JP2008301353A - 原稿読取装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】原稿1の幅方向の外側領域を含めて原稿1に対して斜め方向から光を照射する透過光源6と、原稿1の幅よりも外側に延ばした端部を有し、原稿1を透過した光を収束するレンズ体3と、該レンズ体3を通過した光を検出する受光部7と、受光部7が検出する原稿1の画像信号を処理して出力する信号処理部9と、レンズ体3および受光部7を支持するフレーム4とを備えた原稿読取装置において、フレーム4に支持され、透過光源6から原稿1の外側領域に照射された光を反射してレンズ体3の端部に入射させる反射体4aを備え、信号処理部9は、受光部7が検出する反射体4aからの反射光に基づいて原稿1の画像信号出力を調整可能とした。
【選択図】図4
Description
また、特開2002−366942号公報(特許文献2)の段落0038には、原稿台14の周縁縁部に高反射率均一反射面を有する反射原稿(印刷用紙や印画紙などの光反射性シートに記録された像)用白基準28が設けられると共に、フィルム(透過原稿)の読み取り時には透過原稿ユニット37の面光源部56の照射光をフィルムホルダ68、84、86の白基準窓72、91、93を通してリニアセンサ20に入射させるようにした画像読み取りシステムが開示されている。
従って、特許文献1に記載の従来の画像読み取り装置においては、使用環境の変化等に伴って、搭載する照明素子(発光素子)の保有するTCR(抵抗温度係数:ppm/℃)により画像出力に変化が生じ、不安定性な読み取り画質になるという課題があった。
また、長時間の使用に起因する照明素子の経年変化に伴って、輝度の低下による読み取り品質の劣化が生じるという課題もあった。
なお、各図間において、同一符合は、同一あるいは相当のものであることを表す。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1による原稿読取装置に用いられる反射型イメージセンサ部分の構成を示す平面図である。
なお、反射型イメージセンサは、CIS(Contact Image Sensor:密着型イメージセンサ)とも呼ばれる。
図1において、1は、透明シート、フィルム、紙幣、有価証券、小切手などであり、透かしや光透過領域を有する原稿である。
2は反射用の照明装置である反射光源、3は原稿1で反射された光を収束するロッドレンズアレイ(レンズ体)、4は反射光源2やロッドレンズアレイ3を収納する筐体(フレーム)、4aは筐体4の端部に設けられた突起部である。
なお、図中の3本の矢印は、原稿1が搬送される方向を示している。
なお、光透過体5は、CIS(反射型イメージセンサ)において、原稿1と対向させて原稿1の照射面近傍に設けられている。
図において、5aは、光透過体5の一方の端部に設けられ、表面粗度を他の領域より大きくした第1の基準参照部、5bは、光透過体5の他方の端部に設けられ、表面粗度を他の領域より大きくした第2の基準参照部、5cは光透過体5の一部を厚み方向に研削して長溝を設けた窪み部である。
なお、第1の基準参照部5aおよび第2の基準参照部5bの表面粗度を他の領域より大きくする理由については後述する。
図において、6は、原稿1を介してCISに対向して設置され、LED光源などを搭載し、原稿1を斜め方向から照射し、原稿1の透過領域にあるイメージ情報を散乱光として原稿1を通過させてからロッドレンズアレイ3に情報を伝達させる透過光源である。
7は、反射光源2や透過光源6の光をロッドレンズアレイ3で収束した光を、画素ごとに読み取り領域に亘って受光する半導体チップ(センサIC)などで形成された受光部である。
また、8は、受光部7を搭載するプリント配線板などで構成したセンサ基板、9は、センサ基板8に搭載され、受光部7で光電変換された信号を信号処理する信号処理部(ASIC)、10はCISの入出力信号を受け渡しするコネクタである。
なお、透過原稿のイメージ情報としての散乱光は、光透過体5の窪み部5cからロッドレンズアレイ3に入射する。
図に示すように、透過光源6からの直接光(即ち、原稿1を透過しない光)は、光透過体5の第1の基準参照部5aあるいは第2の基準参照部5bに入射する。
そして、光透過体5の第1の基準参照部5aあるいは第2の基準参照部5bに入射した直接光は、筐体4の端部に設けたられた突起部4aで反射されて、ロッドレンズアレイ3に入射する。
なお、図4は、透過光源6からの直接光が第2の基準参照部5bに入射している場合を示している。
透過光源6は、CIS本体の外部において原稿1を挟むように設けられている。
透過光源6から出射し、原稿1の透過領域(例えば透かし部分)を通過した光は、散乱光となって光透過体5の窪み部5cを介してロッドレンズアレイ3により収束される。
また、原稿1の搬送領域以外(即ち、原稿1が無い領域)に入射した透過光源6からの光は、光透過体5の基準参照部5a、5bから直接光として、図4に示す筐体4の突起部4aで反射されてからロッドレンズアレイ3で収束される。
最終的に散乱光および直接光のいずれも、ロッドレンズアレイ3によって収束された後に、受光部7により受光されて光電変換される。
なお、受光部7は、各画素の光電変換信号を順次駆動する駆動回路を含んでいる。
図5は、原稿読取装置の構成と動作を説明するための図であり、図5(a)は原稿読取装置の構成を示すブロック図、図5(b)は受光部7の出力信号を増幅した後のアナログ信号(SO)を示す波形図である。
図5(a)に示すように、受光部7により光電変換されたアナログ出力信号(SO)は、順次画素毎に出力され、原稿1からのイメージ情報として信号処理部9に入力される。
信号処理部(ASIC)9は、受光部7が光電変換したアナログ信号をA/D変換してデジタル信号に変換するA/D変換器91や、A/D変換後に各画素(ビット)の信号出力をシェーディング補正や全ビット補正を行う補正回路92などを組込んでいる。
そして、この原稿読取装置は、反射光源2と透過光源6に対してロッドレンズアレイ3および受光部7を共用しており、原稿1は、光透過体5と透過光源6との間を搬送されるように構成している。
即ち、透過光源6とCISとを組合せて、全体として原稿読取装置を構成している。
原稿1により反射された反射光(散乱光)は、ロッドレンズアレイ3を介して受光部7により受光され、受光部7において光電変換される。
一方、CIS側の外部に設置した透過光源6を使用して原稿1のイメージ情報、即ち、原稿1の透かし部分や透過領域を読み取る場合には、反射光源2は消灯し、透過光源6を点灯させて原稿1を照射し、原稿1を透過した透過光はロッドレンズアレイ3を介して受光部7により受光され、受光部7で光電変換される。
一方、光透過体5の端部に設けられた基準参照部5a、5bを介して筐体(フレーム)4の突起部4aに入射し、反射された直接光は、そのままロッドレンズアレイ3に入射され、これが透過光源6の照度(光量)を参照する参照信号となる。
信号処理部(ASIC)9からクロック信号(CLK)とこれに同期したスタート信号(SI)が受光部7の駆動回路に出力され、そのタイミングにより受光部7から光電変換されたアナログ信号が出力される。
図5(b)は、受光部7の出力信号を増幅した後のアナログ信号の波形を示しており、原稿1のイメージ(画像)情報、基準参照部5a、5bを通過して筐体4の突出部4aで反射する直接光から得られる参照情報、および原稿1と基準参照部5a、5bとの間で得られる情報を示している。
補正回路92による補正は、あらかじめ基準信号データを記憶したRAM93から基準信号を読み出し、A/D変換されたイメージ情報に相当するデジタル信号を演算加工することにより行う。
例えば、RAM93には予め光源のむらや各受光部のばらつきデータを収納しており、読み取り対象の原稿が白の場合は、0<各画素(受光部)<1の値をリアルデータに対して乗算して補正する。
また、読み取り対象の原稿が黒の場合や光源消灯時のばらつきも補正する場合には減算して補正する。
実働時には、通常、A/D変換もしくは補正された読み取り信号は、そのままREAL出力信号として読み取りシステム(図示なし)に送られ、画像再生もしくは画像識別が行われる。
その補正データあるいは基準信号データは、受光部7やロッドレンズアレイ3における各素子間のばらつきを補正するためであるから、CIS側に搭載される反射光源2を使用することにより、従来における補正板や参照用の白色基準原稿を用いて補正データを作成してもよい。
また、図5に示すように、信号処理部9は参照信号処理部100を有している。
照信号処理部100は、RAM93に収納されたラインデータをさらに信号処理する信号処理回路95を有しており、信号処理回路95は、RAM93からRAM97(RAMa、RAMb、RAMcで構成)に収納されたラインデータと基準参照部5a、5bに対応する受光部7の光電変換出力の参照情報とを照合や比較などの演算加工をして画像出力信号(SIG)として出力する。
また、参照信号処理部100は、信号処理回路95の出力信号を可変増幅するデジタル可変増幅器96を有している。
基準参照部5a、5bは、図1に示す「原稿1の搬送領域の両外側(即ち、搬送される原稿1が無い領域)」において、図2に示すように光透過体5の表面に形成されている。
原稿1が反射原稿である場合は透かし領域が無いので、透過光源6から出射した光は反射原稿においてほとんど反射され、受光部7には入射しないため、ここでは原稿1が透過原稿である場合について説明する。
透過光源6から出射した光は、原稿1の透過領域を通過した後に、受光部7に入射する一方、原稿1の幅が狭いときには、原稿1の外側を通過して光透過体5から受光部7に直接入射する光もある。
本実施の形態では、受光部7の分解能を400dpi(配列ピッチ0.0635mm)とし、画素数1536ビット(素子)の場合について説明する。
出力波形の出力値は、A/D変換された補正後の出力を8ビット分解能(256段階/digit)で表示し、数値が高いほど光電変換出力は高いものとする。
図6では、CISの主走査方向の全読み取り幅に対して、まず、透過光が光透過体5の端部に設置した基準参照部5aに対応する受光部7の領域(画素位置1〜64付近)に入射した光電変換出力波形を表現している。
次に、順次、原稿1が無い領域を読み取り、原稿1がある領域を読み取り(即ち、原稿のイメージ情報を読み取り)、他端側の原稿1が無い領域を読み取り、最後に光透過体5の他端に設置した参照基準部5bに対応する受光部7(画素位置1473〜1536付近)の領域に入射した光電変換出力波形を表現している。
各ラインで読み込んだ基準参照部5aおよび5bに対応する画素位置の情報は、それぞれ図5に示したRAM97のRAMaおよびRAMbに記憶される。
また、光透過体5上の搬送領域を搬送される原稿1の読取データ(イメージ情報)は、RAMcに記憶される。
本実施の形態では、この基準参照部5a、5bからの参照信号を用いて原稿の読み取り信号を制御し、参照信号の出力が所定範囲の上限側に漸近する場合には図5に示すデジタル可変増幅器96の増幅率を漸減し、下限側に漸近する場合にはデジタル可変増幅器96の増幅率を漸増させるように制御する。
このように形成した基準参照部5a、5bに光が入射すると、直接光の一部は散乱反射するため光透過率を低下させることができ、これによりCIS側の出力波形は飽和状態にならないようにすることができる。
即ち、原稿1の光透過率が高い場合には、表面粗化による光の散乱を多くして基準参照部5a、5bの光透過率を低下させ、原稿1の光透過率が低い場合には、表面粗化による光の散乱を低下させて基準参照部5a、5bの光透過率を上げることが可能となる。
つまり、基準参照部5a、5bを設けることによって、反射体である突起部4aに入射する光の強さは、原稿1の平均的な光透過率に応じて調整可能である。
一方、ソフト的には、基準参照部5a、5bは、読み取る原稿1に対して原稿1が無い領域の出力値が飽和値である場合には、原稿読み取り領域の出力を飽和値以下の適切なダイナミックレンジ幅で読み取る。
即ち、光の照射量の比較的少ない透過光源6である場合には、原稿1が無い領域の出力値は小さいので、原稿読み取り領域の出力を後段のデジタル可変増幅器96で増幅しダイナミックレンジ幅を広げる参照情報を提供する。
即ち、基準参照部5a、5bは表面粗化されているものの、原稿1が無い領域同様に、原稿1が通過しないので、その光透過率から原稿1が無い領域の出力値を推定する参照情報を提供するためのものでもある。
即ち筐体4の突出部4aの反射面を印刷手段で黒色とすることにより最小反射量の調整が可能である。
また、本実施の形態では筐体4と突出部4aは一体化されている場合に説明したが、突出部4aに対応する位置に専用の反射板を取り付けて光量調整しても良い。
また、原稿読取領域においては受光部7に直接光を入射させず散乱光によるイメージ情報を入射させるので、高分解能の画像情報を得ることも可能となる。
また、原稿の搬送領域の外側において、原稿を透過しない直接光を反射させ、その反射光をレンズ体の端部に入射させ、これを参照信号に用いることにより光量の制御を行うと共に、透過光源は原稿の照射部に対して斜め方向から照射するため、散乱光により原稿のイメージ情報を読み取ることから、不要な直接光の入射がなくなり高精細にイメージ情報を読み取ることが可能となる。
従って、受光部7から出力する原稿のイメージ情報波形が飽和するのを防止できる。
また、本実施の形態では、原稿1に対して透過光源6と反対側に配置され、原稿1に光を照射する反射光源2を更に備え、原稿1で反射する反射光源2からの光をレンズ体3で収束させる。
従って、原稿が透過原稿の場合は、環境温度変化や経年変化などに起因して透過光源の輝度が変動しても、原稿の高精度なイメージ情報を安定して読み取れると共に、原稿が反射原稿の場合でも、原稿のイメージ情報を読み取ることができる。
上述した実施の形態1では、反射光源2は蛍光ランプや冷陰極管であったが、このような反射光源2に代えて、図7に示すような断面が円形の棒状光源を用いてもよい。
図7に示すように、本実施の形態における光源は、光学波長の異なる複数のLED素子(例えば、赤色LED素子、緑色LED素子および青色LED素子)が組み込まれた光源ユニット(LEDボード)21と導光体(光カイドとも称す)22で構成される。なお、光源ユニット21は導光体22の両端に設けてもよい。
図8は、実施の形態2による原稿読取装置に用いられる反射型イメージセンサ部分の構成を示す平面図である。
また、本実施の形態における透過光源(図3および図4の透過光源6に相当する)も、図7に示した光源と同様の構成となっている。
なお、光源ユニット21に組み込まれる光学波長の異なる複数のLED素子は、R(赤色)、G(緑色)、B(青色)の3色のLED素子にかぎ限られるものではなく、2種類(例えば、緑色と赤外線など2色)のLED素子や4種類(例えば、R、G、B、IR)のLED素子であってもよい。
本実施の形態による画像読取装置は、実施の形態1における透過光源あるいは反射光源に代えて、光学波長の異なる複数の複数のLED素子(例えば、R、G、B3色のLED素子)が組み込まれた光源ユニット21と原稿1の幅方向に延びる導光体22で構成された光源を用いることを特徴とする。
従って、導光体22は、その外表面から光学波長の異なる複数のLED光を原稿に向かって放射するので、透過原稿のカラー画像の読み取りが可能となり、更に精度の高い原稿読取装置を得ることができる。
これにより、原稿1が透過原稿である場合には透過光源を点灯し、原稿1が反射原稿である場合には反射光源を点灯させることが可能となるので、原稿が透過原稿あるいは反射原稿のいずれの場合にも原稿1のイメージを得ることができる。
特に、反射光源が、透過光源と同様に、光学波長の異なる複数のLED素子(例えば、RGB3色のLED素子)が組み込まれた光源ユニット21と、この光源ユニット21から出射する光学波長の異なる複数の光を原稿1の照射面に導く導光体22で構成されている場合は、反射原稿のカラー画像の読み取りが可能となる。
3 ロッドレンズアレイ(レンズ体)
4 筐体(フレーム) 4a 突起部(反射体)
5 光透過体 6 透過光源
7 受光部 8 センサ基板
9 信号処理部 21 光源ユニット
22 導光体
Claims (8)
- 原稿の幅方向の外側領域を含めて、前記原稿に対して斜め方向から光を照射する透過光源と、前記原稿の幅よりも外側に延ばした端部を有し、前記原稿を透過した光を収束するレンズ体と、該レンズ体を通過した光を検出する受光部と、該受光部が検出する前記原稿の画像信号を処理して出力する信号処理部と、前記レンズ体および前記受光部を支持するフレームとを備えた原稿読取装置において、
前記フレームに支持され、前記透過光源から前記原稿の外側領域に照射された光を反射して前記レンズ体の端部に入射させる反射体を備え、
前記信号処理部は、前記受光部が検出する前記反射体からの反射光に基づいて、前記原稿の画像信号出力を調整可能としたことを特徴とする原稿読取装置。 - 前記反射体に入射する光の強さは、前記原稿の光透過率に応じて調整可能であることを特徴とする請求項1に記載の原稿読取装置。
- 前記反射体は、前記レンズ体の端部を挟むように、その両側に配置されていることを特徴とする請求項1または2記載の原稿読取装置。
- 前記反射体は、前記レンズ体の両端部に対応して配置されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の原稿読取装置。
- 前記透過光源は、光学波長の異なる複数のLED素子が組み込まれた光源ユニットと、該光源ユニットから出射する光学波長の異なる複数の光を前記原稿の照射面に導く導光体とで構成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の原稿読取装置。
- 前記原稿は、透かし部を有する紙幣であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の原稿読取装置。
- 前記原稿に対して前記透過光源と反対側に配置され、前記原稿に光を照射する反射光源を備え、前記原稿で反射する反射光源からの光を前記レンズ体で収束させることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の原稿読取装置。
- 前記反射光源は、光学波長の異なる複数のLED素子が組み込まれた光源ユニットと、該光源ユニットから出射する光学波長の異なる複数の光を前記原稿の照射面に導く導光体とで構成されていることを特徴とする請求項7に記載の原稿読取装置。
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Cited By (1)
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CN108429869A (zh) * | 2018-03-22 | 2018-08-21 | 威海华菱光电股份有限公司 | 图像读取装置 |
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