JP2002039025A - 内燃機関の炭化水素排出量低減装置 - Google Patents

内燃機関の炭化水素排出量低減装置

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JP2002039025A
JP2002039025A JP2000229014A JP2000229014A JP2002039025A JP 2002039025 A JP2002039025 A JP 2002039025A JP 2000229014 A JP2000229014 A JP 2000229014A JP 2000229014 A JP2000229014 A JP 2000229014A JP 2002039025 A JP2002039025 A JP 2002039025A
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hydrocarbon
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air
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adsorbent
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Yoshihiro Majima
摩島  嘉裕
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Denso Corp
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    • F01N3/08Exhaust or silencing apparatus having means for purifying, rendering innocuous, or otherwise treating exhaust for rendering innocuous
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01NGAS-FLOW SILENCERS OR EXHAUST APPARATUS FOR MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; GAS-FLOW SILENCERS OR EXHAUST APPARATUS FOR INTERNAL COMBUSTION ENGINES
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    • F01N2550/03Monitoring or diagnosing the deterioration of exhaust systems of sorbing activity of adsorbents or absorbents
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エンジン停止中に吸気通路内に溜まっていた
HCの大気中ヘの排出量を低減すると共に、そのHC排
出量低減効果の低下を早期に検出する。 【解決手段】 サージタンク15にHC吸着材18を設
け、このHC吸着材18にパージ空気を導入するパージ
空気導入管20の途中に開閉弁21を設ける。エンジン
停止中に吸気通路内の残留HCをHC吸着材18で吸着
し、エンジン始動後に排出ガスセンサ24と触媒23の
両方が活性状態になってから開閉弁21を開弁してHC
吸着材18からHCを放出する。その際、排出ガスの空
燃比と目標空燃比とのずれ量又はそれをフィードバック
補正する際の燃料補正量や空燃比補正係数に基づいてH
C放出量を算出し、そのHC放出量を積算してHC吸着
材18からの総HC放出量(HC吸着材18に吸着され
ていた総HC量)を求め、これを劣化判定値と比較して
HC吸着材18の劣化の有無を判定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関から排出
される炭化水素(以下「HC」と表記する)の排出量を
低減する内燃機関の炭化水素排出量低減装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】近年の自動車では、HCの排出量を低減
するために、エンジンの燃焼改善によって未燃HC量を
減少させると共に、排気管に三元触媒等の触媒を設置し
てエンジンから排出されるHCを浄化するようにしてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、エンジン停
止後、サージタンク等の吸気通路内には、前回運転時に
噴射された燃料の一部が吹き返し等により残留している
ことがある。また、エンジン停止中は、燃料噴射弁から
燃料が僅かずつ漏れて吸気通路内に拡散することがあ
る。これらの原因で、エンジン停止後に吸気通路内に拡
散した燃料(HC)は、次回のエンジン始動時に気筒内
に吸入される。
【0004】しかし、クランキング開始直後は、気筒判
別が完了するまで、燃料噴射弁の燃料噴射が開始され
ず、気筒内で燃焼が発生しないため、気筒内に吸入され
たHCは、燃焼することなく排気管に排出される。しか
も、冷間始動時は、排気管の触媒が未活性状態であるた
め、排気中のHCを十分に浄化することができない。こ
の結果、吸気通路内に溜まっていたHCがそのまま大気
中に排出されてしまい、これがクランキング開始時のH
C排出量を多くする原因となっていた。
【0005】本発明はこのような事情を考慮してなされ
たものであり、従ってその目的は、エンジン停止中に吸
気通路内に溜まっていたHCの大気中ヘの排出量を低減
することができる内燃機関の炭化水素排出量低減装置を
提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の請求項1の内燃機関の炭化水素排出量低減
装置は、機関停止中に内燃機関の吸気通路内に残留する
HCを炭化水素吸着材で吸着し、触媒の活性後及び/又
は排出ガスセンサの活性後に、炭化水素吸着材に吸着し
たHCを炭化水素放出制御手段で吸入空気中に放出させ
る。つまり、触媒活性後であれば、炭化水素吸着材から
放出されたHCが気筒内で十分に燃焼されずに排気管に
排出されても、そのHCを活性状態の触媒で浄化するこ
とができ、HC排出量を低減することができる。また、
近年の車両は、排出ガスの空燃比、酸素濃度等を排出ガ
スセンサ(空燃比センサ、酸素センサ等)で検出して空
燃比フィードバック制御を行うようにしているが、一般
に、排出ガスセンサは、触媒よりも先に活性化するた
め、触媒活性前であっても、排出ガスセンサの活性後
は、空燃比を目標空燃比にフィードバック制御すること
ができる。従って、排出ガスセンサの活性後であれば、
HCの放出を開始しても、空燃比フィードバック制御に
より、HCの放出量に応じて燃料噴射量が減量補正さ
れ、その結果、内燃機関から排出されるHC量が低減さ
れる。
【0007】この場合、炭化水素吸着材が劣化してHC
吸着能力が低下すると、HC排出量低減効果が低下する
ため、炭化水素吸着材の劣化を早期に検出する必要があ
る。そこで、請求項1では、炭化水素吸着材から放出さ
れるHC放出量に基づいて炭化水素吸着材の劣化の有無
を炭化水素吸着材劣化判定手段により判定する。炭化水
素吸着材からのHC放出量は、炭化水素吸着材に吸着さ
れていたHC量、つまり、現在の炭化水素吸着材のHC
吸着能力を反映するパラメータとなるため、HC放出量
を用いれば、炭化水素吸着材の劣化の有無を早期に精度
良く判定することができる。
【0008】この場合、HC放出量はガスセンサ等で検
出しても良いが、請求項2のように、HC放出制御中に
排出ガスの空燃比を目標空燃比にフィードバック制御す
るための燃料補正量又は空燃比補正係数に基づいてHC
放出量を算出すると良い。つまり、空燃比フィードバッ
ク制御が実施されていれば、排出ガスの空燃比を目標空
燃比に維持するために、HC放出により空燃比がリッチ
側にずれる分だけ燃料噴射量が減量補正されるため、燃
料補正量又は空燃比補正係数を用いてHC放出量を算出
すれば、ガスセンサ等を設けなくても、HC放出量を精
度良く算出することができる。
【0009】但し、空燃比フィードバック制御が実施さ
れていない期間は、空燃比フィードバック制御による燃
料補正量や空燃比補正係数は算出されないため、燃料補
正量や空燃比補正係数を用いてHC放出量の算出を行う
ことができない。
【0010】そこで、請求項3のように、HC放出制御
中に排出ガスの空燃比と目標空燃比とのずれ量に基づい
てHC放出量を算出すると良い。空燃比フィードバック
制御が実施されていなければ、HC放出量に応じて排出
ガスの空燃比が目標空燃比からリッチ側にずれるため、
排出ガスの空燃比と目標空燃比とのずれ量を用いれば、
空燃比フィードバック制御が実施されていない期間で
も、HC放出量を精度良く算出することができる。尚、
空燃比フィードバック制御の実施中は、排出ガスの空燃
比と目標空燃比とのずれ量に応じて空燃比補正係数を設
定して燃料補正量を算出するため、空燃比フィードバッ
ク制御の実施中でも、排出ガスの空燃比と目標空燃比と
のずれ量に基づいてHC放出量を算出しても良いことは
言うまでもない。
【0011】また、請求項4のように、炭化水素吸着材
を通して吸気通路内に導入するパージ空気流量によって
炭化水素吸着材のHC放出を制御するようにしても良
い。このようにすれば、パージ空気の流れを制御するた
めの簡単な構成を追加するだけで、HC放出タイミング
やHC放出量を適正に制御することができ、HC放出に
よるエミッションやドライバビリティの悪化を防止する
ことができる。
【0012】この場合、炭化水素吸着材のHC吸着量が
同じであれば、パージ空気流量が多くなるほど、HC放
出量が多くなるため、パージ空気流量もHC放出量を推
定するパラメータの1つとなる。そこで、請求項5のよ
うに、空燃比のずれ量又はそれを補正する燃料補正量や
空燃比補正係数に基づいてHC放出量を算出する際に、
パージ空気流量も考慮してHC放出量を算出するように
しても良い。空燃比がリッチ側にずれる原因は、炭化水
素吸着材から放出されるHCのみではなく、それ以外の
原因もあるため、パージ空気流量も考慮してHC放出量
を算出すれば、炭化水素吸着材から放出されるHC以外
の原因による空燃比のずれの影響を少なくすることがで
き、HC放出量の算出精度を向上することができる。
【0013】また、請求項6のように、HC放出制御中
に燃料減量補正が行われなくなるまでHC放出量の算出
を実行するようにすると良い。つまり、炭化水素吸着材
からHCが放出されている間は、そのHC放出量に応じ
て空燃比がリッチ側にずれ、それをフィードバック補正
するために燃料減量補正が行われるが、炭化水素吸着材
からHCが放出されなくなると、燃料減量補正が行われ
なくなる。従って、燃料減量補正が行われなくなるまで
HC放出量の算出を実行すれば、炭化水素吸着材に吸着
したHCがほぼ全て放出されるまで、HC放出量の算出
を実行することができ、機関始動後に炭化水素吸着材か
ら放出された総HC量(炭化水素吸着材に吸着されてい
た総HC量)を精度良く求めることができる。
【0014】また、請求項7のように、吸入空気量が所
定量以上の期間にHC放出制御を実行すると共に、機関
始動後の最初のHC放出制御後は、吸入空気量が前記所
定量より少ない場合でも、機関始動後の総HC放出量が
所定放出量以上のとき又は排出ガスの空燃比と目標空燃
比とのずれ量が所定範囲内のときにHC放出制御を実行
するようにしても良い。吸入空気量がある程度多いとき
にHCを放出すれば、吸入空気量に対するHC放出量
(リッチ成分増加量)の割合を小さくすることができ
て、空燃比のリッチずれを小さく抑えることができ、エ
ミッションやドライバビリティへの影響を少なくするこ
とができる。また、機関始動後の最初のHC放出制御で
は、HC放出量が比較的多く、それ以後のHC放出制御
では、HC放出量が漸次少なくなり、また、機関始動後
の総HC放出量が多くなるほど(つまり炭化水素吸着材
の残りのHC吸着量が少なくなるほど)、HC放出量が
少なくなると共に、そのHC放出による空燃比のずれ量
が少なくなる。従って、機関始動後の最初のHC放出制
御を行った後であれば、機関始動後の総HC放出量が多
いとき又は空燃比のずれ量が少ないときは、炭化水素吸
着材の残りのHC吸着量が少なくなっていると推定でき
るため、吸入空気量が少ないときにHC放出制御を行っ
ても、HC放出量が少なく、空燃比のリッチずれを小さ
く抑えることができる。しかも、吸入空気量が少ないと
きでも、HC放出制御を行うため、炭化水素吸着材に吸
着された残りのHCを速やかに放出することができる。
【0015】一方、請求項8のように、HC放出量が所
定の劣化判定値以下のときに炭化水素吸着材の劣化有り
と判定するようにすると良い。HC放出量、つまり、炭
化水素吸着材に吸着されていたHC量が劣化判定値以下
であれば、炭化水素吸着材のHC吸着能力が低下したと
判断して、炭化水素吸着材の劣化有りと判定することが
できる。
【0016】この場合、劣化判定値は、予め設定した固
定値としても良いが、請求項9のように、劣化判定値を
燃料性状に応じて変更するようにしても良い。このよう
にすれば、使用している燃料の燃料性状によって炭化水
素吸着材のHC吸着量(HC放出量)が変化するのに対
応して、劣化判定値を適正化することができ、炭化水素
吸着材の劣化判定の精度を向上することができる。
【0017】また、吸気通路内の温度(炭化水素吸着材
周辺の温度)によって吸気通路内に残留する燃料の揮発
性が変化して炭化水素吸着材のHC吸着量(HC放出
量)が変化するため、請求項10のように、劣化判定値
を始動時の冷却水温又は吸気温に応じて変更するように
しても良い。このようにすれば、吸気通路内の温度の代
用情報として始動時の冷却水温又は吸気温を用いて、吸
気通路内の温度に応じて劣化判定値を適正化することが
でき、炭化水素吸着材の劣化判定の精度を向上すること
ができる。
【0018】
【発明の実施の形態】[実施形態(1)]以下、本発明
の実施形態(1)を図1乃至図6に基づいて説明する。
図1に示すように、内燃機関であるエンジン11の吸気
管12には、スロットル開度を調整するスロットル弁1
4が設けられ、このスロットル弁14の下流側にサージ
タンク15が設けられている。このサージタンク15に
は、エンジン11の各気筒に空気を導入する吸気マニホ
ールド16が設けられ、各気筒の吸気マニホールド16
の吸気ポート近傍に、それぞれ燃料を噴射する燃料噴射
弁17が取り付けられている。これら吸気管12、サー
ジタンク15及び吸気マニホールド16によって吸気通
路が構成されている。
【0019】また、サージタンク15には、HC吸着材
18が設けられ、エンジン停止中に吸気通路内に残留す
るHCをこのHC吸着材18で吸着するようになってい
る。このHC吸着材18は、活性炭又はHC吸着作用を
有する触媒成分(例えばPd等の貴金属)で形成されて
いる。或は、HC吸着材18を、アルミナ層にPd等を
担持させて形成したり、ゼオライトで形成したりしても
良い。勿論、HC吸着材18を、活性炭、ゼオライト、
触媒成分のうちの2種類以上を組み合わせて形成しても
良い。
【0020】本実施形態(1)では、サージタンク15
の一側部に凹部19を形成し、この凹部19内にHC吸
着材18を収容することで、HC吸着材18でサージタ
ンク15の流路断面積が狭められないようにしている。
更に、吸気管12のスロットルバルブ14の上流側とサ
ージタンク15の凹部19との間には、HC吸着材18
にパージ空気を導入するパージ空気導入管20が接続さ
れ、このパージ空気導入管20の途中に開閉弁21が設
けられている。この開閉弁21を閉弁すると、HC吸着
材18へのパージ空気の導入が停止されて、HC吸着材
18にHCを吸着させた状態が保持される。一方、開閉
弁21を開弁すると、HC吸着材18にパージ空気が導
入されると共に、そのパージ空気がHC吸着材18内の
多数の隙間を通ってサージタンク15内に流入し、HC
吸着材18からHCが吸入空気中に放出される。
【0021】また、パージ空気導入管20の開閉弁21
の下流側には、パージ空気流量を制限する絞り通路部2
6が設けられている。この絞り通路部26は、パージ空
気導入管20の他の部分よりも管内径が小径(例えばφ
1mm以下)に形成されて流路断面積が小さくなってい
る。この絞り通路部26は、開閉弁21の開弁中に、パ
ージ空気導入管20内に吸入されるパージ空気流量を制
限して、短時間でHC吸着材18から多量のHCが放出
されるのを防止する役割を果たす。特に、スロットル開
度が小さいときは、スロットル弁14の上流側と下流側
の圧力差が大きくなって、パージ空気導入管20の入口
と出口の圧力差(パージ空気導入管20の入口に作用す
る吸入圧力)が大きくなるため、パージ空気導入管20
内に吸入されるパージ空気流量が増加する傾向があり、
このパージ空気流量の増加を絞り通路部26によって抑
えるものである。
【0022】一方、エンジン11の排気管22には、排
出ガス中のHC等を浄化する三元触媒等の触媒23が設
けられ、この触媒23の上流側に排出ガスの空燃比又は
リッチ/リーン等を検出する排出ガスセンサ24(空燃
比センサ、酸素センサ等)が設けられている。
【0023】エンジン制御回路(以下「ECU」と表記
する)25は、マイクロコンピュータを主体として構成
され、燃料噴射量や点火時期を制御すると共に、ROM
(記憶媒体)に記憶された図2及び図3のHC放出制御
及びHC吸着材劣化判定プログラムを周期的に実行する
ことで、エンジン停止中にHC吸着材18に吸着された
HCを排出ガスセンサ24及び触媒23の活性後に吸入
空気中に放出すると共に、HC吸着材18から放出され
る総HC放出量(HC吸着材18に吸着されていた総H
C量)を算出し、その総HC放出量に基づいてHC吸着
材18の劣化の有無を判定する。
【0024】以下、図2及び図3のHC放出制御及びH
C吸着材劣化判定プログラムの処理内容を説明する。本
プログラムは、例えばイグニッションスイッチ(図示せ
ず)のオン後に実行され、特許請求の範囲でいう炭化水
素放出制御手段及び炭化水素吸着材劣化判定手段に相当
する役割を果たす。本プログラムが起動されると、ま
ず、ステップ101で、排出ガスセンサ24が活性状態
であるか否かを判定する。排出ガスセンサ24が未活性
の期間は、排出ガスの空燃比(以下「実空燃比」とい
う)を検出できないため、HCの放出による実空燃比と
目標空燃比のずれ量の算出及びそれに基づいた空燃比フ
ィードバック制御を実施できないと判断して、ステップ
102に進み、開閉弁21を閉弁状態に保持して、エン
ジン停止中にHC吸着材18に吸着したHCを引き続き
HC吸着材18に吸着させた状態に保持する。
【0025】その後、ステップ101で、排出ガスセン
サ24が活性状態と判定されたときに、HCの放出によ
る実空燃比と目標空燃比のずれ量の算出及びそれに基づ
いた空燃比フィードバック制御を実施可能と判断して、
ステップ103に進み、HC吸着材18の劣化判定条件
が成立しているか否か(例えば、HC放出制御及び劣化
判定を未実施か否か)を判定し、もし、劣化判定条件が
成立していなければ、開閉弁21を閉弁状態に保持した
まま、本プログラムを終了する。
【0026】一方、ステップ103で、劣化判定条件が
成立していると判定された場合は、ステップ104に進
み、HC放出条件として、始動後の経過時間が所定時間
T1以上、且つ、吸入空気量が所定範囲内であるか否か
を判定する。ここで、所定時間T1 は、始動後に触媒2
3が活性状態となるのに必要な時間に設定されている。
従って、始動後の経過時間が所定時間T1 以上であれ
ば、触媒23が活性状態となるため、HC吸着材18か
ら放出されたHCが気筒内で十分に燃焼されずに排気管
22に排出されても、そのHCを活性状態の触媒23で
浄化することができる。
【0027】また、HC放出条件として、吸入空気量が
所定範囲内(所定下限量≦吸入空気量≦所定下限量)と
する理由は、吸入空気量が所定下限量よりも少ないとき
は、HCを放出すると、吸入空気量に対するHC放出量
(リッチ成分増加量)の割合が大きくなって、空燃比の
リッチずれが発生するおそれがあり、一方、吸入空気量
が所定上限量よりも多いときは、スロットル開度が大き
く開いていて、スロットル弁14の上流側と下流側の圧
力差(パージ空気導入管20の入口と出口の圧力差)が
小さくなっているため、開閉弁21を開弁しても、パー
ジ空気導入管20内にパージ空気を十分に吸入すること
ができず、HC吸着材18にパージ空気を十分に供給で
きないからである。尚、吸入空気量が所定下限量よりも
少ないときは、空燃比のリッチずれを防止するためにH
C放出を禁止することが望ましいが、吸入空気量が所定
上限量よりも多いときは、空燃比のリッチずれの問題を
生じないため、HC放出(開閉弁21の開弁)を行って
も良い。
【0028】始動後の経過時間が所定時間T1 に達して
いない期間中は、触媒23が未活性状態であると判断し
て、ステップ105に進み、開閉弁21を閉弁状態に保
持して、エンジン停止中にHC吸着材18に吸着したH
Cを引き続きHC吸着材18に吸着させた状態に保持す
る。その後、始動後の経過時間が所定時間T1 以上(触
媒23が活性状態)となり、且つ、吸入空気量が所定範
囲内となっているときのみステップ104からステップ
106に進み、開閉弁21を開弁して、パージ空気導入
管20で吸入したパージ空気をHC吸着材18に導入
し、HC吸着材18からHCを放出する(図6参照)。
【0029】この後、図3のステップ107に進み、H
C放出量FPを次のようにして算出する。排出ガスセン
サ24の出力に基づいた空燃比フィードバック制御が実
施されていれば、実空燃比を目標空燃比に維持するため
に、HCの放出により実空燃比がリッチ側にずれる分だ
け燃料噴射量が減量補正されるため(図6参照)、燃料
補正量(又は空燃比補正係数)に基づいてHC放出量F
Pを算出する。但し、排出ガスセンサ24の活性後で
も、運転状態によっては空燃比フィードバック制御が実
施されないことがあるため、空燃比フィードバック制御
が実施されていない期間は、実空燃比と目標空燃比との
ずれ量に基づいてHC放出量FPを算出する。
【0030】尚、空燃比フィードバック制御の実施中
は、実空燃比と目標空燃比とのずれ量に応じて空燃比補
正係数を設定して燃料補正量を算出するため、空燃比フ
ィードバック制御の実施中でも、実空燃比と目標空燃比
とのずれ量に基づいてHC放出量を算出しても良い。
【0031】この後、ステップ108に進み、エンジン
始動後の総HC放出量FPSを、前回までの総HC放出
量FPSに今回のHC放出量FPを加算して求める。F
PS=FPS+FPこの後、ステップ109に進み、燃
料補正量に基づいてHC放出量FPを算出している場合
は、燃料補正量が所定値Q1 以下か否かを判定し、実空
燃比と目標空燃比とのずれ量に基づいてHC放出量FP
を算出している場合は、実空燃比と目標空燃比とのずれ
量が所定値K1 以下であるか否かを判定する。
【0032】燃料補正量が所定値Q1 よりも大きい(又
は実空燃比と目標空燃比とのずれ量が所定値K1 よりも
大きい)と判定されれば、まだHC吸着材18からHC
放出中と判断して、上記ステップ104に戻り、吸入空
気量が所定範囲内となっている期間中、開閉21を開弁
状態に維持してHCを放出しながら総HC放出量FPS
を積算する処理を繰り返す(ステップ104〜10
9)。
【0033】その後、ステップ109で、燃料補正量が
所定値Q1 以下(又は実空燃比と目標空燃比とのずれ量
が所定値K1 以下)と判定されたときに、HC吸着材1
8からHCが放出されなくなったと判断して、総HC放
出量FPSの積算処理を終了する。これにより、HC吸
着材18に吸着したHCがほぼ全て放出されるまで、総
HC放出量FPSの積算を実行して、エンジン始動後に
HC吸着材18から放出された総HC量(HC吸着材1
8に吸着されていた総HC量)を総HC放出量FPSと
して求める。
【0034】この後、ステップ110に進み、総HC放
出量FPSが劣化判定値A以上か否かを判定する。この
劣化判定値Aは、予め設定した固定値(例えば0.3)
としても良いが、使用している燃料の燃料性状によって
HC吸着材18のHC吸着量(HC放出量)が変化する
ことを考慮して、図4のテーブルによって燃料性状が重
質か軽質かに応じて劣化判定値Aを変更しても良い。或
は、吸気通路内の温度(HC吸着材18周辺の温度)に
よって吸気通路内に残留する燃料の揮発性が変化してH
C吸着材18のHC吸着量(HC放出量)が変化するこ
とを考慮して、吸気通路内温度の代用情報として始動時
の冷却水温(又は吸気温)を用い、図5のテーブルによ
って始動時の冷却水温(又は吸気温)に応じて劣化判定
値Aを算出しても良い。また、燃料性状と始動時の冷却
水温(又は吸気温)の両方に応じて劣化判定値Aを算出
するようにしても良い。
【0035】総HC放出量FPSが劣化判定値A以上で
あれば、HC吸着材18のHC吸着能力は低下していな
いと判断して、ステップ111に進み、HC吸着材18
の劣化無しと判定する。これに対して、総HC放出量F
PSが劣化判定値Aよりも小さい場合は、HC吸着材1
8のHC吸着能力が低下していると判断して、ステップ
112に進み、HC吸着材18の劣化有りと判定し、例
えば警告ランプの点灯や劣化情報の記憶等の適宜の処理
を実施した後、本プログラムを終了する。
【0036】以上説明した本実施形態(1)によれば、
エンジン停止中に吸気通路内の残留HCをHC吸着材1
8で吸着し、エンジン始動後に排出ガスセンサ24と触
媒23の両方が活性状態になってから開閉弁21を開弁
してHC吸着材18からHCを放出するようにしたの
で、HC吸着材18から放出したHCが気筒内で十分に
燃焼されずに排気管22に排出されても、そのHCを活
性状態の触媒23で浄化することができる。しかも、排
出ガスセンサ24の活性後は、空燃比フィードバック制
御によって、HC吸着材18からのHC放出量に応じて
燃料噴射量を減量補正することができるので、エンジン
11から排出されるHC量を低減できる共に排出ガスの
空燃比が目標空燃比(触媒23の浄化ウインド)からず
れることを防止でき、触媒23の浄化効率を高めること
ができる。この結果、大気中ヘのHC排出量を効果的に
低減することができる。
【0037】しかも、本実施形態(1)では、HC放出
制御中、空燃比フィードバック制御実施時は、燃料補正
量(又は空燃比補正係数)に基づいてHC放出量を算出
し、空燃比フィードバック制御の未実施時は、実空燃比
と目標空燃比とのずれ量に基づいてHC放出量を算出す
ることで、HC吸着材18からの総HC放出量(HC吸
着材18に吸着されていた総HC量)を求め、この総H
C放出量を劣化判定値Aと比較してHC吸着材18の劣
化の有無を判定するようにしたので、HC吸着材18の
劣化の有無を早期に精度良く判定することができ、HC
吸着材18のHC吸着能力が低下したまま長期に亘って
使用されることを防止することできる。
【0038】尚、劣化判定に用いる総HC放出量とし
て、必ずしも、HC吸着材18に吸着されていた総HC
量を求める必要はなく、例えば、HC放出制御開始から
所定期間の総HC放出量を求めて劣化判定するようにし
ても良い。また、HC放出量は、例えばHC濃度を検出
可能なガスセンサ等で検出するようにしても良い。
【0039】また、本実施形態(1)では、HC吸着材
18にパージ空気を導入するパージ空気導入管20を設
けて、パージ空気導入管20の開閉弁21の開/閉によ
ってパージ空気の導入/遮断を切り換えることで、HC
の放出を制御するようにしたので、パージ空気導入管2
0及び開閉弁21を用いた簡単な構成で、HC放出タイ
ミングやHC放出量を適正に制御することができ、HC
放出によるエミッションやドライバビリティの悪化を防
止することができる。
【0040】更に、本実施形態(1)では、吸入空気量
が所定下限量以上(所定範囲内)の期間にHC放出制御
を実行するようにしたので、吸入空気量に対するHC放
出量(リッチ成分増加量)の割合を小さくすることがで
きて、空燃比のリッチずれを小さく抑えることができ、
エミッションやドライバビリティへの影響を少なくする
ことができる。
【0041】また、本実施形態(1)では、HC吸着材
18の総HC放出量を評価する劣化判定値Aを、燃料性
状や吸気通路内温度の代用情報(始動時の冷却水温又は
吸気温)に応じて変更するようにしたので、燃料性状や
吸気通路内の温度によってHC吸着材18のHC吸着量
(HC放出量)が変化するのに対応して劣化判定値Aを
適正値に設定することができ、HC吸着材18の劣化判
定精度を向上することができる。
【0042】[実施形態(2)]ところで、エンジン始
動後の最初のHC放出制御では、HC放出量が比較的多
く、それ以後のHC放出制御では、HC放出量が漸次少
なくなり、また、エンジン始動後の総HC放出量が多く
なるほど(つまりHC吸着材18の残りのHC吸着量が
少なくなるほど)、HC放出量が少なくなると共に、そ
のHC放出による空燃比のずれ量が少なくなる。従っ
て、エンジン始動後の最初のHC放出制御を行った後で
あれば、エンジン始動後の総HC放出量が多いとき又は
空燃比のずれ量が少ないときは、HC吸着材18の残り
のHC吸着量が少なくなっていると推定できるため、吸
入空気量が所定下限量よりも少ないときにHC放出制御
を行っても、HC放出量が少なく、空燃比のリッチずれ
を小さく抑えることができる。
【0043】そこで、本発明の実施形態(2)では、上
記実施形態(1)で説明した図2及び図3のHC放出制
御及びHC吸着材劣化判定プログラムのうち図2の処理
を図7の処理に置き換えたプログラムを実行する。図7
のプログラムは、上記実施形態(1)で説明した図2の
プログラムに2つのステップ113,114の処理を追
加したものであり、それ以外の処理は図2と同じであ
る。
【0044】図7のプログラムでは、排出ガスセンサ2
4の活性後、劣化判定条件が成立すると(ステップ10
1〜103)、ステップ104で、始動後の経過時間が
所定時間T1 以上、且つ、吸入空気量が所定範囲内であ
るか否かを判定する。始動後の経過時間が所定時間T1
に達していない期間中(触媒23が未活性状態の期間
中)は、ステップ113に進み、エンジン始動後の最初
のHC放出制御を既に実施したか否かを判定する。始動
後の経過時間が所定時間T1 に達していない期間中は、
まだHC放出制御は一度も実施されていないため、ステ
ップ113で、「No」と判定されて、ステップ105
に進み、開閉弁21を閉弁状態に保持する。
【0045】その後、始動後の経過時間が所定時間T1
以上(触媒23が活性状態)となった後は、吸入空気量
が所定範囲内となっている期間に、ステップ104から
ステップ106に進み、開閉21を開弁してHCの放出
制御を実施する。
【0046】一方、吸入空気量が所定範囲外となってい
る期間は、ステップ104からステップ113に進み、
エンジン始動後の最初のHC放出制御を既に実施したか
否かを判定し、既に最初のHC放出制御を実施したと判
定されれば、ステップ114に進み、現在の総HC放出
量FPSが所定放出量以上、又は、前回のHC放出制御
時の実空燃比と目標空燃比とのずれ量が所定値K2 以下
か否かを判定する(この所定値K2 は図3のステップ1
09の所定値K1 よりも大きい値に設定されている)。
【0047】もし、総HC放出量FPSが所定放出量以
上、又は、実空燃比と目標空燃比とのずれ量が所定値K
2 以下と判定されれば、HC吸着材18の残りのHC吸
着量が少なくなっているため、吸入空気量が所定下限量
よりも少ないときにHC放出制御を行っても、HC放出
量が少なく、空燃比のリッチずれを小さく抑えることが
できると判断して、ステップ106に進み、吸入空気量
が所定下限量よりも少ない場合でも、開閉弁21を開弁
してHCの放出制御を実施する。
【0048】これに対して、ステップ113,114の
いずれか一方で「No」と判定された場合は、ステップ
105に進み、開閉弁21を閉弁して、HCの放出制御
を停止する。
【0049】以上説明した実施形態(2)では、上記実
施形態(1)と同じように、吸入空気量が所定下限量以
上(所定範囲内)の期間にHC放出制御を実行するよう
にしたので、空燃比のリッチずれを小さく抑えて、エミ
ッションやドライバビリティへの影響を少なくすること
ができる。更に、エンジン始動後の最初のHC放出制御
後は、吸入空気量が所定下限量より少ない場合でも、総
HC放出量FPSが所定放出量以上又は実空燃比と目標
空燃比とのずれ量が所定値以下のときに、HC吸着材1
8の残りのHC吸着量が少ないと判断して、HC放出制
御を実行するようにしたので、吸入空気量が所定下限量
より少ないときにHC放出制御を行っても、HC放出量
が少なく、空燃比のリッチずれを小さく抑えることがで
きる。これにより、吸入空気量が少ないときでも、HC
放出制御を行うことができるため、HC吸着材18に吸
着された残りのHCを速やかに放出することができ、H
C吸着材18からのHC放出を早期に完了することがで
きる。
【0050】[実施形態(3)]上記各実施形態では、
サージタンク15の側部に凹部19を形成したが、本発
明の実施形態(3)では、図8に示すように、サージタ
ンク15の上部に、複数個(1個でも良い)の流線形の
凹部28が、ほぼ吸気方向に延びるように形成され、各
凹部28内にHC吸着材29が収容されている。更に、
パージ空気導入管30の開閉弁31の下流側に形成した
絞り通路部32の下流側の導入部30aが凹部28の数
に対応して分岐され、各導入部30aがそれぞれ凹部2
8に接続されている。
【0051】或は、図9に示すように、サージタンク1
5の下部に、複数個(1個でも良い)の流線形の凹部3
3をほぼ吸気方向とほぼ直角方向に延びるように形成
し、各凹部33内にHC吸着材34を収容すると共に、
パージ空気導入管35の開閉弁36の下流側に形成した
絞り通路部37の下流側の導入部35aを凹部33の数
に対応して分岐し、各導入部35aを、それぞれ凹部3
3に接続するようにしても良い。
【0052】図8、図9のいずれの構成も、HC吸着材
29(又は34)でサージタンク15の流路断面積を狭
めることなくHC吸着材29(又は34)を配置できる
と共に、パージ空気導入管30(又は35)及び開閉弁
31(又は36)を用いた簡単な構成でHC放出タイミ
ングやHC放出量を適正に制御することができ、HC放
出によるエミッションやドライバビリティの悪化を防止
することができる。
【0053】尚、上記各実施形態(1)〜(3)では、
パージ空気導入管に設けた絞り通路部によってパージ空
気流量を制限して、HC吸着材から多量のHCが短時間
で放出されるのを防止するようにしたが、開閉弁の代わ
りに流量調整可能な流量制御弁を用い、この流量制御弁
を制御してパージ空気流量を調節することで、HC放出
量を制限できるようにして、絞り通路部を省略した構成
としても良い。
【0054】[その他の実施形態]以上説明した各実施
形態(1)〜(3)では、エンジン始動後に排出ガスセ
ンサ24と触媒23の両方が活性化したことを確認して
からHCの放出を開始するようにしたが、一般に、排出
ガスセンサ24が先に活性化し、その後、触媒23が活
性化するため、触媒23が活性化したことのみを確認し
てHCの放出を開始するようにしても良い。また、排出
ガスセンサ24が活性化したことのみを確認してHCの
放出を開始するようにしても良い。触媒23の活性前で
あっても、排出ガスセンサ24の活性後は、空燃比を目
標空燃比にフィードバック制御することができるので、
排出ガスセンサ24の活性後であれば、HCを放出を開
始しても、空燃比フィードバック制御により、HCの放
出量に応じて燃料噴射量を減量補正することができ、エ
ンジン11から排出されるHC量を低減することができ
る。
【0055】尚、本発明は、触媒23と排出ガスセンサ
24のうちの一方のみを備えたシステムに適用しても良
く、触媒23のみを備えたシステムでは触媒23の活性
後にHC放出制御を開始し、排出ガスセンサ24のみを
備えたシステムでは排出ガスセンサ24の活性後にHC
放出制御を開始すれば良い。
【0056】また、上記各実施形態(1)〜(3)で
は、空燃比のずれ量又はそれを補正する燃料補正量(又
は空燃比補正係数)に基づいてHC放出量を算出するよ
うにしたが、HC吸着材のHC吸着量が同じであれば、
パージ空気流量が多くなるほど、HC放出量が多くなる
ため、パージ空気流量もHC放出量を推定するパラメー
タの1つとなる。この点に着目して、空燃比のずれ量又
はそれを補正する燃料補正量や空燃比補正係数に基づい
てHC放出量を算出する際に、パージ空気流量も考慮し
てHC放出量を算出するようにしても良い。空燃比がリ
ッチ側にずれる原因は、HC吸着材から放出されるHC
のみではなく、それ以外の原因もあるため、パージ空気
流量も考慮してHC放出量を算出すれば、HC吸着材か
ら放出されるHC以外の原因による空燃比のずれの影響
を少なくすることができ、HC放出量の算出精度を向上
することができ、HC吸着材の劣化判定精度を更に向上
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態(1)を示すエンジン制御シ
ステムの概略構成図
【図2】実施形態(1)のHC放出制御及びHC吸着材
劣化判定プログラム(前半部)の処理の流れを示すタイ
ムチャート
【図3】実施形態(1)のHC放出制御及びHC吸着材
劣化判定プログラム(後半部)の処理の流れを示すタイ
ムチャート
【図4】燃料性状に応じた劣化判定値のテーブルを概念
的に示す図
【図5】始動時の冷却水温(又は吸気温)に応じた劣化
判定値のテーブルを概念的に示す図
【図6】実施形態(1)のHC放出制御の実行例を説明
するためのタイムチャート
【図7】実施形態(2)のHC放出制御及びHC吸着材
劣化判定プログラム(前半部)の処理の流れを示すタイ
ムチャート
【図8】(a)は実施形態(3)を示すエンジン吸気側
の主要部の縦断面図、(b)は同横断面図
【図9】(a)は実施形態(3)の変形例を示すエンジ
ン吸気側の主要部の縦断面図、(b)は同横断面図
【符号の説明】
11…エンジン(内燃機関)、12…吸気管(吸気通
路)、15…サージタンク(吸気通路)、16…吸気マ
ニホールド(吸気通路)、18…HC吸着材、20…パ
ージ空気導入管、21…開閉弁、23…触媒、24…排
出ガスセンサ、25…ECU(炭化水素放出制御手段,
炭化水素吸着材劣化判定手段)、26…絞り通路部、2
9…HC吸着材、30…パージ空気導入管、31…開閉
弁、32…絞り通路部、34…HC吸着材、35…パー
ジ空気導入管、36…開閉弁、37…絞り通路部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02M 33/04 F02M 33/04

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 排出ガス浄化用の触媒と排出ガスセンサ
    の少なくとも一方を備えた内燃機関において、 機関停止中に内燃機関の吸気通路内に残留する炭化水素
    を吸着する炭化水素吸着材と、 前記触媒の活性後及び/又は前記排出ガスセンサの活性
    後に前記炭化水素吸着材に吸着した炭化水素を吸入空気
    中に放出させる炭化水素放出制御手段と、 前記炭化水素吸着材から放出される炭化水素放出量に基
    づいて該炭化水素吸着材の劣化の有無を判定する炭化水
    素吸着材劣化判定手段とを備えていることを特徴とする
    内燃機関の炭化水素排出量低減装置。
  2. 【請求項2】 前記炭化水素吸着材劣化判定手段は、炭
    化水素放出制御中に排出ガスの空燃比を目標空燃比にフ
    ィードバック制御するための燃料補正量又は空燃比補正
    係数に基づいて前記炭化水素放出量を算出することを特
    徴とする請求項1に記載の内燃機関の炭化水素排出量低
    減装置。
  3. 【請求項3】 前記炭化水素吸着材劣化判定手段は、炭
    化水素放出制御中に排出ガスの空燃比と目標空燃比との
    ずれ量に基づいて前記炭化水素放出量を算出することを
    特徴とする請求項1又は2に記載の内燃機関の炭化水素
    排出量低減装置。
  4. 【請求項4】 前記炭化水素放出制御手段は、前記炭化
    水素吸着材を通して前記吸気通路内に導入するパージ空
    気流量によって前記炭化水素吸着材の炭化水素の放出を
    制御することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに
    記載の内燃機関の炭化水素排出量低減装置。
  5. 【請求項5】 前記炭化水素吸着材劣化判定手段は、炭
    化水素放出制御中に前記炭化水素放出量を算出する際
    に、前記パージ空気流量も考慮して前記炭化水素放出量
    を算出することを特徴とする請求項4に記載の内燃機関
    の炭化水素排出量低減装置。
  6. 【請求項6】 前記炭化水素吸着材劣化判定手段は、炭
    化水素放出制御中に燃料減量補正が行われなくなるまで
    前記炭化水素放出量の算出を実行することを特徴とする
    請求項1乃至5のいずれかに記載の内燃機関の炭化水素
    排出量低減装置。
  7. 【請求項7】 前記炭化水素放出制御手段は、吸入空気
    量が所定量以上の期間に炭化水素放出制御を実行すると
    共に、機関始動後の最初の炭化水素放出制御後は、吸入
    空気量が前記所定量より少ない場合でも、機関始動後の
    総炭化水素放出量が所定放出量以上のとき又は排出ガス
    の空燃比と目標空燃比とのずれ量が所定範囲内のときに
    炭化水素放出制御を実行することを特徴とする請求項1
    乃至6のいずれかに記載の内燃機関の炭化水素排出量低
    減装置。
  8. 【請求項8】 前記炭化水素吸着材劣化判定手段は、炭
    化水素放出量が所定の劣化判定値以下のときに前記炭化
    水素吸着材の劣化有りと判定することを特徴とする請求
    項1乃至7のいずれかに記載の内燃機関の炭化水素排出
    量低減装置。
  9. 【請求項9】 前記炭化水素吸着材劣化判定手段は、前
    記劣化判定値を燃料性状に応じて変更することを特徴と
    する請求項8に記載の内燃機関の炭化水素排出量低減装
    置。
  10. 【請求項10】 前記炭化水素吸着材劣化判定手段は、
    前記劣化判定値を機関始動時の冷却水温又は吸気温に応
    じて変更することを特徴とする請求項8又は9に記載の
    内燃機関の炭化水素排出量低減装置。
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