JP2008293438A - 衝突防止装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】不要な衝突回避動作を防止して制御精度の向上を図った衝突防止装置を提供すること。
【解決手段】制御対象地点である特定エリアA1の直前に所定の道路環境B1が存在する場合に衝突回避動作の制御条件を変更し、特定エリアA1直前の所定の道路環境B1における不要な衝突回避動作を減らす。これにより、特定エリアA1直前の所定の道路環境B1を制御対象地点である特定エリアA1と誤認して、衝突回避動作が実行されることを防止する。その結果、不要な衝突回避動作を削減することで、運転者が煩わしさを感じることがなくなる。
【選択図】図2

Description

本発明は、衝突防止装置に関する。
従来、対象物を検出する側方センサを備え、対象物を検出した際に警報を行って運転者に注意を喚起することで、対象物との衝突を防止する衝突防止装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載の交差点衝突予防装置では、ナビゲーション装置によって自車両の位置を検出し、自車両が、例えば交差点、合流点等の制御対象地点から所定距離の範囲内に進入して、所定の車速以下となった場合に、側方センサによる対象物の検出の有無に応じて警報を行っていた。このように、運転者に警報を出力することで、制御対象地点における衝突防止を図っている。
特開2005−173703号公報
しかしながら、従来技術では、自車両の位置検出精度が不十分であるために、制御対象地点に近接する交差点において、制御対象地点と近接する他の交差点との区別ができないという問題があった。これにより、制御対象地点に近接する他の交差点において、自車両が優先であるにもかかわらず、不要な警報が出力されてしまうことがあった。そのため、運転者は不要な警報により、煩わしさを感じていた。
本発明は、このような課題を解決するために成されたものであり、不要な衝突回避動作を防止して制御精度の向上を図った衝突防止装置を提供することを目的とする。
本発明による衝突防止装置は、自車両と対象物との衝突判定を行う衝突判定手段と、衝突判定手段による衝突判定に応じて衝突回避動作を制御する衝突回避動作制御手段と、を備えた衝突防止装置において、制御対象地点である特定エリアの直前に所定の道路環境が存在する場合に、衝突回避動作の制御条件を変更する制御条件変更手段を有し、衝突回避動作制御手段は、制御条件変更手段によって変更された制御条件に基づいて、衝突回避動作を制御することを特徴としている。
このような衝突防止装置によれば、制御対象地点である特定エリアの直前に所定の道路環境が存在する場合に衝突回避動作の制御条件を変更することができるので、特定エリア直前の所定の道路環境における不要な衝突回避動作を減らすことができる。すなわち、特定エリア直前の所定の道路環境を制御対象地点である特定エリアと誤認して、衝突回避動作を実行することが防止される。その結果、不要な衝突回避動作を削減することで、運転者が煩わしさを感じることがなくなる。なお、特定エリア直前の所定の道路環境とは、例えば、GPSによる誤差範囲内に存在し、特定エリアと誤認する虞のある道路環境(例えば、他の交差点)を含むものである。また、「衝突回避動作」とは、自車両と対象物との衝突を回避するための動作、自車両と対象物との衝突による影響を低減するための動作を含むものである。
また、自車両が特定エリアから乖離するか否かを判定する乖離判定手段を備え、制御条件変更手段は、乖離判定手段によって自車両が特定エリアから乖離すると判定された場合に、衝突回避動作の制御条件を更に変更することが好ましい。これにより、運転者が特定エリアに進行する意思がないのに、衝突回避動作が実行されることを防止することができる。
また、乖離判定手段は、運転者の運転操作に基づいて、自車両が特定エリアから乖離するか否かを判定することが好ましい。例えば、運転者のウィンカー操作等の運転操作に基づいて、自車両が特定エリアから乖離するか否かを判定することができる。
また、所定の道路環境は、特定エリアに至る経路における交差点であり、制御条件変更手段は、特定エリアの直前に交差点が存在する場合に、衝突回避動作の制御条件を変更することが好ましい。これにより、特定エリア直前の交差点を特定エリアと誤認して、衝突回避動作が実行されることを防止することができる。
また、所定の道路環境は、特定エリアに至る経路におけるカーブであり、制御条件変更手段は、特定エリアの直前にカーブが存在する場合に、衝突回避動作の制御条件を変更することが好ましい。これにより、特定エリア直前のカーブの路側に設置されたにガードレール等を、特定エリアにおける対象物と誤認して、衝突回避動作が実行されることを防止することができる。
また、衝突回避動作は、制動装置による制動であり、制御条件変更手段は、特定エリアの直前に所定の道路環境が存在する場合に、制動を行わないように制御条件を変更することが好ましい。これにより、特定エリア直前の所定の道路環境における不要な制動制御を防止することができる。
また、衝突回避動作は、警報装置による警報であり、制御条件変更手段は、特定エリアの直前に所定の道路環境が存在する場合に、警報を行わないように制御条件を変更することが好ましい。これにより、特定エリア直前の所定の道路環境における不要な警報出力を防止することができる。
また、特定エリアは、自車両が停止すべき一時停止箇所であることが好ましい。
本発明によれば、不要な衝突回避動作を防止して制御精度の向上が図られた衝突防止装置を提供することができる。
以下、本発明による衝突防止装置の好適な実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、図面の説明において、同一または相当要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。図1は、本発明の実施形態に係る衝突防止装置を示すブロック図である。本実施形態の衝突防止装置は、対象物を検出して、自車両と対象物との衝突判定を行い、衝突判定により衝突の可能性があると判定された場合に、自車両と対象物との衝突を回避する衝突回避動作を行うものである。
図1に示す衝突防止装置100は、自車両102(図2〜図4参照)と対象物との衝突判定を行う衝突判定電子制御ユニット(以下、「衝突判定ECU」という。)10を備えている。この衝突判定ECU10は、前方用ミリ波レーダ12、前側方用ミリ波レーダ14、操舵角センサ16、ヨーレートセンサ18、車速センサ20と電気的に接続されている。この衝突判定ECU10は、前方用ミリ波レーダ12、前側方用ミリ波レーダ14、操舵角センサ16、ヨーレートセンサ18、車速センサ20により検出されたデータに基づいて自車両102と対象物との衝突の可能性を判定する衝突判定を行う。
前方用ミリ波レーダ12は、自車両102の前面中央部に設けられ、前側方用ミリ波レーダ14は、自車両102の前面左右側部に設けられている。前方用ミリ波レーダ12及び前側方用ミリ波レーダ14は、対象物を検出する対象物検出手段として機能するものであり、対象物の位置情報(方位及び距離に関する情報)及び相対速度を、対象物に関する情報として出力する。操舵角センサ16は、自車両102の操舵角を検出し、車速センサ18は、自車両102の車速を検出し、ヨーレートセンサ18は、自車両102のヨーレートを検出する。
また、衝突判定ECU10は、警報ECU22、シートベルトECU24、ブレーキECU26と電気的に接続されている。警報ECU22は、警報音を出力する警報器32、振動を運転者に伝達するための振動子34と電気的に接続され、運転者に警報を報知する。シートベルトECU24は、シートベルトアクチュエータ36を制御し、シートベルトを巻き取って緊張させる。ブレーキECU26は、ホイールシリンダの油圧を調整するブレーキアクチュエータ38に目標油圧信号を送り、ブレーキアクチュエータ38を制御してホイールシリンダの油圧を調節することで、自車両102の減速制御を行う。
また、衝突判定ECU10は、画像処理ECU40、ナビゲーションシステム42と電気的に接続されている。画像処理ECU40は、自車両102の周辺の道路環境等を撮像する撮像カメラ44に電気的に接続されている。撮像カメラ44は、道路形状、道路上の白線、道路標識等を撮像し、撮像された映像信号を画像処理ECU40に出力する。画像処理ECU40は、撮像カメラ44からの映像信号に基づいて画像処理を行い、所定の道路環境を認識し、画像データを衝突判定ECU10に出力する。
ナビゲーションシステム42は、道路情報や自車両102の位置情報などを取得して車両を目的地まで誘導するものである。このナビゲーションシステム42は、GPS(Global Positioning System)受信機によって受信されたGPS衛星信号に基づき自車位置を検出する。また、車速信号に基づいて走行距離を算出すると共に、ジャイロセンサからの信号に応じて車両進行方向を検出する。また、ナビゲーションシステム42は、内蔵しているハードディスクまたはDVDディスクなどから、車線構成、交差点や信号機の配置、道路曲率などの道路情報を取得する。なお、通信機能によって、車両外部に設置された基地局から道路情報などを取得してもよい。取得された道路情報や自車位置情報などは、通信回線を介して衝突判定ECU10に送信される。
衝突判定ECU10、警報ECU22、シートベルトECU24、及びブレーキECU26、画像処理ECU40、ナビゲーションシステム42は、例えばCAN(Controll Area Network)等の通信回路で接続されることにより、相互にデータ交換が可能な構成とされている。これらの衝突判定ECU10、警報ECU22、シートベルトECU24、ブレーキECU26、画像処理ECU40、ナビゲーションシステム42は、演算処理を行うCPU、記憶部となるROM及びRAM、入力通信回路、出力通信回路、電源回路などにより構成されている。また、記憶部は、後述する特定エリア、所定の道路環境等に関するデータを記憶している。
衝突判定ECU10は、TTC(Time To Collision)を算出して衝突判定を行う本発明の衝突判定手段として機能すると共に、算出されたTTCに応じて、衝突回避動作を制御する衝突回避動作制御手段として機能するものである。
また、衝突判定ECU10は、ナビゲーションシステム42からの自車位置情報、道路情報に基づいて、制御対象地点である特定エリアを検出し、特定エリアが検出された場合に、衝突回避動作の制御条件を変更する。例えば、衝突判定を、通常時の衝突判定基準である第1の判定基準に比して厳しく判定する第2の判定基準により判定することで、通常時より早めに衝突回避動作を行うようにする。具体的には、TTCによる判定基準を通常時より長く変更することで、運転者への警告、制動開始を早めに行うようにする。特定エリアとしては、例えば、自車両が非優先道路から優先道路へ進入する地点、交差点、駐車場から道路への合流点、踏み切り、そのほか自車両が停止すべき一時停止個所等が挙げられる。特定エリアにおいて、衝突判定を厳しくする(第2の判定基準に変更する)ことで、衝突回避動作をより早期により確実に行うようにする。
さらに、衝突判定ECU10は、特定エリアの直前に所定の道路環境(詳しくは後述する)が存在する場合に、衝突回避動作の制御条件を変更する本発明の制御条件変更手段として機能する。例えば、衝突判定を、第2の判定基準に比して緩く判定する第3の判定基準により判定することで、特定エリアの直前に所定の道路環境が存在しない場合より遅く衝突回避動作を行うようにする。具体的には、TTCによる判定基準を、特定エリア直前に所定の道路環境が存在しない場合より短く変更することで、運転者への警告、制動開始を遅くするようにする。ここでは、第2の判定基準が最も厳しく衝突判定を行い、次に、第3の判定基準が厳しく、第1の判定基準は最も緩い衝突判定を行う。このように、特定エリア直前に所定の道路環境が存在する場合に、判定基準を緩くする(第3の判定基準に変更する)ことで、特定エリアが存在するために厳しく設定された判定基準を緩めることで、特定エリア直前の所定の道路環境における衝突回避動作の誤作動を低減することができる。
なお、特定エリアの直前に所定の道路環境が存在する場合に、衝突回避動作を実行しないように制御条件を変更してもよい。この場合には、自車両が所定の道路環境が検出されなくなった時点で、衝突回避動作を実行するように制御する。
また、衝突判定ECU10は、自車両102が特定エリアから乖離するか否かを判定する乖離判定手段として機能し、自車両102が特定エリアから乖離すると判定した場合に、衝突回避動作の制御条件を更に変更する。衝突判定ECU10は、運転者の運転操作(例えば、ウィンカー操作、ハンドル操作等)に基づいて、自車両102が特定エリアから乖離するか否かを判定する。自車両102が特定エリアから乖離すると判定した場合に、衝突判定ECU10は、衝突判定を第1の判定基準に変更することで、衝突回避動作の制御条件を変更し、警報出力、制動開始を通常時と同様に制御する。このように、自車両102が特定エリアから離れる場合に、変更された判定基準を通常時の判定基準に戻すことで、過剰な衝突回避動作を防止することができる。
次に、図2〜図4を参照して、特定エリア及び所定の道路環境を例示して、衝突防止装置100の動作を説明する。図2は、特定エリア、特定エリアに至る道路、及び特定エリア直前の交差点を示す平面図、図3は、特定エリア、特定エリアに至るカーブ形状を有する道路を示す平面図、図4は、特定エリア、特定エリアに至る道路、及び特定エリア直前の分岐点を示す平面図である。
図2では、自車両102が走行する道路を第1の道路104とし、第2の道路106、及び第3の道路108は、第1の道路104と交差している。第3の道路108は、第2の道路106に並行する側道である。第1の道路104及び第2の道路106は、T字路を形成し、第1の道路104及び第3の道路108は、T字路の直前で十字路を形成している。また、第1の道路104は、第2の道路106に対して非優先道路であり、第3の道路108に対して優先道路である。
図2では、第1の道路104と第2の道路106との交差点が特定エリアA1と設定され、第1の道路104と第3の道路108との交差点が本実施形態の所定の道路環境B1となる。第1の道路104を走行する自車両102は、特定エリアA1に向かって直進している。衝突判定ECU10は、ナビゲーションシステム42からの位置情報に基づいて、特定エリアA1を検出し、衝突判定基準を第1の判定基準から第2の判定基準に変更することで、衝突回避動作の制御条件を変更する。更に、衝突判定ECU10は、画像処理ECU40からの信号に基づいて、所定の道路環境B1を検出し、衝突判定基準を第2の判定基準から第3の判定基準に変更することで、衝突回避動作の制御条件を変更する。すなわち、衝突判定ECU10は、特定エリアA1直前の所定の道路環境B1を検出した場合には、衝突回避動作の制御条件を変更して、衝突回避動作の開始を遅らせることで、第3の道路108に存在する他車両110に対して、衝突回避動作を抑制することができる。換言すれば、非優先道路である第3の道路108に存在する他車両110に対して、警報及び制動を行わないようにすることができる。
図3では、自車両102が走行する道路を第4の道路112とし、第4の道路112が合流する第5の道路114は、第4の道路112と並行して形成されている。第4の道路112は、第5の道路114の側道であり、第5の道路114に対して非優先道路である。また、第4の道路112は、合流点の直前で右側に湾曲するカーブ形状112aを有し、第4の道路112の外側にはガードレール116が形成されている。
図3では、第4の道路112の第5の道路114への合流点が特定エリアA2と設定され、特定エリアA2直前の第4の道路112におけるカーブ形状112aが所定の道路環境B2となる。第4の道路112を走行する自車両102は、特定エリアA2に向かって進んでいる。衝突判定ECU10は、ナビゲーションシステム42から位置情報に基づいて特定エリアA2を検出し、衝突判定基準を第1の判定基準から第2の判定基準に変更することで、衝突回避動作の制御条件を変更する。さらに、衝突判定ECU10は、画像処理ECU40からの信号に基づいて、合流点直前のカーブ形状112aを検出し、衝突判定基準を第2の判定基準から第3の判定基準に変更することで、衝突回避動作の制御条件を変更する。すなわち、衝突判定ECU10は、特定エリアA2直前の所定の道路環境B2を検出した場合には、衝突回避動作の制御条件を変更して、衝突回避動作の開始を遅らせることで、カーブ形状112aの外側に形成されたガードレール116等の対象物に対して、衝突回避動作を抑制することができる。
図4では、自車両102が走行する道路を第6の道路118とし、第6の道路118は、第7の道路120に突き当るT字路を形成している。また、第6の道路118は、第7の道路120とのT字路の直前で分岐点を有している。この分岐点から分岐する第8の道路122は、一部、第6の道路118と並行に形成され、第7の道路120と立体交差している。第6の道路118は、第7の道路120に対して非優先道路であり、第8の道路122に対して優先道路である。
図4では、第6の道路118と第7の道路120との交差点が特定エリアA3と設定され、第6の道路118と第8の道路122との分岐点が本実施形態の所定の道路環境B3となる。第6の道路118を走行する自車両102は、特定エリアA3に向かって進んでいる。衝突判定ECU10は、位置情報に基づいて特定エリアA3を検出し、衝突判定基準を第1の判定基準から第2の判定基準に変更することで、衝突回避動作の制御条件を変更する。さらに、衝突判定ECU10は、画像処理ECU40からの信号に基づいて、分岐点を検出し、衝突判定基準を第2の判定基準から第3の判定基準に変更することで、衝突回避動作の制御条件を変更する。すなわち、衝突判定ECU10は、特定エリアA3直前の所定の道路環境B3を検出した場合には、衝突回避動作の制御条件を変更して、衝突回避動作の開始を遅らせる。次に、衝突判定ECU10は、運転者によるウィンカー操作を検出し、自車両102が特定エリアA3に向かって直進せずに分岐点から第8の道路122へ向かって左折すると判定することができる。衝突判定ECU10は、自車両102が特定エリアから乖離すると判定した場合には、衝突判定基準を第3の判定基準から第1の判定基準に変更することで、衝突回避動作の制御条件を変更する。これにより、特定エリアに対応する衝突判定基準から、通常時の衝突判定基準に戻すことができる。
次に、本発明の実施形態に係る衝突判定ECU10による制御処理の動作手順について説明する。図5は、衝突判定ECUによる制御処理の動作手順を示すフローチャートである。前方用ミリ波レーダ12及び前側方用ミリ波レーダ14は、他車両等の対象物が検出可能範囲に進入すると、対象物の位置情報、相対速度情報を衝突判定ECU10に出力する。そして、衝突判定ECU10は、前方用ミリ波レーダ12及び前側方用ミリ波レーダ14から対象物に関する情報(対象物との相対位置等)を入力する(S1)。
次に、衝突判定ECU10は、特定エリアの状況に応じて衝突判定における判定基準を変更する(S2)。続いて、衝突判定ECU10は、特定エリア直前の所定の道路環境に応じて衝突判定基準を変更し、自車両が特定エリアから乖離するか否かに応じて、衝突判定基準を変更する(S3)。次に、衝突判定ECU10は、衝突判定を行って、自車両102と対象物との衝突の可能性を判定する(S4)。衝突判定ECU10は、衝突の可能性ありと判定した場合に、ステップ5に進み、衝突の可能性ありと判定しなかった場合に、処理を終了する。続いて、ステップ5では、衝突判定ECU10は、衝突回避動作を実行して、処理を終了する。
このように、本実施形態の衝突防止装置100では、特定エリアA1〜A3直前に所定の道路環境B1〜B3があるか否かを判定し、特定エリアA1〜A3直前に所定の道路環境B1〜B3がある場合に衝突回避動作の制御条件を変更しているので、特定エリアA1〜A3直前の所定の道路環境B1〜B3における不要な警報、制動制御、シートベルト制御を防止することができる。すなわち、警報・制動を行う必要の無い所定の道路環境B1〜B3を、警報・制動を行うべき特定エリアA1〜A3と誤認して、衝突回避動作が実行されることが防止される。その結果、不要な衝突回避動作を削減することで、運転者が煩わしさを感じることがなくなる。
以上、本発明をその実施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態において、衝突防止装置が乖離判定手段を備える構成としているが、乖離判定手段を備えない衝突防止装置としてもよい。
また、上記実施形態にあっては、衝突防止装置が行う衝突回避動作制御を、運転者への警報制御、シートベルト制御、制動制御としているが、例えば、操舵制御、その他の乗員保護装置に関する制御、エンジン制御等でもよい。
本発明の実施形態に係る衝突防止装置を示すブロック図である。 特定エリア、特定エリアに至る道路、及び特定エリア直前の交差点を示す平面図である。 特定エリア、特定エリアに至るカーブ形状を有する道路を示す平面図である。 特定エリア、特定エリアに至る道路、及び特定エリア直前の分岐点を示す平面図である。 本発明の実施形態に係る衝突判定ECUによる制御処理の動作手順について説明する。
符号の説明
10…衝突判定ECU(衝突判定手段、衝突回避動作制御手段、制御条件変更手段、乖離判定手段)、100…衝突防止装置、102…自車両、A1,A2,A3…特定エリア、B1,B2,B3…所定の道路環境。

Claims (8)

  1. 自車両と対象物との衝突判定を行う衝突判定手段と、前記衝突判定手段による衝突判定に応じて衝突回避動作を制御する衝突回避動作制御手段と、を備えた衝突防止装置において、
    制御対象地点である特定エリアの直前に所定の道路環境が存在する場合に、前記衝突回避動作の制御条件を変更する制御条件変更手段を有し、
    前記衝突回避動作制御手段は、前記制御条件変更手段によって変更された制御条件に基づいて、前記衝突回避動作を制御することを特徴とする衝突防止装置。
  2. 自車両が前記特定エリアから乖離するか否かを判定する乖離判定手段を備え、
    前記制御条件変更手段は、前記乖離判定手段によって自車両が前記特定エリアから乖離すると判定された場合に、前記衝突回避動作の制御条件を変更することを特徴とする請求項1記載の衝突防止装置。
  3. 前記乖離判定手段は、運転者の運転操作に基づいて、自車両が前記特定エリアから乖離するか否かを判定することを特徴とする請求項2記載の衝突防止装置。
  4. 前記所定の道路環境は、前記特定エリアに至る経路における交差点であり、
    前記制御条件変更手段は、前記特定エリアの直前に前記交差点が存在する場合に、前記衝突回避動作の制御条件を変更することを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の衝突防止装置。
  5. 前記所定の道路環境は、前記特定エリアに至る経路におけるカーブであり、
    前記制御条件変更手段は、前記特定エリアの直前に前記カーブが存在する場合に、
    前記衝突回避動作の制御条件を変更することを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の衝突防止装置。
  6. 前記衝突回避動作は、制動装置による制動であり、
    前記制御条件変更手段は、前記特定エリアの直前に所定の道路環境が存在する場合に、制動を行わないように前記制御条件を変更することを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載の衝突防止装置。
  7. 前記衝突回避動作は、警報装置による警報であり、
    前記制御条件変更手段は、前記特定エリアの直前に所定の道路環境が存在する場合に、警報を行わないように前記制御条件を変更することを特徴とする請求項1〜6の何れか一項に記載の衝突防止装置。
  8. 前記特定エリアは、自車両が停止すべき一時停止箇所であることを特徴とする請求項1〜7の何れか一項に記載の衝突防止装置。
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