JP2008290211A - 局所ブラスト方法、局所ブラスト装置、溶接連結管状体の製造方法及び溶接連結管状体 - Google Patents

局所ブラスト方法、局所ブラスト装置、溶接連結管状体の製造方法及び溶接連結管状体 Download PDF

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Abstract

【課題】管状体の閉断面空間の内面の所定範囲のみを、簡易な方法でブラスト処理できる局所ブラスト方法および局所ブラスト装置を提供する。
【解決手段】隣り合う管状体を長手方向に溶接連結して得られる溶接連結管状体10の内面の溶接発錆部および熱影響部を、該溶接連結管状体10のハンドホール108Aからブラストノズル14を挿入してブラスト処理をするに際して、ハンドホール108Aから溶接連結管状体10内に挿入する時には変形して容易に挿入でき、溶接連結管状体10内に入ると該溶接連結管状体10の内部の横断面空間を閉塞するように該溶接連結管状体10の内面壁に圧着する一対の隔壁12を、前記溶接発錆部および熱影響部を間にして配設し、溶接連結管状体10の内面のうち、一対の隔壁12間のみをブラスト処理できるようにする。
【選択図】図8

Description

本発明は、局所ブラスト方法、該方法を実現する局所ブラスト装置、該方法を用いて溶接連結管状体を製造する方法及び該製造方法によって得られた溶接連結管状体に関し、詳しくは、管状体の内面のうち、ブラスト処理をしたい部分のみをブラスト処理する局所ブラスト方法及び該方法を実現する局所ブラスト装置、並びに該方法を用いて溶接連結管状体を製造する方法及び該製造方法によって得られる溶接連結管状体に関する。
鋼構造物の長寿命化のために塗装性能を向上させることが求められており、素地調整を現場で行う場合であっても、1種ケレンに相当する素地調整が求められるようになってきている。例えば、鋼橋塗装の規準書である鋼道路橋塗装・防食便覧(平成17年12月版)では、新設橋の現場施工の継ぎ手部のうち、ボルト継ぎ手では動力工具を用いる2種ケレンも許容されているが、溶接継ぎ手では1種ケレンまで求められており、ブラストを掛けることが必要とされている。また、既設橋の塗り替え塗装においても、耐久性が特に求められる場合には1種ケレンまで求められており、ブラスト処理を行うことが求められている。
具体例として、Uリブ鋼床版の塗装処理について説明する。
図1は、Uリブ鋼床版を斜め上方から見た斜視図であり、図2は、斜め下方から見た斜視図である。
Uリブ鋼床版100は、鋼板で形成された鋼床版(デッキプレート)102と、鋼床版(デッキプレート)102の下面に橋軸方向に配置された主桁(縦桁)104と、橋軸直角方向に配置された横桁106と、を主構造とし、さらに鋼床版(デッキプレート)102の下面にUリブ(縦リブ)108を橋軸方向に配置し、横リブ110を橋軸直角方向に配置して補強した構造である。Uリブ鋼床版100の大きさは橋軸方向に10m程度、橋軸直角方向に3m程度であり、複数のUリブ鋼床版100が現場で溶接接合やボルト接合等で連結されて道路橋の上部工を形成している。
図3は、連結されたUリブ鋼床版100を斜め上方から見た斜視図である。鋼床版(デッキプレート)102同士は現場溶接により連結されており、図3に示すように、橋軸方向および橋軸直角方向に、溶接金属及び熱影響部からなる現場溶接塗装部112が形成されている。溶接金属は溶接ビード120(図6参照)のことであり、熱影響部は溶接熱の影響を受けた部分のことである。現場溶接塗装部112の幅は200mm程度であり、隣り合う鋼床版(デッキプレート)102の端部100mm幅程度ずつが現場溶接塗装部112となっている。
現場溶接塗装部112の下に位置するUリブ108の下面には、図2に示すように、ハンドホール108A(長さ200〜300mm程度×幅100mm程度)が設けられている。鋼床版(デッキプレート)102の上面には、現場溶接後、舗装が施され、道路面が形成される。
1つのUリブ鋼床版100を構成する各部材は全て工場で溶接されており、現場において他のUリブ鋼床版100と溶接やボルトで接合される部分を除き、内面塗装については工場で仕上げ塗装までされている(外面塗装は下塗りまでの場合もある)。ボルト接合部(例えば、図1、2の現場ボルト接合部114)については、工場出荷段階では無塗装仕様か無機ジンクリッチペイント塗装となっており、先に述べたように、ボルト接合後に動力工具を用いての2種ケレンを行った後に、下塗り塗装、中上塗り塗装を行う。
現場溶接を行う鋼床版(デッキプレート)102の開先部については、工場出荷段階では、図4に示すように、特殊な防錆材を片側30mm幅程度塗布し、その外側70mm幅程度については無機ジンクリッチペイントが塗装されている。この合計100mm幅程度の範囲が現場溶接塗装部112となり、溶接後に現場塗装が行われる。この合計100mm幅程度の範囲は、隣り合う鋼床版(デッキプレート)102のどちらの端部にも存在するので、現場溶接塗装部112の幅は200mm程度となり、この幅200mm程度の範囲に現場塗装が行われることになる。なお、鋼床版(デッキプレート)102の下面のうち、この幅200mm程度の現場溶接塗装部112以外の部分のUリブ内については工場で仕上げ塗装まで行われており、この工場塗装部分には現場作業で傷を付けないようにする必要がある。
Uリブ鋼床版100の現場溶接については、図5に示すように、鋼床版(デッキプレート)102下面に裏波の出る特殊な裏当て材116と裏当て材カバー118を設置した後に、図6に示すように、鋼床版(デッキプレート)102上面からサブマージアーク溶接を行うことが一般的であり、現場溶接を行う2つの鋼床版(デッキプレート)102の開先部の間には、サブマージアーク溶接による溶接金属によって溶接ビード120が形成されて、2つの鋼床版(デッキプレート)102は連結される。
現場溶接後、現場溶接塗装部112の鋼床版102下面の裏波溶接部は程なく発錆する(この発錆した裏波溶接部を溶接発錆部と称する)。開先防錆剤部や無機ジンクリッチペイントの一部は、溶接熱の影響で変状する。このため、鋼床版102下面の溶接発錆部および熱影響部、即ち鋼床版102下面の現場溶接塗装部112は、現場塗装を行う前に研掃する必要がある。先に述べたように、溶接継ぎ手であるため1種ケレンまで求められており、ブラストを掛けることが必要とされている。このブラスト処理に際しては、工場で仕上げ塗装まで行った塗装部分に傷を付けないようにする必要がある。
鋼床版102下面においては、橋軸直角方向の現場溶接塗装部112がUリブ108などの縦リブや主桁腹板を横断し、橋軸方向の現場溶接塗装部112は横桁や横リブを横断している。そのため、Uリブ108等の閉断面空間の内側も研掃する必要があり、ブラスト処理による1種ケレンを行うことが必要である。
従来、ブラスト処理においては、シートをテープ留めしてブラストしたくない箇所を覆い、養生をすることが行われている。しかし、Uリブ108の閉断面空間の内面について、この従来の養生を行うためには、Uリブ108下面に設けられた狭いハンドホール108Aから、Uリブ108の閉断面空間内に手を入れて養生作業を行うしか方法がなく、適切な養生を行うことは不可能であるか、又は非常に手数がかかった。適切な養生が行われていないと、工場でなされた仕上げ塗装部分に傷が付くおそれがある。
したがって、鋼床版102とUリブ108とからなる管状体の閉断面空間の内面の所定範囲のみを、簡易な方法でブラスト処理できる局所ブラスト方法が求められている。
また、オープンブラスト工法の場合、粉塵の外部への飛散を防ぐために、防護カバーを厳重に設置することが求められ、大がかりな仮構造を設けることが必要となっている。また、オープンブラスト工法の場合、研削材の回収にも労力を要する。バキュームブラスト工法の場合、特に、局部凹凸部、狭隘部、特殊形状部に対するブラスト処理を行う場合に、粉塵の外部への飛散を防ぐために、手間のかかる養生が必要となる。
特許文献1では、管体の外面の溶接部分にカバーガイドを被覆して吸着保持し、管体の溶接部分をバキュームブラスト処理する方法が記載されている。
特許文献2では、ロンジを構成するフランジとウェブとの溶接部分をブラスト処理するに際し、ロンジのフランジ全体をブラストチャンバーで囲んでブラスト処理をする技術が記載されている。
特許文献3では、錆を落とす対象部材を柔軟なシートで覆って密封し、ブラスト処理を行う技術が記載されている。
特開平9−141555号公報 特開2000−135679号公報 特開2004−9215号公報
しかしながら、特許文献1に記載の方法では、Uリブ下面に設けられた狭いハンドホールからUリブの閉断面空間内に手を入れて作業し、Uリブの閉断面空間の内面の溶接部分に対してカバーガイドを設置することは困難である。
特許文献2に記載の技術では、研掃の対象部分をブラストチャンバーで囲むことが必要であり、閉断面空間の内面に対してこの技術を適用することは困難である。
特許文献3に記載の技術では、錆を落とす対象部材を柔軟なシートで覆って密封することが必要であり、閉断面空間の内面に対してこの技術を適用することは困難である。
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであって、管状体の閉断面空間の内面の所定範囲のみを、簡易な方法でブラスト処理できる局所ブラスト方法および局所ブラスト装置を提供することを課題とする。また、該方法を用いて溶接連結管状体を製造する方法及び該製造方法によって得られる溶接連結管状体を提供することも課題とする。
本発明者は、上記課題を解決するため鋭意研究開発を行い、隣り合う管状体を長手方向に溶接連結して得られる溶接連結管状体の内面の溶接発錆部および熱影響部を、該溶接連結管状体のハンドホールからブラストノズルを挿入してブラスト処理をするに際して、前記ハンドホールから前記溶接連結管状体内に挿入する時には変形して容易に挿入でき、該溶接連結管状体内に入ると該溶接連結管状体の内部の横断面空間を閉塞するように該溶接連結管状体の内面壁に圧着する一対の隔壁を、前記溶接発錆部および熱影響部を間にして配設することにより前記課題を解決できることを見出し、本発明をするに至った。
即ち、本発明に係る局所ブラスト方法は、隣り合う管状体を長手方向に溶接連結して得られる溶接連結管状体の内面の溶接発錆部および熱影響部を、該溶接連結管状体のハンドホールからブラストノズルを挿入してブラスト処理をするに際して、前記ハンドホールから前記溶接連結管状体内に挿入する時には変形して容易に挿入でき、該溶接連結管状体内に入ると該溶接連結管状体の内部の横断面空間を閉塞するように該溶接連結管状体の内面壁に圧着する一対の隔壁を、前記溶接発錆部および熱影響部を間にして配設し、前記溶接連結管状体の内面のうち、前記一対の隔壁間のみをブラスト処理できるようにしたことを特徴とする。
前記管状体は、例えば、Uリブ鋼床版のデッキプレート及びUリブからなる管状体である。
前記隔壁は、膨張する機能を有すれば、溶接連結管状体の内部の横断面空間を閉塞するように設置することが容易となり、好ましい。前記隔壁は、例えば、スポンジ体から形成されたり、空気を入れて膨らむ弾性体ボールから形成される。
本発明に係る局所ブラスト装置は、隣り合う管状体を長手方向に溶接連結して得られる溶接連結管状体の内面の溶接発錆部および熱影響部を、該溶接連結管状体のハンドホールから挿入するブラストノズルによりブラスト処理をするブラスト装置において、前記ハンドホールから前記溶接連結管状体内に挿入する時には変形して容易に挿入でき、該溶接連結管状体内に入ると該溶接連結管状体の内部の断面空間を閉塞するように該溶接連結管状体の内面壁に圧着する一対の隔壁を、前記溶接発錆部および熱影響部を間にして配設し、前記溶接連結管状体の内面のうち、前記一対の隔壁間のみをブラスト処理できるようにしたことを特徴とする。
本発明に係る溶接連結管状体の製造方法は、隣り合う管状体を長手方向に溶接連結して得られる溶接連結管状体の内面の溶接発錆部および熱影響部を、該溶接連結管状体のハンドホールからブラストノズルを挿入してブラスト処理をした後に、該溶接発錆部および熱影響部を塗装する溶接連結管状体の製造方法において、前記ハンドホールから前記溶接連結管状体内に挿入する時には変形して容易に挿入でき、該溶接連結管状体内に入ると該溶接連結管状体の内部の横断面空間を閉塞するように該溶接連結管状体の内面壁に圧着する一対の隔壁を、前記溶接発錆部および熱影響部を間にして配設して、前記溶接連結管状体の内面のうち、前記一対の隔壁間のみをブラスト処理できるようにした後に、前記溶接発錆部および熱影響部をブラスト処理することを特徴とする。
本発明に係る溶接連結管状体は、前記溶接連結管状体の製造方法を用いて製造することができる。
本発明に係る局所ブラスト方法および局所ブラスト装置は、ハンドホールから溶接連結管状体内に挿入する時には変形して容易に挿入でき、該溶接連結管状体内に入ると該溶接連結管状体の内部の横断面空間を閉塞するように該溶接連結管状体の内面壁に圧着する一対の隔壁を、溶接発錆部および熱影響部を間にして配設し、前記溶接連結管状体の内面のうち、前記一対の隔壁間のみをブラスト処理できるようにしたので、工場塗装部等に傷を付けずに溶接発錆部および熱影響部について簡易にブラスト処理を行うことができる。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。
図7(A)は、鋼床版(デッキプレート)102とUリブ108からなる管状体10の一例の断面図であり、図7(B)は、該管状体の内面に、本発明に係る局所ブラスト処理方法を実施する際に好適に用いることができるスポンジ体12を示す斜視図であり、図7(C)は、該管状体と無圧状態のスポンジ体12の大きさを比較した図であり、図7(D)は、Uリブ108内にスポンジ体12が圧着された状態を示す図である。
図7(B)に示すスポンジ体12の形状からわかるように、スポンジ体12を正面から見た形状は、Uリブ108の横断面の形状に近似させた台形状である。正面から見た無圧状態のスポンジ体12の各辺の長さは、スポンジ体12がUリブ108内に圧着できる長さとなっており、管状体10の横断面形状が図7(A)のような場合、Uリブ108の横断面の外形寸法に例えば20mmを加えた長さとなっている。このため、図7(C)に示すように、正面から見た無圧状態のスポンジ体12の大きさはUリブの横断面の外形よりも大きくなっている。また、スポンジ体12の厚さは、自立でき、かつ、Uリブ108内面の凹凸を吸収できる厚さとなっており、管状体10の横断面形状が図7(A)のような場合、例えば100mmである。
ハンドホール108Aから、スポンジ体12を管状体10の断面空間内に挿入し、スポンジ体12を管状体10の断面空間の形状に合わせて自立させると、図7(D)に示すように、スポンジ体12は管状体10の内面に圧着して、管状体10の横断面を閉塞して隔壁となる。
前述のように、鋼床版(デッキプレート)102の下面のうち、幅200mm程度の現場溶接塗装部112については、ブラスト処理をして現場塗装を行う必要がある。
そこで、管状体10の断面空間内において、一対のスポンジ体12を現場溶接塗装部112の両側に配置して、ハンドホール108Aからブラストノズルを挿入して、鋼床版(デッキプレート)102の下面についてブラスト処理をする。これにより、管状体10の内面のうち、現場塗装を行う部分(溶接発錆部および熱影響部からなる幅200mm程度の現場溶接塗装部112)のみを局所ブラスト処理でき、鋼床版(デッキプレート)102の下面のうち、工場で仕上げ塗装までされた部分には傷が付かない。
図8は、本発明に係る局所ブラスト方法を用いて、鋼床版(デッキプレート)102とUリブ108からなる管状体10の内面の現場溶接塗装部112について、オープンブラストを行っている状況を模式的に示す図である。
一対のスポンジ体12が、現場溶接塗装部112の両側に、管状体10の内面に密着して配置させられた状態で、オープンブラストノズル14を真上に向けて鋼床版(デッキプレート)102下面の現場溶接塗装部112についてブラスト処理を行う。このため、オープンブラストノズル14によるブラスト処理は、管状体10の内面と一対のスポンジ体12により閉じられた空間内で行われるので、ブラスト材(研削材)や剥がされた錆、変状した無機ジンクリッチペイント等は、オープンブラストの場合であっても、ハンドホール108Aの周囲を簡易にシート等で覆うことだけで、外部への飛散を防ぐことができる。
図9は、本発明に係る局所ブラスト方法を用いて、鋼床版(デッキプレート)102とUリブ108からなる管状体10の内面の現場溶接塗装部112について、バキュームブラストを行っている状況を模式的に示す図である。
一対のスポンジ体12が、現場溶接塗装部112の両側に、管状体10の内面に密着して配置させられた状態で、バキュームブラストノズル16を真上に向けて鋼床版(デッキプレート)102下面の現場溶接塗装部112についてブラスト処理を行う。
ただし、バキュームブラストノズル16の構造上、スポンジ体12から25mm程度の範囲については、バキュームブラストノズル16を真上に向けた状態では、ブラスト供給部16Aを鋼床版102下面に当てることができず、ブラスト処理をすることはできない。このため、スポンジ体12から25mm程度の範囲については、バキュームブラストノズル16を少し斜めに傾けて、刷毛口16Cを鋼床版102下面に斜めに当て、鋼床版102下面に対して斜めからブラスト材を吹き付ける必要がある。
この場合であっても、一対のスポンジ体12が、現場溶接塗装部112の両側に、管状体10の内面に密着して配置させられているので、工場塗装部には傷が付かず、本発明に係る局所ブラスト方法は、バキュームブラストに対しても有用である。なお、この場合は、ブラスト材等を完全にバキューム部16Bで吸引することは難しいので、バキュームブラストノズル16を用いてのブラスト処理であっても、ハンドホール108Aの周囲を簡易にシート等で覆っておく。
図10(A)〜(D)は、スポンジ体12を設置する作業状況を示す斜視図である。図10(A)は、スポンジ体12を管状体10の断面空間内に挿入する前の状態を示す斜視図であり、図10(B)は、ハンドホール108Aから、スポンジ体12を管状体10の断面空間内に挿入している状態を示す斜視図であり、図10(C)、(D)は、スポンジ体12を管状体10の断面空間内の所定の位置に配置した状態を示す斜視図であり、図10(C)は正面方向から見た斜視図であり、図10(D)は斜め下方から見た斜視図である。なお、図10(C)では、図示の都合上、手前側のUリブ108と鋼床版102は描いていない。
以上のようにして、管状体10の断面空間内において、一対のスポンジ体12を現場溶接塗装部112の両側に配置させる。そして、管状体10の内面のうち、溶接発錆部および熱影響部からなる幅200mm程度の現場溶接塗装部112について局所ブラスト処理を行った後に、該部分を現場塗装する。
以上の実施形態においては、局所ブラスト処理を行う際の隔壁にはスポンジ体12を用いたが、膨張する機能を有するものであれば、スポンジ体12の代わりに用いることができる。ここで、膨張する機能とは、ハンドホール108Aを通るときは大きさ(体積)が小さく、ハンドホール108Aを通過後に体積が膨張して、管状体10の断面空間を閉塞できる機能である。
膨張する機能を有するものとしては、例えば、空気を入れると、スポンジ体12と同様の形状に膨らむ弾性体ボールがあり、スポンジ体12に代えて用いることができる。ただし、該弾性体ボールには、ブラスト材が吹きかけられても破れない強度が必要である。
なお、本発明に係る局所ブラスト方法および局所ブラスト装置に用いるブラスト材は特に限定されず、アルミナやガーネット等を用いることができる。また、用いるブラストノズルは、オープンブラストノズルであってもバキュームブラストノズルであっても、ハンドホールを通る大きさのものであればよく、一般的に用いられている周知のものを用いることができる。ブラスト材を加速し対象物に吹き付けるための圧縮空気を供給する機構も特に限定されず、圧縮機(コンプレッサー)を用いた機構でも、送風機(ブロワー)を用いた機構でもよい。
Uリブ鋼床版を斜め上方から見た斜視図 Uリブ鋼床版を斜め下方から見た斜視図 連結されたUリブ鋼床版を斜め上方から見た斜視図 現場溶接を行う鋼床版(デッキプレート)の開先部を示す斜視図 鋼床版(デッキプレート)下面に設置された裏当て材と裏当て材カバーを示す斜視図 鋼床版(デッキプレート)上面からサブマージアーク溶接を行っている状況を示す斜視図 (A)鋼床版(デッキプレート)とUリブからなる管状体の一例の断面図、(B)該管状体の内面に、本発明に係る局所ブラスト処理方法を実施する際に好適に用いることができるスポンジ体を示す斜視図、(C)該管状体と無圧状態のスポンジ体の大きさを比較した図、(D)Uリブ内にスポンジ体が圧着された状態を示す図 本発明に係る局所ブラスト方法を用いて、鋼床版とUリブからなる管状体の内面の現場溶接塗装部について、オープンブラストを行っている状況を模式的に示す図 本発明に係る局所ブラスト方法を用いて、鋼床版とUリブからなる管状体の内面の現場溶接塗装部について、バキュームブラストを行っている状況を模式的に示す図 スポンジ体を設置する作業状況を示す斜視図で、(A)スポンジ体を管状体の断面空間内に挿入する前の状態を示す斜視図、(B)ハンドホールからスポンジ体を管状体の断面空間内に挿入している状態を示す斜視図、(C)スポンジ体を管状体の断面空間内の所定の位置に配置した状態を正面方向から見た斜視図、(D)同じく斜め下方から見た斜視図
符号の説明
10…管状体
12…スポンジ体
14…オープンブラストノズル
16…バキュームブラストノズル
16A…ブラスト供給部
16B…バキューム部
16C…刷毛口
100…Uリブ鋼床版
102…鋼床版(デッキプレート)
104…主桁(縦桁)
106…横桁
108…Uリブ
108A…ハンドホール
110…横リブ
112…現場溶接塗装部
114…現場ボルト接合部
116…裏当て材
118…裏当て材カバー
120…溶接ビード

Claims (8)

  1. 隣り合う管状体を長手方向に溶接連結して得られる溶接連結管状体の内面の溶接発錆部および熱影響部を、該溶接連結管状体のハンドホールからブラストノズルを挿入してブラスト処理をするに際して、
    前記ハンドホールから前記溶接連結管状体内に挿入する時には変形して容易に挿入でき、該溶接連結管状体内に入ると該溶接連結管状体の内部の横断面空間を閉塞するように該溶接連結管状体の内面壁に圧着する一対の隔壁を、前記溶接発錆部および熱影響部を間にして配設し、
    前記溶接連結管状体の内面のうち、前記一対の隔壁間のみをブラスト処理できるようにしたことを特徴とする局所ブラスト方法。
  2. 前記管状体が、Uリブ鋼床版のデッキプレート及びUリブからなる管状体であることを特徴とする請求項1に記載の局所ブラスト方法。
  3. 前記隔壁が、膨張する機能を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の局所ブラスト方法。
  4. 前記隔壁が、スポンジ体からなることを特徴とする請求項1又は2に記載の局所ブラスト方法。
  5. 前記隔壁が、空気を入れて膨らむ弾性体ボールからなることを特徴とする請求項1又は2に記載の局所ブラスト方法。
  6. 隣り合う管状体を長手方向に溶接連結して得られる溶接連結管状体の内面の溶接発錆部および熱影響部を、該溶接連結管状体のハンドホールから挿入するブラストノズルによりブラスト処理をするブラスト装置において、
    前記ハンドホールから前記溶接連結管状体内に挿入する時には変形して容易に挿入でき、該溶接連結管状体内に入ると該溶接連結管状体の内部の横断面空間を閉塞するように該溶接連結管状体の内面壁に圧着する一対の隔壁を、前記溶接発錆部および熱影響部を間にして配設し、
    前記溶接連結管状体の内面のうち、前記一対の隔壁間のみをブラスト処理できるようにしたことを特徴とする局所ブラスト装置。
  7. 隣り合う管状体を長手方向に溶接連結して得られる溶接連結管状体の内面の溶接発錆部および熱影響部を、該溶接連結管状体のハンドホールからブラストノズルを挿入してブラスト処理をした後に、該溶接発錆部および熱影響部を塗装する溶接連結管状体の製造方法において、
    前記ハンドホールから前記溶接連結管状体内に挿入する時には変形して容易に挿入でき、該溶接連結管状体内に入ると該溶接連結管状体の内部の横断面空間を閉塞するように該溶接連結管状体の内面壁に圧着する一対の隔壁を、前記溶接発錆部および熱影響部を間にして配設して、前記溶接連結管状体の内面のうち、前記一対の隔壁間のみをブラスト処理できるようにした後に、前記溶接発錆部および熱影響部をブラスト処理することを特徴とする溶接連結管状体の製造方法。
  8. 請求項7に記載の溶接連結管状体の製造方法を用いて製造された溶接連結管状体。
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