JP2008295610A - ボタン本体 - Google Patents
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Abstract
【課題】頭部の表面に二色に色分けされた面一状の模様が付されたボタン本体を射出成形工程のみによって能率よく量産できるようにする。
【解決手段】頭部の表面に二色に色分けされた面一状の模様が付されたボタン本体1Aを、頭部5の表面に凹凸模様6が形成されたある色の合成樹脂製のボタン基体7と、前記凹凸模様6における凹部6aに前記凹凸模様6における凸部6bと面一状になるように充填された前記ボタン基体7とは異なる色の合成樹脂製の頭部装飾体8とから構成する。
【選択図】図2
【解決手段】頭部の表面に二色に色分けされた面一状の模様が付されたボタン本体1Aを、頭部5の表面に凹凸模様6が形成されたある色の合成樹脂製のボタン基体7と、前記凹凸模様6における凹部6aに前記凹凸模様6における凸部6bと面一状になるように充填された前記ボタン基体7とは異なる色の合成樹脂製の頭部装飾体8とから構成する。
【選択図】図2
Description
本発明は、頭部の表面に二色に色分けされた面一状の模様が付されたボタン本体に関するものである。
例えば、頭部とその裏面中央に連設された先鋭な突起とを備え、可撓性シートに表面側から刺し通した突起を雄型又は雌型の嵌合部材の中央に形成された貫通孔に挿通して、その突出先端部を打撃により拡径変形させて貫通孔にカシメ止めすることによって嵌合部材を可撓性シートに取り付けるように構成されている合成樹脂製のボタン本体や、頭部とその裏面中央に連設された円筒部とを備え、可撓性シートの裏面側から打ち込まれたリベットを円筒部に圧入することによって可撓性シートに取り付けられるように構成されている合成樹脂製のボタン本体において、頭部の表面に二色に色分けされた面一状の模様を付ける方法としては、
(1)特許文献1に見られるように、後染めする染料に対して性質の異なる二種類の樹脂(例えば、ポリオレフィン系樹脂とポリアミド系樹脂)を混ぜた材料で無模様のボタン本体を射出成形し、これに染色を施して表面に濃淡の入り混じった模様を付ける方法。
(2)特許文献2に見られるように、予め模様を印刷したフィルムを無模様のボタン本体の頭部表面に貼着する方法。
(3)特許文献2に見られるように、無模様のボタン本体の頭部表面をメッキした後、レーザー光線照射によりメッキ層の一部を消失させて模様を付ける方法。
が知られているが、これらの方法では、次のような問題点があった。
(1)特許文献1に見られるように、後染めする染料に対して性質の異なる二種類の樹脂(例えば、ポリオレフィン系樹脂とポリアミド系樹脂)を混ぜた材料で無模様のボタン本体を射出成形し、これに染色を施して表面に濃淡の入り混じった模様を付ける方法。
(2)特許文献2に見られるように、予め模様を印刷したフィルムを無模様のボタン本体の頭部表面に貼着する方法。
(3)特許文献2に見られるように、無模様のボタン本体の頭部表面をメッキした後、レーザー光線照射によりメッキ層の一部を消失させて模様を付ける方法。
が知られているが、これらの方法では、次のような問題点があった。
即ち、第一の方法では、一つとして同じもののない製品の製造が可能である反面、同一模様の製品を量産できない。
第二の方法では、フィルムの貼着に手間が掛かる上、フィルムの縁を外からは見えないようにするための処置が必要である。
第三の方法では、無模様のボタン本体を射出成形する工程に、メッキ工程と、レーザー光線照射による模様付け工程が付加されるので、製造工程数が多く、コストが嵩む。しかも、レーザー光線照射により消失させた模様部位とそれに隣接するメッキ層との間にメッキ層の厚み分の段差ができ、模様部位に隣接するメッキ層の剥がれ落ちを完全に防止するためには、レーザー光線照射による模様付けの後、頭部表面を透明なエポキシ樹脂等でコーティングする必要があり、製造工程数がさらに増加することになる。
第二の方法では、フィルムの貼着に手間が掛かる上、フィルムの縁を外からは見えないようにするための処置が必要である。
第三の方法では、無模様のボタン本体を射出成形する工程に、メッキ工程と、レーザー光線照射による模様付け工程が付加されるので、製造工程数が多く、コストが嵩む。しかも、レーザー光線照射により消失させた模様部位とそれに隣接するメッキ層との間にメッキ層の厚み分の段差ができ、模様部位に隣接するメッキ層の剥がれ落ちを完全に防止するためには、レーザー光線照射による模様付けの後、頭部表面を透明なエポキシ樹脂等でコーティングする必要があり、製造工程数がさらに増加することになる。
本発明は、上記の点に留意してなされたもので、その目的は、頭部の表面に二色に色分けされた面一状の模様が付されたボタン本体を射出成形工程のみによって能率よく量産できるようにすることにある。
上記の目的を達成するために、本発明が講じた技術的手段は、次の通りである。即ち、請求項1に記載の発明によるボタン本体は、頭部の表面に二色に色分けされた面一状の模様が付されたボタン本体であって、頭部の表面に凹凸模様が形成されたある色の合成樹脂製のボタン基体と、前記凹凸模様における凹部に前記凹凸模様における凸部と面一状になるように充填された前記ボタン基体とは異なる色の合成樹脂製の頭部装飾体とから成る。
請求項2に記載の発明によるボタン本体は、請求項1に記載のボタン本体であって、頭部装飾体の外周部がボタン基体の頭部外周部の裏面側に回り込んだ状態に成形されていることを特徴としている。
尚、請求項1又は2に記載のボタン本体としては、頭部とその裏面中央に連設された先鋭な突起とを備え、可撓性シート(例えば、衣服の生地、テープ状の布、ビニール袋等を包含する意味である。以下、同じ。)に表面側から刺し通した突起を雄型又は雌型の嵌合部材の中央に形成された貫通孔に挿通して、その突出先端部を打撃により拡径変形させて貫通孔にカシメ止めすることによって嵌合部材を可撓性シートに取り付けるように構成されているもの(請求項3)、頭部とその裏面中央に連設された円筒部とを備え、可撓性シートの裏面側から打ち込まれた抜止め突起付きリベットを円筒部に圧入することによって可撓性シートに取り付けられるように構成されているもの(請求項4)の何れであってもよい。
請求項1に記載の発明によるボタン本体は、頭部の表面に凹凸模様が形成された合成樹脂製のボタン基体と、前記凹凸模様における凹部に前記凹凸模様における凸部と面一状になるように充填された前記ボタン基体とは異なる色の合成樹脂製の頭部装飾体とから成るので、例えば、ボタン基体を成形する第一の金型部分と、ボタン基体の頭部表面に形成された凹凸模様における凹部に異なる色の合成樹脂を充填する第二の金型部分と、第一の金型部分によって成形されたボタン基体を第二の金型部分に移動させる機構と、第一の金型部分と第二の金型部分に互いに異なる色の溶融樹脂を送り込む2本の溶融樹脂供給スクリューとを備えた一台の射出成形機を用いて製造することが可能であり、射出成形工程のみによって能率よく量産できる。
請求項2に記載の発明によれば、頭部装飾体の外周部がボタン基体の頭部外周部の裏面側に回り込んだ状態に成形されているので、ボタン基体の凹凸模様が別の色の頭部装飾体で周囲を囲まれた意匠的効果の高い製品が得られる。
図1は、雌スナップA1と雄スナップA2とから成る合成樹脂製スナップファスナーを示す。雌スナップA1は、雌型嵌合部材2と、それを可撓性シート(例えば、衣服の生地、テープ状の布、ビニール袋等を包含する意味である。以下、同じ。)B1に取り付けるリベット部材(本発明に係るボタン本体1A)とから構成されており、雄スナップA2は、雄型嵌合部材3と、それを可撓性シートB2に取り付けるリベット部材4とから構成されている。
前記ボタン本体1Aは、二色の合成樹脂による射出成形品であって、図3の下段に示すように、円形頭部9の表面に二色に色分けされた面一状の模様が付されている。具体的には、このボタン本体1Aは、図2、図3に示すように、頭部5の表面に凹凸模様6が形成された合成樹脂製のボタン基体(図3の上段に示す)7と、前記凹凸模様6における凹部6aに前記凹凸模様6における凸部6bと面一状になるように充填された前記ボタン基体7とは異なる色の合成樹脂製の頭部装飾体8とから構成されている。前記頭部装飾体8の外周部8aは、図1、図2に示すように、ボタン基体7の頭部5外周部の裏面側に回り込んだ状態に成形されている。
尚、図1〜図3の実施形態では、前記ボタン本体1Aが、雌型嵌合部材2を可撓性シートB1に取り付けるリベット部材として構成されたものであるから、図2、図3に示すように、ボタン基体7の頭部5と頭部装飾体8とで形成される円形頭部(ボタン本体1Aの頭部)9と、その裏面中央に連設された先鋭な突起(これはボタン基体7の頭部5と一体成形された突起である。)10を備え、図1に示したように、可撓性シートB1に表面側から刺し通した突起10を雌型嵌合部材2の中央に形成された貫通孔に挿通して、その突出先端部を打撃により拡径変形させて貫通孔にカシメ止めすることによって、雌型嵌合部材2を可撓性シートB1に取り付けるように構成されている。
図4〜図6は、本発明の他の実施形態を示す。この実施形態は、円形頭部9とその裏面中央に連設された円筒部11とを備え、可撓性シートBの裏面側から打ち込まれた金属製の抜止め突起付きリベット12を円筒部11に圧入することによって可撓性シートBに取り付けられるように構成されているボタン本体1Bに本発明を適用したものである。このボタン本体1Bは、二色の合成樹脂による射出成形品であって、図6の下段に示すように、円形頭部9の表面に二色に色分けされた面一状の模様が付されている。具体的には、このボタン本体1Aは、図5、図6に示すように、頭部5の表面に凹凸模様6が形成された合成樹脂製のボタン基体7と、前記凹凸模様6における凹部6aに前記凹凸模様6における凸部6bと面一状になるように充填された前記ボタン基体7とは異なる色の合成樹脂製の頭部装飾体8とから構成されている。前記頭部装飾体8の外周部8aは、図4、図5に示すように、ボタン基体7の頭部5外周部の裏面側に回り込んだ状態に成形されている。
図1〜図3の実施形態、及び、図4〜図6の実施形態によれば、ボタン本体1A、1Bが、頭部5の表面に凹凸模様6が形成された合成樹脂製のボタン基体7と、前記凹凸模様6における凹部6aに前記凹凸模様6における凸部6bと面一状になるように充填された前記ボタン基体7とは異なる色の合成樹脂製の頭部装飾体8とから成るので、例えば、ボタン基体7を成形する第一の金型部分と、頭部装飾体8を成形する第二の金型部分(ボタン基体7の頭部5表面に形成された凹凸模様6における凹部6aに異なる色の合成樹脂を充填する金型部分)と、第一の金型部分によって成形されたボタン基体7を第二の金型部分に移動させる機構と、第一の金型部分と第二の金型部分に互いに異なる色の溶融樹脂を送り込む2本の溶融樹脂供給スクリューとを備えた一台の射出成形機を用いて製造することが可能であり、射出成形工程のみによって能率よく量産できる。
ボタン本体1Aとボタン本体1Bとは、ボタン基体7の頭部5の裏面中央に突設された部分が先鋭な突起10であるか、円筒部11であるかの違いがあるだけであり、製造方法には変わるところがないので、以下、図1〜図3で示したボタン本体1Aを例に挙げて、ボタン本体の製造方法を説明する。
図7〜図9において、13は、互いに密着した状態と離間した状態とに切換え可能な固定側金型14と移動側金型15とを備えた一台の射出成形機である。固定側金型14の移動側金型15と密着する面には、ボタン基体7の頭部5の凹凸模様6を成形するための凹凸状の内面を有する成形室16と、凹凸模様6における凸部6bの上面と面一状の平滑な内面を有する成形室17とが、左右に並べて刻設されている。両成形室16,17には、2本の溶融樹脂供給スクリュー(図示せず)によって互いに異なる色の溶融樹脂を送り込む溶融樹脂注入路18,19が連通している。
移動側金型15の固定側金型14と密着する面には、前記両成形室16,17と対向する位置に、ボタン基体7の頭部5の裏面及び突起10を成形するための同一形状の成形室20,20が左右に並べて形成されている。移動側金型15は、中心線周りに180度ずつ正逆回転するように構成されており、固定側金型14における一方の成形室16とそれに対向する移動側金型15の成形室20とで、ボタン基体7を成形する第一の金型部分aが構成され、固定側金型14における他方の成形室17とそれに対向する移動側金型15の成形室20とで頭部装飾体8を成形する第二の金型部分bが構成されている。また、移動側金型15には、各成形室20の外周部に、固定側金型14の下面と密着する位置とそれよりも若干下方へ引っ込んだ位置とにわたって昇降動作するリング状部材21,21が設けられている。そして、これらのリング状部材21,21は、第一の金型部分(ボタン基体7を成形する状態)aにおいては上昇位置にあり、第二の金型部分(頭部装飾体8を成形する状態)bにおいては下降位置にあるように、エアシリンダー22,22で昇降駆動されるように構成されている。
上記の構成によれば、頭部の表面に二色に色分けされた面一状の模様が付されたボタン本体1Aを、射出成形工程のみによって能率よく量産することが可能である。
先ず、第一の金型部分aで、図3の上段に示すような、ある色(例えば白色)のボタン基体7を成形したら、図7に示すように、固定側金型14と移動側金型15とを離間させると共に、移動側金型15を中心線周りに180度回転させた後、図8に示すように、固定側金型14と移動側金型15とを互いに密着させて、ボタン基体7を第二の金型部分bに移動させる。第一の金型部分aでは、リング状部材21を上昇させておき、第二の金型部分bでは、リング状部材21を下降させておく。
この状態で、第一の金型部分aには、ボタン基体7の色(例えば白色)の溶融樹脂を注入し、同時に、第二の金型部分bには、それと異なる色(例えば黒色)の溶融樹脂を注入する。これにより、図9に示すように、第一の金型部分aでは、次のボタン基体7が射出成形され、同時に、第二の金型部分bでは、先に送り込まれたボタン基体7と頭部装飾体8とから成る二色のボタン本体1Aが射出成形される。そして、このボタン本体1Aを機外に取り出した後、移動側金型15を中心線周りに逆方向に180度回転させることで、図7の状態に切換え、以後、同様の工程の繰り返しにより、頭部の表面に二色に色分けされた面一状の模様が付されたボタン本体1Aが製造されることになる。
また、第一の金型部分aでは、リング状部材21を上昇させておき、第二の金型部分bでは、リング状部材21を下降させておくので、頭部装飾体8の外周部8aがボタン基体7の頭部5外周部の裏面側に回り込んだ状態に成形されることになる。
1A,1B ボタン本体
5 頭部
6 凹凸模様
6a 凹部
6b 凸部
7 ボタン基体
8 頭部装飾体
9 円形頭部
10 突起
11 円筒部
5 頭部
6 凹凸模様
6a 凹部
6b 凸部
7 ボタン基体
8 頭部装飾体
9 円形頭部
10 突起
11 円筒部
Claims (4)
- 頭部の表面に二色に色分けされた面一状の模様が付されたボタン本体であって、頭部の表面に凹凸模様が形成されたある色の合成樹脂製のボタン基体と、前記凹凸模様における凹部に前記凹凸模様における凸部と面一状になるように充填された前記ボタン基体とは異なる色の合成樹脂製の頭部装飾体とから成るボタン本体。
- 頭部装飾体の外周部がボタン基体の頭部外周部の裏面側に回り込んだ状態に成形されていることを特徴とする請求項1に記載のボタン本体。
- ボタン本体が、頭部とその裏面中央に連設された先鋭な突起とを備え、可撓性シートに表面側から刺し通した突起を雄型又は雌型の嵌合部材の中央に形成された貫通孔に挿通して、その突出先端部を打撃により拡径変形させて貫通孔にカシメ止めすることによって嵌合部材を可撓性シートに取り付けるように構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のボタン本体。
- ボタン本体が、頭部とその裏面中央に連設された円筒部とを備え、可撓性シートの裏面側から打ち込まれた抜止め突起付きリベットを円筒部に圧入することによって可撓性シートに取り付けられるように構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のボタン本体。
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JP2007142873A JP2008295610A (ja) | 2007-05-30 | 2007-05-30 | ボタン本体 |
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