JP4055108B2 - 画像認証装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像認証装置に関し、特に、指紋等の被写体の2次元画像を読み取り、該2次元画像に基づいて、被写体の認証判断を行う画像認証装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、研究所等の施設や建物への不正な侵入や、パーソナルコンピュータ等の情報機器からの情報の盗難が増加する傾向にあり、予め設定された特定の人物に対してのみ、入場や使用を許可するセキュリティ機器の普及が求められている。また、今後急速な普及が予想される電子商取引等の分野においても、必須の技術として、人物を認証する技術の確立が求められている。
【0003】
従来、特定の人物を認証するための手段としては、例えば、指紋等の認証対象人物に固有の情報(画像情報等)を読み取り、該固有情報に基づいて、認証対象人物を識別して認証する人物認証装置(画像認証装置)が知られている。
ここで、従来、画像認証装置に適用されている指紋等の固有情報を読み取る技術としては、例えば、静電容量検出式や光学式等の画像読取手段が知られている。
【0004】
静電容量検出式の画像読取手段は、被写体が載置される検知面に誘電膜を介して複数の電極がマトリクス状に配列され、指を載置した状態で、指紋の凸部及び凹部と電極との間に生じる静電容量の変化(差異)を検出することにより、被写体の画像パターン(指紋)を読み取るものである。このような画像読取手段については、例えば、特開平4−231803号公報や特開2001−67460号公報等に詳しく記載されている。
【0005】
一方、光学式の画像読取手段は、検知面に保護膜を介してフォトセンサがマトリクス状に配列され、センサデバイスの背面側(指が載置される側の反対側)に配置されたバックライトからの所定の照射光に対する反射光に応じて蓄積される電荷量を検出することにより、指紋に対応した明暗情報を読み取るものである。なお、光学式の画像読取手段の構成例については、詳しく後述する。
また、指紋等の固有情報を認証する技術としては、例えば、読み取った固有情報(指紋)と予め登録された基準情報における特徴点を比較する等により、認証対象人物が施設への入場や情報機器の使用等を許可された人物であるか否かを認証する手法が知られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述したような従来の画像認証装置においては、読み取った固有情報に基づく認証処理の結果を認証対象人物に報知するために、表示装置や音響装置等を用いて視覚的、聴覚的に伝達する構成が採用されていることが一般的である。
しかしながら、このように、画像認証装置とは別個に表示装置や音響装置を備えた構成を適用した場合、装置規模の大型化や製品コストの上昇等を招き、例えば、ノートパソコンや携帯電話、携帯情報端末(PDA)等の携帯機器への画像認証装置(特に、指紋認証装置等)の適用が阻害されるという問題を有していた。
【0007】
そこで、本発明は、このような問題点に鑑み、装置規模の大型化や製品コストの上昇を抑制しつつ、認証処理の結果等の、画像認証装置の動作状態を認証対象人物に的確に報知、伝達することができる機能を備えた画像認証装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る画像認証装置は、所定の検知面上に載置された被写体の2次元画像を読み取る画像読取手段と、該2次元画像に基づいて、前記被写体の認証判断を行う画像識別手段と、を備えた画像認証装置において、
少なくとも2色以上の異なる色により発光して、前記検知面を照射する光源部を有し、
前記画像読取手段を構成するフォトセンサは、半導体層からなるチャネル領域を挟んで形成されたソース電極及びドレイン電極と、少なくとも前記チャネル領域の上方及び下方に各々絶縁膜を介して形成された第1のゲート電極及び第2のゲート電極と、を有し、
前記第1のゲート電極にリセットパルスを印加して前記フォトセンサを初期化し、前記ドレイン電極にプリチャージパルスを印加した後、前記第2のゲート電極に読み出しパルスを印加することにより、前記初期化終了から前記読み出しパルスの印加までの電荷蓄積期間に、前記被写体により反射された反射光の光量に応じて前記チャネル領域に蓄積された電荷に対応する電圧を出力電圧として出力し、
前記画像読取手段は、前記プリチャージパルスに係る信号電圧と前記出力電圧との差分を、前記信号成分として観測し、
前記画像識別手段における前記被写体の認証判断によって認証許可された場合と認証拒否された場合とに応じて、異なる色で発光することを特徴としている。
【0009】
すなわち、画像認証装置における様々な動作状態に応じて、被写体が載置された検知面が所定の色で発光するように構成されている。これにより、被写体を載置した認証対象人物は、該検知面の発光色により画像認証装置の動作状態を視覚を通じて認識することができるので、該動作状態を的確に報知、伝達することができるとともに、画像認証装置とは別個に表示装置等の構成を備える必要がなく、装置規模の大型化や製品コストの上昇を良好に抑制することができる。
【0010】
ここで、画像認証装置における動作状態とは、例えば、検知面上に載置された被写体の位置が正常であるか、被写体の2次元画像を読み取る画像読取動作中であるか、あるいは、読み取られた被写体の2次元画像の認証判断の結果等であって、これらの適否に応じて、検知面の発光色が異なるように制御される。
これにより、認証対象人物は、被写体の2次元画像を読み取る動作に先立って、被写体が検知面上の正常な位置に載置されているか否か、また、2次元画像の読取動作が実行されているか否か、あるいは、読み取られた2次元画像に基づいて、認証対象人物が認証されたか否か等について、該検知面の発光色によりその状態や結果を視覚を通じて的確に認識することができる。
【0011】
また、上記画像認証装置において、光源部は、2色以上の異なる色により発光可能な単一の発光デバイスにより構成されているものであってもよいし、発光する色毎に個別の発光デバイスにより構成されているものであってもよい。これによれば、前者においては、単一の発光デバイスにより異なる色で検知面を発光させることができるので、装置規模の大型化を一層抑制することができ、また、後者においては、複数の発光デバイスを各々単色で発光させることにより異なる色で検知面を発光させることができるので、発光デバイスの発光制御を簡易に行うことができる。
【0012】
ここで、光源部により発光される検知面の発光色として、例えば、赤色及び青色を設定することにより、上記画像認証装置における動作状態の適否に応じて、正常状態や正常動作の場合には青色の発光を行い、異常状態や異常動作の場合には赤色の発光を行うことができるので、認証対象人物は、該検知面の発光色により画像認証装置における動作状態を視覚を通じて直感的に認識することができる。
【0013】
なお、上記画像認証装置において、光源部を構成する発光デバイスとしては、例えば、発光ダイオード素子又はエレクトロルミネッセント素子、もしくは、発光ダイオード素子及びエレクトロルミネッセント素子の組み合わせを良好に適用することができる。これによれば、発光デバイスとして蛍光管等を適用した場合に比較して、周辺回路を含めた装置規模を大幅に小型軽量化することができるとともに、消費電力を低減することができ、携帯機器等への適用の際に要求される小型軽量、低消費電力の仕様に、より適合した画像認証装置を実現することができる。
【0014】
さらに、上記画像認証装置において、画像読取手段としては、被写体と、検知面側に2次元配列された電極との間に生じる静電容量の変化を検出することにより、被写体の2次元画像を読み取る静電容量検出式の画像読取方式を適用したものであってもよいし、検知面上に載置された被写体に照射された照射光に対する反射光の光量を、検知面側に2次元配列されたフォトセンサにより検出することにより、被写体の2次元画像を読み取る光学式の画像読取方式を適用したものであってもよい。
これによれば、画像認証装置(特に、指紋認証装置)として適用されている既存の画像読取手段や、将来実用化が検討されている画像読取手段に対して、本発明の構成を良好に適用することができる。
【0015】
ここで、上記光源部として、光学式の画像読取手段に具備されたバックライトを適用(併用)して、上記画像認証装置の動作状態に応じて、バックライトを構成する発光デバイスの発光色が異なるように発光させるものであってもよい。これにより、光学式の画像読取手段の構成を変更することなく、簡易な発光制御のみで、画像認証装置の動作状態に応じて、検知面を所定の色で発光させることができる。
【0016】
すなわち、上記フォトセンサは、所定のタイミングでトップゲート電極(第1のゲート電極)にリセットパルスを印加するとともに、ボトムゲート電極(第2のゲート電極)に読み出しパルス印加することにより、電荷蓄積期間にチャネル領域に蓄積された電荷に対応した電圧を出力する、いわゆる、ダブルゲート型フォトセンサにより構成されている。
【0017】
これにより、画像読取手段を構成するフォトセンサを薄型化、小型化して、読取画素を高密度化し、被写体の2次元画像を高精細な画像として読み取ることができるので、読み取られた2次元画像に基づく認証対象人物の認証判断の精度を一層向上することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明に係る画像認証装置の実施の形態について、詳しく説明する。
<第1の実施形態>
図1は、本発明に係る画像認証装置における第1の実施形態の全体構成を示すブロック図である。
【0019】
本実施形態に係る画像認証装置は、図1に示すように、大別して、所定の被写体SUBの2次元画像(認証対象人物の固有情報に相当する;例えば、指紋等)を読み取るセンサデバイス(画像読取手段)SENと、センサデバイスSENの背面側に配置された光源部LGTと、センサデバイスSENにおける画像読取動作、光源部LGTにおける発光状態、及び、後述する認証処理部ATSにおける読取画像の識別認証処理を制御する動作制御部CONと、センサデバイスSENにより読み取られた2次元画像に基づいて、被写体SUB(又は、その認証対象人物)を識別して認証する認証処理部(画像識別手段)ATSと、を備えた構成を有している。
【0020】
以下、各構成について、具体的に説明する。
センサデバイスSENは、一面側に設けられる検知面上に載置された指等の被写体SUBの2次元画像を読み取るものであって、例えば、上述したような静電容量検出式や光学式の画像読取手段を良好に適用することができる。ここで、センサデバイスSENは、後述するように、画像認証装置の動作状態を報知するために、センサデバイスSENの背面側(他面側)に配置される光源部LGTから放射される光により、センサデバイスSENの一面側に設けられた検知面の、少なくとも一部の領域又は全体領域が所定の発光色により発光するように、センサデバイスSENの各断面構造が透光性を有する材料により構成されていることが望ましい。なお、本発明に適用することができるセンサデバイスSENの具体的な構成等については、詳しく後述する。
【0021】
図2は、本実施形態に係る画像認証装置に適用される光源部の一構成例を示す概略構成図であり、図3は、本実施形態に係る画像認証装置に適用される光源部から放射される光のスペクトル特性を示すスペクトル分布図である。ここで、図3に示すスペクトル分布は、各色の光のスペクトル特性の概略を示すものであって実測値ではない。
光源部LGTは、図2(a)、(b)に示すように、概略、複数の発光ダイオード(LED;発光デバイス)からなる発光部1と、上述したセンサデバイスSEN上面の検知面Fdに対応して、平面的な広がりを有するように構成され、一側面側に上記発光部1が配置された導光板2と、を有して構成されている。
【0022】
発光部1は、各々人間が色覚的に容易に識別が可能(発光色の差異が視覚的に認識容易)な異なる色により発光可能な複数の発光ダイオード、例えば、赤色光を放射する発光ダイオード(赤色LED)LDr及び青色光を放射する発光ダイオード(青色LED)LDbが、導光板2の一側面に沿って配列された構成を有している。すなわち、各発光ダイオードLDr、LDbにおける発光色は、具体的には、図3に示すように、相互にピーク波長が重なり合わないスペクトル分布を示す異なる色の光(例えば、概ね600〜700nm及び概ね430〜480nmの各波長帯域にピークを有するスペクトル分布Sr、Sbを示す赤色光及び青色光)になるように設定されている。ここで、青色LEDとしては、例えば、窒化ガリウム系化合物半導体からなる周知の発光ダイオードを良好に適用することができる。なお、図示を省略したが、発光ダイオードLDr、LDbの背面側には、各発光ダイオードLDr、LDbから放射された光を導光板2の一側面方向に反射して入射させるためのリフレクタ(反射プレート)が設けられていてもよい。
【0023】
また、導光板2は、ガラスやアクリル等の透光性の合成樹脂により構成され、センサデバイスSENに対向する一端面側(図2(a)における正面側、図2(b)における上面側)の略全域には、導光板2から放出される光を均一に拡散して面発光させるための拡散板(プリズムシート)3が設けられているとともに、一端面に対向する他面側(図2(a)における背面側、図2(b)における下面側)の略全域には、導光板2内部で散乱、拡散する光を上記一端面側に反射させる反射板4が設けられている。
【0024】
このような光源部LGTにおいて、図2(b)に示すように、発光部1の各発光ダイオードLDr、LDbから放射された光(赤色光、青色光)は、導光板2の一側面側から個別に入射されて、一端面側からセンサデバイスSENに放射され、透光性の材料により構成されたセンサデバイスSENを透過して、センサデバイスSEN上面に形成された検知面Fdから出射される。
【0025】
認証処理部ATSは、センサデバイスSENにより読み取られた2次元画像と、認証許可される人物について、予め登録された被写体SUBの2次元画像とを比較することにより、当該被写体SUBを識別して認証対象人物を認証判断する処理を行う。そして、その認証判断の結果は、動作制御部CONに出力されて、上記光源部LGTにおける発光状態を設定する際の制御信号として用いられる。ここで、2次元画像の比較処理は、読み取られた2次元画像全体における画像パターンの比較のほか、該画像パターンに含まれる特徴点、例えば、指紋画像の比較処理にあっては、指紋の隆線の端点や分岐点等の位置や有無を比較することにより、2次元画像(指紋)の相違が判断される。
【0026】
次いで、本実施形態に係る画像認証装置における制御動作について、図面を参照して説明する。ここで、以下に示す一連の制御動作は、上記動作制御部CONにより実行される。
図4は、本実施形態に係る画像認証装置における制御動作の一例を示す光源部の発光状態図である。なお、ここでは、図示の都合上、発光色の違いを明確にするために、便宜的に異なるハッチングを用いて示す。
【0027】
上述したような構成を有する画像読取認証装置においては、大別して、被写体の2次元画像の読取、読取画像の識別認証処理、認証結果の報知の各制御動作が順次実行される。
まず、被写体の2次元画像の読取動作は、認証対象人物が、図4(a)に示すように、例えば、指等の被写体SUBをセンサデバイスSEN上面の検知面Fdに載置した状態で、上述したような静電容量検出式又は光学式の画像読取方法を適用して、検知面Fdに対応して2次元配列された検出電極あるいはフォトセンサにより指の画像パターン(指紋の凸部及び凹部)に対応した検出信号(静電容量の変化、又は、蓄積電荷量)を測定することにより実行される。ここで、光学式の2次元画像の読取動作に用いられる光源として、図4(b)に示すように、後述する認証結果の報知動作に用いられる光源、例えば、光源部LGTの所定の発光ダイオード(例えば、赤色LED;LDr)を用いて、指が載置された検知面Fdの一部あるいは全体を所定の色で発光(赤色発光)させるように設定制御してもよい。
【0028】
次いで、読取画像の識別認証処理は、上述した2次元画像の読取動作により読み取られた2次元画像データが認証処理部に取り込まれて、該2次元画像データと、認証処理部に予め登録された認証許可される人物についての被写体SUBの2次元画像データとを比較することにより、当該被写体SUBを識別して認証対象人物が認証許可された人物であるか否かを判断する。この判断結果は、動作制御部CONに出力される。なお、この動作中においては、少なくとも、2次元画像の読取動作が終了したことを認証対象人物に認識させるために、例えば、光源部LGTにおける発光ダイオード(例えば、青色LED;LDb)の発光動作を停止させて、検知面Fdを無発光の状態になるように設定制御してもよい。
【0029】
そして、認証結果の報知動作は、認証処理部ATSにおける上記認証判断の結果に基づいて、認証対象人物が認証許可された場合には、図4(c)に示すように、光源部LGTの所定の発光ダイオード(例えば、青色LED;LDb)を発光制御して、所定の色の光(青色光)を放射させて検知面Fdを該色により発光させることにより、認証対象人物に対して、認証許可されたこと(認証判断の結果)を報知する。
【0030】
一方、認証処理部において、認証対象人物が認証許可されなかった(認証拒否された)場合には、図4(b)に示したように、上記認証許可された場合とは異なる所定の発光ダイオード(例えば、赤色LED;LDr)を発光制御して、所定の色の光(赤色光)を放射させて検知面Fdを該色により発光させることにより、認証対象人物に対して、認証拒否されたこと(認証判断の結果)を報知する。
【0031】
このように、本実施形態に係る画像認証装置によれば、検知面の発光色により、少なくとも、認証判断の結果(画像認証装置の動作状態)を視覚的に報知、伝達することができるので、認証対象人物は、該動作状態を的確かつ迅速に認識することができる。特に、この場合、認証許可された場合には、一般的に、許可色や安全色、正常色として使用されている青色の光により検知面を発光させ、また、認証拒否された場合には、一般的に、拒否色や危険色、異常色として使用されている赤色の光により検知面を発光させて、認証判断の結果を認証対象人物に報知することができるので、認証対象人物は、検知面の発光色により直感的に認証判断の結果を認識することができる。また、上述したように、2次元画像の読取動作中に検知面を発光させる場合にあっては、上記青色発光のほかに、赤色LEDと青色LEDを同時に発光制御して、赤色光と青色光の合成光により検知面を発光させるようにしてもよいし、赤色又は青色以外の他の色の光(例えば、黄色光)を放射する発光ダイオードをさらに設けて、その単色光又は合成光により検知面を所望の色で発光させるようにしてもよい。
【0032】
なお、認証判断の結果を直感的に認識させることができる発光色としては、上述した赤色及び青色のほかに、緑色や黄色の光を適用することもできる。但し、緑色光及び黄色光のスペクトル分布は、上記図3のスペクトル分布図において示した、赤色光及び青色光のスペクトル分布Sr、Sbのピーク波長の間にあるうえ、図示を省略した周知の色度座標図においても、黄色光と緑色光又は赤色光の座標領域が近接しているため、黄色光と緑色光又は赤色光間の色の変化を認識しづらい場合がある。したがって、例えば、青色光と黄色光、あるいは、緑色光と赤色光、もしくは、赤色光、青色光、緑色光の合成色である白色光と赤色光、青色光又は緑色光との組み合わせのように、相互にスペクトル分布のピーク波長や色度座標が近似せず、色覚的に容易に識別が可能な発光色の組み合わせを適用することにより、画像認証装置の動作状態を視覚を通じて良好に報知、伝達することができる。
【0033】
また、このような画像認証装置によれば、センサデバイスの背面側に配置された光源部から異なる色の光を放射して検知面を所望の色に発光させることにより、画像認証装置に必須の構成である検知面(センサデバイス)を用いて、様々な動作状態を報知、伝達することができるので、画像認証装置とは別個に表示装置等の構成を備える必要がなく、装置規模の大型化や製品コストの上昇を良好に抑制することができる。さらに、この場合、光源部を構成する発光デバイスとして発光ダイオードを適用することにより、蛍光管等を適用した構成に比較して、周辺回路を含めた装置規模を大幅に小型化することができるとともに、高輝度かつ省電力特性に優れた光源部を実現することができるので、本発明に係る画像認証装置(特に、指紋認証装置)を、ノートパソコンや携帯電話等の携帯機器に良好に搭載することができる。
【0034】
次に、本実施形態に係る画像認証装置に適用される光源部の他の構成例について、図面を参照して説明する。
図5は、本実施形態に係る画像認証装置に適用される光源部の他の構成例を示す概略構成図であり、図6は、本実施形態に係る画像認証装置に適用される光源部のさらに他の構成例を示す概略構成図である。
【0035】
上述した実施形態においては、光源部LGTとして、図2に示したように、異なる色で発光する複数の単色(赤色、青色)発光ダイオードLDr、LDbを備えた構成を示したが、本発明はこれに限定されるものではない。
すなわち、本実施形態に適用される光源部LGTの他の構成としては、図5(a)、(b)に示すように、2色以上の異なる色により発光可能な単一の発光デバイス、例えば、図5(c)に示すように、印加電流等を制御することにより、放射される光のスペクトル分布Sxにおけるピーク波長が変化する単一の発光ダイオードLDxのみを発光部1に備えた構成を有し、上述したような画像認証装置の動作状態に応じて、発光ダイオードLDxから放射される光の色を変化させるように発光状態を制御する。なお、図5(a)、(b)においては、図示の都合上、発光色の違いを明確にするために、便宜的に異なるハッチングを用いて示した。
【0036】
これにより、単一の発光デバイス(発光ダイオードLDx)のみで任意の異なる色の光(例えば、スペクトル分布Sr、Sbを有する赤色光、青色光)を放射して検知面Fdを所望の色により発光させることができるので、発光部1(光源部LGT)を含む画像認証装置全体の大型化や電力消費量を一層抑制することができ、携帯機器等への適用をより促進することができる。
【0037】
また、本実施形態に適用される光源部LGTのさらに他の構成としては、例えば、図6(a)、(b)に示すように、各々異なる色(例えば、図3に示したスペクトル分布図において、スペクトル分布Sr、Sbを有する赤色光、青色光)により発光可能な複数のストライプ状の有機又は無機エレクトロルミネッセント素子(以下、「EL素子」と略記する。;例えば、赤色EL素子と青色EL素子)ELr、ELbを、センサデバイスSENの検知面Fdに対応して、平面的な広がりを有するように配列した構成を有し、上述した画像認証装置の動作状態に応じて、各色のEL素子ELr、ELbの駆動状態を制御して、発光色を変化させる。なお、図6(a)においては、図示の都合上、赤色のEL素子ELrのみをハッチングを用いて示した。
【0038】
ここで、EL素子ELr、ELbは、図6(b)に示すように、概略、透明基板(EL基板)31上に、各々ストライプ状に形成されたITO等の透明電極からなるアノード電極32と、所定の発光色の発光材料を含むEL層33r、33bが順次積層され、さらに、アノード電極32及びEL層33r、33bを覆うように、カソード電極層34が全面に積層形成された構成を有している。
【0039】
そして、これらのEL素子ELr、ELbは、上述した実施形態と同様に、図3に示したスペクトル分布Sr、Sbを示す赤色光及び青色光を発光可能とするために、上記EL層33r、33bの化合物組成が適宜設定される。具体的には、有機EL素子を適用した場合にあっては、赤色光及び青色光を発光するための発光材料としては、共役二重結合を有するポリマ系で、例えば、ポリフェニレンビニレン誘導体、ポリフルオレン誘導体を良好に適用することができる。
これにより、薄型かつ高輝度であって、高い省電力特性を有するEL素子を発光デバイスとして適用して、異なる色の光を放射して検知面を所望の色により発光させることができるので、発光部1(光源部LGT)を含む画像認証装置全体の大型化や電力消費量をさらに抑制することができ、携帯機器等への適用をより促進することができる。
【0040】
なお、本実施形態に適用される光源部は、上述したような発光ダイオードあるいはEL素子のいずれか一方のみを適用して構成するもののほか、図2又は図5に示した発光ダイオードを適用した構成(この場合、導光板の他面側に設けられる反射板を除去した構成を適用する)の背面側に、図6に示したEL素子を適用した構成を配置して、発光ダイオードからの発光色とEL素子からの発光色を単独で、あるいは、合成してセンサデバイスに放射して検知面を所望の発光色により発光させるようにしてもよい。
【0041】
<第2の実施形態>
次に、本発明に係る画像認証装置の第2の実施形態について、図面を参照して説明する。
図7は、本発明に係る画像認証装置における第2の実施形態の全体構成を示すブロック図であり、図8は、本実施形態に係る画像認証装置の構成例を示す概略構成図である。ここで、上述した実施形態と同等の構成については、同一の符号を付してその説明を簡略化又は省略する。
【0042】
本実施形態に係る画像認証装置は、図7に示すように、上述した実施形態と同等の構成(センサデバイスSEN、光源部LGT、動作制御部CON、認証処理部ATS)に加え、センサデバイスSENの検知面Fd上に載置された被写体SUBの位置を検出する複数の位置検出センサ(位置検出手段)LSNが設けられた構成を有している。ここで、センサデバイスSEN、認証処理部ATSは、上述した実施形態と同等の構成及び機能を有しているので、その説明を省略する。
【0043】
本実施形態に適用される光源部LGTは、図8(a)、(b)に示すように、各々異なる色、例えば、赤色光、青色光、黄色光を発光可能な複数の発光ダイオードLDr、LDb、LDyからなる発光部1を備えた構成を有している。
また、複数の位置検出センサLSNは、図8(a)に示すように、センサデバイスSEN上面の検知面Fd側にあって、被写体SUBの2次元画像の読取エリアARの周辺領域に配置されている。ここで、位置検出センサLSNは、具体的には、読取エリアAR(検知面Fd)の略全域にわたって被写体(指)SUBが均等に載置された状態(正常な載置状態)を検出可能なように、例えば、読取エリアARの3辺方向の任意の位置に3箇所配置される。
【0044】
すなわち、被写体が検知可能な正常な載置状態にある場合には、全ての位置検出センサLSNから検出信号が出力され、被写体が読取エリアの全域にわたって均等に載置されていない不正常な状態では、複数の位置検出センサLSNのうちのいずれかから検出信号が出力されない。これにより、動作制御部CONにおいて、複数の位置検出センサLSNからの検出信号の出力状態を監視することにより、読取エリアAR(検知面Fd)上の正常な位置に被写体SUBが載置されているか否かを判断することができる。
【0045】
なお、読取エリアARの略全域にわたって被写体SUBが均等に載置された状態(正常な載置状態)とは、認証処理部ATSにおいて実行される読取画像の識別認証処理において、予め登録された2次元画像との比較を良好に行うことができるように、2次元画像に含まれる所定の特徴点部分を良好に読み取れる位置に被写体SUBが載置された状態をいう。
【0046】
また、動作制御部CONは、上述した実施形態に示したような各種制御動作(センサデバイスSENにおける画像読取動作、光源部LGTにおける発光状態、及び、後述する認証処理部ATSにおける画像識別動作)に加え、上記位置検出センサLSNから出力される検出信号に基づいて、被写体SUBの検知面Fd(読取エリアAR)上への載置状態を判別して、該判別結果に基づいて、光源部LGTにおける発光状態を制御する被写体位置検出動作を実行する。
【0047】
以下に、本実施形態に係る画像認証装置(動作制御部)における制御動作について、図面を参照して説明する。ここで、上述した実施形態と同等の制御動作については、その説明を簡略化又は省略する。
図9は、本実施形態に係る画像認証装置における制御動作の一例を示す光源部の発光状態図である。なお、ここでは、図示の都合上、発光色の違いを明確にするために、便宜的に異なるハッチングを用いて示す。
【0048】
上述したような構成を有する画像読取認証装置においては、大別して、被写体の載置位置検出、載置状態の報知、被写体の2次元画像の読取、読取画像の識別認証処理、認証結果の報知の各制御動作が順次実行される。
まず、被写体の載置位置検出動作は、認証対象人物が、図9(a)に示すように、例えば、指等の被写体SUBをセンサデバイスSEN上面の検知面Fdに載置した状態で、上述した読取エリアARの周辺領域に配置された複数の位置検出センサLSNから出力される検出信号に基づいて、被写体SUBが正常な載置状態にあるか否かを判断する。
【0049】
そして、載置状態の報知動作は、上記被写体の載置位置検出結果に基づいて、被写体SUBが正常な載置状態にあると判断され場合には、図9(b)に示すように、例えば、光源部LGTの青色発光ダイオード(青色LED)LDbを発光制御して、青色の光を放射させて検知面Fd(読取エリアAR)を青色発光させることにより、認証対象人物に対して、被写体SUBの載置状態(載置位置)が正常であることを報知する。
【0050】
一方、被写体SUBが正常な載置状態にないと判断された場合には、図9(c)に示すように、例えば、光源部LGTの赤色発光ダイオード(赤色LED)LDrを発光制御して、赤色の光を放射させて検知面Fd(読取エリアAR)を赤色発光させることにより、認証対象人物に対して、被写体SUBの載置状態(載置位置)が正常でないことを報知して、正常な載置状態への修正を促す。この載置状態の報知動作は、被写体SUBが検知面Fd(読取エリアAR)に対して正常な載置状態になるまで繰り返し実行される。
【0051】
次いで、上述した被写体の載置位置検出動作において、被写体SUBが正常な載置状態にあると判断された場合にのみ、2次元画像の読取動作が実行され、静電容量検出式又は光学式の画像読取方法を適用して、被写体SUBの2次元画像が読み取られる。ここで、光学式の2次元画像の読取動作に用いられる光源として、図9(c)に示すように、載置状態の報知動作に用いられる光源、例えば、光源部LGTの所定の発光ダイオード(例えば、赤色LED;LDr)を用いて、指が載置された検知面Fdの一部あるいは全体を所定の色で発光(赤色発光)させるように設定制御してもよい。
【0052】
以後、上述した実施形態と同様に、読取画像の識別認証処理を実行して、2次元画像の読取動作により読み取られた2次元画像に基づいて、被写体SUBを識別して認証対象人物が認証許可された人物であるか否かを判断する。
そして、この識別認証処理の結果に基づいて、認証結果の報知動作が実行され、認証対象人物が認証許可された場合には、図9(b)に示した場合と同様に、検知面Fdを青色発光させることにより、認証対象人物に対して、認証許可されたこと(認証判断の結果)を報知し、認証処理部ATSに取り込まれた2次元画像データが認証処理部ATSに予め登録された認証許可される人物についての被写体SUBの2次元画像データと一致しない等により、認証対象人物が認証許可されなかった(認証拒否された)場合には、図9(c)に示した場合と同様に、検知面Fdを赤色発光させることにより、あるいは、図9(d)に示すように、例えば、光源部LGTの黄色発光ダイオード(黄色LED)LDyを発光制御して、黄色の光を放射させて検知面Fdを黄色発光させることにより、
認証対象人物に対して、認証拒否されたこと(認証判断の結果)を報知する。
【0053】
このように、本実施形態に係る画像認証装置によれば、上述した実施形態における作用効果に加え、検知面の発光色により、検知面への被写体の載置状態をも視覚的に報知、伝達することができるので、認証対象人物は、該載置状態(動作状態)を的確かつ迅速に認識することができ、被写体の載置状態(載置位置)が正常でない場合には、速やかに正常な載置状態になるように被写体の載置位置を適切に修正することができる。したがって、読取画像の識別認証処理が正常に実行されるようになり、認証許可された人物であるにもかかわらず、被写体の載置状態が不良であるために認証が拒否されるという誤動作の発生を抑制して、より認証精度の高い画像認証装置を提供することができる。
【0054】
【実施例】
次に、本発明に係る画像認証装置に適用可能なセンサデバイス(画像読取手段)の構成例について説明する。
本発明に係る画像認証装置に適用可能なセンサデバイスとしては、光学式の画像読取手段であるCCD(Charge Coupled Device)等の固体撮像デバイスを用いることができる。
【0055】
CCDは、周知の通り、フォトダイオードや薄膜トランジスタ(TFT:Thin Film Transistor)等のフォトセンサをマトリクス状に配列した構成を有し、各フォトセンサの受光部に照射された光量に対応して発生する電子−正孔対の量(電荷量)を、水平走査回路及び垂直走査回路により検出し、照射光の輝度を検知するものである。
ところで、このようなCCDを用いたセンサデバイス(フォトセンサシステム)においては、走査された各フォトセンサを選択状態にするための選択トランジスタを個別に設ける必要があるため、検出画素数が増大するにしたがってシステム自体が大型化するという問題を有している。
【0056】
そこで、近年、このような問題を解決するための構成として、フォトセンサ自体にフォトセンス機能と選択トランジスタ機能とを持たせた、いわゆる、ダブルゲート構造を有する薄膜トランジスタ(以下、「ダブルゲート型トランジスタ」という)が開発され、システムの小型化、及び、画素の高密度化を図る試みがなされている。そして、このようなダブルゲート型トランジスタを適用したフォトセンサシステムは、上述した本発明に係る画像認証装置に対しても、良好に適用することができる。
【0057】
ここで、本発明に係る画像認証装置に適用されるダブルゲート型トランジスタによるフォトセンサ(以下、「ダブルゲート型フォトセンサ」と記す)について、図面を参照して説明する。
<ダブルゲート型フォトセンサ>
図10は、ダブルゲート型フォトセンサの概略構成を示す断面構造図である。
【0058】
図10(a)に示すように、ダブルゲート型フォトセンサ10は、励起光(ここでは、可視光)が入射されると電子−正孔対が生成されるアモルファスシリコン等の半導体層(チャネル層)11と、半導体層11の両端にそれぞれ設けられたnシリコンからなる不純物層17、18と、不純物層17、18上に形成されたクロム、クロム合金、アルミ、アルミ合金等から選択され、可視光に対して不透明のドレイン電極12及びソース電極13と、半導体層11の上方(図面上方)にブロック絶縁膜14及び上部(トップ)ゲート絶縁膜15を介して形成されたITO等の透明電極層からなり、可視光に対して透過性を示すトップゲート電極(第1のゲート電極)21と、半導体層11の下方(図面下方)に下部(ボトム)ゲート絶縁膜16を介して形成されたクロム、クロム合金、アルミ、アルミ合金等から選択され、可視光に対して不透明なボトムゲート電極(第2のゲート電極)22と、を有して構成されている。そして、このような構成を有するダブルゲート型フォトセンサ10は、ガラス基板等の透明な絶縁性基板19上に形成されている。
【0059】
ここで、図10(a)において、トップゲート絶縁膜15、ブロック絶縁膜14、ボトムゲート絶縁膜16、及び、トップゲート電極21上に設けられる保護絶縁膜20は、半導体層11を励起する可視光に対して高い透過率を有する材質、例えば、窒化シリコンや酸化シリコン、ITO等により構成されることにより、図面上方から入射する光のみを検知する構造を有している。
【0060】
なお、このようなダブルゲート型フォトセンサ10は、一般に、図10(b)に示すような等価回路により表される。ここで、TGはトップゲート電極21と電気的に接続されたトップゲート端子、BGはボトムゲート電極22と電気的に接続されたボトムゲート端子、Sはソース電極13と電気的に接続されたソース端子、Dはドレイン電極12と電気的に接続されたドレイン端子である。
【0061】
次いで、上述したダブルゲート型フォトセンサの駆動制御方法について、図面を参照して説明する。
図11は、ダブルゲート型フォトセンサの基本的な駆動制御方法の一例を示すタイミングチャートであり、図12は、ダブルゲート型フォトセンサの動作概念図であり、図13は、ダブルゲート型フォトセンサの出力電圧の光応答特性を示す図である。ここでは、上述したダブルゲート型フォトセンサの構成(図1)を適宜参照しながら説明する。
【0062】
まず、リセット動作(初期化動作)においては、図11、図12(a)に示すように、ダブルゲート型フォトセンサ10のトップゲート端子TGにパルス電圧(以下、「リセットパルス」と記す;例えば、Vtg=+15Vのハイレベル)φTiを印加して、半導体層11、及び、ブロック絶縁膜14における半導体層11との界面近傍に蓄積されているキャリヤ(ここでは、正孔)を放出する(リセット期間Trst)。
【0063】
次いで、光蓄積動作(電荷蓄積動作)においては、図11、図12(b)に示すように、トップゲート端子TGにローレベル(例えば、Vtg=−15V)のバイアス電圧φTiを印加することにより、リセット動作を終了し、キャリヤ蓄積動作による光蓄積期間Taがスタートする。光蓄積期間Taにおいては、トップゲート電極21側から入射した光量に応じて半導体層11の入射有効領域、すなわち、キャリヤ発生領域で電子−正孔対が生成され、半導体層11、及び、ブロック絶縁膜14における半導体層11との界面近傍、すなわち、チャネル領域周辺に正孔が蓄積される。
【0064】
そして、プリチャージ動作においては、図11、図12(c)に示すように、光蓄積期間Taに並行して、プリチャージ信号φpgに基づいてドレイン端子Dに所定の電圧(プリチャージ電圧)Vpgを印加し、ドレイン電極12に電荷を保持させる(プリチャージ期間Tprch)。
次いで、読み出し動作においては、図11、図12(d)に示すように、プリチャージ期間Tprchを経過した後、ボトムゲート端子BGにハイレベル(例えば、Vbg=+10V)のバイアス電圧(読み出し選択信号;以下、「読み出しパルス」と記す)φBiを印加すること(選択状態)により、ダブルゲート型フォトセンサ10をON状態にする(読み出し期間Tread)。
【0065】
ここで、読み出し期間Treadにおいては、チャネル領域に蓄積されたキャリヤ(正孔)が逆極性のトップゲート端子TGに印加されたVtg(−15V)を緩和する方向に働くため、ボトムゲート端子BGのVbg(+15V)によりnチャネルが形成され、ドレイン電流に応じてドレイン端子Dの電圧(ドレイン電圧)VDは、図13(a)に示すように、プリチャージ電圧Vpgから時間の経過とともに徐々に低下する傾向を示す。
【0066】
すなわち、光蓄積期間Taにおける光蓄積状態が明状態の場合には、図12(d)に示すように、チャネル領域に入射光量に応じたキャリヤ(正孔)が捕獲されているため、トップゲート端子TGの負バイアスを打ち消すように作用し、この打ち消された分だけボトムゲート端子BGの正バイアスによって、ダブルゲート型フォトセンサ10はON状態となる。そして、この入射光量に応じたON抵抗に従って、図13(a)に示すように、ドレイン電圧VDは、低下することになる。
【0067】
一方、光蓄積状態が暗状態で、チャネル領域にキャリヤ(正孔)が蓄積されていない場合には、図12(e)に示すように、トップゲート端子TGに負バイアスをかけることによって、ボトムゲート端子BGの正バイアスが打ち消され、ダブルゲート型フォトセンサ10はOFF状態となり、図13(a)に示すように、ドレイン電圧VDが、ほぼそのまま保持されることになる。
【0068】
したがって、図13(a)に示したように、ドレイン電圧VDの変化傾向は、トップゲート端子TGへのリセットパルスφTiの印加によるリセット動作の終了時点から、ボトムゲート端子BGに読み出しパルスφBiが印加されるまでの時間(光蓄積期間Ta)に受光した光量に深く関連し、蓄積されたキャリヤが多い場合(明状態)には急峻に低下する傾向を示し、また、蓄積されたキャリヤが少ない場合(暗状態)には緩やかに低下する傾向を示す。そのため、読み出し期間Treadがスタートして、所定の時間経過後のドレイン電圧VD(=Vrd)を検出することにより、あるいは、所定のしきい値電圧を基準にして、その電圧に至るまでの時間を検出することにより、ダブルゲート型フォトセンサ10に入射した光(照射光)の光量が換算される。
【0069】
上述した一連の画像読取動作を1サイクルとして、i+1番目の行のダブルゲート型フォトセンサ10にも同等の処理手順を繰り返すことにより、ダブルゲート型フォトセンサを2次元のセンサシステムとして動作させることができる。
なお、図11に示したタイミングチャートにおいて、プリチャージ期間Tprchの経過後、図12(f)、(g)に示すように、ボトムゲート端子BGにローレベル(例えば、Vbg=0V)を印加した状態(非選択状態)を継続すると、ダブルゲート型フォトセンサ10はOFF状態を持続し、図13(b)に示すように、ドレイン電圧VDは、プリチャージ電圧Vpgに近似する電圧を保持する。このように、ボトムゲート端子BGへの電圧の印加状態により、ダブルゲート型フォトセンサ10の読み出し状態を選択、非選択状態に切り替える選択機能が実現される。
【0070】
<フォトセンサシステム>
次いで、上述したダブルゲート型フォトセンサを所定の形式で配列して構成されるフォトセンサアレイを備えたフォトセンサシステムについて、図面を参照して説明する。ここでは、複数のダブルゲート型フォトセンサを2次元配列して構成されるフォトセンサアレイを示して説明するが、複数のダブルゲート型フォトセンサをX方向に1次元配列してラインセンサアレイを構成し、該ラインセンサアレイをX方向に直交するY方向に移動させて2次元領域を走査(スキャン)するものであってもよいことは言うまでもない。
【0071】
図14は、ダブルゲート型フォトセンサを2次元配列して構成されるフォトセンサアレイを備えたフォトセンサシステムの概略構成図である。
図14に示すように、フォトセンサシステムは、大別して、多数のダブルゲート型フォトセンサ10を、例えば、n行×m列(n、mは任意の自然数)のマトリクス状に配列したフォトセンサアレイ100と、各ダブルゲート型フォトセンサ10のトップゲート端子TG(トップゲート電極21)及びボトムゲート端子BG(ボトムゲート電極22)を各々行方向に接続して伸延するトップゲートライン101及びボトムゲートライン102と、各ダブルゲート型フォトセンサ10のドレイン端子D(ドレイン電極12)を列方向に接続したドレインライン(データライン)103と、ソース端子S(ソース電極13)を列方向に接続するとともに、接地電位に接続されたソースライン(コモンライン)104と、トップゲートライン101に接続されたトップゲートドライバ110と、ボトムゲートライン102に接続されたボトムゲートドライバ120と、ドレインライン103に接続されたコラムスイッチ131、プリチャージスイッチ132、アンプ133からなるドレインドライバ130と、を有して構成されている。
【0072】
ここで、トップゲートライン101は、図10に示したトップゲート電極21とともに、ITO等の透明電極層で一体的に形成され、ボトムゲートライン102、ドレインライン103並びにソースライン104は、それぞれボトムゲート電極22、ドレイン電極12、ソース電極13と同一の励起光に不透明な材料で一体的に形成されている。また、ソースライン104には、後述するプリチャージ電圧Vpgに応じて設定される定電圧Vssが印加されるが、接地電位(GND)であってもよい。
【0073】
なお、図14において、φtgは、リセット電圧及び光キャリア蓄積電圧のいずれかとして選択的に出力される信号φT1、φT2、…φTi、…φTnを生成するための制御信号であり、φbgは、読み出し電圧及び非読み出し電圧のいずれかとして選択的に出力される信号φB1、φB2、…φBi、…φBnを生成するための制御信号、φpgは、プリチャージ電圧Vpgを印加するタイミングを制御するプリチャージ信号である。
【0074】
このような構成において、トップゲートドライバ110からトップゲートライン101を介して、トップゲート端子TGに信号φTi(iは任意の自然数;i=1、2、・・・n)を印加することにより、フォトセンス機能が実現され、ボトムゲートドライバ120からボトムゲートライン102を介して、ボトムゲート端子BGに信号φBiを印加し、ドレインライン103を介して検出信号をドレインドライバ130に取り込んで、シリアルデータ又はパラレルデータの出力電圧Voutとして出力することにより、選択読み出し機能が実現される。
【0075】
図15は、上述したようなフォトセンサシステムを適用したセンサデバイス(画像読取手段)の要部断面図である。なお、ここでは、被写体として指の画像パターン(指紋)を読み取る場合の動作について説明する。また、図示の都合上、フォトセンサシステムの断面部分を表すハッチングを省略する。
図15に示すように、指紋等の画像パターンを読み取るセンサデバイスSENにおいては、ダブルゲート型フォトセンサ10が形成されたガラス基板等の絶縁性基板19下方側に設けられたバックライト(面光源)BLから照射光Laを入射させ、この照射光Laがダブルゲート型フォトセンサ10(詳しくは、ボトムゲート電極22、ドレイン電極12、ソース電極13)の形成領域を除く、透明な絶縁性基板19と絶縁膜15、16、20を透過して、保護絶縁膜20上面の検知面(指紋検出面)Fdに載置された被写体(指)SUBに照射される。
【0076】
ここで、センサデバイスSENによる指紋の読取動作時においては、被写体SUBである指の皮膚表層FPsの半透明層が、センサデバイスSEN最上面の検知面Fd(保護絶縁膜20)に接触することにより、保護絶縁膜20と皮膚表層FPsとの間の界面に屈折率の低い空気層がなくなる。なお、一般に、皮膚表層FPsの厚さは650nmより厚いことが知られているので、指紋FPの凸部FPaにおいて内部に入射された光Laは、皮膚表層FPs内を散乱、反射しながら伝搬する。
【0077】
そして、伝搬された光Lbの一部は、透明な絶縁膜20、15、14及び透明なトップゲート電極21を透過してダブルゲート型フォトセンサ10の半導体層11に励起光として入射される。このように、被写体(指)SUBの凸部FPaに対応する位置に配置されたダブルゲート型フォトセンサ10の半導体層11に光が入射されて生成されるキャリヤ(正孔)が蓄積されることにより、上述した一連の駆動制御方法にしたがって、被写体(指)SUBの画像パターン(指紋FP)を明暗情報として読み取ることができる。
【0078】
また、指紋FPの凹部FPbにおいては、バックライトBLから照射された光Laは、検知面Fdと空気層との間の界面を通過し、空気層の先の被写体(指)SUBに到達して皮膚表層FPs内で散乱するが、皮膚表層FPsは空気より屈折率が高いため、ある角度で界面に入射された皮膚表層FPs内の光Lcは空気層に抜けにくく、凹部FPbに対応する位置に配置されたダブルゲート型フォトセンサ10の半導体層11への入射が抑制される。
【0079】
そして、このような光学式の画像読取手段であるフォトセンサシステムを画像読取手段として、本発明に係る画像認証装置に適用する場合にあっては、フォトセンサシステムにおける画像読取動作に必須の構成であるバックライトBLを、本発明に係る上述した光源部LGTとして兼用することができる。
すなわち、上述したフォトセンサシステムの読取動作において、被写体SUBにより反射してダブルゲート型フォトセンサ10の半導体層11に入射する反射光は、被写体の2次元画像の画像パターンに対応した電荷を良好に蓄積することができる程度の励起エネルギーを有していればよいので、バックライトBLから被写体SUBに照射される光は、様々な発光色を有しているものであってもよい。
【0080】
具体的には、上述したフォトセンサシステムにおいて、ダブルゲート型フォトセンサ10の半導体層11がアモルファスシリコンで構成されている場合、励起感度発光帯域は主に可視光帯域であるので、画像読取動作の際に、バックライトBL(すなわち、光源部LGT)から被写体SUBに照射される照射光として、白色以外の単色可視光を採用している場合、所定の可視光色を発光する発光ダイオードの発光色(例えば、赤色発光ダイオードLDrの赤色光)を適用し、また、白色光を採用している場合、当該白色光を複数の異なる色の光を発光する発光ダイオードの合成色の組み合わせ(例えば、赤色発光ダイオードLDrの赤色光と緑色発光ダイオードLDgの緑色光と青色発光ダイオードLDbの青色光の合成、又は、黄色光発光ダイオードLDyの黄色光と青色発光ダイオードLDbの青色光の合成)により実現することにより、上述した被写体の載置状態の報知や、識別認証結果の報知動作等の際に、上記各発光色に対応した発光デバイスのいずれかを発光制御することにより、画像認証装置の動作状態に応じて任意の色の光(赤色光、緑色光、青色光、黄色光のいずれか、あるいは、これらの任意の組み合わせによる合成光)を放射させて、検知面Fdを所定の発光色で発光させることができる。また、バックライトBL(光源部LGT)の構成としては、上述したように、印加電流に応じて発光色を変更制御することができる発光デバイスを適用することもできる。
【0081】
したがって、本発明に係る画像認証装置において、被写体の載置状態の報知や、識別認証結果の報知動作等の際に、異なる色の光を発光する光源部と、フォトセンサシステムにおいて、被写体の2次元画像の読取動作の際に、所定の色の照射光を放射するバックライトと、を共有化(兼用)して、動作制御部により発光デバイスの発光状態を制御することにより、上述した各実施形態に示したような各制御動作における検知面の発光色を制御して、画像認証装置の動作状態を視覚を通じて直感的に認識させることができるとともに、本来フォトセンサシステムに必須の構成(バックライトBL)をそのまま本発明に係る光源部LGTに適用することができるので、新たに光源部に関連する構成を設ける必要がなく、装置規模の小型化や製品コストの大幅な削減を図ることができる。
【0082】
なお、本実施例においては、本発明に係る画像認証装置に適用可能なセンサデバイスとして、ダブルゲート型フォトセンサを適用した場合について示したが、本発明は、このダブルゲート型フォトセンサに限定されるものではなく、フォトダイオードやTFT等、他の構成のフォトセンサを用いたフォトセンサシステムであっても良好に適用できることは言うまでもない。
【0083】
次に、本発明に係る画像認証装置に適用可能なセンサデバイス(画像読取手段)の他の構成例について、図面を参照して説明する。
本発明に係る画像認証装置に適用可能なセンサデバイスとしては、上述した光学式の画像読取手段のほかに、静電容量検出方式の画像読取手段を適用することもできる。ここで、静電容量検出方式の画像読取手段としては、例えば、シリコン基板上に検出電極等を配置した、いわゆる、シリコンチップセンサの構造を良好に適用することができる。
【0084】
図16は、静電容量検出式のセンサデバイス(シリコンチップセンサ)を示す概略構成図であり、図17は、シリコンチップセンサにおける被写体の2次元画像の読取動作の原理を示す概念図である。なお、図17においては、図示の都合上、シリコンチップセンサの断面部分を表すハッチングを省略する。
図16(a)、(b)に示すように、シリコンチップセンサの構造は、概略、シリコン基板41上に、シリコン酸化膜等からなる透明絶縁膜42を介して、検知面Fdの読取エリアARとなる領域に2次元配列された、ITO等の透明電極材料からなる複数の透明検出電極43と、各透明検出電極43毎に接続されたトランジスタ等のスイッチング素子(図示を省略)と、複数の透明検出電極43及びスイッチング素子を被覆するように、少なくとも検知エリアARの全域に形成された透明誘電体層44と、を有して構成されている。ここで、誘電体層44の上面が、本発明に係る画像認識装置における検知面Fdを構成する。
【0085】
このような構成を有するシリコンチップセンサにおいて、図17に示すように、指等の被写体SUBを透明誘電体層44上面の検知面Fdに載置すると、透明誘電体層44を介して対峙された被写体SUBと各透明検出電極43との間にコンデンサCsが形成される。ここで、各コンデンサCsにおける静電容量は、指紋FPの凸部FPaにおいては、被写体(指)SUBと透明検出電極43との間に透明誘電体層44のみが介在することになるので大きくなり、また、指紋FPの凹部FPbにおいては、被写体(指)SUBと透明検出電極43との間に透明誘電体層44に加え、空気層が介在することになるので小さくなる。
したがって、このような各透明検出電極43において、各コンデンサCsの静電容量の差異(変化)を検出することにより、被写体(指)SUBの画像パターン(指紋FP)が読み取られる。
【0086】
そして、このような静電容量検出式の画像読取手段であるシリコンチップセンサを本発明に係る画像認証装置に適用する場合にあっては、上述した各実施形態と同様に、センサデバイスSEN(シリコンチップセンサ)の側面側に光源部LGTの発光部1(図示を省略)を備え、上記透明絶縁膜42、透明検出電極43及び透明誘電体層44が導光板2を兼ねた構造を有している。このように、画像認証装置の動作状態(被写体の載置状態や読取画像の識別認証処理の結果)に応じて、該光源部LGTから放射される光により、センサデバイスSEN上面の検知面Fdを所定の発光色により発光させるために、シリコンチップセンサの各断面構造を透光性を有する材料により構成する。
【0087】
また、上述したシリコンチップセンサを構成するシリコン基板41に替えて、例えば、ガラス等の透明絶縁性基板を適用する場合にあっては、センサデバイスSENの背面側に、上述した各実施形態と同様に、発光部1及び導光板2を備えた光源部LGTを配置することにより、静電容量検出式のセンサデバイス(画像読取手段)を本発明に係る画像認証装置に良好に適用することができる。
【0088】
なお、上述した各実施例においては、本発明に係る画像認証装置に適用可能なセンサデバイスの構成例として、静電容量検出式及び光学式の画像読取手段を示したが、本発明はこれらの方式に限定されるものではなく、要するに、被写体の2次元画像に対応して設けられた検出素子から出力される出力信号に基づいて、少なくとも、被写体の2次元画像に含まれる特徴部を読み取ることができるものであれば、他の構成を有するセンサデバイスであってもよい。
そして、本発明に係る画像認証装置は、携帯電話、携帯情報端末等の携帯機器や、パソコン、サーバ装置等のコンピュータに接続又は直接搭載して、アプリケーションソフトウェアの使用許可用や、個人情報にアクセスするための認証用セキュリティーデバイスとして良好に適用することができる。
【0089】
【発明の効果】
本発明に係る画像認証装置によれば、所望の被写体の2次元画像を読み取り、該2次元画像に基づいて、被写体の認証判断を行う画像認証装置において、画像認証装置における様々な動作状態に応じて、被写体が載置された検知面が所定の色で発光するように構成されていることにより、被写体を載置した認証対象人物は、該検知面の発光色により画像認証装置の動作状態を視覚を通じて認識することができるので、該動作状態を的確に報知、伝達することができるとともに、画像認証装置とは別個に表示装置等の構成を備える必要がなく、装置規模の大型化や製品コストの上昇を良好に抑制することができる。
【0090】
ここで、画像認証装置における動作状態とは、例えば、検知面上に載置された被写体の位置が正常であるか、被写体の2次元画像を読み取る画像読取動作中であるか、あるいは、読み取られた被写体の2次元画像の認証判断の結果等であって、これらの適否に応じて、検知面の発光色が異なるように制御されるので、認証対象人物は、被写体の2次元画像を読み取る動作に先立って、被写体が検知面上の正常な位置に載置されているか否か、また、2次元画像の読取動作が実行されているか否か、あるいは、読み取られた2次元画像に基づいて、認証対象人物が認証されたか否か等について、該検知面の発光色によりその状態や結果を視覚を通じて的確に認識することができる。
【0091】
また、上記画像認証装置において、光源部は、2色以上の異なる色により発光可能な単一の発光デバイスにより構成されているものであってもよいし、発光する色毎に個別の発光デバイスにより構成されているものであってもよく、これによれば、前者においては、単一の発光デバイスにより異なる色で検知面を発光させることができるので、装置規模の大型化を一層抑制することができ、また、後者においては、複数の発光デバイスを各々単色で発光させることにより異なる色で検知面を発光させることができるので、発光デバイスの発光制御を簡易に行うことができる。
【0092】
ここで、光源部により発光される検知面の発光色として、例えば、赤色及び青色を設定することにより、上記画像認証装置における動作状態の適否に応じて、正常状態や正常動作の場合には青色の発光を行い、異常状態や異常動作の場合には赤色の発光を行うことができるので、認証対象人物は、該検知面の発光色により画像認証装置における動作状態を視覚を通じて直感的に認識することができる。
【0093】
なお、上記画像認証装置において、光源部を構成する発光デバイスとしては、例えば、発光ダイオード素子又はエレクトロルミネッセント素子、もしくは、発光ダイオード素子及びエレクトロルミネッセント素子の組み合わせを良好に適用することができるので、発光デバイスとして蛍光管等を適用した場合に比較して、周辺回路を含めた装置規模を大幅に小型軽量化することができるとともに、消費電力を低減することができ、携帯機器等への適用の際に要求される小型軽量、低消費電力の仕様に、より適合した画像認証装置を実現することができる。
【0094】
さらに、上記画像認証装置において、画像読取手段としては、静電容量検出式の画像読取方式を適用したものであってもよいし、光学式の画像読取方式を適用したものであってもよく、これによれば、画像認証装置(特に、指紋認証装置)として適用されている既存の画像読取手段や、将来実用化が検討されている画像読取手段に対して、本発明の構成を良好に適用することができる。
【0095】
ここで、上記光源部として、光学式の画像読取手段に具備されたバックライトを適用(併用)して、上記画像認証装置の動作状態に応じて、バックライトを構成する発光デバイスの発光色が異なるように発光させることにより、光学式の画像読取手段の構成を変更することなく、簡易な発光制御のみで、画像認証装置の動作状態に応じて、検知面を所定の色で発光させることができる。
【0096】
そして、上記画像認証装置において、上記画像読取手段を構成するフォトセンサとして、いわゆる、ダブルゲート型フォトセンサを適用することができるので、画像読取手段を構成するフォトセンサを薄型化、小型化して、読取画素を高密度化し、被写体の2次元画像を高精細な画像として読み取ることができ、読み取られた2次元画像に基づく認証対象人物の認証判断の精度を一層向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る画像認証装置における第1の実施形態の全体構成を示すブロック図である。
【図2】第1の実施形態に係る画像認証装置に適用される光源部の一構成例を示す概略構成図であり、
【図3】第1の実施形態に係る画像認証装置に適用される光源部から放射される光のスペクトル特性を示すスペクトル分布図である。
【図4】第1の実施形態に係る画像認証装置における制御動作の一例を示す光源部の発光状態図である。
【図5】第1の実施形態に係る画像認証装置に適用される光源部の他の構成例を示す概略構成図である。
【図6】第1の実施形態に係る画像認証装置に適用される光源部のさらに他の構成例を示す概略構成図である。
【図7】本発明に係る画像認証装置における第2の実施形態の全体構成を示すブロック図である。
【図8】第2の実施形態に係る画像認証装置の構成例を示す概略構成図である。
【図9】第2の実施形態に係る画像認証装置における制御動作の一例を示す光源部の発光状態図である。
【図10】本発明に係る画像認証装置に適用されるダブルゲート型フォトセンサの概略構成を示す断面構造図である。
【図11】ダブルゲート型フォトセンサの基本的な駆動制御方法の一例を示すタイミングチャートである。
【図12】ダブルゲート型フォトセンサの動作概念図である。
【図13】ダブルゲート型フォトセンサの出力電圧の光応答特性を示す図である。
【図14】ダブルゲート型フォトセンサを2次元配列して構成されるフォトセンサアレイを備えたフォトセンサシステムの概略構成図である。
【図15】ダブルゲート型フォトセンサを備えたフォトセンサシステムを適用したセンサデバイス(画像読取手段)の要部断面図である。
【図16】静電容量検出式のセンサデバイス(シリコンチップセンサ)を示す概略構成図である。
【図17】シリコンチップセンサにおける被写体の2次元画像の読取動作の原理を示す概念図である。
【符号の説明】
SEN センサデバイス
LGT 光源部
CON 動作制御部
ATS 認証処理部
LSN 位置検出センサ
SUB 被写体
Fd 検知面

Claims (9)

  1. 所定の検知面上に載置された被写体の2次元画像を読み取る画像読取手段と、該2次元画像に基づいて、前記被写体の認証判断を行う画像識別手段と、を備えた画像認証装置において、
    少なくとも2色以上の異なる色により発光して、前記検知面を照射する光源部を有し、
    前記画像読取手段を構成するフォトセンサは、半導体層からなるチャネル領域を挟んで形成されたソース電極及びドレイン電極と、少なくとも前記チャネル領域の上方及び下方に各々絶縁膜を介して形成された第1のゲート電極及び第2のゲート電極と、を有し、
    前記第1のゲート電極にリセットパルスを印加して前記フォトセンサを初期化し、前記ドレイン電極にプリチャージパルスを印加した後、前記第2のゲート電極に読み出しパルスを印加することにより、前記初期化終了から前記読み出しパルスの印加までの電荷蓄積期間に、前記被写体により反射された反射光の光量に応じて前記チャネル領域に蓄積された電荷に対応する電圧を出力電圧として出力し、
    前記画像読取手段は、前記プリチャージパルスに係る信号電圧と前記出力電圧との差分を、前記信号成分として観測し、
    前記画像識別手段における前記被写体の認証判断によって認証許可された場合と認証拒否された場合とに応じて、前記光源部が異なる色で発光することを特徴とする画像認証装置。
  2. 前記画像認証装置は、前記画像読取手段により前記被写体の2次元画像を読み取る際に、前記光源部が所定の色で発光するように制御することを特徴とする請求項記載の画像認証装置。
  3. 前記光源部は、2色以上の異なる色により発光可能な単一の発光デバイスにより構成されていることを特徴とする請求項記載の画像認証装置。
  4. 前記光源部は、発光する色毎に個別の発光デバイスにより構成されていることを特徴とする請求項記載の画像認証装置。
  5. 前記光源部は、少なくとも、赤色の単色光又は複数色からなる合成色光、及び、青色の単色光又は複数色からなる合成色光を発光可能であることを特徴とする請求項記載の画像認証装置。
  6. 前記光源部は、発光ダイオード素子又はエレクトロルミネッセント素子、もしくは、発光ダイオード素子及びエレクトロルミネッセント素子を組み合わせて構成されていることを特徴とする請求項記載の画像認証装置。
  7. 前記画像読取手段は、前記検知面の背面側に所定の照射光を発光するバックライトを備え、
    前記バックライトから前記検知面上に載置された前記被写体に前記照射光を照射して、前記被写体により反射された反射光の光量を、前記検知面に対応して2次元配列された複数のフォトセンサにより検出することにより、前記被写体の2次元画像を読み取ることを特徴とする請求項記載の画像認証装置。
  8. 前記光源部は、前記画像読取手段に具備されたバックライトであって、前記被写体に照射する前記照射光を構成する単色光又は複数色からなる合成色光の発光状態を制御することにより、前記画像識別手段における前記被写体の認証判断によって認証許可された場合と認証拒否された場合とに応じて、異なる色で発光することを特徴とする請求項記載の画像認証装置。
  9. 前記画像認証装置は、携帯電話、携帯情報端末の携帯機器やパーソナルコンピュータ、サーバのコンピュータのいずれかに接続されてなることを特徴とする請求項記載の画像認証装置。
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