JP2008303849A - 複数段過給ターボチャージャ - Google Patents
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Abstract
【課題】排気脈動を効率よく吸収しターボ効率を向上させることができる2段過給ターボチャージャを提供することである。
【解決手段】本発明に係る2段過給ターボチャージャ100においては、第1過給機200と第2過給機300とが連通部400により直列に配置される。エンジンの各気筒から排出される排気流体が、排気干渉により排気脈動が減衰しないように複数の排気通路により複数の流れに分けられる。第1過給機200の渦室の通路が複数の通路に分割された隔壁により第1過給機200のタービンロータ210の軸方向に平行に延在される。また、仕切り部472により連通部400内の通路が複数の通路に分割され、第2過給機300の渦室の通路を複数の通路に分割された隔壁が連通部400の複数の通路に対応して設けられる。第1過給機200の渦室の複数の通路を流れるそれぞれの排気流体は、連通部400により複数の通路に分かれて流入される。
【選択図】図1
【解決手段】本発明に係る2段過給ターボチャージャ100においては、第1過給機200と第2過給機300とが連通部400により直列に配置される。エンジンの各気筒から排出される排気流体が、排気干渉により排気脈動が減衰しないように複数の排気通路により複数の流れに分けられる。第1過給機200の渦室の通路が複数の通路に分割された隔壁により第1過給機200のタービンロータ210の軸方向に平行に延在される。また、仕切り部472により連通部400内の通路が複数の通路に分割され、第2過給機300の渦室の通路を複数の通路に分割された隔壁が連通部400の複数の通路に対応して設けられる。第1過給機200の渦室の複数の通路を流れるそれぞれの排気流体は、連通部400により複数の通路に分かれて流入される。
【選択図】図1
Description
本発明は、過給機を複数個直列に配設させた複数段過給ターボチャージャに関する。
従来、排気流体を利用した過給機の開発が多数行われている。例えば、特許文献1には、ディフューザを備えたラジアルタービンについて開示されている。特許文献1記載のディフューザを備えたラジアルタービンにおいては、排気ガスを導入するタービンスクロールを形成するハウジング、該ハウジング内で排気ガスエネルギーで回転する複数個のブレードを備えたタービンロータおよび該タービンロータに固定し且つ前記ハウジングに対して回転可能に支持されるシャフトを有するラジアルタービンにおいて、前記タービンロータのガス出口に設けたガス流れを乱すことなく拡大させる周方向に隔置して径方向に伸びるガイド面を備えた固定ディフューザを有するものである。
この特許文献1記載のディフューザを備えたラジアルタービンによれば、ガス出口からの流出ガスを固定ディフューザによって周方向に低抵抗でガイドされると共に、径方向に低抵抗でガイドされて拡散し、ガス流れに乱れが発生せず、タービン損失を低減でき、タービン効率を向上できるという効果が得られる。
また、特許文献2には、一般にツインエントリーターボチャージャと呼ばれている内燃機関用排気ターボチャージャについて開示されている。特許文献2記載の内燃機関用排気ターボチャージャにおいては、排気タービン2は隔壁11によって分離された一対の排気スクロール室12、13と各排気スクロール室12、13に夫々通ずる一対の排気ガス流入通路14、15を具備し、内燃機関の各気筒は、排気干渉により排気脈動が減衰しない一対の気筒群に分けられ、各気筒群は夫々共通の排気マニホルドに連結され、排気ガス流入通路14、15は夫々別個の排気マニホルドに連結される。
特許文献2記載の内燃機関用排気ターボチャージャによれば、各排気ガス流入通路14、15内に発生する排気脈動は、排気干渉によって減衰することがない。したがって、各排気スクロール室12、13からは排気脈動により高いピーク圧力を有する排気ガスが、タービンホイール6に供給され、その結果、タービンホイール6には、排気脈動による動圧によって強力な回転力が与えられる。
また、特許文献3には、一般に直列2段式ターボチャージャと呼ばれているターボ過給システムについて開示されている。特許文献3記載のターボ過給システムにおいては、エンジン10の排気マニホールド21に接続された排気通路22に、上流側から順に、第1の過給機30の第1タービン31、第2の過給機40の第2タービン41が設けられている。また、吸気マニホールド11に接続された吸気通路12に、上流側から順に、第2の過給機40の第1コンプレッサ42、第1の過給機30の第2コンプレッサ32が設けられている。
この構成によれば、エンジン10の排気マニホールド21より排出される排気ガスGは、第1の過給機30に送られ、第1タービン31を駆動し、同軸上の第1コンプレッサ32を回転させ、吸入空気の過給を行い、この第1タービンを通過したガスは、更に、第2の過給機40に送られ、第2タービン41を駆動して、マフラー23を経て大気に放出される。
特許文献3記載のターボ過給システムによれば、第1タービン31から排出される排気ガスには、なお利用可能なエネルギーが十分にあるので、第2タービン41を設けて第1コンプレッサ42を駆動することで、更に吸気を圧縮して高過給でエンジンに供給して充填効率を向上させることができる。
実開平06−76623号公報
実開昭63−40534号公報
特開2001−280146号公報
しかしながら、特許文献2に記載されたツインエントリーターボチャージャの構造を特許文献3に記載された直列2段式ターボチャージャに適用し、1段目の過給機と2段目の過給機を共にツインエントリーターボチャージャにすることで、更にターボの効率を向上させようとした場合、1段目の過給機では問題はないが、2段目の過給機において以下に記載する問題が生じる。
それは、排気干渉により排気脈動が減衰しないように、2つの通路に分けて1段目の過給機のタービンに流入させた排気ガスは、1段目の過給機のタービンに流入してから2段目の過給機のタービンに流入するまでの間に混合されてしまうため、2段目の過給機をツインエントリーターボチャージャの構造にする効果を得ることができないということである。
本発明の目的は、排気脈動を効率よく吸収しターボ効率を向上させることができる複数段過給ターボチャージャを提供することである。
(1)
本発明に係る複数段過給ターボチャージャは、エンジンからの排気エネルギーを有効に利用するために直列に配置されるとともに、連通部により連通された第1過給機および第2過給機を含む複数段過給ターボチャージャであって、エンジンの各気筒から排出される排気流体を、排気干渉により排気脈動が減衰しないように複数の流れに分ける複数の排気通路と、第1過給機のタービンロータの軸方向に平行に延在され、複数の排気通路に対応するように第1過給機の渦室の通路を複数の通路に分割する隔壁と、連通部内の通路を複数の通路に分割する仕切り部と、連通部の複数の通路に対応するように第2過給機の渦室の通路を複数の通路に分割する隔壁と、を含み、連通部は、第1過給機の渦室の複数の通路を流れるそれぞれの排気流体が、連通部の複数の通路に分かれて流入されるように形成されたものである。
本発明に係る複数段過給ターボチャージャは、エンジンからの排気エネルギーを有効に利用するために直列に配置されるとともに、連通部により連通された第1過給機および第2過給機を含む複数段過給ターボチャージャであって、エンジンの各気筒から排出される排気流体を、排気干渉により排気脈動が減衰しないように複数の流れに分ける複数の排気通路と、第1過給機のタービンロータの軸方向に平行に延在され、複数の排気通路に対応するように第1過給機の渦室の通路を複数の通路に分割する隔壁と、連通部内の通路を複数の通路に分割する仕切り部と、連通部の複数の通路に対応するように第2過給機の渦室の通路を複数の通路に分割する隔壁と、を含み、連通部は、第1過給機の渦室の複数の通路を流れるそれぞれの排気流体が、連通部の複数の通路に分かれて流入されるように形成されたものである。
本発明に係る複数段過給ターボチャージャにおいては、第1過給機と第2過給機とが連通部により直列に配置される。エンジンの各気筒から排出される排気流体が、排気干渉により排気脈動が減衰しないように複数の排気通路により複数の流れに分けられる。第1過給機の渦室の通路が複数の通路に分割された隔壁により第1過給機のタービンロータの軸方向に平行に延在される。また、仕切り部により連通部内の通路が複数の通路に分割され、第2過給機の渦室の通路を複数の通路に分割された隔壁が連通部の複数の通路に対応して設けられる。第1過給機の渦室の複数の通路を流れるそれぞれの排気流体は、連通部により複数の通路に分かれて流入される。
この場合、排気流体の排気脈動が減衰しないように複数に分割され、その分割された排気流体が、夫々連通部内の複数の通路を介して複数の通路に分割された隔壁を有する第2過給機に送り込まれる。例えば第1過給機の渦室の通路が2個の通路に分割された場合、連通部内の通路も2個に分割され、第2過給機の渦室の通路も2個に分割される。また、第1過給機の渦室の通路が3個の通路に分割された場合、連通部内の通路も3個に分割され、第2過給機の渦室の通路も3個に分割される。したがって、排気干渉により排気脈動が減衰しないように、複数の排気通路により複数の流れに分けられる。その結果、ターボ効率を高めることができる。
(2)
連通部は、第1過給機および第2過給機の接続方向を軸として回転可能に設けられてもよい。
連通部は、第1過給機および第2過給機の接続方向を軸として回転可能に設けられてもよい。
この場合、連通部は、回転可能に設けられているので、エンジンの各気筒から排出される排気流体に応じて回転させることができる。それにより、排気流体を有効にターボ効率に変換することができる。
(3)
連通部は、タービンロータの回転速度とタービンロータに流れ込む排気流体の流量とに基づいて回転角度を調整可能に設けられてもよい。
連通部は、タービンロータの回転速度とタービンロータに流れ込む排気流体の流量とに基づいて回転角度を調整可能に設けられてもよい。
この場合、連通部は、タービンロータの回転速度とタービンロータに流れ込む排気流体の流量とに基づいて回転角度を調整することができるので、タービンロータの回転速度、またはタービンロータに流れ込む排気流体の流量が変化した場合でも排気干渉により排気脈動が減衰しないようにすることができる。その結果、ターボ効率を向上させることができる。
(4)
仕切り部は、連通部内に固定して設けられてもよい。
仕切り部は、連通部内に固定して設けられてもよい。
この場合、仕切り部が連通部内に固定して設けられるので、所望の回転数におけるタービン効率を最大限に向上させることができる。すなわち、低回転数の場合におけるタービン効率を向上させたい場合には、低回転数の場合の渦室の通路を複数に分割する隔壁の排気流体に応じて仕切り部を固定してもよく、中回転数の場合におけるタービン効率を向上させたい場合には、中回転数の場合の渦室の通路を複数に分割する隔壁の排気流体に応じて仕切り部を固定してもよく、高回転数の場合におけるタービン効率を向上させたい場合には、高回転数の場合の渦室の通路を複数に分割する隔壁の排気流体に応じて仕切り部を固定してもよい。それにより、所望の回転数におけるタービン効率を最大限に利用することができる。
以下、本発明に係る実施の形態について説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明に係る一実施の形態に係る2段過給ターボチャージャ100の一例を示す模式的断面図である。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明に係る一実施の形態に係る2段過給ターボチャージャ100の一例を示す模式的断面図である。
図1に示すように、2段過給ターボチャージャ100は、第1過給機200、第2過給機300および連通部400から構成される。
第1過給機200は、タービン軸201、下側タービンハウジング202、上側タービンハウジング203、タービンロータ210およびベーンリング220を含む。
第1過給機200は、後述するように左右分割型のツインエントリータービンから構成される。第1過給機200においては、エンジンの各気筒より排出された排気が排気干渉により排気脈動が減衰しないように排気流体の流れF1およびF2に分けられ、排気流体の流れF1およびF2が左右に分割された流入口からそれぞれ流入され、排気流体の流れF1およびF2によりタービンロータ210が回転され、排気流体の流れF11およびF12が連通部400へ排出される。エンジンの各気筒より排出された排気を排気干渉により排気脈動が減衰しないように排気流体の流れF1およびF2に分ける方法としては、例えば、エンジンの各気筒より排出された排気が排気干渉により排気脈動が減衰しないように、一対の気筒群に分離し、各気筒群を夫々共通の排気マニホールドに連結させることで実現することができる。ただし、本発明においては、上記の手法は一例であり、他の任意の方法で排気脈動が減衰しないようにしてもよい。また、第1過給機200の詳細については後述する。
連通部400は、円筒形状をした第1リング部材450、第2リング部材460及び筒状ゴム部材470からなり、内部に区切り部を有することで、内部の通路が2分割されている。連通部400は、後述するように、第1過給機200の上側タービンハウジング203と連通され、上側タービンハウジング203の出口から排出される排気流体を2分割した状態で、第2過給機300の上側タービンハウジング303の2個の入口に供給する。連通部400の詳細については後述する。
第2過給機300は、タービン軸301、下側タービンハウジング302、上側タービンハウジング303、タービンロータ310およびベーンリング320を含む。
第2過給機300は、第1過給機200と同様に左右分割型のツインエントリータービンから構成される。第2過給機300においては、連通部400より供給される排気流体の流れF11およびF12が左右に分割された流入口からそれぞれ流入され、排気流体の流れF11およびF12によりタービンロータ310が回転され、その後、排気流体の流れF11およびF12が外部に排出される。第2過給機300の詳細については後述する。
続いて、図2は、図1のA−A線断面の一例を示す模式的断面図である。なお、説明の便宜上、図2においては、タービンロータ210の図示を省略してある。図3は排気流体の流れの一例を説明する説明図である。
図2に示すように、上側タービンハウジング203の排気流入通路を左右に分割する隔壁204がベーンリング220の外周に延在して形成されている。上側タービンハウジング203の舌部222(上側タービンハウジング203に形成された左右分割通路のうち、タービンロータ210に近い側の通路において通路が切れている部分の通路壁先端部)は、ベーンリング220のすぐ外側に位置している。隔壁204の先端は、舌部222に対して、タービン軸中心225に関する点対称の位置に設けられ(図2におけるラインL上)、ベーンリング220のすぐ外側に位置している。
この場合、ラインLでベーンリング220を分割した場合の一方のベーンリングより可変ベーンリング221を介して排気流体の流れF1が、タービンロータ210に与えられ、ラインLでベーンリング220を分割した場合の他方のベーンリングより可変ベーンリング221を介して排気流体の流れF2がタービンロータ210に与えられる。
タービンロータ310に流入した排気流体は、図3に示すようにタービンロータ310の周面に沿ってタービンロータ310の回転軸周りに所定角度回転した後に、タービンハウジング310の出口に流出される。そして、排気流体の流れF1の大部分は、タービンロータ210を回転させながら、第1過給機200の出口においてラインLを超えて、連通部400の領域E1(図4参照)に流れ込み、排気流体の流れF2の大部分はタービンロータ210を回転させながら第1過給機200の出口においてラインLを超えて、連通部400の領域E2(図4参照)に流れ込む。
また、図1に示すように、連通部400は、円筒形状をした部材であり、その両端部は第1リング部材450及び第2リング部材460からなり、その中央部は、筒状ゴム部材470からなる。
次に、図4は、連通部400の第1リング部材450を説明するための模式図であり、図5は、連通部400の第2リング部材460を説明するための模式図であり、図6は、連通部400の筒状ゴム470を説明するための模式図である。
図4に示すように、第1リング部材450は、金属などの剛体により形成されている。第1リング部材450は円筒部456を備える。円筒部456の内側の貫通孔には、区切り部452が設けられている。区切り部452は、略長方形をした板状部材である。区切り部452の一対の辺は貫通孔の直径と同じ長さである。他方の一対の辺は、円筒部456の軸方向の長さと同じ長さである。貫通孔の直径と同じ長さの一対の辺は、円筒部456の内周面に結合されており、貫通孔は板状部材により2分割されている。円筒部456の第1過給機200側の面には、全周に渡り突起453が遊合することで、第1リング部材450は上側タービンハウジング203に回転可能に支持される。円筒部456の外周面の一部には、ギア歯454が形成されている。第1リング部材450の外方には第1リング部材450の外周面に形成されたギア歯454に嵌合するようにギア歯車482が設けられており、そのギア歯車482はモータ480の回転軸481に連結されていて回転可能となっている。
次に図5に示す第2リング部材460は、金属等の剛体により形成されている。第2リング部材460は、円筒部466を備える。円筒部466の内側の貫通孔には、区切り部462が設けられている。区切り部462は、略長方形をした板状部材である。区切り部462の一対の辺は、貫通孔の直径と同じ長さである。他方の一対の辺は円筒部466の軸方向の長さと同じ長さである。貫通孔の直径と同じ長さの一対の辺は、円筒部466の軸心461と重なるように配置されるとともに、円筒部466の軸方向の長さと同じ長さの一対の辺は、円筒部466の内周面に結合されており、貫通孔は板状部材により2分割されている、円筒部466の第2過給機300側の外周部には、全周に渡りフランジ部463が形成されている。
次に、図6に示す筒状ゴム470は、可撓性を有するゴムにより形成されている。筒状ゴム470は、円筒部473を備える。円筒部473の内側の貫通孔には、区切り部472が設けられている。区切り部472は略長方形をした板状部材である。区切り部472の一対の辺は、貫通孔の直径と同じ長さである。他方の一対の辺は、円筒部473の軸方向の長さと同じ長さである。貫通孔の直径と同じ長さの一対の辺は円筒部473の軸心471と重なるように配置されるとともに、円筒部473の軸方向の長さと同じ長さの一対の辺は、円筒部473の内周面に結合されており、貫通孔は、板状部材により2分割されている。筒状ゴム470の円筒部473の一方の端面と第1リング部材450の円筒部473の一方の端面、および筒状ゴム470の区切り部472の一方の端面と第1リング部材450の区切り部462の一方の端面が、それぞれ完全に重なりあう状態で接着剤などにより結合されている。また、同様に、第2リング部材460の円筒部466の端面と筒状ゴム470の円筒部473の端面、および第2リング部材460の区切り部462の端面と筒状ゴム470の区切り部472の端面が、それぞれ完全に重なり合う状態で接着剤等により結合されている。第2リング部材460の外径および内径は筒状ゴム470の外径および内径と同じになるように形成されている。
図4から図6に示す連通部400は、軸心451、461、471を中心に角度θの移動可能角度を有して回転可能に設けられる。すなわち、図1および図2に示した第1過給機200において、タービンロータ210の回転数に応じて、排気流体の流れF11が第1リング部材450の一方の領域E1に流れ込み、排気流体の流れF12が第1リング部材450の他方の領域E2に流れ込むように、角度θの角度調整を行う。それにより、排気流体の流れF1の大部分が領域E1に流入し、排気流体の流れF2の大部分が領域E2に流れ込む。なお、角度θは、あらかじめ実験により求めておき、ECUに記憶させておくことで上記のような制御を行うことができる。また、角度θはタービンロータ210の回転数に従って、変更させる以外にも、タービンロータ210の回転数とタービンロータ210に流れ込む排気流体の流量、タービンロータ210に流れ込む排気ガスの状態(流速、流量等)、エンジンから排出される排気量、エンジン回転数等に応じて変えるようにしてもよい。要は、タービンロータ210に流入する排気流体の流れF1と流れF2とが、連通部の領域E1と領域E2とに分かれて流入するように角度θを制御できればよい。
その結果、排気流体の流れF11およびF12が互いに干渉することなく第2過給機300に与えられる。したがって、排気流体の流れF11およびF12の有する排気脈動が互いに他方の流体と干渉しあって減衰することを防止することができる。
なお、連通部400において、筒状ゴム470の円筒部473と区切り部472を切り離し、円筒部473は第2リング部材460と同じ材料(例えば金属材料)から形成するとともに、第2リング部材460と連結若しくは一体化し、第1リング部材450を回転させることで、筒状ゴム470全体を回転させるのではなく、筒状ゴム470の区切り部472だけを回転させるようにしてもよい。
続いて、図7は図1のC−C線断面の一例を示す模式的断面図である。
図7に示すように、上側タービンハウジング303の排気流入通路を左右に分割する隔壁304がベーンリング320の外周に延在して形成されている。上側タービンハウジング303の舌部322(上側タービンハウジング303に形成された左右分割通路のうち、タービンロータ310に近い側の通路において通路が切れている部分の通路壁先端部)は、ベーンリング320のすぐ外側に位置している。隔壁304の先端は、舌部322に対して、タービン軸中心325に関する点対称の位置に設けられ(図7におけるラインL上)、ベーンリング320のすぐ外側に位置している。
なお、第2過給機300の上側タービンハウジング303において排気ガスを流入させる開口部は、第2リング部材460の円筒部466の内径と同じ内径をしており、開口部の軸心を通るように配置されている区切り板304により2分割されている。上側タービンハウジング303の第2リング部材460の区切り部462の端面と第2過給機300の上側タービンハウジング303の排気ガスを流入させる開口部側の外周部には、フランジ463が全周にわたり形成されていて、第2リング部材460に形成されたボルト孔に対応する位置にボルト孔が形成されており、上側タービンハウジング303のボルト孔と第2リング部材460のボルト孔にボルト483(図1参照)を通して締め付けることで、上側タービンハウジング303と第2リング部材460が連結されている。
この場合、ラインLでベーンリング320を分割した場合の一方のベーンリングより可変ベーン321を介して連通部400の領域E1を流れる排気流体の流れF11が、タービンロータ310に与えられ、ラインLでベーンリング320を分割した場合の他方のベーンリングより可変ベーンリング321を介して連通部400の領域E2を流れる排気流体の流れF12が、タービンロータ310に与えられる。
なお、連通部400は、回転可能な構造であったが、連通部400は回転せずに固定された構造であってもよい。連通部400を固定構造とした場合には、エンジンのあらゆる運転状態において、第1過給機200から排出される排気流体の流れF1と流れF2をそれぞれ連通部400の領域E1およびE2に分かれるように流れ込ませることはできない。そのため、例えば、効率を上げたい部分のエンジンの運転領域に併せて連通部400の区切り部の角度θを設定するようにすることができる。
図8は、エンジンの回転数が低回転数の場合にターボ効率が上がるように連通部400の角度θを調整した場合の結果を示す図である。図8の縦軸はトルクを示し、横軸はエンジン回転数を示す。また、実線Aは本実施の形態における2段過給ターボチャージャの結果を示し、破線Bは従来の2段過給機の結果を示す。
図8に示すように、エンジン回転数が低回転で角度θを調整した場合、エンジン回転数が低回転の場合に実線Aは、破線Bと比較してトルクが向上する。
また、エンジン回転数が中回転および高回転の場合においても、破線Bと比較して実線Aにおいてトルクの低下が見られず、従来と同等のトルクを得ることができることがわかる。
次に図9は、エンジンの回転数が中回転の場合にターボ効率が上がるように連通部400の角度θを調整した場合の結果を示す図である。図9の縦軸はトルクを示し、横軸はエンジン回転数を示す。また、実線Aは本実施の形態における2段過給ターボチャージャの結果を示し、破線Bは従来の2段過給機の結果を示す。
図9に示すように、エンジン回転数が中回転で角度θを調整した場合、エンジン回転数が中回転の場合に実線Aは、破線Bと比較してトルクが向上する。
また、エンジン回転数が低回転および高回転の場合においても、破線Bと比較して実線Aにおいてトルクの低下が見られず、従来と同等のトルクを得ることができることがわかる。
(他の実施の形態)
図10は、図1に示した2段過給ターボチャージャ100の他の例を示す模式的断面図である。
図10は、図1に示した2段過給ターボチャージャ100の他の例を示す模式的断面図である。
図10に示すように、2段過給ターボチャージャ100aは、2段過給ターボチャージャ100の第2過給機300の代わりに第2過給機300aを含む。
図10に示すように2段過給ターボチャージャ100aの第2過給機300aは、上下分割型のツインエントリータービンからなる。そのため、連通部400の領域E1,E2を流れる排気流体の流れF11およびF12が、それぞれ上下分割型のツインエントリータービンの上側および下側にそれぞれ流入される。それにより、図1の第2過給機300と同様に排気流体の混合が生じないため、互いに干渉して排気脈動が減衰されないため、効率よく排気脈動を第2過給機300aにおいて吸収することができる。
(さらに他の実施の形態)
図11は、図1および図10に示した2段過給ターボチャージャ100,100aのさらに他の例を示す模式的断面図である。
図11は、図1および図10に示した2段過給ターボチャージャ100,100aのさらに他の例を示す模式的断面図である。
図11に示すように、2段過給ターボチャージャ100bは、2段過給ターボチャージャ100の第1過給機200の代わりに第1過給機200aを含む。
図12は、図11のD−D線断面の一例を示す模式的断面図である。
図12に示すように、第1過給機200aは、吸気口が2個設けられた過給機からなる。この第1過給機200aは、タービンハウジング203aからなる。タービンハウジング203aは、タービン軸中心235に対して180度の方向に相互に舌部を設ける。それにより、タービンハウジング203aの一方向(図中上側)および他方向(図中下側)から排気流体の流れF1および排気流体の流れF2がそれぞれ流入される。
そして、排気流体の流れF1が第1過給機200aの出口において排気流体の流れF11に変化され、排気流体の流れF2が第1過給機200aの出口において排気流体の流れF12に変化される。
以上のように、本発明に係る2段過給ターボチャージャ100,100a,100bにおいては、排気流体の流れF1,F2の個々の排気脈動を第1過給機200の渦室において複数に分割し、その分割して供給された排気流体の流れF1,F2が、排気流体の流れF11およびF12として個々に第1過給機200から排出され、第2過給機300に送り込まれるので、分割された排気流体の流れF11およびF12の有する排気脈動を維持することができる。したがって、互いの排気流体を相互干渉させて排気脈動を緩和させる空間を設けないため、第1過給機200および第2過給機300において排気エネルギーを有効に利用することができる。
また、第1過給機200のタービンハウジングの出口および連通部400においては、タービンロータ210の回転数、すなわちエンジン回転数に応じて回転軸410を中心としてタービンロータ軸周りに回転させることができる。したがって、分割された渦室から流入された排気流体の流れF11およびF12を個々にタービンハウジングの出口から排出させ、第2過給機300に供給することができる。その結果、第2過給機300においても、排気流体の流れF11およびF12の排気エネルギーを有効に利用することができる。したがって、タービン効率を高めることが可能となる。
上記一実施の形態においては、第1過給機200,200aが第1過給機に相当し、第2過給機300,300aが第2過給機に相当し、連通部400が連通部に相当し、2段過給ターボチャージャ100,100a,100bが複数段過給ターボチャージャに相当し、区切り部452,462,472が区分部材に相当する。
本発明は、上記の好ましい一実施の形態に記載されているが、本発明はそれだけに制限されない。本発明の精神と範囲から逸脱することのない様々な実施形態が他になされることは理解されよう。さらに、本実施形態において、本発明の構成による作用および効果を述べているが、これら作用および効果は、一例であり、本発明を限定するものではない。
なお、連通部400は、第1過給機200から排出される排気流体を2つの通路に分けて、第2過給機300に形成された2つの流入口に流入するようにしていたが、その数は2つに限定されず、例えば、連通部400は第1過給機200から排出される排気流体を3つの通路に分けて、第2過給機300に形成された3つの流入口に流入するようにしてもよい。さらに、本実施の形態においては、2段過給ターボチャージャに限定されず、3段以上の過給ターボチャージャに適用してもよい。
200,200a 第1過給機
300,300a 第2過給機
100,100a,100b 2段過給ターボチャージャ
300,300a 第2過給機
100,100a,100b 2段過給ターボチャージャ
Claims (4)
- エンジンからの排気エネルギーを有効に利用するために直列に配置されるとともに、連通部により連通された第1過給機および第2過給機を含む複数段過給ターボチャージャであって、
前記エンジンの各気筒から排出される排気流体を、排気干渉により排気脈動が減衰しないように複数の流れに分ける複数の排気通路と、
前記第1過給機のタービンロータの軸方向に平行に延在され、前記複数の排気通路に対応するように前記第1過給機の渦室の通路を複数の通路に分割する隔壁と、
前記連通部内の通路を複数の通路に分割する仕切り部と、
前記連通部の複数の通路に対応するように前記第2過給機の渦室の通路を複数の通路に分割する隔壁と、を含み、
前記連通部は、前記第1過給機の渦室の複数の通路を流れるそれぞれの排気流体が、前記連通部の複数の通路に分かれて流入されるように形成されたことを特徴とする複数段過給ターボチャージャ。 - 前記連通部は、前記第1過給機および前記第2過給機の接続方向を軸として回転可能に設けられたことを特徴とする請求項1記載の複数段過給ターボチャージャ。
- 前記連通部は、タービンロータの回転速度とタービンロータに流れ込む排気流体の流量とに基づいて回転角度を調整可能に設けられたことを特徴とする請求項2に記載の複数段過給ターボチャージャ。
- 前記仕切り部は、前記連通部内に固定して設けられたことを特徴とする請求項1記載の複数段過給ターボチャージャ。
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