JP2008298467A - 基板検査装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】絶縁回路部InC−yは、オペアンプA2−y、抵抗Rs−y、ツェナーダイオードD1−y、リミッターLM−y、抵抗R2−y、ダイアックD2−y、及びオペアンプA3−yを有している。オペアンプA2−yの非反転入力端子には、オペアンプA1の出力が接続される。オペアンプA2−yの出力は、抵抗Rs−y、リミッターLM−yを介して、基板接続部MaR−yの入力端子に入力される。オペアンプA2−yの出力は、オペアンプA3−y等を介して、オペアンプA2−yの反転入力端子に入力される。これにより、電源部EC−と基板接続部MaR−y間で、複数の被測定抵抗Rx−yに流れる電流値を同時に計測し、また、ある被測定部Rx−yの短絡時においても、他の被測定部Rx−yに流れる電流値を正確に計測できる。
【選択図】 図1
Description
本発明に係る基板検査装置の一例であるハイサイド型マイグレーションテスター1を説明する。ハイサイド型マイグレーションテスターとは、プリント基板等の基板の配線間抵抗を検査する基板検査装置であり、基板を接続する接続部と電源部との間で、配線間抵抗の抵抗値を測定するものをいう。本実施例におけるハイサイド型マイグレーションテスター1は、同時に複数の配線間抵抗の抵抗値を測定することができる。
図1に示すように、ハイサイド型マイグレーションテスター1は、一つの電源部ECに対して、複数の測定チャネルが並列に接続されている。このような一つの電源部ECに対して複数の測定チャネルを有するハイサイド型マイグレーションテスター1の回路設計を行うにあたっては、以下の点に注意が必要となる。
図10に示す従来の1チャンネルのハイサイド型のマイグレーションテスター100に基づいて設計した、一つの電源によって複数の測定チャネルを有するマイグレーションテスター100aを図2に示す。図2から明らかなように、ハイサイド型マイグレーションテスター100aでは、被測定抵抗Rx−yのうち一つでも短絡すると、他の被測定抵抗Rx−yの測定も行えなくなる。このように、被測定抵抗の短絡時において、ある測定チャネルの状態が他の測定チャネルの状態から影響を受けないようにするためには、被測定抵抗の短絡時において、各測定チャネルを他の測定チャネルから絶縁する必要がある。
ハイサイド型マイグレーションテスターでは、被測定抵抗が短絡していない通常時において、電源部からの出力電圧が被測定抵抗部にかかった状態での測定を保証する必要がある。例えば、図2においては、点P1と点P2とは同電位とする必要がある。なぜなら、電源部の出力電圧と被測定抵抗部の入力電圧とが等電位でなければ、ハイサイド型マイグレーションテスターの使用者は、予め設定した測定条件での被測定抵抗の検査を行えないからである。よって、電源部の出力電圧と被測定抵抗部の入力電圧とを等電位化する必要がある。
以上の注意点を考慮した上で設計した絶縁回路部InC−yの各構成部品の機能を説明する。なお、絶縁回路部InC−yの構成部品の説明にあたっては、図2に示すハイサイド型マイグレーションテスター100aを出発点として、本実施例におけるハイサイド型マイグレーションテスター1に至るまでの経過を参照する。
オペアンプA2−yは、第一に、各測定チャネルを他のチャネル及び電源部ECから絶縁する機能を有している。一般的に、オペアンプの入力端子の入力インピーダンスは非常に高い。したがって、電源部ECに続くオペアンプA2−yを各測定チャネルに設けることによって、各測定チャネルを他の測定チャネル及び電源部ECから絶縁することができる。各測定チャネルにオペアンプA2−yを設けたハイサイド型マイグレーションテスター100bを図3に示す。
しかしながら、図3において、点P1と点P2とが等電位の状態で、被測定抵抗Rx−yが短絡すると、これまで被測定抵抗Rx−yにかかっていた電圧が、点P1−点P2間にかかることになる。このため、点P1−点P2間に過電流が流れ、ハイサイド型マイグレーションテスター100bを破壊する可能性がある。このような、被測定抵抗Rx−yの短絡に伴う、過電流を防止するために、抵抗R2−yに続く点P4−点P2間にリミッターLM−yを接続する。各測定チャネルにリミッターLM−yを設けたハイサイド型マイグレーションテスター100cを図4に示す。
さらに、抵抗R2−yと並行にツェナーダイオードD1−yを接続する。抵抗R2−yと並行にツェナーダイオードD1−yを接続した状態を図6に示す。ツェナーダイオードD1−yは、被測定抵抗Rx−yが短絡した場合に、抵抗R2−yにかかる電圧を設定するために配置している。ツェナーダイオードD1−yを抵抗R2−yに並行に配置することによって、抵抗R2−yにかかる最大電圧を規定することができる。これによって、抵抗R2−yに流れる電流の最大値を規定することができる。
ここまでの説明で、被測定抵抗Rx−yが短絡した場合、点P1−点P2間に大きな電圧がかかることを説明した。また、リミッターLM−yを用いることによって、点P1−点P2間にかかる電圧の大部分をリミッターLM−yに負担させることができることを説明した。したがって、被測定抵抗Rx−yの短絡時、オペアンプA2−yが負担する電圧を低くすることができる。つまり、オペアンプA2−yは、高耐圧である必要はなくなる。高耐圧のオペアンプは高価であることから、高耐圧のオペアンプを使用する必要がなくなることは、ハイサイド型マイグレーションテスターの製造コストを低く抑えることができることになる。
通常、被測定抵抗Rx−yを検査する際には、抵抗R2−y及びリミッターLM−yに所定の負荷電流が流れる。この負荷電流は、図7において、点P2から被測定抵抗Rx−yの方向に向かう矢印a1の方向へ流さなくてはならない。オペアンプA2−yの帰還回路に流れると、正確な被測定抵抗Rx−yの測定を行うことができなくなる。そこで、図8に示すように、リミッターLM−yの出力をオペアンプA3−yの非反転出力端子に接続する。オペアンプA3−yのインピーダンスは非常に高いため、測定電流を、オペアンプA3−yに向かう矢印a3方向ではなく、被測定抵抗Rx−yに向かう矢印a1方向へ流すことができる。
さらに、抵抗R2−yを、点P2とオペアンプA3−yの非反転出力端子との間に接続する(図1参照)。これによって、被測定抵抗R2−yが短絡した場合に、点P2−点P5間にかかる電圧の多くを抵抗R2−yに負担させることが可能となる。このように、抵抗R2−yに続いてオペアンプA3−yの非反転出力端子を接続することによって、オペアンプA3−yに要求される耐圧を低いものとすることができる。このように、低い耐圧のオペアンプA3−yを使用することによって、ハイサイド型マイグレーションテスターの製造コストを低く抑えることができることになる。
(1)被測定抵抗
前述の実施例1においては、基板検査装置の一例としてプリント基板の配線間の抵抗を測定するマイグレーションテスターを示したが、配線間の容量を測定するインピーダンス・マイグレーションテスターであってもよい。
前述の実施例1においては、リミッターLM−yは、各測定チャネルに一つ配置することとしたが、リミッターLM−yによっては、所定の耐圧が得られるまで複数のリミッターを直接に接続するようにしてもよい。
前述の実施例1においては、浮動電源部を設けることとしたしたが、十分な耐圧を有するオペアンプA2−yを用いるのであれば、浮動電源部を設けないようにしてもよい。
EC・・・電源部
InC・・・絶縁部
MaR・・・基板接続部
FE・・・浮動電源部
A1・・・オペアンプ
A2・・・オペアンプ
A3・・・オペアンプ
LM・・・リミッター
R1・・・抵抗
R2・・・抵抗
Rs・・・電流測定用抵抗
Rx・・・被測定抵抗
D1・・・ツェナーダイオード
D2・・・ダイアック
Claims (12)
- 一つの電源部、及び、基板の被測定部と接続する複数の基板接続部を有し、前記電源部と前記基板接続部との間で前記被測定部に流れる電流値を計測する基板検査装置において、
ある前記被測定部において短絡が生じた場合に、他の前記被測定部に流れる電流値が変化しないようにする絶縁部を、前記電源部と前記基板接続部のそれぞれとの間に有する基板検査装置。 - 請求項1に係る基板検査装置において、
前記絶縁部は、
前記電源部に対して高インピーダンスを有していること、
を特徴とする基板検査装置。 - 請求項2に係る基板検査装置において、
前記絶縁部は、
前記電源部からの出力電圧を入力電圧とする電圧増幅器を有すること、
を特徴とする基板検査装置。 - 請求項3に係る基板検査装置において、
前記電圧増幅器は、さらに、
前記基板接続部の入力電圧を、前記電源部の出力電圧と同じとなるように、前記電源部の出力電圧を増幅すること、
を特徴とする基板検査装置。 - 請求項4にかかる基板検査装置において、さらに、
前記電圧増幅器は、さらに、
前記基板接続部の入力電圧を入力電圧とする負帰還回路を有すること、
を特徴とする基板検査装置。 - 請求項5に係る基板検査装置において、さらに、
前記電圧増幅器は、
前記負帰還回路上に、利得を1とする電圧増幅器を有すること、
を特徴とする基板検査装置。 - 請求項3〜請求項6に係る基板検査装置のいずれかにおいて、さらに、
前記電圧増幅器の出力電流を入力とする電流制御回路であって、所定の電流値以上若しくは所定の電流値より大きい電流値を有する電流は通さないように制御する電流制御回路を有すること、
を特徴とする基板検査装置。 - 請求項7に係る基板検査装置において、
前記電流制御回路は、さらに、
高耐圧を有していること、
を特徴とする基板検査装置。 - 請求項4〜請求項8に係る基板検査装置のいずれかにおいて、さらに、
前記電圧増幅器に供給される駆動電圧を供給する浮動電源部であって、前記電源部の出力電圧を基準電圧とするものを有すること、
を特徴とする基板検査装置。 - 一つの電源部、及び、基板の被測定部と接続する複数の基板接続部を有し、前記電源部と前記基板接続部との間で前記被測定部に流れる電流値を計測する基板検査装置において、
前記電源部と前記基板接続部のそれぞれとの間に、前記電源部に対して高インピーダンスとなる絶縁部、
を有し、
前記絶縁部は、
前記電源部からの出力電圧を非反転端子の入力電圧、前記基板接続部の入力電圧を反転端子の入力電圧とする負帰還回路を有する第1のオペアンプであって、前記基板接続部の入力電圧を、前記電源部の出力電圧と同じとなるように、前記電源部の出力電圧を増幅する第1のオペアンプ、
前記負帰還回路上に存在する利得が1である第2のオペアンプであって、前記基板接続部の入力電圧を非反転端子の入力電圧とし、当該第2のオペアンプの出力電圧を反転端子の入力電圧とする第2のオペアンプ、
前記第1のオペアンプからの出力電流を入力とし、所定の電流値以上若しくは所定の電流値より大きい電流値を有する電流は通さないように制御するリミッターであって、高耐圧を有するリミッター、
前記第1のオペアンプ及び前記第2のオペアンプに供給される駆動電圧を供給する浮動電源部であって、前記電源部の出力電圧を基準電圧とする浮動電源部、
を有する基板検査装置。 - 一つの電源部と、基板の被測定部と接続する複数の基板接続部との間で前記被測定部のそれぞれに流れる電流値を計測する際に、ある前記被測定部において短絡が生じた場合に、他の前記被測定部に流れる電流値が変化しないように絶縁する絶縁回路であって、
前記絶縁回路は、
前記電源部からの出力電圧を非反転端子の入力電圧、前記基板接続部の入力電圧を反転端子の入力電圧とする負帰還回路を有する第1のオペアンプであって、前記基板接続部の入力電圧を、前記電源部の出力電圧と同じとなるように、前記電源部の出力電圧を増幅する第1のオペアンプ、
前記負帰還回路上に存在する利得が1である第2のオペアンプであって、前記基板接続部の入力電圧を非反転端子の入力電圧とし、当該第2のオペアンプの出力電圧を反転端子の入力電圧とする第2のオペアンプ、
前記第1のオペアンプからの出力電流を入力とし、所定の電流値以上若しくは所定の電流値より大きい電流値を有する電流は通さないように制御するリミッターであって、高耐圧を有するリミッター、
前記第1のオペアンプ及び前記第2のオペアンプに供給される駆動電圧を供給する浮動電源部であって、前記電源部の出力電圧を基準電圧とする浮動電源部、
を有する絶縁回路。 - 一つの電源部、及び、基板の被測定部と接続する複数の基板接続部を有する基板検査装置であって、前記電源部と前記基板接続部のそれぞれとの間で、ある前記被測定部において短絡が生じた場合に、他の前記被測定部に流れる電流値が変化しないように絶縁している基板検査装置を用いて、前記電源部と前記基板接続部との間で前記被測定部に流れる電流値を計測する基板検査方法において、
前記基板接続部の入力電圧を、前記電源部の出力電圧と同じとなるように、前記電源部の出力電圧を増幅し、
負帰還回路によって、前記基板接続部の入力電圧を入力電圧とし、
前記電圧増幅器の出力電流について、所定の電流値以上若しくは所定の電流値より大きい電流値を有する電流は通さないように制御すること、
を特徴とする基板検査方法。
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