JP2008296519A - 電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】電気的負荷及び駆動回路にそれぞれ接続された共通電位線を有する配線材が筐体内に配置された電子機器において、共通電位線を、筐体の外側から電気的に接離し、電気的特性の検査などを容易に行うことができる構造を実現する。
【解決手段】電気的負荷32と、その電気的負荷32を駆動する駆動回路34とを接続する配線材30は、電気的負荷32と駆動回路34とをそれぞれ共通電位に接続する第1及び第2の共通電位線55,56を有している。電気的負荷32を支持し且つ配線材30を内側に配置した筐体20の外側から、第1及び第2の共通電位線55,56を相互に電気的に導通させる状態と、電気的に離隔させる状態とにさせる接離手段60を備えている。両共通電位線55,56を離隔させた状態で、電気的特性の検査などを行う。
【選択図】図5

Description

本発明は、電子機器に関するもので、特に電気的負荷と駆動回路とを組み付けた後、電気的特性の検査などをしやすくした構造に関するものである。
従来から、電気的負荷と駆動回路とを備えた電子機器において、電気的負荷と駆動回路とを一部接続した状態で、それらの特性などを検査したり、処理を行い、その後、両者の残りの部分を接続して製品として完成状態とすることがある。これは、両者を完成状態に接続した後では、検査する際に一部の回路が障害となったり、また処理を困難にすることがあるためである。
例えば、特許文献1では、印字ヘッドに、駆動回路を備えた配線材(FPC)が接続された構造の印字ヘッドユニットが記載されている。この印字ヘッドユニットは、印字ヘッドユニットの良否を検査する方法として、印字ヘッドのヘッドグランド電流波形を検出する方法を採用している。
グランド線として、印字ヘッド用(印字ヘッドグランドライン)と、駆動回路用(駆動回路グランドライン)とがあり、前記印字ヘッドユニットの検査を行うときには、2つのグランド線は接続されずに電気的に分離されている。そして、検査が終了すると、これら2つのグランド線の間にあらかじめ設けられていたソルダーポイントで、前記2つのグランド線に重なるようにハンダを落として、これらを短絡させて使うようにしている。
また、特許文献2では、インクジェットヘッドの複数の圧電変形部に、当該圧電変形部を分極処理する前の状態で駆動回路(ドライバIC)が接続され、複数の圧電変形部に共通接続した導線と、駆動回路の共通電位の部分に共通接続した導線とが電気的に分離されている。圧電変形部を分極処理する際には、駆動回路から圧電変形部に所定の電圧を印加するとともに、圧電変形部に共通接続した導線から反対極性の電圧を印加して、圧電変形部の両端を高電位差として分極処理する。その後、圧電変形部に共通接続した導線と、駆動回路の共通電位の部分に共通接続した導線とを電気的に接続する。
特許第3531380号公報(図3及び図5参照) 特開2002−160372号公報(図4及び図6参照)
しかしながら、これらを実行するためには、導線同士における短絡させたい箇所が、作業しやすい状態で露出している必要があり、電子機器の製造段階において作業をすることができる段階が制限される。また、駆動回路は、印字ヘッド等の負荷に対して抵抗損失を避けるために、できるだけ近い位置にあることが好ましい。例えば、負荷や駆動回路が電子機器の筐体に組み込まれる場合には、その内側を通る導線を負荷の近傍で短絡させるためのハンダ付けやその他短絡作業をすることが困難になる。
また、製品を使用後、電気的特性の検査等をする場合、上記のように短絡させた導線同士を電気的に離隔(オープン)した状態に切り替える必要があるが、前述と同様に作業が困難であるという問題がある。
本発明は、上記問題を解消するものであり、電気的負荷及び駆動回路にそれぞれ接続された共通電位線を、筐体の外側から電気的に接離することができる構造の実現を目的とするものである。
前記目的を達成するために、請求項1に記載の発明における電子機器は、電気的負荷と、その電気的負荷を駆動する駆動回路と、その電気的負荷と駆動回路とを接続し、その電気的負荷と前記駆動回路とをそれぞれ共通電位に接続する第1及び第2の共通電位線を有する配線材と、前記電気的負荷を支持し、前記配線材を内側に配置した筐体と、前記筐体の外側から、前記第1及び第2の共通電位線を相互に電気的に導通させる状態と、電気的に離隔させる状態とにさせる接離手段とを備えることを特徴とするものである。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の電子機器において、前記接離手段は、前記第1及び第2の共通電位線を相互に電気的に導通させる導電体を備え、その導電体と前記配線材とを相対的に接近及び離隔させることを特徴とするものである。
また、請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の電子機器において、前記筐体内の前記配線材と対向する位置に前記導電体を配置し、前記接離手段は、前記導電体と前記配線材とを相対的に接近及び離隔させる操作部材を、前記筐体の外側に露出させて備えることを特徴とするものである。
また、請求項4に記載の発明は、請求項2に記載の電子機器において、前記配線材は、前記第1及び第2の共通電位線間に穴部を有し、前記導電体は、前記第1及び第2の共通電位線を相互に電気的に導通または離隔するように、前記穴部に挿入されることを特徴とするものである。
また、請求項5に記載の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載の電子機器において、前記配線材は、少なくとも前記接離手段と対応する位置では、剛体製の基板上に前記第1及び第2の共通電位線を配線していることを特徴とするものである。
また、請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれかに記載の電子機器において、前記筐体は、一端に前記電気的負荷を支持しその一端から立ち上がった側壁を有する箱状をなし、前記配線材は、前記電気的負荷から前記側壁に沿って他端へ引き出されており、前記接離手段は、前記側壁に設けられていることを特徴とするものである。
また、請求項7に記載の発明は、請求項1〜6のいずれかに記載の電子機器において、前記配線材は、前記駆動回路を実装し、前記電気的負荷に対し前記駆動回路よりも遠い位置に、前記接離手段を対応させていることを特徴とするものである。
また、請求項8に記載の発明は、請求項1〜7のいずれかに記載の電子機器において、前記電気的負荷は、液滴吐出装置の吐出圧力を発生するアクチュエータであって、前記筐体は、その液滴吐出装置を液滴吐出ノズルが外部に露出した状態で支持していることを特徴とするものである。
請求項1に記載の発明によれば、電気的負荷を支持する筐体の内側には、電気的負荷と駆動回路とを接続する配線材が配置され、配線材には、電気的負荷を共通電位に接続する第1の共通電位線と駆動回路を共通電位に接続する第2の共通電位線とが設けられている。そして、筐体の外側から、接離手段によって、第1及び第2の共通電位線を相互に電気的に導通させる状態と、電気的に離隔させる状態とにさせることができる。従って、筐体に、電気的負荷、駆動回路、配線材を組み付けた後に、電気的特性の検査等の必要が生じたときに、接離手段によって、第1及び第2の共通電位線を電気的に離隔させると、一部の回路の影響を受けることなく正確な検査等を行うことができる。検査後、接離手段によって、第1及び第2の共通電位線を相互に電気的に導通させると、駆動回路によって電気的負荷を駆動することができる。
請求項2に記載の発明によれば、接離手段は、第1及び第2の共通電位線を相互に電気的に導通させる導電体を、配線材に相対的に接近及び離隔させる。従って、接離手段によって、導電体を配線材に対して相対的に離隔させ、導電体を第1及び第2の共通電位線から離すと、共通電位線同士を電気的に離隔させる状態にでき、導電体を配線材に対して相対的に接近させ、導電体を第1及び第2の共通電位線に接触させると、共通電位線同士を電気的に導通した状態にできる。
請求項3に記載の発明によれば、筐体内の配線材と対向する位置に導電体を配置するとともに、接離手段は、導電体に対する操作手段を筐体の外側に露出させて備えている。従って、筐体の内側に配線材を組み付けた後でも、筐体の外側に露出する操作手段によって、導電体を操作し、筐体の内側にある第1及び第2の共通電位線を電気的に接離することができる。
請求項4に記載の発明によれば、配線材における第1及び第2の共通電位線間に設けられた穴部に、導電体が挿入できるように設けられており、穴部に導電体を挿入することで、第1及び第2共通電位線を電気的に導通させ、穴部から導電体を離脱させることで、第1及び第2共通電位線を電気的に離隔させることができる。
請求項5に記載の発明によれば、配線材は、少なくとも接離手段と対応する位置では、剛体製の基板上に前記第1及び第2の共通電位線を配線しているから、導電体に対する配線材の接離が、基板の剛性によって行い易くなる。
請求項6に記載の発明によれば、箱状の筐体の一端に電気的負荷が支持され、前記一端から立ち上がる側壁に沿って、電気的負荷に接続されている配線材が、筐体の他端へ引き出され、かつ接離手段が側壁に設けられているから、側壁の外側から容易に行うことができる。
請求項7に記載の発明によれば、電気的負荷に接続される配線材に駆動回路が実装されているが、配線材では、電気的負荷に対して駆動回路よりも近い側は、電気的負荷に対して駆動回路よりも遠い側よりも、配線が高密度になる。従って、接離手段を、電気的負荷に対して駆動回路よりも遠い側に対応させて設けることにより、第1及び第2の共通電位線の電気的接離を、他の配線や駆動回路に干渉することなく行うことができる。
請求項8に記載の発明によれば、電気的負荷は、液滴吐出装置の吐出圧力を発生するアクチュエータであるから、請求項1から7のいずれかの発明を用いて、第1及び第2の共通電位線を電気的に接離することで、アクチュエータを筐体に取り付けた状態で、アクチュエータの駆動及び検査等を切り替えて行うことができる。
以下に、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は電子機器としての記録装置1の概略平面図である。この記録装置1は、単独のプリンタ装置に適用しても、あるいは、ファクシミリ機能やコピー機能等の複数の機能を備えた多機能装置のプリンタ機能(記録部)に適用してもよい。
記録装置1には、図1に示すように、キャリッジ2に搭載された記録ヘッド3と、記録ヘッド3の下面に対向してプラテン4が設けられている。第1ガイド部材5及び第2ガイド部材6は、キャリッジ2を主走査方向(Y軸方向)に移動可能に支持する部材である。キャリッジ2はキャリッジモータ8に連結された駆動プーリ9と、従動プーリ10とに掛け渡されたタイミングベルト11によってY軸方向に沿って往復移動する。キャリッジ2には、プラテン4に対向するようにノズル7(図4参照)を露出させて、記録ヘッド3が取り付けられている。
記録媒体である用紙は、キャリッジ2の下方において、主走査方向(Y軸方向)に直交する副走査方向(X軸方向)に搬送される。
本体フレーム12内には、図1に示すように、交換式のインクカートリッジ13の収納部14が設けられており、インク色の数に応じたインクカートリッジ13(ここではブラックインク用、シアンインク用、マゼンタインク用、イエローインク用の4つ)が収納されている。各インクカートリッジ13のインクは、可撓性を有するインク供給管(樹脂製のチューブ)15を介して、それぞれ独立してキャリッジ2に供給される。
キャリッジ2には、図2に示すように、上面を開放した略箱状のヘッドホルダ(請求項の筐体に相当)20が備えられ、ヘッドホルダ20の底板21の下面側には、補強フレーム24を介在させて、記録ヘッド3が固着される。
ヘッドホルダ20の底板21の上面側には、インクカートリッジ13から供給されたインクを一旦貯留するインク貯留部22が搭載され、ヘッドホルダ20の上部には、回路基板23が配置されている。回路基板23は、本体フレーム12に静置された制御装置(図示せず)からフレキシブルな配線ケーブル(図示せず)を介して駆動信号を受け、コネクタ23aに接続された配線材30を介して記録ヘッド3のアクチュエータ(請求項の電気的負荷に相当)32に駆動信号を供給する。
ヘッドホルダ20の底板21には開口部21aが貫通形成されており、この開口部21aの内側では、インク貯留部22のインク流出口22aと、記録ヘッド3のインク取入口31aとが、補強フレーム24の接続穴24aを介して接続され、インク貯留部22から記録ヘッド3にインクが色毎に独立して供給される。
底板21には、ヘッドホルダ20の一方の側壁20a寄りの位置に、配線材30を挿通させるスリット孔25が穿設されている。また、底板21には、その下面側に記録ヘッド3を固着させるために接着剤26を流し込む貫通孔27が、側壁20aとこれに対向する側壁の両方に沿って、それぞれ複数個ずつ穿設されている。また、底板21には、後述する放熱体41を位置決め固定するためのピン21bが、2本立設されている。
記録ヘッド3は、特開2005−322850号公報に記載の公知のものと同様で、図4に示すように、下面側にノズル7を開口し且つ上面側に圧力室35を有するキャビティ部31と、プレート型のアクチュエータ32とを積層して構成されている。キャビティ部31は複数の薄いプレートを積層して形成されており、その内部には、インク貯留部22からキャビティ部31のインク取入口31aへ導入されたインクを、多数の圧力室35に分配するインク供給路34が構成されている。
アクチュエータ32は、全ての圧力室35にわたる大きさを有する扁平形状で且つその扁平な方向と直交する方向に積層された複数のセラミックス層36と、この複数のセラミックス層36間に配置された複数の電極とから構成されている。
電極は、圧力室35毎に形成された個別電極37と、複数の圧力室35に跨って形成されたコモン電極38とを含み、セラミックス層36間に交互に配置されている。アクチュエータ32の最上面には、図3に示すように、積層方向の各個別電極37を電気的に一体に接続して表面に導き出された個別用表面電極39aと、積層方向の各コモン電極38を電気的に一体に接続して表面に導き出されたコモン用表面電極39bとが設けられている。なお、図4では、表面電極の図示を省略している。
このように電極が設けられたアクチュエータ32では、公知のように個別電極37とコモン電極38との間に電圧を印加することで、両電極に挟まれたセラミックス層36の部分が分極され、活性部として形成される。また、記録時には、分極時よりも低電圧を印加することで、活性部が伸長し対応する圧力室35内のインクに圧力を加え、ノズル7からインクを吐出することができる。
配線材30は、図5に示すように、アクチュエータ32と回路基板23と接続する方向において複数の配線材を接続して構成されており、アクチュエータ32と接続した第1配線材51と、回路基板23と接続する第3配線材53と、第1配線材51と第3配線材53とを繋ぐ第2配線材52とを含んでいる。第1配線材51は、その一端部の下面に形成された出力用端子電極(図示せず)を、アクチュエータ32の上面に形成された表面電極39a,39bに電気的に接続して、Y軸方向に引き出される。第1配線材51には、多数の導線が配線され、ICチップ状の駆動回路54が実装されている。導線には、回路基板23から駆動信号を入力する入力線、アクチュエータ32へ駆動信号を出力する出力線、アクチュエータ32を共通電位に接続する第1の共通電位線55、及び駆動回路54を共通電位に接続する第2の共通電位線56が含まれている。
駆動回路54は、回路基板23からシリアル伝送された駆動信号を、多数の個別用表面電極39aに対応したパラレル信号に変換し、アクチュエータ32の活性部の駆動に適した電圧として出力する。そのため、駆動回路54とアクチュエータ32とを結ぶ出力線は、駆動回路54と回路基板23とを結ぶ入力線よりも配線が高密度になる。第2及び第3配線材52,53は、それぞれ第1配線材51上の入力線、第1及び第2の共通電位線55,56を延長する方向に同等の導線(以下、同じ名称を用いて説明する)を有する。各配線材51,52,53の入力線、第1及び第2の共通電位線55,56は、それぞれ直列に接続され、回路基板23へ接続している。
第1配線材51は、ヘッドホルダ20の底板21の下面側に位置するアクチュエータ32から、スリット孔25を通って底板21の上面に引き出され、側壁20aの上下方向の下部寄りの位置で第2配線材52に接続されている。第2配線材52は、側壁20aに対向するようにこれに沿って配置され、側壁20aの上部寄りの位置で、第3配線材53に接続されている。第3配線材52は、ヘッドホルダ20の上部にて、回路基板23のコネクタ23aに接続されている。
第1配線材51の駆動回路54には、その熱を放熱するために、金属製で側面視L字状をなす放熱体41が密着している。駆動回路54は、底板21の上面側に位置し、放熱体41の駆動回路54を挟んだ反対側には、ゴム状の弾性部材40が配置されている。放熱体41に穿設された取付穴41aに、底板21に立設されたピン21bが挿通されて溶着等の手段により、放熱体41がヘッドホルダ20に固定され、駆動回路54は、弾性部材40の弾性力によって放熱体41に熱伝導可能に密着している。
第1配線材51と第3配線材53には、可撓性を有する配線材が適用されているが、第2配線材52には、剛性を有するプリント基板(リジッド基板)が適用されており、第2配線材52は後述するように雌ねじが形成できる程度の板厚を有している。第2配線材52では、側壁20aに対向する面に第1及び第2の共通電位線55,56が形成され、図8に示すように両共通電位線55,56の間に、両共通電位線55,56を短絡させたり、離隔させたりするための端子すなわち接離点57が設けられている。
ヘッドホルダ20の側壁20aにおける内面には、図5に示すように、接離点57に対向して、接離手段としての導電体60が設けられている。導電体60は、側壁20aに付勢手段(コイルバネ等)60aを介して取り付けられている。もちろん、導電体60の面積は、接離点57にて、第1及び第2の共通電位線55、56の両方に重なる程度に設定されている。
第2配線材52における接離点57の近傍であって、第2配線材52上の導線に干渉しない位置には、ねじ穴部(雌ねじ)61が板厚を貫通して形成されている。側壁20aにおける、ねじ穴部61に対向する位置には、後述するねじ部材63の頭部よりも小さく且つねじ部(軸部)よりも大きい径の取付穴部62が穿設されている。ねじ部材63は、接離点57に対する導電体60の接離を操作する操作手段として設けられており、側壁20aの外側から、取付穴部62を通って、ねじ穴部61に螺合する。
この構成によると、ねじ部材63を中心軸線の周りに正または逆方向に回転させると、第2配線材52は側壁20aに接近あるいは側壁20aから離隔する方向に移動する。図5に示すように、第2配線材52が側壁20aから離隔し、導電体60が接離点57に対して離隔した位置にあると、第1及び第2の共通電位線55、56は電気的に離隔している。
図6に示すように、第2配線材52が側壁20aに接近し、第2配線材52の接離点57に導電体60が接触すると、導電体60を介して第1の共通電位線55と第2の共通電位線56とが導通する。このとき、バネ状の付勢手段60aは、第2配線材52に傾きがあっても、導電体60を両共通電位線55,56に均一に接触させる。
つまり、ねじ部材63をヘッドホルダ20の側壁20aの外側から回転操作することで、導電体60を接離点57に対して接離できる。その結果、必要に応じて簡単に、第1の共通電位線55と第2の共通電位線56とを電気的に接離できる。
次に、接離手段の第2の実施形態を、図7を用いて説明する。第2実施形態では、接離手段である導電体として、導電性のねじ部材70を用いており、接離手段が操作手段も兼ねている。
第2配線材52には、第1の共通電位線55と第2の共通電位線56との間に、ねじ穴部71aが形成され、ねじ穴部71aの入り口となる側壁20a側には、座ぐり部71bが形成されている。第1及び第2の共通電位線55、56は、接離点57としていずれも、座ぐり部71bの内周面に延長して配線されている。
ねじ部材70は、ストレートな軸部70aの先端に、軸部70aよりも小径のねじ部(雄ねじ)70bが形成された多段形状を有し、軸部70aは、その外周が座ぐり部71bの内周に密着する直径に形成されている。一方、側壁20aの接離点57に対向する位置には、ねじ部材70の頭部よりも小径で、軸部70aを挿通可能な貫通部72が穿設されている。
この構成によると、ねじ部材70を、側壁20aの外側から貫通部72に挿通し、さらにねじ穴部71aに螺合させた状態で正または逆方向に回転操作すると、軸部70aが座ぐり部71bに入ったり、同座ぐり部71bから出たりする。図7(a)に示すように軸部70aが座ぐり部71bの内周面に接触すると、第1の共通電位線55と第2の共通電位線56とが電気的に導通する。図7(b)に示すように軸部70aを座ぐり部71bから外すと、第1の共通電位線55と第2の共通電位線56とが、電気的に離隔する。この場合も、ねじ部材70の頭部をもって、側壁20aの外側から回転操作するだけで、第1の共通電位線55と第2の共通電位線56とを電気的に接離できる。
なお、上記各実施形態においてねじ部材63,70に代えて、各種の部材を用いることができる。例えば、前者の実施形態では、第2配線材52と導電体60とを相対的に接近離隔するものならば、カム、レバーなどでもよい。また後者の実施形態では、第1及び第2の共通電位線55,56間に導電性のピンなどを挿入離脱するようにしてもよい。
次に、上記各実施形態に適用される電気的回路の一例を、図8に示す。記録装置1では、前述したように回路基板23とアクチュエータ32とが、第1〜第3配線材51,52、53で構成された配線材30で接続されている。
第1配線材51に実装された駆動回路54へは回路基板23側から、配線材30上の入力線により、印字クロック信号、シリアル駆動信号、転送クロック信号などが入力される。また、駆動回路54には、駆動電源用の入力線58によって駆動電源から電源が供給される。駆動回路54には、第2の共通電位線56が接続され、記録ヘッド3には、第1の共通電位線55が接続されている。駆動回路54は、それらの信号、電源により、記録ヘッド3に印加する出力電圧波形を制御し、これにより各ノズル7から選択的にインクを吐出させる。
第2の配線材52上には、第1の共通電位線55と、第2の共通電位線56との間に、前述した接離点57が設けられている。
次に、記録ヘッド3と駆動回路54とで構成される記録ヘッドユニット80の検査について図9を用いて説明する。検査装置90による記録ヘッドユニット80の検査は、前記特許文献1に記載されたものと同様に、記録ヘッド3の第1の共通電位線55の電流波形を検査することにより、駆動回路54から記録ヘッド3に出力される駆動電圧又は電流波形を推測して、その良否を判断することによって行われる。
検査装置90は、記録ヘッド3の第1の共通電位線55の電流を検出する電流プローブ(電流検出手段)91、電流プローブ91により検出された電流を電圧値に変換する電流―電圧変換器(電流―電圧変換手段)92、電流―電圧変換器92から出力された電圧値を積分する積分装置(積分手段)93、及び積分装置93からの出力電圧波形を記録する波形記録装置94から構成される。駆動回路54には、本体フレーム12に静置された制御装置(図示せず)に備えられる制御信号発生回路と同等の制御信号を発生しうる汎用の制御信号発生回路96から各種印字制御信号が送信され、駆動回路54には、汎用の安定化電源97が接続される構成になっている。
検査装置90を接続して、記録ヘッドユニット80の良否を検査するときには、接離点57を電気的に離隔した状態とし、第1の共通電位線55に電流プローブ91を接続する。記録ヘッドユニット80の良否を判定するための出力電流波形は、接離点57を離隔した状態の第1の共通電位線55の電流波形と同等となるので、第1の共通電位線の電流波形に基づいて、駆動回路の出力電圧波形の推測が可能となる。従って、第1の共通電位線の電流を検査装置90に取り込んで、電流−電圧変換器によって電圧値に変換した後、この電圧を積分装置93で積分化すれば、積分装置93からは、推測される駆動回路の出力電圧波形が出力される。この波形を波形記録装置94に記録し、その波形と正常な駆動回路の出力波形とを比較することにより、記録ヘッドユニット80の良否を判定することができる。検査終了後に、接離点57を電気的に導通させて、通常の記録動作を行うことができる。
このような検査のときだけでなく、接離点57は、例えば、記録ヘッド3のアクチュエータ32に分極処理を行うときにも、利用することができる。詳細には、記録ヘッド3の製造工程においては、キャビティ部31とアクチュエータ32とを積層し、さらにアクチュエータ32と配線材30とを電気的に接続した後に、アクチュエータ32の活性部となるべき部分に対して分極処理が行われる。分極処理の工程では、第3配線材53の入力側に、回路基板23に代えて、分極装置が接続される。
分極処理を行うときに、前記特許文献2に記載された接離点57を電気的に離隔して、まず、駆動回路54における駆動電源用の入力線58と第2の共通電位線56との間に、吐出動作時と同じ電圧(V1)を印加する。次に、第1の共通電位線55に、負電源の電圧(−V2)を印加し、先に印加されていた電圧との合計の電圧(V1+V2)を個別電極37とコモン電極38との間に印加することで、両電極に挟まれたセラミックス層36を分極処理し各活性部を形成する。分極処理が完了した後には、配線材30から分極装置は取り外され、接離点57が電気的に導通される。
このように構成すると、配線材30をアクチュエータ32にはんだ付け等で電気的に接合した後に、分極処理ができるから、はんだ付けの熱で、分極が劣化することを防止できる。また、分極時には、ヘッドグランドライン56を用いて負電圧を印加するため、分極用の高い電圧は、駆動回路54に掛からないので、駆動回路54の分極中の故障を防止できる。
記録ヘッド3の圧電特性の検査として、アクチュエータ32の静電容量や、各活性部間の抵抗値等を測定する場合にも、接離点57で、第1及び第2の共通電位線55、56を電気的に離隔して行ってもよい。第1及び第2の共通電位線55、56を接続した状態のままで前記測定を行うと、駆動回路54を経由した電流を測定することになり、駆動回路54の消費電流のばらつきにより、測定精度に限界を生じる。しかしながら、前述したように測定(検査)に際して、簡単に接離点57にて、第1及び第2の共通電位線55、56を電気的に離隔することができるから精度の高い測定ができ、また、簡単に接離点57にて導線55、56を導通させることで、通常の吐出動作を行うこともできる。
上記実施の形態では、アクチュエータとして圧電式のアクチュエータを用いたが、加熱沸騰式のアクチュエータを用いても良い。
また、本発明の電子機器は、上記実施形態のような記録装置1に限らず、その他の装置、例えば液晶パネル及びその駆動回路を備える表示装置にも適用可能である。
本発明の電子機器である記録装置の概略平面図である。 キャリッジの分解斜視図である。 記録ヘッドの分解斜視図である。 図2のIV−IV線矢視断面図である。 キャリッジのY軸方向に沿った縦断面図で、導電体が接離点と離隔している状態を示す図である。 導電体が接離点に接触している状態を示す部分拡大図である。 (a)は第2実施形態の導電体が接離点と離隔している状態を示す部分拡大図、(b)は第2実施形態の導電体が接離点に接触している状態を示す部分拡大図である。 本実施形態に適用される電気的回路の概略を示すブロック図である。 検査装置を接続した状態の電気的回路を示すブロック図である。
符号の説明
1 記録装置
2 キャリッジ
3 記録ヘッド
7 ノズル
20 ヘッドホルダ
21 底板
23 回路基板
30 配線材
31 キャビティ部
32 アクチュエータ
54 駆動回路
55 第1の共通電位線(駆動回路グランドライン)
56 第2の共通電位線(ヘッドグランドライン)
57 接離点
61 ねじ穴部
62 取付穴部
63 ねじ部材
70 導電性のねじ部材
70a 軸部
70b ねじ部
71a ねじ穴部
71b 座ぐり部
72 貫通部
80 記録ヘッドユニット
90 検査装置

Claims (8)

  1. 電気的負荷と、
    その電気的負荷を駆動する駆動回路と、
    その電気的負荷と駆動回路とを接続し、その電気的負荷と前記駆動回路とをそれぞれ共通電位に接続する第1及び第2の共通電位線を有する配線材と、
    前記電気的負荷を支持し、前記配線材を内側に配置した筐体と、
    前記筐体の外側から、前記第1及び第2の共通電位線を相互に電気的に導通させる状態と、電気的に離隔させる状態とにさせる接離手段と
    を備えることを特徴とする電子機器。
  2. 前記接離手段は、前記第1及び第2の共通電位線を相互に電気的に導通させる導電体を備え、その導電体と前記配線材とを相対的に接近及び離隔させることを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
  3. 前記筐体内の前記配線材と対向する位置に前記導電体を配置し、前記接離手段は、前記導電体と前記配線材とを相対的に接近及び離隔させる操作部材を、前記筐体の外側に露出させて備えることを特徴とする請求項2に記載の電子機器。
  4. 前記配線材は、前記第1及び第2の共通電位線間に穴部を有し、前記導電体は、前記第1及び第2の共通電位線を相互に電気的に導通または離隔するように、前記穴部に挿入されることを特徴とする請求項2に記載の電子機器。
  5. 前記配線材は、少なくとも前記接離手段と対応する位置では、剛体製の基板上に前記第1及び第2の共通電位線を配線していることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の電子機器。
  6. 前記筐体は、一端に前記電気的負荷を支持しその一端から立ち上がった側壁を有する箱状をなし、前記配線材は、前記電気的負荷から前記側壁に沿って他端へ引き出されており、前記接離手段は、前記側壁に設けられていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の電子機器。
  7. 前記配線材は、前記駆動回路を実装し、前記電気的負荷に対し前記駆動回路よりも遠い位置に、前記接離手段を対応させていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の電子機器。
  8. 前記電気的負荷は、液滴吐出装置の吐出圧力を発生するアクチュエータであって、前記筐体は、その液滴吐出装置を液滴吐出ノズルが外部に露出した状態で支持していることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の電子機器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013031994A (ja) * 2011-07-06 2013-02-14 Ricoh Co Ltd インクジェット式記録ヘッド、インクジェット式記録装置、インクジェット式記録ヘッドの製造装置

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