JP2008297712A - 部材の接合方法及びパネル体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】一方の部材(縦芯材12)の表面(パネル取付面10a)から第1止着材20を他方の部材(横芯材11)に向けて斜めに打ち込むと同時に、前記他方の部材の表面から第2止着材30を前記一方の部材に向けて斜めに打ち込んで、その第1・第2止着材20,30を接合面10bを境として前記一方の部材と他方の部材にそれぞれ貫入することで接合する方法である。
【選択図】図5
Description
このパネル体は、複数の芯材(角材)をステープル(ホッチキス)で接合して枠組み芯材(木枠)を組み立て、その枠組み芯材の両面にパネル(表材)を貼着したものである。
この接合方法は、ステープルの2つの脚部を、2つの部材(打込対象物)に交差するように打ち込む方法である。
このために、従来は各部材の接合面の片面にステープルを打ち込んで接合した後に、その枠組み芯材を反転し、各部材の接合部の他の片面にステープルを打ち込んで接合強度をアップしている。
しかしながら、人力による枠組み芯材の反転動作は面倒であるし、自動的に反転動作するためには、その設備が大掛りでコスト高となるから、枠組み芯材の枠組みの自動化の妨げとなる。
しかも、2つの部材(芯材)の両面にステープルを打ち込みするので、そのステープルの打ち込み回数が多く、枠組み芯材の組み立てに時間がかかるし、使用するステープル数が多くなってコスト高となる。
一方の部材の表面から棒状の第1止着材を、他方の部材に向けて前記表面と直角に対して斜めに打ち込むことで、当該第1止着材を接合面を境として一方の部材と他方の部材に貫入し、
棒状の第2止着材を、前記他方の部材の表面から前記一方の部材に向けて前記表面と直角に対して斜めに打ち込むことで当該第2止着材を接合面を境として他方の部材と一方の部材に貫入することで2つの部材を第1止着材と第2止着材で接合することを特徴とする部材の接合方法である。
このようにすれば、2つの部材の接合面に沿った方向の接合強度を向上することができる。
このようにすれば、第1止着材を打ち込んだ後に第2止着材を打ち込む場合に比べ、打ち込み時の部材のズレが生じ難いため、打ち込み作業が容易になる。
つまり、第1止着材を打ち込んだ後に第2止着材を打ち込む場合には、それぞれの打ち込み方向に作用する力によって、第1止着材及び第2止着材を打ち込むごとに2つの部材の位置ズレが生じ易くなるため、打ち込み時に2つの部材を押さえる必要があるが、それらを同時に打ち込む場合には、打ち込み方向に作用する力が相殺されるため打ち込み時の位置ズレが生じ難く、打ち込み時に2つの部材を押さえる作業が軽減される。
前記枠組み芯材の隣接した2つの芯材は、各芯材の片方のパネル取付面からそれぞれ打ち込みされ、接合面を境として2つの芯材に貫入し、かつパネル取付面と直角に対して斜めとなった棒状の第1止着材、第2止着材で接合され、
前記第1止着材の基端部は一方の芯材の一方のパネル取付面に対して面一又は没入し、かつ先端部は他方の芯材の内部に位置し、前記第2止着材の基端部は他方の芯材の一方のパネル取付面に対して面一又は没入し、かつ先端部は一方の芯材の内部に位置していることを特徴とするパネル体である。
このようにすれば、隣接した2つの芯材の接合面に沿った方向の接合強度が向上するので、枠組み芯材のパネル取付面に沿った方向の接合強度が向上し、枠組み芯材がパネル取付面方向に変形し難くなる。
例えば、枠組み芯材を矩形状とした場合に、その枠組み芯材が平行四辺形状に変形し難い。
また、第1止着材と第2止着材は棒状であるから、その第1・第2止着材が部材の表面に埋まるように簡単に打ち込むことができ、打ち込み作業がやり易い。
また、前記第1・第2止着材を打ち込む打込機は、棒状の止着材を真直ぐに打ち込む構造単純で安価なものを用いることができる。
このようであるから、本発明の部材の接合方法を用いることでパネル体の枠組み芯材を、片面からの打ち込み作業で枠組みできる。
したがって、枠組み芯材を組み立てるには、芯材の片面からのみ第1・第2止着材を打ち込みすれば良く、反転する必要がない。
しかも、第1・第2止着材は芯材の両方のパネル取付面から突出していないので、枠組み芯材の両面にパネルを正しく貼着できる。
図1に示すように、複数の芯材10を所定の形状に配設する。
例えば、上下の横芯材11,11と、左右の縦芯材12,12を方形状に配設し、その上下の横芯材料11,11間に左右の中間縦芯材13,13を配設し、この左右の縦芯材13,13間に上下の中間横芯材14,14を配設し、左右の縦芯材12と左右の中間縦芯材13との間に横芯材15を複数配設する。
この第1・第2止着材20,30は棒状のものである。
そして、各第1・第2止着材20,30は隣接した芯材10の一方のパネル取付面10aから打込装置によって同時に打ち込みされる。
つまり、枠組み芯材1の片面から打ち込みされる。
この実施の形態では、枠組み芯材1は中央に開口部1aを有している。
例えば、各芯材10のパネル取付体10aに亘ってパネル2を貼着する。
この実施の形態では、パネル2は左右のパネル2aと上下のパネル2bで開口2cを有し、その開口部2cが枠組み芯材1の開口部1aと対向して貼着され、開口部3aを有するパネル体3としてある。
このパネル体3は室内ドア、間仕切りなどの建具や家具として利用される。
図5において、前記パネル取付面10aと平行で、相互に直交した2つの方向の一方をX方向、他方向をY方向とし、接合面10bに沿った方向、例えばパネル取付面10aと直角な方向(X方向と直角方向)をZ方向として説明する。
図5に示すように、各芯材10は所定の厚さと幅を有する矩形断面の長尺材で、その厚さ方向(上下方向)の両面(表裏面)がパネル取付面10aである。縦芯材12(一方の部材)の接合面(例えば、長手方向の端面)10bと、横芯材11(他方の部材)の接合面(例えば、幅方向の側面)10bが突き合わせられて縦芯材12のパネル取付面10a(表面)と横芯材11のパネル取付面10a(表面)が面一に連続するようにする。
前記各接合面10bは各パネル取付面10aと直角に連続し、前述のZ方向に向かう面である。
前記第1止着材20の基端部(頭部)20aが縦芯材12のパネル取付面10aとほぼ面一で、先端部20bが縦芯材12の接合面10bから突出し、かつ横芯材11の接合面10bから横芯材11内部に貫入し、その先端部20bは横芯材11の内部に位置し、表面に突出していない。
前記第2止着材30の基端部(基部)30aが横芯材11のパネル取付面10aとほぼ面一で、先端部30bが横芯材11の接合面10bから突出し、かつ縦芯材12の接合面10bから縦芯材12内部に貫入し、その先端部30bは縦芯材12の内部に位置し、表面には突出しない。
なお、前述の基端部20a,30aがパネル取付面10aとほぼ面一とは、パネル取付面10aと面一又はパネル取付面10aより没していることで、要するにパネル取付面10aよりも突出しなければ良い。
例えば、図8で横芯材11を持ち上げてパネル取付面10aと直角な上向きの力Faが作用した時に、接合面10bが口開き難くなっている。
例えば、第1止着材20の基端部20aと先端部20bは図6、図7に示すようにY方向の位置が異なり、第2止着材30の基端部30aと先端部30bは図6、図7に示すようにY方向の位置が異なっている。
前記第1止着材20の基端部20aは先端部20bよりも第2止着材20の基端部30a寄りに位置し、第2止着材30の基端部30aは先端部30bよりも第1止着材20の基端部20a寄りに位置し、各基端部20a,30aはY方向に略同一位置で、図7に示すようにX方向から見た時にほぼハ字形状となるようにしてある。
例えば、図6で横芯材11に矢印で示すX方向の力Fbが作用した時に接合面10bが開き難くなっている。
したがって、枠組み芯材1がパネル取付面方向に変形し難い。
例えば、枠組み芯材1を矩形状とした場合に、その枠組み芯材1にパネル取付面10aに沿った方向の外力が作用しても平行四辺形状に変形し難い。
前記第1・第2打込機41,42は前述の棒状の止着材を直線的に打ち込みするもので、その打ち込み方向41a,42aが前述した第1止着材20、第2止着材30の打ち込み方向と同一となるようにX,Y,Z方向に斜めに取付ける。
前記第1打込機41の打込口41bと第2打込機42の打込口42bは同一平面上に位置し、同一平面に同時に接するようにしてある。
Claims (5)
- 2つの部材を、その接合面相互を接して配設し、
一方の部材の表面から棒状の第1止着材を、他方の部材に向けて前記表面と直角に対して斜めに打ち込むことで、当該第1止着材を接合面を境として一方の部材と他方の部材に貫入し、
棒状の第2止着材を、前記他方の部材の表面から前記一方の部材に向けて前記表面と直角に対して斜めに打ち込むことで当該第2止着材を接合面を境として他方の部材と一方の部材に貫入することで2つの部材を第1止着材と第2止着材で接合することを特徴とする部材の接合方法。 - 第1止着材を平面視において接合面と直角に対して斜めに打ち込むと共に、第2止着材を平面視において接合面と直角に対して斜めに打ち込むようにした請求項1記載の部材の接合方法。
- 前記第1止着材と第2止着材とを同時に打ち込むようにした請求項1または請求項2に記載の部材の接合方法。
- 複数の芯材を、そのパネル取付面が面一として接合した枠組み芯材の両面にパネルがそれぞれ貼着され、
前記枠組み芯材の隣接した2つの芯材は、各芯材の片方のパネル取付面からそれぞれ打ち込みされ、接合面を境として2つの芯材に貫入し、かつパネル取付面と直角に対して斜めとなった棒状の第1止着材、第2止着材で接合され、
前記第1止着材の基端部は一方の芯材の一方のパネル取付面に対して面一又は没入し、かつ先端部は他方の芯材の内部に位置し、前記第2止着材の基端部は他方の芯材の一方のパネル取付面に対して面一又は没入し、かつ先端部は一方の芯材の内部に位置していることを特徴とするパネル体。 - 第1止着材は平面視において接合面と直角に対して斜めで、第2止着材は平面視において接合面と直角に対して斜めである請求項4記載のパネル体。
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JP2007141981A JP2008297712A (ja) | 2007-05-29 | 2007-05-29 | 部材の接合方法及びパネル体 |
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JP2020090818A (ja) * | 2018-12-05 | 2020-06-11 | 大成建設株式会社 | 木質部材接合構造 |
Citations (2)
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JP2001254462A (ja) * | 2000-03-08 | 2001-09-21 | Misawa Homes Co Ltd | 耐火板付き壁パネルの接合構造、接合方法 |
JP2005512864A (ja) * | 2002-01-04 | 2005-05-12 | エフ.エルエルアイ イアヌッチ エス.エヌ.シー.ディ マルコ イー ニコラ マウリッツィオ イアヌッチ | 鋲接装置のための平面同時鋲接システム |
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2007
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JP7129320B2 (ja) | 2018-12-05 | 2022-09-01 | 大成建設株式会社 | 木質部材接合構造 |
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