間リング要素のボス部との間で生じる相対回転変位によって、円筒状弾性部材に対して摺動摩擦を発生させることができる。これにより、第1及び第2継手要素、または中間リング要素と、接触圧子との摺動摩擦による減衰手段に加え、トルク変動成分を減衰させる他の減衰手段を円筒状弾性部材を装着することによって容易に構成することができる。また、円筒状弾性部材の存在によって、ラジアル方向の偏心や入出力軸間の傾斜を許容しやすい構造を実現できる。
請求項6に記載の防振継手は、請求項2〜5のいずれかにおいて、前記接触圧子側滑り面及び前記リング要素側滑り面が、円錐面状に形成されていることを特徴とする。
この構成によると、接触圧子の変位方向に対して傾斜する滑り面を備えた接触圧子を容易に形成することができ、多数の接触圧子が必要な場合であっても量産が容易に行える。また、接触圧子側滑り面及びリング要素側滑り面のいずれもが円錐面状に形成されることで、滑り面同士の接触状態を略一定に保ち易くかじりを生じにくいため、ラジアル方向の偏心や入出力軸間の傾斜を許容し易い構造を実現できる。
請求項1の発明によると、入力軸と出力軸との間で伝達されるトルクの定常成分と変動成分とを分離して受けることができる。すなわち、トルクの定常成分は、第1及び第2継手要素間にて、接触圧子の変位とともに弾性部材が変形してトルクの軸方向力と釣り合うことで伝達される。これにより、大きなトルクであっても接触圧子の数や弾性部材の弾性定数を調整することで容易に伝達することができ、また、接触圧子は軸方向に変位するので、伝達トルクは遠心力の影響をほとんど受けず、全ての回転数領域で略一定となる。そして、捩じり振動を発生させるトルク変動成分についても、運転回転数によらず、接触圧子に作用する摺動摩擦により減衰され、容易に吸収することができる。したがって、大きなトルクを伝達できるとともに広範囲な回転数領域にわたって捩じり振動の発生を抑制できることを容易に両立し得る防振継手を提供することができる。さらに、第1継手要素と第2継手要素との間に中間リング要素を配設し、これに接触圧子を接触させ、第1及び第2継手要素側には弾性部材をそれぞれ設けることで、第1及び第2継手要素側の弾性部材の弾性定数を並列結合状態にすることができる。これにより、各弾性部材の弾性定数を低く設定することができる。
請求項2の発明によると、継手要素の回転によって接触圧子を軸方向に変位させることを容易に実現でき、これにより、接触圧子の変位とともに弾性部材を変形させてトルクの軸方向力と釣り合わせ、トルクを伝達することができる。
また、入出力軸間のトルクを測定するため継手にトルク計を取り付ける場合、トルク計の校正の際には、継手の端部にアームを取り付けて重りを吊るす必要があるが、このとき、第1継手要素と第2継手要素との相対的な回転角度が大きいと、継手そのものを取り外すか、回転を防止するためのロック機構を新設しなくてはその校正作業を行うことができない。しかし、請求項2に記載の構成によると、接触圧子の変位方向に対して傾斜する滑り面の接触を介してトルクを伝達するため、トルクが作用するときの滑り距離を短くすることができ、第1継手要素と第2継手要素との相対的な回転角度を小さくすることができる。したがって、トルク計の校正に際して支障を生じなくすることができる。
請求項3の発明によると、第1継手要素と摺動可能に接して設けられる接触圧子と、第2継手要素と摺動可能に接して設けられる接触圧子とを備える防振継手において、効率よく減衰機能を発揮することができる減衰手段を容易に実現できる。
請求項4の発明によると、トルク変動成分によって相対摩擦が発生する個所が増加するため、さらに高い減衰効果を発揮することができる。
請求項5の発明によると、第1継手要素の突出軸部と中間リング要素のボス部との間で生じる相対回転変位によって、円筒状弾性部材に対して摺動摩擦を発生させることができる。これにより、第1及び第2継手要素、または中間リング要素と、接触圧子との摺動摩擦による減衰手段に加え、トルク変動成分を減衰させる他の減衰手段を円筒状弾性部材を装着することによって容易に構成することができる。また、円筒状弾性部材の存在によって、ラジアル方向の偏心や入出力軸間の傾斜を許容しやすい構造を実現できる。
請求項6の発明によると、接触圧子の変位方向に対して傾斜する滑り面を備えた接触圧子を容易に形成することができ、多数の接触圧子が必要な場合であっても量産が容易に行える。また、接触圧子側滑り面及びリング要素側滑り面のいずれもが円錐面状に形成されることで、滑り面同士の接触状態を略一定に保ち易くかじりを生じにくいため、ラジアル方向の偏心や入出力軸間の傾斜を許容し易い構造を実現できる。
以下、参考実施形態及び本発明の実施形態に係る防振継手を図面に基づいて説明する。以下に説明する実施形態に係る防振継手は、いずれも入力軸と出力軸とを連結する軸継手として広く適用可能なものであるが、例えば自動車の動力伝達装置などに用いられる継手のように、大きなトルクを伝達できるとともに広範囲な回転数領域にわたって捩じり振動の発生を抑制できることが求められる場合に好適である。また、自動車用の試験装置に用いられる場合、とくに好適となる。
(第1参考実施形態)
図1に、第1参考実施形態に係る防振継手1を示す。図1(a)は、防振継手1の軸方向断面を示した模式図であり、図1(b)は、要部断面図を示している。図1(a)において、防振継手1は、図示しない入力軸または出力軸と連結される第1継手要素11と、第1継手要素11と連結される軸とは異なる入力軸または出力軸と連結される第2継手要素12とを有している。すなわち、第1継手要素11が入力軸と連結された場合、第2継手要素12は出力軸と連結され、第1継手要素11が出力軸と連結された場合、第2継手要素12は入力軸と連結される。
そして、第1継手要素11及び第2継手要素12には、それぞれ対向するフランジ部13及び14が形成されている。すなわち、第1継手要素11側のフランジ部13におけるフランジ面13aと、第2継手要素12側のフランジ部14におけるフランジ面14aとが対向しており、これらのフランジ面13a及び14a間の相対距離Lが一定となるように、図示しないアンギュラ式軸受等により互いに支持されている。これにより、第2継手要素12は、第1継手要素11に対して軸方向変位は拘束されるとともに回転自在に支持されている。
また、フランジ面13aには複数の凹部15が形成され、フランジ面14aには複数の凹部16が形成されている。これらの凹部15及び16は、各フランジ面(13a、14a)における同一円周上に配置されており、凹部15と凹部16とが、互いに対向する位置に設けられている。そして、それぞれ一対の(2個の)凹部15がフランジ面13a上にて軸中心Cを中心として互いに点対称となる位置に、それぞれ一対の(2個の)凹部16がフランジ面14a上にて軸中心Cを中心として点対称となる位置に配置されている。
第1継手要素11と第2継手要素12との間には、複数の接触圧子17と複数の弾性部材18とが介装されている。各接触圧子17は、その一部が第1継手要素11の各凹部15に嵌め込まれるようにして第1継手要素11と摺動可能に接して設けられている。また、弾性部材18は、バネ(スプリング)からなり、第2継手要素12の凹部16に収納されるように配設されて各接触圧子17と第2継手要素12との間に介装されている。この弾性部材18の伸縮によって、接触圧子17の軸方向変位が許容される。
図1(a)は、防振継手1の軸断面を示しており、一対の接触圧子17及び弾性部材18が図示されている。一方、図1(b)は、図1(a)のA−A線矢視断面を一部図示した要部断面を図示している。これらの図1(a)、(b)に示すように、接触圧子17は、台形と長方形とが組み合わさった六角形断面を有する短柱状のブロックとして形成されており、台形形状に突出して形成された部分(台形部分19)が凹部15に嵌め込まれるようにして、接触圧子17と第1継手要素11とが接触している。
この台形部分19(第1継手要素11と接触する部分)には、接触圧子17の変位方向(軸方向)に対して傾斜する接触圧子側滑り面19aが形成されている。この滑り面19aは、台形部分19の両側面に形成され、両すべり面19a、19aが、軸中心Cを中心とした同一円周上に並んでいる。そして、第1継手要素11の凹部15には、接触圧子側滑り面19aと摺接可能な継手要素側滑り面15aが形成されている。
例えば、第1継手要素11が入力軸であるとし、回転を開始すると、継手要素側滑り面15aと接触圧子側滑り面19aとの滑りを介して、接触圧子17が軸方向に押されて第2継手要素12側に変位する。このとき、スプリング18が接触圧子17と凹部16との間で弾性変形して縮むことで、回転トルクを第1継手要素11と第2継手要素12との間でトルクを伝達する軸方向力が生じることになる。そして、スプリング18が弾性変形して生じる反力が、トルクの軸方向力と釣り合うことによって両継手要素間でほぼ所定の大きさのトルクが伝達されることになる。なお、接触圧子側滑り面19aと第1継手要素11の回転周方向とが成す角α(滑り面19aとフランジ面13aとが成す角α)は、20〜70°の範囲で設定すれば円滑に所定のトルクを伝達できるが、45°近傍に設定することで、スプリング18による反力とトルクの軸方向力との釣り合い状態を保ち易く、もっともバランス良く正確に機能する。また、防振継手1の捩じりバネ定数は、αの大きさに比例するので、αを調整することで、所望の捩じりバネ定数に設定することができる。
また、防振継手1は、接触圧子17に作用する摺動摩擦によりトルク変動成分を減衰させる減衰手段を備えている。この減衰手段は、第1継手要素11と接触圧子17との摩擦によりトルク変動成分を減衰させるものであり、接触圧子側滑り面19aと継手要素側滑り面15aとの摩擦によってトルク変動成分を減衰させる減衰手段D1と、接触圧子17の側面20と第2継手要素12における凹部16の内壁面21との摩擦によってトルク変動を減衰させる減衰手段D2とが備えられている。
また、防振継手1には、上記減衰手段以外にもトルク変動成分を減衰させる他の減衰手段D3が備えられている。他の減衰手段D3は、接触圧子17の側面20と第2継手要素12の間の隙間で形成された絞り機構によって構成される。すなわち、接触圧子17の側面20と凹部16の内側面21との間の隙間tでオリフィスを構成し、接触圧子17の軸方向の変位に伴いこの隙間tを空気が流動する際の動圧抵抗によって減衰機能を発揮させることができる。
つぎに、防振継手1の作動について説明する。図1において、仮に、第1継手要素11が入力軸と連結されており、第2継手要素12が出力軸と連結されているとする。入力軸とともに第1継手要素11が回転を開始すると、継手要素側滑り面15aと接触圧子側滑り面19aとの間にて滑りが生じ、接触圧子17が軸方向に押し込まれてスプリング18が変形する。そして、回転トルクによって生じる軸方向力と、スプリング18による反力とが釣り合った時点で、滑りが停止する。この状態で、第1継手要素11から第2継手要素12に対して所定の大きさのトルク(定常トルク)が伝達される状態になる。
定常トルクが伝達されている状態にて回転速度を上昇させ、この防振継手1が用いられている振動系の共振周波数fの近傍の回転速度にまで達した場合、トルク変動成分がこの防振継手1に作用し、継手要素側滑り面15aと接触圧子側滑り面19aとの間に周波数fで小刻みな滑りが生じる。この小刻みな滑りに対して、減衰手段D1による摩擦によって減衰効果が発揮され、小刻みな滑りは抑制される。また、滑り面15a及び19a間で小刻みな滑りが生じると、接触圧子17は、軸方向に小刻みに変位する。この軸方向の小刻みな変位に伴い、接触圧子17の側面20と凹部16の内側面21との間で摩擦が生じ、減衰手段D2による減衰効果も発揮される。さらに、接触圧子17の軸方向の小刻みな変位に伴い、オリフィスtを空気が流動して動圧抵抗が生じ、他の減衰手段D3による減衰効果も発揮される。以上の3つの減衰手段(D1〜D3)によって、トルク変動成分を減衰して吸収することができ、共振周波数f近傍で捩じり振動が発生することを抑制することができる。なお、防振継手1においては、接触圧子17の両側面に滑り面19aを設けているため、正負両方向のトルクに対して、減衰機能を効果的に発揮させることができる。
また、機器のトラブル等で過大なトルクが発生した場合、継手要素側滑り面15aと接触圧子側滑り面19aとの間で過大な軸方向力が生じるため、大きな滑りが生じて接触圧子17の台形部分19が、第1継手要素11のフランジ面13aよりも第2継手要素12側に押し込まれてしまい、第1継手要素11と第2継手要素12とが空回りすることになる。これにより、トルクリミット機能が発揮され、過大なトルクが生じてしまった場合による機器の破損(例えば、トルク測定器を取り付けていた場合のトルク測定器の破損等)を防止することができる。
最後に、自動車用の回転試験装置において防振継手1を用いた場合を例にとり説明する。自動車用試験装置では、モータから供試体に対してトルク伝達を行うが、モータと供試体との中間にトルク測定器を配置する。このトルク測定器のバネ定数をK、モータの慣性モーメントをI1、供試体の慣性モーメントをI2とすると、下記の共振周波数fの捩じり共振系が存在する。
Figure 2008304068
自動車用試験装置の試験運転回数は、500〜10000rpmの範囲であり、一般に、Kの値は、101〜102Nm/rad程度であり、非常に小さい。そのため、共振が発生する回転数では、正確なトルクを測定することができない。そして、共振が発生する回転数では、異音が発生し、正確なノイズ測定ができない。このため、ダンピングを付与することでこの共振を防止したり、また、共振周波数が運転回転数の範囲外となるように設計する試み等がなされているが十分でなく、従来の技術にて説明した2つの公報に記載された防振継手では、発明が解決しようとする課題で説明したような問題が存在しており、適切な防振継手を提供することができない。
しかしながら、防振継手1によると、入力軸と出力軸との間で伝達されるトルクの定常成分と変動成分とを分離して受けることができる。すなわち、トルクの定常成分は、第1及び第2継手要素(11、12)間にて接触圧子17の変位とともにスプリング18が変形してトルクの軸方向力と釣り合うことで伝達される。これにより、大きなトルクであっても接触圧子17の数やスプリング18のバネ定数を調整することで容易に伝達することができ、また、接触圧子は軸方向に変位するので、伝達トルクは遠心力の影響をほとんど受けず、全ての回転数領域で略一定となる。そして、捩じり振動を発生させるトルク変動成分についても、運転回転数によらず、減衰手段D1〜D3により減衰され、容易に吸収することができる。したがって、防振継手1を用いると、自動車用試験装置において、大きなトルクを伝達できるとともに広範囲な回転数領域にわたって捩じり振動の発生を抑制することができる。これにより、共振が発生する回転数であっても、共振の発生を抑え、正確なトルクを測定することができる。
また、自動車用試験装置においては、トルク計の校正の際には継手の端部にアームを取り付けて重りを吊るすことが必要となるが、例えば、特許第3106310号公報に記載の軸継手を用いた場合、トルクを伝達する際に、その構造上、非常に大きい回転角度を許容する必要がある。しかし、トルク伝達の際の許容回転角度が非常に大きいと、この校正作業ができない。したがって、これを回避するためには、継手そのものを取り外すか、回転を防止するためのロック機構を新設しなくてはならないという問題がある。
しかしながら、防振継手1を用いると、接触圧子17の変位方向に対して傾斜する滑り面15a、19aの接触を介してトルクを伝達するため、トルクが作用するときの滑り距離を短くすることができ、第1継手要素11と第2継手要素12との相対的な回転角度を小さくすることができる。したがって、トルク計の校正に際して支障が生じなくすることができる。なお、トルク測定器は、軸に対して電気的絶縁を要求するものもあるが、防振継手1における接触圧子17をポリアセタール、MCナイロン、セラミックなどの非導電材料で構成することで、電気的な絶縁を備えた防振継手を容易に実現できる。
(第2参考実施形態)
図2乃至図4に、第2参考実施形態に係る防振継手2を示す。なお、以下の説明において、第1参考実施形態と同様の機能を発揮する要素に関しては、同一の名称を用いて説明を適宜割愛する。図2は防振継手2の軸方向断面図(図3のB−B線矢視断面図)、図3は防振継手2の正面図を示したものである。また、図4は、防振継手2を組立てる前の各構成要素の斜視図を示したものである。図2及び図3において、防振継手2は、図示しない入力軸または出力軸と連結される第1継手要素22と、第1継手要素22と連結される軸とは異なる入力軸または出力軸と連結される第2継手要素23とを有している。
まず、第2継手要素23は、入力軸又は出力軸と連結されるフランジ部24と、フランジ部24にボルト25によって端部が締結され、円筒状に形成されるリング部26とを有している。そして、第1継手要素22は、入力軸又は出力軸と連結されるフランジ部27と、第2継手要素23のリング部26と対向する端部28と、リング部26の周囲を囲む円筒状に形成され端部28から延設される外筒部29と、外筒部29の先端部分にボルト31により取り付けられるリング状のカバー部30とを有している。
また、第1継手要素22の端部28と第2継手要素23のリング部26との間には、端部28に接する接触圧子32と、弾性部材であるバネ33(スプリング33)とが介装されている。そして、リング部26と第1継手要素22のカバー部30との間には、カバー部30と接する接触圧子34と、弾性部材であるバネ35(スプリング35)とが介装されている。すなわち、リング部26には、端部28側に開口する凹部36とカバー部30側に開口する凹部37とが、円周方向に形成されており、各凹部36及び凹部37は、穿設方向が同軸上に位置するように設けられている。凹部36にはスプリング33が、凹部37にはスプリング35が、それぞれ収納されるように保持されている。
図4(a)は、第2継手要素23の斜視図を示したものであるが、リング部26において、円周方向に配置される各凹部36から接触圧子32が先端部分が突出している様子が図示されている。本図に示すように、接触圧子32は、第1継手要素22の端部28と接するその先端部分が、円錐面状に形成されている。なお、接触圧子34も同様に円錐面状に形成されている。これらの接触圧子32及び34の円錐面状に形成された部分が、それぞれ接触圧子側滑り面32a及び34aを構成している。
また、図4(b)は第1継手要素22におけるフランジ部27及び外筒部29の斜視図を、図4(c)は第1継手要素22のカバー部30の斜視図を示している。図2、図4(b)、図4(c)に示すように、第1継手要素22の端部28には、円周方向に配置される円錐面状のくぼみ28aが設けられており、同様に、カバー部30にも、円周方向に配置される円錐面状のくぼみ30aが設けられている。これらの円錐面状に形成されたくぼみ28a及び30aが、それぞれ継手要素側滑り面28a及び30aを構成している。
このように、接触圧子側滑り面32a、34a及び継手要素側滑り面28a、30aを円錐面状にすることで、滑り面(28a、30a、32a、34a)を容易に形成することができる。また、接触圧子(32、34)の形成も容易になり、多数の接触圧子(32、34)が必要な場合であっても量産が容易に行える。また、接触圧子側滑り面(32a、34a)及び継手要素側滑り面(28a、30a)のいずれもが円錐面状に形成されることで、滑り面同士の接触状態を略一定に保ち易くかじりを生じにくいため、ラジアル方向の偏心や入出力間の傾斜を許容し易い構造を実現できる。
また、図2において、防振継手2には、第1継手要素22の外筒部29と第12継手要素23のリング部26との間に、リング部26の周囲を囲む複数のゴムリング38が配設されている。このゴムリング38を配設することで、外筒部29とリング部26との間で生じる相対回転変位によって、ゴムリング38に対して摺動摩擦を発生させることができる。これにより、第1継手要素22と接触圧子32、34との摺動摩擦による減衰手段に加え、トルク変動成分を減衰させる他の減衰手段D4をゴムリング38を装着するのみで容易に構成することができる。また、高い相対速度が得られる径の大きい個所にゴムリング38を配することで、高い減衰効果を発揮することができる。さらに、ゴムリングの存在によって、ラジアル方向の偏心や入出力軸間の傾斜を許容し易い構造を容易に実現でき
る。
なお、防振継手2においては、第1参考実施形態における防振継手1と同様に、継手要素側滑り面28a、30aと接触圧子側滑り面32a、34aとの摩擦によってトルク変動成分を減衰させる減衰手段D1と、接触圧子32、34の側面とリング部26の凹部36、37の内壁面との摩擦によってトルク変動を減衰させる減衰手段D2とを備えている。また、接触圧子32、34の側面とリング部26の凹部36、37の内壁面との間にオリフィスとして機能する隙間を設け、防振継手1と同様に、空気が流動する際の動圧抵抗によって減衰機能を発揮する他の減衰手段D3を構成してもよい。
以上説明した防振継手2は、第1参考実施形態の防振継手1と同様の作用効果を奏するため、作動についての詳細な説明は割愛するが、この防振継手2によると、端部28側に設けられたスプリング33とカバー部30側に設けられたスプリング35とが、トルクの軸方向力による反力を第2継手要素23のリング部26に対して互いに反対方向に作用させることができる。このため、この反力同士が相殺され、外部に対してトルクの軸方向力を作用させないようにすることができる。そして、端部28側とカバー部30側とに対してそれぞれ接触圧子32、34を接触させることで、より多くの接触圧子を第1継手要素22に対して接触させることができ、より大きいトルクを伝達することができる。
(第3参考実施形態)
図5に、第3参考実施形態に係る防振継手3を示す。なお、以下の説明において、第1参考実施形態及び第2参考実施形態と重複する部分については、同一の名称を用いることで説明を割愛する。図5は、防振継手3の軸方向断面の模式図を示したものである。この防振継手3は、第2参考実施形態に係る防振継手2を直列に結合したものに相当する。すなわち、防振継手3は、第1継手要素39と第2継手要素40とを備え、第2継手要素40には、連結軸41と、この連結軸41で直列に連結されるリング部42、43と、リング部43に取り付けられるフランジ部44とが設けられている。そして、第1継手要素39には、フランジ部45、外筒部46、カバー部47、外筒部48、カバー部49が直列に設けられている。
また、フランジ部45とリング部42との間には、接触圧子50及びスプリング54(弾性部材、バネ)が介装され、リング部42とカバー部47との間には、スプリング55(弾性部材、バネ)及び接触圧子51が介装され、カバー部47とリング部43との間には、接触圧子52及びスプリング56(弾性部材、バネ)が介装され、リング部43とカバー部49との間には、スプリング57(弾性部材、バネ)及び接触圧子53が介装されている。そして、各リング部42、44と外筒部46、48との間には、ゴムリング58が装着されている。
このように、防振継手3は、防振継手2が2段直列に結合された構成を有するため、外部に対してトルクの軸方向力を作用させずに、さらに大きいトルクを伝達することができる。また、さらに大きいトルクを伝達するかわりに継手の直径を小さくすることもでき、この場合、より高速回転が可能になる。なお、この構成を多段に繰り返すことで、防振継手2が、3段以上直列に結合された構成を備える防振継手も提供することができる。
(本発明の実施形態)
図6に、本発明の実施形態に係る防振継手4を示す。なお、以下の説明において、第1参考実施形態または第2参考実施形態と同様の機能を発揮する要素に関しては、同一の名称を用いて説明を適宜割愛する。図6は、防振継手4の軸方向断面の模式図を示したものである。防振継手4は、第1継手要素59と、第2継手要素60と、第1継手要素59及び第2継手要素60の間に介装される中間リング61とを有している。なお、第1継手要素59と第2継手要素60とは、防振継手1と同様に、互いに回転自在であるとともに軸方向の変位が拘束されて支持されている。
そして、第1継手要素59と中間リング要素61との間には、中間リング要素61と摺動可能に接する接触圧子62と、この接触圧子62と第1継手要素64との間に介装されるスプリング64(弾性部材、バネ)とが配設されている。また、中間リング要素61と第2継手要素60との間には、中間リング要素61と摺動可能に接する接触圧子63と、この接触圧子63と第2継手要素60との間に介装されるスプリング65(弾性部材、バネ)とが配設されている。これらの接触圧子(62、63)及びスプリング(64、65)は、円周方向に複数配設されている。そして、各接触圧子62と63とは、中間リング要素61を介して対向する位置関係にそれぞれ設けられている。
また、接触圧子62及び63には、中間リング要素61と接する部分に、接触圧子62、63の変位方向に対して傾斜する接触圧子側滑り面62a及び63aが形成され、中間ンリング要素61には、接触圧子側滑り面62a及び63aとそれぞれ摺接可能なリング要素側滑り面61a及び61bが形成されている。接触圧子側滑り面62a、63aは円錐面状の突出部として形成されており、リング要素側滑り面61a、61bは円錐面状のくぼみとして形成されている。
また、トルク変動成分を減衰させる減衰手段としては、接触圧子側滑り面62a、63aとリング要素側滑り面61a、61bとの摩擦による減衰手段D1と、接触圧子62、63の側面と第1継手要素59または第2継手要素60との摩擦による減衰手段D2とを備えている。これらの機能は、第1〜第3参考実施形態における減衰手段D1及びD2と同様である。
また、減衰手段D1、D2以外にトルク変動成分を減衰させる他の減衰手段D5として、中間リング要素61が第1継手要素59または第2継手要素60に対して回転方向に相対変位することで摺接可能な摺接部を、中間リング要素61と、第1継手要素59または第2継手要素60とに形成している。すなわち、第1継手要素59には、軸中心部分に突出軸部66が突設され、中間リング要素61には、中心に円筒状のボス部67が形成されている。そして、突出軸部66の端部の周囲に形成した外周縁部66aと、ボス部67の端部の周囲に形成した外周縁部67aとが摺接可能な位置関係に設けられ、これが第1摺接部を構成している。また、第2継手要素60の内周側に形成した内周縁部60aと、ボス部67の外周縁部67aとが摺接可能な位置関係に設けられ、これが第2摺接部を構成している。高速回転中に防振継手4にトルク変動成分が発生し、接触圧子62、63と中間リング要素61との間で小刻みな滑りが生じ、それにより、中間リング要素61と第1継手要素59または第2継手要素60との間で小刻みな回転方向の相対変位が生じた場合、上記の第1及び第2摺接部で生じる摺動摩擦により、トルク変動成分が減衰されることになる。
また、突出軸部66の周囲には、例えばゴムからなる円筒状弾性部材68が配設されている。そして、突出軸部66は、円筒状弾性部材68とともにボス部67を貫通している。このように円筒状弾性部材68を配設することで、突出軸部66とボス部67との間で生じる相対回転変位によって、円筒状弾性部材68に対して摺動摩擦を発生させることができる。これにより、第1及び第2継手要素(59、60)、または中間リング要素61と、接触圧子(62、63)との摺動摩擦による減衰手段(D1、D2)に加え、トルク変動成分を減衰させる他の減衰手段を円筒状弾性部材を装着することによって容易に構成することができる。また、円筒状弾性部材の存在によって、ラジアル方向の偏心や入出力軸間の傾斜を許容し易い構造を実現できる。
以上説明した防振継手4は、第1参考実施形態の防振継手1と同様の作用効果を奏するため、作動についての詳細な説明は割愛するが、この防振継手4によると、第1継手要素59と第2継手要素60との間に中間リング要素61を配設し、これに接触圧子62、63を接触させ、第1及び第2継手要素側にはスプリング64、65をそれぞれ設けることで、第1及び第2継手要素側のスプリングのバネ定数(弾性定数)を並列結合状態にすることができる。これにより、各スプリング(63、64)のバネ定数を低く設定することができる。なお、図6に示す防振継手4においては、スプリングを2列に配設したものを図示しているが、列数を増やすほど、バネ定数を低く設定することができる。
図1(a)は、第1参考実施形態に係る防振継手の軸方向断面の模式図を示したものであり、図1(b)は、図1(a)のA−A線矢視断面を一部図示した要部断面を示している。 第2参考実施形態に係る防振継手の軸方向断面図であって、図3のB−B線矢視断面を示したものである。 第2参考実施形態に係る防振継手の正面図である。 第2参考実施形態に係る防振継手を組立てる前の各構成要素斜視図である。 第3参考実施形態に係る防振継手の軸方向断面の模式図を示したものである。 本発明の実施形態に係る防振継手の軸方向断面の模式図を示したものである。
符号の説明
1、2、3、4 防振継手
11、22、39、59 第1継手要素
12、23、40、60 第2継手要素
17、32、34、50〜53、62、63 接触圧子
18、33、35、54〜57、64、65 弾性部材
D1、D2 減衰手段

Claims (6)

  1. 入力軸又は出力軸と連結される第1継手要素と、
    前記第1継手要素と連結される軸とは異なる入力軸又は出力軸と連結される第2継手要素であって、前記第1継手要素に対して軸方向変位は拘束されるとともに回転自在に支持される第2継手要素と、
    前記第1継手要素と前記第2継手要素との間に介装される複数の接触圧子と、
    前記接触圧子と少なくとも一方の前記継手要素との間に介装され、前記接触圧子の軸方向変位を許容する弾性部材であって、前記継手要素の回転により前記接触圧子が軸方向に変位することで伝達されるトルクの軸方向力と釣り合うことによって前記両継手要素間でほぼ所定の大きさのトルクを伝達する複数の弾性部材と、
    前記接触圧子に形成された接触圧子側滑り面と前記接触圧子側滑り面に対向する面との間に作用する摺動摩擦によりトルク変動成分を減衰させる減衰手段と、を備える防振継手であって、
    前記第1継手要素と前記第2継手要素との間には、中間リング要素が介装され、
    前記接触圧子側滑り面に対向する面は前記中間リング要素に形成されたリング要素側滑り面であり、
    前記第1継手要素と前記中間リング要素との間には、前記接触圧子側滑り面が前記中間リング要素の前記リング要素側滑り面と摺動可能に接するように設けられた前記接触圧子と、この接触圧子と前記第1継手要素との間に介装される前記弾性部材とが配設され、
    前記中間リング要素と前記第2継手要素との間には、前記接触圧子側滑り面が前記中間リング要素の前記リング要素側滑り面と摺動可能に接するように設けられた前記接触圧子と、この接触圧子と前記第2継手要素との間に介装される前記弾性部材とが配設されることを特徴とする防振継手。
  2. 前記接触圧子側滑り面が、前記接触圧子の変位方向に対して傾斜する面であり、
    前記リング側滑り面が、前記接触圧子側滑り面と摺接可能であることを特徴とする請求項1に記載の防振継手。
  3. 前記減衰手段は、前記接触圧子側滑り面と前記リング要素側滑り面との摩擦に加え、前記接触圧子の側面と前記第1継手要素または第2継手要素との摩擦によりトルク変動成分を減衰させることを特徴とする請求項1または2に記載の防振継手。
  4. 前記減衰手段以外にトルク変動成分を減衰させる他の減衰手段として、前記中間リング要素が第1継手要素または第2継手要素に対して回転方向に相対変位することで摺接可能な摺接部を、前記中間リング要素と、前記第1継手要素または前記第2継手要素とに形成したことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の防振継手。
  5. 前記第1継手要素には、軸中心部分に突出軸部が突設されるとともに、この突出軸部の周囲を囲む円筒状弾性部材が配設され、
    前記中間リング要素には、中心に円筒状のボス部が形成され、
    前記突出軸部が前記円筒状弾性部材とともに前記ボス部を貫通していることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の防振継手。
  6. 前記接触圧子側滑り面及び前記リング要素側滑り面が、円錐面状に形成されていることを特徴とする請求項2〜5のいずれかに記載の防振継手。
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