JP2008295711A - 噴流浴装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】飽きのない自然なマッサージ感が得られる噴流浴装置を提供する。
【解決手段】浴槽水の吸入口が浴槽壁に形成された浴槽本体と、吸入口から浴槽水を吸入し加圧する加圧装置と、加圧装置から送られる浴槽水を浴槽本体に貯留された浴槽水中に噴出させるための噴出孔を有し回転可能に設けられた回転ノズルと、回転ノズルの回転中にその回転角速度を変更する角速度変更手段と、前記角速度変更手段を制御して、前記回転ノズルの回転角速度を増減させる制御手段とを備えている。
【選択図】図1
【解決手段】浴槽水の吸入口が浴槽壁に形成された浴槽本体と、吸入口から浴槽水を吸入し加圧する加圧装置と、加圧装置から送られる浴槽水を浴槽本体に貯留された浴槽水中に噴出させるための噴出孔を有し回転可能に設けられた回転ノズルと、回転ノズルの回転中にその回転角速度を変更する角速度変更手段と、前記角速度変更手段を制御して、前記回転ノズルの回転角速度を増減させる制御手段とを備えている。
【選択図】図1
Description
本発明は、浴槽水中に噴流を噴出させる噴流浴装置に関する。
従来、浴槽壁に噴流ノズルを設けて、そのノズルから噴流を浴槽水中に噴出させるものがあり、例えば特許文献1、2には、ノズル本体の噴流口が軸芯位置に対して偏心した位置に設けられていることから、オリフィスからの噴流によってノズル本体が回転し、これにより、ジェット噴流の噴射方向が変化する回転噴流が得られるノズル装置が開示されている。
特許文献1には、ノズル本体に一体化されたシャフトの前端部に、制動手段としてのプロペラが固着され、ノズル本体の回転時にプロペラの羽根部に水の抵抗力を作用させて、流量が多い場合であってもノズル本体の回転数を所定値に抑えることが開示されている。
特許文献2には、ノズル本体に制動手段としての羽根が設けられ、その羽根がノズル本体と一体となって回転することにより水の抵抗力を受けて、流量が多い場合であってもノズル本体の回転数を所定値に抑えることが開示されている。
特許文献1、2では、制動手段によりノズル本体の回転数が上がるのを抑えて回転を安定させるものであり、その安定した状態ではほぼ一定回転数となり、その回転ノズルから噴出される旋回した噴流の旋回周波数はほぼ一定であり、入浴者が馴化してしまい刺激に飽きやすい。
特許文献3には、ノズル本体の回転を禁止するストッパを設け、このストッパを手動もしくは自動で作動させて、ノズル本体を所定位置に固定させて回転を止めた状態での噴流噴出を実現できることも開示されているが、噴流の回転が完全に停止してしまうと馴化しやすく、また一箇所に続けて噴流が当たると肌がかゆくなることもある。
特開2003−116729号公報
特開2003−116728号公報
特開2001−62354号公報
本発明は、飽きのない自然なマッサージ感が得られる噴流浴装置を提供する。
本発明の一態様によれば、浴槽水の吸入口が浴槽壁に形成された浴槽本体と、前記吸入口から浴槽水を吸入し加圧する加圧装置と、前記加圧装置から送られる浴槽水を前記浴槽本体に貯留された浴槽水中に噴出させるための噴出孔を有し、回転可能に設けられた回転ノズルと、前記回転ノズルの回転中にその回転角速度を変更する角速度変更手段と、前記角速度変更手段を制御して、前記回転ノズルの回転角速度を増減させる制御手段と、を備えたことを特徴とする噴流浴装置が提供される。
本発明によれば、飽きのない自然なマッサージ感が得られる噴流浴装置が提供される。
以下、図面を参照し、本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る噴流浴装置における要部構成の模式図である。
図2は、同噴流浴装置において浴槽本体1および浴槽水の循環系統を示す模式図である。図3は、同噴流浴装置において浴槽本体1を側面方向から見た模式図である。
図2は、同噴流浴装置において浴槽本体1および浴槽水の循環系統を示す模式図である。図3は、同噴流浴装置において浴槽本体1を側面方向から見た模式図である。
本実施形態に係る噴流浴装置は、浴槽本体1、噴流装置10、噴流装置10の回転ノズル11を回転させる回転手段としてのモータ43、回転ノズル11の回転の角速度変更手段としての軸ブレーキ44、軸ブレーキ44を制御する制御手段32、回転ノズル11の角速度の制御信号を生成する角速度制御信号生成手段31、加圧装置としてのポンプ7などを備える。
噴流装置10は、その回転ノズル11に形成された噴出孔26を浴槽内に臨ませた状態で浴槽本体1の浴槽壁に保持されている。モータ43、軸ブレーキ44、制御手段32、角速度制御信号生成手段31、ポンプ7は、浴槽壁の外側に設けられている。
図2に表すように、浴槽本体1は、略平行に相対向する一対の長辺側浴槽壁3a、3bと、略平行に相対向する一対の短辺側浴槽壁4a、4bとを有する。浴槽本体1の上縁部には、外側にフランジ状に張り出した浴槽リム2が設けられている。
長辺側浴槽壁3bには吸入口5が形成されている。ポンプ7が駆動されると、浴槽本体1に貯留された浴槽水(湯も含む)は吸入口5を介して流路13へと吸い込まれる。
流路13の一端は吸入口5に接続され、他端はポンプ7の吸入口に接続されている。ポンプ7は、吸入口5から流路13内に浴槽水を吸い込み、その吸い込んだ浴槽水を加圧してポンプ7の吐出口に接続された流路14に吐出する。このポンプ7から吐出された加圧浴槽水は、噴流装置10の内部に流入する。
使用していないときに、ポンプ7内部の残留水を抜くために、ポンプ7は吸入口5よりも上方に設けることが望ましい。また、浴槽水排水時に、流路13内の残水が吸入口5を介して排水できるように、流路13は図3に表すようにポンプ7側から吸入口5に向けて下り勾配とされることが望ましい。
吸入口5は浴槽本体1の底面に形成してもよいが、この場合前述した流路13の排水勾配をつけにくいため、吸入口5は浴槽壁に形成することが望ましい。また、一般に、入浴者は、一対の短辺側浴槽壁のうちの一方に背をもたれかけて、他方の短辺側浴槽壁に足を向けた姿勢で入浴するため、吸入口5を短辺側浴槽壁に形成した場合には、入浴者の背中や足裏で吸入口5がふさがれポンプ7に過剰の負荷がかかることが懸念される。したがって、吸入口5は、浴槽壁の中でも、入浴者の身体の一部等によってふさがれにくい長辺側浴槽壁に形成するのが望ましい。
図2に表すように、一方の短辺側浴槽壁4aには、例えば2つの噴流装置10が設けられている。2つの噴流装置10は、略同じ高さ(本実施形態では、浴槽本体1の底面から概ね230(mm))に所定距離隔てて(本実施形態では、2つの噴流装置10間の距離は概ね160(mm)で、且つ、2つの噴流装置10の設置位置の中心と短辺側浴槽壁4a方向の中央部が一致するように)設けられている。噴流装置10が設けられた一方の短辺側浴槽壁4aの反対側の他方の短辺側浴槽壁4b側には浴槽水栓が設けられる。したがって、入浴者は自然と噴流装置10が設けられた側の短辺側浴槽壁4aに背中を向けた姿勢で入浴する。
噴流装置10は、図1に表すように、回転ノズル11を回転可能に収容したケーシング41を有し、そのケーシング41は短辺側浴槽壁4aに保持される。ケーシング41の内部には、チャンバー46が形成されている。チャンバー46内は、流水導入部42を介して、前述したポンプ7の吐出側に接続された流路14につながっている。
ケーシング41内には、軸受シール45を介してチャンバー46内の水密性を確保しつつ回転軸47が通され、その回転軸47の先端側は、円盤もしくは円柱体状の回転ノズル11に結合されている。回転軸47は、軸受シール45に回転可能に支持され、他端側はケーシング41の外部でモータ43に連結されている。
回転ノズル11には、チャンバー46に臨む上流側から浴槽内に臨む下流側にかけて貫通した噴出孔26が形成されている。噴出孔26の軸方向は、回転軸47に対して傾いており、図示の例では、上流側から下流側に向かうにつれ、回転軸47に対して径外方に離れるように噴出孔26は傾斜している。なお、この具体例において、回転ノズル11は、水流の反力ではなくモータ43によって回転駆動力を与えられる構成のため、噴出孔26は周方向に傾いていなくてもよく、すなわち回転軸47に対して略平行であってもよい。
ケーシング41の外部(チャンバー46の外部)には、角速度変更手段として、回転軸47に与える負荷を調整することで回転ノズル11の回転角速度を変更する軸ブレーキ44が設けられている。軸ブレーキ44の構成例を図4に示す。
図4(a)は、回転軸47を挟んで対向する一対の押圧部材60a、60bを回転軸47の外周部に押圧させて回転軸47を挟み込みその回転に制動をかける構成を表す。一対のロッド61a、61bの先端にそれぞれパッド62a、62bが設けられ、例えば空圧や油圧等の流体圧駆動によりロッド61a、61bが回転軸47に向けて駆動されることで、パッド62a、62bが回転軸47に押し付けられ、パッド62a、62bと回転軸47との摩擦力により回転軸47の回転に制動がかけられる。図4(a)の構成では、回転軸47の径方向から押圧部材60a、60bの押圧力を作用させる。
図4(b)は、回転軸47の軸方向から押圧力を作用させる押圧部材63を示す。この構成では、例えば空圧や油圧等の流体圧駆動によりロッド64が回転軸47の軸方向を回転軸47の端部に向けて駆動されることで、パッド65が回転軸47の端部に押し付けられ、その端部とパッド65との摩擦力により回転軸47の回転に制動がかけられる。
以上説明したように構成される本実施形態に係る噴流浴装置において、浴槽本体1近傍に設けられた図示しないコントローラのスイッチを入浴者が操作すると、ポンプ7が起動し、浴槽本体1に貯留された浴槽水が吸入口5から流路13内へと吸入される。この吸入された浴槽水は、ポンプ7にて加圧されて流路14に供給され、さらに噴流装置10の流水導入部42を介してチャンバー46内に導入される。チャンバー46内に導入された加圧浴槽水は、回転ノズル11の噴出孔26を通って、浴槽本体1に貯留された浴槽水中に噴出される。
回転ノズル11はモータ43の駆動力により回転しており、したがって噴出孔26は回転軸47を中心とした円を描くような軌跡で移動し、そのような噴出孔26から噴出される噴流は旋回軌跡を描く。本実施形態では、噴流の噴出中、回転ノズル11の回転角速度は一定ではなく、変動(増減)させている。
図5(a)に、回転ノズル11の角速度Ω(t)の時間変化の一例を表す。Ω(t)は主角速度(一定値)Ωmを中心として、ΔΩの範囲内で増減変動する。図示の例では、角速度Ω(t)の大きさが不規則に変動する(揺らぐ)と共に、角速度Ω(t)の時間変化の周波数fも不規則であり、すなわち時間的に揺らいでいる。
図5(b)は、角速度制御信号生成手段31で生成される角速度制御信号の波形を示す。制御手段32は、図5(b)の角速度制御信号に同期して軸ブレーキ44を制御し、これにより、回転ノズル11の角速度Ω(t)は図5(a)のように変動する。図5(a)と図5(b)の両波形において、極大値、極小値、主角速度Ωmをとるタイミングは一致している。
回転軸47に回転駆動力を与えるモータ43は例えばDC(直流)モータであり、一般的にDCモータの特性として、モータ43への入力電力が一定の場合、モータの角速度は、モータ出力軸に作用する軸負荷(トルク)の大きさにより一意的に決定されるため、ある主角速度Ωmで定常的に回転する軸に対して、角速度制御信号生成手段31からの角速度制御信号(図5(b))に同期した軸ブレーキを回転軸47に作用させることにより、モータ43の角速度すなわち回転ノズル11の角速度を図5(a)のように変動させることが可能である。
回転ノズル11の主角速度Ωmは、設計時に決定されるか、もしくは、使用者により選択的に決定されるものとする。主角速度Ωmは、軸ブレーキ44が非作動の状態すなわち回転軸47に制動力がかかっていない状態(このときの角速度が最大となる)の角速度であってもよいが、この場合、軸ブレーキ44の制動力を作用させて角速度を落とすことしかできないため、主角速度Ωmは、回転軸47に対して軸ブレーキ44の制動力をあらかじめ作動させた状態の角速度とするのがよい。これにより、さらに大きな制動力を作用させることで主角速度Ωmより遅い角速度にすることができ、主角速度Ωmでの回転時より制動力を弱めることで主角速度Ωmより速い角速度とすることができる。
主角速度Ωmは、旋回噴流において人が噴流の旋回を感じやすい旋回周波数に対応するものであり、本発明者等の検討によれば、その旋回周波数が概ね1〜6Hz程度であれば、人の手によるもみマッサージに近い刺激を入浴者に与えるとの知見が得られた。
回転ノズル11の角速度Ω(t)の大きさ及び時間的な揺らぎ変化は、角速度制御信号生成手段31で生成された角速度制御信号(図5(b))と、角速度変更手段である軸ブレーキ44の制動力の大きさ及び作動タイイングとが同期するように制御することにより達成される。回転ノズル11の角速度が回転中に変化していることを確認するには、噴出流に気泡や色水を混入させて噴出流を可視化させた状態で噴出流を高速度カメラで撮影することで確認できる。あるいは、図5(b)に例示するような角速度制御信号の波形からも確認できる。
角速度Ω(t)は、主角速度Ωmの近傍で変化することが望ましく、角速度の変動範囲はΔΩは主角速度Ωmの1/3〜3倍とすることが望ましい。例えば、主角速度Ωm=3Hzに設定した場合には、Ω(t)が0.9〜6Hzの範囲内で変動するように設定する。
本実施形態によれば、噴流の旋回周波数を決める回転ノズル11の角速度が一定ではなく、人が噴流の旋回を感じやすい主角速度Ωmの近傍で揺らぐように変化するので、入浴者は噴流の旋回感による十分な刺激を感じつつ、人の手もみ感覚に近い自然なマッサージ感が得られ、長時間入浴していても飽きがなくゆったりとリラックスできる。
また、噴出孔26から噴流を噴出している状態で、モータ43を断続的に停止させたり、あるいはモータ43の駆動力より大きな、軸ブレーキ44による制動力を回転軸47へと断続的に作用させることにより、回転ノズル11の回転を一時的に停止することで、人体表面上における同一部位への刺激を強めることができ、且つ、変化に富んだマッサージ感が得られ、長時間入浴していても飽きがなくゆったりとリラックスできる。
なお、図5に示す角速度Ω(t)には、ほぼ一定角速度が続く時間帯がないが、角速度が変化して揺らいでいる時間帯と、ほぼ一定角速度で回転している時間帯と、回転していない時間帯とが存在するようにしてもよい。
角速度制御信号は、例えば、角速度制御信号の周波数fに対する変動が1/fに比例する1/f揺らぎ信号に基づいて生成することができる。あるいは、各種センサを用いて、音(浴室内に流れる音楽やテレビの音など)、テレビや映像再生装置からの映像、浴槽内の水面の動き、人の生体情報(脳波、呼吸、心音等)、外の風、海の波などの信号を検出し、その信号に基づいて生成することも可能である。
実際に人がマッサージをする場合において、人体表面に対して荷重を加えながら、その荷重位置を移動させるため、人体表面に対する荷重の方向は概ね人体表面に対して斜め方向となる。本実施形態において噴流噴出方向は、回転軸47に対して傾いており、人体表面に対して斜めに衝突しやすく、人による手もみマッサージ感覚を得やすい。
また、回転ノズル11が1回転する間に角速度の変化があれば、旋回噴流が1回旋回する間に旋回速度が速くなったり遅くなったりする変化があるので、人が手もみマッサージを行う場合の力の入れ方に近くなり、好ましい。
図6は、噴出孔26から噴出された噴流の人体表面に対する衝突部位A、Bの移動軌跡例を示す。噴流衝突部位A、Bは、図2に示すように、同じ浴槽壁4aに設けられた2つの噴流装置10のそれぞれの噴出孔26から噴出された噴流の人体への衝突部位を示す。図6において紙面を人体表面とした場合に左側に示される噴流衝突部位Aの移動軌跡は、浴槽壁4aを正面から見た場合に右側の噴流装置10の噴出孔26から噴出された噴流の衝突部位の移動軌跡に対応し、図6において紙面を人体表面とした場合に右側に示される噴流衝突部位Bの移動軌跡は、浴槽壁4aを正面から見た場合に左側の噴流装置10から噴出された噴流の衝突部位の移動軌跡に対応する。
2つの噴流衝突部位A、Bは、それぞれ互いに逆方向に回転移動し、且つ同期して回転移動する。噴流衝突部位Aは人体表面上(図6の紙面上)で反時計方向に回転移動し、噴流衝突部位Bは人体表面上(図6の紙面上)で時計方向に回転移動する。噴流衝突部位A及びBは、図6(a)の瞬時では外側の軌道を上方から下方へと移動している同じ高さ位置にあり、図6(b)の瞬時では最下方位置にあり、図6(c)の瞬時では内側の軌道を下方から上方へと移動している同じ高さ位置にある。したがって、2つの噴流衝突部位A、Bが同期して下方から上方へと移動するときには、浴槽壁4aに背をもたれかけている入浴者の腰または背中の中心の左右両側部位を2つの噴流によって下から上へもみ上げるマッサージ感が得られる。
ここで、噴流衝突部位A、Bが下方から上方へと移動するときの移動速度を、噴流衝突部位A、Bが上方から下方へと移動するときの移動速度より遅くすることで、噴流がもみ上げるときの移動速度をもみ下げるときの移動速度より遅くできる。これは、回転ノズル11の噴出孔26が最下方位置またはその近傍位置に移動したタイミングで回転ノズル11の角速度を落とす制御を行い、噴出孔26が最上方位置またはその近傍位置に移動したタイミングで角速度を上げる制御を行うことで実現可能である。このような制御を実現可能にするには、噴出孔26の位置を検知する必要があるが、例えばステッピングモータで回転ノズル11を回転駆動させる構成の場合にはそのステップ数から噴出孔26の位置検知が可能であり、あるいは別途エンコーダを設けて噴出孔26の位置検知を行うこともできる。
軸ブレーキ44により回転ノズル11の角速度を落とすと、噴出孔26を通過して浴槽水中に噴出する噴出流量は増加し、したがって、噴流による人体表面刺激部位の移動速度が遅い場合には、流量が大きくなり刺激感を強めることになるので、噴流によってもみ上げるときに移動速度を遅くすることで、人が手もみマッサージを行う場合の力の入れ方により近くなり、自然なマッサージ感が得られる。
また、外側を上から下へと移動してきた噴流衝突部位A、Bが内側へと移動するタイミングで移動速度を遅くすれば、特に腰椎の左右外側にある腰方形筋に対する手もみマッサージ感に近い刺激感が得られる。
噴流衝突部位A、Bのそれぞれの回転移動方向は図6に示す方向と逆方向であってもよく、また、2つの噴流衝突部位A、Bの回転が同期していなくてもよい。さらには、噴流装置10を1つだけとし、その噴流装置10からの一本の噴流束だけによってマッサージを受けるようにしてもよい。噴流束が一本だけの場合でも、噴出孔26が下方から上方へと移動するときに角速度を遅くする制御を行うことで、噴流がもみ上げるときの刺激感を高めて人の手もみマッサージに近いマッサージ感を得ることができる。
図7(a)は、本発明の実施形態に係る噴流浴装置における噴流装置の他の具体例を示す模式断面図である。図7(b)は、この具体例における回転ノズル11を図7(a)において左方から見た正面図である。
この噴流装置は、回転ノズル11を回転可能に収容した筒体51を有し、その筒体51は短辺側浴槽壁4aに保持される。筒体51内には、筒体51の軸方向に対して略平行に回転軸47が通され、その回転軸47の先端側は、円盤もしくは円柱体状の回転ノズル11に結合されている。回転軸47の他端側には、図4を参照して前述したものと同様に構成される軸ブレーキ44が角速度変更手段として設けられている。
回転ノズル11は、図1の回転ノズル11と同様に構成され、貫通孔として形成された噴出孔26を有し、その噴出孔26は回転軸47(すなわち回転ノズル11の軸心位置)から偏心した位置に設けられ、且つ、図7(b)に示すように噴出孔26の入口(導水口)26aの中心と出口(噴出口)26bの中心とが回転ノズル11の回転面の周方向にずれるように、噴出孔26の軸方向が回転軸47に対して傾いている。また、噴流孔26の軸方向は、上流側から下流側に向かうにつれ、回転軸47に対して径外方に離れるようにも傾斜している。
筒体51において回転ノズル11よりも上流側の内部に、前述した加圧浴槽水が導入されると、その浴槽水が噴出孔26を通過して浴槽内に噴出する。ここで、噴出孔26の両端の開口(入口26aと出口26b)がノズル回転面の周方向にずれるように、噴出孔26の軸方向が回転軸47に対して傾いているため、噴出孔26内を流れる水流はノズル回転面の接線方向成分を持ち、その水流の反力により回転ノズル11が回転される。すなわち、回転ノズル11内部を流れる水流のエネルギーの一部が、回転ノズル11を回転させるエネルギーに変換されて回転ノズル11が回転する。そして、この具体例においても、噴流の噴出中、回転ノズル11の角速度は一定ではなく、変動させている。
一般に、水力エネルギーによって回転体を回転させる構造において、回転体の回転角速度は流量に対して概ね比例関係にあるため、ポンプ入力(流量)を調整することで角速度を変更させることがよく行われている。しかし、その場合、流量を変化させることから、噴流の強さ(刺激感)も同時に変わってしまう。特に角速度を小さくするべく流量を少なくすると、噴流刺激も弱くなってしまい、刺激感が不足してしまう。
これに対して本実施形態のように、軸ブレーキ44により回転ノズル11の角速度を下げる場合には、噴出孔26を通過して浴槽水中に噴出する噴出流量は増加する傾向にあるので、角速度を下げても刺激感が不足するようなことはなく、むしろ、前述したように噴流による人体表面刺激部位の移動速度が遅い場合に、流量が大きくなり刺激感を強めるようになるので、人が手もみマッサージを行う場合の力の入れ方により近くなる。さらに、軸ブレーキ44と加圧装置(ポンプ7)との連動制御を行い、回転ノズル11の角速度と噴出流量とを同時に変更することにより、角速度と流量をそれぞれ独立に制御することが可能となり、好みに応じた多彩なマッサージ感を実現可能となる。
図8は、本発明の実施形態に係る噴流浴装置における噴流装置のさらに他の具体例を示す模式図である。
この噴流装置が、図7の噴流装置と異なる点は、軸ブレーキ44が設けられず、静翼53が設けられている点である。
静翼53は、筒体51内において回転ノズル11の上流側に設けられ、筒体51に対して固定され回転しない。静翼53の外周面には、回転軸47に対して傾斜もしくはねじれた複数の可変羽根部54が設けられている。可変羽根部54を介して流水が流れることで、回転軸47まわりに旋回した水流が得られ、その旋回流が回転ノズル11に供給されることで、回転ノズル11の回転が促進される。
可変羽根部54は、制御手段32(図1)によって、その角度を変更可能となっており、可変羽根部54は、回転ノズル11の角速度を変更する角速度変更手段として機能する。流量を一定とした場合、回転ノズル11の角速度は、静翼53によって与えられる旋回流の旋回性に依存しており、可変羽根部54の角度が変わることで、回転ノズル11に与えられる旋回流の旋回性が変わり、回転ノズル11の角速度が変わる。
なお、回転ノズル11をモータによって回転させる構造を採用した場合には、そのモータの出力を調整することで回転ノズル11の角速度を変更してもよい。この場合、モータが、回転ノズル11を回転させる回転手段として機能すると共に、回転ノズル11の角速度を変更する角速度変更手段としても機能する。
回転ノズルを回転させる構成としては、回転軸方向を流れる水流を利用したいわゆる軸流式に限らず、回転体の周面部を流れる水流を利用した水車式としてもよい。
1…浴槽本体、5…吸入口、7…加圧装置、10…噴流装置、11…回転ノズル、26…噴出孔、31…角速度制御信号生成手段、32…制御手段、44…角速度変更手段
Claims (7)
- 浴槽水の吸入口が浴槽壁に形成された浴槽本体と、
前記吸入口から浴槽水を吸入し加圧する加圧装置と、
前記加圧装置から送られる浴槽水を前記浴槽本体に貯留された浴槽水中に噴出させるための噴出孔を有し、回転可能に設けられた回転ノズルと、
前記回転ノズルの回転中にその回転角速度を変更する角速度変更手段と、
前記角速度変更手段を制御して、前記回転ノズルの回転角速度を増減させる制御手段と、を備えたことを特徴とする噴流浴装置。 - 前記回転ノズルの回転中に前記角速度の大きさが不規則に変動することを特徴とする請求項1記載の噴流浴装置。
- 前記角速度の時間変化の周波数が不規則であることを特徴とする請求項1または2に記載の噴流浴装置。
- 前記回転ノズルが1回転する間に角速度が変化することを特徴とする請求項1記載の噴流浴装置。
- 前記噴出孔が上方から下方へと移動するときよりも下方から上方へと移動するときの角速度を遅くすることを特徴とする請求項4記載の噴流浴装置。
- 前記噴出孔は前記回転ノズルの軸心位置から偏心した位置に設けられ、且つ、前記噴出孔の入口の中心と出口の中心とが前記回転ノズルの回転面の周方向にずれるように前記噴出孔の軸方向が前記回転ノズルの回転軸に対して傾いており、前記噴出孔から噴出される噴流の反力によって前記回転ノズルは回転し、
前記角速度変更手段は、前記回転軸に与える負荷を調整することで前記回転ノズルの回転角速度を変更することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の噴流浴装置。 - 前記噴出孔から噴流を噴出している状態で前記回転ノズルの回転を一時的に停止する期間を設けることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載の噴流浴装置。
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JP2006088062A (ja) * | 2004-09-24 | 2006-04-06 | Matsushita Electric Works Ltd | ノズル容器及びノズル容器を備えたノズル装置 |
-
2007
- 2007-05-31 JP JP2007144684A patent/JP2008295711A/ja active Pending
Patent Citations (5)
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