JP2008291818A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】触媒上流側の排出ガスセンサの異常が発生した場合でも、エバポガスのパージを、エミッションをほとんど悪化させることなく実行できるようにする。
【解決手段】排気浄化用の触媒23の上流側と下流側に、それぞれ排出ガスセンサ24,25を設置し、少なくとも上流側排出ガスセンサ24の出力に基づいて空燃比をフィードバック制御すると共に、エンジン運転状態に応じてキャニスタ34からエバポガスを吸気管12内にパージする。上流側排出ガスセンサ24の異常を検出したときには、上流側排出ガスセンサ24の出力に基づく空燃比フィードバック制御を停止すると共に、正常時のエバポガスパージ制御も停止し、その代わりに、下流側排出ガスセンサ25の出力がリーンになっている期間に、所定の異常時パージ実行条件が成立した時点でパージ制御弁36への通電を開始してエバポガスのパージを実行する。
【選択図】図1

Description

本発明は、排気浄化用の触媒の上流側と下流側に、それぞれ排出ガスの空燃比又はリッチ/リーンを検出する排出ガスセンサを設置した内燃機関の制御装置に関する発明である。
近年の電子制御化されたエンジン制御システムでは、排気浄化用の触媒の上流側と下流側に、それぞれ排出ガスの空燃比又はリッチ/リーンを検出する排出ガスセンサ(空燃比センサ又は酸素センサ)を設置したものがある。このシステムでは、上流側の排出ガスセンサの出力に基づいて触媒上流側の空燃比を目標空燃比に一致させるようにフィードバック制御すると共に、下流側の排出ガスセンサの出力に基づいて、触媒上流側の目標空燃比、フィードバック補正量、燃料噴射量のいずれかを補正したり、或は、上流側の排出ガスセンサの出力の挙動から触媒の劣化診断を行うようにしたものがある。
また、近年の自動車は、燃料タンク内で発生したエバポガス(燃料蒸発ガス)が大気中に放散されるのを防止するために、燃料タンク内で発生したエバポガスをキャニスタ内に吸着し、エンジン運転状態に応じてキャニスタからエバポガスを吸気系にパージ(放出)することで、パージしたエバポガスを燃料噴射弁からの噴射燃料と一緒にシリンダ内に吸入させて燃焼させるようにしている。
このエバポガスパージ中は、シリンダ内に吸入される混合気の空燃比がエバポガスパージ量分だけリッチ化されるため、これを上流側の排出ガスセンサで検出して燃料噴射量を減量補正するように空燃比フィードバック制御することで、エバポガスパージ中の空燃比のリッチずれを抑えて、エミッション悪化やドライバビリティ悪化を防止するようにしている。
このようなエンジン制御システムでは、上流側の排出ガスセンサが異常になると、空燃比を目標空燃比にフィードバック制御できなくなり、エミッションや燃費が悪化するため、上流側の排出ガスセンサに異常が発生したときにはその異常を早期に検出する必要がある。この観点から、特許文献1(特許第3733660号公報)に記載されているように、エンジン運転中に排出ガスセンサの出力の挙動に基づいて該排出ガスセンサの異常診断を実行するようにしたものがある。
或は、特許文献2(特開平2−33443号公報)に記載されているように、空燃比フィードバック補正量が限界値を越えている状態が所定時間継続したときに空燃比制御系が異常であると診断するようにしたものがある。
いずれかの方法で、排出ガスセンサの異常又は空燃比制御系の異常が検出されたときには、空燃比フィードバック制御が停止されるようになっている。空燃比フィードバック制御が停止されると、エバポガスパージによる空燃比のリッチずれをフィードバック補正できなくなるため、エバポガスパージ制御も停止されるようになっている。
特許第3733660号公報 特開平2−33443号公報
しかし、上流側の排出ガスセンサの異常又は空燃比制御系の異常が検出されてエバポガスのパージが停止された後も、燃料タンク内ではエバポガスが発生し続けるため、やがてキャニスタ内のエバポガスの吸着量が飽和レベルに達して、吸着しきれないエバポガスが大気中に漏れ出してしまう可能性があった。
本発明はこのような事情を考慮してなされたものであり、従ってその目的は、上流側の排出ガスセンサの異常又は空燃比制御系の異常が発生した場合でも、エバポガスのパージを、エミッションをほとんど悪化させることなく実行できて、大気中へのエバポガスの漏出を防止又は低減させることができる内燃機関の制御装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、内燃機関の排気通路に設置した排気浄化用の触媒の上流側と下流側に、排出ガスの空燃比又はリッチ/リーンを検出する上流側排出ガスセンサと下流側排出ガスセンサを設置し、少なくとも前記上流側排出ガスセンサの出力に基づいて空燃比をフィードバック制御すると共に、燃料タンク内で発生したエバポガスをキャニスタ内に吸着して内燃機関の運転状態に応じて該キャニスタからエバポガスを内燃機関の吸気通路にパージする内燃機関の制御装置において、前記上流側排出ガスセンサの異常診断及び/又は前記上流側排出ガスセンサの出力に基づく空燃比制御系の異常診断を実行する異常診断手段と、この異常診断手段により異常が検出されている場合に前記下流側排出ガスセンサの出力がリーンになっている期間にエバポガスをパージする異常時パージ実行手段とを備えた構成としたものである。
一般に、触媒から流出する排出ガスの空燃比がリーンになっている状態が続く場合は、触媒の状態がリーン状態(酸素等のリーン成分の吸蔵量が増加した状態)になって、排出ガスのHC等のリッチ成分を通常より多く酸化浄化できる状態になっている。この点を考慮して、本発明では、触媒から流出する排出ガスの空燃比又はリッチ/リーンを検出する下流側排出ガスセンサの出力がリーンになっている期間にエバポガスをパージするものである。このようにすれば、触媒の状態がリーン状態になっている期間に、エバポガスのパージにより排出ガス中に増加したHC等のリッチ成分をリーン状態の触媒で酸化浄化することが可能となるため、上流側の排出ガスセンサの異常又は空燃比制御系の異常が発生して空燃比フィードバック制御を停止した状態でも、エバポガスのパージを、エミッションをほとんど悪化させることなく実行できて、大気中へのエバポガスの漏出を防止又は低減させることができる。
この場合、請求項2のように、異常診断手段により異常が検出されている場合に、下流側排出ガスセンサの出力がリーンになっている状態が所定時間継続したときにエバポガスのパージを開始するようにすると良い。このようにすれば、触媒のリーン成分吸蔵量がほぼ飽和レベルに達する(触媒のリッチ成分浄化能力がほぼ最大になる)まで待ってエバポガスのパージを開始することができ、エバポガスのパージにより排出ガス中に増加したHC等のリッチ成分の浄化能力を高めることができる。
この異常検出時のエバポガスパージの実行時間はタイマにより一定時間に制御するようにしても良いが、請求項3のように、下流側排出ガスセンサの出力がリーンからリッチに変化したときにエバポガスのパージを終了するようにしても良い。このようにすれば、下流側排出ガスセンサの出力がリーンになっている期間が長く続く場合は、それに応じてエバポガスパージの実行時間を長くすることができ、その分、キャニスタからより多くのエバポガスをパージすることができる。
ところで、異常検出時にエバポガスのパージを開始する際に急激に多くのエバポガスをパージすると、エバポガスのパージ開始直後に空燃比の急激なリッチ化により内燃機関のトルクが急激に増大して機関回転速度が急上昇し、運転者に不快感を感じさせてしまう可能性がある。
この対策として、異常検出時には、請求項4のように、エバポガスのパージ開始後にパージ流量を徐々に増加させるようにすると良い。このようにすれば、エバポガスのパージ開始後にパージ流量が徐々に増加するに従って、空燃比が徐々にリッチ化されて内燃機関のトルクが徐々に増加するようになるため、エバポガスのパージ開始直後に機関回転速度が急上昇することを回避できる。
また、異常検出時には、空燃比フィードバック制御が停止されて、エバポガスパージによる空燃比のリッチずれをフィードバック補正できなくなることを考慮して、請求項5のように、エバポガスのパージ流量を正常時のパージ流量よりも少なくするようにすると良い。このようにすれば、エバポガスのパージ流量が触媒のリッチ成分浄化能力を大きく越えてしまうことを回避することができ、エミッションの悪化を防止できる。
尚、本発明は、異常検出時にエバポガスをパージする際にパージ流量に応じて燃料噴射量を見込み制御(オープンループ制御)で減量補正するようにしても良く、この場合は、エバポガスのパージ流量が多くても、燃料噴射量の減量補正によって空燃比のリッチ化度合を触媒のリッチ成分浄化能力の範囲内に収めることが可能である。
以下、本発明を実施するための最良の形態を具体化した一実施例を図面に基づいて説明する。
まず、図1に基づいて本実施例のエンジン制御システム全体の概略構成を説明する。
内燃機関であるエンジン11の吸気管12の最上流部には、エアクリーナ13が設けられ、このエアクリーナ13の下流側に、吸入空気量を検出するエアフローメータ14が設けられている。このエアフローメータ14の下流側には、モータ等の電気的なアクチュエータ15によって開度調節されるスロットルバルブ16と、スロットル開度を検出するスロットル開度センサ(図示せず)とが設けられている。
更に、スロットルバルブ16の下流側には、サージタンク17が設けられ、このサージタンク17には、吸気圧を検出する吸気圧センサ18が設けられている。また、サージタンク17には、エンジン11の各気筒に空気を導入する吸気マニホールド19が設けられ、各気筒の吸気マニホールド19の吸気ポート近傍に、それぞれ燃料を噴射する燃料噴射弁20が取り付けられている。また、エンジン11のシリンダヘッドには、各気筒毎に点火プラグ21が取り付けられ、各点火プラグ21の火花放電によって筒内の混合気に着火される。
一方、エンジン11の排気管22には、排出ガス中のHC,CO,NOx等を浄化する三元触媒等の触媒23が設けられ、この触媒23の上流側と下流側にそれぞれ排出ガスセンサ24,25が設けられている。本実施例では、上流側の排出ガスセンサ24として、排出ガスの空燃比を検出する空燃比センサ(A/Fセンサ)が用いられ、下流側の排出ガスセンサ25として、排出ガスのリッチ/リーンを検出する酸素センサが用いられている。但し、本発明は、上流側の排出ガスセンサ24として酸素センサを用いたり、或は、下流側の排出ガスセンサ25として空燃比センサを用いた構成としても良い。
また、エンジン11のシリンダブロックには、冷却水温を検出する冷却水温センサ26や、エンジン11のクランク軸が所定クランク角回転する毎にパルス信号を出力するクランク角センサ27が取り付けられている。このクランク角センサ27の出力信号に基づいてクランク角やエンジン回転速度が検出される。
また、燃料タンク32内の燃料が蒸発して生じたエバポガス(蒸発燃料)は、連通管33を通してキャニスタ34内の活性炭等の吸着体(図示せず)に吸着される。このキャニスタ34とスロットルバルブ16下流側の吸気管12との間には、キャニスタ34内に吸着されているエバポガスを吸気管12内にパージするためのパージ配管35が接続され、このパージ配管35の途中にエバポガスのパージ流量を制御するパージ制御弁36が設けられている。このパージ制御弁36は、例えば常閉型の電磁弁により構成され、その通電をデューティ制御することで、キャニスタ34から吸気管12へのエバポガスのパージ流量を制御するようになっている。尚、パージ配管35は、サージタンク17に接続するようにしても良い。
前述した各種センサの出力は、エンジン制御回路(以下「ECU」と表記する)28に入力される。このECU28は、マイクロコンピュータを主体として構成され、内蔵されたROM(記憶媒体)に記憶された各種のエンジン制御プログラムを実行することで、エンジン運転状態に応じて燃料噴射弁20の燃料噴射量や点火プラグ21の点火時期を制御する。
この際、ECU28は、上流側排出ガスセンサ24の出力に基づいて触媒23上流側の空燃比を目標空燃比に一致させるようにエンジン11に供給する混合気の空燃比(燃料噴射量)をフィードバック補正する空燃比フィードバック制御(メインフィードバック制御)を実行すると共に、下流側排出ガスセンサ25の出力に基づいて、触媒23上流側の目標空燃比、フィードバック補正量、燃料噴射量のいずれかを補正するサブフィードバック制御を実行したり、或は、上流側排出ガスセンサ24の出力の挙動から触媒23の劣化診断を行うようにしている。
更に、ECU28は、空燃比フィードバック制御中にエンジン運転状態に応じてキャニスタ34からエバポガスを吸気管12内にパージするエバポガスパージ制御を実行する。以下の説明では、空燃比フィードバック制御中に実行するエバポガスパージ制御を「正常時のエバポガスパージ制御」という。
また、ECU28は、エンジン運転中に上流側排出ガスセンサ24の出力の挙動に基づいて上流側排出ガスセンサ24の異常診断を実行する異常診断手段として機能する。上流側排出ガスセンサ24の異常診断方法は、例えば、燃料カット開始時、燃料カット復帰時(燃料カット終了時)等の空燃比の変化に対する上流側排出ガスセンサ24の応答性を計測し、上流側排出ガスセンサ24の応答性が判定値以上に遅くなったときに上流側排出ガスセンサ24の異常(応答性劣化)と判定したり、或は、上流側排出ガスセンサ24の出力電圧が正常時の電圧範囲から外れている場合に上流側排出ガスセンサ24の異常と判定する。勿論、これ以外の方法で上流側排出ガスセンサ24の異常診断を実行するようにしても良い。
ECU28は、上流側排出ガスセンサ24の異常を検出したときには、上流側排出ガスセンサ24の出力に基づく空燃比フィードバック制御を停止すると共に、正常時のエバポガスパージ制御も停止し、その代わりに、下流側排出ガスセンサ25の出力がリーンになっている期間に、所定の異常時パージ実行条件が成立した時点でパージ制御弁36への通電を開始してエバポガスのパージを開始すると共に、パージ制御弁36の通電をデューティ制御することで、パージ流量を制御する。この際、エバポガスのパージ開始後にパージ流量を徐々に増加させると共に、そのパージ流量が正常時のエバポガスパージ制御中のパージ流量よりも少なく設定された所定値に達した時点で、パージ流量を所定値に固定する。
一般に、触媒23から流出する排出ガスの空燃比がリーンになっている状態が続く場合は、触媒23の状態がリーン状態(酸素等のリーン成分の吸蔵量が増加した状態)になって、排出ガスのHC等のリッチ成分を通常より多く酸化浄化できる状態になっている。この点を考慮して、本実施例では、触媒23から流出する排出ガスのリッチ/リーンを検出する下流側排出ガスセンサ25の出力がリーンになっている期間に、所定の異常時パージ実行条件が成立した時点でエバポガスをパージするものである。このようにすれば、触媒23の状態がリーン状態になっている期間に、エバポガスのパージにより排出ガス中に増加したHC等のリッチ成分をリーン状態の触媒23で酸化浄化することが可能となるため、上流側排出ガスセンサ24の異常が発生して空燃比フィードバック制御を停止した状態でも、エバポガスのパージを、エミッションをほとんど悪化させることなく実行できて、大気中へのエバポガスの漏出を防止又は低減させることができる。
以上説明した本実施例のエバポガスパージ制御は、ECU28によって図2のエバポガスパージ制御プログラムに従って次のようにして実行される。
図2のエバポガスパージ制御プログラムは、エンジン運転中に所定周期で実行され、特許請求の範囲でいう異常時パージ実行手段としての役割を果たす。本プログラムが起動されると、まずステップ101で、上流側排出ガスセンサ24の異常診断プログラム(図示せず)の実行結果に基づいて上流側排出ガスセンサ24が異常であるか否かを判定し、上流側排出ガスセンサ24が異常でないと判定されれば、ステップ102に進み、正常時エバポガスパージ制御プログラム(図示せず)を実行して、空燃比フィードバック制御中にエンジン運転状態に応じてキャニスタ34からエバポガスを吸気管12内にパージする正常時エバポガスパージ制御を実行する。
これに対して、上記ステップ101で、上流側排出ガスセンサ24が異常であると判定されれば、ステップ103〜106の判定処理により、所定の異常時パージ実行条件が成立しているか否かを判定する。ここで、異常時パージ実行条件は、次の4つの条件(1) 〜(4) を全て満たすことである。
(1) 冷却水温センサ26で検出した冷却水温が所定水温を越えていること(エンジン11の暖機が完了していること)[ステップ103]
(2) 吸気圧センサ18で検出した吸気圧が所定圧力よりも低いこと(キャニスタ34内に吸着されているエバポガスを吸気管12内に吸入するのに必要な吸気負圧が確保されていること)、又は、エアフローメータ14で検出した吸入空気量が所定値よりも多いこと(エバポガスのパージにより空燃比がリッチになり過ぎないようにするために必要な吸入空気量が確保されていること)[ステップ104]
(3) 下流側排出ガスセンサ25の出力がリーンになっていること(触媒23の状態がリッチ状態になっていて排出ガスのHC等のリッチ成分を通常より多く酸化浄化できる状態になっていること)[ステップ105]
(4) 下流側排出ガスセンサ25の出力がリーンに変化してから所定時間が経過していること[ステップ106]
この場合、ステップ103で、冷却水温が所定水温以下と判定されれば、エンジン11が未暖機状態で、排出ガス中の未燃HCが多くなりやすいと判断して、異常時パージ実行条件が不成立となり、エバポガスのパージを実行しない(ステップ111)。
また、ステップ104で、吸気圧センサ18で検出した吸気圧が所定圧力以上であると判定されれば、キャニスタ34内に吸着されているエバポガスを吸気管12内に吸入するのに必要な吸気負圧が確保されていないと判断して、異常時パージ実行条件が不成立となり、エバポガスのパージを実行しない(ステップ111)。また、エアフローメータ14で検出した吸入空気量が所定値以下であると判定されれば、エバポガスのパージにより空燃比がリッチになり過ぎないようにするために必要な吸入空気量が確保されていないと判断して、異常時パージ実行条件が不成立となり、エバポガスのパージを実行しない(ステップ111)。
また、ステップ105で、下流側排出ガスセンサ25の出力がリッチであると判定されれば、触媒23の状態がリッチ状態(酸素等のリーン成分の吸蔵量が少ない状態)になって、排出ガスのHC等のリッチ成分の酸化浄化能力が低下した状態になっていると判断して、異常時パージ実行条件が不成立となり、エバポガスのパージを実行しない(ステップ111)。
また、ステップ106で、下流側排出ガスセンサ25の出力がリーンに変化してから、まだ所定時間が経過していないと判定されれば、触媒23のリーン成分吸蔵量がまだ飽和レベルに達していない(触媒23のリッチ成分浄化能力がまだ最大になっていない)と判断して、異常時パージ実行条件が不成立となり、エバポガスのパージを実行しない(ステップ111)。
これに対して、上記ステップ103〜106で全て「Yes」と判定されれば、異常時パージ実行条件が成立して、ステップ107に進み、パージ制御弁36への通電を開始してエバポガスのパージを開始する。このパージ開始時のパージ流量初期値(パージ制御弁36の制御デューティの初期値)は、最小値に設定されている。
この後、ステップ108に進み、パージ流量が所定値以上であるか否かを判定する。ここで、所定値は、リッチ状態の触媒23で浄化可能なパージ流量の上限値に相当し、正常時エバポガスパージ制御中のパージ流量よりも少ないパージ流量に設定されている。このステップ108で、パージ流量が所定値より少ないと判定されれば、まだパージ流量を増加してもリッチ状態の触媒23で浄化可能であると判断して、ステップ109に進み、パージ流量(パージ制御弁36の制御デューティ)を所定量ずつ増加させてエバポガスのパージを続ける。
その後、パージ流量が所定値に達した時点で、上記ステップ108で「Yes」と判定されて、ステップ110に進み、パージ流量を所定値に固定してエバポガスのパージを続ける。
そして、エバポガスパージの実行中に、上記ステップ103〜106のいずれかで「No」と判定された時点(例えば下流側排出ガスセンサ25の出力がリーンからリッチに変化した時点)で、異常時パージ実行条件が不成立となり、ステップ111に進み、エバポガスのパージ停止する。
以上説明した本実施例の上流側排出ガスセンサ24の異常検出時のエバポガスパージ制御の一例を図3を用いて説明する。この図3の例では、上流側排出ガスセンサ24の異常が検出された時点t1 で、正常時のエバポガスパージ制御を停止する。その後、下流側排出ガスセンサ25の出力がリーンに変化してから所定時間が経過した時点t2 で、異常時パージ実行条件が成立してパージ制御弁36への通電を開始してエバポガスのパージを開始する。このパージ開始時のパージ流量初期値は、最小値に設定されている。
その後、エバポガスのパージ流量を徐々に増加していき、そのパージ流量が正常時エバポガスパージ制御中のパージ流量よりも少なく設定された所定値に達した時点t3 で、パージ流量を所定値に固定する。この後、下流側排出ガスセンサ25の出力がリーンからリッチに変化した時点t4 で、エバポガスのパージを停止する。
参考までに、図4に従来の制御例を示している。従来は、上流側排出ガスセンサ24の異常が検出された時点t1 で、正常時のエバポガスパージ制御が停止されると、その後はエバポガスのパージが実行されることはない。しかし、上流側排出ガスセンサ24の異常が検出されてエバポガスのパージが停止された後も、燃料タンク32内ではエバポガスが発生し続けるため、やがてキャニスタ34内のエバポガスの吸着量が飽和レベルに達して、吸着しきれないエバポガスが大気中に漏れ出してしまう可能性がある。
これに対して、本実施例では、触媒23から流出する排出ガスのリッチ/リーンを検出する下流側排出ガスセンサ25の出力がリーンになっている期間に、所定の異常時パージ実行条件が成立した時点でエバポガスをパージするようにしているため、触媒23の状態がリーン状態になっている期間に、エバポガスのパージにより排出ガス中に増加したHC等のリッチ成分をリーン状態の触媒23で酸化浄化することが可能となり、上流側排出ガスセンサ24の異常が発生して空燃比フィードバック制御を停止した状態でも、エバポガスのパージを、エミッションをほとんど悪化させることなく実行できて、大気中へのエバポガスの漏出を防止又は低減させることができる。
しかも、本実施例では、下流側排出ガスセンサ25の出力がリーンになっている状態が所定時間継続したときにエバポガスのパージを開始するようにしたので、触媒23のリーン成分吸蔵量がほぼ飽和レベルに達する(触媒23のリッチ成分浄化能力がほぼ最大になる)まで待ってエバポガスのパージを開始することができ、エバポガスのパージにより排出ガス中に増加したHC等のリッチ成分の浄化能力を高めることができる。
この下流側排出ガスセンサ25の異常検出時のエバポガスパージの実行時間はタイマにより一定時間に制御するようにしても良いが、本実施例では、下流側排出ガスセンサ25の出力がリーンからリッチに変化したときにエバポガスのパージを終了するようにしたので、下流側排出ガスセンサ25の出力がリーンになっている期間が長く続く場合は、それに応じてエバポガスパージの実行時間を長くすることができ、その分、キャニスタ34からより多くのエバポガスをパージすることができる。
ところで、異常検出時にエバポガスのパージを開始する際に急激に多くのエバポガスをパージすると、エバポガスのパージ開始直後に空燃比の急激なリッチ化によりエンジン11のトルクが急激に増大してエンジン回転速度が急上昇し、運転者に不快感を感じさせてしまう可能性がある。
この対策として、本実施例では、エバポガスのパージ開始後にパージ流量を徐々に増加させるようにしたので、エバポガスのパージ開始後にパージ流量が徐々に増加するに従って、空燃比が徐々にリッチ化されてエンジン11のトルクが徐々に増加するようになり、エバポガスのパージ開始直後にエンジン回転速度が急上昇することを回避できる。
また、上流側排出ガスセンサ24の異常検出時には、空燃比フィードバック制御が停止されて、エバポガスパージによる空燃比のリッチずれをフィードバック補正できなくなることを考慮して、本実施例では、エバポガスのパージ流量を正常時のパージ流量よりも少なくするようにしたので、エバポガスのパージ流量が触媒23のリッチ成分浄化能力を大きく越えてしまうことを回避することができ、エミッションの悪化を防止できる。
尚、本発明は、下流側排出ガスセンサ25の異常検出時にエバポガスをパージする際にパージ流量に応じて燃料噴射量を見込み制御(オープンループ制御)で減量補正するようにしても良く、この場合は、エバポガスのパージ流量が多くても、燃料噴射量の減量補正によって空燃比のリッチ化度合を触媒23のリッチ成分浄化能力の範囲内に収めることが可能である。
また、上流側排出ガスセンサ24の出力に基づく空燃比制御系の異常診断を実行するシステムでは、空燃比制御系の異常が検出された場合にも、上記実施例と同様に、下流側排出ガスセンサ25の出力がリーンになっている期間に、所定の異常時パージ実行条件が成立した時点でエバポガスをパージするようにしても良い。
本発明の一実施例におけるエンジン制御システム全体の概略構成図である。 エバポガスパージ制御プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。 本発明の一実施例におけるエバポガスパージ制御の一例を説明するタイムチャートである。 従来のエバポガスパージ制御の一例を説明するタイムチャートである。
符号の説明
11…エンジン(内燃機関)、12…吸気管、16…スロットルバルブ、20…燃料噴射弁、21…点火プラグ、22…排気管、23…触媒、24…上流側排出ガスセンサ、25…下流側排出ガスセンサ、28…ECU(異常診断手段,異常時パージ実行手段)、32…燃料タンク、34…キャニスタ、35…パージ配管、36…パージ制御弁

Claims (5)

  1. 内燃機関の排気通路に設置した排気浄化用の触媒の上流側と下流側に、排出ガスの空燃比又はリッチ/リーンを検出する上流側排出ガスセンサと下流側排出ガスセンサを設置し、少なくとも前記上流側排出ガスセンサの出力に基づいて空燃比をフィードバック制御すると共に、燃料タンク内で発生したエバポガスをキャニスタ内に吸着して内燃機関の運転状態に応じて該キャニスタからエバポガスを内燃機関の吸気通路にパージする内燃機関の制御装置において、
    前記上流側排出ガスセンサの異常診断及び/又は前記上流側排出ガスセンサの出力に基づく空燃比制御系の異常診断を実行する異常診断手段と、
    前記異常診断手段により異常が検出されている場合に前記下流側排出ガスセンサの出力がリーンになっている期間にエバポガスをパージする異常時パージ実行手段と
    を備えていることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 前記異常時パージ実行手段は、前記異常診断手段により異常が検出されている場合に前記下流側排出ガスセンサの出力がリーンになっている状態が所定時間継続したときにエバポガスのパージを開始することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
  3. 前記異常時パージ実行手段は、前記下流側排出ガスセンサの出力がリーンからリッチに変化したときにエバポガスのパージを終了することを特徴とする請求項1又は2に記載の内燃機関の制御装置。
  4. 前記異常時パージ実行手段は、エバポガスのパージ開始後にパージ流量を徐々に増加させることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の内燃機関の制御装置。
  5. 前記異常時パージ実行手段は、エバポガスのパージ流量を正常時のパージ流量よりも少なくすることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の内燃機関の制御装置。
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