JP2008292735A - 光走査装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 往復偏向手段を用いる光走査装置および当該光走査装置を備えた画像形成装置において、走査速度の向上および装置の小型化を図る。
【解決手段】 光源と、光源を駆動制御する光源制御手段と、光源から射出されたレーザ光を動的に偏向し所定の角度範囲内で往復走査させる往復偏向手段と、所定の角度範囲内において印字領域に走査されないレーザ光が入射する位置に配置されレーザ光を検出する検出手段と、を備え、印字領域上の往復走査方向の一端側には、所定の角度範囲の一端部近傍に向けて偏向されるレーザ光が入射し、検出手段には、所定の角度範囲の他端部近傍に向けて偏向されるレーザ光が入射するよう構成され、光源制御手段は、光源に対し、検出手段によるレーザ光の検出タイミングを基準として、レーザ光の印字領域上の往復走査の各々における、変調駆動されたレーザ光の射出のタイミングを制御する光走査装置を提供する。
【選択図】 図1

Description

この発明は、レーザ光を往復偏向させる偏向手段を用いた光走査装置、及び当該光走査装置を備えた画像形成装置に関するものである。
光源からのレーザ光を偏向させる偏向手段を備え、感光ドラム等の印字領域上にレーザ光を走査する光走査装置において、当該偏向手段としてレーザ光を往復偏向させる偏向手段(以降、往復偏向手段という)を用いたものが開発されている。特許文献1にはそのような光走査装置及び往復偏向手段の一例が開示されている。
特許文献1に記載の往復偏向手段は、固定部及び可動部と、可動部を固定部に対してある軸周りに揺動可能に支持するばね部と、可動部の周りに一様な磁界を発生させる永久磁石と、を有する。さらに、当該可動部には反射鏡とコイルパターンが設けられている。特許文献1に記載の光走査装置では、このコイルパターンに電流を流すことにより、可動部の傾き角の大きさが時間に対してサインカーブを描くように変動させて、反射鏡に入射する光ビームを往復偏向させ、感光ドラム上にレーザ光を往復走査させる。
図12は、特許文献1に記載されている光走査装置の概略図である。光走査装置3は、感光ドラムd上にレーザ光を結像させると共に、当該レーザ光を往復走査することができる装置である。光走査装置3の筐体302には、光源310と、往復偏向手段320と、第1の光検出器351と、第2の光検出器352と、第1ミラー353と、第2ミラー354と、結像レンズ330とが備えられている。光源310から射出されたレーザ光は、往復偏向手段320の反射鏡321に入射し、反射鏡321の揺動によって偏向される。光走査装置3では、レーザ光は、所定の偏向範囲(全偏向範囲)で往復偏向される。第1の光検出器351と第2の光検出器352は、感光ドラムd上の印字領域にレーザ光が入射する偏向範囲(実効偏向範囲)よりも外側の偏向範囲においてレーザ光を検出するよう構成されている。すなわち、第1の光検出器351は、実効偏向範囲よりも図12中反時計回り側の或る偏向角において第1ミラー353で反射されたレーザ光を検出し、第2の光検出器352は、実効偏向範囲よりも図12中時計回り側の或る偏向角において第2ミラー354で反射されたレーザ光を検出する。第1の光検出器351と第2の光検出器352による検出結果は、それぞれ、感光ドラムd上の印字領域へのレーザ光の往路走査における印字開始タイミングと復路走査における印字開始タイミングを決定するために用いられる。
特許第3584595号公報
特許文献1に記載の光走査装置3では、レーザ光の往路走査時と復路走査時の夫々における印字開始タイミングを決定するために、光検出器を2つ(351、352)用いる必要がある。当該2つの光検出器を機能させるためには、当然、それら検出器の双方にレーザ光を入射させる必要があるため、往復偏向手段320におけるレーザ光の全偏向範囲は、実効偏向範囲に対して大きくせざるを得ない。全偏向範囲が大きくなればなるほど、レーザ光の往復偏向にかかる時間が長くなるため、結果として印字時の走査速度が低下する。
一方、往復偏向手段320から感光ドラムdまでの光路長を長くし、結像レンズ330もそれにあわせて設計すれば、全偏向範囲を小さくすることができる。しかしながら、その場合は光走査装置のサイズを大きくしなければならないため、光走査装置が大型化してしまう。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、走査速度の向上や装置の小型化を実現することができる光走査装置及び当該光走査装置を備えた画像形成装置を提供することを目的とするものである。
上記の課題を解決するために、本発明は、レーザ光を射出する光源と、光源を駆動制御する光源制御手段と、光源から射出されたレーザ光を動的に偏向し、印字領域への走査範囲が含まれる所定の角度範囲内で往復走査させる往復偏向手段と、所定の角度範囲内において、印字領域を走査しないレーザ光が入射する位置に配置され、レーザ光を検出する検出手段と、を備え、印字領域上の往復走査方向の一端側には、所定の角度範囲の一端部近傍に向けて偏向されるレーザ光が入射し、検出手段には、所定の角度範囲の他端部近傍に向けて偏向されるレーザ光が入射するよう構成され、光源制御手段は、光源に対し、検出手段によるレーザ光の検出タイミングを基準として、レーザ光の印字領域上の往復走査の各々における、変調駆動されたレーザ光の射出のタイミングを制御することを特徴とする光走査装置を提供する。
この構成によれば、1つのレーザ光検出手段を用いるのみであっても、レーザ光の往路走査時と復路走査時の夫々における印字を実行することができる。従来は、印字領域にレーザ光を入射可能な偏向範囲の両外側の偏向範囲においてレーザ光検出手段によりレーザ光を検出させることが必要であったが、本発明の光走査装置では、印字領域の一方側でのみ検出させればよい。よって、往復偏向手段の偏向範囲を小さくすることができ、その結果、走査速度の向上や装置の小型化を実現することができる。
また、本発明の光走査装置では、上述の光源制御手段は、検出手段がレーザ光を検出した時から第1の所定時間経過時に第1の印字方向に対応する印字データに基いて変調駆動されるレーザ光の射出を開始させるよう光源を制御し、レーザ光検出手段がレーザ光を検出した時から該第1の所定時間よりも長い第2の所定時間経過時に第2の印字方向に対応する印字データに基いて変調駆動されるレーザ光の射出を開始させるよう光源を制御する。
また、本発明の光走査装置は、往復偏向手段により偏向されたレーザ光が入射する光学系を備えている。当該光学系は、レーザ光を印字領域において等速走査させる機能を有するものである。さらに当該光学系の光軸が、印字領域上において、印字領域の走査範囲の中央位置よりも、所定の角度範囲の他端側に位置するよう構成したことを特徴とする。
また、本発明の光走査装置の光源は半導体レーザ光源を含むものである。また、光源はAPC(Automatic Power Control)機能を有している。また、上述の所定の角度範囲には、さらに、当該APCを実行するための角度範囲が含まれる。さらに、当該APCを実行するための角度範囲は、印字領域への走査範囲外で且つ所定の角度範囲の一端部側であり、さらに検出手段によりレーザ光を検出する範囲を除く範囲に含まれる。
また、APCは、検出手段によるレーザ光の検出タイミングを基準として規定された所定期間内に実行される。該所定期間は、往復偏向手段によるレーザ光の復路走査期間内であって復路印字期間外に設定される。
また、本発明では、所定の角度範囲の中央に向けて偏向されるレーザ光が入射する印字領域上の位置が、印字領域の走査範囲の中央位置よりも所定の角度範囲の他端側となるよう構成したことを特徴としている。
また、本発明においては、上述の光走査装置と、印字領域を有する感光ドラムと、光源制御手段による、レーザ光の印字領域上の往復走査の各々における変調駆動されたレーザ光の射出のタイミングのうちの少なくとも一方を補正するタイミング補正手段と、を備えたことを特徴とする画像形成装置を提供する。
また、その光走査装置は、感光ドラム上に形成された像の当該ドラムの軸方向の位置を検知可能なラインセンサを備えている。そして、上述のタイミング補正手段は、光走査装置を用いて感光ドラム上に所定の像を形成させ、当該所定の像の位置をラインセンサで検出し、当該検出された位置と基準位置とを比較することによって、上述のタイミングを補正する。
また、本発明の画像形成装置においては、所定の像を形成するための所定の印字データを保持する保持手段を備えている。また、タイミング補正手段による補正は、1回の印字処理ごとに実行される。
さらに、本発明の画像形成装置においては、タイミング補正手段は、印字領域の往路走査開始位置または復路走査開始位置に対応するハウジングの所定位置に着脱自在に構成されたセンサユニットを有しており、検出手段によるレーザ光の検出時からセンサユニットによるレーザ光検出時までの時間に基づきタイミングを補正するように構成しても良い。
したがって、本発明によれば、光走査装置や当該光走査装置を備えた画像形成装置において、走査速度の向上や装置の小型化が実現可能となる。
以下、図面を参照して、本発明に係る光走査装置および画像形成装置の実施形態について説明する。
図1は、本実施形態の画像形成装置1の概略構成図である。画像形成装置1は、レーザ光を走査するための光走査装置2を備える。光走査装置2は、その筐体100内部に、光源部110と、往復偏向器120と、fアークサインθレンズ130と、ビームディテクタ(BD)用ミラー140と、BD150とを備えている。筐体100にはレーザ光を通過させる窓部材101が設けられている。また、画像形成装置1には、感光ドラムDが設けられており、光走査装置2から射出されたレーザ光によって当該ドラムの表面上が走査される。なお、感光ドラムD上において、印字のためにレーザ光が走査される領域を、本明細書中では「印字領域」という。また、画像形成装置1において、レーザ光が走査される方向については、往路と復路をそれぞれ図に示したように定義する。また、印字領域の境界であって往路の開始側を往路開始位置Q1、復路の開始側を復路開始位置Q2というものとする。なお、本明細書中では、画像形成装置1に備えられた用紙搬送機構やトナー供給機構等に関する説明は省略する。
光源部110は、半導体レーザ素子(LD)111とコリメートレンズ112を有する。光源部110では、LD111から出力されたレーザ光は、コリメートレンズ112により平行光とされた後に射出される。光源部110から射出されたレーザ光は、往復偏向器120に入射する。
往復偏向器120は、特許文献1に開示されているものと同等のものである。往復偏向器120は、図示しない可動部上に反射鏡122を備えている。反射鏡122は、軸122A周りに往復揺動するよう構成されている。反射鏡122は、後述する制御回路により、正弦的に往復するよう駆動される。光源部110と往復偏向器120とは、光源部110から射出されるレーザ光の光軸上に反射鏡122の軸122Aが位置するように、それぞれ配置されている。
往復偏向器120により偏向されたレーザ光は、往復偏向器120における反射鏡122の往復揺動により水平に掃引され、所定の角度範囲、すなわち最大偏向範囲で往復偏向される。ここで、fアークサインθレンズ130の光軸、つまり往復偏光の偏向中心線と偏向されたレーザ光の光路とがなす角を偏向角θとする。つまり、偏向角θ=0の時に、レーザ光はfアークサインθレンズ130の光軸に一致する。偏向角θ=0の時の当該偏向角を中央偏向角という。なお、偏向角θは、図1中時計回りを正として定義する。よって、往路走査を基準とした時、走査開始時の偏向角(以下、負側最大偏向角という)θは−α’、走査終了時の偏向角(以下、正側最大偏向角という)θはαを採る。本実施形態では、|−α’|=|α|であり、上記最大偏向範囲は、偏向角θが以下の値、
−α≦θ≦α
を採る範囲として定義される。
また、当該最大偏向範囲のうち、レーザ光が感光ドラムD上を走査するレーザ光が実際に印字領域内で印字を行う範囲を印字偏向範囲という。ここで、レーザ光が往路開始位置Q1に入射するときの偏向角(以下、往路開始偏向角という)θは−β’、レーザ光が復路開始位置Q2に入射する時の偏向角(以下、復路開始偏向角という)θはβを採る。すると、印字偏向範囲は、偏向角θが以下の値、
−β’≦θ≦β
を採る範囲として定義される。
本実施形態では、fアークサインθレンズ130の光軸と感光ドラムDとの交点に対して感光ドラムD中心は往路進行方向(正方向)にずらして配置されている。従って、上述した角度−β’、β、αには、以下の関係が成立する。
|−β’|<|β|<|α|
加えて、レーザ光は、偏向角θ=−γ(但し、|−β’|<|−γ|<|α|とする)において、BD用ミラー140により反射されてBD150の検出窓に入射する。このときの偏向角θ(=−γ)をBD検出偏向角という。
往復偏向器120により偏向されたレーザ光は、fアークサインθレンズ130に入射する。fアークサインθレンズ130は、往復偏向器120により偏向されたレーザ光の偏向角の変化速度が時間と共に三角関数的に変化するところを、レーザ光が、感光ドラムD上において、主走査方向に等速度で走査されるように変換する特性を有するものである。
印字偏向範囲内で偏向されたレーザ光は、fアークサインθレンズ130および窓部材101を透過して、感光ドラムD上の印字領域に入射する。なお、光走査装置2から射出されるレーザ光の向きは、説明の便宜上、紙面に(筐体100の底面に)平行な方向としているが、それに限定されるものではない。画像形成装置1において、筐体100に適宜ミラーを配置することにより、感光ドラムDと光走査装置2との位置関係に応じた方向にレーザ光を射出させるよう構成することができる。
さらに、画像形成装置1は、感光ドラムD近傍に、撮像素子を備え該感光ドラム上に形成された像(トナー像)の当該ドラムの軸方向の位置を検知可能なラインセンサ160を備えている。図2は、感光ドラムDとラインセンサ160の位置関係を示す図である。
ラインセンサ160は、検出ライン窓161を含む面が感光ドラムDの表面と対向するように配置されている。また、ラインセンサ160は、検出ライン窓161が感光ドラムDの回転軸に略平行となるように配置されると共に、検出ライン窓161の中央付近が復路開始位置Q2と向かい合うように配置されている。ラインセンサ160は、感光ドラムD上に形成される後述のテストパターン(トナー像)を検知することができる。また、ラインセンサ160は、図示しないが、該テストパターンを検知するために必要な光を供給する発光素子を備えている。なお、この発光素子は、感光ドラムDを感光させない程度の弱い光を発する。また、図示しないが、画像形成装置1は、感光ドラムD上のレーザ光の走査位置とラインセンサ160の検出位置との間において、トナーが供給されるよう(すなわち、現像されるよう)構成されている。
図3は、画像形成装置1の機能ブロック図である。画像形成装置1は、コントローラ200、光源制御回路210、LDユニット220(光源110の一部である)、偏向制御回路230、メモリ240、ラインセンサ制御・検出回路250、インタフェース部260を備えている。コントローラ200には、図示しない電源回路から、電力が供給されている。また、上述の各回路等(210〜260)を駆動するための電力は、電源回路から直接又はコントローラ200を介して供給されている。
コントローラ200は、光源制御回路210、偏向制御回路230、ラインセンサ制御・検出回路250を制御する。また、コントローラ200は、メモリ240に対してデータの書込みまたは読出しを行う。
また、コントローラ200は、BD150において発生する電流をモニタする。具体的には、コントローラ200は、BD150により発生する電流の大きさを電圧値に変換し、その電圧値を所定の閾値に基づいて二値化し、HかLかを示すBD検出信号として検出する。本実施形態では、電流の大きさが閾値を上回った時、すなわちレーザ光がBD150に入射した時にBD検出信号はLとなる。
また、コントローラ200は、インタフェース260を介して、PCやその他外部機器から、印字データや印字開始コマンド等を受け付ける。メモリ240は、印字データを記憶する領域を有する。当該印字データは、往路印字データと復路印字データからなる。また、往路印字データや復路印字データは、走査ラインごとに区切られたデータとなっている。また、メモリ240の他の領域には、テストパターンを印字するための印字データ(テストパターン印字データ)が格納されている。テストパターン印字データは、復路印字時に最初の1ドット若しくは数ドットのみ印字するよう構成された印字データである。すなわち、テストパターンは、印字領域の復路開始位置Q2又はその近傍に、副走査方向に線状に形成されるトナー像となる。なお、コントローラ200を動作させるためのプログラムは、コントローラ200中に備えられたROM等の記憶領域に記憶されている。
偏向制御回路230は、往復偏向器120に、反射鏡122を往復揺動させるための交流電流を流す機能を備える。コントローラ200は、偏向制御回路230を通じて往復偏向器120の反射鏡122の往復揺動のオン・オフを制御することができる。
ラインセンサ制御・検出回路250は、撮像素子を備えるラインセンサ160に対して、電力やクロックパルスを供給してラインセンサ160を作動させると共に、ラインセンサ160から出力された検出信号を用いて、感光ドラムD上に形成されたテストパターンの位置を検出する機能を備える。本実施形態では、ラインセンサ制御・検出回路250は、ラインセンサ160において撮像されたテストパターンの位置と基準位置(ここでは復路開始位置Q2)とを比較演算し、位置誤差情報を生成する。
光源制御回路210は、LDユニット220を制御する。LDユニット220は、LD111と、LD111を駆動するための電流の大きさを制御するAPC(Automatic Power Control)回路とを備えている。光源制御回路210は、LDユニット220を制御して、LD111から、印字データに基いてパルス幅を変調させたレーザ光を出力させる。また、光源制御回路210は、LDユニット220を制御して、LD111から、BD150による検出用のレーザ光(BD用レーザ光)を出力させる。
また、光源制御回路210は、LDユニット220に対し、APC回路を制御するための信号であるサンプル/ホールド(S/H)信号を供給する。この信号により、LDユニット220は、サンプル状態かホールド状態かのいずれかの状態をとる。
次に、図4を参照して、LDユニット220の詳細について説明する。LD111は、LD駆動回路221から駆動電流の供給を受けることによりレーザ光を出力する。LD駆動回路221は、定電流発生回路であるが、駆動電流の大きさは、コンデンサ222の充電量(電位)に依存するように構成されている。また、LD駆動回路221は、光源制御回路210によりオン・オフ制御される。
LDユニット220におけるサンプル状態は、LD111を駆動する電流の大きさを調整する状態である。言い換えれば、電流の大きさを調整するために、コンデンサ222を充放電させる状態である。ホールド状態は、サンプル状態において調整された電流の大きさでLD111を駆動できる状態である。サンプル状態とホールド状態は、光源制御回路210からコンデンサ充放電回路225にS/H信号を入力することにより切り替えられる。
サンプル状態では、LD111が駆動され、LD111により発生した光をPD223が受光することによりPD223に電流IPDが発生する。コンパレータ224には、電流IPDにより生じた電位VPD(=RIPD)が入力される。コンパレータ224は、電位VPDと、光源制御回路210から入力される参照電位Vrefとを比較する。コンデンサ充放電回路225は、コンパレータ224の比較結果に基づいて、コンデンサ222を充放電する。詳しくは、LD111からの発光光量が参照値よりも少ない(VPD<Vref)という比較結果であった場合、コンデンサ充放電回路225はスイッチ226Aをオンにし、スイッチ226Bをオフにする。これにより、定電流源からコンデンサ222に電流が供給され、コンデンサ222の充電が行われる。また、LD111からの発光光量が参照値より多い(VPD>Vref)という比較結果であった場合、コンデンサ充放電回路225はスイッチ226Bをオンにし、スイッチ226Aをオフにする。これにより、定電流源を介して、コンデンサ222の放電が行われる。このように、サンプル状態では、VPDがVrefに近づくよう(同一となるよう)制御される。なお、サンプル状態は、LD111の駆動が必要であるため、レーザ光が印字偏向範囲で偏向されるタイミングでは実行されない。
ホールド状態では、LD111は、LD駆動回路221により、コンデンサ222の充電量(電位)に基いた電流の大きさで駆動される。光源制御回路210は、印字データに基いてLD駆動回路221をオン・オフ制御することにより、LD111から変調させたレーザ光を出力させる。
次に、図5及び図6を参照して、往路印字時と復路印字時のレーザ光を出力させるタイミングについて概説する。
図5は、画像形成装置1における偏向角と印字領域の関係を図示したものである。また
図6は、調整信号、印字データ信号、S/H信号、LD駆動電流、BD検出信号を示すタイミングチャートである。なお、図6に示す1周期は、走査の1周期、つまり往復偏向器120の反射鏡122が最も負側に位置した状態から最も正側で折り返した後再び最も負側に位置するまでの1往復に対応する期間に該当する。
LD駆動電流は、LD111が発光するために該LDに供給される電流、BD検出信号は、受光したBD150から出力される信号である。
調整信号は、BD150を用いて印字に関する一連の処理のタイミングを調整し、かつLDユニット220から照射されるレーザ光の出力(光量)を調整するため、レーザ光を連続出力させる制御信号の一種である。調整信号は、反射鏡122の往復揺動と同期が取られている。具体的には、本実施形態の調整信号は、反射鏡122の往復揺動に伴って周期的に出力されるBD検出信号を基準として出力タイミングが取られている。
印字データ信号は、往路印字データに基づくレーザ光の変調を行うための往路印字信号S1と復路印字データに基づくレーザ光の変調を行うための復路印字信号S2を含む信号である。なお、図6に示す各信号S1、S2はあくまで例示であり、実際は、各ラインの印字データ毎に信号波形は異なる。1周期内において、印字データ信号の往路印字信号S1及び復路印字信号S2は、BD検出信号を基準として出力タイミングが取られている。上記調整信号及び印字データ信号は、光源制御回路210からLD駆動回路221に送られる。LD駆動回路221は、調整信号及び印字データ信号がLである場合に、LD111に駆動電流を供給する。つまり、調整信号及び印字データ信号がLである期間、LD111からレーザー光は照射される。
往路印字信号S1と復路印字信号S2の出力タイミングについて説明を加える。調整信号に従いLD111から出力されたレーザ光により、BD150がレーザ光を検出した時刻をt0とする。言い換えれば、往復偏向器120におけるレーザ光の偏向角がBD検出偏向角となる時刻をt0とする。時刻t0を基準としてそれぞれ定められる、往路印字開始時刻t1に往路印字信号S1の出力を開始し、復路印字開始時刻t2に復路印字信号S2の出力を開始する。往路印字開始時刻t1は画像形成装置1において予め設定された時刻であり、例えば光学設計時等において適切な値に設定される。また、復路印字開始時刻t2は、後述する処理により設定される。設定されたt1、t2に関する情報はメモリ240に保持されている。なお、往路印字開始時刻t1は、レーザ光の偏向角が往路開始偏向角となるように、復路印字開始時刻t2は、偏向角が復路開始偏向角となるように、それぞれ設定される。
以下、図7と図8を参照しつつ、復路印字開始時刻t2を取得(更新)するための処理について説明する。図7は、画像形成装置1において復路印字開始時刻t2を取得(更新)するための処理を示すフローチャートである。この処理は、コントローラ200において、印字前に実行されるものである。なお、本処理実行前に既にメモリ240に保持されている復路印字開始時刻(ここでは、製造時に書き込まれた値を想定する)を、本処理の説明の便宜上、補正前復路印字開始時刻t2’と称して説明する。
S101では、テストパターンの描画を開始する。テストパターンは、メモリ240に保持されている補正前復路印字開始時刻t2’を用いて形成される。
S102では、コントローラ200は、ラインセンサ制御・検出回路250において検出されるテストパターンの位置誤差情報ΔLを取得する。図8は、この位置誤差情報ΔLを説明した図である。感光ドラムDに形成されたテストパターンTPは、ラインセンサ160により検出される。ラインセンサ制御・検出回路250は、ラインセンサ160において基準とされる中心位置と、実際に検出したテストパターンTPの位置との距離の差分である位置誤差情報ΔLを算出する。なお、この際、テストパターンが基準位置よりも復路の進行方向の位置で検出されればΔLは正の値とし、復路の後退方向の位置で検出されれば位置誤差情報ΔLは負の値とする。また、上記中心位置は復路開始位置Q2と一致する。
S102で位置誤差情報ΔLを取得すると、次いでS103において、コントローラ200は、テストパターンの印字を終了させる。
S104では、コントローラ200は、位置誤差情報ΔLから、時間誤差Δtを算出する。すなわち、復路におけるレーザ光の走査速度をV(>0)とすると(Vは本装置固有の値)、ΔL/Vがテストパターンの時間誤差Δtとなる。
S105では、コントローラ200が、復路印字開始時刻t2を算出する。具体的には、コントローラ200は、t2=t2’−Δtという関係から復路印字開始時刻t2を算出する。
S106では、コントローラ200は、メモリ240へ復路印字開始時刻t2を格納(更新)する。その後、本処理は終了する。なお、次回、上記一連のt2取得(更新)処理を実行する場合には、更新された復路印字開始時刻t2が補正前復路印字開始時刻t2’として扱われる。
以上のS101からS106に示した処理により、復路開始位置Q2から復路の印字が開始される復路印字開始時刻t2を正確に決定することができる。言い換えれば、復路印字開始時刻t2を補正することができる。例えば、図8に示すように、補正前復路印字開始時刻t2’により形成されたテストパターンTPが、感光ドラムD上の復路開始位置Q2よりも復路進行側に位置しているということは、復路の印字が当該テストパターンTPの位置から開始されてしまうということを意味する。この場合、補正前復路印字開始時刻t2’を短くする必要がある。S101からS106の処理により、補正前復路印字開始時刻t2’を、復路開始位置Q2から正しく復路の印字が開始される復路印字開始時刻t2に補正できる。画像形成装置1における印字処理は、この復路印字開始時刻t2を用いて実行される。
なお、本実施形態のようにラインセンサを使用して復路印字開始時刻t2を取得することにより、温度変化等の環境変化や組み付け時に生じる誤差に起因する微少な印字開始位置のずれを補正することが可能になる。よって本実施形態は、高密度カラープリンタ等のより高い精度が求められる装置等に好適である。
ここで、従来の画像形成装置では、BDにおいてレーザ光を検出するための偏向範囲を印字偏向範囲の両外側で確保し、かつAPCを実行するための偏向範囲を該印字偏向範囲の一端外側或いは両端外側で確保しなければならなかった。そのため、従来の画像形成装置では、どうしても装置全体を大型化せざるを得なかった。
これに対して、本実施形態の画像形成装置1では、復路印字信号S2の出力タイミング(復路印字開始時刻t2)は上記のような処理を経て決定される。つまり、従来のような装置内部において、復路開始側でレーザ光を検出するための構成及び走査範囲は不要となっている。また、本実施形態の画像形成装置1では、印字偏向範囲と、BD150においてレーザ光を検出するための偏向範囲(BD検出偏向角近傍)と、LDユニット220においてAPCを実行するための偏向範囲(−α≦θ<−γ)とが最低限確保されるように最大偏向範囲を設定すればよい。
さらに本実施形態の画像形成装置1では、図5に示すように、中央偏向角におけるレーザ光の入射位置と、印字領域の中心位置Pとを意図的にずらしている。この際、往復偏向器120と感光ドラムDとは、正側最大偏向角αをなす光路が、感光ドラムD上における印字領域の復路開始位置Q2近傍(ただし、印字領域外部)に位置するように設計されている。このような設計により、印字偏向範囲と、BD150においてレーザ光を検出するための偏向範囲と、APCを実行するための偏向範囲とを、従来よりも小さい最大偏向範囲で含めることが可能となる。つまり、装置のサイズを一定とすると、従来の装置よりも最大偏向範囲を小さくすることができるため、従来よりも走査速度を向上させることができる。また、装置内の最大偏向範囲を一定とすると、従来の装置よりも小型化することができる。
次に、図6、図11のタイミングチャート及び図9、図10のフローチャートを参照して、画像形成装置1における印字処理について説明する。
図9に示す処理は、コントローラ200が、印字開始を示す印字コマンドを受け付けた後に開始する。
まずS201で、コントローラ200は、印字処理に必要な初期化処理を実行する。図11は、初期化処理時におけるタイミングチャートである。具体的には、S201において、コントローラ200は、偏向制御回路230を介して、往復偏向器120を駆動させる。そして、コントローラ200は、図11中時刻P1において調整信号をLにして、LDユニット220内においてLD111に駆動電流を供給可能とする。これにより、LD11は発光可能となる。ここで、調整信号がLであり続ける限り、LDユニット220から照射されるレーザ光は連続光である。
時刻P1から所定時間経過後の時刻P2において、コントローラ200は、コンデンサ充放電回路225に送信するS/H信号をLに切り替える。以後、S/H信号がHに切り替えられるまでAPCが実行される。APCの実行により、LD111の駆動電流は所定の光量となるまで徐々に増加する。ここで、発光可能としてからS/H信号をLに切り替えるように制御するのは、消灯状態である場合には、レーザ光の光量をモニタできないために、正確なAPCを行えないからである。
なお、図11に示すように初期化処理におけるAPC実行中は、調整信号は常にL、つまりLDは常時発光状態である。従って、例えば時刻P3において、BD150がレーザ光を受光し、検出信号を出力することもありうる。しかし、コントローラ200は、現段階において当該検出信号は不要であると判断し、無視する。
時刻P2から所定時間経過後の時刻P4において、コントローラ200は、コンデンサ充放電回路225に送信するS/H信号をHに切り替えAPCを終了する。つまり、P2〜P4によって規定される期間がAPC実行期間である。APC実行期間は、光走査装置2に搭載されるLDユニット220の仕様に基づき、LD111が安定した光量を出力するまでの所要時間よりも長めに設定される。APCの終了によって図9中S201に示す初期化処理が終了する。
S201に示す初期化処理終了後つまり時刻P4経過後、コントローラ200は、BD150によってレーザ光が検出されるまで待機状態に入る(S203:NO)。図11に示す時刻P5において最初のBD検出信号を受信すると(S203:YES)、コントローラ200は、調整信号をHに切り替える。これにより、LD駆動電流の供給が一時的に停止され、LD111は消灯する。つまり、時刻P5は、BD光オフ時刻と言うことができる。これにより、意図しない印字がなされることを有効に防止している。
なお、図11に示すBD光オフ時刻P5は、図6に示すタイミングチャートにおいて最初に現れる時刻t0と一致する。すなわち、図11と図6は連続したタイミングチャートとして成立する。但し、図11に示す時間軸から図6に示す時間軸を連続させる場合において、調整信号とLD駆動電流は、図6中一点鎖線で示す状態にある。
S205では、コントローラ200は、S203においてBD検出信号を受信した時刻t0を基準として、計時を開始する。計時は、往路印字開始時刻t1、復路印字開始時刻t2、APC光オン時刻t3、APC光オフ時刻t4、BD光オン時刻t5の検出のために行われる。なお各時刻t1〜t5に関する情報は、予め設計時等に定められ、または図7に例示されるような取得処理により設定され、メモリ240に格納されている。
次いでコントローラ200は、調整信号をHに切り替え(S207)、LD111を消灯させる。これにより、感光ドラムDにおける往路開始位置Q1よりも前(図1中負側)にレーザ光が入射してしまうことによる無用な露光を回避して印字を精確に開始できるようにしている。
その後、往路印字開始時刻t1となると(S209:YES)、S211へ進む。S211では、コントローラ200は、光源制御回路210を介して、往路印字のためのレーザ光の出力を開始させる。すなわち、光源制御回路210を介して、往路印字信号S1をLDユニット220に送信する。往路印字期間T1の間、変調されたレーザ光が出力される。S211の往路印字処理が終了すると、調整信号、印字データ信号ともにHとなる。つまり、LD111は消灯状態になる。
S211の往路印字処理が終了すると、コントローラ200は、S211における印字処理が本印字処理における最終走査ラインであったか否かを判定する(S213)。最終走査ラインであれば(S213:YES)、コントローラ200は印字が完了したと判断し、S221において、偏向制御回路230における往復偏向器120の駆動、及び光源制御回路210における調整信号の送信を停止させる。これにより、一連の印字処理が終了となる。最終走査ラインでなければ(S213:NO)、コントローラ200は、次いでS215の処理へ移る。
S215では、コントローラ200は、復路印字開始時刻t2が経過するまで待機する(S215:NO)。そして、S213の処理の後、復路印字開始時刻t2と達すると(S215:YES)、S217へ進む。
S217では、コントローラ200は、光源制御回路210を介して、復路印字のためのレーザ光の出力を開始させる。すなわち、光源制御回路210を介して、復路印字信号S2をLDユニット220に送信する。復路印字期間T2の間、変調されたレーザ光が出力される。S211の復路印字処理が終了すると、調整信号、印字データ信号ともにHとなる。つまり、LD111は消灯状態になる。
S217の復路印字処理が終了すると、コントローラ200は、S217における印字処理が本印字処理における最終走査ラインであったか否かを判定する(S219)。つまり、コントローラ200は、上記S213と同種の判断処理を行う。最終走査ラインであれば(S219:YES)、コントローラ200は印字が完了したと判断し、S210に移り、一連の印字処理を終了させる。最終走査ラインでなければ(S219:NO)、コントローラ200は、図10に示すS223以降の処理へ移る。
図10に示すS223において、コントローラ200は、APC開始時刻t3に達するまで待機する(S223:NO)。APC光オン時刻t3に達すると(S223:YES)、コントローラ200は調整信号をLにし、LD駆動電流を流して、LD111を発光させる(S225)。
S225において、LD111を発光させると、次いでコントローラ200は、S/H信号をLに切り替える。S225の処理によって、往復走査毎にAPCが実行される。印字処理中のAPCは、仕様等に基づき、LD111の発光量が安定するまでに必要とされる期間SAPCだけ行われる。図6に示すように、APC実行期間SAPCは、LD駆動電流が変化していることがわかる。このように印字処理中にもAPCを定期的に、より具体的には1往復の印字毎に行うようにしたことにより、常に一定の画質が保証される。
S227の後、コントローラ200は、APC光オフ時刻t4に達するまで待機する(S229:NO)。本実施形態では、APC光オフ時刻t4は、コントローラ200の処理負担を軽減するために、走査のちょうど1周期の時点に対応させて設定している。つまり、図6に示すように、本実施形態では、レーザ光の復路走査期間内にAPC実行期間SAPCが設定されている。
APC光オフ時刻t4に達すると(S229:YES)、コントローラ200は、調整信号をHに切り替えてLD111を消灯制御する。ここでLD111を消灯させることにより、印字にもAPC等の調整にも供されない無用なレーザ光を照射させずにすみ、迷光の発生の防止、省電力化につながる。
S231の後、コントローラ200は、BD光オン時刻t5に達するまで待機する(S231:NO)。BD光オン時刻t5に達すると(S231:YES)、コントローラ200は、調整信号をLに切り替えて、LD111を再び発光制御する(S235)。そして、図9に示すS203以降の処理を繰り返す。従って、本実施形態の画像形成装置1では、図9に示すS213またはS219によって直前の印字内容が最終ラインに関するものであると判断されるまでは、図6に示すように時刻t0を基準とした処理が周期的に行われる。
S201からS210に示した印字処理によれば、往路印字開始時間t1及び復路印字開始時間t2に基いて往路印字信号S1と復路印字信号S2が出力されるので、感光ドラムD上の印字領域に往路印字と復路印字が正確に実行される。
なお、本実施形態では、1回の印字処理(S201からS221に示す処理)ごとに、図7に示す処理を行って復路印字開始時刻t2を更新する。
上記実施形態では、APC実行期間SAPCを復路走査期間内に設定している。しかし、本発明に係る光走査装置は、必ずしも復路走査期間内にのみAPC実行期間SAPCを設けるには及ばない。例えば、BD光オフ時刻t4を次の往路走査上に設定することも可能である。これにより、復路走査期間のみならず往路走査期間においてもAPCを実行することができる。さらに言えば、時刻t4、t5を設定せずに時刻t3〜t0の任意の期間にAPCを実行することもできる。また、BD光オン時刻t3を往路走査期間に設定して、APC実行期間SAPCを往路走査期間内に設定することも可能である。
また上記実施形態では、1回の印字処理ごとに、復路印字開始時刻t2の更新(補正)を行うものとした。以下に示す本発明の他の実施形態の画像形成装置では、該装置の製造時に、復路印字開始時刻t2を測定により予め決定し、以降はその値を使用し続ける。
図10は、他の実施形態の画像形成装置11を示す図である。画像形成装置11は、画像形成装置1における走査光学装置2を備える。画像形成装置1と異なる点は、ラインセンサを備えておらず、感光ドラムDを組み付ける前に使用される、復路印字開始時刻t2を計測するためのセンサユニット300が設けられている点である。なお、センサユニット300は、感光ドラムを組み付ける際には、取り外される。
図11は、画像形成装置11の機能ブロック図である。画像形成装置11は、コントローラ200、光源制御回路210、光源110の一部であるLDユニット220、偏向制御回路230、メモリ240、インタフェース部260を備えている。また、インタフェース部260を介してセンサユニット300が接続されている。
画像形成装置11のハウジングの所定位置には、センサユニット300取付部位301が設けられており、センサユニット300は、当該取付部位301に取り付け可能となっている。取付部位301は、感光ドラムを組み付ける際に、当該感光ドラムや他の部材とは干渉しない位置、形状として設けられている。また、センサユニット300は図示しないコネクタを有しており、画像形成装置11のインタフェース部260に電気的に接続可能な構成となっている。センサユニット300は、BDを備えており、印字領域の復路開始位置Q2のレーザ光を検出することができる。また、センサユニット300は、BDにおいて発生した信号を、インタフェース部260を介してコントローラ200に出力することができる。
画像形成装置11において、復路印字開始時刻t2を取得する際には、レーザ光を上記調整信号(図6参照)に基づく駆動を行うのではなく、連続して発光するよう駆動する(連続駆動)。画像形成装置11では、往復偏向器120の駆動後、レーザ光を連続駆動し、コントローラ200により、往路におけるBD150によるレーザ光の検出時から、復路におけるセンサユニット300によるレーザ光の検出時までの時間を計測する。その計測された時間に基づき復路印字開始時刻t2を定めてメモリ240に格納する。印字処理は、この復路印字開始時刻t2を用いて実行される。
本発明の他の実施形態の画像形成装置11によれば、その製造時に、着脱自在なセンサユニット300を用いて当該画像形成装置固有の復路印字開始時刻t2を取得する。従って、上述したラインセンサを備える実施形態の装置に比べて簡素かつ安価に構成される。
なお、本発明の上記全ての実施形態においては、往路から印字を開始するものとした。本発明はこれに限定されるものではなく、復路から印字を開始するものであってもよい。その場合、BD150におけるレーザ光の検出後、復路印字開始時刻t2時に最初の印字が開始される。
また、本明細書における「往路」は一方向の走査においてBDによる検出位置から印字領域へ走査される方向であり、「復路」は「往路」後に折り返されて走査される方向である。すなわち、「往路」「復路」の語は説明の便宜上用いているものであり、どちらの方向を「往路」「復路」と呼ぶか、又どちらの方向から走査や印字を開始させるかは設計・開発上の自由であり、それらのいずれを選択しても本発明の範囲内に含まれるものである。
また、本発明の上記全ての実施形態においては、復路印字開始時刻t2を取得する構成を示したが、本発明における画像形成装置は、往路印字開始時刻t1を取得する構成をさらに備えてもよい。
以上、本発明によれば、1つのレーザ光検出手段を用いるのみで、レーザ光の往路走査時と復路走査時の夫々における印字開始タイミングを決定することができる。従来は、印字領域に対応する偏向範囲の両外側の偏向範囲でレーザ光を検出させることが必要であったが、本発明の光走査装置では、印字領域の一方側の偏向範囲でのみ検出させればよい。よって、本発明の構成は、往復偏向器における最大偏向範囲を従来よりも小さくすることができる構成であり、その結果、走査速度の向上や装置の小型化を実現することができるものである。
本発明の実施形態の画像形成装置の概略構成図である。 感光ドラムとラインセンサの位置関係を示す図である。 本発明の実施形態の画像形成装置の制御ブロック図である。 LDユニットの詳細を示す図である。 偏向角と印字領域の関係を図示したものである。 本発明の実施形態の画像形成装置における各種信号のタイミングチャートである。 復路印字開始時刻の取得処理を示すフローチャートである。 位置誤差情報を説明するための図である。 本発明の実施形態の画像形成装置の印字処理を示すフローチャートである。 本発明の実施形態の画像形成装置の印字処理を示すフローチャートである。 本発明の実施形態の画像形成装置の初期化処理における各種信号のタイミングチャートである。 本発明の他の実施形態の画像形成装置を示す図である。 本発明の他の実施形態の画像形成装置の機能ブロック図である。 従来の光走査装置の概略構成図である。
符号の説明
1、11 画像形成装置
2 光走査装置
110 光源部
111 LD
120 往復偏向器
122 反射鏡
130 fアークサインθレンズ
150 BD
160 ラインセンサ
200 コントローラ
210 光源制御回路
220 LDユニット
230 偏向制御回路
240 メモリ
250 ラインセンサ制御・検出回路
260 インタフェース部
300 センサユニット
D 感光ドラム

Claims (16)

  1. 印字領域上に、印字データに基づいて変調駆動されるレーザ光を走査するための光走査装置であって、
    レーザ光を射出する光源と、
    前記光源を駆動制御する光源制御手段と、
    前記光源から射出されたレーザ光を動的に偏向し、前記印字領域への走査範囲が含まれる所定の角度範囲内で往復走査させる往復偏向手段と、
    前記所定の角度範囲内において、前記印字領域を走査しないレーザ光が入射する位置に配置され、レーザ光を検出する検出手段と、を備え、
    前記印字領域上の往復走査方向の一端側には、前記所定の角度範囲の一端部近傍に向けて偏向されるレーザ光が入射し、前記検出手段には、前記所定の角度範囲の他端部近傍に向けて偏向されるレーザ光が入射するよう構成され、
    前記光源制御手段は、前記光源に対し、前記検出手段によるレーザ光の検出タイミングを基準として、レーザ光の印字領域上の往復走査の各々における、前記変調駆動されるレーザ光の射出のタイミングを制御することを特徴とする光走査装置。
  2. 前記光源制御手段は、前記検出手段がレーザ光を検出した時から第1の所定時間経過時に第1の印字方向に対応する印字データに基づいて変調駆動されるレーザ光の射出を開始させるよう前記光源を制御し、前記レーザ光検出手段がレーザ光を検出した時から該第1の所定時間よりも長い第2の所定時間経過時に第2の印字方向に対応する印字データに基いて変調駆動されるレーザ光の射出を開始させるよう前記光源を制御することを特徴とする請求項1に記載の光走査装置。
  3. 前記往復偏向手段により偏向されたレーザ光が入射する光学系を備え、
    前記光学系は、前記印字領域においてレーザ光を等速走査させる機能を有することを特徴とする請求項1または2に記載の光走査装置。
  4. 前記光学系の光軸が、前記印字領域上において、前記印字領域上の走査範囲の中央位置よりも、前記所定の角度範囲の他端側に位置するよう構成したことを特徴とする請求項3のいずれかに記載の光走査装置。
  5. 前記光源が半導体レーザ光源を含むことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の光走査装置。
  6. 前記光源がAPC(Automatic Power Control)機能を含むことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の光走査装置。
  7. 前記所定の角度範囲内には、さらに、前記APCを実行するための角度範囲が含まれることを特徴とする請求項6に記載の光走査装置。
  8. 前記APCを実行するための角度範囲は、前記印字領域への走査範囲外で且つ前記所定の角度範囲の一端部側であり、さらに前記検出手段によりレーザ光を検出する範囲を除く範囲に含まれることを特徴とする請求項7に記載の光走査装置。
  9. 前記APCは、前記検出手段によるレーザ光の検出タイミングを基準として規定された所定期間内に実行されることを特徴とする請求項6から8のいずれかに記載の光走査装置。
  10. 前記所定期間は、前記往復偏向手段によるレーザ光の復路走査期間内であって復路印字期間外に設定されることを特徴とする請求項9に記載の光走査装置。
  11. 前記所定の角度範囲の中央に向けて偏向されるレーザ光が入射する前記印字領域上の位置が、前記印字領域の走査範囲の中央位置よりも前記所定の角度範囲の他端側となるよう構成したことを特徴とする請求項1から10のいずれかに記載の光走査装置。
  12. 請求項1から11のいずれかに記載の光走査装置と、
    前記印字領域を有する感光ドラムと、
    前記光源制御手段による、前記レーザ光の印字領域上の往復走査の各々における前記変調駆動されたレーザ光の射出のタイミングのうちの少なくとも一方を補正するタイミング補正手段と、
    を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  13. 前記感光ドラム上に形成された像の当該ドラムの軸方向の位置を検知可能なラインセンサを備え、
    前記タイミング補正手段は、前記光走査装置を用いて前記感光ドラム上に所定の像を形成させ、当該所定の像の位置を前記ラインセンサで検出し、当該検出された位置と基準位置とを比較することによって、前記タイミングを補正することを特徴とする請求項12に記載の画像形成装置。
  14. 前記所定の像を形成するための所定の印字データを保持する保持手段を備えることを特徴とする請求項13に記載の画像形成装置。
  15. 前記タイミング補正手段による補正が1回の印字処理ごとに実行されることを特徴とする請求項12から14のいずれかに記載の画像形成装置。
  16. 前記タイミング補正手段は、前記印字領域の往路走査開始位置または復路走査開始位置に対応するハウジングの所定位置に着脱自在に構成されたセンサユニットを有しており、前記検出手段によるレーザ光の検出時から前記センサユニットによるレーザ光検出時までの時間に基づき前記タイミングを補正することを特徴とする請求項12に記載の画像形成装置。
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