以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
[第1の実施の形態]
図1は、この実施の形態にかかるスロットマシンの全体構造を示す正面図である。図示するように、このスロットマシン1の上部前面側には、左可変表示部5L、中可変表示部5C及び右可変表示部5Rによって構成される可変表示装置5が設けられている。可変表示部5L、5C、5Rの内部には、それぞれリール駆動モータ(図示せず)の駆動によって回転/停止させられるリール6L、6C、6Rが設けられている。
リール6L、6C、6Rの外周部には、「色なし7」、「色付き7」、「BAR」、「JAC」、「スイカ」、「チェリー」、「ベル」といった図柄が所定の順序で描かれている。可変表示部5L、5C、5Rには、リール6L、6C、6Rの外周部に描かれた図柄が、上下三段に表示される。また、リール6L、6C、6Rのそれぞれに対して、その基準位置を検出するリール位置検出センサ(図示せず)が設けられている。
可変表示装置5の周囲には、各種表示ランプや表示器が設けられている。可変表示装置5の上部には、画像表示装置7が設けられており、遊技状態に応じた様々な演出用の画像を表示する。有効ライン表示ランプ21は、賭数(後述するコインゲームであれば、コインの投入枚数)に応じた有効ラインに対応して点灯し、どのラインが有効ラインとなっているかを遊技者に示すためのランプである。役表示ランプ31は、その時の遊技状態における役図柄を紹介するためのランプである。
投入指示ランプ32は、コインを投入可能としているときに点灯するランプである。スタートランプ33は、スタート可能、すなわちスタートレバー12を操作して、リール6L、6C、6Rを回転開始可能としたときに点灯するランプである。リプレイランプ34は、後述するリプレイ当選したときに点灯するランプである。ゲームオーバーランプ35は、スロットマシン1が打ち止めとなったときに点灯するランプである。告知ランプ36は、演出の強制終了があったことを告知するランプである(但し、この実施の形態では使用せず、後述する変形例の中で使用する)。
ゲーム回数表示器25は、スロットマシン内部に設けられたビッグボーナスカウンタやレギュラーボーナスカウンタの値を表示し、ビッグボーナスやレギュラーボーナス中でのゲームの実行回数を表示する。クレジット表示器26は、コインの投入枚数に応じてスロットマシン1に加算記憶されたクレジット数を表示する。払出数表示器27は、入賞が成立した場合に付与されるコインの枚数を表示する。
可変表示装置5の下方に設けられた台状部分の水平面には、コイン投入口16と、1枚BETボタン17と、MAXBETボタン18とが設けられている。コイン投入口16は、投入指示ランプ32が点灯しているときに、コインを投入する。後述するコインゲームでは、コインの投入数が賭数となる。1枚BETボタン17及びMAXBETボタン18は、スロットマシン1内に蓄積されているクレジット(最大50)から賭数(それぞれ1、3)を設定する。
その垂直面には、スタートレバー12と、停止ボタン9L、9C、9Rが設けられている。スタートレバー12は、ゲームを開始する際に遊技者が操作するもので、その操作によってリール駆動モータが駆動開始され、リール6L、6C、6Rが回転開始する。停止ボタン9L、9C、9Rは、遊技者が操作することによってリール駆動モータの駆動を停止させ、対応するリール6L、6C、6Rが回転停止する。
また、スロットマシン1の下部前面側には、ゲーム切替ボタン22と、スピーカ28と、コイン払出口29と、コイン貯留皿30とが設けられている。ゲーム切替ボタン22は、後述するコインゲームとクレジットゲームとを選択切替するためのボタンである。スピーカ28は、入賞時やビッグボーナス、レギュラーボーナス突入時の効果音の出力や、異常時における警報音の出力を行うと共に、遊技状態に応じた様々な演出用の音声の出力を行う。コイン払出口29は、入賞が成立した場合にコインを払い出すものであり、コイン貯留皿30は、払い出されたコインを貯めておくためのものである。
さらに、スロットマシン1の最上部前面側には、複数のLEDからなる遊技効果LED24が設けられている。遊技効果LED24は、遊技状態に応じた様々なパターンで、それを構成する各LEDから光を発するものである。なお、遊技効果LED24は、単色からなるものであっても、複数色からなるものであってもよい。
図2は、スロットマシン1の動作全体を制御するための遊技制御部の回路構成を示すブロック図である。遊技制御部45は、スロットマシン1全体の動作を制御するが、後述する画像、音声及び光による演出に絡む部分は、遊技制御部45とは独立して動作する演出制御部100(図5参照)が制御する。演出制御部100は、遊技制御部45のI/Oポート49に遊技制御部45からの一方向通信で接続されている。
遊技制御部45は、図2に示すように、CPU(Central Processing Unit)46と、ROM(Read Only Memory)47と、RAM(Random Access Memory)48と、I/O(Input/Output)ポート49と、初期リセット回路51と、クロック発生回路52と、パルス分周回路53と、アドレスデコード回路54と、スイッチ・センサ回路55と、モータ回路56と、モータ回路57と、LED回路59と、ランプEL回路60と、電源回路62とから構成されている。
CPU46は、後述するフローチャートに示すような処理プログラムを実行し、各部に制御信号を与える。ROM47は、CPU46の処理プログラムや固定的に用いられるデータを格納する。RAM48は、必要なデータの書き込み及び読み出しを行え、CPU46のワークエリアとして使用される。RAM48は、ビッグボーナス当選フラグ、レギュラーボーナス当選フラグなどの各種フラグや、各種カウンタの記憶領域としても使用される。なお、RAM48は、バックアップ電源63によりバックアップされており、停電時に備えている。
I/Oポート49は、CPU46と遊技制御部45内の各回路或いは演出制御部100との間の信号のやりとりをする。初期リセット回路51は、電源投入時またはリセット時、CPU46にリセットパルスを与える。クロック発生回路52は、CPU46にクロック信号を供給する。パルス分周回路(割り込みパルス発生回路)53は、クロック発生回路52からのクロック信号を分周して割り込みパルスを定期的にCPU46に与える。アドレスデコード回路54は、CPU46からのアドレスデータをデコードする。
CPU46は、パルス分周回路53から定期的に与えられる割り込みパルスに従って、割り込み制御ルーチンを実行することが可能となる。アドレスデコード回路54は、CPU46からのアドレスデータをデコードし、ROM47、RAM48、I/Oポート49にそれぞれチップセレクタ信号を与える。
スイッチ・センサ回路55は、スタートレバー12、コイン投入口16、1枚BETボタン17、MAXBETボタン18、コイン払出口29及び左、中、右停止ボタン9L、9C、9Rからの信号(実際には、これらに配されたセンサからの信号)、並びに左、中、右リール6L、6C、6Rに配された左、中、右リールセンサからの信号を受信し、I/Oポート49を介してCPU46に渡す。
モータ回路56は、CPU46からの制御信号に従ってステッピングモータ用の駆動制御信号を出力することで、左、中、右リール駆動モータを駆動し、左、中、右リール6L、6C、6Rを回転/停止させる。モータ回路57は、CPU46からの制御信号に従って、内部のコイン流路に設けられたコイン払出モータを駆動して、コイン払出口29からコインの払い出しを行わせる。
LED回路59は、CPU46からの制御信号に従って、ゲーム回数表示器25にゲーム回数を表示させ、クレジット表示器26にスロットマシン1の内部に蓄積されたクレジット数を表示させ、払出数表示器27に払い出すべきコインの数を表示させる。ランプ回路60は、CPU46からの制御信号に従って、有効ライン表示ランプ21、役表示ランプ31、投入指示ランプ32、スタートランプ33、リプレイランプ34及びゲームオーバーランプ35(並びに告知ランプ36)を点灯/消灯する。
遊技制御部45から演出制御部100への指示は、全てコマンドの送信によって行われる。つまり、CPU46が所定のプログラムを実行することにより生成したコマンドは、I/Oポート49を介して演出制御部100へと送られる。このコマンドに基づいて、演出制御部100は、各種の処理を行う。
図3は、遊技制御部45に接続される演出制御部(サブ基板)100の構成を示すブロック図である。図示するように、演出制御部100は、I/Oポート101と、CPU103、ROM104及びRAM105からなる制御部102と、I/Oポート106と、サウンドジェネレータ107と、アンプ108と、LED駆動回路109と、VDP(Video Display Processor)110と、リセット回路111と、発振回路112と、VRAM(Video RAM)113と、キャラクタROM114と、LCD(Liquid Crystal Display)駆動回路115とから構成されている。
I/Oポート101は、遊技制御部45から送られてきたコマンドを受信して、それぞれ制御部102のCPU103に渡す。CPU103は、これらのコマンド、信号に従って、所定のプログラムを実行する。ROM104は、CPU103の処理プログラムを記憶するほか、固定的なデータを記憶する。RAM105は、CPU103のワークエリアとして使用される。I/Oポート106は、CPU103が出力した指示信号を、サウンドジェネレータ107、LED駆動回路109またはVDP110に渡す。
サウンドジェネレータ107は、CPU103からの指示信号に基づいて音声信号を生成し、アンプ108に供給する。アンプ108は、この音声信号を所定レベルに増幅し、スピーカ28に出力する。LED駆動回路109は、CPU103からの指示信号に基づいて、複数個設けられた遊技効果LED24の発光を制御する。
VDP110は、リセット回路111からのリセット信号に従ってリセットされると共に、発振回路112からのクロック信号に従って動作する。VDP110は、CPU103からの指示信号に基づいて、キャラクタROM114を参照し、画像表示装置7に表示するための画像データを生成する。VDP110が生成した画像データは、VRAM113に展開された後、VDP110により読み出されてLCD駆動回路115に渡される。LCD駆動回路115は、VDP110から受け取った画像データに基づいて、画像表示装置7に所望の画像を表示させる。
このように、演出制御部100は、CPU103がコマンドとして後述する演出コマンド(演出開始コマンド及び演出終了コマンド)を受け取り、この演出コマンドに従った所定のプログラムを実行することで各部が制御されて、スピーカ28から音声による演出がなされ、遊技効果LED24から光による演出がなされ、画像表示装置7から画像による演出がなされる。
この演出コマンドは、遊技制御部45が後述する各役への入賞を発生させるか否か、すなわち各種フラグを設定するか否かを抽選し、さらにこの抽選結果(フラグが設定されている状態=当たり状態か、それともフラグが設定されていない状態=ハズレ状態か)を利用すると共に、演出コマンドを決定するための抽選を行うことによって決定する。図4(a)は、遊技制御部45がこのような抽選を行うためのランダムカウンタの種類とカウント範囲とを説明する図である。
ランダムRカウンタは、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、リプレイゲーム及び小役ゲームなどの全ての入賞を発生させるか否かを決定するために使用されるランダムカウンタである。このランダムRカウンタは、「0〜16383」の範囲で各値を繰り返し更新し、乱数を発生する。
演出カウンタは、遊技制御部45から演出制御部100に対して送信する演出コマンド、特に演出開始コマンドを決定するために使用されるランダムカウンタである。この演出カウンタは、「0〜9」の範囲で各値を繰り返し更新し、乱数を発生する。
一方、演出制御部100は、遊技制御部45からの演出コマンド、特に演出開始コマンドに従って、どのような演出を行うべきかを示すテーブルをROM104内に有している。図4(b)は、演出制御部100が演出コマンドに従って演出を行うために使用するテーブルを示す図である。
図示するように、このテーブルは、演出コマンド(ここでは、演出開始コマンド)の番号(No.00〜No.26)と演出パターンデータ(A〜Z)を対応付けて記憶している。演出パターンデータは、演出制御部100が行うべき演出の内容を示すデータであり、画像表示装置7からの画像による演出、スピーカ28からの音声による演出、及び遊技効果LED24からの光による演出のうちの1つ以上を行わせるものである。また、演出パターンデータには、演出の最終部分を示す特別なデータが含まれている。なお、演出の最終部分とは、演出の結果を遊技者に示す部分であり、例えば表示図柄を変動させ、これを停止させたときの表示態様で遊技状態を報知する演出であれば、変動されている表示図柄を停止して表示させる部分のことを指す。
以下、この実施の形態にかかるスロットマシン1における遊技動作について説明する。なお、以下の説明において“ゲーム”といった場合には、特に断りのない限り、コインの投入またはBETボタン73、74の押圧操作から3つの停止ボタン9L、9C、9Rを押圧操作して、図柄の可変表示を停止させるまでに行われる1回のゲームをいうものとする。このスロットマシン1では、ゲーム切替ボタン22の操作により、コインゲームとクレジットゲームのいずれかでゲームを進行することができる。
遊技者がコインゲームを行う場合には、投入指示ランプ32が点灯または点滅しているときに、コイン投入口16から所望数のコインを投入し、賭数を設定する。コインが1枚以上投入されると、スタートランプ32が点灯し、スタートレバー12を操作可能であるスタート状態となったことが遊技者に示される。スタートランプ32が点灯した状態で、遊技者がスタートレバー12を操作すると、可変表示装置5のリール6L、6C、6Rが回転し、可変表示部5L、5C、5Rにおいて複数種類の図柄が可変表示される。
次に、遊技者が各停止ボタン9L、9C、9Rのうちのいずれかを押圧操作することにより、対応する可変表示部5L、5C、5Rの図柄の可変表示が停止する。こうして停止した図柄が後述する有効ライン上において所定の態様となった場合に、コインの払い出しが行われる。また、特に予め定められた特別の表示態様となった場合には、コインの払い出しが行われると共に、後述するビッグボーナス或いはレギュラーボーナスに移行する。
一方、クレジットゲームを行う場合には、遊技者は、最大50枚のコインをコイン投入口16から投入し、コイン1枚当たりの遊技価値を1クレジットとしてスロットマシン1内に蓄積させておく。そして、遊技者は、コインを投入する代わりに、1枚BETボタン17またはMAXBETボタン18を押圧操作する。これにより、コインゲームにおいてコインを投入したのと同じように、賭数が設定される。その他は、コインゲームの場合と同じである。
また、この実施の形態にかかるスロットマシン1では、上記のようにしてゲームを進行させる際に、画像表示部7からの画像による演出、遊技効果LED24からの光による演出、及びスピーカ28からの音声による演出が行われる。この演出は、次に説明するように、遊技制御部45が遊技の進行期間中に演出コマンドを演出制御部100に送信し、演出制御部100が受信した演出コマンドに従って処理を行うことにより行うものである。
以上のようなコインゲームまたはクレジットゲームにおいて、可変表示装置70の賭数に応じて設定された有効ライン上に停止した図柄の状態に応じて、遊技の過程において各種の“役”が登場し、これらの“役”の出現によって、遊技者のコインの獲得枚数が異なってくる。以下、これらの“役”について説明する。
賭数に応じた有効ライン上に、例えば「BAR」が3つ揃った場合、レギュラーボーナスに移行する。ここでは、レギュラーボーナスゲームと称されるゲームを所定回(例えば、12回)だけ行うことが可能となる。このレギュラーボーナスに移行した状態、すなわちレギュラーボーナスゲームが提供されている遊技状態を遊技者に有利な第1の特別遊技状態という。
賭数に応じた有効ライン上に、例えば「色付き7」または「色なし7」が3つ揃った場合には、ビッグボーナスに移行する。ビッグボーナスにおいては、小役ゲームと称されるゲームを最大30ゲーム行うことができる。この小役ゲームでは、比較的高い確率で有効ライン上に「JAC」が揃うと(JACIN)、前述したレギュラーボーナスゲームが提供される。そして、30回の小役ゲームが終了するか、3回目のJACINに基づいたレギュラーボーナスゲームが全て終了した後に、ビッグボーナスは終了する。このビッグボーナスに移行した状態を、第2の特別遊技状態という。
また、レギュラーボーナスゲーム以外のゲームで、「色付き7」、「色なし7」、「BAR」、「JAC」以外の図柄が有効ライン上に揃った場合には小役入賞となる。さらに、ビッグボーナス期間中に提供される小役ゲームとレギュラーボーナスゲームとを除き、有効ライン上において「JAC」が揃えば、リプレイ当選となる。
以下、この実施の形態にかかるスロットマシン1において、遊技の進行のために遊技制御部45及び演出制御部100が実行する各種の処理について説明する。図5は、遊技制御部45が遊技進行のために行う全体的な処理の流れを示すフローチャートである。処理を示すフローチャートである。このフローチャートの処理は、1回のゲーム毎に行われる。
まず、遊技制御部45のCPU46は、上記したようにスタートレバー12の操作によりリール6L、6C、6Rを回転開始させ、停止ボタン9L、9C、9Rの操作によりリール6L、6C、6Rを停止させるゲーム実行処理を行う(ステップS1)。ゲーム実行処理においては、遊技制御部45は所定の演出コマンドを演出制御部100に送信する。なお、ゲーム実行処理の詳細については、さらに後述する。
次に、CPU46は、賭数に応じて設定された有効ライン上に図柄の揃った入賞状態となっているか否かを判定する(ステップS2)。入賞状態となっている場合には、対応する有効ライン表示ランプ21を点滅させる。また、同じ図柄(例えば、「JAC」)が揃っている場合でも、ビッグボーナスやレギュラーボーナス中のゲームとそうでない通常のゲームとでは、扱いが異なることとなるので、入賞判定は、ビッグボーナス当選フラグやボーナス当選フラグに基づいても行われる。
さらに、CPU46は、所定の制御信号の出力によりコイン払出モータを制御し、コイン払出口29からコイン皿30に入賞判定処理の判定結果に応じた枚数のコインを払い出させる(ステップS3)。但し、クレジットゲームの場合には、コインを払い出す代わりに、内部に蓄積するクレジット数を増加させる。そして、このコイン払出処理が終了すると1ゲーム分の処理が終了し、さらに所定の時間が経過すると、次の1ゲーム分の処理(図5)が開始する。
以上のような1ゲーム分の処理を行っている所定のタイミングで、或いは各ゲームの処理の間のインターバルの間に、遊技制御部45のCPU46は、図4に示したランダムRカウンタの値を取得し、この値に基づく抽選処理を行っている。この抽選処理の結果に基づいて、CPU46は、ビッグボーナス当選フラグ、レギュラーボーナス当選フラグ、小役当選フラグなどをRAM48内に設定する。
図6は、ステップS1のゲーム実行処理を詳細に示すフローチャートである。まず、遊技制御部45のCPU46は、対応するセンサからスイッチ・センサ回路55、I/Oポート49を介して入力される信号に基づいて、コイン投入口16からコインが投入されたか、或いはクレジットゲームの場合には1枚BETボタン17またはMAXBETボタン18が操作されたかを判定する(ステップS101)。
コイン投入口16からのコインの投入、或いはBETボタン17、18の操作がない場合には、CPU46は、ステップS101の処理を繰り返し、コインが投入されるか、或いはBETボタン17、18が操作されるのを待機する。一方、コイン投入口16からのコインの投入、或いはBETボタン17、18の操作があった場合には、CPU46は、投入されたコイン数などに応じた賭数に従って有効ラインを設定し、ランプ回路60に制御信号を送って有効ライン表示ランプ21を点灯させる(ステップS102)。
その後、CPU46は、対応するセンサからスイッチ・センサ回路55、I/Oポート49を介して入力される信号に基づいて、スタートレバー12が操作されたか否かを判定する(ステップS103)。スタートレバー12が操作されていない場合には、ステップS101の処理に戻る。
スタートレバー12が操作された場合には、CPU46は、演出制御部100により行われている演出を終了させるための演出終了コマンドを生成し、I/Oポート46を介して演出制御部100に送信する(ステップS104)。この演出終了コマンドは、演出制御部100により行われている演出の内容に関わらす、1種類だけである。また、スタートレバー12が操作された際には、CPU46は、RAM48の所定の領域を用い、所定時間毎のタイマ割り込みよってカウントされるカウンタによって構成されるリール停止タイマの計時を開始する。
演出終了コマンドの送信から所定時間経過すると、CPU46は、I/Oポート49を介してモータ回路56に制御信号を送り、モータ回路56がリール駆動モータを駆動することによって、左、中、右の全てのリール6L、6C、6Rを回転開始させる(ステップS105)。リール6L、6C、6Rを回転開始させる順序は、RAM48内に設定されている各種フラグの値などに従って変化させてもよい。
次に、CPU46は、対応するセンサからスイッチ・センサ回路56、I/Oポート49を介して入力される信号に基づいて、左停止ボタン9Lが操作されたか否かを判定する(ステップS106)。左停止ボタン9Lが操作された場合は、CPU46は、I/Oポート49を介してモータ回路56に制御信号を送り、モータ回路56がリール駆動モータを駆動停止することによって、左リール6Lの回転を停止させる(ステップS107)。左停止ボタン9Lが操作されていなければ、そのまま次の処理に進む。
同様に、CPU46は、中停止ボタン9Cが操作されたか否かを判定し(ステップS108)、操作されていれば、中リール9Cの回転を停止させる(ステップS109)。さらに、右停止ボタン9Rが操作されたか否かを判定し(ステップS110)、操作されていれば、右リール9Rの回転を停止させる(ステップS111)。
なお、ステップS107、S109またはS111でリールの回転を停止させる場合、CPU46は、対応するリール位置センサからスイッチ・センサ回路55、I/Oポート49を介して入力される信号と、RAM48内に設定されている各種フラグの値とに基づいて、可変表示部5L、5C、5Rに停止させる図柄を制御している。つまり、いわゆる引き込み制御を行っている。
その後、CPU46は、左、中、右の全てのリール6L、6C、6Rが停止させられたか否かを判定する(ステップS112)。左、中、右のリール6L、6C、6Rのうちで未だ停止させられていないものがある場合には、CPU46は、リール停止タイマが予め定められた所定時間(例えば、30秒)を計時したか否かを判断する(ステップS113)。所定時間を計時していない場合には、ステップS106の処理に戻り、ステップS106〜S113の処理を繰り返す。
所定時間を計時していた場合には、まだ停止していない全てのリールの回転を停止させ(ステップS114)、ゲーム実行処理を終了する。また、ステップS112において、左、中、右の全てのリール6L、6C、6Rが停止されたれていた場合には、CPU46は、RAM48内に設定されている各種フラグの値と、前述したリール回転用カウンタが示す値とに従って、演出制御部100が行う演出の種類を示すと共に、その演出を開始させる演出開始コマンドを決定する(ステップS115)。そして、CPU46は、I/Oポート49を介して決定した演出開始コマンドを演出制御部100に送信し(ステップS116)、ゲーム実行処理を終了する。
図7は、この実施の形態において、演出制御部100が遊技制御部45からの演出コマンドに従って演出を制御するための処理を示すフローチャートである。演出制御部100のCPU103は、ステップS114で遊技制御部45から送信された演出開始コマンドを、I/Oポート101を介して受信したか否かを判定する(ステップS201)。演出開始コマンドを受信するまでは、CPU103は、ステップS201の処理を繰り返し、演出開始コマンドの受信を待機する。
演出開始コマンドを受信すると、CPU103は、ROM104に記憶された前述のテーブルを参照し、受信した演出開始コマンドに従って演出パターンデータをRAM105に転送する(ステップS202)。さらに、CPU103は、RAM105に転送された演出パターンデータ、すなわち受信した演出開始コマンドに対応した演出パターンデータに従って、VDP110、サウンドジェネレータ107及びLED駆動回路109を制御し、画像表示装置7から画像による演出を、スピーカ28から音声による演出を、遊技効果LED24から光による演出を開始させる(ステップS203)。
こうして画像、音声および/または光による演出が開始されると、CPU103は、RAM105に転送した演出パターンデータに従った演出が終了したか否かを判定する(ステップS204)。演出が終了した場合には、ステップS201の処理に戻り、次の演出開始コマンドを受信するのを待機する。
演出が未だ終了していない場合には、CPU103は、ステップS104で遊技制御部45から送信された演出終了コマンドを、I/Oポート101を介して受信したか否かを判定する(ステップS205)。演出終了コマンドを受信していない場合には、ステップS204の処理に戻り、演出の終了の判定、演出終了コマンドの受信の判定を繰り返す。
演出終了コマンドを受信した場合には、CPU103は、演出パターンデータの最終部分にジャンプして、画像、音声および/または光による演出の最終部分を実行する(ステップS206)。そして、演出の最終部分の実行が終了した後、ステップS201に戻り、次の演出開始コマンドを受信するのを待機する。
以下、遊技者の操作とこれに伴って行われる演出のタイミングとの関係について、具体的に説明する。図8は、この関係を示すタイミングチャートである。
前回のゲームにおいて、遊技者が左、中、右停止ボタン9L、9C、9Rのうちの最終のものを操作したタイミングにおいて、図6のステップS112の判定結果がYesとなる。このとき、遊技制御部45から演出制御部100に演出開始コマンドが送信され、演出制御部100は、受信した演出開始コマンドに基づく演出を開始させる。この演出は、演出終了コマンドの受信がなかった場合には、図8に「本来の演出」として示すだけの長さがあり、ゲーム間のインターバルを越えて、次のゲームの期間となっても続行される。演出の最終部分は、斜線を付した矩形範囲のタイミングで行われ、これを終了することによって全ての演出が終了する。
演出制御部100による演出が行われている最中に、今回のゲームの期間に入り、図8に示すようなタイミングで、コイン投入口16からコイン(ここでは、3枚)が投入され、スタートレバー12が操作されたとする。スタートレバー12が操作されると、図6のステップS103の判定結果がYesとなり、このタイミングで遊技制御部45から演出制御部100に演出終了コマンドが送信される。
演出制御部100は、この演出終了コマンドの受信により、図8に「実行される演出」として示すように、現在行っている演出を中断させ、本来はより遅いタイミングで実行される演出の最終部分(斜線の矩形範囲)を実行させる。この最終部分の演出を終了することで、全ての演出が終了することとなる。
以上説明したように、この実施の形態にかかるスロットマシン1では、演出制御部100が画像、音声および/または光による演出を現在行っていても、遊技制御部45からの演出終了コマンドによって、当該演出の実行を中途でキャンセルすることができる。このため、無駄な演出が延々と行われることがなくなり、1ゲーム当たりの遊技時間が短縮すると共に、スロットマシン1の稼働率が向上する。
また、現在行われている演出の終了処理が行われるのは、遊技者がスタートレバー12を操作した場合である。このため、遊技者の操作によって、言い換えれば遊技者の意思によって演出を終了させることができる。しかも、スタートレバー12の操作を演出終了のトリガとしたため、専用のボタン等を設ける必要がない。
また、遊技制御部45から演出制御部100へは、演出開始コマンドと演出終了コマンドという2種類のコマンドを送信しているため、演出の開始タイミングと終了タイミングとを異なるものとすることができる。しかも、演出制御部100は、演出終了コマンドを受信しても、演出をそのまま終了させずに最終部分だけは行うので、遊技者は、自らの操作によって演出の終了を指示しても、演出の最終結果を認識することができる。
また、演出制御部100は、遊技制御部45からのコマンドに基づいて、画像、音声及び光という3種類の演出を行っているため、これらのそれぞれの演出によって遊技性を向上させることができる。さらに、遊技制御部45から演出制御部100には、演出開始コマンド及び演出終了コマンドを送信しているものの、演出制御部100から遊技制御部45に送られている情報はないので、外部から遊技制御部45に不正な操作がされるのを防ぐことができる。
[第2の実施の形態]
この実施の形態におけるスロットマシンの構成及び動作は、第1の実施の形態のものとほぼ同一である。但し、遊技制御部45から演出制御部100へ送信する演出コマンド、及びその送信タイミングが異なり、これにより画像表示装置7に表示される画像による演出、遊技効果LED24から発せられる光による演出、及びスピーカ28から出力される音声による演出が第1の実施の形態の場合と異なる。
この実施の形態にかかるスロットマシン1において、遊技制御部45から演出制御部100に送信される演出コマンドは、演出制御部100により現在行われている演出を終了させると共に、新たな演出を開始させるものである。新たな演出を開始させる部分については、第1の実施例で示した演出開始コマンドのように、演出パターンデータに対応付けられた番号がつけられている。
図9は、この実施の形態において、遊技制御部45が実行するゲーム実行処理(図5:ステップS1)を詳細に示すフローチャートである。それ以外の処理、すなわち図5に示すメインルーチン全体の流れと、ステップS2、S3の処理は、第1の実施の形態のものと同じである。
このフローチャートの処理において、ステップS301〜S303の処理は、第1の実施の形態のゲーム実行処理(図5)のステップS101〜S103の処理と同じである。ステップS303でスタートレバーが操作されると、CPU46は、次に、RAM48内に設定されている各種フラグの値に従って、演出コマンドを決定する(ステップS304)。また、リール停止タイマの計時を開始する。そして、CPU46は、I/Oポート49を介して決定した演出開始コマンドを演出制御部100に送信する(ステップS305)。
演出コマンドの送信から所定時間経過すると、CPU46は、I/Oポート49を介してモータ回路56に制御信号を送り、モータ回路56がリール駆動モータを駆動することによって、左、中、右の全てのリール6L、6C、6Rを回転開始させる(ステップS306)。その後のステップS307〜S315の処理は、第1の実施の形態のゲーム実行処理(図5)のステップS106〜S114の処理と同じである。そして、ステップS313で全てのリール6L、6C、6Rが停止していると判定されると、或いはステップS315でリールが停止させられると、ゲーム実行処理を終了する。
図10は、この実施の形態において、演出制御部100が遊技制御部45からの演出コマンドに従って演出を制御するための処理を示すフローチャートである。演出制御部100のCPU103は、ステップS305で遊技制御部45から送信された演出コマンドを、I/Oポート101を介して受信したか否かを判定する(ステップS401)。演出コマンドを受信するまでは、CPU103は、ステップS401の処理を繰り返し、演出コマンドの受信を待機する。
次に、CPU103は、演出制御部100がRAM105に記憶された演出パターンデータに基づいて、現在画像、音声および/または光による演出を実行中であるか否かを判定する(ステップS402)。現在演出を実行中である場合には、CPU103は、演出パターンデータの最終部分にジャンプして、画像、音声および/または光による演出の最終部分の実行する(ステップS403)。
演出の最終部分について実行が終了した場合、或いは現在演出が行われていなかった場合には、CPU103は、ROM104に記憶された前述のテーブルを参照し、受信した演出開始コマンドに従って演出パターンデータをRAM105に転送する(ステップS404)。
さらに、CPU103は、RAM105に転送された演出パターンデータ、すなわち受信した演出開始コマンドに対応した演出パターンデータに従って、VDP110、サウンドジェネレータ107及びLED駆動回路109を制御し、画像表示装置7から画像による演出を、スピーカ28から音声による演出を、遊技効果LED24から光による演出を開始させる(ステップS405)。そして、ステップS401の処理に戻り、次の演出コマンドの受信を待機する。
以上説明したように、この実施の形態にかかるスロットマシン1でも、第1の実施の形態のものと同様に、無駄な演出が延々と行われることがなくなり、1ゲーム当たりの遊技時間が短縮すると共に、スロットマシン1の稼働率が向上する。また、遊技制御部45から演出制御部100には、前の演出の終了と新たな演出の開始とを指示する演出コマンドを送信しているため、コマンドの送信回数が第1の実施の形態の場合よりも少なく、処理がシンプルになる。
また、第1の実施の形態のものと同様、専用のボタン等を設けることなく、遊技者の操作、言い換えれば遊技者の意思によって前の演出を終了させることができ、前の演出の最終結果も認識することができる。さらに、3種類の演出によって遊技性が向上させることができる。また、この実施の形態にかかるスロットマシン1でも、遊技制御部45から演出制御部100には演出コマンドが送信されるが、演出制御部100から遊技制御部45に送られている情報はないので、外部から遊技制御部45に不正な操作がされるのを防ぐことができる。
[実施の形態の変形]
本発明は、上記第1、第2の実施の形態に限られず、種々の変形、応用が可能である。以下、本発明の適用可能な上記の実施の形態の変形態様について説明する。
上記の第1の実施の形態では、遊技者が停止ボタン9L、9C、9Rの全てを操作したときに、演出開始コマンドにより演出を開始するものとし、スタートレバー12を操作したときに、演出終了コマンドに演出を終了するものとしていた。また、上記の第2の実施の形態では、遊技者がスタートレバー12を操作したときに、演出コマンドにより前のゲームの演出を終了すると共に、新たなゲームの演出を開始するものとしていた。しかしながら、演出の開始、終了の条件は、これに限るものではない。
例えば、第1の実施の形態のように、演出の開始と終了のタイミングが異なる場合には、演出の開始は、1ゲーム中の任意のタイミングとすることができる。演出の終了は、コイン投入口16からのコインの投入、或いは1枚BETボタン17、MAXBETボタン18などの操作による賭数設定、停止ボタン9L、9C、9Rのうちの最初のものが操作などを条件とすることができる。さらには、他の専用のボタンの操作を条件とすることもできる。この条件は、第2の実施の形態のように、前の演出の終了と次の演出の開始のタイミングが同じである場合に、適用することができる。
上記の第1、第2の実施の形態では、スタートレバー12が操作されたことのみを条件として、演出終了コマンド(或いは演出コマンド)が遊技制御部45から演出制御部100に送信され、演出が終了されるものとしていた。これに対して、遊技制御部45のCPU46は、RAM46内にビッグボーナス当選フラグやレギュラーボーナス当選フラグが設定されているか否かを判断し、ビッグボーナスやレギュラーボーナスに移行可能な状態となっている場合にのみ演出終了コマンド(或いは、前の演出の終了処理の指示を含む演出コマンド)を送信するものとしてもよい。これにより、とりわけビッグボーナス当選フラグやレギュラーボーナス当選フラグが設定されている場合に、無駄な演出が行われるのを防ぐことができる。
上記の第1、第2の実施の形態では、演出終了コマンドまたは演出コマンドにより現在行われている演出の最終部分にジャンプし、最終部分を実行してから演出を終了するものとしていた。これに対して、演出制御部100は、演出終了コマンドまたは演出コマンドを受け取った場合に、現在行われている演出の残りを時間短縮して実行(例えば、画像により演出であれば早送り)してから演出を終了するものとしてもよい。これにより、遊技者は、自らの操作によって演出の終了を指示しても、演出の過程及び結果を認識することができる。また、残りの演出のいかなる部分も行うことなく、いきなり演出を停止してしまうものであってもよい。さらに、画像による演出であれば、上記したように時間的な幅のある最終部分を実行させるのではなく、最終結果のみ(上記の例では、表示図柄が完全に停止された状態)を示すことによって、演出を終了するものとしてもよい。
上記の第1、第2の実施の形態では、演出終了コマンド或いは演出コマンドによって、現在実行中の演出が強制終了されたということは、その演出の態様でしか分からなかった。これに対して、特にビッグボーナス当選フラグまたはレギュラーボーナス当選フラグ(以下、これらをまとめてボーナス当選フラグという)が成立している場合において、演出が強制終了された場合に、例えば告知ランプ36を点灯して、その旨を遊技者に報知するようにしてもよい。例えば、第1の実施の形態のスロットマシン1に、演出の強制終了を告知ランプ36によって報知する機能を付け加えた場合、次のような点が変更される。
まず、遊技制御部45のROM47には、演出開始コマンドの番号に対応付けて、その演出パターンの時間的な長さを示す値が記憶されている。また、RAM48内には、演出パターン全体及び最終部分の時間的な長さを示す値が初期セットされ、タイマ割り込みがある毎に順次ダウンカウントするダウンカウンタが設けられる。
図6に示したゲーム実行処理では、図11(a)に示すように、ステップS114の処理を実行した後、CPU46は、受信した演出開始コマンドに対応した演出パターンの時間的な長さを示す値を、RAM48内のダウンカウンタにセットする(ステップS501)。このステップS501の処理が終了した後に、ゲーム実行処理を終了する。
RAM48内のダウンカウンタの値は、図11(b)に示すように、所定時間毎にCPU46に生じるタイマ割り込みによって、ダウンカウントされる(ステップS511)。次に、CPU46は、RAM46内のダウンカウンタの値が“0”となったか否か、すなわち演出制御部100における演出が本来の演出過程を経て、或いは強制的に終了しているか否かを判定する(ステップS512)。
ダウンカウンタのカウント値が“0”となっていない場合、すなわち、演出が終了していない場合には、このタイマ割り込み処理を終了する。一方、ダウンカウンタのカウント値が“0”となっている場合、すなわち演出が終了している場合には、CPU46は、ボーナス当選フラグが成立しているかどうかを判定する(ステップS513)。ボーナス当選フラグが成立していない場合には、このタイマ割り込み処理を終了する。ボーナス当選フラグが成立している場合には、CPU46は、I/Oポート49を介してランプ回路60に制御信号を送り、告知ランプ36を点灯し(ステップS514)、このタイマ割り込み処理を終了する。
また、図6に示したゲーム実行処理では、図11(c)に示すように、ステップS104の処理を実行した後に、CPU46は、RAM46内のダウンカウンタの値が“0”となったか否か、すなわち演出制御部100における演出が本来の演出過程を経て終了しているか否かを判定する(ステップS521)。
ダウンカウンタのカウント値が“0”となっている場合、すなわち演出が終了している場合には、そのままステップS105の処理に進む。一方、ダウンカウンタのカウント値が未だ“0”となっていない場合、すなわち未だ演出が終了していない場合には、CPU46は、ダウンカウンタのカウント値を演出の最終部分に対応した値にセットする(ステップS522)。これにより、演出の最終部分が終了した時点で、ダウンカウンタのカウント値が“0”になることとなる。その後ステップS105の処理に進む。
この場合のタイミングチャートを図11(d)に示す。図示するように、本来の演出が全て行われた場合には、演出が終了したタイミングで告知ランプ36が点灯される。これに対して、演出の実行中に演出終了コマンドを受信した場合には、演出の最終部分は、本来の演出パターンに従った場合よりも早い時間で行われ、より早い演出の終了タイミングで告知ランプ36が点灯される。なお、告知ランプ36は、ボーナス当選フラグが成立しているとき、上記のように100%の確率で点灯させるのではなく、所定の抽選を行って、一定の確率で点灯させるものとしてもよい。
上記の第1、第2の実施の形態では、スタートレバー12の操作は、コインの投入またはBETボタン17、18の操作の後に行われるものとし、スタートレバー12を操作した際には、演出コマンド(演出終了コマンド)が遊技制御部45から演出制御部100に送信されると共に、リール6L、6C、6Rが回転開始されていた。しかしながら、例えば、コインの投入やBETボタン17、18の操作の前にスタートレバー12を操作した場合に、リール6L、6C、6Rを回転開始させることなく、演出コマンド(演出終了コマンド)を遊技制御部45から演出制御部100に送信させるものとしてもよい。
上記の第1、第2の実施の形態では、遊技状態を遊技者に示すための演出として、画像による演出、音による演出、光による演出の3つを行っていたが、これらのいずれか1つまたは2つによる演出を行うものとしてもよい。また、演出の方法もこれに限られるものではなく、リール6L、6C、6Rと同様に駆動モータによって回転させられる入賞/非入賞には直接影響しないリールの回転を制御し、遊技者が認識可能な情報を変化させることによる演出や、役物などの構造物の動作を制御することによる演出などであってもよい。このような演出手段が加えられることによって、遊技性が向上する。
上記の第1、第2の実施の形態では、画像、音声及び光による演出を、全て遊技制御部45とは独立して設けられた演出制御部100が制御していた。しかしながら、画像、音声及び光による演出を、それぞれ制御する基板を別々に設けるものとしてもよい。この場合、画像、音声及び光による演出は、遊技制御部45からタイミング信号をそれぞれの基板に送ることで、タイミング合わせをすればよい。また、一部の演出は、遊技制御部45が直接制御するものとしてもよい。この場合は、演出を含む全ての処理を遊技制御部だけで処理していた従来のスロットマシンに対して、回路の変更箇所が少なくて済む。
上記の第1、第2の実施の形態では、可変表示装置5は、外周部に複数の図柄を所定順に配した3つのリール6L、6C、6Rを備えるものとし、これらのリール6L、6C、6Rの回転駆動によって図柄を可変表示させるものとしていた。しかしながら、液晶表示装置などの表示装置上で仮想的に図柄を可変表示させるものを、上記のような可変表示装置5の代わりに用いてもよい。