JP2008298821A - 可変回折格子、回折角可変素子、撮像装置、及び、表示装置 - Google Patents

可変回折格子、回折角可変素子、撮像装置、及び、表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】エレクトロウェッティング現象を利用し、格子定数Pを可変にし得る構成、構造を有する可変回折格子を提供する。
【解決手段】可変回折格子10は、等間隔に配列され、平行に延びる複数の隔壁部材20を備えており、隔壁部材20の対向面のそれぞれには、絶縁膜23及び撥水処理層24が形成された第1電極21が設けられており、隣接する2つの隔壁部材20において、それぞれの対向面に設けられた第1電極21は、互いに電気的に接続され、以て、第1電極接続対21A,21B・・・が構成され、これらの間は、絶縁性の第1の液体31及び導電性の第2の液体32で満たされており、第2の液体32と接触した第2電極22が備えられており、第1電極21と第2電極22との間に電圧を印加することで、隔壁部材20の間を、一方の側から入射し、他方の側から出射する光の回折角を制御する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、可変回折格子、回折角可変素子、撮像装置、及び、表示装置に関し、より具体的には、エレクトロウェッティング現象を利用した可変回折格子、回折角可変素子、撮像装置、及び、表示装置に関する。
近年、エレクトロウェッティング現象(電気毛管現象)を利用した光学装置の開発が進められている。エレクトロウェッティング現象は、導電性を有する液体と電極との間に電圧を印加したときに電極表面と液体との固液界面におけるエネルギーが変化し、液体表面の形状が変化する現象を云う。
図4の(A)及び(B)に、エレクトロウェッティング現象を説明するための原理図を示す。図4の(A)に模式的に示すように、例えば、電極101の表面に絶縁膜102が形成されており、この絶縁膜102の上に電解液から成る導電性の液滴103が置かれているとする。絶縁膜102の表面には撥水処理が施されており、図4の(A)に示すように、電圧を印加していない状態では、絶縁膜102の表面と液滴103との間の相互作用エネルギーは低く、接触角θ0は大きい。ここで、接触角θ0は、絶縁膜102の表面と液滴103の正接線との成す角度であり、液滴103の表面張力や絶縁膜102の表面エネルギー等の物性に依存する。
一方、図4の(B)に模式的に示すように、電極101と液滴103との間に電圧を印加すると、液滴側の電解質イオンが絶縁膜102の表面に集中することによって電荷二重層の帯電量変化が生じ、液滴103の表面張力の変化が誘発される。この現象がエレクトロウェッティング現象であり、印加電圧の大きさによって液滴103の接触角θvが変化する。即ち、図4の(B)において、接触角θvは、印加電圧Vの関数として、以下の式(A)の Lippman-Young の式で表される。
cos(θv)=cos(θ0)+(1/2)(ε0・ε)/(γLG・t)×V2 (A)
ここで、
ε0 :真空の誘電率
ε :絶縁膜の比誘電率
γLG:電解液の表面張力
t :絶縁膜の膜厚
である。
以上のように、電極101と液滴103との間に印加する電圧Vの大きさによって、液滴103の表面形状(曲率)が変化する。従って、液滴103を例えばレンズ素子として用いた場合、焦点位置(焦点距離)を電気的に制御できる光学素子を実現することができる。
このような光学素子を用いた光学装置の開発が進められている。例えば、特表2004−512917には、マトリックス状に並んだ毛細管内を液体が印加電圧に応じて上昇することを利用したX線フィルターが開示されている。
また、特開2004−252444には、エレクトロウェッティング現象を利用した表示装置の構成が開示されている。この表示装置にあっては、着色液滴を収容したセルがアレイ状に配列されており、セルを選択的に駆動することで所望のカラー画像を表示する。セルは、画像の表示部としてだけでなく、可変焦点レンズ等のレンズ素子として構成することも可能である。この構成例を、図5の(A)及び(B)に、それぞれ、共通基板の模式的な平面図、及び、レンズアレイの模式的な一部断面図で示す。
このレンズアレイ200は、絶縁性の第1の液体201と導電性の第2の液体202との界面でレンズ面が形成された複数の液体レンズ素子203を備えている。ここで、絶縁性の第1の液体201と導電性の第2の液体202とは互いに異なる屈折率を有しており、互いに混和することなく存在している。各液体レンズ素子203は、透明な共通基板204と透明な蓋205との間に形成された密閉性の液室内に2次元的に配列されており、隣接する液体レンズ素子203の間は仕切壁206によって仕切られている。共通基板204の下面には透明電極膜207が形成されている。また、共通基板204の上面の第1の液体201が接する領域には、撥水処理が施されている。更には、蓋205の下面の導電性の第2の液体202が接する領域には、対向電極として透明電極膜208が形成されている。
そして、このような構成のレンズアレイ200にあっては、透明電極膜207,208の間に印加する電圧を制御することによって、各液体レンズ素子203における第1の液体201と第2の液体202との界面の形状を変化させることができる。そして、これにより、レンズアレイ200の焦点距離を可逆的に変化させることが可能となり、例えば、カメラのストロボ装置用の可変焦点レンズに好適に用いることができる。即ち、エレクトロウェッティング現象を利用した、照射角可変であり、薄型、小型で耐久性に優れたストロボ装置を提供することができる。
更には、予め形成された回折格子の中に2種類の液体を出し入れすることによって2種類の回折角の状態を制御することができる回折格子素子が、例えば、特表2006−500618に開示されている。
特表2004−512917 特開2004−252444 特表2006−500618
1つの回折格子素子において、格子定数Pを可変とすることができれば、係る1つの回折格子素子を各種の光学的分野に適用することが可能となる。例えば、白色の入射光から所望の波長の光を取り出すことが可能となるし、単色の入射光を用いたとき、出射光の出射角を所望の値に制御することができる。しかしながら、上述した特許公開公報や特許公表公報には、1つの回折格子素子において格子定数Pを可変とするといった要求を満足させる回折格子素子は開示されていない。
従って、本発明の目的は、エレクトロウェッティング現象を利用し、格子定数Pを可変とし得る構成、構造を有する可変回折格子、係る可変回折格子を適用した回折角可変素子、並びに、係る回折角可変素子を適用した撮像機器及び表示機器を提供することにある。
上記の目的を達成するための本発明の可変回折格子は、
等間隔に配列され、平行に延びる複数の隔壁部材を備えた可変回折格子であって、
隔壁部材の対向面のそれぞれには、第1電極が設けられており、
隣接する2つの隔壁部材において、それぞれの対向面に設けられた第1電極は、互いに電気的に接続され、以て、第1電極接続対が構成され、
各第1電極上には、絶縁膜及び撥水処理層が、順次、形成されており、
隣接する2つの隔壁部材の間は、絶縁性の第1の液体、及び、導電性の第2の液体で満たされており、
第2の液体と接触した第2電極が備えられており、
第1電極と第2電極との間に電圧を印加することで、隔壁部材の間を、一方の側から入射し、他方の側から出射する光の回折角を制御することを特徴とする。
上記の目的を達成するための本発明の回折角可変素子は、
(A)透明な材料から作製された光入射部材及び光出射部材を有する容器を備えた可変回折格子、及び、
(B)光出射部材の外面に隣接して配置され、光出射部材から出射された光の内、所望の出射角を有する光のみを通過させる光遮蔽部材、
を備えた回折角可変素子であって、
可変回折格子は、更に、
等間隔に配列され、平行に延びる複数の隔壁部材を備えており、
隔壁部材の対向面のそれぞれには、第1電極が設けられており、
隣接する2つの隔壁部材において、それぞれの対向面に設けられた第1電極は、互いに電気的に接続され、以て、第1電極接続対が構成され、
各第1電極上には、絶縁膜及び撥水処理層が、順次、形成されており、
隣接する2つの隔壁部材の間は、絶縁性の第1の液体、及び、導電性の第2の液体で満たされており、
第2の液体と接触した第2電極が備えられており、
第1電極と第2電極との間に電圧を印加することで、隔壁部材の間を、一方の側から入射し、他方の側から出射する光の回折角を制御し、
複数の隔壁部材、第1の液体及び第2の液体は、容器内に格納されていることを特徴とする。
上記の目的を達成するための本発明の撮像装置は、
(A)透明な材料から作製された光入射部材及び光出射部材を有する容器を備えた可変回折格子、
(B)光出射部材の外面に隣接して配置され、光出射部材から出射された光の内、所望の出射角を有する光のみを通過させる光遮蔽部材、及び、
(C)光遮蔽部材から出射された光に基づき撮像する撮像手段、
を備えた撮像装置であって、
可変回折格子は、上記の本発明の回折角可変素子を構成する可変回折格子と同じ構成を有する。
上記の目的を達成するための本発明の表示装置は、
(A)透明な材料から作製された光入射部材及び光出射部材を有する容器を備えた可変回折格子、
(B)光出射部材の外面に隣接して配置され、光出射部材から出射された光の内、所望の出射角を有する光のみを通過させる光遮蔽部材、及び、
(C)光遮蔽部材から出射された光の透過/不透過を制御する光透過制御装置、
を備えた表示装置であって、
可変回折格子は、上記の本発明の回折角可変素子を構成する可変回折格子と同じ構成を有する。
本発明の可変回折格子、回折角可変素子、撮像装置あるいは表示装置(以下、これらを総称して、単に、本発明と呼ぶ場合がある)にあっては、光が、隔壁部材の間を、一方の側から入射し、他方の側から出射するが、光が、絶縁性の第1の液体に入射し、導電性の第2の液体から出射する構成としてもよいし、光が、導電性の第2の液体に入射し、絶縁性の第1の液体から出射する構成としてもよい。
本発明にあっては、各第1電極接続対に対して独立して電圧を印加する。そして、本発明にあっては、連続する第1電極接続対に対して、漸次、段階的に変化する電位を与えることで、隣接する2つの隔壁部材の間における第1の液体と第2の液体との界面の位置を、これらの連続する隔壁部材の間において、漸次、変化させることが好ましい。ここで、連続する第1電極接続対に対して与える段階的な電位の差は、隣接する第1電極接続対の間において、適宜、設定すればよく、これによって、隣接する2つの隔壁部材の間における第1の液体と第2の液体との界面の位置を、連続する隔壁部材の間において、全体的に観たとき、漸次、所望の状態に変化させることができる。即ち、バイナリ光学素子と呼ばれる階段状の回折格子を得ることができる。電位の差は、各種の試験等を行い決定すればよい。
上記の好ましい形態を含む本発明にあっては、隔壁部材の間隔をDとしたとき、連続するN個(但し、Nは正の整数)の第1電極接続対に対して、漸次、段階的に変化する電位を与えることで、D×Nの格子定数を有する回折格子が形成される構成とすることができる。尚、隔壁部材の間隔Dとは、隔壁部材の厚さ中心から、この隔壁部材に隣接する隔壁部材の厚さ中心までの距離を意味する。ここで、隔壁部材の厚さ中心とは、1つの隔壁部材における2つの対向面の間の距離の二等分点を指す。連続する第1電極接続対に対して与える段階的な電位の差は、隣接する第1電極接続対の間において、適宜、設定すればよく、これによって、隣接する2つの隔壁部材の間における第1の液体と第2の液体との界面の位置を、連続する隔壁部材の間において、全体的に観たとき、漸次、所望の状態に変化させることができる。即ち、バイナリ光学素子と呼ばれる階段状の回折格子を得ることができる。電位の差は、各種の試験等を行い決定すればよい。
更には、以上に説明した好ましい形態、構成を含む本発明にあっては、以下の式を満足することが望ましい。
1-Liqsin(θ1)−n2-Liqsin(θ2)=mλR/(D×NR) (1)
1-Liqsin(θ1)−n2-Liqsin(θ2)=mλG/(D×NG) (2)
1-Liqsin(θ1)−n2-Liqsin(θ2)=mλB/(D×NB) (3)
但し、
1-Liq:第1の液体の屈折率
2-Liq:第2の液体の屈折率
θ1:第1の液体へ光が入射し若しくは第1の液体から光が出射する角度
θ2:第2の液体から光が出射し若しくは第2の液体へ光が入射する角度
λR:赤色の光の主波長
λG:緑色の光の主波長
λB:青色の光の主波長
D :隔壁部材の間隔
m :回折次数
R:主波長λRを有する赤色の光を回折させるときの回折格子の格子定数を規定する正の整数であり、係る格子定数はD×NRで表され、連続するNR個の第1電極接続対に対して、漸次、段階的に変化する電位が与えられる
G:主波長λGを有する緑色の光を回折させるときの回折格子の格子定数を規定する正の整数であり、係る格子定数はD×NGで表され、連続するNG個の第1電極接続対に対して、漸次、段階的に変化する電位が与えられる
B:主波長λBを有する青色の光を回折させるときの回折格子の格子定数を規定する正の整数であり、係る格子定数はD×NBで表され、連続するNB個の第1電極接続対に対して、漸次、段階的に変化する電位が与えられる
である。
また、以上に説明した好ましい形態、構成を含む本発明の可変回折格子にあっては、透明な材料から作製された光入射部材及び光出射部材を有する容器を更に備えており;複数の隔壁部材、第1の液体及び第2の液体は、容器内に格納されており;第2電極は、光入射部材の内面あるいは光出射部材の内面に設けられている構成とすることが好ましい。一方、以上に説明した好ましい形態、構成を含む本発明の回折角可変素子、撮像装置あるいは表示装置にあっては、第2電極は、光入射部材の内面あるいは光出射部材の内面に設けられている構成とすることが好ましい。但し、第2電極の配置位置は、これに限定するものではない。
更には、以上に説明した好ましい形態、構成を含む本発明において、容器の内側外周部には、第1の液体及び第2の液体の界面の位置変化に伴う隔壁部材の間における第1の液体及び第2の液体の流入出を調整するための液体バッファ領域が設けられている構成とすることが望ましい。
本発明において、導電性を有する第2の液体として、例えば、水、電解液(塩化カリウムや塩化ナトリウム、塩化リチウム、硫酸ナトリウム等の電解質の水溶液)、これらの電解質を溶かし込んだ例えばトリエチレングリコール水溶液、分子量の小さなメチルアルコール、エチルアルコール等のアルコール類、常温溶融塩(イオン性液体)等の有極性液体、これらの液体の混合物を挙げることができる。尚、メチルアルコール、エチルアルコール等のアルコール類は、水溶液として導電性を持たせたり、塩を溶かして導電性を持たせて使用すればよい。また、絶縁性を有する第1の液体として、例えば、デカン、ドデカン、ヘキサデカン、ウンデカン等の炭化水素系の材料、シリコーンオイル、フッ素系の材料等の無極性溶媒を挙げることができる。尚、第1の液体と第2の液体とは、互いに異なる屈折率を有すると共に、互いに混和することなく存在できることが要求される。また、第1の液体の密度と第2の液体の密度を、出来る限り同じ値とすることが望ましい。第1の液体及び第2の液体は、入射光に対して透明な液体であることが望ましいが、場合によっては、着色されていてもよい。このような第1の液体と第2の液体との不溶、不混合状態に基づき形成される(生成される)第1の液体と第2の液体との界面によって、一種の段差パターンが形成される結果、可変回折格子としての機能を達成することができる。
可変回折格子を格納するための容器における光入射部材及び光出射部材を構成する材料や、隔壁部材を構成する材料は、入射光に対して透明であることが要求される。ここで、「入射光に対して透明である」とは、入射光の光透過率が80%以上であることを意味する。光入射部材や光出射部材、隔壁部材を構成する材料として、具体的には、アクリル系樹脂、ポリカーボネート樹脂(PC)、COP樹脂(環状ポリオレフィン,シクロオレフィンポリマーとも呼ばれる)、ABS樹脂、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリアリレート樹脂(PAR)、ポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)、ガラスを例示することができる。各部材を構成する材料は同じであってもよいし、異なっていてもよい。
等間隔に配列され、平行に延びる複数の隔壁部材の形成方法として、フォトリソグラフィ技術とエッチング技術の組合せや、ナノ・インプリント法を例示することができる。
電極は、使用される部位、要求される特性に応じて、ITO等の導電性酸化物や、金属、合金、半導体材料等から構成された透明電極とすることもできるし、不透明な金属や合金から構成された電極とすることもできる。具体的には、アルミニウム(Al)、タングステン(W)、ニオブ(Nb)、タンタル(Ta)、モリブデン(Mo)、クロム(Cr)、銅(Cu)、金(Au)、銀(Ag)、チタン(Ti)、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)、ジルコニウム(Zr)、鉄(Fe)、白金(Pt)、亜鉛(Zn)等の金属;これらの金属元素を含む合金(例えばMoW)あるいは化合物(例えばTiN等の窒化物や、WSi2、MoSi2、TiSi2、TaSi2等のシリサイド);シリコン(Si)等の半導体;ダイヤモンド等の炭素薄膜;ITO(酸化インジウム−錫)、酸化インジウム、酸化亜鉛等の導電性金属酸化物を例示することができる。これらの電極の形成方法として、例えば、電子ビーム蒸着法や熱フィラメント蒸着法といった蒸着法、スパッタリング法、CVD法やイオンプレーティング法とエッチング法との組合せ;スクリーン印刷法;メッキ法(電気メッキ法や無電解メッキ法);リフトオフ法;レーザアブレーション法;ゾル・ゲル法等を挙げることができる。第1電極接続対の形成は、例えば、適切なパターニング法に基づき行うことができる。
絶縁膜は、電気絶縁性の物質であれば特に制限されず、好適には、比誘電率が比較的高い物質が選択される。また、比較的大きな静電容量を得るために絶縁膜の膜厚は薄い方が好ましいが、絶縁強度を確保できる膜厚以上であることが必要である。絶縁膜を構成する材料として、例えば、SiOX系材料やSiN、SiON、酸化フッ化シリコン,ポリイミド樹脂、SOG(スピンオングラス)、低融点ガラス、ガラスペーストといったSiO2系材料、酸化チタン(TiO2)、酸化タンタル(Ta25)、酸化アルミニウム(Al23)、酸化マグネシウム(MgO)、酸化クロム(CrOx)、酸化ジルコニウム(ZrO2)、酸化ニオブ(Nb25)、酸化スズ(SnO2)、又は、酸化バナジウム(VOx)を挙げることができる。絶縁膜の形成方法として、CVD法、塗布法、スパッタリング法、スクリーン印刷法、メッキ法、電着法、浸漬法等の公知のプロセスを挙げることができる。
また、例えば、少なくとも第1の液体と第2の液体との界面が位置する隔壁部材の対向面の最表面には撥水処理層が形成されているが、係る撥水処理層を形成する方法として、例えば、ポリパラキシリレンをCVD法で成膜する方法、フッ素系のポリマーであるPVDF(ポリビニリデンフルオライド)、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)等の材料をコーティングする方法が挙げることができる。また、絶縁膜と撥水処理層とを複数組み合わせた積層構造で隔壁部材の対向面を被覆してもよい。
本発明の回折角可変素子、撮像装置あるいは表示装置にあっては、光遮蔽部材として、所望の出射角を有する光のみを通過させるスリットが複数設けられたシート状の部材、透過型のモノクロ型の液晶表示装置(所望の出射角を有する光のみを通過させる一種の光シャッターとして機能させる)、ディスプレイの覗き見防止に使用されるマイクロルーバーフィルムを挙げることができる。
本発明の撮像装置における撮像手段として、CCDアレイやCMOSセンサーアレイを例示することができる。ここで、撮像手段は、赤色、緑色、青色の光に基づき像を得る、即ち、カラーフィルターを備えたカラー撮像タイプの撮像素子とすることもできるが、カラーフィルターを備えていないモノクロ撮像タイプの撮像素子とすることが好ましい。本発明の撮像装置を使用するときの光源は、本質的に任意であり、太陽光、人工光が含まれる。
一方、本発明の光透過制御装置として、カラー表示タイプの透過型あるいは反射型の液晶表示装置や、可動ミラーが2次元マトリクス状に配列された2次元型のカラー表示タイプのMEMSとすることもできるが、カラーフィルターを備えていないモノクロ表示タイプの透過型あるいは反射型の液晶表示装置、モノクロ表示タイプのMEMSとすることが好ましい。あるいは又、回折格子−光変調素子(GLV:Grating Light Valve)が一次元的にアレイ状に配列されて成る装置を挙げることができる。本発明の光透過制御装置における光源は、本質的に任意であり、太陽光、人工光(例えば、冷陰極線型の蛍光ランプ、発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)、レーザ等)が含まれる。
隣接する隔壁部材の距離D’は、毛管長κ-1以下に設定することが望ましい。ここで、毛管長κ-1とは、界面張力に対して重力の影響を無視できる最大の長さを云い、具体的には、第1の液体と第2の液体との間の界面張力をΔγ、第1の液体と第2の液体との間の密度差をΔρ、重力加速度をgとしたとき、以下の式(B)で表すことができる。尚、毛管長κ-1は、界面を構成する2つの媒体の種類によって異なる。隣接する隔壁部材の距離D’とは、隔壁部材の対向面の最表面から、この隔壁部材に隣接する隔壁部材の対向面の最表面までの距離を指す。
κ-1={Δγ/(Δρ・g)}1/2 (B)
第1電極と第2電極との間に電圧を印加するための回路は、周知の電源回路とすることができる。
回折効率を向上させるためには、可能な限り間隔Dを小さく設定することが好ましい。バイナリ光学素子において、N階の位相格子に対する1次回折光の回折効率η1 Nは、以下の式(C)で表すことができる(例えば、「回折光学素子入門 増補改訂版」、株式会社オプトロニクス、平成18年2月8日、増補改訂版第1刷発行の第15頁参照)。尚、式(C)中の「sinc」は、以下の式(D)で定義される。
η1 N=sinc2(1/N) (C)
sinc(x)=sin(π・x)/(π・x) (D)
式(C)から、Nを大きくとるほど、回折効率η1 Nが向上することが判る。但し、Nを大きくするほど、隔壁部材の間隔Dが小さくなるため、隔壁部材の加工が困難となる。例えば隔壁部材の間隔Dを250nmとして隔壁部材を作製すると、Nの値が8以上では回折効率η1 Nも0.95以上とすることができるが、Nの値が4である場合には、回折効率η1 Nは0.81に減少する。従って、隔壁部材の作製においては、隔壁部材の加工と光学特性のバランスを考慮して、可変回折格子の設計を行う必要があるし、併せて、式(1)、式(2)、式(3)を満足するように可変回折格子の設計を行う必要がある。
本発明にあっては、可変回折格子の隣接する2つの隔壁部材の間には絶縁性の第1の液体及び導電性の第2の液体によって形成された界面が存在し、この界面の高さは第1電極及び第2電極に印加する電圧によって制御される。こうして、連続する隔壁部材の間において一種の段差パターンが形成される結果、回折格子の格子定数Pを可変とすることができる。それ故、印加電圧に応じて回折角を変化させることができ、あるいは又、入射光の波長が変化しても印加電圧の制御により出射角(回折角)を一定とすることができ、可変回折格子としての機能を達成することができる。
従って、本発明にあっては、白色光から任意の波長の光を取り出すことができる。また、単色光を入射させた場合に出射角を変えることができるし、異なる波長を有する複数種の単色光を入射させた場合にも出射角を一定とすることができる。そして、このような現象を利用することで、レーザ光の光路を変えることができるので、光スイッチやミラー等への応用が可能となる。また、容易にモノクロメータを作製することができる。モノクロメータにおいては、通常、回折格子を回転させて波長を変えているが、本発明を応用すると、機械的な可動部が不要となるので、小型化・薄型化が可能となる。また、本発明の表示装置や撮像装置にあっては、カラーフィルターが不要となる。これによって、色再現性の向上、透過率の向上、画素の開口率の増加等を達成することができる。また、カラーフィルター材料の劣化が無くなるため、長寿命化が可能となる。
以下、図面を参照して、実施例に基づき本発明を説明する。
実施例1は、本発明の可変回折格子、回折角可変素子、撮像装置、及び、表示装置に関する。実施例1の可変回折格子10の模式的な一部断面図を図1に示し、実施例1の可変回折格子10を構成する可変回折格子部材11の模式的な平面図を図2の(B)に示し、図2の(B)の矢印C−Cに沿った可変回折格子部材11の模式的な断面図を図2の(C)に示す。また、実施例1の回折角可変素子及び表示装置の概念図を図2の(A)に示す。更には、実施例1の可変回折格子の回折格子としての機能を発揮している動作時の状態を、図3の(A)〜(D)に模式的な一部断面図で示す。
実施例1の表示装置は、図2の(A)に示すように、回折角可変素子50、及び、光透過制御装置から構成されている。ここで、回折角可変素子50は、
(A)透明な材料から作製された光入射部材41及び光出射部材42を有する容器40を備えた可変回折格子10、及び、
(B)光出射部材42の外面に隣接して配置され、光出射部材42から出射された光の内、所望の出射角を有する光のみを通過させる光遮蔽部材51、
を備えている。尚、光遮蔽部材51から出射された光の透過/不透過を制御する光透過制御装置は、具体的には、カラーフィルターを備えていないモノクロ表示タイプの透過型の液晶表示装置60から構成されている。
ここで、図示しない光源と回折角可変素子50との組合せによって、液晶表示装置のための所謂バックライト(面状光源装置)が構成される。
そして、実施例1の可変回折格子10は、等間隔(間隔:D)に配列され、平行に延びる複数の隔壁部材20を備えている。隔壁部材20の対向面のそれぞれには、第1電極21が設けられており、隣接する2つの隔壁部材20において、それぞれの対向面に設けられた第1電極21は、互いに電気的に接続され、以て、第1電極接続対21A,21A・・・が構成されている。更には、各第1電極21上には、絶縁膜23及び撥水処理層(低表面エネルギー層)24が、順次、形成されている。そして、隣接する2つの隔壁部材20の間(対向領域12と呼ぶ)は、絶縁性の第1の液体31、及び、導電性の第2の液体32で満たされている。また、第2の液体32と接触した第2電極22が備えられている。この第2電極22は、所謂共通電極として機能する。そして、複数の隔壁部材20、絶縁性の第1の液体31、及び、導電性の第2の液体32は、容器40内に格納されている。また、第2電極22は、光入射部材41の内面に設けられている。但し、第2電極22の配置位置は、これに限定するものではない。
実施例1の可変回折格子10にあっては、光が、導電性の第2の液体32に入射し、絶縁性の第1の液体31から出射する。但し、このような構成に限定するものではない。
更には、実施例1にあって、容器40の内側外周部には、第1の液体31及び第2の液体32の界面の位置変化に伴う隔壁部材20の間における第1の液体31及び第2の液体32の流入出を調整するための液体バッファ領域13が設けられている。
実施例1にあっては、具体的には、絶縁性の第1の液体31は、シリコーンオイル(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社(旧GE東芝シリコーン株式会社))製TSF437から成り、一方、導電性の第2の液体32は、塩化リチウム水溶液から成る。また、光入射部材41、光出射部材、隔壁部材20(可変回折格子部材11)は、アクリル系樹脂、PC樹脂、COP樹脂といった成形性の良い透明樹脂から作製されている。更には、絶縁膜23は、ポリパラキシレンや酸化タンタル、酸化チタン等の金属酸化物から成り、撥水処理層24は、ポリパラキシリレンやフッ素系のポリマーから成る。また、第1電極21及び第2電極22は、ITOから成る。尚、透明性を要求されない場合、電極は、金、アルミニウム、銅、銀等の金属電極から構成することができる。また、光遮蔽部材51は、所望の出射角を有する光のみを通過させるスリットが複数設けられたシート状の部材(具体的には、覗き見防止のマイクロルーバーフィルム)から作製されている。スリットの間隔(ピッチ)は、例えば、液晶表示装置60の画素ピッチに合わせればよい。光出射部材42から光遮蔽部材51までの距離やスリットの幅は、所望の出射角、波長を有する出射光のみがスリットを通過するような条件を満足する距離、幅とすればよい。スリットの延びる方向は、隔壁部材20の延びる方向と平行である。尚、光遮蔽部材51を、透過型のモノクロ型の液晶表示装置(所望の出射角を有する光のみを通過させる一種の光シャッターとして機能させる)から構成してもよい。
そして、実施例1にあっては、図示しない電源回路から第1電極21と第2電極22との間に電圧を印加することで、隔壁部材20の間を一方の側(光入射部材41)から入射し、他方の側(光出射部材42)から出射する光の回折角を制御する。即ち、第1電極21及び第2電極22は、図示しない接続部を介して、外部の電源回路に接続されており、所望の電圧が印加される構成、構造となっている。そして、第1電極21と第2電極22との間に電圧を印加すると、隔壁部材20の対向面の表面における濡れ性が変化し、第1の液体31と第2の液体32との界面の位置(高さ)が、隔壁部材20の対向面の間の隙間(対向領域12)において変化する。第1の液体31と第2の液体32との界面の位置(高さ)は、第1電極21及び第2電極22に印加する電圧によって制御される。第1の液体31と第2の液体32とは、不溶、不混合であり、界面において分離されており、この界面によって一種の段差パターンが形成される結果、可変回折格子としての機能を達成することができる。
実施例1にあっては、連続する第1電極接続対21A,21A・・・に対して、漸次、段階的に変化する電位を与えることで、隣接する2つの隔壁部材20の間における第1の液体31と第2の液体32との界面の位置を、これらの連続する隔壁部材20の間において、漸次、変化させる。ここで、連続する第1電極接続対21A,21A・・・に対して与える段階的な電位の差は、隣接する第1電極接続対の間において等しい。あるいは又、隔壁部材20の間隔をD(図1参照)としたとき、連続するN個(但し、Nは正の整数)の第1電極接続対21A,21A・・・に対して、漸次、段階的に変化する電位を与えることで、P=D×Nの格子定数を有する回折格子が形成される。即ち、バイナリ光学素子と呼ばれる階段状の回折格子を得ることができる。例えば、図3の(A)には、不動作時の可変回折格子部材の一部断面図を示す。また、図3の(B)には、N=2の動作時(P=2×D)の可変回折格子部材の一部断面図を示す。更には、図3の(C)には、N=4の動作時(P=4×D)の可変回折格子部材の一部断面図を示す。また、図3の(D)には、N=6の動作時(P=6×D)の可変回折格子部材の一部断面図を示す。尚、図3の(A)〜(D)には、図面の簡素化のために、可変回折格子の構成要素の一部しか図示していない。ここで、電位の差は、各種の試験等を行い決定すればよい。
実施例1にあっては、第2の液体32へ光(主波長λRの赤色の光、主波長λGの緑色の光、主波長λBの青色の光のいずれも)が入射する角度θ2を一定とする。そして、第1の液体31から主波長λRの赤色の光が出射する角度をθ1-R、第1の液体31から主波長λGの緑色の光が出射する角度をθ1-G、第1の液体31から主波長λBの青色の光が出射する角度をθ1-Bとする。
ここで、実施例1にあっては、各種パラメータの値を以下のとおりとした。
隔壁部材の間隔D :0.4μm
第1の液体の屈折率n1-Liq :1.49
第2の液体の屈折率n2-Liq :1.34
隔壁部材を構成する材料の屈折率nWall:1.59
第1の液体の密度 :1.02グラム/cm3
第2の液体の密度 :1.06グラム/cm3
赤色の光の主波長λR:650nm
緑色の光の主波長λG:550nm
青色の光の主波長λB:435nm
回折次数m :−1
入射角θ2 :−10度
R :6
G :5
B :4
R(=NR×D) :2.4μm
G(=NG×D) :2.0μm
G(=NB×D) :1.6μm
上記のパラメータに基づき、式(1)、式(2)、式(3)から計算された出射角θ1-R,θ1-G,θ1-Bの値は以下のとおりであった。
θ1-R=−0.089度
θ1-G= 0.084度
θ1-B=−0.046度
実施例1の表示装置によって画像を表示する場合、光源として、例えば、主波長λRを有する赤色の光、主波長λGを有する緑色の光、及び、主波長λBを有する青色の光を含む白色光の平行光を用いる。そして、この白色光の平行光を、入射角θIn(=θ2)を上記のとおりとして、可変回折格子10に入射させる。その一方で、例えば、5ミリ秒毎に、可変回折格子10を、NR=6,NG=5,NB=4の状態で動作させる。すると、可変回折格子10がNR=6の状態で動作している場合には、可変回折格子10から出射角θOut-R(=θ1-R)−0.046度で、主波長λRを有する赤色の光が出射され、光遮蔽部材51に設けられたスリットを通過し、液晶表示装置60を照明する。そして、これと同期して、液晶表示装置60にあっては、赤色で表示すべき画像を表示するように、液晶表示装置60の各画素の開口率を液晶表示装置制御回路(図示せず)によって制御する。その結果、モノクロ表示タイプの透過型の液晶表示装置60にあっては、赤色の画像を表示することができる。また、可変回折格子10がNG=5の状態で動作している場合には、可変回折格子10から出射角θOut-G(=θ1-G)0.084度で、主波長λGを有する緑色の光が出射され、光遮蔽部材51に設けられたスリットを通過し、液晶表示装置60を照明する。そして、これと同期して、液晶表示装置60にあっては、緑色で表示すべき画像を表示するように、液晶表示装置60の各画素の開口率を液晶表示装置制御回路によって制御する。その結果、モノクロ表示タイプの透過型の液晶表示装置60にあっては、緑色の画像を表示することができる。更には、可変回折格子10がNG=4の状態で動作している場合には、可変回折格子10から出射角θOut-B(=θ1-B)0.089度で、主波長λBを有する青色の光が出射され、光遮蔽部材51に設けられたスリットを通過し、液晶表示装置60を照明する。そして、これと同期して、液晶表示装置60にあっては、青色で表示すべき画像を表示するように、液晶表示装置60の各画素の開口率を液晶表示装置制御回路によって制御する。その結果、モノクロ表示タイプの透過型の液晶表示装置60にあっては、青色の画像を表示することができる。こうして、モノクロ表示タイプの透過型の液晶表示装置60を、15ミリ秒で1枚のフルカラー画像が表示できる、所謂フィールドシーケンシャル方式のカラー表示の画像表示装置(直視型あるいはプロジェクション型)として機能させることができる。
エレクトロウェッティング現象に基づく可変回折格子の動作速度は、可変回折格子の寸法に比例し、小さくなるほど、速くなる。実施例1のように、隔壁部材の間隔Dがサブ・ミクロン・オーダーである場合、可変回折格子の動作速度はミリ秒のオーダー、あるいは、それ以下である。従って、上述したような動作を行うことができる。尚、可変回折格子から出射させる光の色の数を更に増やすことによって、色の再現性を一層向上させることが可能となる。また、液晶表示装置60にあっては、カラーフィルターが不要であるため、液晶表示装置60の画素数を減らして、開口率を増加させることができるし、カラーフィルターによる光の吸収も無くなるのでより、液晶表示装置60の輝度の向上を図ることもできる。また、カラーフィルター材料の経時的な劣化も無いため、液晶表示装置60の初期の画質を長期間、保持することができる。
入射光の波長を550nm(緑色の光の主波長λG)、入射角θIn(=θ2)を0度、隔壁部材の間隔Dを0.25μmとしたときのNGと、PG(=D×NG)と、出射角θOut-G(=θ1-G)との関係は、以下のとおりである。
GG θOut-G
4 1.0μm 23.56度
8 2.0μm 11.53度
16 4.0μm 5.73度
32 8.0μm 2.86度
実施例1の回折角可変素子50は、以下の方法で作製することができる。
先ず、例えば、フォトリソグラフィ技術及びエッチング技術に基づき、シリコン基板から可変回折格子部材11を作製するための型(モールド)を周知の方法で作製する。次いで、このモールド及びホット・プレス装置を用いたナノ・インプリント法にて可変回折格子部材11を作製する。こうして、等間隔に配列され、平行に延びる複数の隔壁部材20を得ることができる。尚、複数の隔壁部材20の端部は、可変回折格子部材11の枠部14,15と一体となっている。また、最も外側の隔壁部材20と枠部15との間が、液体バッファ領域13に相当する。枠部14,15の高さは、隔壁部材20の高さよりも高い。また、枠部14,15の適切な部位には、第1の液体31、第2の液体32を注入、排出するための注入口、排出口(これらは図示せず)が設けられている。その後、枠部14,15、隔壁部材20の内面にITO層を、例えば、スパッタリング法にて形成し、係るITO層をパターニングすることで、隔壁部材20の対向面に第1電極21を形成し、同時に、隔壁部材20の対向面上の第1電極21の端部から外部に延びる第1電極延在部(図示せず)を形成する。その後、隔壁部材20上に絶縁膜23及び撥水処理層24を、スパッタリング法及び塗布法にて形成する。そして、ITO層から成る第2電極22が内面にスパッタリング法にて形成された光入射部材41、及び、光出射部材42と枠部14,15とを接着剤を用いて接着することで、容器40を得ることができる。即ち、容器40は、枠部14,15、並びに、光入射部材41及び光出射部材42から構成されている。その後、枠部14,15、光入射部材41及び光出射部材42で囲まれた空間を減圧しながら、注入口(図示せず)から第1の液体31を注入し、次いで、注入口から第2の液体32を、加圧しながら注入する。このとき、第1の液体31及び第2の液体32との間で界面が形成されるように注入する。第2の液体32の一部は排出口(図示せず)から排出される。最後に、注入口及び排出口を封止し、電極を外部の電源回路と接続する。こうして、可変回折格子10を完成させることができる。その後、光遮蔽部材51を容器40に適切な方法で取り付けることで、回折角可変素子50を完成させることができる。
図2の(A)に示した液晶表示装置60を、例えば、CCDアレイから成る撮像手段に置き換えれば、本発明の撮像装置を得ることができる。係る撮像装置によって画像を撮像する場合、光源として、例えば、主波長λRを有する赤色の光、主波長λGを有する緑色の光、及び、主波長λBを有する青色の光を含む太陽光を用いる場合を説明すると、太陽光を、例えば、コリメータレンズで平行光とし、入射角θIn(=θ2)を上記のとおりとして、可変回折格子10に入射させる。その一方で、例えば、5ミリ秒毎に、可変回折格子10を、NR=6,NG=5,NB=4の状態で動作させる。すると、可変回折格子10がNR=6の状態で動作している場合には、可変回折格子10から出射角θOut-R(=θ1-R)−0.046度で、主波長λRを有する赤色の光が出射され、光遮蔽部材51に設けられたスリットを通過し、モノクロ表示タイプのCCDアレイから成る撮像手段に入光する。これによって、赤色で表示すべき画像を撮像することができる。また、可変回折格子10がNG=5の状態で動作している場合には、可変回折格子10から出射角θOut-G(=θ1-G)0.084度で、主波長λGを有する緑色の光が出射され、光遮蔽部材51に設けられたスリットを通過し、モノクロ表示タイプのCCDアレイから成る撮像手段に入光する。これによって、緑色で表示すべき画像を撮像することができる。更には、可変回折格子10がNG=4の状態で動作している場合には、可変回折格子10から出射角θOut-B(=θ1-B)0.089度で、主波長λBを有する青色の光が出射され、光遮蔽部材51に設けられたスリットを通過し、モノクロ表示タイプのCCDアレイから成る撮像手段に入光する。これによって、青色で表示すべき画像を撮像することができる。そして、これらの3種類の画像を合成する処理を行うことで、カラー画像の情報を得ることができる。係るカラー画像の情報(信号データ)を得るためには、モノクロ表示タイプのCCDアレイから成る撮像手段を用いればよいので、カラーフィルターは不要である。
そして、上述した光源、即ち、太陽光、あるいは、太陽光と同じスペクトルを有する光源を用いて、実施例1で説明した表示装置を用いて、係るカラー画像の情報(信号データ)に基づき、カラーの画像を表示することができる。あるいは又、主波長λR,λG,λBを出射する光源(例えば、赤色、緑色、青色をそれぞれ発光するLEDの集合体から成る光源)をバックライトとして用いて、フィールドシーケンシャル方式の通常のモノクロ表示タイプの透過型の液晶表示装置を照明することでも、係るカラー画像の情報(信号データ)に基づき、カラーの画像を表示することができる。このような方式によれば、カラーフィルターは一切不要であるので、極めて高い色再現性を達成することができる。
以上、本発明を好ましい実施例に基づき説明したが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。実施例において説明した可変回折格子、回折角可変素子、撮像装置、表示装置の構成、構造は例示であるし、可変回折格子や回折角可変素子を構成する材料等も例示であり、適宜、変更することができる。光入射部材の外面に隣接して、光入射部材に入射する光の内、所望の入射角を有する光のみを通過させる第2の光遮蔽部材を配置してもよい。第2の光遮蔽部材の構成、構造は、光遮蔽部材と同様の構成、構造とすればよい。また、隔壁部材には切れ目が入っていてもよい。
図1は、実施例1の可変回折格子の模式的な一部断面図である。 図2の(A)は、実施例1の回折角可変素子及び表示装置の概念図であり、図2の(B)は、実施例1の可変回折格子を構成する可変回折格子部材の模式的な平面図であり、図2の(C)は、図2の(B)の矢印C−Cに沿った可変回折格子部材の模式的な断面図である。 図3の(A)〜(D)は、実施例1の可変回折格子の回折格子としての機能を発揮している動作時の状態を説明するための可変回折格子の模式的な一部断面図である。 図4の(A)及び(B)は、電気毛管現象を説明するための原理図である。 図5の(A)及び(B)は、それぞれ、従来のレンズアレイにおける共通基板の模式的な平面図、及び、レンズアレイの模式的な一部断面図である。
符号の説明
10・・・可変回折格子、11・・・可変回折格子部材、12・・・対向領域、13・・・液体バッファ領域、14,15・・・枠部、20・・・隔壁部材、21・・・第1電極、21A・・・第1電極接続対、22・・・第2電極、23・・・絶縁膜、24・・・撥水処理層、31・・・第1の液体、32・・・第2の液体、40・・・容器、41・・・光入射部材、42・・・光出射部材、51・・・光遮蔽部材、60・・・液晶表示装置

Claims (14)

  1. 等間隔に配列され、平行に延びる複数の隔壁部材を備えた可変回折格子であって、
    隔壁部材の対向面のそれぞれには、第1電極が設けられており、
    隣接する2つの隔壁部材において、それぞれの対向面に設けられた第1電極は、互いに電気的に接続され、以て、第1電極接続対が構成され、
    各第1電極上には、絶縁膜及び撥水処理層が、順次、形成されており、
    隣接する2つの隔壁部材の間は、絶縁性の第1の液体、及び、導電性の第2の液体で満たされており、
    第2の液体と接触した第2電極が備えられており、
    第1電極と第2電極との間に電圧を印加することで、隔壁部材の間を、一方の側から入射し、他方の側から出射する光の回折角を制御することを特徴とする可変回折格子。
  2. 連続する第1電極接続対に対して、漸次、段階的に変化する電位を与えることで、隣接する2つの隔壁部材の間における第1の液体と第2の液体との界面の位置を、該連続する隔壁部材の間において、漸次、変化させることを特徴とする請求項1に記載の可変回折格子。
  3. 隔壁部材の間隔をDとしたとき、連続するN個(但し、Nは正の整数)の第1電極接続対に対して、漸次、段階的に変化する電位を与えることで、D×Nの格子定数を有する回折格子が形成されることを特徴とする請求項1に記載の可変回折格子。
  4. 以下の式を満足することを特徴とする請求項1に記載の可変回折格子。
    1-Liqsin(θ1)−n2-Liqsin(θ2)=mλR/(D×NR) (1)
    1-Liqsin(θ1)−n2-Liqsin(θ2)=mλG/(D×NG) (2)
    1-Liqsin(θ1)−n2-Liqsin(θ2)=mλB/(D×NB) (3)
    但し、
    1-Liq:第1の液体の屈折率
    2-Liq:第2の液体の屈折率
    θ1:第1の液体へ光が入射し若しくは第1の液体から光が出射する角度
    θ2:第2の液体から光が出射し若しくは第2の液体へ光が入射する角度
    λR:赤色の光の主波長
    λG:緑色の光の主波長
    λB:青色の光の主波長
    D :隔壁部材の間隔
    m :回折次数
    R:主波長λRを有する赤色の光を回折させるときの回折格子の格子定数を規定する正の整数であり、係る格子定数はD×NRで表され、連続するNR個の第1電極接続対に対して、漸次、段階的に変化する電位が与えられる
    G:主波長λGを有する緑色の光を回折させるときの回折格子の格子定数を規定する正の整数であり、係る格子定数はD×NGで表され、連続するNG個の第1電極接続対に対して、漸次、段階的に変化する電位が与えられる
    B:主波長λBを有する青色の光を回折させるときの回折格子の格子定数を規定する正の整数であり、係る格子定数はD×NBで表され、連続するNB個の第1電極接続対に対して、漸次、段階的に変化する電位が与えられる
    である。
  5. 透明な材料から作製された光入射部材及び光出射部材を有する容器を更に備えており、
    複数の隔壁部材、第1の液体及び第2の液体は、容器内に格納されており、
    第2電極は、光入射部材の内面あるいは光出射部材の内面に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の可変回折格子。
  6. 容器の内側外周部には、第1の液体及び第2の液体の界面の位置変化に伴う隔壁部材の間における第1の液体及び第2の液体の流入出を調整するための液体バッファ領域が設けられていることを特徴とする請求項5に記載の可変回折格子。
  7. (A)透明な材料から作製された光入射部材及び光出射部材を有する容器を備えた可変回折格子、及び、
    (B)光出射部材の外面に隣接して配置され、光出射部材から出射された光の内、所望の出射角を有する光のみを通過させる光遮蔽部材、
    を備えた回折角可変素子であって、
    可変回折格子は、更に、
    等間隔に配列され、平行に延びる複数の隔壁部材を備えており、
    隔壁部材の対向面のそれぞれには、第1電極が設けられており、
    隣接する2つの隔壁部材において、それぞれの対向面に設けられた第1電極は、互いに電気的に接続され、以て、第1電極接続対が構成され、
    各第1電極上には、絶縁膜及び撥水処理層が、順次、形成されており、
    隣接する2つの隔壁部材の間は、絶縁性の第1の液体、及び、導電性の第2の液体で満たされており、
    第2の液体と接触した第2電極が備えられており、
    第1電極と第2電極との間に電圧を印加することで、隔壁部材の間を、一方の側から入射し、他方の側から出射する光の回折角を制御し、
    複数の隔壁部材、第1の液体及び第2の液体は、容器内に格納されていることを特徴とする回折角可変素子。
  8. 連続する第1電極接続対に対して、漸次、段階的に変化する電位を与えることで、隣接する2つの隔壁部材の間における第1の液体と第2の液体との界面の位置を、該連続する隔壁部材の間において、漸次、変化させることを特徴とする請求項7に記載の回折角可変素子。
  9. 隔壁部材の間隔をDとしたとき、連続するN個(但し、Nは正の整数)の第1電極接続対に対して、漸次、段階的に変化する電位を与えることで、D×Nの格子定数を有する回折格子が形成されることを特徴とする請求項7に記載の回折角可変素子。
  10. 以下の式を満足することを特徴とする請求項7に記載の回折角可変素子。
    1-Liqsin(θ1)−n2-Liqsin(θ2)=mλR/(D×NR) (1)
    1-Liqsin(θ1)−n2-Liqsin(θ2)=mλG/(D×NG) (2)
    1-Liqsin(θ1)−n2-Liqsin(θ2)=mλB/(D×NB) (3)
    但し、
    1-Liq:第1の液体の屈折率
    2-Liq:第2の液体の屈折率
    θ1:第1の液体へ光が入射し若しくは第1の液体から光が出射する角度
    θ2:第2の液体から光が出射し若しくは第2の液体へ光が入射する角度
    λR:赤色の光の主波長
    λG:緑色の光の主波長
    λB:青色の光の主波長
    D :隔壁部材の間隔
    m :回折次数
    R:主波長λRを有する赤色の光を回折させるときの回折格子の格子定数を規定する正の整数であり、係る格子定数はD×NRで表され、連続するNR個の第1電極接続対に対して、漸次、段階的に変化する電位が与えられる
    G:主波長λGを有する緑色の光を回折させるときの回折格子の格子定数を規定する正の整数であり、係る格子定数はD×NGで表され、連続するNG個の第1電極接続対に対して、漸次、段階的に変化する電位が与えられる
    B:主波長λBを有する青色の光を回折させるときの回折格子の格子定数を規定する正の整数であり、係る格子定数はD×NBで表され、連続するNB個の第1電極接続対に対して、漸次、段階的に変化する電位が与えられる
    である。
  11. 第2電極は、光入射部材の内面あるいは光出射部材の内面に設けられていることを特徴とする請求項7に記載の回折角可変素子。
  12. 容器の内側外周部には、第1の液体及び第2の液体の界面の位置変化に伴う隔壁部材の間における第1の液体及び第2の液体の流入出を調整するための液体バッファ領域が設けられていることを特徴とする請求項7に記載の回折角可変素子。
  13. (A)透明な材料から作製された光入射部材及び光出射部材を有する容器を備えた可変回折格子、
    (B)光出射部材の外面に隣接して配置され、光出射部材から出射された光の内、所望の出射角を有する光のみを通過させる光遮蔽部材、及び、
    (C)光遮蔽部材から出射された光に基づき撮像する撮像手段、
    を備えた撮像装置であって、
    可変回折格子は、更に、
    等間隔に配列され、平行に延びる複数の隔壁部材を備えており、
    隔壁部材の対向面のそれぞれには、第1電極が設けられており、
    隣接する2つの隔壁部材において、それぞれの対向面に設けられた第1電極は、互いに電気的に接続され、以て、第1電極接続対が構成され、
    各第1電極上には、絶縁膜及び撥水処理層が、順次、形成されており、
    隣接する2つの隔壁部材の間は、絶縁性の第1の液体、及び、導電性の第2の液体で満たされており、
    第2の液体と接触した第2電極が備えられており、
    第1電極と第2電極との間に電圧を印加することで、隔壁部材の間を、一方の側から入射し、他方の側から出射する光の回折角を制御し、
    複数の隔壁部材、第1の液体及び第2の液体は、容器内に格納されていることを特徴とする撮像装置。
  14. (A)透明な材料から作製された光入射部材及び光出射部材を有する容器を備えた可変回折格子、
    (B)光出射部材の外面に隣接して配置され、光出射部材から出射された光の内、所望の出射角を有する光のみを通過させる光遮蔽部材、及び、
    (C)光遮蔽部材から出射された光の透過/不透過を制御する光透過制御装置、
    を備えた表示装置であって、
    可変回折格子は、更に、
    等間隔に配列され、平行に延びる複数の隔壁部材を備えており、
    隔壁部材の対向面のそれぞれには、第1電極が設けられており、
    隣接する2つの隔壁部材において、それぞれの対向面に設けられた第1電極は、互いに電気的に接続され、以て、第1電極接続対が構成され、
    各第1電極上には、絶縁膜及び撥水処理層が、順次、形成されており、
    隣接する2つの隔壁部材の間は、絶縁性の第1の液体、及び、導電性の第2の液体で満たされており、
    第2の液体と接触した第2電極が備えられており、
    第1電極と第2電極との間に電圧を印加することで、隔壁部材の間を、一方の側から入射し、他方の側から出射する光の回折角を制御し、
    複数の隔壁部材、第1の液体及び第2の液体は、容器内に格納されていることを特徴とする表示装置。
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