JP2008300275A - 燃料電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】熱交換を維持しながら、従来よりも小さくできる燃料電池を提供する。
【解決手段】本発明による燃料電池(1)では、一連の燃料電池セル(4)を収容するセル室(6a,6b)が、底壁(8)、側壁(10a〜10e)及び上壁(12)によって形成される。側壁(10a〜10e)は多重壁構造であり、近位側空間(18)と遠位側空間(20)とが構成される。燃料電池セル(4)は上下に延びる管状構造体を形成し、管状構造体(4)の上方に、燃焼部(24)が設けられ、燃焼部(24)から排出された排出ガスは、近位側空間(18)の中を上方から下方に流れる。側壁(10c〜10e)の遠位側空間(20)の近位側空間側の壁から延び且つ遠位側空間(20)とセル室(6a,6b)とを連通させる連通路(22)が設けられ、空気を管状構造体(4)に向かって送出する。
【選択図】図1

Description

本発明は、固体酸化物形の燃料電池(SOFC)に関し、更に詳細には、管状構造体を形成する燃料電池セルを有する固体酸化物形の燃料電池に関する。
従来から、管状の燃料電池セルを有する固体酸化物形の燃料電池セルが知られている。燃料電池は、燃料極と空気極とを有し、燃料極に水素を含む燃料ガスを作用させ、且つ、空気極に酸素を含む空気を作用させることによって作動させる。固体酸化物形の燃料電池は、500〜1000℃の高温で作動するので、燃料ガス及び空気を温める必要がある。特に、空気は大気を利用する場合が多いので、空気を効率的に温めることが1つの課題である。このため、熱効率を考慮した燃料電池の構造が採用されている(例えば、特許文献1及び2参照)。
かかる燃料電池の構造の一例を、特許文献1に記載されている燃料電池を参照して説明する。図14は、特許文献1に記載された燃料電池の断面図である。特許文献1に記載されている燃料電池200では、複数の燃料電池セル202がセル室204内に配置され、燃料ガスが、燃料電池セル202の管内を下方から上方に流れる。燃料電池セル202において作用しなかった燃料ガスと空気とを、管状の燃料電池セル202の上方、即ち、燃焼部204aで燃焼させ、高温の排出ガスを生じさせる。また、燃料電池セル202を包囲する側壁206は、3重壁構造であり、それにより、燃料電池セル202に近い方に位置する近位側空間208と、この近位側空間208と隣接し且つ燃料電池セル202から遠い方に位置する遠位側空間210とが構成されている。燃焼部204aで生じた高温の排出ガスは、燃焼部204aから近位側空間208に流入し、近位側空間208を上方から下方に流れ、外部に排出される。一方、低温の空気は、遠位側空間210を下方から上方に流れ、近位側空間208内を流れる高温の排出ガスと熱交換を行い、それにより、空気の温度を上昇させる。側壁206の3重壁構造によって形成された近位側空間208と遠位側空間210を利用することにより、効率的な熱交換を行うことができる。いったん上方に流れた空気は、空気室212に貯められ、次いで、燃料電池セル202と燃料電池セル202又は側壁206との間を下方に延びる空気導入管214によって、空気を燃料電池セル202の下方に供給する。供給された空気は、管状の燃料電池セル202の外側を下方から上方に流れる。
特開2005−63932号公報(図14参照) 特開2005−123014号公報(図1参照)
上述した従来の燃料電池200は、側壁206の近位側空間208及び遠位側空間210を利用した効率的な熱交換が行われている。しかしながら、空気室212が燃料電池セル202全体の上にわたって配置されているので、燃料電池200の上下方向寸法が大きくなっている。
そこで、本発明は、熱交換を維持しながら、従来の燃料電池よりも上下方向寸法を小さくすることが可能な燃料電池を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明による燃料電池は、空気と燃料ガスにより作動する一連の燃料電池セルと、一連の燃料電池セルを収容するセル室を形成する底壁、側壁及び上壁と、を有し、少なくとも1つの燃料電池セルは、上下方向に延びる管状構造体を形成し、側壁は、多重壁構造であり、それにより、セル室に近い方に位置する近位側空間と、近位側空間と隣接し且つセル室から遠い方に位置する遠位側空間とが構成され、管状構造体の上方に、管状構造体の管外を流れる空気及び燃料ガスの一方と管状構造体の管内を流れる空気及び燃料ガスの他方とを燃焼させて排出ガスを生じさせる燃焼部が設けられ、側壁の近位側空間は、燃焼部と連通し、それにより、燃焼部の排出ガスが近位側空間に流入して近位側空間内を上方から下方に流れ、更に、側壁の遠位側空間の近位側空間側の壁から延び且つ遠位側空間とセル室とを連通させるための連通路を有し、連通路は、管状構造体の管外に流すための空気及び燃料ガスの一方を遠位側空間から管状構造体に向かって送出することを特徴としている。
このように構成された燃料電池では、燃料電池セルによって形成され且つ上下方向に延びる管状構造体の上方に、管状構造体の管外を流れる空気(又は燃料ガス)と管状構造体の管内を流れる燃料ガス(又は空気)とを燃焼させて排出ガスを生じさせる燃焼部が設けられ、燃焼部から排出された高温の排出ガスが、側壁内の近位側空間を上方から下方に流れる。また、低温の空気(又は燃料ガス)は、側壁の遠位側空間内に流れ、遠位側空間と隣接した近位側空間を流れる排出ガスとの間で熱交換を行う。熱交換により温められた空気(又は燃料ガス)は、遠位側空間内に貯められ、その後、遠位側空間の近位側空間側の壁から延びる連通路を通って、管状構造体に向かって送出される。燃料電池セル全体の上に配置されていた従来技術の空気室を省略することができるので、燃料電池の上下方向寸法を小さくすることができる。
本発明の燃料電池の実施形態において、好ましくは、連通路は、側壁の遠位側空間の下方から延び、更に好ましくは、側壁の遠位側空間は、その下方に空気及び燃料ガスの上記一方を貯めるための室を有し、連通路は、室から延びる。
また、本発明の燃料電池の実施形態において、好ましくは、遠位側空間は、管状構造体の管外に流すための空気及び燃料ガスの上記一方が下方から上方に流れる第1の領域と、第1の領域と連通し且つ第1の領域から流入した空気及び燃料ガスの一方が上方から下方に流れる第2の領域と、を有し、連通路は、第2の領域から延びる。
この燃料電池の実施形態において、好ましくは、近位側空間は、排出ガスが上方から下方にジグザグ式に流れる通路を構成するように仕切られ、遠位側空間の第1の領域は、空気及び燃料の前記一方が下方から上方にジグザク式に流れる通路を構成するように仕切られ、遠位側空間の第2の領域は、空気及び燃料の前記一方が上方から下方にジグザグ式に流れる通路を構成するように仕切られ、近位側空間の通路を横方向に流れる排出ガスと、遠位側空間の第1の領域及び第2の領域の通路を横方向に流れる空気とが、対向流を構成する。
また、本発明の燃料電池の実施形態において、好ましくは、一連の燃料電池セルは、燃料電池セルを互いに接続することによって形成された燃料電池セルスタックを互いに接続することによって構成され、燃焼部は、燃料電池セルスタックの燃焼室として構成される。
また、本発明の燃料電池の実施形態において、好ましくは、空気及び燃料ガスの上記一方は空気であり、上記他方は燃料ガスである。
以上説明した通り、本発明による燃料電池によれば、熱交換を維持しながら、従来の燃料電池よりも上下方向寸法を小さくすることができる。
以下、図面を参照して本発明による燃料電池の実施形態を説明する。
図1は、本発明による燃料電池を部分的に破断した概略的な斜視図である。
図1に示すように、本発明による燃料電池1は、断熱材2で覆われ、前後方向Aに対して左右方向Bに長く且つ一定の高さを有する直方体形状を有している。以下の説明において、高さ方向を上下方向Cと称し、前後方向Aと左右方向Bを、横方向と総称する。
燃料電池1は、一連の燃料電池セル4が収容される2つのセル室、即ち、左セル室6a及び右セル室6bを有し、それぞれのセル室6a、6bは、底壁8、側壁10a〜10e及び上壁12によって区分されている。側壁10a〜10eは、2つの前壁10a(左セル室6aの前壁10aは図示せず)と、2つの後壁10bと、左壁10cと、右壁10dと、中央壁10eとからなる。図1には図示していないが、燃料電池セル4と側壁10a〜10eとの間には、断熱材2が配置されている(図6及び図7参照)。
1つのセル室6a、6b内には、10個の燃料電池セルスタック14が、5列(前後方向A)×2列(左右方向B)に配置され、各燃料電池セルスタック14は、4列(前後方向A)×5列(左右方向B)に配置された20本の燃料電池セル4を有している。従って、各セル室6a、6bには、200本の燃料電池セル4が配置されている。これらの燃料電池セル4は、電気的に直列に接続されている。
各燃料電池セル4は、管状であり、燃料電池セル4の管内を流れるガスと、その管外を流れるガスの作用により作動する。本実施形態では、燃料電池セル4の管内を流れるガスは、水素又は炭化水素燃料等を改質した改質ガス等の燃料ガスであり、燃料電池セル4の管外を流れるガスは、酸素を含む空気である。
燃料ガスは、燃料ガス供給管16を通して燃料電池セル4の管内にその下方から供給される。また、側壁10a〜10eはそれぞれ、多重壁構造を有し、セル室6a、6bに近い方の近位側空間18と、セル室6a、6bから遠い方の遠位側空間20とが形成されている。空気は、前壁10a及び後壁10bの遠位側空間20内に下方から供給され、次いで、左壁10c、右壁10d及び中央壁10eの遠位側空間20を上方から下方に流れ、空気送出管22を通してセル室6a、6b内の燃料電池セル4の下方に向かって送出され、次いで、燃料電池セル4の管外を下方から上方に流れる。燃料電池セル4で使用されずに余った燃料ガス及び空気は、燃料電池セル4の上方に設けられた燃焼室24で燃焼させられ、それによって生じた排出ガスは、上壁12の上方の排出ガス空間26及び側壁10a〜10eの近位側空間18を通して下方に排出される。
次に、図2〜図5を参照して、燃料電池セル4を互いに接続することによって形成された燃料電池セルスタックを説明する。図2は、燃料電池セルスタックの斜視図である。図3は、燃料電池セルユニットの断面図である。図4は、燃料ガス供給部を部分的に破断した燃料電池セルスタックユニットの側面図であり、図5は、図4の燃料電池セルスタックユニットを部分的に破断した正面図である。
図2に示すように、燃料電池セルスタック14は、各々が上下方向に延びる燃料電池セル4を有する20本の燃料電池セルユニット30と、燃料電池セルユニット30の下端部30aに取付けられた下支持板32aと、燃料電池セルユニット30の上端部30bに取付けられた上支持板34aとを有している。下支持板32aの下には、フランジ32bが取付けられている。また、上支持板34aの上には、燃焼室24を構成する環状の燃焼ボックス36が取付けられている。
図3に示すように、燃料電池セルユニット30は、燃料電池セル4によって形成され且つ上下方向に延びる管状構造体であり、円筒形の燃料電池セル4と、燃料電池セル4の一方の端部4aに取付けられた内側電極端子40と、他方の端部4bに取付けられた外側電極端子42とを有している。
燃料電池セル4は、円筒形の内側の電極層44と、円筒形の外側の電極層48と、これらの電極層44、48の間に配置された円筒形の電解質層46と、内側の電極層44の内側に構成される貫通流路50とを有している。また、燃料電池セル4の一方の端部4aに、内側の電極層44が電解質層46及び外側の電極層48に対して露出した内側電極露出周面44aと、電解質層46が外側の電極層48に対して露出した電解質露出周面46aとが設けられている。燃料電池セル4の他方の端部4bは、外側の電極層48が露出した外側電極露出周面48aによって構成されている。
内側の電極層44は、例えば、Niと、CaやY、Sc等の希土類元素から選ばれる少なくとも一種をドープしたジルコニアとの混合体、Niと、希土類元素から選ばれる少なくとも一種をドープしたセリアとの混合体、Niと、Sr、Mg、Co、Fe、Cuから選ばれる少なくとも一種をドープしたランタンガレートとの混合体、の少なくとも一種から形成される。電解質層46は、例えば、Y、Sc等の希土類元素から選ばれる少なくとも一種をドープしたジルコニア、希土類元素から選ばれる少なくとも一種をドープしたセリア、Sr、Mgから選ばれる少なくとも一種をドープしたランタンガレート、の少なくとも一種から形成される。外側の電極層48は、例えば、Sr、Caから選ばれる少なくとも一種をドープしたランタンマンガナイト、Sr、Co、Ni、Cuから選ばれる少なくとも一種をドープしたランタンフェライト、Sr、Fe、Ni、Cuから選ばれる少なくとも一種をドープしたサマリウムコバルト、銀、などの少なくとも一種から形成される。この場合、内側の電極層44が燃料極になり、外側の電極層48が空気極になる。内側の電極層44の厚さは、例えば、1mmであり、電解質層46の厚さは、例えば、30μmであり、外側の電極層48の厚さは、例えば、30μmであり、その外径は、例えば、1〜10mmである。
内側電極端子40は、内側電極外周面44aを全周にわたって外側から覆うように配置され且つそれと電気的に接続された本体部分40aと、本体部分40aから燃料電池セル4の長手方向に延びる管状部分40bとを有している。本体部分40a及び管状部分40bは、円筒形であり且つ同心に配置され、管状部分40bの管径は、本体部分40aの管径よりも細くなっている。管状部分40bは、貫通流路50と連通し且つ外部と通じる接続流路40cを有している。本体部分40aと管状部分40bとの間の段部40dは、内側の電極層44の端面44bと当接している。
外側電極端子42は、外側電極外周面48を全周にわたって外側から覆うように配置され且つそれと電気的に接続された本体部分42aと、本体部分42aから燃料電池セル4の長手方向に延びる管状部分42bとを有している。本体部分42a及び管状部分42bは、円筒形であり且つ同心であり、管状部分42bの管径は、本体部分42aの管径よりも細くなっている。管状部分42bは、貫通流路50と連通し且つ外部と通じる接続流路42cを有している。本体部分42aと管状部分42bとの間の段部42dは、環状の絶縁部材52を介して外側の電極層48、電解質層46及び内側の電極層44の端面44cと当接している。
内側電極端子40の全体形状と外側電極端子42の全体形状とは同一である。また、内側電極端子40と燃料電池セル4、及び、外側電極端子42と燃料電池セル4とは、その全周にわたって導電性のシール材54によってシールされ且つ固定されている。シール材54は、例えば、銀、銀とガラスの混合物、銀、金、ニッケル、銅、チタンなどを含む各種ロウ材である。
内側電極端子40の接続流路40c、燃料電池セル4の貫通流路50、及び外側電極端子42の接続流路42cは、燃料電池セルユニット30の管内流路30cを構成する。
図2に示すように、下支持板32a及び上支持板34aは矩形であり、それぞれ、燃料電池セルユニット30を4列×5列で支持するように燃料電池セルユニット30の管状部分40b、42bに嵌合する貫通孔32c、34cを有している。支持板32a、34aは、電気絶縁性材料で形成されており、例えば、耐熱性のセラミックスで形成されている。具体的には、アルミナ、ジルコニア、スピネル、フォルステライト、マグネシア、チタニアなどを用いることが好ましい。なお、支持板32a、34aの材質は、その熱膨張係数が燃料電池スタック14を構成する各部材の熱膨張係数と近似した材質がより好ましい。
20本の燃料電池セルユニット30は、それらが電気的に直列に接続されるように配列されている。詳細には、燃料電池セルユニット30は、隣接した燃料電池セルユニット30の内側電極端子40が交互に上側及び下側に配置されるように配列されている。図2において、内側電極端子40が上側に配置される燃料電池セルユニット30を符号「a」で示し、内側電極端子40が下側に配置される燃料電池セルユニット30を符号「b」で示す。更に、20本の燃料電池セル30を電気的に直列に接続するための接続部材56が、支持板32a、34aに設けられている。接続部材56は、隣接した1つの内側電極端子40と1つの外側電極端子42とを電気的に接続する。直列に接続された20本の燃料電池セルユニット30の両端部の内側電極端子40及び外側電極端子42にはそれぞれ、外部と電気的な接続を行うための内側電極外部端子58a及び外側電極外部端子58bが設けられている。接続部材56、内側電極外部端子58a及び外側電極外部端子58bは、例えば、ステンレス鋼、ニッケル基合金、クロム基合金などの耐熱金属や、ランタンクロマイトなどのセラミック材料で形成される。
フランジ32bは、例えば、ロウ付けにより又はガラスを用いて下支持板32aに取付けられ、燃料電池セルユニット30の接続流路40c、42cと連通する開口32dと、取付け孔32eとを有している。
燃焼ボックス36は、上支持板34aと同じ矩形の輪郭を有する環状の側板36aを有し、側板36aと上支持板34aとによって、燃焼室24が構成されている。側板36aの各辺の上縁36bには、切欠き36cが設けられている。燃焼ボックス36は、例えば、ロウ付けにより又はガラスを用いて上支持板34aに取付けられている。
かくして、燃料ガスは、フランジ32bの開口32dの下方から、燃料電池セルユニット30の管内流路30cを通って、燃焼室24に流入することが可能である。また、燃料電池セル4の外側を流れる空気は、燃焼ボックス36の切欠き36cを通って、燃焼室24に流入することが可能である。燃焼室24内には、燃焼ガスと空気との燃焼を開始させるための点火装置59が設けられており、かかる点火装置59は、例えば、スパークプラグ又はヒーターである。点火装置59と同時に燃焼触媒を用いても良い。
図1、図4及び図5に示すように、燃料電池セルスタックユニット60が、前後方向Aに整列した5つの燃料電池セルスタック14と、燃料ガスを燃料電池セルスタック14に供給するための燃料ガスマニホールド62とによって構成されている。図4及び図5は、図1の左セル室6a又は右セル室6bの右側の燃料電池セルスタックユニット60を示し、図示していない左側の燃料電池セルスタックユニット60は、右側の燃料電池セルスタックユニット60と同様の構造を有している。
燃料ガスマニホールド62は、5つの燃料電池セルスタック14の下にガスケット62aを介して取付けられた中空且つ密封の燃料ガスボックス64と、燃料ガスを燃料ガスボックス64内に供給するため燃料ガス供給管16とを有している。燃料ガスボックス64は、前後方向Aに延び、5つの燃料電池セルスタック14のフランジ32bが取付けられるフランジ部64aを有している。フランジ部64aは、フランジ32bの取付け孔32eと整列する取付け孔64bを有している。燃料ガスボックス64は、上向きの開口64cを有し、それにより、燃料ガスボックス64の内部と燃料電池セルユニット30の管内流路30cとが連通している。燃料ガス供給管16は、燃料ガスボックス64の前後方向中央において、燃料電池セルスタック14と側壁10c、10d、10eとの間を上方から下方に延び、燃料ガスボックス64に向かって曲げられ、燃料ガスボックス64の内部と連通するように燃料ガスボックス64に連結されている。燃料ガスボックス64の内部は、燃料ガスを貯めるための燃料ガス空間64dを構成する。
燃料ガスボックス64上に配置された燃料電池セルスタック14の燃料電池セル4を直列に接続するために、隣接した内側電極外部端子58aと外側電極外部端子58bとの間に、それらを電気的に接続するための接続部材68aが取付けられている。また、左セル室6a内又は右セル室6bにおいて、右側の燃料電池セルスタックユニット60の燃料電池セル4と左側の燃料電池セルスタックユニット60の燃料電池セル4とを直列に接続するために、右側の燃料電池セルスタックユニット60の最も後側の燃料電池セルスタック14の外側電極外部端子58bと、左側の燃料電池セルスタックユニット60の最も後側の燃料電池セルスタック14の内側電極外部端子58aとを電気的に接続するための接続部材68bが、それらの間に取付けられている。
図1に示すように、2つの燃料電池セルスタックユニット60が、1つのセル室6a、6bに配列され且つ底壁8の上に固定される。また、2つの燃料電池セルスタックユニット60の上に上壁12が取付けられる。上壁12は、各燃料電池セルスタック14の燃焼室24と連通する貫通孔12aを有し、それにより、燃焼室24で生じた排気ガスが上壁12の上方の排出ガス空間26に流れることを可能にする。この排出ガス空間26は、上壁12よりも上まで延びる側壁10a〜10eと、その上に配置される上板66によって閉じられている。2つの燃料電池セルスタックユニット60の燃料ガスボックス64の間には、断熱材2が配置されることが好ましい(図7参照)。
次に、図1、図6〜図11を参照して、側壁を説明する。図6は、図1の燃料電池の線6−6における断面図である。図7は、図1の燃料電池の線7−7における断面図である。図8は、部分的に破断した前壁の後方からの斜視図であり、図9は、部分的に破断した前壁の前方からの斜視図である。また、図10は、部分的に破断した左壁の右方からの斜視図であり、図11は、部分的に破断した左壁の左方からの斜視図である。
先ず、図6、図8及び図9を参照して、前壁10a及び後壁10bを説明する。前壁10a及び後壁10bは、同様の構造を有しており、3重壁構造を有している。
図6、図8及び図9に示すように、前壁10a及び後壁10bはそれぞれ、互いに間隔をおいて平行に配置された3つの壁プレート80a、80b、80cと、その上面、側面及び下面に密封式に固定された周囲プレート80dとを有している。3つの壁プレートは、セル室6a、6bに近いほうから順番に、近位プレート80a、中央プレート80b、及び遠位プレート80cからなる。周囲プレート80dは、壁プレート80a、80b、80cと別に設けられてもよいし、任意の壁プレート80a、80b、80cと一体に設けられてもよい。3つの壁プレート80a、80b、80cの上縁は、上壁12よりも高く且つ互いに同じレベルに位置するが、近位プレート80a及び中央プレート80bは、遠位プレート80cよりも下方に延びる延長部分80eを有している。近位プレート80aと中央プレート80bとの間には、セル室6a、6bに近いほうの近位側空間18が構成され、中央プレート80bと遠位プレート80cとの間には、セル室6a、6bから遠い方の遠位側空間20が構成される。
近位プレート80aの上壁12よりも高い位置に上開口81aを有している。かくして、近位側空間18は、上壁12の上方の排出ガス空間26と連通している。
また、底壁8は、板状であり、前壁10aの延長部分80eが嵌合する孔8aを有し、底壁8の下面8bには、排出ガスボックス82が密封式に取付けられ、その内部に排出ガスを集合させる排出ガス集合空間82aを構成している。前壁10aの延長部分80eは、下開口81bを有し且つ底壁8を貫通している。かくして、近位側空間18は、排出ガスボックス82内の排出ガス集合空間82aと連通している。排出ガスボックス82は、排出ガスを排出するための排出開口82bを有し、この排出開口82bは、例えば、給湯用の熱交換器(図示せず)に接続されている。
また、空気を供給するための空気供給管84が、遠位側空間20と連通するように前壁10aの下部に連結され、空気を左壁10c、右壁10d又は中央壁10eに案内するための空気案内管86(図1参照)が、遠位側空間20と連通するように前壁10a及び後壁10bの上部に連結されている。
後述するように、排出ガスが前壁10a及び後壁10bの近位側空間18内を上方から下方に流れ、空気が遠位側空間20内を下方から上方に流れる。かくして、前壁10a及び後壁10bの遠位側空間20は、空気が下方から上方に流れる第1の領域20aを構成する。
図8に示すように、前壁10aの近位側空間18は、排出ガスが上方から下方にジグザグ式に流れる通路88aを構成するように仕切られている。詳細には、近位側空間18を上下に仕切るように左右方向に延びる複数の仕切りプレート90a、90bが設けられ、左端が開口する仕切りプレート90aと、右端が開口する仕切りプレート90bが交互に配置されている。
また、図9に示すように、前壁10aの遠位側空間20aは、空気が下方から上方にジグザグ式に流れる通路88bを構成するように仕切られている。詳細には、遠位側空間20を上下に仕切るように左右方向に延びる複数の仕切りプレート90c、90dが設けられ、左端が開口する仕切りプレート90cと、右端が開口する仕切りプレート90dが交互に配置されている。
近位側空間18内の仕切りプレート90a、90bと、遠位側空間20a内の仕切りプレート90c、90dは、同じ高さレベルに配置されている。また、通路88a、88b内を左右方向に流れる燃料ガス及び空気の流れが対向流となるように、仕切りプレート90a〜90dが配置されている。即ち、本実施形態では、仕切りプレート90a、90cが同じ高さレベルに配置され、仕切りプレート90b、90dが同じ高さレベルに配置される。仕切りプレート90a〜90dは、近位側空間18及び遠位側空間20aの高さ方向全体にわたって設けられることが好ましい。
次に、図7、図10及び図11を参照して、左壁10c及び右壁10dを説明する。左壁10c及び右壁10dは、同様の構造を有しており、3重壁構造を有している。また、左壁10c及び右壁10dは、前壁10a及び後壁10bの構造と同様の構造を有し、空気供給管84を削除し、空気をセル室内に送出するための空気送出管22を追加したことが異なっている。従って、前壁10a及び後壁10の構成要素と同様の左壁10c及び右壁10dの構成要素に、前壁10a及び後壁10bの構成要素と同じ参照符号を付して、それらの説明を省略する。
図1に示すように、空気を前壁10a及び/又は後壁10bから案内するための空気案内管86が、左壁10cの遠位側空間20と連通するように左壁10cの上部に連結され、図7に示すように、空気送出管22が、遠位側空間20の近位側空間側の壁プレート、即ち、中央プレート80bから近位側空間18を越えるように延びている。詳細には、空気送出管22は、中央プレート80bの下方から近位プレート80aを貫通して延び、遠位側空間20とセル室6a、6bとを連通し、空気を遠位側空間20から燃料電池セル4に向かって送出するための連通路を構成している。空気送出管22から送出された空気は、燃料電池セル4の外側電極露出周面48a全体に行き渡ることが好ましく、空気は、燃料電池セル4の下半分の任意の箇所、特に、下方に送出されることが好ましい。
後述するように、左壁10c及び右壁10dの近位側空間18内を排出ガスが上方から下方に流れ、前壁10a又は後壁10bからの空気が遠位側空間20内を上方から下方に流れる。かくして、左壁10c及び右壁10dの遠位側空間20は、空気が上方から下方に流れる第2の領域20bを構成する。
図10及び図11に示すように、4本の空気送出管22が、左壁10cに設けられ、前後方向Aに配列された5つの燃料電池セルスタック14の間に1つずつ左右方向Bに延びている(図6参照)。空気送出管22の先端部22aは閉じられ、空気を前後方向Aに噴出させるための横噴出孔22bを空気送出管22の両側に有している。空気送出管22は、燃料電池セル4を越えるように左右方向Bに延びている。また、横噴出孔22bは、それから噴出される空気が各燃料電池セル4を包囲するように、左右方向bに整列した燃料電池セル4の間、最も左方の燃料電池セル4よりも左側及び最も右方の燃料電池セルよりも右側に配置されることが好ましい。最も前側の空気送出管22は、更に、空気を前方且つ斜め上方に噴出させるための上斜め噴出孔22cを有していることが好ましい。また、最も後側の空気送出管22は、更に、空気を後方且つ斜め上方に噴出させるための上斜め噴出孔22cを有していることが好ましい。
図10に示すように、左壁10cの近位側空間18は、排出ガスが上方から下方にジグザグ式に流れる通路94aを構成するように仕切られている。詳細には、近位側空間18を上下に仕切るように前後方向に延びる複数の仕切りプレート96a、96bが設けられ、後端が開口する仕切りプレート96aと、前端が開口する仕切りプレート96bが交互に配置されている。
また、図11に示すように、左壁10cの遠位側空間20bは、空気が上方から下方にジグザグ式に流れる通路94bを構成するように仕切られている。詳細には、遠位側空間20bを上下に仕切るように前後方向に延びる複数の仕切りプレート96c、96dが設けられ、後端が開口する仕切りプレート96cと、前端が開口する仕切りプレート96dが交互に配置されている。
近位側空間18内の仕切りプレート96a、96bと、遠位側空間20b内の仕切りプレート96c、96dは、同じ高さレベルに配置されている。また、通路94a、94b内を前後方向に流れる燃料ガス及び空気の流れが対向流となるように、仕切りプレート96a〜96dが配置されている。即ち、本実施形態では、仕切りプレート96a、96dが同じ高さレベルに配置され、仕切りプレート96b、96cが同じ高さレベルに配置されている。仕切りプレート96a〜96dは、近位側空間18及び遠位側空間20bの上方から空気送出管22の高さレベルよりも少し上の高さレベルにわたって設けられ、空気送出管22よりも下の遠位側空間20bは空気を貯めるための空間又は空気室98として機能することが好ましい。
次に、中央壁10eを説明する。図7に示すように、中央壁10eは、4重壁構造を有しているが、左壁10cと右壁10dの遠位プレート80c同士を合わせてそれらを結合させた状態で、遠位プレート80cを省略した構造と同様の構造を有している。従って、左壁10c及び右壁10dの構成要素と同様の中央壁10eの構成要素に、左壁10c及び右壁10dの構成要素と同じ参照符号を付して、それらの説明を省略する。かくして、遠位側空間20(20b)は、2つの中央プレート80bの間に構成される。
次に、本発明による燃料電池の動作を説明する。
先ず、燃料電池1を温めるために、燃料電池1を含む回路に負荷をかけない状態、即ち、燃料電池1を含む回路を開いた状態で、燃料電池1に燃料ガスと空気を供給する。この段階では、燃料ガスと空気が存在しても、回路に電流が流れないので、燃料電池は、発電を行わない。
詳細には、燃料ガスを供給する。具体的には、燃料ガスを燃料ガス供給管16に供給して、燃料ガスボックス64内の燃料ガス空間64dに貯める。それにより、各燃料電池セルユニット30への均一且つ一様な燃料ガスの供給を確保する。燃料ガス空間64dに溜まった燃料ガスが、燃料電池セルユニット30の管内流路30cを通って流れ、内側電極層44に作用する。作用しなかった燃料ガスが、燃焼室24に達する。
また、大気中の空気を供給する。具体的には、大気中の空気をブロア等によって空気供給管84に供給し、前壁10a及び後壁10bの遠位側空間20aの中を下方から上方に流す。次いで、空気を、空気案内管86を通して、左壁10c、右壁10d、中央壁10eの遠位側空間20bに案内し、遠位側空間20bの中を上方から下方に流す。空気は、遠位側空間20b内の空気空間又は空気室98にいったん貯められる。それにより、各空気送出管22への均一且つ一様な空気の送出を確保する。空気は、空気送出管22の横噴出孔22b及び上斜め噴出孔22cから、各燃料電池セル4を包囲するように噴出され、セル室6a、6b内を概略的には下方から上方に流れる。それにより、セル室内に空気をまんべんなく分散させることができ、外側の電極層(空気極)48における空気の作用を促進させることができる。特に、燃料電池セル4の径が1〜10mmであり、燃料電池セル4の間隔が0.5〜5mmである場合、燃料電池セル4の間にも十分に空気を供給することができる。また、空気送出管22に横噴出孔だけを設けると、セル室6a、6bの隅の方に空気が流れにくいので、上斜め噴出孔22cを設けることにより、セル室6a、6bの隅の方への空気の流れを引き起こすのがよい。空気は、外側電極層48と作用する。作用しなかった空気は、燃焼ボックス36の切欠き36eから燃焼室24に達する。
次いで、スパークプラグ又はヒーター等の点火装置59を用いて、燃焼室24内で、燃焼ガスと空気とを燃焼させる。それにより生じた排出ガスは、高温になる。排出ガスは、上壁12の貫通孔12aを通って、排出ガス空間26に流入し、次いで、側壁10a〜10eの上開口81aから近位側空間18に流入し、近位側空間18内を上方から下方に流れる。次いで、排出ガスは、側壁10a〜10eの下開口81bから排出ガス集合空間82aに流入し、排出開口82bから排出される。
排出ガスが、近位側空間18内を流れるとき、遠位側空間20内を流れる空気と熱交換を行い、空気が暖められる。詳細には、空気は、前壁10a及び後10bの遠位側空間20a内を流れるとき、通路88bに沿ってジグザグ式に流れる。このとき、排出ガスは、中央プレート80bの反対側で、通路88aに沿ってジグザグ式に流れている。通路88bを流れる空気と、通路88aを流れる排出ガスとは、通路88a、88b全体にわたって対向流を構成するので、排出ガスの熱が効率的に空気に伝達される。特に、空気供給管84から入ってきた最も温度の低い空気が、排出ガスの熱によって温められる。
次いで、ある程度温められた空気が、左壁10c、右壁10d、中央壁10eの遠位側空間内を流れるとき、通路94bに沿ってジグザグ式に流れる。このとき、排出ガスは、中央プレート80bの反対側で、通路94aに沿ってジグザグ式に流れている。通路94bを流れる空気と、通路94aを流れる排出ガスとは、通路94a、94b全体にわたって対向流を構成していないが、通路94a、94bのうちの横方向に流れる部分で対向流を構成している。それにより、排出ガスの熱がある程度、効率的に伝達される。
空気が温められることにより、セル室6a、6b内の温度が徐々に上昇する。セル室6a、6b内及び燃料電池セル4の温度が、燃料電池1を安定的に作動させる定格温度よりも低い所定の発電温度に達したら、燃料電池1を含む回路を閉じる。それにより、燃料電池1は発電を開始し、回路に電流が流れる。燃料電池の発電により、燃料電池セル4自体も発熱し、更に、燃料電池セル4の温度が上昇する。その結果、燃料電池1を作動させる定格温度、例えば、600〜800℃になる。
その後、定格温度を維持するために、燃料電池セル4で消費される燃料ガス及び空気の量よりも多い量の燃料ガス及び空気を供給し、燃焼室24での燃焼を継続させる。
なお、燃料ガスは、炭化水素系の都市ガスやプロパンガス等を水蒸気改質反応させた改質ガスであることが好ましい。この改質反応は、吸熱反応であるので、高温の排出ガスを、改質反応に必要な熱の熱源として使用することが好ましい。
本発明の実施形態である燃料電池1を、従来技術の燃料電池200と比較すると、側壁10a〜10eを利用して、排出ガスと空気の熱交換を行うことは共通する。しかしながら、従来技術の燃料電池の空気室212に相当する部分が、本発明の燃料電池1では、側壁10a〜10eに組み込まれている。その結果、本発明の燃料電池1は、熱交換を維持しながら、従来の燃料電池200よりも上下方向寸法を小さくすることができる。
図12及び図13はそれぞれ、左壁の変形例を示す右方からの斜視図である。図12及び図13に示すように、空気送出管22は、遠位側空間20の近位側空間側の壁プレート、即ち、中央プレート80bから近位側空間18を越えるように延び、遠位側空間20とセル室6a、6bとを連通し、空気を遠位側空間20から燃料電池セル4に向かって送出するための連通路を構成している。また、左壁100、102はそれぞれ、空気送出管22と干渉しないように形状決めされた近位プレート100a、102a及び周囲プレート100b、102bとを有している。詳細には、近位プレート100a、102aは、左壁100、102の上面から下方に且つ空気送出管22よりも上方まで延び、空気送出管22を避けて更に下方に延びる延長部100c、102cを有している。図12に示す左壁100では、延長部100cは、空気送出管22よりも前方又は後方に1つ設けられ、図13に示す左壁102では、延長部102cは、更に、空気送出管22の間に設けられている。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることはいうまでもない。
上記実施形態では、燃料電池セル4の管内を流れるガスは、水素又は炭化水素燃料等を改質した改質ガス等の燃料ガスであり、燃料電池セル4の管外を流れるガスは、酸素を含む空気であったが、管内を流れるガスと管外を流れるガスを交換してもよい。
また、上記実施形態では、空気は、前壁10a、後壁10b、左壁10c、右壁10d及び中央壁10eの遠位側空間20を通してセル室6a、6b内の燃料電池セル4に向かって送出されたが、空気がこれらの壁10a〜10eの任意の近位側空間18内を流れる燃焼ガスと熱交換が行われれば、すべての壁10a〜10eを3又は4重壁構造にしたり、第1の領域及び第2の領域を設けたりする必要はない。例えば、左壁10c、右壁10d及び中央壁10eに近位側空間18及び遠位側空間20を設け、且つ、前壁10a及び後壁10bに近位側空間18だけを設け又は前壁10a及び後壁10bを断熱材で構成することにより、空気を左壁10c、右壁10d及び中央壁10eだけで温めてもよい。
上記実施形態では、左壁10c、右壁10d及び中央壁10eの遠位側空間20の下方に空気室98を設けたけれども、仕切りプレート96c、96dを使用しないで、遠位側空間20全体を空気室98として使用してもよい。この場合、遠位側空間20の近位側空間側の壁プレート、即ち、中央プレート80bから連通路が延びる箇所は上方であってもよい。例えば、空気送出管22が遠位側空間20の上方から近位側空間を越えた後、下方に向かって延び、燃料電池セル4の下方に空気を送出してもよい。また、左壁10c、右壁10d及び中央壁10eの遠位側空間20に供給される空気は、前壁10a、後壁10bにおいて温められていることが好ましい。
また、上記実施形態では、空気を遠位側空間20から燃料電池セル4の下方に送出するための連通路を、遠位側空間20から延びる空気送出管22としたが、図12及び図13に示した変形例では、空気送出管22を省略して、スリットや孔を設けてもよい。この場合、連通路は、左壁100、102の周囲プレート100b、102b等によって構成され、遠位側空間20の近位側空間側の壁プレート、即ち、中央プレート80bから近位側空間18を越えるように延びる。
上記実施形態では、燃料電池セルスタック14には、5列×4列の燃料電池セル4が配列されていたけれども、1列×1列を含む任意の数の列を採用することができる。しかしながら、燃料電池セル4が複数列×複数列で配列されていることが好ましい。
また、上記実施形態では、燃料電池セル4を断面が円の円筒形としたが、管内のガスと管外のガスを反応させる管状構造体が形成されれば、円筒形以外の形態であってもよいし、2つ以上の燃料電池セルによって管状構造体が形成されてもよい。具体的には、1つ又は2つ以上の燃料電池セルによって形成される管状構造体の断面が扁平状、あるいは楕円状のフラットチューブ形、断面が多角形の角筒形などの形態であってもよい。
本発明による燃料電池を部分的に破断した概略的な斜視図である。 燃料電池モジュールの斜視図である。 燃料電池セルユニットの断面図である。 燃料ガス供給部を部分的に破断した燃料電池セルスタックユニットの側面図である。 図4の燃料電池セルスタックユニットを部分的に破断した正面図である。 図1の燃料電池の線6−6における断面図である。 図1の燃料電池の線7−7における断面図である。 部分的に破断した前壁の後方からの斜視図である。 部分的に破断した前壁の前方からの斜視図である。 部分的に破断した左壁の右方からの斜視図である。 部分的に破断した左壁の左方からの斜視図である。 左壁の変形例を示す右方からの斜視図である。 左壁の変形例を示す右方からの斜視図である。 従来技術の燃料電池の概略図である。
符号の説明
1 燃料電池
4 燃料電池セル
6a、6b セル室
8 底壁
10a〜10e 側壁
12 上壁
14 燃料電池セルスタック
18 近位側空間
20 遠位側空間
20a 第1の領域
20b 第2の領域
22 空気送出管(連通路)
24 燃焼室
88a、88b 通路
90a、90b、90c、90d 仕切りプレート
94a、94b 通路
96a、96b、96c、96d 仕切りプレート
98 空気室
100、102 左壁

Claims (7)

  1. 空気と燃料ガスにより作動する一連の燃料電池セルと、
    前記一連の燃料電池セルを収容するセル室を形成する底壁、側壁及び上壁と、を有し、
    少なくとも1つの前記燃料電池セルは、上下方向に延びる管状構造体を形成し、
    前記側壁は、多重壁構造であり、それにより、前記セル室に近い方に位置する近位側空間と、前記近位側空間と隣接し且つ前記セル室から遠い方に位置する遠位側空間とが構成され、
    前記管状構造体の上方に、前記管状構造体の管外を流れる空気及び燃料ガスの一方と前記管状構造体の管内を流れる空気及び燃料ガスの他方とを燃焼させて排出ガスを生じさせる燃焼部が設けられ、
    前記側壁の近位側空間は、前記燃焼部と連通し、それにより、前記燃焼部の排出ガスが前記近位側空間に流入して、前記近位側空間内を上方から下方に流れ、
    更に、前記側壁の遠位側空間の近位側空間側の壁から延び且つ前記遠位側空間と前記セル室とを連通させるための連通路を有し、前記連通路は、前記管状構造体の管外に流すための空気及び燃料ガスの前記一方を前記遠位側空間から前記管状構造体に向かって送出することを特徴とする燃料電池。
  2. 前記連通路は、前記側壁の遠位側空間の下方から延びることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池。
  3. 前記側壁の遠位側空間は、その下方に空気及び燃料ガスの前記一方を貯めるための室を有し、前記連通路は、前記室から延びることを特徴とする請求項2に記載の燃料電池。
  4. 前記遠位側空間は、前記管状構造体の管外に流すための空気及び燃料ガスの前記一方が下方から上方に流れる第1の領域と、前記第1の領域と連通し且つ前記第1の領域から流入した空気及び燃料ガスの前記一方が上方から下方に流れる第2の領域と、を有し、前記連通路は、前記第2の領域から延びることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の燃料電池。
  5. 前記近位側空間は、排出ガスが上方から下方にジグザグ式に流れる通路を構成するように仕切られ、
    前記遠位側空間の第1の領域は、空気及び燃料の前記一方が下方から上方にジグザク式に流れる通路を構成するように仕切られ、
    前記遠位側空間の第2の領域は、空気及び燃料の前記一方が上方から下方にジグザグ式に流れる通路を構成するように仕切られ、
    前記近位側空間の通路を横方向に流れる排出ガスと、前記遠位側空間の第1の領域及び第2の領域の通路を横方向に流れる空気とが、対向流を構成することを特徴とする、請求項4に記載の燃料電池。
  6. 前記一連の燃料電池セルは、燃料電池セルを互いに接続することによって形成された燃料電池セルスタックを互いに接続することによって構成され、前記燃焼部は、前記燃料電池セルスタックの燃焼室として構成されることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池。
  7. 空気及び燃料ガスの前記一方は空気であり、前記他方は燃料ガスであることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池。
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