JP2008299257A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】潜像担持体の周期的な表面移動速度変動を打ち消す高精度な駆動制御を低コストで実現できる。
【解決手段】中間転写ベルト10上に作像した検知用パターンをセンサ40で検知した検知データから、感光体の周期的な表面移動速度変動を示すパターン間隔変動成分の振幅及び位相を求め、その振幅を2×R×sin(φ/2)/ω0で除算し、その位相をφ/2だけ遅らせた値を補正値f(t)=A1×cos(ω0t+B1)+Cとし、この補正値を補正前の目標回転角速度に重畳させる。この補正値の算出は、初期時刻t0からtn秒経過したときの補正値f(tn)=A1×cos(ω0n+B1)+Cを、f(tn+1)=C1c×f(tn)−C1s×fs(tn)+Cの演算式を用いて算出する。なお、ω0は感光体の回転角速度平均値であり、Rは感光体半径であり、φは感光体上における潜像書込位置と転写位置との位相差角度である。
【選択図】図1

Description

本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置に関するものである。
この種の画像形成装置には、表面移動する潜像担持体の表面上に潜像を書き込んだ後、その潜像にトナーを付着させて得たトナー像を表面移動部材の表面上に担持された記録材に転写するか、又はそのトナー像を表面移動部材の表面へ転写した後に該表面移動部材上のトナー像を記録材に転写するかして、記録材に画像を形成するものがある。このような画像形成装置としては、互いに異なる複数色の単色画像を互いに重ね合わせることでカラー画像を得るものが知られている。このようなカラー画像形成装置においては、近年、高画質化および高速化が要求されている。かかる要求に応え得るカラー画像形成装置としては、例えば、各感光体ドラム(潜像担持体)上にそれぞれ形成した黒(K)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の各単色画像を、記録材搬送ベルト(表面移動部材)に担持搬送される記録材上へ互いに重なり合うように転写することで記録材上へカラー画像を形成する直接転写方式のタンデム型画像形成装置が知られている。
この直接転写方式のタンデム型画像形成装置では、記録材上における各単色画像の転写位置が相対的にズレることによりユーザーの目視で確認できる色ズレが発生する場合がある。このような色ズレが発生すると、例えば、複数の単色画像が互いに重なることで形成される細線画像がにじんで見えたり、複数の単色画像が互いに重なることで形成される背景画像中に黒の文字画像を形成する場合にその文字画像の輪郭周辺に白抜けが発生したりするといった画質劣化が起きる。また、色地領域において、帯状のように周期的に現れる濃度ムラ、いわゆるバンディング現象も発生する。
また、各感光体ドラム(潜像担持体)上にそれぞれ形成した黒(K)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の各単色画像を中間転写ベルト(表面移動部材)上へ互いに重なり合うように転写した後、中間転写ベルト上のカラー画像を記録材へ転写することにより、記録材上にカラー画像を形成する中間転写方式のタンデム型画像形成装置も知られている。このような中間転写方式のタンデム型画像形成装置においても、直接転写方式のタンデム型画像形成装置と同様に、中間転写ベルト10上における各単色画像の転写位置が相対的にズレることによりユーザーの目視で確認できる色ズレが発生する場合がある。
以上のようなユーザーの目視で確認できるほどの色ズレが発生するのは、個々の感光体ドラムの表面移動速度が周期的に変動を生ずることにより、各感光体ドラム上の単色画像の転写位置が相対的にズレることが主な原因である。このような感光体ドラムの周期的な表面移動速度変動は、感光体ドラムの軸に設置された駆動伝達系の伝達誤差(歯車偏心、歯累積ピッチ誤差による伝達誤差など)や、感光体ドラムを駆動伝達系から着脱可能にするために設けられたカップリングによる伝達誤差(軸傾き、軸心ずれによる)などの、感光体ドラムへ伝達される回転駆動力の回転角速度変動によって顕著に表れる。
このような感光体ドラムの周期的な表面移動速度変動を抑制して色ズレを補正し得るものとしては、特許文献1に記載された画像形成装置が知られている。この画像形成装置は、各感光体ドラムの周期的な表面移動速度変動を認識して、このような周期的な表面移動速度変動が発生しないように、個々の感光体ドラムの回転角速度を個別に微調整することで、各感光体ドラムの周期的な表面移動速度変動を抑制する。具体的には、各感光体ドラム上に形成した複数の検知用パターン(トナー像)を、各色1つずつ順番に(K、Y、C、Mの順に)中間転写ベルト上に一列に並ぶように転写する。そして、これらの検知用パターンをパターン検知手段で順次検知し、その検知信号から感光体ドラム一回転周期をもつ感光体ドラムの周期的な表面移動速度変動成分(検出情報)を検出し、その周期的な表面移動速度変動を打消すように感光体ドラムの回転角速度を個別に微調整する。
上記特許文献1に記載の画像形成装置における微調整の方法は次のとおりである。
すなわち、上記検出情報は、次の2つの速度変動の影響を受けて中間転写ベルト上に形成された検知用パターンの検知結果に基づくものである。1つは、検知用パターンを形成するために感光体ドラムに潜像を書き込んだ時における感光体ドラムの表面移動速度変動である。もう1つは、その潜像を現像して得られる検知用パターンを中間転写ベルトへ転写した時の感光体ドラムの表面移動速度変動である。また、この画像形成装置は、感光体ドラム上の潜像書込位置と転写位置をその両位置の位相差角度が概ね180°となるように設定されている。上記両位置の位相差角度とは、感光体ドラムの回転軸に直交する仮想平面上で感光体ドラム表面上の潜像書込位置及び転写位置と感光体ドラムの回転中心とをそれぞれ結んで得られる2つの仮想線のなす角度である。このことから、上記検出情報に1/2ゲインを積算し、さらにこれを逆位相にしたものを補正値とし、この補正値を補正前の目標回転角速度に重畳させたものを用いて感光体ドラムを駆動制御することで、感光体ドラム一回転周期をもつ感光体ドラムの周期的な表面移動速度変動を打消すことができる。
特開平10−78734号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載された感光体ドラム駆動の微調整方法は、感光体ドラム上の潜像書込位置と転写位置との位相差角度を概ね180°となるように設定することを前提とするものである。そのため、装置レイアウトの制限が発生するという問題がある。
位相差角度が180°からズレている場合、適切な補正値が得られず、制御誤差が発生してしまう。上記特許文献1では、位相差角度の許容範囲を180±45°としているが、このような広い許容範囲では、近年の高画質化の要求を満足する画像を得ることはできない。例えば図1に示す画像形成装置では、潜像書込位置と転写位置との位相差角度を145°に設定している。この場合、感光体ドラム2の半径を20mmとし、感光体ドラム軸に設置されたドラム駆動ギヤ32の偏心により感光体ドラム2が約0.1%の表面移動速度変動をもって駆動したとすると、感光体ドラム上から中間転写ベルト10への理想のトナー像転写位置と、上記特許文献1に記載された方法により得られる補正値によって補正されて駆動する感光体ドラム上から中間転写ベルト10へのトナー像転写位置との間には、最大で約12μmのズレ(転写位置ズレ)が生じる。このようなズレは、実際の画像上においてユーザーの目視で十分に感じ取れる程度の色ズレとなって現れ、画質劣化につながる。なお、近年の高画質複写機においては、転写位置ズレの許容数値は40〜80μmと言われており、色ズレの発生原因となり得る要因のうち、感光体ドラム一回転周期をもつ感光体ドラムの周期的な表面移動速度変動という1つの要因だけで、12μmもの転写位置ズレが発生することは大きな問題となる。
そこで、本出願人は、特願2007−7667号(以下「先願」という。)において、感光体ドラムの回転軸に直交する仮想平面上で感光体ドラムの表面上の潜像書込位置及び転写位置と感光体ドラムの回転中心とをそれぞれ結んで得られる2つの仮想線のなす角度(位相差角度)が180°からズレた角度であっても、検知用パターンの検知結果から、感光体ドラムへ伝達される回転駆動力の回転角速度変動によって生じる感光体ドラムの周期的な表面移動速度変動を打ち消すような適正な補正値を算出できる画像形成装置を提案した。
この先願の画像形成装置における駆動制御では、補正値f(t)の取り扱い方法として、補正値f(t)を用いた駆動制御を行う前に、感光体ドラム一回転周期分について、各制御時刻t=t0,t1,t2,・・・,tnでの各補正値f(t0)、f(t1)、f(t2)、・・・、f(tn)を、検知用パターンの検知結果から予め算出しておき、その全補正値の算出結果を記憶しておく方法(事前算出方法)を採用できる。しかし、この事前算出方法を採用すると、全補正値f(t0)、f(t1)、f(t2)、・・・、f(tn)の記憶領域を確保する必要があり、コストが高くなるという不具合が生じる。特に、感光体ドラムの周期的な表面移動速度変動を打ち消す高精度な駆動制御を行うためには、感光体ドラム一回転周期について多数の補正値が必要となる。よって、この事前算出方法において高精度な駆動制御を実現する場合、多数の補正値すべてを記憶できる大容量の記憶領域の確保が必要となり、コストが高騰する。
一方、上記先願の画像形成装置における駆動制御では、検知用パターンの検知結果だけを記憶しておき、補正値f(t)を用いた駆動制御を行う際に、各制御時刻t=t0,t1,t2,・・・,tnでの各補正値f(t0)、f(t1)、f(t2)、・・・、f(tn)を順次算出しつつ駆動制御を行うというリアルタイム処理方法を採用することもできる。このリアルタイム処理方法では、少なくとも次の制御時刻t=tn+1での駆動制御時に必要な補正値f(tn+1)を記憶しておくことさえできればよいので、必要な記憶領域は上記事前算出方法に比べて遙かに少なくて済むので、低コスト下を図ることができる。
ところが、上記先願の画像形成装置における駆動制御では、補正値f(t)をf(t)=A''×cos(ω0t+B'')という三角関数の演算を用いて算出する。このような三角関数の演算は四則演算に比べて高い処理能力を必要とするため、処理負荷が大きく、四則演算の数十倍の処理時間がかかる場合がある。ここで、上記リアルタイム処理方法では、制御時間間隔ts=tn+tn-1の時間内に補正値f(tn)の演算を完了しなければならない。そのため、処理時間がかかる三角関数の演算を用いて補正値を算出する上記先願の画像形成装置における駆動制御において、上記リアルタイム処理方法を採用しようとすると、演算時間を確保するために制御時間間隔tsを長く設定せざるを得ない。したがって、感光体ドラム一回転周期分の補正値の数を十分に確保できず、感光体ドラムの周期的な表面移動速度変動を打ち消す高精度な駆動制御を実現することが困難であるという問題があった。
本発明は、上記問題に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、感光体ドラム等の潜像担持体の周期的な表面移動速度変動を打ち消す高精度な駆動制御を、低コストで実現できる画像形成装置を提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、表面移動する潜像担持体の表面上に潜像を書き込んだ後、該潜像にトナーを付着させて得たトナー像を表面移動部材の表面上に担持された記録材に転写するか、又は該トナー像を表面移動部材の表面へ転写した後に該表面移動部材上のトナー像を記録材に転写するかして、記録材に画像を形成する画像形成装置において、上記潜像担持体の回転角速度が目標回転角速度と一致するように該潜像担持体の駆動制御を行う駆動制御手段と、上記潜像担持体の表面上に形成した潜像を現像して上記表面移動部材の表面に転写することにより得られる、該表面移動部材の表面移動方向に沿って配列される複数の検知用パターンを検知するパターン検知手段と、該パターン検知手段が検知した検知データから該潜像担持体の周期的な表面移動速度変動を示すパターン間隔変動成分の振幅及び位相を求めた後、該潜像担持体の回転角速度平均値をω0とし、該潜像担持体の回転半径をRとし、該潜像担持体の回転軸に直交する仮想平面上で該潜像担持体の表面上の潜像書込位置及び転写位置と該潜像担持体の回転中心とをそれぞれ結んで得られる2つの仮想線のなす角度をφとしたとき、該パターン間隔変動成分の振幅を2×R×sin(φ/2)/ω0で除算し、該パターン間隔変動成分の位相をφ/2だけ遅らせた値を補正値f(t)=A1×cos(ω0t+B1)+Cとし、該補正値を補正前の上記目標回転角速度に重畳させることにより上記駆動制御手段が用いる目標回転角速度を補正する補正手段とを有し、該補正手段は、初期時刻t0からtn秒経過したときの補正値f(tn)=A1×cos(ω0n+B1)+Cを、f(tn+1)=C1c×f(tn)−C1s×fs(tn)+Cの演算式を用いて算出することを特徴とするものである。
ただし、fs(tn)は、f(tn)をπ/2だけ位相を進ませたものであり、C1c及びC1sは下記のとおりである。
1c=A1×cosω0s,C1s=A1×sinω0s
また、請求項2の発明は、表面移動する潜像担持体の表面上に潜像を書き込んだ後、該潜像にトナーを付着させて得たトナー像を表面移動部材の表面上に担持された記録材に転写するか、又は該トナー像を表面移動部材の表面へ転写した後に該表面移動部材上のトナー像を記録材に転写するかして、記録材に画像を形成する画像形成装置において、上記潜像担持体の回転角変位が目標回転角変位と一致するように該潜像担持体の駆動制御を行う駆動制御手段と、上記潜像担持体の表面上に形成した潜像を現像して上記表面移動部材の表面に転写することにより得られる、該表面移動部材の表面移動方向に沿って配列される複数の検知用パターンを検知するパターン検知手段と、該パターン検知手段が検知した検知データから該潜像担持体の周期的な表面移動速度変動を示すパターン間隔変動成分の振幅及び位相を求めた後、該潜像担持体の回転半径をRとし、該潜像担持体の回転軸に直交する仮想平面上で該潜像担持体の表面上の潜像書込位置及び転写位置と該潜像担持体の回転中心とをそれぞれ結んで得られる2つの仮想線のなす角度をφとしたとき、該パターン間隔変動成分の振幅を2×R×sin(φ/2)で除算し、該パターン間隔変動成分の位相を(φ+3π)/2だけ遅らせた値を補正値f(t)=A2×cos(ω0t+B2)+Cとし、該補正値を補正前の上記目標回転角変位に重畳させることにより上記駆動制御手段が用いる目標回転角速度を補正する補正手段とを有し、該補正手段は、初期時刻t0からtn秒経過したときの補正値f(tn)=A2×cos(ω0n+B2)+Cを、f(tn+1)=C2c×f(tn)−C2s×fs(tn)+Cの演算式を用いて算出することを特徴とするものである。
ただし、fs(tn)は、f(tn)をπ/2だけ位相を進ませたものであり、C2c及びC2sは下記のとおりである。
2c=A2×cosω0s,C2s=A2×sinω0s
また、請求項3の発明は、請求項1又は2の画像形成装置において、上記補正手段は、上記パターン間隔変動成分の振幅及び位相を求める際、上記パターン検知手段が検知した検知データに基づいて上記複数の検知用パターンのうちの一の検知用パターンから他の各検知用パターンまでの間隔を計測し、その計測データから該パターン間隔変動成分の振幅及び位相を求めることを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、表面移動する潜像担持体の表面上に潜像を書き込んだ後、該潜像にトナーを付着させて得たトナー像を表面移動部材の表面上に担持された記録材に転写するか、又は該トナー像を表面移動部材の表面へ転写した後に該表面移動部材上のトナー像を記録材に転写するかして、記録材に画像を形成する画像形成装置において、上記潜像担持体の回転角速度が目標回転角速度と一致するように該潜像担持体の駆動制御を行う駆動制御手段と、上記潜像担持体の表面上に形成した潜像を現像して上記表面移動部材の表面に転写することにより得られる、該表面移動部材の表面移動方向に沿って配列される複数の検知用パターンを検知するパターン検知手段と、該パターン検知手段が検知した検知データに基づいて互いに隣接する2つの検知用パターンの間隔を上記複数の検知用パターンについてそれぞれ計測し、その計測データから該潜像担持体の周期的な表面移動速度変動を示すパターン間隔変動成分の振幅及び位相を求めた後、該潜像担持体の回転角速度平均値をω0とし、該潜像担持体の回転半径をRとし、該潜像担持体の回転軸に直交する仮想平面上で該潜像担持体の表面上の潜像書込位置及び転写位置と該潜像担持体の回転中心とをそれぞれ結んで得られる2つの仮想線のなす角度をφとし、該複数の検知用パターンのそれぞれを該潜像担持体へ形成する時間間隔をTeとしたとき、該パターン間隔変動成分の振幅を−4×R×sin(φ/2)×sin(ω0×Te/2)/ω0で除算し、該パターン間隔変動成分の位相を(φ−ω0×Te)/2だけ遅らせた値を補正値f(t)=A3×cos(ω0t+B3)+Cとし、該補正値を補正前の上記目標回転角速度に重畳させることにより上記駆動制御手段が用いる目標回転角速度を補正する補正手段とを有し、該補正手段は、初期時刻t0からtn秒経過したときの補正値f(tn)=A3×cos(ω0n+B3)+Cを、f(tn+1)=C3c×f(tn)−C3s×fs(tn)+Cの演算式を用いて算出することを特徴とするものである。
ただし、fs(tn)は、f(tn)をπ/2だけ位相を進ませたものであり、C3c及びC3sは下記のとおりである。
3c=A3×cosω0s,C3s=A3×sinω0s
また、請求項5の発明は、表面移動する潜像担持体の表面上に潜像を書き込んだ後、該潜像にトナーを付着させて得たトナー像を表面移動部材の表面上に担持された記録材に転写するか、又は該トナー像を表面移動部材の表面へ転写した後に該表面移動部材上のトナー像を記録材に転写するかして、記録材に画像を形成する画像形成装置において、
上記潜像担持体の回転角変位が目標回転角変位と一致するように該潜像担持体の駆動制御を行う駆動制御手段と、上記潜像担持体の表面上に形成した潜像を現像して上記表面移動部材の表面に転写することにより得られる、該表面移動部材の表面移動方向に沿って配列される複数の検知用パターンを検知するパターン検知手段と、該パターン検知手段が検知した検知データに基づいて互いに隣接する2つの検知用パターンの間隔を上記複数の検知用パターンについてそれぞれ計測し、その計測データから該潜像担持体の周期的な表面移動速度変動を示すパターン間隔変動成分の振幅及び位相を求めた後、該潜像担持体の回転半径をRとし、該潜像担持体の回転軸に直交する仮想平面上で該潜像担持体の表面上の潜像書込位置及び転写位置と該潜像担持体の回転中心とをそれぞれ結んで得られる2つの仮想線のなす角度をφとし、該複数の検知用パターンのそれぞれを該潜像担持体へ形成する時間間隔をTeとしたとき、該パターン間隔変動成分の振幅を−4×R×sin(φ/2)×sin(ω0×Te/2)で除算し、該パターン間隔変動成分の位相を(φ+π−ω0×Te)/2だけ遅らせた値を補正値f(t)=A4×cos(ω0t+B4)+Cとし、該補正値を補正前の上記目標回転角変位に重畳させることにより上記駆動制御手段が用いる目標回転角速度を補正する補正手段とを有し、該補正手段は、初期時刻t0からtn秒経過したときの補正値f(tn)=A4×cos(ω0n+B4)+Cを、f(tn+1)=C4c×f(tn)−C4s×fs(tn)+Cの演算式を用いて算出することを特徴とするものである。
ただし、fs(tn)は、f(tn)をπ/2だけ位相を進ませたものであり、C4c及びC4sは下記のとおりである。
4c=A4×cosω0s,C4s=A4×sinω0s
また、請求項6の発明は、請求項1、2、3、4又は5の画像形成装置において、上記補正手段は、パターン間隔変動成分の振幅及び位相を求める際、上記検知データから、上記潜像担持体の表面移動速度変動の周期をもつ、該表面移動速度変動の位相と同相の同相成分及び該位相とは90°ズレた直交成分とを求め、該同相成分及び該直交成分を基に上記パターン間隔変動成分の振幅及び位相を求める直交検波処理を用いることを特徴とするものである。
また、請求項7の発明は、請求項6の画像形成装置において、上記検知用パターンは、上記潜像担持体の周長の自然数倍の範囲にわたって該潜像担持体の表面上に等時間間隔で形成した潜像を現像して上記表面移動部材の表面に転写することにより得られるパターンからなることを特徴とするものである。
また、請求項8の発明は、請求項6の画像形成装置において、上記検知用パターンは、回転変動が該検知用パターンのパターン間隔の変動に寄与する少なくとも1つの回転体の周長と上記潜像担持体の周長との公倍数の範囲にわたって該潜像担持体の表面上に等時間間隔で形成した潜像を現像して上記表面移動部材の表面に転写することにより得られるパターンからなることを特徴とするものである。
また、請求項9の発明は、請求項6、7又は8の画像形成装置において、上記検知用パターンは、上記潜像担持体の周期的な表面移動速度変動の一周期につき4NP(NPは自然数)個のパターンが形成されるように該潜像担持体の表面上に等時間間隔で形成した潜像を現像して上記表面移動部材の表面に転写することにより得られるパターンからなることを特徴とするものである。
また、請求項10の発明は、請求項1、2、3、4、5、6、7、8又は9の画像形成装置において、上記検知用パターンとは別に上記表面移動部材上に形成したホームトナーパターンを検知するホーム検知手段を有し、上記検知データは、該ホーム検知手段がホームトナーパターンを検知してから各検知用パターンが上記パターン検知手段により検知されるまでに経過した各時間データであることを特徴とするものである。
また、請求項11の発明は、請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9又は10の画像形成装置において、上記表面移動部材は、駆動支持回転体を含む複数の支持回転体に掛け渡された無端状ベルトで構成されており、
該複数の支持回転体のうちの少なくとも1つの回転情報に基づき、該表面移動部材が等速で表面移動するように該駆動支持回転体の駆動を制御する表面移動部材駆動制御手段を有することを特徴とするものである。
また、請求項12の発明は、請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10又は11の画像形成装置において、上記潜像担持体は、駆動支持回転体を含む複数の支持回転体に掛け渡された無端状ベルトで構成されており、上記補正手段は、上記回転角速度平均値ω0及び上記回転半径Rとして、該潜像担持体のベルト周長及び該潜像担持体の平均表面移動速度を用いて該潜像担持体を円柱形状のものに換算したときの回転角速度平均値及び回転半径を用いることを特徴とするものである。
また、請求項13の発明は、請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10又は11の画像形成装置において、上記潜像担持体は、円柱形状であることを特徴とするものである。
また、請求項14の発明は、請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12又は13の画像形成装置において、上記潜像担持体上にトナー像を形成するための各部品は、該各部品の該潜像担持体に対する作用位置がすべて該潜像担持体の表面に接触する仮想平面よりも潜像担持体側となるように配置されていることを特徴とするものである。
また、請求項15の発明は、請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13又は14の画像形成装置において、上記潜像担持体を上記表面移動部材の表面移動方向に沿って複数備え、複数の潜像担持体のうちの少なくとも1つの周長は他の潜像担持体の周長と異なっていることを特徴とするものである。
また、請求項16の発明は、請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14又は15の画像形成装置において、上記潜像担持体の表面上に潜像を書き込む潜像書込手段は、該潜像担持体の斜め下方から光を照射して潜像を書き込むように構成されていることを特徴とするものである。
本発明においては、ある制御時刻tnの補正値f(tn+1)を算出するとき、直前の制御時刻tnにおける補正値f(tn)を用いて算出することができる。したがって、上述したリアルタイム処理方法を採用する場合には、直前の補正値算出結果を記憶しておくだけで、すべての補正値を順次算出することができる。よって、全補正値を予め記憶しておく従来の事前記憶方法に比べて記憶領域が少なくて済み、低コスト化を図ることができる。
また、本発明においては、三角関数の演算を用いずに四則演算のみで補正値を算出することができる。よって、補正値の演算処理の負荷が三角関数の演算に比べて非常に小さくて済む。その結果、補正値の演算時間を短くできるので、リアルタイム処理方法を採用しても、高精度な駆動制御が可能となる。
以上より、本発明によれば、潜像担持体の周期的な表面移動速度変動を打ち消す高精度な駆動制御を、低コストで実現できるという優れた効果が奏される。
以下、本発明を、中間転写方式のタンデム型画像形成装置に適用した一実施形態について説明する。
図1は、本発明を適用する画像形成装置の主要構成を示す概略構成図である。なお、本画像形成装置を複写機やプリンタなどの製品として用いる場合には、必要に応じて、図示の主要構成に加えて、用紙を大量に保持する給紙テーブルを設置したり、スキャナ部や原稿自動搬送装置(ADF)を設置したりする。
図1に示すように、本実施形態の画像形成装置は、表面移動部材としての中間転写体である無端状ベルトからなる中間転写ベルト10が設けられている。この中間転写ベルト10は、4つの支持回転体としての支持ローラ7,8,11,12に掛け渡されており、図中反時計回り方向に表面移動する。本実施形態においては、これら4つの支持ローラのうちの支持ローラ8が駆動ローラである。また、図示しないが、これら4つの支持ローラのうち支持ローラ7の図中左側には、画像転写後に中間転写ベルト10上に残留する残留トナーを除去する中間転写ベルトクリーニング装置が設けられている。また、4つの支持ローラのうち支持ローラ11と支持ローラ12との間に張り渡したベルト部分には、そのベルト表面移動方向に沿って、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、黒(K)の4つの画像形成ユニットが並べて配置されている。各画像形成ユニットには、図中時計方向に回転駆動する潜像担持体としての感光体ドラム2と、ドラム駆動ギヤ32と、バイアスローラ6とが設けられている。また、各画像形成ユニットは、感光体ドラム2の周りに、図示しない帯電装置、現像装置及びクリーニング装置なども備えている。これらの画像形成ユニットは、使用するトナーの色が異なる以外は互いに同一の構成となっている。バイアスローラ6は、中間転写ベルト10を挟んで感光体ドラム2の対向する位置に配置されており、中間転写ベルト10はバイアスローラ6によって各感光体ドラム2に当接されている。各ドラム駆動ギヤ32上にはそれぞれマーキング4が設けられていて、これらのマーキング4はそれぞれドラムポジションセンサ20によって検知される。各ドラムポジションセンサ20の検知結果に基づき、各感光体ドラム2の回転位置を把握できる。
また、本画像形成装置には、中間転写ベルト10の表面に対向する位置に、その中間転写ベルト10に形成される検知用パターンを検知するパターン検知手段としてのパターンセンサ40が設けられている。本実施形態では、2つのパターンセンサ40が、中間転写ベルト10の表面移動方向に対して直交する方向(以下、「ベルト幅方向」という。)に並べて配置されている。なお、パターンセンサ40の個数に制限はない。センサ設置数に応じて、検知データの精度向上、検知動作時間の短縮、主走査変動の検知が可能となる。例えば、センサを4つに増やすことで、同色の同様な検知パターンを4箇所のセンサで検知するので計測精度の向上が可能である。また、4色それぞれの検知パターンをそれぞれのセンサで検知することで1回の動作で4色の計測ができるため時間短縮となる。また、ベルト幅方向に4箇所のデータから主走査方向のズレも同時に検知できる。
また、本画像形成装置には、4つの画像形成ユニットの下方に、潜像形成手段としての露光装置1が設けられている。
また、本画像形成装置には、中間転写ベルト10を挟んで駆動ローラ8と対向する位置に、第2転写手段としての二次転写ローラ13が設けられている。この二次転写ローラ13は、駆動ローラ8に向けて中間転写ベルト10へ押し当てられるように設けられている。二次転写ローラ13と中間転写ベルト10との間のニップ部(二次転写部)には図中下方から所定のタイミングで記録材としてのシートが搬送されてくる。そして、二次転写ローラ13により中間転写ベルト10上の画像がシートに転写される。なお、第2転写手段としては、転写ベルトや非接触式のチャージャを利用したものであってもよい。
また、本画像形成装置には、この二次転写ローラの図中上方に、図示しない定着装置が設けられている。この定着装置は、シート上に転写された画像をシートへ定着するための定着処理を行うものである。
次に、本画像形成装置の画像形成動作について説明する。
本画像形成装置を複写機として用いる場合、まず、原稿を、図示しない原稿自動搬送装置の原稿台上にセットするか、原稿自動搬送装置を開いてスキャナ部のコンタクトガラス上にセットして原稿自動搬送装置を閉じてそれで押さえるかする。その後、不図示のスタートスイッチを押すと、原稿自動搬送装置に原稿をセットした場合であれば、その原稿が搬送されてコンタクトガラス上へと移動した後、スキャナ部の走査ユニットが駆動する。コンタクトガラス上に原稿をセットした場合であれば、スキャナ部の走査ユニットが駆動する。走査ユニットが走行すると同時に光源から光が原稿面に照射され、その反射光が結像レンズを通して読取センサによって受光されて原稿内容が読み取られる。そして、読み取った原稿内容に基づく画像情報を用いて以下の画像形成を行う。
また、本画像形成装置をプリンタとして用いる場合、パソコンやデジタルカメラ等の外部機器から画像情報を受信し、その画像情報を用いて以下の画像形成を行う。
上述した原稿の読取処理や画像情報の受信処理に並行して、図示しない駆動源である駆動モータで駆動ローラ8を回転駆動させる。これにより、中間転写ベルト10が図中反時計回り方向に表面移動するとともに、この表面移動に伴って他の支持ローラ(従動ローラ)が連れ回り回転する。また、これと同時に、個々の画像形成ユニットにおいて感光体ドラム2を回転駆動させる。そして、各感光体ドラム2上に、イエロー、シアン、マゼンタ、黒の色別情報を用いてそれぞれ露光現像し、これらを各現像装置でそれぞれ現像することにより単色のトナー画像(単色画像)を形成する。その後、各感光体ドラム2上の単色トナー画像を中間転写ベルト10上に互いに重なり合うように順次転写して、中間転写ベルト10上に合成カラー画像を形成する。
このような画像形成に並行して、二次転写部に対して所定のタイミングでシートを搬送する。詳しくは、給紙カセットからシートを繰り出し、分離ローラで1枚ずつ分離して給紙路に入れ、搬送ローラで搬送してレジストローラに突き当てて止める。または、給紙ローラを回転して手差しトレイ上のシートを繰り出し、分離ローラで1枚ずつ分離して手差し給紙路に入れ、同じくレジストローラに突き当てて止める。そして、中間転写ベルト10上の合成カラー画像が二次転写部に到達するタイミングを合わせてレジストローラを回転し、二次転写部へシートを送り込む。なお、レジストローラは一般的には接地されて使用されることが多いが、シートの紙粉除去のためにバイアスを印加するようにしてもよい。二次転写部では、二次転写ローラ13に印加される二次転写バイアスの作用によって中間転写ベルト10上の合成カラー画像がシート上に転写される。画像転写後のシートは、定着装置へ送り込まれ、この定着装置で熱と圧力が加えられて転写画像が定着される。定着後のシートは、図示しない排出ローラから排紙トレイ上に排出されてスタックされる。
なお、本画像形成装置を用いて、単色の画像を形成することもできる。例えば黒の単色画像を形成する場合には、図示しない接離手段により、イエロー、シアン、マゼンタのカラー3色の感光体ドラム2から中間転写ベルト10を離すようにし、これら3色の感光体ドラム2を一時的に駆動停止にしておくのが好ましい。
本画像形成装置は、給紙から排紙までのシート搬送経路が短く、簡素化されているため、生産性が向上し、紙詰まりの発生確率が低く抑えられている。しかし、シートが二次転写部を下から上へ搬送される経路を実現するために、露光装置1を各画像形成ユニットの下方に設置する必要がある。そのため、露光装置1の上方に位置する各画像形成ユニットや中間転写ベルト10などの部品から飛散したトナーが露光装置1に向けて落下する。このような飛散トナーが露光装置1の内部に侵入するのを防ぐため、本実施形態では、露光装置1の全体をカバーで覆っている。しかし、各色の書込光を各感光体ドラム2へ照射する必要があるため、各書込光が露光装置1から出射するカバー部分は出射レンズで構成されている。よって、この出射レンズに飛散トナーが堆積し、適正な潜像形成を行うことができないおそれがある。そこで、本実施形態では、この出射レンズにトナーが堆積するのを抑制するために、各書込光による書込位置が各感光体ドラム2の真下から外れた位置となるように構成している。具体的には、図1において各感光体ドラム2の転写位置(真上位置)と書込位置とのなす角φが145°となるように構成している。このような構成とすることで、書込光の光路を鉛直方向に対して傾斜させることができる結果、その光路に直交するように配置される出射レンズのレンズ面を水平方向に対して傾斜させることができる。これにより、上方から落下してくる飛散トナーが出射レンズに付着してもそのレンズ面の傾斜により飛散トナーが傾斜面下方に向けて滑り落ち、出射レンズに飛散トナーが堆積しにくくなる。
次に、各感光体ドラム2のドラム駆動装置について説明する。
図2は、本実施形態における感光体ドラム2を駆動するドラム駆動装置の一例を示す説明図である。なお、イエロー、シアン、マゼンタ、黒の各感光体ドラムについてのドラム駆動装置は同様の構成である。
本実施形態において、感光体ドラム2の回転軸(ドラム軸)は、図示しない画像形成装置本体のフレームに回転自在に軸支されている。本実施形態のドラム駆動装置は、ステッピングモータやDCサーボモータ等からなる駆動モータ33と、駆動モータ33のモータ軸に設けられたモータ軸ギヤ34と、駆動軸上に固着されていてモータ軸ギヤ34と噛み合うドラム駆動ギヤ32と、この駆動軸とドラム軸とを連結するカップリング31とから構成されている。
本実施形態では、減速機構がモータ軸ギヤ34とドラム駆動ギヤ32とからなる1段減速機構である。これは、部品点数を少なくし低コスト化を図るためと、ギヤ伝達における歯形誤差や偏心による伝達誤差の要因を少なくするためである。また、このように1段減速機構としたことで、高い減速比を設定すると必然的に感光体ドラム2のドラム軸上にあるドラム駆動ギヤ32が、感光体ドラム2の径より大きな大口径ギヤとなる。このようにドラム駆動ギヤ32として大口径ギヤを用いることにより、感光体ドラム2上で換算したドラム駆動ギヤ32の単一ピッチ誤差が小さくなり、副走査方向の印字濃度ムラ(バンディング)の影響が少なくなる効果も得られる。なお、減速比は、感光体ドラム2の目標回転速度とモータ特性において、高効率で高回転精度が得られる速度領域より決定される。本実施形態におけるモータ軸ギヤ34とドラム駆動ギヤ32との間の減速比は1:20である。
また、駆動モータ33のモータ軸には、ロータリーエンコーダ35が取り付けられている。このロータリーエンコーダ35によって駆動モータ33の回転状態を検出し、その検出信号をコントローラ37を介して駆動モータ33のモータ駆動回路36にフィードバックし、駆動モータ33の回転速度が所望の速度となるように制御している。なお、駆動モータ33として速度センサ又はエンコーダを内蔵したものを用いれば、ロータリーエンコーダ35を省略することができる。モータ内蔵型の速度センサとしては、例えばプリントコイル式の周波数発電機(FG)を用いることができ、内蔵型エンコーダとしては、例えばMRセンサ等を用いることができる。
モータ駆動回路36は、駆動モータ33に所定の駆動電流を出力する。ロータリーエンコーダ35はモータの回転角速度(あるいは回転角変位)を検知し、その検知結果をコントローラ37に出力する。本実施形態の駆動モータ33は、DCブラシレスモータであるDCサーボモータを採用している。このDCサーボモータは、U、V、Wの3相スター結線されたコイルとロータとを有する。さらに、ロータの位置検出部として、ロータの磁極を検知する3個のホール素子を備え、それらの出力端子はモータ駆動回路36に接続されている。また、MRセンサを内蔵したDCサーボモータの場合、ロータの周上に着磁した磁気的パターンとMRセンサとからなる回転速度検知部(速度情報検知部)を有し、その出力端子をコントローラ37に接続する。モータ駆動回路36は、ハイ側トランジスタとロー側トランジスタとを各3個備え、それぞれコイルのU、V、Wに接続されている。モータ駆動回路36はホール素子が発生するロータ位置信号により、ロータの位置を特定し、相切替信号を生成する。相切替信号は、モータ駆動回路36の各トランジスタをオンオフ制御し、励磁する相を順次切り替えることにより、ロータを回転させる。
また、コントローラ37は、ロータリーエンコーダ35(MRセンサ内蔵型の場合には上記回転速度検知部)により検知される回転速度情報と目標回転速度情報とを比較し、検出されたモータ軸の回転速度が目標回転速度となるように、PWM信号を生成して出力する。PWM信号はアンドゲートによりモータ駆動回路36の相切替信号とアンドされ、駆動電流のチョッピングを行い、駆動モータ33の回転速度を制御する。
このようなコントローラ37は、ロータリーエンコーダ35又は上記回転速度検知部の出力パルス信号と制御目標値出力部38の出力パルス信号の位相や周波数を比較する公知のPLL制御回路系で構成することができる。制御目標値出力部38は、予め設定された感光体ドラムの一回転周期の回転速度変動成分を補正する目標回転速度に応じて周波数変調したパルス信号を出力する。コントローラ37は、アナログ回路ではなくデジタル回路でもよい。デジタル処理の場合、ロータリーエンコーダ35又は上記回転速度検知部の出力波形の周期を計測し、回転角速度を算出する。または、ロータリーエンコーダ35又は上記回転速度検知部の出力パルス数をカウントし、任意の時間内に計測されたカウント値から回転角速度を算出する。なお、回転角速度ではなく回転角変位を制御する位置制御系を採用する場合、ロータリーエンコーダ35又は上記回転速度検知部の出力パルス数をカウントし、回転角の変位量を算出する。そして、制御目標値出力部からの目標データとの差分を算出し、その差分が小さくなるように駆動モータ33を駆動する。一般にPID制御器などが組込まれ、制御対象の感光体ドラム2が目標回転速度に対して、偏差やオーバーシュート、発振が無いように調整されてモータ駆動回路36へPWM信号が出力される。
次に、各感光体ドラム2の回転駆動制御について説明する。
本実施形態では、各感光体ドラム2を駆動する駆動モータ33として、DCブラシレスモータであるDCサーボモータを用いている。各感光体ドラム2を駆動する場合、次の2つの要因によって各感光体ドラム2の表面移動速度変動が個別に発生し、その結果、各感光体ドラム2上の単色トナー画像を各中間転写ベルト10上に重なり合うように転写する際にその転写位置が相対的にズレて色ズレが発生する。このような色ズレを発生させる第1の要因は、トルクリップル等によるモータ回転変動が発生することにより感光体ドラム2へ伝達される回転角速度が変動し、これにより各感光体ドラム2の表面移動速度が変動して、各感光体ドラム上のトナーが転写される中間転写ベルト10上の転写位置が理想位置からベルト表面移動方向(副走査方向)へズレること(以下、単に「位置ズレ」という。)である。第2の要因は、ドラム駆動装置のギヤ(ドラム駆動ギヤ32を含む)の累積ピッチ誤差やドラム駆動ギヤ32の回転軸偏心等により感光体ドラム2へ伝達される回転角速度が変動し、これにより各感光体ドラム2の表面移動速度が変動して生じる位置ズレである。
第1の要因に係る感光体ドラム2の表面移動速度変動については、モータ軸に取り付けられたロータリーエンコーダ35の検出結果を用いた上述のフィードバック制御により十分に抑制することができる。
第2の要因による感光体ドラム2の表面移動速度変動については、検知用パターンの検知結果に基づいて感光体ドラム2の一回転周期で発生する表面移動速度変動成分の振幅及び位相を求め、その結果から駆動モータ33の回転角速度を制御することにより抑制する。この制御の詳細については後述する。
次に、転写位置調整用パターンの検知方法について説明する。
図3は、各画像形成ユニットによって形成された中間転写ベルト10上の転写位置調整用パターン44を検出するパターン検出機構を示す説明図である。なお、図3では、便宜上、パターンセンサ40が図1に示した配置位置とは異なる位置に設置されている。
本実施形態のパターンセンサ40は、中間転写ベルト10の画像領域におけるベルト幅方向両端部分に各々1組ずつ配置された照明用光源のLED素子41と、反射光を受光する受光素子42と、1対の集光レンズ43とから構成されている。LED素子41は、中間転写ベルト10上の転写位置調整用パターン44を検出するために必要な反射光を作り出すための光量をもつものである。また、受光素子42は、中間転写ベルト10上の転写位置調整用パターン44で反射した光が集光レンズ43を通過して入射する位置に配置されており、多数の受光画素を直線状に配列したライン型受光素子としてのCCDで構成されている。
本実施形態のように、パターンセンサ40を中間転写ベルト10の画像領域におけるベルト幅方向の両端部分にそれぞれ1つずつ配設することで、主走査方向(感光体ドラム2や中間転写ベルト10の表面移動方向に対して直交する方向)のレジスト調整、副走査方向(感光体ドラム2や中間転写ベルト10の表面移動方向)のレジスト調整、主走査方向の倍率誤差の調整、主走査方向に対する走査ラインの傾きの調整等が可能となる。
図4は、転写位置調整用パターン44の一例を示す説明図である。
この転写位置調整用パターン44は、図4に示すように、黒、シアン、マゼンタ、イエローの各色トナー像を副走査方向に対して約45°傾けて所定ピッチで並列させたシェブロンパッチと呼ばれるラインパターンにより構成される。この転写位置調整用パターン44は、中間転写ベルト10の画像領域におけるベルト幅方向の両端部分に、それぞれ形成される。このような転写位置調整用パターン44をパターンセンサ40で読み取ることで、中間転写ベルト10の表面移動に応じて基準色である黒と残り3つのカラー色との検知時間差を検出する。具体的には、図中右から順に、イエロー、マゼンタ、シアン、黒、黒、シアン、マゼンタ、イエローの順に形成したラインパターンを、パターンセンサ40で順次読み取ることで、基準色である黒の検知時刻と残り3つのカラー色との検知時刻との差(検知時間差)tky,tkm,tkcを求める。そして、求めた各検知時間差と理想値との差より、黒に対する各カラー色の副走査レジストのズレ量を求める。また、パターンセンサ40の検知結果から、同じ色について傾き角の異なる2つのラインパターンの検知時間差tk,tc,tm,tyを求め、求めた各検知時間差と理想値との差より、各色の主走査レジストのズレ量を求める。
走査ラインの傾き量は、ベルト幅方向両端部分にそれぞれ形成した1組の検知用パターン45間における副走査レジスト差から求めることができる。このように求めた走査ラインの傾き量に基づいて、トロイダルレンズの傾き調整手段を駆動して走査ラインの傾きを補正する。
副走査レジストを補正する場合、各検出値の平均から副走査レジストのズレ量を求め、ポリゴンミラー1面おき、つまり一走査ラインピッチを単位として副走査方向における書出しタイミングを合わせる。または、感光体ドラム2の駆動モータ33の平均回転角速度を調整し、感光体ドラム2の表面上における書込位置と転写位置との間のドラム回転所要時間を調整することで補正する。
図5(a)及び(b)は、上述した第2の要因による感光体ドラム2の表面移動速度変動を抑制するために用いる検知用パターン45の一例を示す説明図である。
この検知用パターン45は、黒、シアン、マゼンタ、イエローのうち1色のトナー像を主走査方向に長尺なパターンを副走査方向に沿って所定ピッチで並列させたパターンにより構成される。この検知用パターン45を構成する各パターンを、形成されたパターン順にパターンセンサ40で順次検知していき、任意の基準タイミングからの検知時間tk01,tk02,tk03,・・・を求める。これを、各色ごとに行う。本実施形態では、中間転写ベルト10の幅方向両端部分に互いに異なる2つの色の検知用パターンをそれぞれ形成することで、同時に2つの色についてパターンセンサ40による検知が可能である。すなわち、本実施形態の場合、検知動作を2回繰り返すことで、4色すべての検知を完了することができ、検知時間の短縮化が図れる。また、本実施形態においては、検知用パターン45が単色のパターンで構成されているため、そのパターン間隔を非常に短くすることができる。その結果、より高精度な検知が可能となる。
図6は、ドラム駆動装置の電気的なハードウエア構成を示すブロック図である。
図3に示したパターンセンサ40を含む検知センサ部51で得られた信号は、AMP52によって増幅された後、図4に示した転写位置調整用パターン44や図5(a)及び(b)に示した検知用パターン45の信号成分のみがフィルタ53を通過する。フィルタ53を通過した信号は、A/D変換器54によってアナログデータからデジタルデータへと変換される。データのサンプリングは、サンプリング制御部56によって制御され、サンプリングされたデータはFIFOメモリ55に格納される。検知用パターン45の検知が終了した後、格納されたデータはI/Oポート57を介してデータバス63によりCPU58及びRAM60にロードされ、CPU58で上述した種々のズレ量を算出するための演算処理を行う。
まず、CPU58は、図4に示した転写位置調整用パターン44の検知信号から求めた各種補正量に基づき、スキュー補正、主走査レジストの変更、副走査レジストの変更及び倍率誤差に基づく画像周波数の変更を実行すべく、中間転写ベルト10の駆動源である図示しないステッピングモータの駆動及び書込制御に対してその設定変更を行う。書込制御は、主走査レジスト及び副走査レジストの制御と共に、出力周波数を非常に細かく設定できるデバイス、例えばVCO(voltage controlled oscillator)を利用したクロックジェネレータ等を各色について備えている。本実施形態の画像形成装置では、その出力を画像クロックとして用いている。
次に、本実施形態においては、図5(a)及び(b)に示した検知用パターン45の検知信号から求めた補正値で、感光体ドラム一回転周期で発生する位置ズレ量が小さくなるように駆動モータ33の駆動制御値を補正し、その補正後の駆動制御値を制御目標値出力部38に設定する。制御目標値出力部38は、各感光体ドラム2のコントローラ37に回転速度目標信号(デジタルデータ又はパルス列信号)を出力する。
また、CPU58は、検知センサ部51からの検知信号を適当なタイミングでモニタしており、中間転写ベルト10及び検知センサ部51のLED素子41の劣化等が起こっても、検知用パターン45を確実に検知することができるように、発光量制御部64によって発光量を制御し、これにより、検知センサ部51の受光素子42からの受光信号のレベルが常に一定となるようにしている。
また、ROM59には、種々のズレ量を演算するためのプログラムを始め、各種のプログラムが格納してある。また、アドレスバス61によって、ROMアドレス、RAMアドレス、各種入出力機器の指定を行っている。
次に、本発明の特徴部分である、上述した第2の要因による感光体ドラム2の表面移動速度変動を抑制するための構成及び動作について説明する。
本実施形態においては、上述した第2の要因による感光体ドラム2の表面移動速度変動を抑制するためのパターンとして、図5(a)及び(b)に示した専用の検知用パターン45を用いる。各色の検知用パターン45は、それぞれ、中間転写ベルト10の表面移動方向に沿って多数連続して(例えば、感光体ドラム複数回転分)形成され、サンプリングされる。なお、検知用パターン45をそれぞれ単色パターンとしたのは、多色の多重転写による検知用パターンの劣化(逆転写によるトナー像の崩れ)を避けて、高精度にパターン検知を行うためである。多重転写によるパターン劣化が問題とならない場合、K、Y、M、Cの4色のパターンを、副走査方向に沿って互いに平行に交互に形成しても良い。
また、図5(a)に示すように、中間転写ベルト10の表面移動方向におけるサンプリングパターン長Paは、感光体ドラム2の周期的な回転変動周期の整数倍の長さに設定されている。パターン長の設定においては、中間転写ベルト上に検知用パターン45を形成及び検出する際に発生する他の周期的な回転変動も考慮する必要がある。ここでいう他の周期変動としては、中間転写ベルト10の駆動ローラの回転周期、それらを駆動伝達する歯車のピッチ誤差や偏心成分、更には中間転写ベルト10の蛇行、中間転写ベルト10の周方向にわたる厚み偏差分布等、様々な周波数成分にわたる。検知データには、これらの周波数すべてが重畳されており、その中から、感光体ドラム一回転周期をもつ変動成分を高精度に検出する必要がある。パターン個々の間隔Psは等間隔になるように設定されている。高精度な検出を実現するには、間隔Psを短く設定し、密なパターン群が必要になる。しかし、実際には形成可能なパターン幅や演算時間等の関係から、パターン間隔Psが決定される。
例えば、感光体ドラム一回転周期の変動成分の他に、駆動ローラ8の回転周期の変動成分がパターンの位置ズレに大きく影響する場合、駆動ローラ8の回転周期も考慮してサンプリングパターン長Paを設定する。本実施形態の感光体ドラムの直径が40mm、駆動ローラ8の直径が30mmであるとすると、中間転写ベルトの表面移動距離に換算した感光体ドラムと駆動ローラの回転周期は、それぞれ、125.7mmと94.2mmとなる。この両数値の公倍数をサンプリングパターン長Paに設定する。ここでは、最小公倍数となる377mmをパターン長Paと設定した。このパターン長Paに対して等間隔になるようにパターン間隔Psが設定される。これによって、後述する感光体ドラム一回転周期の変動成分の振幅、位相数値の算出が、駆動ローラ8の変動成分の影響を受けずに高精度に検出することができる。これは、後述する振幅、位相数値の算出において、理論上、駆動ローラ8の変動成分を含む演算項がちょうどゼロとなることを利用している。同様に、中間転写ベルト10の周方向の厚み偏差分布により回転周期変動が発生するときには、感光体ドラム回転周期の整数倍で、ベルト一周に最も近いパターン長を設定することで、中間転写ベルト10の周期変動の影響を低減することができる。
また、駆動ローラ8の駆動源であるモータ回転周期の変動成分のように、感光体ドラム一回転周期と10倍以上と大きく離れている変動成分については、検知データのデジタル処理において、ローパスフィルタで除去することが可能となる。
また、中間転写ベルト駆動系においてフィードバック制御を搭載することは、上記感光体ドラム一回転周期をもつ変動成分の検出精度を高める上で有効な手段である。例えば、中間転写ベルト10の表面移動に伴って回転する支持ローラ12の回転軸にロータリエンコーダを設置する。このロータリエンコーダから出力される回転情報を基に、ロータリエンコーダからの出力(回転角速度)が一定となるように中間転写ベルト10の図示しない駆動モータの回転を制御する。これにより、駆動ローラ8や駆動伝達系の誤差、駆動ローラ8と中間転写ベルト10の裏面との間のすべりによるベルト速度変動が大幅に抑制される。よって、上述した残存する他の周期変動としては、支持ローラ12の回転周期によるものとなる。これは、主に、支持ローラ12の偏心やエンコーダの取付け偏心によって発生する。したがって、サンプリングパターン長Paを支持ローラ12の回転周期と感光体ドラム一回転周期の公倍数周期にすることで高精度な検出が可能となる。
本実施形態では、初期時から存在する位置ズレだけでなく、初期時以後に生じる位置ズレによる画質劣化を抑制することが可能になっている。
すなわち、本画像形成装置では、機内温度の変化や画像形成装置に外力が加わることにより、各画像形成ユニット自身の位置や大きさ、更には各画像形成ユニット内の部品の位置や大きさが微妙に変化することがある。このうち、機内温度の変化や外力は避けられないものであり、例えば、紙詰まりの復帰、メインテナンス(保守点検作業)による部品交換、本画像形成装置の移動などの日常的な作業が、本画像形成装置へ外力を加えることとなる。そして、本画像形成装置に機内温度の変化や外力が作用すると、各色の画像形成ユニットで形成される画像の位置合わせ具合が悪化し、初期時以後の要因によって位置ズレが発生して高画質を維持することが困難となる。
そこで、装置の電源投入時や紙詰まりの復帰動作後、その他所定のタイミングで、画像形成モード(プリントモード)の開始前や画像形成モード間等に、必要に応じて検知用パターン45のサンプリング動作およびこれに基づく補正動作を実施する。本実施形態では、装置の電源投入直後(又は保守点検作業後)に1回だけ検知用パターン45のサンプリング動作およびこれに基づく補正動作を実行するように設定されている。これは、感光体ドラム一回転周期で発生する位置ズレの変動成分は、感光体ドラム、駆動伝達歯車、カップリングの部品精度及び組付け精度に起因するもので、環境や経時変化に伴う非定常的な位置ズレの変動成分の変化は少ないことから、頻繁に実施する必要がないためである。なお、検知用パターン45のサンプリング動作およびこれに基づく補正動作は、その検出精度を高めるために、図4に示した転写位置調整用パターン44のサンプリング動作およびこれに基づく補正動作の後に行うのが望ましい。
各感光体ドラム2に関する検知用パターン45のサンプリング動作およびこれに基づく補正動作を行う場合、図6に示すCPU58によって、図1に示したマーキング4をドラムポジションセンサ20が検知した時などの所定タイミングで各部に指令が出され、ROM59に設定されている各感光体ドラム2の検知用パターン45の画像データを各々対応する画像形成ユニットに順次出力し始める。このとき、通常の画像形成モード(プリントモード)と全く同じ動作で実行される。これにより、各画像形成ユニットは、この検知用パターンの画像データに基づいて各々検知用パターンを形成し、中間転写ベルト10に順次転写して、中間転写ベルト10上にパターン群を形成する。そして、検知用パターンの検知センサ部51による検知結果は、上述したようにサンプリング制御部56に設定された所定のサンプリング周期で、AD変換器54で変換された離散データとして、FIFO55に格納される。FIFO55に格納されたデータは、受光素子のパターン反射光量に応じた出力信号の数値である。この数値は、トナー色やパターンのトナー濃度により変化する。本実施形態では、検知用パターンの通過検知タイミングを精度良く認識することが望まれる。そこで、予め設定した閾値によるパターン検知の判別ではなく、数値のピーク認識によるパターン通過検知を行う。これによって、特に本実施形態の特徴である位置ズレ量をより高精度に検出することができる。その理由は、感光体ドラムの表面移動速度変動による検知用パターンの崩れによる影響を受けにくいからである。以下にその詳細を述べる。
図7(a)乃至(d)は、感光体ドラム2の表面移動速度と中間転写ベルト10上に転写した検知用パターン45のトナー濃度分布との関係を示す説明図である。
図7(a)は、感光体ドラム2と中間転写ベルト10との転写部の模式図である。感光体ドラム2と中間転写ベルト10との接触面において、感光体ドラム2と中間転写ベルト10とは互いに接触しながらも、トナーやベルト又は感光体表層の潤滑剤、潤滑層の影響でスリップしながら、それぞれ独立した速度Vo,Vbで移動している。図7(b)は、感光体ドラム2上に形成した検知用パターンにおいて、横軸に各パターンの間隔(距離)をとり、縦軸にトナー濃度をとったグラフである。本実施形態では、一定のトナー濃度で、パターン間隔PaNでパターン像が形成される。
ここで、感光体ドラム2の表面移動速度Voが中間転写ベルト10の表面移動速度Vbに対して速い場合(Vo>Vb)、図7(b)に示した検知用パターンを中間転写ベルト10上に転写した後の検知用パターンは、図7(c)に示すようになる。この場合、転写部において感光体ドラム2の表面が中間転写ベルト10の表面を追い越すようになるため、中間転写ベルト10上におけるパターン間隔PaHは、感光体ドラム上におけるパターン間隔PaNよりも短くなる。また、図中Twで示したパターン濃度の広がり部分は、感光体ドラム2と中間転写ベルト10との速度差によるパターン崩れによる濃度分布を示している。これは、転写部において、感光体ドラム2と中間転写ベルト10とが高いトナー転写率を確保するために2mm近くのニップ部を有しているため、トナー像が両者にこすれるように転写し、速度差に応じて集積しているトナーが崩されるためである。
一方、感光体ドラム2の表面移動速度Voが中間転写ベルト10の表面移動速度Vbに対して遅い場合(Vo<Vb)、図7(b)に示した検知用パターンを中間転写ベルト10上に転写した後の検知用パターンは、図7(d)に示すようになる。この場合、中間転写ベルト10上におけるパターン間隔PaLは、感光体ドラム2上におけるパターン間隔PaNよりも長くなる。また、図7(c)に示した場合と同様に、Twで示したパターン濃度の広がり部分も発生する。
本実施形態では、感光体ドラム2の表面移動速度変動により変動するパターン間隔PaH,PaLを高精度に検知することが望まれる。上述したように感光体ドラム2の表面移動速度変動により、中間転写ベルト10との速度差が周期的に変化し、検知用パターンの濃度分布の広がりも周期的に変化する。ここで、閾値を設定してパターン端部を認識する手法では、パターン崩れの影響で、端部でない部分を検知してしまうという問題や、パターン濃度が閾値を超えず認識できないという問題が発生する。そこで、本実施形態では、パターン濃度のピーク値をパターン検知タイミングとする。具体的には、CPU58は、既定のサンプリング周期で格納されたトナー濃度と相関の高いFIFO55の信号データ群からパターン濃度のピークを認識して、そのタイミング(データ番号)データをRAM60に格納する。これによって、より正確なパターン間隔PaH,PaLを認識することができる。
このようにして認識したパターン間隔の検知データ(以下、「パターン検知データ」という。)は、RAM60に格納される。このパターン検知データは、感光体ドラム2の回転周期で変動したものとなる。本実施形態では、その変動成分の振幅と位相を検出する。検出する手法としては、全データの平均値をゼロとして、変動値のゼロクロス又はピーク値から、その変動成分の振幅と位相を検出する手法が挙げられる。しかし、この手法では、検出データがノイズの影響を大きく受けるため、誤差が大きく実用的でない。そこで、本実施形態では、パターン検知データから感光体ドラム2の回転周期で発生している変動成分の振幅と位相を直交検波によるデータ処理(直交検波処理)で算出する手法を用いる。直交検波処理とは、通信分野の復調回路に用いられている公知の信号解析技術である。
図8は、直交検波処理の基本構成部分を示すブロック図である。
上述したパターン検知データは、形成されたパターン順に任意の基準タイミングから検知した時刻までの経過時間(tk01,tk02,tk03,・・・)に基づくデータである。よって、パターン検知データは、変動成分が重畳している単調増加のデータ群となる。そこで、このパターン検知データから増加傾向(傾き)分を除いてパターン変動データとする。増加傾向(傾き)分は、データ群から最小二乗法により求めることができ、倍率補正数値として扱われる。このパターン変動データが入力信号120として用いられる。発振器121は、検出したい周波数成分、ここでは、感光体ドラム一回転周期の周波数(ωo/2π)で、かつ、検知用パターン形成時に用いた任意の基準タイミングに基づく位相で発振して、第1乗算器123aと90°位相シフト器122に出力する。感光体ドラム2の回転周期(2π/ωo)は、感光体ドラム2のドラム駆動ギヤ32上のマーキング4の検出信号間隔を計測することで正確に求めることができる。第1乗算器123aは、入力信号120と発振器121から出力された発振周波数の信号とを乗算し、第2乗算器123bは、入力信号120と90°位相シフト器122から出力された信号とを乗算する。すなわち、乗算器123a,123bによって、入力信号120を感光体ドラムの同相成分(I成分)の信号と直交成分(Q成分)の信号に分離しており、第1乗算器123aからの出力がI成分であり、第2乗算器123bからの出力がQ成分である。
第1LPF126aは、第1乗算器123aで乗算された信号について低周波帯域の信号のみを通過させる。本実施形態においては、発振周期(2π/ωo)の整数倍周期分のデータ、ここではパターン長Pa分のデータを平滑化するローパスフィルタを設計する。第2LPF126bも同様である。このようにパターン長Pa分のデータを平滑化することで、上述した誤差要因となる駆動ローラ8の回転周期成分は平滑化処理で相殺されゼロとなる。そして、振幅演算部124は、2つの入力(I成分とQ成分)に対応する振幅a(t)を算出する。また、位相演算部125は、2つの入力に対応する位相b(t)を算出する。このa(t)とb(t)が感光体ドラム2の周期変動の振幅と任意の基準タイミングからの位相角である。なお、モータ軸ギヤ34の回転周期の変動成分の振幅と位相を検出したい場合には、発振周期ωoを高次成分のモータ回転周期に設定して同様の処理を行えばよい。
このようにしてパターン検知データの変動成分の振幅と位相の算出を直交検波処理を用いて行うことで、変動値のゼロクロスやピーク検知による手法に比べて、ずっと少ないパターン検知データから変動成分の振幅と位相の算出が可能となる。特に、感光体ドラム一回転周期に検出パターンが4NP個(NPは自然数)となるようにパターン間隔Psを設定することで、少ないパターン数で高精度な振幅と位相の算出が可能となる。これは、4NP個の検出パターンの位置関係が変動成分に対して、最も差の大きな位置関係となることから感度が最も高くなるためである。例えば、4個のパターンの場合、それぞれが、変動のゼロクロスとピーク位置に相当する。このため、同じ4個の他のパターン間隔よりも検出感度が高い。4個のパターンの位相がずれても検出感度が高い位置関係となっていることには変わりない。
このように検出された感光体ドラム一回転周期の変動成分の振幅と位相のデータを基に、CPU58は、各感光体ドラム2の駆動制御補正値を算出し、制御目標値出力部38に送信する。この駆動制御補正値は、この変動成分に相当する感光体ドラムの表面移動速度変動を打消すように、各感光体ドラム2の回転角速度を個別に微調整する値である。つまり、図7に示したように、感光体ドラム2の表面移動速度が速くて平均より短いパターン間隔PaHが検出されたタイミングでは感光体ドラム2の駆動速度を遅くなるように補正し、感光体ドラムが遅くて長いパターン間隔PaLが検出されたタイミングでは感光体ドラム2の駆動速度を速くするように補正する。
ここで、上述したパターン変動データから算出された感光体ドラム一回転周期の変動成分の振幅と位相のデータは、感光体ドラムの露光ポイントSPにおける感光体ドラムの表面移動速度速度変動と、感光体ドラム2の表面上における転写位置である転写ポイントTPにおける感光体ドラムの表面移動速度速度変動の2つの影響が重畳して表れる中間転写ベルト10上のパターン間隔の変動に基づいて得られるものである。
そこで、図9に示すような、任意に設定された感光体ドラム2上の露光ポイントSPと転写ポイントTPとの間の位相差角度φを持つ構成において、感光体ドラム一回転周期をもつ感光体ドラムの表面移動速度変動を引き起こす感光体ドラム2の回転角速度変動と、中間転写ベルト10上のパターン間隔との関係を示し、上述したパターン検知データに基づくパターン変動データから、適切な駆動制御補正値を導出する手法について説明する。
ドラムポジションセンサ20がマーキング4を検知したタイミングを基準に、一定時間間隔で感光体ドラム2上の露光ポイントSPに検知用パターンの潜像を書き込む。このとき、感光体ドラム回転角速度ωが下記の式(1)であったとする。
Figure 2008299257
上記式(1)において、右辺第2項のΔωcos(ωo0+α)は、ドラムポジションセンサ20がマーキング4を検知したタイミングを基準に、任意の時間t0における感光体ドラム一回転周期と同じ周期をもつ回転角速度変動分を示している。具体的には、主として、感光体ドラム2の軸に設置されたドラム駆動ギヤ32の偏心等に起因する回転変動分を示している。αはドラムポジションセンサ20がマーキング4を検知したタイミングを基準とした周期変動の位相を示す。このときの感光体ドラム2の表面移動速度VSPは、感光体ドラムの半径をRとすると、下記の式(2)となる。
Figure 2008299257
また、露光ポイントSPで、一定間隔の微小時間δtにて形成される任意の2パターンの微小パターン間隔δP0は、下記の式(3)となる。
Figure 2008299257
これらの検知用パターンは、感光体ドラム2が角度φだけ回転するのに要する時間Tφが経過した後に中間転写ベルト10上に転写される。ここでいう角度φは、図9に示すように、感光体ドラム回転中心と露光ポイントSPとを結ぶ仮想線と、感光体ドラム回転中心と転写ポイントTPとを結ぶ仮想線とのなす角である。
検知用パターンが中間転写ベルト10へ転写されるときの感光体ドラムの角速度ωφは、下記の式(4)となる。
Figure 2008299257
式(4)の右辺第2項は、検知用パターンの転写時における感光体ドラム一回転周期の変動成分であるから、潜像書込時からTφ時間後を示す位相差はφとなる。このときの感光体ドラム2の表面移動速度VTRは、下記の式(5)となる。
Figure 2008299257
また、中間転写ベルト10の表面移動速度は、感光体ドラム2の平均表面移動速度と一致しているとし、Vb=Rω0とすると、感光体ドラム2上のパターン間隔は、感光体ドラムの表面移動速度が中間転写ベルト10の表面移動速度よりも速いと短くなり、遅いと長くなる。したがって、中間転写ベルト10上に転写された微小パターン間隔δPは、下記の式(6)となる。
Figure 2008299257
ただし、Pn=Rω0δtである。
ここで、変動成分Δωは、平均角速度ω0に対して十分小さいことから、上記式(6)は下記の式(7)に近似することができる。
Figure 2008299257
さらに、式(7)は、下記の式(8)に変形することができる。
Figure 2008299257
式(8)は、一定間隔の微小時間δtに形成された2つのパターンが中間転写ベルト10上に転写された後の微小パターン間隔を示している。
検知用パターンの潜像形成タイミングが実際の一定時間間隔である場合、露光ポイントSPにて微小時間δtでない一定時間間隔Teにてパターン書込みを行い、転写後に中間転写ベルト上の受光素子42で検知用パターンの通過タイミングを検知して、中間転写ベルト10上のパターン検知タイミングを認識する。ここまで、ドラムポジションセンサ20がマーキング4を検知したタイミングを基準としている。そのタイミングに書き込まれた検知用パターンが中間転写ベルト上の受光素子42で検知される。図5(b)に示すように、検知用パターン45の一のパターン(先頭パターン)tk01の位置を基準(0)として、時間TeN(N:自然数)に書き込まれたN番目のパターンまでの間隔Pc_Nは、下記の式(9)となる。
Figure 2008299257
この式(9)から下記の式(10)が得られる。
Figure 2008299257

ただし、式(10)中のCは、下記の式(11)に示すものである。
Figure 2008299257
このように、一定時間間隔Teにて書き込まれたパターン群は、中間転写ベルト上にて、式(10)にて示されるパターン間隔となり、受光素子で検知される。上述したRAM60に格納されるパターン検知データ(時間データ)は、中間転写ベルト10の表面移動速度情報から中間転写ベルト上の位置情報に換算される。または、パターン検知データ(時間データ)は、感光体ドラムの平均回転速度から感光体ドラム上の位置に換算される。式(10)中の右辺第1項は、パターン検知データの傾きに相当し、倍率誤差の検出に用いられる。パターン変動データからは、上述した直交検波処理を用いて感光体ドラム一回転周期で発生する、先頭パターンを基準とした余弦波の変動成分の振幅と位相を算出する。この変動成分は、式(10)中の右辺第2項に相当し、その振幅Aと位相Bは、それぞれ、下記の式(12)及び式(13)に相当する。なお、式(10)中の右辺第3項であるCは、定常偏差であり、同右辺第2項の周期変動のゼロレベルを振幅方向にバイアスを持たせるだけであり、直交変換によって検出される振幅と位相には影響しない。
Figure 2008299257

Figure 2008299257

式(12)及び式(13)は、感光体ドラム回転周期のパターン変動データの振幅A、位相Bと、感光体ドラムの回転角速度変動の振幅Δω、位相αとの関係を示している。よって、パターン変動データから得られた振幅A、位相Bから感光体ドラムの回転角速度変動成分の振幅Δω、位相αを求め、感光体ドラムの回転角速度変動成分を打消すように駆動制御する。
感光体ドラム一回転周期の変動成分は、上述した式(1)中の第2項で示される感光体ドラム2の回転角速度変動に起因するものである。よって、この感光体ドラム2の回転角速度変動を補正する駆動制御補正数値は、式(1)の第2項を反転した補正数値となるようにする。したがって、駆動制御補正数値の設定は、パターン検知データから直交検波処理で算出された式(12)及び式(13)に相当する振幅及び位相の数値より、振幅に対して{2×R×sin(φ/2)/ω0}で除算し、位相に対して{φ/2+π}だけ遅らせた値が感光体ドラム2の周期変動の検出値であるから、感光体ドラムの周期変動補正制御の補正基準信号は式(12)式の振幅に対して{2×R×sin(φ/2)/ω0}で除算し、式(13)の位相により{φ/2+π}だけ遅らせ、それにさらにπだけ遅らせた位相、つまり、結果的にφ/2だけ遅らせた(−φ/2の減算した)位相で補正すればよい。つまり、式(14)に示す関数ωrefで感光体回転角速度制御を実施する。
Figure 2008299257
この補正に用いる数値は、画像形成ユニットの構成から予め算出しておくことができる。これによって、感光体ドラム一回転周期で発生する角速度変動を打ち消すように駆動モータ33の回転角速度が制御され、感光体ドラム2は一定の回転角速度で回転する。
ちなみに、図2のコントローラ37が位置制御系、つまり、ロータリーエンコーダ35の出力パルスのカウントから回転角変位を検出して制御する場合、制御目標値出力部38には、目標回転角変位を設定する必要がある。この場合、感光体ドラム2の回転角速度ωの式(1)を積分した下記の式(14)に示す感光体ドラムの回転角θから、変動成分(第2項)を打ち消すように制御補正数値を設定する。
Figure 2008299257
そして、感光体ドラム2の回転角変位を補正する駆動制御補正数値は、式(15)の第2項を反転した補正数値となるようにする。パターン変動データから、直交検波処理で得られた感光体ドラム一回転周期で発生する、先頭パターンを基準とした余弦波の変動成分の振幅Aと位相Bを用いて、駆動制御補正数値を設定する。振幅A、位相Bと感光体ドラムの回転角変動成分(式(15)の第2項)との関係より、式(16)に示す関数θrefで感光体回転角制御を実施する。
Figure 2008299257
上記式(10)は、図5(b)の下部に示すように先頭パターンとN番目パターンとの間隔を表している。このような先頭パターン基準のパターン間隔計測方法とは別の方法としては、隣り合う2つのパターン間隔を計測する方法がある。この場合、図5(b)の上部に示す符号Pr_1,Pr_2,・・・,Pr_Nで示すように、隣接パターン間隔を計測する。
隣接パターン間隔の計測結果をパターン検知データとすることで、先頭パターン基準のパターン検知データと比較してデータ容量を小さくすることができる。その理由は次のとおりである。パターンセンサ40をパターンが通過した時の経過時刻は基準タイマーのカウント数により認識される。1μsecの基準タイマーを使用した場合は、1μsec単位のカウント値が時間データとなる。上述したように各パターンについて先頭パターンからの間隔を計測する先頭パターン基準の計測方法の場合、サンプリングパターン長Paに依存して、カウント値は増大する。これに対し、隣接パターン間隔の計測方法の場合、カウント値は、設定された書き込み時の隣接パターン間隔に依存するため、比較的小さく、ある範囲に収まる。カウント値が小さいということは、直交検波処理においても演算過程におけるオーバーフローの防止にもつながる。特に、高分解能な基準タイマーを使用した場合には、隣接パターン間隔計測の利点はより顕著となる。
以下、隣接パターン間隔の計測結果に基づく、感光体ドラム2の駆動制御補正数値について説明する。
上記式(10)に示した先頭パターン基準としたN番目のパターンまでの間隔Pc_Nから、N番目のパターンと隣接するN−1番目のパターンとの間隔を示すPr_Nを導出すると、式(17)となる。
Figure 2008299257

式(17)を変形すると、式(18)となる。
Figure 2008299257

このように、一定時間間隔Teで書き込まれたパターン群の隣接パターン間隔は、中間転写ベルト上にて、式(18)にて示されるパターン間隔となり、受光素子で検知される。先頭パターン基準のパターン間隔Pc_Nは、パターン位置情報であったが、隣接パターン間隔は先頭基準のパターン間隔Pc_Nの差分情報であるため、隣接パターン間の平均速度情報である。
上述したRAM60に格納される隣接パターン間隔のパターン検知データ(時間データ)は、中間転写ベルト10の表面移動速度から中間転写ベルト上の位置に換算される。または、感光体ドラムの平均回転速度から感光体ドラム上の位置に換算される。パターン変動データからは、上述した直交検波処理を用いて感光体ドラム一回転周期で発生する、パターン間隔の余弦波変動成分の振幅A’と位相B’を算出する。振幅A’と位相B’はそれぞれ式(19)、式(20)で表される。
Figure 2008299257

Figure 2008299257
得られた振幅A’、位相B’数値から、感光体ドラムの回転速度制御関数を導出する。感光体ドラムの回転角速度変動を示す式(1)の第2項を打ち消す感光体ドラムの回転角速度制御関数ωref’は、式(21)となる。
Figure 2008299257
先頭パターン基準のパターン間隔に基づく上記式(14)に示した感光体ドラム回転角速度制御関数と、隣接パターン間隔に基づく式(21)に示した感光体ドラム回転角速度制御関数とを比較すると、パターン書込み時の隣接パターン間の感光体回転角(ω0×Te)に関する係数や項が式(21)に存在する。隣接パターン間隔を計測した場合には、隣接パターン間隔の平均速度情報となるため、真の速度とは誤差が生じる。そのため、感光体ドラム速度制御関数に変換する場合には、書込み時の隣接パターン間の感光体回転角(ω0×Te)を考慮して補正する必要がある。
なお、同様に、感光体ドラムの回転角制御関数を導出すると、上記式(15)の第2項を打ち消す感光体ドラムの回転角制御関数θref’は、式(22)となる。
Figure 2008299257
ここで、上記式(21)の回転角速度制御関数ωref’や上記式(22)の回転角制御関数θref’を一般化して、時間関数の補正値f(t)として表す。予め設定されている各制御時刻t=t0,t1,t2,・・・,tnでの各補正値f(t0)、f(t1)、f(t2)、・・・、f(tn)を算出する場合、上記式(21)及び上記数(22)の第二項f'(t)のような三角関数の演算が含まれているときには演算処理に時間がかかる。そのため、上述したリアルタイム処理方法による高精度な駆動制御を行うことが困難である。また、本実施形態では、画像形成動作に関する処理を統括して制御しているCPU58に演算プログラムを実行させることで補正値f(t)の演算を行う。そのため、リアルタイム処理方法を採用して駆動制御時すなわち画像形成動作時に三角関数の演算を含むような高負荷の演算処理をCPU58に行わせると、画像形成動作に関する他の処理の遅延等の不具合が発生する。そこで、本実施形態では、以下のようにして、補正値f(t)の演算負荷を軽減する。
まず、上記式(21)及び上記数(22)の第二項f’(t)は、式(23)のように一般化することができる。
Figure 2008299257
ここで、上記(21)についてのA''とB''はそれぞれ下記の数(24)のとおりであり、上記(22)についてのA''とB''はそれぞれ下記の数(25)のとおりである。
Figure 2008299257

Figure 2008299257
ここで、制御時間間隔ts=tn+1−tnとし、ある制御時刻tn+1における補正値第二項f’(tn+1)を加法定理を使って展開すると、式(26)を得ることができる。
Figure 2008299257

ここで、CC=A''×cosω0sであり、CS=A''×sinω0sであり、fS(tn)=f(tn+π/2)である。
上記式(26)からわかるように、補正値第二項f’(tn+1)は、直前の制御時刻tnにおける補正値第二項f’(tn)を用いて算出することができる。したがって、補正値f(tn+1)は、直前の補正値演算により算出した補正値f(tn)を用いて算出することができる。よって、本実施形態においては、直前の補正値算出結果を記憶しておくだけで、すべての補正値を順次算出することができる。よって、補正値を記憶しておく記憶領域は1つの補正値を記憶できる分だけあればよく、全補正値を予め記憶しておく従来の事前記憶方法に比べて低コスト化を図ることができる。
また、本実施形態では、上記式(26)に示す演算式を用いて補正値f(tn)を算出するが、この算出においては三角関数の演算がなく四則演算のみで行うことができる。したがって、補正値f(tn)の演算処理の負荷が三角関数の演算に比べて非常に小さい。よって、リアルタイム処理方法を採用し、画像形成動作に関する処理を統括して制御しているCPU58に演算プログラムを実行させることで補正値f(tn)の演算を行う場合でも、画像形成動作に関する他の処理の遅延等の発生が抑制される。加えて、三角関数の演算を含んだ補正値算出の場合に比べて補正値f(tn)の演算時間が短くなるため、制御時間間隔tSを例えば10m[sec]のような短い時間間隔に設定することが可能となる。その結果、上述したリアルタイム処理方法による高精度な駆動制御を行うことができる。
ここまでは、ドラムポジションセンサ20がマーキング4を検知したタイミングを基準として検知用パターンを書込み、その後、この検知用パターンが中間転写ベルト10に転写された後に受光素子42で検知される位置を基準として、その検知用パターンの通過タイミングを検知した。しかし、中間転写ベルト10の表面移動速度が不安定であったり、温度変化による駆動ローラ径の膨張、収縮等が原因で平均表面移動速度が不確定であったりする場合、パターン検知基準の認識に誤差が生じてしまう。そこで、別途、基準となるホームトナーマークを検知パターン群とは別に形成するとよい。このホームトナーマークを基準に中間転写ベルト10上の検知用パターンの通過タイミングを検知する。この場合、ホームトナーマークの書込みタイミングと、ドラムポジションセンサ20がマーキング4を検知したタイミングとの位相関係を認識しておき、駆動制御補正時の位相値に反映させる必要がある。
本実施形態によれば、感光体ドラム2上の露光ポイントSPと転写ポイントTPとの位置関係(露光ポイントSPと転写ポイントTPとの位相差回転角φ)がどのような関係であっても、中間転写ベルト10上にて検出されたパターン検知データから、感光体ドラム2の表面移動速度変動を補正する駆動制御補正値を高精度に求めることができる。
なお、上記特許文献1に記載された従来技術のように、露光ポイントSPと転写ポイントTPとの位相差角度を実際のφとは異なる180°に設定して駆動制御補正数値を算出して制御する場合の誤差は、式(10)にそれぞれφと180°とを代入して得られるパターン変動値の差分から求めることができる。具体例として、感光体ドラム半径Rを20mmとし、回転角速度の変動率(Δω/ωo)を0.1%とし、αを0とした場合、位相差角度φとして2.53rad(145°)と3.14rad(180°)とを代入したときのグラフは、図10に示すとおりである。このグラフには、これらの差分(ERROR)も示してある。このように、露光ポイントSPと転写ポイントTPとの位相差角度が35°だけ異なる場合、回転角速度の変動率が0.1%という小さいものであっても最大で約12μmのパターン変動量の差が発生することがわかる。この差が従来技術の手法を用いた場合の制御補正誤差となる。本実施形態によれば、このような誤差が発生することがなく、高精度に制御補正することができる。
また、ここまでは、感光体ドラム一回転周期をもつ感光体ドラムの回転角速度変動成分に起因する感光体ドラム表面移動速度変動に関して説明したが、その他の原因に起因する感光体ドラムの表面移動速度変動に対しても、同様に駆動制御補正数値を求めることができる。例えば、駆動モータ軸プーリと感光体ドラム軸プーリとの間にタイミングベルトが張架された駆動伝達機構の場合、そのタイミングベルトの回転周期ωtbと、露光ポイントSPと転写ポイントTPとの位相差角度φをタイミングベルトの回転周期に換算したφtbとを代入して上述と同様の処理をすればよい。この場合、タイミングベルト上にマーキングとドラムポジションセンサが必要であるが、感光体ドラム軸プーリとタイミングベルトとの間にすべりが無ければ、ドラム軸プーリに設置されたマーキングの検知タイミングからタイミングベルトの回転の基準タイミングを設定してもよい。
〔変形例1〕
次に、上記実施形態の一変形例(以下、本変形例を「変形例1」という。)について説明する。
図11は、本変形例1の画像形成ユニットを示す説明図である。
近年では、画像形成ユニットの高耐久化と小型化の両立が求められている。本変形例1の画像形成装置では、感光体ドラム85を従来よりも大口径とし、感光体ドラムの感光層の高耐久化を実現している。また、感光体ドラム85の周辺に設置されるクリーニング部81、電荷チャージ部82、ラインLED露光部83、現像部84を感光体ドラム85に対して図中左側に配置することで、画像形成ユニット間隔LSTを短くしている。これによって、画像形成装置の横方向(図中左右方向)の寸法が小さくなる。このような画像形成装置では、露光ポイントSPから転写ポイントTPまでの位相差角度φ1が180°から大きくズレた角度になる。本変形例1ではφ1は120°である。このような画像形成装置においても、上述した実施形態と同様の補正動作を行うことで、高精度な駆動制御補正数値を求めることができる。
〔変形例2〕
次に、上記実施形態の他の変形例(以下、本変形例を「変形例2」という。)について説明する。
図12は、本変形例2の画像形成ユニットを示す説明図である。
本変形例2においては、中間転写ベルト10上に並列配置された複数の画像形成ユニット間で、露光ポイントSPと転写ポイントTPとの位相差角度が互いに異なっている。一般に、カラー画像形成装置の全画像出力において、モノクロ画像出力の占める割合は、カラー画像に対して高い場合が多い。本変形例2の画像形成装置では、使用頻度の高い黒の感光体ドラム92を他色の感光体ドラム91に対して大口径とすることで、高耐久化を実現している。本変形例2においても、上記変形例1の場合と同様に、大口径である黒の感光体ドラム92についてはその周辺装置を感光体ドラム92に対して図中左側に配置し、小型化の実現している。また、感光層部の材料の共通化に伴い、感光層内の電荷移動現象、トナーの転写現象を同様にするため、露光、現像、転写部間距離を他の画像形成ユニットと一致させるため、黒の感光体ドラム92における露光ポイントSPと転写ポイントTPとの位相差角度φ3は、他色の位相差角度φ2とは異なるように設定されている。上述した実施形態における補正動作は、個々の画像形成ユニットごとに個別に行うことができるので、このような画像形成装置においても、上述した実施形態と同様の補正動作を行うことで、高精度な駆動制御補正数値を求めることができる。
〔変形例3〕
次に、上記実施形態の更に他の変形例(以下、本変形例を「変形例3」という。)について説明する。
図13は、本変形例3の画像形成ユニットを示す説明図である。
上記実施形態や上記変形例1及び2では、潜像担持体がドラム形状の感光体である場合を例示して説明したが、本発明は、潜像担持体が露光ポイントSPと転写ポイントTPとをもつ表面移動部材であれば適用可能である。よって、例えば、本変形例3のように、無端状ベルト形状の感光体であっても適用できる。本変形例3における感光体ベルト103は、3つの支持ローラに張架され、そのうちの1つである駆動ローラによって、中間転写ベルト105と同一方向で無端走行されるようになっている。また、感光体ベルト103は最も下方に位置したローラ部分で中間転写ベルト105に接触している。感光体ベルト103の周囲には、感光体ベルト103を所定の電位に帯電させる帯電チャージャ102、帯電された表面を画像信号に基づきレーザー光101で露光して静電潜像を形成する図示しない露光装置、静電潜像に帯電したトナーを供給して現像する現像装置100、及び、トナー像を中間転写ベルト105上に転写する転写ローラ104が順に配設されている。なお、転写ローラ104は、中間転写ベルト105の内側に配置され、感光体ベルト103の最下端のローラに対向した位置に設けられている。また、中間転写ベルト105上に形成された検知用パターンはパターンセンサ106にて検知用パターンの通過が検知される。このような感光体ベルト103においては、駆動ローラの偏心や感光体ベルト103の厚み偏差分布により感光体ベルト103の表面移動速度変動が発生する。ここでも同様に感光体ベルト一回転周期の表面移動速度変動を補正したい場合には、感光体ベルト103の回転角速度ωobと感光体ベルト一回転周期に対するレーザー光101の露光ポイントSPと中間転写ベルト105が接している転写ポイントTPとの位相差回転角φobとから、駆動制御補正値を求めることができる。ちなみに、上述した感光体ドラムの半径R及び回転角速度ωに相当するパラメータは、感光体ベルト103の周長と表面移動速度とから設定することができる。
以上のように、本実施形態(上述した各変形例を含む。)では、露光ポイントSPから転写ポイントTPまでの位相差角度φがどのような角度であっても、高精度な駆動制御補正数値を求めることができる。したがって、位相差角度φを180°から大きく外れた角度となるように感光体ドラム回りのレイアウトを決めることができる。この効果は、次の点で大きなメリットである。
すなわち、上記特許文献1に記載の画像形成装置のように位相差角度φが180°である構成は、環境、経時による部品変化やパターン検知誤差などを含めて、発生する感光体ドラム表面移動速度変動に対して最も位置ズレが発生しやすい構成である。例えば、感光体ドラム上の露光ポイントSPにおける感光体ドラム一回転周期の回転角速度変動が最大であった場合、その付近に形成される検知用パターンのパターン間隔は理想間隔よりも広がる。そして、この検知用パターンが転写ポイントTPに到達する時には、位相差角度φが180°であることから、感光体ドラムの回転角速度変動は最小となる。よって、中間転写ベルト10の表面移動速度に対して感光体ドラム2の表面移動速度が最も遅い状態で転写が行われることになり、中間転写ベルト10上における当該パターン間隔は、理想よりもさらに広がることになる。これに対し、位相差角度φが180°から離れるほど位置ズレが小さくなる。よって、本実施形態によれば、位相差角度φを180°から大きく外れた角度となるように構成できることにより、位相差角度φが180°である場合に比べてそもそもの位置ズレ量が少なくできるというメリットがある。
また、他のメリットしては、次のようなメリットが挙げられる。
図1に示した画像形成装置を例に挙げて説明すると、この画像形成装置では、装置下部に積層したシートを最短経路で装置上部に排出するシート搬送経路中に二次転写部を設けることにより小型化やプリント速度の高速化を実現している。このレイアウトの場合、上述したように、露光装置1を各画像形成ユニットの下方に設置する必要があるが、位相差角度が180°であると出射レンズに飛散トナーが堆積し、適正な潜像形成を行うことができないおそれがある。これに対し、図1に示した本実施形態の画像形成装置では、位相差角度φが145°であるため、出射レンズのレンズ面が水平方向に対して傾斜する。よって、出射レンズに飛散トナーが堆積しにくくなり、適正な潜像形成を安定して維持できるというメリットがある。
この他にも、上述した各変形例で説明したメリットもある。
以上、本実施形態(上述した各変形例を含む。以下同じ。)によれば、表面移動する潜像担持体として感光体ドラム2の表面上に潜像を書き込んだ後、その潜像にトナーを付着させて得たトナー像を表面移動部材としての中間転写ベルト10の表面へ転写した後に中間転写ベルト上のトナー像を記録材としてのシートに転写して、シートに画像を形成する画像形成装置において、感光体ドラム2の回転角速度ωが目標回転角速度と一致するように感光体ドラム2の駆動制御を行う駆動制御手段と、感光体ドラム2の表面上に形成した潜像を現像して中間転写ベルト10の表面に転写することにより得られる、中間転写ベルト表面移動方向に沿って配列される複数の検知用パターン45を検知するパターン検知手段としてのパターンセンサ40と、パターンセンサ40が検知したパターン検知データから感光体ドラム2の周期的な表面移動速度変動を示すパターン間隔変動成分(パターン変動データ)の振幅及び位相を求めた後、感光体ドラム2の回転角速度平均値をω0とし、感光体ドラム2の回転半径をRとし、感光体ドラム2の回転軸に直交する仮想平面上で感光体ドラム2の表面上の潜像書込位置である露光ポイントSP及び転写位置である転写ポイントTPと感光体ドラム2の回転中心とをそれぞれ結んで得られる2つの仮想線のなす角度(位相差角度)をφとしたとき、パターン変動データの振幅を2×R×sin(φ/2)/ω0で除算し、パターン変動データの位相をφ/2だけ遅らせた値を上記式(21)に示したような補正値として、上記目標回転角速度を補正する補正手段とを有する。そして、本実施形態では、上記式(21)に示した補正値を一般化してf(t)=A''×cos(ω0t+B'')+Cと表したとき、初期時刻t0からtn秒経過したときの補正値f(tn)=A''×cos(ω0n+B'')+Cを、f(tn+1)=Cc×f(tn)−Cs×fs(tn)+Cの演算式を用いて算出する。なお、fs(tn)は、f(tn)をπ/2だけ位相を進ませたものであり、Cc及びCsは、それぞれ、Cc=A''×cosω0s、Cs=A''×sinω0sである。このような構成により、ある制御時刻tnの補正値f(tn+1)を算出するとき、直前の制御時刻tnにおける補正値f(tn)を用いて算出することができる。したがって、上述したリアルタイム処理方法を採用する場合には、直前の補正値算出結果を記憶しておくだけで、すべての補正値を順次算出することができる。よって、全補正値を予め記憶しておく従来の事前記憶方法に比べて記憶領域が少なくて済み、低コスト化を図ることができる。また、三角関数の演算を用いずに四則演算のみで補正値を算出することができるので、補正値の演算処理の負荷が三角関数の演算に比べて非常に小さくて済む。その結果、補正値の演算時間を短くできるので、リアルタイム処理方法を採用しても、高精度な駆動制御が可能となる。
なお、上述したように、位置制御系を採用する場合には、パターン変動データの振幅を2×R×sin(φ/2)で除算し、パターン変動データの位相を(φ+3π)/2だけ遅らせた値を補正値として、上記目標回転角変位を補正すればよい。
また、本実施形態では、上記補正手段は、直交検波処理を用いてパターン変動データの振幅及び位相を求める。これにより、変動値のゼロクロスやピーク検知による手法に比べて、ずっと少ないパターン検知データから変動成分の振幅と位相の算出が可能となる。
なお、直交検波処理を用いる場合、検知用パターン45として、感光体ドラム2の周長の自然数倍の範囲にわたって感光体ドラム2の表面上に等時間間隔で形成した潜像を現像して中間転写ベルト10の表面に転写することにより得られるパターンを用いると、より高精度な補正値を得ることができる。
また、直交検波処理を用いる場合には、検知用パターン45として、回転変動が検知用パターン45のパターン間隔の変動に寄与する少なくとも1つの回転体である駆動ローラ8の周長と感光体ドラム2の周長との公倍数の範囲にわたって感光体ドラム2の表面上に等時間間隔で形成した潜像を現像して中間転写ベルト10の表面に転写することにより得られるパターンを用いると、より高精度な補正値を得ることができる。
また、直交検波処理を用いる場合には、検知用パターンとして、感光体ドラム2の周期的な表面移動速度変動の一周期につき4NP(NPは自然数)個のパターンが形成されるように感光体ドラム2の表面上に等時間間隔で形成した潜像を現像して中間転写ベルト10の表面に転写することにより得られるパターンを用いると、最も感度良くパターン変動データの振幅及び位相を求めることができる。
また、上記検知用パターン45とは別に中間転写ベルト10上に形成したホームトナーパターンを検知するホーム検知手段としてのパターンセンサ40を設け、上記検知データとして、パターンセンサ40がホームトナーパターンを検知してから各検知用パターンがパターンセンサ40により検知されるまでに経過した各時間データを用いるようにしてもよい。検知用パターン45の検知結果から得られたパターン検知データと感光体ドラム2の回転角度との位相関係を把握すべく、感光体ドラム2の軸上のマークの検知タイミングを用いると、中間転写ベルトの表面移動速度変動により誤差が生じやすい。これに対し、上述したように、ホームトナーパターンを形成してこれを検知することで当該位相関係を把握するようにすれば、パターン検知データと感光体ドラム2の回転角度との位相関係を高精度に把握することができる。
また、本実施形態においては、駆動支持回転体である駆動ローラ8を含む複数の支持回転体(支持ローラ7,8,11,12)に掛け渡された無端状ベルトで構成された中間転写ベルト10が等速で表面移動するように、複数の支持ローラ7,8,11,12のうちの少なくとも1つの回転情報に基づいて駆動ローラ8の駆動を制御する表面移動部材駆動制御手段を有する。中間転写ベルト10上に形成された検知用パターン45を検知する際には、中間転写ベルト10の表面移動速度変動がパターン変動データの検出精度に大きな影響を与える。本実施形態によれば、中間転写ベルト10の表面移動速度変動が抑制され、パターン変動データの高精度な検出が可能になる。
また、上記変形例3で説明したように、潜像担持体として、駆動支持回転体を含む複数の支持回転体に掛け渡された無端状ベルトからなる感光体ベルト103を用いる場合、上記補正手段は、回転角速度平均値ω0及び回転半径Rとして、感光体ベルト103のベルト周長及び感光体ベルト103の平均表面移動速度を用いてこの感光体ベルト103を円柱形状のものに換算したときの回転角速度平均値及び回転半径を用いる。これにより、潜像担持体として感光体ドラムを用いる場合に比べて装置レイアウトの自由度が高い感光体ベルトを用いても、感光体ベルト103の周期的な表面移動速度変動をキャンセルし、位置ズレを抑制することができる。なお、感光体ベルト103を用いた場合、ベルト周方向にわたるベルト厚み偏差があると表面移動速度変動が発生するが、その表面移動速度変動も検知用パターン45の検知結果から認識でき、補正制御することができる。
一方、潜像担持体として円柱形状である感光体ドラム2を用いる場合、ベルト状のものに比べて、周辺に設置される現像、転写、クリーニング等による負荷変動に対する剛性が高いため、高精度な画像形成が可能である。
また、上記変形例1で説明したように、感光体ドラム2上にトナー像を形成するための各部品を、当該各部品の感光体ドラム2に対する作用位置がすべて感光体ドラム2の表面に接触する仮想平面よりも感光体ドラム2側となるように配置することにより、画像形成装置の小型化を図ることができる。特に、タイデム型画像形成装置においては、感光体ドラム間のピッチを短くできるので、小型化の効果が高い。
また、上記変形例2で説明したように、感光体ドラム2を中間転写ベルト10の表面移動方向に沿って複数備え、複数の感光体ドラム2のうちの少なくとも1つの周長は他の感光体ドラム2の周長と異なっている構成であれば、他の感光体ドラムに比べて使用頻度の高い感光体ドラムの周長を長くするといったことが可能となる。
また、上記実施形態のように、感光体ドラム2の表面上に潜像を書き込む潜像書込手段としての露光装置1を、感光体ドラム2の斜め下方から光を照射して潜像を書き込むように構成することで、上述したように、その露光装置1の出射レンズに飛散トナーが堆積しにくくなり、適正な潜像形成を安定して維持できる。
尚、本実施形態では、中間転写方式のタンデム型画像形成装置を例に挙げて説明したが、本発明は直接転写方式のタンデム型画像形成装置であっても同様に適用することができる。
また、感光体ドラム等の潜像担持体を1つしか備えていない画像形成装置であっても、本発明は同様に適用することができる。特に、モノクロ画像形成装置では、色ズレというい不具合は生じないが、感光体ドラムの周期的な表面移動速度の変動による位置ズレによって画像が伸び縮みする画像歪みは発生する。本発明は、このような画像歪みも抑制できるので、本発明をモノクロ画像形成装置に適用することは有益である。
本発明を適用する画像形成装置の主要構成を示す概略構成図。 同画像形成装置の感光体ドラムを駆動するドラム駆動装置の一例を示す説明図。 各画像形成ユニットによって形成された中間転写ベルト上のパターンを検出するパターン検出機構を示す説明図。 転写位置調整用パターンの一例を示す説明図。 (a)及び(b)は、感光体ドラムの周期的な表面移動速度変動を抑制するために用いる検知用パターンの一例を示す説明図。 ドラム駆動装置の電気的なハードウエア構成を示すブロック図。 (a)乃至(d)は、感光体ドラムの表面移動速度と中間転写ベルト上に転写した検知用パターンのトナー濃度分布との関係を示す説明図。 直交検波処理の基本構成部分を示すブロック図。 駆動制御補正値を導出する手法を説明するための説明図。 特許文献1に記載された従来技術を用いて補正値を求めた結果を示すグラフ。 変形例1の画像形成ユニットを示す説明図。 変形例2の画像形成ユニットを示す説明図。 変形例3の画像形成ユニットを示す説明図。
符号の説明
1 露光装置
2,85,91,92 感光体ドラム
4 マーキング
8 駆動ローラ
10,105 中間転写ベルト
20 ドラムポジションセンサ
31 カップリング
32 ドラム駆動ギヤ
33 駆動モータ
34 モータ軸ギヤ
35 ロータリーエンコーダ
36 モータ駆動回路
37 コントローラ
38 制御目標値出力部
40,106 パターンセンサ
44 転写位置調整用パターン
45 検知用パターン
103 感光体ベルト

Claims (16)

  1. 表面移動する潜像担持体の表面上に潜像を書き込んだ後、該潜像にトナーを付着させて得たトナー像を表面移動部材の表面上に担持された記録材に転写するか、又は該トナー像を表面移動部材の表面へ転写した後に該表面移動部材上のトナー像を記録材に転写するかして、記録材に画像を形成する画像形成装置において、
    上記潜像担持体の回転角速度が目標回転角速度と一致するように該潜像担持体の駆動制御を行う駆動制御手段と、
    上記潜像担持体の表面上に形成した潜像を現像して上記表面移動部材の表面に転写することにより得られる、該表面移動部材の表面移動方向に沿って配列される複数の検知用パターンを検知するパターン検知手段と、
    該パターン検知手段が検知した検知データから該潜像担持体の周期的な表面移動速度変動を示すパターン間隔変動成分の振幅及び位相を求めた後、該潜像担持体の回転角速度平均値をω0とし、該潜像担持体の回転半径をRとし、該潜像担持体の回転軸に直交する仮想平面上で該潜像担持体の表面上の潜像書込位置及び転写位置と該潜像担持体の回転中心とをそれぞれ結んで得られる2つの仮想線のなす角度をφとしたとき、該パターン間隔変動成分の振幅を2×R×sin(φ/2)/ω0で除算し、該パターン間隔変動成分の位相をφ/2だけ遅らせた値を補正値f(t)=A1×cos(ω0t+B1)+Cとし、該補正値を補正前の上記目標回転角速度に重畳させることにより上記駆動制御手段が用いる目標回転角速度を補正する補正手段とを有し、
    該補正手段は、初期時刻t0からtn秒経過したときの補正値f(tn)=A1×cos(ω0n+B1)+Cを、f(tn+1)=C1c×f(tn)−C1s×fs(tn)+Cの演算式を用いて算出することを特徴とする画像形成装置。
    ただし、fs(tn)は、f(tn)をπ/2だけ位相を進ませたものであり、C1c及びC1sは下記のとおりである。
    1c=A1×cosω0s
    1s=A1×sinω0s
  2. 表面移動する潜像担持体の表面上に潜像を書き込んだ後、該潜像にトナーを付着させて得たトナー像を表面移動部材の表面上に担持された記録材に転写するか、又は該トナー像を表面移動部材の表面へ転写した後に該表面移動部材上のトナー像を記録材に転写するかして、記録材に画像を形成する画像形成装置において、
    上記潜像担持体の回転角変位が目標回転角変位と一致するように該潜像担持体の駆動制御を行う駆動制御手段と、
    上記潜像担持体の表面上に形成した潜像を現像して上記表面移動部材の表面に転写することにより得られる、該表面移動部材の表面移動方向に沿って配列される複数の検知用パターンを検知するパターン検知手段と、
    該パターン検知手段が検知した検知データから該潜像担持体の周期的な表面移動速度変動を示すパターン間隔変動成分の振幅及び位相を求めた後、該潜像担持体の回転半径をRとし、該潜像担持体の回転軸に直交する仮想平面上で該潜像担持体の表面上の潜像書込位置及び転写位置と該潜像担持体の回転中心とをそれぞれ結んで得られる2つの仮想線のなす角度をφとしたとき、該パターン間隔変動成分の振幅を2×R×sin(φ/2)で除算し、該パターン間隔変動成分の位相を(φ+3π)/2だけ遅らせた値を補正値f(t)=A2×cos(ω0t+B2)+Cとし、該補正値を補正前の上記目標回転角変位に重畳させることにより上記駆動制御手段が用いる目標回転角速度を補正する補正手段とを有し、
    該補正手段は、初期時刻t0からtn秒経過したときの補正値f(tn)=A2×cos(ω0n+B2)+Cを、f(tn+1)=C2c×f(tn)−C2s×fs(tn)+Cの演算式を用いて算出することを特徴とする画像形成装置。
    ただし、fs(tn)は、f(tn)をπ/2だけ位相を進ませたものであり、C2c及びC2sは下記のとおりである。
    2c=A2×cosω0s
    2s=A2×sinω0s
  3. 請求項1又は2の画像形成装置において、
    上記補正手段は、上記パターン間隔変動成分の振幅及び位相を求める際、上記パターン検知手段が検知した検知データに基づいて上記複数の検知用パターンのうちの一の検知用パターンから他の各検知用パターンまでの間隔を計測し、その計測データから該パターン間隔変動成分の振幅及び位相を求めることを特徴とする画像形成装置。
  4. 表面移動する潜像担持体の表面上に潜像を書き込んだ後、該潜像にトナーを付着させて得たトナー像を表面移動部材の表面上に担持された記録材に転写するか、又は該トナー像を表面移動部材の表面へ転写した後に該表面移動部材上のトナー像を記録材に転写するかして、記録材に画像を形成する画像形成装置において、
    上記潜像担持体の回転角速度が目標回転角速度と一致するように該潜像担持体の駆動制御を行う駆動制御手段と、
    上記潜像担持体の表面上に形成した潜像を現像して上記表面移動部材の表面に転写することにより得られる、該表面移動部材の表面移動方向に沿って配列される複数の検知用パターンを検知するパターン検知手段と、
    該パターン検知手段が検知した検知データに基づいて互いに隣接する2つの検知用パターンの間隔を上記複数の検知用パターンについてそれぞれ計測し、その計測データから該潜像担持体の周期的な表面移動速度変動を示すパターン間隔変動成分の振幅及び位相を求めた後、該潜像担持体の回転角速度平均値をω0とし、該潜像担持体の回転半径をRとし、該潜像担持体の回転軸に直交する仮想平面上で該潜像担持体の表面上の潜像書込位置及び転写位置と該潜像担持体の回転中心とをそれぞれ結んで得られる2つの仮想線のなす角度をφとし、該複数の検知用パターンのそれぞれを該潜像担持体へ形成する時間間隔をTeとしたとき、該パターン間隔変動成分の振幅を−4×R×sin(φ/2)×sin(ω0×Te/2)/ω0で除算し、該パターン間隔変動成分の位相を(φ−ω0×Te)/2だけ遅らせた値を補正値f(t)=A3×cos(ω0t+B3)+Cとし、該補正値を補正前の上記目標回転角速度に重畳させることにより上記駆動制御手段が用いる目標回転角速度を補正する補正手段とを有し、
    該補正手段は、初期時刻t0からtn秒経過したときの補正値f(tn)=A3×cos(ω0n+B3)+Cを、f(tn+1)=C3c×f(tn)−C3s×fs(tn)+Cの演算式を用いて算出することを特徴とする画像形成装置。
    ただし、fs(tn)は、f(tn)をπ/2だけ位相を進ませたものであり、C3c及びC3sは下記のとおりである。
    3c=A3×cosω0s
    3s=A3×sinω0s
  5. 表面移動する潜像担持体の表面上に潜像を書き込んだ後、該潜像にトナーを付着させて得たトナー像を表面移動部材の表面上に担持された記録材に転写するか、又は該トナー像を表面移動部材の表面へ転写した後に該表面移動部材上のトナー像を記録材に転写するかして、記録材に画像を形成する画像形成装置において、
    上記潜像担持体の回転角変位が目標回転角変位と一致するように該潜像担持体の駆動制御を行う駆動制御手段と、
    上記潜像担持体の表面上に形成した潜像を現像して上記表面移動部材の表面に転写することにより得られる、該表面移動部材の表面移動方向に沿って配列される複数の検知用パターンを検知するパターン検知手段と、
    該パターン検知手段が検知した検知データに基づいて互いに隣接する2つの検知用パターンの間隔を上記複数の検知用パターンについてそれぞれ計測し、その計測データから該潜像担持体の周期的な表面移動速度変動を示すパターン間隔変動成分の振幅及び位相を求めた後、該潜像担持体の回転半径をRとし、該潜像担持体の回転軸に直交する仮想平面上で該潜像担持体の表面上の潜像書込位置及び転写位置と該潜像担持体の回転中心とをそれぞれ結んで得られる2つの仮想線のなす角度をφとし、該複数の検知用パターンのそれぞれを該潜像担持体へ形成する時間間隔をTeとしたとき、該パターン間隔変動成分の振幅を−4×R×sin(φ/2)×sin(ω0×Te/2)で除算し、該パターン間隔変動成分の位相を(φ+π−ω0×Te)/2だけ遅らせた値を補正値f(t)=A4×cos(ω0t+B4)+Cとし、該補正値を補正前の上記目標回転角変位に重畳させることにより上記駆動制御手段が用いる目標回転角速度を補正する補正手段とを有し、
    該補正手段は、初期時刻t0からtn秒経過したときの補正値f(tn)=A4×cos(ω0n+B4)+Cを、f(tn+1)=C4c×f(tn)−C4s×fs(tn)+Cの演算式を用いて算出することを特徴とする画像形成装置。
    ただし、fs(tn)は、f(tn)をπ/2だけ位相を進ませたものであり、C4c及びC4sは下記のとおりである。
    4c=A4×cosω0s
    4s=A4×sinω0s
  6. 請求項1、2、3、4又は5の画像形成装置において、
    上記補正手段は、パターン間隔変動成分の振幅及び位相を求める際、上記検知データから、上記潜像担持体の表面移動速度変動の周期をもつ、該表面移動速度変動の位相と同相の同相成分及び該位相とは90°ズレた直交成分とを求め、該同相成分及び該直交成分を基に上記パターン間隔変動成分の振幅及び位相を求める直交検波処理を用いることを特徴とすることを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項6の画像形成装置において、
    上記検知用パターンは、上記潜像担持体の周長の自然数倍の範囲にわたって該潜像担持体の表面上に等時間間隔で形成した潜像を現像して上記表面移動部材の表面に転写することにより得られるパターンからなることを特徴とする画像形成装置。
  8. 請求項6の画像形成装置において、
    上記検知用パターンは、回転変動が該検知用パターンのパターン間隔の変動に寄与する少なくとも1つの回転体の周長と上記潜像担持体の周長との公倍数の範囲にわたって該潜像担持体の表面上に等時間間隔で形成した潜像を現像して上記表面移動部材の表面に転写することにより得られるパターンからなることを特徴とする画像形成装置。
  9. 請求項6、7又は8の画像形成装置において、
    上記検知用パターンは、上記潜像担持体の周期的な表面移動速度変動の一周期につき4NP(NPは自然数)個のパターンが形成されるように該潜像担持体の表面上に等時間間隔で形成した潜像を現像して上記表面移動部材の表面に転写することにより得られるパターンからなることを特徴とする画像形成装置。
  10. 請求項1、2、3、4、5、6、7、8又は9の画像形成装置において、
    上記検知用パターンとは別に上記表面移動部材上に形成したホームトナーパターンを検知するホーム検知手段を有し、
    上記検知データは、該ホーム検知手段がホームトナーパターンを検知してから各検知用パターンが上記パターン検知手段により検知されるまでに経過した各時間データであることを特徴とする画像形成装置。
  11. 請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9又は10の画像形成装置において、
    上記表面移動部材は、駆動支持回転体を含む複数の支持回転体に掛け渡された無端状ベルトで構成されており、
    該複数の支持回転体のうちの少なくとも1つの回転情報に基づき、該表面移動部材が等速で表面移動するように該駆動支持回転体の駆動を制御する表面移動部材駆動制御手段を有することを特徴とすることを特徴とする画像形成装置。
  12. 請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10又は11の画像形成装置において、
    上記潜像担持体は、駆動支持回転体を含む複数の支持回転体に掛け渡された無端状ベルトで構成されており、
    上記補正手段は、上記回転角速度平均値ω0及び上記回転半径Rとして、該潜像担持体のベルト周長及び該潜像担持体の平均表面移動速度を用いて該潜像担持体を円柱形状のものに換算したときの回転角速度平均値及び回転半径を用いることを特徴とする画像形成装置。
  13. 請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10又は11の画像形成装置において、
    上記潜像担持体は、円柱形状であることを特徴とする画像形成装置。
  14. 請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12又は13の画像形成装置において、
    上記潜像担持体上にトナー像を形成するための各部品は、該各部品の該潜像担持体に対する作用位置がすべて該潜像担持体の表面に接触する仮想平面よりも潜像担持体側となるように配置されていることを特徴とする画像形成装置。
  15. 請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13又は14の画像形成装置において、
    上記潜像担持体を上記表面移動部材の表面移動方向に沿って複数備え、
    複数の潜像担持体のうちの少なくとも1つの周長は他の潜像担持体の周長と異なっていることを特徴とする画像形成装置。
  16. 請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14又は15の画像形成装置において、
    上記潜像担持体の表面上に潜像を書き込む潜像書込手段は、該潜像担持体の斜め下方から光を照射して潜像を書き込むように構成されていることを特徴とする画像形成装置。
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