JP2008303811A - エンジンのアース構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】エンジン側のアース接続用の座面等の形成に伴う高コスト化を解消し、エンジンルーム内の狭いスペースでも少ない工数で簡単にアース接続できるようにする。
【解決手段】エンジン1を覆う絶縁性のエンジンカバー3の内側に導電体4を設け、エンジンと導電体とを導電部材5,19,24,25,28,29,25,30,31,32,33,34,35,36,37,38で接続し、導電体を外部のアース線9に接続した。導電部材をエンジン1の複数個所に配置し、複数個所の導電部材を共通の導電体4に接続した。導電体は導電プレート4である。導電体4をコネクタ7でアース線9に接続した。
【選択図】図1
【解決手段】エンジン1を覆う絶縁性のエンジンカバー3の内側に導電体4を設け、エンジンと導電体とを導電部材5,19,24,25,28,29,25,30,31,32,33,34,35,36,37,38で接続し、導電体を外部のアース線9に接続した。導電部材をエンジン1の複数個所に配置し、複数個所の導電部材を共通の導電体4に接続した。導電体は導電プレート4である。導電体4をコネクタ7でアース線9に接続した。
【選択図】図1
Description
本発明は、例えば自動車のエンジンをエンジンカバーを介して車体にアースするエンジンのアース構造に関するものである。
図12は、従来の自動車用エンジンのアース構造の一形態を示すものである。
このアース構造は、エンジンルーム41内において、V型エンジン1の左右の各シリンダブロック42ないし各シリンダヘッドカバー2等と、車体17の左右のストラットマウントタワー部分18とを各アース線43で接続したものである。
このアース構造は、エンジンルーム41内において、V型エンジン1の左右の各シリンダブロック42ないし各シリンダヘッドカバー2等と、車体17の左右のストラットマウントタワー部分18とを各アース線43で接続したものである。
アース線43の両端には例えば丸型板端子10が圧着接続され、端子10はエンジン1と車体17の各ナットないし雌ねじ孔にボルトで締め付け接続される。エンジン1の上部は合成樹脂製のエンジンカバー44で覆われている。エンジンカバー44はエンジン1の音を遮断すると共に、ボンネットを開けた際に意匠的に作用する。エンジン1ではなくトランスミッションケース(図示せず)と車体17とをアース線43で接続する場合もある。
エンジン1をアースすることで、例えば点火プラグのスパーク時に発生する電気的ノイズが除去されて、電気的ノイズによる電子制御装置等への悪影響が防止されると共に、燃料噴射や点火等が正確に行われて車両走行性能が高く維持される。
図12の例は一般的なものであるが、例えば特許文献1には、制御回路基板等を収容する回路ボックスを導電性として電磁遮蔽機能を持たせ、回路ボックスをエンジン又は車体に固定ボルトでアース接続する構造(図示せず)が開示されている。回路ボックスは合成樹脂製のエンジンカバー内に収容される。エンジンは例えば図12で示したようなアース手段43で車体にアースされる。
特開2001−73829号公報(図2〜図3)
しかしながら、上記従来のエンジンのアース構造にあっては、金属製のエンジン1の表面にアース線43の端子10を密着させる座面を設けたり、座面に雌ねじ孔を形成したりナットを溶接しなければならず、そのための工数やコストがかかるという問題があった。また、この座面はエンジンルーム41の狭いスペース内に設けられることが多く、アース線43を配索・接続するためのスペースを確保することが設計的になかなか困難であると共に、狭いスペース内で手の届きにくい座面にアース線を接続固定する作業が面倒であるという問題があった。また、例えばV型エンジン1の場合は、左右両側のシリンダブロック42ないしシリンダヘッドカバー2を別々にアースする必要があり、上記アース接続に要する工数やコストが増大するという問題があった。アース線43は車種毎に長さ等を設定しなければならず、部品の種類や点数が増加することは言うまでもない。
本発明は、上記した点に鑑み、エンジン側のアース接続用の座面や雌ねじ孔等の形成に伴う高コスト化を解消し、また、エンジンルーム内の狭いスペースでも少ない作業工数で簡単且つ確実にアース接続することができ、また、アース線の数を少なくしても、エンジンのアース性を高めることができるエンジンのアース構造を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に係るエンジンのアース構造は、エンジンを覆う絶縁性のエンジンカバーの内側に導電体を設け、該エンジンと該導電体とを導電部材で接続し、該導電体を外部のアース線に接続したことを特徴とする。
上記構成により、エンジンカバーをエンジンに装着(覆設)すると同時に、エンジンカバー内の導電体が導電部材を介してエンジンに電気的に接続され、導電体をカバー外部のアース線で車体に接続することで、エンジンと導電部材と導電体とアース線と車体とが直列に接続される。導電体は導電プレートでも導電層でも導電メッキでもよい。導電体とアース線との接続はコネクタ接続でも溶着等でもよい。
請求項2に係るエンジンのアース構造は、請求項1記載のエンジンのアース構造において、前記導電部材が前記エンジンの複数個所に配置され、該複数個所の導電部材が共通の前記導電体に接続されたことを特徴とする。
上記構成により、エンジンの複数個所の部分がエンジンカバー内の一つの(共通の)導電体に一括して接続され、一つの導電体内で複数個所の部分の電位のばらつきが平滑化され、この導電体をアース線に接続することで、エンジンの複数個所の部分が車体側に同時にアースされる。
請求項3に係るエンジンのアース構造は、請求項1又は2記載のエンジンのアース構造において、前記導電部材が、前記導電体の凹部に嵌合する頭部を有する固定軸であることを特徴とする。
上記構成により、エンジンに固定した固定軸の頭部がエンジンカバー内の導電体の凹部に嵌合して固定されると同時に、固定軸を介してエンジンと導電体とが接続される。
請求項4に係るエンジンのアース構造は、請求項1又は2記載のエンジンのアース構造において、前記導電部材が、ボルト又はボルトとカラー又はボルトとナットとカラーであることを特徴とする。
上記構成により、ボルトの場合は、ボルトが導電体を貫通接続しつつエンジンに螺合接続される。ボルトとカラーの場合は、ボルトがエンジンに螺合接続されると同時に、カラーがボルトの頭部で押されて導電体に密着する。ボルトとナットとカラーの場合は、上記ボルトの頭部がナットに代わり、ボルトがエンジンに螺合接続され、ナットがボルトに螺合してカラーを導電体に押し付けて密着させる。
請求項5に係るエンジンのアース構造は、請求項1又は2記載のエンジンのアース構造において、前記導電部材が、ブラケットと受け部又はバスバー同士であることを特徴とする。
上記構成により、ブラケットと受け部の場合は、エンジンに固定されたブラケットに、エンジンカバー内の導電体に固定された受け部が係合固定される。バスバー同士の場合は、エンジン側のバスバーに、エンジンカバーの導電体に接続固定されたバスバーが接続される。
請求項6に係るエンジンのアース構造は、請求項1又は2記載のエンジンのアース構造において、前記導電部材が弾性部材であることを特徴とする。
上記構成により、エンジンカバー内の導電体が導電性の弾性部材を介してエンジンに弾性的に接触する。弾性部材が撓んでエンジンカバーとエンジンとの間の隙間のばらつきを吸収し、常に良好な電気的接触を維持する。弾性部材としては金属製のばねや導電性のゴム材等が挙げられる。
請求項7に係るエンジンのアース構造は、請求項1〜6の何れかに記載のエンジンのアース構造において、前記導電体が導電プレートであることを特徴とする。
上記構成により、幅広の導電プレートが複数の導電部材に安定して確実に接触する。導電プレートは電磁遮蔽部材としても作用し、外部からエンジンへの電磁ノイズの侵入やエンジンから外部への電磁ノイズの放出を阻止する。この場合、導電プレートはエンジンカバーの内側面積をほぼ覆う広さであることが好ましい。
請求項8に係るエンジンのアース構造は、請求項1〜7の何れかに記載のエンジンのアース構造において、前記導電体がコネクタで前記アース線に接続されたことを特徴とする。
上記構成により、エンジンカバー内の導電体がコネクタで外部のアース線に簡単且つ確実に接続される。コネクタは、導電体に設けた端子部又は導電体に接続した端子部と、端子部を覆う絶縁性のコネクタハウジングとで構成される。アース線にも相手側コネクタが設けられる。
請求項1記載の発明によれば、エンジンカバーをエンジンに装着すると同時に、エンジンとエンジンカバー内の導電体とを接続して、エンジンカバーを介してエンジンをアース接続することで、従来、エンジン側に設けていたアース接続用の座面やアース線接続用の雌ねじ孔やナットが不要となり、エンジンの構造が簡素化・低コスト化・省スペース化されると共に、エンジン上部の広いスペースを利用してエンジンカバーの導電体を作業性良く容易に且つ確実に車体側のアース線に接続することができる。
請求項2記載の発明によれば、エンジンの複数個所の部分を共通の導電体で一括して接続することで、複数個所の部分の電位のばらつきが平滑化されて、アース性が高められると共に、例えば一本のアース線でエンジンの複数個所のアースを確実に行うことができ、アース線の削減により、低コスト化及びアース線接続作業工数の低減が可能となる。
請求項3記載の発明によれば、エンジンカバーの導電体をエンジン側の固定軸にワンタッチで容易に固定及び電気的接続することができ、アース接続作業工数が低減される。
請求項4記載の発明によれば、ボルトでエンジンカバーをエンジンに固定すると同時にボルトを介してエンジンとエンジンカバー内の導電体とを簡単に接続することができる。また、カラーを用いれば、ボルトやナットの締め付け力でカラーを導電体に押し当ててアース接続性を高めることができる。
請求項5記載の発明によれば、ブラケットと受け部との係合でエンジンカバーをエンジンにワンタッチで固定すると同時に、カバー内の導電体をエンジンに接続することができる。また、バスバー同士の接続で、エンジンと導電体とを低抵抗で接続してアース性を高めることができる。
請求項6記載の発明によれば、エンジンカバー内の弾性体をエンジンに弾性的に接触させて、常に良好な接圧でアース接続を行うことができる。
請求項7記載の発明によれば、幅広の導電プレートで複数の導電部材に安定に接触することができてアース性が高まると共に、導電プレートが電磁シールド作用を発揮して電磁ノイズによるエンジンへの悪影響を防止することができる。
請求項8記載の発明によれば、エンジンカバーを外部のアース線に簡単に接続できて、エンジンのアース接続作業性が向上する。
図1〜図2は、本発明に係る自動車用エンジンのアース構造の一実施形態を示すものである。
このアース構造は、V型エンジン1の上部に被着させる絶縁樹脂製のエンジンカバー3の内側に銅製の導電プレート(導電体)4を配設し、エンジン1の金属製のシリンダヘッドカバー2にエンジンカバー固定用の導電金属製の固定軸(導電部材)5を立設し、導電プレート4に、固定軸5の頭部5aを係合固定させる凹部6を形成し、導電プレート4をコネクタ7で外部のアース線9に接続したものである。導電プレート4やコネクタ7を有するエンジンカバー3はアース機能付きエンジンカバーとして作用する。
エンジンカバー3はV型エンジン1の左右の各シリンダヘッドカバー2を跨いで共通で一つ配置されている。本例のエンジンカバー3は、上側の水平な幅広の壁部(天板)11と前後左右の垂直な周壁12とで矩形状に形成されている。エンジンカバー3の形状は必要に応じて適宜設定可能である。
本例では左右の各シリンダヘッドカバー2毎に前後二本の垂直な固定軸5が並列に設けられ、導電プレート4は計四本の固定軸5を覆う広い面積で矩形状に形成されている。固定軸5は例えば円柱状のピン部5bと、ピン部5bの先端に一体形成され、ピン部5bよりも大径な球状の頭部5aとを備え、例えばピン部5bは下方に延びる一体の雄ねじ部等(図示せず)でシリンダヘッドカバー2の雌ねじ孔等(図示せず)に固定される。
エンジンカバー3の内側には、開口13寄りにウレタン等の材質の板状の防音材14(図2)が水平に配設され、天板11と防音材14との間にそれぞれ上下の隙間15を存して導電プレート4が水平に配設されている。防音材には固定軸5を上向きに貫通させる孔部22が設けられている。
導電プレート4は例えば左右の端部がエンジンカバー3の左右の周壁(側壁)12の内面に一体樹脂成形等で固定されている。例えば周壁12の内面に樹脂突起(図示せず)を設け、導電プレート4の垂直な鍔部(図示せず)に孔部を設け、孔部に突起を貫通した状態で熱加締めで潰して、鍔部を周壁12に固定することも可能である。
防音材14には固定軸5の頭部5aを上向きに貫通させる孔部が設けられている。防音材14はエンジンカバー3の周壁12に圧入気味に押し込まれたり、一体樹脂成形等で周壁12に固定される。固定軸5の頭部5aは導電プレート4の凹部6にスナップ係合でワンタッチで挿入固定される。凹部6は導電プレート4の上方に膨出され、頭部5aと同等ないしそれよりも小径で頭部5aの半径よりも深い断面円形の空間を有し、凹部6の入口6aが弾性的に拡がって頭部5aの挿入を許容し、挿入後に狭まって凹部6の内面が頭部5aの外面に密着する。
導電プレート4の端部には端子(図示せず)が形成され、端子は絶縁樹脂製のコネクタハウジング(符号7で代用)内に収容されてコネクタ7を構成し、コネクタ7はエンジンカバー3の周壁12の孔部16に係合固定されている。端子は、導電プレート4の端部を雄タブ状に切欠して一体に形成したものが好ましいが、別体の端子(雄端子又は雌端子)を導電プレート4の端部に溶接等で接続することも可能である。
コネクタ7にはアース線9がコネクタ接続される。アース線9は電線部分(符号9で代用)と、電線部分の一端に接続配置されたコネクタ8と、電線部分の他端に接続配置された例えば丸型板端子10とで構成されている。コネクタ8は、電線部分の一端に接続された例えば雌型の端子(図示せず)と、端子を収容する合成樹脂製のコネクタハウジング(符号8で代用)とで構成される。他端の丸型板端子10はボルト(図示せず)等で金属製の車体17(本例では左右のストラットマウントタワー部分18)に固定接続される。
図1の例では、導電プレート4の左右両端部にコネクタ7を配設し、各コネクタ7を左右の各ストラットマウントタワー部分18にアース線9で接続しているが、導電プレート4の何れか一方の端部のみにコネクタ7を設けて、コネクタ7を一本のアース線9で車体17と接続するだけでアース性は十分に確保される。
図1,図2の矢印Aの如く、エンジン1と固定軸5と導電プレート4とコネクタ7とアース線9とが直列に接続されて、エンジン1で生じた電気的ノイズがエンジンカバー3を通じて車体17にアースされる。
図1の如く、複数の固定軸5でエンジン1の各位置部分が同一の導電プレート4に接続されるから、エンジン1の各位置部分における電位のばらつきを平滑化することができ、その状態でエンジン1の各位置部分を一本ないし二本といった少数のアース線9でまとめて簡単に車体17にアースすることができる。また、エンジン1にエンジンカバー3を装着固定すると同時に、エンジン1が導電プレート4側のコネクタ7に電気的に接続されるから、コネクタ7にアース線9のコネクタ8を接続するだけで、簡単にアースを行わせることができる。
また、エンジンカバー3がエンジン1の上部すなわち作業のしやすい広い空間内に装着されるから、例えば従来のエンジンの下半側の狭いスペースにおいてアース線をボルトで接続するという面倒な作業が不要となり、アース接続作業性が向上する。また、左右に張り出したエンジンカバー3の側端部12にコネクタ7を設けたことで、アース線9の長さを従来よりも短くすることができる。また、導電プレート4でエンジン1が遮蔽され、導電プレート4が電磁シールド部材として作用するから、外部からの電気的ノイズがエンジン1の例えば点火系等に悪影響を与えるといった心配もなくなる。
図3は、図1の実施形態において、固定軸5に代えてボルト(導電部材)19を用いた実施形態を示すものである。ボルト19や導電プレート4のボルト接触用の孔部20の構造以外は図1,図2の実施形態と同様であるので、同じ構成部分には同じ符号を付して詳細な説明を省略する。
図3において、ボルト19は頭部19aと円柱状の軸部19bと軸部外周の雄ねじ部19cとを有し、頭部19aは絶縁樹脂製のエンジンカバー3の上面に当接し、軸部19bはエンジンカバー3のボルト挿通用の孔部21を貫通し、雄ねじ部19cは銅製の導電プレート4のボルト接触用の孔部20の内周面に接触すると共に、下側の防音材14の孔部22を貫通して、エンジン1のシリンダヘッドカバー2の雌ねじ孔23又はウェルドナットに螺合している。
ボルト接触用の孔部20は、雄ねじ部19cの山部の外径よりも小径で谷部の外径よりも大径に形成されて、雄ねじ部19cを螺挿貫通させつつ、孔部20の内周面が谷部(山部)の傾斜面に接触するようになっている。
図3で、符号9は、導電プレート4に接続されて、エンジンカバー3の側壁12の孔部16に保持されたコネクタ、9は、端末のコネクタ8で導電プレート側のコネクタ7に嵌合接続したアース線、18はアース側の金属製の車体17の一部をそれぞれ示している。
金属製のエンジン1とボルト19と導電プレート4とコネクタ7とアース線9と車体17とが直列に接続されて、エンジン1で生じる電気的ノイズがボルト19から導電プレート4を経て、すなわちエンジンカバー3を経て車体17にアースされる。
図3の実施形態によれば、エンジンカバー3をボルト19で強固にエンジン1に固定することができる。その他、上記図2の実施形態と同様の効果を奏することは言うまでもない。
図3においては、図2と同様に導電プレート4とエンジンカバー3の天板11との間に隙間15を設けたが、隙間15はエンジン1の防音性を高める上で有効であるが、アース性の点では隙間15を設けずに、天板11の内面に導電プレート4を直接接触させて設けてもよい。
図4〜図11は、エンジンカバー3の導電プレート4と金属製のエンジン1との接続構造の各種形態を示すものである。図4〜図11の各例においては、エンジンカバー3の天板11の内面に導電プレート4を接触させて配置している。防音材14(図3)は図示を省略している。図1,図2の実施形態と同様の構成部分には同じ符号を付して詳細な説明を省略する。
図4の例では、カバー固定用のボルト(導電部材)24の軸部24bに導電金属製のカラー(導電部材)25を挿通させ、ボルト24とカラー25の筒部25aとをエンジンカバー3の孔部26に挿通させ、軸部24bをエンジンカバー3内の導電プレート4の孔部27に貫通させ、筒部25aの下端面を導電プレート4の上面又は孔部27の内周面に当接させ、ボルト頭部24aをカラー25の上側の鍔部25bの上端面に当接させ、ボルト24の雄ねじ部25cをエンジン1のシリンダヘッドカバー2の雌ねじ孔23又はウェルドナットに螺合させることで、エンジン1とボルト24とカラー25と導電プレート4とコネクタ7とアース線9とを直列に接続している。
図5の例では、エンジンカバー3内の導電プレート4に導電ゴム(導電部材である導電エラストマ)28の上面を接触させ、導電ゴム28の下面にボルト(導電部材)29の頭部29aの上面を弾性的に接触させ、ボルト29の雄ねじ部29cをエンジン1の雌ねじ孔23に螺合させることで、エンジン1とボルト29と導電ゴム28と導電プレート4とコネクタ7とアース線9とを直列に接続している。
図6の例では、植込みボルト(導電部材)30をエンジンカバー3の孔部26を貫通してエンジン1の雌ねじ孔23又はウェルドナットに螺合させ、植込みボルト30の上半の雄ねじ部30aに導電金属製のカラー(導電部材)25を介してナット(導電部材)31を締め込み、カラー25の筒部25aの下端面を孔部26に挿入してエンジンカバー内の導電プレート4の上面に当接させ、カラー25の鍔部25bをナット31の下面に当接させることで、エンジン1とボルト30とナット31とカラー25と導電プレート4とコネクタ7とアース線9とを直列に接続している。
図7の例では、エンジン1の上面とエンジンカバー3内の導電プレート4の下面とを導電金属製の圧縮コイルばね(導電部材ないし弾性部材)32で相互に弾性的に接触させることで、エンジン1とコイルばね32と導電プレート4とコネクタ7とアース線9とを直列に接続している。エンジンカバー3は固定軸5(図2)やボルト3(図3)等の別の固定手段(図示せず)でエンジン1に固定される。
図8の例では、エンジン1の上面とエンジンカバー3内の導電プレート4の下面とを導電金属製の板状屈曲ばね(導電部材ないし弾性部材)33で相互に弾性的に接触させることで、エンジン1と板状屈曲ばね33と導電プレート4とコネクタと7アース線9とを直列に接続している。エンジンカバー3は固定軸5(図2)やボルト3(図3)等の別の固定手段(図示せず)でエンジン1に固定される。
図9の例では、エンジン1の上面とエンジンカバー3内の導電プレート4の下面とをクッション材ないしエラストマ材である導電ゴム(導電部材ないし弾性部材)34で相互に弾性的に接触させることで、エンジン1と導電ゴム34と導電プレート4とコネクタ7とアース線9とを直列に接続している。エンジンカバー3は固定軸5(図2)やボルト3(図3)等の別の固定手段(図示せず)でエンジン1に固定される。
図10の例では、エンジン1に導電金属製のブラケット(導電部材)35を立設し、エンジンカバー3内の導電プレート4に導電金属製の受け部(導電部材)36を垂設し、受け部36にブラケット35のスライド式に挿入係合ないし挿入係止させることで、エンジン1とブラケット35と受け部36と導電プレート4とコネクタ7とアース線9とを直列に接続している。エンジンカバー3はブラケット35でエンジン1に固定される。
図11の例では、エンジン1の上面に導電金属製のバスバー(導電部材)37ないしタブ端子を立設し、エンジンカバー3内の導電プレート4に導電金属製のバスバー(導電部材)38ないしタブ端子を垂設し、上下のバスバー37,38ないしタブ端子の凸状と凹状の先端部37a,38aを相互に係合させつつ90度方向に交差して接触させることで、エンジン1と上下のバスバー37,38ないしタブ端子と導電プレート4とコネクタ7とアース線9とを直列に接続している。
上記各例におけるボルト19,24,29,30や導電ばね32,33や導電ゴム34やブラケット35やバスバー37等は一箇所ではなくエンジン1の複数個所に配置されることが、一枚の導電プレート4を通じてエンジン1の電位のばらつきを平滑化する上で好ましい。
なお、上記各実施形態においては、エンジンカバー3内の導電プレート4として銅板を用いたが、導電プレート4にアルミ板を用いたり、導電プレート4に代えて、例えばエンジンカバー3の内面に導電性のメッキを施したり、導電層をプリント形成したり、導電性樹脂材を二色成形することも可能である。
また、上記実施形態においては、広い面積の導電プレート4を用いたが、導電体として導電プレート4に代えて、導電金属製の帯板状のバスバーや電線やプリント回路等(図示せず)を用いることも可能である。
また、上記実施形態においては、導電プレート4をコネクタ7で外部のアース線9に接続したが、コネクタ7に代えて導電プレート4の端部(端子部)を溶接等で予めアース線9の一端に接続しておき、エンジンカバー3とアース線9とでエンジンカバー組立体を構成し、エンジンカバー3をエンジン1に装着した後、アース線9の他端を車体17にねじ締めやスライド嵌合等で接続することも可能である。
また、上記各実施形態においては、自動車のエンジン1のアース構造として説明したが、上記アース構造は、自動車に限らず、エンジンやモータ等を用いた自動車以外の他の車両や船舶等にも適用可能である。また、本発明はエンジンのアース構造に限らず、アース機能を有するエンジンカバー3自体としても有効なものである。
1 エンジン
3 エンジンカバー
4 導電プレート(導電体)
5 固定軸(導電部材)
5a 頭部
6 凹部
7 コネクタ
9 アース線
19,24,30 ボルト(導電部材)
25 カラー(導電部材)
31 ナット(導電部材)
32 コイルばね(導電部材又は弾性部材)
33 板状屈曲ばね(導電部材ないし弾性部材)
34 導電ゴム(導電部材ないし弾性部材)
35 ブラケット(導電部材)
36 受け部(導電部材)
37,38 バスバー(導電部材)
3 エンジンカバー
4 導電プレート(導電体)
5 固定軸(導電部材)
5a 頭部
6 凹部
7 コネクタ
9 アース線
19,24,30 ボルト(導電部材)
25 カラー(導電部材)
31 ナット(導電部材)
32 コイルばね(導電部材又は弾性部材)
33 板状屈曲ばね(導電部材ないし弾性部材)
34 導電ゴム(導電部材ないし弾性部材)
35 ブラケット(導電部材)
36 受け部(導電部材)
37,38 バスバー(導電部材)
Claims (8)
- エンジンを覆う絶縁性のエンジンカバーの内側に導電体を設け、該エンジンと該導電体とを導電部材で接続し、該導電体を外部のアース線に接続したことを特徴とするエンジンのアース構造。
- 前記導電部材が前記エンジンの複数個所に配置され、該複数個所の導電部材が共通の前記導電体に接続されたことを特徴とする請求項1記載のエンジンのアース構造。
- 前記導電部材が、前記導電体の凹部に嵌合する頭部を有する固定軸であることを特徴とする請求項1又は2記載のエンジンのアース構造。
- 前記導電部材が、ボルト又はボルトとカラー又はボルトとナットとカラーであることを特徴とする請求項1又は2記載のエンジンのアース構造。
- 前記導電部材が、ブラケットと受け部又はバスバー同士であることを特徴とする請求項1又は2記載のエンジンのアース構造。
- 前記導電部材が弾性部材であることを特徴とする請求項1又は2記載のエンジンのアース構造。
- 前記導電体が導電プレートであることを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載のエンジンのアース構造。
- 前記導電体がコネクタで前記アース線に接続されたことを特徴とする請求項1〜7の何れかに記載のエンジンのアース構造。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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-
2007
- 2007-06-08 JP JP2007152506A patent/JP2008303811A/ja not_active Withdrawn
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