JP2008293466A - 画像入力装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】センサ本体の破損を抑える。
【解決手段】画像入力装置は、ベース2と、ベース2の左右に連結されて、枢軸13を中心にして上下動可能に設けられたセンサ本体9と、センサ本体9の下面に設けられたプッシュスイッチ16と、ベース2の上面であってプッシュスイッチ16に対応する位置に設けられた凸部5と、ベース2の上面であって凸部5よりも枢軸13寄りに設けられたセンサ受け部7と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、画像入力装置に関し、特に強度のある画像入力装置に関する。
近年、個人情報又は企業情報の管理・保護に対して、又は、防犯等のセキュリティに対して、信頼性・安全性の要求が社会的に高まっており、個人認証が非常に重要な課題として認識されてきている。そのような社会的な要求の高まりにこたえるべく、指紋、虹彩、静脈等の生体情報を利用した個人認証の技術開発が盛んに行われている。
生体情報を個人認証システムに取り込むために、各種のセンサが開発されている。センサとしては光学式、静電容量式、電界式、感熱式、感圧式、超音波式、その他の方式のセンサがあり、センサの接触面に触れた被検体(例えば、指)の表面形態又は内部形態がセンサによって画像として取り込まれ、取り込まれた画像が生体情報となって、その画像が個人認証システムによって照合される。
センサの消費電力を抑えるために、被検体がセンサに触れた時にだけ、センサがセンシング動作をすることが行われている。具体的には、センサの下側にプッシュスイッチを設け、被検体によってセンサが下に押し込まれてプッシュスイッチが押された時に、プッシュスイッチの出力信号がトリガとなってセンサが動作する。(例えば、特許文献1参照)
特開2000−57328号公報
ところで、センサによってプッシュスイッチが押された状態で更にセンサを押し込むと、センサがプッシュスイッチに支持された状態で曲げられるので、センサが破損する虞がある。そのため、出願人は鋭利研究・開発を行って、センサの強度向上を図ること等して、センサの破損を抑えることを行っている。それでも、更にセンサの破損の発生確率を下げることが望まれている。
そこで、本発明は、センサ本体の破損を抑えることを課題とする。
以上の課題を解決するために、請求項1に係る発明によれば、
画像入力装置は、
ベースと、
前記ベースの上において上下可動となって前記ベースに連結されたセンサ本体と、
前記ベースの上面又は前記センサ本体の下面に設けられたスイッチと、
前記ベースの上面又は前記センサ本体の下面の一方に設けられ、前記ベースの上面及び前記センサ本体の下面の他方に向けて突出している受け部と、
を備えることを特徴とする。
請求項2に係る発明によれば、請求項1に記載の画像入力装置において、
前記ベースと前記センサ本体とを連結する支持部を備え、
前記センサ本体は前記支持部を軸として上下に回動可能となっていることを特徴とする。
請求項3に係る発明によれば、請求項2に記載の画像入力装置において、
前記受け部は前記センサ本体の回動の半径方向について前記センサ本体の回動軸心と前記スイッチ又は前記スイッチの接地面との間に設けられていることを特徴とする。
請求項4に係る発明によれば、請求項1から3の何れか一項に記載の画像入力装置において、
前記画像入力装置は、前記ベースの上面と前記センサ本体の下面のうち前記スイッチが設けられていない面であって前記スイッチに対応する位置に形成された凸部を更に備えることを特徴とする。
請求項5に係る発明によれば、請求項4に記載の画像入力装置において、
前記センサを駆動するための配線がパターニングされた配線シートを更に備え、
前記配線シートは、前記ベースの上面及び前記センサ本体の下面の他方に設けられ、
前記凸部は、前記配線シートにおいて前記配線が形成されていない部分に重なる位置に設けられていることを特徴とする。
請求項6に係る発明によれば、請求項1から5の何れか一項に記載の画像入力装置において、
前記センサを駆動するための配線がパターニングされた配線シートを更に備え、
前記配線シートは、前記ベースの上面及び前記センサ本体の下面の他方に設けられ、
前記受け部は、前記配線シートにおいて前記配線が形成されていない部分に重なる位置に設けられていることを特徴とする。
請求項7に係る発明によれば、請求項1に記載の画像入力装置において、
前記ベースと前記センサ本体とを連結する支持部を備え、
前記受け部は、前記ベースの上面及び前記センサ本体の下面の前記一方における前記支持部と前記凸部との間に配置されていることを特徴とする。
請求項8に係る発明によれば、請求項3に記載の画像入力装置において、
前記受け部は複数であり、
前記ベースの上面と前記センサ本体の下面のうち前記スイッチが設けられていない面であって前記スイッチに対応する位置に形成された凸部を更に備え、
前記凸部は、前記センサ本体の回動軸心方向について前記複数の受け部の間に設けられていることを特徴とする。
請求項9に係る発明によれば、請求項4に記載の画像入力装置において、
前記凸部は前記センサ本体のセンシング可能なセンシングエリアの外側に対応する位置に設けられていることを特徴とする。
請求項10に係る発明によれば、請求項1から9の何れか一項に記載の画像入力装置において、
前記受け部は前記センサ本体のセンシング可能なセンシングエリアの外側に対応する位置に設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、センサ本体が下に押されると、スイッチが押されたり接触したりすることによってスイッチがオフ状態からオン状態又はその逆になり、更にセンサ本体が下に押されるとセンサ本体の下面又はベースの上面が受け部に受けられるので、センサ本体がそれ以上、下に曲げられなくなる。そのため、センサ本体の破損を抑えることができる。
以下に、本発明を実施するための好ましい形態について図面を用いて説明する。但し、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、発明の範囲を以下の実施形態及び図示例に限定するものではない。
〔第1の実施の形態〕
図1は、本発明の第1実施形態における画像入力装置1を示した右側面図であり、図2は、この画像入力装置1の背面図である。
図1、図2に示すように、ベース2は板状又は薄板状の部材であり、ベース2の上面及び下面が互いに平行に設けられている。ベース2の上面左右両側であってそれらの後ろ寄りには、支持部3,4がそれぞれ設けられている。支持部3,4はベース2の上面に対して立った状態に設けられている。
支持部3には軸孔が左右方向に貫通し、支持部4にも軸孔が左右方向に貫通している。左右方向に見て支持部3の軸孔と支持部4の軸孔は同心となっている。
ベース2の上面には、凸部5及びセンサ受け部7,8が設けられている。凸部5及びセンサ受け部7,8はベース2の上面に対して突出した状態に設けられた突起であり、上から見たセンサ受け部7,8の形状は前後方向を長径とし左右方向を短径とした楕円状である。センサ受け部7の突出高さとセンサ受け部8の突出高さは等しい。
凸部5はベース2の前部に設けられ、センサ受け部7,8は凸部5よりも後方に設けられ、左右方向に見てセンサ受け部7,8が支持部3と凸部5との間に設けられている。また、前後方向に見て凸部5がベース2の左右中央部に設けられ、前後方向に見て凸部5がセンサ受け部7とセンサ受け部8の間、特にそれらの間の中央に設けられている。
支持部3,4にはセンサ本体9が上下に回動可能に連結されている。センサ本体9は、樹脂からなるシャーシ10と、シャーシ10の上に搭載されたセンサチップ11とを備える。シャーシ10の左右両側面であってそれらの後ろ寄りには枢軸13,14がそれぞれ形成され、枢軸13が支持部3の軸孔に挿入され、枢軸14が支持部4の軸孔に挿入されている。このように枢軸13,14が支持部3,4にそれぞれ軸支されることによって、センサ本体9がベース2に対して上下に回動可能となっており、センサ本体9の回動軸心は枢軸13,14の中心線であって左右方向に延在している。なお、枢軸13,14がシャーシ10に設けられ、軸孔が支持部3,4に設けられているが、逆に枢軸が支持部3,4に設けられ、軸孔がシャーシ10に設けられるものとしてもよい。
シャーシ10の上にセンサチップ11が搭載されており、シャーシ10の下面とセンサチップ11の上面が平行になっている。
センサチップ11はその上面をセンサ面とした接触型センサであって、上面に触れた被検体(例えば、指等)の表面の形態(例えば、凹凸による模様(被検体が指の場合には指紋))又は上面に触れた被検体の内部の形態(例えば、被検体が指の場合には指内部の静脈パターン)を画像化して入力するものである。センサチップ11としては、光学式、静電容量式、電界式、感熱式、感圧式、超音波式その他の方式で被検体の表面形態又は内部形態をセンシングするセンサを用いることができる。
センサチップ11の上面であってその前端部に、可撓性の配線シート15が接続されている。この配線シート15は、センサチップ11の前端部上面からシャーシ10の下面へ折り曲げられて、シャーシ10の後方へと配索されている。そして、この配線シート15はシャーシ10の下面に貼着されている。
配線シート15は、絶縁膜を積層したものであって、それらの層間にセンサを駆動するための配線がパターニングされたものである。配線シート15に形成された配線がセンサチップ11の端子に導通している。
センサ本体9の下面にはプッシュスイッチ16が設けられ、前後方向に見てプッシュスイッチ16がセンサ本体9の左右中央部に配置されている。具体的には、プッシュスイッチ16が配線シート15に取り付けられ、プッシュスイッチ16が凸部5に対応する位置に設けられている。このプッシュスイッチ16はドームスイッチ、タクトスイッチ、押釦スイッチ、その他のプッシュスイッチであって、押された状態から元に戻る復元力を有するものである。
プッシュスイッチ16がドームスイッチである場合には、図3に示すように、プッシュスイッチ16が、下方に凸となるようにドーム状に形成された導電性の弾性材17と、弾性材17の内側に設けられた複数の電気的接点部18と、弾性材17を覆うように設けられた絶縁性の弾性材19と、を有するものである。図4に示すように、弾性材17,19が押されると、弾性材17,19が弾性変形して弾性材17が電気的接点部18に接触し、これによりこれら電気的接点部18が導通する。弾性材17,19に対する押圧が解除されると、弾性材17,19が元のドーム状に復元する。なお、電気的接点部18は配線シート15の配線に導通している。
凸部5、センサ受け部7,8、プッシュスイッチ16及びセンサチップ11の設置位置について説明する。
凸部5及びセンサ受け部7,8は何れも、上から見て、配線シート15において配線が形成されていない部分に重なる位置、つまり、配線と配線との間の部分に重なる位置に設けられている。
凸部5及びセンサ受け部7,8は何れも、上から見て、センサチップ11の上面のセンシングエリアから外れた位置に設けられている。なお、センシングエリアとは、センサチップ11によってセンシング可能なエリアであり、センシングエリアの外側においてはセンサチップ11によってセンシングが行われない。
凸部5は、センサチップ11の左右方向中央部に対応する位置に設けられている。
センサ受け部7,8は、センサ本体9の回動の半径方向についてセンサ本体9の回動軸心(枢軸13,14)とプッシュスイッチ16又はプッシュスイッチ16の接地面との間に設けられている。
次に、この画像入力装置1の作用・動作について説明する。
被験者が指等でセンサチップ11の上面に触れて、指等でセンサ本体9を下に押すと、センサ本体9が枢軸13,14を支点として下に回動する。センサ本体9が下に押されると、プッシュスイッチ16が凸部5に受けられて、更にプッシュスイッチ16が凸部5によって押される。プッシュスイッチ16が押されると、プッシュスイッチ16の電気的接点部18が導通するので、信号がプッシュスイッチ16から配線シート15の配線を介して制御回路に出力される。それをトリガとして制御回路によってセンサチップ11が駆動され、センサチップ11によって指等の表面形態又は内部形態が像として取り込まれる。
そして、被験者が指をセンサチップ11から離すと、プッシュスイッチ16が復元して元の状態に戻り、プッシュスイッチ16が復元することによってセンサ本体9が上に回動される。
本実施形態によれば、図5に示すように、プッシュスイッチ16が凸部5により押された状態から被験者がセンサ本体9を更に下に押圧すると、センサ本体9が僅かながら下に撓む。この場合には、撓んだセンサ本体9の下面がセンサ受け部7,8に受けられるので、センサチップ11やシャーシ10を薄型にしても、センサ本体9が大きく変形しない。そのため、下方への荷重からセンサチップ11やシャーシ10を保護することができ、更に、センサチップ11やシャーシ10を小型化・軽量化することができる。
また、センサ受け部7,8が配線シート15において配線が形成されていない部分に重なる位置に設けられているため、センサ本体9が下に押されて、センサ受け部7,8が配線シート15に当たっても、配線シート15の内部の配線がセンサ受け部7,8によって押されない。そのため、配線の断線を確実に防止することができる。
また、凸部5及びセンサ受け部7,8がセンサチップ11のセンシングエリアから外れた位置に設けられているので、センサ本体9が下に押されて、凸部5及びセンサ受け部7,8が当接することによるセンサチップ11のセンシング性能の低下を抑えることができる。
また、センサ本体9が凸部5、センサ受け部7,8によって三点支持されるので、センサ本体9が押された状態でもセンサ本体9が安定し、特に凸部5、センサ受け部7,8の配置位置を工夫したので、その安定性が優れている。そのため、センサ本体9の破損をより防止することができる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、上記実施形態に対して種々の設計変更を行ったものも本発明の範囲に含まれる。以下、変形例を挙げるが、本発明の範囲は以下の変形例に限るものではない。以下の変形例は、変更した部分を除いて、上記実施形態における画像入力装置1と同様に設けられている。また、以下の変形例を可能な範囲で組み合わせてもよい。
〔変形例1〕
プッシュスイッチ16が設けられている位置と、凸部5が設けられている位置とが逆であってもよい。プッシュスイッチがベース2の上面に設けられている場合には、配線シート15とは別の配線をベース2の上面に設け、その配線をプッシュスイッチに接続すればよい。そのプッシュスイッチに押し込む凸部は、シャーシ10の下面に形成されていてもよいし、配線シート15に形成されてもよい。
〔変形例2〕
また、上記実施形態では凸部5、センサ受け部7,8が突起であったが、凸部5、センサ受け部7,8が突状であってもよいし、その他の形状の凸部であってもよい。
〔変形例3〕
また、上記実施形態ではベース2の上面にセンサ受け部7,8が形成されていたが、センサ受け部7,8に代えて、シャーシ10の下面に対して突出した状態の受け部がシャーシ10の下面に形成されていてもよい。又は、ベース2の上面に形成されたセンサ受け部7,8に加えて、シャーシ10の下面に対して突出した状態の受け部がシャーシ10の下面に形成されてもよい。
〔変形例4〕
また、上記実施形態では、センサ本体9が枢軸13,14を支点として上下に回動可能となっていたが、センサ本体9が単に直線的に上下移動可能に設けてもよい。例えば、ベース2の上面にガイド棒が支持部3,4の代わりに立設され、穴がシャーシ10を上下に貫通し、そのガイド棒がその穴に挿入された状態とする。これにより、シャーシ10がガイド棒及び穴によって上下に案内される。
〔変形例5〕
また、プッシュスイッチ16の代わりにタッチスイッチ(接触を検知するタッチセンサ)を配線シート15に設けてもよい。この場合、シャーシ10の下面とベース2との間に弾性材(バネ、ゴム、その他の弾性材)を挟み込んで、自然状態(センサ本体9が押されいない状態)ではタッチスイッチと凸部5が弾性材によって接していない。一方、センサ本体9が下に押されると、弾性材が圧縮し、タッチスイッチと凸部5が接する。そして、センサ本体9に対する押下が解除されると、弾性材が復元し、タッチスイッチと凸部5が離れる。
〔変形例6〕
また、上記実施形態ではセンサチップ11がシャーシ10に搭載されているが、センサチップ11をシャーシ10に搭載せずに、センサチップ11の左右側面に枢軸を設け、それら枢軸を支持部3,4にそれぞれ連結させ、センサチップ11を上下に回動可能とされていてもよい。
〔第2の実施の形態〕
図6は、本発明の第2実施形態における画像入力装置101を示した斜視図であり、図7は、この画像入力装置101の分解斜視図であり、図8は、図7とは異なる方向から見て示した分解斜視図である。図9は、カバー160を取り外した状態で画像入力装置101を示した斜視図であり、図10は、カバー160を取り外した状態で画像入力装置101を示した側面図である。
図6〜図10に示すように、ベース102は板状又は薄板状の部材である。ベース102の左右両側であってそれらの後ろ寄りには、支持部103,104がそれぞれ設けられ、ベース102の左右両側であってそれらの前寄りには、ガイド部131,132がそれぞれ設けられている。支持部103,104及びガイド部131,132はベース2の上面に対して立った状態に設けられている。
支持部103には軸孔103aが左右方向に貫通し、支持部104には軸孔104aが左右方向に貫通している。左右方向に見て軸孔103aと軸孔104aは同心となっている。ガイド部131,132には、上下に長尺な長孔131a,132aがそれぞれ形成されている。
ベース102の上面には、凸部105及びセンサ受け部107,108が設けられている。凸部105及びセンサ受け部107,108はベース102の上面に対して突出した状態に設けられた凸部であり、上から見たセンサ受け部107,108の形状は前後方向を長径とし左右方向を短径とした楕円状である。センサ受け部107の突出高さとセンサ受け部108の突出高さは等しい。
凸部105はベース102の前部に設けられ、センサ受け部107,108は凸部105よりも後方に設けられ、右方向に見てセンサ受け部107,108が凸部105と支持部103、104との間に設けられている。また、前後方向に見て凸部105がベース102の左右中央部に設けられ、前後方向に見て凸部105がセンサ受け部107とセンサ受け部108の間、特にそれらの間の中央に設けられている。
一方、センサ本体109は、透明な樹脂からなるシャーシ110と、シャーシ110の上に搭載されたセンサチップ111とを備える。シャーシ110の左右両側面であってそれらの後ろ寄りには枢軸113,114がそれぞれ形成され、枢軸113が軸孔103aに挿入され、枢軸114が軸孔104aに挿入されている。このように枢軸113,114が支持部103,104にそれぞれ軸支されることによって、センサ本体109がベース102に対して上下に回動可能となっている。また、シャーシ110の左右両側面であってそれらの前寄りには被ガイド部141,142がそれぞれ凸設され、被ガイド部141が長孔131aに挿入され、被ガイド部142が長孔132aに挿入されている。これにより、被ガイド部141,142が上下に案内される。
シャーシ110の下面には、拡散板133が貼着されている。この拡散板133は、白色の板であって、シャーシ110側の面に入射した光を拡散反射させるものである。シャーシ110の上面側には、矩形状の収納凹部110aが形成されている。その収納凹部110aの底にセンサチップ111が搭載されている。
シャーシ110には、カバー160が上から覆われている。シャーシ110の側面に複数の爪110cが形成され、これら爪110cがカバー160に係止することによってカバー160がシャーシ110に固定される。カバー160には矩形状の開口161が形成され、センサチップ111の上面のセンシングエリア111bが開口161内で露出している。
センサチップ111はその上面をセンサ面とした接触型センサであって、上面に触れた被検体(例えば、指等)の表面の形態を画像化して入力する固体撮像素子である。特に、このセンサチップ111は光電変換素子であるダブルゲートトランジスタを画素としたものであり、複数のダブルゲートトランジスタが透明なガラス基板にマトリクス状に配列されている。センサチップ111を上面から見た場合、ダブルゲートトランジスタの間の部分は透明であり、そのダブルゲートトランジスタの間の部分で光が透過する。そのため、このセンサチップ111は、光透過性であって透明な固体撮像素子である。センサチップ111の下側からセンサチップ111の下面に入射した光は、ダブルゲートトランジスタの半導体に入射せず、センサチップ111の上側からセンサチップ111の上面に入射した光は、ダブルゲートトランジスタの半導体に入射する。なお、センシングエリア111bはダブルゲートトランジスタの半導体が感光する部分である。
センサチップ111の前端部上面には、センサチップ111を駆動するドライバ111aが搭載されている。
センサチップ111の上面であってその前端部に、可撓性の配線シート115の一端部115mが接続されている。この配線シート115は、センサチップ111の前端部上面からシャーシ110の下面へ折り曲げられて、シャーシ110の後方へと配索されている。そして、配線シート115の他端部115nが、ICチップを成したコントローラ170(図13に図示)に接続されている。
配線シート115は、絶縁膜を積層したものであって、それらの層間に配線がパターニングされたものである。図11、図12は、配線シート115の配線を示した図面である。ここで、図11は、シャーシ110側の層間に形成された配線を示した概略図であり、図12は、シャーシ110とは反対側の層間に形成された配線を示した概略図である。図11、図12に示すように、この配線シート115には、ドライバ用配線群115aと、スイッチ用配線群115bと、電源用配線群115cと、検査用配線群115dと、LED用配線群115eとが形成されている。更に、配線シート115には、能動素子(抵抗、コンデンサ等)群115f,115g,115h,115iが搭載されている。更に、配線シート115には、ドームスイッチ116の接点部118a,118bが形成されている。また、配線シート115には、発光ダイオード151が搭載されている。なお、ドライバ用配線群115a、スイッチ用配線群115b、電源用配線群115c、検査用配線群115d及びLED用配線群115eは絶縁膜によって被覆されているが、接点部118a,118bは露出している。
ドライバ用配線群115aは、ドライバ111a及び能動素子群115gに接続されている。スイッチ用配線群115bは能動素子群115fを経由して接点部118a,118bに接続されている。電源用配線群115cは、能動素子群115gに接続されている。検査用配線群115dは、能動素子群115i及びドライバ111aに接続されている。LED用配線群115eは、能動素子群115hを経由して発光ダイオード151に接続されている。
図8、図10に示すように、配線シート115の両面のうちシャーシ110とは反対側の面には、ドームスイッチ116が設けられている。このドームスイッチ116は、配線シート115に形成された接点部118a,118b(図12に図示)と、ドーム状に設けられた弾性材117と、を備える。弾性材117の内側の面には導電性膜が形成され、その導電性膜は接点部118aに接しているが、接点部118bには接していない。そして、弾性材117が押下されると、導電性膜が接点部118bに接する。
図13のブロック図に示すように、ドームスイッチ116が押下されると、接点部118a,118bが導通し、ドームスイッチ116がオンになってその旨がスイッチ用配線群115bを通じてコントローラ170に入力される。
また、コントローラ170が所定のタイミングでLED用配線群115eを通じて発光ダイオード151を発光させる。
また、電力がコントローラ170から電源用配線群115c及びドライバ用配線群115aを介してセンサチップ111のドライバ111aに供給される。また、センサ駆動信号がコントローラ170によって出力され、センサ駆動信号がドライバ用配線群115aを通じてドライバ111aに入力され、ドライバ111aがセンサ駆動信号に従ってセンサチップ111を駆動する。これにより、センサチップ111の各ダブルゲートトランジスタに入射した光が光電変換によって電気信号に変換され、これによりセンサチップ111によって撮像が行われる。センサチップ111によって入力された画像の信号はドライバ用配線群115aを通じてコントローラ170に出力される。
凸部105、センサ受け部107,108、発光ダイオード151、センサチップ111の設置位置の関係について説明する。
図11、図12に示すように、センサ受け部107,108は何れも、上から見て、配線シート115において配線が形成されていない部分に重なる位置に設けられている。
また、図7に示すように、凸部105及びセンサ受け部107,108は何れも、上から見て、センサチップ111のセンシングエリア111bの外に設けられている。
凸部105は、センサチップ111の左右方向中央部に対応する位置に設けられている。
図8に示すように、ドームスイッチ116は凸部105に対応する位置に設けられ、下から見てドームスイッチ116と凸部105が重なっている。
発光ダイオード151は、上から見て、センサチップ111のセンシングエリア111bよりも前方に配置されている。更に、発光ダイオード151は、上から見てセンサチップ111の左右方向中央部に配置されている。
シャーシ110の下面には収容凹部が形成され、その収容凹部に発光ダイオード151が収容されている。なお、発光ダイオード151が後方に向けて発光することで、光がセンサチップ111の下側においてシャーシ110に入射し、シャーシ110が導光部材として機能して、シャーシ110に入射した光が伝播して拡散板133により拡散反射することによって、反射した光がシャーシ110から出射してセンシングエリア111bの全体にわたってセンサチップ111の下面に入射する。
次に、この画像入力装置101の作用・動作について説明する。
被験者が指等でセンサチップ111の上面のセンシングエリア111bに触れて、指でセンサ本体109を下に押すと、センサ本体109が枢軸113,114を支点として下に回動する。センサ本体109が下に押されると、ドームスイッチ116が凸部105に受けられて、更にドームスイッチ116が凸部105によって押される。ドームスイッチ116が押されると、ドームスイッチ116の接点部118a,118bが導通するので、その旨の信号がドームスイッチ116から配線シート115のスイッチ用配線群115bを介してコントローラ170に出力される。
その結果、コントローラ170が発光ダイオード151を発光させるとともに、センサ駆動信号をドライバ111aに出力する。ドライバ111aによってセンサチップ111が駆動され、発光ダイオード151の光がセンサチップ111を透過して被験者の指等に入射する。その結果、被験者の指等が照らされ、被験者の指等の像がセンサチップ111によって画像信号に変換される。センサチップ111により入力された画像はドライバ111aからドライバ用配線群115aを通じてコントローラ170に出力される。
そして、被験者が指をセンサチップ111から離すと、ドームスイッチ116が復元して元の状態に戻り、ドームスイッチ116が復元することによってセンサ本体109が上に回動される。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、上記実施形態に対して種々の設計変更を行ったものも本発明の範囲に含まれる。例えば、上記第1実施形態の変形例で挙げた設計変形を上記第2実施形態における画像入力装置101に対して適用してもよい。
図6〜図10に示された画像入力装置101について、治具によってセンサチップ111のセンシングエリア111bを下に押し込み、センサチップ111が破損するまで荷重を負荷し、破損時の荷重を測定した。そのような試験を複数のサンプル(画像入力装置101)について行った結果、平均して、130.7N(13.3kgf)の荷重でセンサチップ111が破損することがわかった。
一方、図6〜図10に示された画像入力装置101に対してセンサ受け部107,108が無いような画像入力装置について、同様の試験を複数回行った結果、平均して、69.6N(7.1kgf)の荷重でセンサチップ111が破損することがわかった。
以上の結果、センサチップ111は、センサ受け部107,108があった方が無い場合よりも高い荷重に耐え得ることがわかった。
図1は、本発明の第1実施形態における画像入力装置を示した右側面図である。 図2は、上記画像入力装置を示した背面図である。 図3は、上記画像入力装置に備わるスイッチを主に示した断面図である。 図4は、上記スイッチであって押された状態を示した断面図である。 図5は、上記画像入力装置に備わるセンサ本体が下に押し込まれた状態を示した右側面図である。 図6は、本発明の第2実施形態における画像入力装置を示した斜視図である。 図7は、上記第2実施形態における画像入力装置を部分的に分解した状態で示した分解斜視図である。 図8は、図7とは異なる方向から見て示した分解斜視図である。 図9は、上記第2実施形態における画像入力装置を部分的に分解した状態で示した分解斜視図である。 図10は、図9とは異なる方向から見て示した分解斜視図である。 図11は、上記第2実施形態における画像入力装置に備わる配線シートを主に示した平面図である。 図12は、図11に示した面の反対面を主に示した平面図である。 図13は、画像入力装置の概略ブロック図である。
符号の説明
1、101 画像入力装置
2、102 ベース
9、109 センサ本体
10、110 シャーシ
11、111 センサチップ
13、14、113、114 枢軸
15、115 配線シート
16 プッシュスイッチ
116 ドームスイッチ

Claims (10)

  1. ベースと、
    前記ベースの上において上下可動となって前記ベースに連結されたセンサ本体と、
    前記ベースの上面又は前記センサ本体の下面に設けられたスイッチと、
    前記ベースの上面及び前記センサ本体の下面の一方に設けられ、前記ベースの上面及び前記センサ本体の下面の他方に向けて突出している受け部と、
    を備えることを特徴とする画像入力装置。
  2. 前記ベースと前記センサ本体とを連結する支持部を備え、
    前記センサ本体は前記支持部を軸として上下に回動可能となっていることを特徴とする請求項1に記載の画像入力装置。
  3. 前記受け部は前記センサ本体の回動の半径方向について前記センサ本体の回動軸心と前記スイッチ又は前記スイッチの接地面との間に設けられていることを特徴とする請求項2に記載の画像入力装置。
  4. 前記ベースの上面と前記センサ本体の下面のうち前記スイッチが設けられていない面であって前記スイッチに対応する位置に形成された凸部を更に備えることを特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載の画像入力装置。
  5. 前記センサを駆動するための配線がパターニングされた配線シートを更に備え、
    前記配線シートは、前記ベースの上面及び前記センサ本体の下面の他方に設けられ、
    前記凸部は、前記配線シートにおいて前記配線が形成されていない部分に重なる位置に設けられていることを特徴とする請求項4に記載の画像入力装置。
  6. 前記センサを駆動するための配線がパターニングされた配線シートを更に備え、
    前記配線シートは、前記ベースの上面及び前記センサ本体の下面の他方に設けられ、
    前記受け部は、前記配線シートにおいて前記配線が形成されていない部分に重なる位置に設けられていることを特徴とする請求項1から5の何れか一項に記載の画像入力装置。
  7. 前記ベースと前記センサ本体とを連結する支持部を備え、
    前記受け部は、前記ベースの上面及び前記センサ本体の下面の前記一方における前記支持部と前記凸部との間に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の画像入力装置。
  8. 前記受け部は複数であり、
    前記ベースの上面と前記センサ本体の下面のうち前記スイッチが設けられていない面であって前記スイッチに対応する位置に形成された凸部を更に備え、
    前記凸部は、前記センサ本体の回動軸心方向について前記複数の受け部の間に設けられていることを特徴とする請求項3に記載の画像入力装置。
  9. 前記凸部は前記センサ本体のセンシング可能なセンシングエリアの外側に対応する位置に設けられていることを特徴とする請求項4に記載の画像入力装置。
  10. 前記受け部は前記センサ本体のセンシング可能なセンシングエリアの外側に対応する位置に設けられていることを特徴とする請求項1から9の何れか一項に記載の画像入力装置。
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