以下、図面を参照して本発明を適用できる実施形態を詳細に説明する。なお、各図面において同様の機能を有する箇所には同一の符号を付し、説明の重複は省略する。
[装置構成]
図2は、本実施形態の回胴式遊技機の概観を示す。図2において、本実施形態の回胴式遊技機200は、表示窓201、202、203、リール402、403、404(以下、順に第1、第2及び第3リール若しくは左、中及び右リールと呼ぶ)、メダル投入口204、入賞ライン表示205、206、207、208、209、有効ラインLED(light emitting diode)210、211、212、213、214、クレジット(貯留)数表示装置215、ベッド(BET)ボタン216、217、218、スタートレバー219、停止ボタン220、221、222、払出数表示装置223、メダル放出口224、メダル受皿225、状態ランプ226、スピーカ227、精算ボタン228、及び告知ランプ229、ゲームカウンタ表示装置230、画像表示装置231等を有する。
表示窓201、202、203は、横3列に並ぶ正面のパネルの透明な窓部で、各々その内部で回転するリール402、403、404の停止時の3図柄を表示する。本実施形態の回胴式遊技機は、リールを表面に有したドラムを回転させる。このようにして回転するリール402、403、404の各々の図柄を表示窓201、202、203に変動表示する。
尚、本明細書において、「回転」とは、ドラムやリール等の構造物の物理的な回転を意味し、「変動表示」とは、物理的な表示と画像表示装置による仮想的な表示とを問わず、図柄や画像の変動表示を意図している。
リールは複数の図柄を配した図柄列を有しており、表示窓201〜203内で回転する左、中、右の各リール402〜404には例えば図柄赤7、r、s、b、赤c等がリールの外周の21個のポイントに配置されている。リールは上から下向きに表示窓201〜203内で回転する。各リールは図柄表示装置312(図3を用いた説明で後述)により回転、停止を制御される。図柄表示装置312はバックライト(不図示)を有しており、これにより各リールは遊技中に内側から明るく照射される。リール図柄構成は図1を参照した説明で後述される。
メダル投入口204は、遊技者によりメダルが投入されると、内部のメダルセンサスイッチ305(後述)のトリガ発生によりメダル投入を検知し、有効ラインLED210、211、212、213、214の点灯、クレジット数表示装置215の計数表示の契機を与える。
入賞ライン表示205、206、207、208、209は、表示窓201、202、203を横断して施され、図柄停止の有効ラインとなりうる5本のラインを示す。
有効ラインLED210は、メダル投入口204にメダルの1枚目を投入、又はベットボタン216の操作でクレジット中のメダルから1枚を投入することにより、点灯し、入賞ライン表示205を有効ラインとする。有効ラインLED211、212は、メダル投入口204にメダルの2枚目を投入、又はベットボタン217の操作でクレジット中のメダルから最大2枚を投入することにより、点灯する。有効ラインLED213、214は、メダル投入口204にメダルの3枚目を投入、又はベットボタン218の操作でクレジット中のメダルから最大3枚を投入することにより、点灯する。
尚、本実施形態の回胴式遊技機200は、ボーナスゲーム中は2枚賭け専用でそれ以外では3枚賭け専用の仕様である。
クレジット数表示装置215は、7セグメントLED等で、クレジット有効を示す点灯中に、有効ラインLED210、211、212、213、214が全て点灯状態での、メダル投入口204からメダルが投入された場合の投入メダル数、又は役に対応して払い出されるメダルの払出枚数を加算表示する。最大50枚までクレジットし表示する。
ベットボタン216は、ベットボタンスイッチ302(後述)のトリガを1回発生し、クレジット中のメダルから1枚投入することにより、クレジット数表示装置215の計数表示を1枚減じ、有効ラインLED210の点灯の契機を与える。ベットボタン217は、ベットボタンスイッチ302のトリガを2回発生し、クレジット中のメダルから2枚投入することにより、クレジット数表示装置215の計数表示を2枚減じ、有効ラインLED210、211、212の点灯の契機を与える。ベットボタン218は、ベットボタンスイッチ302のトリガを3回発生し、クレジット中のメダルから3枚投入することにより、クレジット数表示装置215の計数表示を3枚減じ、有効ラインLED210、211、212、213、214の点灯の契機を与える。
遊技者がスタートレバー219を操作(スタートレバーON)すると、左から順に横3列に並んだ表示窓201〜203内のリール402〜404が上から下向きへ回転を始める(回転速度は定常回転に至ると約80rpm)。リールの回転と同時に内部的なプログラムの抽選によって、いわゆる役の当選及び落選(ハズレ、役の不当選)が決定される。
各役は有効ライン上に揃うことが可能な3列の図柄の組合せである。役の種類には、特定の図柄が有効ライン上に揃うことで遊技者が相対的に多量のメダルを獲得できる特別入賞、図柄r、r、rの有効ライン上の並びのリプレイ(再遊技)及び例えば図柄s、s、sの有効ライン上の並びのような相対的に少量のメダルを払い出すその他の入賞(以下、小役と呼ぶ)がある。特別入賞は、役の一種という意味では小役に対して大役と呼ばれ、遊技者等には一般にボーナスと呼ばれている。ボーナス入賞後は、回胴式遊技機は、「遊技者へ所定の遊技価値を付与する有利な状態(詳しくは、大当たり動作のことで、比較的短時間で多量のメダルを獲得可能な状態)」と成ることが可能である。
また、ボーナスには例えば図柄7が有効ライン上に揃うことで遊技者が多量のメダルを獲得できるビッグボーナス(以下、BBと呼ぶ)、及び例えば左から順に図柄黒バーが有効ライン上に揃うことで遊技者が多量のメダルを獲得できるレギュラーボーナス(以下、RBと呼ぶ)がある。
ここで以下、上記のような図柄s、s、sの有効ライン上の並びを小役5枚役の入賞と呼び、図柄7等のBB図柄の有効ライン上の並びをBBの入賞、及び図柄黒バー等のRB図柄の有効ライン上の並びをRBの入賞と呼ぶ。
一般的に回胴式遊技機の遊技状態は、主に、「一般遊技中」、「BBゲーム中」(=「BB小役ゲーム中」)、「RBゲーム中」等の遊技状態を有し、通常の遊技状態が「一般遊技中」である。
本実施形態の回胴式遊技機のBBゲームは、BB入賞すると、BB小役ゲーム中における小役の当選確率が一般遊技中よりも高くなってBBゲームが進行し(図7、図8(e)を参照し後述)、メダルの払出し枚数が規定払出枚数に到達するとそのBBゲームが終了する仕様になっている。
本実施形態の回胴式遊技機200は、さらに、後述のBB1及びBB2という2種類のBBの機能を実装している。RBは、全ての小役の当選確率が通常と比較して高くなっている(図7、図8(b)を参照し後述)。従って、RBは、遊技者が所有するメダルが増加する傾向の抽選テーブルを用いた遊技である。BBも遊技者が所有するメダルが増加する傾向の遊技である。一方、一般遊技中は、遊技者が所有するメダルが減る傾向の抽選テーブルを用いた遊技である。
BB1は、BB1図柄赤7が有効ライン上に並びBB1が入賞した後、メダルの払出が345枚を越えた時点で終了する。BB2は、BB2図柄青7が有効ライン上に並びBB2が入賞した後、メダルの払出が345枚を越えた時点で終了する。RBは、RB図柄黒バーが有効ライン上に並びRBが入賞した後、メダルの払出が120枚を越えた時点で終了する。
尚、遊技者の所有するメダルが増加する傾向であれば、どのような形態であってもボーナスとして適用してよく、例えば、小役の入賞を停止制御のみに依存させ、役の抽選結果に関わらず小役に入賞可能な仕様をボーナスに適用してもよい。
回胴式遊技機のプログラムは、通常、小役はボーナスより高確率に当選するように設定されている。またプログラムは、上記各役に対応する情報であるフラグ(デフォルトはOFF)を制御しており、役の当選時にはその役のフラグをONする(役のフラグの成立)。
特に、BBゲーム中でない一般遊技中のボーナスフラグ(BBフラグ又はRBフラグ)ON時には、通常、遊技者に対してボーナスフラグの成立、すなわちボーナスの当選を告知する。その告知としては、リーチ目(特定の図柄の組合せが表示窓内の特定の位置に停止する。ボーナスフラグ成立時のみ出現する。)、表示窓のフラッシュ、音、及び告知ランプの点灯、液晶表示装置(以下、LCD(Liquid Crystal Display))等の可変表示装置等を用いて演出表示するもの等がある。
尚、一般にボーナスフラグは、BBフラグ又はRBフラグを総じて指すが、本実施形態においては、さらにBBフラグは、BB1フラグ又はBB2フラグを総じて意味する。
遊技者がBBゲーム消化で多量のメダルを獲得した後等は、クレジット数表示装置215は、最大50枚のクレジットを表示している。通常、このような状態での遊技では、遊技者は、メダル投入口204にメダルを投入しないで、ベットボタン216、217、218によりクレジット中のメダルからメダルを投入するのが普通である。
スタートレバー219は、遊技者により操作されると、内部のリール始動スイッチ301(後述)がゲームのスタートを検知し、図柄表示装置312のリール回転の契機を与える。
停止ボタン220は、押し下げられると、内部の停止ボタンスイッチユニット303(後述)のトリガ発生により、回転する左リール402の停止動作開始が検知され、図柄表示装置312のリール停止の契機を与える。停止ボタン221は、押し下げられると、内部の停止ボタンスイッチユニット303のトリガ発生により、回転する中リール403の停止動作開始が検知され、図柄表示装置312のリール停止の契機を与える。停止ボタン222は、押し下げられると、内部の停止ボタンスイッチユニット303のトリガ発生により、回転する右リール404の停止動作開始が検知され、図柄表示装置312のリール停止の契機を与える。
払出数表示装置223は、7セグメントLED等で、役に対応して払い出されるメダルの払出枚数を表示する。メダル放出口224は、50枚までのクレジットを超える、メダル投入やメダルの払い出しがある場合のクレジット超過分メダル、又は精算ボタン228の操作によるクレジット精算メダルを放出する。メダル受皿225は、メダル放出口224から放出されたメダルを溜める皿である。
状態ランプ226は、ボーナスゲーム中、エラー発生等の状態の報知やその他演出時に点灯する。RT(Replay Time;リプレイタイム)、AT(Assist Time;アシストタイム)、CT(Challenge Time;チャレンジタイム)等のサブゲームを有する機種においては、サブゲーム中である旨を報知するランプとしても機能させてもよい。
スピーカ227は、各種効果音を発生する。精算ボタン228は、トグル型の精算スイッチ304(後述)を操作し、クレジット数表示装置215を点灯させてクレジットを有効にし、逆に、クレジット数表示装置215を消灯させてクレジットを無効にするとともに、クレジットされていたメダルをクレジット精算メダルとしてメダル放出口224から放出する。告知ランプ229は、ボーナスフラグ(BBフラグ又はRBフラグ)ON時に点灯して、ボーナスフラグの成立を告知する。完全告知の仕様の場合必ず、又は別な仕様によってはある程度の頻度で、告知ランプ229が点灯し遊技者へボーナスフラグ成立を告知する。本実施形態の回胴式遊技機200は、ある程度の頻度で(例えば、ボーナス当選時に1/10の確率で)、告知ランプ229を点灯する。
ゲームカウンタ表示装置230は、7セグメントLED等で、従来、BBゲーム中のBB小役ゲーム残回数等を表示した。さらに、RBゲーム中においては、RBゲーム残回数等を表示するのが一般的であった。本実施形態の回胴式遊技機200では、ゲームカウンタ表示装置230は、BB又はRBのメダルの総払出枚数を表示可能としている。
尚、「払出枚数(OUT枚数)−投入枚数(IN枚数)」は一般に純増と呼ばれるが、BBゲーム全体に亘る純増はもとより、1つの小役に係る純増についても議論可能である。例えば、メダルの投入枚数が3枚時に獲得枚数15枚(15枚役)の小役が入賞した場合、その小役に係る純増は「15−3」の12枚である。
画像表示装置231は、例えば、LCDまたはCRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ等の可変表示装置を有する。画像表示装置231は、複数の数字や図形等の画像を変動表示し、役の入賞の予告、役のフラグの告知その他の演出を行う。本実施形態では、画像表示装置231として、背景等の画像及び複数の図形の各々を動画として表示するLCDを有する装置を想定しているが、回胴式遊技機に適用されるLCDを有した従来の画像表示装置は、当業者にあっては既に周知のため、その詳細な構成の説明は省く。
図3は、本実施形態の回胴式遊技機200の制御回路構成を示す。図3において、本実施形態の回胴式遊技機の制御回路構成は、リール始動スイッチ301、ベットボタンスイッチ302、停止ボタンスイッチユニット303、精算スイッチ304、メダルセンサスイッチ305、リセット回路307、電源回路318、払出数表示装置223、クレジット数表示装置215、ゲームカウンタ表示装置230、主制御部308、ROM309、RAM310、副制御部311、ROM319、RAM320、図柄表示装置312、ホッパ制御装置316、LED表示装置313、ランプ表示装置314、効果音発生装置315、ライン表示装置317、確率設定装置321、画像表示装置231及びその他スイッチ306等を有する。
リール始動スイッチ301は、ゲームのスタートを検知し、図柄表示装置312のリール回転の契機を与える。ベットボタンスイッチ302は、トリガをn回発生し(n=1,2,3)、クレジット中のメダルからn枚投入することにより、クレジット数表示装置215の計数表示をn枚減じ、ライン表示装置317による有効ラインLED210、211、212、213、214の点灯の契機を与える。
停止ボタンスイッチユニット303は、停止ボタン220〜222の各々に対応してトリガを発生し、回転する対応リールの停止動作開始を検知して図柄表示装置312の各リールを停止する契機を与える。精算スイッチ304は、トグル型のスイッチで、クレジット数表示装置215を点灯させてクレジットを有効にし、逆に、クレジット数表示装置215を消灯させてクレジットを無効にするとともに、クレジットされていたメダルをクレジット精算メダルとして放出するように、ホッパ制御装置316に契機を与える。
メダルセンサスイッチ305は、遊技者のメダル投入によりトリガを発生し、ライン表示装置317による有効ラインLED210、211、212、213、214の点灯、クレジット数表示装置215の計数表示の契機を与える。リセット回路307は、主制御部308及び副制御部311を初期状態にする。電源回路318は、図3の回路全体に電力を供給する。
主制御部308は、回胴式遊技機全体の制御を行うCPU(central processing unit)であり、入力ポート(不図示)を介して各部からの信号を取り込んで処理を行い、その処理に基づく各種の制御信号を出力ポート(不図示)を介して外部へ出力する。主制御部308は、ROM309、RAM310、タイマシステム等を内蔵する1チップCPUとして図示されているが、ROM309及びRAM310等を外付けでバス接続したCPUを使用してもよい。
主制御部308は、ROM309に記憶されたプログラムに基づき、主に、遊技の入賞の抽選、抽選結果に係る遊技動作の処理(図柄表示装置312、ゲームカウンタ表示装置230等の制御)、当選によるメダルの払い出しに係る処理(払出数表示装置223、クレジット数表示装置215、ホッパ制御装置316等の制御)等を行う。また、主制御部308は、不図示のバスを介して副制御部311へ、主に遊技上の演出に係る処理のための2バイトの副制御部へのコマンド(不図示)を送信し、演出の指示等を行う。
尚、本実施形態では、主制御部308から副制御部311への種々のコマンド、コマンドを受信した副制御部311による遊技上の演出に係る処理(画像表示装置231、ランプ表示装置314、効果音発生装置315等の制御)は、当業者にあっては既に周知のため、その詳細な構成の説明は省く。ROM309は、主制御部308用の回胴式遊技機を制御するプログラムが記憶されている。具体的には、主制御部308のCPUが行う回胴式遊技制御処理の内容を規定した図13、14のフローチャートで示される遊技制御プログラムを記憶している。ROM309にはさらに、副制御部311へ指示するためのコマンドID(identification)を初めとする、回胴式遊技機を制御するための各種のパラメータの値が格納されている。RAM310は、主制御部308に対する入出力データや演算処理のためのデータ、遊技に関連する乱数カウンタを初めとする各種カウンタ、役のフラグを初めとする各種フラグ等を一時記憶する。
回胴式遊技機200は、回転するリールの停止に際して、以下で述べるようなリール制御(リールの引込み制御、ハズレ時のリール制御)を行っている。ある役のフラグがONの状態で、遊技者が停止ボタン220〜222を押してリールの回転を止める場合、「リールの引込み制御」が働く範囲で、フラグONの役に係る図柄(フラグONの役の図柄)が有効ライン上に揃えられる結果、役の入賞が可能となる。有効ライン上に揃った役に対応した枚数のメダルの払い出しが遊技者に対して行われ、1ゲーム終了となる。また、「リールの引込み制御」が働く範囲で、フラグONの役に係る図柄(フラグONの役の図柄ではないがフラグONの役に関係した他の図柄〜主に、リーチ目の場合)が有効ライン上に揃えられる結果、遊技者はフラグONの役の察知が可能となる。
或いは、遊技者が停止ボタン220〜222を押してリールの回転を止める場合、「リールの引込み制御」が働く範囲で、出目(表示窓内に停止する図柄の組合せ、停止目)の演出に要する所望の図柄が有効ライン上に揃えられる結果、出目が出現する。
ここで、リールの引込み制御は、停止ボタンが押されたタイミングから所定のコマ数以内だけ(現行の回胴式遊技機規定では、最大4コマ)、役に係る図柄を役入賞に係る有効ライン上へ引込むように、若しくは出目に要する所望の図柄を有効ライン上へ引込むように、リールの停止を制御する。尚、現行の回胴式遊技機規定では、停止ボタンが押されたタイミングからリール停止までの時間は、190ms以下と決められている。
ここで、リールの引込み制御において有効ライン上へ引込む所定のコマ数(現行の回胴式遊技機規定では、最大4コマ)の数え方は、本実施形態においては、停止ボタンが押された時に役入賞に係る有効ライン上にある図柄を除いて数えている。
逆に役の不当選時は全ての役のフラグがOFFなので、遊技者が停止ボタン220〜222を押して特定の役の図柄を狙ってリールの回転を止めたとしても、「ハズレ時のリール制御」が働くためにどのような役の図柄も有効ライン上に揃わず落選が決定されて、1ゲーム終了となる。
上記リールの引込み制御は、役入賞に係る有効ライン上に停止させたい役の図柄を狙って、その図柄を含むリールの引込み制御が働く範囲内で停止ボタンを押すこと、いわゆる”目押し”が得意な熟練した遊技者(熟練者)は、高頻度で役の図柄を有効ライン上に揃えることができる。
逆に、例えば小役スイカフラグONにも関わらず、リールの引込み制御が働く範囲内に小役スイカの図柄が無い位置で遊技者が停止ボタン220〜222を押すと、リールの引込み制御で小役スイカの図柄を有効ライン上に引込めず、押したなりの図柄、または停止ボタン押下時から最大4コマ以内のリールのスベリに基づく図柄が有効ライン上に揃うこととなる。
また、例えばBBフラグの成立が告知された後、即ちBBフラグONにも関わらず、リールの引込み制御が働く範囲内に図柄赤7等が無い位置で遊技者が停止ボタンを押すと、リールの引込み制御で図柄赤7を有効ライン上に引込めず、押したなりの図柄、または停止ボタン押下時から最大4コマ以内のリールのスベリに基づく図柄が有効ライン上に揃うこととなる。この場合、リールの引込み制御によって図柄赤7以外の図柄(例えば図柄黒バー)が有効ライン上に引込まれ、通常は揃わない複数の図柄の並び(例えば赤7、黒バー、赤7)を有効ライン上に停止し、BBフラグの成立を告知することもあり、これが上述のリーチ目である。
目押しが不得手な遊技者(初心者)は、このような役を有効ライン上に揃えられないこと、いわゆる役の”取りこぼし”を発生させやすい。
一般遊技中においては、再遊技、小役及びボーナス(BBやRB等)の当落を抽選している。また、BB小役ゲーム中においては、小役の当落を抽選している。
また、投入メダル数をBET(賭け)数、BET数n枚の遊技を”n枚賭け”の遊技と呼ぶ。BB及びRBゲーム中においては、自動的に2枚賭けとなり小役の当落を抽選している。尚、BB又はRBゲーム中において、1枚又は3枚賭けの仕様としてもよい。BB及びRBゲーム中における小役の当選確率は、一般遊技中における小役より、格段に高確率となり、ほぼ確実に役が成立可能である。回胴式遊技機200においては、BB、RB等の大役の図柄は、その大役ゲーム(BB、RB)を作動させるための作動図柄ではあるが、大役の図柄が揃った大役入賞時にメダルの払い出しは行わない。
尚、本実施形態の回胴式遊技機200は、ボーナスゲーム中以外はBET数3枚の遊技のみが可能な”3枚賭け”専用の遊技機を想定する。ベットボタン218の操作でクレジット中のメダルから最大3枚を投入可能なため、ボーナスゲーム中における自動的な2枚賭け及びボーナスゲーム中以外の3枚賭けの遊技にあたっては、ベットボタン218の操作でクレジット中のメダルから2枚賭け及び3枚賭け等が可能となる。ボーナスゲーム中における自動的な2枚賭け及びボーナスゲーム中以外の3枚賭け等のBET数はその遊技の最大BET数との意から、最大BET数のメダル投入をMAXBETと呼ぶこととする。また、ベットボタン218をMAXBETボタンと呼ぶこともある。
副制御部311は、主制御部308から送信されたコマンドに従って、各部に対する制御信号の出力を行うCPUであり、入力ポート(不図示)を介して各部からの信号を取り込んで処理を行い、その処理に基づく各種の制御信号を出力ポート(不図示)を介して外部へ出力する。副制御部311は、ROM319、RAM320、タイマシステム等を内蔵する1チップCPUとして図示されているが、ROM319及びRAM320等を外付けでバス接続したCPUを使用してもよい。
副制御部311は、ROM319に記憶されたプログラムに基づき、主に、遊技上の演出に係る処理(ランプ表示装置314、効果音発生装置315等の制御)を行う。
ROM319は、副制御部311用の回胴式遊技機の演出に係るプログラムが記憶されている。具体的には、副制御部311のCPUが行う回胴式遊技副制御処理の内容を規定した遊技副制御プログラムを記憶している。ROM319にはさらに、画像表示装置231へ指示するための表示指令信号ID、効果音発生装置315へ指示するための効果音指令信号IDを初めとする、回胴式遊技機の演出を制御するための各種のパラメータの値が格納されている。RAM320は、副制御部311に対する入出力データや演算処理のためのデータ、演出に関連するカウンタを初めとする各種カウンタ等を一時記憶する。
図柄表示装置312はリールユニットとも呼ばれ、リール402、403、404を各々表面に有した3個のドラムを横3列に有し、各ドラムを回転させる3個のステッピングモータと、主制御部308の指示を受けて各ステッピングモータを駆動する駆動回路、及び各ドラムの原点位置を主制御部308へフィードバックする検出回路から成る。
駆動回路と検出回路は不図示ではあるが、主制御部308が、駆動回路がリール402のドラムを回転するステッピングモータを駆動するために発した駆動パルス数と、検出回路によるそのステッピングモータの原点位置の検出結果とから演算することにより、表示窓201に表示される図柄を特定することは、従来の回胴式遊技機の図柄制御と同様の原理のため、当業者には特に詳細な説明は要しないであろう。同様に主制御部308は、図柄表示装置312内のリール403、404を各々表面に有した他の2個のドラムを回転する各ステッピングモータを制御し、表示窓202、203に表示される図柄を特定する。
停止位置の検出には、例えば、以下に示すような当業者に周知な方法を適用すればよい。
リールユニットの検出回路には、検出装置及びリール位置認識手段が設けられている。具体的には、検出装置は、特に図示しないが、各回転リールに設けられたスタートインデックスと、そのインデックスを感知可能なインデックスセンサーとから構成されている。インデックスセンサーは、例えば相対向する発光部及び受光部を有する光センサーとすることができ、スタートインデックスが遮光することによりそれを検出するものとすることができる。また、インデックスセンサーは、本体電源をONとした時に検出可能となっている。インデックスの信号変化の状態により回転リールの位置の検出及び補正を行う。ROM309に格納されている不図示の図柄判定テーブルは、ステッピングモータの総ステップ数を全領域として、回転リールに表示されている図柄に対応した図柄の領域を規定したものである。すなわち、回転リールが一回転する間のステッピングモータの総ステップ数(例えば504ステップ)を、図柄の個数(例えば21個)で割ったものが、1つの図柄領域となっている。そして、回転リールに設けられたスタートインデックスの位置を基準点として、基準点からのステップ数に応じて、所定の図柄に対応する図柄が特定されるようになっている。
リール位置認識手段は、検出装置からの信号に基づき、回転リールの現在位置、すなわち、回転リールが所定の基準点からどのくらい回転しているかを認識するためのものである。具体的には、リール位置認識手段は、特に図示しないが、信号受信手段及びカウント手段及び信号出力手段を有している。信号受信手段は、検出装置からの信号を受信するためのものであり、カウント手段はステッピングモータの回転ステップ数をカウントするものである。また、信号出力手段は、カウント手段のカウント値を出力するためのものである。
まず、回転リールが回転を開始し、最初に基準点すなわちスタートインデックスをインデックスセンサーが通過した信号を受信すると、カウント手段がステッピングモータの回転ステップ数のカウントを開始する。これは、信号受信手段がステッピングモータのパルス発信回数を受信し、その受信回数をカウントすることにより行われる。
そして、回転リールが一回転し、再びスタートインデックスをインデックスセンサーが通過した信号を受信したら、カウントをクリアして、また回転ステップ数をカウントする。このようにして、リール位置認識手段は、回転リールが基準点から何ステップ回転したかを認識する。そして、この認識した数値は、信号出力手段が、図柄位置判定手段である主制御部308へと送出する。
図柄表示装置312は不図示のバックライトを有しており、これにより各リールを遊技中に内側から明るく照射する。本実施形態において、図柄表示装置312は、白色光と赤色光の2種のバックライトを有する。主制御部308が制御上認識するリール402、403、404の各々に対する識別子であるリールNO.を、順に1、2、3とする。
ホッパ制御装置316は、主制御部308の指示を受けて、50枚までのクレジットを超える、メダルの払い出しがある場合のクレジット超過分メダル、又は精算ボタン228の操作によるクレジット精算メダルを、メダル放出口224から放出する。
LED表示装置313は、遊技の演出に関連するLED類の表示装置であり、副制御部311の指示で複数のLEDを選択的に点灯/消灯させる。これにより演出用の各種LEDが点灯する。
ランプ表示装置314は、遊技の演出に関連するランプ類の表示装置であり、副制御部311の指示で複数のランプを選択的に点灯/消灯させる。これにより状態ランプ226も、ボーナスゲーム中、エラー発生、サブゲーム中等の状態の報知やその他演出時に点灯する。また、告知ランプ229もボーナスフラグ成立時にランプ表示装置314により点灯される。本実施形態の回胴式遊技機200は、ある程度の頻度で(例えば、ボーナス当選時に1/10の確率で)、告知ランプ229を点灯する。さらにランプ表示装置314により、図柄表示装置312の白色光と赤色光の2種のバックライトが、選択的に点灯する。
効果音発生装置315は、副制御部311の指示で遊技の演出に関連する音響をスピーカ227から発生する。
ライン表示装置317は、有効ラインLED210、211、212、213、214の表示装置であり、主制御部308の指示で複数のLEDを選択的に点灯/消灯させる。これにより有効ラインLED210、211、212、213、214が、メダル投入枚数により点灯する。
確率設定装置321は、ボーナス抽選の当選確率、再遊技確率及び小役確率等の設定値をセットするための装置で、回胴式遊技機200の前扉の内側にあり、遊技者には操作不可能となっている。回胴式遊技機200の設定値は、遊技場の係員が回胴式遊技機200の施錠を解除し、設定キーを確率設定装置321に差し込んで、所定の手順により設定値をセットする。この設定方法は、従来の回胴式遊技機で周知のため詳細は省くが、通常、ボーナス等役の設定確率は6段階に設定可能であって、ボーナスの設定確率は現行の回胴式遊技機規定では概ね200〜600分の1程度に定められている。
尚、本実施形態の回胴式遊技機200の制御回路構成の要素ではないが、回胴式遊技機200と接続可能なホールコンピュータ323も、図3に示す。ホールコンピュータ323は、遊技場で使用される周知のホールコンピュータであり、各回胴式遊技機の通信ポート(不図示)から出力される台の稼動状況のデータを収集し管理する。ホールコンピュータ323と各回胴式遊技機は電気的に接続されており、そのネットワークシステムの電気的な接続としては、周知のシリアル又はパラレル通信、LAN(local area network)等を適用すればよく、また、有線、無線のいずれでも良い。
図1は、本発明を適用できる実施形態の特徴を示す図で、表示窓201〜203内で回転する左、中、右の各リール402〜404を展開して示した図である。各リールには例えば図柄赤7、r、s、b、赤c等がリールの外周の21個のポイントに配置されている。401は21個の配置ポイントに対応する図柄番号である。各リールは回転の向き405の示すように、図柄番号0、1、2、3…20、0、1、2…の順に上から下向きに表示窓201〜203内で回転する。
ここで、左リールには、異なる3の特定の図柄(赤c、青c、黒c)が設けられており、これらの図柄同士の間は6図柄の等間隔となっている。また、中リールには、図柄bが図柄b同士の間が4図柄以内で配列されており、右リールにも、図柄bが図柄b同士の間が4図柄以内で配列されている。これらの図柄の特徴については、以下で詳述される。
各リールは、遊技者のスタートレバー219及び停止ボタン220、221、222の操作に基づいて、図柄表示装置312により回転及び停止される。図柄表示装置312はバックライト(不図示)を有しており、これにより各リールは遊技中に内側から明るく照射される。
図5(a)、(b)は、本実施形態の回胴式遊技機の図柄と役の構成を示す図である。図5(a)は図柄と名称を示す図である。図5(b)は役の構成を示す図である。
図5(a)に示すように、本実施形態の図柄は、赤7、青7、黒バー、赤c、青c、黒c、r、b、s、xの10図柄である。図5(b)に示すように、本実施形態の役は、大役としてBB1、BB2、RB、再遊技としてリプレイ、小役として赤チェリー、青チェリー、黒チェリー、スイカ、赤ベル、青ベル、黒ベルの11種である。ここで、小役赤チェリーは、左リール停止で有効ライン上に図柄赤cが停止することにより入賞となり、中及び右リールの停止結果は問わない。小役青チェリー、黒チェリーについても同様である。また、小役赤ベルは、全リール停止で有効ライン上に左から順に図柄赤7、図柄b、図柄bが停止することにより入賞となる。小役青ベル、黒ベルについても同様である。
図6(a)〜(c)は、本実施形態の回胴式遊技機の各役の配当とBET数の関係を示す図である。図6(a)は各役の配当を示す図である。図6(b)は3枚賭け時の有効ラインを示す図である。図6(c)は2枚賭け時の有効ラインを示す図である。
図6(a)に示すように、BB1、BB2及びRBに配当は無い。リプレイは再遊技の役で、実質的にメダルの3枚自動投入である。赤チェリーは、3枚賭けの場合の配当は2枚で2枚賭けの場合の配当は12枚である。青チェリー、黒チェリーについても同様である。スイカは、3枚賭けの場合の配当は5枚で2枚賭けの場合の配当は12枚である。赤ベルは、3枚賭け及び2枚賭け共に配当は12枚である。青ベル、黒ベルについても同様である。
図6(b)に示すように、3枚賭け場合は全入賞ライン表示205、206、207、208、209が有効ラインとなる。ここで、赤チェリーは、3枚賭けの場合の配当は2枚であるが、例えば入賞ライン表示207と209の交点上のような2本の有効ライン上に赤チェリーが入賞した場合は、「配当(2枚)×2(入賞有効ライン数)=4枚」の配当となる。このようなチェリーを一般に「4枚チェリー」と呼ぶ。一方、入賞ライン表示205のような1本の有効ライン上に赤チェリーが入賞した場合は、2枚の配当となる。このようなチェリーを一般に「単チェリー」と呼ぶ。青チェリー、黒チェリーについても同様である。
図6(c)に示すように、2枚賭け場合は全入賞ライン表示205、208、209が有効ラインとなる。ここで、図6(a)に示すように、全ての小役は、2枚賭けの場合の配当は12枚である。
[動作説明]
以上述べたシステム構成において、本実施形態の回胴式遊技機200のゲーム(遊技)内容について以下、図1〜12を参照し説明する。なお、リールの引込み制御が働く範囲を、前述の通り、リール停止まで190ms以下、最大4コマ以内とする。
図4は、本実施形態の回胴式遊技機の遊技の状態遷移を示す図である。
図4を参照すると、回胴式遊技機200は、一般遊技中(図中符号101)にボーナスに当選するとRT2(102a又は102b)へ状態遷移する。即ち、BB1又はBB2に当選するとRT2(102a)へ状態遷移し、RBに当選するとRT2(102b)へ状態遷移する。RT2は、本実施形態におけるRTの一種で、ボーナスフラグ(BB1フラグ、BB”フラグ又はRBフラグ)ONの状態である(所謂、ボーナス内部中)。次いで、回胴式遊技機200は、ボーナスに入賞するとボーナスゲーム(103a又は103b)へ状態遷移する。尚、ボーナスゲーム中は2枚賭けとなる。BB1又はBB2(103a)は、メダルの払出が345枚を越えた時点で終了する。RB(103b)は、メダルの払出が120枚を越えた時点で終了する。回胴式遊技機200は、ボーナスゲーム(103a又は103b)を終了するとRT1(104)へ状態遷移する。
RT1は、本実施形態におけるRTの一種で、最大1000ゲーム継続可能であり、ボーナスに当選、或いは赤チェリー、青チェリー、黒チェリーの何れかに入賞すると終了する。回胴式遊技機200は、RT1中にボーナスに当選するとRT2(105a又は105b)へ状態遷移する。一方、回胴式遊技機200は、RT1中に何れかのチェリーに入賞すると各チェリー入賞(106)へ状態遷移する。尚、回胴式遊技機200は、一般遊技中(101)も何れかのチェリーに入賞すると各チェリー入賞(106)へ状態遷移する。回胴式遊技機200は、各チェリー入賞の処理で、入賞したチェリーの配当に相当するメダルの払い出しをし、RT1(又は一般遊技)を終了してRT3(107)へ状態遷移する。
RT3は、本実施形態におけるRTの一種で、最大3ゲーム継続可能であり、ボーナスに当選すると終了する。但し、RT3中の各チェリー入賞においては、回胴式遊技機200は、入賞したチェリーの配当に相当するメダルの払い出しをしても、再度RT3の初期状態への状態遷移はしない。回胴式遊技機200は、RT3中にボーナスに当選するとRT2(102a又は102b)へ状態遷移し、ボーナス非当選で3ゲーム消化した場合は、一般遊技中(図中符号101)へ状態遷移する。
図7は、本実施形態の回胴式遊技機の役の当選確率(一般遊技中)を示す確率表の図である。より詳細には、図7は、メダルの払出(所謂、出玉とも呼ぶ)の設計値を示し、設定1〜6の各々に相当する(ハズレを含む)役の「当選確率x/216(=65536)」の分子xを役毎に示した表である。回胴式遊技機200はROM309に格納されている図7の確率表を参照し抽選を行う。
説明すると、主制御部308は、不図示の周期的な割り込み処理により、RAM310内の役の乱数カウンタ(16ビット)を逐次更新することによって、RAM310内に役の乱数値HIT_NUM(図7に示す)を順次発生している。16ビットの役の乱数カウンタは、0〜216−1(=0〜65535)の計65536通りの値をインクリメント(+1)されながらサイクリックに更新される値である。
よって例えば、図7の設定1のハズレについては、役の乱数カウンタ値「0〜(43957-1)」のx=43957通りの値がハズレであり、その当選確率は43957/65536である。その役の乱数カウンタに対応した役の乱数値HIT_NUMは図7に示すように0である。リール始動スイッチ301のトリガ発生時に、主制御部308はその時点の役の乱数カウンタに対応した役の乱数値HIT_NUM=0を抽出する。また例えば、図7の設定2の赤チェリーについては、役の乱数カウンタ値「43868〜43868+(1720-1)」のx=1720通りの値が赤チェリーであり、その当選確率は1720/65536である。その役の乱数カウンタに対応した役の乱数値HIT_NUMは図7に示すように1である。リール始動スイッチ301のトリガ発生時に、主制御部308はその時点の役の乱数カウンタに対応した役の乱数値HIT_NUM=1を抽出する。尚、本実施形態の回胴式遊技機200は、1度の抽選で小役とボーナスの重複当選が可能な仕様とし、例えば、図7に示すように役の乱数値HIT_NUM=13はBB1と赤チェリーの重複当選の場合である。
図8(a)〜(e)は、本実施形態の回胴式遊技機の役の当選確率を示す確率表の図である。図8(a)〜(e)に示す確率表の扱い方の詳細は、遊技の状態が異なること以外は、上述した図7と基本的に同様である。回胴式遊技機200はROM309に格納されている図8(a)〜(e)の確率表を参照し抽選を行う。図8(a)は、役の当選確率(RT2中)を示す確率表の図である。図8(b)は、役の当選確率(RB中)を示す確率表の図である。図8(c)は、役の当選確率(RT1中)を示す確率表の図である。図8(d)は、役の当選確率(RT3中)を示す確率表の図である。図8(e)は、役の当選確率(BB中)を示す確率表の図である。尚、図8(b)のRB中について、本実施形態の回胴式遊技機200は、1度の抽選で全小役の重複当選が可能な仕様である。また、図8(c)、(d)のRT1及びRT3中について、役の乱数値HIT_NUM=0及び4以外は、上述した図7と同様である。
図2等を参照すると、一般に、遊技者は、メダル投入口204からメダルを1〜3枚以上投入、又はベットボタン216〜218を押してクレジットメダルから1〜3枚のメダルを投入し、有効ラインLED210〜214のいくつかを点灯することで、入賞ライン表示205〜209の1〜5本のラインのいくつかを有効ラインとして、通常のゲームを行う。
ここで、メダルを投入し入賞ライン表示205〜209のいずれかを有効ラインとすることを、以下、BET(賭け)又は”BETする”と呼び、BET時の投入メダル数をBET数、BET数n枚の遊技を”n枚賭け”の遊技と呼ぶ。
特に、本実施形態の回胴式遊技機200は、ボーナスゲーム中以外はBET数3枚の遊技のみが可能な”3枚賭け”専用の遊技機を想定する。従って、本実施形態の回胴式遊技機200は、メダル投入口204からメダルを3枚以上投入、又はベットボタン216〜218を押してクレジットメダルから3枚のメダルを投入し、有効ラインLED210〜214の全てを点灯することで、入賞ライン表示205〜209の5本のライン全てを有効ラインとし、通常のゲームが可能となる。
3枚以上メダルが投入された場合には、最大賭枚数(3枚)を超えた分については、クレジットが最大容量(50枚)に達するまでは、クレジットに加算される。クレジットが最大容量(50枚)を超えた場合には、超えた分のメダルは、メダル放出口224からメダル受皿225に向けて放出される。
回胴式遊技機200のゲーム内容について説明する。遊技者が、メダル投入口204からメダルを3枚以上投入し、BET数を3枚とする場合には、入賞ライン表示205〜209の5本のラインを有効ラインとして、BETは通常どおり行われる。
一方、クレジット数表示装置215の表示(クレジット数)がある場合、遊技者は、入賞ライン表示205〜209の5本のラインを有効ラインとしてBET数を3枚にするために、ベットボタン218を押してクレジットメダルから3枚のメダルを投入しようとする場合もある。この操作を繰り返して遊技者がゲームを続けると、クレジットを消化し続けていずれクレジット数表示装置215の表示(クレジット数)が3枚未満になるまで、BET数3枚でのBETでゲームを行うことが可能である。
遊技者がスタートレバー219を操作してリール402、403、404を回転させると同時に、主制御部308は(ハズレを含む)役の抽選を行う。抽選の結果、BB(またはRB)フラグが成立すると、主制御部308はある程度の頻度で(例えば、ボーナス当選時に1/10の確率で)副制御部311を介してランプ表示装置314へ指示を送り、告知ランプ229を点灯し遊技者へボーナスフラグ成立を告知する。
この後遊技者は、リール402、403、404を停止操作する。遊技者がBB(またはRB)を入賞させた場合、主制御部308は副制御部311を介してランプ表示装置314へ指示を送り告知ランプ229を消灯し、ボーナスフラグ成立の告知を止める。
また、遊技者がスタートレバー219を操作してリール402、403、404を回転させ停止させるまでの1ゲームにおいて、主制御部308は副制御部311を介して、効果音発生装置315へスピーカ227から通常効果音を発するよう指示を送り、或いはランプ表示装置314へ図柄表示装置312のバックライトを白色光または赤色光へ切り替えるよう指示を送って、演出しても良い。
遊技者は例えばBB入賞後、BBゲームの消化を行う。本実施形態の回胴式遊技機200は、上述のようにBBゲームの終了条件が「メダルの払出が規定払出枚数に到達すること」のみである仕様のため、メダルの払出が規定払出枚数に到達した時点で、BBゲームは終了し、遊技状態は一般遊技中に戻る。
また、本実施形態の回胴式遊技機200は、小役告知機能を有している。遊技者がスタートレバー219を操作してリール402、403、404を回転させると同時に、主制御部308は入賞の抽選を行う。抽選の結果、小役のフラグが成立すると、主制御部308は、副制御部311を介して画像表示装置231へ指示を送り、小役当選を連想させる情報、あるいは当選した小役図柄を表示し遊技者へその小役のフラグ成立を告知する(小役ナビ)。
図9〜12を参照し、本実施形態のリール制御の概要を説明する。本実施形態のリール制御は、当業者には周知の処理を適用できる。例えば、表示窓の上段を基準として、停止ボタンが押下された時の基準位置に位置する図柄の番号と実際に基準位置に停止する図柄の番号とを対応付けた引込みデータテーブルを用いた周知のリール停止制御を適用できる。従って、役抽選の結果が不当選であった場合は、いずれの(有効ラインである)入賞ラインにも役の入賞を示す停止目が停止表示されることはない。また、役の抽選結果が当選であった場合は、停止ボタンが押下されてから所定の時間若しくは所定のコマ数を許容限度として、当選役を入賞させることができる。
図9(a)、(b)は、本実施形態の赤チェリー当選に係る遊技態様の1例を示す図である。図9(a)は、赤チェリーに当選し入賞した場合を示す図である。図9(b)は、赤チェリーに当選し取りこぼした場合を示す図である。
図11(a)〜(c)は、ROM309に格納されている引込みデータテーブルの図である。図11(a)は、左リール引込みデータテーブル(赤チェリー当選時)の図である。図11(b)は、左リール引込みデータテーブル(青チェリー当選時)の図である。図11(c)は、左リール引込みデータテーブル(黒チェリー当選時)の図である。いずれも、押下位置と、スベリコマ数が対応付けられたテーブルである。ここで、引込みデータテーブルの選択材料は、当選役である。
尚、例えば、(BB1+赤ベルの重複当選、又はBB1当選後に赤ベル当選で)BB1と赤ベルが共に当選しているときは、不図示のBB1当選時左リール引込みデータテーブル(赤ベル当選時)等が参照される。
図9(a)において、本実施形態の回胴式遊技機200は一般遊技中、RT1中、RT2中又はRT3中等であり、赤チェリーフラグの成立に合わせて、主制御部308は副制御部311を介して、デモ画面表示「チェリーに当選?」を有するウィンドウ501aを画像表示装置231に表示する。図9(a)は、遊技者が、どのチェリーに当選しているか知り得ないが、左リール402の停止ボタン220を押下し、リールを停止した図である。この場合、図柄赤cが入賞ライン表示207、209上に停止し赤チェリーの入賞表示となった状態を示す。
より詳細には、図9(a)において、遊技者は図柄番号13の図柄赤cが入賞ライン表示206に差し掛かった時に左リール402の停止ボタン220を押下したとする。この場合、主制御部308は、図11(a)の左リール引込みデータテーブル(赤チェリー当選時)を参照し、図柄番号13の図柄赤cに対応付けられたスベリコマ数2を取得する。そして、主制御部308は、停止ボタン押下時から2コマのリールのスベリを伴って左リール402を停止する。その結果、図柄番号13の図柄赤cが入賞ライン表示206から2コマ先の入賞ライン表示207、209上(図中符号901の位置)に停止した状態が、図9(a)である。図9(a)において、図柄の近傍に、便宜上、図1を参照し説明した対応する図柄番号を()付きで補足してあるが、実際のリールに記されているわけではない(以下で参照される図においても同様)。この場合、「配当(2枚)×2(入賞有効ライン数)=4枚」の配当である「4枚チェリー」の入賞となり、さらに、RT1中の場合にはRT1が終了する。
一方図9(b)において、本実施形態の回胴式遊技機200は一般遊技中、RT1中、RT2中又はRT3中等であり、赤チェリーフラグの成立に合わせて、主制御部308は副制御部311を介して、デモ画面表示「チェリーに当選?」を有するウィンドウ501aを画像表示装置231に表示する。図9(b)は、遊技者が、どのチェリーに当選しているか知り得ないが、左リール402の停止ボタン220を押下し、リールを停止した図である。この場合、図柄赤cがいずれの入賞ライン表示上にも停止せず赤チェリーの非入賞表示となった状態を示す。
より詳細には、図9(b)において、遊技者は図柄番号20の図柄青cが入賞ライン表示206に差し掛かった時に左リール402の停止ボタン220を押下したとする。この場合、主制御部308は、図11(a)の左リール引込みデータテーブル(赤チェリー当選時)を参照し、図柄番号20の図柄青cに対応付けられたスベリコマ数4を取得する。そして、主制御部308は、停止ボタン押下時から4コマのリールのスベリを伴って左リール402を停止する。その結果、図柄番号20の図柄青cが入賞ライン表示206から4コマ先の表示窓201の外(図中符号902の位置)に停止した状態が、図9(a)である。この場合、いずれのチェリーも非入賞となり、さらに、RT1中の場合にはRT1が継続する。
尚、青チェリー又は黒チェリー当選時も、図11(b)の左リール引込みデータテーブル(青チェリー当選時)又は図11(c)の左リール引込みデータテーブル(黒チェリー当選時)が参照され、上述した処理と同様な処理が行われる。
図10(a)、(b)は、本実施形態のいずれかのチェリー当選に係る遊技態様の1例を示す図である。図10(a)は、いずれかのチェリーに当選し中リール403を停止した場合を示す図である。図10(b)は、図10(a)の状態に続き右リール404を停止した場合を示す図である。
図12(a)、(b)は、ROM309に格納されている引込みデータテーブルの図である。図12(a)は、中リール引込みデータテーブル(各チェリー当選時)の図である。図12(b)は、右リール引込みデータテーブル(各チェリー当選時)の図である。いずれも、押下位置と、スベリコマ数が対応付けられたテーブルである。
尚、例えば、(BB1+赤ベルの重複当選、又はBB1当選後に赤ベル当選で)BB1と赤ベルが共に当選しているときは、不図示のBB1当選時中リール引込みデータテーブル(赤ベル当選時)等が参照される。
図10(a)において、本実施形態の回胴式遊技機200は一般遊技中、RT1中、RT2中又はRT3中等であり、いずれかのチェリーフラグの成立に合わせて、主制御部308は副制御部311を介して、デモ画面表示「何かに当選?」を有するウィンドウ501aを画像表示装置231に表示する。図10(a)は、遊技者が、何か役に当選していることの示唆を受け、中リール403の停止ボタン221を押下し、リールを停止した図である。この場合、図柄bが入賞ライン表示205上に停止した状態を示す。
より詳細には、図10(a)において、遊技者は図柄番号13の図柄bが入賞ライン表示206に差し掛かった時に中リール403の停止ボタン221を押下したとする。この場合、主制御部308は、図12(a)の中リール引込みデータテーブル(各チェリー当選時)を参照し、図柄番号13の図柄bに対応付けられたスベリコマ数1を取得する。そして、主制御部308は、停止ボタン押下時から1コマのリールのスベリを伴って中リール403を停止する。その結果、図柄番号13の図柄bが入賞ライン表示206から1コマ先の入賞ライン表示205上(図中符号1001の位置)に停止した状態が、図10(a)である。
さらに図10(b)は、図10(a)の状態に続き、遊技者が、右リール404の停止ボタン222を押下し、リールを停止した図である。この場合、図柄bが入賞ライン表示206上に停止した状態を示す。
より詳細には、図10(b)において、遊技者は図柄番号13の図柄sが入賞ライン表示206に差し掛かった時に右リール404の停止ボタン222を押下したとする。この場合、主制御部308は、図12(b)の右リール引込みデータテーブル(各チェリー当選時)を参照し、図柄番号13の図柄sに対応付けられたスベリコマ数4を取得する。そして、主制御部308は、停止ボタン押下時から4コマのリールのスベリを伴って右リール404を停止する。その結果、図柄番号13の図柄sが入賞ライン表示206から4コマ先の表示窓203の外(図中符号1002の位置)に停止し、図柄番号9の図柄bが入賞ライン表示206上に停止した状態が、図10(b)である。この場合、図柄b、bが入賞ライン表示209上に並んで停止し、図5(b)に示す赤ベル、青ベル、黒ベルのいずれかの入賞表示を期待できる状態となる(役成立手前の所謂「テンパイ(聴牌)」と呼ばれる状態)。即ち、図10(b)のテンパイ状態においては、遊技者は、左リール402を停止する際に、各チェリーの入賞表示の期待に加え、赤ベル、青ベル、黒ベルのいずれかの入賞表示を期待できる。
尚、中リール403及び右リール404上の全ての図柄bについて、図12(a)の中リール引込みデータテーブル(各チェリー当選時)又は図12(b)の右リール引込みデータテーブル(各チェリー当選時)が参照され、上述した処理と同様な処理が行われる。
[プログラムの処理説明]
本実施形態における上記ゲーム時に関わる処理は、図13、14のフローチャートに示す処理手順により行われる。図13、14の処理手順は、主制御部308のCPUが実行する回胴式遊技制御処理の内容を示し、主制御部308のCPUが、ROM309に記憶されている遊技制御プログラムを読み出して実行することにより行われる。また、副制御部311のCPUが実行する回胴式遊技副制御処理の内容は、副制御部311のCPUが、ROM319に記憶されている遊技副制御プログラムを読み出して実行することにより行われる。副制御部311のCPUが、主制御部308から送信された不図示の2バイトのコマンドを受信し、ランプ表示装置314、効果音発生装置315、画像表示装置231等へ演出の指示等を行うプログラムの処理は、当業者には周知なため、詳細な説明は省く。
尚、設定キーが確率設定装置321に差し込まれ、所定の手順により設定値がセットされる場合に、主制御部308のCPUが実行する処理手順は、従来の回胴式遊技機で周知のため説明は省く。本実施形態では、(図7、8を参照し上述した)ROM309に予め格納されている設定1〜6の各々に相当する(ハズレを含む)役の当選確率から、確率設定装置321によって設定された設定値に対応する(ハズレを含む)役の当選確率が抽出され、その(ハズレを含む)役の当選確率及び設定された設定値が予めRAM310内に格納されている。
(遊技制御プログラム)
図13において、主制御部308のCPUが行う回胴式遊技制御処理の内容を規定した本実施形態の遊技制御プログラムの処理手順について、図1〜12も合わせて参照しながら説明する(状態は一般遊技中、RT1〜3等)。回胴式遊技機200が電源の投入をされると、主制御部308は各種初期設定(不図示)の後、不図示の周期的な割り込み処理により、RAM310内の役の乱数カウンタを逐次更新することによって、RAM310内の設定値及びボーナス等役の当選確率に対応した役の乱数値HIT_NUM(図7を参照し上述)を順次発生する。
遊技者により、メダル投入口204からメダルが1〜3枚以上投入され、又はベットボタン216〜218が押されてクレジットメダルから1〜3枚のメダルを投入する指示が発生し、主制御部308はBET数1〜3枚のBETの指示を検知すると、いずれのBET方法であるかを判定する(ステップS800→S803)。
主制御部308は、ベットボタンスイッチ302からの1〜3回のトリガを検出しベットボタン216〜218によるBETであると判定した場合、クレジット数表示装置215の表示中のクレジット数とBET数1〜3枚を比較する(ステップS803→S805)。
比較結果が「クレジット数<BET数」の場合、主制御部308は、処理を遊技者によるメダル投入口204へのメダル投入待ちの状態に戻す(ステップS805→S800)。
主制御部308は、メダルセンサスイッチ305からの1〜3回のトリガを検出しメダル投入口204からのメダル投入によるBETであると判定した場合(ステップS803→S815)、又はベットボタン216〜218によるBET数1〜3枚のBETが正常に行われたと判定すると(ステップS803→S805→S815)、主制御部308はライン表示装置317へ有効ラインLED210〜214をBET数に見合った分だけ点灯するよう指示し、入賞ライン表示205〜209をBET数に見合った分だけ有効ラインとする。
本実施形態は、ボーナスゲーム中以外は”3枚賭け”専用の遊技機であるため、入賞ライン表示205〜209を全て有効ラインとなった状態で遊技が可能、即ち、遊技者のスタートレバー219の操作が可能となる。
遊技者がスタートレバー219を操作するとリール始動スイッチ301のトリガ発生により、主制御部308は図柄表示装置312へリールの回転の指示を出すと共に、役の抽選としてRAM310内の乱数値HIT_NUMを抽出する。主制御部308は取得した乱数値HIT_NUMに基づいて当選役を判定し、この抽選に当選した場合、当選役のRAM310内のフラグをONにする(ステップS815→S816)。
尚、本実施形態の回胴式遊技機200は、1度の抽選で小役とボーナスの重複当選が可能な仕様とする。「一般遊技中」の状態で、回胴式遊技機200はROM309に格納されている上述の図7、8の確率表を参照し抽選を行う(ステップS816)。
そして、ステップS850のリール停止処理において、遊技者の停止ボタン220、221、222の操作に対して、主制御部308は停止ボタンスイッチユニット303のトリガ検出に合わせて、図柄表示装置312へフラグ成立役に関わるリールの引込み制御の指示を行い、リール402、403、404を停止させ、この1ゲームをゲーム回数としてカウントする。カウントされたゲーム回数は、例えば通信ポート(不図示)から出力され、台の稼動状況のデータの1つとして、ホールコンピュータ323によって収集されて管理され、1ゲーム終了となる。そして主制御部308はステップS800の処理へ戻る。ステップS850のリール停止処理については、図14を参照した説明で後述する。
次に図14を参照し、主制御部308のCPUが行う回胴式遊技制御処理の内容を規定した本実施形態の遊技制御プログラムの処理手順の内、上述のステップS850のリール停止処理について説明する。
主制御部308はステップS1400において、停止ボタンスイッチユニット303のトリガを監視しn回目のリール停止(第n停止指示;n=1、2、3)を監視している。第n停止指示を検知すると(ステップS1400)、主制御部308は、ステップS1402の処理において、乱数値HIT_NUMと図7、8の確率表を参照し、何れかのチェリー当選か否かを判定する。
何れのチェリーにも非当選の場合、主制御部308はステップS1404において、(ハズレを含む)各役に対応したROM309に格納されている引込みデータテーブル(不図示)を参照し、押下タイミングに対応した引込みデータ(スベリコマ数)を取得する。引込みデータテーブルからの引込みデータ(スベリコマ数)の取得方法は、図9〜12を参照し上述したリール制御と同様である。そして主制御部308は、ステップS1406のへ処理を進める。
一方、何れかのチェリーに当選の場合、主制御部308はステップS1410において、停止ボタンスイッチユニット303のトリガ発生により、回転する左リール402の停止動作開始が検知されたか否か判定する。左リール402の停止動作開始の場合、主制御部308はステップS1412において、図11(a)に示したROM309に格納されている左リール引込みデータテーブル(赤チェリー当選時)を参照し、押下タイミングに対応した引込みデータ(スベリコマ数)を取得する。次いで主制御部308はステップS1414において、乱数値HIT_NUMを参照し赤チェリー当選か否かを判定する。赤チェリー当選の場合、主制御部308は、ステップS1406のへ処理を進める。
赤チェリー非当選の場合、主制御部308はステップS1416において、図11(b)に示したROM309に格納されている左リール引込みデータテーブル(青チェリー当選時)を参照し、押下タイミングに対応した引込みデータ(スベリコマ数)を取得する。次いで主制御部308はステップS1418において、乱数値HIT_NUMを参照し青チェリー当選か否かを判定する。青チェリー当選の場合、主制御部308は、ステップS1406のへ処理を進める。
青チェリー非当選の場合、主制御部308はステップS1420において、図11(c)に示したROM309に格納されている左リール引込みデータテーブル(黒チェリー当選時)を参照し、押下タイミングに対応した引込みデータ(スベリコマ数)を取得する。次いで主制御部308は、黒チェリー当選と認識し、ステップS1406のへ処理を進める。
一方、主制御部308はステップS1410において、回転する中リール403又は右リール404の停止動作開始が検知されたと判定した場合、ステップS1422に処理を進める。主制御部308はステップS1422において、図12(a)、(b)に示したROM309に格納されている中リール引込みデータテーブル(各チェリー当選時)又は右リール引込みデータテーブル(各チェリー当選時)を参照し、押下タイミングに対応した引込みデータ(スベリコマ数)を取得する。次いで主制御部308は、ステップS1406へ処理を進める。
次に主制御部308はステップS1406において、停止ボタン押下時から引込みデータ(スベリコマ数)分のリールのスベリを伴って、停止ボタンスイッチユニット303のトリガ発生により停止動作開始を検知した停止対象リールを停止する。そして主制御部308はステップS1408において、第3停止指示を検知済み、即ち全リール停止済みか否か判定する。全リール停止済みでない場合、主制御部308は、ステップS1400の処理を繰り返す。全リール停止済みの場合、主制御部308は、ステップS1424へ処理を進める。
主制御部308はステップS1424において、左リール402上の図柄赤c、青c又は黒cが入賞ライン表示上に停止しているか、即ち何れかのチェリー入賞か否かを判定する。何れのチェリーも非入賞の場合、主制御部308は、ステップS1426へ処理を進め、他の小役入賞であればその配当数のメダルの払い出しをし、再遊技又はボーナスであれば各々の処理をし、ボーナス直後であれば1000ゲームのRT1設定をし(遊技の状態情報をRT1にセットする等、RAM310にRT1関連情報をセットする。RT2、3も同様)、ボーナス内部中であればRT2設定をする等種々の処理を行う。そして主制御部308は、呼び出し元の処理へ戻る。
一方、何れかのチェリー入賞の場合、主制御部308はステップS1428において、「4枚チェリー」又は「単チェリー」の配当数のメダルの払い出しを行う。次いで主制御部308はステップS1430において、RAM310内の遊技の状態情報がRT1中または一般遊技中か否か判定する。RT1中でなく一般遊技中でもない場合、主制御部308は呼び出し元の処理へ戻る。RT1中または一般遊技中の場合、主制御部308はステップS1432において、3ゲームのRT3設定をし、呼び出し元の処理へ戻る。
[他の実施形態]
以上述べた実施形態の他に次の形態を実施できる。
1)上述の実施形態では、遊技にメダルを使用する回胴式遊技機について述べたが、メダルの代わりに遊技球を使用し回胴式遊技機と同様な遊技態様を有する遊技機にも本発明は適用される。
2)上述の実施形態では、物理的なリールを回転させる図柄表示装置312を有する回胴式遊技機について述べたが、図柄表示装置312に替えて、前述の画像表示装置231と同様な機能を有する表示装置で図柄を変動表示するゲーム機(例えば、ビデオゲーム機)にも、本発明は適用可能である。
3)上述の実施形態は本発明の例示のために説明したが、上述の実施形態の他にも変形が可能である。その変形が特許請求の範囲で述べられている本発明の技術思想に基づく限り、その変形は本発明の技術的範囲内となる。
[実施形態の効果]
以上説明したように本実施形態によれば、回胴式遊技機200は、第1の態様として、複数種類の図柄を配列してなる図柄表示列を複数変動表示させた後停止させる図柄表示手段を備え、遊技者の始動操作に伴い上記図柄表示手段による複数の図柄表示列の変動表示が可能となり、上記始動操作に基づいて抽選を行い、その抽選の結果に対応して上記図柄表示手段に停止表示された際の図柄の表示状態である停止目に基づいて入賞及び非入賞を決定する回胴式遊技機であって、遊技状態を変更する変更手段(308、S1430)をさらに備え、特定の図柄表示列(左リール)が異なる複数の特定の図柄(赤、青、黒チェリー)を有し、上記停止目が上記複数の特定の図柄のいずれかを含む(4枚チェリー、2枚チェリー)場合に、上記変更手段によって遊技状態を変更する(308、S1432、RT1終了)ことを特徴とする。
以上の構成により、回胴式遊技機は、特定の図柄表示列(左リール)に複数の特定の図柄(赤、青、黒チェリー)を設け、かつ、遊技者はどの特定の図柄出現(どの特定の役、即ちどのチェリー)に当選しているか推測できないことにより、遊技者は当選した特定の図柄出現を狙って停止操作しその特定の図柄の表示を成功させ遊技状態の変更契機を積極的に得ることはできず、或いは、遊技者は当選した特定の図柄出現を避けて停止操作しその特定の図柄の表示を避けて遊技状態の変更契機(RT1終了)を積極的に避けることはできない。
ここで、第2の態様として、第1の態様の回胴式遊技機は、記特定の図柄表示列は左リールであり、上記複数の特定の図柄の各々は、上記左リールの停止で停止表示されることにより入賞を示す特定の停止目(4枚チェリー、2枚チェリー)を構成することを特徴とすることができる。
以上の構成により、特定の停止目(4枚チェリー、2枚チェリー)の役(チェリー)は、それによって入賞(遊技媒体の配当が可能)であると共に、遊技状態の変更契機(RT1終了)として使用でき、変化に富んだ遊技を提供することができる。
また、第3の態様として、第1又は2の態様の回胴式遊技機は、上記複数の図柄表示列の各々について遊技者の停止操作に伴い停止表示が可能であり、上記停止操作に対応した図柄表示列を上記停止操作の検知からN(0以上の整数)個以内の図柄の変動で停止する停止制御手段(308、S1412、S1416、S1420、S1422、S1406)をさらに備え、複数の他の図柄表示列(中、左リール)は、各々、複数の所定の図柄(ベル)を有しその複数の所定の図柄同士の間にN個以内の図柄を配列されており、上記停止制御手段は、上記複数の他の図柄表示列の停止表示に際し、上記所定の図柄を直線上に停止する(ベル、ベル、でテンパイ)ように制御することを特徴とすることができる。
以上の構成により、特定の図柄表示列(左リール)以外の他の図柄表示列(中、右リール)が先に停止操作された場合、所定の小役(赤ベル、青ベル、黒ベル)が成立するための所定の図柄(ベル)がテンパイ状態で揃うこととなり(ベル、ベル、が直線上に停止)、遊技者に特定の図柄出現(4枚チェリー、2枚チェリー)以外の別な所定の小役の入賞可能性も期待させることができる。
また、第4の態様として、第3の態様の回胴式遊技機は、N=4であることを特徴とすることができる。
以上の構成により、現行の規則に則り停止操作時4図柄変動以内でリール停止される制御であり、他の図柄表示列(中、右リール)は、ベルがベル同士の間が4図柄以内で配列されている。
また、第5の態様として、第1又は2の態様の回胴式遊技機は、上記特定の図柄表示列(左リール)上で上記複数の特定の図柄(赤、青、黒チェリー)が等間隔に配列されていることを特徴とすることができる。
以上の構成により、特定の図柄表示列(左リール)に複数の特定の図柄(赤、青、黒チェリー)を等間隔に設けたことにより、遊技者の停止操作に対し1つの特定の図柄の表示に偏ることを抑制する。
また、第6の態様として、第5の態様の回胴式遊技機は、上記特定の図柄表示列(左リール)上に21個の図柄が配列されており、上記複数の特定の図柄は3個の図柄(赤、青、黒チェリー)であり、各特定の図柄同士の間に6個の図柄を配列されていることを特徴とすることができる。
以上の構成により、現行の規則に則り特定の図柄表示列(左リール)は21図柄を有し、特定の図柄表示列(左リール)に3つの特定の図柄(赤、青、黒チェリー)を6図柄間隔の等間隔に設けたことにより、遊技者の停止操作に対し1つの特定の図柄の表示に偏ることを抑制する。
また、第7の態様として、第1乃至6のいずれかの態様の回胴式遊技機は、上記停止目が上記複数の特定の図柄のいずれかを含む(4枚チェリー、2枚チェリー)ことが可能となる、抽選の当選確率は、上記複数の特定の図柄のいずれについても全て同じであることを特徴とすることができる。
以上の構成により、複数の特定の図柄(赤、青、黒チェリー)の各々に対応する特定の役(チェリー)の当選確率を、特定の図柄(赤、青、黒チェリー)のいずれについても全て同じにしたことにより、遊技者の停止操作に対し1つの特定の図柄の表示に偏ることを抑制する。