JP2008301064A - 回り込みキャンセラ回路 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】基準信号bの振幅および位相と回り込み信号aの振幅および位相とを各々比較して、振幅・位相誤差c、dを出力する振幅・位相比較手段52と、振幅・位相誤差を積分して振幅・位相調整量を出力する第1、第2積分手段53、54と、振幅・位相調整量に基づき回り込み信号aに対して同振幅かつ逆位相のキャンセル信号を生成する振幅・位相調整手段55と、キャンセル信号と回り込み信号aとを混合した出力信号eを生成する混合器56と、第1、第2積分手段53、54に接続されて振幅・位相調整量を記憶する第1、第2メモリ57、58とを備えている。
【選択図】図1
Description
図12は図11内の回り込みキャンセラ回路5の動作を示すタイミングチャートであり、回り込み信号a、基準信号b、振幅・位相誤差c、dおよび出力信号eの各時間変化を示している。また、図13は回り込みキャンセラ回路5を含む送受信機1の全体動作を示すタイミングチャートであり、中心周波数f1によるキャンセル動作200と、中心周波数f1によるデータ送受信201と、中心周波数f2によるキャンセル動作202と、中心周波数f2によるデータ送受信203とを示している。
回り込みキャンセラ回路5は、送受信機1内において、アンテナ4と受信回路6との間に挿入されている。
振幅・位相調整手段55は、振幅・位相調整量に基づき、基準信号bの振幅および位相を調整して、回り込み信号aに対するキャンセル信号を生成する。
したがって、送受信を終了後に、改めて送受信を開始する場合には、送受信で使用した中心周波数f(チャネルCH)をf1(CH1)からf2(CH2)に切替える際にも、前の中心周波数f1を使用したキャンセル動作で求めた積分値情報(振幅・位相調整量)が保持されることがないので、新たな中心周波数f2を使用して改めて回り込みキャンセラ回路5を動作させて、図12のように回り込み信号aをキャンセル動作させていた。
図1はこの発明の実施の形態1に係る回り込みキャンセラ回路5Aを送受信機1Aとともに示す機能ブロック図であり、前述(図11参照)と同様のものについては、前述と同一符号を付して、または符号の後に「A」を付して詳述を省略する。
また、図2は図1内の回り込みキャンセラ回路5の動作を示すタイミングチャート、図3は回り込みキャンセラ回路5Aを含む送受信機1Aの全体動作を示すタイミングチャートであり、それぞれ、前述(図12、図13)と同様のものについては、前述と同一符号が付されている。
第1メモリ57は、第1積分手段53で算出される振幅調整量情報Mを記憶し、第2メモリ58は、第2積分手段54で算出される位相調整量情報Pを記憶する。
図3においては、前述(図13参照)と同様の中心周波数f1によるキャンセル動作(キャンセルトレーニング)200と、中心周波数f1によるデータ送受信201と、環境変化後の中心周波数f1によるキャンセル動作200’と、電源OFF/ON時の中心周波数f1によるデータ送受信201の処理手順が示されている。
図4は図1内の回り込みキャンセラ回路5Aを含む送受信機1Aの周辺環境を概略的に示している。4において、タグ7は、送受信機1Aとの間でデータの送受信を行う。車両8は、送受信機1Aの付近を走行しており、送受信機1Aの周辺環境を変化させる。
すなわち、送受信機1Aからの電力送信時において、送信回路2内の分配器21を通ってアンプ22で増幅された送信信号の一部が、サーキュレータ3(または、サーキュレータ3およびアンテナ4)を介して受信回路6側に伝わる回り込み信号aに対して、キャンセル動作を行う。なお、ここでは、便宜的に、サーキュレータ3をアンテナ2の一部の構成と見なして説明する。
具体的には、まず、回り込みキャンセラ回路5A内において、振幅・位相比較手段52は、送信信号の一部(分配器21の出力信号)を基準信号bとして、回り込み信号aとの間で振幅および位相をそれぞれ比較し、各々の誤差を利得倍した値を、振幅・位相誤差c、dとして算出する。
これにより、振幅・位相調整手段55の出力信号は、振幅および位相が調整されて、回り込み信号aに対するキャンセル信号となり、混合器56に入力される。
この結果、混合器56は、分配器51を通過した回り込み信号aと振幅・位相調整手段55の出力信号とを混合して、回り込み信号aをキャンセルした出力信号eを受信回路6に入力する。以下、回り込みキャンセラ回路5Aは、所定の終了条件が満たされるまで、上記キャンセル動作を繰り返し実行する。
このとき、車両8の接近によって、送受信機1Aにおけるアンテナ4の反射率が変化するので、回り込み信号aの振幅および位相が変化し、ステップS101における回り込み信号aとは異なる回り込み信号a’(図2参照)となる。
これにより、振幅・位相調整手段55は、ステップS106で得られた振幅調整量情報Mおよび位相調整量情報Pを調整用の初期値として、中心周波数f1において、環境変化後のキャンセル動作200’を行う(ステップS107)。
これにより、振幅・位相調整手段55の出力信号の振幅および位相が調整されて、混合器56に入力される。混合器56は、分配器51を通過した回り込み信号a’と振幅・位相調整手段55の出力信号とを混合して、出力信号e’として受信回路6に入力する。以下、回り込みキャンセラ回路5Aは、所定の終了条件が満たされるまで、上記キャンセル動作を繰り返し実行する。
続いて、回り込みキャンセラ回路5Aの出力信号eの電力が一定値(dBm)以下であるか否かを判定し(ステップS202)、出力信号e>一定値(すなわち、NO)と判定されれば、ステップS201に戻って、上記キャンセル動作を繰り返し実行する。
ここで、送受信機1Aの電源をOFFし(ステップS205)、その後、送受信機1Aの電源をONしたとすると(ステップS206)、第1積分手段53は、第1メモリ57から振幅調整量情報Mを取り出し、第2積分手段54は、第2メモリ58から位相調整量情報Pを取り出す(ステップS207)。
なお、この場合も、送受信機1Aの付近に車両8は存在しないものとする。
また、回り込みキャンセラ回路5Aは、送信回路2から送信信号として電力送信する際に、送信回路2からアンテナ4を介して受信回路6に回り込む回り込み信号aを分配する分配器51と、送信信号の一部からなる基準信号bの振幅および位相と、分配器51を介した回り込み信号aの振幅および位相とを各々比較して、振幅・位相誤差c、dを出力する振幅・位相比較手段52と、振幅・位相誤差c、dを積分して振幅・位相調整量を出力する第1および第2積分手段53、54とを備えている。
混合器56は、送受信機1Aの送受信周波数での送信信号による電力送信時に、キャンセル信号を用いて回り込み信号aをキャンセルした出力信号eを生成し、第1および第2メモリ57、58は、回り込み信号aがキャンセルされた段階での振幅・位相調整量を振幅・位相調整量情報M、Pとして記憶する。
また、送受信機1Aによるデータ送受信の時間を長く割当てることができるので、送受一体型のアンテナ4を有する送受信機1Aにおいてより早いタイミングで多くの情報量を対処できるという効果がある。
なお、上記実施の形態1では、送受信周波数が複数チャネルの場合について考慮しなかったが、図7のように送受信周波数が複数チャネルの周波数を含む送受信機1Bに適用してもよい。
図7はこの発明の実施の形態2に係る回り込みキャンセラ回路5Bを示す機能ブロック図であり、前述(図1参照)と同様のものについては、前述と同一符号を付して、または符号の後に「B」を付して詳述を省略する。
図7においては、第1メモリ57Bおよび第2メモリ58Bの記憶内容のみが前述と異なる。
また、第1および第2積分手段53、54は、複数チャネルの周波数を切替えて送受信を行う際に、第1および第2メモリ57B、58Bに記憶された複数チャネルの周波数ごとの振幅・位相調整量情報M1〜Mn、P1〜Pnを取り出し、切替え後の周波数における積分値情報(調整量情報)の初期値として用いる。
図8はこの発明の実施の形態2に係る回り込みキャンセラ回路5Bを含む送受信機1Bの全体動作を示すタイミングチャートである。
この場合、中心周波数f1によるキャンセル動作(キャンセルトレーニング)200と、中心周波数f1によるデータ送受信201と、中心周波数f2によるキャンセル動作(キャンセルトレーニング)202と、中心周波数f2によるデータ送受信203と、環境変化後の中心周波数f1によるキャンセル動作200’とに加えて、中心周波数fnによるキャンセル動作204と、中心周波数fnによるデータ送受信205と、環境変化後の中心周波数f2によるキャンセル動作202’と、環境変化後の中心周波数fnによるキャンセル動作204’と、が示されている。
図9内のステップS301〜S303は、前述(図5、図6参照)のステップS101〜S103、S201〜S203と同様の処理である。また、図10において、ステップS318〜S322は、前述(図5参照)のステップS105〜S109と同様の処理である。
すなわち、振幅・位相比較手段52は、送受信機1Bの電力送信時に、送信回路2からサーキュレータ3を介して受信回路6側に伝わる回り込み信号aに対して、送信信号の一部(分配器21の出力)を基準信号bとして、回り込み信号aとの間で振幅および位相を比較し、各々の誤差をとって利得倍した値を振幅・位相誤差c、dとして、第1および第2積分手段53、54に入力する。
続いて、回り込みキャンセラ回路5Bの出力信号eの電力が一定値(dBm)以下であるか否かを判定し(ステップS302)、出力信号e>一定値(すなわち、NO)と判定されれば、ステップS301に戻って、上記キャンセル動作を繰り返し実行する。
混合器56は、分配器51を通過した回り込み信号a’と振幅・位相調整手段55の出力信号とを混合して、出力信号e’として受信回路6に入力する。以下、所定の終了条件が満たされるまで上記キャンセル動作を繰り返し実行する。
したがって、送受信機1Bにおけるキャンセル動作200、202、204が占める時間を削減して、送受信機1Bのデータ送受信201、203、205の時間を長く割当てることができるので、送受一体型のアンテナ4を有する送受信機1Bにおいて、さらに早いタイミングで多くの情報量を対処できる。
Claims (2)
- 送受一体型のアンテナ、送信回路および受信回路を有する送受信機に設けられて、前記アンテナと前記受信回路との間に挿入された回り込みキャンセラ回路であって、
前記送信回路から送信信号として電力送信する際に、前記送信回路から前記アンテナを介して前記受信回路に回り込む回り込み信号を分配する分配手段と、
前記送信信号の一部からなる基準信号の振幅および位相と、前記分配手段を介した回り込み信号の振幅および位相とを各々比較して、振幅・位相誤差を出力する振幅・位相比較手段と、
前記振幅・位相誤差を積分して振幅・位相調整量を出力する積分手段と、
前記振幅・位相調整量に基づき前記基準信号の振幅および位相を調整して、前記回り込み信号に対して同振幅かつ逆位相のキャンセル信号を生成する振幅・位相調整手段と、
前記キャンセル信号と前記分配手段を介した回り込み信号とを混合して、前記回り込み信号をキャンセルした出力信号を生成する混合手段と、
を備えた回り込みキャンセラ回路において、
前記積分手段に接続された記憶手段をさらに備え、
前記記憶手段は、前記回り込み信号がキャンセルされた段階での振幅・位相調整量を記憶することを特徴とする回り込みキャンセラ回路。 - 前記送受信周波数は、複数チャネルの周波数を含み、
前記記憶手段は、前記回り込み信号がキャンセルされた段階での振幅・位相調整量を、前記複数チャネルの周波数ごとに記憶し、
前記積分手段は、前記複数チャネルの周波数を切替えて送受信を行う際に、前記記憶手段に記憶された前記複数チャネルの周波数ごとの振幅・位相調整量を取り出し、切替え後の周波数における積分値情報の初期値として用いることを特徴とする請求項1に記載の回り込みキャンセラ回路。
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