JP4480739B2 - 画像読取装置 - Google Patents

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Description

この発明は、例えば、複写機や金融端末装置などに適用され、画像の読み取りや画像識別を行う画像読取装置に関するものである。
例えば、以下の特許文献1には、透過原稿などの画像情報を読み取る画像読取装置が開示されている。
即ち、原稿を押圧する透明板2A、透明原稿0a用の透過光源4A及び反射原稿0b用の反射板16などで構成された上部移動ユニット3Aを用いて、透過原稿の読み取りを行う画像読取装置が開示されている。
しかし、特許文献1に開示されている画像読取装置では、透過原稿を読み取ることができるが、原稿の焦点位置のずれが発生したときに、その焦点位置のずれを解消する技術に関しては詳述していない。
また、以下の特許文献2には、原稿台14の周縁部に高反射率均一反射面を有する反射原稿用白基準28が設けられ、フィルムの読み取り時には透過原稿ユニット37の面光源部56の照射光をフィルムホルダ68,84,86の白基準窓72,91,93を通して、リニアセンサ20に入射させるようにしている画像読取装置が開示されている。
特許文献2に開示されている画像読取装置では、透過原稿ユニット37のフィルムのフォルダに設置している白基準窓から原稿台14に直接照射するものであるが、原稿が透過原稿(フィルム)であるのか、反射原稿であるのかを判別するものであり、透過原稿に対する画像の読み取り品質を改善することに関しては記載されていない。
さらに、以下の特許文献3には、ガイドローラ30に画像ボケ検出用マークmが形成されている画像読取装置が開示されている。
しかし、特許文献3に開示されている画像読取装置では、搬送中の原稿Sが通過するガイド領域31の両外側の領域32,33の各々に、その周方向に全周に渡って伸びる複数の平行線からなる画像ボケ検出用マークmが形成されているが、このマークは回転するガイドローラ31上に設けられているため、ガイドローラ30のぶれなどの影響で、高精度のMTF値を導出することは困難である。
特開平6−37972号公報(第2図) 特開2002−366942号公報(段落[0038]) 特開2005−347784号公報(第3図)
従来の画像読取装置は以上のように構成されているので、原稿の焦点位置のずれが発生したときに、その焦点位置のずれを解消することができず、画像の読み取り品質が劣化することがあるなどの課題があった。
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、原稿の焦点位置のずれが発生しても、その焦点位置のずれを解消して、画像の読み取り品質を高めることができる画像読取装置を得ることを目的とする。
この発明に係る画像読取装置は、反射型光源手段又は透過型光源手段から照射された光を透過する部材で構成されている光透過体と、反射型光源手段から原稿の搬送領域の外側に照射された光を反射させるために、光透過体における原稿の搬送領域の外側の一方の端部に対して、白色のパターンと黒色のパターンが交互にストライプ状に形成されている第1の参照基準部と、透過型光源手段から原稿の搬送領域の外側に照射された光を透過させるために、光透過体における原稿の搬送領域の外側の他方の端部に対して、黒色のストライプパターンが形成されている第2の参照基準部と、透過型光源手段が消灯されて、反射型光源手段が点灯される場合、反射型光源手段から照射されて、搬送領域を搬送される原稿及び第1の参照基準部に反射された光を収束し、反射型光源手段が消灯されて、透過型光源手段が点灯される場合、透過型光源手段から照射されて、搬送領域を搬送される原稿及び第2の参照基準部を透過した光を収束する光収束手段と、光収束手段により収束された光を電気信号に変換する受光手段とを設け、信号処理手段が受光手段により変換された電気信号のうち、原稿に対応する電気信号を画像信号に変換して出力するとともに、第1の参照基準部又は第2の参照基準部に対応する電気信号における個々の画素のMTF値を演算し、個々の画素のMTF値の中で最大のMTF値に応じた補正信号を出力するようにしたものである。
この発明によれば、反射型光源手段又は透過型光源手段から照射された光を透過する部材で構成されている光透過体と、反射型光源手段から原稿の搬送領域の外側に照射された光を反射させるために、光透過体における原稿の搬送領域の外側の一方の端部に対して、白色のパターンと黒色のパターンが交互にストライプ状に形成されている第1の参照基準部と、透過型光源手段から原稿の搬送領域の外側に照射された光を透過させるために、光透過体における原稿の搬送領域の外側の他方の端部に対して、黒色のストライプパターンが形成されている第2の参照基準部と、透過型光源手段が消灯されて、反射型光源手段が点灯される場合、反射型光源手段から照射されて、搬送領域を搬送される原稿及び第1の参照基準部に反射された光を収束し、反射型光源手段が消灯されて、透過型光源手段が点灯される場合、透過型光源手段から照射されて、搬送領域を搬送される原稿及び第2の参照基準部を透過した光を収束する光収束手段と、光収束手段により収束された光を電気信号に変換する受光手段とを設け、信号処理手段が受光手段により変換された電気信号のうち、原稿に対応する電気信号を画像信号に変換して出力するとともに、第1の参照基準部又は第2の参照基準部に対応する電気信号における個々の画素のMTF値を演算し、個々の画素のMTF値の中で最大のMTF値に応じた補正信号を出力するように構成したので、原稿の焦点位置のずれが発生しても、その焦点位置のずれを解消して、画像の読み取り品質を高めることができる効果がある。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1による画像読取装置を示す断面構成図であり、図において、原稿1は透かしや透過領域(透かし部)を有する原稿であり、例えば、紙幣や有価証券や小切手などが該当する。
透過型光源部2は密着イメージセンサ(以下、「CIS」と称する)の本体の外部に原稿1を挟むように設けられており、例えば、主走査方向(紙面に垂直な方向)に円柱状や棒状の蛍光ランプ又は冷陰極等によって構成されている光源3を備えている。ただし、光源3は蛍光ランプや冷陰極に限るものではなく、円柱状や棒状の光の導光体と、その導光体の端部にLED等の光源とが配置されたものであってもよい。
なお、透過型光源部2は透過型光源手段を構成している。
光透過体4は光の反射率が交互に異なるパターンが連続形成、即ち、白色のパターンと黒色のパターンが交互にストライプ状に形成されている参照基準部8が原稿の搬送領域の外側端部に配置されており、透過型光源部2から照射された光をCIS側に入射させるため、光が透過するガラス材料や透明樹脂などから構成されている。
光源駆動用基板5は透過型光源部2の光源3を駆動するために設けられている基板である。
コネクタ6は電源の供給を受けるインタフェースである。
筐体7は透過型光源部2を保持するものであり、光源3、光透過体4及び光源駆動用基板5を収納している。
参照基準部8は光透過体4における原稿1の搬送領域の外側端部に配置されており(図3及び図5を参照)、光の反射率が交互に異なるストライプのパターンが連続的に形成されている。ただし、参照基準部8は原稿1の搬送領域の外側端部のうち、一方の外側端部だけに配置してもよいし、両方の外側端部に配置してもよい。
なお、透過型光源部2の光源3は、原稿1の搬送領域の他に、参照基準部8に対しても光を照射するようにしているが、参照基準部8と原稿1の読み取り位置を除いて、光透過体4の周辺については、黒色などの遮光を施して、不要光の出射を防止するようにしてもよい。
取付部材9は例えば金融端末装置などの読取システム(図示せず)の本体に、透過型光源部2を固定する部材である。
反射型光源部10はCIS側に設けられており、例えば、主走査方向に円柱状や棒状の蛍光ランプ又は冷陰極等によって構成されている。
図1の例では、反射型光源部10が2つ設けられており、反射型光源部10の構成は、光源3と同一構成であってもよい。
なお、反射型光源部10は反射型光源手段を構成している。
ガラス板11は筐体17の上部に設置され、透過型光源部2又は反射型光源部10から照射された光を透過させる。
ロッドレンズアレイ12は透過型光源部2から照射されて、搬送領域を搬送される原稿1及び参照基準部8を透過した光、あるいは、反射型光源部10から照射されて、搬送領域を搬送される原稿1及び参照基準部8に反射された光を収束する。なお、ロッドレンズアレイ12は光収束手段を構成している。
受光部13は光電変換部や、その光電変換部の駆動回路などが組み込まれているセンサICであり、ロッドレンズアレイ12により収束された透過光や反射光を受光して、その透過光や反射光を電気信号に変換する処理を実施する。なお、受光部13は受光手段を構成している。
センサ基板14は受光部13を複数個搭載している基板である。
信号処理部(ASIC)15は受光部13により変換された電気信号であるアナログ信号をA/D変換してデジタル信号に変換するA/D変換器や、そのA/D変換器から出力されたデジタル信号における各画素(ビット)の信号出力をシェーディング補正や全ビット補正を行う補正回路などが組み込まれており、受光部13により変換された電気信号のうち、原稿1に対応する電気信号を画像信号に変換して出力するとともに、参照基準部8に対応する電気信号における個々の画素のMTF値を演算し、個々の画素のMTF値の中で最大のMTF値に応じた補正信号を出力する処理を実施する。
また、信号処理部15はCISを駆動するためのスタート信号(SI)やクロック信号(CLK)を供給するとともに、電源などの入力信号や透過型光源部2の駆動時に、透過型光源部2のコネクタ6に電源を供給して、画像読取装置により読み取られた原稿1の内容(イメージ情報)を示す画像信号を外部に出力する。
なお、信号処理部15は信号処理手段を構成している。
コネクタ16は原稿1の内容(イメージ情報)を示す画像信号を外部に出力するインタフェースである。
筐体17はCISの筐体であり、反射型光源部10、ロッドレンズアレイ12及びセンサ基板14を収納している。
取付部材18は例えば金融端末装置などの読取システム(図示せず)の本体に、CISを固定する部材である。
図1の画像読取装置では、透過型光源部2、ロッドレンズアレイ12及び受光部13が透過型イメージセンサを構成し、反射型光源部10、ロッドレンズアレイ12及び受光部13が反射型イメージセンサを構成している。
透過型イメージセンサ及び反射型イメージセンサは、ロッドレンズアレイ12及び受光部13を共用しており、原稿1が光透過体4とガラス板11の間を搬送されるように構成している。
即ち、透過型光源部2と反射型イメージセンサであるCISを組合せて、全体として、イメージセンサを構成している。
図2はこの発明の実施の形態1による画像読取装置を示す外観斜視図であり、図3はこの発明の実施の形態1による画像読取装置における透過型光源部2の外観斜視図である。
図3の例では、参照基準部8は、主走査方向の両端部に設置している。
この実施の形態1では、CISの内部に搭載している反射型光源部10を使用して、原稿1のイメージ情報(画像)を読み取る場合には、反射型光源部10を点灯させて、原稿1に対して斜め方向から光を照射する。
これにより、原稿1に反射された散乱光である反射光は、ロッドレンズアレイ12によって収束されたのち、受光部13によって受光されて、電気信号に変換される。
一方、CIS側の外部に設置している透過型光源部2の光源3を使用して、原稿1のイメージ情報(原稿1の透かし部分や透過領域)を読み取る場合には、光源3を点灯させて、原稿1に光を照射する。
これにより、原稿1を透過した透過光は、ロッドレンズアレイ12によって収束されたのち、受光部13によって受光されて、電気信号に変換される。
この場合には、光源3の照射光は、原稿1に対して直角方向に照射されるので、原稿1を透過した直接光が、ロッドレンズアレイ12を介して受光部13に受光されて、電気信号に変換される。
図4はこの発明の実施の形態1による画像読取装置を示す全体構成図である。
図4では、信号処理部15、ロッドレンズアレイ12、受光部13(駆動回路等を含む)などのCIS側構成と透過型光源部2を合わせたブロック構成と、受光部13の出力信号を増幅した後のアナログ信号(SO)の波形を示している。
信号処理部15からクロック信号(CLK)と、そのクロック信号(CLK)と同期しているスタート信号(SI)が受光部13に出力され、そのタイミングによって受光部13からアナログ信号が出力される。
図4の波形図は、受光部13の出力信号を増幅した後のアナログ信号を示しており、具体的には、原稿1のイメージ情報と、参照基準部8の参照情報と、原稿1と参照基準部8間の情報とを示している。
アナログ信号(SO)は、信号処理部15のA/D変換器によってデジタル信号に変換され、補正回路によってサンプル・ホールドを含むシェーディング補正又は全ビット補正などが行われる。
補正回路による補正は、あらかじめ基準信号データを記憶しているRAMから基準信号を読み出し、A/D変換されたイメージ情報に相当するデジタル信号を演算加工することにより行う。
この場合において、透過型光源部2を使用する場合には、透過型光源部2の光源3を点灯し、反射型光源部10を消灯することにより、原稿1の無い状態又は適度の透明原稿を透過した透過光を受光部13で受光して光電変換し、光電変換データである電気信号をRAMの基準信号データとして、実働時の補正データに適用することができる。
実働時には、通常、A/D変換もしくは補正された読み取り信号が、そのままREAL出力信号として読取システムに送られ、画像再生もしくは画像識別が行われる。
また、このような一連の動作は、信号処理部15におけるCPUの制御によって行われる。
その補正データないし基準信号データは、受光部13やロッドレンズアレイ12における各素子間のばらつきを補正するためであるから、CIS側に搭載される反射型光源部10を使用することにより、従来の画像読取装置における補正板や参照用の白色基準原稿を用いて補正データを作成してもよい。
また、図4においては、補正されたラインデータを画像信号(SIG)として出力するとともに、参照基準部8に対応する受光部13の光電変換出力の参照情報を演算・処理してMTF補正信号を出力するMTF測定部20が付加されている。
MTF測定部20の具体的な処理内容は後述する。
次に、参照基準部8について説明する。
参照基準部8は、原稿1の搬送領域の両外側に位置するように、光透過体4の表面に形成されている(図3を参照)。
原稿1が反射原稿である場合(透かし部分や透過領域が無い場合)には、透過型光源部2から照射された光は、反射原稿においてほとんど反射され、受光部13にはほとんど入射されない。
一方、原稿1が透過原稿である場合(透かし部分などがある場合)には、透過型光源部2から照射された光は、原稿1の透かし部分を透過した後、受光部13に入射される。
このとき、原稿1の搬送方向と垂直方向における幅は、通常、透過型光源部2の照射領域よりも狭いため、原稿1を透過せずに受光部13に直接入射される光もある。
図5は参照基準部8が両端部に設置されている光透過体4を示す平面図である。
参照基準部8は、原稿の搬送方向に細長のストライプ状のパターンであり、光学濃度が1.6OD以上の黒色パターンと、光学濃度が0.09以下であって、黒色パターンと同形状の白色パターンとが、交互に1mm当り8LP(8ラインペア)のピッチで4〜8mmの幅に亘って、印画紙上に配置されている。
この参照基準部8は、細長パターンの中央がライン読み取り位置に対応するように光透過体4に貼り付けられている。
したがって、透過型光源部2の光源3から照射された光は、参照基準部8に入射されるが、印画紙の裏面で反射もしくは吸収され、ロッドレンズアレイ12には到達しない。このため、読み取り位置に対応する原稿1のイメージ情報のみがロッドレンズアレイ12で収束される。
図6はCIS側のセンサ基板14に搭載された受光部13を示す平面図である。
受光部13は、CMOS半導体で構成されており、直線的に配置された多数のセルを有し、このセル部分で検出された光が光電変換される。
セルもライン読み取り位置に対応するように設置されており、セルは、400dpi(配列ピッチ0.0635mm)で形成され、端部領域のセルが基準参照部8に対向している。
図7は透過型光源部2の照射を停止させて、反射型光源部10の照射を行ったとき、参照基準部8の反射光を受光した場合のアナログ信号(SO)の出力の一例を示す説明図である。
各セルと参照基準部8の各ストライプパターンとが対向している場合には、黒色パターンから反射してきたセルの出力はVminであり、白色パターンから反射してきたセルの出力はVmaxとなる。
しかし、厳密には、ストライプパターンと対向するセルとを1:1の高精度で対応させて位置決めすることは、高精度の位置機構を必要とするので現実的ではない。
したがって、積極的にストライプパターンのピッチとセルのピッチを僅か異なったピッチにすることにより、連続して読み取ったモアレによる干渉パターン出力の一番大きい出力(モアレMAX)が、そのセルとストライプパターンとがほぼ完全に対向したものと見なすことができる。
例えば、0.0635mmピッチで設定したセルと、0.125mmピッチで設定され、単一色の幅が0.0625mmであるストライプパターンとでは、1セル毎に、0.001mmパターンとのずれが発生する代わりに、いずれかのセル部分で、最大0.01mmのずれ以下で、正確に一致する部分が生じる。
図8はストライプパターンを読み取ったアナログ信号(SO)の波形を示す説明図であり、約62ピクセル(画素)毎に、周期的に発生するモアレ出力のピークが発生することが解かる。
図9は反射型光源部10を点灯させて、原稿1を読み取った場合における光電変換後にデジタル変換した出力波形を示す波形図である。
この実施の形態1では、A/D変換された受光部13の分解能が400dpi(配列ピッチ0.0635mm)、画素数が1536ビット(素子)であるとして説明する。
出力波形の出力値は、補正後の出力を8ビット分解能(256段階 digit)で表示し、数値が高い程、光電変換出力が高いものとする。
図9では、CISの主走査方向の全読み取り幅に対して、反射光が一端に設置されている参照基準部8に対応する受光部13(画素位置1〜64付近)の領域に入射した光電変換出力波形を表現している。
また、原稿1が無い領域(図9では、遮光領域)、原稿1がある領域、他端側の原稿1が無い領域を順次読み取り、最後に他端に設置されている参照基準部8に対応する受光部13(画素位置1473〜1536付近)を読み取った出力波形を表現している。1ライン読み取った後は、ブランキング期間を設け、次のラインを読み取るようにしている。
図10は信号処理部15におけるMTF測定部20の内部構成を示すブロック図である。
信号処理部15の補正回路から出力された信号のうち、参照基準部8に相当する画素(セル)1〜64付近の出力情報はMTF測定部20のRAM(1)に格納され、画素1473〜1536付近の出力情報はMTF測定部20のRAM(2)に格納され、画素65〜1472付近の出力情報はMTF測定部20のRAM(3)に格納される。
なお、RAM(3)に格納される画素65〜1472付近の出力情報は、画像信号としてそのまま出力される。
加減算部21は、RAM(1)に出力情報が格納されている画素1〜64毎に、その出力情報の最大値(Vmax)と最小値(Vmin)の差分値(Vmax−Vmin)と、その出力情報の最大値(Vmax)と最小値(Vmin)の加算値(Vmax+Vmin)とを下記の式(1)に代入して、その差分値と加算値の比であるMTF(Modulation Transfer Function)値を計算する。
MTFn
=[(Vmax−Vmin)/(Vmax+Vmin)]×100(%) (1)
最大値判定部23は、加減算部21が画素1〜64毎にMTF値を計算すると、画素1〜64のMTF値の中で、最大のMTF値を選択する。
例えば、加減算部21により計算された画素1〜64のMTF値が図11(a)である場合、ビット番号62の画素のMTF値(=35)が最も大きいので、MTF値(=35)を選択する。
また、加減算部22は、RAM(2)に出力情報が格納されている画素1473〜1536毎に、その出力情報の最大値(Vmax)と最小値(Vmin)の差分値(Vmax−Vmin)と、その出力情報の最大値(Vmax)と最小値(Vmin)の加算値(Vmax+Vmin)とを上記の式(1)に代入して、その差分値と加算値の比であるMTF値を計算する。
最大値判定部24は、加減算部22が画素1473〜1536毎にMTF値を計算すると、画素1473〜1536のMTF値の中で、最大のMTF値を選択する。
例えば、加減算部22により計算された画素1473〜1536のMTF値が図11(b)である場合、ビット番号1475の画素のMTF値(=30)が最も大きいので、MTF値(=30)を選択する。
MTFレベル判定部25は、最大値判定部23が最大のMTF値(=35)を選択し、最大値判定部24が最大のMTF値(=30)を選択すると、MTFのレベル判定結果として、大きい方のMTF値(=35)を選択する。
あるいは、MTFのレベル判定結果として、MTF値(=35)とMTF値(=30)の平均値(=32.5)を選択する。
MTFレベル判定部25は、詳細は後述するが、図14に示すような対応表を保持しており、その対応表からMTFのレベル判定結果に対応するMTF補正信号を出力する。
例えば、MTFのレベル判定結果として、MTF値(=15)が選択された場合、“0111”のMTF補正信号が出力され、MTFのレベル判定結果として、MTF値(=23)が選択された場合、“1011”のMTF補正信号が出力される。
この例では、MTF補正信号が4ビットで出力されるが、“0000”のMTF補正信号は、双方のMTF値が小さく、画像ぼけが大きいことを示している。
“1111”のMTF補正信号は、双方のMTF値が大きく、画像ぼけがほとんど無いことを示している。
この実施の形態1では、参照基準部8を原稿の搬送領域の両方の外側端部に配置しているものを示したが、光透過体4において、原稿の搬送領域の一方の外側端部に参照基準部8を配置するようにしてもよい。
この場合、図4及び図10において、RAM(1)又はRAM(2)のいずれか一方は不要となる。
図12は読取システムにCISと透過型光源部2が搭載され、透過型光源部2を上下に可動させるようにしている画像読取装置を示す断面構成図である。
図12において、Lは原稿1の焦点位置と受光部13との共役長であり、C/Lは焦点位置である。
δLは焦点位置C/Lからの焦点(F0)のずれ量である。
図12の例では、透過型光源部2が、システム固定台31に固定されているCISと原稿1を搬送させる隙間を介して設置されており、システムの天板32に取り付けられているデジタル伸縮部(焦点位置調整手段)33が延び縮みを行うことで、透過型光源部2が上下可動するようにしている。
この上下可動は、MTF補正信号に応じてデジタル伸縮部33の伸び縮み量が変化することに伴って実現する。
図12では、透過型光源部2を稼働させるようにして、原稿1が搬送される隙間を調整するものを示しているが、プーリ35に載置されている原稿1の厚みを制御する原稿ガイド34を連動させるようにしてもよい。
ここで、MTFについて説明する。
図13はCISで設定された原稿1側の焦点位置C/Lに対して、光軸方向に焦点が±δLだけずれた場合のMTF特性を示す説明図である。
図13の例では、対向している光透過体4とガラス板11とのほぼ中央位置(C/L)に焦点(F0)がある場合、中央位置から光軸方向にストライプパターンの設定位置が変化するにつれて、ほぼ対照的にMTFが低下している。
また、参考に表示している4LPのストライプパターンと比べて、8LPのストライプパターンの方が高精細であるため、大きくMTFが低下する。
図12の例では、CISの反射型光源部10から照射されて、8LPのストライプパターンで反射した散乱光は、ロッドレンズアレイ12で収束されて、受光部13に入射されることにより、光電変換されて信号処理部15でMTF値が計算され、図13に示すポイントA点に相当するMTF値が決まる。
図14はMTF値、補正信号、位置情報及び可動範囲の対応関係を示す説明図である。
ストライプパターンを読み込んだ位置に対する焦点位置からの距離をMTF値から知ることができる。
この場合、8LPのストライプパターンで得たMTF値は、+δL側にずれたMTF値であるため、デジタル伸縮部33をCIS側に可動させることで、焦点位置が判明すると同時に、デジタル伸縮部33の上下可動により原稿1の搬送高さ位置を調節することができる。
この実施の形態1では、この動作は、1ライン読み取り毎の補正信号で説明したが、原稿1の種類や原稿1の搬送枚数単位毎のステップ的な調整では、図10に示すシステムラッチ信号の指示により読み出すようにしてもよい。また、定期的な焦点位置の精度確認のためのチェック用に用いてもよい。
図14の例では、透過型光源部2に設置された光透過体4が、共役長の焦点(F0)に対して、基準位置が0.75mmだけ離れた位置にあり、原稿1の厚みによる搬送経路高さの調整や原稿面の表裏が定まらない透過原稿の最適高さを調整するようにしている。
即ち、イメージ情報の光軸方向の位置が焦点位置と合致するように、透過型光源部2を下降させて搬送隙間を制御するようにしている。
なお、この実施の形態1では、透過原稿の読み取りを考慮して、透過型光源部2の光透過体4に参照基準部8を設け、透過型光源部2を可動させるものについて示したが、通常の反射原稿などの読み取りだけの用途に限定する場合には、反射型イメージセンサのみを用いて、光透過体4を単なる反射板として使用し、この反射板を原稿ガイド34と連動させるようにする。もしくは、一体化させて光軸方向に上下可動させるようにしてもよい。
以上で明らかなように、この実施の形態1によれば、光の反射率が交互に異なるパターンが連続形成されている参照基準部8が原稿1の搬送領域の外側端部に配置されている光透過体4と、透過型光源部2から照射されて、搬送領域を搬送される原稿1及び参照基準部8を透過した光、あるいは、反射型光源部10から照射されて、搬送領域を搬送される原稿1及び参照基準部8に反射された光を収束するロッドレンズアレイ12と、ロッドレンズアレイ12により収束された透過光や反射光を受光して、その透過光や反射光を電気信号に変換する受光部13とを設け、信号処理部15が受光部13により変換された電気信号のうち、原稿1に対応する電気信号を画像信号に変換して出力するとともに、参照基準部8に対応する電気信号における個々の画素のMTF値を演算し、個々の画素のMTF値の中で最大のMTF値に応じた補正信号を出力するように構成したので、原稿1の焦点位置のずれが発生しても、その焦点位置のずれを解消して、画像の読み取り品質を高めることができる効果を奏する。
即ち、この実施の形態1によれば、原稿1の厚みによる原稿面の焦点位置のずれに対する調整、特に透過原稿の場合には、原稿1の表側のイメージ情報、原稿1の裏側のイメージ情報に対しての調整を透過型光源部2や原稿ガイド34の上下可動により精度良く行うことができる効果を奏する。
実施の形態2.
上記実施の形態1では、透過型光源部2の光透過体4の両端部に参照基準部8を設け、透過型光源部2を上下可動させるものについて示したが、この実施の形態2では、図16に示すように、光透過体4の一端部に参照基準部8(第1の参照基準部)を設け、光透過体4の他端部に透過光用の参照基準部80(第2の参照基準部)を設けて、原稿ガイド34を可動させるものについて説明する。
図15は読取システムにCISと透過型光源部2が搭載されている実施の形態2の画像読取装置を示す断面構成図である。図15において、図1と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。40は光透過体である。
図16は一端側の端部に8LPのストライプパターンで構成された参照基準部8が形成され、他端側の端部に4LPのストライプパターンで構成された参照基準部80が形成されている光透過体40を示す平面構成図である。
参照基準部80は透過光をCISのロッドレンズアレイ12を介して受光部13に入射させるので、4LPのストライプパターンは、0.125mm幅を0.25mmピッチで蒸着した黒色のパターン(クロム材)を8mm以上の幅に亘って、直接、光透過体40にストライプ状に形成している。
次に動作について説明する。
給紙側のプーリ35から搬送された原稿1は、透過型光源部2と原稿ガイド34を搬送経路として通過し、排紙側のプーリ35に搬送される。
透過型光源部2や原稿ガイド34の可動用に設置されたデジタル伸縮部33が、搬送経路の光軸方向の高さを調整する。
この調整は、信号処理部15から出力されるMTF補正信号に基づいて、透過型光源部2や原稿ガイド34が光軸方向に上下にスライドすることにより行われる。
図17はこの発明の実施の形態2による画像読取装置の信号処理部15におけるMTF測定部20の内部構成を示すブロック図である。
信号処理部15の補正回路から出力された信号のうち、8LPのストライプパターンで構成された参照基準部8に相当する画素(セル)1〜64付近の出力情報はMTF測定部20のRAM(1)に格納され、4LPのストライプパターンで構成された参照基準部80に相当する画素1409〜1536付近の出力情報はMTF測定部20のRAM(2)に格納され、画素65〜1408付近の出力情報はMTF測定部20のRAM(3)に格納される。
なお、RAM(3)に格納される画素65〜1408付近の出力情報は、画像信号としてそのまま出力される。
加減算部21は、RAM(1)に出力情報が格納されている画素1〜64毎に、その出力情報の最大値(Vmax)と最小値(Vmin)の差分値(Vmax−Vmin)と、その出力情報の最大値(Vmax)と最小値(Vmin)の加算値(Vmax+Vmin)とを上記の式(1)に代入して、その差分値と加算値の比であるMTF値を計算する。
最大値判定部23は、加減算部21が画素1〜64毎にMTF値を計算すると、画素1〜64のMTF値の中で、最大のMTF値を選択する。
また、加減算部22は、RAM(2)に出力情報が格納されている画素1409〜1536毎に、その出力情報の最大値(Vmax)と最小値(Vmin)の差分値(Vmax−Vmin)と、その出力情報の最大値(Vmax)と最小値(Vmin)の加算値(Vmax+Vmin)とを上記の式(1)に代入して、その差分値と加算値の比であるMTF値を計算する。
最大値判定部24は、加減算部22が画素1409〜1536毎にMTF値を計算すると、画素1409〜1536のMTF値の中で、最大のMTF値を選択する。
MTFレベル判定部26は、最大値判定部23が最大のMTF値を選択すると、例えば、図14に示すような対応表から当該MTF値に対応する4ビットのMTF補正信号(1)を出力する。
例えば、最大のMTF値が“17”であれば、“1000”のMTF補正信号(1)が出力され、最大のMTF値が“25”であれば、“1100”のMTF補正信号(1)が出力される。
MTFレベル判定部27は、最大値判定部24が最大のMTF値を選択すると、MTFレベル判定部26と同様に、図14に示すような対応表から当該MTF値に対応する4ビットのMTF補正信号(2)を出力する。
なお、透過型光源部2と反射型光源部10は、通常、同時に点灯しないため、透過型光源部2が点灯している間は、システムラッチ信号(LATCH1)をONすることにより、MTF補正信号(1)を以前の状態に保ち、また、システムラッチ信号(LATCH2)をOFFすることにより、MTF補正信号(2)を通過させるようにする。
一方、反射型光源部10が点灯している間は、システムラッチ信号(LATCH2)をONすることにより、MTF補正信号(2)を以前の状態に保ち、また、システムラッチ信号(LATCH1)をOFFすることにより、MTF補正信号(1)を通過させるようにする。
システムラッチ信号は、1ライン毎に更新されるが、イメージ情報に対して、読取システムからの指示により、原稿毎、あるいは、原稿の種類毎に更新する場合には、更新時にOFFし、更新後にONとして、以前の状態を保つようにしてもよい。
図18はCISで設定された原稿1側の焦点位置C/Lに対して、光軸方向に原稿読み取り面が±δLだけずれた場合のMTF特性を示す説明図である。
図18においては、4LPのストライプパターンと比べて、8LPのストライプパターンの方が高精細であるが、4LPのストライプパターンには、透過型光源部2の直接光が入射するため、反射型光源部10の散乱光を入射させたものよりも、MTF値は低下する。
CISの反射型光源部10から照射されて、8LPのストライプパターンで反射した散乱光は、ロッドレンズアレイ12で収束されて、受光部13に入射されることにより、光電変換されて信号処理部15でMTF値が計算され、図18に示すポイントA点に相当するMTF値が決まる。
一方、透過型光源部2から照射されて、4LPのストライプパターンを透過した直接光は、ロッドレンズアレイ12で収束されて、受光部13に入射されることにより、光電変換されて信号処理部15でMTF値が計算され、図18に示すポイントB点に相当するMTF値が決まる。
したがって、反射型光源部10から照射された光で原稿1の+δL側のずれ量の範囲を算出し、透過型光源部2から照射された光で原稿1の+δL側のずれ量の大まかな目安を確認することができる。
以上より、透過原稿のように、反射型光源部10が点灯されない状態であっても、光透過体40の他端に形成された参照基準部80からの参照情報により、透過型光源部2や原稿ガイド34を駆動させることが可能となる。
なお、ガラス板11も、光透過体40の参照基準部80からの透過光や、参照基準部8からの反射光及び原稿1の読み取り位置周辺以外の領域を遮光することで直接光や不要散乱光の入射を防止することができ、高精度の原稿読み取りが可能となる。
ところで、ロッドレンズアレイ12を介した受光部13の受光面と原稿面との焦点距離(Z)である共役長は、CISなどの構造設計値であらかじめ決められているが、反射型光源部10から照射される光は、必ずしも単色ではない。例えば、図19に示すように、反射型光源部10の端部に光学波長の異なる複数色の光源を搭載して、導光体から照射するような光源部もある。
図20は光学波長と共役長の関係を示す説明図である。
図20は光源色が変化することにより、共役長(L)が変化することを示しており、例えば、青色、緑色、赤色光源のような光学波長が接近しているようなイメージセンサでは大きな影響は無いが、紫外線光源や赤外線光源のような可視光領域以外の波長を持つ光源では大きく共役長が変化する。
したがって、原稿の搬送位置を変更することによって、少なくとも原稿面から反射して、ロッドレンズアレイ12に入射されるまでの距離を光源波長に合わせることで、各色毎の読み取り精度が向上する。
実施の形態3.
上記実施の形態1,2では、透過型光源部2と反射型光源部10を搭載しているものについて示したが、この実施の形態3では、例えば、紙幣のように、高速転送される原稿1の両面読み取り用の画像読取装置について説明する。
両面読み取り用の画像読取装置では、CIS(1)のガラス板11の一端部に参照基準部を設け、このガラス板11の他端部に対向するCIS(2)のガラス板11の端部に参照基準部を設けて、原稿ガイド34を可動するようにする。
図21はこの発明の実施の形態3による画像読取装置を示す断面構成図である。即ち、図21は原稿面に対して、CIS(1)とCIS(2)を対向させて設置している画像読取装置を示す断面構成図である。図21において、図1と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
参照基準部81は8LPのストライプパターンであり、CIS(1)とCIS(2)に形成されている。
読取システム側では、互いに対向している個々のCIS(1)(2)から出力されたMTF補正信号に対応する位置情報(図14を参照)にしたがってデジタル伸縮部100(焦点位置調整手段)を稼働させることにより、原稿ガイド34を可動する。
次に動作について説明する。
図22はこの発明の実施の形態3による画像読取装置のCIS(1)(2)の信号処理部15におけるMTF測定部20の内部構成を示すブロック図である。
CIS(1)の信号処理部15の補正回路から出力された信号のうち、参照基準部81に相当する画素(セル)1〜64又は1473〜1536付近の出力情報は、CIS(1)のMTF測定部20のRAM(1)に格納され、画素65〜1472付近の出力情報はCIS(1)のMTF測定部20のRAM(3)に格納される。
なお、RAM(3)に格納される画素65〜1472付近の出力情報は、画像信号としてそのまま出力される。
加減算部21は、RAM(1)に出力情報が格納されている画素1〜64又は1473〜1536毎に、その出力情報の最大値(Vmax)と最小値(Vmin)の差分値(Vmax−Vmin)と、その出力情報の最大値(Vmax)と最小値(Vmin)の加算値(Vmax+Vmin)とを上記の式(1)に代入して、その差分値と加算値の比であるMTF値を計算する。
最大値判定部23は、加減算部21が画素1〜64又は1473〜1536毎にMTF値を計算すると、画素1〜64又は1473〜1536のMTF値の中で、最大のMTF値を選択する。
CIS(2)の信号処理部15の補正回路から出力された信号のうち、参照基準部81に相当する画素(セル)1〜64又は1473〜1536付近の出力情報は、CIS(2)のMTF測定部20のRAM(1)に格納され、画素65〜1472付近の出力情報はCIS(2)のMTF測定部20のRAM(3)に格納される。
なお、RAM(3)に格納される画素65〜1472付近の出力情報は、画像信号としてそのまま出力される。
加減算部22は、RAM(1)に出力情報が格納されている画素1〜64又は1473〜1536毎に、その出力情報の最大値(Vmax)と最小値(Vmin)の差分値(Vmax−Vmin)と、その出力情報の最大値(Vmax)と最小値(Vmin)の加算値(Vmax+Vmin)とを上記の式(1)に代入して、その差分値と加算値の比であるMTF値を計算する。
最大値判定部24は、加減算部22が画素1〜64又は1473〜1536毎にMTF値を計算すると、画素1〜64又は1473〜1536のMTF値の中で、最大のMTF値を選択する。
MTFレベル判定部26は、最大値判定部23が最大のMTF値を選択すると、例えば、図14に示すような対応表から当該MTF値に対応する4ビットのMTF補正信号(1)を出力する。
MTFレベル判定部27は、最大値判定部24が最大のMTF値を選択すると、例えば、図14に示すような対応表から当該MTF値に対応する4ビットのMTF補正信号(2)を出力する。
例えば、CIS(2)のガラス板11は、当初基準位置にあり、あらかじめ決まっている焦点に対して、図14に示す対応表と同様に、0.75mm離れた位置にあるものとする。
このとき、焦点位置が+δL側に0.43mmずれる場合には、MTF値が“24〜26”になるまで、CIS(2)を下降させることにより、焦点位置の確認が可能である。
また、焦点位置が−δL側に0.43mmずれる場合には、MTF値が“24〜26”になるまで、CIS(1)を上昇させることにより、焦点位置の確認が可能である。
焦点位置が決まった場合には、それに対応してCIS(1)とCIS(2)を可動させて、原稿1の搬送経路の隙間を設定してもよいが、この実施の形態3では、紙幣などのように高速転送される原稿においては、CIS(1)、CIS(2)を可動させなくとも、給紙側、排紙側にセットされた原稿ガイド34を同期させることで代替が可能である。
また、プーリの代わりに、給紙側の原稿ガイド34を、隙間を空けて対向設置させて、その隙間の間を紙幣などを高速転送させることにより、代替が可能である。
以上より、この実施の形態3によれば、MTF測定部20からのイメージ情報をCIS(1)の反射型光源部10から照射された光で原稿1の+δL側のずれ量の範囲を算出し、CIS(2)の反射型光源部10から照射された光で原稿1の−δL側のずれ量の範囲を算出し、この結果をMTFレベル判定部26,27からの参照情報として出力することにより、焦点距離が光軸方向で上下に変化する場合であっても、原稿1の搬送位置を各色光源の最適焦点位置に近づけて、光源の色収差などによる問題を解消することが可能である。
なお、実施の形態1〜3では、参照基準部80,81がクロム材によるストライプパターンであるものとしているが、クロム材の代わりに、ガラス板11の表面を表面粗化することにより、ガラス板11に入射される直接光を散乱させて、ロッドレンズアレイ12に入射させる光を制御するようにしてもよい。
また、光透過体4,40、ガラス板11は、ガラス材でなくても、光が透過するものであればよく、例えば、プラスチック材や半透明材を使用しても相応の効果を奏することができる。
また、参照基準部8,80,81がストライプパターンであるものとしているが、ハーフトーンパターンであってもよく、相応の効果を奏することができる。
さらに、ストライプパターンは光透過体4,40やガラス板11の表面でなくともよく、例えば、対向する反対面(裏面)に形成しても、参照基準部8,80,81としての機能を有することができる。
この発明の実施の形態1による画像読取装置を示す断面構成図である。 この発明の実施の形態1による画像読取装置を示す外観斜視図である。 この発明の実施の形態1による画像読取装置における透過型光源部2の外観斜視図である。 この発明の実施の形態1による画像読取装置を示す全体構成図である。 参照基準部8が両端部に設置されている光透過体4を示す平面図である。 CIS側のセンサ基板14に搭載された受光部13を示す平面図である。 透過型光源部2の照射を停止させて、反射型光源部10の照射を行ったとき、参照基準部8の反射光を受光した場合のアナログ信号(SO)の出力の一例を示す説明図である。 ストライプパターンを読み取ったアナログ信号(SO)の波形を示す説明図である。 反射型光源部10を点灯させて、原稿1を読み取った場合における光電変換後にデジタル変換した出力波形を示す波形図である。 この発明の実施の形態1による画像読取装置の信号処理部15におけるMTF測定部20の内部構成を示すブロック図である。 加減算部22,24により計算されたMTF値の一例を示す説明図である。 読取システムにCISと透過型光源部2が搭載され、透過型光源部2を上下に可動させるようにしている画像読取装置を示す断面構成図である。 CISで設定された原稿1側の焦点位置C/Lに対して、光軸方向に焦点が±δLだけずれた場合のMTF特性を示す説明図である。 MTF値、補正信号、位置情報及び可動範囲の対応関係を示す説明図である。 読取システムにCISと透過型光源部2が搭載されている実施の形態2の画像読取装置を示す断面構成図である。図15において、40は光透過体である。 一端側の端部に8LPのストライプパターンで構成された参照基準部8が形成され、他端側の端部に4LPのストライプパターンで構成された参照基準部80が形成されている光透過体40を示す平面構成図である。 この発明の実施の形態2による画像読取装置の信号処理部15におけるMTF測定部20の内部構成を示すブロック図である。 CISで設定された原稿1側の焦点位置C/Lに対して、光軸方向に原稿読み取り面が±δLだけずれた場合のMTF特性を示す説明図である。 透過型光源部2や反射型光源部10に使用される照明装置を示す説明図である。 光学波長と共役長の関係を示す説明図である。 この発明の実施の形態3による画像読取装置を示す断面構成図である。 この発明の実施の形態3による画像読取装置のCIS(1)(2)の信号処理部15におけるMTF測定部20の内部構成を示すブロック図である。
符号の説明
1 原稿、2 透過型光源部(透過型光源手段)、3 光源、4 光透過体、5 光源駆動用基板、6 コネクタ、7 筐体、8 参照基準部、9 取付部材、10 反射型光源部(反射型光源手段)、11 ガラス板、12 ロッドレンズアレイ(光収束手段)、13 受光部(受光手段)、14 センサ基板、15 信号処理部(信号処理手段)、16 コネクタ、17 筐体、18 取付部材、20 MTF測定部、21,22 加減算部、23,24 最大値判定部、25,26,27 MTFレベル判定部、31 システム固定台、32 天板、33 デジタル伸縮部(焦点位置調整手段)、34 原稿ガイド、 35 プーリ、40 光透過体、80,81 参照基準部、100 デジタル伸縮部(焦点位置調整手段)。

Claims (3)

  1. 光を照射する反射型光源手段と、光を照射する透過型光源手段と、上記反射型光源手段又は上記透過型光源手段から照射された光を透過する部材で構成されている光透過体と、上記反射型光源手段から原稿の搬送領域の外側に照射された光を反射させるために、上記光透過体における原稿の搬送領域の外側の一方の端部に対して、白色のパターンと黒色のパターンが交互にストライプ状に形成されている第1の参照基準部と、上記透過型光源手段から原稿の搬送領域の外側に照射された光を透過させるために、上記光透過体における原稿の搬送領域の外側の他方の端部に対して、黒色のストライプパターンが形成されている第2の参照基準部と、上記透過型光源手段が消灯されて、上記反射型光源手段が点灯される場合、上記反射型光源手段から照射されて、上記搬送領域を搬送される原稿及び上記第1の参照基準部に反射された光を収束し、上記反射型光源手段が消灯されて、上記透過型光源手段が点灯される場合、上記透過型光源手段から照射されて、上記搬送領域を搬送される原稿及び上記第2の参照基準部を透過した光を収束する光収束手段と、上記光収束手段により収束された光を電気信号に変換する受光手段と、上記受光手段により変換された電気信号のうち、上記原稿に対応する電気信号を画像信号に変換して出力するとともに、上記第1の参照基準部又は上記第2の参照基準部に対応する電気信号における個々の画素のMTF値を演算し、個々の画素のMTF値の中で最大のMTF値に応じた補正信号を出力する信号処理手段とを備えた画像読取装置。
  2. 信号処理手段から出力された補正信号に応じて、原稿の焦点位置を調整する焦点位置調整手段を設けたことを特徴とする請求項1記載の画像読取装置。
  3. 第1の参照基準部におけるストライプパターンのパターン密度と、第2の参照基準部におけるストライプパターンのパターン密度とが異なることを特徴とする請求項1記載の画像読取装置。
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