JP2008300525A - キャパシタ用非水電解液及びそれを備えた非水電解液キャパシタ - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、キャパシタ用非水電解液及びそれを備えた非水電解液キャパシタに関し、特にキャパシタの充放電性能を低下させることなく、安全性を大幅に向上させることが可能なキャパシタ用非水電解液に関するものである。
現在、リチウムイオン電池と並んで、非水電解液キャパシタをハイブリッド自動車や電動工具等用のハイパワー用途の電源として活用することが検討されている。しかしながら、非水電解液キャパシタをハイパワー用途の電源として活用するには、非水電解液キャパシタを本質的に安全化する必要がある。特に、ハイブリッドキャパシタと呼ばれる新2次電源は、リチウムイオン電池と同等の危険性を有しており、安全化の必要性が高い。
一般に、非水電解液キャパシタにおいては、エステル化合物、エーテル化合物等の非プロトン性有機溶媒に支持塩を溶解させて調製した非水電解液が使用されている。しかしながら、非プロトン性有機溶媒は、キャパシタが過充電されてり、加熱されたりして、異常に使用された際に、気化・分解してガスを発生したり、発生したガス及び熱によりキャパシタの破裂・発火を引き起こしたり、短絡時に生じる火花が引火する等の危険性が高い。
この問題に対して、非水電解液キャパシタを安全化する方法として、該キャパシタに使用する非水電解液を難燃化する方法が検討されており、例えば、非水電解液にリン酸エステルを添加する方法が提案されている(特許文献1及び2参照)。しかしながら、該リン酸エステルは、非水電解液を難燃化できるものの、キャパシタの充放電性能を低下させる問題を有している。
そこで、本発明の目的は、上記従来技術の問題を解決し、キャパシタの充放電性能を低下させることなく、安全性を大幅に向上させることが可能なキャパシタ用非水電解液を提供することにある。また、本発明の他の目的は、かかる電解液を備え、優れた充放電性能を有しつつ、安全性が大幅に向上した非水電解液キャパシタを提供することにある。
本発明者は、上記目的を達成するために鋭意検討した結果、非水電解液にホウ酸エステルを用いることで、非水電解液が不燃化され、また、該ホウ酸エステルを含む非水電解液を用いた非水電解液キャパシタが優れた充放電性能を有することを見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明のキャパシタ用非水電解液は、ホウ酸エステルを含むことを特徴とする。なお、本発明のキャパシタ用非水電解液は、溶媒の総てがホウ酸エステルであっても、溶媒の一部がホウ酸エステルであってもよい。
本発明のキャパシタ用非水電解液の好適例においては、前記ホウ酸エステルが下記一般式(I):
[式中、Rは、それぞれ独立して炭素数1〜4の飽和脂肪族炭化水素基、炭素数2〜6の不飽和脂肪族炭化水素基又は芳香族炭化水素基を表わす]で表わされる。ここで、前記R中の水素の1つ以上がフッ素で置換されていることが更に好ましい。
また、本発明の非水電解液キャパシタは、上記のキャパシタ用非水電解液と、正極と、負極とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、ホウ酸エステルを含み、充放電性能を低下させることなく、非水電解液キャパシタの安全性を大幅に向上させることが可能なキャパシタ用非水電解液を提供することができる。また、かかる非水電解液を備え、優れた充放電性能を有しつつ、安全性が大幅に向上した非水電解液キャパシタを提供することができる。
<キャパシタ用非水電解液>
以下に、本発明のキャパシタ用非水電解液を詳細に説明する。本発明のキャパシタ用非水電解液は、ホウ酸エステルを含むことを特徴とし、更に、支持塩、非プロトン性有機溶媒等を含有してもよい。
以下に、本発明のキャパシタ用非水電解液を詳細に説明する。本発明のキャパシタ用非水電解液は、ホウ酸エステルを含むことを特徴とし、更に、支持塩、非プロトン性有機溶媒等を含有してもよい。
本発明のキャパシタ用非水電解液はホウ酸エステルを含み、該ホウ酸エステルは、加熱時或いは水との反応によりポリホウ酸皮膜を形成し、電池極材の劣化を防ぐことができると考えている。そのため、本発明のキャパシタ用非水電解液は、充放電性能を低下させることなく、非水電解液キャパシタの安全性を大幅に向上させることができる。
本発明のキャパシタ用非水電解液においては、ホウ酸モノエステル、ホウ酸ジエステル、ホウ酸トリエステル等の種々のホウ酸エステルを使用することができる。これらの中でも、ホウ酸トリエステルが好ましく、上記一般式(I)で表わされるホウ酸エステルが特に好ましい。式(I)のホウ酸エステルは、ホウ酸の水酸基の総てがエステル化されているため、水素を発生することが無く、電解液の不燃化に特に有効である。
上記式(I)において、Rは、炭素数1〜4の飽和脂肪族炭化水素基、炭素数2〜6の不飽和脂肪族炭化水素基又は芳香族炭化水素基であり、各Rは同一であっても、異なっていてもよい。ここで、炭素数1〜4の飽和脂肪族炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基が挙げられ、これらは、直鎖状でも、分岐鎖状でもよい。また、炭素数2〜6の不飽和脂肪族炭化水素基としては、ビニル基、プロペニル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基等のアルケニル基(炭素−炭素二重結合を有する炭化水素基)が挙げられ、これらは、直鎖状でも、分岐鎖状でもよい。更に、芳香族炭化水素基としては、フェニル基、トリル基等のアリール基、ベンジル基、フェネチル基等のアラルキル基が挙げられる。
上記Rにおいて、上記炭化水素基中の水素は、ハロゲン元素等で置換されていても、置換されていなくてもよいが、上記炭化水素基中の水素の1つ以上がフッ素で置換されていることが好ましい。式(I)で表わされ、R中の水素の1つ以上がフッ素で置換されているホウ酸エステルを使用することで、非水電解液の粘度を低減しつつ、非水電解液の難燃性を更に向上させることができる。
上記一般式(I)で表わされるホウ酸エステルとして、具体的には、ホウ酸トリメチル、ホウ酸トリエチル、ホウ酸トリプロピル、ホウ酸トリブチル、ホウ酸トリビニル、ホウ酸トリアリル、ホウ酸トリフェニル、ホウ酸トリベンジル、ホウ酸トリス(トリフルオロエチル)等が挙げられる。
本発明のキャパシタ用非水電解液は、上記ホウ酸エステルの他に、通常、支持塩を含有し、該支持塩は、目的に応じて適宜選択できる。例えば、本発明のキャパシタ用非水電解液を電気二重層キャパシタに用いる場合は、支持塩として四級アンモニウム塩を選択することが好ましい。該四級アンモニウム塩は、非水電解液において、電気二重層を形成するためのイオン源としての役割を担う溶質であり、電解液の電気伝導性等の電気特性を効果的に向上させることが可能な点で、多価イオンを形成し得る四級アンモニウム塩が好ましい。
上記四級アンモニウム塩としては、例えば、(CH3)4N・BF4、(CH3)3C2H5N・BF4、(CH3)2(C2H5)2N・BF4、CH3(C2H5)3N・BF4、(C2H5)4N・BF4、(C3H7)4N・BF4、CH3(C4H9)3N・BF4、(C4H9)4N・BF4、(C6H13)4N・BF4、(C2H5)4N・ClO4、(C2H5)4N・AsF6、(C2H5)4N・SbF6、(C2H5)4N・CF3SO3、(C2H5)4N・C4F9SO3、(C2H5)4N・(CF3SO2)2N、(C2H5)4N・BCH3(C2H5)3、(C2H5)4N・B(C2H5)4、(C2H5)4N・B(C4H9)4、(C2H5)4N・B(C6H5)4等が好適に挙げられる。また、これらの四級アンモニウム塩の陰イオン部(例えば、・BF4、・ClO4、・AsF6等)を、・PF6で置き換えたヘキサフルオロリン酸塩も好ましい。これらの中でも、分極率を大きくすることで溶解度を向上させることができる点で、異なるアルキル基がN原子に結合した四級アンモニウム塩が好ましい。
これらの四級アンモニウム塩の中でも、特に、高い電気伝導性を確保する点からは、陽イオンとして(CH3)4N+や、(C2H5)4N+等を発生し得る塩が好ましい。また、式量が小さい陰イオンを発生し得る塩も好ましい。これらの四級アンモニウム塩は、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
上記電気二重層キャパシタ用の非水電解液中の支持塩の濃度としては、0.2〜2.5mol/L(M)が好ましく、0.8〜1.5mol/Lが更に好ましい。支持塩の濃度が0.2mol/L未満では、電解液の電気伝導性等の電気特性を充分に確保できないことがあり、2.5mol/Lを超えると、電解液の粘度が上昇し、電気伝導性等の電気特性が低下することがある。
また、本発明のキャパシタ用非水電解液をハイブリッドキャパシタに用いる場合は、上記支持塩としてリチウムイオンのイオン源となる支持塩を選択することが好ましい。該支持塩としては、特に制限はなく、通常リチウム電池の非水電解液に用いられているリチウム塩を用いることができ、具体的には、LiClO4、LiBF4、LiPF6、LiCF3SO3、LiAsF6、LiC4F9SO3、Li(CF3SO2)2N、Li(C2F5SO2)2N等のリチウム塩が好適に挙げられる。これら支持塩は、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
上記ハイブリッドキャパシタ用非水電解液中の支持塩の濃度としては、0.2〜1.5mol/L(M)が好ましく、0.5〜1mol/Lが更に好ましい。支持塩の濃度が0.2mol/L未満では、電解液の導電性を充分に確保することができず、ハイブリッドキャパシタの放電特性及び充電特性に支障をきたすことがあり、1.5mol/Lを超えると、電解液の粘度が上昇し、リチウムイオンの移動度を充分に確保できないため、前述と同様に電解液の導電性を充分に確保できず、ハイブリッドキャパシタの放電特性及び充電特性に支障をきたすことがある。
本発明のキャパシタ用非水電解液は、更に、非プロトン性有機溶媒を含有してもよい。該非プロトン性有機溶媒としては、アセトニトリル(AN)、プロピオノニトリル、ブチロニトリル、イソブチロニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル化合物;1,2-ジメトキシエタン(DME)、テトラヒドロフラン(THF)等のエーテル化合物;ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ジフェニルカーボネート、γ-ブチロラクトン(GBL)、γ-バレロラクトン等のエステル化合物が好適に挙げられる。これらの中でも、プロピレンカーボネート、γ-ブチロラクトン及びアセトニトリルが好ましい。なお、環状のエステル化合物は、比誘電率が高く支持塩の溶解能に優れる点で、また、鎖状のエステル化合物及びエーテル化合物は、低粘度であるため電解液の低粘度化の点で好適である。これら非プロトン性有機溶媒は、1種単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
本発明のキャパシタ用非水電解液において、上記ホウ酸エステルの含有量は、電解液の安全性を向上させる観点から、5体積%以上であることが好ましく、10体積%以上であることが更に好ましい。また、上記ホウ酸エステルの含有量は、キャパシタのサイクル特性の観点から、50体積%以下であることが好ましく、20体積%以下であることが更に好ましい。上記ホウ酸エステルの含有量が50体積%を超えると粘度上昇が大きくなり、キャパシタ容量が低下する傾向が大きくなる。
<非水電解液キャパシタ>
次に、本発明の非水電解液キャパシタを詳細に説明する。本発明の非水電解液キャパシタは、上述のキャパシタ用非水電解液と、正極と、負極とを備え、必要に応じて、セパレーター等の非水電解液キャパシタの技術分野で通常使用されている他の部材を備えることができる。
次に、本発明の非水電解液キャパシタを詳細に説明する。本発明の非水電解液キャパシタは、上述のキャパシタ用非水電解液と、正極と、負極とを備え、必要に応じて、セパレーター等の非水電解液キャパシタの技術分野で通常使用されている他の部材を備えることができる。
本発明の非水電解液キャパシタの正極及び負極は、目的に応じて適宜選択できる。例えば、本発明の非水電解液キャパシタが非水電解液電気二重層キャパシタである場合は、正極及び負極としては、通常、多孔質炭素系の分極性電極を用いる。該電極としては、比表面積及びかさ比重が大きく、電気化学的に不活性で、抵抗が小さい等の特性を有するものが好ましい。ここで、上記多孔質炭素としては、活性炭等が挙げられる。
上記電極は、一般的には、活性炭等の多孔質炭素を含有し、必要に応じて導電剤や結着剤等のその他の成分を含有する。上記電極に好適に用いることができる活性炭の原料としては、特に制限はなく、例えば、フェノール樹脂の他、各種の耐熱性樹脂、ピッチ等が好適に挙げられる。耐熱性樹脂としては、例えば、ポリイミド、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルケトン、ビスマレイミドトリアジン、アラミド、フッ素樹脂、ポリフェニレン、ポリフェニレンスルフィド等が好適に挙げられる。これらは1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。上記活性炭の形態としては、より比表面積を高くして、電気二重層キャパシタの充電容量を大きくする点から、粉末状、繊維布状等の形態が好ましい。また、これらの活性炭は、電気二重層キャパシタの充電容量をより高くする目的で、熱処理、延伸成形、真空高温処理、圧延等の処理がなされていてもよい。
上記電極に用いる導電剤としては、特に制限はないが、黒鉛、アセチレンブラック等が挙げられる。また、上記電極に用いる結着剤としては、特に制限はないが、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)、カルボキシメチルセルロース(CMC)等が挙げられる。これらの添加剤は、従来と同様の配合割合で用いることができる。
また、本発明の非水電解液キャパシタがハイブリッドキャパシタである場合は、通常、正極としては、多孔質炭素を含む正極を用い、負極としては、リチウムイオンを吸蔵及び脱離できる炭素材料を含む負極を用いる。なお、ハイブリッドキャパシタの正極では、充電により非水電解液中のアニオンが吸着し、放電により該アニオンが脱着し、該アニオンは、通常上述した支持塩に由来する。また、ハイブリッドキャパシタの負極では、充電により非水電解液中のリチウムイオンが吸蔵され、放電により該リチウムイオンが脱離する。ここで、リチウムイオンの吸蔵及び脱離は、電荷移動を伴う反応であり、上述した正極におけるアニオンの吸着及び脱着とは異なる。
上記ハイブリッドキャパシタの正極において、正極中の多孔質炭素の含有率は、65〜100質量%の範囲が好ましい。また、該正極としては、通常、比表面積及びかさ比重が大きく、電気化学的に不活性で、抵抗が小さい等の特性を有するものが好ましく、上述した電気二重層キャパシタの正極及び負極に用いられる多孔質炭素系の分極性電極を好適に用いることができる。
一方、上記ハイブリッドキャパシタの負極において、負極中のリチウムイオンの吸蔵及び脱離が可能な炭素材料の含有率は、50〜100質量%の範囲が好ましい。該負極としては、一般的なリチウムイオン電池の負極を好適に用いることができる。また、上記炭素材料としては、易黒鉛化性炭素、黒鉛、メソフェーズカーボンマイクロビーズ(MCMB)等のリチウムイオン電池の負極に用いられる炭素材料が好ましい。なお、該負極には、必要に応じて、上述の分極性電極に用いられる導電剤及び結着剤を混合することができる。
本発明の非水電解液キャパシタは、上述した電極(正極及び負極)、非水電解液の他、セパレーター、集電体、容器等の通常キャパシタに使用されている公知の各部材を備えることができる。ここで、セパレーターは、非水電解液キャパシタの短絡防止等を目的として、正負電極間に介在される。該セパレーターとしては、特に制限はなく、通常、非水電解液キャパシタのセパレーターとして用いられる公知のセパレーターが好適に用いられる。セパレーターの材質としては、例えば、微多孔性フィルム、不織布、紙等が好適に挙げられる。具体的には、ポリテトラフルオロエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン等の合成樹脂製の不織布、薄層フィルム等が好適に挙げられる。これらの中でも、厚さ20〜50μm程度のポリプロピレン又はポリエチレン製の微孔性フィルムが特に好適である。
上記集電体としては、特に制限はなく、通常非水電解液キャパシタの集電体として用いられる公知のものが好適に用いられる。該集電体としては、電気化学的耐食性、化学的耐食性、加工性、機械的強度に優れ、低コストであるものが好ましく、例えば、アルミニウム、ステンレス鋼、導電性樹脂等の集電体層等が好ましい。また、上記容器としては、特に制限はなく、通常非水電解液キャパシタの容器として用いられる公知のものが好適に挙げられる。該容器の材質としては、例えば、アルミニウム、ステンレス鋼、導電性樹脂等が好適である。
本発明の非水電解液キャパシタの形態としては、特に制限はなく、シリンダ型(円筒型、角型)、フラット型(コイン型)等の公知の形態が、好適に挙げられる。これらの非水電解液キャパシタは、例えば、電子機器、産業用機器、航空用機器等のメモリーバックアップ用や、玩具、コードレス用機器、ガス機器、瞬間湯沸し機器等の電磁ホールド用や、腕時計、柱時計、ソーラ時計、AGS腕時計等の時計用の電源等として好適に用いられ、また、ハイブリッド自動車や電動工具等用のハイパワー用途の電源としても有用である。
以下に、実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明は下記の実施例に何ら限定されるものではない。
<非水電解液の作製>
表1及び2に示す配合の溶媒(ホウ酸エステル及び/又は非プロトン性有機溶媒)にテトラエチルアンモニウムテトラフルオロボレート(TENBF4、支持塩)を0.75M(mol/L)の濃度で溶解させて非水電解液を調製した。なお、表1及び2中、PCは、プロピレンカーボネートを示す。次に、得られた非水電解液の安全性を下記の方法で評価した。結果を表1及び2に示す。
表1及び2に示す配合の溶媒(ホウ酸エステル及び/又は非プロトン性有機溶媒)にテトラエチルアンモニウムテトラフルオロボレート(TENBF4、支持塩)を0.75M(mol/L)の濃度で溶解させて非水電解液を調製した。なお、表1及び2中、PCは、プロピレンカーボネートを示す。次に、得られた非水電解液の安全性を下記の方法で評価した。結果を表1及び2に示す。
(1)電解液の安全性評価
UL(アンダーライティングラボラトリー)規格のUL94HB法をアレンジした方法で、大気環境下において着火した炎の燃焼挙動から非水電解液の安全性を評価した。その際、着火性、燃焼性、炭化物の生成、二次着火時の現象についても観察した。具体的には、UL試験基準に基づき、不燃性石英ファイバーに上記電解液1.0mLを染み込ませて、127mm×12.7mmの試験片を作製して行った。ここで、試験炎が試験片に着火しない場合(燃焼長:0mm)を「不燃性」、着火した炎が25mmラインまで到達せず且つ落下物にも着火が認められない場合を「難燃性」、着火した炎が25〜100mmラインで消火し且つ落下物にも着火が認められない場合を「自己消火性」、着火した炎が100mmラインを超えた場合を「燃焼性」と評価した。
UL(アンダーライティングラボラトリー)規格のUL94HB法をアレンジした方法で、大気環境下において着火した炎の燃焼挙動から非水電解液の安全性を評価した。その際、着火性、燃焼性、炭化物の生成、二次着火時の現象についても観察した。具体的には、UL試験基準に基づき、不燃性石英ファイバーに上記電解液1.0mLを染み込ませて、127mm×12.7mmの試験片を作製して行った。ここで、試験炎が試験片に着火しない場合(燃焼長:0mm)を「不燃性」、着火した炎が25mmラインまで到達せず且つ落下物にも着火が認められない場合を「難燃性」、着火した炎が25〜100mmラインで消火し且つ落下物にも着火が認められない場合を「自己消火性」、着火した炎が100mmラインを超えた場合を「燃焼性」と評価した。
<非水電解液電気二重層キャパシタの作製>
活性炭[AC, 商品名:Kuractive-1500、クラレケミカル社製]、アセチレンブラック(導電剤)及びポリフッ化ビニリデン(PVDF、結着剤)を、それぞれ、質量比(活性炭:アセチレンブラック:PVDF)で8:1:1となるように混合して、混合物を得た。得られた混合物の100mgを採取し、これを20mmφの耐圧カーボン製容器に入れて、圧力150kgf/cm2、常温の条件下で圧粉成形し、正極及び負極(電極)を作製した。得られた電極(正極及び負極)と、アルミニウム金属板(集電体、厚み:0.5mm)と、ポリプロピレン/ポリエチレン板(セパレーター、厚み:25μm)とを用いてセルを組み立て、真空乾燥によって十分に乾燥させた。該セルを上記非水電解液で含浸し、非水電解液電気二重層キャパシタを作製した。得られた電気二重層キャパシタのサイクル特性を下記の方法で試験した。結果を表1及び2に示す。
活性炭[AC, 商品名:Kuractive-1500、クラレケミカル社製]、アセチレンブラック(導電剤)及びポリフッ化ビニリデン(PVDF、結着剤)を、それぞれ、質量比(活性炭:アセチレンブラック:PVDF)で8:1:1となるように混合して、混合物を得た。得られた混合物の100mgを採取し、これを20mmφの耐圧カーボン製容器に入れて、圧力150kgf/cm2、常温の条件下で圧粉成形し、正極及び負極(電極)を作製した。得られた電極(正極及び負極)と、アルミニウム金属板(集電体、厚み:0.5mm)と、ポリプロピレン/ポリエチレン板(セパレーター、厚み:25μm)とを用いてセルを組み立て、真空乾燥によって十分に乾燥させた。該セルを上記非水電解液で含浸し、非水電解液電気二重層キャパシタを作製した。得られた電気二重層キャパシタのサイクル特性を下記の方法で試験した。結果を表1及び2に示す。
(2)電気二重層キャパシタのサイクル特性
得られた非水電解液電気二重層キャパシタについて、20℃において初期及び1000サイクル充電・放電後の放電容量を測定して、初期における放電容量と1000サイクル後の放電容量とから、下記の式:
容量保持率=1000サイクル後の放電容量/初期放電容量×100(%)
に従って容量保持率を算出し、キャパシタのサイクル特性の指標とした。
得られた非水電解液電気二重層キャパシタについて、20℃において初期及び1000サイクル充電・放電後の放電容量を測定して、初期における放電容量と1000サイクル後の放電容量とから、下記の式:
容量保持率=1000サイクル後の放電容量/初期放電容量×100(%)
に従って容量保持率を算出し、キャパシタのサイクル特性の指標とした。
表1及び2から、ホウ酸エステルの含有量が増えるに従って、非水電解液の安全性が向上することが分かる。また、本発明に従う実施例の非水電解液電気二重層キャパシタは、1000サイクル後の容量保持率が高く、サイクル特性に優れることが分かる。
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JP2011150820A (ja) * | 2010-01-20 | 2011-08-04 | Tosoh Finechem Corp | リチウムイオン二次電池電解液用添加材 |
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